説明

処理装置、処理システム、処理方法、プログラム

【課題】ユーザが操作を行うことなく、装置内に保存していたデータを送信すること。
【解決手段】本発明の処理装置は、第1のデータを受信する受信部と、第2のデータを保存する記憶部と、前記記憶部に保存された第2のデータの中から、前記受信部で受信された第1のデータに関連する第2のデータを抽出する抽出部と、前記抽出部で抽出された第2のデータを、前記受信部で受信された第1のデータに関連する装置に送信する送信部と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置、処理システム、処理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、サーバが、ユーザ端末から顔画像がアップロードされると、アップロードされた顔画像の人物を特定し、特定した人物に対応する送信先へ、アップロードされた顔画像を送信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−326281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術では、人物の顔画像を、その人物に対応する送信先へ送信するためには、ユーザ端末が、顔画像をサーバへアップロードする必要がある。
【0005】
しかし、携帯電話機で、他の人物を撮影した時に、撮影した画像データを後で送信しようと思っていても、画像データを送信することを忘れてしまうことが多い。その場合、特許文献1に開示された技術を用いても、他の人物の顔画像を、その人物に対応する送信先へ送信することができない。
【0006】
また、携帯電話機等の処理装置では、画像データに限らず、他装置に送信する必要があるデータを未送信のまま装置内に保存していることがある。その場合、ユーザがデータの存在に気付き、操作を行わない限り、そのデータを送信することができない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上述した課題を解決し、ユーザが操作を行うことなく、装置内に保存していたデータを送信することができる処理装置、処理システム、処理方法、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の処理装置は、
第1のデータを受信する受信部と、
第2のデータを保存する記憶部と、
前記記憶部に保存された第2のデータの中から、前記受信部で受信された第1のデータに関連する第2のデータを抽出する抽出部と、
前記抽出部で抽出された第2のデータを、前記受信部で受信された第1のデータに関連する装置に送信する送信部と、を含む。
【0009】
本発明の処理システムは、
前記処理装置と、
前記処理装置に対し、第1のデータを送信する端末装置と、を有する。
【0010】
本発明の処理方法は、
処理装置が行う情報処理方法であって、
第1のデータを受信し、
記憶部に保存された第2のデータの中から、前記受信された第1のデータに関連する第2のデータを抽出し、
前記抽出された第2のデータを、前記受信された第1のデータに関連する装置に送信する。
【0011】
本発明のプログラムは、
処理装置に、
第1のデータを受信する手順と、
記憶部に保存された第2のデータの中から、前記受信された第1のデータに関連する第2のデータを抽出する手順と、
前記抽出された第2のデータを、前記受信された第1のデータに関連する装置に送信する手順と、を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、記憶部に保存された、第1のデータに関連する第2のデータを、ユーザが操作を行うことなく、第1のデータに関連する装置に送信することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態の処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の処理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2および第3の実施形態の携帯電話機で用いる顔画像DBの内容の一例を示す図である。
【図4】本発明の第2および第4の実施形態の携帯電話機で用いる画像データテーブルの内容の一例を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の腕時計において、顔画像を含む画像データを携帯電話機に送信する場合の動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態の携帯電話機において、画像データテーブルに新たな画像データを登録する場合の動作を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態の携帯電話機CPにおいて、画像データテーブルに登録されたメール送信状況を「未」から「済」にする動作を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態の携帯電話機CPにおいて、腕時計WTから画像データを受信した場合の動作を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第3および第5の実施形態の携帯電話機で用いる画像データテーブルの内容の一例を示す図である。
【図10】本発明の第4および第5の実施形態の携帯電話機で用いる顔画像DBの内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(1)第1の実施形態
図1に示すように、本実施形態の処理システムは、処理装置10と、端末装置20と、を有している。
【0015】
端末装置20は、第1のデータを処理装置10に送信する。
【0016】
第1のデータは、例えば、顔画像を含む画像データである。
【0017】
処理装置10は、受信部11と、記憶部12と、抽出部13と、送信部14と、を有している。
【0018】
受信部11は、端末装置20から送信されてきた第1のデータを受信する。
【0019】
記憶部12は、第2のデータを保存する。
【0020】
第2のデータは、例えば、任意の画像データである。
【0021】
抽出部13は、記憶部12に保存された第2のデータの中から、受信部11で受信された第1のデータに関連する第2のデータを抽出する。
【0022】
第1のデータに関連する第2のデータは、例えば、第1のデータが顔画像を含む画像データである場合、その顔画像と同一人物の顔画像を含む画像データである。
【0023】
送信部14は、抽出部13で抽出された第2のデータを、受信部11で受信された第1のデータに関連する装置に送信する。
【0024】
第1のデータに関連する装置は、例えば、第1のデータの送信元の装置(図1では、端末装置20)や、第1のデータに関連する第2のデータの送信先として予め決められた装置である。
【0025】
上述したように本実施形態では、処理装置10は、端末装置20から第1のデータを受信すると、記憶部12に保存された第2のデータの中から、第1のデータに関連する第2のデータを抽出し、抽出した第2のデータを第1のデータに関連する装置に送信する。
【0026】
そのため、記憶部12に保存された、第1のデータに関連する第2のデータを、ユーザが操作を行うことなく、第1のデータに関連する装置に送信することができるという効果が得られる。
(2)第2の実施形態
本実施形態は、第1の実施形態の構成および動作を具体化した例であり、処理装置として携帯電話機を用い、端末装置として腕時計を用いている。
【0027】
図2に示すように、本実施形態の処理システムは、処理装置である携帯電話機CPと、端末装置である腕時計WTと、を有している。
【0028】
また、携帯電話機CPは、制御部101と、操作部102と、電源部103と、通信部104と、近距離無線部105と、撮影部106と、表示部107と、電話部108と、記憶部109と、報知部110と、を有している。
【0029】
なお、図1の受信部11は、通信部104または近距離無線部105に対応し、図1の記憶部12は、記憶部109に対応し、図1の抽出部13は、制御部101に対応し、図1の送信部14は、通信部104または近距離無線部105に対応する。
【0030】
制御部101は、記憶部109内の図示しないプログラム領域に格納された各種プログラムに応じて、携帯電話機CP内の構成要素を制御して各種処理を行う。例えば、制御部101は、画像データから人物の顔を検出する処理、画像データから顔画像を取得する処理、顔画像同士を比較し、同一の人物であるか否かを判定する処理等を行う。なお、これらの処理は、公知の技術を利用して行うことができるため、詳細な説明は省略する。また、制御部101には、図示しないCPU(Central Processing Unit)やメモリなどが設けられている。
【0031】
電源部103は、携帯電話機CP内の構成要素に電力を供給する。
【0032】
記憶部109は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの内部メモリであり、図示しないプログラム領域とデータ領域とを持つ。プログラム領域には、後述する図6〜図8に示す処理等を実現するためのプログラムが格納されている。一方、データ領域には、携帯電話機CPの動作に必要な各種データが一時記憶される他、顔画像DB(Data Base)109Aおよび画像データテーブル109Bが格納されている。
【0033】
顔画像DB109Aは、記憶部109に予め保存された顔画像データに関する情報が登録されるデータベースである。図3に示すように、顔画像DB109Aには、顔画像データの各々について、その顔画像データの顔画像の人物名と、その顔画像データの画像名と、が登録される。
【0034】
画像データテーブル109Bは、撮影部106で撮影され記憶部109に保存された画像データに関する情報が登録されるテーブルである。図4に示すように、画像データテーブル109Bには、画像データの各々について、その画像データの画像番号と、その画像データの画像名と、その画像データに含まれている顔画像の人物名と、その画像データをメールで送信済であるか否かを示すメール送信状況と、が登録される。
【0035】
操作部102は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などが行われる部分であり、これらの入力に応じた操作信号を制御部101に出力する。制御部101は、操作部102からの操作信号に応じた処理として、例えば、発信処理、電子メール処理、パスワード認証処理などの処理を行う。
【0036】
通信部104は、図示しない無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、音声通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能の動作時に、近隣の基地局との間で無線通信を行う。
【0037】
電話部108は、音声データを出力する通話用スピーカSPと、音声データを入力する通話用マイクMCと、を有する。
【0038】
例えば、音声通話機能の動作時には、通信部104は、アンテナAT11で受信された音声データをベースバンド部の受信側から取り込んで、受信ベースバンド信号に復調した後、その音声データを電話部108を介して通話用スピーカSPから出力させる。また、通信部104は、通話用マイクMCから入力された音声データを電話部108から取り込んで、送信ベースバンド信号に符号化した後、その音声データをベースバンド部の送信側に与えて、アンテナAT11から送信させる。
【0039】
表示部107は、例えば、高精細液晶、有機EL(Electro Luminescence)などを使用し、アイコン、文字データ、待受け画像などを表示する。
【0040】
近距離無線部105は、腕時計WTとの間でBluetoothなどの近距離通信を行う。具体的には、近距離無線部105は、半径数十メートルの範囲内において、腕時計WTとの間でアンテナAT12,AT21を介して通信を行う。
【0041】
撮影部106は、カメラ機能を構成する構成要素であり、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子を有し、静止画撮影のほかに動画撮影も可能となっている。また、撮影部106は、撮影レンズ、信号処理回路、圧縮伸張回路などを備えている。
【0042】
報知部110は、バイブレータ部110A、報音部110B、LED(Light Emitting Diode)部110Cを有し、バイブレータ部110Aの振動、報音部110Bの報音、LED部110Cの発光によって、着信報知を行ったり、セキュリティ報知を行ったりする。
【0043】
また、腕時計WTは、制御部201と、操作部202と、電源部203と、近距離無線部204と、撮影部205と、表示部206と、記憶部207と、時計部208と、を有している。
【0044】
制御部201は、記憶部207内の図示しないプログラム領域に格納された各種プログラムに応じて、腕時計WT内の構成要素を制御して各種処理を行う。例えば、制御部201は、画像データから人物の顔を検出する処理、画像データから顔画像を取得する処理等を行う。なお、これらの処理は、公知の技術を利用して行うことができるため、詳細な説明は省略する。また、制御部201には、図示しないCPUやメモリなどが設けられている。
【0045】
電源部203は、腕時計WT内の構成要素に電力を供給する。
【0046】
記憶部207は、ROMやRAMなどの内部メモリであり、図示しないプログラム領域とデータ領域とを持つ。プログラム領域には、後述する図5に示す処理等を実現するためのプログラムが格納されている。一方、データ領域には、腕時計WTの動作に必要な各種データが一時記憶される。
【0047】
時計部208は、現在日時を表示部206に掲示する。
【0048】
操作部202は、各種の入力が行われる部分であり、これらの入力に応じた操作信号を制御部201に出力する。
【0049】
表示部206は、例えば、高精細液晶、有機ELなどを使用し、現在日時などを表示する。
【0050】
近距離無線部204は、携帯電話機CPとの間でBluetoothなどの近距離通信を行う。具体的には、近距離無線部204は、半径数十メートルの範囲内において、携帯電話機CPとの間でアンテナAT21,AT12を介して通信を行う。
【0051】
撮影部205は、カメラ機能を構成する構成要素であり、CCDなどの撮像素子を有し、静止画撮影のほかに動画撮影も可能となっている。また、撮影部205は、撮影レンズ、信号処理回路、圧縮伸張回路などを備えている。
【0052】
以下、本実施形態の処理システムの動作について説明する。以下では、携帯電話機CPと腕時計WTとは、近距離無線部105,204によって互いに無線接続された状態であるものとする。
【0053】
最初に、腕時計WTにおいて、顔画像を含む画像データを携帯電話機CPに送信する場合の動作について、図5を参照して説明する。
【0054】
図5に示すように、制御部201は、撮影部205が撮影を行うと、撮影した画像データを記憶部207に保存する(ステップA1)。
【0055】
次に、制御部201は、ステップA1で保存した画像データから顔の検出を試行し(ステップA2)、顔を検出できなかった場合は(ステップA2のNo)処理を終了する。
【0056】
一方、ステップA2において、画像データから顔を検出した場合(ステップA2のYes)、制御部201は、その画像データを、近距離無線部204を用いて、携帯電話機CPに送信する(ステップA3)。
【0057】
そのため、腕時計WTの使用者は、時間の確認のために腕時計WTを見た時などに自身の顔を撮影することで、撮影した画像データを携帯電話機CPに送信することができる。
【0058】
続いて、携帯電話機CPにおいて、画像データテーブル109Bに新たな画像データを登録する場合の動作について、図6を参照して説明する。
【0059】
図6に示すように、制御部101は、撮影部106が撮影を行うと、撮影した画像データを記憶部109に保存する(ステップB1)。
【0060】
次に、制御部101は、現時点で画像データテーブル109Bに画像番号として登録されていない空き番号のうち最小の空き番号を探し、その最小の空き番号(ここでは、「N」)を、ステップB1で保存した画像データの画像番号とする。そして、画像データテーブル109Bの画像番号の項目に、画像番号Nを登録し、画像番号Nの画像データの項目に、ステップB1で保存した画像データの画像名を登録する(ステップB2)。
【0061】
次に、制御部101は、画像データテーブル109Bの画像番号Nのメール送信状況の項目に、画像データが未送信であることを示す「未」を登録する(ステップB3)。
【0062】
次に、制御部101は、ステップB1で保存した画像データから顔の検出を試行し(ステップB4)、顔を検出できなかった場合は(ステップB4のNo)処理を終了する。
【0063】
一方、ステップB4において、画像データから顔を検出した場合(ステップB4のYes)、制御部101は、その顔画像を取得する(ステップB5)。
【0064】
次に、制御部101は、ステップB5で取得した顔画像を、顔画像DB109Aに登録された顔画像の各々と比較し、ステップB5で取得した顔画像の人物が、顔画像DB109Aに顔画像が登録されたいずれかの人物と同一人物であるか否かを判定する(ステップB6)。
【0065】
ステップB6において、ステップB5で取得した顔画像の人物が、顔画像DB109Aに顔画像が登録されたいずれかの人物と同一人物である場合(ステップB6のYes)、制御部101は、画像データテーブルの画像番号Nの人物名の項目に、その同一人物の人物名を登録する(ステップB7)。
【0066】
一方、ステップB6において、ステップB5で取得した顔画像の人物が、顔画像DB109Aに顔画像が登録されたいずれの人物とも同一人物でない場合(ステップB6のNo)、制御部101は、画像データテーブルの画像番号Nの人物名の項目に、重複しない任意の人物名を登録する(ステップB8)。
【0067】
続いて、携帯電話機CPにおいて、画像データテーブル109Bに登録されたメール送信状況を「未」から「済」にする場合の動作について、図7を参照して説明する。
【0068】
図7に示すように、制御部101は、通信部104を用いて、画像番号Nの画像データをメールに添付して送信したとする(ステップC1)。
【0069】
次に、制御部101は、画像データテーブル109Bの画像番号Nのメール送信状況の項目に、画像データが送信済であることを示す「済」を登録する(ステップC2)。
【0070】
続いて、携帯電話機CPにおいて、腕時計WTから画像データを受信した場合の動作について、図8を参照して説明する。
【0071】
図8に示すように、制御部101は、近距離無線部105が腕時計WTから送信されてきた画像データを受信すると(ステップD1のYes)、受信した画像データから顔画像を取得する(ステップD2)。
【0072】
次に、制御部101は、N=1に設定し(ステップD3)、画像データテーブル109BにN以上の画像番号が登録されているか否かを判定する(ステップD4)。
【0073】
ステップD4において、N以上の画像番号が登録されている場合(ステップD4のYes)、制御部101は、画像番号Nの画像データを記憶部109から読み出し、ステップD2で取得した顔画像と、画像番号Nの画像データに含まれる顔画像と、を比較し(ステップD5)、2つの顔画像が同一人物のものであるか否かを判定する(ステップD6)。
【0074】
ステップD6において、2つの顔画像が同一人物のものである場合(ステップD6のYes)、制御部101は、画像データテーブル109Bの画像番号Nのメール送信状況が「未」であるか否かを判定する(ステップD7)。
【0075】
ステップD7において、メール送信状況が「未」である場合(ステップD7のYes)、制御部101は、画像番号Nを抽出して記憶部109に保存し(ステップD8)、N=N+1に設定した上で(ステップD9)、ステップD4の処理に戻る。なお、ステップD6で2つの顔画像が同一人物のものでない場合(ステップD6のNo)や、ステップD7でメール送信状況が「未」でない場合(ステップD7のNo)は、ステップD9の処理を経てステップD4の処理に戻る。
【0076】
ステップD4からステップD9までの処理は、画像データテーブル109Bの最大の画像番号に対するステップD8の処理が終了するまで繰り返される。
【0077】
最大の画像番号に対するステップD8の処理が終了すると、ステップD9を経てステップD4の処理に戻り、ステップD4において、制御部101は、画像データテーブル109BにN以上の画像番号が登録されていないと判定する(ステップD4のNo)。
【0078】
次に、制御部101は、ステップD8で抽出した画像番号があるか否かを判定し(ステップD10)、抽出した画像番号がない場合は(ステップD10のNo)処理を終了する。
【0079】
一方、ステップD10において、抽出した画像番号がある場合(ステップD10のYes)、制御部101は、抽出した全ての画像番号の画像データを記憶部109から読み出し、読み出した画像データをメールに添付して、通信部104を用いて、腕時計WTに送信する(ステップD11)。なお、腕時計WTのメールアドレスは、記憶部109に予め保存されているものとする。
【0080】
上述したように本実施形態では、携帯電話機CPは、腕時計WTから、顔画像を含む画像データ(第1のデータ)を受信すると、記憶部109に保存された画像データ(第2のデータ)の中から、腕時計WTから受信した画像データに含まれる顔画像と同一人物の顔画像を含む画像データを抽出し、抽出した画像データを腕時計WTに送信する。
【0081】
そのため、携帯電話機CPを使用するユーザにとっては、記憶部109に保存された、腕時計WTから受信した画像データに含まれる顔画像と同一人物の顔画像を含む画像データを、操作を行うことなく、腕時計WTに送信することができる。
【0082】
また、腕時計WTを使用するユーザにとっても、腕時計WTを見た時などに自身の顔を撮影することのみで、携帯電話機CPに記憶されている、自身の顔画像を含む画像データを取得することができる。
【0083】
また、本実施形態では、携帯電話機CPは、腕時計WTから受信した画像データに含まれる顔画像と同一人物の顔画像を含む画像データのうち未送信の画像データのみを抽出して送信し、送信済の画像データについては送信しない。
【0084】
そのため、携帯電話機CPから腕時計WTへ画像データを送信するための処理時間の短縮化や通信資源の削減を図ることができる。
(3)第3の実施形態
本実施形態は、第2の実施形態と比較して、携帯電話機CPの記憶部109に格納される画像データテーブル109Bの内容が異なる。
【0085】
すなわち、本実施形態では、画像データテーブル109Bは、図9に示すように、図4に示したものと比較して、画像データの各々について、その画像データが送信済みである場合、その画像データを送信した送信先のメールアドレスが送信済アドレスとして追加で登録されている。
【0086】
また、本実施形態は、第2の実施形態と比較して、携帯電話機CPの動作が以下の点で異なる。
【0087】
すなわち、本実施形態では、制御部101は、図7のステップC2において、メール送信状況の項目に、画像データが送信済であることを示す「済」を登録すると共に、送信済アドレスの項目に、その画像データを送信した送信先のメールアドレスを登録する。
【0088】
また、制御部101は、図8のステップD7において、画像番号Nのメール送信状況が「未」であるか否かを判定し、「未」である場合はステップD8へ進み、「済」であればさらに腕時計WTのメールアドレスが送信済アドレスに含まれるか否かを判定し、送信済アドレスに含まれない場合はステップD8へ進む。これら以外の場合はステップD9へ進む。すなわち、図8のステップD7においては、制御部101は、画像番号Nの画像データが腕時計WTのメールアドレスへ未送信であるか否かを判定し、腕時計WTのメールアドレスへ未送信である場合はステップD8へ進むことになる。
【0089】
また、制御部101は、図8のステップD8において、腕時計WTのメールアドレスへ未送信である画像番号Nの画像データを抽出する。
【0090】
なお、本実施形態は、上述した構成および動作以外は、第2の実施形態と同様である。
【0091】
上述したように本実施形態では、携帯電話機CPは、腕時計WTから受信した画像データに含まれる顔画像と同一人物の顔画像を含む画像データのうち腕時計WTに未送信の画像データのみを抽出して送信する。
【0092】
そのため、例えば、腕時計WTが、ユーザが新たに購入した腕時計であった場合、携帯電話機CPは、そのユーザが以前に使用していた腕時計に画像データを送信していたとしても、新たに購入した腕時計WTに画像データを再度送信することができる。
【0093】
その他の効果は第2の実施形態と同様である。
(4)第4の実施形態
本実施形態は、第2の実施形態と比較して、携帯電話機CPの記憶部109に格納される顔画像DB109Aの内容が異なる。
【0094】
すなわち、本実施形態では、顔画像DB109Aは、図10に示すように、図3に示したものと比較して、顔画像データの各々について、その顔画像を含む画像データの送信先として予め決められた送信先装置のメールアドレスが送信先アドレスとして追加で登録されている。すなわち、送信先アドレスは、腕時計WTから受信した画像データに含まれる顔画像と同一人物の顔画像を含む画像データの送信先となる。
【0095】
また、本実施形態は、第2の実施形態と比較して、携帯電話機CPの動作が以下の点で異なる。
【0096】
すなわち、本実施形態では、制御部101は、図8のステップD11において、ステップD8で抽出した全ての画像番号の画像データを記憶部109から読み出す。ここで読み出した画像データは、共通して腕時計WTを使用する人物の顔画像を含んでいる。そのため、制御部101は、記憶部109から読み出した画像データを、顔画像DB109Aに登録された、予め決められたメールアドレスへ送信する。
【0097】
なお、本実施形態は、上述した構成および動作以外は、第2の実施形態と同様である。
【0098】
上述したように本実施形態では、携帯電話機CPは、腕時計WTから受信した画像データに含まれる顔画像と同一人物の顔画像を含む画像データのうち未送信の画像データを、予め決められたメールアドレス宛てに送信する。
【0099】
そのため、携帯電話機CPは、画像データを、腕時計WTではなく、例えば、その腕時計WTを使用しているユーザの携帯電話機に送信することができる。
【0100】
その他の効果は第2の実施形態と同様である。
(5)第5の実施形態
本実施形態は、第2の実施形態と比較して、携帯電話機CPの記憶部109に格納される画像データテーブル109Bの内容および顔画像DB109Aの内容が異なる。
【0101】
すなわち、本実施形態では、画像データテーブル109Bは、第3の実施形態で説明した図9に示した内容になっており、顔画像DB109Aは、第4の実施形態で説明した図10に示した内容になっている。
【0102】
また、本実施形態は、第2の実施形態と比較して、携帯電話機CPの動作が以下の点で異なる。
【0103】
すなわち、本実施形態では、制御部101は、図7のステップC2において、メール送信状況の項目に、画像データが送信済であることを示す「済」を登録すると共に、送信済アドレスの項目に、その画像データを送信した送信先のメールアドレスを登録する。
【0104】
また、制御部101は、図8のステップD7において、画像番号Nのメール送信状況が「未」であるか否かを判定し、「未」である場合はステップD8へ進み、「済」であればさらに顔画像DB109Aに登録された予め決められたメールアドレスが送信済アドレスに含まれるか否かを判定し、送信済アドレスに含まれない場合はステップD8へ進む。これら以外の場合はステップD9へ進む。すなわち、図8のステップD7においては、制御部101は、画像番号Nの画像データが、顔画像DB109Aに登録された予め決められたメールアドレスへ未送信であるか否かを判定し、予め決められたメールアドレスへ未送信である場合はステップD8へ進むことになる。
【0105】
また、制御部101は、図8のステップD8において、顔画像DB109Aに登録された予め決められたメールアドレスへ未送信である画像番号Nの画像データを抽出する。
【0106】
また、制御部101は、図8のステップD11において、ステップD8で抽出した全ての画像番号の画像データを記憶部109から読み出し、読み出した画像データを、顔画像DB109Aに登録された、予め決められたメールアドレスへ送信する。
【0107】
なお、本実施形態は、上述した構成および動作以外は、第2の実施形態と同様である。
【0108】
また、本実施形態の効果は、第2〜第4の実施形態と同様である。
【0109】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0110】
例えば、第2〜第5の実施形態では、処理装置の一例として携帯電話機を例に挙げたが、本発明はこれに限定されず、処理装置は、スマートフォン、ゲーム機、タブレット型PC(Personal Computer)、ノート型PCなどでもよい。
【0111】
また、第2〜第5の実施形態では、端末装置の一例として腕時計を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。例えば、携帯電話機の中には、バンドなどで腕に装着するものがあるため、端末装置は携帯電話機でもよい。
【0112】
また、第2〜第5の実施形態では、腕時計WTは、顔画像を含む画像データを撮影して取得する度に、その画像データを携帯電話機CPに送信していたが、本発明はこれに限定されず、記憶部207に予め保存した画像データを、ユーザが操作をした時などに、携帯電話機CPに送信してもよい。
【0113】
また、第2〜第5の実施形態では、腕時計WTは、画像データを、近距離無線部204を用いて携帯電話機CPに送信するものとして説明したが、本発明はこれに限定されず、画像データを、メールに添付して携帯電話機CPに送信してもよい。
【0114】
また、第2〜第5の実施形態では、携帯電話機CPは、画像データをメールに添付して、通信部104を用いて、送信するものとして説明したが、本発明はこれに限定されず、画像データを、近距離無線部105を用いて、近距離無線通信で送信してもよい。
【0115】
また、第4〜第5の実施形態では、携帯電話機CPは、画像データの送信先となるメールアドレスが顔画像DB109Aに予め登録されたものとして説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、腕時計WTは、画像データの送信時に、その顔画像と同一人物の顔画像を含む画像データの送信先のメールアドレスの情報を送信し、携帯電話機CPは、その送信先のメールアドレスを顔画像DB109Aに登録してもよい。
【0116】
また、本発明の処理装置にて行われる方法は、コンピュータに実行させるためのプログラムに適用してもよい。また、そのプログラムを記憶媒体に格納することも可能であり、ネットワークを介して外部に提供することも可能である。
【符号の説明】
【0117】
10 処理装置
11 受信部
12 記憶部
13 抽出部
14 送信部
20 端末装置
CP 携帯電話機
101 制御部
102 操作部
103 電源部
104 通信部
105 近距離無線部
106 撮影部
107 表示部
108 電話部
109 記憶部
109A 顔画像DB
109B 画像データテーブル
110 報知部
110A バイブレータ部
110B 報音部
110C LED部
AT11,AT12 アンテナ
WT 腕時計
201 制御部
202 操作部
203 電源部
204 近距離無線部
205 撮影部
206 表示部
207 記憶部
208 時計部
AT21 アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデータを受信する受信部と、
第2のデータを保存する記憶部と、
前記記憶部に保存された第2のデータの中から、前記受信部で受信された第1のデータに関連する第2のデータを抽出する抽出部と、
前記抽出部で抽出された第2のデータを、前記受信部で受信された第1のデータに関連する装置に送信する送信部と、を含む処理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、
第2のデータ毎に、該第2のデータが送信済みであるか否かの情報を保存し、
前記抽出部は、
前記抽出済みの第2のデータの中から、さらに未送信である第2のデータを抽出し、
前記送信部は、
第1のデータに関連する装置として第1のデータの送信元の装置に送信する、請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記抽出部は、
第1のデータの送信元に未送信である第2のデータを抽出する、請求項2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記記憶部は、
第2のデータ毎に、該第2のデータが送信済みであるか否かの情報を保存し、
第1のデータ毎に、該第1のデータに関連する第2のデータの送信先として予め決められた送信先装置の情報を保存し、
前記抽出部は、
前記抽出済みの第2のデータの中から、さらに未送信である第2のデータを抽出し、
前記送信部は、
第1のデータに関連する装置として第1のデータに関連する前記送信先装置に送信する、請求項1に記載の処理装置。
【請求項5】
前記抽出部は、
第1のデータに関連する前記送信先装置に未送信である第2のデータを抽出する、請求項4に記載の処理装置。
【請求項6】
前記受信部は、
第1のデータと共に、該第1のデータに関連する第2のデータの送信先である前記送信先装置の情報を受信し、
前記記憶部は、
第1のデータに関連する前記送信先装置の情報として、前記受信部で受信された前記送信先装置の情報を保存する、請求項4または5に記載の処理装置。
【請求項7】
第1のデータは、顔画像を含む画像データであり、
第2のデータは、画像データであり、
第1のデータに関連する第2のデータは、第1のデータに含まれる顔画像と同一人物の顔画像を含む画像データである、請求項1から6のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の処理装置と、
前記処理装置に対し、第1のデータを送信する端末装置と、を有する処理システム。
【請求項9】
処理装置が行う情報処理方法であって、
第1のデータを受信し、
記憶部に保存された第2のデータの中から、前記受信された第1のデータに関連する第2のデータを抽出し、
前記抽出された第2のデータを、前記受信された第1のデータに関連する装置に送信する、処理方法。
【請求項10】
処理装置に、
第1のデータを受信する手順と、
記憶部に保存された第2のデータの中から、前記受信された第1のデータに関連する第2のデータを抽出する手順と、
前記抽出された第2のデータを、前記受信された第1のデータに関連する装置に送信する手順と、を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−256089(P2012−256089A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127260(P2011−127260)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】