化粧用配合物を睫毛又は眉毛に塗布するアプリケータ
【課題】化粧品を睫毛又は眉毛に塗布しやすいブラシ付きのアプリケータを提供する。
【解決手段】アプリケータ(3)は、遠位部分を備えたステム(4)及びステムの遠位部分に取り付けられたブラシ(5)を有し、ブラシは剛毛(11)を支持したコア(10)を有し、コアは平面内に完全に含まれている長手方向軸線に沿って延び、コアは、第1の側面及び第2の側面に向かってそれぞれ凹状の第1の曲線及び第2の曲線を有し、第1の曲線は第2の曲線とは異なり、コアの長手方向軸線(Y)は少なくとも一回ステムの長手方向軸線(X)と交差し、ブラシのコアはコアの長手方向軸線に沿ってその自由端部に向かって進む際、ステムの遠位部分に向かって引き返すことはなく、第1の曲線及び第2の曲線は各々、ステムの長手方向軸線の各側に位置した頂点(S1,S2)を有する。
【解決手段】アプリケータ(3)は、遠位部分を備えたステム(4)及びステムの遠位部分に取り付けられたブラシ(5)を有し、ブラシは剛毛(11)を支持したコア(10)を有し、コアは平面内に完全に含まれている長手方向軸線に沿って延び、コアは、第1の側面及び第2の側面に向かってそれぞれ凹状の第1の曲線及び第2の曲線を有し、第1の曲線は第2の曲線とは異なり、コアの長手方向軸線(Y)は少なくとも一回ステムの長手方向軸線(X)と交差し、ブラシのコアはコアの長手方向軸線に沿ってその自由端部に向かって進む際、ステムの遠位部分に向かって引き返すことはなく、第1の曲線及び第2の曲線は各々、ステムの長手方向軸線の各側に位置した頂点(S1,S2)を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品、メーキャップ又はケア製品用配合物、例えばマスカラを睫毛又は眉毛に塗布するアプリケータ及びかかるアプリケータを有するアプリケータ付き包装器具に関する。
本発明は、特に、長手方向軸線に沿って延びる遠位部分を備えたステム及びステムを遠位部分に取り付けられたブラシを有するアプリケータであって、ブラシがコア及びコアから延びる剛毛を備えたアプリケータに関する。
【背景技術】
【0002】
ブラシが撚り合わされた線材又は細線の2つの枝で形成されたコアを有し、2つの枝相互間に剛毛が捕捉されている形式の多くのアプリケータが知られている。
【0003】
欧州特許第1938709号明細書は、中間平面に沿って平らである形状の断面を有し、コアの長手方向軸線に平行である少なくとも1つの面を定める包絡面を備えた撚りコア型ブラシを有する器具を開示している。
欧州特許第1236421号明細書は、互いに平行ではない少なくとも2つの軸線回りに湾曲しているブラシを記載している。
【0004】
日本国特開2005‐087635号公報は、睫毛の形状に一致するよう円弧の形をなして湾曲している撚りコアを有するマスカラアプリケータであって、撚りコアがその自由端部にフロック加工アプリケータを備えたマスカラアプリケータに関する。
米国特許第6508603号明細書では、ブラシは、3つの連続した直線状部分を有し、第1の部分は、ステムと整列関係をなし、第2の部分は、傾斜しており、第3の部分は、第1の部分に平行である。
米国特許第4241743号明細書では、ブラシは、曲率軸線回りに湾曲している。
欧州特許第1020136号明細書では、ブラシの形状は、同一の曲率半径のひと続きの円弧に一致している。
米国特許第6003519号明細書は、巻き毛を処理するブラシに関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許第1938709号明細書
【特許文献2】欧州特許第1236421号明細書
【特許文献3】日本国特開2005‐087635号公報
【特許文献4】米国特許第6508603号明細書
【特許文献5】米国特許第4241743号明細書
【特許文献6】欧州特許第1020136号明細書
【特許文献7】米国特許第6003519号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ブラシを有するアプリケータを更に一層改良することが要望されており、本発明は、この要望を満足させようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示の実施形態は、化粧用配合物を睫毛又は眉毛に塗布するアプリケータであって、
・長手方向軸線に沿って延びる遠位部分を備えたステムと、
・ステムの遠位部分に取り付けられたブラシとを有し、ブラシは、剛毛を支持したコアを有し、コアは、平面内に完全に含まれている長手方向軸線に沿って延び、コアは、第1の側面に向かって凹状の第1の曲線及び第2の側面に向かって凹状の第2の曲線を有し、第1の曲線は、第2の曲線とは異なっており、
コアの長手方向軸線は、少なくとも一回、ステムの長手方向軸線と交差しており、
ブラシのコアは、コアの長手方向軸線に沿ってその自由端部に向かって進む際、ステムの遠位部分に向かって引き返していないことを特徴とするアプリケータを提供する。
【0008】
コアの長手方向軸線の上述の曲線又は曲線部により、ブラシに沿って一定ではない拭き取り具合を得ることができる。かくして、本発明により、拭き取り後、配合物が特にコアの長手方向軸線の曲線部のトラフ内に装填されるブラシのゾーンを得ることができる。
【0009】
一定ではない拭き取り具合に加えて、本発明により、コアの長手方向軸線を含む平面に平行な面上においては一様である拭き取り具合を得ることができる。
例えば三角形である断面のブラシに関し、拭き取り具合が一定の表面を三角形の稜又は稜線によって定めることができる。稜線は、コアの長手軸線の延びる平面に平行であるのが良い。
【0010】
さらに、本発明の例示の実施形態としてのアプリケータにより、例えば目の隅のところの睫毛に接近するのが容易になる一方で、拭き取り済み面を一様に用いてブラシをステムの長手方向軸線回りに1/4回転させると、睫毛に対するメーキャップの一様な仕上がりが得られる。
【0011】
「ステムの遠位部分に向かって引き返してはいない」という表現は、ブラシのコアに沿って進む際、ステムの長手方向軸線上に投影された場合におけるステムからの移動距離がステムの遠位端部に近づく際、常に増大するということを意味しているものと理解されるべきである。
「ステムの長手方向軸線」という表現は、ステムの直線状遠位部分の長手方向軸線を意味しているものと理解されるべきである。
【0012】
ステムの長手方向軸線との任意の交点のところにおけるコアの長手方向軸線の接線は、ステムの長手方向軸線とゼロではない角度、特に、5°を超え、それどころか10°又は20°を超える角度をなすのが良い。
コアに沿う任意の箇所におけるコアの長手方向軸線の接線は、ステムの長手方向軸線と90°未満であるのが良く、厳密に言えば90°未満であり、より良好には80°未満であり又はそれどころか60°未満である角度をなすのが良い。
【0013】
第1の曲線及び第2の曲線の各々は、頂点を有するのが良く、2つの頂点は、ステムの長手方向軸線の各側に位置する。2つの頂点のいずれも、ステムの長手方向軸線上に位置する必要はない。コアの長手方向軸線は、第1及び第2の曲線の2つの頂点の各々のところにおいてステムの長手方向軸線に接する必要はない。
第1の曲線と第2の曲線、次の特性、即ち、曲線の種類、例えば円形又は楕円形、曲率半径、特に曲線の頂点のところの曲率半径のうちの少なくとも一方が互いに異なるのが良い。
【0014】
第1の曲線は、第1の曲率半径の第1の曲率軸線回りに延びるのが良く、第2の曲線は、第2の曲率半径の第2の曲率軸線回りに延びるのが良く、第1の曲率半径は、第2の曲率半径とは異なっている。曲線が円弧に一致していない場合、曲率半径は、曲線の頂点のところで測定される。
【0015】
例示の実施形態では、第1の曲線の頂点のところで測定された第1の曲率半径は、第2の曲線の頂点のところで測定された第2の曲率半径よりも小さく、第1の曲線は、第2の曲線よりもステムの遠位部分の近くに位置する。
【0016】
第2の曲率半径は、第1の曲率半径とは、少なくとも10%、それどころか少なくとも15%、良好には少なくとも20%だけ異なるのが良い。
【0017】
一例を挙げると、第1の曲率半径の値は、10ミリメートル(mm)〜16mmであるのが良く、例えば約14.4mmである。
一例を挙げると、第2の曲率半径の値は、20mm〜35mmであるのが良く、例えば約29mmである。
【0018】
所与の曲線の頂点とステムの長手方向軸線との間の距離は、少なくとも第1の曲線及び第2の曲線に関してゼロではない。
【0019】
第1の曲線の頂点とステムの長手方向軸線との間の第1の距離d1と第2の曲線の頂点とステムの長手方向軸線との間の第2の距離d2の和は、ステムの最も大きな横方向寸法未満であるのが良く、例えば、ステムの最も大きな横方向寸法未満であって良く、例えば、ステムの直径未満であって良く、厳密に言えばかかる直径未満であるのが良く、変形例として、これよりも大きくても良く、厳密に言えばこれよりも大きいのが良い。
【0020】
コアは、ブラシの最も大きな幅方向に平行な平面内又はブラシの最も大きな幅方向に垂直である平面内において湾曲しているのが良い。
ブラシのコアは、ステムの遠位部分のハウジング内に挿入されることにより、例えば、このハウジング内に圧力嵌めされることによりステムの遠位部分に取り付けられるのが良い。
ブラシのコアは、これがハウジングを出るやいなや第1の曲率軸線回りに湾曲するのが良く、変形例では、ステムの遠位部分からゼロではない距離のところで湾曲していても良い。ブラシは、ステムの遠位部分に連結され、ステムの遠位端からゼロではない距離にわたって延びる直線状コア部分を有するのが良い。
コアの長手方向軸線は、第1の曲線の頂点と第2の曲線の頂点との間に第1の変曲点を定めるのが良い。変曲点は、オプションとして、ステムの長手方向軸線上に位置しても良い。
【0021】
コアの長手方向軸線は、起伏のある形状を有するのが良く、この長手方向軸線は、第1の側面に向かって凹状であり、第1及び第2の曲率軸線に平行であるのが良い第3の曲率軸線回りに湾曲した第3の曲線を有するのが良く、第3の曲率軸線は、第1及び第2の曲率半径のうちの少なくとも一方に等しくても良く、或いはこれとは異なっていても良く、特に、これよりも短くても良く又はこれよりも長くても良い第3の曲率半径を有する。
一例を挙げると、第3の曲率半径の値は、50mm〜90mmであるのが良く、例えば約70mmである。
【0022】
第1の曲線は、第1の長さL1にわたってステムの長手方向軸線に沿って延びるのが良く、この第1の長さL1は、第2の曲線が長手方向軸線に沿って延びる第2の距離L2よりも小さい。
第1の長さL1は、第1に第1の曲線と第2の曲線との間におけるステムの長手方向軸線とのコアの長手方向軸線の交点Aと、第2に、ステムの遠位端部との間で測定されるのが良い。
【0023】
第2の長さL2は、第1に同じ交点Aと、第2に、周長に応じて、ブラシの遠位端、ステムの長手方向軸線との交点B(この点は、第2の曲線と第3の曲線との間に位置する)又は第2の曲線と第3の曲線との間の変曲点との間で測定されるのが良い。
【0024】
ブラシは、直線状であり、ステムの長手方向軸線に平行に又はそれどころかこれと整列して延びる遠位部分を有するのが良い。
コアの長手方向軸線とステムの長手方向軸線は、ブラシをステムの遠位部分に取り付ける場所を含まない1つ又は2つ以上の箇所、例えば2つ又は3つの箇所で交差するのが良い。
【0025】
ブラシは、ステムの遠位部分に取り付けられた近位側の第1の端部及びこの第1の端部から見て遠くに位置する遠位側の第2の端部を有するのが良い。
ブラシのコアの遠位端部は、ステムの長手方向軸線上に位置しても良く又はこれに対してオフセットしていても良い。
【0026】
ブラシの剛毛の自由端は、観察の目的で真っ直ぐにされたときにコアの長手方向軸線に関して円対称である必要はないブラシの包絡面を定める。
【0027】
ブラシの包絡面の断面は、コアの長手方向軸線に沿って変化しているのが良い。
例えば、この断面は、その自由端に向かって減少するのが良く、かくして、包絡面は、全体として円錐形又は切頭円錐形である形状のものである。
ブラシの断面の形状は、次のリスト、即ち、円形、非円形、長円形、楕円形、多角形、特に正方形、長方形又は三角形から選択されるのが良いが、このリストは、本発明を限定するものではない。
【0028】
例示の変形実施形態では、ブラシは、少なくとも1つの断面のところで又はその長さの大部分にわたり若しくはその全長にわたってその厚さと同程度の幅のものであるのが良い。
例示の変形実施形態では、ブラシは、長円形である断面を有するのが良い。
【0029】
ブラシの最も大きな幅は、最も大きな幅を測定した場所と同じコアの長手方向軸線上の場所で測定されたその厚さよりも少なくとも3mmだけ大きいのが良い。
ブラシの厚さは、2mm〜7mmであるのが良く、良好には2.5mm〜6.5mmであり、或いは3mm〜6mmであり又は3.5mm〜5.5mmである。ブラシの断面の最も大きな寸法は、5mm〜13mmであるのが良く、或いは7mm〜11mmであるのが良く、良好には8mm〜10mmである。
【0030】
ブラシは、2つの反対側の主面を備えるのが良く、これら主面相互間の間隔は、ブラシの厚さを定める。主面は、平面であり且つ互いに平行であるのが良い。主面は、コアの長手方向軸線を含む平面に平行であるのが良い。
ブラシは、剛毛を収納保持する撚りコアを有するのが良い。
【0031】
一例を挙げると、ブラシは、一ターン当たり9〜100本の剛毛を有するのが良く、良好には、一ターン当たり10〜80本の剛毛を有するのが良い。一ターン当たりの剛毛の本数は、剛毛がそのコア回りに180°回る間に静止状態の観察者によって計数される剛毛端の数に一致している。
【0032】
変形例では、ブラシは、単一部品として例えば成形により、特に射出成形により又は剛毛をコア上に成形することにより作られるのが良い。かかる成形ブラシは、「くし」という用語で示される場合もあり、剛毛は、「歯」という用語で示される場合もある。
【0033】
本発明の意味において、「剛毛」という用語は、コアによって支持された任意の個々の突出要素を意味するものと理解されるべきである。「剛毛」、「突出要素」又は「歯」という用語は、「剛毛」という用語が例えば撚りコア型ブラシの場合にコアに取り付けられた突出要素を指示するよう通常用いられる場合であっても、互換性があり、「歯」という用語は成形によって作られたブラシ又はくしのアプリケータ要素を指示するよう用いられる場合が多い。
【0034】
成形ブラシの形態は、成形のために用いられる金型の形状によって得られ、或いは、変形例では、コアは、脱型中、コアを撚ることにより、特に材料が依然として高温状態にある間、変形可能であるのが良い。
【0035】
アプリケータのコアは、多角形、例えばオプションとして正多角形、例えば三角形、正方形、長方形、五角形、六角形、七角形又は八角形の形状の断面のものであるのが良い。コアの面は、平らであっても良く、僅かに凹状であっても良く、僅かに凸状であっても良い。
コアは、3〜8個の長手方向面又は3〜6個の長手方向面を有するのが良い。
コアの長手方向面は、尖鋭な縁により分離されるのが良い。
歯は、任意形状のものであって良い。
【0036】
ステムは弾性変形可能な遠位部分を有するのが良い。一例を挙げると、遠位部分は、剛性である材料で作られるのが良いステムの残部に取り付けられた端部品(エンドピース)により形成されるのが良い。端部品は、これに可撓性を与える1つ又は2つ以上の環状溝を有するのが良い。
ステムは、遠位部分から見て遠くに位置し、アプリケータの取っ手が連結された近位部分を有するのが良い。
【0037】
本発明は又、睫毛又は眉毛への塗布のための配合物を収容した容器及び上述したようなアプリケータを有するアプリケータ付き包装器具を提供する。
この器具は、ブラシを容器から取り出している間にブラシを拭き取るワイパー部材を有するのが良く、このワイパー部材は、例えば容器のネックに設けられる。
【0038】
アプリケータの取っ手は、容器を閉鎖するクロージャキャップとしての役目を果たすのが良い。一例を挙げると、これらは、ねじ締結により互いに協働するのが良い。容器及びクロージャキャップは、容器を漏れが生じないように閉鎖するような仕方で形成されるのが良い。
【0039】
本発明は又、上述したようなアプリケータの撚りコア型ブラシを製造する方法を提供し、この方法では、コアを第1の曲率半径及び第2の曲率半径を備えた少なくとも2つの曲率軸線回りに湾曲させ、2つの曲率軸線は、場合によっては、互いに平行であり、2つの曲率半径は、場合によっては互いに異なる。
本発明は又、化粧用処理方法、特にメーキャップを睫毛又は眉毛に塗布する方法に関し、この方法は、配合物を上述したようなアプリケータにより睫毛又は眉毛に塗布するステップを有する。
【0040】
本発明は、その非限定的な実施形態に関する以下の詳細な説明を読むと共に添付の図面を参照すると良好に理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明のアプリケータ付き包装器具の実施形態を示す部分軸方向断面概略側面図である。
【図2】図1の器具のアプリケータを示す概略部分斜視図である。
【図3】図2の垂直方向IIIに沿って見た場合の図1及び図2のアプリケータを示す部分図である。
【図4】図2の垂直方向IVに沿って見た場合の図1及び図2のアプリケータを示す部分図である。
【図5】図2のV‐V線矢視概略部分断面図である。
【図6】図3に類似した図であり、変形実施形態を示す図である。
【図6a】図2に類似した図であり、変形実施形態を示す図である。
【図7】とりわけ本発明のアプリケータを得ることができるようにするブラシ素材の包絡面の一例の縦断面図である。
【図8】とりわけ本発明のアプリケータを得ることができるようにするブラシ素材の包絡面の別の例の縦断面図である。
【図9】とりわけ本発明のアプリケータを得ることができるようにするブラシ素材の包絡面の別の例の縦断面図である。
【図10】とりわけ本発明のアプリケータを得ることができるようにするブラシ素材の包絡面の別の例の縦断面図である。
【図11】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図12】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図13】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図14】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図15】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図16】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図16a】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図16b】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図16c】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図17】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図18】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図19】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図20】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図21】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図21a】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図21b】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図22】剛毛の断面の一つの例を示す図である。
【図23】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図24】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図25】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図26】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図27】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図28】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図29】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図30】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図31】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図32】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図33】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図34】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図35】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図36】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図37】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図38】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図39】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図40】起伏のある剛毛の側面図である。
【図41】剛毛の一つの例の部分略図である。
【図42】剛毛の別の例の部分略図である。
【図43】剛毛の別の例の部分略図である。
【図44】剛毛の別の例の部分略図である。
【図45】左撚りの撚りコアを示す図である。
【図46】右撚りの撚りコアを示す図である。
【図47】2つの個々の撚りコアを互いに撚り合わせることにより形成された二重コアを示す略図である。
【図48】可撓性である遠位部分を備えたステムを製作する手段を示す図である。
【図49】可撓性である遠位部分を備えたステムを製作する手段を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1は、アプリケータ付き包装器具1を示しており、この器具は、睫毛又は眉毛に塗布可能な配合物P、例えばマスカラを収容した入れ物2及びアプリケータ3を有し、このアプリケータは、例えば円形断面のステム4を有し、このステムは、その遠位部分4aにブラシ5を有し、このステムは、その近位端部が取っ手6に連結され、この取っ手は又、入れ物2を閉鎖するクロージャキャップとなっている。入れ物は、例えば入れ物のネック8内に挿入されたエラストマー製の部品により構成されたワイパー部材7を備えている。ワイパー部材7は、オプションとして、従来型のものであって良く、確かに、このワイパー部材は、調節可能であるのが良い。
【0043】
検討中の実施形態では、ステム4は、アプリケータが入れ物に定位置で取り付けられているとき、入れ物2のネック8の軸線と一致すると共にその遠位部分4aの長手方向軸線と一致した直線状長手方向軸線Xを備えている。
【0044】
図示の実施形態では、ワイパー部材7は、ステム4の直径に実質的に一致した直径を有する円形断面のワイパーオリフィス9を有している。
取っ手6は、図示のように円筒形であるのが良く、或いは、変形例として、取っ手は、ブラシを取っ手に対して割送りすることができるようにする少なくとも1つの平坦部及び/又は標識を有するのが良い。
【0045】
ブラシ5は、2本の撚り金属ストランドにより形成されたコア10を有し、かくして、コアは、熱可塑性材料で作られたコアではなく、コア10は、ステム4のハウジング内に嵌め込まれ、例えば、ハウジング内に圧力嵌めされた近位部分を有する。一例を挙げると、2本のストランドは、線材を半分に折り曲げることにより得られる。
【0046】
コアのストランドには、左撚り又は右撚りが与えられるのが良い。コアのストランドの直径は、例えば0.35mm〜1mmであるのが良い。ブラシは、左撚りを呈するのが良い。図45は、左撚りが施されたコアを有するブラシ5を示し、図46は、右撚りが施されたコアを有するブラシを示している。この点に関し、欧州特許第0611170号明細書を参照すると有用な場合がある。
ブラシのコア10は、湾曲している長手方向軸線Yに沿って延びている。
【0047】
ブラシのコアは、図3に示されているように、少なくとも2つの曲線、即ち、第1に、第1の曲率半径r1を備えた第1の曲率軸線C1回りの曲線及び第2に第2の曲率半径r2を備えた第2の曲率軸線C2回りの曲線を描いている。曲率半径は、それぞれ、2つの曲線の頂点S1,S2のところで測定されている。
【0048】
図示の実施形態では、コアYの長手方向軸線は、全体が一平面内に延びており、曲率軸線C1,C2は、互いに平行である。
【0049】
図1〜図5に示されている実施形態のブラシを軸線X回りに90°回すと、長手方向軸線Yは、図4に示されているように直線状に見える。というのは、この軸線は、図1の平面に垂直であり且つ図3の平面図である単一の平面内において延びているからである。
さらに、図示の実施形態では、第1の曲率半径r1は、第2の曲率半径r2よりも短く、第1の曲率軸線C1は、第2の曲率軸線C2よりもステム4の第1の端部4aの近くに位置している。
【0050】
第1の直線の頂点S1と軸線Xとの間で測定された距離d1は、第2の曲線の頂点S2と軸線Xとの間で測定された距離d2よりも小さい。
ブラシのコアの長手方向軸線Yは、図2及び図3に示された交点Aを定めるようステムの長手方向軸線Sと協働する。
【0051】
図3の実施形態の場合と同様、交点Aとステムとの間で測定された長さL1を提供することが可能であり、この長さL1は、交点Aとブラシの遠位端との間で測定された距離L2よりも小さい。
加うるに、図示の実施形態の場合と同様、ブラシのコアも又、コアが収納されているステム4のハウジングからコアが出るやいなや湾曲するのが良い。
【0052】
図6は、長手方向軸線Yと長手方向軸線Xの3つの交点A,B,Cを定める本発明のアプリケータを示しており、ブラシは、これに起伏のある形状を与える3つの連続した曲線を含む。
【0053】
コア10は、図3及び図4で理解できるように、コア10の撚りストランド相互間にクランプされることにより保持されていて、コアから実質的に放射状に延びる剛毛11を備えている。
【0054】
図2は、ブラシ5の剛毛11の自由端によって定められた包絡面Eを示している。図示のように、包絡面Eの断面は、正方形であるのが良い。
【0055】
ブラシ5は、図4で理解できるように、軸線Xに実質的に平行に延びる2つの反対側の互いに平行な面12及び図3で理解できるようにステムの軸線Xに平行には延びていない2つの反対側の面13を備えるのが良い。
【0056】
図示の実施形態では、包絡面Eは、コア10に対して心出しされているが、このようになっていなくても本発明の範囲を超えることはなく、ブラシ5の包絡面Eは、場合によっては、コア10に対して心ずれ状態にある。さらに、包絡面Eの断面は、正方形以外の形状のものであって良い。
【0057】
ブラシ5のコア10は、ステム4の外部に位置したコア10の実質的に目に見える全体に沿って剛毛11を支持するのが良い。変形例では、コア10は、ステム4から或る特定の距離にわたって剛毛がなくても良い。
【0058】
包絡面Eは、例えばピラミッド又は円錐の形状に切頭された遠位部分を備えるのが良く、同じことは、ブラシ5がワイパー部材7を通過するのを容易にするようステム4の近位部に当てはまる場合がある。
【0059】
ブラシ5を製作するため、例えば、ステムの軸線Xを中心とする回転面である包絡面のブラシ素材で始まることが可能であり、ブラシブランクのコアの長手方向軸線は、直線状であり且つ軸線Xと整列状態にある。
【0060】
第1のステップは、円形ではない断面が得られるよう素材を機械加工し、例えば、面12,13を平らに且つ互いに平行に形成することが可能である。一例を挙げると、平らな面12,13を形成するように、カッターヘッドをステムの長手方向軸線に垂直である回転軸線回りに回転させることによりブラシを切断することが可能である。
【0061】
ブラシの製造中、第1の側面を機械加工し、次に、ブラシを回して次の側面を機械加工することが可能である。変形例では、ブラシに対して動くのはカッターヘッドであるのが良く、又は、動くのがカッターヘッドブラシの両方であっても良い。
素材をコアがステムに取り付けられた後でも切断することができる。変形例では、ブラシをステムに取り付ける前に機械加工しても良い。
【0062】
第2のステップでは、コアをブラシ5のコア10の湾曲の中心である互いに異なる半径の1つ又は2つ以上のテンプレートを同時に又は連続して用いてそれぞれ第1の曲率半径r1及び第2の曲率半径r2を備えた第1の曲率軸線C1及び第2の曲率軸線C2回りに湾曲させるのが良い。
メーキャップを施すため、ユーザは、アプリケータをねじ戻してブラシ5を入れ物2から取り出す。
【0063】
ユーザは、配合物Pを睫毛又は眉毛に塗布すると共に/或いは睫毛又は眉毛を比較的一様な仕方でくしけずるためにステム4の軸線Xに平行である面12のうちの一方を用いるのが良い。
また、ユーザは、ブラシ5をその軸線X回りに、即ち、図示の実施形態では、90°回すことができ、ユーザは、例えば特に目の隅のところの睫毛の端部にメーキャップを施すよう配合物を非一様な仕方で塗布するために湾曲状態の面13を用いることができる。
【0064】
面のうちの一方、例えば湾曲面13又は面12を取っ手の平坦部及び/又は標識に対して割送りすることができる。一例を挙げると、取っ手の断面は、図6aに示されているようにブラシの断面に一致して正方形であるのが良い。
当然のことながら、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の改造をアプリケータ、特にブラシに施すことができる。
【0065】
図1〜図5の実施形態では、当初、回転体であるブラシ素材が用いられる。
これはそうでなくても良く、当初縦断面が他の何らかの形状を備えた素材を用いても良い。
【0066】
一例を挙げると、素材の縦断面は、図7に示されているように三角形又は台形であっても良く、図8に示されているように砂時計形であっても良く、図9に示されているようにレンズ形であっても良く、或いは、図10に示されているように長方形であっても良い。
加うるに、ブラシ5の包絡面Eは、図1〜図5に示されているように正方形である断面を有しても良い。変形例では、ブラシの包絡面Eは、その長さに沿う少なくとも1つの箇所に、図11〜図21、図16a〜16c及び図21aに示されているように、断面が別の形状を備えていても良い。
【0067】
一例を挙げると、ブラシ5の包絡面Eの断面は、図11に示されているように長方形であっても良く、図12に示されているように三角形であっても良く、図13に示されているようにレンズ形であっても良く、図14に示されているように半楕円形であっても良い。
また、包絡面の断面は、図15に示されているように菱形であっても良く、図16に示されているように台形であっても良い。
ブラシの断面は、図16aに示されているような突出部又は図16b及び図16cに示されているような凹みを有しても良い。
【0068】
上述の例示の実施形態の全てに関し、面12は、平らであるが、面12が非直線状の準線に沿って長手方向軸線Xに平行に動く母線によって定めることは本発明の範囲から逸脱しない。
【0069】
一例を挙げると、図17は、軸線Xに平行な母線を備えた少なくとも1つの凹状面12を有するブラシを示し、図18は、少なくとも1つの凸状面12を備えたブラシを示している。図18では、ブラシは、コアに沿う少なくとも1つの箇所が長円形である、特にレンズ形である断面の包絡面を備えるのが良いことが理解できる。
【0070】
さらに変形例では、ブラシの断面は、図19に示されているような凹状側面又は図20に示されているような互いに反対側の凹状側面を有しても良い。
【0071】
ブラシの断面は又、図21に示されているような翼形であっても良い。
一般に、ブラシは、オプションとしてその長さの大部分にわたり、又はその全長にわたり一定である断面を有しても良い。ブラシ断面は、図21aに示されているようにその自由端部に向かって減少しても良く、かくして、ブラシは、全体として円錐形又は切頭円錐形のものである。
ブラシの断面は、図21bに示されているように、断面で見てブラシのコアに対して心ずれ状態であっても良い。
【0072】
任意の種類の剛毛を本発明に従って製作されたブラシに用いることができる。特に、種々の剛毛の混合物を用いることが可能である。
一例を挙げると、図示のブラシは、直径が65マイクロメートル(μm)〜400μmの円形断面の剛毛を備えている。
【0073】
円形である又は図22〜図39に概略的に示されている形状のうちの1つ、例えば、図22に示されているような平坦部を備えた円の形、図23に示されているような扁平な形、図24に示されているような星形、例えば十字形、図25に示されているような3つの枝を備えた形状、図26に示されているようなU字形、図27に示されているようなH形、図28に示されているようなT字形、図29に示されているようなV形、図30に示されているような中空の形状、例えば円形又は図31に示されているような正方形、図32に示されているような分枝を形成する形状、例えば雪片形、図33に示されているようなプリズム形断面の形状、例えば三角形、図34に示されているような正方形、図35に示されているような六角形、図36に示されているような長円形、特にレンズ形、図37に示されているような砂時計形(鼓形)を備えた断面の中実又は中立剛毛を用いることが可能である。図38に示されているように、互いに対してヒンジ止めされた部分を有する剛毛を用いることが可能である。また、図39に示されているように少なくとも1つの毛管状チャネル36を備えた剛毛を用いることが可能である。
【0074】
コアの撚りストランド相互間に保持された剛毛11は、コアのストランド相互間の定位置に配置される前に、オプションとして直線的な形状、例えば図40に示されているような起伏のある形状を備えていても良い。
剛毛の端部に図41に示されているようなビード37又は図42に示されているようなスパイク38を形成するようになった処理を剛毛に施しても良い。
【0075】
図43に示されているようなフロック加工剛毛又は図44に示されているような微小の凹凸を剛毛の表面に与え若しくは剛毛に磁性又は他の性質を与えるよう粒子39、例えば吸湿材料の粒子から成る充填剤を収容したプラスチック材料を押し出すことにより作られた剛毛を用いることが可能である。
ブラシは、磁化性であっても良く又は磁化可能であっても良い。
剛毛は又、滑り性及び/又はばね性を備えた材料で作られても良い。
【0076】
剛毛は、天然であっても良く合成であっても良く、剛毛は、例えば、PE、PA、特にPA6、PA6/6、PA6/10又はPA6/12、Hytrel(登録商標)、Pebax(登録商標)、シリコーンゴム、PUから選択された材料で作られても良く、このリストは、本発明を限定するものではない。
ブラシの剛毛、特にこれらの端部に研磨処理、研削処理、型打ち処理又は熱溶融処理を施しても良い。
剛毛は、互いに交差していても良い。
【0077】
剛毛は、例えば米国特許出願公開第2004/0168698号明細書に記載されているように配向状態でコアから延びる湾曲剛毛を備えた少なくとも一部分を有しても良い。「配向状態で延びる」という表現は、湾曲した剛毛がブラシの製造中に定められた全体的配向状態で延び、これらが完全にランダムな配向状態で延びることはないということ意味している。具体的に説明すると、剛毛は、コアの周りに同一の円周方向に配向されるのが良い。剛毛を高温状態の表面、特にブラシに対して動く表面と接触することにより湾曲させるのが良い。
【0078】
ブラシは、例えば2つの隣り合うターン相互間に係合した少なくとも2つの変形剛毛を有するのが良く、各剛毛は、米国特許出願公開第2004/0240926号明細書に記載されているように、材料の除去部を備え又はコアからその長さに沿う少なくとも1箇所が平らになっていて、この箇所から外方に、非放射状に延びる。各変形剛毛は、2つの直線状部分を有するのが良く、これらの間には曲がり部が形成される。2つの直線状部分は、同一断面を有するのが良い。変形剛毛の全ては、全てがコアから実質的に同一経路のところに位置した曲がり部を有するのが良い。
【0079】
変形例では、コアを製作するため、それ自体撚られて剛毛を捕捉する二重線材を用いることが可能であり、それにより、剛毛の自由端部の分布状態をランダムにすることができる。ブラシは又、図47に示されているように各々が剛毛を備えた2つの撚りコアを撚り合わせることにより形成できる。2つの個々のコアの各々は、U字形の状態に折り曲げられた単一の撚りコアのそれぞれの枝によって構成されるのが良く、次に、2つの枝を撚り合わせる。
【0080】
ステム5は、その端部に、図48に示されているように、弾性変形可能な端部品80を備えるのが良く、この部品は、ブラシのコアに対する支持体としての役目を果たし、図49に示されているようにブラシが容器から取り出されている間又は塗布中、或る量の角度的隙間を残す。端部品は、例えば溝81を有する。一例を挙げると、端部品は、欧州特許出願公開第1917883(A2)号明細書に記載されているようなものであり、この端部品は、少なくとも一部が次のリスト、即ち、エラストマー材料、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン(PU)、熱可塑性エラストマーポリエステル、特にエステル型ポリテトラメチレンオキシドグリコール及びブテンテレフタレートのコポリマー、Hytrel(登録商標)、エチレンプロピレンジエンターポリマー(EPDM)、プロピレンジエンターポリマー(PDM)、エチルビニルアセテート(EVA)、スチレンイソプレンスチレン(SIS)、スチレンエチレンブチレンスチレン(SEBS)、スチレンブタジエンスチレン(SBS)、ラテックス、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、ポリエステルブロックアミド、ポリエステルから選択された材料で作られるのが良く、このリストは、本発明を限定するものではない。端部品は、ショアAスケール硬度(ShA)で25からショアDスケール硬度(ShD)で80までの範囲、例えば40ShA〜70ShDの硬さを有する材料で作られるのが良い。ステムの剛性部分は、熱可塑性材料、特に、次のリスト、即ち、高密度ポリエチレン(HDPE)、LDPE、線状ポリエチレン(PE)、多結晶(PT)、ポリプロピレン(PP)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリブチルテレフタレート(PBT)から選択された材料の1つで作られるのが良いが、このリストが全てではない。
当然のことながら、本発明は、上述の実施形態には限定されない。
【0081】
ブラシは、アプリケータ内にオプションとして取り外し可能な仕方で設けられ、特に取っ手に取り付けられた振動発生器によるか例えばユーザの指に取り付けられたバイブレータ要素によるかのいずれかにより振動するようになっていても良い。
【0082】
振動発生器は、仏国特許第2882506号明細書に記載されている。振動により、睫毛の良好な分離を得ることができ、しかも、繊維入りの配合物を用いた場合、繊維の良好な配向状態を得ると共に/或いはアプリケータが配合物を拾い取るのを容易にすることができる。配合物を拾い取っている間、アプリケータ要素に振動源から振動を与えるのが良く、それにより、アプリケータ要素上に一様な配合物装填状態を得ることが可能である。
【0083】
ブラシは、断面で観察すると、コアが中央に位置するのが良い。変形例として、コアは、ブラシの断面において心ずれ状態であっても良い。
起伏のあるリップにより構成されたワイパーオリフィスを有するワイパー部材を用いても良い。
ブラシは、ブラシのコアまで延びるのが良い1つ又は2つ以上の切欠きを有しても良い。
原文明細書において“comprising a”(翻訳文では、「〜を有する」又は「〜を含む」と訳している場合が多い)という表現は、“comprising at least one”と同義であると理解されるべきである。
【符号の説明】
【0084】
1 アプリケータ付き包装器具
2 入れ物
3 アプリケータ
4 ステム
5 ブラシ
6 取っ手
7 ワイパー又は拭き取り部材
8 ネック
9 ワイパーオリフィス
10 コア
11 剛毛
12,13 面
P 配合物
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品、メーキャップ又はケア製品用配合物、例えばマスカラを睫毛又は眉毛に塗布するアプリケータ及びかかるアプリケータを有するアプリケータ付き包装器具に関する。
本発明は、特に、長手方向軸線に沿って延びる遠位部分を備えたステム及びステムを遠位部分に取り付けられたブラシを有するアプリケータであって、ブラシがコア及びコアから延びる剛毛を備えたアプリケータに関する。
【背景技術】
【0002】
ブラシが撚り合わされた線材又は細線の2つの枝で形成されたコアを有し、2つの枝相互間に剛毛が捕捉されている形式の多くのアプリケータが知られている。
【0003】
欧州特許第1938709号明細書は、中間平面に沿って平らである形状の断面を有し、コアの長手方向軸線に平行である少なくとも1つの面を定める包絡面を備えた撚りコア型ブラシを有する器具を開示している。
欧州特許第1236421号明細書は、互いに平行ではない少なくとも2つの軸線回りに湾曲しているブラシを記載している。
【0004】
日本国特開2005‐087635号公報は、睫毛の形状に一致するよう円弧の形をなして湾曲している撚りコアを有するマスカラアプリケータであって、撚りコアがその自由端部にフロック加工アプリケータを備えたマスカラアプリケータに関する。
米国特許第6508603号明細書では、ブラシは、3つの連続した直線状部分を有し、第1の部分は、ステムと整列関係をなし、第2の部分は、傾斜しており、第3の部分は、第1の部分に平行である。
米国特許第4241743号明細書では、ブラシは、曲率軸線回りに湾曲している。
欧州特許第1020136号明細書では、ブラシの形状は、同一の曲率半径のひと続きの円弧に一致している。
米国特許第6003519号明細書は、巻き毛を処理するブラシに関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許第1938709号明細書
【特許文献2】欧州特許第1236421号明細書
【特許文献3】日本国特開2005‐087635号公報
【特許文献4】米国特許第6508603号明細書
【特許文献5】米国特許第4241743号明細書
【特許文献6】欧州特許第1020136号明細書
【特許文献7】米国特許第6003519号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ブラシを有するアプリケータを更に一層改良することが要望されており、本発明は、この要望を満足させようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示の実施形態は、化粧用配合物を睫毛又は眉毛に塗布するアプリケータであって、
・長手方向軸線に沿って延びる遠位部分を備えたステムと、
・ステムの遠位部分に取り付けられたブラシとを有し、ブラシは、剛毛を支持したコアを有し、コアは、平面内に完全に含まれている長手方向軸線に沿って延び、コアは、第1の側面に向かって凹状の第1の曲線及び第2の側面に向かって凹状の第2の曲線を有し、第1の曲線は、第2の曲線とは異なっており、
コアの長手方向軸線は、少なくとも一回、ステムの長手方向軸線と交差しており、
ブラシのコアは、コアの長手方向軸線に沿ってその自由端部に向かって進む際、ステムの遠位部分に向かって引き返していないことを特徴とするアプリケータを提供する。
【0008】
コアの長手方向軸線の上述の曲線又は曲線部により、ブラシに沿って一定ではない拭き取り具合を得ることができる。かくして、本発明により、拭き取り後、配合物が特にコアの長手方向軸線の曲線部のトラフ内に装填されるブラシのゾーンを得ることができる。
【0009】
一定ではない拭き取り具合に加えて、本発明により、コアの長手方向軸線を含む平面に平行な面上においては一様である拭き取り具合を得ることができる。
例えば三角形である断面のブラシに関し、拭き取り具合が一定の表面を三角形の稜又は稜線によって定めることができる。稜線は、コアの長手軸線の延びる平面に平行であるのが良い。
【0010】
さらに、本発明の例示の実施形態としてのアプリケータにより、例えば目の隅のところの睫毛に接近するのが容易になる一方で、拭き取り済み面を一様に用いてブラシをステムの長手方向軸線回りに1/4回転させると、睫毛に対するメーキャップの一様な仕上がりが得られる。
【0011】
「ステムの遠位部分に向かって引き返してはいない」という表現は、ブラシのコアに沿って進む際、ステムの長手方向軸線上に投影された場合におけるステムからの移動距離がステムの遠位端部に近づく際、常に増大するということを意味しているものと理解されるべきである。
「ステムの長手方向軸線」という表現は、ステムの直線状遠位部分の長手方向軸線を意味しているものと理解されるべきである。
【0012】
ステムの長手方向軸線との任意の交点のところにおけるコアの長手方向軸線の接線は、ステムの長手方向軸線とゼロではない角度、特に、5°を超え、それどころか10°又は20°を超える角度をなすのが良い。
コアに沿う任意の箇所におけるコアの長手方向軸線の接線は、ステムの長手方向軸線と90°未満であるのが良く、厳密に言えば90°未満であり、より良好には80°未満であり又はそれどころか60°未満である角度をなすのが良い。
【0013】
第1の曲線及び第2の曲線の各々は、頂点を有するのが良く、2つの頂点は、ステムの長手方向軸線の各側に位置する。2つの頂点のいずれも、ステムの長手方向軸線上に位置する必要はない。コアの長手方向軸線は、第1及び第2の曲線の2つの頂点の各々のところにおいてステムの長手方向軸線に接する必要はない。
第1の曲線と第2の曲線、次の特性、即ち、曲線の種類、例えば円形又は楕円形、曲率半径、特に曲線の頂点のところの曲率半径のうちの少なくとも一方が互いに異なるのが良い。
【0014】
第1の曲線は、第1の曲率半径の第1の曲率軸線回りに延びるのが良く、第2の曲線は、第2の曲率半径の第2の曲率軸線回りに延びるのが良く、第1の曲率半径は、第2の曲率半径とは異なっている。曲線が円弧に一致していない場合、曲率半径は、曲線の頂点のところで測定される。
【0015】
例示の実施形態では、第1の曲線の頂点のところで測定された第1の曲率半径は、第2の曲線の頂点のところで測定された第2の曲率半径よりも小さく、第1の曲線は、第2の曲線よりもステムの遠位部分の近くに位置する。
【0016】
第2の曲率半径は、第1の曲率半径とは、少なくとも10%、それどころか少なくとも15%、良好には少なくとも20%だけ異なるのが良い。
【0017】
一例を挙げると、第1の曲率半径の値は、10ミリメートル(mm)〜16mmであるのが良く、例えば約14.4mmである。
一例を挙げると、第2の曲率半径の値は、20mm〜35mmであるのが良く、例えば約29mmである。
【0018】
所与の曲線の頂点とステムの長手方向軸線との間の距離は、少なくとも第1の曲線及び第2の曲線に関してゼロではない。
【0019】
第1の曲線の頂点とステムの長手方向軸線との間の第1の距離d1と第2の曲線の頂点とステムの長手方向軸線との間の第2の距離d2の和は、ステムの最も大きな横方向寸法未満であるのが良く、例えば、ステムの最も大きな横方向寸法未満であって良く、例えば、ステムの直径未満であって良く、厳密に言えばかかる直径未満であるのが良く、変形例として、これよりも大きくても良く、厳密に言えばこれよりも大きいのが良い。
【0020】
コアは、ブラシの最も大きな幅方向に平行な平面内又はブラシの最も大きな幅方向に垂直である平面内において湾曲しているのが良い。
ブラシのコアは、ステムの遠位部分のハウジング内に挿入されることにより、例えば、このハウジング内に圧力嵌めされることによりステムの遠位部分に取り付けられるのが良い。
ブラシのコアは、これがハウジングを出るやいなや第1の曲率軸線回りに湾曲するのが良く、変形例では、ステムの遠位部分からゼロではない距離のところで湾曲していても良い。ブラシは、ステムの遠位部分に連結され、ステムの遠位端からゼロではない距離にわたって延びる直線状コア部分を有するのが良い。
コアの長手方向軸線は、第1の曲線の頂点と第2の曲線の頂点との間に第1の変曲点を定めるのが良い。変曲点は、オプションとして、ステムの長手方向軸線上に位置しても良い。
【0021】
コアの長手方向軸線は、起伏のある形状を有するのが良く、この長手方向軸線は、第1の側面に向かって凹状であり、第1及び第2の曲率軸線に平行であるのが良い第3の曲率軸線回りに湾曲した第3の曲線を有するのが良く、第3の曲率軸線は、第1及び第2の曲率半径のうちの少なくとも一方に等しくても良く、或いはこれとは異なっていても良く、特に、これよりも短くても良く又はこれよりも長くても良い第3の曲率半径を有する。
一例を挙げると、第3の曲率半径の値は、50mm〜90mmであるのが良く、例えば約70mmである。
【0022】
第1の曲線は、第1の長さL1にわたってステムの長手方向軸線に沿って延びるのが良く、この第1の長さL1は、第2の曲線が長手方向軸線に沿って延びる第2の距離L2よりも小さい。
第1の長さL1は、第1に第1の曲線と第2の曲線との間におけるステムの長手方向軸線とのコアの長手方向軸線の交点Aと、第2に、ステムの遠位端部との間で測定されるのが良い。
【0023】
第2の長さL2は、第1に同じ交点Aと、第2に、周長に応じて、ブラシの遠位端、ステムの長手方向軸線との交点B(この点は、第2の曲線と第3の曲線との間に位置する)又は第2の曲線と第3の曲線との間の変曲点との間で測定されるのが良い。
【0024】
ブラシは、直線状であり、ステムの長手方向軸線に平行に又はそれどころかこれと整列して延びる遠位部分を有するのが良い。
コアの長手方向軸線とステムの長手方向軸線は、ブラシをステムの遠位部分に取り付ける場所を含まない1つ又は2つ以上の箇所、例えば2つ又は3つの箇所で交差するのが良い。
【0025】
ブラシは、ステムの遠位部分に取り付けられた近位側の第1の端部及びこの第1の端部から見て遠くに位置する遠位側の第2の端部を有するのが良い。
ブラシのコアの遠位端部は、ステムの長手方向軸線上に位置しても良く又はこれに対してオフセットしていても良い。
【0026】
ブラシの剛毛の自由端は、観察の目的で真っ直ぐにされたときにコアの長手方向軸線に関して円対称である必要はないブラシの包絡面を定める。
【0027】
ブラシの包絡面の断面は、コアの長手方向軸線に沿って変化しているのが良い。
例えば、この断面は、その自由端に向かって減少するのが良く、かくして、包絡面は、全体として円錐形又は切頭円錐形である形状のものである。
ブラシの断面の形状は、次のリスト、即ち、円形、非円形、長円形、楕円形、多角形、特に正方形、長方形又は三角形から選択されるのが良いが、このリストは、本発明を限定するものではない。
【0028】
例示の変形実施形態では、ブラシは、少なくとも1つの断面のところで又はその長さの大部分にわたり若しくはその全長にわたってその厚さと同程度の幅のものであるのが良い。
例示の変形実施形態では、ブラシは、長円形である断面を有するのが良い。
【0029】
ブラシの最も大きな幅は、最も大きな幅を測定した場所と同じコアの長手方向軸線上の場所で測定されたその厚さよりも少なくとも3mmだけ大きいのが良い。
ブラシの厚さは、2mm〜7mmであるのが良く、良好には2.5mm〜6.5mmであり、或いは3mm〜6mmであり又は3.5mm〜5.5mmである。ブラシの断面の最も大きな寸法は、5mm〜13mmであるのが良く、或いは7mm〜11mmであるのが良く、良好には8mm〜10mmである。
【0030】
ブラシは、2つの反対側の主面を備えるのが良く、これら主面相互間の間隔は、ブラシの厚さを定める。主面は、平面であり且つ互いに平行であるのが良い。主面は、コアの長手方向軸線を含む平面に平行であるのが良い。
ブラシは、剛毛を収納保持する撚りコアを有するのが良い。
【0031】
一例を挙げると、ブラシは、一ターン当たり9〜100本の剛毛を有するのが良く、良好には、一ターン当たり10〜80本の剛毛を有するのが良い。一ターン当たりの剛毛の本数は、剛毛がそのコア回りに180°回る間に静止状態の観察者によって計数される剛毛端の数に一致している。
【0032】
変形例では、ブラシは、単一部品として例えば成形により、特に射出成形により又は剛毛をコア上に成形することにより作られるのが良い。かかる成形ブラシは、「くし」という用語で示される場合もあり、剛毛は、「歯」という用語で示される場合もある。
【0033】
本発明の意味において、「剛毛」という用語は、コアによって支持された任意の個々の突出要素を意味するものと理解されるべきである。「剛毛」、「突出要素」又は「歯」という用語は、「剛毛」という用語が例えば撚りコア型ブラシの場合にコアに取り付けられた突出要素を指示するよう通常用いられる場合であっても、互換性があり、「歯」という用語は成形によって作られたブラシ又はくしのアプリケータ要素を指示するよう用いられる場合が多い。
【0034】
成形ブラシの形態は、成形のために用いられる金型の形状によって得られ、或いは、変形例では、コアは、脱型中、コアを撚ることにより、特に材料が依然として高温状態にある間、変形可能であるのが良い。
【0035】
アプリケータのコアは、多角形、例えばオプションとして正多角形、例えば三角形、正方形、長方形、五角形、六角形、七角形又は八角形の形状の断面のものであるのが良い。コアの面は、平らであっても良く、僅かに凹状であっても良く、僅かに凸状であっても良い。
コアは、3〜8個の長手方向面又は3〜6個の長手方向面を有するのが良い。
コアの長手方向面は、尖鋭な縁により分離されるのが良い。
歯は、任意形状のものであって良い。
【0036】
ステムは弾性変形可能な遠位部分を有するのが良い。一例を挙げると、遠位部分は、剛性である材料で作られるのが良いステムの残部に取り付けられた端部品(エンドピース)により形成されるのが良い。端部品は、これに可撓性を与える1つ又は2つ以上の環状溝を有するのが良い。
ステムは、遠位部分から見て遠くに位置し、アプリケータの取っ手が連結された近位部分を有するのが良い。
【0037】
本発明は又、睫毛又は眉毛への塗布のための配合物を収容した容器及び上述したようなアプリケータを有するアプリケータ付き包装器具を提供する。
この器具は、ブラシを容器から取り出している間にブラシを拭き取るワイパー部材を有するのが良く、このワイパー部材は、例えば容器のネックに設けられる。
【0038】
アプリケータの取っ手は、容器を閉鎖するクロージャキャップとしての役目を果たすのが良い。一例を挙げると、これらは、ねじ締結により互いに協働するのが良い。容器及びクロージャキャップは、容器を漏れが生じないように閉鎖するような仕方で形成されるのが良い。
【0039】
本発明は又、上述したようなアプリケータの撚りコア型ブラシを製造する方法を提供し、この方法では、コアを第1の曲率半径及び第2の曲率半径を備えた少なくとも2つの曲率軸線回りに湾曲させ、2つの曲率軸線は、場合によっては、互いに平行であり、2つの曲率半径は、場合によっては互いに異なる。
本発明は又、化粧用処理方法、特にメーキャップを睫毛又は眉毛に塗布する方法に関し、この方法は、配合物を上述したようなアプリケータにより睫毛又は眉毛に塗布するステップを有する。
【0040】
本発明は、その非限定的な実施形態に関する以下の詳細な説明を読むと共に添付の図面を参照すると良好に理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明のアプリケータ付き包装器具の実施形態を示す部分軸方向断面概略側面図である。
【図2】図1の器具のアプリケータを示す概略部分斜視図である。
【図3】図2の垂直方向IIIに沿って見た場合の図1及び図2のアプリケータを示す部分図である。
【図4】図2の垂直方向IVに沿って見た場合の図1及び図2のアプリケータを示す部分図である。
【図5】図2のV‐V線矢視概略部分断面図である。
【図6】図3に類似した図であり、変形実施形態を示す図である。
【図6a】図2に類似した図であり、変形実施形態を示す図である。
【図7】とりわけ本発明のアプリケータを得ることができるようにするブラシ素材の包絡面の一例の縦断面図である。
【図8】とりわけ本発明のアプリケータを得ることができるようにするブラシ素材の包絡面の別の例の縦断面図である。
【図9】とりわけ本発明のアプリケータを得ることができるようにするブラシ素材の包絡面の別の例の縦断面図である。
【図10】とりわけ本発明のアプリケータを得ることができるようにするブラシ素材の包絡面の別の例の縦断面図である。
【図11】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図12】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図13】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図14】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図15】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図16】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図16a】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図16b】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図16c】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図17】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図18】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図19】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図20】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図21】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図21a】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図21b】とりわけ包絡面の断面の例を示す図である。
【図22】剛毛の断面の一つの例を示す図である。
【図23】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図24】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図25】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図26】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図27】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図28】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図29】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図30】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図31】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図32】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図33】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図34】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図35】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図36】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図37】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図38】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図39】剛毛の断面の別の例を示す図である。
【図40】起伏のある剛毛の側面図である。
【図41】剛毛の一つの例の部分略図である。
【図42】剛毛の別の例の部分略図である。
【図43】剛毛の別の例の部分略図である。
【図44】剛毛の別の例の部分略図である。
【図45】左撚りの撚りコアを示す図である。
【図46】右撚りの撚りコアを示す図である。
【図47】2つの個々の撚りコアを互いに撚り合わせることにより形成された二重コアを示す略図である。
【図48】可撓性である遠位部分を備えたステムを製作する手段を示す図である。
【図49】可撓性である遠位部分を備えたステムを製作する手段を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1は、アプリケータ付き包装器具1を示しており、この器具は、睫毛又は眉毛に塗布可能な配合物P、例えばマスカラを収容した入れ物2及びアプリケータ3を有し、このアプリケータは、例えば円形断面のステム4を有し、このステムは、その遠位部分4aにブラシ5を有し、このステムは、その近位端部が取っ手6に連結され、この取っ手は又、入れ物2を閉鎖するクロージャキャップとなっている。入れ物は、例えば入れ物のネック8内に挿入されたエラストマー製の部品により構成されたワイパー部材7を備えている。ワイパー部材7は、オプションとして、従来型のものであって良く、確かに、このワイパー部材は、調節可能であるのが良い。
【0043】
検討中の実施形態では、ステム4は、アプリケータが入れ物に定位置で取り付けられているとき、入れ物2のネック8の軸線と一致すると共にその遠位部分4aの長手方向軸線と一致した直線状長手方向軸線Xを備えている。
【0044】
図示の実施形態では、ワイパー部材7は、ステム4の直径に実質的に一致した直径を有する円形断面のワイパーオリフィス9を有している。
取っ手6は、図示のように円筒形であるのが良く、或いは、変形例として、取っ手は、ブラシを取っ手に対して割送りすることができるようにする少なくとも1つの平坦部及び/又は標識を有するのが良い。
【0045】
ブラシ5は、2本の撚り金属ストランドにより形成されたコア10を有し、かくして、コアは、熱可塑性材料で作られたコアではなく、コア10は、ステム4のハウジング内に嵌め込まれ、例えば、ハウジング内に圧力嵌めされた近位部分を有する。一例を挙げると、2本のストランドは、線材を半分に折り曲げることにより得られる。
【0046】
コアのストランドには、左撚り又は右撚りが与えられるのが良い。コアのストランドの直径は、例えば0.35mm〜1mmであるのが良い。ブラシは、左撚りを呈するのが良い。図45は、左撚りが施されたコアを有するブラシ5を示し、図46は、右撚りが施されたコアを有するブラシを示している。この点に関し、欧州特許第0611170号明細書を参照すると有用な場合がある。
ブラシのコア10は、湾曲している長手方向軸線Yに沿って延びている。
【0047】
ブラシのコアは、図3に示されているように、少なくとも2つの曲線、即ち、第1に、第1の曲率半径r1を備えた第1の曲率軸線C1回りの曲線及び第2に第2の曲率半径r2を備えた第2の曲率軸線C2回りの曲線を描いている。曲率半径は、それぞれ、2つの曲線の頂点S1,S2のところで測定されている。
【0048】
図示の実施形態では、コアYの長手方向軸線は、全体が一平面内に延びており、曲率軸線C1,C2は、互いに平行である。
【0049】
図1〜図5に示されている実施形態のブラシを軸線X回りに90°回すと、長手方向軸線Yは、図4に示されているように直線状に見える。というのは、この軸線は、図1の平面に垂直であり且つ図3の平面図である単一の平面内において延びているからである。
さらに、図示の実施形態では、第1の曲率半径r1は、第2の曲率半径r2よりも短く、第1の曲率軸線C1は、第2の曲率軸線C2よりもステム4の第1の端部4aの近くに位置している。
【0050】
第1の直線の頂点S1と軸線Xとの間で測定された距離d1は、第2の曲線の頂点S2と軸線Xとの間で測定された距離d2よりも小さい。
ブラシのコアの長手方向軸線Yは、図2及び図3に示された交点Aを定めるようステムの長手方向軸線Sと協働する。
【0051】
図3の実施形態の場合と同様、交点Aとステムとの間で測定された長さL1を提供することが可能であり、この長さL1は、交点Aとブラシの遠位端との間で測定された距離L2よりも小さい。
加うるに、図示の実施形態の場合と同様、ブラシのコアも又、コアが収納されているステム4のハウジングからコアが出るやいなや湾曲するのが良い。
【0052】
図6は、長手方向軸線Yと長手方向軸線Xの3つの交点A,B,Cを定める本発明のアプリケータを示しており、ブラシは、これに起伏のある形状を与える3つの連続した曲線を含む。
【0053】
コア10は、図3及び図4で理解できるように、コア10の撚りストランド相互間にクランプされることにより保持されていて、コアから実質的に放射状に延びる剛毛11を備えている。
【0054】
図2は、ブラシ5の剛毛11の自由端によって定められた包絡面Eを示している。図示のように、包絡面Eの断面は、正方形であるのが良い。
【0055】
ブラシ5は、図4で理解できるように、軸線Xに実質的に平行に延びる2つの反対側の互いに平行な面12及び図3で理解できるようにステムの軸線Xに平行には延びていない2つの反対側の面13を備えるのが良い。
【0056】
図示の実施形態では、包絡面Eは、コア10に対して心出しされているが、このようになっていなくても本発明の範囲を超えることはなく、ブラシ5の包絡面Eは、場合によっては、コア10に対して心ずれ状態にある。さらに、包絡面Eの断面は、正方形以外の形状のものであって良い。
【0057】
ブラシ5のコア10は、ステム4の外部に位置したコア10の実質的に目に見える全体に沿って剛毛11を支持するのが良い。変形例では、コア10は、ステム4から或る特定の距離にわたって剛毛がなくても良い。
【0058】
包絡面Eは、例えばピラミッド又は円錐の形状に切頭された遠位部分を備えるのが良く、同じことは、ブラシ5がワイパー部材7を通過するのを容易にするようステム4の近位部に当てはまる場合がある。
【0059】
ブラシ5を製作するため、例えば、ステムの軸線Xを中心とする回転面である包絡面のブラシ素材で始まることが可能であり、ブラシブランクのコアの長手方向軸線は、直線状であり且つ軸線Xと整列状態にある。
【0060】
第1のステップは、円形ではない断面が得られるよう素材を機械加工し、例えば、面12,13を平らに且つ互いに平行に形成することが可能である。一例を挙げると、平らな面12,13を形成するように、カッターヘッドをステムの長手方向軸線に垂直である回転軸線回りに回転させることによりブラシを切断することが可能である。
【0061】
ブラシの製造中、第1の側面を機械加工し、次に、ブラシを回して次の側面を機械加工することが可能である。変形例では、ブラシに対して動くのはカッターヘッドであるのが良く、又は、動くのがカッターヘッドブラシの両方であっても良い。
素材をコアがステムに取り付けられた後でも切断することができる。変形例では、ブラシをステムに取り付ける前に機械加工しても良い。
【0062】
第2のステップでは、コアをブラシ5のコア10の湾曲の中心である互いに異なる半径の1つ又は2つ以上のテンプレートを同時に又は連続して用いてそれぞれ第1の曲率半径r1及び第2の曲率半径r2を備えた第1の曲率軸線C1及び第2の曲率軸線C2回りに湾曲させるのが良い。
メーキャップを施すため、ユーザは、アプリケータをねじ戻してブラシ5を入れ物2から取り出す。
【0063】
ユーザは、配合物Pを睫毛又は眉毛に塗布すると共に/或いは睫毛又は眉毛を比較的一様な仕方でくしけずるためにステム4の軸線Xに平行である面12のうちの一方を用いるのが良い。
また、ユーザは、ブラシ5をその軸線X回りに、即ち、図示の実施形態では、90°回すことができ、ユーザは、例えば特に目の隅のところの睫毛の端部にメーキャップを施すよう配合物を非一様な仕方で塗布するために湾曲状態の面13を用いることができる。
【0064】
面のうちの一方、例えば湾曲面13又は面12を取っ手の平坦部及び/又は標識に対して割送りすることができる。一例を挙げると、取っ手の断面は、図6aに示されているようにブラシの断面に一致して正方形であるのが良い。
当然のことながら、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の改造をアプリケータ、特にブラシに施すことができる。
【0065】
図1〜図5の実施形態では、当初、回転体であるブラシ素材が用いられる。
これはそうでなくても良く、当初縦断面が他の何らかの形状を備えた素材を用いても良い。
【0066】
一例を挙げると、素材の縦断面は、図7に示されているように三角形又は台形であっても良く、図8に示されているように砂時計形であっても良く、図9に示されているようにレンズ形であっても良く、或いは、図10に示されているように長方形であっても良い。
加うるに、ブラシ5の包絡面Eは、図1〜図5に示されているように正方形である断面を有しても良い。変形例では、ブラシの包絡面Eは、その長さに沿う少なくとも1つの箇所に、図11〜図21、図16a〜16c及び図21aに示されているように、断面が別の形状を備えていても良い。
【0067】
一例を挙げると、ブラシ5の包絡面Eの断面は、図11に示されているように長方形であっても良く、図12に示されているように三角形であっても良く、図13に示されているようにレンズ形であっても良く、図14に示されているように半楕円形であっても良い。
また、包絡面の断面は、図15に示されているように菱形であっても良く、図16に示されているように台形であっても良い。
ブラシの断面は、図16aに示されているような突出部又は図16b及び図16cに示されているような凹みを有しても良い。
【0068】
上述の例示の実施形態の全てに関し、面12は、平らであるが、面12が非直線状の準線に沿って長手方向軸線Xに平行に動く母線によって定めることは本発明の範囲から逸脱しない。
【0069】
一例を挙げると、図17は、軸線Xに平行な母線を備えた少なくとも1つの凹状面12を有するブラシを示し、図18は、少なくとも1つの凸状面12を備えたブラシを示している。図18では、ブラシは、コアに沿う少なくとも1つの箇所が長円形である、特にレンズ形である断面の包絡面を備えるのが良いことが理解できる。
【0070】
さらに変形例では、ブラシの断面は、図19に示されているような凹状側面又は図20に示されているような互いに反対側の凹状側面を有しても良い。
【0071】
ブラシの断面は又、図21に示されているような翼形であっても良い。
一般に、ブラシは、オプションとしてその長さの大部分にわたり、又はその全長にわたり一定である断面を有しても良い。ブラシ断面は、図21aに示されているようにその自由端部に向かって減少しても良く、かくして、ブラシは、全体として円錐形又は切頭円錐形のものである。
ブラシの断面は、図21bに示されているように、断面で見てブラシのコアに対して心ずれ状態であっても良い。
【0072】
任意の種類の剛毛を本発明に従って製作されたブラシに用いることができる。特に、種々の剛毛の混合物を用いることが可能である。
一例を挙げると、図示のブラシは、直径が65マイクロメートル(μm)〜400μmの円形断面の剛毛を備えている。
【0073】
円形である又は図22〜図39に概略的に示されている形状のうちの1つ、例えば、図22に示されているような平坦部を備えた円の形、図23に示されているような扁平な形、図24に示されているような星形、例えば十字形、図25に示されているような3つの枝を備えた形状、図26に示されているようなU字形、図27に示されているようなH形、図28に示されているようなT字形、図29に示されているようなV形、図30に示されているような中空の形状、例えば円形又は図31に示されているような正方形、図32に示されているような分枝を形成する形状、例えば雪片形、図33に示されているようなプリズム形断面の形状、例えば三角形、図34に示されているような正方形、図35に示されているような六角形、図36に示されているような長円形、特にレンズ形、図37に示されているような砂時計形(鼓形)を備えた断面の中実又は中立剛毛を用いることが可能である。図38に示されているように、互いに対してヒンジ止めされた部分を有する剛毛を用いることが可能である。また、図39に示されているように少なくとも1つの毛管状チャネル36を備えた剛毛を用いることが可能である。
【0074】
コアの撚りストランド相互間に保持された剛毛11は、コアのストランド相互間の定位置に配置される前に、オプションとして直線的な形状、例えば図40に示されているような起伏のある形状を備えていても良い。
剛毛の端部に図41に示されているようなビード37又は図42に示されているようなスパイク38を形成するようになった処理を剛毛に施しても良い。
【0075】
図43に示されているようなフロック加工剛毛又は図44に示されているような微小の凹凸を剛毛の表面に与え若しくは剛毛に磁性又は他の性質を与えるよう粒子39、例えば吸湿材料の粒子から成る充填剤を収容したプラスチック材料を押し出すことにより作られた剛毛を用いることが可能である。
ブラシは、磁化性であっても良く又は磁化可能であっても良い。
剛毛は又、滑り性及び/又はばね性を備えた材料で作られても良い。
【0076】
剛毛は、天然であっても良く合成であっても良く、剛毛は、例えば、PE、PA、特にPA6、PA6/6、PA6/10又はPA6/12、Hytrel(登録商標)、Pebax(登録商標)、シリコーンゴム、PUから選択された材料で作られても良く、このリストは、本発明を限定するものではない。
ブラシの剛毛、特にこれらの端部に研磨処理、研削処理、型打ち処理又は熱溶融処理を施しても良い。
剛毛は、互いに交差していても良い。
【0077】
剛毛は、例えば米国特許出願公開第2004/0168698号明細書に記載されているように配向状態でコアから延びる湾曲剛毛を備えた少なくとも一部分を有しても良い。「配向状態で延びる」という表現は、湾曲した剛毛がブラシの製造中に定められた全体的配向状態で延び、これらが完全にランダムな配向状態で延びることはないということ意味している。具体的に説明すると、剛毛は、コアの周りに同一の円周方向に配向されるのが良い。剛毛を高温状態の表面、特にブラシに対して動く表面と接触することにより湾曲させるのが良い。
【0078】
ブラシは、例えば2つの隣り合うターン相互間に係合した少なくとも2つの変形剛毛を有するのが良く、各剛毛は、米国特許出願公開第2004/0240926号明細書に記載されているように、材料の除去部を備え又はコアからその長さに沿う少なくとも1箇所が平らになっていて、この箇所から外方に、非放射状に延びる。各変形剛毛は、2つの直線状部分を有するのが良く、これらの間には曲がり部が形成される。2つの直線状部分は、同一断面を有するのが良い。変形剛毛の全ては、全てがコアから実質的に同一経路のところに位置した曲がり部を有するのが良い。
【0079】
変形例では、コアを製作するため、それ自体撚られて剛毛を捕捉する二重線材を用いることが可能であり、それにより、剛毛の自由端部の分布状態をランダムにすることができる。ブラシは又、図47に示されているように各々が剛毛を備えた2つの撚りコアを撚り合わせることにより形成できる。2つの個々のコアの各々は、U字形の状態に折り曲げられた単一の撚りコアのそれぞれの枝によって構成されるのが良く、次に、2つの枝を撚り合わせる。
【0080】
ステム5は、その端部に、図48に示されているように、弾性変形可能な端部品80を備えるのが良く、この部品は、ブラシのコアに対する支持体としての役目を果たし、図49に示されているようにブラシが容器から取り出されている間又は塗布中、或る量の角度的隙間を残す。端部品は、例えば溝81を有する。一例を挙げると、端部品は、欧州特許出願公開第1917883(A2)号明細書に記載されているようなものであり、この端部品は、少なくとも一部が次のリスト、即ち、エラストマー材料、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン(PU)、熱可塑性エラストマーポリエステル、特にエステル型ポリテトラメチレンオキシドグリコール及びブテンテレフタレートのコポリマー、Hytrel(登録商標)、エチレンプロピレンジエンターポリマー(EPDM)、プロピレンジエンターポリマー(PDM)、エチルビニルアセテート(EVA)、スチレンイソプレンスチレン(SIS)、スチレンエチレンブチレンスチレン(SEBS)、スチレンブタジエンスチレン(SBS)、ラテックス、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、ポリエステルブロックアミド、ポリエステルから選択された材料で作られるのが良く、このリストは、本発明を限定するものではない。端部品は、ショアAスケール硬度(ShA)で25からショアDスケール硬度(ShD)で80までの範囲、例えば40ShA〜70ShDの硬さを有する材料で作られるのが良い。ステムの剛性部分は、熱可塑性材料、特に、次のリスト、即ち、高密度ポリエチレン(HDPE)、LDPE、線状ポリエチレン(PE)、多結晶(PT)、ポリプロピレン(PP)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリブチルテレフタレート(PBT)から選択された材料の1つで作られるのが良いが、このリストが全てではない。
当然のことながら、本発明は、上述の実施形態には限定されない。
【0081】
ブラシは、アプリケータ内にオプションとして取り外し可能な仕方で設けられ、特に取っ手に取り付けられた振動発生器によるか例えばユーザの指に取り付けられたバイブレータ要素によるかのいずれかにより振動するようになっていても良い。
【0082】
振動発生器は、仏国特許第2882506号明細書に記載されている。振動により、睫毛の良好な分離を得ることができ、しかも、繊維入りの配合物を用いた場合、繊維の良好な配向状態を得ると共に/或いはアプリケータが配合物を拾い取るのを容易にすることができる。配合物を拾い取っている間、アプリケータ要素に振動源から振動を与えるのが良く、それにより、アプリケータ要素上に一様な配合物装填状態を得ることが可能である。
【0083】
ブラシは、断面で観察すると、コアが中央に位置するのが良い。変形例として、コアは、ブラシの断面において心ずれ状態であっても良い。
起伏のあるリップにより構成されたワイパーオリフィスを有するワイパー部材を用いても良い。
ブラシは、ブラシのコアまで延びるのが良い1つ又は2つ以上の切欠きを有しても良い。
原文明細書において“comprising a”(翻訳文では、「〜を有する」又は「〜を含む」と訳している場合が多い)という表現は、“comprising at least one”と同義であると理解されるべきである。
【符号の説明】
【0084】
1 アプリケータ付き包装器具
2 入れ物
3 アプリケータ
4 ステム
5 ブラシ
6 取っ手
7 ワイパー又は拭き取り部材
8 ネック
9 ワイパーオリフィス
10 コア
11 剛毛
12,13 面
P 配合物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧用配合物を睫毛又は眉毛に塗布するアプリケータであって、
・長手方向軸線に沿って延びる遠位部分を備えたステムと、
・前記ステムの前記遠位部分に取り付けられたブラシとを有し、前記ブラシは、剛毛を支持したコアを有し、前記コアは、平面内に完全に含まれている長手方向軸線に沿って延び、前記コアは、第1の側面に向かって凹状の第1の曲線及び第2の側面に向かって凹状の第2の曲線を有し、前記第1の曲線は、前記第2の曲線とは異なっており、
前記コアの前記長手方向軸線は、少なくとも一回、前記ステムの前記長手方向軸線と交差しており、
前記ブラシの前記コアは、前記コアの前記長手方向軸線に沿ってその自由端部に向かって進む際、前記ステムの前記遠位部分に向かって引き返してはおらず、
前記第1の曲線及び前記第2の曲線は各々、頂点を有し、2つの前記頂点は、前記ステムの前記長手方向軸線の各側に位置している、アプリケータ。
【請求項2】
前記コアに沿う任意の箇所における前記コアの前記長手方向軸線の接線は、前記ステムの前記長手方向軸線と90°未満の角度をなす、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項3】
前記第1の曲線と前記第2の曲線は、次の特性、即ち、前記曲線の形状及び曲率半径のうちの少なくとも一方が互いに異なっている、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項4】
前記第1の曲線の前記頂点のところで測定された第1の曲率半径は、前記第2の曲線の前記頂点のところで測定された第2の曲率半径よりも小さく、前記第1の曲線は、前記第2の曲線よりも前記ステムの前記遠位部分の近くに位置している、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項5】
所与の曲線の頂点と前記ステムの前記長手方向軸線との間の距離は、少なくとも第1の曲線及び第2の曲線に関してゼロではない、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項6】
前記第1の曲線は、前記第2の曲線が前記長手方向軸線に沿って延びる第2の距離よりも短い第1の距離にわたり前記ステムの前記長手方向軸線に沿って延びている、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項7】
前記コアの前記長手方向軸線は、前記第1の側面に向かって凹状である第3の曲線を定めている、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項8】
前記コアの前記長手方向軸線と前記ステムの前記長手方向軸線は、複数の箇所、特に2つ又は3つの箇所で交差している、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項9】
睫毛又は眉毛への塗布のための配合物を収容した容器と、請求項1記載のアプリケータとを有するアプリケータ付き包装器具。
【請求項10】
前記ブラシか前記容器から取り出されているとき、前記ブラシを拭き取るワイパー部材を有する、請求項9記載の器具。
【請求項1】
化粧用配合物を睫毛又は眉毛に塗布するアプリケータであって、
・長手方向軸線に沿って延びる遠位部分を備えたステムと、
・前記ステムの前記遠位部分に取り付けられたブラシとを有し、前記ブラシは、剛毛を支持したコアを有し、前記コアは、平面内に完全に含まれている長手方向軸線に沿って延び、前記コアは、第1の側面に向かって凹状の第1の曲線及び第2の側面に向かって凹状の第2の曲線を有し、前記第1の曲線は、前記第2の曲線とは異なっており、
前記コアの前記長手方向軸線は、少なくとも一回、前記ステムの前記長手方向軸線と交差しており、
前記ブラシの前記コアは、前記コアの前記長手方向軸線に沿ってその自由端部に向かって進む際、前記ステムの前記遠位部分に向かって引き返してはおらず、
前記第1の曲線及び前記第2の曲線は各々、頂点を有し、2つの前記頂点は、前記ステムの前記長手方向軸線の各側に位置している、アプリケータ。
【請求項2】
前記コアに沿う任意の箇所における前記コアの前記長手方向軸線の接線は、前記ステムの前記長手方向軸線と90°未満の角度をなす、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項3】
前記第1の曲線と前記第2の曲線は、次の特性、即ち、前記曲線の形状及び曲率半径のうちの少なくとも一方が互いに異なっている、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項4】
前記第1の曲線の前記頂点のところで測定された第1の曲率半径は、前記第2の曲線の前記頂点のところで測定された第2の曲率半径よりも小さく、前記第1の曲線は、前記第2の曲線よりも前記ステムの前記遠位部分の近くに位置している、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項5】
所与の曲線の頂点と前記ステムの前記長手方向軸線との間の距離は、少なくとも第1の曲線及び第2の曲線に関してゼロではない、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項6】
前記第1の曲線は、前記第2の曲線が前記長手方向軸線に沿って延びる第2の距離よりも短い第1の距離にわたり前記ステムの前記長手方向軸線に沿って延びている、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項7】
前記コアの前記長手方向軸線は、前記第1の側面に向かって凹状である第3の曲線を定めている、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項8】
前記コアの前記長手方向軸線と前記ステムの前記長手方向軸線は、複数の箇所、特に2つ又は3つの箇所で交差している、請求項1記載のアプリケータ。
【請求項9】
睫毛又は眉毛への塗布のための配合物を収容した容器と、請求項1記載のアプリケータとを有するアプリケータ付き包装器具。
【請求項10】
前記ブラシか前記容器から取り出されているとき、前記ブラシを拭き取るワイパー部材を有する、請求項9記載の器具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6a】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図16a】
【図16b】
【図16c】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図21a】
【図21b】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
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【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
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【図44】
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【図46】
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【図48】
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【図2】
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【図48】
【図49】
【公開番号】特開2010−221039(P2010−221039A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−89006(P2010−89006)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−89006(P2010−89006)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】
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