説明

分析の及び分析に関する改善

当該方法は、分析サンプルから得られた結果を改善するために、同じサンプルの平行分析を実施し、その分析からの結果を、主要分析を制御、修正又は変更するために使用することによって供給される。これは、サンプルを含むDNAの分析と関連して、特に役立つ。フォードバックは、使用された条件、分析又はそれに含まれるステップの期間又は他の変数を変更しうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分析の、特に、限定はしないが、サンプルの平行分析の装置及び方法の改善及びそれらに関係する改善に関する。
【背景技術】
【0002】
多様な状況では、サンプル、特に生体サンプルの分析が迅速且つ正確に行われることが望まれる。そのようなサンプルは、例えば、病気又は医学的状態の治療などの医学との暗連で考慮されてもよく、又は、例えば、サンプルからのDNAプロフィールの決定などの法医科学との関連で考慮されてもよい。
【0003】
また、そのようなサンプルを考慮することに関して、装置及び方法の小型化に向かう傾向が増えている。これは、装置及び方法をさらに携帯型にし、最適な位置で使用することを容易にする及び正確且つ完全な分析に対して必要なサンプルのサイズを小型化することが目的である。小型化の完全な利益を得るために、装置及び方法は迅速に分析を実施しなければいけない。
【0004】
従来技術のアプローチは、主要分析法が、補助分析法から得られた情報の利益とともに実施される方法を含んでいる。このアプローチは、主要分析法の精度を改善し得るが、その主要分析が開始できる前に生じる時間の遅延を表わす。結果として、主要分析の完了もまた遅延する。小型化された方法及び装置の関係において、補助分析の実施もまた、主要分析法において使用されるべきサンプルの部分に関して、サンプル処理及び保存の複雑化を取り込む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許4,683,195号明細書
【特許文献2】米国特許4,683,202号明細書
【特許文献3】米国特許6,242,235号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、識別された問題及び他の問題に、補助分析法及び主要分析法の平工実施を提供することによって取り組むことを目的とする。補助分析法の結果が得られて評価され、それが完了する前に主要分析法を修正するために使用され得る。この方法において、主要分析法は、可能な限り正確に実施されるが、同時に実施される補助分析法による時間遅延は起こさない。該方法及び装置が、最適な特性評価、分類、治療又は分析を提供する一方、分析時間は最小限に抑えられる。さらに、評価されるサンプルは、2つの部分に分割されてよく、一方は補助分析法に評価のために出され、もう一方は主要分析法に評価のための同時に出される。結果として、そのサンプルの収集、分割及び使用に対するプロセスが簡略化され、サンプルを使用する前に主要分析法において使用するために保存又は処理することから追加される複雑性は無い。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様に従って、サンプルを分析する方法が提供され、該方法は:
サンプルの第1部分を供給するステップ;
そのサンプルの第2部分を供給するステップ;
そのサンプルの第1部分の第1分析を実施するステップ;
第1分析の結果を評価するステップ;
そのサンプルの第2部分において第2分析を実施し、該第2分析は手順に従って実施され、その手順は、該手順の1つ又はそれ以上の特性の各々に対して値を使用する、ステップ;を含み、
第1分析の結果の評価は、手順の1つ又はそれ以上の特性に対する前記値が異なる値に変更されているかどうかを決定するのに使用され;
第2分析は第1分析の結果が得られる前に開始する。
【0008】
本発明の第2態様に従って、サンプルを分析するための装置が提供され、該装置は:
サンプル導入位置;
サンプル導入位置と流体を通してつながった第1チャンバー;
第1チャンバー・プロセス・コントローラ;
第1チャンバーにおいて第1チャンバー・プロセス・コントローラに従って処理されたサンプルの第1部分の1つ又はそれ以上の特性に対する検出器;
検出器から信号を受信し、信号を第2プロセス・コントローラに供給する第1分析データ・プロセッサ;
サンプル導入位置と流体を通してつながった第2チャンバーであり、サンプルの第2部分を第2プロセス・コントローラに従って処理する第2チャンバー;
第2チャンバーにおいて処理された第2部分の1つ又はそれ以上の特性に対する検出器;
第2チャンバーに適用するための手順を備える第2プロセス・コントローラであり、その手順は、該手順の1つ又はそれ以上の特性の各々に対して値を使用し、その手順は、第1分析データ・プロセッサから受け取られる信号が所定の形を有する場合に使用するために備えられ、第2プロセス・コントローラは、第2チャンバーに適用するためのさらなる手順を備え、そのさらなる手順は、その特性の1つ又はそれ以上に対して異なる値を使用し、信号が所定の形とは異なる場合に第1データ・プロセッサによって第2プロセス・コントローラへと供給されるその信号に応答して、第2チャンバーに適用される。第1分析データ・プロセッサからの信号は、第2プロセス・コントローラが手順を第2チャンバーに適用することを開始した後に、第2プロセス・コントローラに供給される。
【0009】
本発明の第3態様に従って、サンプルを分析するための装置が提供され、該装置は:
サンプル導入位置;
サンプル導入位置と流体を通してつながった第1チャンバー;
第1チャンバー・プロセス・コントローラ;
第1チャンバー・プロセス・コントローラに従って第1チャンバーにおいて処理されたサンプルの第1部分の1つ又はそれ以上の特性に対する、望ましくは第1の検出器;
その望ましくは第1の検出器からの信号を受信する第1分析データ・プロセッサであり、信号を第2分析データ・プロセッサへ供給する、第1分析データ・プロセッサ;
サンプル導入位置と流体を通してつながった第2チャンバー;
第2チャンバー・プロセス・コントローラ;
第2チャンバー・プロセス・コントローラに従って第2チャンバーにおいて処理されたサンプルの第2部分の1つ又はそれ以上の特性に対する、望ましくは第2の検出器;
を含み、第2分析データ・プロセッサは、その望ましくは第2の検出器から受信された信号に適用するための手順を備え、その手順は、第1分析データ・プロセッサからの信号が所定の形を有する場合に使用するために備えられ、第2分析データ・プロセッサは、その望ましくは第2の検出器からの信号に適用するためのさらなる手順を備え、そのさらなる手順は、1つ又はそれ以上の特性に対して異なる値を使用し、該さらなる手順は、信号が所定の形とは異なる場合にその望ましくは第2の検出器から前記第2プロセス・コントローラへとその信号を供給し、第1分析データ・プロセッサからの信号は、第2プロセス・コントローラがそのプロセスを第2チャンバーに適用することを開始した後に、前記第2分析データ・プロセッサへ供給する。
【0010】
本発明の第1及び/又は第2及び/又は第3態様は、本文献において提供される特徴、選択肢、又は可能な形のいずれを含んでもよく、該特徴、選択肢、又は可能な形は、以下に含まれる。
【0011】
サンプルは、生体サンプルであってよい。そのサンプルは、核酸のサンプルであってもよい。そのサンプルは、DNAであってもよい。そのサンプルは、動物又は植物又はバクテリアに源を発してもよい。
【0012】
そのサンプルは、人間から収集されてもよい。そのサンプルは、人間における又は中の位置から収集されてもよい。そのサンプルは、血液サンプル又は体液サンプル又は細胞もしくはその部分を含むサンプルであってもよい。
【0013】
サンプルは、そのサンプルからの第1部分及び第2部分を備える前に処理されてもよい。そのサンプルは、1つ又はそれ以上の化学種を添加することによって処理されてもよい。そのサンプルは、増幅に適合された形にある核酸又はDNAを供給するために処理されてもよい。そのサンプルは、薄めて処理されてもよい。そのサンプルは、精製されて処理されてもよい。
【0014】
そのサンプルは、第1部分及び第2部分だけを形成してもよい。そのサンプルは、第1部分、第2部分及び1つ又はそれ以上の追加の部分を形成してもよい。その1つ又はそれ以上の追加の部分は、分析され破棄されてもよい。望ましくは、その第1部分及び第2部分は、+/−10%、さらに望ましくは+/−5%、理想的には+/−1%で同一の体積を有する。望ましくは、第1部分及び第2部分は、同じ体積を有する。
【0015】
1つ又はそれ以上の試薬が、そのサンプル又はその第1部分及び第2部分に加えられてもよい。同じ試薬が各部分に加えられてもよいが、望ましくは、その第1部分及び第2部分に加えられる試薬は異なる。試薬の一方又は両方は、望ましくはマルチプレックス又はマルチミックスであるプライマーを含んでもよい。望ましくは、サンプルと試薬との比は、第1部分及び第2部分に関して同一であり、+/−10%、さらに望ましくは+/−5%、及び理想的には+/−1%で同一である。
【0016】
望ましくは、サンプルの第1部分は、そのサンプルの第2部分から分離される。望ましくは、その第1部分は、離れたチャンバーに送られ、第2部分へと送られる。望ましくは、その第1部分の第1分析は、離れたチャンバーにおいて実施され、第2部分の第2分析へ送られる。
【0017】
第1分析は補助分析である。その第1分析は、補助分析段階において提供される。その第1分析は、例えば第1分析データ処理段階によって提供される第1分析データ処理を含んでもよい。
【0018】
その第1分析は、サンプルの第1部分の1つ又はそれ以上の特性の上方を提供してもよい。その1つ又はそれ以上の特性は望ましくは、第2分析に影響する特性であり、特に:第2分析の速度、第2分析の精度、第2分析の信頼性、のうちの1つ又はそれ以上である。その1つ又はそれ以上の特性は:核酸の量、増幅可能な核酸の量、所定のタイプの増幅可能な核酸の量、1つ又はそれ以上の増幅の抑制剤の存在、その核酸の劣化の程度Y染色体核酸の存在、Y染色体核酸の量、2つ又はそれ以上のソースからの核酸の存在;1つのソースからの核酸ともう1つのソースからの核酸との比;のうちの1つ又はそれ以上を含んでもよい。第1分析は、場合によっては第1分析データ処理とともに、1つ又はそれ以上の特性の上方を提供してもよい。
【0019】
第1分析データ処理は、コンピュータ実施される方法又はデータ処理ユニットによって提供されてもよい。その第1分析データ処理は、第1分析からの分析結果に適用されてもよい。その第1分析データ処理は、第1分析結果の解釈を提供してもよい。
【0020】
その第1分析の結果の評価は、第2分析へのフィードバックを提供してもよい。望ましくは、そのフィードバックは、その手順の1つ又はそれ以上の特性に対する値が、第2分析において異なる値に変更されているかどうかを決定する。そのフィードバックは、自動的に第2分析に提供されてもよい。そのフィードバックは、第2分析において使用される前にユーザによってレビューされてもよい。そのフィードバックは、変更されない第2分析を結果としてもたらしてもよい。
【0021】
その第2分析は主要分析であってよい。その第2分析は、主要分析段階において提供されてもよい。その第2分析は、例えば第2分析データ処理段階によって供給される第2分析データ処理を含んでもよい。
【0022】
その第2分析データ処理は、コンピュータで実行される方法又はデータ処理ユニットによって提供されてもよい。その第2分析データ処理は、第2分析からの分析結果に適用されてもよい。その第2分析データ処理は、第2分析結果の解釈を提供してもよい。
【0023】
その第2分析は、サンプルの情報を提供してもよい。その情報は、そのサンプルの又はそれにおける1つ又はそれ以上の特徴の存在又は不在であってもよい。その情報は、そのサンプルの核酸プロフィールであってもよい。その情報は、そのサンプルに対する遺伝子型であってもよい。その第2分析は、標準形を持つ手順に従って実施されてもよい。その手順の標準形は、第1分析からの結果の評価がその手順の変化を示唆しない場合は、第2分析において使用されてもよい。その手順は、1つ又はそれ以上の特性において定義されてもよく、その特性は:そのサンプルの第2部分に適用されるPCRのサイクル数;所定のPCRサイクルの、1つ又はそれ以上又は全てのPCRサイクルに関する時間の合計の長さ;所定のPCRサイクルの変性部分に対する、1つ又はそれ以上又は全てのPCRサイクルに関する時間の長さ;所定のPCRサイクルのアニーリング部分に対する、1つ又はそれ以上又は全てのPCRサイクルに関する時間の長さ;所定のPCRのサイクルの伸張部分に対する、1つ又はそれ以上又は全てのPCRサイクルに関する時間の長さ;PCRに対する活性化温度;所定のPCRサイクルに対する、1つ又はそれ以上又は全てのPCRサイクルに関する変性温度;所定のPCRサイクルに対する、1つ又はそれ以上又は全てのPCRサイクルに関するアニーリング温度;所定のPCRサイクルに対する、1つ又はそれ以上又は全てのPCRサイクルに関する伸張温度;反応の間に添加するべきである1つ又はそれ以上の試薬の量;の1つ又はそれ以上を含む。特性に対する値は望ましくは、サイクル数又は温度又は時間の長さである。
【0024】
1つ又はそれ以上の特性に対する値は、サンプルの1つ又はそれ以上の特徴を示す第1分析に応答して変更されてもよい。その1つ又はそれ以上の特徴は、そのサンプルにおける1つ又はそれ以上の抑制剤の存在を含んでもよい。1つ又はそれ以上の抑制剤が検出される箇所では、PCRサイクル数の値を増加させてもよい。その1つ又はそれ以上の特徴は、そのサンプル又はその第1部分における核酸の量を含んでもよい。その核酸の量は、基準量又は基準範囲の量と比較してもよく、その基準量又は基準範囲の量は、第2分析において使用するべきである1つ又はそれ以上の値に関連付けられる。第1分析において検出された量が基準量又は基準範囲の量の下にある場合、サイクル数は、基準に関連付けられたサイクルの値に比較して増加させてもよい。第1分析において検出された量が、基準量又は基準範囲の量の上にある場合、サイクル数は、基準に関連付けられたサイクルの値に比較して低減されてもよい。このタイプの比較及び調整は、異なる基準値のシリーズ及び/又は基準値の範囲に関してされてよい。第1分析において決定された核酸量は、第2分析において増幅核酸の望まれる濃度又は量を達成するために使用される1つ又はそれ以上の特性、特にサイクル数の値を定義するのに使用されてもよい。
【0025】
該方法は、第1分析からのフィードバックを直接又は第1分析データ処理を通して使用して、例えばパフォーマンス・レベル及び/又は第2分析における増幅の制御のレベルなどの、第2分析の1つ又はそれ以上の特徴を最適化するために、その第2分析に関する手順に使用してもよい。該方法は、第1分析からのフィードバックを直接又は第1分析データ処理を通して、第2分析の完了時間を該手順の1つ又はそれ以上の特性に対する不変の値に比較して低減するため及び/又はその手順の特性に対する不変の値に比較して低減された試薬消費を提供するため及び/又はその手順の1つ又はそれ以上の特性に対する不変の値に比較して核酸のより正確な定量化を提供するために、第2分析に対する手順に使用してもよい。
【0026】
その手順の1つ又はそれ以上の特性に対する値が異なる値に変更されているかどうかを決定するのに使用される第1分析の結果の評価は、サンプルの第2部分の物理的処理又は第2分析データ処理において第2分析で使用された値に関するものであってよい。
【0027】
その第1分析から第2分析データ処理へのフィードバックは、サンプルの第2部分の物理的処理及び/又は第2分析データ処理に供給されてもよい。
【0028】
第2分析データ処理に特に適用される場合、第1分析からのフィードバックは、サンプルが、ソースの混合物からのものであるか否か及び/又は1つのソースからの核酸ともう1つのソースからの核酸との比を示してもよい。第2分析において変更され得る特性の値は、サンプルが混合物である及び/又は1つのソースの核酸と他のソースとの比である。その値は、例えば所定の範囲内のヘテロ接合バランスの存在又は不在であってもよい。その値は、対立遺伝子の存在又は不在であってもよい。
【0029】
第1分析及び第2分析は、同時に開始されてもよい。第1分析及び第2分析がPCRに基づいた反応を含むところにおいて、その反応は同時に開始されてもよい。その同時である時間は、正確に同時であり得る。その同時である時間は、他の分析が開始する5分以内であってもよく、望ましくは、他の分析が開始する3分以内、さらに望ましくは他の分析が開始する1分以内、理想的には他の分析が開始する20秒以内であり得る。
【0030】
第1分析は、完了まで90分未満必要としてもよく、望ましくは完了まで70分未満、さらに望ましくは完了まで60分未満、よりさらに望ましくは完了まで50分未満、理想的には完了まで45分未満必要としてもよい。第1分析は、完了まで少なくとも60分必要とし、場合によっては完了まで少なくとも40分必要とし、望ましくは完了まで少なくとも20分必要とする。その第1分析の完了は、第1分析データ処理が完了するのに必要な時間を含んでもよい。その第1分析の完了は、第1分析データ処理が完了するのに必要な時間を除外してもよい。
【0031】
第2分析は、例えば、手順の1つ又はそれ以上の特性の各々に対する値の任意の変化の前の値に従って指定された完了時間を有してもよい。第1分析は、第2分析の指定された完了時間の少なくとも10分前に完了してもよく、望ましくは少なくとも20分前、さらに望ましくは少なくとも30分前、理想的には少なくとも40分前に完了してもよい。第1分析は、指定された第2分析の完了の少なくとも所定の時間前に完了するように、ある一定の時間に開始される。
【0032】
第2分析は、完了するのに150分未満必要としてもよく、望ましくは完了するのに120分未満、さらに望ましくは完了するのに105分未満、よりさらに望ましくは完了するのに90分未満必要としてもよい。第2分析は、完了するのに少なくとも60分かかってもよく、場合によっては完了するのに少なくとも75分、望ましくは完了するのに少なくとも90分必要としてもよい。第2分析の完了は、第2分析データ処理が完了するのに必要な時間を含んでもよい。その第2分析の完了は、第2分析データ処理が完了するのに必要な時間を除外してもよい。
【0033】
第1分析及び第2分析は、少なくとも10分間の間、さらに望ましくは少なくとも20分間の間、及び理想的には少なくとも30分間の間、同時に作動中であってよい。その第1分析及び第2分析の両方は、例えばPCRに基づいた反応などの、同じタイプの反応を含んでもよい。第1分析及び第2分析は、異なる分析処理を含み得る。その異なる分析処理は:含まれる反応、含まれる試薬、分析される部分の1つ又はそれ以上の特性、のうちの1つ又はそれ以上に関して異なっていてもよい。
【0034】
サンプル導入位置はチャンバーであってもよい。第1チャンバー及び/又は第2チャンバーは、第1検出器及び/又は第2検出器に備えられた追加のチャンバーと流体を通してつながっていてもよい。
【0035】
第1検出器は、第1チャンバー・プロセス・コントローラに従って第1チャンバーにおいて処理されたサンプルの第1部分の1つ又はそれ以上の特性に対して備えられてもよい。第2検出器は、第2チャンバー・コントローラに従って第2チャンバーにおいて処理されたサンプルの第2部分の1つ又はそれ以上の特性に対して備えられてもよい。その第1検出器及び第2検出器は、1つの同じ検出器であってもよい。ある時にその検出器は第1検出器として作動し、他の時にその検出器は第2検出器として作動してもよい。その検出器及び/又は第1検出器及び/又は第2検出器は、サンプルの第1部分及び/又は異なるチャンバー又は別の時に同じチャンバーにおけるサンプルの同じ部分を分析してもよい。
【0036】
第1チャンバー・プロセス・コントローラは、単一プロセス・コントローラの一部分であってもよい。第2チャンバー・プロセス・コントローラは、単一プロセス・コントローラの一部分であってよい。その単一プロセス・コントローラは、同じ及び/又は異なるプロセス制御を第1チャンバー及び第2チャンバーに提供してもよい。
【0037】
第1及び/又は第2検出器は、チャンバーの壁に組み込まれてもよい。その第1及び/又は第2検出器は、蛍光励起及び/又は放射蛍光を検出してもよい。その第1及び/又は第2検出器は、光ファイバーによってそのチャンバーに接続されてもよい。そのチャンバーには、例えばレーザーなどの、励起のソースが備えられてもよい。その装置は、励起ソースと放射光との間で約90度の角度をもたらしてもよい。第1及び/第2検出器は、例えば分析される生体サンプルに化学結合された1つ又はそれ以上の色素によって放射される蛍光信号などに対して分光器を含んでもよい。放射フィルターが、第1及び/又は第2検出器と光源との間に置かれてもよく、例えば、場合によっては散在する散乱励起光及び望ましくは小型のLEDに基づいたソースによって生成される励起光の影響を最小限にするために、分光装置の前に備えられたフィルターとして置かれてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施形態の平行反応及びフィードバック・プロセスを説明する概略図である。
【図2】光ファイバーを使用したリアルタイムPCR及び光学的検出を説明する概略図である。
【図3】リアルタイムPCRバイオ検出器及び光ファイバーに基づく検出を単一の流体カートリッジ上で組み合わせる1つの結合の可能性を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明の様々な実施形態が、例のみを用いて、付属の図表を参照して以下に説明される。
【実施例】
【0040】
図1において概略的に説明されるように、当該方法は、抽出段階A、補助分析段階B、補助分析データ処理段階C、主要分析段階D、主要分析データ処理段階E、及び結果提示段階F、を含む。
【0041】
抽出段階Aは、核酸サンプルの収集及び分析に適した形に下処理をする段階を含む。
【0042】
サンプルは、血液サンプル、体液サンプル、細胞又は他の生体サンプルであってもよい。そのサンプルは、環境のソースからのものであってもよい。そのサンプルは、例えばスワブ又は注射器を使用して人間から直接摂取したものでもよく、あるいはそのサンプルは、例えば犯罪現場で表面から間接的に収集されたものでもよい。抽出段階Aは、その核酸を分析に適切な形において置くために必要なステップはどれも含んでもよい。これは、希釈、細胞破壊、緩衝、試薬や類似物の添加などを含む。
【0043】
抽出段階Aが一度完了すると、サンプルは2つの部分に分割される。これは、そのサンプルが濃度又は抑制剤の効果によって影響されてもされなくても各反応において同様に振舞うことを保証するために、そのサンプルと反応混合物との比が2つの反応の各々において同一であることを意味する。他の状況において、そのサンプルは、処理又は分析の必要条件に従って、例えば3つの部分など他の数の部分に分割されてもよい。備えられたチャンネルの寸法及び/又は断面及び/又は表面特性は、望まれる数の部分にその分割がされ、各部分が望まれる割合を持つことを保証するように設定される。
【0044】
第1部分である補助分析部分は、補助分析段階Bへ送られる。第2部分である主要分析部分は、主要分析段階Dへ送られる。補助分析段階B及び主要分析段階Dは、別々の反応チャンバーにおいて実施される。
【0045】
分析に必要な試薬及び他の材料が、サンプルが部分に分割される前に添加されてもよい一方、代替として、その分析に必要な試薬及び他の材料は、反応チャンバーに別々に備えられてもよい。各場合において、試薬は、本発明を実施する装置の一部分として1つ又はそれ以上の追加のチャンバーから又は外部のソースから供給されてもよい。いずれの場合においても、適切なチャンネルは、それらの試薬をサンプル又はそのサンプルの部分に搬送するように備えられる。
【0046】
核酸サンプルに関係して、PCRに基づいた反応が補助分析段階B及び主要分析段階Dの各々において実施される。両段階の処理は、同時に開始する。この方法では、核酸を含むサンプルは、酵素に基づいた増幅反応、望ましくはリアルタイムのPCRに基づいたアプローチを使用して、補助B及び主要分析段階Dの両方において可能な限り速く同時に増幅される。PCRに基づいた反応の詳細は、特許文献1及び特許文献2を含んだ多数のソースから得ることができ、その内容は本文献において参考として取り入れられる。
【0047】
補助分析段階Bは、補助分析データ処理段階Cとともに、効率的な処理に関係する、サンプルの性質、特徴又は特性についての重要な情報を公開することを目的としている。例えば、主要分析段階Dのパフォーマンスは、増幅可能な核酸の量、所定のタイプの増幅可能な核酸の量、サンプルにおける1つ又はそれ以上の増幅抑制剤の存在及びそのサンプルにおける核酸の劣化の状態などの、サンプルの特徴によって影響を受ける。Y染色体核酸の存在する量に関する情報もまた役に立つ。補助分析段階B及び補助分析処理段階Dは、それらの結果において、上記の1つ又はそれ以上についての情報を与えるようにする。PCRに基づいた反応の結果は、分析を通してのみ可能であることから、PCRに基づいた反応が完了した後に、そのPCRに基づいた反応の進行状況及び成功度についての情報は、それが進行中である間は全く明らかでない。PCRは、それが完了した後に、分析のための生成物を提供する。しかし、本発明では、補助分析段階Bからの結果は、主要分析段階Dが完了する前に得られてもよい。
【0048】
補助分析段階Bを完了しその結果を処理するために必要な時間は、主要分析段階Dを完了するのに必要な時間よりも短い。20分と45分との間の処理時間が、補助分析段階B及び補助分析データ処理段階Cでは典型的である。結果として、補助分析からの結果は、主要分析段階Dがまだ進行中の間に可能になる。主要分析段階Dでは、60分から120分の処理時間が典型的である。結果として、主要分析段階Dは、補助分析段階Bの結果が得られるときには、まだ全体の3分の1しか進行していない。補助分析から得られる結果によって、変更が主要分析段階Dに適用されてもよい。様々な可能な変更が存在し、それらは以下においてさらに詳しく考察される。
【0049】
補助分析段階Bは、主要分析段階Dよりも短い期間であるPCRサイクルのシリーズを提供してもよく、そうすることによってサンプルのある一定の特徴が決定されてもよい。これらの特徴は、補助分析段階において達成された増幅の程度を含んでもよい。さらに詳しい選択肢は、検出された常染色性DNAの量及び/又は検出されたY染色体DNA及び/又は観察されたPCRの抑制の程度を含みうる。
【0050】
PCRに基づいた反応において、蛍光(核酸量の測定)と完了したサイクル数(時間の測定)のグラフは、線形の中間区分を有するグラフを与える。補助分析段階Bは、予測される値又は予測される値の範囲を有するグラフの直線部分内で蛍光値を与えることを目的としている。観察された値が、予測された値よりも低いか又は予測された値の範囲の下にある場合、目的とする増幅よりも少ない増幅が達成されており、主要分析段階Dにおける増幅の程度は、例えば、サイクル数を増やすことによって増加することができる。観察された値が予測された値よりも高いか又は予測された値の範囲の上にある場合、主要分析段階Dにおける増幅の程度は、例えば、サイクル数を減らすことによって低減できる。
【0051】
補助分析段階Bから主要分析段階Dへの直接的なフィードバックが可能である一方、補助分析段階Bの結果は、一般に補助分析データ処理段階Cにおいて最初に処理される。従って、フィードバックFが供給される。
【0052】
補助分析データ処理段階Cは、補助分析段階Bによって提供される分析の結果を受信する、コンピュータで実行されるデータ処理ユニットを含み、それらを追加の情報を生成するために処理する。補助分析データ処理段階Cは、それらの結果を、例えば1つ又はそれ以上の事前に決められた条件又は一式の条件に従って追加の情報を供給するために解釈する。フィードバックFは、自動的、又はユーザの介入もしくはレビューを通して供給される。
【0053】
補助分析段階Bからのフィードバックの、直接的、又は補助分析データ処理段階Cを通した主要分析段階Dへの供給は、パフォーマンスを最適化し、主要分析段階Dにおいてさらに制御された増幅を与える。本発明の望ましい結果は、主要分析段階Dにおけるさらに制御された増幅及び反応生成物のより良い定量化のための反応条件に関する最適化である。これは、主要分析段階Dによって、より速いサイクル時間、より低い試薬消費、費用低減及び核酸及びそれらの反応副産物のいくつかのより正確な定量化をもたらし得る。
【0054】
主要分析段階Dへの様々な変更が可能である。
【0055】
例えば、補助分析段階Dにおける抑制剤の存在、従って、主要分析段階Bにおける核酸の抑制の可能性が検出される場合、増幅のサイクル数は増やされてもよい。増幅の結果としての核酸の量が、サイクルの増幅効率にサイクル数を乗じたものに関連するように、抑制剤の存在(サイクルの増幅効率を低減する)は、増幅が完了した後に等しい量の核酸が得られるように、そのようなサイクルの数を増やすことによって克服することができる。
【0056】
例えば、補助分析段階がサンプルにおいて存在する核酸の量の定量化を提供する場合、その決定された量は、増幅核酸の望まれる濃度又は量を達成するために必要な増幅のサイクル数を設定するために使用されてもよい。その量が低いところでは、サイクル数は、増加されてもよく、その量が多いところでは、サイクル数は低減されてよい。例えば、1:1の混合物の示唆(例えば、サンプルが男性DNA及び女性DNAの両方又は対象のDNAの2種を含む)は、例えば、サンプルの電気泳動において最適なピーク高さが達成されることを保証するために、PCRの単一サイクルを追加する結果をもたらし得る。他の変数は、PCRプロセスの1つ又はそれ以上の部分に対して使用される温度、そのPCRプロセスの1つ又はそれ以上の部分の期間を含む。
【0057】
補助分析段階Bからのフィードバックは、補助分析段階B及び増幅生成物を分析するための検出器を使用することによって供給され、分析信号を生成する。これらは、処理され、主要分析段階DにおけるPCRに基づいた反応を制御する装置に送られる制御信号を生成するのに使用される。その制御信号は、そのPCRに基づいた反応に影響を与えるように、直接使用されるか又は処理されてもよい。
【0058】
補助分析から主要分析段階DへフィードバックFを供給することにともない、代替的又は付加的なフィードバック・ルートGが使用されてもよい。
【0059】
主要分析段階Dがそれの結果を生成した後に、それらは主要分析データ処理段階Eにおいて処理される。主要分析データ処理段階Eは、また、コンピュータで実行されるデータ処理ユニットを含み、そのユニットは、この場合、主要分析段階Dによって供給される分析の結果を受け取り、追加の情報を生成するためにそれらを処理する。主要分析データ処理段階Eは、それらの結果を、例えば、1つ又はそれ以上の事前に決められている条件又は一式の条件に従って解釈し、追加の情報を供給する。Forensic Science Services Limitedによって提供さるi3核酸解釈ソフトウェアは、主要分析データ処理段階Eにおける使用に対する1つの適切なツールである。フィードバックGは、自動的に又はユーザ介入もしくはレビューとともに供給される。
【0060】
主要分析データ処理段階Eが主要分析段階Dから受け取られた結果に作用する一方、更なる入力なしでは、さらなる利点はフィードバックGを主要分析データ処理段階Eに供給することによって得られる。このフィードバックGは、主要分析データ処理段階Eによって適用される処理に影響を与えてよい。この場合においても、主要分析データ処理段階Eの実行に対する様々な可能な変更が、得られた情報に従ってサンプルに対して様々な異なる形を割り当てるために実行されてもよい。目標は、この場合も、主要分析データ処理段階Eから改善されたパフォーマンスを提供するためにその情報を使用することである。
【0061】
考慮に入れるべきである可能な課題に以下が含まれる。補助分析は、サンプルにおいて2つの異なる「タイプ」の核酸を識別し、これは、サンプルを混合物として、場合によっては補助分析によって設立された既知の混合物比に基づいた混合物として解釈されるようにすることによって、主要分析データ処理段階による処理を変更するのに使用され得る。米国ウィスコンシン州、マディスンのPromega Corporation (2800 Woods Hollow Roads, Madison, Wisconsin, USA)から入手可能であり、本文献に内容が参考として取り入れられる特許文献3に記載されているPlexor qPCRアセイ(assay)は、完全に人間及び完全に男性のDNAの両方を同時に決定することを可能にする。主要分析データ処理段階Eによる使用が可能である、ヘテロ結合バランス及び対立遺伝子のドロップアウト(drop out)の解釈に対する戦略もまた、補助分析からのフィードバックGによっては適用され得る。
【0062】
本発明の重要な付加的利点の中で、ラボ・オン・チップ・デバイス(lab-on-chip device)などの小型システムが特に重要な1つである。以前のアプローチにおいて、分析は、核酸の一定量の供給に基づいて作動される傾向があった;その代わりに、一定である体積が本発明において使用される。これは、サンプル収集及びそのプロセスの部分の下処理をかなり簡略化する。サンプルの簡単な流体での操作を使用したものなどの小型システムにおいて、一定の体積が反応にはるかに簡単に分配される。フィードバック、F、Gは、サンプル構成に適するように修正された方法で反応の条件を調整することによって、割り当てられる核酸量の変化を可能にする。これは、望ましい核酸の量を与えるのに必要な体積を識別しなければいけなく、次にその核酸量を供給するように小さな体積を正確に測定しなければいけないこととは、著しい対照である。
【0063】
図2における例によって、補助分析段階B又は主要分析段階Dの反応性生物から情報を抽出するにあたって使用するためのチャンバーが示される。反応性生物は、処理されたサンプルにおいて、入口3を通ってチャンバー1へ送られる。チャンバー1の中にある時、その反応性生物は、非表示のレーザー源からのレーザー光にさらされ、その光は単一モードの光ファイバー5に沿ってチャンバー1へ搬送される。例えばLEDなどの他の光源が、使用されてもよい。この技術、すなわちレーザーで導かれる蛍光(LIF)は、増幅核酸に付随する色素分子の機能を使用し、1つの周波数の光を吸収し他の周波数の光を放射し、その色素分子及び従ってその核酸の存在を、定量的な方法で示す。その光の反応生成物との相互作用のサンプル、放射された蛍光周波数及び光度は、マルチモード・ファイバー7を通して得られ、それは、代わりに非表示のCCD検出器に接続されている。このCCD検出器は、その光の相互作用のサンプルを電気信号に変換し、それは次に、補助分析データ処理段階C又は主要分析データ処理段階Eにおいて適切であるとして処理されてもよい。一度そのサンプルにおける反応性生物が評価されると、それらは、チャンバー1から出口9を通して取り除かれる。チャンバー1は、次に、他のサンプルを評価するために再使用する前に浄化又は清掃される。そのようなシステムの物理的実施形態は、図3において示されている。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプルを分析する方法であり:
該サンプルの第1部分を供給するステップ;
該サンプルの第2部分を供給するステップ;
該サンプルの第1部分において第1分析を実施するステップ;
該第1分析の結果を評価するステップ;
前記サンプルの第2部分において第2分析を実施するステップであり、該第2分析は、手順に従って実施され、該手順は、該手順の1つ又はそれ以上の特性の各々に対して値を使用する、ステップ;
を含み、前記第1分析の結果の評価は、前記手順の1つ又はそれ以上の特性に対する前記値が異なる値に変更されたか否かを決定し;
前記第2分析は、前記第1分析の結果が得られる前に開始する、
方法。
【請求項2】
前記第1分析及び前記第2分析は、他の分析が開始する5分以内に開始する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1分析は、完了に60分未満必要とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1文政は、前記第2分析の事前に設定された完了の少なくとも30分前に完了する、請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1部分及び前記第2部分は、+/−1%で同一の体積を有する、請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記サンプルと試薬との比は、前記第1部分に関して及び前記第2部分に関して+/−1%で同一である、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1分析は、前記サンプルの第1部分の1つ又はそれ以上の特性に関する情報を提供し、該1つ又はそれ以上の特性は:
核酸の量:
増幅核酸の量;
所定のタイプの増幅核酸の量;
増幅に対する1つ又はそれ以上の抑制剤の存在;
前記核酸の劣化の程度;
Y染色体核酸の存在;
Y染色体核酸の量;
2つ又はそれ以上の異なるソースからの核酸の存在;
1つのソースからの核酸と他のソースからの核酸との比;
とのうちの1つ又はそれ以上である、請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記第2文先は、標準形を有する手順に従って実施され、該手順の標準形は、前記第1分析からの結果が該手順の変更を示唆しない場合は、前記第2分析において使用される、請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記手順は、1つ又はそれ以上の特性に関して定義され、特性に対する値は、PCRサイクルの数又はPCRサイクル作動温度又はPCRサイクルに対する時間の長さである、請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記手順の1つ又はそれ以上の特性に対する前記値は、前記サンプルにおいて1つ又はそれ以上の抑制剤の存在を示す第1分析に応じて変更される、請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載方法。
【請求項11】
前記核酸の量は、前記第1分析において検出され、基準量又は基準範囲の量に比較され、該基準量又は基準範囲の量は、前記第2分析において使用するための1つ又はそれ以上の値に関連し、前記第1分析において検出された量は、該基準量又は基準範囲の量の下にあり、サイクル数は前記基準量及び基準範囲の量に関連するサイクルの値に比較して増やされ、及び/又は前記第1分析において検出された量は前記基準量及び基準範囲の量の上にあり、サイクル数は該基準量及び基準範囲の量に関連する値に比較して低減される、請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1分析の結果の評価は、前記手順の1つ又はそれ以上の特性に対する前記値が異なる値に変更されているかを決定するために使用され、前記値は、前記サンプルの第2部分の物理的処理における第2分析又は前記サンプルの第2部分に対する結果の第2分析データ処理における第2分析で使用される値に関する、請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1分析の結果は、前記サンプルが複数のソースの混合物からのものであるか否か及び/又は該混合物における1つのソースからの核酸と他のソースからの核酸との比を示す、請求項1乃至12のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
第1分析法及び第2分析法を平行に処理するステップを含む、サンプルを分析する方法であり、該第1分析法の結果は、該第2分析法が完了する前に評価され、該第2分析法を修正するために使用される、方法。
【請求項15】
サンプルを分析するための装置であり:
サンプル導入位置;
該サンプル導入位置と流体を通してつながった第1チャンバー;
第1チャンバー・プロセス・コントローラ;
前記第1チャンバーにおいて前記第1チャンバー・プロセス・コントローラに従って処理されたサンプルの第1部分の1つ又はそれ以上の特性に対する第1検出器;
該第1検出器から信号を受け取り、第2プロセス・コントローラへ信号を供給する第1分析データ・プロセッサ;
前記サンプル導入位置と流体を通してつながった第2チャンバーであり、前記サンプルの第2部分を前記第2プロセス・コントローラに従って処理する、第2チャンバー;
該第2チャンバーにおいて処理されたサンプルの前記第2部分の1つ又はそれ以上の特性に対する第2検出器;
を含む装置であり、前記第2プロセス・コントローラは、前記第2チャンバーに適用するための手順を備え、該手順は、該手順の1つ又はそれ以上の特性の各々に対して値を使用し、前記第1分析データ・プロセッサから受け取られた信号が所定の形を有する場合に使用するために備えられ、前記第2プロセス・コントローラは、前記第2チャンバーに適用するためのさらなる手順を備え、該さらなる手順は、前記1つ又はそれ以上の特性に対して異なる値を使用し、該さらなる手順は、信号が前記所定の形とは異なる場合に前記第1データ・プロセッサによって前記第2プロセス・コントローラに供給される信号に応答して前記第2チャンバーに適用され、前記第1分析データ・プロセッサからの信号は、前記第2プロセス・コントローラが前記手順を前記第2チャンバーに適用し始めた後に前記第2チャンバーに適用される、装置。
【請求項16】
サンプルを分析するための装置であり:
サンプル導入位置;
該サンプル導入位置と流体を通してつながった第1チャンバー;
第1チャンバー・プロセス・コントローラ;
前記第1チャンバーにおいて前記第1チャンバー・プロセス・コントローラに従って処理されたサンプルの第1部分の1つ又はそれ以上の特性に対する第1検出器;
該第1検出器から信号を受け取り、第2分析データ・プロセッサへ信号を供給する第1分析データ・プロセッサ;
前記サンプル導入位置と流体を通してつながった第2チャンバー;
第2チャンバー・プロセス・コントローラ;
前記第2チャンバーにおいて前記第2チャンバー・プロセス・コントローラに従って処理されたサンプルの第2部分の1つ又はそれ以上の特性に対する第2検出器;
を含む装置であり、前記第2分析データ・プロセッサは、前記第2検出器から受け取られた信号に適用するための手順を備え、該手順は、該手順の1つ又はそれ以上の特性の各々に対して値を使用し、前記第1分析データ・プロセッサから受け取られた信号が所定の形を有する場合に使用するために備えられ、前記第2分析データ・プロセッサは、前記第2検出器からの信号に適用するためのさらなる手順を備え、該さらなる手順は、前記1つ又はそれ以上の特性に対して異なる値を使用し、該さらなる手順は、前記第2検出器からの信号が前記所定の形とは異なる場合に、前記第2検出器から前記第2プロセス・コントローラへの信号に適用され、前記第1分析データ・プロセッサからの信号は、前記第2プロセス・コントローラが前記手順を前記第2チャンバーに適用し始めた後に前記第2分析データ・プロセッサに供給される、装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2011−510675(P2011−510675A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−545553(P2010−545553)
【出願日】平成21年2月9日(2009.2.9)
【国際出願番号】PCT/GB2009/000354
【国際公開番号】WO2009/098485
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(510212753)フォレンシック サイエンシーズ サーヴィス リミテッド (1)
【出願人】(310025214)
【出願人】(310025225)
【出願人】(310025236)
【出願人】(310025247)
【Fターム(参考)】