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化粧用柔軟シートおよびその製法
説明

化粧用柔軟シートおよびその製法

【課題】各種化粧料を肌に塗布したり、肌から化粧料を拭き取ったり、あるいは化粧料等で汚れた化粧用具を清掃したりするのに適した、全く新しい使い捨てタイプの化粧用柔軟シートとその製法を提供する。
【解決手段】化粧関連に用いられる柔軟シートであって、目付5〜500g/m2 の不織布からなる基材2の少なくとも片方の面に、接着剤層3を介して、平均単糸繊度0.6〜60dtex、長さ0.3〜5mmの短繊維を静電植毛してなるパイル層4が設けられている化粧用柔軟シート1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料の塗布や拭き取り等に用いて使い捨てることのできる化粧用柔軟シートと、その製法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、リップカラーやアイカラー、ファンデーション等のメイクアップ化粧料を肌に塗布するには、スポンジ製のパフや、同様のスポンジに1mm程度の短繊維を静電植毛したフロッキーパフが多用されている。
【0003】
しかしながら、このようなパフ(フロッキーパフを含む)は、ボリュームがあるため、旅行等において、せっかく薄型の携帯タイプの化粧料を用意しても、パフが嵩張って小さくまとめることができないという問題がある。また、顧客に無料配布するための化粧料サンプルとして、簡易なサンプルケースに少量の化粧料とパフを組み合わせて収容したものを用意する場合、メインの化粧料よりパフが嵩張ってサンプルケースをコンパクトにできないという問題もある。さらに、上記パフは、比較的価格が高く、1回ごとに使い捨てると経済的でないが、繰り返し使用すると、その間の保管状態によっては衛生上好ましくないという問題がある。
【0004】
一方、化粧料の拭き取りや化粧水の肌への塗布のために、ティシュペーパーやコットンに代えて、使い捨ての不織布シートを用いることが提案されている(特許文献1、2等を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−95868号公報
【特許文献2】特開2009−297535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、このような、薄くて安価な不織布シートを、従来のパフに代わる使い捨てパフとして、メイクアップ化粧料の塗布に用いることも考えられるが、不織布シートにメイクアップ化粧料を保持させると、粘性の高いメイクアップ化粧料が不織布シートの繊維間に入り込んで、肌の方に移りにくく、スムーズに塗布することができないことが判明した。このため、肌へのメイクアップ化粧料の塗布をスムーズに行うことのできるような全く新しいシートの開発が強く望まれている。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、粘性の高いメイクアップ化粧料も含め、各種化粧料を肌に塗布したり、肌から化粧料を拭き取ったり、あるいは化粧料等で汚れた化粧用具を清掃したりするのに適した、全く新しい使い捨てタイプの化粧用柔軟シートとその製法の提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明は、化粧関連に用いられる柔軟シートであって、目付5〜500g/m2 の不織布からなる基材の少なくとも片方の面に、接着剤層を介して、平均単糸繊度0.6〜60dtex、長さ0.3〜5mmの短繊維を静電植毛してなるパイル層が設けられている化粧用柔軟シートを第1の要旨とする。
【0009】
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記パイル層を構成する短繊維に、撥水加工が施されている化粧用柔軟シートを第2の要旨とする。
【0010】
そして、本発明は、上記第1の要旨である化粧用柔軟シートの製法であって、目付5〜500g/m2 の不織布からなる基材と、平均単糸繊度0.6〜60dtex、長さ0.3〜5mmの短繊維とを準備する工程と、上記基材の片面もしくは両面に接着剤を塗工して接着剤塗工層を形成する工程と、上記接着剤塗工層を、その接着性が喪失しない程度に予備乾燥する工程と、上記予備乾燥後の基材に対し、上記短繊維を静電植毛することによりパイル層を形成する工程とを備えた化粧用柔軟シートの製法を第3の要旨とする。
【0011】
さらに、本発明は、そのなかでも、特に、上記パイル層を形成する短繊維に、撥水加工を施すようにした化粧用柔軟シートの製法を第4の要旨とする。
【0012】
なお、本発明において、上記「化粧関連」とは、化粧料を肌に塗布したり肌から化粧料を拭き取ったりする、いわゆる化粧動作に限らず、肌への化粧料の浸透を助けるために肌にシートを当てるスキンケアを目的とする行為や、化粧料等で汚れた化粧料容器や化粧用具を清浄に拭く行為等、化粧に関連する全ての行為を含む趣旨である。
【発明の効果】
【0013】
すなわち、本発明の化粧用柔軟シートは、特定の不織布からなる基材と、接着剤層と、特定のパイル層とを備えている。この構成によれば、全体が柔軟で薄いシート状であるため、嵩張らず、コンパクトに収納することができるだけでなく、安価で、1回ごとに使い捨てることができる。そして、その表面のパイル層を利用して、化粧料を肌に塗布したり、逆に肌から化粧料を拭き取ったりすることができる。また、化粧料等で汚れた化粧用容器や刷毛等を清浄に拭くための清掃具としても用いることができる。
【0014】
そして、本発明のなかでも、特に、上記パイル層を構成する短繊維に、撥水加工が施されている化粧用柔軟シートは、このシートを用いて化粧料の塗布を行う際、シートのパイル層に保持させた化粧料が、よりスムーズに肌側に移るため、とりわけ優れた使用感が得られるという利点を有する。
【0015】
また、本発明の製法によれば、上記化粧用柔軟シートを、簡単かつ効率よく製造することができる。特に、この製法では、基材の片面もしくは両面に接着剤塗工層を形成した後、その接着剤塗工層の接着性が喪失しない程度に予備乾燥してから短繊維を静電植毛するようにしているため、この予備乾燥によって、接着剤塗工層の大半が不織布内に浸透することを防止し、一定の接着剤塗工層を基材表面にとどめて、短繊維の固定に寄与させるようにしている。したがって、従来、静電植毛の基材としては不適とされていた不織布を、パイル層の基材として用いることができ、全体として、柔軟で薄い、使い勝手のよい化粧用柔軟シートを得ることができるようになったのである。
【0016】
さらに、本発明の製法のなかでも、特に、上記パイル層を形成する短繊維に、撥水加工を施すようにしたものは、シートのパイル層に保持させた化粧料を、よりスムーズに肌側に移すことのできる化粧用柔軟シートを得ることができるため、パフ用途のものを得る上で、とりわけ好適である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施の形態を示す模式的な部分断面図である。
【図2】上記一実施の形態を使い捨てパフとして用いる場合の一例の説明図である。
【図3】上記一実施の形態を化粧料サンプルとして用いる場合の一例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
つぎに、本発明の実施の形態を、図面にもとづいて詳しく説明する。
【0019】
図1は、本発明の化粧用柔軟シートの一実施の形態を示す模式的な部分断面図である。この化粧用柔軟シート1は、不織布からなる基材2と、その表面に設けられる接着剤層3と、静電植毛(いわゆるフロッキー加工)によって植毛された短繊維群からなるパイル層4とを備えている。
【0020】
上記基材2の不織布は、繊維を互いに絡ませたり接合したりしてシート状にしたもので、肌に沿わせることのできる柔軟性を備えていることが必要である。そして、用いる繊維としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンや、ポリエステル、ポリウレタン、レーヨン、ビニロン、ポリアミド、アクリル、綿、ウール等があげられる。なかでも、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、綿等が、良好な使用感を得る上で好適である。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。そして、2種以上を併用する場合、単に2種以上の繊維を混合する以外に、混紡繊維や混繊繊維を用いることもできる。
【0021】
上記不織布に用いられる繊維の太さは、得られる不織布の柔軟性を損なわなければよいが、例えばその平均単糸繊度が1〜200dtex、なかでも3〜120dtex程度のものを用いることが好適である。すなわち、繊維が細すぎると、かなり厚みをもたせなれば強度的に問題が生じるおそれがあり、逆に、繊維が太すぎると、不織布の柔軟性が低下するおそれがあるからである。
【0022】
また、上記繊維をシート状の不織布とする形態としては、ケミカルボンド法、サーマルボンド法、ニードルパンチ法、水流交絡法等があげられ、風合いの点で、ニードルパンチ法、水流交絡法が好適である。
【0023】
そして、上記不織布の目付は、5〜500g/m2 に設定することが必要であり、なかでも、7〜300g/m2 に設定することが好適である。すなわち、目付が小さすぎると、用いる繊維にもよるが、不織布の強度が低下するおそれがあり、逆に、目付が大きすぎると、不織布の柔軟性が低下するおそれがあるからである。
【0024】
また、上記不織布からなる基材2の表面に設けられる接着剤層3は、パイル層4を形成するために用いられるもので、パイル層4の構成材料である短繊維の根元部を、基材2側に固定する役割を果たす。上記接着剤層3に用いられる接着剤としては、アクリル系、エポキシアクリル系、ウレタン系、エチレン酢酸ビニル共重合体系、ポリエステル系、ポリイミド系等の接着剤があげられ、短繊維と不織布の種類に応じて、適宜用いられる。例えば、短繊維がポリアミドの場合、アクリル系接着剤もしくはエポキシ系接着剤を用いることが好適である。
【0025】
そして、上記接着剤層3の厚みは、短繊維の根元部を充分に固定できるだけの厚みをもたせることが必要で、不織布表面からその一部が内側に浸透することも考慮した上で、糊の状態(濡れている状態)で、50〜200g/m2 の塗布量にすることが好適である。接着剤層3が薄すぎる(すなわち塗布量の目付が少なすぎる)と、パイル層4の短繊維を充分に固定保持することができず、使用時に短繊維の脱落が発生するおそれがあり、逆に、接着剤層3が厚すぎる(すなわち塗布量の目付が多すぎる)と、シート全体の柔軟性が損なわれ、使用感が悪くなるおそれがあるからである。
【0026】
上記接着剤層3の上に設けられるパイル層4は、上記接着剤層3を介して基材2に一体的に取り付けられるもので、パイル層4を構成する短繊維の根元部が、静電植毛によって、1本1本接着剤層3上に突き刺さって固定されている。
【0027】
上記パイル層4を構成する短繊維としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、アクリル、レーヨン等があげられ、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、単一成分のモノフィラメントであってもよいし、例えば分割細分化により微細な繊度となる分割型複合繊維であってもよい。分割型複合繊維を用いる場合は、植毛後、繊維を物理的もしくは化学的に分割することが行われる。
【0028】
上記短繊維は、その平均単糸繊度が0.6〜60dtexで、長さが0.3〜5mmであることが必要である。すなわち、上記短繊維の平均単糸繊度が小さすぎると、短繊維が固定されにくく、また、化粧料の保持性能もしくは化粧料の拭き取り性能が乏しくなるのであり、逆に、平均単糸繊度が大きすぎても、化粧料の保持性能もしくは化粧料の拭き取り性能が乏しくなり、肌への感触も悪くなるからである。そして、なかでも平均単糸繊度0.9〜3dtexのものが、使い勝手の上で好適である。
【0029】
また、上記短繊維の長さが、上記の範囲よりも短いと、パイル層4を設けて化粧料の塗布や拭き取りに用いるという効果に乏しくなり、逆に、上記の範囲よりも長いと、全体が嵩張ってスポンジタイプのものから置き換えるメリットがなくなるからである。これらの点から、特に、長さ0.4〜3mmのものが好適である。
【0030】
上記化粧用柔軟シート1は、例えばつぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、目付5〜500g/m2 の不織布からなる基材2と、平均単糸繊度0.6〜60dtex、長さ0.3〜5mmの短繊維とを準備する。
【0031】
つぎに、上記基材2の表面に、前記接着剤を所定の目付で塗工し、予備乾燥を行う。このとき、乾燥条件は、接着剤の種類や塗工量にもよるが、接着剤塗工層の表面が接着性を喪失しない程度の乾燥であることが必要である。
【0032】
このようにして、接着剤塗工層が形成された基材2を、静電植毛装置のアース電極上に装着し、上記短繊維に、高電圧を印加しながら供給することにより、上記短繊維を、接着剤塗工層に突き刺して垂直に保持させることによって、パイル層4を形成する(図1参照)。そして、上記接着剤塗工層を介してパイル層4が形成された基材2を、さらに乾燥させることにより、本発明の化粧用柔軟シート1を得ることができる。
【0033】
得られた化粧用柔軟シート1は、用途に応じて適宜の大きさ、形状に裁断される。例えば、ファンデーションやアイカラー、リップカラー等のメイクアップ化粧料を塗布するための、使い捨てパフとして使用する場合は、図2に示すような、縦30〜60mm、横15〜50mm程度の長方形シート片として裁断し、試供用のメイクアップ化粧料のサンプルとともに薄型のサンプル容器に収納して提供することができる。
【0034】
また、外出用、旅行用の携帯用パフとして、複数枚を一セットとしてプラスチック製の袋や容器に収納し、化粧料とは別に販売したり、比較的大きい寸法に裁断して、化粧料の拭き取り用として、それ自体を販売したり、拭き取り用化粧料と組み合わせて販売したりすることができる。
【0035】
さらに、所定の形状に裁断することによって、フェイスマスクや、アイマスク、目元用マスク等の用途に用いることもできる。
【0036】
また、本発明の化粧用柔軟シート1のパイル層4の表面に、図3に示すように、ファンデーション等のメイクアップ化粧料5を薄く塗布して保持させることにより、それ自体を化粧料サンプルとして、提供することができる。このものによれば、メイクアップ化粧料5をパフに付けるという動作が不要で、このシート1のメイクアップ化粧料5が保持されている部分を肌に擦り付けることにより、直接メイクアップ化粧料5を塗布することができる。この場合、上記シート1に、メイクアップ化粧料5が保持されていない部分を所定幅で残すことにより、手指を汚すことなく、これをもって化粧できるようにすることが好適である。
【0037】
このように、化粧用柔軟シート1に、メイクアップ化粧料5を保持させたものは、全体が薄いシート状で嵩張らないため、シート状に包装してダイレクトメールで顧客に送付したり、店頭や街頭で配布するのに好都合である。また、雑誌やパンフレットに綴じ込んで提供することもできる。もちろん、携帯用、お試し用の商品として販売することもできる。
【0038】
さらに、拭き取り用化粧水や冷却用ジェル、保湿ジェル等を、本発明の化粧用柔軟シート1に含浸もしくは付着させた状態で密封包装して、サンプル用、あるいは携帯用として提供することもできる。
【0039】
なお、本発明の化粧用柔軟シート1において、パフのようにメイクアップ化粧料を塗布するのに用いる場合や、図3に示すように、メイクアップ化粧料5を塗布した状態で提供する場合は、パイル層4を形成する短繊維に、撥水加工を施しておくことが好適である。すなわち、上記撥水加工により、パイル層4の短繊維間に物理的に保持された化粧料が、パイル層4を肌に押し当てることによって、肌側にスムーズに移動するため、肌への化粧料の塗布が非常にやりやすいという利点を有する。
【0040】
上記撥水加工は、静電植毛によってパイル層4を形成する前に、短繊維自体に施してもよいし、パイル層4の形成後、そのパイル層4に対して撥水加工を施してもよい。なお、撥水加工のための処理剤としては、フッ素系処理剤やシリコン系処理剤が好適に用いられる。
【0041】
また、逆に、本発明の化粧用柔軟シート1を、親水性のジェルや化粧水と組み合わせて用いる場合(フェイスマスクに用いる場合等)は、上記パイル層4を、親水性にすることが好適である。その場合は、親水性の短繊維を用いてもよいし、親水加工を施してもよい。
【0042】
そして、上記の例では、化粧用柔軟シート1において、基材2の片面に接着剤層3を介してパイル層4を形成したが、場合によっては、基材2の両面に接着剤層3を設け、表裏面にパイル層4を形成するようにしても差し支えない。
【実施例】
【0043】
つぎに、本発明の実施例について、比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0044】
〔実施例1〕
まず、基材として、目付80g/m2 の不織布(平均単糸繊度1.11dtexのポリプロピレンモノフィラメントからなるウェブをニードルパンチ法にて不織布にしたもの)を準備した。また、平均単糸繊度1.67dtex、長さ1mmのポリプロピレンモノフィラメントからなる短繊維を準備した。
【0045】
つぎに、上記基材の表面に、アクリル系接着剤を、目付100g/m2 で塗工した後、これを60℃×5分間の予備乾燥にかけて、その接着剤塗工層の接着性が損なわれない程度に乾燥させた。
【0046】
そして、上記接着剤塗工層が形成された基材を、静電植毛装置に装着して静電植毛を行い、パイル層を形成した。そして、上記パイル層に、フッ素系撥水剤を、目付50g/m2 (乾燥重量)の割合で付着させることによって、撥水処理を施した。このようにして、目的とする化粧用柔軟シートを得た。
【0047】
〔実施例2〜11、比較例1〜6〕
下記の表1〜表5に示すように、その構成を変えた。それ以外は、上記実施例1と同様にして、目的とする化粧用柔軟シートを得た。
【0048】
〔実施例12〕
パイル層形成後に、撥水処理を施さなかった。それ以外は、実施例1と同様にして、目的とする化粧用柔軟シートを得た。
【0049】
〔比較例7〕
基材表面に接着剤塗工層を形成した後、予備乾燥工程を行わず、接着剤が濡れた状態のまま静電植毛を行った。それ以外は、実施例1と同様にして、目的とする化粧用柔軟シートを得た。
【0050】
これらの実施例1〜12品、比較例1〜7品について、下記の方法に従って下記の各項目の評価を行った。その結果を、後記の表1〜表5に併せて示す。
【0051】
〔短繊維の脱落の有無〕
試料(化粧用柔軟シート)の表面にファンデーション(サンプル用ファンデーションカラー、カネボウ化粧品社製)を付着させ、これを手の甲に往復して擦り付けて塗布した。そして、その往復回数を数えながら、何往復目でパイルの脱落があったかを観察して、下記のとおり評価した。
◎…往復50回を超えてもパイルの脱落は全くなかった。
○…往復50回までにパイルの脱落があったが、その本数はごく少なく目立たない。
△…往復50回までにパイルの脱落があり、脱落パイルがやや目立つ。
×…往復50回までに多くのパイルが脱落し、脱落パイルが非常に目立つ。
【0052】
〔全体の柔軟性、肌への触感、化粧料の塗布のしやすさ〕
専門モニター15名に、各化粧用柔軟シートを用いて、上記と同様のファンデーションを顔面に塗布させた後、上記各項目について、下記の4段階で官能評価させた。そして、最も多い人数の評価を、その評価とした。
◎…非常に良好 ○…良好 △…普通 ×…不良
【0053】
【表1】

【0054】
【表2】

【0055】
【表3】

【0056】
【表4】

【0057】
【表5】

【0058】
これらの結果から、実施例品1〜12品は、いずれの項目も、概ね良好であり、従来のパフに代えて良好に用いることがわかる。一方、比較例1〜7品は、いずれかの項目において「×」(=不良)の評価があり、実用に供することができないことがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、粘性の高いメイクアップ化粧料も含め、各種化粧料を肌に塗布したり、肌から化粧料を拭き取ったり、あるいは化粧料等で汚れた化粧用具を清掃したりすることできる、使い捨てタイプの化粧用柔軟シートに好適に用いられる。
【符号の説明】
【0060】
1 化粧用柔軟シート
2 基材
3 接着剤層
4 パイル層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧関連に用いられる柔軟シートであって、目付5〜500g/m2 の不織布からなる基材の少なくとも片方の面に、接着剤層を介して、平均単糸繊度0.6〜60dtex、長さ0.3〜5mmの短繊維を静電植毛してなるパイル層が設けられていることを特徴とする化粧用柔軟シート。
【請求項2】
上記パイル層を構成する短繊維に、撥水加工が施されている請求項1記載の化粧用柔軟シート。
【請求項3】
請求項1記載の化粧用柔軟シートの製法であって、目付5〜500g/m2 の不織布からなる基材と、平均単糸繊度0.6〜60dtex、長さ0.3〜5mmの短繊維とを準備する工程と、上記基材の片面もしくは両面に接着剤を塗工して接着剤塗工層を形成する工程と、上記接着剤塗工層を、その接着性が喪失しない程度に予備乾燥する工程と、上記予備乾燥後の基材に対し、上記短繊維を静電植毛することによりパイル層を形成する工程とを備えたことを特徴とする化粧用柔軟シートの製法。
【請求項4】
上記パイル層を形成する短繊維に、撥水加工を施すようにした請求項3記載の化粧用柔軟シートの製法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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