説明

処理装置及び搬送装置

【課題】処理すべき物品を保持するための構造を単純化した処理装置を提供する。
【解決手段】物品(笠付栓)10を処理する処理装置100は、周回するように配置されたチェーン210と、チェーン210に取り付けられていてチェーン210の周回軌道の一部区間において物品10を保持して搬送する複数の従動片220と、複数の従動片220によって保持されて搬送されている物品10を処理する処理部240とを備える。複数の従動片220は、チェーンの周回方向における前側の従動片220Aと後側の従動片220Bとで物品10を挟んで保持するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を処理する処理装置及びその処理装置の構成要素として好適な搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
笠部及び胴部を有する笠付栓(キノコ型栓)が知られている。笠付栓は、一般には、その胴部がコルクで構成されおり、そのような笠付栓は、笠付コルク栓と呼ばれている。特許文献1には、笠付コルク栓(握部を有するコルク栓)を容器に打栓する打栓装置が記載されている。この打栓装置は、コルク栓移送装置を備えていて、このコルク栓移送装置は、チェーンコンベアと、そのチェーンコンベアに一定のピッチで取り付けられたコルク栓保持装置とで構成されている。
【特許文献1】特開平6−345186号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
笠付栓のように方向性を有する物品を搬送しながら処理する場合は、物品が所定方向に向いた状態で搬送すべきである。また、搬送すべき物品の間には、所定間隔が設けられるべきである。そのためには、物品が所定方向を向いた状態で保持機構によって保持して物品を搬送すべきである。
【0004】
しかしながら、一般に、物品を保持機構によって保持して搬送しながら処理する処理装置では、処理装置に供給される物品を受け取る際にその物品を保持機構によって保持し、処理が終わった物品を送り出す際には保持機構によるその物品の保持を解除しなければならない。物品の保持及びその解除が可能な保持機構は、一般には、その構造が複雑化しうる。
【0005】
例えば、笠付栓は、ウイスキーや焼酎のような飲料が充填された容器の栓として使用されうる。したがって、笠付栓を処理する処理装置には、清掃作業の容易性が要求され、複雑な構造を有する保持機構は好ましくない。また、処理装置又は搬送装置は、処理又は搬送の対象物が何であるかに関わらず、保守の容易性や装置コストの観点において、単純な構造であることが好ましい。
【0006】
本発明は、以上の認識を契機としてなされたものであり、例えば、処理又は搬送すべき物品を保持するための構造を単純化した処理装置又は搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の側面は、物品を処理する処理装置に係り、前記処理装置は、周回するように配置されたチェーンと、前記チェーンに取り付けられていて前記チェーンの周回軌道の一部区間において物品を保持して搬送する複数の従動片と、前記複数の従動片によって保持されて搬送されている物品を処理する処理部とを備える。前記複数の従動片は、前記チェーンの周回方向における前側の従動片と後側の従動片とで物品を挟んで保持するように構成される。
【0008】
本発明の好適な実施形態によれば、各前記従動片は、前記チェーンの周回方向における前側に前縁部、後側に後縁部を有し、前記前縁部には物品と係合する係合部が形成されていて、物品は、前記チェーンの周回方向における前側の従動片の係合部と後側の従動片の前縁部との間に挟まれた状態で搬送されうる。
【0009】
本発明の好適な実施形態によれば、前記物品は、笠部及ぶ胴部を有する笠付栓であり、前記係合部は、前記胴部の側面の一部を取り囲み、かつ、前記笠部を下方から支持するように構成されうる。
【0010】
本発明の好適な実施形態によれば、前記チェーンは、水平面内で周回するように配置されうる。
【0011】
本発明の好適な実施形態によれば、各前記従動片は、搬送すべき物品に応じて選択的に使用される複数の型替え用係合部を有しうる。
【0012】
本発明の好適な実施形態によれば、各前記従動片は、第1型替え用係合部を有する第1部材と、第2型替え用係合部を有し前記第1部材に対して蝶番によって取り付けられた第2部材とを含みうる。
【0013】
本発明の好適な実施形態によれば、前記周回軌道は、少なくとも第1及び第2曲がり部を含み、物品は、前記第1曲がり部において前記従動片によって受け取られ、前記第2曲がり部において前記従動片によって送り出されうる。
【0014】
本発明の好適な実施形態によれば、前記処理装置は、前記第1曲がり部の付近において前記従動部に物品を供給する供給部を更に備えうる。
【0015】
本発明の好適な実施形態によれば、前記第2曲がり部の付近において前記従動部から物品を受け取って搬送するコンベアを更に備えうる。
【0016】
本発明の好適な実施形態によれば、前記処理部は、物品を洗浄する洗浄部を含みうる。
【0017】
本発明の好適な実施形態によれば、前記物品が笠部及び胴部を有する笠付栓である場合において、前記供給部は、笠付栓を目標方向に向ける笠付栓整列装置を含むことが好ましい。前記笠付栓整列装置は、笠付栓を搬送する搬送機構と、前記搬送機構によって搬送されている笠付栓のうち前記目標方向に向いていない笠付栓の笠部が係合するように構成された笠係合部とを備えることが好ましい。ここで、前記目標方向に向いていない笠付栓は、その笠部が前記係合部に係合することにより回転して前記目標方向に向きうる。
【0018】
本発明の好適な実施形態によれば、前記笠係合部は、前記搬送機構によって搬送されている笠付栓のうち第1方向に向いている笠付栓の笠部が係合するように構成された第1係合部と、前記搬送機構によって搬送されている笠付栓のうち前記第1方向とは異なる第2方向に向いている笠付栓の笠部が係合するように構成された第2係合部とを含むことが好ましい。前記第1方向を向いている笠付栓は、その笠部が前記第1係合部に係合することにより回転し、前記第2方向を向いている笠付栓は、その笠部が前記第2係合部に係合することにより回転し、これにより前記目標方向に向いていない笠付栓が前記目標方向に向く。
【0019】
本発明の第2の側面は、物品を搬送する搬送装置に係り、周回するように配置されたチェーンと、前記チェーンに取り付けられていて前記チェーンの周回軌道の一部区間において物品を保持して搬送する複数の従動片とを備え、前記複数の従動片は、前記チェーンの周回方向における前側の従動片と後側の従動片とで物品を挟んで保持するように構成される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、処理又は搬送すべき物品を保持するための構造が単純な処理装置又は搬送装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。
【0022】
図1は、代表的な笠付栓の構成を示す図である。笠付栓10は、笠部11及び胴部12で構成され、全体としてキノコ形状を有する。笠部11は、例えば、ガラス、木、プラスチック等で構成されうる。胴部12は、典型的にはコルクで構成される。胴部がコルクで構成された笠付栓は、笠付コルク栓と呼ばれる。
【0023】
笠付栓10の方向の表現方法は種々あるが、ここでは、笠付栓10の軸に沿って笠部11から胴部12に向かう方向Aを笠付栓10の方向とする。この明細書及び図面では、笠付栓を、符号"10"又は"10"の後ろにアルファベットを付した符号で表す。このアルファベットは、向きの異なる笠付栓を区別するために便宜上付したものである。
図8は、本発明の好適な実施形態のパッケージング装置(処理設備)の概略構成を示す図である。本発明の好適な実施形態のパッケージング装置は、容器に液体(例えば、ウイスキー、焼酎等)を充填する充填装置300と、笠付栓を整列させる整列装置100と、整列装置100によって整列された笠付栓を洗浄する洗浄装置200と、充填装置300によって液体が充填された容器に洗浄装置200によって洗浄された笠付栓を打栓する打栓装置400とを備える。
【0024】
図2〜図7は、笠付栓整列装置100の主要部又は構成要素を模式的に示す図である。より具体的には、図2及び図3は、笠付栓整列装置100の主要部を示す平面図、図4は、笠付栓整列装置100の一部を示す側面図、図5は、整列された笠付栓を移動させるガイド70を示す断面図、図6及び図7は、ガイド70を示す平面図である。
笠付栓整列装置100は、笠付栓10を搬送する搬送機構の一例としてのスクリューコンベア20と、スクリューコンベア20によって搬送されている笠付栓10のうち目標方向(ここでは、ほぼ鉛直方向)に向いてない笠付栓10A、10Bの笠部11が係合する第1係合部35、第2係合部55とを備えている。
【0025】
この実施形態では、第1係合部35は、笠付栓10(10A、10B、10Tを含む)をガイドする第1ガイド30に形成され、第2係合部55は、笠付栓10をガイドする第2ガイド50の端部によって形成されている。
【0026】
笠付栓10Aは、その方向Aがスクリューコンベア20側(第1方向)に向いている笠付栓であり、笠付栓10Bは、その方向Aが第1ガイド30の上方(第2方向)に向いて胴部12の先端が第1ガイド30上に位置する笠付栓である。また、笠付栓10Tは、その方向Aがほぼ鉛直方向(目標方向)に向いている笠付栓である。
第1係合部35は、図2及び図3に示す構成例では、第1ガイド30の2箇所に設けられていて、第1方向を向いている笠付栓10Aをその移動に伴って目標方向に回転させる。具体的には、第1方向を向いている笠付栓10A(図2)は、スクリューコンベア20による搬送に伴って、その笠部11が第1係合部35に一時的に係合し(引っ掛かり)、第1係合部35付近を回転中心として回転して目標方向に向くように向きが変更される(図3の10T)。
第2係合部55は、前述のように、第2ガイド50の端部によって形成されていて、第2方向を向いている笠付栓10Bをその移動に伴って目標方向に向くように回転させる。具体的には、第2方向を向いている笠付栓10B(図2〜図4)は、スクリューコンベア20によって第2ガイド50に向けて押し出され、この際に、その笠部12が第2係合部55に一時的に係合し(引っ掛かり)、第2係合部55付近を回転中心として回転して目標方向に向くように向きが変更される(図2〜図4において、第2ガイド50上の笠付線10T)。
笠付栓整列装置100は、更に、非整列状態の笠付栓10を一時的に収容する容器60と、容器60内の笠付栓10をスクリューコンベア20に供給する供給機構90とを備えうる。容器60は、例えば、スクリューコンベア20方向に向かって下方に傾斜する底面を有し、笠付栓10は、底面上を転がりながら、或いは滑りながら供給機構90の方向に移動する。供給機構90は、例えば、スクリューコンベア20に向けて笠付栓10を押し出す機構を有する。
【0027】
第1係合部35及び第2係合部55を通過することにより、全ての笠付栓10が目標方向に向くように整列されるはずである。しかしながら、何らかの原因によって、目標方向に向かないまま、スクリューコンベア20によって第2ガイド50に押し出される笠付栓10Cが発生しうる。笠付栓整列装置100は、目標方向に向いていない笠付栓10Cが次工程装置である洗浄装置200に搬送されることを防止する機構を備えている。
【0028】
第2ガイド50は、2本のガイドレールで構成されている。目標方向に向いた笠付栓10は、該2本のガイドレールによって胴部12が挟まれ、かつ、該2本のガイドレールの上に笠部11が載った状態で搬送される。目標方向に向いていない笠付栓10Cは、上方(斜め上方を含む)に向いている。したがって、目標方向に向いていない笠付栓10Cは、目標方向に向いている笠付栓10Tよりも高い位置を通ることになる。そこで、目標方向に向いていない笠付栓10Cはセンサ光軸を遮り、目標方向に向いている笠付栓10Tはセンサ光軸を遮らないように、センサ(例えば、フォトインターラプタ)80を配置することにより、目標方向に向いていない笠付栓10Cを検知することができる。センサ80は、第1係合部35及び第2係合部55よりもスクリューコンベア20の搬送方向の下流側に配置される。
排斥機構90は、例えば、エアシリンダを含んで構成され、目標方向に向いていない笠付栓10Cを、その存在を示すセンサ80の出力に基づいて排斥する。
更に、笠付栓整列装置100は、第2ガイド50によって搬送されてくる笠付栓10のうち目標方向を向いている笠付栓10Tを移動させ、目標方向に向いていない笠付栓10Cを停止させる第3ガイド70を備えることが好ましい。第3ガイド70は、例えば、笠付栓が自重によって移動するように構成されうる。
図9、図10は、洗浄装置200及びそれに組み込まれた搬送装置の構成を模式的に示す平面図である。図11は、洗浄装置200及びそれに組み込まれた搬送装置の構成を模式的に示す側面図(一部は断面)である。なお、ここでは、本発明の処理装置の一適用例として笠付栓10を洗浄する洗浄装置について説明するが、本発明の処理装置による処理の内容は、洗浄に限定されず、また、処理の対象も笠付栓に限定されない。すなわち、本発明の処理装置は、特に明示的に限定が付されない限り、あらゆる物品のあらゆる処理に適用されうる。処理には、例えば、洗浄、操作、変形、加工、検査又は観察等が含まれうる。
【0029】
本発明の処理装置の好適な一実施形態に係る洗浄装置200は、笠付栓10を洗浄するように構成されうる。洗浄装置200は、少なくとも2つのスプロケット212に架け渡されたチェーン210を備える。少なくとも2つのスプロケット212のうちの少なくとも1つのスプロケット212は、回転源によって回転駆動されて、駆動スプロケットして機能する。チェーン210は、駆動スプロケットによって駆動されて周回する。
【0030】
チェーン210には、それに従動する複数の従動片220が取り付けられている。典型的には、チェーン210は、アタッチメント付のチェーンとして構成され、そのアタッチメントに従動片220が取り付けられる。チェーン210は、典型的には、水平面内で周回するように構成されうる。また、複数の従動片220は、典型的には、支持ガイド230によって下方から支持されて、チェーン210の周回に従動しながらほぼ水平な状態で周回する。
【0031】
この明細書及び図面では、従動片を、符号"220"又は"220"の後ろにアルファベットを付した符号で表す。このアルファベットは、1つの従動片とそれに隣接する従動片との位置関係を示すために便宜上付したものである。
複数の従動片220は、チェーン210の周回軌道の一部区間(好ましくは、直線区間)において、笠付栓(物品)10を保持してそれをチェーン210の周回移動に従動して搬送するように構成される。複数の従動片220は、チェーン210の周回方向Cにおける前側の従動片220Aと後側の従動片220Bとで笠付栓10を挟んで保持するように構成される。
【0032】
各従動片220は、チェーン210の周回方向Cにおける前側に前縁部220fe、後側に後縁部220beを有する。前縁部220feには、笠付栓10と係合する係合部220eが形成されていることが好ましい。笠付栓10は、チェーン210の周回方向Cにおいて前側の従動片220Aの係合部220eと後側の従動片220Bの前縁部220feとの間に挟まれた状態で搬送されうる。係合部220eは、例えば、笠付栓10における胴部12の側面の一部を取り囲み、かつ、笠部11を下方から支持するように構成されうる。
【0033】
チェーン210の周回軌道は、少なくとも第1曲がり部210A及び第2曲がり部210Bを含む。第1曲がり部210Aから周回方向に沿って第2曲がり部210Bに至る区間は、直線区間として構成されることが好ましい。笠付栓10は、第1曲がり部210Aにおいて従動片220によって受け取られ、第2曲がり部210Bにおいて従動片220によって送り出されうる。
【0034】
第1曲がり部210Aから周回方向Cに沿って第2曲がり部210Bに至る区間には、従動片220によって保持された笠付栓10を洗浄する洗浄部240が配置されている。洗浄部240は、例えば、洗浄液を笠付栓10の胴部に向けて噴射する噴射部が配置された洗浄領域240Aと、笠付栓10から洗浄液を滴下させる水切り領域240Bとを有しうる。なお、洗浄部240に代えて、又は、これに加えて、笠付栓10に対して他の処理を実施するユニットを配置してもよい。
【0035】
第1曲がり部210Aの付近において、従動部220の係合部220eに対して笠付栓整列装置100のガイド70を通して笠付栓10が供給される。図12に例示的に示すように、ガイド70を通して供給される笠付栓10は、ガイド72によってガイドされながら係合部220eに衝突して停止しうる。従動部220は、チェーン210の周回移動とともに周回移動する。したがって、図13に例示的に示すように、周回方向Cにおいて前側の従動部220Aの係合部220eに笠付栓10が係合した直後に、その笠付船10は、周回方向Cにおいて後側の従動部220Bの前縁部220feによって周回方向C(前方向)に押される。このようにして、前側の従動部220Aの後縁部220beに形成された係合部220eの開口部が後側の従動部220Bの前縁部220feによって閉じられるようにして、前側の従動片220Aと後側の従動片220Bとで笠付栓10が挟まれる。
【0036】
一方、第2曲がり部210Bの付近では、図14に例示的に示すように、笠付栓10がガイド250によってガイドされ、かつ、前側の従動部220A(図14には示されていない)が周回軌道に沿って横に逃げた状態で、後側の従動部220Bの前縁部220feによって笠付栓10がコンベア260の方向に送り出される。コンベア260は、例えば、対向するベルトと、それらを駆動する機構とを含んで構成されうる。洗浄装置200から送り出された笠付栓10は、コンベア260、及び、必要に応じて他のコンベアを通して、打栓装置400に供給されうる。
【0037】
以上のように、本発明の好適な実施形態によれば、チェーン210に従動片220を取り付けた簡単な構造により、笠付栓10を保持しながら搬送することができる。また、複数の従動片220の寸法を等しくし、チェーン210に対する従動片220の取り付け間隔を等しくすることより、笠付栓10を等間隔で搬送することができる。
【0038】
また、前側の従動部220Aの係合部220eに笠付栓10が供給された後にチェーン210の周回にともなって後側の従動部220Bが当該笠付栓10を当該係合部220eに押し付けるように移動することによって、2つの従動部220A、220Bによって確実に笠付栓10を受け取って保持することができる。
【0039】
また、前側の従動部220Aがチェーン210の周回にともなって横に逃げた後に後側の従動部220Bの前縁部220feによって笠付栓10を押し出すことによって、2つの従動部220A、220Bによって挟まれ保持されていた笠付栓10が確実に洗浄装置200から排出される。
【0040】
図15〜図17は、上記の洗浄装置又は搬送装置に好適な従動片220の好ましい構成例を示す図である。図15〜図17に例示的に示すように、各従動片220は、搬送すべき笠付栓(物品)10に応じて選択的に使用される複数の型替え用係合部220e、220e−2を有することが好ましい。例えば、各従動部220は、第1種類の笠付栓(第1種類の物品)に適合する第1型替え用係合部220eを有する第1部材220−1と、第2種類の笠付栓(第21種類の物品)に適合する第2型替え用係合部220e−2を有し第1部材220−1に対して蝶番222によって取り付けられた第2部材220−2とを含みうる。更に、より多くの種類の笠付栓(物品)の型替えに適合するように、より多くの型替え用係合部を選択使用可能に設けてもよい。
【0041】
図15及び図16は、第2部材220−2に設けられた第2型替え用係合部220e−2によって笠付栓を保持するように従動部220が設定された例を示している。図17は、第1部材220−1に設けられた第1型替え用係合部220eによって笠付栓を保持するように従動部220が設定された例を示している。図15及び図16に示す状態から図17に示す状態に、又はその逆方向に変更(型替え)するには、第2部材220−2を180度回動させればよい。このような構成によれば、型替え作業を極めて効率よく実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】代表的な笠付栓の構成を示す図である。
【図2】笠付栓整列装置の主要部を示す平面図である。
【図3】笠付栓整列装置の主要部を示す平面図である。
【図4】笠付栓整列装置の一部を示す側面図である。
【図5】整列された笠付栓を移動させるガイドを示す断面図である。
【図6】整列された笠付栓を移動させるガイドを示す平面図である。
【図7】整列された笠付栓を移動させるガイドを示す平面図である。
【図8】本発明の好適な実施形態のパッケージング装置(処理設備)の概略構成を示す図である。
【図9】洗浄装置及びそれに組み込まれた搬送装置の構成を模式的に示す平面図である。
【図10】洗浄装置及びそれに組み込まれた搬送装置の構成を模式的に示す平面図である。
【図11】洗浄装置及びそれに組み込まれた搬送装置の構成を模式的に示す側面図(一部は断面)である。
【図12】洗浄装置の一部(第1曲がり部付近)を示す平面図である。
【図13】洗浄装置の一部(第1曲がり部付近)を示す平面図である。
【図14】洗浄装置の一部(第2曲がり部付近)を示す平面図である。
【図15】従動片の好ましい構成例を示す図である。
【図16】従動片の好ましい構成例を示す図である。
【図17】従動片の好ましい構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0043】
10、10A、10B、10C、10T:笠付栓、11:笠部、12:胴部、A:笠付栓の方向、20:スクリューコンベア(搬送機構)、30:第1ガイド、35:第1係合部、50:第2ガイド、55:第2係合部、60:容器、70:第3ガイド、72:ガイド、80:センサ、90:排斥機構、100:笠付栓整列装置、200:洗浄装置、300:充填装置、400:打栓装置、210:チェーン。210A:第1曲がり部、210B:第2曲がり部、212:スプロケット、220従動片、220A:前側の従動片、220B:後側の従動片、220fe:従動片の前縁部、220be:従動片の後縁部、220e:従動片の係合部(第1型替え用係合部)、220−1:第1部材、220−2:第2部材、220e−2:第2型替え用係合部、222:蝶番、230:支持ガイド、240:洗浄部、240A:洗浄領域、240B:水切り領域、250:ガイド、260:コンベア、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を処理する処理装置であって、
周回するように配置されたチェーンと、
前記チェーンに取り付けられていて前記チェーンの周回軌道の一部区間において物品を保持して搬送する複数の従動片と、
前記複数の従動片によって保持されて搬送されている物品を処理する処理部とを備え、
前記複数の従動片は、前記チェーンの周回方向における前側の従動片と後側の従動片とで物品を挟んで保持するように構成されていることを特徴とする処理装置。
【請求項2】
各前記従動片は、前記チェーンの周回方向における前側に前縁部、後側に後縁部を有し、前記前縁部には物品と係合する係合部が形成されていて、物品は、前記チェーンの周回方向における前側の従動片の係合部と後側の従動片の前縁部との間に挟まれた状態で搬送されることを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記物品は、笠部及ぶ胴部を有する笠付栓であり、前記係合部は、前記胴部の側面の一部を取り囲み、かつ、前記笠部を下方から支持するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記チェーンは、水平面内で周回するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項5】
各前記従動片は、搬送すべき物品に応じて選択的に使用される複数の型替え用係合部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項6】
各前記従動片は、
第1型替え用係合部を有する第1部材と、
第2型替え用係合部を有し前記第1部材に対して蝶番によって取り付けられた第2部材とを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項7】
前記周回軌道は、少なくとも第1及び第2曲がり部を含み、
物品は、前記第1曲がり部において前記従動片によって受け取られ、前記第2曲がり部において前記従動片によって送り出されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項8】
前記第1曲がり部の付近において前記従動部に物品を供給する供給部を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の処理装置。
【請求項9】
前記第2曲がり部の付近において前記従動部から物品を受け取って搬送するコンベアを更に備えることを特徴とする請求項7に記載の処理装置。
【請求項10】
前記処理部は、物品を洗浄する洗浄部を含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項11】
物品を搬送する搬送装置であって、
周回するように配置されたチェーンと、
前記チェーンに取り付けられていて前記チェーンの周回軌道の一部区間において物品を保持して搬送する複数の従動片とを備え、
前記複数の従動片は、前記チェーンの周回方向における前側の従動片と後側の従動片とで物品を挟んで保持するように構成されていることを特徴とする搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−176607(P2007−176607A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−373466(P2005−373466)
【出願日】平成17年12月26日(2005.12.26)
【出願人】(000110918)ニッカウヰスキー株式会社 (21)
【Fターム(参考)】