説明

【課題】凧の構成部材を自由に選択できるようにすることにより、デザイン形状の変化を楽しむとともに、飛行特性の変化を楽しむことができる凧をを提供すること。
【解決手段】凧の本体1に、頭部2、主翼3の翼端5及び尾翼4を取り付ける凧において、頭部2、主翼3の翼端5及び尾翼4を予め複数種類用意しておき、これらを選択して取り付けるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凧に関し、特に、凧の構成部材を自由に選択できるようにすることにより、デザイン形状の変化を楽しむとともに、飛行特性の変化を楽しむことができる凧に関するものである。
【背景技術】
【0002】
古来より種々の凧が考案され、用いられているが、近年では、流体力学、特に、航空力学を設計に取り入れることにより、飛行特性を改善した凧が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
このような凧は、凧の本体に頭部、主翼及び尾翼を設けた、鳥のような形状をしており、頭部、主翼及び尾翼の形状により、飛行の特性が変化するという性質を有している。
【0004】
しかしながら、上記従来の凧においては、頭部、主翼及び尾翼が本体と一体に形成されており、そのため、頭部、主翼及び尾翼の形状を容易には変化させることができず、凧の飛行特性の変化を楽しんだりするまでには至らなかった。
【特許文献1】特開2000−262772号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来の凧が有する問題点に鑑み、凧の構成部材を自由に選択できるようにすることにより、デザイン形状の変化を楽しむとともに、飛行特性の変化を楽しむことができる凧を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の凧は、凧の本体に、頭部、主翼の翼端及び尾翼を取り付ける凧において、前記頭部、主翼の翼端及び尾翼を予め複数種類用意しておき、これらを選択して取り付けるように構成したことを特徴とする。
【0007】
この場合において、本体側の骨部と、頭部、主翼の翼端及び尾翼側の骨部とを着脱可能に構成するとともに、本体側の凧紙と、頭部、主翼の翼端及び尾翼側の凧紙とを着脱可能に構成することができる。
【0008】
また、尾翼を遠隔操作で揺動させる駆動機構を装着することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の凧によれば、凧の本体に、頭部、主翼の翼端及び尾翼を取り付ける凧において、前記頭部、主翼の翼端及び尾翼を予め複数種類用意しておき、これらを選択して取り付けるようにしたことから、頭部、主翼及び尾翼の形状を容易には変化させることができ、これにより、デザイン形状の変化を楽しむと同時に、飛行特性の変化を容易に楽しむことができる。
【0010】
また、本体側の骨部と、頭部、主翼の翼端及び尾翼側の骨部とを着脱可能に構成するとともに、本体側の凧紙と、頭部、主翼の翼端及び尾翼側の凧紙とを着脱可能に構成することにより、頭部、主翼の翼端及び尾翼を簡単かつ確実に取り付けることができる。
【0011】
また、尾翼を遠隔操作で揺動させる駆動機構を装着することにより、遠隔操作で尾翼の角度を変え、飛行の方向性を自在にコントロールすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の凧の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0013】
図1〜図2に、本発明の凧の第1実施例を示す。
この凧は、凧の本体1に、頭部2、主翼3及び尾翼4を備えることにより、鳥のような形状をなしたもので、凧の構成部材である頭部2、主翼3の翼端5及び尾翼4を、予め複数種類用意しておき、これらを選択して取り付けることができるように構成している。
【0014】
本体1側の骨部6と、頭部2、主翼3の翼端5及び尾翼4側の骨部6とは、図示省略するが、例えば、スリーブと該スリーブに挿入される軸のように、簡易に着脱できるように構成されている。
また、本体1側の凧紙7と、頭部2、主翼3の翼端5及び尾翼4側の凧紙7とは、面ファスナー、両面粘着テープ(図示省略)等により、簡易に着脱できるように構成されている。
一般に、主翼3の形状と尾翼4の形状の変化は上昇力と安定性に関係し、これらの形状変更により、安定して飛行したり、左右の揺れや回転などの運動性を自由に与えることができる。
【実施例2】
【0015】
図3〜図4に、本発明の凧の第2実施例を示す。
この凧は、上記第1実施例の凧に、ラジオコントロール等の遠隔操作で尾翼4を水平面内で揺動させる駆動機構8を装着するようにしている。
駆動機構8は、モータ81や減速機構82等を備え、地上から遠隔操作でモータ81を駆動することにより、ラダーのように尾翼4の角度を変え、飛行の方向性を自在に変更することができる。
【0016】
なお、凧の製作時の工作誤差により、左右いずれかに傾いて飛行する場合の修正方法としては、傾いた翼の反対側(上側)の翼前縁部分に発泡ポリスチレンや軽量の骨を貼り付けることで、揚力の調整を行い左右のバランスをとることができる。
これは、傾いた側の翼の前縁の下部(骨部の貼り付けられた凧紙の表側)に取り付けてもよい。
【0017】
かくして、上記各実施例の凧は、凧の本体1に、頭部2、主翼3の翼端5及び尾翼4を取り付ける凧において、頭部2、主翼3の翼端5及び尾翼4を予め複数種類用意しておき、これらを選択して取り付けるようにしたことから、頭部2、主翼3及び尾翼4の形状を容易には変化させることができ、これにより、デザイン形状の変化を楽しむと同時に、飛行特性の変化を容易に楽しむことができる。
【0018】
また、本体1側の骨部6と、頭部2、主翼3の翼端5及び尾翼4側の骨部6とを着脱可能に構成するとともに、本体1側の凧紙7と、頭部2、主翼3の翼端5及び尾翼4側の凧紙7とを着脱可能に構成することにより、頭部2、主翼3の翼端5及び尾翼4を簡単かつ確実に交換することができる。
【0019】
さらに、尾翼4を遠隔操作で揺動させる駆動機構8を装着することにより、遠隔操作で尾翼4の角度を変え、飛行の方向性を自在にコントロールすることができる。
【0020】
以上、本発明の凧について、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
以上、本発明の凧は、凧の構成部材を自由に選択できるようにすることにより、デザイン形状の変化を楽しむとともに、飛行特性の変化を楽しむことができることから、積極的にこの特性の変化を利用し、ユーザーが任意に翼端や尾翼などの着脱を行い、デザイン形状の変化を楽しむとともに、飛行特性の変化を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の凧の第1実施例を示す分解斜視図である。
【図2】同分解平面図である。
【図3】本発明の凧の第2実施例を示す側面図である。
【図4】同実施例の駆動機構を示す構造図である。
【符号の説明】
【0023】
1 本体
2 頭部
3 主翼
4 尾翼
5 主翼の翼端
6 骨部
7 凧紙
8 駆動機構
81 モータ
82 減速機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凧の本体に、頭部、主翼の翼端及び尾翼を取り付ける凧において、前記頭部、主翼の翼端及び尾翼を予め複数種類用意しておき、これらを選択して取り付けるように構成したことを特徴とする凧。
【請求項2】
本体側の骨部と、頭部、主翼の翼端及び尾翼側の骨部とを着脱可能に構成するとともに、本体側の凧紙と、頭部、主翼の翼端及び尾翼側の凧紙とを着脱可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の凧。
【請求項3】
尾翼を遠隔操作で揺動させる駆動機構を装着したことを特徴とする請求項1又は2記載の凧。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−296765(P2006−296765A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−123061(P2005−123061)
【出願日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(501486741)株式会社森久エンジニアリング (4)
【Fターム(参考)】