説明

創外固定器用結合要素

【課題】創外固定器で用いるための結合要素を提供する。
【解決手段】少なくとも1つのピンP又はロッドRをクランプするピンクランプCを、ロッドRと連結するための創外固定器配置用の結合要素Eであって、結合要素EはロッドRをクランプするためのロッド結合部分1を含み、結合要素Eが、さらに、ピンクランプCを介してピンPと係合する支柱部分3と、空間における支柱部分3に対するロッド結合部分1の方向を調整するための旋回部分2とを含む。ロッド結合部分1は、旋回部分2に対して、第1の軸の周りに回転可能であり、旋回部分2を介して、ロッド結合部分1が、支柱部分3に対して、第2の軸の周りに旋回可能であり、第2の軸は第1の軸に対しある角度をなして配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載の創外固定器用結合要素に関し、請求項13のプリアンブルに記載の創外固定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術から、骨折を治療する、及び/又は骨折に関し術後矯正を行うための数多くのシステムが知られている。例えば、出願人から公知の「ホフマンIIコンパクト−創外固定システム」という名のシステムがある。このシステムにより、非常に良好な骨矯正が可能となり、治癒過程に有利であるため、外科医並びに患者はこのシステムに大いに満足した。しかしながら、健康分野におけるコストの上昇により、全般的に、このようなシステムを利用する期間をさらにいっそう縮める必要がある。
【0003】
さらなるシステムも公知であるが、これらのいくつかの利用は、多くの異なる要素を用いるために、かなり扱いにくい。要素が多いということは、外科医が、これら全てを調整しなければならず、システムを正確に使用するためには、複数の支援者を使うため不利である。これは人件費の増加につながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、先行技術の問題を克服する、創外固定器で用いるための結合要素を提供することである。特に、このような結合要素は、貴重な時間を節約し、その結果コストを削減するために、より迅速に使用されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような目的は、少なくとも1つのピン又はロッドをクランプするピンクランプを、さらなるロッドと連結するための、創外固定器配置用の結合要素によって解決される。前記結合要素は、前記ロッドをクランプするためのロッド結合部分を含み、前記結合要素はさらに、前記ピンクランプを介してピンと係合する支柱部分と、空間内における支柱部分に対するロッド結合部分の方向を調整するための旋回部分とを含む。ロッド結合部分は、旋回部分に対し、第1の軸の周りに回転可能であり、旋回部分を介して、ロッド結合部分が、前記支柱部分に対し第2の軸の周りに旋回可能であり、前記第2の軸は前記第1の軸に対しある角度をなして(angular to)配置される。
【0006】
支柱部分を配置することによって、このような結合要素をピンクランプに直接連結でき、外科手術時の時間を節約する。
【0007】
好ましくは、旋回部分は、前記支柱部分に対し、第3の軸の周りに回転可能である。これにより、装置調整の際に自由度が増す。
【0008】
第1の軸は、好ましくは、第2の軸に実質的に垂直であり、及び/又は、第3の軸は、好ましくは第2の軸に実質的に垂直である。このことは、使用者に、簡単な操作を可能にする良い基準位置を有する装置を提供する。
【0009】
好ましくは、旋回部分は、第1の接合部によって結合部分と連結され、第2の接合部によって支柱部分と連結され、これら接合部は、第1の軸又は第3の軸の周りの前記回転を可能にする。
【0010】
好ましくは、ロッド結合部分の、第1の軸の周りの回転を阻止するために、且つ、ロッド結合部分の、旋回部分に対する第2の軸の周りの旋回運動を阻止するために、第1の締め付け要素が使用され、この第1の締め付け要素を用いて、ロッド結合部分と連結しているロッドが結合要素に固定される。
【0011】
好ましくは、旋回部分の、第3の軸の周りの回転を阻止し、且つ、支柱部分の、旋回部分に対する第2の軸の周りの旋回運動を阻止するために、第2の締め付け要素が使用される。
【0012】
好ましくは、第2の締め付け要素は、ねじ、及び、互いに対し可動な2つのくさび状要素を有し、前記くさび状要素は、支柱部分の傾斜フランジと接触し、旋回部分の回転と支柱部分の旋回運動を阻止するために、ねじを作動させると、くさび状要素がともに、傾斜フランジによってプレートの方へと動く。くさび状要素は、二者択一的に又は付加的に、第2の接合部に配置される傾斜面と接触していてもよい。前記くさび状要素及び対応する傾斜面の主な機能は、それぞれの要素をクランプする軸方向のクランプ力を提供することであり、その結果、第2の接合部、及び、第2の接合部と接触する旋回部分の下部又は旋回接合部を、支柱部分に対しロック又は固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、少なくとも1つのピンをクランプするピンクランプをロッドと連結するために、創外固定器配置で使用するための結合要素の側面図を示す。
【図2】図2は、図1の結合要素の分解図を示す。
【図3】図3は、図1〜2の結合要素の分解図を示す。
【図4】図4は、図1〜3の結合要素の断面図示す。
【図5】図5は、図1〜4の結合要素の斜視図を示す。
【図6】図6は、図1〜5の結合要素が使用された創外固定器システムの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の好ましい実施形態を、図を参照し、以下に説明するが、これらの図は、本発明の好ましい実施形態を例示するためのものであって、本発明を限定するためのものではない。
【0015】
図1〜5には、骨折を矯正する及び/又は術後矯正を行うために、創外固定器配置で使用するための結合要素Eを示す。図6は、骨構造Bと接触している複数のピンPと、前記ピンPをクランプするピンクランプCと、ピンクランプPを一本のロッドR又は複数のロッドと連結するための結合要素Eとを含む創外固定器を示す。従って、結合要素Eは、ピンクランプC及びロッドRと接触しており、このロッドR自身は、ロッドをさらなるピンに連結するさらなる結合要素Eと接触している。
【0016】
結合要素は、ロッド結合部分1、旋回部分2、及び支柱部分3を含む。旋回部分2はロッド結合部分1と支柱部分3の間に配置される。ロッド結合部分1は、前記ロッドRの1つを結合要素Eにクランプ又は結合する働きをする。旋回部分2は、結合要素の操作空間における、支柱部分3に対するロッド結合部分の方向を調整する働きをする。支柱部分3は、前記ピンクランプCと固定された係合/接触状態にあり、このピンクランプC自身は、ピンPをクランプする。
【0017】
ロッド結合部分1は、旋回部分2に対し第1の軸M1の周りに回転可能である。これにより、ロッド結合部分1の、旋回部分2に対する回転軸の周りの位置決めが可能となる。このことはまた、操作空間における固定基準として働き得る支柱部分3に対し、ロッド結合部分1が回転可能であることを意味する。
【0018】
旋回部分2を配置することにより、ロッド結合は、前記支柱部分3に対して、第2の軸M2の周りに旋回可能である。第2の軸M2は、その際(thereby)、第1の軸M1に対しある角度をなして(angular to)配置される。好ましくは、第2の軸M2は第1の軸M1に対して垂直である。
【0019】
旋回部分2は、さらに、それ自身、前記支柱部分に対し、第3の軸M3の周りに回転可能である。第3の軸M3もまた、第2の軸M2に対しある角度をなして配置され、好ましくは垂直である。これによって、方向のさらなる調整が可能となる。
【0020】
このような構造を用いて、ロッド結合部分1を、その操作空間において、完全に、支柱部分3に対し正しい方向に置く(orient)ことができる。これは、ロッド結合部分1が、第3の軸M3の周りに回転可能であり、且つ、前記中心軸M3に対しある角度をなす、好ましくは垂直である第2の軸M2の周りに旋回可能であり、且つ、第1の軸M1の周りに回転可能であることを意味する。その結果、ロッド結合部分1は、事実上固定される支柱部分3から見たとき、あらゆる自由度で(in all degree of freedoms)回転させることができる。図1では、第1の軸M1と第3の軸M3が同一線上にある。第1の軸M1及び第3の軸M3に対しある角度をなす、例えば垂直な第2の軸M2の配置によって、前記ロッド結合部分2は、支柱部分3に対し旋回することができ、その結果、第1の軸M1と第3の軸M3が互いに対しある角度をなして配置される。このような旋回位置を図5及び6に示す。
【0021】
図1〜4に関し、図示されているような実施形態の機械的な構成をここに説明する。
【0022】
ロッドクランプ部分1は、第1の軸M1に沿って延びる。ロッドクランプ部分1は、第1の顎部10と第2の顎部11とを含み、これらの両方は少なくとも1つのクランプ開口部12を画定し、この開口部を用いてロッドRをクランプできる。その際、クランプ開口部12は、第1の顎部10及び第2の顎部11に配置された各溝13,14により提供される。本実施形態では、3つのクランプ開口部12があり、これらは、3つの異なる直径を有するロッドをクランプする。クランプ開口部12は、第1の軸M1に対しある角度をなす、好ましくは垂直である軸に沿って延びる。
【0023】
ロッドクランプ部分1は、第1の接合部4によって、旋回部分2と連結される。本実施形態では、第1の接合部4は、第2の顎部11と旋回部分2のベアリング要素20によって提供される。顎部11は、表面15によってベアリング要素20に面し、ベアリング要素20は、表面21によって顎部11に面する。好ましくは、表面15,21の両方に、中心軸M1の周りに輪状に配置される複数の歯22が設けられる。これによって、顎部11の表面15上に配置される歯22は、ベアリング要素20の表面21の歯22に係合し、その結果形状閉鎖(form closure)が得られる。あるいは、このような複数の歯22を表面のどちらかだけに配置することもできる。その場合、このような構造は摩擦強化構造として働く。
【0024】
旋回部分2は、主に、旋回機構5を含み、この旋回機構により、ロッド結合部分1が前記旋回機構5を通って延びる第2の軸M2の周りに旋回可能となる。固定された支柱部分3から見ると、これは、ロッド結合部分1が前記第2の軸M2の周りに旋回可能であり、且つ、前記第1の軸M1の周りに回転可能であることを意味する。
【0025】
旋回機構5は、2つのベアリング要素20,25、旋回シリンダ50、及び固定要素51を含む。その際、上述のように、第1のベアリング要素20は、第1の接合部4の一部でもあり、第2のベアリング要素21は以下で述べるように第2の接合部6の一部である。
【0026】
旋回シリンダは、第2の軸M2に沿って延び、2つのフランジ52と、フランジ52を連結する心棒53とを含む。これにより、フランジ52は互いから離して配置される。フランジ52の内部には、第2の軸M2の周りに沿って延びる溝54が配置される。溝54は、固定要素51の一部を受け入れるように配置される。図3に示すように、フランジ52の1つと心棒53が一体形成でできていることが好ましい。もう一方のフランジ52は、ねじ又はプレス嵌めによって、心棒53に連結することができる。しかしながら、フランジ52の両方を心棒53に連結することもできる。以下で説明するように、固定要素51を取り付けるためには、フランジ52の少なくとも1つを離すことが必要である。
【0027】
上述のように、ベアリング要素20は、ロッド結合部分1に面する表面21を含む。さらに、このベアリング要素20は、旋回機構5、特に旋回シリンダ50に面する第2の表面23を含む。第2の表面23は、旋回シリンダ50と同じ湾曲を有する凹面状に広がるため、旋回シリンダは前記第2の表面23と接触状態にある。さらに、ベアリング要素20は、中央開口部24を有し、この開口部は、第1の軸M1に沿って、表面21から第2の表面23へと延びる。ベアリング要素25についても同じことが当てはまり、支柱部分3に面する表面26、旋回機構5に面する第2の表面28及び中央開口部29を含む。
【0028】
旋回シリンダ50は、ベアリング要素20及び29の間に配置され、第2の表面23,28それぞれと接触する。その際、互いに接触している表面23,28にも、安定した連結を提供できるように、歯が設けられる。明確にするため、フランジ52上の歯状構造だけを、参照番号55で示した。しかしながら、歯状構造を省略することもできる。
【0029】
固定要素51は、そのアーム56を用いて溝54内へと延び、同じアームを用いて心棒53と接触する。アーム56から、ねじ付開口部57を有するボルトが延びる。ねじ付開口部57は、ねじ70の形を有する第1の締め付け要素7と接触する。第1の締め付け要素7又はねじ70は、ロッド結合部分1を通って旋回部分2へと延びる。ねじ70を作動させると、ロッドをクランプできるように、第1の顎部10と第2の顎部11が互いに向かって動かされる。さらに、ベアリング要素21と旋回シリンダ50もまた、一緒に動かされ、クランプされる。言い換えると、ねじ70の作動により、ロッド結合部分1と、旋回機構又は旋回部分2の上部58それぞれと締め付けが起こる。
【0030】
固定要素51は、溝54の1つに導入することができる。その後、固定要素51が両方のフランジ52内に延びるように、もう一方のフランジ52を取り付けることができる。これは図4に認められる。
【0031】
一旦、中心軸M1の周りと中心軸M2の周りの、ロッド結合部分1の方向付けが完了すると、ねじ70を作動でき、ロッド部分1及び旋回部分2の上部が固定される。
【0032】
支柱部分3は、既に述べたように、旋回部分2と接触している。これにより、支柱部分3もまた、第2の軸M3の周りに旋回可能でもある。さらに、支柱部分3は、第2の接合部6によって連結される。第2の接合部6は、第3の軸M3の周りの回転が可能なように設けられる。原則として、第2の接合部6は、第1の接合部3と同じ構造を有する。第2の接合部6は、旋回シリンダ50と接触するベアリング要素25を含み、このベアリング要素25の下側に、さらなるプレート60が配置される。前記さらなるプレート60は、第2の接合部6の回転を阻止するために働く。ベアリング要素25とプレート60には、第1の接合部4に関して述べたような摩擦強化構造を設けてもよい。
【0033】
支柱部分3は、さらに、第2の締め付け要素8を含み、これは、第2の接合部6及び旋回機構5の下部59を固定するために用いられる。締め付け要素8は、ねじ80、及び、互いに対して動くことのできる2つのくさび状要素81を含む。くさび状要素81のそれぞれは、中心軸M3に対しある角度をなして延びる少なくとも1つの傾斜面84を有する。本実施形態においては、くさび状要素のそれぞれは、2つの傾斜面84を有する。従って、くさび状要素81は、この傾斜面84を介して、支柱部分3の傾斜フランジ32及びプレート60上の傾斜フランジ61と接触する。ねじ80は、くさび状要素81の一方の開口部82を通って延び、もう一方のくさび状要素81のねじ付開口部83と接触する。さらに、ねじは、支柱部分3の開口部35を通って延び、くさび状要素81が、前記支柱部分3を少なくとも部分的に取り囲む。ねじ80を回すと、2つのくさび状要素81が互いに対して動かされ、傾斜フランジ32及び61と接触する傾斜フランジ84によって、くさび状要素81が、ベアリング要素25に反して(against)プレート60を動かす。従って、くさび状要素81によって、支柱30、及び、以下で説明するように固定要素51により支柱30と連結しているベアリングプレート25の方に向かって、第3の軸M3の方向の軸力がもたらされる。これにより、接合部6と旋回機構5の下部59(すなわち、旋回部分2と支柱3の間の連結部)は、くさび状要素81の締め付け時にもたらされる前記軸力によって、ロック又は固定される。このことは、第2の軸M2及び第3の軸M3の周りの、支柱部分3に対する旋回部分2の回転が妨げられることを意味する。
【0034】
支柱部分3は、実質的に第3の軸M3に沿って延びる支柱30を含み、スプライン部分31、フランジ32、ベアリング部分33及び連結要素34を含む。上述の開口部35は、ベアリング部分33の内部に配置される。スプライン部分31は、結合要素全体をクランプ要素に連結するための連結要素として働く。スプライン31を配置することにより、使用者は、結合要素を大凡方向付けることができる。細かい方向付けは、その後、接合部5及び6により行うことができる。ベアリング部分32は、くさび状要素81、ねじ80及びプレート60並びにプレート25をガイドするように配置される。支柱30は、リング要素36を用いて第2の固定要素51と連結しており、このリング要素が、第2の固定要素51内部で前記支柱30をクランプする。リング要素36は、プレス嵌め又はねじ付構造によって支柱30に連結できる。図4から、支柱30と固定要素51の間の連結が明らかとなる。支柱30は連結要素34を含み、この連結要素は、開口部57を通って固定要素に押し込むことができる。この場合、開口部57内部のねじ山を省略することができる。
【0035】
図4に関し、第1の締め付け要素7の配置を、より詳細に説明する。第1の締め付け要素7は、第1の軸M1に沿って延びるねじ70の形を有し、ねじ付部分71、シャフト部分72、及びヘッド部分73を含んでいる。ヘッド部分73は、工具で作動できるように構成されている。ねじ付部分71は、固定要素51内のねじ付開口部57と係合し、シャフト部分72は、第1の顎部10と第2の顎部11をガイドする。ヘッド部分73は、ディスク74によって第1の顎部10と接触し、このディスクを介して、ヘッド部分73が第1の顎部10と第2の顎部11に作用する。ねじ70を作動すると、顎部10、11、第1の接合部5、及び旋回機構5に作用する力が与えられる。さらに、第1の顎部10及び第2の顎部11には、ここに示されない圧縮バネが作動し、その結果、両顎部10,11はディスク74に押し付けられる。ディスク74自身は、ねじ70が顎部10,11を固定した後、ディスク74を取り付けることができるように、スロット75を含む。さらに、使用者が非常に簡単にロッドRを導入することができるように、任意選択で、第1の顎部10を第2の顎部11から押し開くバネが配置される。
【0036】
図5は本結合要素を示し、ロッド結合部分1を、支柱部分3に対し、旋回部分2又は第2の軸M3それぞれの周りに旋回させたものである。
【0037】
図6は、本明細書に記載の結合要素を備えた創外固定システムを示す。創外固定器システムは、複数のピンP、ピンクランプC、結合要素E並びにロッドRを含む。本実施形態においては、ピンPは、ピンペアとして配置されており、骨構造Bへと延びる。ペアのそれぞれは、ピンクランプCとそれぞれ連結している。そして、ピンクランプCは、支柱部分3を介して連結要素Eと連結している。従って、1つの結合要素Eが、ピンクランプC毎に配置される。結合要素Eは、さらに、ロッドRとロッドクランプ部分1をクランプする。これにより、2つのピンペアが、R、連結要素E及びピンクランプCを介して、互いに連結される。
【符号の説明】
【0038】
1 ロッド結合部分
2 旋回部分
3 支柱部分
4 第1の接合部
5 旋回機構
6 第2の接合部
7 第1の締め付け要素
8 第2の締め付け要素
10 第1の顎部
11 第2の顎部
12 クランプ開口部
13 溝
14 溝
15 表面
20 ベアリング要素
21 表面
22 歯
23 曲面
24 中央開口部
25 ベアリング要素
26 表面
27 歯
28 曲面
29 中央開口部
30 支柱
31 スプライン部分
32 フランジ
33 ベアリング部分
34 連結要素
35 開口部
36 リング要素
50 旋回シリンダ
51 固定要素
52 フランジ
53 心棒
54 溝
55 歯状構造
56 アーム
57 ねじ付開口部
58 上部
59 下部
60 プレート
61 傾斜面
70 ねじ
71 ねじ付部分
72 シャフト部分
73 ヘッド部分
74 ディスク
75 スロット
80 ねじ
81 くさび状要素
82 開口部
83 ねじ付開口部
84 傾斜面
85 ねじ山
M1 第1の軸
M2 第2の軸
M3 第3の軸
C ピンクランプ
E 結合要素
P ピン
R ロッド


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのピン(P)又はロッド(R)をクランプするピンクランプ(C)を、ロッド(R)と連結するための創外固定器配置用結合要素(E)であって、前記ロッド(R)をクランプするためのロッド結合部分(1)を含む結合要素(E)において、
前記結合要素(E)が、さらに、前記ピンクランプ(C)を介して前記ピン(P)と係合するための支柱部分(3)と、空間における前記支柱部分(3)に対する前記ロッド結合部分(1)の方向を調整するための旋回部分(2)とを含み、
前記ロッド結合部分(1)が、前記旋回部分(2)に対して、第1の軸(M1)の周りに回転可能であり、
前記旋回部分(2)を介して、前記ロッド結合部分(1)が、前記支柱部分(3)に対して、第2の軸(M2)の周りに旋回可能であって、前記第2の軸(M2)が前記第1の軸(M1)に対しある角度をなして(angular to)配置されることを特徴とする結合要素(E)。
【請求項2】
前記旋回部分(2)が、前記支柱部分(3)に対して、第3の軸(M3)の周りに回転可能であることを特徴とする、請求項1に記載の結合要素(1)。
【請求項3】
前記第1の軸(M1)が、前記第2の軸(M2)に実質的に垂直であり、及び/又は、前記第3の軸(M3)が前記第2の軸(M2)に実質的に垂直であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の結合要素(1)。
【請求項4】
前記ロッド連結部分(1)の前記第1の軸(M1)の周りの回転を阻止し、且つ、前記ロッド結合部分(1)の前記旋回部分(2)に対する前記第2の軸(M2)の周りの旋回運動を阻止するために、第1の締め付け要素(7)が用いられ、
前記第1の締め付け要素(7)を用いて、前記ロッド結合部分と連結されているロッド(R)を、前記結合要素(E)に固定することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の結合要素(1)。
【請求項5】
前記旋回部分(2)の前記第3の軸(M3)の周りの回転を阻止し、且つ、前記支柱部分(3)の前記旋回部分(2)に対する前記第2の軸(M2)の周りの旋回運動を阻止するために、第2の締め付け要素(8)が用いられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の結合要素(1)。
【請求項6】
前記第2の締め付け要素(8)が、ねじ(80)と、傾斜面(84)を有する、互いに対し可動な2つのくさび状要素(81)とを含み、前記くさび状要素(81)は、前記支柱部分(3)の及び/又は前記旋回部分(5,6)、特に接合部(6)の少なくとも1つの傾斜フランジ(30,61)と接触しており、それにより、前記ねじ(80)を作動させると、前記くさび状要素(81)がともに動き、前記傾斜面(84)と前記傾斜フランジ(30,61)により軸力が提供され、この軸力によって、前記旋回部分(2)の回転と、前記支柱部分(3)の旋回運動が阻止されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の結合要素。
【請求項7】
前記ロッド結合部分(1)が、前記ロッド(R)をクランプするための少なくとも1つのクランプ開口部(12)を提供する第1の顎部(10)と第2の顎部(11)を含み、前記第2の顎部(11)が、前記ベアリング要素(20)に対して対応する要素としても働くことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の結合要素(1)。
【請求項8】
前記旋回部分(2)が、前記ベアリング要素(20,25)と接触する旋回シリンダ(50)を有する旋回機構(5)を含み、前記ベアリング要素(20,25)は、前記旋回シリンダと接触する曲面(23,28)を含み、この曲面(23,28)及び/又は前記旋回シリンダ(50)が、任意選択で、摩擦強化構造(5)を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の結合要素(1)。
【請求項9】
旋回部分(2)が、前記第1の締め付け要素(7)及び前記ロッド結合部分(1)と接触する第1の固定要素(51)と、前記支柱部分(3)と接触する第2の固定要素(51)とを含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の結合要素(1)。
【請求項10】
前記固定要素(51)が、アーム(56)を含み、前記旋回シリンダ(50)がフランジ(52)を含み、前記フランジはこのフランジの中へ延びる溝(54)を有し、前記アームが前記溝(54)へと延びることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の結合要素(1)。
【請求項11】
前記旋回部分(4)が、第1の接合部(6)によって前記結合部分(2)と連結されており、第2の接合部(6)によって前記支柱部分(3)と連結されており、これらの接合部(5,6)は、前記第1の軸(M1)又は前記第3の軸(M3)の周りの前記回転を可能にすることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の結合要素(1)。
【請求項12】
前記接合部(5,6)が、前記旋回部分(2)の一部であるベアリング要素(20,25)と、前記ロッド結合部分(1)又は前記支柱部分(3)の一部である対応する要素(11,60)によって提供され、前記ベアリング要素(20,25)と前記対応する要素(11,60)は、それぞれの表面(15,21)を介して接触しており、この表面が任意選択で摩擦強化構造(22,27)を含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の結合要素(1)。
【請求項13】
骨構造(B)と接触している複数のピン(P)、前記ピン(P)をクランプするピンクランプ(C)、及び、ピン(P)を互いに連結するための少なくとも1つのロッド(R)を含む、創外固定器システムにおいて、ピン(P)を前記ロッド(R)に連結するために、結合要素(1)を使用することを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−81268(P2012−81268A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−221757(P2011−221757)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【出願人】(505103253)ストリカー トラウマ エスエー (22)
【Fターム(参考)】