説明

制御棒駆動機構

【課題】通常運転時、内胴、駆動軸、延長軸、および制御棒を保持するコイルに対する負担を小さくすることができる制御棒駆動機構を提供する。
【解決手段】本発明による制御棒駆動機構23は、原子炉圧力容器37側に回転自在に配置された外胴8と、外胴8内に設けられ、外胴8と係合して回転する内胴9と、内胴9内に配置され内胴9の回転運動を駆動軸16の上下移動に変換するローラナット11とを備えている。また、外胴8には、内胴9と係合自在に設けられた揺動フィンガ21と、揺動フィンガ21の揺動運動を拘束するアーマチュア22と、アーマチュア22を通常運転位置に保持する外胴側ヨーク4およびコイル5とが設けられている。これにより、通常運転時には、アーマチュア22を通常運転位置に保持し、このアーマチュア22により揺動フィンガ21を拘束して揺動フィンガ21により、内胴11、駆動軸16、延長軸25、および制御棒27を一体に保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動軸により制御棒を駆動して原子炉圧力容器の上部から炉心内に制御棒を挿入または引き抜いて炉心を制御する制御棒駆動機構に関する。
【背景技術】
【0002】
まず図4により従来の制御棒駆動機構について説明する。制御棒駆動機構32は、駆動軸16により制御棒を駆動して原子炉圧力容器37の上部から炉心内に制御棒を挿入または引き抜いて炉心を制御するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような制御棒駆動機構32は、図4に示すように原子炉圧力容器37の原子炉圧力容器上鏡19に回転自在に配置された外胴29と、外胴29内に設けられ、外胴29と係合して回転する内胴31と、内胴31内に配置され内胴31の回転運動を駆動軸16の上下移動に変換するローラナット11とを備えている。
【0004】
また原子炉圧力容器37の原子炉圧力容器上鏡19上部にバウンダリ上蓋18が設けられており、このバウンダリ上蓋18の上部にモータ1が設置されている。このモータ1の出力軸にはモータ側マグネットカップリング3が直結されている。他方、外胴29上部に外胴側マグネットカップリング2が設置され、モータ1が回転した際、モータ1からの回転力がモータ側カップリング3および外胴側マグネットカップリング2により、外胴29に伝達されるようになっている。そして、外胴29の回転力はキー10を介して、内胴31側へ伝達される。内胴31の内側に設置されたローラナット11は、内胴31の内側に設置された駆動軸16の外面に加工されたネジ部と噛み合っている。
【0005】
また外胴29上部であってバウンダリ上蓋18の内側には、外胴側ヨーク28が設置され、バウンダリ上蓋18を外側から囲うようにコイル5が設置されている。また内胴31の上部にはアーマチュア30が内胴31と一体に設けられている。
【0006】
図4において、コイル5に通電することにより、外胴側ヨーク28に対してアーマチュア30を吸着することができ、これにより制御棒、制御棒と駆動軸16との間に連結された延長軸、駆動軸16、ローラナット11および内胴31を一体で保持することができる。また、コイル5の通電を切ることにより、外胴側ヨーク28に対するアーマチュア30の吸着がなくなる。これにより、制御棒、延長軸、駆動軸16、ローラナット11および内胴31を一体で落下させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平5−27073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、図4に示す従来の制御棒駆動機構32では、コイル5に通電することにより外胴側ヨーク28に対してアーマチュア30を吸着し、このことにより制御棒、延長軸、駆動軸16、ローラナット11、および内胴31を外胴側ヨーク28とアーマチュア30とにより直接保持している。このためコイル5に対する負担が大きかった。そのためコイル5からの発熱量が大きく、原子炉格納容器内の温度上昇の要因となっている。
【0009】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、通常運転時において内胴、制御棒、延長軸、および駆動軸を一体で保持する際のコイルに対する負担を小さくすることができる制御棒駆動機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、駆動軸により制御棒を駆動して原子炉圧力容器の炉心内に制御棒を挿入または引き抜いて炉心を制御する制御棒駆動機構において、原子炉圧力容器に回転自在に配置された外胴と、外胴内に設けられ、外胴と係合して回転する内胴と、内胴内に配置され内胴の回転運動を駆動軸の上下移動に変換するローラナットと、原子炉圧力容器上部に、内胴と係合自在に設けられ、揺動ピンを介して揺動する揺動フィンガと、揺動フィンガの揺動運動を拘束するアーマチュアと、アーマチュアを通常運転位置に保持するヨークおよびコイルと、を備え、通常運転時にコイルに通電することでアーマチュアが通常運転位置で保持され、揺動フィンガが係合位置に拘束されて内胴、ローラナット、駆動軸、駆動軸と制御棒との間に連結された延長軸、および制御棒を一体として保持し、スクラム時にコイルへの通電を切ってアーマチュアが落下して揺動フィンガに対する拘束を解除し、内胴、ローラナット、駆動軸、延長軸、および制御棒が一体となって落下することを特徴とする制御棒駆動機構である。
【0011】
本発明は、スクラム時に、コイルへの通電を切ってアーマチュアが落下して揺動フィンガに対する拘束が解除された際、揺動フィンガが解除位置まで回転して内胴との係合を解除することで、内胴、ローラナット、駆動軸、延長軸、および制御棒が一体となって落下することを特徴とする制御棒駆動機構である。
【0012】
本発明は、スクラム時に、コイルへの通電を切ってアーマチュアが落下して揺動フィンガ上部に接触し、これによって揺動フィンガを強制的に解除位置まで回転させて内胴との係合を解除することで、内胴、ローラナット、駆動軸、延長軸、および制御棒が一体となって落下することを特徴とする制御棒駆動機構である。
【0013】
本発明は、スクラム後、上昇する内胴がアーマチュアに接触してアーマチュアを上昇させ、アーマチュアを係合位置まで戻すことを特徴とする制御棒駆動機構である。
【0014】
本発明は、スクラム後、上昇する内胴が揺動フィンガに接触して揺動フィンガを回転させ、揺動フィンガを係合位置まで戻すことを特徴とする制御棒駆動機構である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、駆動軸、延長軸、制御棒および内胴を保持するために、コイルと揺動フィンガを併用することができ、コイルに対する負担を小さくすることができるため、コイルからの発熱量を削減することができる。
【0016】
また、本発明によれば、コイル発熱量の少ない実用的な上部設置型の制御棒駆動機構を提供できる。制御棒駆動機構を上部に設置できるため、原子炉圧力容器の下部構造を簡略化して、原子炉圧力容器の高さを低くすることができ、耐震設計上有利になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る制御棒駆動機構を説明するための縦断面図。
【図2】本発明に係る制御棒駆動機構を説明するための全体図。
【図3】本発明に係る制御棒駆動機構が組み込まれた原子炉施設の全体を説明するための配置図。
【図4】従来の制御棒駆動機構を説明するための縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1乃至図3により、本実施の形態による制御棒駆動機構について説明する。ここで、図1は、本発明に係る制御棒駆動機構を説明するための縦断面図であり、図2は、本発明に係る制御棒駆動機構を説明するための全体図であり、図3は、本発明に係る制御棒駆動機構が組み込まれた原子炉施設の全体を説明するための配置図である。
【0019】
まず、図3により、本発明の制御棒駆動機構が組み込まれた原子炉施設の全体について説明する。
【0020】
原子炉施設44は、原子炉圧力容器37と、この原子炉圧力容器37内に配置されたバンドルインバスケット41と、バンドルインバスケット41内に設置された燃料集合体42からなる炉心34と、を備えている。
【0021】
燃料集合体42からなる炉心34は、原子炉圧力容器37内に取り付けられたシュラウド40に設けられた炉心支持板43により支持されている。また、バンドルインバスケット41の上部はシュラウド40に保持された上部格子板39により支持されている。また、シュラウド40の上部には、シュラウドヘッド38が配置されており、シュラウドヘッド38からは制御棒案内管36が上方に伸びている。なお原子炉圧力容器37は上方に原子炉圧力容器上鏡19を有しており、制御棒案内管36は原子炉圧力容器上鏡19に設置された本発明による制御棒駆動機構23に結合されている。
【0022】
ところで図2に示すように、制御棒駆動機構23は後述のようにローラナット11とネジ部を介して結合している駆動軸16に連結され、この駆動軸16はグリッパ24を介して延長軸25に連結されており、駆動軸16と延長軸25は制御棒案内管36内に沿って案内される。また延長軸25はグリッパ26を介して制御棒27に連結されており、制御棒27は、炉心34においてはバンドルインバスケット41の外周部によって案内される。これにより、駆動軸16を後述のように制御棒駆動機構23によって上下動させることで、制御棒27の炉心34への挿入または引き抜きを滑らかに行うことができる。
【0023】
次に原子炉施設44に組み込まれた本発明の対象となる制御棒駆動機構23について図1により説明する。本発明による制御棒駆動機構23は、駆動軸16により制御棒27を駆動して原子炉圧力容器37の上部から炉心34内に制御棒27を挿入または引き抜いて炉心34を制御するものである。
【0024】
このような制御棒駆動機構23は、図1に示すように原子炉圧力容器37の原子炉圧力容器上鏡19に回転自在に配置された外胴8と、外胴8内に設けられ、外胴8と係合して回転する内胴9と、内胴9内に配置され内胴9の回転運動を駆動軸16の上下移動に変換するローラナット11とを備えている。
【0025】
また原子炉圧力容器37の原子炉圧力容器上鏡19上部にバウンダリ上蓋18が設けられており、このバウンダリ上蓋18の上部にモータ1が設置されている。このモータ1の出力軸にはモータ側マグネットカップリング3が直結されている。他方、外胴8上部に外胴側マグネットカップリング2が設置され、モータ1が回転した際、モータ1からの回転力がモータ側カップリング3および外胴側マグネットカップリング2により、外胴8に伝達されるようになっている。そして、外胴8の回転力はキー10を介して、内胴9側へ伝達される。内胴9の内側に設置されたローラナット11は、内胴9の内側に設置された駆動軸16の外面に加工されたネジ部と噛み合っている。また、バウンダリ上蓋18内にアーマチュア22が上下方向に移動自在に設置されており、このアーマチュア22内側には揺動フィンガ21が外胴8に対して揺動自在に設けられている。すなわち揺動フィンガ21は揺動ピン20を介して外胴8に対して揺動するとともに、係合位置において内胴9の上端に係合し、スクラム時には解除位置まで回転して内胴9の上端との係合が解除される。
【0026】
またアーマチュア22外面にもキー溝が設けられ、外胴8、内胴9、およびアーマチュア22は同一位相で回転する。さらに外胴8上部であってバウンダリ上蓋18の内側には、外胴側ヨーク4が設置され、バウンダリ上蓋18を外側から囲うようにコイル5が設置されている。そしてこのコイル5に通電することにより、外胴側ヨーク4に対してアーマチュア22を吸着することができる。また、コイル5の通電を切ることにより、外胴側ヨーク4に対するアーマチュア22の吸着がなくなり、アーマチュア22を落下させることができる。
【0027】
上述のように外胴8には揺動ピン20を介して回転自在に揺動フィンガ21が設置されており、通常運転時にコイル5へ通電することで外胴側ヨーク4に対してアーマチュア22を吸着させ、アーマチュア22により揺動フィンガ21の外側への回転を拘束し、揺動フィンガ21を係合位置に保持する。このとき、揺動フィンガ21には内胴9の上端が係合しており揺動フィンガ21によって内胴9を保持するとともに、ローラナット11を介して制御棒27、延長軸25、および駆動軸16を内胴9とともに一体として保持することができる。なお、図1において、原子炉圧力容器上鏡19内側であって、外胴8の外側には外胴8を外側から囲むようにハウジング7が設けられている。このハウジング7と外胴8の間には、上方ベアリング6と下方ベアリング14とが各々設けられ、外胴8はハウジング7に対して回転することができる。また、ローラナット11上部にはバネ12が設けられ、外胴8内側であって内胴9下側には当て板13が設けられている。またハウジング7下部内側にはダンパー15が設けられ、駆動軸16内に、駆動軸16の位置を検出する位置検出器17が設けられている。
【0028】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
【0029】
まず制御棒駆動機構23の通常運転時の作用について説明する。通常運転時においては反応度調整のために炉心34内で制御棒27を下降または上昇(挿入または引抜)させる。このとき、外胴側ヨーク4とアーマチュア22が接触した状態でコイル5へ通電し、外胴側ヨーク4に対してアーマチュア22を吸着させる。これにより、揺動フィンガ21は、アーマチュア22により外側への回転が拘束され、揺動フィンガ21は係合位置に保持される。この際、内胴9の上端が揺動フィンガ21に係合し、内胴9が揺動フィンガ21により保持される。この状態でモータ1を回転させると、モータ側マグネットカップリング3と外胴側マグネットカップリング2により外胴8にモータ1からの回転力が伝わる。外胴8の回転はキー10を介して内胴9に伝えられ、内胴9は外胴8と同一位相で回転する。なおモータ1の回転方向を変えることにより、外胴8、および内胴9の回転方向を変えることが可能である。内胴9が回転すると、内胴9の回転運動がローラナット11により駆動軸16の上下移動に変換される。駆動軸16には延長軸25を通して制御棒27が結合されており、駆動軸16の上下動にあわせて制御棒27の上昇または下降が行われる。
【0030】
次に、制御棒27をスクラム(落下)させる際の制御棒駆動機構23のスクラム時の作用について説明する。スクラム時にコイル5への通電を切る。このことにより、外胴側ヨーク4に対するアーマチュア22の吸着がなくなり、アーマチュア22が落下する。このとき揺動フィンガ21はアーマチュア22による外側への回転の拘束が解除され、揺動フィンガ21に係合していた内胴9、制御棒27、延長軸25、駆動軸16、およびローラナット11の自重により揺動フィンガ21は揺動ピン20を中心にして外側へ解除位置まで回転し、揺動フィンガ21と内胴9との係合が解除される。このとき内胴9はローラナット11とともに外胴8内面のキー10に沿って落下する。また内胴9に設置されたローラナット11は駆動軸16とネジ部を介して噛み合っているため、駆動軸16、延長軸25、および制御棒27も内胴9およびローラナット11と一体となって鉛直下方向へ自由落下する。そして自由落下した制御棒27は、バンドルインバスケット41の間を落下して、スクラムが完了する。このとき、駆動軸16、延長軸25、および制御棒27は、ダンパー15により支持されている状態となる。
【0031】
さらに、制御棒27のスクラム後、再び通常運転を行うためには、モータ1を駆動軸16、延長軸25、および制御棒27が下方向に移動する向きに回転させる。上述のように駆動軸16、延長軸25、および制御棒27は、ダンパー15により支持されている状態であり、鉛直下方向への移動が拘束されているため、駆動軸16、延長軸25、および制御棒27に対して相対的に内胴9がキー10に沿って上昇する。内胴9の上昇中、内胴9上部は上昇途中でアーマチュア22の当て板に接触し、アーマチュア22を外胴側ヨーク4と接触する通常運転位置まで上昇させる。また揺動フィンガ21も内胴9の上昇に合わせ、揺動フィンガ21の突起部が内胴9の上端と接触し内側へ回転することにより係合位置に戻る。その後、コイル5へ通電し、外胴側ヨーク4に対してアーマチュア22を吸着させる。これにより、揺動フィンガ21は、アーマチュア22により外側への回転を拘束され、係合位置に保持されて内胴9の上端を保持する。その後、モータ1を駆動軸16、延長軸25、および制御棒27が上昇する向きに回転させる。このことにより、制御棒27、延長軸25、および駆動軸16が上昇し、制御棒27が炉心34に対して引き抜かれ、通常運転が可能となる。
【0032】
このように、本実施の形態によれば、コイル5と揺動フィンガ21とを用いて、駆動軸16、延長軸25、制御棒27および内胴9を保持することができる。このためコイルに対する負担を小さくすることができ、コイルからの発熱量を削減することができる。
【符号の説明】
【0033】
1 モータ
2 外胴側マグネットカップリング
3 モータ側マグネットカップリング
4 外胴側ヨーク
5 コイル
6 上方ベアリング
7 ハウジング
8 外胴
9 内胴
10 キー
11 ローラナット
12 バネ
13 当て板
14 下方ベアリング
15 ダンパー
16 駆動軸
17 位置検出器
18 バウンダリ上蓋
19 原子炉圧力容器上鏡
20 揺動ピン
21 揺動フィンガ
22 アーマチュア
23 制御棒駆動機構
24 グリッパ
25 延長軸
26 グリッパ
27 制御棒
28 外胴側ヨーク
29 外胴
30 アーマチュア
31 内胴
32 制御棒駆動機構
33 制御棒
34 炉心
36 制御棒案内管
37 原子炉圧力容器
38 シュラウドヘッド
39 上部格子板
40 シュラウド
41 バンドルインバスケット
42 燃料集合体
43 炉心支持板
44 原子炉施設

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動軸により制御棒を駆動して原子炉圧力容器の炉心内に制御棒を挿入または引き抜いて炉心を制御する制御棒駆動機構において、
原子炉圧力容器に回転自在に配置された外胴と、
外胴内に設けられ、外胴と係合して回転する内胴と、
内胴内に配置され内胴の回転運動を駆動軸の上下移動に変換するローラナットと、
原子炉圧力容器上部に、内胴と係合自在に設けられ、揺動ピンを介して揺動する揺動フィンガと、
揺動フィンガの揺動運動を拘束するアーマチュアと、
アーマチュアを通常運転位置に保持するヨークおよびコイルと、を備え、
通常運転時にコイルに通電することでアーマチュアが通常運転位置で保持され、揺動フィンガが係合位置に拘束されて内胴、ローラナット、駆動軸、駆動軸と制御棒との間に連結された延長軸、および制御棒を一体として保持し、
スクラム時にコイルへの通電を切ってアーマチュアが落下して揺動フィンガに対する拘束を解除し、内胴、ローラナット、駆動軸、延長軸、および制御棒が一体となって落下することを特徴とする制御棒駆動機構。
【請求項2】
スクラム時に、コイルへの通電を切ってアーマチュアが落下して揺動フィンガに対する拘束が解除された際、揺動フィンガが解除位置まで回転して内胴との係合を解除することで、内胴、ローラナット、駆動軸、延長軸、および制御棒が一体となって落下することを特徴とする請求項1に記載の制御棒駆動機構。
【請求項3】
スクラム時に、コイルへの通電を切ってアーマチュアが落下して揺動フィンガ上部に接触し、これによって揺動フィンガを強制的に解除位置まで回転させて内胴との係合を解除することで、内胴、ローラナット、駆動軸、延長軸、および制御棒が一体となって落下することを特徴とする請求項1または2に記載の制御棒駆動機構。
【請求項4】
スクラム後、上昇する内胴がアーマチュアに接触してアーマチュアを上昇させ、アーマチュアを係合位置まで戻すことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の制御棒駆動機構。
【請求項5】
スクラム後、上昇する内胴が揺動フィンガに接触して揺動フィンガを回転させ、揺動フィンガを係合位置まで戻すことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の制御棒駆動機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−117902(P2011−117902A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−277602(P2009−277602)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000230940)日本原子力発電株式会社 (130)