包装装置
【課題】前進終端及び後進終端における停止に伴う衝撃を小さくした物品袋詰め装置を提供する。
【解決手段】水平方向で一緒に直線方向で前後動可能とした上スクープ１２及び下スクープ１４を有し、上スクープ及び下スクープを前進させて袋Ｂにその開口Ｂ’を通して挿入し、上スクープを下スクープに対して上方に変位させることにより袋を上下方向で拡張するとともに、上スクープ及び下スクープを後退させて拡張された袋を該後退方向に引き出すようにし、下スクープの後退の経路中におかれた物品Ｌが、該開口を通して該袋内に入るようにする。上スクープを該下スクープに対して上下方向で変位可能とすると共に、上スクープ及び下スクープが一緒に前後動するようにする連結装置と、上スクープを水平方向で移動自在なるように支持する上ガイドレールと、ガイドレールを上下動する上駆動装置とを有する。
【解決手段】水平方向で一緒に直線方向で前後動可能とした上スクープ１２及び下スクープ１４を有し、上スクープ及び下スクープを前進させて袋Ｂにその開口Ｂ’を通して挿入し、上スクープを下スクープに対して上方に変位させることにより袋を上下方向で拡張するとともに、上スクープ及び下スクープを後退させて拡張された袋を該後退方向に引き出すようにし、下スクープの後退の経路中におかれた物品Ｌが、該開口を通して該袋内に入るようにする。上スクープを該下スクープに対して上下方向で変位可能とすると共に、上スクープ及び下スクープが一緒に前後動するようにする連結装置と、上スクープを水平方向で移動自在なるように支持する上ガイドレールと、ガイドレールを上下動する上駆動装置とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は物品袋詰め装置に関し、特に、製パンにおいて、生産されたパンを袋詰めするための装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
工場生産されたパン（ローフ）は、一個ごと包装用袋に詰められて出荷されるのが一般的である。
【０００３】
パンの袋詰め技術としては、例えば下記特許文献１乃至３に示すようなものがある。
【０００４】
これら特許文献には、それぞれ、袋詰め装置が開示されているが、それら装置では、水平方向で一緒に前後動可能とした上スクープ及び下スクープを有し、上スクープ及び下スクープを前進させて袋にその開口を通して挿入し、上スクープを下スクープに対して上方に変位させることにより袋を上下方向で拡張するとともに、上スクープ及び下スクープを後退させて、該拡張した袋を後退方向に引き出すようにし、下スクープの後退の経路中におかれたパンが、該開口を通して袋内に入るようにしている。
【０００５】
上スクープは、下スクープと共に前後動されるとともに、下スクープに対して上下動する必要があり、このため、上スクープを上下動させる駆動装置を上スクープ及び下スクープを支持して前後動するキャリア上に取り付けるようになっている。
【０００６】
このため、上スクープ及び下スクープ、駆動装置及びキャリアを含む前後動される部分はかなり重いものになる。このため、これを高速で前後動させると、その前動終点及び後動（後退）終点において大きな衝撃が常に発生し、当該袋詰め装置に故障が生じやすい。特に、上スクープの駆動装置の電源ケーブルやエアホースなどに故障が生じやすいという問題を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
【特許文献１】米国特許第４，６７１，０４８号
【特許文献２】米国特許第５，７４３，０７１号
【特許文献３】米国特許代６，４２１、９８４号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明は、上述のようなローフなどの物品を袋詰めする装置における問題点を解消しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明は、
水平方向で一緒に直線的に前後動可能とした上スクープ及び下スクープを有し、該上スクープ及び下スクープを前進させて袋にその開口を通して挿入し、上スクープを下スクープに対して上方に変位させることにより袋を上下方向で拡張するとともに、上スクープ及び下スクープを後退させて、該拡張された袋を該後退方向に引き出すようにし、下スクープの後退の経路中におかれた物品が、該開口を通して該袋内に入るようにする物品袋詰め装置であって、
該下スクープを該前後動方向で水平に駆動する下駆動装置と、
該上スクープを該下スクープに対して上下方向で変位可能とすると共に、該上スクープ及び下スクープが一緒に前後動するようにする該上スクープ及び下スクープを連結する連結装置と、
該上スクープを水平方向で移動自在なるように支持する上ガイドレールと、
該ガイドレールを上下動する上駆動装置と、
該上駆動装置及び下駆動装置を支持する静止フレームと
を有し、
上駆動装置は、上スクープ及び下スクープが袋の開口に入るときには、上スクープを下スクープに近づけるように下降させ、上スクープ及び下スクープが袋に入ったときには上スクープを上方に変位させて袋を上下方向で拡張するようにすることを特徴とする物品袋詰め装置を提供する。
【００１０】
この物品袋詰め装置では、上スクープを上下動させるための上スクープを上ガイドレール上で前後動自在とすると共に、この上ガイドレールを上下動させる上駆動装置を静止フレームに設けるようにしたので、上駆動装置は前後動されることはなく、当該袋詰め装置における前後動する部分を大幅に軽量化することができる。このため、当該前後動する部分が前進終端及び後退終端において停止する場合の衝撃を小さくすることができ、上述の従来装置における問題点を大幅に改善することが可能となる。
【００１１】
具体的には、この物品袋詰め装置は、
該下スクープを支持して水平方向で前後動可能とされた下キャリアと、
該上スクープを支持して上ガイドレールに沿って前後動可能とされた上キャリアと、
を有し、
該連結装置は、
下キャリア及び上キャリアからそれぞれ延びて相互に上下方向で摺動可能に係合され、該前後動方向では相対的に動かないようにされた上係合部材及び下係合部材を有するようにすることができる。
【００１２】
より具体的には、上キャリアは前後方向で間隔をあけられた少なくとも２つの車輪を有し、該車輪が上ガイドレールに転動自在に支持されるようにすることができる。
【００１３】
更に具体的には、該上駆動装置が、
静止フレームに支持されたサーボモータと、
該サーボモータの出力軸と該上ガイドレールとを駆動連結して、該出力軸の出力に伴い上ガイドレールに上下動を生じさせるようにしたリンク機構とを備えるようにすることができる。該リンク機構は、前後方向で間隔をあけた２点において上ガイドレールに回転連接されて、上ガイドレールを水平に支持するようにすることができる。
【００１４】
該リンク機構が、該サーボモータの出力軸に前後方向で間隔をあけて平行に延びるようにして該静止フレームに回転自在に取り付けられた回転軸と、
該出力軸と該回転軸とを駆動連結して、該回転軸に該出力軸と同じ回転を与えるサブリンク機構と、
該出力軸及び該回転軸にそれぞれ固定され、該出力時及び該回転軸に対して同じ角度方向に延び同じ長さを有する第１及び第２アームであって、その先端で該上ガイドレールの前後方向で離れて２点に回転連接されている第１及び第２アームと
を備えるようにすることができる。
【００１５】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
【図１ａ】図１ａは、図１ａ乃至図１ｆが示すローフ（ブロック状の食パン）の袋詰めに適用した本発明の一実施形態に係る物品袋詰め装置の物品袋詰め動作の内の、動作が始まる前の状態を示す図であり、物品袋詰め装置はその主要構成部品のみで示してある。
【図１ｂ】図１ｂは、図１ａと同様の図であり、袋詰め動作を開始した状態を示し、袋がその開口を通して空気が吹き付けられてふくらんだ状態とされ、上スクープが下降して下スクープに近づいて袋の開口に近づいている状態を示す図である。
【図１ｃ】図１ｃは、物品袋詰め装置の図１ｂの状態から、上スクープ及び下スクープが袋の中に袋の開口を通して挿入され、且つ、上スクープが上昇し始めた状態を示す図である。
【図１ｄ】図１ｄは、物品袋詰め装置の図１ｃの状態から上スクープ及び下スクープが更に袋内に挿入され、且つ、袋内の上スクープが上昇して下スクープから離れ、それにより、袋を上下に拡張した状態を示す図である。
【図１ｅ】図１ｅは、図１ｄの状態から上スクープ及び下スクープが拡張された袋を伴って後退され、後退路内におかれたローフが該袋内に入り、このローフに対してストッパが係合している状態を示す図である。
【図１ｆ】図１ｆは、図１ｅの状態から上スクープ及び下スクープが、袋及びその中のローフを残して、動作開始前の位置まで後退され、袋及びローフは図示しない搬出手段により搬出された状態を示す図である。
【図２】図２は、図１の物品袋詰め装置の具体的構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【００１７】
先ず、図１ａ〜図１ｆに基づき、本発明に係る物品袋詰め装置１０の概要につき説明する、
【００１８】
この物品袋詰め装置１０は、水平方向で一緒に前後動可能とした上スクープ１２及び下スクープ１４を有する。物品袋詰め装置１０の前方位置には、袋保持部材Ｈが設定されており、該袋保持部材Ｈ上には、袋Ｂがその開口Ｂ´を物品袋詰め装置１０に向けて載置され保持されている。図１（ａ）〜図１（ｆ）は、１つの袋Ｂに対する物品袋詰めの全工程を説明するための図であり、袋保持部材Ｈは１つの袋Ｂを保持するものとして示されているが、実際には、多数の積層した袋を袋保持部材Ｈが載置して保持し、その最上部にある袋が常に、図示された高さとなるようにされ、図１（ａ）〜図１（ｆ）からなる工程が繰り返されて、それら複数の袋に対する物品袋詰めが順次行われるようになっている。
【００１９】
図１（ａ）に示す後退位置（動作開始位置）にある上スクープ１２及び下スクープ１４は、後述する駆動装置により、図１（ｂ）に示すように、袋保持部材Ｈに向けて前進されるとともに、上スクープ１２が下降され、下スクープとの間隔が小さくなるようにされる。これに伴い、図示しない空気吹付け装置から空気が袋Ｂの開口Ｂ´向けて吹付けられ、袋Ｂが広げられて当該開口が開かれる。その状態で、間隔の狭められた上スクープ１２及び下スクープ１４は、図１（ｃ）に示すように袋Ｂの開口Ｂ´を通して該袋Ｂ内に挿入されると共に、図１（ｄ）に示す前進終端位置になった時点で、上スクープ１２が上方に変位されて、該袋を上下方向で拡張する。この時点において、下スクープ１４の袋Bから後方に延びる部分には、袋詰めされる物品としてのローフＬが載置される。上スクープ１２及び下スクープ１４は、これに続いて、図１（ｆ）に示す後退位置に向けて動かされるが、図１（ｅ）に示すように、L字状のローフストッパ１６が下スクープ１４の後退経路上に位置決めされて、ローフＬが下スクープ１４と共に動くのを阻止し、それにより、該ローフＬが、下スクープ１４と共に動かされる袋Ｂ内に残されるようにする。上スクープ１２及び下スクープ１４が後退位置に戻されたときには、下スクープ１４は、ローフＬを収納した袋Ｂから後方に離れ、該ローフＬを収納した袋Ｂは図示しない搬送手段によって搬出される。
【００２０】
図１（ｄ）に示すように、ローフＬを下スクープ１４上に供給するには、図１（ｄ）に示すローフＬと略同じ高さで、下スクープ１４の前後動方向と直交する方向において図面手前側から下スクープ１４に近接した位置まで水平に延びるベルトコンベアを用いることができ、また、袋詰めされたローフＬを搬出には、下スクープ１４の下の位置から図面奥の方に水平に延び、図１（ｅ）の位置で、下スクープ１４から外されるローフＬを受け取るようにしたベルトコンベアを用いることができる。
【００２１】
図２に示すように、物品袋詰め装置１０は、下スクープ１４を前後方向で水平に駆動する下駆動装置２０と、上スクープ１２を下スクープ１４に対して上下方向で変位可能とすると共に、上スクープ１２及び下スクープ１４が一緒に前後動するように、上スクープ１２及び下スクープ１４を連結する連結装置２２（図1ｂ参照）と、上スクープ１２を前後方向で移動自在なるように支持する上ガイドレール２４と、上ガイドレール２４を上下動する上駆動装置２６と、上駆動装置２６及び下駆動装置２０を支持する静止フレームＦとを有する。
【００２２】
具体的には、下スクープ１４は細長いプレート状の部材であって、下キャリア３０によってその後端が支持され水平前方に延びるように支持されている。下キャリア３０は、それぞれ前後方向で水平に延び相互に左右方向で間隔のあけられた一対の棒状ガイド部材３２からなる下ガイドレール３４によって支持されている。下キャリア３０の左右両側にはそれぞれ、図１ａ〜図１ｆに明瞭に示すように、棒状ガイド部材３２の上面に回転可能に係合する一対の上車輪３６と、両上車輪３６間の中央位置において、棒状ガイド部材３２の下面に回転可能に係合する１つの下車輪３８とが設けられており、下キャリア３０は、該上車輪３６及び下車輪３８によって、下ガイドレール３４に沿って変位自在とされている。
【００２３】
下駆動装置２０は、静止フレームＦに取り付けられたサーボモータ４０と、該サーボモータの出力軸４２に固定された駆動プーリ４４と、該駆動プーリの後方位置に設定されたアイドルプーリ４６と、該駆動プーリ４４及びアイドルプーリ４６に掛けられた無端タイミングベルト４８とを有している。下キャリア３０は、無端タイミングベルト４８の上部走行部５０に連結されている。サーボモータ４０は、その出力軸が一定の回転範囲で、正転及び逆転されるように制御され、それに伴って、無端タイミングベルト４８の上部走行部が前後方向で周期的に動かされ、下キャリア３０が前後動されて、下スクープ１４を前後方向で駆動する。
【００２４】
上スクープ１２は、下スクープ１４の先端部分と対応する、横断面が僅かに湾曲した部材とされており、上ガイドレール２４の下側で該上ガイドレール２４に平行に設定されて、該上ガイドレール２４によって懸架された細長い棒状の上キャリア６０の先端部分に、逆L字状の連結部材６２を介して連結されている。上キャリア６０には、前後方向で間隔をあけた位置に一対のガイド輪ユニット６４が設けられており、上キャリア６０を上ガイドレール２４に沿って移動自在なるように支持している。具体的には、ガイド輪ユニット６４は、上キャリア６０の下面に固定された固定下部６６ａ、及び、該固定下部の左右両側から上キャリア６０の両側に沿って上方に延びる垂直部６６ｂ（図２においては、手前側のみ示す）とからなるＵ字状のガイド輪支持部材６６と、各垂直部の内側部分に上下に間隔をあけて設けられ左右方向に水平に延びる軸線の周りで回転自在とされた一対のガイド輪６４ａとを備えている。一対のガイド輪６４ａは、それらの間に、上ガイドレール２４の下縁部に沿って設けられた左右のフランジ２４ａを挟むように設定さている。ガイド輪ユニット６４は、更に、Ｕ字状のガイド輪支持部材６６の各垂直部から水平に延びるガイド輪支持部材６８を備えており、ガイド輪６４ｂを垂直な軸線の周りで回転自在に支持しており、該ガイド輪６４ｂは、上ガイドレールの側面に回転自在に係合されている。
【００２５】
連結装置２２は、下キャリア３０及び上キャリア６０からそれぞれ延びて相互に上下方向で摺動可能に係合され、前後方向では相対的に動かないようにされた上係合部材７０及び下係合部材７２を有する。下係合部材７２は上係合部材７０をその両側から挟むように設定された一対の部材から構成され、その上端に上係合部材７０を案内するためのガイドローラ７４が回転自在に取り付けられている。
【００２６】
上駆動装置２６は、静止フレームＦに支持されたサーボモータ９０と、サーボモータの出力軸９２と上ガイドレール２４とを駆動連結して、出力軸９２の回転に伴い上ガイドレール２４に上下動を生じさせるようにしたリンク機構９６とを備える。
【００２７】
リンク機構９６は、上ガイドレール２４に対して前後方向で間隔をあけた２点において回転連接されて、上ガイドレール２４を水平に支持している。具体的には、該リンク機構９６は、サーボモータ９０の出力軸９２に対して後方に間隔をあけて平行に延びるようにして静止フレームＦに回転自在に取り付けられた回転軸９８と、出力軸９２と回転軸９８とを駆動連結して、回転軸９８に出力軸９２と同じ回転を与えるサブリンク機構１００と、出力軸９２及び回転軸９８にそれぞれ固定され、出力軸９２及び回転軸９８に対して同じ角度方向に延びる同じ長さを有する第１及び第２アーム１０２，１０４であって、その先端で上ガイドレール２４の前後方向で離れた２点に接続されている第１及び第２アーム１０２，１０４とを有している。図示の例では、第１及び第２アーム１０２，１０４は水平な連結軸１０６，１０８によって上ガイドレール２４に取り付けられたブラケット１０５，１０７に回転自在に接続されている。
【００２８】
図示のサブリンク機構１００は、出力軸９２及び回転軸９８に固定されて半径方向で延びるようにされ相互に平行にされた同じ長さの第１及び第２リンク１１０、１１２と、該第１及び第２リンク１１０，１１２の先端に回転自在に接続された両端を有する連結リンク１１４とを有し、平行リンクを構成している。
【００２９】
物品の袋詰め作業に当たっては、下駆動装置２０のサーボモータ４０がその出力軸を一定の角度範囲で正転逆転するように制御され、それにより下スクープが前後動される。同時に、上駆動装置２６のサーボモータ９０がその出力軸を、一定の角度範囲で正転逆転するように制御され、上スクープを上下動する。上駆動装置２６のサーボモータ９０を、下駆動装置のサーボモータ４０の出力軸の回転に対して適宜のタイミングで制御することにより、上スクープ及び下スクープを、図１（ａ）〜図１（ｆ）を用いて説明したように制御して、袋詰め作業を行う。
【００３０】
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述したサブリンク機構は、出力軸９２と回転軸９８とを駆動連結して、回転軸９８に出力軸９２と同じ回転を与えるものであればよく、図示のものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【００３１】
物品袋詰め装置１０；上スクープ１２；下スクープ１４；袋保持部材Ｈ；袋Ｂ；開口Ｂ´；ローフストッパ１６；ローフＬ；下駆動装置２０；連結装置２２；上ガイドレール２４；上駆動装置２６；下キャリア３０；棒状ガイド部材３２；上車輪３６；下車輪３８；静止フレームＦ；サーボモータ４０；出力軸４２；駆動プーリ４４；アイドルプーリ４６；無端タイミングベルト４８；上部走行部５０；上キャリア６０；連結部材６２；ガイド輪ユニット６４；固定下部６６ａ；垂直部６６ｂ；ガイド輪支持部材６６；ガイド輪６４ａ；ガイド輪支持部材６８；ガイド輪６４ｂ；上係合部材７０；下係合部材７２；ガイドローラ７４；サーボモータ９０；出力軸９２；リンク機構９６；回転軸９８；サブリンク機構１００；第１及び第２アーム１０２，１０４；連結軸１０６，１０８；ブラケット１０５，１０７；第１及び第２リンク１１０、１１２；連結リンク１１４
【技術分野】
【０００１】
本発明は物品袋詰め装置に関し、特に、製パンにおいて、生産されたパンを袋詰めするための装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
工場生産されたパン（ローフ）は、一個ごと包装用袋に詰められて出荷されるのが一般的である。
【０００３】
パンの袋詰め技術としては、例えば下記特許文献１乃至３に示すようなものがある。
【０００４】
これら特許文献には、それぞれ、袋詰め装置が開示されているが、それら装置では、水平方向で一緒に前後動可能とした上スクープ及び下スクープを有し、上スクープ及び下スクープを前進させて袋にその開口を通して挿入し、上スクープを下スクープに対して上方に変位させることにより袋を上下方向で拡張するとともに、上スクープ及び下スクープを後退させて、該拡張した袋を後退方向に引き出すようにし、下スクープの後退の経路中におかれたパンが、該開口を通して袋内に入るようにしている。
【０００５】
上スクープは、下スクープと共に前後動されるとともに、下スクープに対して上下動する必要があり、このため、上スクープを上下動させる駆動装置を上スクープ及び下スクープを支持して前後動するキャリア上に取り付けるようになっている。
【０００６】
このため、上スクープ及び下スクープ、駆動装置及びキャリアを含む前後動される部分はかなり重いものになる。このため、これを高速で前後動させると、その前動終点及び後動（後退）終点において大きな衝撃が常に発生し、当該袋詰め装置に故障が生じやすい。特に、上スクープの駆動装置の電源ケーブルやエアホースなどに故障が生じやすいという問題を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
【特許文献１】米国特許第４，６７１，０４８号
【特許文献２】米国特許第５，７４３，０７１号
【特許文献３】米国特許代６，４２１、９８４号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明は、上述のようなローフなどの物品を袋詰めする装置における問題点を解消しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明は、
水平方向で一緒に直線的に前後動可能とした上スクープ及び下スクープを有し、該上スクープ及び下スクープを前進させて袋にその開口を通して挿入し、上スクープを下スクープに対して上方に変位させることにより袋を上下方向で拡張するとともに、上スクープ及び下スクープを後退させて、該拡張された袋を該後退方向に引き出すようにし、下スクープの後退の経路中におかれた物品が、該開口を通して該袋内に入るようにする物品袋詰め装置であって、
該下スクープを該前後動方向で水平に駆動する下駆動装置と、
該上スクープを該下スクープに対して上下方向で変位可能とすると共に、該上スクープ及び下スクープが一緒に前後動するようにする該上スクープ及び下スクープを連結する連結装置と、
該上スクープを水平方向で移動自在なるように支持する上ガイドレールと、
該ガイドレールを上下動する上駆動装置と、
該上駆動装置及び下駆動装置を支持する静止フレームと
を有し、
上駆動装置は、上スクープ及び下スクープが袋の開口に入るときには、上スクープを下スクープに近づけるように下降させ、上スクープ及び下スクープが袋に入ったときには上スクープを上方に変位させて袋を上下方向で拡張するようにすることを特徴とする物品袋詰め装置を提供する。
【００１０】
この物品袋詰め装置では、上スクープを上下動させるための上スクープを上ガイドレール上で前後動自在とすると共に、この上ガイドレールを上下動させる上駆動装置を静止フレームに設けるようにしたので、上駆動装置は前後動されることはなく、当該袋詰め装置における前後動する部分を大幅に軽量化することができる。このため、当該前後動する部分が前進終端及び後退終端において停止する場合の衝撃を小さくすることができ、上述の従来装置における問題点を大幅に改善することが可能となる。
【００１１】
具体的には、この物品袋詰め装置は、
該下スクープを支持して水平方向で前後動可能とされた下キャリアと、
該上スクープを支持して上ガイドレールに沿って前後動可能とされた上キャリアと、
を有し、
該連結装置は、
下キャリア及び上キャリアからそれぞれ延びて相互に上下方向で摺動可能に係合され、該前後動方向では相対的に動かないようにされた上係合部材及び下係合部材を有するようにすることができる。
【００１２】
より具体的には、上キャリアは前後方向で間隔をあけられた少なくとも２つの車輪を有し、該車輪が上ガイドレールに転動自在に支持されるようにすることができる。
【００１３】
更に具体的には、該上駆動装置が、
静止フレームに支持されたサーボモータと、
該サーボモータの出力軸と該上ガイドレールとを駆動連結して、該出力軸の出力に伴い上ガイドレールに上下動を生じさせるようにしたリンク機構とを備えるようにすることができる。該リンク機構は、前後方向で間隔をあけた２点において上ガイドレールに回転連接されて、上ガイドレールを水平に支持するようにすることができる。
【００１４】
該リンク機構が、該サーボモータの出力軸に前後方向で間隔をあけて平行に延びるようにして該静止フレームに回転自在に取り付けられた回転軸と、
該出力軸と該回転軸とを駆動連結して、該回転軸に該出力軸と同じ回転を与えるサブリンク機構と、
該出力軸及び該回転軸にそれぞれ固定され、該出力時及び該回転軸に対して同じ角度方向に延び同じ長さを有する第１及び第２アームであって、その先端で該上ガイドレールの前後方向で離れて２点に回転連接されている第１及び第２アームと
を備えるようにすることができる。
【００１５】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
【図１ａ】図１ａは、図１ａ乃至図１ｆが示すローフ（ブロック状の食パン）の袋詰めに適用した本発明の一実施形態に係る物品袋詰め装置の物品袋詰め動作の内の、動作が始まる前の状態を示す図であり、物品袋詰め装置はその主要構成部品のみで示してある。
【図１ｂ】図１ｂは、図１ａと同様の図であり、袋詰め動作を開始した状態を示し、袋がその開口を通して空気が吹き付けられてふくらんだ状態とされ、上スクープが下降して下スクープに近づいて袋の開口に近づいている状態を示す図である。
【図１ｃ】図１ｃは、物品袋詰め装置の図１ｂの状態から、上スクープ及び下スクープが袋の中に袋の開口を通して挿入され、且つ、上スクープが上昇し始めた状態を示す図である。
【図１ｄ】図１ｄは、物品袋詰め装置の図１ｃの状態から上スクープ及び下スクープが更に袋内に挿入され、且つ、袋内の上スクープが上昇して下スクープから離れ、それにより、袋を上下に拡張した状態を示す図である。
【図１ｅ】図１ｅは、図１ｄの状態から上スクープ及び下スクープが拡張された袋を伴って後退され、後退路内におかれたローフが該袋内に入り、このローフに対してストッパが係合している状態を示す図である。
【図１ｆ】図１ｆは、図１ｅの状態から上スクープ及び下スクープが、袋及びその中のローフを残して、動作開始前の位置まで後退され、袋及びローフは図示しない搬出手段により搬出された状態を示す図である。
【図２】図２は、図１の物品袋詰め装置の具体的構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【００１７】
先ず、図１ａ〜図１ｆに基づき、本発明に係る物品袋詰め装置１０の概要につき説明する、
【００１８】
この物品袋詰め装置１０は、水平方向で一緒に前後動可能とした上スクープ１２及び下スクープ１４を有する。物品袋詰め装置１０の前方位置には、袋保持部材Ｈが設定されており、該袋保持部材Ｈ上には、袋Ｂがその開口Ｂ´を物品袋詰め装置１０に向けて載置され保持されている。図１（ａ）〜図１（ｆ）は、１つの袋Ｂに対する物品袋詰めの全工程を説明するための図であり、袋保持部材Ｈは１つの袋Ｂを保持するものとして示されているが、実際には、多数の積層した袋を袋保持部材Ｈが載置して保持し、その最上部にある袋が常に、図示された高さとなるようにされ、図１（ａ）〜図１（ｆ）からなる工程が繰り返されて、それら複数の袋に対する物品袋詰めが順次行われるようになっている。
【００１９】
図１（ａ）に示す後退位置（動作開始位置）にある上スクープ１２及び下スクープ１４は、後述する駆動装置により、図１（ｂ）に示すように、袋保持部材Ｈに向けて前進されるとともに、上スクープ１２が下降され、下スクープとの間隔が小さくなるようにされる。これに伴い、図示しない空気吹付け装置から空気が袋Ｂの開口Ｂ´向けて吹付けられ、袋Ｂが広げられて当該開口が開かれる。その状態で、間隔の狭められた上スクープ１２及び下スクープ１４は、図１（ｃ）に示すように袋Ｂの開口Ｂ´を通して該袋Ｂ内に挿入されると共に、図１（ｄ）に示す前進終端位置になった時点で、上スクープ１２が上方に変位されて、該袋を上下方向で拡張する。この時点において、下スクープ１４の袋Bから後方に延びる部分には、袋詰めされる物品としてのローフＬが載置される。上スクープ１２及び下スクープ１４は、これに続いて、図１（ｆ）に示す後退位置に向けて動かされるが、図１（ｅ）に示すように、L字状のローフストッパ１６が下スクープ１４の後退経路上に位置決めされて、ローフＬが下スクープ１４と共に動くのを阻止し、それにより、該ローフＬが、下スクープ１４と共に動かされる袋Ｂ内に残されるようにする。上スクープ１２及び下スクープ１４が後退位置に戻されたときには、下スクープ１４は、ローフＬを収納した袋Ｂから後方に離れ、該ローフＬを収納した袋Ｂは図示しない搬送手段によって搬出される。
【００２０】
図１（ｄ）に示すように、ローフＬを下スクープ１４上に供給するには、図１（ｄ）に示すローフＬと略同じ高さで、下スクープ１４の前後動方向と直交する方向において図面手前側から下スクープ１４に近接した位置まで水平に延びるベルトコンベアを用いることができ、また、袋詰めされたローフＬを搬出には、下スクープ１４の下の位置から図面奥の方に水平に延び、図１（ｅ）の位置で、下スクープ１４から外されるローフＬを受け取るようにしたベルトコンベアを用いることができる。
【００２１】
図２に示すように、物品袋詰め装置１０は、下スクープ１４を前後方向で水平に駆動する下駆動装置２０と、上スクープ１２を下スクープ１４に対して上下方向で変位可能とすると共に、上スクープ１２及び下スクープ１４が一緒に前後動するように、上スクープ１２及び下スクープ１４を連結する連結装置２２（図1ｂ参照）と、上スクープ１２を前後方向で移動自在なるように支持する上ガイドレール２４と、上ガイドレール２４を上下動する上駆動装置２６と、上駆動装置２６及び下駆動装置２０を支持する静止フレームＦとを有する。
【００２２】
具体的には、下スクープ１４は細長いプレート状の部材であって、下キャリア３０によってその後端が支持され水平前方に延びるように支持されている。下キャリア３０は、それぞれ前後方向で水平に延び相互に左右方向で間隔のあけられた一対の棒状ガイド部材３２からなる下ガイドレール３４によって支持されている。下キャリア３０の左右両側にはそれぞれ、図１ａ〜図１ｆに明瞭に示すように、棒状ガイド部材３２の上面に回転可能に係合する一対の上車輪３６と、両上車輪３６間の中央位置において、棒状ガイド部材３２の下面に回転可能に係合する１つの下車輪３８とが設けられており、下キャリア３０は、該上車輪３６及び下車輪３８によって、下ガイドレール３４に沿って変位自在とされている。
【００２３】
下駆動装置２０は、静止フレームＦに取り付けられたサーボモータ４０と、該サーボモータの出力軸４２に固定された駆動プーリ４４と、該駆動プーリの後方位置に設定されたアイドルプーリ４６と、該駆動プーリ４４及びアイドルプーリ４６に掛けられた無端タイミングベルト４８とを有している。下キャリア３０は、無端タイミングベルト４８の上部走行部５０に連結されている。サーボモータ４０は、その出力軸が一定の回転範囲で、正転及び逆転されるように制御され、それに伴って、無端タイミングベルト４８の上部走行部が前後方向で周期的に動かされ、下キャリア３０が前後動されて、下スクープ１４を前後方向で駆動する。
【００２４】
上スクープ１２は、下スクープ１４の先端部分と対応する、横断面が僅かに湾曲した部材とされており、上ガイドレール２４の下側で該上ガイドレール２４に平行に設定されて、該上ガイドレール２４によって懸架された細長い棒状の上キャリア６０の先端部分に、逆L字状の連結部材６２を介して連結されている。上キャリア６０には、前後方向で間隔をあけた位置に一対のガイド輪ユニット６４が設けられており、上キャリア６０を上ガイドレール２４に沿って移動自在なるように支持している。具体的には、ガイド輪ユニット６４は、上キャリア６０の下面に固定された固定下部６６ａ、及び、該固定下部の左右両側から上キャリア６０の両側に沿って上方に延びる垂直部６６ｂ（図２においては、手前側のみ示す）とからなるＵ字状のガイド輪支持部材６６と、各垂直部の内側部分に上下に間隔をあけて設けられ左右方向に水平に延びる軸線の周りで回転自在とされた一対のガイド輪６４ａとを備えている。一対のガイド輪６４ａは、それらの間に、上ガイドレール２４の下縁部に沿って設けられた左右のフランジ２４ａを挟むように設定さている。ガイド輪ユニット６４は、更に、Ｕ字状のガイド輪支持部材６６の各垂直部から水平に延びるガイド輪支持部材６８を備えており、ガイド輪６４ｂを垂直な軸線の周りで回転自在に支持しており、該ガイド輪６４ｂは、上ガイドレールの側面に回転自在に係合されている。
【００２５】
連結装置２２は、下キャリア３０及び上キャリア６０からそれぞれ延びて相互に上下方向で摺動可能に係合され、前後方向では相対的に動かないようにされた上係合部材７０及び下係合部材７２を有する。下係合部材７２は上係合部材７０をその両側から挟むように設定された一対の部材から構成され、その上端に上係合部材７０を案内するためのガイドローラ７４が回転自在に取り付けられている。
【００２６】
上駆動装置２６は、静止フレームＦに支持されたサーボモータ９０と、サーボモータの出力軸９２と上ガイドレール２４とを駆動連結して、出力軸９２の回転に伴い上ガイドレール２４に上下動を生じさせるようにしたリンク機構９６とを備える。
【００２７】
リンク機構９６は、上ガイドレール２４に対して前後方向で間隔をあけた２点において回転連接されて、上ガイドレール２４を水平に支持している。具体的には、該リンク機構９６は、サーボモータ９０の出力軸９２に対して後方に間隔をあけて平行に延びるようにして静止フレームＦに回転自在に取り付けられた回転軸９８と、出力軸９２と回転軸９８とを駆動連結して、回転軸９８に出力軸９２と同じ回転を与えるサブリンク機構１００と、出力軸９２及び回転軸９８にそれぞれ固定され、出力軸９２及び回転軸９８に対して同じ角度方向に延びる同じ長さを有する第１及び第２アーム１０２，１０４であって、その先端で上ガイドレール２４の前後方向で離れた２点に接続されている第１及び第２アーム１０２，１０４とを有している。図示の例では、第１及び第２アーム１０２，１０４は水平な連結軸１０６，１０８によって上ガイドレール２４に取り付けられたブラケット１０５，１０７に回転自在に接続されている。
【００２８】
図示のサブリンク機構１００は、出力軸９２及び回転軸９８に固定されて半径方向で延びるようにされ相互に平行にされた同じ長さの第１及び第２リンク１１０、１１２と、該第１及び第２リンク１１０，１１２の先端に回転自在に接続された両端を有する連結リンク１１４とを有し、平行リンクを構成している。
【００２９】
物品の袋詰め作業に当たっては、下駆動装置２０のサーボモータ４０がその出力軸を一定の角度範囲で正転逆転するように制御され、それにより下スクープが前後動される。同時に、上駆動装置２６のサーボモータ９０がその出力軸を、一定の角度範囲で正転逆転するように制御され、上スクープを上下動する。上駆動装置２６のサーボモータ９０を、下駆動装置のサーボモータ４０の出力軸の回転に対して適宜のタイミングで制御することにより、上スクープ及び下スクープを、図１（ａ）〜図１（ｆ）を用いて説明したように制御して、袋詰め作業を行う。
【００３０】
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述したサブリンク機構は、出力軸９２と回転軸９８とを駆動連結して、回転軸９８に出力軸９２と同じ回転を与えるものであればよく、図示のものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【００３１】
物品袋詰め装置１０；上スクープ１２；下スクープ１４；袋保持部材Ｈ；袋Ｂ；開口Ｂ´；ローフストッパ１６；ローフＬ；下駆動装置２０；連結装置２２；上ガイドレール２４；上駆動装置２６；下キャリア３０；棒状ガイド部材３２；上車輪３６；下車輪３８；静止フレームＦ；サーボモータ４０；出力軸４２；駆動プーリ４４；アイドルプーリ４６；無端タイミングベルト４８；上部走行部５０；上キャリア６０；連結部材６２；ガイド輪ユニット６４；固定下部６６ａ；垂直部６６ｂ；ガイド輪支持部材６６；ガイド輪６４ａ；ガイド輪支持部材６８；ガイド輪６４ｂ；上係合部材７０；下係合部材７２；ガイドローラ７４；サーボモータ９０；出力軸９２；リンク機構９６；回転軸９８；サブリンク機構１００；第１及び第２アーム１０２，１０４；連結軸１０６，１０８；ブラケット１０５，１０７；第１及び第２リンク１１０、１１２；連結リンク１１４
【特許請求の範囲】
【請求項１】
水平方向で一緒に直線方向で前後動可能とした上スクープ及び下スクープを有し、該上スクープ及び下スクープを前進させて袋にその開口を通して挿入し、該上スクープを下スクープに対して上方に変位させることにより該袋を上下方向で拡張するとともに、該上スクープ及び下スクープを後退させて該拡張された袋を該後退方向に引き出すようにし、下スクープの後退の経路中におかれた物品が、該開口を通して該袋内に入るようにする物品袋詰め装置であって、
該下スクープを該前後動方向で水平に駆動する下駆動装置と、
該上スクープを該下スクープに対して上下方向で変位可能とすると共に、該上スクープ及び下スクープが一緒に前後動するように該上スクープ及び下スクープを連結する連結装置と、
該上スクープを水平方向で移動自在なるように支持する上ガイドレールと、
該ガイドレールを上下動する上駆動装置と、
該上駆動装置及び下駆動装置を支持する静止フレームと
を有し、
上駆動装置は、上スクープ及び下スクープが袋の開口に入るときには、上スクープを下スクープに近づけるように下降させ、上スクープ及び下スクープが袋に入ったときには上スクープを上方に変位させて袋を上下方向で拡張するようにすることを特徴とする物品袋詰め装置。
【請求項２】
該下スクープを支持して水平方向で前後動可能とされた下キャリアと、
該上スクープを支持して上ガイドレールに沿って前後動可能とされた上キャリアと、
を有し、
該連結装置は、
下キャリア及び上キャリアからそれぞれ延びて相互に上下方向で摺動可能に係合され、該前後動方向では相対的に動かないようにされた上係合部材及び下係合部材を有する請求項１に記載の物品袋詰め装置。
【請求項３】
該上キャリアは前後方向で間隔をあけられた少なくとも２つの車輪を有し、該車輪が上ガイドレールに転動自在に支持されている請求項２に記載の物品袋詰め装置。
【請求項４】
該上駆動装置が、
静止フレームに支持されたサーボモータと、
該サーボモータの出力軸と該上ガイドレールとを駆動連結して、該出力軸の出力に伴い上ガイドレールに上下動を生じさせるようにしたリンク機構と、
を備える請求項３に記載の物品袋詰め装置。
【請求項５】
該リンク機構が、前後方向で間隔をあけた２点において回転連接されて、上ガイドレールを水平に支持する請求項４に記載の物品袋詰め装置。
【請求項６】
該サーボモータが該静止フレームに支持され、該前後方向に対して直交する方向で延びる出力軸を有し、
該リンク機構が、該サーボモータの出力軸に前後方向で間隔をあけて平行に延びるようにして該静止フレームに回転自在に取り付けられた回転軸と、
該出力軸と該回転軸とを駆動連結して、該回転軸に該出力軸と同じ回転を与えるサブリンク機構と、
該出力軸及び該回転軸にそれぞれ固定され、該出力時及び該回転軸に対して同じ角度方向に延び同じ長さを有する第１及び第２アームであって、その先端で該上ガイドレールの前後方向で離れて２点に回転連接されている第１及び第２アームと
を有する請求項５に記載の物品袋詰め装置。
【請求項１】
水平方向で一緒に直線方向で前後動可能とした上スクープ及び下スクープを有し、該上スクープ及び下スクープを前進させて袋にその開口を通して挿入し、該上スクープを下スクープに対して上方に変位させることにより該袋を上下方向で拡張するとともに、該上スクープ及び下スクープを後退させて該拡張された袋を該後退方向に引き出すようにし、下スクープの後退の経路中におかれた物品が、該開口を通して該袋内に入るようにする物品袋詰め装置であって、
該下スクープを該前後動方向で水平に駆動する下駆動装置と、
該上スクープを該下スクープに対して上下方向で変位可能とすると共に、該上スクープ及び下スクープが一緒に前後動するように該上スクープ及び下スクープを連結する連結装置と、
該上スクープを水平方向で移動自在なるように支持する上ガイドレールと、
該ガイドレールを上下動する上駆動装置と、
該上駆動装置及び下駆動装置を支持する静止フレームと
を有し、
上駆動装置は、上スクープ及び下スクープが袋の開口に入るときには、上スクープを下スクープに近づけるように下降させ、上スクープ及び下スクープが袋に入ったときには上スクープを上方に変位させて袋を上下方向で拡張するようにすることを特徴とする物品袋詰め装置。
【請求項２】
該下スクープを支持して水平方向で前後動可能とされた下キャリアと、
該上スクープを支持して上ガイドレールに沿って前後動可能とされた上キャリアと、
を有し、
該連結装置は、
下キャリア及び上キャリアからそれぞれ延びて相互に上下方向で摺動可能に係合され、該前後動方向では相対的に動かないようにされた上係合部材及び下係合部材を有する請求項１に記載の物品袋詰め装置。
【請求項３】
該上キャリアは前後方向で間隔をあけられた少なくとも２つの車輪を有し、該車輪が上ガイドレールに転動自在に支持されている請求項２に記載の物品袋詰め装置。
【請求項４】
該上駆動装置が、
静止フレームに支持されたサーボモータと、
該サーボモータの出力軸と該上ガイドレールとを駆動連結して、該出力軸の出力に伴い上ガイドレールに上下動を生じさせるようにしたリンク機構と、
を備える請求項３に記載の物品袋詰め装置。
【請求項５】
該リンク機構が、前後方向で間隔をあけた２点において回転連接されて、上ガイドレールを水平に支持する請求項４に記載の物品袋詰め装置。
【請求項６】
該サーボモータが該静止フレームに支持され、該前後方向に対して直交する方向で延びる出力軸を有し、
該リンク機構が、該サーボモータの出力軸に前後方向で間隔をあけて平行に延びるようにして該静止フレームに回転自在に取り付けられた回転軸と、
該出力軸と該回転軸とを駆動連結して、該回転軸に該出力軸と同じ回転を与えるサブリンク機構と、
該出力軸及び該回転軸にそれぞれ固定され、該出力時及び該回転軸に対して同じ角度方向に延び同じ長さを有する第１及び第２アームであって、その先端で該上ガイドレールの前後方向で離れて２点に回転連接されている第１及び第２アームと
を有する請求項５に記載の物品袋詰め装置。
【図１ａ】
【図１ｂ】
【図１ｃ】
【図１ｄ】
【図１ｅ】
【図１ｆ】
【図２】
【図１ｂ】
【図１ｃ】
【図１ｄ】
【図１ｅ】
【図１ｆ】
【図２】
【公開番号】特開２０１１−７３７５８（Ｐ２０１１−７３７５８Ａ）
【公開日】平成２３年４月１４日（２０１１．４．１４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−２２８７３６（Ｐ２００９−２２８７３６）
【出願日】平成２１年９月３０日（２００９．９．３０）
【出願人】（０００１２８７２８）株式会社オシキリ (40)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年４月１４日（２０１１．４．１４）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年９月３０日（２００９．９．３０）
【出願人】（０００１２８７２８）株式会社オシキリ (40)
【Ｆターム（参考）】
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