説明

削孔装置

【課題】 連結ピンが係止部から離脱しているかどうかを容易に確認可能とする。
【解決手段】 中空円筒状のケーシング2の前端に連結され内面に係止部3を有する中空円筒状のドライブシュー4と、その内部に遊嵌される中空円筒状の基端部5bを有し、その係止部3と対応する部分に貫通孔6を有する削孔ビット5と、その基端部5b内に後部側を支点に開閉可能な前部側が位置される開閉片9を有し、開方向に付勢する付勢部材12が設けられると共に、貫通孔6を貫通して係止部3に係合離脱可能に係合する連結ピン13が設けられた連結治具8と、その後部側から着脱可能に嵌合され開閉片9を閉じて連結ピン13を係止部3及び貫通孔6から離脱させると共に開閉片9を閉じた状態に保持して連結治具8を地上側に回収する回収治具14とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、削孔装置に係り、特にドライブシューと削孔ビットの基端部を連結する連結ピンを引き抜く構造を改良した削孔装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
削孔装置としては、例えば特許第2759437号公報に記載されているもの(穿孔装置)が知られている。図6は従来の削孔装置(穿孔装置)を説明する説明図である。この削孔装置は、中空円筒状のケーシング2と、該ケーシング2の穿孔方向前端に連結された中空円筒状のドライブシュー4と、中空円筒状の基端部5bをドライブシュー4の削孔方向前端に遊嵌されたビット(クローネンビットともいう)5とを備えた削孔装置において、前記ドライブシュー4に設けられた係止部3と、前記ビット5の基端部5bにおける前記係止部3と対応する位置に設けられた貫通孔6と、前記ビット5の基端部5b内方から貫通孔6を貫通して係止部3に着脱可能に嵌合され、ビット5をドライブシュー4に周方向に沿って相対回転不能で、かつ、穿孔方向に沿って相対移動不能に連結する連結ピン(係止ピン)13と、前記ビット5の基端部5b内方に着脱可能に嵌合され、前記連結ピン13を係止部3に嵌合された状態に保持する中空円筒状のピン押え部材26と、前記連結ピン13とビット5の基端部5bとの間に介在され、連結ピン13を係止部3からの離脱方向へ常時付勢する付勢部材27と、穿孔方向及び穿孔方向と逆方向に沿う進退動に伴って、前記ピン押え部材26をビット5の基端部5b内方から離脱させて回収することにより、連結ピン13を付勢部材27の付勢力によって係止部3から離脱させる回収部材(図示省略)とを備えている。
【0003】
この削孔装置によれば、削孔完了後〔図6の(a)〕、図示しない回収部材をケーシング2内に挿入し、ピン押え部材26と連結した後、引上げることによりケーシング2とビット5の連結を解除することができると共に、ピン押え部材26を地上に回収することができる。次に、図6の(b),(c)に示すようにケーシング内にアンカーテンドン(鋼管等でも良い)28を挿入し、ビット5を孔内に残し(使い捨て)、ケーシング2のみを回収するようになっている。
【0004】
【特許文献1】特許第2759437号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記削孔装置においては、ピン押え部材26を回収したとしても、連結ピン13がビット5の基端部5bに残ったままであるため、果して連結ピン13が係止部3から離脱しているかどうかを確認することが困難であった。なお、連結ピン13が係止部3から離脱していない場合には、ケーシング2内にアンカーテンドン28を挿入してケーシング2を回収するという作業を行うことができない。このため、連結ピン13を切断してビット5をドライブシュー4から切り放す作業が必要となる。また、従来の削孔装置では、連結ピンがビットと共に孔内(地中)に使い捨てられており、連結ピンを回収したり、再使用することができなかった。
【0006】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、連結ピンが係止部から離脱しているかどうかを容易に確認することができる削孔装置を提供することを目的とする。すなわち、本発明は、連結ピンとピン押え部材を連結治具として一体化し、連結治具を回収することにより連結ピンが係止部から離脱しているかどうかを容易に確認可能とし、連結ピンを含む連結治具を繰り返し使用可能としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のうち、請求項1の発明は、中空円筒状のケーシングと、該ケーシングの前端に連結され内面に係止部を有する中空円筒状のドライブシューと、該ドライブシューの内部に遊嵌される中空円筒状の基端部を有し、該基端部における前記係止部に対応する部分に貫通孔を有する削孔ビットと、該削孔ビットの基端部内に後部側を支点に開閉可能な前部側が位置される開閉片を有し、該開閉片には開方向に付勢する付勢部材が設けられていると共に、開閉片の前部側には前記貫通孔を貫通し前記係止部に係合離脱可能に係合して削孔ビットとドライブシューを連結する連結ピンが設けられた連結治具と、該連結治具の後部側から着脱可能に嵌合され開閉片を閉じて連結ピンを係止部及び貫通孔から離脱させると共に開閉片を閉じた状態に保持して連結治具を地上側に回収する回収治具とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、中空円筒状のケーシングと、該ケーシングの前端に連結され内面に係止部を有する中空円筒状のドライブシューと、該ドライブシューの内部に遊嵌される中空円筒状の基端部を有し、該基端部における前記係止部に対応する部分に貫通孔が形成され、前記基端部を含む全体が前記ドライブシュー内に遊嵌された削孔ビットと、該削孔ビットの基端部内に後部側を支点に開閉可能な前部側が位置される開閉片を有し、該開閉片には開方向に付勢する付勢部材が設けられていると共に、開閉片の前部側には前記貫通孔を貫通し前記係止部に係合離脱可能に係合して削孔ビットとドライブシューを連結する連結ピンが設けられた連結治具と、該連結治具の後部側から着脱可能に嵌合され開閉片を閉じて連結ピンを係止部から離脱させると共に、連結ピンが貫通孔に係合したままになるように開閉片を閉じた状態に保持して連結治具及び削孔ビットを地上側に回収する回収治具とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明によれば、中空円筒状のケーシングと、該ケーシングの前端に連結され内面に係止部を有する中空円筒状のドライブシューと、該ドライブシューの内部に遊嵌される中空円筒状の基端部を有し、該基端部における前記係止部に対応する部分に貫通孔を有する削孔ビットと、該削孔ビットの基端部内に後部側を支点に開閉可能な前部側が位置される開閉片を有し、該開閉片には開方向に付勢する付勢部材が設けられていると共に、開閉片の前部側には前記貫通孔を貫通し前記係止部に係合離脱可能に係合して削孔ビットとドライブシューを連結する連結ピンが設けられた連結治具と、該連結治具の後部側から着脱可能に嵌合され開閉片を閉じて連結ピンを係止部及び貫通孔から離脱させると共に開閉片を閉じた状態に保持して連結治具を地上側に回収する回収治具とを備えているため、連結治具を回収した時に連結ピンが係止部から離脱しているかどうかを容易に確認することができる。
【0010】
請求項2に係る発明によれば、中空円筒状のケーシングと、該ケーシングの前端に連結され内面に係止部を有する中空円筒状のドライブシューと、該ドライブシューの内部に遊嵌される中空円筒状の基端部を有し、該基端部における前記係止部に対応する部分に貫通孔が形成され、前記基端部を含む全体が前記ドライブシュー内に遊嵌された削孔ビットと、該削孔ビットの基端部内に後部側を支点に開閉可能な前部側が位置される開閉片を有し、該開閉片には開方向に付勢する付勢部材が設けられていると共に、開閉片の前部側には前記貫通孔を貫通し前記係止部に係合離脱可能に係合して削孔ビットとドライブシューを連結する連結ピンが設けられた連結治具と、該連結治具の後部側から着脱可能に嵌合され開閉片を閉じて連結ピンを係止部から離脱させると共に、連結ピンが貫通孔に係合したままになるように開閉片を閉じた状態に保持して連結治具及び削孔ビットを地上側に回収する回収治具とを備えているため、連結治具を回収した時に連結ピンが係止部から離脱しているかどうかを容易に確認することができると共に、ビットをも回収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を基に詳述する。図1は本発明の第1実施形態である削孔装置の一例を示す図で、(a)は回収治具嵌合前の断面図、(b)は回収治具嵌合時の断面図、図2は連結治具の概略的側面図、図3は同連結治具の概略的拡大正面図である。
【0012】
これらの図において、1は削孔装置で、この削孔装置1は、中空円筒状のケーシング(削孔管ともいう)2と、該ケーシング2の前端に連結され、内面に係止部(例えば孔部または凹部)3を有する中空円筒状のドライブシ−4と、該ドライブシュー4の内部に遊嵌される中空円筒状の基端部5bを有し、該基端部5bにおける前記係止部3に対応する部分に貫通孔6が形成され、ドライブシュー4と一体的に回転して地盤を掘削する削孔ビット5とを備えている。削孔ビット5は、先端の本体部5aと、該本体部5aの後部に設けられた中空円筒状の基端部5bとからなる。本実施例の削孔ビット5は、本体部5aがケーシング2の内径よりも大きく、基端部5bがケーシング2の内径と同じか僅かに小さく形成されている。本体部5aにはケーシング2内を通って導かれた水(スライム処理水)を掘削地盤に向って送水するための送水孔7が設けられ、送水により掘削土砂をスライムとして掘削地盤からケーシング2の外面に沿って地上へ搬出するようになっている。
【0013】
ケーシング2は、作業機である例えばロータリ式ドリルマシンの回転駆動機構であるドリフタに高圧のスライム処理水供給用のスイベルを介して図示しない後端部が接続され、例えばケーシング2を地面に対して垂直に立てて軸回りに回転させつつ押し進めて地盤を削孔するようになっている。ケーシング2は削孔の深さ(長さ)に応じて適宜本数直列に螺合接続されて使用されるようになっている。
【0014】
前記削孔ビット5の基端部5b内には、削孔ビット5とドライブシュー4を一体的に連結するための連結治具8の前部側が配置されている。この連結治具8は、後部側を支点に前部側が開閉可能な図示例では一対の開閉片9,9を有している。開閉片9,9は後部側が軸受10及び支軸11を介して回動可能に連結されている。開閉片9,9の前部側は、削孔ビット5の基端部5bの内周に沿って断面円弧状に形成されていることが好ましい。開閉片9,9間には、開閉片9,9の前部側を開方向に付勢するための付勢部材(第1付勢部材)である圧縮バネ12が介設されている。開閉片9,9は、圧縮バネ12のバネ力(付勢力)に抗して後端同士が当接することにより先端間が所定の開度になるように規制される。
【0015】
開閉片9,9の前部側には、前記貫通孔6を貫通し前記係止部3に係合離脱可能に係合して削孔ビット5とドライブシュー4を一体的に連結するための連結ピン13が設けられている。前記係止部3は、ドライブシュー4の内面にその周方向に等間隔例えば180℃の間隔で対称的に2つ設けられている。これらの係止部3に対応して削孔ビット5の基端部5bには貫通孔6が周方向に等間隔で対称的に設けられ、これらの貫通孔6に対応して開閉片9の先端側の外面には連結ピン13が突設されている。連結ピン13は、開閉片9の先端側に溶接で固定されていても良いが、螺着により着脱可能(交換可能)に取付けられていても良い。
【0016】
前記連結治具8は、地上側からケーシング2内に挿入されて後端側から着脱可能に嵌合される回収治具14により地上側に回収可能になっている。この回収治具14は、連結治具8にその後端側から嵌合することにより開閉片9,9を閉じて連結ピン13を係止部3及び貫通孔6から離脱させる(引き抜く)と共に、開閉片9,9を閉じた状態に保持するようになっている。回収治具14は、ケーシング2の内径よりも小さい中空円筒状に形成されており、先端部には内向きフランジ状の係止受部15が設けられ、後端部には連結部材16を介して例えばPC鋼線又は鋼管からなる吊り部材17が連結されている。
【0017】
前記連結治具8の開閉片9,9には、前記回収治具14の係止受部15に係止されて開閉片9,9を閉じた状態に保持するための係止部材18が設けられている。係止部材18は、開閉片9の外面に突設されていても良いが、図示例のように開閉片9の内面に一端を軸受19と支軸20を介して回動可能に軸支し、開閉片9に形成したスリット21から付勢部材(第2付勢部材)であるバネ22により外方へ突出没入可能に設けられていても良い。
【0018】
次に以上の構成からなる削孔装置1の作用を述べる。先端にドライブシュー4を介して削孔ビット5を備えたケーシング2は、作業機である例えばロータリ式ドリルマシンの回転駆動機構であるドリフタにスイベルを介して基端部(後端部)が接続され、例えばケーシング2を地面に対して垂直に立てて軸回りに回転させつつ押し進めて地盤を削孔する。この時、連結治具8は開閉片9,9が拡開(拡径)され、連結ピン13が削孔ビット5の基端部5bの貫通孔6を貫通してドライブシュー4の係止部3に係合(嵌合)されて係止されている。従って、削孔ビット5は、ドライブシュー4に対して周方向の相対的回転及び軸方向の相対的移動をすることなくドライブシュー4と一体的に回転し、地盤を削孔することができる。
【0019】
削孔が完了すると、地上から回収治具14をケーシング2内に挿入し、回収治具14の先端部を自重又は押し込みにより連結治具8の後部側から嵌合する。この時、回収治具14によって開閉片9,9が閉じられ(縮径され)これにより連結治具8の連結ピン13が前記係止部3及び貫通孔6から離脱される。また、回収治具14の係止受部15が係止部材18を乗越えることにより、係止部材18に係止可能となる。次に、吊り部材17を介して回収治具14を引き上げると、係止受部15が係止部材18に係止され、連結治具8が回収治具14と共に引き上げられ、連結治具8を地上へ回収することができる。この時、連結治具8には連結ピン13が設けられているので、連結治具8を回収した時に連結ピン13が係止部3から離脱していることを容易に確認することができる。
【0020】
以上の構成からなる削孔装置1によれば、中空円筒状のケーシング2と、該ケーシング2の前端に連結され内面に係止部3を有する中空円筒状のドライブシュー4と、該ドライブシュー4の内部に遊嵌される中空円筒状の基端部5bを有し、該基端部5bにおける前記係止部3に対応する部分に貫通孔6を有する削孔ビット5と、該削孔ビット5の基端部5b内に後部側を支点に開閉可能な前部側が位置される開閉片9,9を有し、該開閉片9,9には開方向に付勢する付勢部材例えば圧縮バネ12が設けられていると共に、開閉片9,9の前部側には前記貫通孔6を貫通し前記係止部3に係合離脱可能に係合して削孔ビット5とドライブシュー4を連結する連結ピン13が設けられた連結治具8と、該連結治具8の後部側から着脱可能に嵌合され開閉片9,9を閉じて連結ピン13を係止部3及び貫通孔6から離脱させると共に開閉片9,9を閉じた状態に保持して連結治具8を地上側に回収する回収治具14とを備えているため、連結治具8を回収した時に連結ピン13が係止部3から離脱しているかどうかを容易に確認することができる。
【0021】
すなわち、本実施例の削孔装置によれば、従来の削孔装置における連結ピンとピン押え部材を連結治具8として一体化したので、連結治具8を回収することにより連結ピン13が係止部3から離脱しているかどうかを容易に確認することが可能となり、また、連結ピン13を含む連結治具8を繰り返し使用することが可能となる。なお、連結治具8を回収した時に連結ピン13が付いていなかったり、破損している場合には、連結ピンが係止部に残存していることが疑われる。
【0022】
図4は削孔装置の一部変形例を示す図である。削孔装置1としては、図4に示すようにドライブシュー4から削孔ビット5に回転力を伝達するために、削孔ビット5の基端部5bの外周所定箇所に突部23を設け、ドライブシュー4における前記突部23と対応する位置に該突部23と係合する係合凹部24を設けていても良い。これによれば、突部23と係合凹部24を介してドライブシュー4から削孔ビット5に回転力を伝達することができるため、連結ピン13に加わるせん断力を軽減でき、連結ピン13の耐久性の向上が図れる。
【0023】
図5は本発明の第2実施形態である削孔装置の一例を示す図で、(a)は回収治具嵌合前の断面図、(b)は回収治具嵌合時の断面図である。本実施形態において、前記実施形態と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。本実施形態においては、ドライブシュー4の先端に地盤を掘削する補助ビット25が設けられ、基端部5bを含む削孔ビット5全体はケーシング2の内径と同じか僅かに小さい内径を有するドライブシュー4内に遊嵌されており、従ってケーシング2内を通して削孔ビット5を回収することができるようになっている。
【0024】
一方、回収治具14は、連結治具8の後部側から着脱可能に嵌合され開閉片9,9を閉じ(縮径し)て連結ピン13を係止部3から離脱させると共に、連結ピン13が貫通孔6に係合したままになるように開閉片9,9を閉じた状態に保持して連結治具8及び削孔ビット5を地上側に回収することができるようになっている。
【0025】
本実施形態の削孔装置1によれば、削孔が完了すると、地上から回収治具14をケーシング2内に挿入し、回収治具14の先端部を自重により連結治具8の後部側から嵌合する。この時、回収治具14によって開閉片9,9が閉じられ(縮径され)これにより連結治具8の連結ピン13が前記係止部3から離脱される(貫通孔6からは離脱されない)。また、回収治具14の係止受部15が係止部材18を乗越えることにより、係止部材18に係止可能となる。次に、回収治具14を引き上げると、係止受部15が係止部材18に係止され、連結治具8が回収治具14と共に引き上げられ、且つ削孔ビット5が連結治具8と共に引き上げられ、連結治具8及び削孔ビット5を地上へ回収することができる。この時、連結治具8には連結ピン13が設けられているので、連結治具8を回収した時に連結ピン8が係止部3から離脱しているかどうか(離脱していること)を容易に確認することができる。
【0026】
以上、本発明の実施の形態ないし実施例を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態ないし実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更等が可能である。前記実施例では、連結ピン13が2つの場合が例示されているが、連結ピン13は3つ以上であってもよく、例えば連結ピンが3つの場合には3つの開閉片を有する連結治具が用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1実施形態である削孔装置の一例を示す図で、(a)は回収治具嵌合前の断面図、(b)は回収治具嵌合時の断面図である。
【図2】連結治具の概略的側面図である。
【図3】同連結治具の概略的拡大正面図である。
【図4】削孔装置の一部変形例を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態である削孔装置の一例を示す図で、(a)は回収治具嵌合前の断面図、(b)は回収治具嵌合時の断面図である。
【図6】従来の削孔装置を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0028】
1 削孔装置
2 ケーシング
3 係止部
4 ドライブシュー
5 削孔ビット
5b 削孔ビットの基端部
6 貫通孔
8 連結治具
9 開閉片
12 圧縮バネ(付勢部材)
13 連結ピン
14 回収治具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空円筒状のケーシングと、該ケーシングの前端に連結され内面に係止部を有する中空円筒状のドライブシューと、該ドライブシューの内部に遊嵌される中空円筒状の基端部を有し、該基端部における前記係止部に対応する部分に貫通孔を有する削孔ビットと、該削孔ビットの基端部内に後部側を支点に開閉可能な前部側が位置される開閉片を有し、該開閉片には開方向に付勢する付勢部材が設けられていると共に、開閉片の前部側には前記貫通孔を貫通し前記係止部に係合離脱可能に係合して削孔ビットとドライブシューを連結する連結ピンが設けられた連結治具と、該連結治具の後部側から着脱可能に嵌合され開閉片を閉じて連結ピンを係止部及び貫通孔から離脱させると共に開閉片を閉じた状態に保持して連結治具を地上側に回収する回収治具とを備えたことを特徴とする削孔装置。
【請求項2】
中空円筒状のケーシングと、該ケーシングの前端に連結され内面に係止部を有する中空円筒状のドライブシューと、該ドライブシューの内部に遊嵌される中空円筒状の基端部を有し、該基端部における前記係止部に対応する部分に貫通孔が形成され、前記基端部を含む全体が前記ドライブシュー内に遊嵌された削孔ビットと、該削孔ビットの基端部内に後部側を支点に開閉可能な前部側が位置される開閉片を有し、該開閉片には開方向に付勢する付勢部材が設けられていると共に、開閉片の前部側には前記貫通孔を貫通し前記係止部に係合離脱可能に係合して削孔ビットとドライブシューを連結する連結ピンが設けられた連結治具と、該連結治具の後部側から着脱可能に嵌合され開閉片を閉じて連結ピンを係止部から離脱させると共に、連結ピンが貫通孔に係合したままになるように開閉片を閉じた状態に保持して連結治具及び削孔ビットを地上側に回収する回収治具とを備えたことを特徴とする削孔装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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