説明

動脈瘤の治療用血管閉塞デバイス

【課題】介入治療治療又は血管手術用の移植可能なデバイス、そして血管デバイス、ステント、ガイドワイヤー等を作るのに使用することができる高い放射線不透過性のストランド微細ケーブル、特に、ストランド微細ケーブルから作られた三次元微細ケーブル血管デバイスを提供する。
【解決手段】外側コイル部分及び内側コア部分を有する形状記憶コイルを有し、前記形状記憶コイルはつぶされた一次コイル形態及び三次元形状を備えた拡大二次形態を有し、更に、デバイスの展開形態の放射線不透過性マーカーをなすために、形状記憶コイルのコアを通って延びる放射線不透過性ストランド12,14を含み、前記放射線不透過性ストランドは前記形状記憶コイル内に配置された間欠的に間隔を隔てた拡大部分を有する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的には、介入治療治療又は血管手術用の移植可能なデバイスに関し、そして血管デバイス、ステント、ガイドワイヤー等を作るのに使用することができる高い放射線不透過性のストランド微細ケーブルに関する。特に、本発明はストランド微細ケーブルから作られた三次元微細ケーブル血管デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
介入治療及び手術の技術及び科学は、治療部位を囲む組織に対する外傷を減らすために、血管系の小さい切開又はアクセス若しくは身体開口部の使用によって内部欠損及び疾患の治療に向って連続的に進歩して来た。このような1つの重要な側面は、血管系のアクセス入口によって治療部位に治療デバイスを置くのにカテーテルの使用を伴う。このような処置の例は、血管形成、血管等の壁を補強するステントの配置、及び欠損を治療する血管閉塞デバイスの使用を含む。当業者はこのような適用のための新しくてもっと有能なシステムを絶えず開発している。生物学的治療可能性の開発と結びつけたとき、介入治療デバイス及びシステムの性能を高める技術の要望が膨らんでいる。
【0003】
最近の技術開発を有利に使用することができた介入治療の1つの特定な分野は神経血管欠損の治療である。特に、より小さく、もっと有能な構造及び材料が開発されたので、以前には治療できなかった又は在来の手術で、許容できない危険を表わしていた人の脳の血管欠損の治療ができるようになった。神経血管の欠損の治療にとって有利になった1つのタイプの非外科治療は脳又は動脈の損傷部分に血管閉塞デバイスをカテーテルを使用して置くことであった。
【0004】
血管閉塞デバイスは、塞栓の形成により血管系の部分を作っている血管の中の血液の流れを止めるか、血管から生ずる動脈瘤内に塞栓を形成するかのいずれかのために典型的にはカテーテルを介して人体の血管系内に置かれる治療デバイスである。血管閉塞デバイスは種々の形態を取ることができ、一般的には、血管閉塞デバイスは、展開形態が、配置される前配送カテーテル内にあるときよりも大きい1つ又はそれ以上のエレメントで形成される。1つの広く使用されている血管閉塞デバイスは血管の壁に係合するように寸法決めされた展開形態を有するらせんワイヤーコイルである。動脈瘤のような解剖学的キャビティの形状にそれ自身でなり、ニッケル−チタン合金である可撓性材料の予備形成ストランドで作られた1つの解剖学的形状の血管閉塞デバイスがここに援用する米国特許第5,645,558号から知られている。その血管閉塞デバイスは弛張状態でほぼ球形又は卵形をなすように巻かれた1つ又はそれ以上の血管閉塞部材からなる。血管閉塞部材は生物学的適合性材料で形成されたらせん巻きコイル又は共織りブレードであり、血管閉塞デバイスは動脈瘤又は異常導管の治療のため、血管キャビティ又は小胞内に嵌まるように寸法決めされかつ形成されている。血管閉塞デバイスを先ず、ほぼ線形の仕方でらせんに巻き、或いは編み組みし、次いで適当な形状のマンドレル又は型の周りに巻き、熱処理して加熱型から取り外した後形状を保持するようにする。血管閉塞部材には、血管手術中潜在的に放出される、粉末タンタル、粉末タングステン、粉末酸化ビスマ又は粉末硫酸バリウムのような粉末放射線不透過性材料で満たされた合成又は天然繊維を織り込むことによって放射線不透過性が与えられる。
【0005】
外方に拡がるように向けられた放物体又は円錐体である、変化する形態の一対の別個の部分によって形成された、血管壁の欠損を塞ぐための他の閉塞デバイスが知られている。展開時に所定の血管キャビティ内にぴったりと嵌まるのに適した二次形状をとるようになった複雑ならせん巻きコイルによって形成された他の移植可能な血管閉塞デバイスが知られている。このコイルは、半径方向に延びたポールを有するマンドレルにコイルを巻くことによって形成される。
【0006】
このような血管閉塞デバイスの配送はカテーテルを含む種々の手段によって達成することができ、血管閉塞デバイスは、これを展開させるために、プッシャーによってカテーテルの中を押される。より複雑な二次形状に形成されるワイヤーのコイルの一次形状を有する血管閉塞デバイスは、該血管閉塞デバイスが直線形状のカテーテルのルーメンの中を通り、動脈瘤のような関心領域へ展開させた後に最初に形成されたごとき複雑な形状をとるように作られる。血管閉塞デバイスをプッシャーから解放する種々の取り外し機構が開発され、そして当該技術で知られている。
【0007】
例えば、脳の中の小さい動脈又は静脈のような小さい直径の血管の領域の治療のために、また動脈瘤等の治療のために、非常に小さい直径のワイヤーで形成された微細コイルが、血管系のこのような小さい直径の領域を制限し、補強し或いは閉塞するのに使用される。ニッケル−チタン合金、銅、ステンレススチール、プラチナ、タングステン、種々のプラスチック等を含む、種々の材料がこのような微細コイル用に提案され、上記材料の各々は種々の適用にある利益を提供する。ニッケル−チタンは、これが超弾性特性又は形状記憶特性を有す点でこのようなの製造に取って特に有利である。かくして微細コイルをカテーテルの直線部分に容易に嵌まり込むが、展開したとき、最初に形成されたもっと複雑な形状を保持するように製造することができる。ニッケル−チタン合金が直径がほぼ0.010インチよりも小さいワイヤーに寸法決めされるとき、種々の材料は多少耐キンク性であるが、種々の材料は低降伏強さを有し、もっと容易にキンクすることがあり、かくして、血管閉塞デバイスの製作におけるこのような細引きワイヤーに対する適用をひどく制限する。このような適用に対する更なる制限として、ニッケル−タングステン合金は又小さい直径では放射線不透過性ではなく、単一のニッケル−タングステンワイヤーは、僅かでも放射線不透過性であるためには直径がほぼ0.012インチである必要がある。しかしながら、単一ニッケル−タングステンワイヤーのこのような太さは不幸にして、特に、例えば、脳の動脈又は静脈の動脈瘤のような小さい直径の血管系のデリケ−トな既に損傷した領域の治療に使用されるならば、比較的硬く、設置部位におそらく外傷を与えてしまうだろう。
【0008】
高弾性のニッケル−チタン合金で作られ、周囲の又は軟らかい組織タ−ゲットにアクセスするのに有用である、カテ−テル用の1つの在来のガイドワイヤーが知られている。ガイドワイヤーの遠位端は放射線不透過性の可撓性コイル先端を備え、放射線不透過性端キャップが放射線不透過性リボンによってガイドワイヤーに取付けられる。このような構造は製造が複雑で、脆弱であり、そして、使用中潜在的に切れることがあり望ましくない結果をまねく。引き伸し抵抗の血管閉塞コイルも知られており、これはプラチナワイヤーの一次らせん巻きコイルで作られ、引き伸し抵抗性ワイヤーが2つの端キャップ間で一次コイル内に取付けられている。不幸にして、このような構造は比較的製作しにくく、且つ又脆弱であり、中心放射線不透過性ワイヤー、コイル、溶接又はそれらの或る組合せの破断の可能性があり、その構造は使用中潜在的に切れることがある。又このような構造はコイルと中心ワイヤーの間隔及びコイルの曲がりの半径に応じて、複雑な非線形曲げ特性を有する。
【0009】
上記のことから、血管閉塞デバイス及びそれらの付随の展開システムが損傷した神経血管領域の治療の重要な改善をもたらす。しかしながら、これらのデバイスを製作するのに現在利用できる技術には重要な制限が残っている。従って、ニッケル−チタン合金のような形状記憶合金の利点を与える、ステント、ガイドワイヤー、微細コイル等に組み込むことができ、且つデバイスを蛍光透視鏡で見ることができるように、デバイスの使用中切れない安定な形態に放射線不透過性材料を組み込んだ構造エレメントを提供することが望ましい。又、カテ−テルから動脈瘤又は他の欠損の中へ展開させることができる種々の三次元の血管閉塞形状を作ることができ、それによって、欠損の治療に効率的な治療を提供することができることが望ましい。本発明はこれらの要求及び他の要求を満たす。
【0010】
手術に対する解決なしに神経血管欠損の治療に著しい進歩がなされた。特に、損傷された血管系の領域に血管閉塞デバイスを置けるようにする微細カテ−テルを開発した。現在使用されている技術では、血管閉塞デバイスは、該デバイスが治療すべき領域に挿入されると、もっと複雑な三次元の形状を取ることができるらせん巻きコイルの形態を取る。大変良く撓み、或いは超弾性で直径が比較的小さい材料を使用することによって、ワイヤーを比較的線形の形態の微細カテ−テルの中に入れることができ、ワイヤーがカテ−テルの遠位端から押されるとき、ワイヤーはもっと複雑な形状を呈する。
【0011】
脳の中の血管系及び他の血管の損傷を修復する微細カテ−テル治療及び処置で現在実現される利点を得るために、ニッケル−チタン合金のような形状記憶材料がカテ−テルによって置かれるべき血管閉塞デバイスに組み込まれた。しかしながら、ワイヤーの直径の範囲及びコイルと展開されたデバイスの両方の幾何学形状の形態が、外傷を回避し、且つ展開前カテ−テル内の収容を許すのに使用されるワイヤーの比較的小さい直径と放射線不透過性マ−カ−及び機械的な大きさを考慮するより大きな直径の要求との両方によって制限された。多くの場合、これは、許容できないほど剛く、非常にデリケ−トで、キンクリングを受けない一次ワイヤー特性をコイルに生じさせた。本発明は、カテ−テル、ステント、血管閉塞デバイス、ガイドワイヤー等に使用されるようになった合金のマルチストランドのケ−ブルを提供することによって、先行技術のデバイスに比して顕著な利点を得る。かくして、このケ−ブルは種々の介入治療処置に適する構造の詳細によって変えられる大変望ましい性能をもった耐キンク性で高強度の材料を提供する。
【0012】
特に、血管閉塞デバイスを形成するのに使用される小さい直径のニッケル−チタン合金、並びにその他の金属合金の単一ストランドは、カテーテルからの展開中又は展開後に起こることがあるように捩じられ且つ引っ張られる場合、特に、ストランドが血管の損傷を修復するのにサイズ、形状又は長さが幾分正しくないために、医師が部分的に展開したコイルを引き出したい場合によじれることがある。又、単一ワイヤーコイルは、ワイヤーが適切な引張り強さをもたらすのに十分な直径のものである場合に、治療すべき領域に外傷を引き起し易い。その上、ニッケル−チタン、ステンレススチール等のような材料のあるもののこのような小直径のワイヤーは現在利用できる器具では一般的に放射線不透過性でないため血管閉塞デバイスに取り付けられたマーカーの使用を必要とし、その結果、機能性の減少があり、直径が増す。
【0013】
【特許文献1】米国特許第5645558号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、最も広い側面では、血管閉塞デバイスの展開形態の、蛍光透視鏡による連続的な指示を提供する少なくとも1本の放射線不透過性ストランドを含む微細ケーブルを提供することによってこれら及びその他の課題を解決する。微細ケーブルの他のストランドのニッケル−チタンのような材料の利点と組み合わされるとき、介入医療に好ましくは基本的な構造の使用から多くの利点が得られる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
概略的に、そして一般的に、本発明の好ましい実施形態は、ステンレススチール又はニッケル−チタン合金のような適当な材料で作られ、処置の間マーカーとして役立つために、プラチナ、タングステン又は金で作られた少なくとも1本の放射線不透過性ストランドを含むマルチストランド微細ケーブルを提供する。マルチストランド微細ケーブルは、例えば、動脈瘤等の治療のために、脳の動脈又は静脈のような小さい直径の血管の領域を制限し、補強し、又は閉塞するために、例えば、微細カテーテルに使用されるステント、ガイドワイヤー、微細ケーブル等に形成することができる。
【0016】
従って、1つの好ましい実施形態では、本発明は、超弾性材料の複数の可撓性ストランドと、少なくとも1本の放射線不透過性ストランドとで形成されたマルチストランド微細ケーブルを提供する。1つの好ましい実施形態では、マルチストランド微細ケーブルはニッケル−チタン合金の複数本の可撓性ストランドを有し、微細ケーブルは、血管処置の間放射線不透過性マーカーをなすために、例えば、プラチナ、タングステン、又は金のような少なくとも1本の中心配置の放射線不透過性ワイヤーを含む。この好ましい実施形態では、本発明の構造は最低の引張り強さ及び最高の可撓性の材料、即ち放射線不透過性マーカーストランドをケーブルの中の、その部材の応力を最小にする位置に置き、同時に、超弾性材料が性能パラメーターに最小の影響を及ぼす外側ストランドに使用され、かくして、材料の利点を高める。先行技術のデバイスと比較して本発明と関連した他の利点は、高い可撓性及び弾性構造をもたらすことに加えて、マルチストランドケーブル形態が安全ワイヤーの必要を除去する、と言うのは、単一ストランドの破損がケーブルの切れを引き起こさないからである。又、構造は単一ストランドの破損の場合にケーブルの引伸しを防止し、これは、中心安全ワイヤーの周りにケーブルを有する構造と比較して顕著な利点である。
【0017】
第2の好ましい実施形態では、本発明は形状記憶合金又はニッケル−チタンの超弾性合金のような適当な材料の多撚りストランドで構成され、多撚りストランドのうちの1本又はそれ以上が放射線不透過性材料からなる、マルチストランケーブルを含む。放射線不透過性ストランドは周囲の撚りストランドの1本又はそれ以上であり、且つ又ケーブルの1本又はそれ以上の中心ストランドを含む。実施形態の好ましい側面では、ケーブルは6本の周囲撚りストランドと、中心線形コアストランドとからなり、その1本又はそれ以上が放射線不透過性材料のものである。
【0018】
本発明の第3の側面では、ケーブルは、ケーブルが曲げられるときストランドの接触を維持するために、束に配列され、そして間隔に又は連続的に締結され又は縛られる。ストランドの1本又はそれ以上は放射線不透過性である。この構造は押せなければならない且つ又トルクが可能でなければならないが、依然として大変可撓性のままであり、且つ放射線不透過性を含むガイドワイヤー及びその他の構造に適用できる。この実施形態の変形例は、トルク能力及び押し能力を高めるために中実の又はらせんに巻かれたカバーからなる外側シースを含むのがよい。特に、外側シースは、ケーブルの曲げ又は剛さの所望変化をもたらすために材料の厚さ、剛さ又はシース部材のスプリングが変わる。このような構造はガイドワイヤー等に特に適用でき、又曲げ又はケーブルのトルク能力を変える外側層に関して変えることができ、ケーブルの可撓性はケーブルのストランド部材の数及びサイズによって長さに沿って変えることができる。
【0019】
本発明の第4の側面では、ストランドの1本又はそれ以上はデバイスの設置後部位の治療を高めるのに使用される治療物質のものである。本発明の1つの好ましい実施形態では、ケーブルは、該ケーブルの周囲のホイヤーの撚りストランドを含み、そのうちの少なくとも1本は放射線不透過性である。ケーブルのコアは、設置後活性になるようになった人成長ホルモン、遺伝子物質、抗原等のような治療薬を含有する。このような構造は種々の介入治療に適用できる。この実施形態の1つの側面では、ストランドの1本は、治療効果とケーブルの構造一体性に寄与することの両方をもたらすような多機能を有する。例えば、このようなケーブルの中に銅を使用することによって、銅は子宮内デバイスとしてケーブルから作られたデバイスの使用を高めることができ、銅はまた放射線不透過性及び微細ケーブルの構造一体性に寄与する。このような効果を望む場合には、治療すべき部位との接触を高めるためにケーブルの外部に治療用にストランドを置くことが出来る。
【0020】
本発明の第5の側面では、介入治療及び血管手術に使用されるものであって、血管系の一部分を閉塞するため血管系の一部分の中に挿入されるようになっており、弾性材料の複数本の可撓性ストランドと、血管手術中ケーブルで作られるデバイスの展開形態の放射線不透過性マーカーをなす少なくとも1本の放射線不透過性ストランドとを有する少なくとも1本のマルチストランド微細ケーブルからなる三次元閉塞デバイスを提供する。閉塞デバイスは一次の潰されたコイル形態又は形状、及びほぼらせん形、円錐形、又は球形である拡張した二次の三次元コイル形態を有するように形成される。閉塞デバイスのマルチストランド微細ケーブルの可撓性ストランドはらせんに巻かれてもよいし、或いは平行な長手方向ストランドとして形成されても良い。現時点で好ましい実施形態では、ストランドの少なくとも1本は超弾性材料からなる。他の現時点で好ましい実施形態では、複数本のストランドは超弾性材料からなる。1つの好ましい超弾性材料はニッケル−チタンからなり、このニッケル−チタン合金は、合金がカテーテルを介して身体の中へ導入するのに適当な温度で大変可撓性であり、該設置後、デバイスが当初形成されたように最小のエネルギー形状を求め、それによって、デバイスにとって望まれる治療目的を最適にするように設計された形状を取るるように熱処理される。
【0021】
本発明の他の側面では、ストランドの少なくとも1本は形状記憶材料からなる。他の現時点で好ましい実施形態では、複数本のストランドは形状記憶材料で構成される。1つの好ましい形状記憶材料は形状記憶ポリマーからなる。1つの形態では、微細ケーブルのストランドは少なくとも1本の内部ストランド又はコアを囲む外部ストランドとして配列され、少なくとも1本の放射線不透過性ストランドが微細ケーブル内に配置され、ストランドの束内に中心に軸線方向に配置されるか、中心コアを囲む外部ストランド内に配置される。微細ケーブルはプラチナ、金又はタングステンのような複数本の放射線不透過性ストランドを含んでも良い。
【0022】
本発明の第5の側面では、コアのストランド又は外部ストランドの少なくとも1本は、銅又は銅合金ワイヤー又は種々の治療活性金属、合金又は成分、ダクロン(ポリエステル)、ポリグリコール酸、ポリアクリル酸、フルオロポリマー、ナイロン、ポリアミッド繊維(例えば、商標Kevlar)又はトロンボン形成(thrombogenicity)のために選ばれる絹のような繊維のいずれかのような治療薬を含むことができる。微細ケーブルはストランド部分からなるから、1本又はそれ以上のストランドは他のストランドよりも長く、或いは間欠的に終わらせ、それによって残っているストランドの直径を越えて延び、それによってそのストランドの治療効果を高める。変形例として、ストランドの少なくとも1本に、人成長ホルモン、遺伝子物質、抗原、ヒドロゲル、コラーゲン、乳酸/グリコール酸、カプロラクタム、又は微小気泡フォームのような生物学的吸収性ポリマーのどれか1つ又は組合せを含むことができる治療物質を被覆し、又は含侵させることができる。加えて、治療用カレメントが光エネルギーを伝える光ファイバーのような、エネルギーを伝える手段からなってもよい。
【0023】
本発明の第5の面では、微細ケーブルのストランドは又、複合縛りケーブルを作るために、微細ケーブルのストランドを長手方向軸線の周りに束縛する少なくとも1つの外側カバー又はシースで束ねられて。外側シースは、ストランドの周りに巻かれ、例えば、フルオロポリマーのような低摩擦材料で作られた閉じ込めストランドからなっていても良いし或いは熱収縮性プラスチックチューブからなっていても良い。本発明の第5の側面の1つの特徴では、複数の熱収縮性プラスチックカバーがケーブルに曲げ剛さを与えるために微細ケーブルのストランド上に付けられる。微細ケーブルのストランドは所定間隔で複数のハンドで縛られてもよい。他の変形例では、複合ケーブルを形成するように平行な長手方向の微細ケーブルツタはらせん巻き微細ケーブルとして構成された複数本の微細ケーブルは、複合ケーブルのトルク能力及び剛さに変化を与えるため外側にそって多少の間隔で巻かれる外部包みカバーを有してもよい。又、包みカバーき厚さ及び幅並びに複合ケーブルに沿うその材料組成が、複合ケーブルの位置で変化するケーブルの曲げ剛さを与えるために、複合ケーブルの長さにそって横断面において変化してもよい。又、ストランドの本数及びストランドが複合ケーブルに沿って延びる程度はシース内で変化させてもよく、又外側シース自身か、ケーブルの長さにわたって段階曲げ及び剛さ特性をもたらすために異なる材料で多層にされてもよい。かくして閉塞デバイスは所望の曲げ及び強さ特性をもたらすために、らせん巻き微細ケーブルか、つぶれた複合ケージ形態及び二次形状を持った拡張複合ケーブル形態を有する平行な長手方向微細ケーブルかのいずれかとして、複数の微細ケーブルで形成されても良い。本発明の第5の側面の他の特徴では、複合ケーブルは、光画像エレメントのような、パラメータを検出するための少なくとも1つの長手方向検出エレメントを更に有し、例えば、検出エレメントは光ファイバーからなるのがよい。変形例として、検出エレメントは例えば熱画像エレメントからなっていてもよいし、或いは超音波画像エレメントからなっていてもよい。
【0024】
本発明の更なる側面では、三次元形状を巻く型は金属、セラミックツタは他の耐熱性金属で形成され、そして型に三次元形状に相当する微細ケーブルに望まれる経路が形成される。例えば、型は球形形態のものでもよく、型の表面は熱処理に先立ってケーブルを位置させる溝を有する。溝は、出来た形状が耐キンク性であり、キンクリングなしに引出しが比較的容易であるように構成される。型は又、形状を有利に形成するためケーブルが通れる通路を有してもよい。
【0025】
ケーブルを型の周りに巻いた後、ケーブル材料が低エネルギー形状として型の形状を取るように、型とケーブルを熱処理するのがよい。次いで、ケーブルを型から取り外し、介入治療に使用するに先立ってカテーテル−導入器に入れることができる。
【0026】
他の好ましい実施形態では、本発明は、血管系の一部分に挿入されるようになっていて、外側コア部分と内側コア部分とを有し、三次元形状のつぶれた一次コイル形態及び拡張した二次コイル形態を有する形状記憶コイルと、テバイスの展開形態の放射線不透過性マーカーをなす、形状記憶コイルのコイルの中を延びる放射線不透過性ストランドと、からなる、介入治療及び血管手術に使用されるデバイスを提供する。1つの好ましい実施形態では、形状記憶コイルは、弾性材料の複数本の可撓性ストランドを有するマルチストランドコイルからなり、別の好ましい実施形態では、形状記憶コイルは、例えば、ニッケル−チタン合金の、又は例えば、形状記憶ポリマーの単一ストランドコイルからなる。放射線不透過性ストランドはマルチストランドコイル、並びに、純粋のニッケル−チタン合金の単一ストランドコイルの放射線不透過性を高め、これは、引き伸ばしたときに擦れないし、また耐引伸し性である。このような内側放射線不透過性ストランドでは、コイルはまた、例えば、ポリウレタンのような形状記憶ポリマーのような他の材料でつくられてもよい。
【0027】
好ましい実施形態では、放射線不透過性ストランドは、例えば、プラチナ及び金からなる群から選択された放射線不透過性材料からなる複数の間欠的に間隔を隔てた拡大放射線不透過性部分を有するコアストランドからなる。コアストランドはプラチナ、金、又は25℃以下のガラス転位温度(Tg)を有する形状記憶ポリマー、ヒドロゲル、アモロハスゲル、及び繊維からなる群から選択された材料からなるのがよい。1つのこの好ましい側面では、拡大放射線不透過性部分は、間隔を隔てられ、材料のコアストランドに取り付けられた放射線不透過性材料の複数のビードからなっていてもよく、ビードは、プラチナ、金、及びタングステンからなる群から選択された放射線不透過性材料からなっていても良い。他の好ましい側面では、複数のビードのうちな1つ又はそれ以上が形状記憶コイルのセグメントに結合され、端ビードが例えば形状記憶コイルの端セグメントに結合される。
【0028】
他の好ましい側面では、拡大放射線不透過性部分はコアストランドの周りにそして間隔を隔てて間欠的に巻かれた複数のコイルからなるのがよく、コアストランドはプラチナ及び金からなる群から選択された放射線不透過性材料からなっていてもよい。間隔を隔てたコイルは、プラチナ及び金からなる群から選択された放射線不透過性材料からなっていてもよい。
【0029】
他の好ましい実施形態では、介入治療及び血管手術に使用されるもので、血管系の一部分を閉塞するため血管系の一部分の中へ挿入されるようになっている多面体閉塞デバイスを提供する。閉塞デバイスは、内端が中心コイル本体に中心で一緒に連結され、中心コイル本体から外方に放射する多コイルで形成される。動脈瘤内のような、治療部位の血管内に挿入されたとき、閉塞デバイスの放射コイルアームは血管を三次元で満たすように延び、閉塞デバイスを血管の形状に順応させる。
【0030】
他の好ましい実施形態では、介入治療及び血管手術に使用されるデバイスは、弾性材料の1本又はそれ以上の可撓性ストランドで形成され、つぶれた一次コイル形態及び三次元形状の拡張二次形態を有する微細ケーブル又はコイルと、デバイスの設置後部位の治療を高めるためにコイルに織り込まれた1本又はそれ以上の治療用繊維と、を含む。コイルは又はデバイスの展開形態の放射線不透過性マーカーをなす1本又はそれ以上の放射線不透過性ストランドを含むように形成されても良い。1本又はそれ以上の放射線不透過性繊維はコイルの隣接した、又は隣接してないループに織り込まれても良いし、或いはコイルの隣接したループに織り込まれても良い。1本又はそれ以上の治療用繊維は、人成長ホルモン、コラーゲン、成長因子をもった改質ポリマー、遺伝子治療のための遺伝子物質、抗原等のような、テバイスの設置後活性になるようになった治療薬を一定時刻放出をもたらす材料で作られる。コイルの中の異なる繊維がある範囲の治療を行う異なる治療薬を提供することができるように、複数本の治療用繊維を設けることが出来る。
【0031】
本発明のこれら及び他の側面並びに利点は、発明の特徴を例示として示す、以下の詳細な説明及び添付図面から明らかになろう。
【0032】
[好ましい実施形態]
ニッケル-チタン合金は超弾性又は形状記憶介入デバイスを形成するのに有用であるが、脳の中の動脈又は静脈のような小さい直径の血管系の領域の治療用、例えば動脈瘤等の治療用の、ニッケル-チタン合金材料の非常に小さい直径のワイヤーで形成された微細コイルは、超弾性合金で作られていても、比較的低い降伏強さを有することがあり、且つキンクリングを幾分受ける。これは、例えば、介入デバイスが細過ぎて治療すべきキャビティを効果的に満たさない場合のように、ドクターによって据え置かれた後にコイルが取り出される場合に問題を引き起こす。その上、介入デバイスの使用に適した寸法の中実ワイヤーでもきわめて放射線不透過性ではない。
【0033】
限定のためではなく、例示の目的で与えられる図面に示すように、本発明は弾性材料の複数本の可撓性ストランドで形成されたマルチストランドの微細ケーブルに実施され、該ケーブルは少なくとも1本の放射線不透過性ストランドを含む。図1に示す本発明の現在のところ好ましい実施形態では、マルチストランド微細ケーブル10は直径がほぼ0.0015乃至0.009インチであり、ニッケル-チタ合金の複数本の可撓性ストランド12と、少なくとも1本の中心に軸線方向に配置の放射線不透過性ワイヤー14とで構成され、ワイヤー14は直径がほぼ0.0005乃至0.003インチである。上記の直径は本発明と矛盾のないように現在知られた直径を表わしているが、より大きい直径又はより小さい直径が特定の適用に有用である。中心のワイヤー14は、血管手術中ケーブルで作られたデバイスの展開形態の放射線不透過性マーカーをもたらすために、例えばプラチナ又は金、若しくは他の同様の適当な放射線不透過性金属で形成されるのが良い。
【0034】
介入デバイス等用の本発明の新規な構造には多くの利点がある。本発明のストランド構造即ち微細ケーブルを使用することによって、微細ケーブルで作られたデバイスは微細コイルに今普通に使用されている単一ストランドワイヤーと比較して事実上耐キンク性になる。本発明のマルチストランドケーブル構造により、ケーブルの微細ワイヤーを互いに滑らせ、切れたり曲がったりしないで互いに補強させる。又、プラチナ、タングステン又は金のようなストランドの放射線不透過性材料をケーブルに組み込むことによって、デバイスは他の構造野母のよりも寸法が大変小さい放射線不透過性である。本発明の微細ケーブル構造は柔軟性で、耐キンク性の放射線不透過性ステント、ガイドワイヤー、ガイドワイヤー遠位先端及び微小コイルを作るのに使用することができる。
【0035】
図2はケーブルないのストランドの好ましい配列の1つを示す図1の2-2線における微小ケーブルの断面である。この実施形態では、外部ストランド12は介入治療の特別な適用に望まれる特徴をもたらすように選択された弾性材料で形成される。好ましい実施形態では、この材料は超弾性のニッケル-チタン合金であり、この合金は、これがカテーテルを介して身体に導入するのに適当な温度で大変よく撓むように熱処理される。微細コイル等にこのような材料を選ぶことによって、微細ケーブルで形成されたデバイスは身体の適当なキャビティの中へ比較的容易に置くことが出来、配置後デバイスはテバイスにとって適した治療目的を最適にするように設計された形状を取る。図2に示すように、このようなケーブルは金又はプラチナのような放射線不透過性材料の中心コア14を有し、かくして、ケーブルの放射線不透過を著しく高める。ケーブルと同じ直径の中実の超弾性ワイヤーでも中心の金又はプラチナワイヤーをもった本発明のケーブルよりも実質的に小さい放射線不透過を有し、本発明の構造は他の種々の大変望ましい特性を提供する。取り分け、同等の単一ワイヤーと比較してケーブルのキンクリングに関連した撓みとキンクリングに対する抵抗及び曲がりに対するケーブルの実質的に大きな順応性であり、その結果、周りの組織に対する外傷が少なくなり、身体の小さいキャビティの中に置き易くなる。
【0036】
本発明の1つの有利な適用は、動脈瘤への流れを閉塞する目的で動脈瘤及び他の血管欠損への挿入用の微細ケーブルで形成された血管閉塞デバイスに対する。図3は微細ケーブル10の螺旋状に巻かれたコイル16を示し、このコイルは、治療的処置を行う領域への挿入用の微細カテーテル内に嵌まるように形成されている。
螺旋コイルを示しているけれども、多くの他の二次形状を、以下に更に説明するように、本発明のケーブルから形成することができる。特に、図4に示すように、三次元の、特に球形のデバイス18を、材料を熱処理して所望の形状の記憶を作るのに十分な温度でケーブル10から(或いは、適当ならば、ケーブルのコイルから)形成することができる。次いで、デバイスをカテーテルへ挿入し、デバイスをカテーテルから動脈瘤等の中へ展開させる。米国特許第5,645,558号の教示は可撓性ワイヤーで出来たこのようなデバイスを説明しており、これをここに援用する。図5は、これまた本発明のケーブルで形成された血管閉塞デバイスの潰されたコイル形態20を示し、このデバイスは、動脈瘤及び内部容積と比較して比較的大きい入口首部を有する他の欠損への挿入の目的に使用される。
【0037】
図6は、本発明で作られ、血管26から側方に突出する動脈瘤24への挿入に使用される血管閉塞デバイスとしてコイル16を使用するカテーテル22の図である。コイル16は、展開に先立ってコイルを収容するのに使用される微細カテーテルの外側ハウジング28内に入れられる。カテーテルハウジング28の端はガイドワイヤー(図示せず)の使用によって動脈瘤24の開口部30に導入される。しかる後、血管閉塞デバイスを動脈瘤に挿入するために、血管閉塞コイル16、及びプッシャー32をカテーテルの中へ導入する。好ましい実施形態では、本発明のケーブルで形成されたコイル16は、開示をここに援用する米国特許出願第08/986,004号に記載されているように、形状記憶プラスチック材料34によってコイルに取り付けられた光ファイバープッシャー32に保持される。図7に示すように、コイルは動脈瘤の中へ導入され、次いでコイルがキャビティを満たすまで微細カテーテルから押される。
【0038】
当業者は、血管閉鎖デバイスを動脈瘤の中へ完全に又は部分的に挿入した後、血管閉鎖デバイスを取り出さなければならない事が時々あることを認識するであろう。このような場合には、コイルがその弾性範囲又はキンクを越えて引き伸ばされ、さもなければ、変形して取り出しを困難にする危険がある。当業者はまたコイル等の基本形態に基づく二次形状の血管閉塞デバイスを形成することが時々有利であることを認識するであろう。本発明は発明の範囲内にこのような適用を含む。しかしながら、超弾性材料で作られた血管閉塞デバイスが使用されるとき、取り出しが試みられるとき、血管閉塞デバイスか引き伸ばされ、或いはキンクされることが時々ある。本発明のケーブルは、降伏を越えるキンクリング又は引伸しが所定の事例で起こる可能性を実質的に減じ、同時に、他の構造では得られない放射線不透過をもたらす。かくして、本発明は介入治療の技術における重要な前進的ステップを表わす。
【0039】
1つの好ましい実施形態では、形状記憶カラー34が、これをコイル16の上に収縮させる温度まで加熱される。カラーは、形状記憶材料の転移点を越える温度で高い強さを保持する接着剤36によって光ファイバープッシャー32に取り付けられる。挿入後、そしてオペレータが、デバイスを的確に展開させたことに満足しているとき、コヒーレント光源からの光エネルギーが光ファイバーの近位端(図示せず)に導入され、ファイバーの遠位端38に伝番され、これにより、形状記憶材料カラー34をその前の形状に戻させ、コイル16を解放させる。当業者は、本発明を種々の他の配置カテーテルデバイスと一緒に使用しても良いことを認識するであろうし、本発明は例示で示す配置概念に限定されるべきものではない。
【0040】
当業者は、多数の有形デバイスを、その幾何学形状や挿入すべきデバイスの数に応じて治療すべき領域へ挿入しても良いことを認識するであろう。図8はこのような動脈瘤の中へ展開された本質的に球形のデバイス18を示しているが、図示したようなデバイスが、動脈から動脈瘤までの手枯れを完全に閉塞するために球形デバイスの内側の空間内に挿入される更なるコイルデバイスによって補充されるのが普通に見られる。
【0041】
本発明の微細ケーブルの1つの好ましい実施例を図示したが、当業者は、本発明の他の変形例がある目的に取って有利である事を理解するであろう。図9は放射線不透過が他の形態におけるよりも望ましいような構造40の例であり、その理由のために、多数の、この例では数が4本の放射線不透過性ストランドが3本の弾性材料ストランド44と一緒にケーブルの中へ形成される。より多くの又はより少ない本数のストランドが所定のケーブルの中へ組み込まれ、ケーブルは、所望の曲げ特性及び強度特性をもたらすために、多ケーブルで形成されても良い。又、本発明が、それ自体では、入治療用の微細デバイスに容易に適用できなかった種々の材料の使用に適用できることは当業者によって理解されよう。例えば、銅のような材料は子宮内デバイス等に有用であるが、多量に合金が作られたときでも、銅ワイヤーはこのようなデバイスに使用するにはある制限がある。本発明の使用によって、所望の材料の1本又はそれ以上のストランドを有する複合ケーブルは、微細デバイスにいて以前には得られなかった特性のために強さ、撓み、形状記憶、超弾性、放射線不透過等をもたらす他のストランドと一緒に構成される。
【0042】
本発明はまた多くの他の目的に適用できる。図10は放射線不透過性ストランド42及び弾性ストランド44がケーブルの一部分を形成し、治療薬48がストランドのうちの1本に入れられる。このような治療薬は、微小カテーテルの使用によって治療すべき身体の特定な領域内に置かれたとき所望の治療能力をもたらすのに役立つ人の成長ホルモン、ヒドロゲル、又は種々の他の薬を含む。治療薬の投与、治療薬の作用方法及び遅延に応じて、治療作用を望む配置後の時間内に、薬ストランドを外方にコアワイヤーから、ケーブルと一緒に種々の位置の内の任意の位置に置くことが出来る。このような構造は本発明の範囲内に含まれる。
微細ケーブルのストランドの1本又はそれ以上が他のストランドよりも長く、恐らくこれを間欠的に終わらせ、それによって治療的ストランドが他のストランドよりも大きい直径まで延び、かくして、治療的ストランドの治療効果を増した微小ケーブルを作る。このような構造は、微細ケーブルについて構造の連続及び放射線不透過を維持しながら、高い血栓形成を望む場合に有利である。
【0043】
図11は、ケーブルのストランドのほぐれ又は転位なしに高い撓みをもたらすために、微細ケーブル10のストランド12、14を束ねて、所定間隔でバンド50でバンド締めして、複合バンド締めケーブル52を作る。
図12はこの実施形態のバンド締めケーブル50の斜視図である。図示した形態はケーブル内に平行に位置したストランドを示しているが、この構造では、外バンド50内に一次ケーブル10として両方の撚りケーブルを含んで複合ケーブル52を形成することも可能である。この形態は放射線不透過性である1本又はそれ以上の長手方向ストランド14を使用し、かくして、ケーブル内に放射線不透過の連続指示をもたらす。更なる変形形態では、長手方向ケーブル52がバンド50をもった単一の内側部材ケーブル10で形成されることが可能である。
【0044】
図13は、ケーブルの長手方向ストランドがトルク能力を改善した複合ガイドワイヤー等58をもたらす目的で巻きカバー56内に収容される。このような構造は、非常に小さい直径で改善された放射線不透過を有するガイドワイヤー設計に取って特に有利である。この形態並びに他の長手方向配列のストランドケーブルでは、ストランドの数及びストランドがシース内でケーブルに沿って延びる程度は可変であり、あるセクションでは高い剛さ、押す能力及びトルク能力をもたらし、他のセクションでは大きな撓みをもたらすように使用することができる。加えて、本発明による複合ケーブルは、光、熱又は超音波画像要素、のような中実ガイドワイヤー、治療薬配送カテーテルでは通常得られない追加の要素を有してもよく、また一次ワイヤー構造要素を有する先行技術のカテーテル又はガイドワイヤー設計に容易に適用できない材料を利用してもよい。図14a及び14bは本発明のために更に利用できるものを図示しており、外部覆いカバー56が複合ケーブルのトルク能力及び剛さの変化をもたらすために、外側に沿って多少の間隔60で巻かれる。又は、覆いカバー56の厚さ及び幅、並びに複合ガイドワイヤー58に沿う覆いカバーの材料組成は種々の適用のための設計をカストマイズする更なる能力を提供することができる。これらの利点を形状記憶又は超弾性合金の利点と組み合わせて従来得られなかった能力う持ったガイドワイヤー又は他のデバイスをつくることができる。
【0045】
図15は、微細ケーブルを収容するために少なくとも1つの全体の外部シースを有する、本発明による微細ケーブルの横断面を示す。微細ケーブルは1本又はそれ以上のマルチストランド要素で作られ、該ストランドはそれらの構造内に撚り又は長手方向ストランドを更に含んでも良い。シースはケーブルのトルク能力特性う制御するのにも使用することができ、特許出願第08/986,004号 で論じたように、シースはケーブルの長さにわたって段階曲げ及び剛さ特性をしたえるために異なる材料で多層にされてもよい。
【0046】
図17乃至20を参照すると、他の好ましい実施形態では、上記のマルチストランドの微細ケーブルのようなニッケルチタン合金コイルを、間隔を隔てた拡大放射線不透過性部分を有する放射線不透過性ストランドを一次及び又は二次曲がりのコアの中へ挿入することによって放射線不透過性にすることができる。放射線不透過性材料は好ましくは、コイルの所望程度の軟らかさに影響を及ぼさないように所望程度の剛さを有する。材料はプラチナ、金、25℃以下のガラス転位温度(Tg)を有する形状記憶ポリマー、ポリマー、ヒドロゲル、等のビード付でも良いし或いは可撓性ストランドでもよい。放射線不透過性ストランドは、上記のように、マルチストランドコイル並びに引き伸ばしたときに有利に擦れないし、また引伸しに抵抗する純粋のニッケルチタン合金コイルの放射線不透過を高めるのに使用することができる。こような内側の放射線不透過性ストランドて゛は、コイルは例えば、ポリウレタンの形状記憶ポリマーのような他の材料でつくることもできる。
【0047】
図17及び18に示す好ましい実施形態では、放射線不透過性ストランド70は、間隔を隔てられ、プラチナ、金又は25℃以下のガラス転位温度(Tg)を有する形状記憶ポリマーである材料のコアストランド74に例えば半田付け、溶接又はシアノアクリレート接着剤による様な接着剤結合によって取り付けられたプラチナ、金又はタングステンのような放射線不透過性材料の複数本のビード72を有する。ビード付放射線不透過性ストランドはマルチストランド微細ケーブルの中心コアを形成することができ、図18に示すように、ビード付放射線不透過性ストランド70は、該ビード付放射線不透過性ストランドの周りに巻かれた純粋のニッケルタングステン合金コイル76のコアを形成し、コイルには半田付け、溶接、接着剤等によって近位ステム77が結合され、ステムはまた、例えば、プラチナ、金又はタングステンのような材料で放射線不透過性マーカーとして形成することが出来る。好ましい側面では、端ビード78のような1本又はそれ以上のビードを、例えば、シアノアクリレート接着剤81によってコイルのセグメント80に選択的に結合させてもよい。
【0048】
図19に示す他の好ましい実施形態では、放射線不透過性ストランドは、マルチストランド微細ケーブルの内側放射線不透過性コアを形成する例えばプラチナ又は金のような放射線不透過性材料の複数本の間隔を隔てたコイル84で間欠的に巻かれた、例えばプラチナ又は金のような放射線不透過性ワイヤー82を有してもよいし、或いは変形実施形態では、間欠的に巻かれた放射線不透過性ストランドは、該ストランドの周りに巻かれた純粋のニッケルチタン合金コイルのコアを形成しても良い。
【0049】
図20を参照すると、他の好ましい実施形態では、放射線不透過性ストランドは、マルチストランド微細ケーブルの、或いは放射線不透過性ストランドの周りに巻かれた純粋ニッケルチタン合金コイルの内側放射線不透過性コアを形成する間欠的に間隔の隔たった拡張放射線不透過性部分88を持った、例えばプラチナ又は金のような放射線不透過性ワイヤー86からなっていても良い。
【0050】
介入治療及び血管手術に使用するために、血管系の一部分に挿入されて血管系の一部分を閉塞するようになった三次元閉塞デバイスは上記のように、弾性材料の複数本の可撓性ストランドと、血管手術中デバイスの放射線不透過性マーカーをなす少なくとも1つの放射線不透過性ストランドとを有する少なくとも1つのマルチストランド微細ケーブルで形成することが出来る。閉塞デバイスは図5に示すように、一次コイル形状、及びほぼらせん形状、円錐形状又は図4及び8に示す球形形状のような球形形状でよい拡張した二次の三次元コイル形態又は形状を有するように構成される。このような三次元形状の閉鎖デバイスを作るのに適したマンドレルは、例えば、アルミナ又はジルコニアのような耐火材料で形成される。マンドレルは典型的には、閉鎖デバイスに与えく一般的な三次元形状を有し、該三次元形状は、ほぼらせん形状、円錐形状又は球形形状を有してもよいし、或いはこのような形態を、治療すべき特定な血管構造に合うように閉鎖デバイスに与えるように設計されたユニークな形状を有してもよい。マンドレルは、上記の微細ケーブル閉鎖デバイス、複数本の微細ケーブル閉鎖デバイス、又は複合微細ケーブル閉塞デバイスの巻き付け及び熱処理のための支持体を形成し、理想的には、デバイスの熱処理中閉塞デバイスを汚染しない。マンドレルの表面は好ましくは、閉塞デバイスがマンドレルに巻かれるとき、閉塞デバイスを整列させるための複数本の円周溝を有する。マンドレルの表面は又、所望な形態に巻くのを助けるために、微細ケーブル、複数本の微細ケーブル、又は複合微細ケーブルの1本又はそれ以上の端を受け入れるための1本又はそれ以上の孔を有する。
【0051】
次いで、巻かれた閉塞デバイスを、適当な温度で、閉塞デバイスに含まれる形状記憶材料に形態を与えるのに十分な時間熱処理する。ほぼ4時間又はそれ以上、約1100°Fの温度での熱処理は、典型的には、形状記憶材料がニッケルチタン超弾性合金であるときには形態を与えるのに十分であるが、閉塞デバイスが熱によって影響されることがある繊維又は治療薬を含むときには、利用される温度を実質的に下げてもよく、従って、当業者には明らかであるように、熱処理時間を調節してもよい。変形例として、治療薬が高い温度に影響され易くないときには、三次元形状の形成後に治療薬を加えるのがよい。熱処理後、閉塞デバイスをマンドレルから取り外し、使用のためのカテーテル又はカニューレの中に入れられるように所望なつぶれた一次形態に冷間加工する。これらの技術は、ニッケル−チタン合金以外の形状記憶材料を使用するケーブルを含む、本発明によって作られた種々のケーブルに使用することができることは理解されよう。閉塞デバイスが血管治療中血管系の中の目的地に達したとき、閉塞デバイスはマンドレル上での熱処理から与えられた二次の弛張した拡張三次元形状を呈する。
【0052】
他の好ましい実施形態では、介入治療及び血管手術に使用するために、血管系の一部分へ挿入されて血管系の一部分を閉塞するようになった三次元の多面体閉塞デバイスが設けられる。閉塞デバイスは、上記のように、弾性材料の複数本の可撓性ストランドと、血管手術中デバイスの放射線不透過性マーカーをなす少なくとも1つの放射線不透過性ストランドとを有する少なくとも1つのマルチストランド微細ケーブルと、内端が中心で互いに連結され、好ましい側面では、内端が中心コイル本体に連結され、中心コイル本体から外方向に放射する多コイル、好ましくは4つ又はそれ以上のコイルとで形成することが出来る。動脈瘤内の治療部位の血管に挿入されたとき、閉塞デバイスの放射コイルアームが延びて血管を三次元で満たし、閉塞デバイスを血管の形状に順応させる。かくして、好ましい側面では、閉塞デバイスの放射コイルは、対象又は非対象の四面体、五面体、六面体又はその他の多面体形状を形成し、好ましくは、放射コイルが中心コイル本体から外方に放射すると、拡張した直径を有する円錐形コイルアームから形成され、放射コイルアームは大きい直径の軟らかい外端を有する。中心コイル本体は球形でも、丸くても良く或いは対応的に、立方体、四面体、五面体、又はその他の適当な多面体でもよい。典型的な動脈瘤はほぼ10mmの外径を有し、コイルアームも典型的には、ほぼ10mmの外径を有する。
【0053】
図21に示すように、1つの好ましい三次元の放射コイル形態90は六面体形態を有する一次巻きコイルと、三次元座標の3つのX、Y、Z軸で中心コイル接合部94から放射する6つの円錐形コイルアーム92とで構成される。このような三次元放射コイル形態は、円錐形マンドレルに六面体形態の放射アームをここに巻き、コイルの内先端96を溶接、ハンダ付け、シアノアクリレートのような接着剤等で互いに結合させることによって形成される。上記の球形コイルのような中心コイル本体98も好ましくはコイルアームの内端に同様に結合される。
【0054】
図22を参照すると、他の好ましい実施形態では、閉塞デバイスの三次元放射六面体コイル形態100も一次巻きコイルと、三次元座標を形成する3つのX、Y、X軸で中心コイルボール又は球104から放射する6つの円錐形コイル又はコイルアーム102とで構成される。中心コイルボールも例えば、立方体の形状を有する。コイルアームの外径は典型的には、ほぼ10mmであり、中心コイルボール又は球き直径は典型的には直径が3mmである。六面体コイルは、上記のように、マンドレルの周りに中心球形コイルを巻き、次いで6つの放射円錐コイルシースの内先端106を、溶接、ハンダ付け、シアノアクリレートのような接着剤等で、上記のように、中心球形コイル108に接合することによって形成される。変形例として、六面体コイル形態は、中心球形コイルを巻き、中心から上下に放射円錐コイルアームの二重巻きによって放射アームを形成することによってコイルの連続一次巻きとして形成され、放射円錐コイルアームの各々は適当な位置で中心球の周りに巻かれる。
【0055】
図23を参照すると、共通の中心コイルボール又は球から放射する6つの円錐形コイルを持ったこのような六面体形態は、例えば、アルミナ又はジルコニアのような耐火材料で形成されたマンドレル110の周りにコイルを巻き、例えば、球形、丸、立方体、六面体、五面体、その他の多面体中心本体のような中心本体114から放射する逆円錐形コイルシーム112を有することによって形成される。マンドレルは上記のように三次元放射六面体コイル閉塞デバイスの巻き及び熱処理のための支持体を形成し、理想的には、閉塞デバイスの熱処理中閉塞デバイスを汚染させない。マンドレルの中心本体の表面は好ましくは、閉塞デバイスを整列させるための複数本の円周溝116を有する。マンドレルの表面は又、閉塞デバイスがマンドレルに巻かれるとき、所望な形態に巻くのを助けるために、六面体閉塞デバイスを形成する微細ケーブル、複数本の微細ケーブル、又は複合微細ケーブルの1本又はそれ以上の端を受け入れるための1本又はそれ以上の孔118を有する。
【0056】
図24に示す他の形態では、他の好ましい変形き三次元放射コイル形態120が例えば、らせん巻きのような一次巻きコイルの二次巻きコイルであり、二次巻きコイルは、立方体形状を有するとして示す、共通の中心コイル124から、三次元座標の3つのX、Y、Z軸で、放射する6つの円錐形コイルアーム122をもった六面体形態を有する。コイルアームの外径は典型的には、ほぼ10mmであり、中心コイルボール又は球の直径は典型的には、直径が3mmである。二次六面体形態は、一次らせん付コイルを適当なマンドレルの周りに巻き、次いで、6つの放射コイルアームの内先端126を、溶接、ハンダ付け、シアノアクリレートのような接着剤等で、上記のように、共通の中心コイル128に接合することによって形成される。変形例として、六面体コイル形態は、中心コイル本体を巻き、中心から上下に放射円錐コイルアームの二重巻きによって放射アームを形成することによってコイルの連続一次巻きとして形成され、放射円錐コイルアームの各々は適当な位置で中心球の周りに巻かれる。
【0057】
上記のように、次いで、共通の中心コイルから放射する四面体、五面体、六面体、又はその他の多面体付閉塞デバイスを適当な温度で、閉塞デバイスを形成する形状記憶材料に弛張形態を与えるに十分な時間マンドレル上で熱処理する。次いで、閉塞デバイスを、カテーテルを介して所望治療部位に配送するのに適した形状に冷間加工し、閉塞デバイスが血管治療中血管形の中の目的地に達したとき、閉塞デバイスはマンドレル上での熱処理から与えられた弛張し且つ拡張した三次元形状を呈する。
【0058】
図25及び26に示す他の好ましい実施形態では、ニッケル−チタン合金の1本又はそれ以上の可撓性ストランドで形成されたらせん微細コイル130が、閉塞デバイスの配置後部位の治療を高めるのに使用される、コイルの隣接したループに有利には織り込まれた1本又はそれ以上の治療用繊維136を有する。らせん微細コイルも、上記のように、1本又はそれ以上の軸線方向配置の放射線不透過性ワイヤーを含むように成形される。変形例として、1本又はそれ以上の治療用繊維もコイルの非隣接ループに織り込まれてもよい。治療用繊維は好ましくは、配置後活性になろうとする、人間の成長ホルモン、コラーゲン、成長因子をもった改質ポリマー、遺伝子治療の遺伝子物質、抗原等のような治療薬の一定時間後の放出を行う物質で作られる。図26に示すように、多繊維が設けられるときには、異なる繊維は、同じコイルの中で、異なる治療を行う異なる治療薬を備えることができる。繊維は好ましくは、コイル形状の熱固定後、手でコイルに織り込まれる。
【0059】
図27及び28に示す他の好ましい実施形態では、ニッケル−チタン合金の複数本の可撓性ストランド142で形成され、上記のように少なくとも1本又はそれ以上の中心に軸線方向に配置された放射線不透過性ワイヤー144を有するらせん微細コイル140が、閉塞デバイスの配置後部位の治療を高めるために、コイルの隣接したループの多ストランドに、有利には織り込まれた、上記のように、一本又はそれ以上の治療用繊維136を有する。変形例として、1本又はそれ以上の治療用繊維もコイルの非隣接ループのストランドに織り込まれてもよい。
図28に示すように、多ストランドが設けられるときには、異なる繊維は、同じコイルの中で、異なる治療を行う異なる治療薬を備えることができる。一本又はそれ以上の繊維は好ましくは、マルチストランド微細コイルの巻き付け中マルチストランド微細コイルのストランドに織り込まれる。
【0060】
本発明の特定な形態を図示し、且つ説明したけれども、発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の修正をなすことが出来ることは以上の説明からあきらかであろう。従って、本発明は添付の請求項によって制限されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明によって構成された放射線不透過性微細ストランドケーブルの斜視図である。
【図2】図1の2−2における断面図である。
【図3】本発明のケーブルで形成されたらせん血管閉塞コイルを示す。
【図4】本発明のコイルを使用して形成された球形血管閉塞構造を示す。
【図5】本発明のケーブルを使用して形成された積み重ねコイルの血管閉塞デバイスを示す。
【図6】血管閉塞コイルを動脈瘤に向かって近づけていることを示す、動脈瘤と血管部材の断面図である。
【図7】動脈瘤内で展開させるのに先立って動脈瘤の中へ導入された血管閉塞デバイスを示す。
【図8】本発明のケーブルで形成され、動脈瘤内で展開させた球形血管閉塞コイルを示す。
【図9】ケーブル内に複数本の放射線不透過性ストランドを含む本発明の好ましい実施形態の変形例を示す。
【図10】本発明の放射線不透過性コイル内の治療用部材を有する好ましい変形実施形態を示す。
【図11】ケーブルのストランドをケーブルの周りの多ストランドからなる外部束縛部内に配列させた、本発明の変形実施形態を示す。
【図12】図11の実施形態の斜視図である。
【図13】ケーブルの外部束縛部がケーブルの周りに巻かれたシースてある、図12の実施形態にたいする変形実施形態を示す。
【図14a】図13の実施形態の変形実施形態の斜視図である。
【図14b】図13の実施形態の変形実施形態の斜視図である。
【図15】複数本のマルチストランドケーブルがケーブルを囲む外部シース内に含まれる、変形実施形態の断面図である。
【図16】図14の実施形態の斜視図である。
【図17】本発明の他の好ましい実施形態によるビード付放射線不透過性ストランドの平面図である。
【図18】形状記憶コイルに挿入された図17のビード付放射線不透過性ストランドの断面図である。
【図19】間欠的に間隔を隔てたコイルを持った放射線不透過性ストランドの好ましい変形実施形態の平面図である。
【図20】間隔を隔てた拡大放射線不透過性部分を有する放射線不透過性ストランドの好まして変形実施形態の平面図である。
【図21】本発明の原理による一次巻き多面体閉塞デバイスの好ましい三次元放射コイル形態の概略図である。
【図22】本発明の原理による一次巻き多面体閉塞デバイスの好ましい変形実施形態の概略図である。
【図23】図22の多面体閉塞デバイスを形成するマンドレルの斜視図である。
【図24】本発明の原理による二次巻き多面体閉塞デバイスの好ましい変形実施形態の該略図である。
【図25】治療用繊維をコイルの隣接したループの周りに織り込んだ、本発明の原理によるらせん血管閉塞コイルの他の好ましい変形実施形態の斜視図である。
【図26】複数本の治療用繊維をコイルの隣接したループの周りに織り込んだ、本発明の原理によるらせん血管閉塞コイルの他の好ましい変形実施形態の斜視図である。
【図27】治療用繊維をマルチストランドコイルの隣接したループに織り込んだ、本発明の原理によるらせんマルチストランド血管閉塞コイルの他の好ましい変形実施形態の斜視図である。
【図28】複数本の治療用繊維をマルチストランドコイルの隣接したループのストランドに織り込んだ、本発明の原理によるらせんマルチストランド血管閉塞コイルの他の好ましい変形実施形態の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
介入治療及び血管手術に使用され、血管構造の一部に挿入されるようになったデバイスであって、
外側コイル部分及び内側コア部分を有する形状記憶コイルを有し、前記形状記憶コイルはつぶされた一次コイル形態及び三次元形状を備えた拡大二次形態を有し、
更に、デバイスの展開形態の放射線不透過性マーカーをなすために、形状記憶コイルのコアを通って延びる放射線不透過性ストランドを含み、前記放射線不透過性ストランドは前記形状記憶コイル内に配置された間欠的に間隔を隔てた拡大部分を有する、デバイス。
【請求項2】
前記形状記憶コイルが弾性材料の複数本の可撓性ストランドを有するマルチストランドコイルからなる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記形状記憶コイルが単一のストランドコイルからなる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記単一のストランドコイルがニッケル−チタン合金からなる、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記単一のストランドコイルが形状記憶ポリマ−からなる、請求項3に記載のデバイス。
【請求項6】
前記拡大部分がプラチナ及び金からなる群から選択された放射線不透過性材料からなる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記拡大部分が材料のコアストランドに間隔を隔てて設けられた放射線不透過性材料の複数のビードからなる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記ビードがプラチナ、金及びタングステンからなる群から選択された放射線不透過性材料からなる、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記複数のビードのうちの少なくとも1つが形状記憶コイルのセグメントに結合されている、請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
端ビードが形状記憶コイルのセグメントに結合されている、請求項7に記載のデバイス。
【請求項11】
前記拡大部分が前記コアストランドの周りに間隔を隔てて間欠的に巻かれた複数のコイルからなる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記コアストランドがプラチナ及び金からなる群から選択された放射線不透過性材料からなる、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記間隔を隔てたコイルがプラチナ及び金からなる群から選択された放射線不透過性材料からなる、請求項11に記載のデバイス。
【請求項14】
前記コアストランドがプラチナ、金、25℃以下のガラス転位温度(Tg)を有する形状記憶ポリマ−、ヒドロゲル、アモルファスゲル、及び繊維からなる群から選択された材料からなる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
介入治療及び血管手術に使用され、血管構造の一部に挿入するようになった閉塞デバイスであって、
つぶされた一次コイル形態及び三次元の多面体の拡大した2次形態を有する形状記憶材料で形成された複数のコイルア−ムを有し、前記コイルア−ムが内端及び外端を有し、前記コイルア−ムの前記内端が一緒に連結されており、
更に、前記コイルア−ムの前記内端に連結された中心コイル本体を有する、閉塞デバイス。
【請求項16】
前記複数のコイルア−ムが、各々内先端を有する円錐形のコイルで形成され、前記内先端が前記中心本体に連結され、前記円錐形状のコイルは、該コイルが外方に放射する時拡張する直径を有する、請求項15に記載の閉塞デバイス。
【請求項17】
前記中心三次元コイルが球形、丸く、及び立方体の形状からなる群から選択された形状を有する、請求項15に記載の閉塞デバイス。
【請求項18】
前記複数のコイルア−ムが、弾性材料の複数本の可撓性ストランドと、放射線不透過性マーカーをなす少なくとも1本の放射線不透過性ストランドと、を有する少なくとも1本のマルチストランド微細ケ−ブルからなる、請求項15に記載の閉塞デバイス。
【請求項19】
前記複数のコイルア−ムが、一次らせん巻きコイルの少なくとも1本の二次巻きコイルからなる、請求項15に記載の閉塞デバイス。
【請求項20】
前記中心三次元コイルが、一次らせん巻きコイルの二次巻きコイルからなる、請求項16に記載の閉塞デバイス。
【請求項21】
介入治療及び血管手術に使用され、血管構造の一部に挿入されるようになったデバイスであって、
つぶされた一次コイル形態及び三次元形状を備えた拡張した二次形態を有するコイルを有し、前記コイルは弾性材料の少なくとも1本の可撓性ストランドで形成され、
更に、デバイスの配置後に部位の処置を高めるためにコイルに織り込まれた少なくとも1本の可撓性ストランドを含む、デバイス。
【請求項22】
前記少なくとも1本の可撓性ストランドが弾性材料の複数の可撓性ストランドと、デバイスの展開形態の放射線不透過性マーカーをなす少なくとも1本の放射線不透過性ストランドと、からなる、請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記少なくとも1つの治療用繊維がコイルの隣接したループの周りに織り込まれている、請求項21に記載のデバイス。
【請求項24】
前記少なくとも1つの治療用繊維がコイルの非隣接したループの周りに織り込まれている、請求項21に記載のデバイス。
【請求項25】
前記少なくとも1つの治療用繊維がコイルの隣接したループの多ストランドに織り込まれている、請求項21に記載のデバイス。
【請求項26】
前記少なくとも1つの治療用繊維がコイルの非隣接したループの多ストランドに織り込まれている、請求項21に記載のデバイス。
【請求項27】
前記少なくとも1つの治療用繊維が、デバイスの配置後に活性になるようにした治療薬の一定時刻の解放をもたらす材料で作られている、請求項21に記載のデバイス。
【請求項28】
前記治療薬が人成長ホルモン、コラ−ゲン、成長因子をもった改質ポリマー、遺伝子治療のための遺伝子物質、及び抗原からなる群から選択される、請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
前記少なくとも1つの治療用繊維が、複数の治療用繊維と、異なる治療を行うために異なる治療薬を持ったコイルにされた異なる繊維とを有する、請求項27に記載のデバイス。
【請求項30】
前記コイル2次三次元形態がらせん形である、請求項21に記載のデバイス。
【請求項31】
前記少なくとも1本の可撓性ストランドがニッケル−チタン合金からなる、請求項21に記載のデバイス。
【請求項32】
介入治療及び血管手術に使用され、血管構造の一部に挿入されるようになったデバイスであって、
外側コイル部分及び内側コア部分を有する形状記憶コイルを有し、前記形状記憶コイルはつぶされた一次コイル形態及び三次元形状を備えた拡大二次形態を有し、
前記放射線不透過性ストランドは前記形状記憶コイル内に配置された間欠的に間隔を隔てた拡大部分を有する、デバイス。
【請求項33】
前記形状記憶コイルが弾性材料の複数本の可撓性ストランドを有するマルチストランドコイルからなる、請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
前記形状記憶コイルが単一のストランドコイルかちなる、請求項32に記載のデバイス。
【請求項35】
前記単一のストランドコイルがニッケル−チタン合金からなる、請求項34に記載のデバイス。
【請求項36】
前記単一のストランドコイルが形状記憶ポリマ−からなる、請求項34に記載のデバイス。
【請求項37】
前記拡大部分がプラチナ及び金からなる群から選択された放射線不透過性材料からなる、請求項32に記載のデバイス。
【請求項38】
前記拡大部分が材料のコアストランドに間隔を隔てて設けられた放射線不透過性材料の複数のビードからなる、請求項32に記載のデバイス。
【請求項39】
前記ビードがプラチナ、金及びタングステンからなる群から選択された放射線不透過性材料からなる、請求項38に記載のデバイス。
【請求項40】
前記複数のビードのうちの少なくとも1つが形状記憶コイルのセグメントに結合されている、請求項38に記載のデバイス。
【請求項41】
前記拡大部分が前記コアストランドの周りに間隔を隔てて間欠的に巻かれた複数のコイルからなる、請求項38に記載のデバイス。
【請求項42】
少なくとも1本の前記コアストランドがプラチナ及び金からなる群から選択された放射線不透過性材料からなる、請求項32に記載のデバイス。
【請求項43】
前記間隔を隔てたコイルがプラチナ及び金からなる群から選択された放射線不透過性材料からなる、請求項41に記載のデバイス。
【請求項44】
少なくとも1本の前記コアストランドがプラチナ、金、25℃以下のガラス転位温度(Tg)を有する形状記憶ポリマ−、ヒドロゲル、アモルファスゲル、及び繊維からなる群から選択された材料からなる、請求項32に記載のデバイス。
【請求項45】
介入治療及び血管手術に使用され、血管構造の一部に挿入されるようになったデバイスであって、
つぶされた一次コイル形態及び三次元形状を備えた拡張した二次形態を有するコイルを有し、
更に、前記少なくとも1つの治療用繊維がデバイスの配置後に血管構造の部位の処置を高めるためにコイルに織り込まれ、前記コイルは弾性材料の少なくとも1本の可撓性ストランドで形成され、少なくとも1本の放射線不透過性ストランドはデバイスの展開形態の放射線不透過性マーカーをなす、デバイス。
【請求項46】
前記少なくとも1つの治療用繊維がコイルの隣接したループの周りに織り込まれている、請求項45に記載のデバイス。
【請求項47】
前記少なくとも1つの治療用繊維がコイルの隣接したループの周りに織り込まれている、請求項45に記載のデバイス。
【請求項48】
前記少なくとも1つの治療用繊維がコイルの隣接したループの多ストランドに織り込まれている、請求項45に記載のデバイス。
【請求項49】
前記少なくとも1つの治療用繊維がコイルの非隣接したループの多ストランドに織り込まれている、請求項45に記載のデバイス。
【請求項50】
前記少なくとも1つの治療用繊維が、デバイスの配置後に活性になるようにした治療薬の一定時刻の解放をもたらす材料で作られている、請求項45に記載のデバイス。
【請求項51】
前記治療薬が人成長ホルモン、コラ−ゲン、成長因子をもった改質ポリマー、遺伝子治療のための遺伝子物質、及び抗原からなる群から選択される、請求項50に記載のデバイス。
【請求項52】
前記少なくとも1つの治療用繊維が、複数の治療用繊維と、異なる治療を行うために異なる治療薬を持ったコイルにされた異なる繊維とを有する、請求項50に記載のデバイス。
【請求項53】
前記コイル2次三次元形態がらせん形である、請求項45に記載のデバイス。
【請求項54】
前記複数の可撓性ストランドがニッケル−チタン合金からなる、請求項45に記載のデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14a】
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【図14b】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2008−119488(P2008−119488A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−332399(P2007−332399)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【分割の表示】特願2000−523939(P2000−523939)の分割
【原出願日】平成10年12月4日(1998.12.4)
【出願人】(500261835)マイクルス コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】