説明

化粧枠の取付構造及び化粧枠

【課題】 縦枠材及び横枠材の施工状の問題点を解決し、取付作業性に優れるとともに、縦枠材及び横枠材の断面形状に自由度を持たせることが可能であり、建物不陸の影響を受けることの少ない化粧枠の取付構造を提供する。
【解決手段】 縦枠材、横枠材及びコーナー部材からなる化粧枠であり、コーナー部材は、縦枠材側壁部及び横枠材側壁部を少なくとも有する箱状部材であり、横枠材側壁部は横枠材の端面全体を隠す大きさの矩形状壁部であるとともに、縦枠材側壁部は縦枠材の端面全体を隠す大きさの矩形状壁部であり、縦枠材及び横枠材は躯体に固定され、コーナー部材は、横枠材側壁部が横枠材端面を隠すとともに縦枠材側壁部が縦枠材端面を隠すように躯体に固定される、構造とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物躯体に付与される開口部分、例えば玄関部、窓部、ドア部等の外観性を向上させるために用いられる化粧枠の取付構造及び化粧枠に関する。
【背景技術】
【0002】
建物躯体には種々の開口部が設けられている。例えば、室内と室外とをつなぐための開口部である玄関部や窓部、室内同士をつなぐためのドア部等である。このような部分は非常に目に付きやすいため、建物としての外観及び室内の装飾観として非常に重要な部分を占める。そこでこのような開口部には何らかの化粧枠を用いることが多い(図1及び図2参照)。
【0003】
通常の化粧枠の構成は、縦枠材及び横枠材からなり、それらが上記開口部周辺すなわち開口部の建物躯体に固定されることにより化粧枠が形成される。縦枠材及び横枠材の取付については、特許文献1及び特許文献2に見られるとおり2種の方法がある。一つは、縦又は横勝ち納まりタイプであり、縦勝ちの場合には縦枠材200の端面を隠すキャップを、横勝ちの場合には横枠材300の端面を隠すキャップを付与する方法である(図9参照)。もう一つの方法としては、縦枠材200’及び横枠材300’を45°カットすることによりそれぞれを突き合わせる方法である(図10参照)。
【0004】
上記縦又は横勝ちタイプは、縦枠材と横枠材との断面形状が異なる場合でも容易に固定することが可能であり、さらに枠材自体への加工が容易であるが、枠材端面を隠す何らかのキャップを付与する必要があり、枠材の形状に応じたキャップを製作せねばならず、非常に煩雑である。特にセメント系押出成形品からなる枠材の場合、厚み方向の長さが50mmを越えるものも多く、キャップを製作することが容易ではなく、さらにキャップと枠材とを密着させることも難しい。また、横枠材として前記セメント系押出成形品2種以上を上下に組合せたものを用いる場合は、キャップをすること自体難しくなる。第2の方法である45°カットを行う方法は、キャップ自体は必要ではないが、縦枠材と横枠材との断面形状が異なる場合には用いることができない。また、建物躯体に不陸がある場合、お互いのカット面が厚み方向にずれてしまうこともあり得る。
【特許文献1】特開平6−167170号公報
【特許文献2】特開2005−336972号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、前記縦枠材及び横枠材の納まり状の問題点を解決し、セメント系押出成形品からなる厚み方向の長さの長い枠材であっても施工性に優れるとともに、縦枠材及び横枠材の断面形状に自由度を持たせることが可能であり、建物不陸の影響を受けることの少ない化粧枠の取付構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、以下の1〜6の発明が提供される。
1.建物躯体の開口部に用いる化粧枠の取付構造であって、
前記化粧枠は、縦枠材、横枠材及びコーナー部材を少なくとも有してなり、
前記コーナー部材は、縦枠材側壁部及び横枠材側壁部を少なくとも有する箱状部材であり、
前記縦枠材側壁部は前記縦枠材の端面全体を隠す大きさの矩形状壁部であるとともに、前記横枠材側壁部は前記横枠材の端面全体を隠す大きさの矩形状壁部であり、
前記縦枠材及び横枠材は躯体に固定され、
前記コーナー部材は、縦枠材側壁部が縦枠材端面を隠すとともに横枠材側壁部が横枠材端面を隠すように躯体に固定される、
ことを特徴とする化粧枠の取付構造。
2.前記縦枠材、横枠材及びコーナー部材は、取付具を介して躯体に固定されることを特徴とする上記1記載の化粧枠の取付構造。
3.前記縦枠材及び横枠材は、セメント系押出成形品であることを特徴とする上記1又は上記2記載の化粧枠の取付構造。
4.前記横枠材は、断面形状の異なる少なくとも2以上のセメント系押出成形品を組合せてなるものであることを特徴とする上記1〜3いずれかに記載の化粧枠の取付構造。
5.前記横枠材は、断面形状の異なる2つのセメント系押出成形品を上下に組合せてなり、上側横枠材の厚み方向の長さが、下側横枠材より長いことを特徴とする上記4記載の化粧枠の取付構造。
6.建物躯体の開口部に用いる化粧枠であって、
前記化粧枠は、縦枠材、横枠材及びコーナー部材を少なくとも有してなり、
前記コーナー部材は、縦枠材側壁部及び横枠材側壁部を少なくとも有する箱状部材であり、
前記縦枠材側壁部は前記縦枠材の端面全体を隠す大きさの矩形状壁部であるとともに、前記横枠材側壁部は前記横枠材の端面全体を隠す大きさの矩形状壁部であり、
前記縦枠材及び横枠材は躯体に固定され、
前記コーナー部材は、縦枠材側壁部が縦枠材端面を隠すとともに横枠材側壁部が横枠材端面を隠すように躯体に固定される、
ことを特徴とする化粧枠。
【発明の効果】
【0007】
本発明の化粧枠の取付構造では、縦枠材及び横枠材端面を隠すコーナー部材を躯体に固定しているため、縦枠材や横枠材に接着させるようなキャップを必要としない。また、縦枠材と横枠材の端面を隠す大きさの縦枠材側壁部及び横枠材側壁部を有するため、縦枠材と横枠材の断面形状が異なる場合や横枠材として2種以上の異なる断面形状をもつ横枠材を組合せて用いる場合においても、極めて容易に枠材端部の外観を美麗に仕上げることが可能となる。さらに、躯体側に不陸がある場合でも、コーナー部材により当該不陸を吸収できるため、化粧枠を非常にきれいに納めることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の化粧枠1を玄関に適用した場合の概略斜視図である。図2は本発明の化粧枠1’を窓に適用した場合の概略斜視図である。図1〜図2に示すとおり化粧枠1,1’は、縦枠材20,20’、横枠材30,30’、コーナー部材10,10’から形成されており、縦枠材と横枠材との連結部分であるいわゆる隅位置にコーナー部材10,10’が配置されている。なお、縦枠材は通常左右2箇所に用いられるが、横枠材については、窓部に用いる場合上下2箇所に用い、玄関部に用いる場合には上部側1カ所のみ用いることが多い。
【0009】
図3は、図1に示す場合の化粧枠1の配置を示す概略正面図である。この場合、横枠材30は断面形状の異なる2部材、すなわち第1横枠材30A及び第2横枠材30Bにより構成されている。このように断面形状の異なる2部材を用いることにより、横枠材30のデザインバリエーションが非常に広くなるという利点を有する。また、コーナー部材10は、縦枠材20の幅に対して、図3に示す幅方向Sの長さが長くなるよう設計されており、横枠材30の高さに対しては、高さ方向Lの長さが長くなるよう設計されている。
【0010】
<縦枠材及び横枠材>
縦枠材20及び横枠材30は、化粧枠外観の主構成となるものである。材質は特に制限されないが、重厚感や耐久性を鑑みればセメント系成形体が好ましく、特に、断面形状をコ字状や異形状とする場合の生産性に極めて優れるセメント系押出成形品が好ましい。また、比重としては0.75〜1.5程度の成形体が好ましい。縦枠材20の寸法は、幅方向Sの長さ50〜200mm程度、長手方向の長さ500〜4000mm程度、図5に示す厚み方向Tの長さは、30〜150mm程度である。なお、厚み方向T、すなわち建物躯体から離れる方向の長さについては、好ましい重厚感を出すうえで45〜140mmが好ましい。図1のような玄関化粧枠では、幅方向長さ120mm、長手方向長さ3000mm、厚み方向長さ90mmである。なお、材質はセメント系押出成形品であり、いわゆる成形品肉厚は12mmである。
横枠材30は、高さ方向の長さ50〜200mm程度、長手方向の長さ500〜3000mm程度、図5に示す厚み方向Tの長さ30〜150mm程度である。なお、厚み方向Tの長さ、すなわち建物躯体から離れる方向の長さについては、より好ましい重厚感を出すうえで45〜140mmが好ましい。図1のような玄関枠では第1横枠材について、高さ方向長さ120mm、長手方向長さ2000mm、厚み方向長さ90mmであり、第2横枠材について、高さ方向長さ80mm、長手方向長さ2000mm、厚み方向長さ90mmである。なお、材質は共に比重1.0のセメント系押出成形品であり、いわゆる成形品肉厚は12mmである。
【0011】
<コーナー部材>
コーナー部材10は、大略箱形状のいわゆるピース材であり、化粧枠1のいわゆる隅部に位置する。なお、箱形状であるが、躯体に取り付けるために、躯体側面は開口している。例えば玄関に化粧枠1を設ける場合などは上部左右の二隅に付与され、窓に化粧枠1’を設ける場合には四隅部分に付与される。材質は特に制限されないが、前記縦枠材で用いられたセメント系押出成形品を加工して用いてもよいし、射出成形品のような部材を用いてもよい。寸法的には、縦枠材20及び横枠材30の端面を隠す必要性があり、それら端面より大きくする必要がある。具体的には、幅方向Sの長さ50〜200mm程度、高さ方向Lの長さ50〜200mm程度、厚み方向Tの長さ30〜150mm程度である。図1のような玄関化粧枠では、幅方向Sの長さ130mm、高さ方向Lの長さ220mm、厚み方向Tの長さ100mmである。なお、材質はセメント系押出成形品を切削及び接着加工したものであり、いわゆる成形品肉厚は12mmである。
【0012】
<縦枠材側壁部及び横枠材側壁部>
前記コーナー部材10は、縦枠材20及び横枠材30の端面を被覆する大きさ、すなわち前記端面を隠すことができる大きさである必要がある。したがって、少なくとも縦枠材20端面を隠す縦枠材側壁部12及び横枠材端面を隠す横枠材側壁部13を有する。通常は内部空洞の箱形状であり、前記縦枠材側壁部12及び横枠材側壁部13、当該壁部それぞれに対向する壁部15,16及び前面壁部14の五つの壁面からなっている箱形状である。
【0013】
従来は、縦枠材端面形状及び横枠材端面形状に応じたキャップ材を用いるのが通常であるが、本発明では大略箱形状の部材であるため、当該箱形状の一側面、すなわち矩形状の壁部を枠材端面より大きく寸法設定し、枠材端面を隠すのである。このような矩形状構成であれば、複雑な枠材端面形状(コ字状、異形状)に応じたキャップを作成する必要が無く、寸法的に端面が隠すことが可能である限り、種々の形状の枠材に対し同一のコーナー部材を用いることができるのである。またキャップより生産性が高いとともに、コーナー部材自身が外観性向上に寄与するのである。
【0014】
縦枠材端面を隠す縦枠材側壁部12及び横枠材端面を隠す横枠材側壁部13の寸法としては、枠材端面の形状より3mm以上、特に5mm以上大きく設定するのが好ましく、躯体の不陸吸収を考慮して好ましくは、幅方向長さ、高さ方向長さ、厚み方向長さ、それぞれ5〜50mm長く設定する。特に好ましくは、それぞれ全ての方向に対して6〜30mm長く設定する。なお、コーナー部材10における、縦枠材側壁部12及び横枠材側壁部13以外の壁面部分である対向する壁部15,16及び前面壁部14、要するに枠材端面を隠す機能を持たない部分については、特に寸法制限はなく、デザイン性を鑑みて丸みを持たせるようなものであってもよい。さらには、外観の主要部である前面壁部14には模様等を付与しても良い。また、図1における左右のコーナー部材10は同一形状のものであるが、左右異なる形状のものを用いても良い。
【0015】
<横枠材及び縦枠材の躯体への固定>
図4〜図6については、縦枠材20及び横枠材30の建物躯体8への固定方法を示す概略説明図である。図4は、縦枠材20及び横枠材30を固定するための取付具を躯体に固定している図面である。枠材は直接躯体にビス留めすることも可能であるが、セメント系成形品、特に厚み方向に50mm以上の長さを有するセメント系成形品を直接ビス留めをすることは非常に困難であるため、取付具を用いて躯体に固定することが好ましい。取付具は、短尺の部材であり所定の間隔ごとに複数個配置する。
【0016】
図5は縦枠材20が躯体に固定されている状態を示す概略断面図である。縦枠材20は、比重1.0のセメント系押出成形品である。断面形状は、略コ字状であり、躯体側となる裏面幅方向中央部には取付具の係止部に係止するリブ21を有している。取付具50は、金属製であり、躯体にビスで固定されるアルミ製基板部51及び弾性保持力を有し前記縦枠材のリブを係止するステンレス製係止部53からなっている。なお、より確実に縦枠材を固定するために、縦枠材のリブ21を係止部53に押し込み係止した後、基板部51から延び躯体から離れる方向に折り曲げた折曲げ部52に、枠材を直接ビス54にて固定する。なお、固定は縦枠材20の枠組み外側から打込んでいる。
【0017】
図6は横枠材30が躯体8に固定されている状態を示す概略断面図である。横枠材30は、比重1.0のセメント系押出成形品である。断面形状は、略コ字状であり、躯体側となる裏面高さ方向中央部には取付具の係止部に係止するリブを有している。横枠材30は重厚感を出すため、第1横枠材30A及び第2横枠材30Bの2部材を上下に組合せている。これにより高さ方向の長さを長くして重厚感を醸し出すとともに、上下いずれかの部材を変更することで、外観デザインに多くのバリエーションを持たすことができるのである。また、上部側の第1横枠材30Aの厚み方向の長さを、下部側の第2横枠材30Bより長くしており、それにより外観性の極めて優れた化粧枠1となる。
【0018】
取付具60A,60Bは、縦枠材用取付具50と同様金属製であり、躯体にビスで固定されるアルミ製基板部61A,61B及び弾性保持力を有し前記縦枠材のリブ31A,31Bを係止するステンレス製係止部63A,63Bからなっている。なお、より確実に縦枠材を固定するために、横枠材30A,30Bのリブ31A,31Bを係止部63A,63Bに押し込み係止した後、基板部61A,61Bから延び躯体から離れる方向に折り曲げた折曲げ部62A,62Bに、枠材を直接ビス64A,64Bにて固定する。固定は縦枠材30A,30Bの枠組み外側、すなわち上部側から打込んでいる。図6においては、まず下部側の第2横枠材30Bから固定する。つづいて、当該第2横枠材30Bの上側に第1横枠材30Aを位置合わせし、前記横枠材のリブ31Aを係止部63Aに押し込み係止した後、基板部から延び躯体から離れる方向に折り曲げた折曲げ部62Aに、第1横枠材30Aを直接ビス64Aにて固定する。
【0019】
なお、図5及び図6に示すとおり、前記縦枠材20及び横枠材30には防水機能を付与するために、躯体側に位置する部分に防水シール材56,66A,66Bが貼り付けられている。防水シール材の材質としては、ウレタン等の発泡プラスチックや、EPDM(エチレン-プロピレン-ジエンゴム)等を使用する。
【0020】
<コーナー部材の躯体への固定>
図7及び図8は、コーナー部材10の取付方法を示す概略図である。コーナー部材10は縦枠材20及び横枠材30を躯体8に取り付けた後、躯体8に対して固定されるのが好ましい。なお、コーナー部材10も取付具40を用いて躯体8に固定されるものであり、図4に示すように隅部にあらかじめ取付具40が躯体にビスにより固定されている。取付具40は、大略L字状であり躯体に固定される基板部と、基板部から延び躯体から離れる方向に折り曲げた折曲げ部からなる。コーナー部材の固定をより確実にするため、取付具は1個のコーナー部材に対して2個(40A,40B)用いられる。
【0021】
コーナー部材10は、図7に示すとおり縦枠材20と横枠材30との連結部分、いわゆる隅部分に位置する。図7においては、左右同一形状のコーナー部材を用いており、コーナー部材下面が縦枠材側壁部12となる。なお、横枠材側壁部13は左右のコーナー部材では異なる面となり、一方のコーナー部材の横枠材側壁部13に対向する壁部が、他方のコーナー部材の横枠材側壁部13となる。また、上面側壁部15及び横枠材側壁部に対向する壁部16には、取付具40A,40Bにビス打ちするための下穴17が開けられている。
【0022】
コーナー部材10は、まず取付具40Aに載せるようにして位置決めされる。縦枠材側壁部12は縦枠材端面22より幅方向、高さ方向及び厚み方向全てに大きいため、縦枠材端面22を隠すことができる。また、横枠材側壁部13は横枠材端面33より幅方向、高さ方向及び厚み方向全てに大きいため、横枠材端面33を隠すことができる。逆に言えば、枠材端面22,33を隠すような位置にコーナー部材10が位置するように、取付具の位置決めを行うのである。その後コーナー部材に設けた下穴17から上部側取付具40A及び側面側取付具40Bに対してビス打ちし、確実に固定する(図8参照)。
【0023】
上記のように、縦枠材側壁部12及び横枠材側壁部13が対応する枠材端面22,33を隠すことができる大きさ、例えば幅方向、高さ方向及び厚み方向全てに10mm程度大きく長く設定されているため、建物躯体の不陸が生じ、縦枠材20と横枠材30とに厚み方向に誤差が生じた場合であっても、コーナー部材によりその誤差を吸収し、外観性を低下させることなく化粧枠を取り付けることが可能となるのである。また、厚み方向以外であっても、取付誤差を容易に吸収することができるため、施工技術者の個人差を問うことなく美麗に仕上げることが可能となるのである。さらには、横枠材30の重厚感を向上させるために上下2部材30A,30Bを用いる場合、特に上側部材30Aの厚み方向の長さを長くするような場合であっても、容易かつ美麗に取付が可能となるのである。
【0024】
なお、前記縦枠材及び横枠材と同様に防水機能を付与するために、コーナー部材10躯体側に位置する部分に防水シール材が貼り付けられている。防水シール材の材質としては、ウレタン等の発泡プラスチックや、EPDM(エチレン-プロピレン-ジエンゴム)等を使用する。
【0025】
さらに、本発明に係る化粧枠の取付構造及び化粧枠は、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の化粧枠を玄関に適用した場合を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の化粧枠を窓に適用した場合を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の化粧枠を玄関に適用した場合の、化粧枠の配置を示す概略正面図である。
【図4】本発明の化粧枠の取付けるための取付具の躯体への固定及び配置状態を示す概略図である。
【図5】本発明の縦枠材の躯体への取付状態を示す概略断面図である。
【図6】本発明の横枠材の躯体への取付状態を示す概略断面図である。
【図7】本発明のコーナー部材の取付方法を示す概略斜視図である。
【図8】本発明のコーナー部材の納まり状態を示す概略斜視図である。
【図9】従来の化粧枠の納まり状態(横勝ちタイプ)を示す概略正面図である。
【図10】従来の化粧枠の納まり状態(45°カット)を示す概略正面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 化粧枠
10,10’ コーナー部材
12 縦枠材側壁部
13 横枠材側壁部
14 前面壁部
15,16 縦枠材側壁部及び横枠材側壁部に対向する壁部
17 下穴
20,20’,200,200’ 縦枠材
30,30’,300,300’ 横枠材
40,40A,40B コーナー部材取付具
50 縦枠材取付具
51,61A,61B 基板部
52,62A,62B 折曲げ部
53,63A,63B 係止部
54,64A,64B 枠材固定ビス
55,65A,65B 取付具固定ビス
56,66A,66B 防水シール材
60,60A,60B 横枠材取付具
8 躯体



【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物躯体の開口部に用いる化粧枠の取付構造であって、
前記化粧枠は、縦枠材、横枠材及びコーナー部材を少なくとも有してなり、
前記コーナー部材は、縦枠材側壁部及び横枠材側壁部を少なくとも有する箱状部材であり、
前記縦枠材側壁部は前記縦枠材の端面全体を隠す大きさの矩形状壁部であるとともに、前記横枠材側壁部は前記横枠材の端面全体を隠す大きさの矩形状壁部であり、
前記縦枠材及び横枠材は躯体に固定され、
前記コーナー部材は、縦枠材側壁部が縦枠材端面を隠すとともに横枠材側壁部が横枠材端面を隠すように躯体に固定される、
ことを特徴とする化粧枠の取付構造。
【請求項2】
前記縦枠材、横枠材及びコーナー部材は、取付具を介して躯体に固定されることを特徴とする請求項1記載の化粧枠の取付構造。
【請求項3】
前記縦枠材及び横枠材は、セメント系押出成形品であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の化粧枠の取付構造。
【請求項4】
前記横枠材は、断面形状の異なる少なくとも2以上のセメント系押出成形品を組合せて
なるものであることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の化粧枠の取付構造。
【請求項5】
前記横枠材は、断面形状の異なる2つのセメント系押出成形品を上下に組合せてなり、上側横枠材の厚み方向の長さが、下側横枠材より長いことを特徴とする請求項4記載の化粧枠の取付構造。
【請求項6】
建物躯体の開口部に用いる化粧枠であって、
前記化粧枠は、縦枠材、横枠材及びコーナー部材を少なくとも有してなり、
前記コーナー部材は、縦枠材側壁部及び横枠材側壁部を少なくとも有する箱状部材であり、
前記縦枠材側壁部は前記縦枠材の端面全体を隠す大きさの矩形状壁部であるとともに、前記横枠材側壁部は前記横枠材の端面全体を隠す大きさの矩形状壁部であり、
前記縦枠材及び横枠材は躯体に固定され、
前記コーナー部材は、縦枠材側壁部が縦枠材端面を隠すとともに横枠材側壁部が横枠材端面を隠すように躯体に固定される、
ことを特徴とする化粧枠。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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