説明

加工路に印刷紙材を給入する方法

【課題】従来に比べてより簡便な手段によって丁寧かつ確実な作業方式を達成することができる、加工路に印刷紙材を給入する方法を提供する。
【解決手段】上下に積み重ねられた印刷紙材からなる印刷紙材スタックの下面から取り出した印刷紙材を加工路に給入する方法であって、印刷紙材を印刷紙材スタックから取り出す前に最も近い折り目あるいは紙葉末端部によって形成されている縁部領域をその際残留する印刷紙材残留スタックから引き離しまた少なくとも印刷紙材の取り出しに際して移動操作可能な抑制装置によって前記印刷紙材残留スタックを支承する方法に係り、前記印刷紙材をその取り出し方向に見て前方の前記引き離された縁部領域の末端上で把持し、前記最も近い折り目あるいは紙葉縁部をもって前記抑制装置に沿って取り出し方向に誘導することによって印刷紙材スタックから加工路に移送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、上下に積み重ねられた印刷紙材からなる印刷紙材スタックの下面から取り出した印刷紙材(印刷紙葉あるいは複数の印刷紙葉からなる半加工冊子)を加工路に給入する方法に係り、印刷紙材を印刷紙材スタックから取り出す前に最も近い折り目あるいは紙葉末端部によって形成されている縁部領域をその際残留する印刷紙材残留スタックから引き離しまた少なくとも印刷紙材の取り出しに際して移動操作可能な抑制装置によって印刷紙材残留スタックを支承する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
冒頭に述べた種類の方法は、例えば書籍、雑誌の製造、あるいは印刷紙材を未綴じの中本に丁合するような製品の製造に関連して知られている。
【0003】
国際公開第2005/094164号パンフレットには、周回するキャリア群から形成された丁合装置の搬送路の搬送方向に対して横断方向の鱗状列流として供給し、その際に留め付け固定されている折り目の縁部から最前の印刷紙材を平行に周回している給入装置の把持具によって側方に吊り下げ移送して鱗状列流から取り出し専ら搬送路内に放出する方法および装置が記載されている。
【0004】
欧州特許出願公開第1520817A1号明細書には、印刷紙をそれぞれ印刷紙集積体の前面の縁部から持ち上げその後搬送機構によって残りの印刷紙集積体から引き上げる、少なくとも1台の印刷紙フィーダから給紙が行われる推進路上において印刷紙を装丁されていない中本に丁合する方法および装置が記載されている。
【0005】
欧州特許出願公開第A−1718013号明細書には、丁合推進路に沿って一列に配置されそれぞれ同一印刷紙材からなるスタックを収容するためのマガジンを備えたフィーダステーションによって印刷紙材を丁合する装置が記載されている。フィーダステーションの分離装置がいずれも最も下の印刷紙材の自由縁部領域を捕捉して斜めに持ち上げ、その部分を平行して延在する駆動式のループチェーン上に取り付けられた把持具によって把持し、一定間隔でキャリアを有している丁合搬送ベルトに移転することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2005/094164号パンフレット
【特許文献2】欧州特許出願公開第1520817A1号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第A−1718013号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って本発明の目的は、従来に比べてより簡便な手段によって丁寧かつ確実な作業方式を達成することができる、加工路に印刷紙材を給入する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題は、取り出し方向に見て前方の引き離された縁部領域の末端上で印刷紙材を把持し最も近い折り目あるいは紙葉縁部をもって抑制装置に沿って取り出し方向に誘導することにより印刷紙材スタックから加工路に移送することによって解決される。
【0009】
この方式によって加工路への移動中の印刷紙材の方向転換が不要になり印刷紙材に特に大きな負荷がかからなくなる。加えて、この方式によって高い製造速度を達成することができる。
【0010】
上記のことは、取り出される印刷紙材をいずれも少なくとも部分的に印刷紙材スタックの下に引き出して加工路に移送し、その結果中間推進を不要にすることによって促進することができる。
【0011】
本発明に係る方法によって印刷紙材を平坦に取り出すことが可能になる。
【0012】
本発明の別の対象は、印刷紙材フィーダのマガジン内に上下に積み重ねられた印刷紙材によって形成された印刷紙材スタックの下面からから取り出し装置によって取り出した印刷物を後置接続された加工路に給入する装置であって、特に最も近い折り目あるいは紙葉縁部によって形成された最下部の印刷紙材の縁部領域を印刷紙材スタックから引き離すための引き離し装置を備え、少なくとも印刷紙材の取り出し中に印刷紙材スタックあるいは残留印刷紙材スタックを支承する抑制装置を前記引き離し装置に対して同期制御して接続する装置を提供し、それによって積み重ねられた印刷紙材の分離およびその取り出しあるいは搬送のために簡便な構造手段を適用可能にして高い信頼性と同時に高い作業効率を達成することである。
【0013】
本発明により上記の課題は、引き離し装置および抑制装置の動作サイクルと同期して取り出し方向と平行に往復駆動され引き離された縁部領域あるいは把持縁部を取り出し方向に見て前方の末端上で把持するものでまた相互間で移転が可能になるように加工路と結合された開閉可能な把持具を前記取り出し装置が備えることによって解決される。それによって印刷紙材が傷まないような方式で処理することが可能になる。抑制装置は印刷紙材の取り出し方向に対して横断方向あるいは垂直方向に移動操作可能に配置することが好適であり、従って縁部領域に隣接する最も近い折り目あるいは紙葉縁部が搬送方向に対して平行に延在し基準縁として使用可能になる。
【0014】
印刷紙材スタックあるいは印刷紙材残留スタックを支承するように接続された抑制装置が、取り出し方向において少なくとも部分的にマガジン幅より突出して延在し曲折させて引き離した印刷紙材の縁部領域に作用して取り出される印刷紙材を誘導するガイド機構を備えることが好適であり、それが推進路上において印刷紙材に高められた動作安定性と整列精度をもたらす。
【0015】
ガイド機構は少なくとも曲折させて引き離した印刷紙材の縁部領域の下面の領域に略平行に延在するガイド部品を備えその自由端部上に抑制装置と結合された誘導体を配置することが好適であり、それによって正確な位置の印刷紙材の移送を実施することができる。
【0016】
簡便かつ安定的な固定の目的のために、引き離された印刷紙材の縁部領域上にガイド要素として作用する結合要素によって誘導体が抑制装置と結合され、それによって前記ガイド部品と共に溝状の誘導路を形成することができる。
【0017】
推進路上におけるガイド特性と印刷紙材の動作を向上させるために、ガイド機構を構成している要素のうちの少なくとも1つを連続壁形状に形成する。
【0018】
誘導体はガイド部品に対して傾斜して配置され、印刷紙材の最も近い折り目あるいは紙葉縁部がその上に沿って摺動することができるガイド面を形成する。
【0019】
引き離し装置を取り出し装置と平行に配置された例えば旋回可能な吸引ヘッドによって形成し印刷紙材スタックあるいはマガジンの下方の水平の軸上で旋回可能に設置すれば、コンパクトな構造方式の装置を実現することができる。
【0020】
次に、従来の技術を引用しまた添付図面を参照しながら本発明の実施例について詳細に説明する。図中には説明中に記載のない構成要素も含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る装置を概略的に示した立体図である。
【図2】図1の装置において抑制装置を接近移動させた状態を示した部分拡大図である。
【図3】図1に示された装置において把持縁部あるいは縁部領域を曲折させまた抑制装置を後退させた状態を示した部分拡大図である。
【図4】図1に示された装置において印刷紙材スタックの最下部の印刷紙材を把持する際の状態を示した別の部分拡大図である。
【図5】別のガイド機構を備えた図1に示された装置において把持縁部が引き離されまた抑制装置を接近移動させた状態を示した部分拡大図である。
【図6】吸引装置の別の構成形態を示した構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1には、(図示されていない)加工路への給入を行う装置1が示されており、矢印41によって作業方向を示されていて、マガジン4内に上下に積み重ねられた印刷紙材3,3′からなる印刷紙材スタック2,2′の下面から印刷紙材3,3′が加工路に給入される。
【0023】
後続の加工路において印刷紙材3,3′から例えば書籍、雑誌、あるいはカタログ等が製造される。その際印刷紙材3,3′はいずれも印刷紙材スタック2から取り出される前に特に最も近い折り目あるいは(個別仕様の場合)紙葉縁部によって形成された縁部領域(あるいは把持縁部6と呼ぶ)をもってその際残留する印刷紙材残留スタック2′から引き離され、印刷紙材スタック2あるいは印刷紙材残留スタック2′は引き離し装置5と同期して動作する抑制装置9によって支承される。いずれも最下部の印刷紙材3′を加工路に移送する際に取り出し方向Fに見て前方の把持縁部6の末端8上あるいは印刷紙材残留スタック2′から引き離したもしくは曲折させた縁部領域6上で把持し、抑制装置に接近移動させた9上で最も近い折り目あるいは紙葉縁部をもって加工路に沿って給入する。装置1の前方での加工路への移転は印刷紙材3′が装置1を離れる前に既に達成することができる。取り出しあるいは移転は平坦に実施され、すなわち移転を妨害するような隆起部での方向転換は生じない。そのため装置と加工路の間の接続を共通平面上に選定することが必要である。
【0024】
上記のプロセス技術の作業方式を実施するために、マガジン4内に上下に積み重ねられた印刷紙材3,3′からなる印刷紙材スタック2の下面から取り出し装置22によって取り出された印刷紙材3′を後続する加工路に給入するための装置が設けられる。
【0025】
まず印刷紙材3,3′がいずれも印刷紙材スタック2あるいは印刷紙材残留スタック2′の下面の抑制装置9に向いた縁部領域/把持縁部6上で引き離し装置5によって個別に下方に引き離され、その際すぐ直前に抑制装置9が後退あるいは接近移動する(図3参照)。把持縁部6は通常複数紙葉からなる印刷紙材3′の折り目によって形成されるが、1枚の平紙あるいは個別紙葉の紙葉縁部とすることも可能である。引き離し装置5と抑制装置9は同期して制御され、従って抑制装置9が後退している間に縁部領域6が引き離され抑制装置9が印刷紙材残留スタック2′の下に接近移動した状態において印刷紙材3′が取り出される。取り出し装置22は図示されていない制御式の駆動装置を使用して気圧式あるいは電磁式に取り出し方向Fに平行に直線的に往復駆動(図1の二重矢印31)される把持具7を備え、それがその把持具7を開閉するために設けられた把持爪23を有している。開閉動作は気圧式、電磁式、あるいは機械式に実施することができ、前進および後退移動はガイド装置24上で実施される。印刷紙材スタック2からの印刷紙材3′の取り出しに際して抑制装置9が後退した状態で印刷紙材3′を縁部領域6上で引き離し、その直後に抑制装置9が印刷紙材残留スタック2′の下に移動し閉じ動作する把持具7がその取り出し開始位置において前記の引き離された印刷紙材3′を取り出し方向Fにおいて前方の縁部領域あるいは把持縁部6の端部8上(印刷紙材の角部領域)で把持してマガジン4から引き出し、加工路に付属する推進装置37に移転する。取り出し工程の間印刷紙材3′はねじれないようにガイド機構10に沿ってマガジン4から退出するまで移動する。取り出された印刷紙材3′の搬送方向Fにおいて前方の縁部42は互いに隣接して周回する2対の搬送ベルト38,39から構成された推進装置37の間で加工路に到達し、必要とされるそれらの搬送ベルト38,39の折り返しはガイドプーリ40によって達成される。抑制装置9の接近移動は図2および図3に示されているように旋回動作によって実施することが好適である。そのため抑制装置9は印刷紙材スタック幅にわたって配分された3本のレバーアーム要素11によって形成され、それらのレバーアームが取り出し方向Fに対して平行に延在する水平の軸13周りで回転し得るようにシャフト12上に取り付けられている。
【0026】
少なくとも部分的に印刷紙材スタック幅を超えて延在するガイド機構10が印刷紙材スタック2の下方の印刷紙材3,3′の縁部領域6内で抑制装置9の下に斜めに下降しているガイド部品17を備えてなり、その斜度が把持縁部6の曲折角度に略相当し、またそのガイド部品の上縁部は印刷紙材スタック支承面に対して鈍角をもって略一体的に接続する。前記ガイド部品17は窪み部18を備えており、その中に最下部の印刷紙材3′を把持する引き離し装置5が進入し印刷紙材3′をガイド部品17に対して引張する(図3参照)。引き離し装置5は旋回アーム14上に固定され制御式の吸引源に接続された吸引ヘッド15を備える。把持縁部6がガイド部品17と向かい合うと同時に抑制装置9が作用位置に移動してそこで縁部領域が印刷紙材残留スタック2′上に逆戻りすることを防止する。そのため、印刷紙材残留スタック2′の下方に旋回する曲折した旋回アーム端部16上にガイド要素19が取り付けられている。引き離し装置5が印刷紙材残留スタック2にわたって配分された複数の旋回アーム14あるいは吸引ヘッド15を有する場合ガイド要素19は印刷紙材スタック幅を超えて延在するが;引き離し装置5が把持縁部の前端部8上のみに作用する単一の旋回アーム14ならびに吸引ヘッド15から構成される場合はガイド要素19が印刷紙材スタック幅の一部のみにわたって延在し、従って抑制装置9が接近動作に際して取り出される印刷紙材3′と衝突しないようにされる。
【0027】
取り出される印刷紙材3′が姿勢的に変動するかあるいはねじれることがないように、または印刷紙材スタック2内で有していた姿勢が取り出しに際して維持されるように、把持縁部あるいは縁部領域6の折り目あるいは紙葉縁部がガイド機構10の長さに準じて延在する誘導体20上で摺動する。この誘導体20はガイド部品17上に固定されるかあるいは抑制装置9に結合されている。ガイド機構10を構成する部品17,20とガイド要素19とから細い推進溝33が抑制装置9を接近移動させた状態において形成され、その中に取り出される印刷紙材3′が誘導される。その際ガイド機構10の各部品およびガイド要素は誘導のために適するものであれば完全壁部状のガイド面あるいは間欠式のガイド面のいずれによって形成することもできる。
【0028】
図6に示された変更例によれば印刷紙材3′を前方の把持縁部末端上で把持するために、抑制装置9の支承部27上に軸28によって回転可能に取り付けられたローラ29を有する把持具7が使用される。このローラ29は軸43周りで回転可能な接触ローラ30と協働作用する。接触ローラ30は図示されていない保持具によってオフセットに支承されている。接触ローラ30は図示されていない駆動装置によって継続的に駆動することができる。ローラ29と接触ローラ30の間において印刷紙材3′がいずれも前方の把持縁部末端8上で把持され、矢印41の方向に向かって印刷紙材スタック2から取り出される。印刷紙材3′に対する引張力は把持手段32がローラ29と協働作用するのと同じくらい長く作用する。従って、把持手段32は印刷紙材3′が印刷紙材スタック2から引き離されるストロークあるいは長さを決定するように円周方向に延在する。このことによって、接触ローラ30の継続的な回転動作が可能になる。図6に示された把持具7によって印刷紙材3′のぶれない取り出しが可能になる。
【0029】
しかしながら、前方の把持縁部末端8を把持して印刷紙材3′を印刷紙材スタック2から短い距離で引き出しその直後に推進装置37によって印刷紙材3′を把持させることを可能にするその他の適宜な把持手段によって取り出し装置22を代替することもできる。印刷紙材3′を印刷紙材スタック2から取り出すために、シャフト12によって抑制装置9を図3に示された位置に旋回させる。そこでそれまで印刷紙材スタック2,2′を支承していた内面が自由になる。このことは、図4に示された取り出される印刷紙材3′の下面35ならびに取り出し方向に延在する印刷紙材スタック2の前縁部36についても該当する。ガイド要素19も外側に旋回させられ、従って上述した推進溝33はもはや存在しなくなる。ガイド部品17のみが当初の位置に存在する。このガイド部品も下方に傾斜した上面21を形成する。
【0030】
次の工程において吸引ヘッド15を上方の図4に示された位置に旋回させ、その位置において吸引ヘッドは印刷紙材3′の下面35に接合する。ここで吸引ヘッド15内に負圧を形成し、それによって印刷紙材3′を吸引ヘッド15上に吸引する。
【0031】
その次の工程において引き離し装置5を下方の図5に示された位置に旋回させ、実質的にそれと同時に抑制装置9も同様に図5に示された位置に旋回させる。それによって推進溝33が再度形成される。印刷紙材3′の下面35への吸引ヘッド15の吸着によってその印刷紙材3′を縁部領域6内で下方の面21に向かって動かす。それによって印刷紙材3′内に取り出し方向において印刷紙材3′の全長にわたって延在する曲折部45が形成される。曲折部45の下方において縁部領域6が推進溝33の中に存在する。この縁部領域6は図5に示されているように実質的に誘導体20まで延在する。送風ノズル25によって曲折部45の方向に空気を送ることができ、従って印刷紙材3′とその上に存在する印刷紙材3との間にエアクッションが形成される。それによってそれらの最も下側の2枚の紙葉の間の摩擦が低減される。
【0032】
従って印刷紙材3′の取り出しに際してその上に存在する印刷紙材3の姿勢に何の変化も生じないように、抑制装置9上に取り出し方向Fにおいて前方のスタック側面44に作用するストッパ要素34が固定されている。このストッパ要素34は抑制装置9が接近移動した状態、すなわち印刷紙材3′の取り出しに際して印刷紙材残留スタック2′を制止するように作用する位置に存在する。抑制装置9が後退している間ならびに引き離し装置5による引き離し工程中はストッパ要素34が機能しない状態になる。
【符号の説明】
【0033】
1 装置
2,2′ 印刷紙材スタック
3,3′ 印刷紙材
4 マガジン
5 引き離し装置
6 縁部領域/把持縁部
7 把持具
8 末端
9 抑制装置
10 ガイド機構
11 レバーアーム要素
12 シャフト
13 軸
14 旋回アーム
15 吸引ヘッド
16 旋回アーム端部
17 ガイド部品
18 窪み部
19 ガイド要素
20 誘導体
21 上面
22 取り出し装置
23 把持爪
24 ガイド装置
27 支承部
28 軸
29 ローラ
30 接触ローラ
32 把持手段
33 推進溝
34 ストッパ要素
35 下面
36 前縁部
37 推進装置
44 スタック側面
45 曲折部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に積み重ねられた印刷紙材からなる印刷紙材スタックの下面から取り出した印刷紙材を加工路に給入する方法であって、印刷紙材を印刷紙材スタックから取り出す前に最も近い折り目あるいは紙葉末端部によって形成されている縁部領域をその際残留する印刷紙材残留スタックから引き離しまた少なくとも印刷紙材の取り出しに際して移動操作可能な抑制装置によって前記印刷紙材残留スタックを支承する方法において、取り出し方向に見て前方の前記引き離された縁部領域の末端上で前記印刷紙材を把持し前記最も近い折り目あるいは紙葉縁部をもって前記抑制装置に沿って取り出し方向に誘導することによって印刷紙材スタックから加工路に移送することを特徴とする方法。
【請求項2】
取り出される印刷紙材をいずれも少なくとも部分的に印刷紙材スタックの下に引き出して加工路に移送することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
印刷紙材を平坦に取り出すことを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
印刷紙材フィーダのマガジン(4)内に上下に積み重ねられた印刷紙材(3,3′)によって形成された印刷紙材スタック(2,2′)の下面からから取り出し装置(22)によって取り出した印刷紙材(3′)を後置接続された加工路に給入する装置(1)であって、特に最も近い折り目あるいは紙葉縁部によって形成された最下部の印刷紙材(3′)の縁部領域(6)を印刷紙材スタック(2)から引き離すための引き離し装置(5)を備え、少なくとも印刷紙材(3′)の取り出し中に印刷紙材スタック(2)あるいは残留印刷紙材スタック(2′)を支承する抑制装置(9)を前記引き離し装置(5)に対して同期制御して接続する装置において、前記引き離し装置(5)および抑制装置(9)の動作サイクルと同期して取り出し方向(F)に平行に往復駆動され前記引き離された縁部領域あるいは把持縁部(6)を取り出し方向(F)に見て前方の末端(8)上で把持するものでまた相互間で移転が可能になるように加工路と結合された開閉可能な把持具(7)を前記取り出し装置(22)が備えることを特徴とする装置。
【請求項5】
印刷紙材スタック(2,2′)を縁部領域(6)内で支承する抑制装置(9)を印刷紙材(3,3′)の取り出し方向(F)に対して横断方向に移動操作可能に構成することを特徴とする請求項4記載の装置。
【請求項6】
印刷紙材スタック(2)あるいは印刷紙材残留スタック(2′)を支承するように接続された抑制装置(9)が、取り出し方向(F)において少なくとも部分的にマガジン幅より突出して延在し曲折させて引き離した印刷紙材(3′)の縁部領域(6)に作用して取り出される印刷紙材(3′)を誘導するガイド機構(10)を備えることを特徴とする請求項4または5記載の装置。
【請求項7】
ガイド機構(10)が少なくとも曲折させて引き離した印刷紙材(3′)の縁部領域(6)の下面の領域に取り出し方向(F)に対して略平行に斜め下方を指向して延在するガイド部品(17)を備え、その自由端部上に抑制装置(9)と結合された誘導体(20)を配置することを特徴とする請求項6記載の装置。
【請求項8】
引き離された印刷紙材(3′)の縁部領域(6)上にガイド要素(19)として作用する結合要素によって誘導体(20)が抑制装置(9)と結合されることを特徴とする請求項7記載の装置。
【請求項9】
ガイド機構(10)を構成する要素(17,19,20)のうちの少なくとも1つを連続壁形状に形成することを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項10】
誘導体(20)はガイド部品(17)に対して傾斜して配置することを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
引き離し装置(5)を印刷紙材スタック(2,2′)あるいはマガジン(4)の下方の水平の軸(26)上で旋回可能に取り付けることを特徴とする請求項4ないし10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
抑制装置(9)が取り出し方向(F)において前方の印刷紙材残留スタック(2′)のスタック側面(44)に作用するストッパ要素を備えることを特徴とする請求項4ないし11のいずれかに記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−269942(P2010−269942A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−117871(P2010−117871)
【出願日】平成22年5月22日(2010.5.22)
【出願人】(502254615)ミュラー マルティーニ ホールディング アクチェンゲゼルシャフト (52)
【Fターム(参考)】