説明

冷蔵庫

【課題】オゾン発生体で生成したオゾンガスを細かい泡にして水に溶解させ生成したオゾン水を超音波霧化器にてオゾンミストを噴霧するミスト噴霧装置は、溶解しきれなかったオゾンガスを分解する分解手段を設けなければならず、構造が複雑になるという課題を有していた。
【解決手段】静電霧化装置214という1つのデバイスにてナノサイズのミストを冷蔵庫内の空気中水分を結露させ収集した水にて生成噴霧し、庫内や食品表面および庫内空気中のカビ、細菌、酵母およびウイルスを除菌するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、野菜などの貯蔵室の空間を除菌する霧化装置を設置した冷蔵庫に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のミスト噴霧機能は、オゾン水を放電方式または、紫外線方式のオゾン発生体により、空気中の酸素を分解して生成したオゾンガスを水に混合して、オゾン水を生成し、超音波噴霧方式にてミストを生成噴霧しているものである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図19は特許文献1に記載された従来のオゾン水ミスト装置を設けた冷蔵庫を示すものである。図に示すように、野菜室7の近傍にオゾン発生体9と排気口10、水道直結の水供給経路と、オゾン水供給経路が備えられ、オゾン水供給経路は野菜室7に導かれている。
【0004】
オゾン発生体9は水道直結の水供給部に連結するよう構成され、また、排気口9はオゾン水供給経路に連結するよう構成されている。水供給経路には開閉弁V4が、また、オゾン水供給経路には開閉弁V5が具備されている。野菜室7内には超音波素子8が備えられている。
【0005】
以上のように構成された冷蔵庫において、以下その動作について説明する。
【0006】
冷気の強制循環により冷却する冷蔵庫において、高湿貯蔵室として密閉された野菜室7を周囲から間接冷却により湿度80%以上で約5℃に冷却している。オゾン発生体9は5〜25kVの交流電圧を加えて無声放電方式によりオゾンを発生させることができ、そのオゾンと水とを接触させて処理水としてのオゾン水にする。水に溶け込まなかったオゾンは、排気口10より排気し、その排気口10にはハニカム状のオゾン分解触媒を設置し、オゾンを無害化する。このように、生成したオゾン水を冷蔵庫の野菜室7に導く。導かれたオゾン水は超音波振動子8により霧化され、野菜室7に噴霧される。噴霧されたオゾン水は食品に付着している細菌類を死滅させ増殖するのを防止する。その結果、食品の腐敗を遅らせることができる。
【0007】
一方、給水レスの従来の加湿方法としては、霧化装置として空気中の水分を吸水材に吸水させ、吸水材を超音波素子にて振動させミストを発生させる方式のものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
図20は従来の冷蔵庫の横断側面図、図21は図20の要部を拡大した図である。
【0009】
図において、冷蔵庫11は、貯蔵室の中で冷蔵温度帯室の一つである冷蔵室12および冷蔵室12に備えられた回転扉13、野菜室14および引出し扉15、冷凍室16および引出し扉17を備えている。仕切り板18は冷蔵室12と野菜室14とを仕切る。冷蔵室12からの冷気が野菜室14に流入するために孔19がある。野菜容器20は引出し扉17と共に引き出され、野菜容器蓋21は冷蔵庫本体側に固定されている。この野菜容器蓋21は、引出し扉17を閉じた時に野菜容器20を蓋をするものである。
【0010】
超音波加湿手段22は、野菜容器20の内部に水分を蒸散させる。
【0011】
冷却器23は、冷蔵温度帯室用の冷却器であり、冷蔵室12及び野菜室14を冷却する。
【0012】
また、図示省略したが、この冷蔵庫は、冷凍温度帯室用の冷却器も備え、冷凍室16を冷却している。
【0013】
冷蔵温度帯室用の冷気循環ファン24の運転により、冷却器23からの冷気が冷蔵室12及び野菜室14を循環する。この加湿手段22は、野菜容器蓋21の孔25に設けられ、吸水材26と超音波発振器27とからなる。
【0014】
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作を説明する。
【0015】
冷蔵室12および野菜室14の温度が高くなると、冷却器23には冷媒が流され、冷気循環ファン24が駆動される。これにより、冷却器23の周辺の冷気は、図15に矢印で示されるように、冷蔵室12、孔19、野菜室14を介して冷却器23に戻る。これにより、冷蔵室12及び野菜室14が冷却される。この状態を冷却モードと言う。
【0016】
次に、冷蔵室12及野菜室14がほぼ冷却されると、冷却器23への冷媒の供給を停止する。しかし、冷気循環ファン24は続けて運転する。これにより、冷却器23に付着した霜の溶融にて、冷蔵室12・野菜室14が加湿される。この状態を加湿モード(所謂「潤い運転」)と言う。
【0017】
この加湿モードを所定時間(数分間)継続したのちに、冷気循環ファン24を止めて,運転停止モードとなる。この後、冷蔵室12・野菜室14の温度が高くなると、再び冷却モードとなる。
【0018】
つぎに、超音波加湿手段22について説明する。
【0019】
吸水材26は、シリカゲル・ゼオライト・活性炭等の吸水性の材料からなる。従って、前述の加湿モード時には、流れる空気中の水分を吸着する。そして、冷却モード中の後半において、超音波発振器27を駆動する。これにより、吸水材26中の水分が外部に排出される。これにより、野菜容器の内部が加湿される。尚、冷却モード中の後半において、超音波発振器27を駆動するのは、この時に、野菜室14での湿度が低下し乾燥が進むからである。
【0020】
このように、吸水材26とこの吸水材26を振動させる超音波発振器27とを備えている。従って、加湿のための水タンク及び給水配管が不要となる。
【0021】
また、加湿モードを備える冷蔵庫において、この加湿モード以外の時に超音波加湿手段22を動作させている。従って、庫内の湿度の変動を抑えることができる。
【0022】
また、冷却器23に冷媒を流して冷気循環ファン24を運転することにより庫内を冷却する冷蔵庫において、この冷却時に超音波加湿手段22を動作させている。このように、乾燥しやすい冷却時に加湿しているので、庫内の湿度の変動を抑えることができる。
【0023】
また、超音波加湿手段22は、吸水材26とこの吸水材26を振動させる超音波発振器27とを備え、吸水材26は野菜容器蓋21の上方の空気中から水分を吸水し、超音波発振器27はこの吸水材26に含まれる水分を野菜容器21内に放出するために吸水材26を振動させる。従って、野菜容器20内を加湿することができる。
【特許文献1】特開2004−125179号公報
【特許文献2】特開2000−220949号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
しかしながら、上記特許文献1の従来の構成では、オゾンガスを細かい泡にして水に添加して、オゾンを溶解し、オゾン水を作る方式のため、発生オゾンガスの大半が水中に十分に溶解しきれずに、使用者に対し、人体に危険なオゾン濃度レベルの残存オゾンガスとなり、残存ガスを人体に安全で且つオゾン臭のしないレベルの低濃度にするためには、オゾン分解手段を設けなければならず、構造が複雑になるという課題を有していた。
【0025】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、静電霧化方式の1つのデバイスにて人体に安全で且つオゾン臭くない低濃度のオゾンとラジカルを発生し、またそれらをナノサイズの水分子で覆った状態のミストを簡便な構造で生成し、噴霧することのできるミスト噴霧装置を備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0026】
また、上記従来の構成では、発生するミストはマイクロサイズ粒子径のミストのため、対象物全体にミストを噴霧するためには、多量に噴霧する必要があり、葉野菜などの水腐れの原因となって、保存性が低下するという課題を有していた。
【0027】
本発明では、上記従来の課題を解決するために、ナノサイズ粒子径のミストを微量噴霧し、野菜表面の除菌、抗菌、抗ウイルスを行う冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0028】
また、上記特許文献2の従来の構成では、吸水材を超音波加湿手段により直接振動させることにより発生するミストはマイクロサイズ粒子径のミストのため、対象物全体にミストを噴霧するためには、多量に噴霧する必要があり、葉野菜などの水腐れの原因となって、保存性が低下するという課題を有していた。
【0029】
本発明では、上記従来の課題を解決するために、ナノサイズ粒子径のミストを微量噴霧し、野菜表面の除菌、抗菌、抗ウイルスを行う冷蔵庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0030】
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、断熱箱体と、前記断熱箱体内で区画された貯蔵室と、前記貯蔵室に微細ミストを噴霧するミスト噴霧装置とを備え、前記ミスト噴霧装置にて発生した微細ミストはナノサイズの粒子径であるとともに庫内や野菜表面に付着したカビや細菌酵母およびウイルス等の微生物を減少させるものである。
【0031】
これによって、極めて小さなナノサイズのミストを発生させ、容器の中の食品に直接噴霧することにより野菜や果物表面や庫内ケース表面に付着するカビや細菌、酵母およびウイルスなどの微生物を除菌、抗菌し、さらに高湿化の維持、保鮮性の向上を図る。
【発明の効果】
【0032】
本発明の冷蔵庫は、野菜や果物表面や庫内ケース表面に付着するカビや細菌、酵母およびウイルスなどの微生物を除菌、抗菌し、さらに高湿化の維持、保鮮性を向上することができるので、より高品質の冷蔵庫を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
請求項1に記載の発明は、断熱箱体と、前記断熱箱体内で区画された貯蔵室と、前記貯蔵室に微細ミストを噴霧するミスト噴霧装置とを備え、前記ミスト噴霧装置にて発生した微細ミストはナノサイズの粒子径であるとともに庫内や野菜表面に付着したカビや細菌酵母およびウイルス等の微生物を減少させることにより、噴霧したミストが野菜や果物表面の微細な凹部に入り込み、凹部に付着している細菌やカビ、ウイルス等の微生物をミストの物理的作用、化学的作用の相乗効果により、除去することとなり、少量の水で微生物の除去を容易にすることができる。
【0034】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ミスト噴霧装置が、ラジカルを含んだミストを発生することにより、ラジカルは非常に強い有機物分解能を有していることから、日常の生活環境に生息するほとんどの微生物を分解し、除菌することができる。
【0035】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、ミスト噴霧装置が、静電霧化方式によってミストを噴霧する噴霧部を有することにより、ラジカルを微細な水で覆った状態でミストが噴霧されるため、不安定なラジカルと空気中の水や酸素との接触、反応を抑制し、より長時間ラジカルを保持し、微生物との接触頻度を高めることができる。また、電荷を帯びたミストが噴霧され、野菜や果物に均一に付着するため、ミストの付着率を向上し、節水することができる。
【0036】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、電圧を印加する印加電極と、前記印加電極に対向する位置に配された対向電極と、前記印加電極と前記対向電極との間に高電圧を印加する電圧印加部とからなる静電霧化装置と、冷蔵庫内の空気中水分を結露させる水収集板と、前記水収集板を冷却するための冷却手段を備え、前記水収集板には温度調整手段を備えたことにより、確実に庫内の水蒸気や扉開閉で侵入した水蒸気、食品から蒸散した水蒸気などを水収集板に結露させ、静電霧化装置に送水し、静電霧化装置により極めて小さなナノサイズのミストを発生させ、容器の中の食品に直接噴霧することにより効率よく容器内が高湿化でき、また、野菜の保鮮性を向上できると共に静電霧化装置でミスト発生させる時に生成するオゾンやラジカルやマイナスイオンにより抗菌、除菌、殺菌の効果を付加することにより野菜室の機能を向上することができる。
【0037】
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の発明において、前記印加電極は負の電圧を印加し、前記対向電極は正の電圧を印加することにより、負の電荷を帯びたミストが噴霧され、正の電荷を帯びた野菜や果物および空中に浮遊する菌類に均一に付着するため、ミストの付着率を向上し、節水することができる。
【0038】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記貯蔵室内に、青色光の波長領域の光を含む光源を備えたことにより、前記静電霧化装置から発するオゾンやラジカルにて菌が減少傾向の時に青色光によって菌を死滅させることとなり、菌の再増殖を抑止すくことができる。
【0039】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0040】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の側断面図である。図2は本発明の実施の形態1におけるミスト噴霧装置の側断面図である。図3は本発明の実施の形態1におけるミスト噴霧装置のA−A線断面図である。図4は本発明の実施の形態1における野菜の保存性とオゾン濃度を示した図である。図5は本発明の実施の形態1における野菜の保存性とラジカル量を示した図である。
【0041】
図において、冷蔵庫100は仕切り板116によって、上から冷蔵室112、切替室113、野菜室114、冷凍室115に仕切られており、野菜室114は間接冷却により湿度約90%R.H以上(食品収納時)、4〜6℃に冷却されている。
【0042】
野菜室114の上部天面には水供給手段121が備えられている。水補給手段121は、野菜室114の天面に設けられ、水を貯留する貯水槽122と、噴霧手段123と、噴霧手段123によって発生したミストを野菜室114内に送風する送風手段129とから構成されている。
【0043】
また、噴霧手段123は貯水槽122の内部に位置し、貯水槽122に貯留された貯留水にその一端を浸漬するよう位置し、他端を貯水槽122内に噴霧先端部132を形成した毛細管供給構造体133と貯水槽122の一画に設置し、貯水槽122内の貯留水に負の高電圧を印加する陰極134と貯水槽の一画に位置し、陰極134に対向するよう位置した陽極135と、陰極134に高電圧を印加する高電圧電源128とから構成されている。
【0044】
以上のように構成された冷蔵庫のミスト噴霧装置について、以下その動作、作用を説明する。
【0045】
まず、貯水槽122内に水が貯留される。この際の貯留水124は除霜水を用いる。次に貯水槽122内の陰極134に負の高電圧を印加すると、噴霧先端部132と陽極135との間に存在する電界によって噴霧先端部132から複数の液糸が引き出され、さらには帯電した液滴に分散されて、粒子系がナノサイズすなわちナノメートルの微細ミストとなる。
【0046】
また、静電霧化の際、放電が行われるため、ミスト発生時には同時に微量のオゾンが発生し、ミストと即座に混合して、低濃度のオゾンミストとなる。この低濃度オゾンミストは送風手段129によって、野菜室114内に噴霧される。
【0047】
次に野菜室114内のオゾン濃度及びラジカル量の適正値にについて、図4、図5を用いて説明する。図4は野菜の保存性とオゾン濃度の関係を表した図である。各オゾン濃度での抗菌活性値と外観の官能評価値を表す。オゾン濃度が10ppb以上で目標抗菌活性値2.0以上(対照に対する菌数が1/100以下)を満足する。また、野菜の外観状態が可食許容限界の2.5以上であるのはオゾン濃度が10〜80ppbである。オゾン濃度が10ppb以下では野菜表面で増殖した菌の影響で野菜の腐敗が進行し状態が悪化する。また、80ppb以上のオゾン濃度下で保存した場合、オゾン感受性の高いホウレンソウやトマト、ネギ、レタスなどはオゾンで細胞を破壊され、葉の白化等の障害による品質劣化が生じるため野菜の保存には適さない。
【0048】
一方臭気的には、家庭用冷蔵庫においてはオゾン濃度が30ppb以上では、人がオゾン臭を感じることで不快感を感じるため30ppb以下に制御する必要がある。
【0049】
以上のことから、野菜の保存に適したオゾン濃度は10〜80ppbであり、この濃度では野菜室での微生物増殖抑制に効果がある一方、野菜の組織にはダメージを与えない濃度である。さらには、野菜が微量オゾンを有害物質として検知し、野菜の生体防御反応を活発化させ、抗酸化物質であるカロチンやビタミン等の生成を促し、栄養素の増加が望まれる濃度である。ただし、家庭用冷蔵庫においては、使用者にオゾン臭の不快感を与えないようオゾン濃度を30ppb以下とすることが望ましいので、家庭用冷蔵庫における適切なオゾン濃度は10〜30ppbの範囲となる。
【0050】
一方、オゾンと同時に発生するラジカル量は10〜50μmol/Lとなるよう制御されている。ラジカルもオゾンと同様、生物にとっては多量では有害物質となるが、微量では生体防御反応を活発化させ、カロチンやビタミンなどの抗酸化物質を多量に生成し、耐性強化に寄与する物質である。10〜50μmol/Lでは、微生物にとっては細胞破壊を生じる濃度であるが野菜にとっては、悪影響を及ぼす濃度ではなく、むしろ生体防御反応での栄養素増加が期待できる。
【0051】
実験においてラジカル量が100μmol/L以上ではレタスの細胞損傷が生じ、品質が劣化することを確認している。また、微生物抑制には10μmol/L以上で抗菌活性が2.0以上であることが確認できている。したがって、抗菌効果、野菜の保存性の両方から判断して、ラジカル量は10〜50μmol/L程度が望ましいと言える。
【0052】
尚、図5に示した結果は比較的感受性の高いレタスでの確認結果により算出したラジカル適正量であり、野菜の種類によっては適正範囲が異なることが予想されるので必ずしも限定する範囲ではないが、家庭用冷蔵庫の保存において最も細胞損傷に対する感受性の高いレタスでの結果を用いて範囲を設定することで、抗菌効果を上げつつ、野菜の保存性を確保するという十分な安全性を確保することが可能である。
【0053】
このように、野菜室114内に噴霧されたオゾンミストは、静電付加されているため、野菜室114内でプラスに帯電する野菜や果物の表面および庫内壁面に電気的に付着し、野菜や果物の表面の微細な凹部にまで侵入し、凹部に付着するカビ、細菌、酵母およびウイルスを微細ミストの内圧エネルギーによって剥がし、オゾンとラジカルの酸化分解作用によって、酸化分解除去する。一方では壁面の微細な孔に侵入し、同様に孔内部の汚れや有害物質を浮き上がらせオゾン酸化分解によって分解除去する。
【0054】
また、ミストに静電付加することにより、ミスト中の水分子をラジカル化し、OHラジカルを生成することとなり、オゾンの酸化力に加え、OHラジカルの酸化力によって、細菌やカビ、酵母およびウイルスなどの微生物の分解性能を高めることができる。
【0055】
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2における冷蔵庫の側断面図である。図7は本発明の実施の形態2における冷蔵庫の水収集手段近傍の縦断面図である。図8、図9は本発明の実施の形態2における冷蔵庫の水収集手段近傍の正面図である。図10は本発明の実施の形態2における冷蔵庫の機能ブロック図である。図11は本発明の実施の形態2における除菌イメージ図である。図12は本発明の実施の形態2における冷蔵庫を想定したBOXでの細菌の除菌効果を示した図である。図13は本発明の実施の形態2における冷蔵庫のカビ抑制イメージ図である。図14は本発明の実施の形態2における冷蔵庫を想定したBOXでのカビの除菌効果を示した図である。図15は本発明の実施の形態2における冷蔵庫の抗ウイルスイメージ図である。図16は本発明の実施の形態2における冷蔵庫を想定したBOXでの抗ウイルス効果を示した図である。
【0056】
図において冷蔵庫201は仕切り202によって、上から冷蔵室203、切替室204、野菜室205、冷凍室206に区画されている。野菜室205は野菜室容器208が設置され、その空間の中に食品が保存、間接冷却により湿度約80%RH以上(食品収納時)、4〜6℃に冷却されている。野菜室205の背面には風路209と野菜室205を区画するための庫内仕切り210が備えられている。
【0057】
庫内仕切り210には霧化ユニット211が備えられている。霧化ユニット211は、水収集部212とミスト発生部213に分かれており、ミスト発生部213には静電霧化装置214がある。静電霧化装置214より噴霧されたミストを野菜容器内に噴霧するため野菜容器には静電霧化装置の前方に孔(図示せず)がある。
【0058】
また、静電霧化装置214の中には円柱形のホルダー215が存在する。円柱形のホルダー215の中には印加電極216が設置され、印加電極216の周囲は保水材217で覆われ、結露水で印加電極216の球状先端まで含水状態となっている。
【0059】
さらに、ホルダー215の庫内側開口部にはドーナツ円盤状の対向電極218が、印加電極216の先端と一定距離を保つように取付けられている。さらに、高電圧を発生する電圧印加部219の−極側が印加電極216と、+極側が対向電極218とそれぞれ電気的に接続されている。
【0060】
庫内仕切り210と本体外壁220との間には風路209があり、例えば冷却器222で生成された冷気を各貯蔵室に搬送する、もしくは各貯蔵室から熱交換された空気を冷却器へ搬送するために設けられている。ここで、庫内仕切り210には静電霧化装置214を含んだ霧化ユニット211が組み込まれている。
【0061】
庫内仕切り210は主に発泡スチロールなどの断熱材で構成されており、その壁厚は、30mm程度であるが、水収集部212の背面については壁厚が5mmから10mmで構成されている。
【0062】
水収集部212に中には、水収集板223が庫内側に設置されている。水収集板223の一面には例えば、ニクロム線で構成された加熱ヒータなどの加熱手段224が当接し、庫内側にはBOXファンなのどの送風手段225と循環風路226を構成するためのカバー227が設置されている。
【0063】
さらに、カバー227には循環風路226に関する第1の循環風路開口部228と第2の循環風路開口部229が設置されている。さらに、水収集板223には水収集板表面温度を検知するための温度検知手段230が少なくとも1つ水収集板223に設置されている。
【0064】
さらに、水収集板223の庫内側の面で結露によって収集された水は、水収集板223の下方の送水手段231を介して静電霧化装置214へと注がれる。
【0065】
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作・作用を説明する。
【0066】
冷蔵庫の場合、冷却器222で熱交換された冷気を攪拌ファン(図示せず)などにより冷蔵室203、切替室204、野菜室205、冷凍室206、製氷室207などに冷気を配分し、所定の温度を維持するようにON・OFF運転するものが一般的である。
【0067】
野菜室205は、冷気の配分や加熱手段などのON・OFF運転により4℃から6℃になるように調整され、一般的には庫内温度検知手段239をもたないものが多い。また、野菜室205は、食品からの蒸散と扉開閉による水蒸気の侵入により高湿である。
【0068】
水収集部212の庫内仕切り210の厚さは、ある程度の冷却能力が必要なので他の部分より薄く構成されている。ここで、水収集板223の表面温度を露点温度以下にすれば、水収集板223近傍の水蒸気は水収集板223に結露し、水滴が確実に生成される。
【0069】
具体的には、水収集板223に設置されている温度検知手段230により表面の温度状態を把握し、制御手段242により送風手段225、加熱手段224をON/OFF制御もしくはDuty制御を行い、水収集板223の表面温度を露点温度以下に調整、送風手段225により庫内より送られた高湿空気に含まれる水分を水収集板223に結露させる。
【0070】
また、庫内に庫内温度検知手段239や庫内湿度検知手段240などがあれば、あらかじめ決められた演算により厳密に露点温度が庫内環境下の変化に応じて割り出すことができる。
【0071】
仮に水収集板223表面で氷や霜となった場合でも、加熱手段224において融解温度まで水収集板223表面温度を上昇させることが可能なので適度に水を生成することができる。
【0072】
ここで、送風手段225が運転すると野菜室205の空気の影響により水収集板223表面温度は上昇し、送風手段225が停止の場合には低下する。壁厚が10mm以上では、送風手段225が運転時、加熱手段224がOFFでも水収集板223表面温度は露点温度以上になり、結露量が調整できなくなる。逆に壁厚が5mm以下の場合は、常時、加熱手段224がONの状態になりエネルギー効率が悪くなる。
【0073】
よって、水収集板223背面の庫内仕切り210の厚みは5mmから10mmにすることにより水収集板223表面温度を制御しながら加熱手段224のエネルギーを最小化することができる。これらの一連のまとめを(表1)に記載する。
【0074】
【表1】

【0075】
また、水収集部212に結露を促進させるためには野菜室内の空気を循環する必要がある。そこで、送風手段225により空気を取り込む。例えば、送風手段225により第1の循環風路開口部229より空気を高湿の空気をとりこみ、水収集板223で結露させた後、第2の循環風路開口部228より庫内に空気を吐出し、野菜室205内の空気を循環させることにより結露を促進させる。
【0076】
水収集板223表面で結露した水滴は徐々に成長し、自重によりポンプなどの動力を使わず重力によりその下方に流れ、カバー226底面の傾斜により静電霧化装置214近傍に集まる。集まった結露水は、保水材により吸収される。もしくは、送水手段231を通じて静電霧化装置214に適時、供給される。
【0077】
静電霧化装置214では、印加電極216が保水材217に覆われているため、印加電極216は一定量の含水状態となる。この状態で印加電極216を負電圧、対向電極218を正電圧側として、電圧印加部219によりこの電極間に高電圧(例えば4.6kV)を印加させる。このとき電極間距離(例えば3mm)の間でコロナ放電が起こり、印加電極216の水が電極表面から霧化しナノサイズ粒子径の電荷をもったミストが発生する。
【0078】
このミスト噴霧の際には、高電圧を印加するため、使用者がドアを開けている際にはミスト噴霧を行わないことが望ましく、その際にはドア開閉検知手段241によってドア開閉状態を見地した上で静電霧化装置214の運転を制御する。
【0079】
発生したミストは、野菜室容器に設けられた孔(図示せず)を通じて容器内に噴霧される。噴霧されるミストは、マイナスの電荷を帯びている。野菜室内には青果物である野菜の中でも緑の菜っ葉ものや果物等も保存されており、これらの青果物は蒸散あるいは保存中の蒸散によってより萎れやすいものである。野菜室内に保存されている野菜や果物の中には、通常、購入帰路時での蒸散あるいは保存中の蒸散によってやや萎れかけた状態のものが含まれており、プラスの電荷をもつ。よって、霧化されたミストは、野菜の表面に集まりやすい。
【0080】
図11は静電霧化装置214で発生されたミストでの除菌イメージ図である。
【0081】
発生されたミストには、オゾンやOHラジカルなどを保持しており、これは強い酸化力を保持している。これらオゾンやラジカルによって細菌の組織の中でも細菌細胞膜タンパクの一部が酸化分解され溶菌されることで、結果細菌は不活化する。このように細菌自体を瞬時に死滅させる程度まで強力なオゾンやOHラジカル量ではなく、細菌細胞膜を破壊することで、結果的に細菌の不活性化すなわち死滅を促す程度のオゾンやOHラジカル量を用いることで、上記のような野菜の保鮮性に対しては影響のない範囲で細菌の不活性化を行うことができる。そのため、発生したミストが野菜室内や野菜表面を抗菌、除菌、殺菌することができると同時に野菜表面に付着する有害物質を酸化分解することができる。
【0082】
図12は、冷蔵庫の野菜室を想定したBOXにて細菌の代表菌種である大腸菌の除菌効果を確認した結果を示す。
【0083】
試験条件はBOX容量を約70L、BOX内温度約5℃、BOX内相対湿度は90%R.H以上と設定したうえで、本実機の形態2の静電霧化装置214をBOX内に設置し稼働率30分ON−30分OFFで稼動させた。尚、対照としては従来の野菜室を想定し、上記BOX条件より静電霧化装置214の代わりに超音波霧化装置にてミストを噴霧したもので同一試験を行った。
【0084】
図12に示すように、本実施の形態2においては超音波霧化装置では除菌率30%未満あるのに対し、静電霧化装置214にて霧化した場合、3日で95%以上、7日では99%以上の高い抗菌効果を有していることが判明した。
【0085】
次に図13は静電霧化装置214で発生されたミストでのカビ抑制のイメージ図である。カビは通常胞子が発芽し菌糸を伸ばして成長する。図11に示すように発生されたミストに含まれるオゾンやラジカルにて発芽した菌糸が除去されるため、カビがそれ以上菌糸を伸長できず不活化され、結果カビは成長を抑制される。このようにカビそのものを瞬時に死滅させる程度まで強力なオゾンやOHラジカル量ではなく、カビの菌糸を破壊することで結果的に細菌の不活性化すなわち死滅を促す程度のオゾンやOHラジカル量を用いることで、上記のような野菜の保鮮性に対しては影響のない範囲でカビの成長を抑制することができる。
【0086】
次に図14に冷蔵庫の野菜室を想定したBOXにてカビ代表菌種であるクロカビの除菌効果を確認した結果を示す。
【0087】
試験条件はBOX容量を約70L、BOX内温度約5℃、BOX内相対湿度は90%R.H以上と設定したうえで、本実機の形態2の静電霧化装置214をBOX内に設置した。尚、対照としては従来の野菜室を想定し、静電霧化装置214を除いたもので同一試験を行った。尚、供試カビは初発浮遊カビ数が1000個以上/100L・Airになるように噴霧した。菌数の測定はエアーサンプラー吸引法にて測定した。
【0088】
図15に示すように、本実施の形態2の静電霧化装置を60分稼動後対照条件に対し99%除菌効果が得られており、野菜や庫内表面だけでなく、冷蔵庫庫内に浮遊する菌に対しても除菌効果が確認できた。
【0089】
次に図15は静電霧化装置214で発生されたミストでの抗ウイルスのイメージ図である。通常ウイルスはウイルス表面に存在するスパイクというタンパク質が唾などの栄養分に寄生し繁殖する。図15に示すように発生されたラジカルを含む超微細なミストがウイルスの周りに取り付きスパイク(タンパク質)を分解するため、ウイルスが栄養素に寄生することができず、不活化され繁殖を抑制する。このようにウイルスそのものを瞬時に死滅させる程度まで強力なオゾンやOHラジカル量ではなく、ウイルスの表面のタンパク質を破壊することで結果的にウイルスの不活性化すなわち死滅を促す程度のオゾンやOHラジカル量を用いることで、上記のような野菜の保鮮性に対しては影響のない範囲でカビの成長を抑制することができる。
【0090】
次に図16に本実施の形態2の静電霧化装置の抗ウイルス効果をBOX試験にて確認した結果を示す。
【0091】
試験条件はBOX容量を約30L、BOX内温度は室温、BOX内相対湿度は90%R.H以上と設定したうえで、本実機の形態2の静電霧化装置214をBOX内に設置し稼働率30分ON−30分OFFで稼動させた。尚、対照としては従来の野菜室を想定し、静電霧化装置214を除いたもので同一試験を行った。ウイルスの不活化は50%組織培養感染量(TCID50)の対数値で比較した。TCID50の対数値が小さいほどウイルス不活化率は高く、LogTCID50値は2以上の差があれば有意差があるといえる。
【0092】
本試験結果から、本実施の形態2の静電霧化装置214を2時間稼動させた場合、初期および対照(ブランク)に対しLogTCID50/mlで2以上の差があることから、ウイルス不活化効果があることが確認できた。
【0093】
また、図示はしないが、乾燥に強く冷蔵庫庫内にも人の手を介して生息する黄色ブドウ球菌に対しても大腸菌と同様の除菌効果が得られている。また、O−157やMRSA、インフルエンザウイルスなどの病原菌にたいしても同様に高い除菌効果が得られていることから細菌、カビ、ウイルスなど幅広い菌種に対して高い除菌効果を有することが明らかとなった。
【0094】
以上のように、本実施の形態2においては、水に電圧を印加する印加電極と、印加電極に対向する位置に配された対向電極と、印加電極と対向電極との間に高電圧を印加する電圧印加部とからなる静電霧化装置と、野菜室の奥面の庫内仕切りに取り付けられている水収集部と、冷却器で生成された低温冷気を冷却源とし、野菜室背面の庫内しきりの風路側から熱伝導により水収集板を冷却し、また、加熱手段や送風手段に水収集板表面温度が露点以下に温度調整されていることにより、空気中の水分を水収集板に確実に結露させ、収集した水を送水手段により静電霧化装置に送水し、静電霧化装置により野菜室にミストとして確実に野菜表面に付着させることにより野菜に保湿性を高め、保鮮性を向上させることができる。また、ミスト発生時に同時に発生するオゾンやOHラジカルにより庫内および食品表面および庫内空気中のカビ、細菌、酵母、ウイルスなどの除菌、庫内の脱臭、食品表面の有害物質除去、防汚などの効果を高めることができる。
【0095】
また、保水材自体には直接、風が流れにきいため保水材の乾燥を防ぎ、印加電極先端に十分な水を供給することができる。
【0096】
また、噴霧されたミストは直接、野菜容器内の食品に噴霧することができ、ミストと野菜の電位を利用して野菜表面にミストを付着させることができるので、保鮮の効率がよい。
【0097】
さらに、水収集板は静電霧化装置の上方に設置することにより水収集板で捕捉した結露水を重力による自然落下でさせることによりポンプやキャピラリなどの送水手段を用いずに静電霧化装置に水を安価に供給することが可能となる。
【0098】
さらに、静電霧化装置の印加電極周囲には保水材が配設させたことにより、水収集板で生成された結露水を印加電極周囲に保持することができるので印加電極に適時に供給することができる。
【0099】
さらに、保水材を超音波振動子により直接振動させないので材料の収縮による劣化を防ぐことができる。
【0100】
さらに、水道水ではなく結露水を用いるためミネラル成分や不純物がないため、保水材の劣化や目詰まりによる保水性の劣化を防ぐことができる。
【0101】
なお、本実施の形態の水収集板について制御する温度を幅広く可変させることにより、特に、水収集板が除湿の役割も果たし、庫内の湿度を調整し、根菜類に適した貯蔵室にもできる。
【0102】
(実施の形態3)
図17は本発明の実施の形態3における冷蔵庫の水収集手段近傍の縦断面図である。図18は本発明の実施の形態3における冷蔵庫の機能ブロック図である。
【0103】
図17において野菜室天面の仕切り252には、霧化ユニット211と青色光などを庫内に照射させるための発光体237と光を庫内全体に拡散させるための拡散板238があり、野菜室205の中に庫内温度検知手段239と庫内湿度検知手段240が構成されている。
【0104】
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作・作用を説明する。
【0105】
まず、庫内温度検知手段239と庫内湿度検知手段240により野菜室205の露点温度を予測することができる。そこで、水収集板表面温度検知手段により表面温度を把握し、加熱手段224と送風手段225により、水収集板表面温度を露点温度以下になるように調整する。例えば、(表2)のように水収集板表面温度を調整する。
【0106】
【表2】

【0107】
例えば、庫内温度が5℃で庫内湿度が90%なら、露点温度は3.5℃であり、この温度以下なら水収集板223に庫内の水蒸気は結露する。結露した水は、水収集板223もしくはカバー232に沿って静電霧化部に送水される。
【0108】
次に静電霧化装置より噴霧されたミストが野菜が収納されている容器233内に噴霧される。噴霧されたミストは野菜や果物の表面に存在する菌に付着し、ミストに含まれるオゾンやOHラジカルにて酸化分解され、増殖が抑止される。
【0109】
一方、庫内温度検知手段239が庫内温度を5℃以上であると検知した場合、発光体237が点灯し、野菜室205内に保存されている野菜や果物が照射される。発光体237とは、中心波長が470nmの青色光を含む光を照射する、たとえば青色LEDなどで、この時照射される青色光の照度は野菜などの対象物表面で約10〜1500LUXの光で十分である。ミストによって増殖が抑止され弱った状態の野菜や果物表面に存在する菌は青色光を照射されると、青色光の光刺激が菌の光受容体に作用し、菌が死滅する。
【0110】
以上のように、本実施の形態3では、容器233に保存中の野菜に対し、ミスト噴霧装置にて野菜や果物に微細ミストを適量噴霧し、さらに青色光を照射することにより、野菜や果物の表面に存在する菌を死滅させることができる。
【0111】
また、ミストに静電負荷することにより、マイナスの電荷を負荷された微細ミストが、プラスに帯電した庫内壁面や野菜、果物表面等に付着し、庫内壁面や野菜や果物表面の微細な孔にミストが入り込むこととなり、野菜の水分含有量復元効果を向上するとともに、微細な孔の内部の汚れや有害物質を浮き上がらせ除去効果を高めることができる。
【産業上の利用可能性】
【0112】
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、家庭用又は業務用冷蔵庫もしくは野菜専用庫に対して実施することはもちろん、野菜などの食品低温流通、倉庫などの用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の実施の形態1における冷蔵庫の側断面図
【図2】本発明の実施の形態1における冷蔵庫の水収集手段近傍の断面図
【図3】図2のA−A線断面図
【図4】本発明の実施の形態1における冷蔵庫の野菜の保存性とオゾン濃度を示した図
【図5】本発明の実施の形態1における冷蔵庫の野菜の保存性とラジカル量を示した図
【図6】本発明の実施の形態2における冷蔵庫の側断面図
【図7】本発明の実施の形態2における冷蔵庫の水収集手段近傍の縦断面図
【図8】本発明の実施の形態2における冷蔵庫の水収集手段近傍の正面図
【図9】本発明の実施の形態2における冷蔵庫の水収集手段近傍の正面図
【図10】本発明の実施の形態2における冷蔵庫の機能ブロック図
【図11】本発明の実施の形態2における冷蔵庫の除菌イメージ図
【図12】本発明の実施の形態2における冷蔵庫を想定したBOXでの細菌の除菌効果を示した図
【図13】本発明の実施の形態2における冷蔵庫のカビ抑制イメージ図
【図14】本発明の実施の形態2における冷蔵庫を想定したBOXでのカビの除菌効果を示した図
【図15】本発明の実施の形態2における冷蔵庫の抗ウイルスイメージ図
【図16】本発明の実施の形態2における冷蔵庫を想定したBOXでの抗ウイルス効果を示した図
【図17】本発明の実施の形態3における冷蔵庫の水収集手段近傍の縦断面図
【図18】本発明の実施の形態3における冷蔵庫の機能ブロック図
【図19】従来の冷蔵庫の概略構成図
【図20】従来の冷蔵庫の断面図
【図21】従来の冷蔵庫の加湿手段の要部の断面図
【符号の説明】
【0114】
201 冷蔵庫
202 仕切り板
203 冷蔵室
204 切替室
205 野菜室
206 冷凍室
207 製氷室
208 野菜室容器
209 風路
210 庫内仕切り
211 霧化ユニット
212 水収集部
213 ミスト発生部
214 静電霧化装置
215 ホルダー
216 印加電極
217 保水材
218 対向電極
219 電圧印加部
220 本体外壁
222 冷却器
223 水収集板
224 加熱手段
225 送風手段
226 循環風路
227 カバー
228 第1の循環風路開口部
229 第2の循環風路開口部
230 温度検知手段
231 送水手段
232 カバー
233 容器
237 発光体
238 拡散板
239 庫内温度検知手段
240 庫内湿度検知手段
241 ドア検知手段
242 制御手段
243 冷却手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱箱体と、前記断熱箱体内で区画された貯蔵室と、前記貯蔵室に微細ミストを噴霧するミスト噴霧装置とを備え、前記ミスト噴霧装置にて発生した微細ミストはナノサイズの粒子径であるとともに庫内や野菜表面に付着したカビや細菌酵母およびウイルス等の微生物を減少させる冷蔵庫。
【請求項2】
ミスト噴霧装置は、ラジカルを含んだミストを発生する請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
ミスト噴霧装置は、静電霧化方式によってミストを噴霧する噴霧部を有する請求項1または2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
電圧を印加する印加電極と、前記印加電極に対向する位置に配された対向電極と、前記印加電極と前記対向電極との間に高電圧を印加する電圧印加部とからなる静電霧化装置と、冷蔵庫内の空気中水分を結露させる水収集板と、前記水収集板を冷却するための冷却手段を備え、前記水収集板には温度調整手段を備えた請求項3に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記印加電極は負の電圧を印加し、前記対向電極は正の電圧を印加する請求項3または4に記載の冷蔵庫。
【請求項6】
前記貯蔵室内に、青色光の波長領域の光を含む光源を備えた請求項5に記載の冷蔵庫。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−109175(P2009−109175A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−14625(P2008−14625)
【出願日】平成20年1月25日(2008.1.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】