説明

制御装置、制御システム及びコマンド送信方法ならびにプログラム

【課題】制御装置を用いてネットワークに接続された1つまたは複数の撮像装置を制御するシステムにおいて、レスポンスと通信の信頼性を確保することを可能にする。
【解決手段】1つまたは複数の撮像装置と無線通信により接続される制御装置は、所定動作の開始を指示する操作入力の検出に応じて、当該所定動作の開始を指示するコマンドを、無線通信を介してマルチキャストまたはブロードキャストにより撮像装置の各々に送信し、当該所定動作の終了を指示する操作入力の検出に応じて、当該所定動作の終了を指示するコマンドを、無線通信を介して撮像装置の各々に対してユニキャストにより送信する。そして、制御装置は、所定動作の終了を指示するコマンドの送信に対する応答を確認し、応答の確認がとれない撮像装置に対して、当該所定動作を終了させるコマンドをユニキャストにより再送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信手段を介して接続された1つまたは複数の撮像装置を制御するための制御装置及び、制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、被写体に対して各々異なる撮影条件や、異なるアングルに設置したカメラを通信ケーブルや無線等の通信装置を用いて協調動作が可能なように構成したカメラシステムがある。例えば、特許文献1では無線通信により1台の制御装置を用いて複数の撮像装置を操作し被写体を撮影することができ、制御装置で撮影した画像データを表示するカメラシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−252568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、無線通信を用いたシステムは、有線通信を用いたシステムと比較して通信ケーブルで接続する必要がないため取り扱いが容易である一方、外乱の影響など影響を受けやすく、通信の信頼性といった面では劣っていた。上述の特許文献1には、1台の制御装置を用いて複数の撮像装置を操作する協調撮影に関しての技術が記載されているが、外乱などに対する通信の信頼性の維持については記載されていない。通信の信頼性といった課題を解決するためには通信の再送処理等により信頼性を図るといった方法が考えられるが、無線通信にかかる時間が長くなるため、レスポンスと通信の信頼性を確保することの両立が難しかった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、制御装置を用いて1つまたは複数の撮像装置を制御するシステムにおいて、レスポンスと通信の信頼性を確保することを可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための本発明の一態様による制御装置は以下の構成を備える。すなわち、
1つまたは複数の撮像装置と無線通信により接続される制御装置であって、
ユーザによる操作入力を検出する検出手段と、
前記検出手段による所定動作の開始を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の開始を指示するコマンドを、前記無線通信を介してマルチキャストまたはブロードキャストにより当該制御装置に接続された撮像装置の各々に送信し、前記検出手段による前記所定動作の終了を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の終了を指示するコマンドを、前記無線通信を介して前記撮像装置の各々に対してユニキャストにより送信する送信手段と、
前記所定動作の終了を指示するコマンドの送信に対する前記撮像装置からの応答を確認し、応答の確認がとれない撮像装置に対して、前記所定動作の終了を指示するコマンドを前記送信手段によりユニキャストにより再送する制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、制御装置を用いて1つまたは複数の撮像装置を制御するシステムにおいて、レスポンスと通信の信頼性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】カメラシステムを示す構成図。
【図2】カメラ本体の構成を示すブロック図。
【図3】第1実施形態に係るカメラシステムのシーケンス図。
【図4】第2実施形態に係るカメラシステムのシーケンス図。
【図5】第1実施形態におけるカメラの処理を示すフローチャート。
【図6】第2実施形態におけるカメラの処理を示すフローチャート。
【図7】第2実施形態におけるカメラの処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〈第1実施形態〉
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1は、第1実施形態にかかわる撮影装置をレンズ交換式デジタルカメラ(以下、単にカメラ)に適応した場合のカメラシステムの構成を示す概略ブロック図である。
【0010】
図1の(a)は、制御装置としてカメラを適用した場合を示しており、本実施形態におけるカメラシステムは、無線通信装置を内蔵した複数台(図1の(a)では4台)のカメラが無線通信を介して接続された場合を示している。なお、無線通信の仕組みとしては、IEEE802.11規格の無線LANを用いるものとするが、複数のカメラ間で無線通信が可能であればその他の無線方式を用いることも可能である。
【0011】
カメラ100は、他のカメラを制御するための制御装置として動作するマスターカメラとして設定され、カメラ101,102,103は制御装置により制御される制御対象装置として動作するスレーブカメラとして設定されるものとする。マスターカメラ100を操作することで制御信号がマスターカメラ100よりスレーブカメラに無線通信を介して通知される。すなわち、マスターカメラ100の操作により、スレーブカメラ101,102、103を制御することが可能である。本実施形態ではマスターカメラ100にて撮影動作を行うと、これと同時にスレーブカメラ101,102,103においても撮影動作が制御される。なお、協調動作として撮影動作を例示するが、これに限られるものではない。
【0012】
図1の(b)は、制御装置として無線通信装置を備えたリモートコントローラ104を適用した場合を示しており、無線通信装置を内蔵した複数台(図1の(b)では3台)のカメラと無線通信を介して接続された場合を示している。このリモートコントローラ104の操作によりスレーブカメラ101〜103の制御が可能である。なお、以下においては、図1の(a)に示すような、制御装置がカメラである場合について説明をする。
【0013】
図2は、第1実施形態によるカメラ本体100の構成を示す概略ブロック図である。カメラマイコン223は、カメラ本体の制御を行うメインマイコンであり、電源制御、スイッチ制御、レンズ制御、測光、測距制御、シャッター制御、無線通信制御等を行う。カメラマイコン223には、電源回路220、レリーズ釦であるSW1、SW2、後述するGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)を操作する操作部材等のスイッチアレイ221が接続されている。更に、カメラマイコン223には、発振回路222、無線通信回路202、焦点検出回路203、測光回路204、LCD駆動回路205、シャッター制御回路208、モータ制御回路210、画像処理エンジン224等が接続されている。また、交換可能な撮影レンズとはレンズ内に配置されたレンズ制御回路としてのレンズマイコン225とマウント接点を介して信号の伝達がなされる。
【0014】
焦点検出回路203はカメラマイコン223の信号に従い、測距センサの蓄積制御と読み出し制御を行って、ぞれぞれの画素情報をカメラマイコン223に出力し、周知の位相差検出法による焦点検出を行う。カメラマイコン223は焦点検出情報により、レンズマイコン225と信号のやりとり行うことによりレンズの焦点調節(AF)を行う。測光回路204は被写体の輝度信号として、測光センサからの輝度信号出力をカメラマイコン223に出力し周知の絞り値の演算とシャッタースピードの演算などの露出演算を行う(AE)。
【0015】
シャッター制御回路208は、カメラマイコン223からの信号に従って、フォーカルプレンシャッターを構成する2つのシャッター駆動マグネットを制御し、シャッター幕を走行させ、露光動作を担っている。SW1はレリーズ釦の第1ストロークでオンし、AE、AFを開始するスイッチとなる。SW2はレリーズ釦の第2ストロークでオンし、露光動作を開始するスイッチとなる。SW1、SW2及びその他カメラの操作部材からの信号は、カメラマイコン223が検知する。LCD駆動回路205はファインダー内LCD206とモニタ用LCD207の表示をカメラマイコン223からの信号に従って制御している。
【0016】
画像処理エンジン224は、主にデジタル画像処理を行うプロセッサであり、タイミングジェネレータ(TG)212を介して撮像センサ211の蓄積制御、読み出し制御を行う。読み出された画像信号はADコンバータ213によりアナログ/デジタル変換され、既知の色補完処理やホワイトバランス処理、ガンマ処理等の画像処理が行われる。そして、最終的にJPEG等のデジタル画像データに変換されDRAM217に一時保存されるとともに、TFT表示装置215にクイックレビュー表示され、さらに、記録媒体216へ記録される。また、TFT表示装置215には、カメラの設定を行うためGUIも表示され、スイッチアレイ221の操作部材を用いてカメラの各種設定、無線通信の設定、マスターカメラ、スレーブカメラの設定、ネットワークの設定等ができるように構成されている。
【0017】
なお、図2で説明した構成はスレーブカメラ101,102、103でも同様である。そして各カメラは通信手段である無線通信アンテナ201、及び無線通信回路202を介してカメラマイコン223によって生成された無線通信パケットをやりとりすることで、マスターカメラ/スレーブカメラ間の制御信号の伝達がやり取りされる。
【0018】
次に図3に示すシーケンス図を用いてマスターカメラ/スレーブカメラ間での協調動作、本実施形態では協調撮影が実行される場合について、カメラ間での制御の流れを説明する。なお、図3においてカメラ100がマスターカメラとして、他の3台のカメラ101、102、103がスレーブカメラとして予めネットワークが構築されているものとして説明をする。したがって、マスターカメラ100では、スレーブカメラ101〜103のネットワークアドレス等が登録され、スレーブカメラ101〜103にはマスターカメラ100のネットワークアドレス等が登録される。なお、以下では、協調して行われる所定動作の例として、マスターカメラ100における協調撮影を説明する。従って、制御装置としてのマスターカメラ100(リモートコントローラ104)への、所定動作を指示する操作入力はレリーズ釦の押下ということになる。
【0019】
マスターカメラ100においてレリーズ釦SW1が押されると(S301)、マスターカメラ100は、SW1オンコマンドを他の3台のスレーブカメラに対して同時に送信(同報送信/マルチキャストまたはブロードキャスト)する。また、マスターカメラ100は、撮影準備としてAF制御とAE制御を行う。この時、SW1オンコマンドを受信したスレーブカメラ101,102,103は各々、撮影準備としてAF制御とAE制御を行う(S302)。続いてマスターカメラ100においてレリーズ釦SW2が押されると(S303)、SW2コマンドを他の3台のスレーブカメラに対してマルチキャストまたはブロードキャストし、撮影を開始する。この時、SW2オンコマンドを受信したスレーブカメラ101,102,103は各々、撮影を開始する(S304)。図3では、各々のカメラの撮影モードとして連続撮影モードが設定されている場合を示しており、SW2オンが継続されている間は一定間隔で撮影が繰り返される。
【0020】
次にマスターカメラ100においてレリーズ釦SW2が離されると(S305)、撮影を停止すると共に、SW2オフコマンドを登録されている他の3台のスレーブカメラに対して個別に送信(単一送信/ユニキャスト)する。先ず、マスターカメラ100は、スレーブカメラ101に対してSW2オフコマンドを送信し、スレーブカメラ101からのコマンド受信確認信号であるAckコマンドの受信を確認する。同様にスレーブカメラ102、103に対してもSW2オフコマンドを個別に送信し、Ackコマンドの受信を確認する。このとき、SW2オフコマンドを受信したスレーブカメラは、各々撮影を停止しSW2オフコマンド受信確認を示すAckコマンドをマスターカメラに返信する。ここで、マスターカメラ100は、Ackコマンドの受信を確認できていないスレーブカメラに対してSW2オフコマンドを再送する。Ackコマンドの受信を確認できない場合とは、例えば、
・何らかの要因でマスターカメラ100からのSW2オフコマンドがスレーブカメラによって受信できなかった場合、もしくは、
・スレーブカメラからのAckコマンドがマスターカメラ100にて受信できなかった場合、などが挙げられる。図3ではスレーブカメラ103のAckコマンドが確認できなかったため、スレーブカメラ103へのSW2オフコマンドの再送が行われた場合を示している(S306)。
【0021】
次にマスターカメラ100においてレリーズ釦SW1が離されると(S307)、撮影準備を停止すると共にSW1オフコマンドを登録されている他の3台のスレーブカメラに対して個別にユニキャストする。先ず、マスターカメラ100は、スレーブカメラ101に対してSW1オフコマンドを送信し、スレーブカメラ101からのコマンド受信確認信号であるAckコマンドの受信を確認する。同様にスレーブカメラ102、103に対してもSW1オフコマンドを個別に送信し、Ackコマンドの受信を確認する。このとき、SW1オフコマンドを受信した各スレーブカメラは、撮影準備を停止しSW1オフコマンド受信確認を示すAckコマンドをマスターカメラ100に返信する。ここで、マスターカメラ100は、Ackコマンドの受信を確認できていないスレーブカメラに対してSW2オフコマンドを再送する(S308)。Ackコマンドの受信を確認できない場合の例については上述したとおりである。
【0022】
次に図5のフローチャートを用いてマスターカメラ、スレーブカメラの各々の処理について説明する。
【0023】
図5の(a)はマスターカメラの、(b)はスレーブカメラの協調撮影時の処理を示すフローチャートである。先ずステップS5001にてカメラマイコン223は、レリーズ釦SW1が押されているか否かを確認する。SW1が押されていると判断するとステップS5002に進み、カメラマイコン223は無線通信回路202を制御して、マルチキャストまたはブロードキャストによりSW1オンコマンドを全てのスレーブへ送信する。次にステップS5003に進みカメラマイコン223は、撮影準備動作として焦点検出回路203と測光回路204を制御して焦点調節(AF)、露出演算(AE)を行う。次にステップS5004に進みカメラマイコン223は、レリーズ釦SW2が押されているか否かを確認する。SW2が押されていると判断するとステップS5005に進み、カメラマイコン223は無線通信回路202を制御してマルチキャストまたはブロードキャストによりSW2オンコマンドを全てのスレーブへ送信する。ステップS5004にてSW2が押されていない場合は、ステップS5020に進みレリーズ釦SW1が押されているか否かを確認する。SW1が押されていると判断するとステップS5004に戻り、以下レリーズ釦の確認が継続される。ステップS5020にてSW1が放されたと判断するとステップS5011に進む。ステップS5011以降の処理については後で説明をする。
【0024】
ステップS5005の処理を終えると次にステップS5006に進みカメラマイコン223は、シャッター制御回路208を駆動して既知の撮影動作を行う。次にステップS5007に進みカメラマイコン223は、レリーズ釦SW2が放されているか否か確認する。カメラマイコン223はSW2が押され続けていると判断した場合は、本実施形態では連続撮影モードが設定されているのでステップS5006に戻り、撮影が可能な条件であれば繰り返し撮影が行われる(連続撮影が行われる)。連続撮影モードではなく1駒だけを撮影する単写モードが設定されている場合は、ステップS5007にてSW2の確認が継続されることになる。ステップS5007にてカメラマイコン223はSW2が放されたと判断するとステップS5008に進む。
【0025】
ステップS5008において、カメラマイコン223は、無線通信回路202を制御してSW2オフコマンドを接続されているカメラに対して個別に送信(単一送信/ユニキャスト)する。そして、ステップS5009においてSW2オフコマンドの送信先のカメラからのAckコマンドの受信を確認する。Ackコマンドが受信できない場合は、当該カメラに対して、SW2コマンドの送信とAckコマンドの確認(S5008とS5009)を繰り返す。ステップS5008とS5009の処理は、接続されているすべてのカメラに対して繰り返される。なお、接続されているカメラは、ネットワークの構成時にマスターカメラ100に登録されるものとする。
【0026】
次にステップS5010に進み、カメラマイコン223は、レリーズ釦SW1が放されているか否か確認する。SW1が放されたと判断するとステップS5011に進む。ステップS5011において、カメラマイコン223は、無線通信回路202を制御してSW1オフコマンドを接続されているカメラに対して個別に送信(単一送信/ユニキャスト)する。そして、ステップS5012においてSW1オフコマンドの送信先のカメラからのAckコマンドの受信を確認する。Ackコマンドが受信できない場合は、当該カメラに対して、SW1コマンドの送信とAckコマンドの確認(S5011とS5012)を繰り返す。ステップS5011とS5012の処理は、接続されているすべてのカメラに対して繰り返される。この処理により、Ackコマンドを確認できないスレーブカメラへのオフコマンドのユニキャストによる再送(S306に関して上述)が行われることになる。次に、ステップS5013に進み、カメラマイコン223は、撮影準備動作を終了し一連の撮影動作を終了する。
【0027】
一方、スレーブカメラにおける協調撮影時の処理は次のとおりである。先ずステップS5101にてカメラマイコン223は、無線通信回路202を制御してSW1オンコマンドが受信されたか否かを確認する。SW1オンコマンドが受信されるとステップS5102に進み、撮影準備動作として焦点検出回路203と測光回路204を制御して各々焦点調節(AF)、露出演算(AE)を行う。次にステップS5103に進みカメラマイコン223は、無線通信回路202を制御してSW2オンコマンドが受信されたか否かを確認する。SW2オンコマンドが受信されるとステップS5104に進む。ステップS5103にてSW2オンコマンドが受信されていない場合は、ステップS5120に進みSW1オフコマンドが受信されたか否かを確認する。SW1オフコマンドも受信されていない場合はステップS5103に戻りマスターカメラからのコマンド受信待機を継続する。ステップS5120にてSW1オフコマンドを受信したと判定された場合には、ステップS5108に進む。ステップS5108以降の処理については後で説明をする。
【0028】
ステップS5103にてSW2オンコマンドを受信するとステップS5104に進みカメラマイコン223は、シャッター制御回路208を駆動して撮影動作を行う。次にステップS5105に進みカメラマイコン223は、無線通信回路202を制御してSW2オフコマンドの受信を確認する。受信されない場合は、カメラマイコン223はSW2オンが継続されていると判断する。本実施形態では連続撮影モードが設定されているので処理はステップS5104に戻り、撮影が可能な条件であれば撮影が繰り返される。連続撮影モードではなく1駒だけを撮影する単写モードが設定されている場合は、ステップS5105におけるSW2オフコマンドの受信待機が継続される。次にステップS5105にてSW2オフコマンドが受信されると処理はステップS5106に進み、カメラマイコン223は、無線通信回路202を制御してマスターカメラ100に対してAckコマンドを送信する。そして、SW1オフコマンドが受信されると処理はステップS5107からステップS5108に進み、カメラマイコン223は、無線通信回路202を制御してマスターカメラ100に対してAckコマンドを送信する。そして、ステップS5109に進み、カメラマイコン223は、撮影準備動作を終了し、一連の撮影処理を終了する。
【0029】
なお、上記処理手順において、マスターカメラ100からスレーブカメラ101,102,103へのSW2オフコマンド又はSW1オフコマンドの送信では、Ackコマンドによる確認を得てから次のカメラへのコマンド送信を行うようにしている。例えば、マスターカメラ100はスレーブカメラ101に対してSW2オフコマンドを送信し、Ackコマンドの受信が確認されるまではスレーブカメラ102に対してSW2オフコマンドを送信しない。しかしながら、本発明はこのような手順に限られるものではなく、オフコマンドの送信とAckコマンドの受信確認を各スレーブカメラにおいて独立に行うようにしても良い。例えば、スレーブカメラ101からSW2オフコマンドに対するAckコマンドの受信が確認できていなくても、スレーブカメラ102に対してSW2オフコマンドを送信可能としてもよい。また、すべてのスレーブカメラからSW2オフコマンドに対するAckが受信されていなくても、SW2オフコマンドに対するAckコマンドの受信が確認されたスレーブカメラに対してSW1オフコマンドを送信するようにしても良い。
【0030】
以上、説明したように本実施形態における協調撮影においては、協調撮影の制御開始信号としてSW1オン/SW2オンコマンド、制御終了信号としてSW2オフ/SW1オフコマンドをマスター/スレーブカメラ間でやり取りすることで実現している。ここで制御開始信号は、制御装置であるマスターカメラから複数台の制御対象装置であるスレーブカメラに対して同報送信(マルチキャストまたはブロードキャスト)される。これにより、制御開始信号のタイムラグ及び制御対象装置間の制御タイムラグのバラツキが発生しないように図っている。すなわち制御開始信号が協調撮影の開始を指示するコマンドの場合、制御装置であるマスターカメラと制御対象装置であるスレーブカメラ間で協調動作開始のタイムラグ、及び各スレーブカメラ間でのタイムラグのバラツキを抑えている。また、制御終了信号は、制御装置であるマスターカメラから複数台の制御対象装置であるスレーブカメラに対して単一送信(ユニキャスト)送信を行い、かつ制御対象装置である各スレーブカメラからの確認応答信号を確認する。これにより、制御終了信号を確実に各スレーブカメラに送信し、スレーブカメラの制御終了処理を確実に実行することが可能となる。
【0031】
〈第2実施形態〉
以下、本発明の第2実施形態について説明する。まず、図4に示すシーケンス図を用いてマスターカメラ/スレーブカメラ間で協調撮影が実行される場合の、第2実施形態意における制御の流れを説明する。なお、本実施形態におけるカメラシステムの構成及び、そのカメラの構成については、第1実施形態で説明した図1と図2と同じであるので説明を省略する。図4においてカメラ100がマスターカメラとして、他の3台のカメラ101、102、103がスレーブカメラとして予めネットワークが構築されているものとして説明をする。
【0032】
マスターカメラ100においてレリーズ釦SW1が押されると(S401)、マスターカメラ100は、SW1オンコマンドを他の3台のスレーブカメラに対して同時に送信し(同報送信/マルチキャストまたはブロードキャスト)する。また、マスターカメラ100は撮影準備としてAF制御とAE制御を行う。このとき、SW1オンコマンドを受信したスレーブカメラ101,102,103は各々、撮影準備としてAF制御とAE制御を行う(S402)。各スレーブカメラカメラは、SW1オンコマンドを受信するとマスターカメラ100に対してSW確認要求コマンドを送信する(S403)。SW確認要求コマンドとは、スレーブカメラがマスターカメラ100のSW1/SW2の状態(撮影状態)を要求し確認するためのコマンドである。マスターカメラ100はこのSW確認要求コマンドを受信するとSW確認要求コマンドを要求したスレーブカメラに対してSW1/SW2の状態(撮影状態)を送信する。S403の時点で、マスターカメラ100はSW1オン、SW2オフであるので「SW1オン、SW2オフ」を応答信号としてスレーブカメラに送信する。このSW確認要求コマンドはスレーブカメラがSW1オンコマンド、またはSW2オンコマンドを受信すると、スレーブカメラより周期的にマスターカメラに対して発行される(S404)。また、SW確認要求コマンドは、スレーブカメラの撮影状態がSW1オンもしくはSW2オン状態である限り、周期的に継続して発行される。
【0033】
続いてマスターカメラ100においてレリーズ釦SW2が押されると(S405)、SW2オンコマンドを他の3台のスレーブカメラに対してマルチキャストまたはブロードキャストし、撮影を開始する。この時、SW2オンコマンドを受信したスレーブカメラ101,102,103は各々、撮影を開始する(S406)。図4では、各々のカメラの撮影モードとして連続撮影モードが設定されている場合を示しており、SW2オンが継続されている間は一定間隔で撮影が繰り返される。さらに各スレーブカメラカメラは、マスターカメラ100に対して定期的にSW確認要求コマンドを送信する。マスターカメラ100は「SW1オン、SW2オン」を応答信号としてスレーブカメラに送信する。(S407)。
【0034】
次にマスターカメラ100においてレリーズ釦SW2が放されると(S408)、撮影を停止すると共にSW2オフコマンドを他の3台のスレーブカメラに対してマルチキャストまたはブロードキャストする(S409)。SW2オフコマンドを受信した各スレーブカメラは撮影を停止する。ここでもし何らかの要因でマスターカメラ100からのSW2オフコマンドがスレーブカメラにて受信できなかった場合は、撮影が継続されてしまう。しかしながら各スレーブカメラカメラは、マスターカメラ100に対して周期的にSW確認要求コマンドを送信しているため、SW確認要求コマンドに対するマスターカメラ100からの応答によってSW2がオフされたことを確認することが可能である(S410)。図4では、S409にてスレーブカメラ103がSW2オフコマンドを受信できなかった場合を示している。S410においてSW確認要求コマンドの応答信号として、「SW1オン、SW2オフ」がスレーブカメラに送信され、スレーブカメラ103はその信号内容によりSW2がオフされていることを判断し撮影を停止する。
【0035】
次にマスターカメラ100においてレリーズ釦SW1が放されると(S411)、撮影準備を停止すると共にSW1オフコマンドを他の3台のスレーブカメラに対してマルチキャストまたはブロードキャストする(S412)。この時、SW1オフコマンドを受信したスレーブカメラは、各々撮影準備を停止する。ここでもし何らかの要因でマスターカメラ100からのSW1オフコマンドがスレーブカメラにて受信できなかった場合は、撮影準備が継続されてしまう。しかしながら各スレーブカメラカメラは、マスターカメラ100に対して周期的にSW確認要求コマンドを送信するため、SW確認要求コマンドに対するマスターカメラ100からの応答によってSW1がオフされたことを確認することが可能である(S413)。図4では、S412にてスレーブカメラ102がSW1オフコマンドを受信できなかった場合を示している。S413においてSW確認要求コマンドの応答信号として、「SW1オフ、SW2オフ」がスレーブカメラに送信され、スレーブカメラ102はその応答によりSW1がオフされていることを確認し撮影準備を停止する。
【0036】
次に図6、図7のフローチャートを用いて、第2実施形態によるマスターカメラ、スレーブカメラの各々の処理について説明する。
【0037】
図6の(a)はマスターカメラの、(b)はスレーブカメラの協調撮影時の処理である。まず、図6の(a)により、マスターカメラの処理を説明する。ステップS5001〜S5007、S5020の処理は第1実施形態(図5の(a))と同様である。ただし、ステップS5020においてレリーズ釦SW1が放されている(SW1がオフ)と判断された場合には、処理はステップS6003へ進む。ステップS5007にてカメラマイコン223はSW2が放されたと判断するとステップS6001において、無線通信回路202を制御してSW2オフコマンドを全てのスレーブへ送信するためマルチキャストまたはブロードキャストする。次に処理はステップS6002に進み、カメラマイコン223は、レリーズ釦SW1が放されているか否か確認する。SW1が放されたと判断すると処理はステップS6003に進み、カメラマイコン223は無線通信回路202を制御してSW1オフコマンドを全てのスレーブへ送信するためマルチキャストまたはブロードキャストする。次にステップS5013に進み撮影準備動作を終了し一連の撮影動作を終了する。
【0038】
図7の(a)は、マスターカメラ100がスレーブカメラよりコマンドを受信した時の処理であり、特にSW確認要求コマンドを受信した場合の処理を示している。なお図7の(a)の処理は図6の(a)の処理と並行してマスターカメラによって処理され、撮影動作中にもスレーブカメラからコマンドを受信できるように構成されている。ステップS7001にてスレーブカメラよりSW確認要求コマンドを受信すると処理はステップS7002に進む。ステップS7002において、カメラマイコン223は、SW確認要求コマンドコマンドを受信した時点のレリーズ釦SW1、SW2のオン/オフの状態(撮影状態)を、SW確認要求コマンドを送信したスレーブカメラに対して送信する。
【0039】
次に、図6の(b)により、スレーブカメラの協調撮影時の処理を説明する。ステップS5101〜S5105、S5107、S5109、S5120は第1実施形態(図5の(b))と同様の処理である。第2実施形態において、スレーブカメラ100は、SW1オンコマンドを受信すると、撮影準備を開始する(S5102)と共に、図7の(b)により後述するSW確認処理を開始する(S6101)。また、SW2オフコマンドを受信した後、及び、SW1オフコマンドを受信した後のAckコマンドの送信は行われない。そして、ステップS5109で撮影準備を終了すると、ステップS6102において、カメラマイコン223は、ステップS6101にて起動したSW確認処理を終了し、一連の撮影処理を終了する。
【0040】
次に図7の(b)を参照して、ステップS6101で起動されるSW確認処理を説明する。図7の(b)は、スレーブカメラがマスターカメラよりSW1オンコマンド、SW2オンコマンドを受信した際に実行される処理である。図6の(b)で説明した通りステップS6101にてその処理が開始され、スレーブカメラが撮影動作中は継続して繰り返し実行される。SW確認処理が開始されると、まずステップS7111にて、カメラマイコン223は所定時間T1が経過したか否かを判断する。ここで所定時間T1とは、スレーブカメラがSW1オンコマンドを受信して撮影動作が開始された場合に、SW確認処理を周期的に実行するための周期時間であり、例えば500msなどの周期がカメラマイコン223にて計測される。なお図7の(b)の処理は図6の(b)の処理と並行して処理され、スレーブカメラは撮影動作中であっても周期的にマスターカメラに対してコマンドを送信出来るように構成されている。
【0041】
ステップS7111にて所定時間T1が経過すると処理はステップS7112に進み、カメラマイコン223は、無線通信回路202を制御してSW確認要求コマンドをマスターカメラ100に対して送信する。SW確認要求コマンドを受信した際のマスターカメラ100の動作については、先に図7の(b)で説明した通りである。カメラマイコン223は、ステップS7112にてSW確認要求コマンドを送信するとステップS7113においてSW確認要求コマンドに対するマスターカメラからの応答信号を受信したか否かを確認する。このSW確認要求コマンドの応答信号の受信は、ステップS7115に示すようにごく短い時間T2の間、確認される。ステップS7113にて応答信号を受信していない場合はステップS7115に進み、SW確認要求コマンドを送信(S7112)してから所定時間T2経過したか否かを確認する。所定時間T2経過した場合はステップS7116に進みSW確認要求コマンドの応答信号の受信に失敗したとしてSWオフコマンドを受信した場合と同様の処理を行う。すなわち、スレーブカメラがステップS5104、ステップS5105を繰り返し実行している撮影中であれば、SW2オフコマンド受信、SW1オフコマンド受信した場合と同様の処理を行う。なお、図7の(b)では、S7115で一度でも所定時間T2が経過するとSWオフ処理を行うようになっているが、これに限られるものではない。たとえば、ステップS7112、S7113、S7115の処理を所定回繰り返してもSW確認要求の応答信号を受信できなかった場合にS7116に進むような構成としても良い。また、ステップS7116のSWオフ処理はスレーブカメラがステップS5107にてSW1オフコマンド受信待機中であれば、SW1オフコマンド受信した場合と同様の処理を行う。一方、ステップS7113にてSW確認要求コマンドの応答信号を受信した場合は、処理はステップS7114に進み、カメラマイコン223はSW状態処理を行う。SW状態処理は、スレーブカメラの状態と応答信号の内容により処理が異なり、その条件を以下に説明する。
【0042】
・ステップS5104、ステップS5105が繰り返し実行されている撮影中に受信した応答信号が(SW1オン、SW2オン)であれば撮影処理は継続される。
・ステップS5104、ステップS5105が繰り返し実行されている撮影中に受信した応答信号が(SW1オン、SW2オフ)であれば、ステップS5105でSW2オフコマンドの受信に失敗したとして撮影を終了し、処理はステップS5107に進む。
・ステップS5104、ステップS5105が繰り返し実行されている撮影中に受信した応答信号が(SW1オフ、SW2オフ)であればステップS5105でのSW2オフコマンドの受信とステップS5107でのW1オフコマンドの受信に失敗したと判断する。したがって、カメラマイコン223は、撮影を終了し、処理をステップS5109に進める。
・ステップS5107のSW1オフコマンド受信待機中に受信した応答信号が(SW1オン、SW2オフ)であればSW1オフコマンド受信待機処理が継続される。
・ステップS5107のSW1オフコマンド受信待機中に受信した応答信号が(SW1オフ、SW2オフ)であれば、ステップS5107のW1オフコマンドの受信に失敗したとして処理はステップS5109に進む。
【0043】
以上、説明したように本実施形における協調撮影においては、協調撮影の制御開始信号としてSW1オン/SW2オンコマンド、制御終了信号としてSW2オフ/SW1オフコマンドをマスター=スレーブカメラ間でやり取りすることで実現している。
【0044】
ここで制御開始信号及び制御終了信号は、制御装置であるマスターカメラから複数台の制御対象装置であるスレーブカメラに対して同報送信(マルチキャストまたはブロードキャスト)により配信される。これにより、制御対象装置間の制御タイムラグのバラツキが発生しないように図り、制御装置であるマスターカメラの処理を簡単にしている。また、制御終了信号は、制御装置であるマスターカメラから複数台の制御対象装置であるスレーブカメラに対して同報送信(マルチキャストまたはブロードキャスト)による送信を行う。このとき、各制御対象装置であるスレーブカメラから制御装置であるマスターカメラに対して制御信号を確認している。よって各制御対象装置であるスレーブカメラが制御終了信号を受信できなかった場合でも確実に制御終了処理をすることが可能である。
【0045】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0046】
例えば、第1実施形態で説明した制御開始/制御終了コマンドに対する処理と、第2実施形態で説明した制御開始/制御終了コマンドに対する処理を併用するように構成することも可能である。
【0047】
また、本実施形態では制御装置が撮像装置であるカメラの場合について説明したが、この形態に限られず図1(b)に示したリモートコントローラのように複数の撮像装置と通信手段を介してネットワークを構築し制御可能な形態であればよい。
【0048】
また、本実施形態ではマスターカメラ100とスレーブカメラ101〜103の1グループのネットワークの場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、制御装置であるマスターカメラがネットワーク内に複数のグループを構築できる場合でも、各グループ毎に同様の処理を適用することができる。
【0049】
また、本実施形態では制御開始信号/終了信号としてレリーズ釦SW1、SW2を制御装置から複数の撮像装置に送信して撮影を制御する場合について説明したが、制御開始信号/終了信号としてレリーズに限定されるものではない。すなわち、撮像装置の所定の機能を開始、終了させる制御にも適用するこが可能である。例えば、制御装置による制御対象装置の動作制御との例として、制御装置にてスレーブカメラのビューファインダ表示(スルー画像表示)を受信し制御装置で表示可能なように構成されたカメラシステムに適用することができる。この場合、スレーブカメラのスルー画像表示の開始、終了の制御に上述した処理を適用することができ、有効である。
【0050】
また、上記実施形態では制御装置が撮像装置、制御装置に接続される処理装置が撮像装置である場合を示したがこれに限られるものではない。即ち、本発明は、制御装置に1つまたは複数の処理装置が接続された制御システムに適用することが可能であることは明らかである。
【0051】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の撮像装置と無線通信により接続される制御装置であって、
ユーザによる操作入力を検出する検出手段と、
前記検出手段による所定動作の開始を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の開始を指示するコマンドを、前記無線通信を介してマルチキャストまたはブロードキャストにより当該制御装置に接続された撮像装置の各々に送信し、前記検出手段による前記所定動作の終了を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の終了を指示するコマンドを、前記無線通信を介して前記撮像装置の各々に対してユニキャストにより送信する送信手段と、
前記所定動作の終了を指示するコマンドの送信に対する前記撮像装置からの応答を確認し、応答の確認がとれない撮像装置に対して、前記所定動作の終了を指示するコマンドを前記送信手段によりユニキャストにより再送する制御手段とを備えることを特徴とする制御装置。
【請求項2】
1つまたは複数の撮像装置と無線通信により接続される制御装置であって、
ユーザによる操作入力を検出する検出手段と、
前記検出手段による所定動作の開始を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の開始を指示するコマンドを、前記無線通信を介してマルチキャストまたはブロードキャストにより当該制御装置に接続された撮像装置の各々に送信し、前記検出手段による前記所定動作の終了を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の終了を指示するコマンドを、前記無線通信を介してマルチキャストまたはブロードキャストにより前記撮像装置の各々に送信する送信手段と、
前記撮像装置の各々において前記所定動作の開始を指示するコマンドの受信に応じて開始された、前記所定動作に関わる操作入力の状態の問い合わせに応じて、前記操作入力の状態を示す情報を問い合わせ元の撮像装置へ送信する応答手段とを備えることを特徴とする制御装置。
【請求項3】
撮像手段を更に備え、
前記所定動作は前記撮像手段による撮像に関わる動作であり、
前記撮像手段は、前記検出手段による前記所定動作の開始を指示する操作入力及び前記所定動作の終了を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の実行を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記所定動作の開始を指示するコマンドとは前記撮像手段による連続撮影を開始させるコマンドであり、前記所定動作の終了を指示するコマンドとは前記撮像手段による前記連続撮影を停止させるコマンドであることを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
1つまたは複数の撮像装置と制御装置とが無線通信により接続された制御システムであって、
前記制御装置において、ユーザによる操作入力を検出する検出手段と、
前記制御装置において、前記検出手段による所定動作の開始を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の開始を指示するコマンドを、前記無線通信を介してマルチキャストまたはブロードキャストにより前記撮像装置の各々に送信し、前記検出手段による前記所定動作の終了を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の終了を指示するコマンドを、前記無線通信を介して前記撮像装置の各々に対してユニキャストにより送信する送信手段と、
前記撮像装置の各々において、前記送信手段により送信された前記所定動作の開始を指示するコマンドの受信に応じて前記所定動作を開始し、前記送信手段により送信された前記所定動作の終了を指示するコマンドの受信に応じて前記所定動作を終了させるとともに応答を前記制御装置へ送信する処理手段と、
前記制御装置において、前記撮像装置から送信される前記応答を確認し、応答の確認がとれない撮像装置に対して、前記所定動作を終了を指示するコマンドを前記送信手段によりユニキャストにより再送する制御手段とを備えることを特徴とする制御システム。
【請求項6】
1つまたは複数の撮像装置と制御装置とが無線通信により接続された制御システムであって、
前記制御装置において、所定動作の開始を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の開始を指示するコマンドを、前記無線通信を介してマルチキャストまたはブロードキャストにより前記撮像装置の各々に送信し、前記所定動作の終了を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の終了を指示するコマンドを、前記無線通信を介してマルチキャストまたはブロードキャストにより前記撮像装置の各々に送信する送信手段と、
前記撮像装置において、前記所定動作の開始を指示するコマンドの受信に応じて前記所定動作を開始するとともに、前記所定動作に関わる操作入力の状態を前記制御装置に所定の周期で問い合わせる実行手段と、
前記制御装置において、前記撮像装置の各々からの、前記所定動作に関わる操作入力の状態の問い合わせに応じて、前記操作入力の状態を示す情報を問い合わせ元の撮像装置へ送信する応答手段と、
前記撮像装置において、前記所定の動作の終了を指示するコマンドを受信した場合、または、前記操作入力の状態を示す情報が前記所定の動作の終了を示す場合、前記所定動作を終了するとともに、前記問い合わせの送信を停止する停止手段とを備えることを特徴とする制御システム。
【請求項7】
1つまたは複数の撮像装置と無線通信により接続される制御装置による、撮像装置へのコマンド送信方法であって、
送信手段が、所定動作の開始を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の開始を指示するコマンドを、前記無線通信を介してマルチキャストまたはブロードキャストにより当該制御装置に接続された撮像装置の各々に送信し、前記所定動作の終了を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の終了を指示するコマンドを、前記無線通信を介して前記撮像装置の各々に対してユニキャストにより送信する送信工程と、
再送手段が、前記所定動作の終了を指示するコマンドの送信に対する前記撮像装置からの応答を確認し、応答の確認がとれない撮像装置に対して、前記所定動作の終了を指示するコマンドをユニキャストにより再送する再送工程とを有することを特徴とするコマンド送信方法。
【請求項8】
1つまたは複数の撮像装置と無線通信により接続される制御装置による、撮像装置へのコマンド送信方法であって、
送信手段が、所定動作の開始を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の開始を指示するコマンドを、前記無線通信を介してマルチキャストまたはブロードキャストにより当該制御装置に接続された撮像装置の各々に送信し、前記所定動作の終了を指示する操作入力の検出に応じて、前記所定動作の終了を指示するコマンドを、前記無線通信を介してマルチキャストまたはブロードキャストにより前記撮像装置の各々に送信する送信工程と、
応答手段が、前記撮像装置の各々において前記所定動作の開始を指示するコマンドの受信に応じて開始された、前記所定動作に関わる操作入力の状態の問い合わせに応じて、前記操作入力の状態を示す情報を問い合わせ元の撮像装置へ送信する応答工程とを有することを特徴とするコマンド送信方法。
【請求項9】
請求項7または8に記載のコマンド送信方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−50017(P2011−50017A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199019(P2009−199019)
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】