説明

処理剤組成物

【課題】石材など多孔質基材に優れた表面の防汚性を付与する処理剤組成物の提供。
【解決手段】(1)下式(I)で表されるフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体、(2)イソボニル基含有エチレン性不飽和単量体、および(3)含ケイ素不飽和単量体を共重合してなる共重合体(A)を含有する、処理剤組成物。
CH=CR−COO−(CH)n−Rf (I)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
Rf:炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基。
:0〜3の整数。
:水素原子またはメチル基。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多孔質基材、特には建築用石材などの多孔質基材に対して防汚性を付与する処理剤組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来パーフルオロアルキル基(以下Rf基と記す。) を含有する単量体からなる重合体またはこれと他の単量体との共重合体を、有機溶媒溶液または水性分散液としたものを基材へ処理することで撥水撥油性を付与することは良く知られている。この撥水撥油性はRf基の表面配向により、基材表面の表面エネルギーが低くなることに起因している。従来、このRf基には炭素数が8以上のものが使用されているが、Rf基の炭素数が6以下になると基材表面の表面エネルギー低下能が劣るため、撥水撥油性も低下してしまう。そのためこのような炭素数の小さいRf基を含有する単量体からなる重合体を多孔質基材へ処理した場合、撥水撥油性は十分ではなかった。
【0003】
【特許文献1】特開昭58−118882号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、炭素数が6以下のRf基を含有する単量体と他の重合体からなる共重合体を用いて、石材など多孔質基材に対して優れた表面の防汚性を付与する処理剤組成物を提供する事に有る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、(1)下式(I)で表されるフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体、(2)イソボニル基含有エチレン性不飽和単量体、および(3)含ケイ素不飽和単量体を共重合してなる共重合体(A)と、溶媒を含有する、処理剤組成物である。
CH=CR−COO−(CH)n−Rf (I)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
Rf:炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基。
:0〜3の整数。
:水素原子またはメチル基。
【0006】
前記共重合体(A)において、イソボニル基含有エチレン性不飽和単量体としては、下式(II)で表されるものが好ましい。
CH=C(R)−COO−(CH)n−IB (II)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
:水素原子またはメチル基。
:0〜6の整数。
IB:イソボニル基。
【0007】
前記共重合体(A)において、含ケイ素不飽和単量体としては、下式(III)で表されるものが好ましい。
CH=C(R)−(COO)n−(CH)n−SiR (III)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
:水素原子またはメチル基。
、R、R:それぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、OH基、またはフェニル基。
:0または1の整数。
:0〜6の整数。
【0008】
前記共重合体(A)において、溶媒としては有機溶媒を用いることが好ましい。
【0009】
本発明の処理剤組成物は、多孔質基材の防汚用に用いることが好ましい。
【0010】
前記多孔質基材としては石材が好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の処理剤組成物で処理する事により、多孔質基材へ優れた防汚性を付与する事ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の処理剤組成物は、共重合体(A)を含有する。共重合体(A)は、(1)式(I)で表されるフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体、(2)イソボニル基含有エチレン性不飽和単量体、および(3)含ケイ素不飽和単量体を共重合してなるものである。
CH=CR−COO−(CH)n−Rf (I)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
Rf:炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基。
:0〜3の整数。
:水素原子またはメチル基。
【0013】
式(I)で表されるフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体(以下、化合物(I)と記す。他の式においても同様である。)のRfは、炭素数が1〜6のパーフルオロアルキル基である。該パーフルオロアルキル基は直鎖でも分岐していても良い。また場合により、エーテル性酸素原子を基中の炭素−炭素原子間に含んでも良い。
【0014】
化合物(I)の具体例としては以下のものが挙げられる。
CH=CH−COO−(CH−CF
CH=CH−COO−(CH−C
CH=CH−COO−(CH−C
CH=CH−COO−(CH−C13
CH=C(CH)−COO−(CH−CF
CH=C(CH)−COO−(CH−C
CH=C(CH)−COO−(CH−C
CH=C(CH)−COO−(CH−C13
【0015】
共重合体(A)における、化合物(I)の比率は、30〜90質量%が好ましく、40〜80質量%がより好ましい。化合物(I)の比率が30質量%未満では充分な撥水撥油性が発揮されない。また、90質量%を超えると、フッ素系有機溶剤への溶解性は向上するものの、より安価な炭化水素系溶媒への溶解性が低下する。化合物(I)は1種類だけでも、2種類以上用いても構わない。2種類以上用いた場合、その合計量が上記範囲に含まれることが好ましい。
【0016】
本発明において、イソボニル基含有エチレン性不飽和単量体としては、化合物(II)が挙げられる。
CH=C(R)−COO−(CH)n−IB (II)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
:水素原子またはメチル基。
:0〜6の整数。
IB:イソボニル基。
【0017】
化合物(II)の具体例としては以下のものが挙げられる。
CH=CH−COO−IB
CH=CH−COO−(CH−IB
CH=C(CH)−COO−IB
CH=C(CH)−COO−(CH−IB
【0018】
共重合体(A)における、化合物(II)の比率は、5〜60質量%が好ましく、20〜45質量%がより好ましい。5質量%未満では炭化水素系有機溶媒への溶解性が低くなり、60質量%を超えると充分な撥水撥油性が発揮されない。化合物(II)は1種類だけでも、2種類以上用いても構わない。2種類以上用いた場合、その合計量が上記範囲に含まれることが好ましい。
【0019】
本発明において、含ケイ素不飽和単量体としては、化合物(III)が挙げられる。
CH=C(R)−(COO) n−(CH)n4−SiR (III)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
:水素原子またはメチル基。
、R、R:それぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、OH基、またはフェニル基。
:0〜1の整数。
:0〜6の整数。
【0020】
化合物(III)の具体例としては、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルフェニルメチルメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリシラノール、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジヒドロキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルフェニルジヒドロキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルジメチルヒドロキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルフェニルメチルヒドロキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、等が挙げられる。
【0021】
共重合体(A)における、化合物(III)の比率は、0.1〜10質量%が好ましく、1.0〜8.0質量%がより好ましい。0.1質量%未満では耐久性が低くなり、10質量%を超えると撥油性に悪影響を及ぼす。化合物(III)は1種類だけでも、2種類以上用いても構わない。2種類以上用いた場合、その合計量が上記範囲に含まれることが好ましい。
【0022】
本発明の共重合体(A)において、(1)式(I)で表されるフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体、(2)イソボニル基含有エチレン性不飽和単量体、および(3)含ケイ素不飽和単量体に加えて、その他の不飽和単量体を用いることも可能である。共重合体(A)におけるその他の単量体の比率は、0〜50質量%が好ましく、0〜30質量%がより好ましい。
【0023】
その他の不飽和単量体としては、炭素数1〜18の(メタ)アクリル酸エステルや、反応性を有する官能基を含む単量体、例えば、マレイン酸、無水イタコン酸、無水コハク酸等のエチレン性不飽和カルボン酸類、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシ(メタ)アクリルアミド等のアミド化合物、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等の水酸基含有単量体、(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有単量体、アクロレイン等のアルデヒド基含有単量体、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0024】
本発明の処理剤組成物における、共重合体(A)の濃度は、0.5〜15質量%が好ましく、1.0〜5.0質量%がより好ましい。
【0025】
本発明において、上記処理剤組成物の他に下式(IV)で表されるアルキルアルコキシシランを加えることで、石材内部に吸水防止層を形成させることも可能である。
−Si−X4−n (IV)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
:炭素数1〜18のアルキル基。
X:加水分解性基。
:1〜3の整数。
【0026】
式(IV)で表されるアルキルアルコキシシランとしては、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ノニルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ウンデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、トリデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、ペンタデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘプタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ノニルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ウンデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、トリデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、ペンタデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘプタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0027】
本発明の処理剤組成物における、アルキルアルコキシシランの濃度は、0.1〜20質量%が好ましく、1.0〜10質量%がより好ましい。
【0028】
式(IV)で表されるアルキルアルコキシシランに加えて、式(V)で表されるアルキルシリケート及び、これらのオリゴマーを併用しても石材内部へ吸水防止層を形成させることができる。
Si−(OR (V)
ただし、式中のRは炭素数1〜18のアルキル基を表す。
【0029】
式(V)で表されるアルキルシリケートとしては、メチルシリケート、エチルシリケート、プロピルシリケート、ブチルシリケート、またはこれらのオリゴマー等が挙げられる。
【0030】
本発明の処理剤組成物における、アルキルシリケート及び、これらのオリゴマーの濃度は、0.1〜20質量%が好ましく、1.0〜10質量%がより好ましい。
【0031】
上記シラン成分の加水分解を促進する触媒として、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ブチル錫トリ−2−エチルヘキソエートなどの有機錫化合物や、テトラブチルチタネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネート、オルガノシロキサンチタンなどの有機チタン化合物や、塩酸、リン酸、硫酸などの無機酸や、ギ酸、酢酸、クロロ酢酸等の有機酸などの酸性触媒、これら無機酸及び有機酸の第4級アンモニウム塩及びアミン塩が単独もしくは複数にて使用される。
【0032】
本発明の処理剤組成物における、触媒の濃度は、0.01〜5.0質量%が好ましく、0.1〜1.0質量%がより好ましい。
【0033】
本発明において、上記処理剤組成物は溶媒を含有するものであり、適当な溶媒に任意の割合に溶解して用いることができる。使用できる溶媒は特に制限はないが、これらの処理剤組成物を安定に溶解できるものが望ましい。そのような溶媒としては炭化水素系溶媒、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、シリコーン系溶媒、フッ素系溶媒等を用いることができる。具体的には、2,2,4−トリメチルペンタン(以下、イソオクタンと記す。)などが挙げられる。またこれらの溶媒と相溶性のあるものとの混合溶媒も用いることができる。
本発明の塗布方法としては特に限定されず、例えばスプレー、刷毛塗装、ローラーコーター等による塗装、浸漬法等を適宜採用することができる。処理基材における本発明の組成物の膜厚は特に限定されるものではない。
【0034】
本発明の組成物を調製するにあたっては、上記の他、更に、添加剤を含有させる事ができる。このような添加剤としては特に限定されず、例えば、顔料、防腐剤、抗菌剤、難燃剤、表面調整剤、硬化触媒、粘度調整剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、消泡剤等のような通常用いられる公知の添加剤等を挙げることができる、またこれらの添加量も特に限定されず、通常の添加量を採用する事ができる。
【0035】
本発明の処理剤組成物は、多孔質基材に用いることが好ましい。特に、防汚処理剤として用いることが好ましい。
【0036】
本発明の組成物を適用することができる多孔質基材としては、石材、コンクリート、木材等が挙げられる。中でも石材が好ましく、花崗岩、御影石、大理石等に代表される天然石が特に好ましい。
【0037】
本発明の共重合体(A)は、塊状重合、溶液重合等の通常の重合方法であれば何れの製造方法でも良い。また反応条件も任意に選択可能である。重合方法としては、溶液重合が好ましい。
【実施例】
【0038】
次に具体的実施例を用いて本発明を説明するが、これは本発明を限定するものではない。
【0039】
(参考例1)
共重合体(A)の製造
パーフルオロ基含有エチレン性不飽和単量としてCH=C(CH)−COO−(CH−C13を124.01g、イソボニル基含有エチレン性不飽和単量体としてイソボニルメタクリレート(共栄社化学社製「ライトエステル」IB−X)を72.27g、含ケイ素不飽和単量体としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製KBM−503)を13.69g、イソオクタン(和光純薬社製)を387.99g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬社製)を2.10g、を1Lオートクレーブに入れて、窒素雰囲気下で攪拌し、65℃で、15時間重合反応を行った。ガスクロマトグラフィーによると反応率は90%以上を示した。得られた共重合体(A)溶液は固形分濃度35質量%であった。
【0040】
(実施例1)
参考例1で得られた共重合体(A)溶液を固形分濃度が2.5質量%となるようにイソオクタンで希釈して処理液を得た。続いて前記処理液を、天然石(モカクリーム)に処理し、室温で24時間以上放置をした後に表面を布で拭取り、防汚性試験を行った。なお、前記処理は、前記処理液をスポンジに染み込ませ、石材表面に塗り伸ばす方法で行った。
【0041】
(比較参考例1)
重合体の製造方法
パーフルオロ基含有エチレン性不飽和単量体CH=C(CH)−COO−(CH−C13を10.51g、ステアリルメタクリレート(共栄社化学製「ライトエステル」S)を6.12g、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製KBM−503)を0.87g、イソオクタン(和光純薬製)を32.35g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬製)を0.1750g、を100mlアンプルに入れて、窒素雰囲気下で攪拌し、65℃で、15時間重合反応を行った。ガスクロマトグラフィーによると反応率は90%以上を示した。得られた共重合体溶液は固形分濃度34質量%であった。
【0042】
(比較例1)
比較参考例1で得られた共重合体溶液を固形分濃度が2.5質量%となるようにイソオクタンで希釈して処理液を得た。続いて前記処理液を、実施例1と同様に天然石(モカクリーム)に処理し、室温で24時間以上放置をした後に表面を布で拭取り、防汚性試験を行った。
【0043】
(防汚性試験)
処理後の石材表面に水道水、醤油、ソース、オレンジジュース、オリーブオイル、コーヒーを1ml滴下し、24時間後の様子を目視で確認し、以下の方法により評価を行った。評価結果を表1に記載した。
0=染みが濃くて大きい
1=染みが濃くて、小さい
2=染みが薄い
3=染みがない
【0044】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)下式(I)で表されるフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体、(2)イソボニル基含有エチレン性不飽和単量体、および(3)含ケイ素不飽和単量体を共重合してなる共重合体(A)と、溶媒を含有する、処理剤組成物。
CH=CR−COO−(CH)n−Rf (I)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
Rf:炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基。
:0〜3の整数。
:水素原子またはメチル基。
【請求項2】
イソボニル基含有エチレン性不飽和単量体が下式(II)で表される、請求項1に記載の処理剤組成物。
CH=C(R)−COO−(CH)n−IB (II)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
:水素原子またはメチル基。
:0〜6の整数。
IB:イソボニル基。
【請求項3】
含ケイ素不飽和単量体が下式(III)で表される、請求項1または2に記載の処理剤組成物。
CH=C(R)−(COO)n−(CH)n−SiR (III)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
:水素原子またはメチル基。
、R、R:それぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、OH基、またはフェニル基。
:0または1の整数。
:0〜6の整数。
【請求項4】
溶媒として有機溶媒を用いる、請求項1、2または3に記載の処理剤組成物。
【請求項5】
多孔質基材の防汚用に用いる、請求項1、2、3または4に記載の処理剤組成物。
【請求項6】
多孔質基材が石材である、請求項5に記載の処理剤組成物。

【公開番号】特開2009−46575(P2009−46575A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−213568(P2007−213568)
【出願日】平成19年8月20日(2007.8.20)
【出願人】(000108030)AGCセイミケミカル株式会社 (130)
【Fターム(参考)】