説明

分注装置及び吸引状態判別方法

【課題】 試料の吸引時における異常を容易に且つ正確に検出することができるようにする。
【解決手段】 第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられているコンパレータからのライブ出力及びラッチ出力に応じたビットパターンに基づいて、血清110aの空吸引、血清110aの吸引量の不足(ショートサンプル)、及び血清110aのつまりのうち、何れが生じているのかを判別し、判別した結果をオペレータに報知することにより、圧力信号の微分演算のような複雑な演算処理が不要になり、複雑な機構を設けることなく、血清110aの吸引時における異常を検出することができるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分注装置及び吸引状態判別方法に関し、特に、試料の吸引時における異常を検出するために用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
人体から採取した血液などの試料を検査する分野においては、人体から取り出した所望量の試料を検査用の容器に自動的に分注することが行われている。具体的に説明すると、ポンプに接続されたノズルの先端を試料に挿入した後、ポンプを駆動してノズル内の圧力を変化させ試料を吸引する。そして、試料を吸引させた状態を保持したままノズルを所定の位置に移動させ、吸引した試料を検査用の容器に吐出して、所望量の試料を自動的に分注する。
【0003】
ところで、前記のようにして試料を吸引する際に、試料を適切に吸引させることができないと、検査用の容器に分注される試料の量が、設定量に対してばらついてしまい、試料の分析精度が低下してしまう。したがって、試料の吸引時における異常を速やかに検出して適切な処置を施すようにすることは極めて重要である。
【0004】
そこで、第1の従来技術として、ノズル内の圧力波形に対して二次微分を行い、その二次微分を行った圧力波形と閾値とを比較し、比較した結果に基づいて、試料の閉塞(つまり)や試料の吸引不足(ショートサンプル)が生じているか否かを判断する技術があった(特許文献1を参照)。
【0005】
また、第2の従来技術として、ノズル内の圧力波形を閾値と比較して、ノズルの液面への到達又は試料のつまりが生じているか否かを判断し、ノズルの液面への到達が生じていると判断された場合には、ノズル内の圧力波形の変化量を検出し、検出したノズル内の圧力波形の変化量を微分回路で演算処理してショートサンプルが生じているか否かを判断する技術があった(特許文献2を参照)。
【0006】
【特許文献1】特許第2711215号公報
【特許文献2】特開平9−15248号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述した従来の技術では、ノズル内の圧力波形に対して微分を行わなければならなかった。このため、試料の吸引時における異常の状態を検出するための処理が複雑になってしまうという問題点があった。
本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたものであり、試料の吸引時における異常を容易に且つ正確に検出することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の分注装置は、内部の空気の圧力の変化によって液状の試料を吸引するためのノズルと、前記ノズルの内部の空気の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段により検出された圧力を示す圧力信号と、それぞれが一定値を有する複数のしきい値とを比較する比較手段と、前記比較手段により比較された結果に基づいて、前記試料の吸引状態を判断する判断手段とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明の吸引状態判別方法は、内部の空気の圧力の変化によって液状の試料を吸引するためのノズルの内部の空気の圧力を検出する圧力検出ステップと、前記圧力検出ステップにより検出された圧力を示す圧力信号と、それぞれが一定値を有する複数のしきい値とを比較する比較ステップと、前記比較ステップにより比較された結果に基づいて、前記試料の吸引状態を判断する判断ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、液状の試料を吸引するためのノズル内の空気の圧力を示す圧力信号と、それぞれが一定値である複数のしきい値とを比較し、比較した結果に基づいて、前記試料の吸引状態を判断するようにしたので、圧力信号に対して複雑な演算を行うことなく、前記試料の吸引状態を可及的に正確に識別することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態を示し、自動分注装置の概略構成の一例を示した図である。本実施形態では、血液110中に含まれている血清110aを試料として分注する場合を例に挙げて説明する。なお、血液110は、遠心分離機により遠心分離されることによって、血清110a、分離剤110b、及び血餅110cに分離された状態で採血管111に収容されている。また、本実施形態では、試料として血清110a(血液)を分注するようにしているが、分注する試料は、血清110a(血液)に限定されず、液状の試料であればどのようなものであってもよい。例えば尿などであってもよい。
【0012】
図1において、本実施形態の自動分注装置100は、ノズル121と、ディスポーザブルチップ122と、ノズル駆動部123と、配管124と、分注ポンプ125と、圧力センサ126と、ポンプ駆動部127と、制御部128と、入力部129と、表示部130と、記憶部131と、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135とを有している。
【0013】
ノズル121は、後述するように血清110aを吸引するためのものであり、先細りの形状を有し、先端部にディスポーザブルチップ122が取り付けられる。
ノズル駆動部123は、制御部128からの制御信号に従ってノズル121を駆動し、ノズル121のX軸、Y軸、及びZ軸方向の位置を調整する。具体的に説明すると、ノズル駆動部123は、ディスポーザブルチップ122が取り付けられたノズル121を、ディスポーザブルチップ122の先端が血清110aに浸るまで採血管111の内部に挿入する。そして、ディスポーザブルチップ122に所定量の血清110aが吸引されると、ノズル121を引き上げて、図示しない検査用容器の上方に移動させ、吸引された血清110aを検査用容器に吐出(分注)する。なお、ノズル駆動部123は、例えばステッピングモータを用いることにより実現することができる。
【0014】
分注ポンプ125は、シリンダ125aとピストン125bとを有し、シリンダ125aとノズル121とが配管124を介して相互に接続される。ポンプ駆動部127は、制御部128からの制御信号に従って、シリンダ125a内でピストン125bを動かす。これにより、ノズル121、ディスポーザブルチップ122、及び配管124内の空気の圧力が変化する。
【0015】
具体的に説明すると、ピストン125bをシリンダ125aの外方(図1の下方)側に動かす(引く)と、ノズル121、ディスポーザブルチップ122、及び配管124内の空気の圧力が低下し、採血管111内にある血清110aがディスポーザブルチップ122内に吸引される。一方、ピストン125bをシリンダ125aの内方(図1の上方)側に動かす(押す)と、ノズル121、ディスポーザブルチップ122、及び配管124内の空気の圧力が上昇し、ディスポーザブルチップ122内にある血清110aが外部(検査用容器)に吐出される。
【0016】
圧力センサ126は、ノズル121、ディスポーザブルチップ122、及び配管124内の空気の圧力を検出するためのものである。なお、本実施形態では、ノズル121、ディスポーザブルチップ122、及び配管124内の空気の圧力を電流信号として出力するようにしている。
制御部128は、自動分注装置100を統括制御するためのものであり、例えばCPUを備えて構成される。
入力部129は、自動分注装置100の設定などをオペレータが行うためのものであり、例えばキーボード及びマウスを備えて構成される。
【0017】
表示部130は、自動分注装置100の動作状況などを表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイを備えて構成される。ここで、自動分注装置100の動作状況としては、例えば、血清110aの吸引状況が挙げられる。
記憶部131は、制御部128により実行されるコンピュータプログラムなどを記憶したり、前記コンピュータプログラムを実行する際のワークエリアになったりするものであり、例えばROM及びRAMを備えて構成される。
【0018】
第1〜第4の吸引異常判定部132〜135は、血清110aの吸引状態を判別するためのものである。
図1において、第1の吸引異常判定部132は、I/V変換回路132aと、ADコンバータ(ADC)132bと、判定値演算部132cと、基準圧力設定メモリ132dと、DAコンバータ(DAC)132eと、反転/非反転選択部132fと、コンパレータ(比較器)132gと、ライブ出力判定部132hと、ラッチ出力判定部132iとを有している。
【0019】
なお、図1では、第1の吸引異常判定部132の構成についてのみ示しているが、第1の吸引異常判定部132と、第2〜第4の吸引異常判定部133〜135とは、後述する基準圧力設定メモリ132dに記憶されている圧力のしきい値pと、DAコンバータ132eで設定される基準電圧THの値とが異なるだけであり、その他の構成については同じである。したがって、以下では、第1の吸引異常判定部132について説明を行い、第2〜第4の吸引異常判定部133〜135についての説明は、第1の吸引異常判定部132と異なる部分についてのみ説明する。
【0020】
I/V変換回路132aは、ノズル121、ディスポーザブルチップ122、及び配管124内の吸引前の圧力(大気圧)及び吸引中の圧力の電流信号を電圧信号に変換するためのものである。なお、このI/V変換回路132aから出力される圧力の電圧信号はアナログ信号である。
ADコンバータ132bは、このアナログ信号である大気圧の電圧信号を、デジタル信号に変換する。なお、以下の説明では、このデジタル信号に変換された大気圧の電圧信号を、大気圧の信号と略称する。
【0021】
基準圧力設定メモリ132dには、血清110aの空吸引に対応する圧力のしきい値p1が記憶されている。なお、この圧力のしきい値p1は、オペレータの入力部129の操作に基づいて記憶される。
なお、第2の吸引異常判定部133の基準圧力設定メモリには、血清110aの吸引量の不足(以下、ショートサンプルと称する)の上限レベルに対応する圧力のしきい値p2が記憶されている。第3の吸引異常判定部134の基準圧力設定メモリには、血清110aのつまりに対応する圧力のしきい値p3が記憶されている。第4の吸引異常判定部135の基準圧力設定メモリには、ショートサンプルの下限レベルに対応する圧力のしきい値p4が記憶されている。
【0022】
判定値演算部132cは、基準圧力設定メモリ132dに記憶されている圧力のしきい値p1を電圧値に変換し、その圧力のしきい値p1の電圧値V1と、前記大気圧の信号とを加算して基準電圧を設定する。なお、判定値演算部132cは、以下の式(1)を用いて、圧力のしきい値p1の電圧値V1[V]を求める。なお、この判定値演算部132cから出力される基準電圧V1は、デジタル信号である。
V1=p1×κ ・・・(1)
前記(1)式において、κは、換算係数[V/Pa]である。
【0023】
第2〜第4の吸引異常判定部133〜135の判定値演算部も、それぞれ以下の式(2)〜式(4)を用いて圧力のしきい値p2〜p4の電圧値V2〜V4を求め、基準電圧を設定する。
V2=p2×κ ・・・(2)
V3=p3×κ ・・・(3)
V4=p4×κ ・・・(4)
【0024】
DAコンバータ132eは、デジタル信号である基準電圧V1をアナログ信号に変換する。なお、以下の説明では、このアナログ信号に変換された基準電圧を、基準電圧TH1と略称する。また、第2〜第4の吸引異常判定部133〜135においても、DAコンバータが、デジタル信号である基準電圧V2〜V4をアナログ信号に変換する。そこで、このアナログ信号に変換された基準電圧についても、それぞれ基準電圧TH2〜TH4と略称する。
【0025】
反転/非反転選択部132fは、I/V変換回路132aから出力された圧力の電圧信号をコンパレータ132gに出力するとともに、制御部128からの制御信号に従って、コンパレータ132gの出力を、反転又は非反転の何れにするかを選択するための回路である。以下の説明では、I/V変換回路132aから出力された圧力の電圧信号を圧力信号と略称する。
【0026】
なお、第1及び第3の吸引異常判定部132、134の反転/非反転選択部は、コンパレータが非反転出力するような選択を行う。第2及び第4の吸引異常判定部133、135の反転/非反転選択部は、コンパレータが反転出力するような選択を行う。
【0027】
コンパレータ132gは、反転/非反転選択部132fから出力された圧力信号と、DAコンバータ132eから出力された基準電圧TH1とを比較し、比較した結果を、反転/非反転選択部132fにおける選択動作に従って出力する。本実施形態のコンパレータ132gは、圧力信号と基準電圧TH1とを比較した結果として、ライブ信号とラッチ信号とを出力するようにしている。前記ライブ信号とは、反転/非反転選択部132fから出力された圧力信号の現在値と、DAコンバータ132eから出力された基準電圧TH1との比較結果を示す信号である。また、前記ラッチ信号とは、反転/非反転選択部132fから出力された圧力信号が基準電圧TH1よりも上昇又は低下したことを示す信号である。
【0028】
ここで、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135における各コンパレータにおける出力動作の一例を、図2を用いて説明する。
前述したように第1の吸引異常判定部132では、反転/非反転選択部132fにより非反転出力(P)することが選択される。また、第3の吸引異常判定部134においても、非反転出力(P)することが選択される。この場合、図2において、コンパレータ132gは、前記ライブ信号CMP(LIVE)として、反転/非反転選択部132fから出力された圧力信号201の現在値が、基準電圧THよりも大きい場合には「0」を、小さい場合には「1」を出力する。また、ラッチ信号CMP(LATCH)として、反転/非反転選択部132fから出力された圧力信号201の現在値が、基準電圧THより低下するまでは「0」を、低下した後は「1」を出力する。
【0029】
一方、第2の吸引異常判定部133及び第4の吸引異常判定部135では、反転出力(N)することが選択される。この場合、第2の吸引異常判定部133及び第4の吸引異常判定部135のコンパレータは、ライブ信号CMP(LIVE)として、反転/非反転選択部から出力された圧力信号201の現在値が、基準電圧THよりも大きい場合には「1」を、小さい場合には「0」を出力する。また、ラッチ信号CMP(LATCH)として、反転/非反転選択部132fから出力された圧力信号201の現在値が、基準電圧THよりも上昇するまでは「0」を、上昇した後は「1」を出力する。
【0030】
ライブ出力判定部132hは、前述したようにしてコンパレータ132gから出力されたライブ信号CMP(LIVE)の判定値を制御部128に出力する。
ラッチ出力判定部132iは、前述したようにしてコンパレータ132gから出力されたラッチ信号CMP(LATCH)の判定値を制御部128に出力する。
【0031】
図8に、本実施形態の第1〜第4の吸引異常判定部132〜135におけるコンパレータの出力のパターン(ビットパターン)の一例を示す。図8において、CMP1〜CMP4は、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135を示し、LIVEは、ライブ信号CMP(LIVE)の値を示し、LATCHは、ラッチ信号CMP(LATCH)の値を示す。
【0032】
そして、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135におけるライブ出力判定部及びラッチ出力判定部の判定結果に基づいて、制御部128は、血清110aの吸引状態が正常であるか否かを判定するとともに、異常である場合には、その異常がどのようなものであるのかを判断する。
すなわち、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられているコンパレータから、図8における「正常」の欄に記載されているビットパターンが出力され、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135におけるライブ出力判定部及びラッチ出力判定部において正常であると判定された場合には、制御部128は、血清110aの吸引状態が正常であると判断する。
【0033】
一方、そうでない場合には、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135におけるライブ出力判定部及びラッチ出力判定部における判定結果に応じて、血清110aの空吸引、血清110aのつまり、ショートサンプル、圧力異常、及びシステム異常のうち、いずれの異常であるのかを判断する。
【0034】
すなわち、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられているコンパレータから、図8における「空吸引」、「つまり」、「ショートサンプル」の欄に記載されているビットパターンが出力された場合には、制御部128は、血清110aの吸引状態がそれぞれ空吸引、つまり、ショートサンプルであると判断する。
また、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられているコンパレータから、図8における「圧力異常」、「システム異常」の欄に記載されているビットパターンが出力された場合には、制御部128は、圧力異常、システム異常であると判断する。
【0035】
ここで、圧力異常とは、空吸引でも、つまりでも、ショートサンプルでもない吸引状態の異常、すなわち通常では想定されないような圧力変化を意味する。例えば、圧力信号が振動している場合には、圧力異常であると判断される。
また、システム異常とは、理論上起こり得ない圧力変化を意味する。本実施形態では、つまりに対応する基準電圧TH3よりも、ショートサンプルの下限に対応する基準電圧TH4が大きくなるようにしている。したがって、例えば、圧力信号が、基準電圧TH3より低下したのにも関わらず基準電圧TH4より低下していないことを示すビットパターンが出力された場合には、システム異常と判断することになる。なお、図8に示した圧力異常及びシステム異常におけるビットパターンは一例であって、これら以外のビットパターンであっても圧力異常やシステム異常と判断することができるということは言うまでもない。
【0036】
図3に、ディスポーザブルチップ122における血清110aの吸引状態が正常である場合の圧力信号301と、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号CMP1(LIVE)〜CMP4(LIVE)及びラッチ信号CMP1(LATCH)〜CMP4(LATCH)との関係を示す。
【0037】
また、図4に、血清110aの空吸引が生じている場合の圧力信号401〜403と、第1〜第4の吸引異常判定部132a〜132dに設けられたコンパレータから出力されるライブ信号CMP1(LIVE)〜CMP4(LIVE)及びラッチ信号CMP1(LATCH)〜CMP4(LATCH)との関係を示す。
【0038】
図4−1において、圧力信号401は、血清110aを全く吸引しなかった場合の信号である。また、圧力信号402は、ディスポーザブルチップ122に液体が僅かに残っている状態で血清110aの吸引動作を開始した場合の信号である。図4−2において、圧力信号403は、血清110aを少しだけ吸引した場合の信号である。
なお、図4−1〜図4−2に示すように、本実施形態においては、圧力信号401〜403の下限値が、第2の吸引異常判定部133において設定されている基準電圧TH2よりも低下しなかった場合に、血清110aを空吸引していると判断するようにしている。
【0039】
以上のように、本実施形態では、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号CMP1(LIVE)〜CMP4(LIVE)及びラッチ信号CMP1(LATCH)〜CMP4(LATCH)の値(ビットパターン)により、空吸引が起こっているか否かだけでなく、空吸引の程度をも判別することができるようにしている。
【0040】
図5に、血清110aのつまりが生じている場合の圧力信号501〜505と、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号CMP1(LIVE)〜CMP4(LIVE)及びラッチ信号CMP1(LATCH)〜CMP4(LATCH)との関係を示す。
【0041】
図5−1において、圧力信号501は、血清110aがつまったが、そのつまりがすぐに解消した場合の信号である。また、圧力信号502は、血清110aがつまった後に、そのつまりが僅かに解消した場合の信号である。図5−2において、圧力信号503は、血清110aがつまった後に、そのつまりが少しだけ解消した場合の信号である。また、圧力信号504は、血清110aがつまった後に、そのつまりが解消しなかった場合の信号である。
【0042】
図5−3において、圧力信号505は、血清110aがつまったが、そのつまりが概ね解消した場合の信号である。なお、図5−1〜図5−3に示すように、本実施形態においては、圧力信号501〜505の下限値が、第3の吸引異常判定部134において設定されている基準電圧TH3よりもわずかに低下した場合に、血清110aがつまっていると判断するようにしている。
【0043】
以上のように、本実施形態では、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号CMP1(LIVE)〜CMP4(LIVE)及びラッチ信号CMP1(LATCH)〜CMP4(LATCH)の値(ビットパターン)により、つまりが起こっているか否かだけでなく、つまりの程度をも判別することができるようにしている。
【0044】
図6に、ショートサンプル(血清110aの吸引量の不足)が生じている場合の圧力信号601〜606と、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号CMP1(LIVE)〜CMP4(LIVE)及びラッチ信号CMP1(LATCH)〜CMP4(LATCH)との関係を示す。
図6−1〜図6−3において、圧力信号601は、血清110aをあまり吸引したかった場合の信号である。また、圧力信号602、604〜606は、血清110aを少し吸引した場合の信号である。さらに、圧力信号603は、血清110aがつまっている状態に近いために、血清110aの吸引量が不足している場合の信号である。
【0045】
なお、図6−1〜図6−3に示すように、本実施形態においては、圧力信号602〜604、606の下限値が、第4の吸引異常判定部135において設定されている基準電圧TH4と、第3の吸引異常判定部134において設定されている基準電圧TH3との間にある場合、及び圧力信号601、605が第2の吸引異常判定部133において設定されている基準電圧TH2よりも低下した後に、再度基準電圧TH2よりも上昇した場合に、ショートサンプルが起こっていると判断するようにしている。
【0046】
以上のように、本実施形態では、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号CMP1(LIVE)〜CMP4(LIVE)及びラッチ信号CMP1(LATCH)〜CMP4(LATCH)の値(ビットパターン)により、ショートサンプルが起こっているか否かだけでなく、ショートサンプルの程度をも判別することができるようにしている。
【0047】
図7に、圧力異常が起こっている場合の圧力信号701と、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号CMP1(LIVE)〜CMP4(LIVE)及びラッチ信号CMP1(LATCH)〜CMP4(LATCH)との関係を示す。図7に示すように、本実施形態においては、圧力信号701が振動している場合に、圧力異常であると判断するようにしている。
【0048】
次に、図9のフローチャートを参照しながら、本実施形態の自動分注装置における吸引異常判断動作の一例を説明する。なお、以下の説明では、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられている基準圧力設定メモリに、それぞれ圧力のしきい値p1〜p4が記憶されているものとする。また、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135では、同様の処理が並行して行われるものとする。
【0049】
まず、ステップS1において、I/V変換回路132aは、圧力センサ126で検出された大気圧の電流信号を電圧信号に変換する。そして、ADコンバータ132bは、大気圧の電圧信号を、デジタル信号に変換して大気圧の信号を取得する。
次に、ステップS2において、判定値演算部132cは、基準圧力設定メモリに記憶されている圧力のしきい値p1〜p4を電圧値に変換し、その圧力のしきい値p1〜p4の電圧値V1〜V4と、ステップS2で得られた大気圧の信号とを加算して基準電圧を求め、求めた基準電圧のアナログ信号を出力する。
次に、ステップS3において、DAコンバータ132eは、ステップS2で出力された基準電圧のアナログ信号をデジタル信号に変換し、そのデジタル信号に変換した基準電圧TH1〜TH4を出力する。
次に、ステップS4において、反転/非反転選択部132fは、制御部128からの制御信号に従って、コンパレータ132gの出力を選択し、反転出力又は非反転出力の何れかにする。そして、ライブ判定出力部132hは、その選択に従ってコンパレータ132gから出力されたライブCMP(LIVE)信号の値が大気圧と同程度であるか否かを判定し、判定した結果を制御部128に出力する。制御部128は、コンパレータ132gから出力されたライブCMP(LIVE)信号の値が大気圧と同程度である場合には、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられている各回路を検出イネーブル(有効)にする。
【0050】
次に、ステップS5において、ノズル駆動部121は、制御部128からの制御信号に従って、ノズル121の先端にディスポーザブルチップ122を取り付けた後、ノズル121を採血管111の上方に移動させる。そして、ディスポーザブルチップ122の先端が血清110aに浸るまでノズル121を採血管111の内部に挿入する。その後、ポンプ駆動部127は、制御部128からの制御信号に従って、ポンプ125(ピストン125b)を動かして、ノズル121、ディスポーザブルチップ122、及び配管124内の空気の圧力を変化させ、採血管111の吸引動作を開始する。
【0051】
次に、ステップS6において、制御部128は、以上のようにして吸引動作を開始した後に、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられているライブ出力判定部132h及びラッチ出力判定部132iから出力された信号に基づいて、吸引動作に異常があるか否かを検出する。例えば、第3の吸引異常判定部134に設けられているライブ出力判定部から出力された信号に基づいて、圧力信号が基準電圧TH3よりも低下したと判定した場合や、第4の吸引異常判定部135に設けられているラッチ出力判定部132iから出力された信号に基づいて、圧力信号が基準電圧TH4より低下した後に、再度基準電圧TH4より上昇したと判定した場合(すなわちラッチ信号CMP4(LATCH)が「1」となった場合)には、吸引動作に異常があるとする。
【0052】
以上のような検出の結果、吸引動作に異常がある場合には、ステップS7に進み、制御部128は、ノズル駆動部123に設けられているステッピングモータの動作を停止させるとともに、ポンプ駆動部127の動作を停止させてステップS8に進む。一方、吸引動作に異常がない場合には、このステップS7の動作を省略してステップS8に進む。
【0053】
ステップS8において、制御部128は、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられているライブ出力判定部132h及びラッチ出力判定部132iから出力された信号に基づいて、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられているコンパレータ132gからの出力に応じたビットパターンを判別し、判別したビットパターンが図8に示した「正常」に属するか否かを判定する。
【0054】
この判定の結果、ビットパターンが図8に示した「正常」に属する場合には、ステップS9に進み、血清110aの吸引動作を処理させるための吸引終了処理を行う。この吸引終了処理として、例えば、ノズル駆動部121は、制御部128からの制御信号に従って、ノズル121を吸引動作開始前の元の場所に戻すとともに、制御部128は、吸引動作が正常に終了したことを表示部130に表示させる。
【0055】
一方、ビットパターンが図8に示した「正常」に属さない場合には、ステップS10に進み、ビットパターンが図8に示した「空吸引」、「ショートサンプル」、及び「つまり」のうち、何れに属するのかを判定する。この判定の結果、ビットパターンが「空吸引」に属する場合には、ステップS11に進み、空吸引エラー処理を行う。この空吸引エラー処理として、例えば、制御部128は、血清110aが空吸引されていることを表示部130に表示させる。
【0056】
一方、ビットパターンが「ショートサンプル」に属する場合には、ステップS12に進み、ショートサンプルエラー処理を行う。このショートサンプルエラー処理として、例えば、制御部128は、血清110aの吸引量が不足していることを表示部130に表示させる。
さらに、ビットパターンが「つまり」に属する場合には、ステップS13に進み、つまりエラー処理を行う。このつまりエラー処理として、例えば、制御部128は、血清110aのつまりが生じていることを表示部130に表示させる。
なお、前記空吸引エラー処理、前記ショートサンプルエラー処理、及び前記つまりエラー処理の具体的な内容は、前述したものに限定されないということは言うまでもない。
【0057】
以上のように本実施形態では、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられているコンパレータからのライブ出力及びラッチ出力に応じたビットパターンに基づいて、血清110aの空吸引、血清110aの吸引量の不足(ショートサンプル)、及び血清110aのつまりのうち、何れが生じているのかを判別し、判別した結果をオペレータに報知するようにしたので、圧力信号の微分演算のような複雑な演算処理が不要になり、複雑な機構を設けることなく、血清110aの吸引時における異常を検出することができるとともに、どのような異常が起こっているのかを可及的に正確に検出することができる。これにより、オペレータは、血清110aの吸引異常の内容に応じて適切な処置を施すことができる。
また、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135に設けられている4つのコンパレータのコンパレータを同時に使用して、異常を検出するようにしたので、ノイズや電気回路の破損などによる誤動作を可及的に防止することができる。
また、血清110aの吸引異常を検出する際に、ショートサンプルの上限レベルに対応する基準電圧TH2と、ショートサンプルの下限レベルに対応する基準電圧TH3を用いるようにしたので、血清110aの吸引異常の未検出の割合を可及的に減らすことができる。
【0058】
なお、本実施形態では、第1〜第4の吸引異常判定部132〜135を用いて、血清110aの吸引異常を検出するようにしたが、吸引異常判定部の数は4つに限定されない。例えば、吸引異常判定部を5つ以上設けるようにすれば、より感度の高い検出を行うことが可能になる。
また、図9のステップS10において、ビットパターンが図8に示した「空吸引」、「ショートサンプル」、及び「つまり」のうち、何れに属するのかを判定するようにしたが、これらに加え、ビットパターンが、「吸引異常」、及び「システム異常」に属するのかについても判定し、判定した結果に応じた処理を行うようにしてもよい。例えば、ビットパターンが「吸引異常」及び「システム異常」に属する場合には、そのことを表示部130に表示するとともに、吸引動作が継続している場合には、吸引動作を中止するようにする。
【0059】
さらに、本実施形態では、ノズル121の先端にディスポーザブルチップ122を取り付け、ディスポーザブルチップ122を用いて血清110aを吸引するようにしたが、必ずしもディスポーザブルチップ122を用いる必要はない。
【0060】
また、本実施形態では、ライブ出力判定部132h及びラッチ出力判定部132iにより、コンパレータ132gから出力されたライブ信号CMP(LIVE)及びラッチ信号CMP(LATCH)の値が正常であるか否かを判定し、判定した結果を制御部128に出力するようにしたが、必ずしもライブ出力判定部132h及びラッチ出力判定部132iを設ける必要はない。この場合、例えば、コンパレータ132gから出力されたライブ信号CMP(LIVE)及びラッチ信号CMP(LATCH)の値に基づくビットパターンが図8の何れに該当するのかを制御部128が直接判断するようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施形態を示し、自動分注装置の概略構成の一例を示した図である。
【図2】本発明の実施形態を示し、コンパレータにおける出力動作の一例を説明する図である。
【図3】本発明の実施形態を示し、血清の吸引状態が正常である場合の圧力信号と、第1〜第4の吸引異常判定部に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号及びラッチ信号との関係を示す図である。
【図4−1】本発明の実施形態を示し、血清を空吸引している場合の圧力信号と、第1〜第4の吸引異常判定部に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号及びラッチ信号との関係の一例を示す図である。
【図4−2】本発明の実施形態を示し、血清の空吸引が生じている場合の圧力信号と、第1〜第4の吸引異常判定部に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号及びラッチ信号との関係の他の例を示す図である。
【図5−1】本発明の実施形態を示し、血清のつまりが生じている場合の圧力信号と、第1〜第4の吸引異常判定部に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号及びラッチ信号との関係の一例を示す図である。
【図5−2】本発明の実施形態を示し、血清のつまりが生じている場合の圧力信号と、第1〜第4の吸引異常判定部に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号及びラッチ信号との関係の他の例を示す図である。
【図5−3】本発明の実施形態を示し、血清のつまりが生じている場合の圧力信号と、第1〜第4の吸引異常判定部に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号及びラッチ信号との関係のその他の例を示す図である。
【図6−1】本発明の実施形態を示し、ショートサンプル(血清の吸引量の不足)が生じている場合の圧力信号と、第1〜第4の吸引異常判定部に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号及びラッチ信号との関係の一例を示す図である。
【図6−2】本発明の実施形態を示し、ショートサンプル(血清の吸引量の不足)が生じている場合の圧力信号と、第1〜第4の吸引異常判定部に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号及びラッチ信号との関係の他の例を示す図である。
【図6−3】本発明の実施形態を示し、ショートサンプル(血清の吸引量の不足)が生じている場合の圧力信号と、第1〜第4の吸引異常判定部に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号及びラッチ信号との関係のその他の例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態を示し、圧力異常が起こっている場合の圧力信号と、第1〜第4の吸引異常判定部に設けられたコンパレータから出力されるライブ信号及びラッチ信号との関係のその他の例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態を示し、第1〜第4の吸引異常判定部におけるコンパレータの出力のパターン(ビットパターン)の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態を示し、自動分注装置における吸引異常判断動作の一例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0062】
110a 血清
121 ノズル
122 ディスポーザブルチップ
123 ノズル駆動部
124 配管
125 分注ポンプ
126 圧力センサ
127 ポンプ駆動部
128 制御部
132〜135 吸引異常判定部
132a I/V変換回路
132b ADコンバータ
132c 判定値演算部
132d 基準圧力設定メモリ
132e DAコンバータ
132f 反転/非反転選択部
132g コンパレータ
132h ライブ出力判定部
132i ラッチ出力判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部の空気の圧力の変化によって液状の試料を吸引するためのノズルと、
前記ノズルの内部の空気の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記圧力検出手段により検出された圧力を示す圧力信号と、それぞれが一定値を有する複数のしきい値とを比較する比較手段と、
前記比較手段により比較された結果に基づいて、前記試料の吸引状態を判断する判断手段とを有することを特徴とする分注装置。
【請求項2】
前記比較手段は、第1〜第n(nは2以上の自然数)のしきい値と、前記圧力検出手段により検出された圧力を示す圧力信号とを比較する第1〜第nの比較器を有し、
前記第1〜第nの比較器のそれぞれは、第nのしきい値と、前記圧力信号の現在値とを比較し、比較した結果に応じたライブ信号を出力するライブ出力手段と、
前記圧力信号が第nのしきい値よりも上昇又は低下したことを示すラッチ信号を継続出力するラッチ出力手段とを有し、
前記判断手段は、前記ライブ信号及び前記ラッチ信号の出力値に基づいて、前記試料の吸引状態を判断することを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
【請求項3】
前記比較手段は、第1〜第4のしきい値と、前記圧力検出手段により検出された圧力を示す圧力信号とを比較する第1〜第4の比較器を有し、
前記第1の比較器における前記ラッチ出力手段は、前記圧力信号が、前記第1のしきい値よりも低下した場合に、前記圧力信号が前記第1のしきい値よりも低下したことを示すラッチ信号を継続出力し、
前記第2の比較器における前記ラッチ出力手段は、前記圧力信号が、前記第2のしきい値よりも上昇した場合に、前記圧力信号が前記第2のしきい値よりも上昇したことを示すラッチ信号を継続出力し、
前記第3の比較器における前記ラッチ出力手段は、前記圧力信号が、前記第3のしきい値よりも低下した場合に、前記圧力信号が前記第3のしきい値よりも低下したことを示すラッチ信号を継続出力し、
前記第4の比較器における前記ラッチ出力手段は、前記圧力信号が、前記第4のしきい値よりも上昇した場合に、前記圧力信号が前記第4のしきい値よりも上昇したことを示すラッチ信号を継続出力し、
前記第1〜第4のしきい値は、第1のしきい値、第2のしきい値、第4のしきい値、第3のしきい値の順で値が大きいことを特徴とする請求項2に記載の分注装置。
【請求項4】
前記判断手段は、前記比較手段により比較された結果に基づいて、前記試料の空吸引、前記試料の詰まり、及び前記試料の吸引量の不足のうち、何れが生じているかを判断することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の分注装置。
【請求項5】
前記判断手段は、前記圧力信号の最低値が、前記第1のしきい値よりも大きい場合には前記試料の空吸引が生じていると判断し、
前記圧力信号の最低値が、前記第2のしきい値と前記第4のしきい値との間になった後に、前記圧力信号が前記第2のしきい値よりも上昇した場合と、前記圧力信号の最低値が、前記第4のしきい値と前記第3のしきい値との間になった場合には、前記試料の吸引量の不足が生じていると判断し、
前記圧力信号の最低値が、前記第3のしきい値よりも小さい場合には前記試料の詰まりが生じていると判断することを特徴とする請求項3に記載の分注装置。
【請求項6】
内部の空気の圧力の変化によって液状の試料を吸引するためのノズルの内部の空気の圧力を検出する圧力検出ステップと、
前記圧力検出ステップにより検出された圧力を示す圧力信号と、それぞれが一定値を有する複数のしきい値とを比較する比較ステップと、
前記比較ステップにより比較された結果に基づいて、前記試料の吸引状態を判断する判断ステップとを有することを特徴とする吸引状態判別方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4−1】
image rotate

【図4−2】
image rotate

【図5−1】
image rotate

【図5−2】
image rotate

【図5−3】
image rotate

【図6−1】
image rotate

【図6−2】
image rotate

【図6−3】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−119041(P2006−119041A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−308441(P2004−308441)
【出願日】平成16年10月22日(2004.10.22)
【出願人】(390029791)アロカ株式会社 (899)
【Fターム(参考)】