説明

動脈瘤を処置するデバイス

ヒトまたは哺乳類の患者の動脈瘤を処置するシステム、デバイスおよび方法において、流体を保持するように構成される移植可能部材が提供される。この部材は、動脈瘤を有する血管と連結して配置され、前記血管の動脈瘤に圧力を及ぼすように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒトまたは哺乳類の患者の血管の動脈瘤を処置する方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
動脈瘤は、疾病または血管壁が弱くなることによって起こる血管の局所的な、血液の充満した膨張(風船状の膨らみ)である。動脈瘤は、脳の基部の動脈(ウイリス動脈輪)、および大動脈(心臓から出てくる主動脈)いわゆる大動脈瘤において最も一般的に起こる。血管の膨らみは、いかなるときに破裂して死に至らしめかねない。動脈瘤は、より大きくなると、より破裂しやすくなり、動脈瘤は自然に成長するため、検出されていない場合、十分な時間が経つと、必然的に破裂点に到達する。
【0003】
動脈瘤は深刻な結果に至るため、現在は一般的に、動脈瘤の存在を早期に発見するために検診が行われる。大動脈の動脈瘤の場合には、血液の充満した膨張は、一般に、脚部へと延びるY分岐点の近くの腹部に位置する。この位置では、大動脈は典型的に幅約2.5センチメートルであり、これはたとえば超音波またはX線ベースの測定デバイスを使用して測定可能である。
【0004】
大動脈瘤を検出した場合の既存の処置は、観血的手術を使用して血管の周囲にステントを移植することを含む。代替の外科的処置は、鼠径部から管を移植、大腿動脈を介してステントを定位置に案内し、そこで血流が管を介して大動脈瘤をバイパスできるようにすることである。後者の処置法は、血流に異物を導入するときに、塞栓が形成されやすいという欠点を有する。
【0005】
ゆえに、より堅牢であり、より合併症の少ない大動脈瘤の処置法の必要性が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、動脈瘤の処置および監視に関連した問題のいくつかを克服する、または少なくとも低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的および他の目的は、添付の特許請求の範囲に述べられる方法、システム、およびデバイスによって得られる。こうして、動脈瘤の周囲に部材を設けることによって、動脈瘤を処置および監視することができる。
【0008】
一実施形態によると、流体を保持するように構成された移植可能部材を備えるデバイスが提供される。この部材は、動脈瘤を有する血管と連結して配置され、動脈瘤に圧力を及ぼすように構成される。これによって、動脈瘤の破裂を防ぐことができる。
【0009】
一実施形態によると、デバイスは、前記動脈瘤の膨張を防止または低減するように構成される。
【0010】
一実施形態によると、デバイスは手術後に調整されるように構成される。
【0011】
一実施形態によると、デバイスは、所定の処置間隔内において、前記動脈瘤にかかる圧力の自己調整を行うように構成される。
【0012】
一実施形態によると、デバイスはまた、制御ユニットおよびセンサを備え得る。こうして、制御ユニットは、センサによって生成された信号に基づいて圧力調節を制御するように構成される。
【0013】
一実施形態によると、デバイスはまた、部材の圧力を調節するように構成される圧力調節器を備え得る。
【0014】
一実施形態によると、移植可能部材はY形状であり、大動脈分岐部に配置されるように構成され得る。
【0015】
一実施形態によると、デバイスは、処置される患者の拡張期血圧に等しいか、またはそれ未満である圧力をかけるように構成され得る。
【0016】
一実施形態によると、動脈瘤が膨張すると、デバイスが、血管にかかる圧力を増すように構成され得る。
【0017】
一実施形態によると、デバイスはまた、動脈瘤の膨張を感知するセンサを備え得る。
【0018】
一実施形態によると、デバイスはまた、移植可能部材の内部に配置された電極によって動脈瘤の壁を刺激する電気信号を与えるように構成される電気パルス生成器を備え得る。
【0019】
好ましい実施形態では、システムは、デバイスを手動で非侵襲的に制御するように患者に移植することのできる少なくとも1つのスイッチを備える。
【0020】
別の好ましい実施形態では、システムは、デバイスを非侵襲的に制御する無線リモート・コントロールを備える。
【0021】
好ましい実施形態では、システムは、デバイスを作動させる液圧式作動デバイスを備える。
【0022】
一実施形態では、システムは、デバイスを作動させるモータまたはポンプを備える。
【0023】
本発明はまた、デバイスを移植する方法、およびデバイスを制御するように構成されるコンピュータ・プログラム製品に及ぶ。
【0024】
以下に説明される組み合わせの実施形態における特徴の4つの組み合わせのいずれかの任意の特徴は、任意の組み合わせで、ならびに、本願の他の図または図の文または説明のいずれかに説明される任意の他の特徴または実施形態との組み合わせで、使用可能である。
【0025】
第1の組み合わせ実施形態は電気刺激を含み、以下のものを備える。
【0026】
ヒトまたは哺乳類の患者の血管の動脈瘤を処置する刺激デバイスを含む医療用デバイスであって、このデバイスは、
動脈瘤に近接して連結して配置されるように構成された少なくとも1つの移植可能電極を備え、この少なくとも1つの電極が、動脈瘤の壁部分に電気刺激パルスを与えるように構成される。
【0027】
少なくとも1つの電極は、複数の刺激点を刺激するように構成される。代替として、少なくとも2つの電極が設けられ、刺激点の群が個別に刺激されるように制御可能である。
【0028】
正および負の電気刺激パルスを生成するように構成されるパルス生成器。
【0029】
一定の電流を有し得る電気刺激パルス、および好ましくは刺激デバイスは、血管が休むことができるように中断を有するパルス列の刺激として電気刺激パルスを送る。
異なる時間間隔で電気刺激パルスを送る刺激デバイス。
好ましくはパルス幅変調刺激パルスとして電気刺激パルスを送るデバイス。
【0030】
好ましくは、心収縮期の間に電気刺激パルスを送る刺激デバイス。
動脈瘤の膨張を検出する監視システムをさらに備える刺激デバイス。また、全ての速い膨張および死に至らしめる破裂を回避すること。
その場合、動脈瘤の膨張を検出したとき、前記監視システムは刺激の強度および/または位置を増し得る。
【0031】
本明細書に開示される任意の特徴による医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する方法であって、この方法は、
患者の腹腔に針または管状の器具を挿入するステップと、
患者の身体の一部分を気体で満たし、それによって前記腹腔を膨張させるように、針または管状の器具を使用するステップと、
前記腔内に少なくとも2つの腹腔鏡套管針を配置するステップと、
腹腔鏡套管針の1つを介してカメラを前記腔内へと挿入するステップと、
前記少なくとも2つの腹腔鏡套管針の1つを介して少なくとも1つの切開用具を挿入するステップと、
血管の動脈瘤の領域を切開するステップと、
刺激デバイスを備える前記医療用デバイスを前記動脈瘤のある血管上に配置するステップと、
動脈瘤壁の緊張度を増すように前記動脈瘤を刺激するステップとを含む。
【0032】
本明細書に開示される任意の特徴を含む医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する代替の方法であって、この方法は、
患者の胸腔に針または管状の器具を挿入するステップと、
患者の身体の一部分を気体で満たし、それによって前記胸腔を膨張させるように、針または管状の器具を使用するステップと、
前記腔内に少なくとも2つの腹腔鏡套管針を配置するステップと、
腹腔鏡套管針の1つを介してカメラを前記腔内へと挿入するステップと、
前記少なくとも2つの腹腔鏡套管針の1つを介して少なくとも1つの切開用具を挿入するステップと、
血管の動脈瘤の領域を切開するステップと、
刺激デバイスを備える前記医療用デバイスを前記動脈瘤のある血管上に配置するステップと、
動脈瘤壁の緊張度を増すように前記動脈瘤を刺激するステップとを含む。
【0033】
本明細書に開示される任意の特徴を含む医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する代替の方法であって、前記方法は、
前記哺乳類の患者の腹壁または胸壁の皮膚を切るステップと、
動脈瘤の領域を切開するステップと、
刺激デバイスを備える前記医療用デバイスを前記動脈瘤上に配置するステップと、
動脈瘤壁の緊張度を増すように前記動脈瘤を刺激するステップとを含む。
【0034】
本明細書に開示される任意の特徴を含む医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する方法であって、前記方法は、
前記哺乳類の患者の皮膚を切るステップと、
動脈瘤の領域を切開するステップと、
刺激デバイスを備える前記医療用デバイスを前記動脈瘤上に配置するステップと、
動脈瘤壁の緊張度を増すように前記動脈瘤を刺激するステップとを含む。
【0035】
さらに、コンピュータ上で実行されると、動脈瘤に近接して連結して配置されるように構成される移植可能電極のための信号パターンをコンピュータに生成させるコンピュータ・プログラム部分を備えるコンピュータ・プログラム製品であって、少なくとも1つの電極は、動脈瘤の壁部分に電気刺激パルスを与えるように構成される。
このコンピュータ・プログラム製品を備えるデジタル記憶媒体を含むデバイス。
【0036】
第2の組み合わせ実施形態は、動脈瘤に圧力をかける液圧式システムを含み、以下のものを備える。
【0037】
ヒトまたは哺乳類の患者の動脈瘤を処置するデバイスであって、このデバイスは、
流体を保持するように構成される移植可能部材を備え、前記部材は、動脈瘤を有する血管と連結して配置されるように構成され、前記部材は前記血管の動脈瘤に圧力を及ぼすように構成される。
【0038】
好ましくは、前記動脈瘤の膨張を防止または低減するように構成されるデバイス。
【0039】
手術後に調整されるように構成されるデバイス。このデバイスは、通常、非侵襲的に調整可能である。
【0040】
好ましくは、所定の処置間隔内において、前記動脈瘤にかかる圧力の自己調整を行うように構成されるデバイス。
制御ユニットおよびセンサを通常備えるデバイスであって、制御ユニットは、センサによって生成された信号に基づいて圧力調整を制御するように構成される。
センサは、任意のタイプのセンサを備え得る。好ましくは、圧力調節器は、部材の圧力を調節するように構成され、圧力調節器は、好ましくは、圧力差を低減するように、または動脈瘤に実質的に均一な外圧を与えるように、心収縮期および心拡張期の間の移植可能部材の圧力の差を均すように構成される。圧力調節器は、圧力タンクを備え得る。
【0041】
代替としてY形になった移植可能部材であって、移植可能のY形部材は、通常、大動脈分岐部に配置されるように構成される。
【0042】
一実施形態における圧力調節器は、膨張可能な第1リザーバを備える。
膨張可能な第1リザーバは、好ましくはばね付きである。
好ましい実施形態における圧力調節器がポンプを備えるデバイス。
第2リザーバ、および第1リザーバと第2リザーバとの間で液体を移動するように構成されるポンプをさらに備えるデバイス。
好ましくは前記第1リザーバが所定の最適圧力調節容積処置間隔を有し、前記ポンプが、前記調節間隔内において前記第1リザーバを保持するように第1リザーバから第2リザーバへと液体を送り、前記動脈瘤が膨張すると、前記移植可能部材から前記第1リザーバに液体を送るように構成されるデバイス。
【0043】
好ましくは、処置される患者の拡張期血圧に等しいか、またはそれ未満である圧力を与えるデバイス。
【0044】
好ましくは、動脈瘤が膨張すると血管にかかる圧力を増すように構成されるデバイス。
動脈瘤が好ましくはある時間間隔の間に所定の値よりも膨張すると、血管にかかる圧力を増すように構成される制御デバイスを備えるデバイス。
動脈瘤が膨張すると、血管にかかる圧力を制御することによって前記動脈瘤の膨張を制御するように構成される制御ユニット。
好ましくは、動脈瘤の膨張を感知するセンサをさらに備えるデバイス。
【0045】
好ましくは、動脈瘤の膨張を制御するように、センサによって生成される信号に基づいて移植可能部材の容積を直接的または間接的に制御するように構成される容積制御ユニットをさらに備えるデバイスであって、通常、前記容積制御ユニットは、前記移植可能部材からの流体の流れまたは前記移植可能部材に満たされた前記流体の圧力を示す信号に基づいて移植可能部材の容積を制御する。
移植可能部材が複数の小リザーバに分割されるデバイス。
小リザーバが、血管に沿って軸方向にまたは血管に沿って径方向に設けられたデバイス。
好ましくは、少なくとも1つのリザーバが前記動脈瘤の上方に配置され、1つのリザーバが前記動脈瘤の下方に配置されるデバイス。
【0046】
センサからの信号に基づいて、動脈瘤が膨張しているときを決定する論理回路系をさらに備えるデバイス。
移植可能部材の内部に配置された電極によって動脈瘤壁を刺激する電気信号を与えるように構成される電気パルス生成器をさらに備えるデバイス。
動脈瘤を刺激する電気刺激信号の位置に合わせて変化するように構成される制御ユニット。
【0047】
本明細書に開示される任意の特徴による医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する方法であって、この方法は、
患者の腹腔に針または管状の器具を挿入するステップと、
患者の身体の一部分を気体で満たし、それによって前記腹腔を膨張させるように、針または管状の器具を使用するステップと、
前記腔内に少なくとも2つの腹腔鏡套管針を配置するステップと、
腹腔鏡套管針の1つを介してカメラを前記腔内へと挿入するステップと、
前記少なくとも2つの腹腔鏡套管針の1つを介して少なくとも1つの切開用具を挿入するステップと、
血管の動脈瘤の領域を切開するステップと、
前記動脈瘤のある血管上にデバイスを配置するステップと、
デバイスが前記動脈瘤に及ぼす圧力を調整するステップとを含む。
【0048】
本明細書に開示される任意の特徴を含む医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する代替の方法であって、この方法は、
針または管状の器具を患者の胸腔に挿入するステップと、
患者の身体の一部分を気体で満たし、それによって前記胸腔を膨張させるように、針または管状の器具を使用するステップと、
前記腔内に少なくとも2つの腹腔鏡套管針を配置するステップと、
腹腔鏡套管針の1つを介してカメラを前記腔内へと挿入するステップと、
前記少なくとも2つの腹腔鏡套管針の1つを介して少なくとも1つの切開用具を挿入するステップと、
血管の動脈瘤の領域を切開するステップと、
前記動脈瘤のある血管上にデバイスを配置するステップと、
前記デバイスが前記動脈瘤に及ぼす圧力を調整するステップとを含む。
【0049】
本明細書に開示される任意の特徴を含む医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する代替の方法であって、前記方法は、
前記哺乳類の患者の腹壁または胸壁の皮膚を切るステップと、
動脈瘤の領域を切開するステップと、
前記デバイスを前記動脈瘤上に配置するステップと、
刺激デバイスを始動し、前記刺激に関連した任意のパラメータを調整するステップとを含む。
前記デバイスが前記動脈瘤に及ぼす圧力を調整する。
前記デバイスが前記動脈瘤に及ぼす圧力を調整する。
【0050】
コンピュータ上で実行されると、流体を保持するように構成され、動脈瘤を有する血管と連結して配置されるように構成される移植可能部材によってかけられる圧力をコンピュータに制御させるコンピュータ・プログラム部分を備えるコンピュータ・プログラム製品。このコンピュータ・プログラム製品を備えるデジタル記憶媒体。
【0051】
第3の組み合わせ実施形態は、任意の組み合わせの任意の特徴を含む、動脈瘤に圧力をかける機械的システムを含み、以下のものを備える。
【0052】
ヒトまたは哺乳類の患者の血管の動脈瘤を処置するデバイスであって、このデバイスは、
血管の外側から圧力を与えるように動脈瘤を有する血管に連結して配置されるように構成される移植可能部材を備え、このデバイスは、手術後に調整されるように構成される。
【0053】
好ましくは、前記動脈瘤の膨張を防止または低減するように構成されるデバイス。
【0054】
前記動脈瘤の膨張を監視するように構成されるデバイス。
【0055】
デバイスは、好ましくは非侵襲的に調整可能である。
【0056】
所定の処置間隔内において、前記動脈瘤にかけられる圧力の自己調整を行うように構成されるデバイス。
【0057】
制御ユニットおよびセンサを備えるデバイスであって、制御ユニットは、センサによって生成される前記信号に基づいて前記動脈瘤にかかる圧力を制御するように構成される。
【0058】
血管に面する部材の表面が血管に圧力を及ぼすように構成されるデバイス。
【0059】
血管にかかる圧力が機械的に及ぼされるデバイス。
【0060】
機械的に及ぼされる圧力が液圧で制御されるデバイス。
【0061】
血管にかかる機械的圧力がモータまたはポンプによって直接的または間接的に及ぼされるデバイス。
【0062】
移植可能部材が概ね円筒形であるデバイス。
【0063】
移植可能部材が個別に調整可能ないくつかの部分を備えるデバイス。
【0064】
移植可能部材がY形の部材であるデバイス。
【0065】
移植可能のY形部材が大動脈分岐部に配置されるように構成されるデバイス。
【0066】
圧力差を低減するように、または前記血管の外側から前記動脈瘤に作用する実質的に均一な圧力を達成するように、心収縮期および心拡張期における移植可能リザーバの圧力の差を均すように構成される圧力調節システム。
【0067】
移植可能部材が弾性部材であるデバイス。
【0068】
弾性部材がバンドであるデバイス。
【0069】
弾性部材が前記動脈瘤に圧力をかけるように構成され、かけられる圧力が、実質的に一定であるか、または、動脈瘤の膨張を処置および低減する間隔内である膨張間隔を有するデバイス。
【0070】
移植可能部材がばね付きであるデバイス。
【0071】
移植可能部材が液圧で作動される請求項1に記載のデバイス。
【0072】
移植可能部材が空気圧で作動されるデバイス。
【0073】
移植可能部材が、本質的に一定の圧力、または、前記血管内の血圧の変化に起因する、動脈瘤にかかる圧力差を低減する圧力を及ぼすように構成されるデバイス。
【0074】
与えられる圧力が、処置される患者の拡張期血圧に等しいか、またはそれ未満であるデバイス。
【0075】
動脈瘤が膨張すると血管にかかる圧力を増すように構成される制御ユニットをさらに備えるデバイス。
【0076】
動脈瘤が所定の値よりも膨張すると、血管にかかる圧力を増すように構成される制御デバイスを備えるデバイス。
【0077】
動脈瘤が、ある時間の間に所定の値より膨張すると、血管にかかる圧力を増すように構成される制御デバイスを備えるデバイス。
【0078】
動脈瘤の膨張を感知するセンサまたは測定デバイスをさらに備えるデバイス。
【0079】
センサまたは測定デバイスからの信号に基づいて、動脈瘤が膨張しているときを決定する論理回路系をさらに備えるデバイス。
【0080】
移植可能部材の内部に配置された電極によって動脈瘤の壁を刺激するように構成される電気パルス生成器をさらに備えるデバイス。
【0081】
本明細書に開示される任意の特徴による医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する方法であって、この方法は、
患者の腹腔に針または管状の器具を挿入するステップと、
患者の身体の一部分を気体で満たし、それによって前記腹腔を膨張させるように、針または管状の器具を使用するステップと、
前記腔内に少なくとも2つの腹腔鏡套管針を配置するステップと、
腹腔鏡套管針の1つを介してカメラを前記腔内へと挿入するステップと、
前記少なくとも2つの腹腔鏡套管針の1つを介して少なくとも1つの切開用具を挿入するステップと、
血管の動脈瘤の領域を切開するステップと、
前記動脈瘤のある血管上にデバイスを配置するステップと、
デバイスが前記動脈瘤に及ぼす圧力を調整するステップとを含む。
【0082】
本明細書に開示される任意の特徴を含む医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する代替の方法であって、この方法は、
針または管状の器具を患者の胸腔に挿入するステップと、
患者の身体の一部分を気体で満たし、それによって前記胸腔を膨張させるように、針または管状の器具を使用するステップと、
前記腔内に少なくとも2つの腹腔鏡套管針を配置するステップと、
腹腔鏡套管針の1つを介してカメラを前記腔内へと挿入するステップと、
前記少なくとも2つの腹腔鏡套管針の1つを介して少なくとも1つの切開用具を挿入するステップと、
血管の動脈瘤の領域を切開するステップと、
前記動脈瘤のある血管上にデバイスを配置するステップと、
前記デバイスが前記動脈瘤に及ぼす圧力を調整するステップとを含む。
【0083】
本明細書に開示される任意の特徴を含む医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する代替の方法であって、前記方法は、
前記哺乳類の患者の腹壁または胸壁の皮膚を切るステップと、
動脈瘤の領域を切開するステップと、
前記デバイスを前記動脈瘤上に配置するステップと、
刺激デバイスを始動し、前記刺激に関連した任意のパラメータを調整するステップとを含む。
前記デバイスが前記動脈瘤に及ぼす圧力を調整する。
前記デバイスが前記動脈瘤に及ぼす圧力を調整する。
【0084】
コンピュータ上で実行されると、動脈瘤を有する血管と連結して配置されるように構成される移植可能部材によってかけられる圧力をコンピュータに制御させるコンピュータ・プログラム部分を備えるコンピュータ・プログラム製品。このコンピュータ・プログラム製品を備えるデジタル記憶媒体。
【0085】
第4の組み合わせ実施形態は、任意の組み合わせの任意の特徴を含む、動脈瘤に圧力をかける監視/センサ・システムを含み、以下のものを備える。
【0086】
ヒトまたは哺乳類の患者の動脈瘤を監視するデバイスであって、このデバイスは、
動脈瘤または動脈瘤の処置に関するパラメータに対応する信号を生成するように、動脈瘤の壁部分に対して配置されるセンサを備える。
【0087】
パラメータが動脈瘤のサイズに対応するデバイス。
【0088】
パラメータが動脈瘤の直径に対応するデバイス。
【0089】
センサがゲージ・センサであるデバイス。
【0090】
パラメータが圧力に対応するデバイス。
【0091】
動脈瘤の周囲に設けられる液圧式カフからの圧力に圧力が対応するデバイス。
【0092】
動脈瘤の周囲に設けられる機械的な移植可能部材からの圧力に圧力が対応するデバイス。
【0093】
圧力が血管内の圧力に対応するデバイス。
【0094】
センサが、動脈瘤の周囲に設けられた移植可能部材に及ぼされる圧力を測定するように構成されるデバイス。
【0095】
センサが、液圧式の移植可能部材の容積を測定するように構成されるデバイス。
【0096】
医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する方法であって、この方法は、
患者の腹腔に針または管状の器具を挿入するステップと、
患者の身体の一部分を気体で満たし、それによって前記腹腔を膨張させるように、針または管状の器具を使用するステップと、
前記腔内に少なくとも2つの腹腔鏡套管針を配置するステップと、
腹腔鏡套管針の1つを介してカメラを前記腔内へと挿入するステップと、
前記少なくとも2つの腹腔鏡套管針の1つを介して少なくとも1つの切開用具を挿入するステップと、
血管の動脈瘤の領域を切開するステップと、
前記動脈瘤のある血管上にデバイスを配置するステップと、
動脈瘤がデバイスに及ぼす膨張量を測定することによって動脈瘤の膨張を監視するステップとを含む。
【0097】
医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する方法であって、この方法は、
患者の胸腔に針または管状の器具を挿入するステップと、
患者の身体の一部分を気体で満たし、それによって前記胸腔を膨張させるように、針または管状の器具を使用するステップと、
前記腔内に少なくとも2つの腹腔鏡套管針を配置するステップと、
腹腔鏡套管針の1つを介してカメラを前記腔内へと挿入するステップと、
前記少なくとも2つの腹腔鏡套管針の1つを介して少なくとも1つの切開用具を挿入するステップと、
血管の動脈瘤の領域を切開するステップと、
前記動脈瘤のある血管上にデバイスを配置するステップと、
動脈瘤がデバイスに及ぼす膨張量を測定することによって動脈瘤の膨張を監視するステップとを含む。
【0098】
医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する方法であって、前記方法は、
前記哺乳類の患者の腹壁または胸壁の皮膚を切るステップと、
動脈瘤の領域を切開するステップと、
前記デバイスを前記動脈瘤上に配置するステップと、
動脈瘤がデバイスに及ぼす膨張量を測定することによって動脈瘤の膨張を監視するステップとを含む。
【0099】
医療用デバイスを設けることによって哺乳類の患者の動脈瘤を処置する方法であって、前記方法は、
前記哺乳類の患者の皮膚を切るステップと、
動脈瘤の領域を切開するステップと、
前記デバイスを前記動脈瘤上に配置するステップと、
動脈瘤がデバイスに及ぼす膨張量を測定することによって動脈瘤の膨張を監視するステップとを含む。
【0100】
本発明は、ここで、非限定的な例によって、および添付の図面を参照して、さらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】動脈瘤を処置するデバイスが移植されたヒトの身体の全体的な図である。
【0102】
【図2】関連機器を備えた動脈瘤を処置するデバイスを示す図である。
【0103】
【図3】動脈瘤を処置する機械式デバイスを示す図である。
【図4】動脈瘤を処置する機械式デバイスを示す図である。
【0104】
【図5】動脈瘤を処置する液圧式デバイスを示す図である。
【図6】動脈瘤を処置する液圧式デバイスを示す図である。
【図7】動脈瘤を処置する液圧式デバイスを示す図である。
【0105】
【図8】ヒトまたは哺乳類の患者の血管の動脈瘤を処置する刺激デバイスを示す図である。
【0106】
【図9】ヒトまたは哺乳類の患者の血管の動脈瘤を処置または監視するときに使用されるセンサを示す図である。
【0107】
【図10】血管の周囲に移植された動脈瘤を処置するデバイスの上面図である。
【0108】
【図11】Y形を有する動脈瘤を処置するデバイスの図である。
【0109】
【図12】一実施形態による動脈瘤を処置または監視するデバイスを移植するときに行われるステップを示す流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間または哺乳類患者の動脈瘤を処理するための装置であって、
流体を保ち得る移植可能な部材を備え、前記部材は動脈瘤を有する血管と関連して配置されるのに適し、部材が前記血管の動脈瘤への圧力を働かせるのに適している、人間または哺乳類患者の動脈瘤を処理するための装置。
【請求項2】
前記動脈瘤の展開を防止するかまたは減らすのに適している請求項1に記載の装置。
【請求項3】
手術後に調整されるのに適している請求項1に記載の装置。
【請求項4】
所定の処理間隔の中で前記動脈瘤上へ印加される圧力の自己調整を実行するのに適している請求項3に記載の装置。
【請求項5】
制御装置およびセンサを備え、当該センサによって発生する信号に基づいて制御装置は制御圧調整に適して成る、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
圧力調整器を更に備え、部材の圧力を調整するために適応している、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
圧力調整器は、差圧を減らすかまたは動脈瘤への実質的に均一な外圧を印加するための収縮期および拡張期の位相の間に移植可能な部材の圧力の違いを安定するのに適している、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
圧力調整器は、加圧タンクから成る請求項6に記載の装置。
【請求項9】
移植可能な部材は、Y形である請求項1に記載の装置。
【請求項10】
移植可能なY形の部材は、動脈分岐部に配置されるのに適しているか請求項9に記載の装置
【請求項11】
圧力調整器は、拡張可能な第1の貯蔵部から成る請求項6に記載の装置。
【請求項12】
拡張可能な第1の貯蔵部は、スプリング入りである請求項11に記載の装置。
【請求項13】
圧力調整器は、ポンプを含む、請求項6に記載の装置。
【請求項14】
第2の貯蔵部およびポンプを更に備え、第1および第2の貯蔵部の間に液体を移動するために適応した請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記第1の貯蔵部は、所定の最適圧力調整ボリューム処理間隔を有する、そして、前記ポンプは、前記正規の間隔の中で前記第1の貯蔵部を保つために第一から第2の貯蔵部まで液体をポンプでくむのに適している、前記動脈瘤が拡大する、そして、前記第1の貯蔵部に液体を前記移植可能な部材からポンプでくむ請求項14に記載の装置。
【請求項16】
付与される圧力は、等しいか、治療をうけている患者の弛緩期血圧未満である請求項1に記載の装置。
【請求項17】
動脈瘤が拡大するときに、デバイスは血管への圧力を増加させるのに適している請求項1に記載の装置。
【請求項18】
動脈瘤が予定値より拡大するときに、制御装置から成ることは血管への圧力を増加させるために適応した請求項17に記載の装置。
【請求項19】
動脈瘤が時限の間の予定値より拡大するときに、制御装置から成ることは血管への圧力を増加させるために適応した請求項18に記載の装置。
【請求項20】
動脈瘤が拡大するときに、圧力を制御することによって前記動脈瘤の展開を制御するのに適している制御装置から更に成ることは血管に印加した請求項17に記載の装置。
【請求項21】
動脈瘤の展開を検出するためのセンサから更に成る請求項1に記載の装置。
【請求項22】
更に、制御装置が直接、または、間接的に適応した体積から成る、動脈瘤の展開を制御するためのセンサによって発生する信号に基づいて、移植可能な部材の体積を制御する請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記移植可能な部材からの流体の流れまたは前記流体の圧力は、前記移植可能な部材を満たした。前記ボリューム制御装置は、直説法の信号に基づいて、移植可能な部材の体積を制御する請求項22に記載の装置。
【請求項24】
移植可能な部材は、複数の副受水タンクに分けられる請求項1に記載の装置。
【請求項25】
副受水タンクは、血管に沿って軸方向に設けられている請求項24に記載の装置。
【請求項26】
副受水タンクは、血管に沿って放射状に設けられている請求項25に記載の装置。
【請求項27】
少なくとも一つの貯水池は前記動脈瘤より上に位置する、そして、1つの貯水池は前記動脈瘤の下に位置する請求項25に記載の装置。
【請求項28】
動脈瘤がいつセンサから信号に基づいて拡大しているか決定するための論理回路から更に成る請求項21に記載の装置。
【請求項29】
電気パルス発生回路から更に成ることは、移植可能な部材の内部にある電極を介して電気信号機を動脈瘤壁の刺激に提供するために適応した請求項1に記載の装置。
【請求項30】
電気刺激の位置に変化するのに適している制御装置から更に成ることは、動脈瘤の刺激のために信号を送る請求項29に記載の装置。
【請求項31】
針または管のような計測器を患者に嵌入している腹腔、患者のボディの部分にガスを充填するために針または管のような計測器を使用して、このことにより前記腹腔を拡大すること、前記空腔の少なくとも2つの腹腔鏡検査外套針を配置すること、腹腔鏡検査外套針のうちの1つによるカメラを前記空腔に嵌入すること、前記少なくとも2つの腹腔鏡検査外套針のうちの1つによる差込み少なくとも一つの詳細に吟味しているツール、血管の動脈瘤の領域を解剖すること、デバイスを配置することは動脈瘤の血管を言った、そして、デバイスが前記動脈瘤上へ振るう圧力を調整した請求項1から18のいずれかにに記載の医療器具を提供することによって哺乳類患者の動脈瘤を処理する方法。
【請求項32】
針または管のような計測器を患者の胸部の空腔に嵌入すること、患者のボディの部分にガスを充填するために針または管のような計測器を使用して、このことにより前記胸部の空腔を拡大すること、前記空腔の少なくとも2つの腹腔鏡検査外套針を配置すること、腹腔鏡検査外套針のうちの1つによるカメラを前記空腔に嵌入すること、前記少なくとも2つの腹腔鏡検査外套針のうちの1つによる差込み少なくとも一つの詳細に吟味しているツール、血管の動脈瘤の領域を解剖すること、デバイスを配置することは、動脈瘤の血管を言った、そして、デバイスが前記動脈瘤上へ振るう圧力を調整する請求項1から30のいずれかに記載の医療器具を提供することによって哺乳類患者の動脈瘤を処理する方法。
【請求項33】
皮膚を前記哺乳類患者の腹部であるか胸部の壁に切ること、動脈瘤の領域を解剖すること、前記動脈瘤上に前記デバイスを配置すること、そして、前記デバイスが前記動脈瘤上へ振るう圧力を調整する請求項1から30ののいずれかに記載の医療器具を提供することによって哺乳類患者の動脈瘤を処理する方法。
【請求項34】
前記哺乳類の皮膚を切って寛容にすること、動脈瘤の領域を解剖すること、前記動脈瘤上に前記デバイスを配置すること、そして、前記デバイスが前記動脈瘤上へ振るう圧力を調整する請求項1〜30の何れかに記載の装置によって、哺乳類患者の動脈瘤を処理する方法。
【請求項35】
計算機プログラムはそれを分割するそして、実行されるときに、コンピュータはコンピュータに流動的で動脈瘤を有する血管と関連して配置されるのに適しているままであるのに適している移植可能な部材によって印加される圧力を制御させるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項36】
請求項に記載のコンピュータ・プログラム製品から成るデジタル記憶媒体。
【請求項37】
システムは、手動で、そして、非侵襲的にデバイスを制御すること間の患者において移植可能な少なくとも一つのスイッチから更に成る請求項1に記載のシステム。
【請求項38】
手動で、非侵襲的にデバイスを制御すること間の患者において移植可能な少なくとも一つのスイッチから更に成る請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
移植可能な流体貯蔵部(デバイスに油圧で接続している)を有する油圧機械から更に成って。そこにおいて、デバイスは、手動で流体貯蔵部を押圧することによって非侵襲的に調整されるのに適している請求項37に記載のシステム。
【請求項40】
非観血的にデバイスを制御している電波式遠隔操作から更に成る請求項37に記載のシステム。
【請求項41】
電波式遠隔操作は少なくとも一つの外部信号送信機および/またはレシーバから成る。そして、外部信号送信機によって送られる信号を受信するかまたは外部信号受信器に信号を送るための患者において移植可能な内部信号受信器および/または送信器から更に成る請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
電波式遠隔操作は、デバイスを制御するための少なくとも一つの無線制御信号を送信する請求項40に記載のシステム。
【請求項43】
無線ものはどこで信号を制御するかに、周波数(振幅)または位相変調信号またはそれらの組み合わせが設けられている請求項42に記載のシステム。
【請求項44】
電波式遠隔操作は、制御信号を担持するための電磁石の搬送波信号を送る請求項42に記載のシステム。
【請求項45】
無線エネルギー-トランスミッションを更に成る。無線エネルギーを有するデバイスの非侵襲的にエネルギーを与えている移植可能なエネルギーを消費しているコンポーネント用のデバイス請求項37に記載のシステム。
【請求項46】
無線エネルギーは、以下から選択される波信号から成る:音波信号、超音波信号、電磁波信号、赤外線の光情報、可視光情報、紫外線光情報、レーザー光情報、マイクロ波信号、電波信号、X線放射信号およびγ線は、信号を送る請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
無線エネルギーは、以下のうちの1つから成る:電界、磁場、複合起電物体および磁場における請求項45に記載のシステム。
【請求項48】
制御はどこで信号を送るかに、以下のうちの1つが設けられている電界、磁場、複合起電物体および磁場における請求項42に記載のシステム。
【請求項49】
信号は、アナログ信号、デジタル信号または類似体およびデジタル信号の組合せから成る請求項42または46に記載のシステム。
【請求項50】
デバイスの移植可能なエネルギーを消費しているコンポーネントを駆動するための移植可能な内部エネルギー源から更に成る請求項37に記載のシステム。
【請求項51】
外部のエネルギー源を無線モードに更に含んで。そこにおいて、内部エネルギー源は、無線モードで移されるエネルギーによって請求可能である請求項50に記載のシステム。
【請求項52】
関数パラメタを検出しているかまたは測定しているセンサまたは測定器から更に成ることは内部エネルギー源に託すためのエネルギー伝達およびその外側に内部からフィードバック情報に患者のボディを送信するためのフィードバック・デバイスに相関した。そして、フィードバック情報がセンサによって検出されるかまたは測定器で測定される関数パラメタに関した請求項51に記載のシステム。
【請求項53】
外側に内部からフィードバック情報に患者のボディを送信するためのフィードバック・デバイスから更に成ること−患者の物理パラメータおよびデバイスに関連した関数パラメタのうちの少なくとも1つに関しているフィードバック情報請求項37に記載のシステム。
【請求項54】
制御のためのセンサおよび/または測定器および移植可能な内部制御装置から成る、センサによって検出される患者の物理パラメータのうちの少なくとも1つに関しているか、または測定器および関数パラメタで測定されている情報に応答するデバイスは、センサによって検出されるかまたは測定器で測定されるデバイスに関した請求項37に記載のシステム。
【請求項55】
物理パラメータは、圧力または運動性運動である請求項54に記載のシステム。
【請求項56】
外部データ伝達者(内部伝達者が外部データ伝達者にデバイスまたは患者に関連したデータを供給するおよび/または外部データ伝達者がデータを供給する)と通信している外部データ・コミュニケータおよび移植可能な内部データ伝達者を更に成る。内部データ伝達者に請求項37に記載のシステム。
【請求項57】
モーターまたはデバイスを作動するためのポンプから更に成る請求項37に記載のシステム。
【請求項58】
デバイスを作動するための油圧早巻き装置から更に成る請求項37に記載のシステム。
【請求項59】
デバイスを作動するための早巻き装置から更に成ること、早巻き装置が、早巻き装置がその代わりにデバイスを作動するために必要とされる力を減少させるように設計されたサーボから成る行っている早巻き装置、より長い道(決定された動きのための時間を増加させる請求項37に記載のシステム。
【請求項60】
無線エネルギーとしてデバイス(無線エネルギーがデバイスの動作のための運動のエネルギーを作成するために直接早巻き装置に電力を供給するためにその無線状態において使われる)を作動するための早巻き装置から更に成ることは、エネルギー-伝動装置によって送信されている請求項45に記載のシステム。
【請求項61】
第2の形エネルギーに表版からエネルギー-伝達装置によって伝動される無線エネルギーを変換するためのエネルギー-トランスフォーミング・デバイスから更に成る請求項45に記載のシステム。
【請求項62】
エネルギー-トランスフォーミング・デバイスが第2の形エネルギーにエネルギー-伝達装置によって伝動される表版エネルギーを変換するにつれて、そこにおいて、エネルギー-トランスフォーミング・デバイスは直接第2の形エネルギーを有するデバイスの移植可能なエネルギーを消費しているコンポーネントを駆動する請求項61に記載のシステム。
【請求項63】
第2のものはどこでエネルギーを形成するかは、直流のうちの少なくとも1つと、拍動性の直流と、交流とを備える請求項61に記載のシステム。
【請求項64】
移植可能なアキュムレータから更に成って。そこにおいて、第2の形エネルギーが、アキュムレータに充電するために、部分的に少なくとも使われる請求項61に記載のシステム。
【請求項65】
第一のエネルギーか第2がどこで形をなすかは、少なくとも一つの磁気エネルギー、運動のエネルギー、音響エネルギー、化学エネルギー、放射エネルギー、電磁エネルギー、写真エネルギー、核エネルギー熱エネルギーと、非磁性エネルギーと、非運動のエネルギーと、非化学エネルギーと、非音のエネルギーと、非核エネルギーと、非熱エネルギーとを備えている請求項61に記載のシステム。
【請求項66】
少なくとも一つの電圧レベル・ガードおよび/または少なくとも一つの定電流ガードを含む移植可能な電気部品から更に成る請求項37に記載のシステム。
【請求項67】
エネルギー-伝動装置から無線エネルギーの伝達を制御するための制御装置およびそれに対して送信された無線エネルギー、直接デバイスの消費する構成要素を移植可能なエネルギーに接続している固有エネルギー・レシーバまたは間接的に調達受信エネルギを受信するための移植可能な固有エネルギー・レシーバから更に成ること、固有エネルギー・レシーバによって受け取られるエネルギーおよび判定デバイスで測定されるエネルギー収支に基づいてデバイス(制御装置が外部エネルギー-伝動装置から無線エネルギーの伝達を制御する)の構成要素を消費している移植可能なエネルギーのために使用するエネルギーとの間にエネルギー収支を決定するのに適している判定デバイスから更に成っている請求項45に記載のシステム。
【請求項68】
判定デバイスはエネルギー収支の変化を検出するのに適している、そして、制御装置は検出エネルギー収支変化に基づいて無線エネルギーの伝達を制御する請求項67に記載のシステム。
【請求項69】
判定デバイスは固有エネルギー・レシーバによって受け取られるエネルギーおよびデバイスの構成要素を消費している移植可能なエネルギーのために使用するエネルギーの違いを検出するのに適している、そして、制御装置は検出エネルギー差に基づいて無線エネルギーの伝達を制御する請求項67に記載のシステム。
【請求項70】
エネルギー-伝動装置は人体に外部的に配置されるコイルから成る。そして、内部的に、無線エネルギー、リードすることを有する電気パルスおよび後縁を送信するために電気パルスを有する外部コイルを駆動するために接続される人体および電気回路に置かれるために移植可能なエネルギー・レシーバから更に成る、電気回路は送信された無線エネルギーの電源を変化させるために電気パルスの連続したトレーリングおよび前縁との間に連続してリードすることおよび後縁間の第1の時間的間隔および/または第2の時間的間隔を変化させるために適応した。そして、エネルギー・レシーバが様々な電源を有する送信された無線エネルギーを受信した請求項45に記載のシステム。
【請求項71】
電気回路は不変のままの電気パルスを分配するのに適している、そして、第1のおよび/または第2の時間的間隔を変化させる請求項70に記載のシステム。
【請求項72】
電気回路は時定数を有して、第1の時定数だけの範囲の第1および第2の時間的間隔を変化させるのに適している。その結果、第1のおよび/または第2の時間的間隔の長さが多様なときに、コイルの上の送信パワーは多様である請求項70に記載のシステム。
【請求項73】
エネルギー送信器の外部第2のコイルはエネルギー・レシーバの第1のコイルによって受け取られる無線エネルギーを伝動する。そして、システムがオン/オフに内部第1のコイルの接続を第1の電子回路に移すための電源スイッチから更に成る、第1のコイルの荷電に関連したフィードバック情報が外部第2のコイルの積荷のインピーダンス変化の形で外部エネルギー送信器によって受け取られるように。そのとき、電源スイッチはオン/オフに内部第1のコイルの接続を第1の電子回路に移す無線エネルギー、第1のコイルに接続している内部第1のコイルおよび第1の電子回路を有するエネルギー・レシーバおよび無線エネルギーを伝導するための外部エネルギー送信器を受けるための移植可能な固有エネルギー・レシーバ、外部第2のコイルを備えているエネルギー送信器および第2のコイルに接続している第2の電子回路から更に成る請求項53に記載のシステム。
【請求項74】
外部の第2はどこで丸くなるの。エネルギー送信器はエネルギー・レシーバ(フィードバック情報として初めてのコイルにおいて受け取られるエネルギー量を外へ伝達するためのフィードバック・デバイスから更に成っているシステム)で初めてのコイルによって受け取られる無線エネルギーを伝動する、そして、総計第1および第2のコイルとの間に共役因子を得るために第1のコイルにおいて受け取られるエネルギー関連したフィードバック情報については、第2の電子回路はフィードバック情報を受信するための、そして、第2のコイルによって転送されたエネルギーの量を比較するための判定デバイスを含み無線エネルギー、第1のコイルに接続している内部第1のコイルおよび第1の電子回路を有するエネルギー・レシーバおよび無線エネルギーを伝導するための外部エネルギー送信器を受けるための移植可能な固有エネルギー・レシーバ、外部第2のコイルを備えているエネルギー送信器および第2のコイルに接続している第2の電子回路から更に成ること請求項53に記載のシステム。
【請求項75】
エネルギー送信器は、得られた共役因子に応答して送信されたエネルギーを制御する請求項74に記載のシステム。
【請求項76】
外部第2のコイルは第2のコイルの最適設置を確立するために内部第1のコイルに関して移動するのに適している。そこにおいて、共役因子は最大にされる請求項74に記載のシステム。
【請求項77】
外部第2のコイルはフィードバック情報を判定デバイスにおいて成し遂げるために転送されたエネルギーの量を調整するのに適している。その後に、共役因子は最大にされる請求項76に記載のシステム。

【図12】一実施形態による動脈瘤を処置または監視するデバイスを移植するときに行われるステップを示す流れ図である。
【図13】一実施形態による動脈瘤を処置または監視するデバイスを移植するときに行われるステップを示す流れ図である。
【図14】一実施形態による動脈瘤を処置または監視するデバイスを移植するときに行われるステップを示す流れ図である。
【図15】一実施形態による動脈瘤を処置または監視するデバイスを移植するときに行われるステップを示す流れ図である。
【0110】
【図16】患者に移植された本発明のデバイスを含む、疾病を処置するシステムを示す図である。
【0111】
【図17】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図18】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図19】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図20】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図21】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図22】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図23】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図24】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図25】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図26】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図27】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図28】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図29】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図30】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図31】図16に示されるデバイスに無線で動力を供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【0112】
【図32】図16に示されるデバイスの作動のために使用される正確な量のエネルギーを供給する構成を示す概略ブロック図である。
【0113】
【図33】デバイスが有線エネルギーで作動されるシステムの一実施形態を示す概略図である。
【0114】
【図34】図16に示されるデバイスの作動に使用される無線エネルギーの伝送を制御する構成のより詳細なブロック図である。
【0115】
【図35】可能な実施例による図34に示される構成の回路図である。
【0116】
【図36】患者に移植されるデバイスの液圧式または空気圧式の動力供給を構成する様々なやり方を示す図である。
【図37】患者に移植されるデバイスの液圧式または空気圧式の動力供給を構成する様々なやり方を示す図である。
【図38】患者に移植されるデバイスの液圧式または空気圧式の動力供給を構成する様々なやり方を示す図である。
【図39】患者に移植されるデバイスの液圧式または空気圧式の動力供給を構成する様々なやり方を示す図である。
【図40】患者に移植されるデバイスの液圧式または空気圧式の動力供給を構成する様々なやり方を示す図である。
【図41】患者に移植されるデバイスの液圧式または空気圧式の動力供給を構成する様々なやり方を示す図である。
【図42】患者に移植されるデバイスの液圧式または空気圧式の動力供給を構成する様々なやり方を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0117】
図1に、動脈瘤を処置するように移植された部材、特にカフ101を有するヒト100の全体図が示される。図1では、処置される動脈瘤は、脚部へと延びるY分岐部の近くの腹部の大動脈に位置している。カフ101は、様々なやり方で構成され得るが、通常、前記血管の動脈瘤を有する血管に連結して配置されるように構成され、前記血管の外側から前記動脈瘤に圧力を及ぼすように構成される移植可能部材として形成される。特に、血管に及ぼされる圧力は、全ての方向から本質的に一様であり、血管が全ての方向に広がるのを妨げるように構成され、それによって、血管が破裂するのを防ぐ働きをする。一実施形態では、圧力は、処置される患者の拡張期血圧に等しいか、またはそれより低い。カフ101は、ヒトまたは哺乳類の身体に移植するように構成される弾性材料などの任意の適切な材料で作製され得る。
【0118】
カフ101は、いくつかの異なるやり方で圧力を及ぼすことができる。本発明の一実施形態によると、血管にかけられる圧力は機械的であり、血管に圧力をかけるための調整可能なねじまたは同様の手段によって調整可能であり得る。カフ101は、また、ばね付き部材によって形成され、液圧または空気圧などの適切な方法で作動され得る。
【0119】
図2では、本発明の一実施形態によるカフ101が、さらに詳細に示される。カフ101は、それぞれ調整可能であり、処置される血管104の特定の動脈瘤102に嵌るように製作可能であるいくつかの部分103を備える。それぞれの部分103は、全体としてまたは個別に調整され得る。部分103は、調整可能なねじもしくは同様のものによって機械的に制御および調整され得るか、または流体で満たされるように構成され得る。たとえば、各部分は血管に沿って軸方向に、また、血管に沿って径方向に設けられ、カフ101を構成する小部分の母型を形成し得る。特に、血管に沿って、1つの部分が動脈瘤の上方に配置され、1つは動脈瘤の下方に配置され得る。
【0120】
調整は、処置される患者の身体の外側に配置される送受信器106から信号を受信および送信するように構成される電子制御ユニット105によって制御され得る。電子制御ユニットは、また、外部充電器ユニット112によって外部から充電可能な充電式電池111を備え得る。下記にさらに詳細に説明されるように、電子制御ユニットは電気パルスを生成する電気パルス生成器109を備え得る。
【0121】
マイクロプロセッサまたはMCUまたはFPGAまたはASICなどの電子制御デバイス105が、カフ101の圧力を調整するために使用される流体を包含するリザーバ115に連結された油圧ポンプ110にさらに接続されるか、この油圧ポンプ110をさらに備え得る。こうして、ポンプは、動脈瘤にかかる圧力を調整するために、作動液をカフ101に送るか、またはカフ101から送り出すように構成される。カフ101の圧力を保持するのに使用される制御機構は、圧力タンク117を備え得る。
好ましい実施形態では、圧力タンク117は、実質的に同じ圧力を保持しながらその容積を変化させることができるように構成され、そのため、動脈瘤のサイズがいくらか膨張しても、動脈瘤にかかる圧力を同じに保つ。しかしながら、膨張が行き過ぎると、圧力タンクは、圧力を一定に保持する範囲から出る可能性があり、圧力タンクの何らかの容積検出によって、圧力タンクの圧力範囲内に再びなるように、ポンプ110は、圧力タンクからリザーバ115へと流体を出すことができる。圧力タンクは、また、動脈瘤の壁に与えられる心収縮期のパルスを安定させることができる。
カフ101は、その位置にかかわらず、動脈瘤の処置を可能にする任意の望ましい形態に形作ることができる。一実施形態によると、カフ101は、カフが囲んでいる血管からの圧力を感知するように構成される少なくとも1つのセンサ107を備える。
【0122】
動脈瘤および動脈瘤の処置に使用される装置101に関する1つまたは複数のパラメータを示す信号を生成するように用いられるセンサ107は、たとえばゲージ・センサであり得る。センサ107は、液圧式カフの圧力、機械式カフの圧力、空気圧式カフの圧力、血管内の圧力、血管の形状、特に、動脈瘤の直径に関するパラメータを含むがこれに限定されないパラメータを監視するように使用されるセンサ信号を生成するように構成され得る。
【0123】
遠隔配置式の送信器106に対する代替物または補足物は、好ましくは皮下に配置されるスイッチ(105の一部)であり、このようなスイッチは、機械式、または、マイクロプロセッサもしくはMCUもしくはFPGAもしくはASICなどの電気式であり得るか、あるいは、スイッチは小型の液圧式制御リザーバを備え得る。
【0124】
制限デバイスは、任意の液圧式デバイス、または機械式デバイス、または刺激デバイスのみ、または本出願に述べられた任意の組み合わせの監視/センサ・デバイスを備え得る。刺激デバイスは、熱刺激または電気刺激の両方を備え得る。液圧式システムが使用される場合、液圧式ポンプは、システム内に、作動液の射出、好ましくは作動液の較正のための射出ポート(110の一部)を備え得る。皮下に配置されるスイッチ、ならびに、センサ/監視システムに接続されるフィードバック警報システムも使用され得る。
【0125】
デバイスは図面では特定の配置を有するが、配置は異なってよいことを理解されたい。
任意の組み合わせの特徴または実施形態が、本願の任意の出典から構成され得る。本願、特に図1〜図42に開示されるがこれに限定されない任意の組み合わせの任意の実施形態が使用され得る。
【0126】
図3には、機械式カフ101を示す図が示される。カフは、たとえば、適切な圧縮デバイスによって適所に保持される弾性材料301を備え得る。本発明の一実施形態によるカフ101は、ゲルで満たされたいくつかのパッド301の形態の弾性材料を備える。パッド301は、適切な方式で形作られ、特に、動脈瘤の幾何学的な形状を吸収するように形成され得る。これは、たとえば、異なる傾斜角を有するパッドを設けることによって達成され得る。弾性材料301は、少なくとも1つの調整可能な固定部材303によって適所に保持され得る。固定部材303は、たとえば、ねじ305または同様のデバイスによって調整され得る。固定部材303を調整することによって、動脈瘤にかかる圧力が制御可能である。
【0127】
図4には、機械式カフ101を示す図が示される。カフは、たとえば弾性バンド401を備え得る。バンド401は、動脈瘤により高いまたはより小さい圧力を与えるように調整器403によって調整可能である。
【0128】
図5には、液圧式カフ101を示す図が示される。カフは、たとえば、流体を保持するように構成される移植可能部材501を備え得る。部材501は、動脈瘤を有する血管に連結して配置されるように構成される。この部材は、部材501の流体の状態に応じて血管の動脈瘤に圧力を及ぼし得る。流体で部材を満たすことによって、患者に移植されたとき、動脈瘤の膨張を防止または低減するための圧力を動脈瘤にかけることができ、それによって動脈瘤の手術後の処置が可能になる。さらに、移植された圧力調節器503を使用して圧力を調節することによって、処置が手術後に調節可能となる。圧力調節器は、たとえば、ホース504を介して部材501と相互連結された、患者に移植された圧力タンク503によって形成され得る。圧力タンクは、余分な流体を貯蔵する膨張可能なリザーバ505を備え得る。
【0129】
図6には、液圧式カフ101を示す図が示される。カフは、たとえば、流体を保持するように構成される移植可能部材601を備え得る。部材601は、動脈瘤を有する血管と連結して配置されるように構成される。この部材は、部材601の流体の状態に応答して血管の動脈瘤に圧力を及ぼすことができる。流体で部材を満たすことによって、患者に移植されたとき、動脈瘤の膨張を防止または低減するための圧力を動脈瘤にかけることができ、それによって動脈瘤の手術後の処置が可能になる。さらに、移植された圧力調節器603を使用して圧力を調節することによって、処置が手術後に調節可能となる。圧力調節器は、たとえば、ホース604を介して部材601と相互連結された、患者に移植されたばね式タンク603によって形成され得る。タンクの圧力を制御するように使用され、それによって、カフ101によって動脈瘤にかけられる圧力を間接的に制御するように使用されるばね606は、圧力を制御するための調整可能なばねであり得る。
【0130】
図7には液圧式カフ101を示す図が示される。カフは、たとえば、流体を保持するように構成される移植可能部材701を備え得る。部材601は、動脈瘤を有する血管と連結して配置されるように構成される。この部材は、部材701の流体の状態に応じて血管の動脈瘤に圧力を及ぼすことができる。流体で部材を満たすことによって、患者に移植されたとき、動脈瘤の膨張を防止または低減するための圧力を動脈瘤にかけることができ、それによって動脈瘤の手術後の処置が可能になる。さらに、移植された圧力調節器703を使用して圧力を調節することによって、処置が手術後に調節可能となる。圧力調節器は、たとえば、タンクを部材701と相互連結するホース704上の患者に移植されたポンプ703によって形成され得る。ポンプ703は、部材701に流体を送るかまたは部材701から流体を送り出すことによって部材703の圧力を制御し、それによって、カフ101によって動脈瘤にかけられる圧力を制御するように使用される。
【0131】
血管からの圧力を感知することによって、カフは、血管に正しい圧力をかけるように制御され、それによって血管の形を本質的に一定に保つことが可能である。たとえば、圧力は、周囲の組織の血管の壁における変化の結果として、時間にわたって変化し得る。また、圧力は心臓が働く期の関数として変化する。言い換えると、心収縮期における圧力は、心拡張期とは異なる。圧力センサを使用することにより、カフ101によってかけられる圧力は、感知された圧力の変化に反応し、対応する対抗圧力をかけるように構成され得る。カフのセンサ107によって生成されるセンサ信号は、また、動脈瘤の膨張を示すセンサ信号に応答して、警報を起動するように使用可能である。警報信号が生成されていることに応答して、カフは、動脈瘤の膨張に対抗するまたは動脈瘤の膨張を制限するように、血管に対抗圧力を及ぼすように自動的に制御され得る。
【0132】
さらに別の実施形態では、電極108がカフに設けられ得る。電極は、動脈瘤の壁を刺激する電気パルスを生成するように構成される電気パルス生成器に連結され得る。電気刺激の目的は、動脈瘤の壁の緊張度を増加させることである。
【0133】
図8には、ヒトまたは哺乳類の患者の血管の動脈瘤を処置する刺激デバイス801が示される。デバイス801は、動脈瘤に近接して連結して配置されるように構成された少なくとも1つの移植可能電極803を備える。電極は、動脈瘤の壁部分に電気刺激パルスを与えるように構成される。電気刺激パルスは、たとえば、パルス生成器805によって生成され得る。パルス生成器は、患者に移植され得る。
【0134】
一実施形態によると、ヒトまたは哺乳類の患者の血管の動脈瘤を処置するように使用される電気刺激デバイスは、複数の刺激点において動脈瘤の壁を刺激するように構成される電極に接続される。複数の刺激群は、さらに、互いに独立して刺激され得る異なる刺激群に編成され得る。一実施形態によると、電気刺激は、正および/または負の電圧の刺激パルスを用いて行われる。一実施形態では、動脈瘤壁の刺激に使用される電流は、本質的に一定に保たれる。
【0135】
動脈瘤の壁の刺激に使用される一連の電気パルスは、刺激のない時間を間に有する所定の周期数で加えられ、刺激のないその時間の間に、動脈瘤の壁が休息することができる。電気刺激信号は、また、加えられるエネルギーを制御するようにパルス幅変調であり得る。一実施形態によると、動脈瘤の壁の緊張度を増加させるために、電気刺激が心収縮期の間に加えられる。心収縮期は、上述のように動脈瘤の圧力を感知するように使用されるセンサ107によって検出され得る。
【0136】
一実施形態によると、動脈瘤が急速に膨張していると検出された緊急状況のときに前記動脈瘤の膨張を制限するように、一時的に増加した強度および位置で刺激が加えられるように制御可能である。
【0137】
圧力を制御する入力を与えるためおよび/または動脈瘤を監視するために、デバイス107が設けられ得る。図9には、ヒトまたは哺乳類の患者の血管の動脈瘤を処置または監視するときに使用されるセンサ901を示す図が示される。センサ901は、動脈瘤または動脈瘤の処置に関連したパラメータに対応する信号を生成するように動脈瘤の壁部分に関連づけて配置される。センサによって生成される信号は、動脈瘤のサイズに対応する信号であり得、信号出力部903を介して入手可能である。たとえば、信号は動脈瘤の直径を示し得る。一実施形態によると、センサはゲージ・センサである。センサ901は、また、動脈瘤の監視または処置に関連した任意の出力を生成するように構成され得る。たとえば、センサは、動脈瘤と接触して、耐性、静電容量、圧力、容積の拡張量、部材のたわみを感知するように構成され得る。
【0138】
カフ101の形状は、上述の通り、動脈瘤が処置されるべき位置に合うように作製され得る。図10では、処置される血管と整列した方向に、カフ101を上から見ている。図3で分かるように、各部分3は、処置される動脈瘤の周囲に閉じた環を共に形成するいくつかの小部分103a、103bなどに再分割され得る。動脈瘤が大動脈の分岐領域に位置する場合では、カフ101は、図11に示すようにY形状になり得る。
【0139】
本明細書に説明されるデバイスは、図12に示されるように、いくつかの適切な外科的手順を使用して患者に移植され得る。たとえば、デバイスは、患者の腹腔に針または管状の器具を挿入することによって移植され得る(ステップ1201)。次にステップ1203で、針または管状の器具を使用して患者の身体の一部分を気体で満たし、それによって前記腹腔を膨張させる。次にステップ1205で、少なくとも2つの腹腔鏡套管針が腔の中に配置される。そこでステップ1207で、カメラが腹腔鏡套管針の1つを介して腔に挿入される。次にステップ1209で、少なくとも1つの切開用具が、前記少なくとも2つの腹腔鏡套管針の1つを介して挿入される。次に、ステップ1211で、血管の動脈瘤の領域が切開される。次に、ステップ1213で、デバイスが、動脈瘤のある血管の上に配置され、ステップ1215で、デバイスが動脈瘤に及ぼす圧力が調整される。
【0140】
本発明の一実施形態によると、デバイスは図13に示される手順によって移植され得る。まずステップ1301で、針または管状の器具が患者の胸腔に挿入される。次にステップ1303で、針または管状の器具を使用して患者の身体の一部分を気体で満たし、それによって前記胸腔を膨張させる。そこでステップ1305で、少なくとも2つの腹腔鏡套管針が前記腔の中に配置される。そこでステップ1307で、カメラが腹腔鏡套管針の1つを介して腔に挿入される。次にステップ1309で、少なくとも1つの切開用具が、前記少なくとも2つの腹腔鏡套管針の1つを介して挿入される。次に、ステップ1311で、血管の動脈瘤の領域が切開される。次に、ステップ1313で、デバイスが、動脈瘤のある血管の上に配置され、ステップ1315で、デバイスが動脈瘤に及ぼす圧力が調整される。
【0141】
本発明の一実施形態によると、デバイスは図14に示される手順によって移植され得る。まずステップ1401で、哺乳類の患者の腹部または胸部の壁の皮膚が切られる。次に、ステップ1403で、動脈瘤の領域が切開される。次に、ステップ1405で、デバイスが、動脈瘤のある血管の上に配置され、ステップ1407で、デバイスが動脈瘤に及ぼす圧力が調整される。
【0142】
本発明の一実施形態によると、デバイスは図15に示される手順によって移植され得る。まずステップ1501で、哺乳類の患者の皮膚が切られる。次に、ステップ1503で、動脈瘤の領域が切開される。次に、ステップ1505で、デバイスが、動脈瘤のある血管の上に配置され、ステップ1507で、デバイスが動脈瘤に及ぼす圧力が調整される。
【0143】
図16は、患者の腹部に配置された本発明のデバイス10を備える、疾病を処置するシステムを示す。移植されたエネルギー変換デバイス3020は、動力供給線3030を介して、デバイスのエネルギー消費構成要素にエネルギーを供給するように構成される。デバイス10に非侵襲的にエネルギーを与える外部エネルギー伝送デバイス3040は、少なくとも1つの無線エネルギー信号によってエネルギーを伝送する。移植されたエネルギー変換デバイス3020は、無線エネルギー信号から、動力供給線3030によって供給される電気エネルギーにエネルギーを変換する。
【0144】
一実施形態では、少なくとも1つの電池が、動力供給線3030によってデバイス10にエネルギーを供給するように、エネルギー変換デバイス3020の一部となり得るか、またはエネルギー変換デバイス3020に置き換わり得る。一実施形態では電池は充電式でない。代替実施形態では、電池は充電式である。電池供給部は、当然ながら、デバイスから離れて配置されること、および、デバイスに組み込まれて配置されることが両方可能である。
【0145】
無線エネルギー信号は、音波信号、超音波波信号、電磁波信号、赤外光信号、可視光信号、紫外光信号、レーザー光信号、マイクロ波信号、電波信号、X線信号、およびγ線信号から選択される信号波を含み得る。代替として、無線エネルギー信号は、電界または磁界、または電界と磁界の組み合わせを含み得る。
【0146】
無線エネルギー伝送デバイス3040は、無線エネルギー信号を搬送する搬送信号を送信し得る。そのような搬送信号は、デジタル信号、アナログ信号、またはデジタル信号とアナログ信号の組み合わせを含み得る。この場合、無線エネルギー信号は、アナログ信号またはデジタル信号、または、アナログ信号とデジタル信号の組み合わせを含む。
【0147】
通常、エネルギー変換デバイス3020は、エネルギー伝送デバイス3040によって伝送される第1形態の無線エネルギーを、第1形態のエネルギーとは典型的に異なる第2形態のエネルギーに変換するように設けられる。移植されたデバイス10は、第2形態のエネルギーに応答して作動可能である。エネルギー変換デバイス3020が、エネルギー伝送デバイス3040によって伝送される第1形態のエネルギーを第2形態のエネルギーに変換するので、エネルギー変換デバイス3020は、第2形態のエネルギーを用いてデバイスに直接動力を供給し得る。システムは、移植可能蓄電池をさらに含み、第2形態のエネルギーがこの蓄電池を少なくとも部分的に充電するために使用され得る。
【0148】
代替として、無線エネルギーがエネルギー伝送デバイス3040によって伝送されるため、エネルギー伝送デバイス3040によって伝送される無線エネルギーは、デバイスに直接動力を供給するために使用され得る。システムが、後述するように、デバイスを作動する作動デバイスを備える場合、エネルギー伝送デバイス1004によって伝送される無線エネルギーは、デバイスの作動のための運動エネルギーを生じるように作動デバイスに直接動力を供給するように使用され得る。
【0149】
第1形態の無線エネルギーは音波を含み、エネルギー変換デバイス3020は、音波を電気エネルギーに変換する圧電素子を含み得る。第2形態のエネルギーは、直流または脈動直流、または直流と脈動直流の組み合わせ、または交流、または直流と交流の組み合わせの形の電気エネルギーを含み得る。通常、デバイスは電気エネルギーを用いてエネルギーを与えられる電気構成要素を備える。システムの他の移植可能電気構成要素は、デバイスの電気構成要素と接続された少なくとも1つの電圧レベル安全装置または少なくとも1つの定電流安全装置であり得る。
【0150】
任意選択で、第1形態のエネルギーおよび第2形態のエネルギーの一方は、磁気エネルギー、運動エネルギー、音響エネルギー、化学エネルギー、放射エネルギー、電磁エネルギー、光エネルギー、核エネルギー、または熱エネルギーを含み得る。好ましくは、第1形態のエネルギーおよび第2形態のエネルギーの一方は、非磁気、非運動、非化学、非音響、非核、または非熱である。
【0151】
エネルギー伝送デバイスは、電磁無線エネルギーを放出するように患者の身体の外側から制御可能であり、放出された電磁無線エネルギーは、デバイスを作動するように使用される。代替として、エネルギー伝送デバイスは、非磁気無線エネルギーを放出するように患者の身体の外側から制御され、放出された非磁気無線エネルギーは、デバイスを作動するように使用される。
【0152】
外部エネルギー伝送デバイス3040はまた、デバイスを非侵襲的に制御する無線制御信号を送信する外部信号送信器を有する無線遠隔操作部を含む。制御信号は、移植されたエネルギー変換デバイス3020に組み込まれ得るか、またはそれとは別であり得る、移植された信号受信器によって受信される。
【0153】
無線制御信号は、周波数変調信号、振幅変調信号、または位相変調信号、またはその組み合わせを含み得る。代替として、無線制御信号は、アナログ信号またはデジタル信号、またはアナログ信号とデジタル信号の組み合わせを含む。代替として、無線制御信号は、電界または磁界、または電界と磁界の組み合わせを含む。
【0154】
無線遠隔操作部は、無線制御信号を搬送する搬送信号を送信し得る。そのような搬送信号は、デジタル信号、アナログ信号、またはデジタル信号とアナログ信号の組み合わせを含み得る。制御信号が、アナログ信号またはデジタル信号、またはアナログ信号とデジタル信号の組み合わせを含む場合、無線遠隔操作部は、好ましくは、デジタルまたはアナログの制御信号を搬送する電磁搬送波信号を送信する。
【0155】
図17は、デバイス10、動力供給線3030を介してデバイス10に動力を供給するエネルギー変換デバイス3020、および外部エネルギー伝送デバイス3040を示す、より概略的なブロック線図の形で図16のシステムを示す。縦線によって概略的に示される患者の皮膚3050が、線の右側の患者の内部を線の左側の外部から分離する。
【0156】
図18は、デバイス10を逆転するように、たとえば偏極エネルギーによって作動可能な電気スイッチ3060の形態の逆転デバイスがまた、患者に移植されていることを除いて、図17の実施形態と同一の本発明の一実施形態を示す。スイッチが、偏極エネルギーによって作動されると、外部エネルギー伝送デバイス3040の無線遠隔操作部が、偏極エネルギーを搬送する無線信号を送信し、移植されたエネルギー変換デバイス3020が、無線偏極エネルギーを、電気スイッチ3060を作動する偏極電流に変換する。移植されたエネルギー変換デバイス3020によって電流の極性が変えられると、電気スイッチ3060はデバイス10によって行われる機能を逆転する。
【0157】
図19は、デバイス10を作動するように患者に移植された作動デバイス3070が、移植されたエネルギー変換デバイス3020とデバイス10との間に設けられていること除いて、図17の実施形態と同一の本発明の一実施形態を示す。この作動デバイスは、電気サーボモータなどのモータ3070の形態であり得る。外部エネルギー伝送デバイス3040のリモート・コントロールが、移植されたエネルギー変換デバイス3020の受信器に無線信号を送信するため、モータ3070は、移植されたエネルギー変換デバイス3020からのエネルギーを用いて動力を供給される。
【0158】
図20は、患者に移植されたモータ/ポンプ・ユニット3090および流体リザーバ3100を含む組立体3080の形態の作動デバイスをまた備えることを除いて、図17の実施形態と同一の本発明の一実施形態を示す。デバイス10が液圧で作動される場合、すなわち、デバイスを作動するためにモータ/ポンプ・ユニット3090によって作動液が流体リザーバ3100から導管3110を介してデバイス10に送られる場合、作動液は、デバイスを開始位置に戻すようにデバイス10から流体リザーバ3100へとモータ/ポンプ・ユニット3090によって戻される。移植されたエネルギー変換デバイス1002は、電力供給線3120を介してモータ/ポンプ・ユニット1009に動力を供給するように、無線エネルギーを電流、たとえば偏極電流に変換する。
【0159】
液圧作動式のデバイス10の代わりに、作動デバイスは空気圧作動式のデバイスを備えることも企図される。この場合、作動液は、調整に使用されるべく加圧された空気であってよく、流体リザーバは空気チャンバに置き換えられる。
【0160】
これらの実施形態の全てにおいて、エネルギー変換デバイス3020は、無線エネルギーによって充電される電池またはコンデンサのような充電式蓄電池を含み得、システムの任意のエネルギー消費部分にエネルギーを供給する。
【0161】
代替として、上述の無線遠隔操作部は、患者の手がおそらくは間接的に接触する、任意の移植された部分の手動制御部、たとえば皮膚の下に配置される押しボタンによって置き換えられ得る。
【0162】
図21は、無線遠隔操作部を備えた外部エネルギー伝送デバイス3040、この場合は液圧で作動されるデバイス10、および移植されたエネルギー変換デバイス3020を備え、さらに、全て患者に移植された、作動液リザーバ3130、モータ/ポンプ・ユニット3090、および液圧弁切替デバイス3140の形態の逆転デバイスを備える、本発明の一実施形態を示す。当然ながら、液圧式の作動は、ポンプ送りの方向をただ変えることによって容易に行うことができ、したがって液圧弁は省略され得る。リモート・コントロールは、外部エネルギー伝送デバイスから切り離された、または外部エネルギー伝送デバイスに含まれたデバイスであり得る。モータ/ポンプ・ユニット3090のモータは、電気モータである。外部エネルギー伝送デバイス3040の無線遠隔操作部からの制御信号に応答して、移植されたエネルギー変換デバイス3020は、制御信号によって搬送されたエネルギーからのエネルギーを用いてモータ/ポンプ・ユニット3090に動力を供給し、それによって、モータ/ポンプ・ユニット3090は、作動液リザーバ3130とデバイス10との間に作動液を分配する。外部エネルギー伝送デバイス3040のリモート・コントロールは、デバイスを作動するために流体が作動液リザーバ3130からデバイス10へとモータ/ポンプ・ユニット3090によって送られる一方の方向と、開始位置にデバイスを戻すために流体がモータ/ポンプ・ユニット3090によってデバイス10から作動液リザーバ3130へと戻される他方の反対方向との間で作動液の流れの方向を切り替える液圧弁切替デバイス3140を制御する。
【0163】
図22は、無線遠隔操作部を備えた外部エネルギー伝送デバイス1004、デバイス10、移植されたエネルギー変換デバイス3020、外部エネルギー伝送デバイス3040の無線遠隔操作部によって制御される移植された内部制御ユニット3150、移植された蓄電池3160、および移植されたコンデンサ3170を備える本発明の一実施形態を示す。内部制御ユニット1015は、移植されたエネルギー変換デバイス3020から受けた電気エネルギーを、デバイス10にエネルギーを供給する蓄電池3160に蓄積させる。外部エネルギー伝送デバイス3040の無線遠隔操作部からの制御信号に応答して、内部制御ユニット3150は、デバイス10を作動するように、蓄電池3160からの電気エネルギーを放出し、放出されたエネルギーを電力線3180および3190を介して伝達するか、または、電力線3200、電流を安定させるコンデンサ3170、電力線3210、および電力線3190を介して、移植されたエネルギー変換デバイス3020から電気エネルギーを直接伝達する。
【0164】
内部制御ユニットは、好ましくは患者の身体の外側からプログラム可能である。好ましい実施形態では、内部制御ユニットは、予めプログラムされた時間のスケジュールに従ってデバイス10を調整するか、または、患者の任意の可能な身体的パラメータもしくはシステムの任意の機能的パラメータを感知する任意のセンサから入力するようにプログラムされる。
【0165】
代替例によると、図7の実施形態のコンデンサ3170は省略可能である。別の代替例によると、この実施形態の蓄電池3160は省略可能である。
【0166】
図23は、デバイス10の作動のためのエネルギーを供給する電池3220およびデバイス10の作動を切り替える電気スイッチ3230がまた患者に移植されることを除いて、図17の実施形態と同一の本発明の一実施形態を示す。電気スイッチ3230は、リモート・コントロールによって制御可能であり、また、電池3220が使用中でないオフ・モードから、デバイス10の作動のために電池3220がエネルギーを供給するオン・モードに切り替えるように、移植されたエネルギー変換デバイス3020によって供給されるエネルギーによって作動され得る。
【0167】
図24は、外部エネルギー伝送デバイス3040の無線遠隔操作部によって制御可能な内部制御ユニット3150がまた患者に移植されることを除いて、図23の実施形態と同一の本発明の一実施形態を示す。この場合、電気スイッチ3230は、無線遠隔操作部が内部制御ユニット3150を制御することが妨げられており、電池が使用中でないオフ・モードから、デバイス10の作動のためにリモート・コントロールが電池3220から電気エネルギーを放出するように内部制御ユニット3150を制御できるスタンバイ・モードに切り替えるように、移植されたエネルギー変換デバイス3020によって供給されるエネルギーによって作動される。
【0168】
図25は、電池3220の代わりに蓄電池3160が用いられ、移植された構成要素が異なる方式で相互接続されることを除いて、図24の実施形態と同一の本発明の一実施形態を示す。この場合、蓄電池3160は移植されたエネルギー変換デバイス3020からのエネルギーを蓄積する。外部エネルギー伝送デバイス3040の無線遠隔操作部からの制御信号に応答して、内部制御ユニット3150は、蓄電池3160が使用中でないオフ・モードから、蓄電池3160がデバイス10の作動のためのエネルギーを供給するオン・モードに切り替えるように、電気スイッチ3230を制御する。蓄電池は、コンデンサと組み合わせられるか、またはコンデンサに置き換えられてもよい。
【0169】
図26は、電池3220がやはり患者に移植され、移植された構成要素が異なる方式で相互接続されることを除いて、図25の実施形態と同一の本発明の一実施形態を示す。外部エネルギー伝送デバイス3040の無線遠隔操作部からの制御信号に応答して、内部制御ユニット3150は、電池3220が使用中でないオフ・モードから、電池3220がデバイス10の作動のための電気エネルギーを供給するオン・モードに切り替えるように電気スイッチ3230を作動するエネルギーを送るように蓄電池3160を制御する。
【0170】
代替として、電気スイッチ3230は、無線遠隔操作部が電気エネルギーを供給するように電池3220を制御することが妨げられ、使用中でないオフ・モードから、無線遠隔操作部がデバイス10の作動のための電気エネルギーを供給するように電池3220を制御できるスタンバイ・モードに切り替えるように蓄電池3160によって供給されるエネルギーによって作動され得る。
【0171】
スイッチ3230および本願における他の全てのスイッチは、その最も広い実施形態において解釈されるべきであることを理解されたい。これは、トランジスタ、MCU、MCPU、ASIC、FPGA、またはDA変換器、または電力のオン/オフを切り替えることのできる任意の他の電子部品もしくは回路を意味する。好ましくは、スイッチは身体の外側から制御されるか、または代替として、移植された内部制御ユニットによって制御される。
【0172】
図27は、モータ3070、ギヤ・ボックス3240の形態の機械式逆転装置、ギヤ・ボックス3240を制御する内部制御ユニット3150がまた患者に移植されることを除いて、図23の実施形態と同一の本発明の一実施形態を示す。内部制御ユニット3150は、(機械的に作動される)デバイス10によって行われる機能を逆転するようにギヤ・ボックス3240を制御する。より単純には、モータの方向を電子的に切り替えることである。その最も広い実施形態において解釈されるギヤ・ボックスとは、より長い行程の作用のために作動デバイスの力を節約するサーボ構成を表し得る。
【0173】
図28は、移植される構成要素が異なる方式で相互接続されることを除いて、図24の実施形態と同一の本発明の一実施形態を示す。したがって、この場合、蓄電池3160(最適にはコンデンサ)が電気スイッチ3230を起動してオン・モードに切り替えると、内部制御ユニット3150は電池3220によって動力を供給される。電気スイッチ3230がオン・モードになると、内部制御ユニット3150は、デバイス10の作動のためのエネルギーを供給するか、または供給しないように、電池3220を制御できるようになる。
【0174】
図29は、様々な通信の任意選択例を達成するデバイスの移植された構成要素の考えられる組み合わせを概略的に示す。基本的に、デバイス10、内部制御ユニット3150、モータまたはポンプ・ユニット3090、および外部無線遠隔操作部を含む外部エネルギー伝送デバイス3040がある。既に上述したように、無線遠隔操作部は制御信号を送信し、その信号が内部制御ユニット3150によって受信され、それが、デバイスの様々な移植された構成要素を制御する。
【0175】
好ましくはセンサまたは測定デバイス3250を備えるフィードバック・デバイスが、患者の身体的パラメータを感知するように患者に移植され得る。この身体的パラメータは、圧力、容積、直径、伸張量、伸長量、延長量、動き、屈曲、弾性、筋収縮、神経インパルス、体温、血圧、血流量、鼓動、および呼吸からなる群から選択される少なくとも1つであり得る。センサは、上記の身体的パラメータのいずれかを感知し得る。たとえば、センサは圧力または運動性のセンサであり得る。代替として、センサ3250は、機能的パラメータを感知するように構成され得る。機能的パラメータは、移植されたエネルギー源を充電するエネルギーの伝達と相関し、電気、任意の電気的パラメータ、圧力、容積、直径、伸張量、伸長量、延長量、動き、屈曲、弾性、温度、および流れからなるパラメータの群から選択される少なくとも1つをさらに含み得る。
【0176】
フィードバックは、内部制御ユニットに送られるか、または、好ましくは内部制御ユニットを介して外部制御ユニットに送り出され得る。フィードバックは、エネルギー伝達システム、または受信器および送信器を備えた別個の通信システムを介して身体から送り出され得る。
【0177】
内部制御ユニット3150、または代替として、外部エネルギー伝送デバイス3040の外部無線遠隔操作部が、センサ3250からの信号に応答してデバイス10を制御し得る。送受信装置は、感知された身体的パラメータについての情報を外部無線遠隔操作部に送るようにセンサ3250と組み合わせられ得る。無線遠隔操作部は信号送信器または送受信器を備え、内部制御ユニット3150は信号受信器または送受信器を備え得る。代替として、無線遠隔操作部は信号受信器または送受信器を備え、内部制御ユニット3150は信号送信器または送受信器を備え得る。上記の送受信器、送信器および受信器は、デバイス10に関連した情報またはデータを患者の身体の内側からその外側へと送るように使用され得る。
【0178】
モータ/ポンプ・ユニット3090およびモータ/ポンプ・ユニット3090に動力を供給する電池3220が移植される場合、電池3220の充電に関連した情報がフィードバックされ得る。より正確には、電池または蓄電池をエネルギーで充電するとき、前記充電過程に関連したフィードバック情報が送られ、エネルギー供給がそれに従って変更される。
【0179】
図30は、デバイス10が患者の身体の外側から調節される代替実施形態を示す。システム3000は、皮下の電気スイッチ3260を介してデバイス10に接続される電池3220を備える。したがって、デバイス10の調節は、皮下のスイッチを手動で押すことによって非侵襲的に行われ、それによって、デバイス10の作動のオン/オフが切り替えられる。示された実施形態は、簡略化されたものであり、内部制御ユニットまたは本願に開示される任意の他の部品といった追加の構成要素がシステムに加えられ得ることが理解されるであろう。2つの皮下スイッチが、また、使用され得る。好ましい実施形態では、1つの移植されたスイッチが、所定の動作を行うように内部制御ユニットに情報を送り、患者が再びスイッチを押すと、動作が逆転される。
【0180】
図31は、デバイスに液圧で連結された液圧式流体リザーバ3130をシステム3000が備える代替実施形態を示す。無侵襲の調節が、デバイスに接続された液圧式リザーバを手動で押すことによって行われる。
【0181】
このシステムは、外部データ通信器、および、この外部データ通信器と通信する移植可能の内部データ通信器を含み得る。内部通信器が、デバイスまたは患者に関連したデータを外部データ通信器に送る、および/または、外部データ通信器が内部データ通信器にデータを送る。
【0182】
図32は、デバイス10の移植されたエネルギー消費構成要素に接続された移植された内部エネルギー受信器3020に正確な量のエネルギーを供給するために、デバイスまたはシステムの少なくとも1つの機能的パラメータに関連する、または、患者の身体的パラメータに関連するフィードバック情報を与えるように、患者の身体の内側からその外側へと情報を送ることのできるシステムの構成を概略的に示す。このようなエネルギー受信器3020は、エネルギー源および/またはエネルギー変換デバイスを含み得る。簡単に説明すると、無線エネルギーは、患者の外部に配置された外部エネルギー源3040aから伝送され、患者の内部に配置された内部エネルギー受信器3020によって受けられる。内部エネルギー受信器は、スイッチ3260を介して、受けたエネルギーをデバイス10のエネルギー消費構成要素に直接的または間接的に供給するように構成される。内部エネルギー受信器3020によって受けられるエネルギーとデバイス10に使用されるエネルギーとの間でエネルギー・バランスが決定され、無線エネルギーの伝送は、決定されたエネルギー・バランスに基づいて制御される。したがって、エネルギー・バランスは、デバイス10を正しく作動するのに十分であるが、過度の温度上昇を引き起こすことのない、必要とされる正しい量のエネルギーの正確な指標を与える。
【0183】
図32では、患者の皮膚が、縦線3050によって示される。ここでは、エネルギー受信器は、患者の内部、好ましくは患者の皮膚3050の直下に配置されるエネルギー変換デバイス1002を備える。通常、移植されたエネルギー変換デバイス1002は、腹部、胸部、(たとえば腹壁の)筋膜、皮下、または任意の他の適切な位置に配置され得る。移植されたエネルギー変換デバイス3020は、移植されたエネルギー変換デバイス3020の近くの患者の皮膚3050の外側に配置された外部エネルギー伝送デバイス3040に設けられた外部エネルギー源3040aから伝送される無線エネルギーEを受けるように構成される。
【0184】
当技術でよく知られているように、無線エネルギーEは、通常、外部エネルギー源1004aに配置された一次コイルおよび移植されたエネルギー変換デバイス3020に配置された隣接の二次コイルを含むデバイスなどの任意の適切な経皮エネルギー伝達(TET)デバイスによって伝達され得る。電流が一次コイルを介して送られると、たとえば、入って来たエネルギーを充電式電池またはコンデンサなどの移植されたエネルギー源に蓄積した後、デバイスの移植されたエネルギー消費構成要素に動力を供給するように使用され得る二次コイルに、電圧の形のエネルギーが誘導される。しかしながら、本発明は通常、いかなる特定のエネルギー伝達技術、TETデバイス、またはエネルギー源にも限定されず、任意の種類の無線エネルギーが使用可能である。
【0185】
移植されたエネルギー受信器によって受けられたエネルギー量は、デバイスの移植された構成要素によって使用されるエネルギーと比較され得る。したがって、「使用されるエネルギー」という用語は、デバイスの移植された構成要素によって蓄積されるエネルギーも含むことを理解されたい。制御デバイスは、伝達されたエネルギーの量を調節するように、決定されたエネルギー・バランスに基づいて外部エネルギー源3040aを制御する外部制御ユニット3040bを含む。正しい量のエネルギーを伝達するために、エネルギー・バランスおよび必要なエネルギー量が、スイッチ3260とデバイス10との間に接続された移植された内部制御ユニット3150を含む決定デバイスによって決定される。こうして、内部制御ユニット3150は、デバイス10の正しい作動に必要とされる必要エネルギー量を何らかの形で反映する、デバイス10の特定の特性を測定する適切なセンサなど(図示せず)によって得られる様々な測定値を受けるように構成され得る。さらに、患者の状態を反映するパラメータを与えるために、患者の現在の状態が、また、適切な測定装置またはセンサによって検出され得る。ゆえに、そのような特徴および/またはパラメータは、消費電力量、作動モードおよび温度などのデバイス10の現在の状態、ならびに、体温、血圧、鼓動および呼吸などのパラメータによって反映される患者の状態に関連し得る。他の種類の患者の身体的パラメータおよびデバイスの機能的パラメータは、他の箇所で説明される。
【0186】
さらに、受けたエネルギーをデバイス10による後の使用のために蓄積するように、蓄電池3160の形態のエネルギー源が、任意選択で、移植されたエネルギー変換デバイス3020に制御ユニット3150を介して接続され得る。代替としてまたはさらに、必要なエネルギー量をやはり反映するこのような蓄電池の特性が、同様に測定され得る。蓄電池は、充電式電池に置き換え可能であり、測定される特性は、電池の現在の状態、エネルギー消費電圧などの任意の電気的パラメータ、温度などに関連し得る。十分な電圧および電流をデバイス10に与えるため、また、過熱を回避するために、電池は、移植されたエネルギー変換デバイス3020から、正しい量の(すなわち少なすぎない、または多すぎない)エネルギーを受けることによって最適に充電されるべきであることを明確に理解されたい。蓄電池は、また、対応する特性を備えたコンデンサであり得る。
【0187】
たとえば、電池の特性は、電池の現在の状態を決定するように定期的に測定され、次に、内部制御ユニット3150の適切な記憶手段に状態の情報として記憶され得る。したがって、新しい測定値が作られるたびに、それに従って、記憶された電池状態の情報が更新され得る。このやり方では、電池を最適状態に保持するように、電池の状態は、正しい量のエネルギーを伝達することによって「較正」され得る。
【0188】
したがって、決定デバイスの内部制御ユニット3150は、デバイス10、または患者、または使用されている場合は移植されたエネルギー源、またはそのいずれかの組み合わせの上述のセンサもしくは測定装置によって生成される測定値に基づいて、エネルギー・バランスおよび/または現在必要なエネルギー量(単位時間ごとのエネルギーまたは蓄積されたエネルギー)を決定するように構成される。内部制御ユニット3150は、決定された必要なエネルギー量を反映する制御信号を外部制御ユニット3040bに接続された外部信号受信器3040cに送信するように構成される内部信号送信器3270にさらに接続される。したがって、外部エネルギー源3040aから伝送されるエネルギー量は、受信された制御信号に応じて調整され得る。
【0189】
代替として、決定デバイスは、外部制御ユニット3040bを含み得る。この代替例では、センサ測定値を外部制御ユニット3040bに直接伝送でき、エネルギー・バランスおよび/または現在必要なエネルギー量が外部制御ユニット3040bによって決定可能であり、こうして、内部制御ユニット3150の上記の機能を外部制御ユニット3040bに一体化する。この場合、内部制御ユニット3150は省略可能であり、センサ測定値は、外部信号受信器3040cおよび外部制御ユニット3040bに測定値を送る内部信号送信器3270に直接供給される。したがって、エネルギー・バランスおよび現在必要なエネルギー量は、それらのセンサ測定値に基づいて外部制御ユニット3040bによって決定され得る。
【0190】
ゆえに、図32の構成に従う本発明の解決策は、必要なエネルギーを指示する情報のフィードバックを用い、この解決策は、たとえば、装置の移植されたエネルギー消費構成要素によって使用されるエネルギー率と比較したエネルギー量、エネルギー差、またはエネルギー受け率に関して、受けたエネルギーに対して比較されたエネルギーの実際の使用量に基づいているため、従来の解決策よりも効率的である。デバイスは、受けたエネルギーを、消費するか、または、移植されたエネルギー源などにエネルギーを蓄積するように使用することができる。この場合、該当する場合および必要な場合、また、実際のエネルギー・バランスを決定する手段として、上述の様々なパラメータが使用され得る。しかしながら、このようなパラメータは、また、デバイスを特に作動するために内部で行われる任意の作用のためにそれ自体が必要とされ得る。
【0191】
内部信号送信器3270および外部信号受信器3040cは、無線信号、IR(赤外線)信号、または超音波信号などの適切な信号伝達手段を使用する別個のユニットとして実現され得る。代替として、内部信号送信器3270および外部信号受信器3040cは、基本的に同じ伝達技術を使用して、エネルギー伝達に関して逆方向に制御信号を運ぶように、移植されたエネルギー変換デバイス3020および外部エネルギー源3040aにそれぞれ一体化され得る。制御信号は、周波数、位相、または振幅に関して変調され得る。
【0192】
したがって、フィードバック情報は、受信器および送信器を含む別個の通信システムによって伝達され得るか、または、エネルギー・システムに一体化され得る。本発明によると、このような一体化された情報フィードバックおよびエネルギー・システムは、無線エネルギーを受ける移植可能内部エネルギー受信器であって、内部第1コイルおよびこの第1コイルに接続された第1電子回路を有するエネルギー受信器と、無線エネルギーを伝送する外部エネルギー伝送器であって、外部第2コイルおよびこの第2コイルに接続された第2電子回路を有するエネルギー伝送器とを備える。エネルギー伝送器の外部第2コイルは、エネルギー受信器の第1コイルによって受けられる無線エネルギーを伝送する。このシステムは、第1電子回路への内部第1コイルの接続のオンとオフを切り替える電源スイッチをさらに備え、それによって、電源スイッチが第1電子回路への内部第1コイルの接続のオンとオフを切り替えると、第1コイルの充電に関連したフィードバック情報が、外部第2コイルの負荷におけるインピーダンス変化の形で外部エネルギー伝送器によって受けられる。図32の構成においてこのシステムを実現する際に、スイッチ3260は、別個になって内部制御ユニット3150によって制御されるか、または内部制御ユニット3150に一体化される。スイッチ3260はその最も広い実施形態において解釈されるべきであることを理解されたい。これは、トランジスタ、MCU、MCPU、ASIC FPGA、またはDA変換器、または電源のオンとオフを切り替えることのできる任意の他の電子部品もしくは回路を意味する。
【0193】
結論として、図32に示されるエネルギー供給の構成は、以下の方式で基本的に作動し得る。エネルギー・バランスは、まず、決定デバイスの内部制御ユニット3150によって決定される。必要なエネルギー量を反映する制御信号が、また、内部制御ユニット3150によって生成され、その制御信号は、内部信号送信器3270から外部信号受信器3040cへと送信される。代替として、エネルギー・バランスは、上記の実施例による代わりに、外部制御ユニット3040bによって決定され得る。その場合、制御信号は様々なセンサからの測定結果を搬送し得る。次に、外部エネルギー源1004aから放出されるエネルギー量が、決定されたエネルギー・バランスに基づいて、たとえば受けた制御信号に応じて、外部制御ユニット3040bによって調節され得る。この工程は、進行中のエネルギー伝達の間、特定の間隔で間欠的に繰り返され得るか、または、エネルギー伝達の間、いくぶん連続的な方式で実行され得る。
【0194】
伝達されたエネルギーの量は、通常、電圧、電流、振幅、周波数、およびパルスの特性などの外部エネルギー源3040aにおける様々な伝送パラメータを調整することによって調節され得る。
【0195】
このシステムは、また、内部コイルに対する外部コイルの最適な場所を見出すこと、および、エネルギー伝達を最適化することの両方のためにシステムを較正するためにも、TETシステムのコイルの間の結合係数についての情報を得るように使用され得る。この場合、単純に、伝達されたエネルギー量を受けたエネルギー量と比較する。たとえば、外部コイルが移動された場合、結合係数は変化する可能性があり、移動量が正しく示されることによって、外部コイルはエネルギー伝達のための最適な場所を見出し得る。好ましくは、外部コイルは、結合係数が最大になる前に、決定デバイスのフィードバック情報を達成するように、伝達されたエネルギーの量を較正するように構成される。
【0196】
この結合係数の情報は、また、エネルギー伝達の際のフィードバックとして使用され得る。このような場合、本発明のエネルギー・システムは、無線エネルギーを受ける移植可能の内部エネルギー受信器であって、内部第1コイルおよびこの第1コイルに接続された第1電子回路を有するエネルギー受信器と、無線エネルギーを伝送する外部エネルギー伝送器であって、外部第2コイルおよびこの第2コイルに接続された第2電子回路を有するエネルギー伝送器とを備える。エネルギー伝送器の外部第2コイルは、エネルギー受信器の第1コイルによって受けた無線エネルギーを伝送する。このシステムは、第1コイルで受けたエネルギー量をフィードバック情報として出すフィードバック・デバイスをさらに備え、第2電子回路は、第1コイルと第2コイルとの間の結合係数を得るために、フィードバック情報を受け、第2コイルによって伝達されたエネルギーの量を第1コイルで受けたエネルギー量に関連するフィードバック情報と比較する決定デバイスを含む。エネルギー伝送器は、得られた結合係数に応じて、伝送されたエネルギーを調節することができる。
【0197】
図33を参照すると、デバイスを作動するエネルギーの無線伝達は、無侵襲の作動を可能にするように上述されているが、デバイスは、有線エネルギーを用いても作動可能であることが理解されるであろう。図33に示される例のように、外部スイッチ3260は、外部エネルギー源3040aと、デバイス10を作動する電気モータ3070などの作動デバイスとの間に相互接続される。外部制御ユニット3040bは、デバイス10を正しく作動させるように、外部スイッチ3260の作動を制御する。
【0198】
図34は、受けられたエネルギーがどのようにデバイス10に供給され、デバイス10によって使用されるかを示す別の実施形態を示す。図32の例と同様に、内部エネルギー受信器3020が、伝送制御ユニット3040bによって制御される外部エネルギー源3040aから無線エネルギーEを受ける。内部エネルギー受信器3020は、デバイス10に一定の電圧でエネルギーを供給する、図では破線の囲みに「定V」として示される、定電圧回路を備え得る。内部エネルギー受信器3020は、デバイス10に一定の電流でエネルギーを供給する、図では破線の囲みに「定C」として示される、定電流回路をさらに備え得る。
【0199】
デバイス10は、モータ、ポンプ、制限デバイス、その電気的作動にエネルギーを要する任意の他の医療器具であり得るエネルギー消費部分10aを備える。デバイス10は、内部エネルギー受信器3020から供給されるエネルギーを蓄積するエネルギー蓄積デバイス10bをさらに備え得る。したがって、供給されたエネルギーは、エネルギー消費部分10aによって直接消費され得るか、またはエネルギー蓄積デバイス10bによって蓄積され得るか、または、供給されたエネルギーは、部分的に消費され、部分的に蓄積され得る。デバイス10は、内部エネルギー受信器3020から供給されるエネルギーを安定させるエネルギー安定化ユニット10cをさらに備え得る。したがって、エネルギーは、消費される前または蓄積される前にエネルギーを安定化させるのに必要となり得るように、変動する方式で供給され得る。
【0200】
内部エネルギー受信器3020から供給されるエネルギーは、さらに、デバイス10によって消費および/または蓄積される前に、デバイス10の外部に配置される別個のエネルギー安定化ユニット3280によって蓄積および/または安定化される。代替として、エネルギー安定化ユニット3280は、内部エネルギー受信器3020に一体化され得る。いずれの場合にも、エネルギー安定化ユニット3280は、定電圧回路および/または定電流回路を備え得る。
【0201】
図32および図34は、様々な示された機能的な構成要素および要素がどのように配置され、互いに接続されるかについての可能であるが非限定的ないくつかの実施例の任意選択例を示すことに留意されたい。しかしながら、当業者は、多くの変形例および修正例が本発明の範囲内において行われ得ることを容易に理解するであろう。
【0202】
図35は、無線エネルギーの伝送を制御するシステム、またはエネルギー・バランス制御システムの提案された構成のうちの1つのエネルギー・バランス測定回路を概略的に示す。回路は、2.5Vを中心とし、エネルギーの不均衡と比例関係にある出力信号を有する。この信号の導関数は、値が上下するかどうか、およびそのような変化がどのくらい急速に起こるかを示す。受けたエネルギーの量がデバイスの移植された構成要素によって使用されるエネルギーより低い場合、より多くのエネルギーが伝達され、したがってエネルギー源に充電される。回路からの出力信号は、典型的にA/D変換器に送られ、デジタル形式に変換される。次に、デジタル情報が外部エネルギー伝送デバイスに送られ、それによって、伝送されたエネルギーのレベルを調整できるようになる。別の可能性は、エネルギー・バランスのレベルを特定の最大および最小の閾値と比較し、バランスが最大/最小の領域から出た場合に外部エネルギー伝送デバイスに情報を送る比較器を使用する完全なアナログのシステムを有することである。
【0203】
概略図35は、誘導エネルギー伝達を使用して、患者の身体の外側から本発明のデバイスの移植されたエネルギー構成要素へエネルギーを伝達するシステムの回路の実施例を示す。誘導エネルギー伝達システムは、典型的に外部伝送コイルおよび内部受信コイルを使用する。受けコイル(L1)は概略図18に含まれており、システムの伝送部分は除外されている。
【0204】
エネルギー・バランスの概略的概念の実施例、および、情報が外部エネルギー伝送器に伝送されるやり方は、当然ながら、多数の異なるやり方で実現可能である。概略図35ならびに情報を評価および伝送する上述の方法は、どのように制御システムを実現するかの例としてのみ考えられるべきである。
【0205】
回路の詳細
図35では、記号Y1、Y2、Y3などが回路内の試験箇所を示す。線図の構成要素およびそのそれぞれの値は、当然ながら、無限の数の可能な構成の解決策のうちのただ1つである、この特定の実施例において作用する値である。
回路に動力を供給するエネルギーは、エネルギー受けコイルL1によって受けられる。移植された構成要素へのエネルギーは、この特定の場合では25kHzの周波数で伝送される。エネルギー・バランス出力信号は、試験箇所Y1に存在する。
システムの上記の様々な実施形態は、多くの異なるやり方で組み合わせられ得ることを、当業者は認識するであろう。たとえば、図18の電気スイッチ3060は、図21〜27の実施形態のいずれにも組み込み可能であり、図21の液圧弁切替デバイス3140は、図20の実施形態に組み込み可能であり、ギヤ・ボックス3240は、図19の実施形態に組み込み可能である。スイッチは単純に任意の電子回路または構成要素を意味し得ることを認識されたい。
【0206】
図32、34および35と関連して説明される実施形態は、電気作動式デバイスの移植されたエネルギー消費構成要素への無線エネルギーの伝送を制御する方法およびシステムを示す。このような方法およびシステムは、以下では一般的な用語で規定される。
【0207】
したがって、上述のようなデバイスの移植されたエネルギー消費構成要素に供給される無線エネルギーの伝送を制御する方法が提供される。無線エネルギーEは、患者の外部に配置される外部エネルギー源から伝送され、患者の内部に配置される内部エネルギー受信器で受けられ、内部エネルギー受信器は、受けたエネルギーを直接的または間接的に供給するように、デバイスの移植されたエネルギー消費構成要素に接続されている。内部エネルギー受信器によって受けられるエネルギーとデバイスに使用されるエネルギーとの間でエネルギー・バランスが決定される。次に、外部エネルギー源からの無線エネルギーEの伝送が、決定されたエネルギー・バランスに基づいて制御される。
【0208】
無線エネルギーは、外部エネルギー源の一次コイルから内部エネルギー受信器の二次コイルに誘導的に伝送され得る。エネルギー・バランスの変化が検出され、検出されたエネルギー・バランスの変化に基づいて無線エネルギーの伝送を制御する。また、検出されたエネルギーの差に基づいて無線エネルギーの伝送を制御するように、内部エネルギー受信器によって受けられるエネルギーと医療用デバイスに使用されるエネルギーとの間で差が検出され得る。
【0209】
エネルギー伝送を制御するとき、エネルギー・バランスが増加していることを、検出されたエネルギー・バランスの変化が示す場合には、伝送される無線エネルギーの量が減少され得るか、または、その逆も同様である。エネルギー伝送の減少/増加は、さらに、検出された変化率に対応し得る。
【0210】
受けたエネルギーが使用されたエネルギーよりも大きいことを、検出されたエネルギーの差が示す場合、伝送される無線エネルギーの量は、さらに減少され得るか、またはその逆も同様である。エネルギー伝送の減少/増加は、こうして、検出されたエネルギーの差の大きさに対応し得る。
【0211】
上述のように、医療用デバイスに使用されるエネルギーは、医療用デバイスを作動するために消費され得る、および/または医療用デバイスの少なくとも1つのエネルギー蓄積装置に蓄積され得る
【0212】
医療用デバイスの電気的および/または物理的パラメータ、および/または患者の身体的パラメータが決定されると、エネルギーは、前記パラメータに基づいて決定される時間単位ごとの伝送率に従って、消費および蓄積するように伝送され得る。伝送されるエネルギーの総量が、また、前記パラメータに基づいて決定され得る。
【0213】
内部エネルギー受信器によって受けられたエネルギー総量と消費されたおよび/または蓄積されたエネルギーの総量との間で差が検出され、検出された差が、前記エネルギー・バランスに関連する少なくとも1つの測定された電気的パラメータについての時間にわたる積分に関連づけられ、この積分は、エネルギー・バランスに関連する監視された電圧および/または電流に対して決定され得る。
【0214】
導関数が、消費されたおよび/または蓄積されたエネルギーの量に関連する測定された電気的パラメータについて時間にわたって決定されるとき、導関数は、エネルギー・バランスに関連する監視された電圧および/または電流に対して決定され得る。
【0215】
外部エネルギー源からの無線エネルギーの伝送は、無線エネルギーを伝送するように第1電気回路から外部エネルギー源に、前縁および後縁を有する電気パルスをかけることと、電気パルスの連続した前縁と後縁との間の第1時間間隔の長さ、および/または電気パルスの連続した後縁と前縁との間の第2時間間隔の長さを変化させることと、無線エネルギーを伝送することによって制御可能であり、伝送されるエネルギーは、変化する力を有する電気パルスから生成され、力の変化は、第1および/または第2の時間間隔の長さに応じる。
【0216】
この場合、第1および/または第2の時間間隔を変化させるとき、電気パルスの周波数は実質的に一定となり得る。電気パルスをかけるとき、第1および/または第2の時間間隔を変化させることを除いて、電気パルスは変化しない状態に留まり得る。第1および/または第2の時間間隔を変化させるとき、電気パルスの振幅は実質的に一定となり得る。さらに、電気パルスは、電気パルスの連続した前縁と後縁との間の第1時間間隔の長さを変化させることのみによって変化され得る。
【0217】
一列の2つ以上の電気パルスが、続けて供給可能であり、一列のパルスをかけるとき、この列は、パルス列の初めに第1電気パルスを有し、パルス列の終わりに第2電気パルスを有し、2つ以上のパルス列が続けて供給可能であり、連続した第1パルス列の第2電気パルスの後縁と第2パルス列の第1電気パルスの前縁との間の第2の時間間隔の長さが変化される。
【0218】
電気パルスをかけるとき、電気パルスは実質的に一定の電流および実質的に一定の電圧を有し得る。電気パルスは、また、実質的に一定の電流および実質的に一定の電圧を有し得る。さらに、電気パルスはまた、実質的に一定の周波数を有し得る。パルス列内の電気パルスは、同様に、実質的に一定の周波数を有し得る。
【0219】
第1電気回路および外部エネルギー源によって形成される回路は、第1の特徴的な時間間隔または第1時定数を有し得、伝送されたエネルギーを効果的に変化させると、そのような周波数の時間間隔は、第1の特徴的な時間間隔もしくは時定数の範囲内にあるか、またはより短くなり得る。
【0220】
したがって、また、デバイスの移植されたエネルギー消費構成要素に供給される無線エネルギーの伝送を制御するように、上述のようなデバイスを備えるシステムが提供される。最も広義において、システムは、エネルギー伝送デバイスからの無線エネルギーの伝送を制御する制御装置と、伝送された無線エネルギーを受ける移植可能内部エネルギー受信器とを備え、内部エネルギー受信器は、受けたエネルギーを直接的または間接的に供給するように、デバイスの移植可能のエネルギー消費構成要素に接続される。システムは、内部エネルギー受信器によって受けられるエネルギーとデバイスの移植可能のエネルギー消費構成要素に使用されるエネルギーとの間のエネルギー・バランスを決定するように構成される決定デバイスをさらに備え、制御装置は、決定デバイスによって決定されたエネルギー・バランスに基づいて外部エネルギー伝送デバイスからの無線エネルギーの伝送を制御する。
【0221】
さらに、システムは、以下のいずれかを含み得る。
−内部エネルギー受信器の二次コイルに誘導的に無線エネルギーを伝送するように構成される外部エネルギー源の一次コイル。
−決定デバイスは、エネルギー・バランスの変化を検出するように構成され、制御デバイスは、検出されたエネルギー・バランスの変化に基づいて無線エネルギーの伝送を制御する。
−決定デバイスは、内部エネルギー受信器によって受けられたエネルギーとデバイスの移植可能のエネルギー消費構成要素に使用されるエネルギーとの間の差を検出するように構成され、制御装置は、検出されたエネルギーの差に基づいて無線エネルギーの伝送を制御する。
−検出されたエネルギー・バランスの変化が、エネルギー・バランスが増加していることを示す場合、制御装置は、伝送される無線エネルギーの量を減らすように外部エネルギー伝送デバイスを制御するか、またはその逆も同様であり、エネルギー伝送の減少/増加は、検出された変化率に対応する。
−受けられたエネルギーが使用されたエネルギーより大きいことを検出されたエネルギーの差が示す場合、制御装置は、伝送される無線エネルギーの量を減らすように外部エネルギー伝送デバイスを制御するか、またはその逆も同様であり、エネルギー伝送の減少/増加は、前記検出されたエネルギーの差の大きさに対応する。
−デバイスに使用されるエネルギーは、デバイスを作動するために消費される、および/またはデバイスの少なくとも1つのエネルギー蓄積デバイスに蓄積される。
−デバイスの電気的および/もしくは物理的パラメータならびに/または患者の身体的パラメータが決定される場合、エネルギー伝送デバイスは、前記パラメータに基づいて決定デバイスによって決定される時間単位ごとの伝送率に従って消費および蓄積するようにエネルギーを伝送する。決定デバイスはまた、前記パラメータに基づいて伝送されたエネルギーの総量を決定する。
−内部エネルギー受信器によって受けられたエネルギーの総量と消費および/または蓄積されたエネルギーの総量との間で差が検出され、検出された差が、エネルギー・バランスに関連した少なくとも1つの測定された電気的パラメータについての時間にわたる積分に関連づけられるとき、決定デバイスは、エネルギー・バランスに関連する監視された電圧および/または電流に対する積分を決定する。
−導関数が、消費および/または蓄積されたエネルギーの量に関連する測定された電気的パラメータの時間にわたって決定されるとき、決定デバイスは、エネルギー・バランスに関連する監視された電圧および/または電流に対する導関数を決定する。
−エネルギー伝送デバイスは、人体の外部に置かれたコイルを備え、無線エネルギーを伝送するように電気パルスを用いて外部コイルに動力を供給する電気回路が設けられる。電気パルスは、前縁および後縁を有し、電気回路は、伝送される無線エネルギーの力を変化させるように、連続する前縁と後縁との間の第1時間間隔、および/または、連続する電気パルスの後縁と前縁との間の第2時間間隔を変化させるように構成される。結果として、伝送された無線エネルギーを受けるエネルギー受信器は、変化する力を有する。
−電気回路は、第1および/または第2の時間間隔を変化させることを除いて、変化しない状態に留まるように電気パルスを送るように構成される。
−電気回路は、時定数を有し、第1および/または第2の時間間隔の長さが変化すると、コイルで伝送される力が変化するように、第1時定数の範囲においてのみ第1および第2の時間間隔を変化させるように構成される。
−電気回路は、電気パルスの連続した前縁と後縁との間の第1時間間隔の長さを変化させることのみによって変化されるように電気パルスを送るように構成される。
−電気回路は、一列の2つ以上の電気パルスを続けて供給するように構成され、前記列は、パルス列の初めに第1電気パルスを有し、パルス列の終わりに第2電気パルスを有し、
−連続する第1パルス列の第2電気パルスの後縁と第2パルス列の第1電気パルスの前縁との間の第2の時間間隔の長さが、第1電子回路によって変化させられる。
−電気回路は、実質的に一定の高さおよび/または振幅および/または強度および/または電圧および/または電流および/または周波数を有するパルスとして、電気パルスを与えるように構成される。
−電気回路は、時定数を有し、第1および/または第2の時間間隔の長さが変化すると、第1コイルで伝送される力が変化するように、第1時定数の範囲においてのみ第1および第2の時間間隔を変化させるように構成される。
−電気回路は、第1時定数の大きさと比較して、第1時定数を含む、または第1時定数の比較的近くに位置する範囲内においてのみ、第1および/または第2の時間間隔の長さを変化させる電気パルスを与えるように構成される。
【0222】
図36〜39は、本発明に従って、移植されたデバイスに液圧または空気圧で動力を供給する4つの異なるやり方をさらに詳細なブロック線図で示す。
【0223】
図36は、上述のようなシステムを示す。システムは、移植されたデバイス10を備え、さらに、別個の調節リザーバ10130、一方向ポンプ10090、および切替弁10140を備える。
【0224】
図37は、デバイス10および流体リザーバ10130を示す。調節リザーバの壁を動かすこと、または任意の他の別のやり方で調節リザーバのサイズを変えることによって、デバイスの調整は弁が全くない状態で行うことができ、リザーバの壁を動かすことによって流体をいつでも自由に通す。
【0225】
図38は、デバイス10、二方向ポンプ10090、および調節リザーバ10130を示す。
【0226】
図39は、第2閉鎖システムを制御する第1閉鎖システムを備える逆転サーボ・システムのブロック線図を示す。サーボ・システムは、調節リザーバ10130およびサーボ・リザーバ10500を備える。サーボ・リザーバ10500は、機械的な相互連結部10540を介して移植されたデバイス10を機械的に制御する。デバイスは、膨張/収縮可能な空洞部を有する。この空洞部は、好ましくは、デバイス10と流体連結した、より大型の調整可能なリザーバ10520から作動液を供給することによって膨張または収縮される。代替として、空洞部は、サーボ・リザーバ10500の制御の下で圧縮および膨張が可能である圧縮可能な気体を包含する。
【0227】
サーボ・リザーバ10500は、また、デバイス自体の一部であり得る。
【0228】
一実施形態では、調節リザーバは、患者の皮膚の下の皮下に置かれ、指によってその外表面を押すことで作動される。このシステムは、図40a〜cに示される。図40aには、可撓性の皮下調節リザーバ10130が、膨らんだ形状のサーボ・リザーバ10500に導管10110によって連結されているのを示す。このベローの形状のサーボ・リザーバ10500は、可撓性のデバイス10に含まれる。図40aに示される状態では、サーボ・リザーバ10500は最小の流体を含み、大部分の流体は調節リザーバ10130にある。サーボ・リザーバ10500とデバイス10との間の機械的な相互連結によって、デバイス10の外部形状が収縮される、すなわち、その最大容積よりも少ない容積を占める。この最大容積は、図に破線で示される。
【0229】
図40bは、デバイスを移植された患者などの使用者が、調節リザーバ10130を押し、それによって、中に包含される流体が導管10110を通ってサーボ・リザーバ10500へと流れ、サーボ・リザーバ10500はそのベロー形状のおかげで長さ方向に膨張するのを示す。この膨張は、その最大容積を占めるようにデバイス10を膨張させ、それによってそれが接触する胃壁(図示せず)を伸ばす。
【0230】
調節リザーバ10130は、好ましくは、圧縮の後、その形状を保つ手段10130aを備える。図40cに概略的に示されるこの手段は、このように、使用者が調節リザーバを解放したとき、伸張した位置にデバイス10を保持する。このようにして、調節リザーバは、システムのオン/オフのスイッチとして本質的に作動する。
【0231】
液圧または空気圧式の作動の代替実施形態が、ここで図41および図42a〜cを参照して説明される。図41に示されるブロック線図は、第2閉鎖システムを制御する第1閉鎖システムを備える。第1システムは、調節リザーバ10130およびサーボ・リザーバ10500を備える。サーボ・リザーバ10500は、機械的な相互連結部10540を介して、より大型の調整可能なリザーバ10520を機械的に制御する。膨張可能/収縮可能な空洞部を有する移植されるデバイス10は、デバイス10と流体連結したより大型の調整可能なリザーバ10520からの作動液の供給によって、より大型の調整可能なリザーバ10520によって制御される。
【0232】
この実施形態の例が、ここで図42a〜cを参照して説明される。上述の実施形態と同様に、調節リザーバは、患者の皮膚の下の皮下に置かれ、指によってその外表面を押すことによって作動される。調節リザーバ10130は、導管10110によって、ベロー形状のサーボ・リザーバ10500と流体連結している。図42aに示される第1閉鎖システム10130、10110、10500において、サーボ・リザーバ10500は、最少の流体を含み、大部分の流体は調節リザーバ10130にある。
【0233】
サーボ・リザーバ10500は、この例では、やはりベロー形状を有するが、サーボ・リザーバ10500よりもより大きい直径を有する、より大型の調整可能なリザーバ10520に機械的に連結される。より大型の調整可能なリザーバ1052は、デバイス10と流体連結している。これは、使用者が調節リザーバ10130を押すと、それによって、調節リザーバ10130からサーボ・リザーバ10500へ流体を移動させることを意味し、サーボ・リザーバ10500が膨張することで、より大型の調整可能なリザーバ10520からデバイス10へ、より大きい容積の流体を移動させる。言い換えると、この逆転サーボでは、調節リザーバの小さい容積がより高い力で圧縮され、これが、単位面積あたりより小さい力でより大きい総面積の動きを生じる。
【0234】
図40a〜cを参照して上述された上記の実施形態と同様に、調節リザーバ10130は、好ましくは、圧縮の後、その形状を保つ手段10130aを備える。図に概略的に示されるこの手段は、したがって、使用者が調節リザーバを解放したとき、伸張した位置にデバイス10を保つ。このようにして、調節リザーバは、システムのオン/オフのスイッチとして本質的に作動する。
【符号の説明】
【0235】
101 カフ; 102 動脈瘤; 103 (カフの)部分; 104 血管;
105 電子制御ユニット; 106 送受信器; 107 センサ;
108 電極; 109 電気パルス生成器; 110 ポンプ;
111 充電式電池; 112 外部充電器ユニット。
【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42a】
image rotate

【図42b】
image rotate

【図42c】
image rotate


【公表番号】特表2011−509099(P2011−509099A)
【公表日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−528832(P2010−528832)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【国際出願番号】PCT/SE2008/000574
【国際公開番号】WO2009/048385
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(510101826)ミルックス・ホールディング・エスエイ (31)
【Fターム(参考)】