説明

区分処理装置、区分処理方法及び区分処理プログラム

【課題】仕分け対象物を所定数毎に収納することにより、仕分け対象物を計数するための手間を軽減するための区分処理装置、区分処理方法及び区分処理プログラムを提供する。
【解決手段】区分処理装置10の制御部16は、郵便物の設定通数及び郵便番号の登録処理を実行する。制御部16は、搬送部12に供給された郵便物の郵便番号が、基準郵便番号と一致しているか否かの判定処理を実行する。郵便番号が一致している場合には、制御部16は、この郵便番号に関連付けられている収納棚の現在通数が設定通数に到達しているか否かの判定処理を実行する。設定通数に到達していない場合には、その収納棚に収納し、設定通数に到達している場合には、収納棚を変更して、新たな収納棚に収納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仕分け対象物を所定数毎に分配するための区分処理装置、区分処理方法及び区分処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
宛先毎に郵便物を区分する場合、区分装置が利用されている。更に、区分状況に応じて、警報を出力する区分装置も検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。この文献記載の技術では、通数小計と区分情報を予め登録しておき、この区分情報から抽出される複数の区分先を空の区分箱にそれぞれ設定する。そして、各区分箱に収納される郵便物の通数をカウントして、集積通数が通数小計に達するまで郵便物をその区分箱に集積し、集積通数が通数小計に達した場合には、満杯警報を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−272425号公報(第1頁、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようにして区分される郵便物を受取人に提供する場合、その通数を把握する必要があることもある。例えば、料金受取人払郵便物においては、受取人に提供する郵便物の通数によって料金が決まるため、郵便物を正確に計数する必要がある。そこで、従来は、料金受取人払郵便物を区分した後、人手で郵便物の通数を数えて確認していたため、負担となっていた。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、仕分け対象物を所定数毎に収納することにより、仕分け対象物を計数するための手間を軽減するための区分処理装置、区分処理方法及び区分処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、仕分け対象物を搬送部に供給する供給部と、前記搬送部を介して、仕分けられた仕分け対象物を収納する複数の収納棚と、前記搬送部において、仕分け対象物の表面を撮影する読取部と、収納棚に収納する束単位数を含む基準情報を記憶する基準情報記憶手段と、収納棚毎に、収納された仕分け対象物の数を記憶する収納数記憶手段と、仕分け対象物を収納する収納棚を特定し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように前記搬送部を制御する制御手段とを備えた区分処理装置であって、前記制御手段が、前記読取部から、仕分け対象物の表面を撮影したイメージ画像を取得する手段と、前記イメージ画像を用いて前記仕分け対象物の分類を決定する手段と、この分類に対応する収納棚に収納された仕分け対象物の数を取得する手段と、取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がある場合には、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力し、取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がない場合には、新たな収納棚に前記決定された分類を付与し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力する手段とを備えたことを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の区分処理装置において、前記基準情報記憶手段には、分類を決定するための分類基準情報が記憶されており、前記制御手段は、前記読取部から取得したイメージ画像について文字認識を行なう手段を更に備え、前記分類を決定する手段は、前記文字認識の結果と、前記基準情報記憶手段に記憶された分類基準情報との比較結果から、前記仕分け対象物の分類を決定することを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の区分処理装置において、前記仕分け対象物は、郵便物であり、前記基準情報記憶手段には、分類を決定するための分類基準情報として、分類に対応付けられた郵便番号が記憶されており、前記文字認識を行なう手段は、前記イメージ画像から郵便番号を特定し、前記分類を決定する手段は、前記イメージ画像から特定された郵便番号と、前記基準情報記憶手段に記憶された郵便番号との比較結果から、前記仕分け対象物の分類を決定することを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の区分処理装置において、前記収納棚には、収納された仕分け対象物の総重量を測定する重量測定部が設けられており、前記基準情報記憶手段には、束単位数の仕分け対象物の重量に関する基準重量範囲が記憶されており、前記制御手段は、収納棚に収納した仕分け対象物の搬送数が束単位数に到達したと判定した場合には、この収納棚に収納された仕分け対象物の重量を前記重量測定部から取得する手段と、前記重量が、前記基準重量範囲を超えている場合には、アラームを出力する手段とを備えたことを要旨とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の区分処理装置において、前記制御手段は、前記供給部に格納された仕分け対象物の総量を取得する手段と、前記仕分け対象物の総量を前記束単位数で除算することにより、仕分け対象物が束単位数で収納される収納棚の収納最小棚数を算出する手段と、前記収納最小棚数の収納棚のうち、束単位数に到達しない収納棚がある場合には、直前に仕分け対象物を収納した収納棚とは異なる棚に、仕分け対象物を収納するように、搬送部に制御信号を出力する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の区分処理装置において、前記仕分け対象物の裏面を撮影する裏面読取部と、分配する仕分け対象物の分類に含まれない仕分け対象物を収納する除外棚とを更に備え、前記搬送部は、前記供給部から供給される仕分け対象物を、前記制御手段からの制御信号に応じて前記除外棚にも収納可能に構成されており、前記基準情報記憶手段には、仕分け対象の裏面画像が記憶されており、前記制御手段は、前記裏面読取部から、前記搬送部に搬送された仕分け対象物の裏面を撮影した裏面画像を取得する手段と、前記裏面読取部から取得した裏面画像が、前記基準情報記憶手段に記憶された裏面画像と一致しないと判定した場合には、前記除外棚に収納するように制御信号を前記搬送部に供給する手段とを更に備えたことを要旨とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、仕分け対象物を搬送部に供給する供給部と、前記搬送部を介して、仕分けられた仕分け対象物を収納する複数の収納棚と、前記搬送部において、仕分け対象物の表面を撮影する読取部と、収納棚に収納する束単位数を含む基準情報を記憶する基準情報記憶手段と、収納棚毎に、収納された仕分け対象物の数を記憶する収納数記憶手段と、仕分け対象物を収納する収納棚を特定し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように前記搬送部を制御する制御手段とを備えた区分処理装置を用いた区分処理方法であって、前記制御手段が、前記読取部から、仕分け対象物の表面を撮影したイメージ画像を取得する段階と、前記イメージ画像を用いて前記仕分け対象物の分類を決定する段階と、この分類に対応する収納棚に収納された仕分け対象物の数を取得する段階と、取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がある場合には、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力し、取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がない場合には、新たな収納棚に前記決定された分類を付与し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力する段階とを実行することを要旨とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、仕分け対象物を搬送部に供給する供給部と、前記搬送部を介して、仕分けられた仕分け対象物を収納する複数の収納棚と、前記搬送部において、仕分け対象物の表面を撮影する読取部と、収納棚に収納する束単位数を含む基準情報を記憶する基準情報記憶手段と、収納棚毎に、収納された仕分け対象物の数を記憶する収納数記憶手段と、仕分け対象物を収納する収納棚を特定し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように前記搬送部を制御する制御手段とを備えた区分処理装置を用いた区分処理プログラムであって、前記制御手段を、前記読取部から、仕分け対象物の表面を撮影したイメージ画像を取得する手段、前記イメージ画像を用いて前記仕分け対象物の分類を決定する手段、この分類に対応する収納棚に収納された仕分け対象物の数を取得する手段、取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がある場合には、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力し、取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がない場合には、新たな収納棚に前記決定された分類を付与し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力する手段として機能させることを要旨とする。
【0014】
(作用)
本発明によれば、制御手段は、読取部から、仕分け対象物の表面を撮影したイメージ画像を取得する。制御手段は、イメージ画像を用いて仕分け対象物の分類を決定する。制御手段は、この分類に対応する収納棚に収納された仕分け対象物の数を取得する。制御手段は、取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がある場合には、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力し、取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がない場合には、新たな収納棚に前記決定された分類を付与し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、搬送部に制御信号を出力する。このため、各収納棚に、所定の束単位数を上限値とした仕分け対象物を収納することができる。従って、作業者は、束単位数毎に仕分け対象物を束ねる必要がなく、作業負荷を軽減することができる。なお、ここで、束単位数とは、計数するために、仕分け対象物を1つに束にするときの規定数である。
【0015】
本発明によれば、制御手段は、読取部から取得したイメージ画像について文字認識を行ない、文字認識の結果と、基準情報記憶手段に記憶された分類基準情報との比較結果から、仕分け対象物の分類を決定する。このため、仕分け対象物に表示された文字情報から分類を特定し、この分類に対応して束単位数毎に仕分け対象物を収納棚に収納することができる。
【0016】
本発明によれば、仕分け対象物は、郵便物であり、基準情報記憶手段には、分類を決定するための分類基準情報として、分類に対応付けられた郵便番号が記憶されている。制御手段は、イメージ画像から郵便番号を特定し、イメージ画像から特定された郵便番号と、基準情報記憶手段に記憶された郵便番号との比較結果から、仕分け対象物の分類を決定する。このため、郵便番号から決定された分類に対応して束単位数毎に仕分け対象物を収納棚に収納することができる。
【0017】
本発明によれば、制御手段は、収納棚に収納した仕分け対象物の搬送数が束単位数に到達したと判定した場合には、この収納棚に収納された仕分け対象物の重量を重量測定部から取得する。制御手段は、重量が、前記基準重量範囲を超えている場合には、アラームを出力する。このため、重量から束単位数の仕分け対象物が収納されているか否かを確認することができる。従って、各束に含まれる仕分け対象物の数の精度を向上させることができる。
【0018】
本発明によれば、制御手段は、供給部に格納された仕分け対象物の総量を取得する。制御手段は、仕分け対象物の総量を束単位数で除算することにより、仕分け対象物が束単位数で収納される収納棚の収納最小棚数を算出する。制御手段は、収納最小棚数の収納棚のうち、束単位数に到達しない収納棚がある場合には、直前に仕分け対象物を収納した収納棚とは異なる棚に、仕分け対象物を収納するように、搬送部に制御信号を出力する。このため、仕分け対象物を束単位数毎に分配する際に、1枚ずつ異なる収納棚に搬送するので、搬送速度を上げた場合でも重複収納を抑制することができる。
【0019】
本発明によれば、制御手段は、裏面読取部から、搬送部に搬送された仕分け対象物の裏面を撮影した裏面画像を取得する。制御手段は、裏面読取部から取得した裏面画像が、基準情報記憶手段に記憶された裏面画像と一致しないと判定した場合には、除外棚に収納するように制御信号を搬送部に供給する。このため、裏面画像により、収納される仕分け対象物に他の仕分け対象物が張り付いている可能性がある場合には、収納棚には収納しないので、各束に含まれる仕分け対象物の数の精度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、仕分け対象物を所定数毎に収納することにより、仕分け対象物を計数するための手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施形態の区分処理装置の構成を説明する概略構成図。
【図2】第1実施形態における計数分配処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図3】第2実施形態における計数分配処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図4】第3実施形態における計数分配処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図5】第4実施形態における計数分配処理の処理手順を説明するための流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態における区分処理装置について、図1及び図2を用いて説明する。この区分処理装置は、従来と同様に、仕分け対象物としての郵便物を、宛先の郵便番号毎に区分けする宛先区分処理を実行する。更に、本発明に係わる区分処理装置は、特定の郵便番号(基準郵便番号)の郵便物を、所定通数(設定通数)毎に分配する計数分配処理を実行する。
【0023】
図1に示すように、区分処理装置10は、供給部11、搬送部12、収納部13、除外棚14、操作部15、制御部16、基準情報記憶部17、収納棚情報記憶部18及び出力制御部19を備えている。
【0024】
供給部11は、郵便物を載置する載置台と、供給開始ボタン(搬送操作手段)と、搬出機構部(供給手段)と、終了検知センサ(供給終了判定手段)とを備えている。供給開始ボタンにおいて供給開始指示が行なわれた場合、供給部11は、供給開始信号を制御部16に供給する。搬出機構部は、制御部16からの制御信号に応じて、載置台の郵便物を1枚ずつ所定時間毎に搬送部12に供給する。終了検知センサは、載置台に郵便物があるか否かを判定し、載置台の郵便物がない場合には、制御部16に終了信号を供給する。
【0025】
搬送部12は、搬送路120、搬送機構部、読取部121、搬送路切替部122及びカウント部123を備えている。
搬送路120は、供給部11の載置台に接続されており、搬送路切替部122において、搬送路が複数に分岐されている。分岐した搬送路は、後述する収納部13の各収納棚(131,132,133,134,135)及び除外棚14のそれぞれに接続されている。
【0026】
搬送手段は、搬送路120の郵便物を各棚に輸送するローラ等の搬送機構であって、制御部16からの制御信号によって駆動される。
搬送路120の側部には、読取部121が設けられている。この読取部121は、本実施形態では、搬送路切替部122よりも供給部11側に配置されている。読取部121は、搬送路120に供給された郵便物の片面(表面)を、郵便物が通過する度に撮影する。本実施形態では、この読取部121は、郵便物の片面を撮影してイメージ画像を生成し、制御部16に供給する。
【0027】
搬送路切替部122は、制御部16から取得した切替制御信号に従って、搬送されてきた郵便物を特定の収納棚に誘導するために、分岐搬送路を切り替える。
カウント部123は、分岐した搬送路を通過した郵便物をカウントする。本実施形態のカウント部123は、郵便物をカウントした分岐搬送路に対応する各収納棚(131〜135)の棚番号を制御部16に供給する。
【0028】
収納部13は、複数の収納棚(131,132,133,134,135)を備えている。各収納棚(131〜135)には、基準郵便番号の郵便物が収納される。本実施形態の各収納棚(131〜135)には、設定通数毎に郵便物が収納される。
【0029】
除外棚14には、収納部13の各収納棚(131〜135)に収納されない郵便物が収納される。本実施形態の除外棚14には、基準郵便番号とは異なる郵便番号の郵便物を収納する。
【0030】
一方、操作部15は、入力手段及び出力手段としてのタッチパネルを備えている。タッチパネルは、入力手段として、区分処理装置10の処理種別、設定通数及び分類数を取得して、制御部16に供給する。タッチパネルは、出力手段として、計数分配処理画面を表示する。この計数分配処理画面には、取得した基準郵便番号や設定通数が含まれる。
【0031】
制御部16は、制御手段(図示しないCPU、メモリ等)を有し、後述する処理(文字認識段階、計数分配処理段階等を含む処理)を行なう。このための計数分配プログラムを実行することにより、制御部16は、文字認識手段161、計数分配処理手段162として機能する。
【0032】
文字認識手段161は、読取部121から取得したイメージ画像から郵便番号領域を特定する。このために、文字認識手段161は、郵便番号領域を特定するために用いる領域テンプレートを記憶している。そして、文字認識手段161は、公知の文字認識技術を用いて、特定した郵便番号領域における郵便番号を特定する。
【0033】
計数分配処理手段162は、供給部11から供給された郵便物を収納する棚(131〜135,14)を特定し、この棚(131〜135,14)に郵便物を収納するために、搬送部12の搬送路切替部122を制御する。
【0034】
この場合、計数分配処理手段162は、操作部15から、処理種別(宛先区分処理又は計数分配処理を特定する処理種別)、設定通数、分類数を取得する。更に、計数分配処理手段162は、文字認識手段161から、区分又は分配する郵便物の郵便番号を取得する。
【0035】
また、計数分配処理において計数分配処理手段162は、郵便番号(基準郵便番号)を文字認識手段161から取得して、基準情報記憶部17に記憶する。この場合、計数分配処理手段162は、分類数分の基準郵便番号を取得する。
【0036】
計数分配処理手段162は、計数分配処理画面データを記憶している。計数分配処理手段162は、計数分配処理手段の開始信号を取得した場合に、操作部15のタッチパネルに表示する。
【0037】
一方、基準情報記憶部17には、基準情報記憶手段として機能し、設定通数毎に郵便物を分配するために用いる基準値に関する情報(基準情報)が記憶される。この基準情報記憶部17には、設定通数毎に分配する郵便物の種類に応じた数の基準情報が記録される。この基準情報は、計数分配処理が開始された場合に、操作部15や読取部121から取得されて記録される。この基準情報には、基準郵便番号及び設定通数に関するデータが含まれる。
【0038】
基準郵便番号データ領域には、収納部13に収納する郵便物のサンプル(基準郵便物)の郵便番号に関するデータが記録される。本実施形態において、この基準郵便番号は、分配する郵便物の種類を特定する分類識別子として機能する。
【0039】
設定通数データ領域には、郵便物を1つの束にするときの規定数(束単位数)としての設定通数に関するデータが記録される。本実施形態では、この設定通数が各収納棚(131〜135)に収納する郵便物の通数の上限値に設定される。
【0040】
収納棚情報記憶部18には、収納数記憶手段として機能し、収納部13の各収納棚(131〜135)に関する収納棚レコードが記憶される。収納棚レコードには、棚番号、分類識別子及び現在通数に関するデータが含まれる。
【0041】
棚番号データ領域には、各収納棚を識別するための識別子(棚番号)に関するデータが記憶される。本実施形態では、この棚番号の順番に、収納する棚を決定する。
分類識別子データ領域には、この収納棚に収納される郵便物の分類識別子に関するデータが記憶される。本実施形態では、分類識別子として、基準郵便番号を用いる。
【0042】
現在通数データ領域には、この収納棚に収納されている郵便物の通数(現在通数)に関するデータが記憶される。
計数分配処理の開始信号を取得した場合には、各収納棚レコードの分類識別子及び現在通数がリセットされる。各収納棚に収納する郵便物の分類識別子が付与された場合に、この分類識別子が記録され、カウント部123から棚番号を取得する度に、この棚番号を含む収納棚レコードの現在通数に「1」が加算される。
【0043】
また、出力制御部19は、区分処理装置10のプリンタ手段や各収納棚に設けられたランプ等の点灯手段を制御する。出力制御部19は、計数分配処理手段162の出力指示信号に応じて、郵便物が収納された収納棚のランプを点灯するとともに、収納棚毎の現在通数を紙に印刷する。
【0044】
次に、以上のように構成された区分処理装置10を用いて行なう計数分配処理について、図2を用いて説明する。ここで、計数分配処理を実行する前には、区分処理装置10の操作部15のタッチパネルには、メニュー画面が表示されている。このメニュー画面には、実行する各処理(宛先区分処理、計数分配処理)を選択するための各種処理ボタンが表示されている。ここで、宛先区分処理は宛先の郵便番号毎に区分けする処理であり、本実施形態では、メニュー画面において計数分配処理が選択された場合を想定する。
【0045】
まず、区分処理装置10の制御部16は、棚に収納する郵便物の設定通数の登録処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、計数分配処理の開始信号を操作部15から取得する。この場合、計数分配処理手段162は、計数分配処理画面を表示し、この計数分配処理画面を介して、操作者によって設定された設定通数及び分類数を操作部15から取得する。
【0046】
次に、区分処理装置10の制御部16は、基準郵便番号の登録処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、操作者が供給開始ボタンを押下した場合、区分処理装置10の供給部11は、供給開始指示を取得し、制御部16に供給開始信号を供給する。制御部16は、供給部11及び搬送部12に制御信号を供給する。この制御信号によって、供給部11の搬出機構部は、載置台にセットされた基準郵便物を搬送部12に供給し、搬送部12の搬送機構部は、この基準郵便物を搬送路120を介して搬送する。
【0047】
搬送部12の読取部121は、搬送路上を郵便物が通過する際に、この郵便物の片面(郵便番号が記載された表面)の画像を撮影して、イメージ画像を生成し、制御部16に供給する。制御部16の文字認識手段161は、読取部121から取得したイメージ画像に対して領域テンプレートを適用することにより郵便番号が記載されている領域を特定する。そして、文字認識手段161は、郵便番号記載領域の画像を用いて文字認識を行なうことにより郵便番号を特定して、計数分配処理手段162に供給する。制御部16の計数分配処理手段162は、この郵便番号を含めた基準情報を生成して、基準情報記憶部17に記録する。
【0048】
そして、計数分配処理手段162は、操作部15のタッチパネルに、計数分配処理画面を表示する。この計数分配処理画面には、基準郵便番号と、基準郵便番号の取得し直しを行なうための通数クリアボタンと、分配処理が終了した後に収納棚から分配された郵便物を取り出すための取出しボタンとが含まれる。
【0049】
次に、計数分配処理手段162は、棚順番に従って、各郵便番号を収納棚に1つずつ付与し、付与した郵便番号を、この収納棚の収納棚レコードの分類識別子データ領域に記録する。
【0050】
そして、基準郵便番号が正しいことを確認した操作者は、区分処理装置10の供給部11の載置台に、仕分け対象の郵便物をセットして、供給開始ボタンを押下して供給開始指示を行なう。この場合、区分処理装置10の供給部11は、供給開始信号を制御部16に供給する。制御部16は、載置台の郵便物を1通ずつ搬送部12に送り出させる制御信号を、供給部11の搬出機構部に供給する。更に、制御部16は、搬送路120を介して収納棚に郵便物を搬送させるための制御信号を、搬送部12の搬送機構部に供給する。
【0051】
次に、区分処理装置10の制御部16は、仕分け対象の郵便番号の読取処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、区分処理装置10の搬送部12の読取部121は、通過する郵便物の表面を読み取ってイメージ画像を生成し、制御部16に供給する。制御部16の文字認識手段161は、取得したイメージ画像と郵便番号領域パターンとを比較することにより郵便番号記載領域を特定し、文字認識処理を行なうことにより郵便番号を特定して、計数分配処理手段162に供給する。
【0052】
そして、区分処理装置10の制御部16は、仕分け対象の郵便番号が基準郵便番号に一致しているか否かの判定処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、文字認識手段161から取得した郵便番号と、基準情報記憶部17に記憶されている基準郵便番号とを比較し、基準郵便番号に一致するか否かを判定する。
【0053】
ここで、仕分け対象の郵便番号が基準郵便番号と一致していない場合(ステップS1−4において「NO」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、除外棚への格納処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、この郵便物を除外棚14に誘導するように、搬送路切替部122に搬送路の切替制御信号を出力する。この切替制御信号により、搬送路切替部122が分岐搬送路を切り替えて、郵便物を除外棚14に搬送して収納する。
【0054】
一方、仕分け対象の郵便番号が基準郵便番号に一致していると判定した場合(ステップS1−4において「YES」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、収納棚の現在通数の取得処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、この仕分け対象の郵便番号が記録された収納棚レコードを収納棚情報記憶部18から抽出し、現在通数を取得する。この仕分け対象の郵便番号が記録された収納レコードが複数ある場合には、収納に利用している棚の収納棚レコードの現在通数を取得する。本実施形態では、収納に利用している棚は、最も大きい棚番号により特定する。
【0055】
そして、区分処理装置10の制御部16は、設定通数に到達したか否かの判定処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、取得した現在通数と設定通数とを比較し、現在通数が設定通数より少ない場合には、設定通数に到達していないと判定する。
【0056】
ここで、収納棚の現在通数が設定通数に到達していないと判定した場合(ステップS1−7において「NO」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、この収納棚への格納処理を実行する(ステップS1−8)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、郵便物を、この収納棚に誘導するように、搬送路切替部122に搬送路の切替制御信号を出力する。この切替制御信号により、搬送路切替部122が分岐搬送路を切り替えて、郵便物を収納棚(131〜135)に搬送して収納する。
【0057】
そして、郵便物が、搬送部12のカウント部123を通過すると、カウント部123は、この郵便物が収納される収納棚の棚番号を制御部16に供給する。この場合、制御部16の計数分配処理手段162は、取得した棚番号の収納棚レコードを取得し、この収納棚レコードの現在通数に「1」を加算する。
【0058】
一方、収納棚の現在通数が設定通数に到達していると判定した場合(ステップS1−7において「YES」の場合)、区分処理装置10の制御部16は、収納棚の変更処理を実行する(ステップS1−9)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、分類識別子が記憶されていない収納棚レコードを収納棚情報記憶部18から抽出する。計数分配処理手段162は、抽出した収納棚レコードのうち、最小の棚番号の収納棚を特定する。そして、計数分配処理手段162は、特定した収納棚の収納棚レコードの分類識別子データ領域に、一致した基準郵便番号を記憶する。そして、計数分配処理手段162は、この収納棚に郵便物を誘導するように、搬送路切替部122に搬送路の切替制御信号を出力する。この切替制御信号により、搬送路切替部122が分岐搬送路を切り替えて、郵便物を収納棚(131〜135)に搬送して収納する。
【0059】
そして、郵便物が、搬送部12のカウント部123を通過すると、カウント部123は、この郵便物が収納される収納棚の棚番号を制御部16に供給する。この場合、制御部16の計数分配処理手段162は、取得した棚番号の収納棚レコードを取得し、この収納棚レコードの現在通数に「1」を加算する。
【0060】
そして、各棚に誘導するための切替制御信号を出力した区分処理装置10の制御部16は、次の仕分け対象があるか否かの判定処理を実行する(ステップS1−10)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、供給部11の終了検知センサから、終了信号を取得した場合には、次の仕分け対象の郵便物はないと判定する。
【0061】
ここで、終了信号を取得しておらず、仕分け対象が残っていると判定した場合(ステップS1−10において「YES」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、この仕分け対象について、ステップS1−3以降の処理を繰り返して実行する。
【0062】
一方、終了信号を取得して、仕分け対象がなくなったと判定した場合(ステップS1−10において「NO」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、出力処理を実行する(ステップS1−11)。具体的には、操作者は、供給部11の載置台の郵便物がなくなったことを確認した後、計数分配処理画面において取出しボタンを選択する。この場合、制御部16の計数分配処理手段162は、現在通数が「1」以上の収納棚の収納棚レコードを収納棚情報記憶部18から抽出する。計数分配処理手段162は、抽出した収納棚レコードの棚番号に応じた収納棚のランプを点灯する。
【0063】
更に、計数分配処理手段162は、抽出した収納棚レコードの棚番号毎の現在通数を含む印刷データを生成する。この印刷データには、棚番号に関連付けて分類識別子を含める。そして、計数分配処理手段162は、この印刷データを、出力制御部19を介してプリンタ手段に送信し、収納棚の棚番号毎の現在通数を一覧表示した紙を印刷する。
【0064】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、区分処理装置10の制御部16は、郵便物の設定通数及び郵便番号の登録処理を実行する(ステップS1−1,S1−2)。制御部16は、搬送部12に供給された郵便物の郵便番号が、基準郵便番号と一致しているか否かの判定処理を実行する(ステップS1−4)。郵便番号が一致している場合には、制御部16は、現在通数が設定通数に到達していない収納棚があるか否かの判定処理を実行する(ステップS1−7)。設定通数に到達していない収納棚がある場合には、その収納棚に収納し、設定通数に到達していない収納棚がない場合には、収納棚を変更して、新たな収納棚に収納する。このため、郵便物は、基準郵便番号に応じた分類に対応して、設定通数毎に収納棚に収納することができる。従って、作業者は、郵便物を設定通数で束ねる作業を行なう必要がないので、作業負荷を軽減することができる。
【0065】
(2)本実施形態では、区分処理装置10の制御部16は、搬送部12に供給された郵便物の郵便番号が、基準郵便番号と一致していない場合(ステップS1−4において「NO」の場合)には、除外棚に格納する(ステップS1−5)。このため、仕分け対象の郵便物に、基準郵便番号と異なる他の郵便物が紛れ込んでいる場合には、除くことができる。
【0066】
(3)本実施形態では、郵便物がすべて分配された後、取出しボタンが選択された場合、区分処理装置10の制御部16は、郵便物が収納された収納棚のランプを点灯するとともに、収納棚毎の郵便物の現在通数を一覧表示した紙を印刷する。このため、多数の収納棚を有した区分処理装置10において、分配した郵便物が収納されている収納棚を把握することができる。
【0067】
(第2実施形態)
次に、本願発明の第2実施形態について、図3を用いて説明する。上記第1実施形態においては、設定通数に到達した場合に収納棚を変更したが、これに加えて、本実施形態では、収納棚を変更する際に、設定通数に到達した郵便物の通数を重量で確認する。この場合、本実施形態では、重量から設定通数の枚数でないと判定した場合には、アラームを出力する。本実施形態において、上記実施形態と同様な部分については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0068】
本実施形態の区分処理装置10には、各収納棚(131〜135)に収納される中身(郵便物)の総重量を測定するための重量測定部が、収納棚(131〜135)のそれぞれに設置されている。
【0069】
更に、本実施形態の制御部16の計数分配処理手段162は、設定通数に対応した基準重量範囲に関するデータを記憶している。本実施形態では、この基準重量範囲は、上限重量及び下限重量により構成されている。上限重量及び下限重量は、設定枚数の郵便物から構成された束の重量を実測した測定値の統計値により決定される。
【0070】
また、本実施形態の計数分配処理手段162は、設定通数を収納したが基準重量範囲外と判定された収納棚の棚番号を仮記憶する注意棚記憶メモリを備えている。
更に、本実施形態の出力制御部19は、各収納棚(131〜135)の点灯手段を、アラーム出力手段として用いる。
【0071】
次に、本実施形態の区分処理装置10を用いて行なう計数分配処理について、図3を用いて説明する。
本実施形態では、ステップS1−1〜S1−3と同様に、区分処理装置10の制御部16は、郵便物の設定通数の登録処理、基準郵便番号の登録処理、仕分け対象の郵便番号の読取処理を実行する(ステップS2−1〜S2−3)。
【0072】
次に、区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−4〜S1−7と同様に、基準郵便番号に一致しているか否かの判定処理、除外棚への格納処理、収納棚の現在通数の取得処理、設定通数に到達したか否かの判定処理を実行する(ステップS2−4〜S2−7)。
【0073】
ここで、収納棚の現在通数が設定通数に到達していないと判定した場合(ステップS2−7において「NO」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−8と同様に、収納棚への格納処理を実行する(ステップS2−8)。
【0074】
一方、収納棚の現在通数が設定通数に到達していると判定した場合(ステップS2−7において「YES」の場合)、区分処理装置10の制御部16は、重量測定処理を実行する(ステップS2−9)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、一致した郵便物番号を含む収納棚レコードを収納棚情報記憶部18から抽出する。計数分配処理手段162は、抽出した収納棚レコードの棚番号のうち、最大の棚番号を抽出する。計数分配処理手段は、抽出した棚番号の収納棚の重量測定部から、この収納棚に収納されている郵便物の測定重量(総重量)を取得する。
【0075】
次に、区分処理装置10の制御部16は、取得した収納棚の重量が基準重量範囲内か否かの判定処理を実行する(ステップS2−10)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、取得した測定重量と、記憶している上限重量及び下限重量のそれぞれと比較する。比較した結果、測定重量が上限重量以下で下限重量以上の場合には、計数分配処理手段162は、基準重量範囲内であると判定する。一方、測定重量が上限重量を超えている場合、又は測定重量が下限重量よりも下回っている場合には、計数分配処理手段162は、基準重量範囲外であると判定する。
【0076】
ここで、測定重量が基準重量範囲外の場合(ステップS2−10において「NO」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、アラーム出力処理を実行する(ステップS2−11)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、測定重量が基準重量範囲外と判定した収納棚の棚番号を注意棚記憶メモリに仮記憶するとともに、この棚番号に対応するランプを点滅する指示を出力制御部19に出力する。
【0077】
一方、測定重量が基準重量範囲内の場合(ステップS2−10において「YES」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、アラーム出力処理(ステップS2−11)をスキップする。
そして、区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−9と同様に、収納棚の変更処理を実行する(ステップS2−12)。
【0078】
次に、区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−10と同様に、次の仕分け対象があるか否かの判定処理を実行する(ステップS2−13)。ここで、終了信号を取得しておらず、仕分け対象が残っていると判定した場合(ステップS2−13において「YES」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、この仕分け対象について、ステップS2−3以降の処理を繰り返して実行する。
【0079】
一方、終了信号を取得して、仕分け対象がなくなったと判定した場合(ステップS2−13において「NO」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、出力処理を実行する(ステップS2−14)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、計数分配処理画面において取出しボタンが選択されたことを検出した場合、現在通数が「1」以上の収納棚レコードを収納棚情報記憶部18から抽出する。計数分配処理手段162は、抽出した収納棚レコードの棚番号のうち、注意棚記憶メモリに記憶した棚番号以外の棚番号を特定し、この棚番号の収納棚のランプを点灯する。更に、計数分配処理手段162は、抽出した収納棚レコードの棚番号毎の現在通数を含む印刷データを生成する。この印刷データには、注意棚記憶メモリに記憶していた棚番号に関する情報を含める。計数分配処理手段162は、この印刷データを、出力制御部19を介してプリンタ手段に送信し、収納棚の棚番号毎の現在通数を一覧表示した紙を印刷する。そして、計数分配処理手段162は、注意棚記憶メモリに記憶した棚番号をリセットする。
【0080】
本実施形態によれば、上述した(1)〜(3)と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(4)本実施形態では、区分処理装置10の制御部16は、収納棚の現在通数が設定通数に到達した場合(ステップS2−7において「YES」の場合)、測定した重量が基準重量範囲内か否かの判定処理を実行する(ステップS2−10)。測定した重量が基準重量範囲外の場合には、制御部16は、アラーム出力処理を実行する(ステップS2−11)。このため、重量により、設定通数と異なる数の郵便物の収納されている可能性を検知することができるので、通数の確認を促すことができる。
【0081】
(第3実施形態)
次に、本願発明の第3実施形態について、図4を用いて説明する。上記第1実施形態においては、設定通数に到達した場合に収納棚を変更したが、これに加えて、本実施形態では、郵便物の裏面の内容により郵便物の重なりを確認する。本実施形態において、上記実施形態と同様な部分については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0082】
本実施形態では、区分処理装置10の搬送部12は、読取部121が読み取る片面(表面)とは反対側の片面(裏面)を読み取る裏面読取部を更に備えている。この裏面読取部は、読取部121と対向する位置に配置されており、搬送路120に搬送された郵便物の裏面を撮影して、イメージ画像を生成し、制御部16の計数分配処理手段162に供給する。
【0083】
また、基準情報記憶部17には、設定通数及び基準郵便番号に加えて、基準裏面画像が記憶される。基準裏面画像データ領域には、分配する郵便物の裏面画像(基準裏面画像)に関するデータが記憶される。
【0084】
本実施形態の制御部16の計数分配処理手段162は、基準郵便物の裏面画像を取得し、基準情報記憶部17に記憶する。計数分配処理手段162は、読み取った郵便物の裏面画像が、基準裏面画像とは異なる画像であった場合には、この郵便物を除外棚に格納するように、搬送路切替部122に搬送路の切替制御信号を出力する。
【0085】
次に、本実施形態の区分処理装置10を用いて行なう計数分配処理について、図4を用いて説明する。
本実施形態では、ステップS1−1と同様に、区分処理装置10の制御部16は、郵便物の設定通数の登録処理を実行する(ステップS3−1)。
【0086】
次に、区分処理装置10の制御部16は、基準郵便番号、裏面画像パターンの登録処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、操作者が供給開始ボタンを押下した場合、区分処理装置10の供給部11は、供給開始指示を取得し、制御部16に供給開始信号を供給する。制御部16は、供給部11及び搬送部12に制御信号を供給する。供給部11の搬出機構部は、載置台にセットされた基準郵便物を搬送部12に供給し、搬送部12の搬送機構部は、この基準郵便物を搬送路120を介して搬送する。
【0087】
搬送部12の読取部121は、供給された郵便物が通過する際に、この郵便物の片面(郵便番号が記載された表面)の画像を撮影して、イメージ画像を生成し、制御部16に供給する。制御部16の文字認識手段161は、取得したイメージ画像に対して領域テンプレートを適用することにより郵便番号が記載されている領域を特定する。そして、文字認識手段161は、特定した郵便番号記載領域の画像を用いて文字認識を行なうことにより郵便番号を特定して、計数分配処理手段162に供給する。制御部16の計数分配処理手段162は、取得した郵便番号を含む基準情報を生成して、基準情報記憶部17に記録する。
【0088】
一方、搬送部12の裏面読取部は、供給された郵便物が通過する際に、この郵便物の裏面を撮影して、イメージ画像を生成し、制御部16に供給する。制御部16の計数分配処理手段162は、取得した裏面画像を基準情報記憶部17の基準裏面画像データ領域に記憶する。そして、計数分配処理手段162は、計数分配処理画面を操作部15に表示する。この場合、計数分配処理手段162は、計数分配処理画面に、記憶した基準裏面画像を表示させる。
【0089】
そして、操作者により供給部11の載置台に郵便物がセットされて、供給開始指示が行われた場合、区分処理装置10の供給部11は、供給開始信号を制御部16に供給する。制御部16は、載置台の郵便物を1通ずつ搬送部12に送り出させる制御信号を、供給部11の搬出機構部に供給し、搬送路120を介して収納棚に郵便物を搬送させるための制御信号を、搬送部12の搬送機構部に供給する。
【0090】
次に、区分処理装置10の制御部16は、仕分け対象の裏面画像の読み取り処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、区分処理装置10の搬送部12の裏面読取部は、通過する郵便物の裏面を読み取り、イメージ画像(裏面画像)を生成して、制御部16に供給する。制御部16の計数分配処理手段162は、取得したイメージ画像と、基準情報記憶部17に記憶している基準裏面画像とを比較して一致度を算出する。
【0091】
そして、区分処理装置10の制御部16は、取得した裏面画像が基準郵便物の裏面画像と一致しているか否かの判定処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、裏面画像に、基準情報記憶部17に記憶されている基準裏面画像との一致度が、予め記憶されている基準値以下の場合には、基準郵便物の裏面画像であると判定する。
【0092】
ここで、取得した裏面画像が基準郵便物の裏面画像と一致していないと判定した場合(ステップS3−4において「NO」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−5と同様に、除外棚への格納処理を実行する(ステップS3−5)。
【0093】
一方、取得した裏面画像が基準郵便物の裏面画像と一致していると判定した場合(ステップS3−4において「YES」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−3,S1−4と同様に、郵便番号の読み取り処理、基準郵便番号に一致しているか否かの判定処理を実行する(ステップS3−6,S3−7)。
【0094】
ここで、仕分け対象の郵便番号が基準郵便番号に一致していない場合(ステップS3−7において「NO」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、除外棚への格納処理を実行する(ステップS3−5)。
【0095】
一方、基準郵便番号に一致していると判定した場合(ステップS3−7において「YES」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−6〜S1−9と同様に、収納棚の現在通数の取得処理、設定通数に到達したか否かの判定処理、収納棚への格納処理、収納棚の変更処理を実行する(ステップS3−8〜S3−11)。
【0096】
そして、各棚に誘導するための切替制御信号を出力した区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−10と同様に、次の仕分け対象があるか否かの判定処理を実行する(ステップS3−12)。
【0097】
ここで、終了信号を取得しておらず、仕分け対象が残っていると判定した場合(ステップS3−12において「YES」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、この仕分け対象について、ステップS3−3以降の処理を繰り返して実行する。
【0098】
一方、終了信号を取得して、仕分け対象がなくなったと判定した場合(ステップS3−13において「NO」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−11と同様に、出力処理を実行する(ステップS3−13)。
【0099】
本実施形態によれば、上述した(1)〜(3)と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(5)本実施形態では、区分処理装置10の制御部16は、基準郵便番号、裏面画像パターンの登録処理を実行する(ステップS3−2)。制御部16は、仕分け対象の裏面画像の読み取り処理を実行し、取得した裏面画像が基準郵便物の裏面画像と一致しているか否かの判定処理を実行する(ステップS3−3,S3−4)。取得した裏面画像が基準郵便物の裏面画像と一致していない場合(ステップS3−4において「NO」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、除外棚への格納処理を実行する(ステップS3−5)。例えば、仕分け対象の裏面に他の郵便物が張り付いていることがある。このため、裏面画像により仕分け対象の状態を検知して、このような状態の仕分け対象について注意喚起することができる。
【0100】
(第4実施形態)
次に、本願発明の第4実施形態について、図5を用いて説明する。上記第1実施形態においては、設定通数に到達するまで1つの収納棚に連続して郵便物を収納する構成としたが、これに代えて、本実施形態では、複数の収納棚に1通ずつ振り分けて分配することにより郵便物の重なり低減する。本実施形態において、上記実施形態と同様な部分については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0101】
本実施形態では、計数分配処理画面には、概算総数を入力する入力欄が含まれている。そして、本実施形態の区分処理装置10の制御部16は、計数分配処理画面を介して、仕分け対象の概算総数を取得し、この概算総数と設定通数とから収納最小棚数を算出する。ここで、収納最小棚数とは、設定通数まで郵便物が収納される収納棚の予測数である。
【0102】
次に、実施形態の区分処理装置10を用いて行なう計数分配処理について、図5を用いて説明する。
まず、区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−1と同様に、郵便物の設定通数の登録処理を実行する(ステップS4−1)。
【0103】
次に、区分処理装置10の制御部16は、概算通数の取得処理を実行する(ステップS4−2)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、表示されている計数分配処理画面の概算総数入力欄に入力された概算総数を取得する。この場合、概算総数として、確実にあると考えられる最も大きな通数を用いる。
【0104】
次に、区分処理装置10の制御部16は、収納最小棚数の算出処理を実行する(ステップS4−3)。具体的には、区分処理装置10の計数分配処理手段162は、取得した概算総数を設定通数で除算した値の整数部(商)を算出する。更に、計数分配処理手段162は、この整数部を分類数で除算した値の整数部(商)を算出することにより、分類毎に収納最小棚数を算出する。
【0105】
次に、区分処理装置10の制御部16は、収納最小棚数に応じた収納棚の設定処理を実行する(ステップS4−4)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、棚番号の順番に、収納最小棚数の収納棚に対して各基準郵便番号を付与し、この収納棚の棚番号と基準郵便番号とを関連付けた収納棚レコードを収納棚情報記憶部18に記憶する。
【0106】
そして、区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−2〜S1−6と同様に、基準郵便番号の登録処理、仕分け対象の郵便番号の読取処理、基準郵便番号に一致しているか否かの判定処理、除外棚への格納処理、収納棚の現在通数の取得処理を実行する(ステップS4−5〜S4−9)。本実施形態では、この仕分け対象(基準郵便番号)の郵便番号が記録された収納レコードが複数ある場合には、すべての収納棚レコードの現在通数を取得する。
【0107】
次に、区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−7と同様に、設定通数に到達したか否かの判定処理を実行する(ステップS4−10)。
ここで、現在通数が設定通数より少ないことにより設定通数に到達していないと判定した場合(ステップS4−10において「NO」の場合)、区分処理装置10の制御部16は、設定通数に到達していない収納棚が複数あるか否かを判定する(ステップS4−11)。
【0108】
ここで、設定通数に到達していない収納棚が1つしかない場合(ステップS4−11において「NO」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、ステップS4−12をスキップする。
【0109】
一方、設定通数に到達していない収納棚が複数ある場合(ステップS4−11において「YES」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、収納棚の特定処理を実行する(ステップS4−12)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、取得した現在通数がすべて「0」の場合には、一致した基準郵便番号に関連付けられた収納棚のうち、最小の棚番号の収納棚を収納予定棚として特定する。また、計数分配処理手段162は、取得した現在通数のいずれかが「1」以上の場合には、一致した基準郵便番号に関連付けられた収納棚のうち、現在通数が最も少ない棚番号の収納棚を収納予定棚として特定する。ここで、現在通数が最も少ない収納候補棚が複数ある場合には、このうちで最小の棚番号の収納棚を収納予定棚として特定する。
【0110】
次に、区分処理装置10の制御部16は、収納棚への格納処理を実行する(ステップS4−13)。具体的には、制御部16の計数分配処理手段162は、ステップS4−12において特定した収納棚、又は設定通数に到達していない1つの収納棚に、郵便物を誘導するように、搬送路切替部122に搬送路の切替制御信号を出力する。この切替制御信号により、搬送路切替部122が分岐搬送路を切り替えて、郵便物を収納棚(131〜135)に搬送して収納する。
【0111】
一方、収納棚の現在通数が設定通数に到達していると判定した場合(ステップS4−14において「YES」の場合)、区分処理装置10の制御部16は、ステップS1−9と同様に、収納棚の変更処理を実行する(ステップS4−14)。
【0112】
そして、ステップS1−10と同様に、各棚に誘導するための切替制御信号を出力した区分処理装置10の制御部16は、次の仕分け対象があるか否かの判定処理を実行する(ステップS4−15)。
【0113】
ここで、終了信号を取得しておらず、仕分け対象が残っていると判定した場合(ステップS4−15において「YES」の場合)には、区分処理装置10の制御部16は、この仕分け対象について、ステップS4−6以降の処理を繰り返して実行する。
【0114】
一方、終了信号を取得して、仕分け対象がなくなったと判定した場合(ステップS4−15において「NO」の場合)には、ステップS1−11と同様に、区分処理装置10の制御部16は、出力処理を実行する(ステップS4−16)。
【0115】
本実施形態によれば、上述した(1)〜(3)と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(6)本実施形態では、区分処理装置10の制御部16は、概算通数の取得処理、収納最小棚数の算出処理、収納最小棚数に応じた収納棚の設定処理、収納棚の現在通数の取得処理を実行する(ステップS4−2〜S4−5)。制御部16は、設定通数に到達していない場合には、現在通数が最も少ない収納棚に郵便物を収納する。このため、同じ基準郵便番号の郵便物は、1通ずつ異なる収納棚に振り分けて収納されることになる。従って、郵便物の収納棚を順次、変更するので、搬送速度を上げた場合でも重複収納を抑制することができる。
【0116】
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・ 上記第2実施形態においては、区分処理装置10の制御部16は、設定通数に到達した場合に、測定重量が基準重量範囲内か否かの判定処理を実行し、基準重量範囲外の場合には、アラーム出力処理を実行した(ステップS2−11)。この代わりに、重量測定処理や測定重量が基準重量範囲外の場合のアラーム出力処理を、すべての仕分け対象について分配処理が終了した後に行なってもよい。具体的には、出力処理(ステップS2−14)において、制御部16は、現在通数が「1」以上の収納棚レコードを収納棚情報記憶部18から抽出し、これら収納棚レコードの棚番号の各収納棚の重量を測定する。制御部16は、測定重量が基準重量範囲内にある場合には、その収納棚のランプを点灯することにより出力処理を実行し、測定重量が基準重量範囲外の場合には、その収納棚のランプを点滅することによりアラーム出力処理を実行する。この場合には、出力処理において各収納棚に収納された仕分け対象物を一斉に測定することができる。
【0117】
・ 上記第4実施形態においては、区分処理装置10の制御部16は、概算通数の取得処理(ステップS4−2)において、計数分配処理画面を介して、操作者の入力により概算総数を取得した。仕分け対象物の概算数の取得は、操作者の入力に限られず、例えば、供給部11に載置された仕分け対象物の量から算出してもよい。具体的には、供給部11に重量測定部、又は積層量測定部を設ける。また、制御部16は、1つ(単位)当たりの重量又は積層量を記憶しておく。制御部16は、基準郵便物の郵便番号を登録した後、供給部11に仕分け対象物が載置された場合には、載置された仕分け対象物の総重量又は総積層量を取得する。そして、制御部16は、取得した総重量(又は総積層量)を単位当たりの重量(又は積層量)で除算することにより概算通数を算出する。これにより、操作者の入力を省略することができる。
【0118】
・ 上記第4実施形態においては、区分処理装置10の制御部16は、現在通数が設定通数に到達していない収納棚が複数ある場合(ステップS4−10において「YES」の場合)には、現在通数が最も少ない棚番号の収納棚に郵便物を収納するように搬送路切替部122を制御することにより、複数の収納棚に1通ずつ順番に郵便物を収納した。仕分け対象物の重なりを低減するための構成はこれに限られない。例えば、分類毎の収納最小棚数が2以上の場合には、2つの棚のみに対して分類識別子を関連付けて記憶し、この2つの棚に対して、1通ずつ交互に郵便物を収納してもよい。そして、2つの棚が設定通数に到達した場合には、残りの収納最小棚数が2以上ある場合には、2つの棚に対して分類識別子を関連付けて記憶し、この1つの棚に対して、1通ずつ交互に郵便物を収納することを繰り返して実行する。すなわち、分類毎の収納最小棚数が2以上ある場合には、このうち複数の収納棚を用いて、仕分け対象物を直前に収納させた棚とは異なる収納棚に収納させるように、制御部16が搬送部12に制御信号を出力すればよい。これにより、仕分け対象物を設定通数で分配する際に、1枚ずつ異なる収納棚に搬送するので、重なりを減らすことができ、仕分け対象物を、より正確な設定通数で分配することができる。
【0119】
・ 上記第4実施形態においては、区分処理装置10の制御部16は、前の郵便物が収納された収納棚とは異なる収納棚に郵便物を収納した。郵便物の重なりを低減するための構成はこれに限られない。例えば、制御部16に、仕分け対象物の表面状態(例えば材質等)に応じた搬送速度を記憶した搬送速度記憶部を設ける。この場合、重なり易い表面状態に従って低速となる搬送速度が記憶されている。制御部16は、仕分け対象物の表面状態(例えば材質等)に関する情報を操作部15から取得し、この表面状態に対応する搬送速度を搬送速度記憶部において特定し、この搬送速度となるように搬送部12の搬送手段に対して制御信号を出力する。これにより、重なりが生じやすい表面状態の仕分け対象物を分配する場合には、搬送速度を低下させることにより、仕分け対象物の重なりを減らすことができる。
【0120】
・ 上記各実施形態においては、郵便物を仕分け対象物として説明した。仕分け対象物は、これに限らず、選挙やクイズ等の投票用紙等の紙片であってもよい。この場合には、基準情報記憶部には、分類毎に、投票用紙に記載される内容についてのイメージ画像を記憶する。そして、区分処理装置10の制御部16は、投票用紙に記載されている内容についてのイメージ画像を読取部121から取得する。制御部16は、取得したイメージ画像を用いて文字認識することにより、投票用紙に記載された内容を特定する。制御部16は、特定した投票用紙に記載された内容と、基準情報記憶部に記憶された内容とを比較して、この投票用紙の分類を決定し、この分類に応じた収納棚を特定する。そして、制御部16は、特定した収納棚が設定通数に到達していない場合には、この収納棚に投票用紙を収納し、設定通数に到達した場合には、この収納棚とは別で、この分類に対応する新たな収納棚に投票用紙を収納する。これにより、投票用紙に記載される内容から決定された分類に応じて、投票用紙を設定通数で分配することができる。
【符号の説明】
【0121】
10…区分処理装置、11…供給部、12…搬送部、13…収納部、14…除外棚、15…操作部、16…制御部、17…基準情報記憶部、18…収納棚情報記憶部、19…出力制御部、120…搬送路、121…読取部、122…搬送路切替部、123…カウント部、161…文字認識手段、162…計数分配処理手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕分け対象物を搬送部に供給する供給部と、
前記搬送部を介して、仕分けられた仕分け対象物を収納する複数の収納棚と、
前記搬送部において、仕分け対象物の表面を撮影する読取部と、
収納棚に収納する束単位数を含む基準情報を記憶する基準情報記憶手段と、
収納棚毎に、収納された仕分け対象物の数を記憶する収納数記憶手段と、
仕分け対象物を収納する収納棚を特定し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように前記搬送部を制御する制御手段とを備えた区分処理装置であって、
前記制御手段が、
前記読取部から、仕分け対象物の表面を撮影したイメージ画像を取得する手段と、
前記イメージ画像を用いて前記仕分け対象物の分類を決定する手段と、
この分類に対応する収納棚に収納された仕分け対象物の数を取得する手段と、
取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がある場合には、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力し、
取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がない場合には、新たな収納棚に前記決定された分類を付与し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力する手段と
を備えたことを特徴とする区分処理装置。
【請求項2】
前記基準情報記憶手段には、分類を決定するための分類基準情報が記憶されており、
前記制御手段は、前記読取部から取得したイメージ画像について文字認識を行なう手段を更に備え、
前記分類を決定する手段は、前記文字認識の結果と、前記基準情報記憶手段に記憶された分類基準情報との比較結果から、前記仕分け対象物の分類を決定することを特徴とする請求項1に記載の区分処理装置。
【請求項3】
前記仕分け対象物は、郵便物であり、
前記基準情報記憶手段には、分類を決定するための分類基準情報として、分類に対応付けられた郵便番号が記憶されており、
前記文字認識を行なう手段は、前記イメージ画像から郵便番号を特定し、
前記分類を決定する手段は、前記イメージ画像から特定された郵便番号と、前記基準情報記憶手段に記憶された郵便番号との比較結果から、前記仕分け対象物の分類を決定することを特徴とする請求項2に記載の区分処理装置。
【請求項4】
前記収納棚には、収納された仕分け対象物の総重量を測定する重量測定部が設けられており、
前記基準情報記憶手段には、束単位数の仕分け対象物の重量に関する基準重量範囲が記憶されており、
前記制御手段は、
収納棚に収納した仕分け対象物の搬送数が束単位数に到達したと判定した場合には、この収納棚に収納された仕分け対象物の重量を前記重量測定部から取得する手段と、
前記重量が、前記基準重量範囲を超えている場合には、アラームを出力する手段とを備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の区分処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記供給部に格納された仕分け対象物の総量を取得する手段と、
前記仕分け対象物の総量を前記束単位数で除算することにより、仕分け対象物が束単位数で収納される収納棚の収納最小棚数を算出する手段と、
前記収納最小棚数の収納棚のうち、束単位数に到達しない収納棚がある場合には、直前に仕分け対象物を収納した収納棚とは異なる棚に、仕分け対象物を収納するように、搬送部に制御信号を出力する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の区分処理装置。
【請求項6】
前記仕分け対象物の裏面を撮影する裏面読取部と、分配する仕分け対象物の分類に含まれない仕分け対象物を収納する除外棚とを更に備え、
前記搬送部は、前記供給部から供給される仕分け対象物を、前記制御手段からの制御信号に応じて前記除外棚にも収納可能に構成されており、
前記基準情報記憶手段には、仕分け対象の裏面画像が記憶されており、
前記制御手段は、
前記裏面読取部から、前記搬送部に搬送された仕分け対象物の裏面を撮影した裏面画像を取得する手段と、
前記裏面読取部から取得した裏面画像が、前記基準情報記憶手段に記憶された裏面画像と一致しないと判定した場合には、前記除外棚に収納するように制御信号を前記搬送部に供給する手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の区分処理装置。
【請求項7】
仕分け対象物を搬送部に供給する供給部と、
前記搬送部を介して、仕分けられた仕分け対象物を収納する複数の収納棚と、
前記搬送部において、仕分け対象物の表面を撮影する読取部と、
収納棚に収納する束単位数を含む基準情報を記憶する基準情報記憶手段と、
収納棚毎に、収納された仕分け対象物の数を記憶する収納数記憶手段と、
仕分け対象物を収納する収納棚を特定し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように前記搬送部を制御する制御手段とを備えた区分処理装置を用いた区分処理方法であって、
前記制御手段が、
前記読取部から、仕分け対象物の表面を撮影したイメージ画像を取得する段階と、
前記イメージ画像を用いて前記仕分け対象物の分類を決定する段階と、
この分類に対応する収納棚に収納された仕分け対象物の数を取得する段階と、
取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がある場合には、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力し、
取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がない場合には、新たな収納棚に前記決定された分類を付与し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力する段階と
を実行することを特徴とする区分処理方法。
【請求項8】
仕分け対象物を搬送部に供給する供給部と、
前記搬送部を介して、仕分けられた仕分け対象物を収納する複数の収納棚と、
前記搬送部において、仕分け対象物の表面を撮影する読取部と、
収納棚に収納する束単位数を含む基準情報を記憶する基準情報記憶手段と、
収納棚毎に、収納された仕分け対象物の数を記憶する収納数記憶手段と、
仕分け対象物を収納する収納棚を特定し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように前記搬送部を制御する制御手段とを備えた区分処理装置を用いた区分処理プログラムであって、
前記制御手段を、
前記読取部から、仕分け対象物の表面を撮影したイメージ画像を取得する手段、
前記イメージ画像を用いて前記仕分け対象物の分類を決定する手段、
この分類に対応する収納棚に収納された仕分け対象物の数を取得する手段、
取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がある場合には、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力し、
取得した仕分け対象物の数が束単位数に到達していない収納棚がない場合には、新たな収納棚に前記決定された分類を付与し、この収納棚に仕分け対象物を収納するように、前記搬送部に制御信号を出力する手段
として機能させることを特徴とする区分処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−245490(P2012−245490A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121023(P2011−121023)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(307044390)郵便事業株式会社 (42)
【Fターム(参考)】