説明

切削機能付繰出容器

【課題】 本発明は、固形物質の切削のために外部から加えられる切削動力を、極力ロスすることなく固形物質の切削部分に伝達するように構成することによって、最少限の力で硬度の高い固形物質であっても効率的に適量を切削することができ、固形物質の繰り出し作業を簡便化することができると共に、切削された固形物質の薄片に模様孔を付与することができる切削機能付繰出容器を提供することを目的とする。
【解決手段】 有底の外容器と、固形物質を適宜のサイズ及び形状に切削するための切削手段を有する内容器と、螺旋突条が形成され且つその表裏面に貫通した貫通穴を有する上昇底とを備え、上昇底には固形物質が固設され、内容器又は外容器を相対的に所定方向に回転させることによって前記上昇底を上昇させ、固形物質を適量だけ切削することができるように構成されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容物である固形物質を薄片状或いは小片状に切削する機能を有する繰出容器に関する。特に硬度の高いヘアスチック、ヘアワックスなどの固形化粧料、チーズ、バターなどの食品を薄片状に切削したりするときに役立つ繰出容器である。
【背景技術】
【0002】
予め収納された固形物質を繰り出して使用できるように構成された繰出容器は広く普及している。更に、繰り出された固形物質を適当なサイズに薄片化する機能を有する切削機能付繰出容器が提案されている。その代表例として、特許文献1に開示されているものが挙げられる。この特許文献1に記載の切削機能付繰出容器の構成は、収納物である固形物質を収納するための上部が開口した筒状の容器本体と、この容器本体内に上昇自在に内挿される上昇底と、この上昇底を上昇させるための螺旋棒付回転体と、容器本体の開口部に配設され、繰り出された固形物質をその側面から横断させて該固形物質を適当なサイズに切削するためのスライド式のカッターを備えて構成されている。
【0003】
しかし、この構成の場合、繰り出された固形物質の切削が、側面からのカッターの押し込みによるため、硬度が高い固形物質の場合にはカッターを押し込むことが難しく、切削が困難乃至は不可能になるという問題がある。この問題点を解決し得る繰出容器としては、特許文献2に開示されている技術を挙げることができる。特許文献2に記載の技術は固形物質を収納するための上部が開口した筒状の容器本体と、この容器本体の下端から上端に渡る長さを有する螺旋棒と、該螺旋棒と一体的に回動する容器本体の下端に対して回転自在に取り付けれる回転体と、前記螺旋棒の回動によって容器本体内を無回転状態で摺動して上昇するように内挿された上昇底と、前記螺旋棒の回転と共に該螺旋棒の回転軸を中心として回動するように構成され、上昇底に固設された固形物質を繰り出すことができ、該固形物質をその上端から削ぐようにカットする容器本体の開口部に配設されるカッターとを備えて構成される切削手段付繰出容器である。
【0004】
この切削機能付繰出容器では、その上端から少量の固形物質を削ぐようにカットすることができるが、容器本体の開口部に配設されたカッターを回転させるには、容器本体の下端に取り付けられている回転体を回転させ、螺旋棒を介して力を伝達するため、回転体の回転力が螺旋棒を介する分だけロスすることになり、硬度の高い固形物質においては、やはりかなりの力を必要とするものであった。
【0005】
そこで、本発明者等は、それらの問題点を解消すべく特許文献3に記載の技術を提案した。特許文献3の技術は、カッターが取り付けられた回転蓋と、容器本体とを相対的に回転させ、回転蓋の回転に伴ってそれと同軸上に回動する螺旋棒に螺合された上昇底が該螺旋棒に対して回転状態で上昇するように構成される切削機能付繰出容器である。
【0006】
この繰出容器は、固形物質を切削するために回転蓋に加えられる回転力を殆どロスすることなく、固形物質に加えることができるように構成されている点において特許文献2の技術の欠点を改善しているといえるが、螺旋棒の太さや螺旋のピッチなどによっては、大きな回転力を回転蓋に加えないと上昇底を上昇させることができないという欠点があり、また螺旋棒を太くすれば強度を上げることができる反面、固形物質の容量が小さくなってしまうという問題がある。螺旋棒は、その横断面形状が円形に限定されるため、固形物質の中心には下端からほぼ上端にかけて円穴が一様にできてしまう。また、上昇底に固設された固形物質はその底面でしか支持されていないので、硬度が高い場合には切削手段によって上手く切削できない上に固形物質が上昇底上を滑動してしまうことがあった。これらの欠点は、特許文献1乃至3に記載の技術が共通して螺旋棒を中心軸として採用しているため、これらの何れの技術においても当てはまる。
【0007】
また、従来の切削機能付繰出容器にあっては、その切削機能によって切削される固形物質の薄片に意匠性を付与することができるような工夫がなされているものは皆無であった。
【特許文献1】特開2000−168855号公報
【特許文献2】特開2001−233388号公報
【特許文献3】実用新案登録第3120468号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の如くの問題に鑑みてなされたものであり、固形物質の切削のために外部から加えられる切削動力を、極力ロスすることなく固形物質の切削部分に伝達するように構成することによって、最少限の力で硬度の高い固形物質であっても効率的に適量を切削することができ、固形物質の繰り出し作業を簡便化することができると共に、切削された固形物質の薄片に意匠性を付与することができる切削機能付繰出容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明が採った手段は、上部が開口した有底の外容器と、この外容器に回転自在に内装される上部が天板によって閉塞され下部が開口した内容器と、この内容器内において上昇可能に構成される上昇底とを備え、内容器の内周面にはその下端から上端にかけて螺旋溝が形成され且つ固形物質を適宜のサイズ及び形状に切削するための天板に設けられた切削手段を有し、上昇底はその外周面に前記螺旋溝に螺合する螺旋突条が形成され且つその表裏面に貫通した貫通穴を有し、外容器はその内底部から垂直にその開口部付近まで突起して上昇底の回転を防止するための回転防止手段を有し、この回転防止手段の横断面形状と前記上昇底の貫通穴の形状とが互いにほぼ一致していて、該貫通穴に該回転防止手段が挿通されて構成され、内容器又は外容器を相対的に所定方向に回転させることによって前記上昇底を上昇させ、該上昇底に固設された固形物質を繰り出しつつ、その繰り出しに伴って上昇する固形物質の上端の切削手段に接触する部位を適量だけ切削することことができるように構成されることを特徴とする。
【0010】
また、回転防止手段が、外容器の内底部に立設された1本以上の突起状物であって、その全体として上昇底の回転を阻止でき且つ上昇底上に固設された固形物質の上昇底に対する滑動を防止する役割を担っていることを特徴とする。
【0011】
また、切削された固形物質の薄片の面内に、前記回転防止手段の横断面形状と略同形状の孔が作出されることを特徴とする。
【0012】
また、切削手段が、内容器の天板の表裏に貫通したスリット状の口部の周辺に設けられる鋭利な刃状の部分を含むものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、固形物質を切削するための切削手段を内容器の天板に対して固設する構成にしたことにより、固形物質を切削するために内容器又は外容器に加えられる回転力を殆どロスすることなく、切削動力として直接的に切削手段から固形物質に加えることができる。更に、内容器の内周面に螺旋溝を形成し、該螺旋溝に上昇底の外周面に形成した螺旋突条が螺合してあり、該上昇底が外容器に対して回転しないようにしてあるので内容器又は外容器に加えた回転力が殆どロスすることなく上昇底に伝達され、最少限の力で比較的硬度の高い固形物質であっても効率的に切削することができるという効果がある。
【0014】
当該発明の上昇底の上昇は、従来のように、螺旋棒の外周面に形成された螺旋溝と、上昇底の略中央に形成された螺旋溝を有する孔との螺合関係によって上昇底を上昇させるものではなく、螺旋棒より大径で内容器の径に近い上昇底の外周面に形成された螺旋突条と、該内容器の内周面に形成された螺旋溝との螺合関係によって構成されている。従って、螺旋突条をより強靱なものにして空転し難くすることが容易にできる。また、底部から開口部付近まで垂直に突起した回転防止手段は、従来の螺旋棒のように、上昇底を上昇させるための回転の軸上に配設してないので、その横断面形状も従来の螺旋棒のように円形する必要はなく、いろいろな断面形状にすることができる。従って、切削した薄片状の固形物質の平面上に所望の平面幾何的な形状の模様孔を作出することができる。
【0015】
本発明の繰出容器の構成においては、内容器の天板に固設される切削手段のサイズや形状、角度或いは数量を所望のものに設定することが可能であって、内容器を最少限の力で回転させるだけで、適宜量の固形物質を繰り出しながら従来にない高度な意匠性を付与しつつ用途に応じたサイズ、形状に固形物質を切削することができ、繰り出し及び切削作業を簡便化することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
この発明の好ましい実施の形態を、図を参照しながら以下に詳細に説明する。図1A、図1Bは、本発明を適用してなる切削機能付繰出容器(1)の未使用状態(図1A)と使用中の状態(図1B)をそれぞれ断面図として示したものである。図2A及び図2Bは、図1A及び図1Bのそれぞれの状態に対応する本繰出容器(1)の部分断面斜視図である。図3は、同繰出容器(1)の上昇底(2)の斜視図である。図4は、回転防止手段(3)の一変形例を示す当該発明の繰出容器(1a)の部分断面斜視図であり、図5は図4の繰出容器(1a)の上昇底(2a)の斜視図である。図6は、回転防止手段(3)の他の変形例を示す当該発明の繰出容器(1b)の部分断面斜視図であり、図7は図6の繰出容器(1b)の上昇底(2b)の斜視図である。図8A、図8B、図8Cは、それぞれ図1A、図1B、図4、図6に示した繰出容器(1)(1a)(1b)によって繰り出されて切削された薄片状の固形物質(4)の斜視図である。
【0017】
図1A、Bに示すように、本実施態様の切削機能付繰出容器(1)は、外容器(5)と、この外容器(5)に回転自在に内装される内容器(6)と、この内容器(6)内において上昇可能に構成される上昇底(2)と、使用時に取り外される蓋体(7)とを備えている。
【0018】
外容器(5)は、上部が開口し、有底で、その内部は円柱状に凹落したカップ状をなしていて、外容器(5)の外周面の上部には、蓋体(7)を螺合し得る螺旋溝(14)が形成されている。該外容器(5)の外形は特に限定されないが、内部形状は内容器(6)がその内部において一定の軸上を回転自在とするような形状とする必要がある。外容器(5)の内底部(8)には、該外容器(5)の高さよりも若干高い回転防止手段(3)が該内底部(8)に対して一体的に垂直に立設される。
【0019】
回転防止手段(3)の形状は、内容器(6)の回転軸と軸を同じくする円柱形状のみからなる構成を除けば、外容器(5)の内底部(8)に対して垂直な形状である限り、特に限定されない。これは、回転防止手段(3)の形状を、内容器(6)の回転軸と軸を同じくする円柱形状のみとすると、上昇底(2)の外容器(5)に対する回転を該回転防止手段(3)によって防止することができなくなるためであり、回転防止手段(3)の構成をこれ以外のものとすれば、上昇底(2)の外容器(5)に対する回転を防止することが可能となるためである。図1A、B及び図2A、Bに示す実施態様の切削機能付繰出容器(1)における回転防止手段(3)は、外容器(5)の内底面のほぼ中央に形成され、その横断面形状が方形状をなしている。勿論、これ以外に、例えば、図4に示すように、外容器(5)の内底面の適当な2箇所に、それぞれ横断面形状がハート形の棒状のものを互いに対向配置した構造の回転防止手段(3a)、或いは、図6に示すように、横断面形状が楕円形の棒状のものを、外容器(5)の内底面に複数立設した構造の回転防止手段(3b)とすることもできる。
【0020】
内容器(6)は、筒状部(9)を有し、その上部が天板(10)によって閉塞され、下部が開口してなる。該内容器(6)の高さは、外容器(5)の高さよりは高く、外容器(5)に対して回転可能に内装した際に、内容器(6)の上部を手で握持して回転力を付与することができるようになっている。内容器(6)の内周面には、その下端から上端付近にかけて上昇底(2)を螺合し得る螺旋溝(11)が形成されている。天板(10)には、その表裏に貫通したスリット状の口部(12)が貫穿され、該口部(12)の周辺には、固形物質を適宜のサイズ及び形状に切削するための鋭利な板刃状の切削手段(13)が設けられている。また、内容器(6)の外周面には周辺リブ(61)が形成され、外容器(5)のアンダーカット部(51)に嵌着することにより、外容器(5)から抜脱しないようになっている。
【0021】
上昇底(2)は、略円板状の部材であり、その外周面に内容器(6)の内周面に形成された螺旋溝(11)に螺合し得る螺旋突条(15)が形成される。また、上昇底(2)には、その表裏に貫通した貫通穴(16)が形成される。この貫通穴(16)は、外容器(5)の内底部(8)に形成された回転防止手段(3)の横断面形状に合わせて形成される。例えば、図1A、図1B及び図2A、図2Bに示した如くの横断面形状が方形状の回転防止手段(3)の場合には、上昇底(2)に、方形状の貫通穴(16)を該回転防止手段(3)の位置に合わせて形成する。また、図4に示すように、横断面形状がハート形状の回転防止手段(3a)を2つ配置した場合には、上昇底(2a)に、2つのハート形状の貫通穴(16a)を回転防止手段(3a)の位置に合わせて形成する(図5参照)。
【0022】
勿論、この場合の貫通穴(16a)は、図5に示す上昇底(2a)のように、必ずしもハート形にしなければならないというのものではなく、回転防止手段(3a)を挿通し得て、上昇底(2a)の外容器(5)に対する回転を防止することができるものであればよい。回転防止手段(3)の横断面形状と対応させた貫通穴(16)にすることによって、がたつきや弛みを極力防止することができる。例えば図6に示すように、回転防止手段(3b)を、多数の楕円柱を外容器(5)の内底部(8)に立設して構成した場合には、上昇底(2b)には、該回転防止手段(3b)の横断面形状と対応する多数の楕円柱貫通穴(16b)をその表裏に貫穿する(図7参照)。このようにすることによって、上昇底(2b)を外容器(5)に対して回転しないように回転を防止する以外に、上昇底(2b)の上面に固設される固形物質(4)が、該上昇底(2b)上を空転してしまうことを防止することもできる。
【0023】
蓋体(7)は、筒状部(17)と天板部(18)とからなり、内容器(6)の外周面の上部を囲繞するように構成される。該筒状部(17)の内周面には、外容器(5)の外周面の上部に形成された螺旋溝(14)に螺合し得る螺旋溝(19)が形成されている。蓋体(7)は、本発明の効果を発揮する上で必ずしも必要ではなく、また、その内周面に螺旋溝(19)を形成しなくてもよいことは勿論である。
【0024】
以上のように構成される切削機能付繰出容器(1)を使用する際には、蓋体(7)を内容器(6)から取り外し、内容器(6)又は外容器(5)を所定方向に回転させる。このとき、この回転に伴って内容器(6)の内周面に形成されている螺旋溝(11)が回動し、この螺旋溝(11)に螺旋突条(15)を介して螺合されている上昇底(2)が、回転防止手段(3)によって外容器(5)に対して回転し得ないようになっているために上昇する。この上昇と共に上昇底(2)の上に充填されている固形物質(4)も上昇して繰り出される。
【0025】
この繰り出しに伴って上昇する固形物質(4)の上端が、内容器(6)の天板(10)に固設された板刃状の切削手段(13)に当接してなお内容器(6)又は外容器(5)を回転させ続けると、該切削手段(13)によって固形物質(4)が削がれ、削がれた固形物質(4)が内容器(6)の天板(10)に形成されたスリット状の口部(12)から削ぎ出されてくるようになっている。このようにして薄片状に切削された固形物質(20)(20a)(20b)の例を示したのが図8である。図8に示すように、回転防止手段(3)の横断面形状によって、薄片状に切削された固形物質(4)に対して回転防止手段(3)(3a)(3b)の部分的或いは全体的な横断面形状の模様孔(21)(21a)(21b)を形成し多彩な意匠性を付与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1A】本発明を適用してなる切削機能付繰出容器の未使用状態の断面図
【図1B】同容器の使用中の状態の断面図
【図2A】同容器の未使用状態の部分断面斜視図
【図2B】同容器の使用中の状態の部分断面斜視図
【図3】同容器の上昇底の斜視図
【図4】同容器における回転防止手段の一変形例を示す部分断面斜視図
【図5】図4における上昇底の斜視図
【図6】同容器における回転防止手段の他の変形例を示す部分断面斜視図
【図7】図6における上昇底の斜視図
【図8A】図1の切削機能付繰出容器によって切削された薄片状の固形物質の斜視図
【図8B】図4の切削機能付繰出容器によって切削された薄片状の固形物質の斜視図
【図8C】図6の切削機能付繰出容器によって切削された薄片状の固形物質の斜視図
【符号の説明】
【0027】
1 繰出容器
1a 繰出容器
1b 繰出容器
2 上昇底
2a 上昇底
2b 上昇底
3 回転防止手段
3a 回転防止手段
3b 回転防止手段
4 固形物質
5 外容器
51 アンダーカット部
6 内容器
61 周辺リブ
7 蓋体
8 内底部
9 筒状部
10 天板
11 螺旋溝
12 口部
13 切削手段
14 螺旋溝
15 螺旋突条
16 貫通穴
16a ハート形状の貫通穴
16b 楕円柱貫通穴
17 筒状部
18 天板部
19 螺旋溝
20 薄片状に切削された固形物質
20a 薄片状に切削された固形物質
20b 薄片状に切削された固形物質
21 模様孔
21a 模様孔
21b 模様孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開口した有底の外容器と、この外容器に回転自在に内装される上部が天板によって閉塞され下部が開口した内容器と、この内容器内において上昇可能に構成される上昇底とを備え、内容器の内周面にはその下端から上端にかけて螺旋溝が形成され且つ固形物質を適宜のサイズ及び形状に切削するための天板に設けられた切削手段を有し、上昇底はその外周面に前記螺旋溝に螺合する螺旋突条が形成され且つその表裏面に貫通した貫通穴を有し、外容器はその内底部から垂直にその開口部付近まで突起して上昇底の回転を防止するための回転防止手段を有し、この回転防止手段の横断面形状と前記上昇底の貫通穴の形状とが互いにほぼ一致していて、該貫通穴に該回転防止手段が挿通されて構成され、内容器又は外容器を相対的に所定方向に回転させることによって前記上昇底を上昇させ、該上昇底に固設された固形物質を繰り出しつつ、その繰り出しに伴って上昇する固形物質の上端の切削手段に接触する部位を適量だけ切削することことができるように構成されることを特徴とする切削機能付繰出容器。
【請求項2】
回転防止手段が、外容器の内底部に立設された1本以上の突起状物であって、その全体として上昇底の回転を阻止でき且つ上昇底上に固設された固形物質の上昇底に対する滑動を防止することができる形状になっていることを特徴とする請求項1記載の繰出容器。
【請求項3】
切削された固形物質の薄片の面内に、前記回転防止手段の横断面形状と略同形状の孔が作出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の繰出容器。
【請求項4】
切削手段が、内容器の天板の表裏に貫通したスリット状の口部の周辺に設けられる鋭利な刃状の部分を含むものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の繰出容器。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【公開番号】特開2008−94481(P2008−94481A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−281700(P2006−281700)
【出願日】平成18年10月16日(2006.10.16)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】