説明

半導体ナノ素材を利用した光電変換装置およびその製造方法{PHOTOELECTRICCONVERSIONDEVICEUSINGSEMICONDUCTORNANOMATERIALSANDMETHODOFMANUFACTURINGTHESAME}

【課題】基板上に半導体ナノ素材を配列し、ナノ素材とショットキー接合をなす金属層を構成して、半導体ナノ素材とショットキー接合された金属の仕事関数差によって、太陽光入射時、電子−正孔の流れを生成して電気の流れを誘導する、半導体ナノ素材を利用した光電変換装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換装置1において、基板11、基板11上に形成された絶縁層12、絶縁層12の間に垂直た多数の半導体ナノ素材13a、13b、13cから構成された半導体ナノ素材層13、半導体ナノ素材層13の上部に、半導体ナノ素材13a、13b、13cとショットキー接合される金属層14とを含み、ショットキー接合された半導体ナノ素材13a、13b、13cと金属層14の間に発生する整流によって電気エネルギーが生成されるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電変換装置およびその製造方法に関するもので、半導体ナノ素材と金属とのショットキー接合による整流作用を適用した半導体ナノ素材を利用した光電変換装置およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
太陽光のようにフォトンエネルギーを有する光を電気エネルギーに変換する光電変換素子である太陽電池は、ほかのエネルギー源とは異なり、無限かつ環境親和的なので、時間が経つにつれその重要性が増している。
【0003】
特に、携帯用コンピュータ、携帯電話、個人携帯端末機などの各種携帯用情報機器に搭載すれば、太陽光だけで充電が可能になるだろうと期待を集めている。
【0004】
従来の太陽電池は、太陽電池1世代である単結晶または多結晶のシリコンウェハー形態の太陽電池がよく使われてきたが、シリコンウェハー形態の太陽電池は、製造時に大型の高価装備が使用され、かつ原料の価格が高価なので製造費用がたかくなり、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を改善するのにも多くの難関が伴う。
【0005】
以後、2世代である薄膜太陽電池がこのようなシリコンウェハーのかわりに使われるようになりながら、シリコン消費の少ない薄膜の形態に実用化されている。
【0006】
そして、最近は低価で製造することができる3世代太陽電池として、有機材料を使用した太陽電池に対する関心が急増しているのだが、特に製造費用が低廉な染料感応型太陽電池が多大なる注目を浴びている。
【0007】
図7はp−n接合半導体太陽電池の概略図である。
【0008】
図7を参照すると、太陽電池は、p−タイプ110とn−タイプ120の半導体を接合するp−n接合構造と、光の反射損失を減らすための反射防止膜(Anti Reflection:AR層)130と、前面接触電極140および後面接触電極150とからなる。
【0009】
半導体の特性上、光電効果によって半導体が光(光子、photon)を吸収すると、自由電子と正孔が生じることになり、一般的な半導体では、このような自由電子と正孔が再び再結合(recombination)しながら、吸収したフォトンエネルギーを熱のようなフォノンエネルギーに変換させるのだが、太陽電池では、p−n接合周囲にある自由電子とホールがp−n接合周囲の電磁場によってお互いの位置が入れ替わり、電気的ポテンシャルが形成されるため、太陽電池の外部に素子を連結することになると、結果的に電流が流れることになるのである。
【0010】
つまり、図8に示したように、光があたると、光は太陽電池のなかに吸収され、吸収された光が有しているエネルギーで正孔と電子が発生して各々自由に太陽電池のなかを動くことになるのだが、電子はn型半導体側に、正孔はp型半導体側に集まることになり、電位が発生することになる。
【0011】
そして、n型半導体側に接触された電極140とp型半導体側に接触された電極150の間に負荷を連結すると電流が流れることになる。これが太陽電池のp−n接合による発電の基本原理である。
【0012】
ところが、このような光電変換装置は、外部から入射される光の反射率が高く、再吸収率が低くて、太陽光発電の効率が低いという短所がある。
【0013】
そして、高価の大面積基板を利用しなければならないので、製造費用が高いだけでなく、p型基板を使用する場合、反対タイプのn型ドーピングをせねばならず、n型基板を使用する場合、反対タイプのp型ドーピングを遂行しなければならないので、工程が煩わしいという短所がある。
【0014】
また、既存は、入射される光の反射率を減らすために、基板表面にピラミッド形態の凹凸を形成するテクスチャリング(texturing)工程を進行するなど、工程段階が増加するという短所がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、基板上に半導体ナノ素材を配列し、ナノ素材とショットキー接合をなす金属層を構成して、半導体ナノ素材とショットキー接合された金属の仕事関数差によって、太陽光入射時、電子−正孔の流れを生成して電気の流れを誘導する、半導体ナノ素材を利用した光電変換装置およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、フォトンエネルギーを有する光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換装置において、基板、前記基板上に形成された絶縁層、前記絶縁層の間に垂直配列された多数の半導体ナノ素材から構成されたナノ素材層、前記半導体ナノ素材層の上部に、前記半導体ナノ素材とショットキー接合される金属層とを含み、前記ショットキー接合された前記半導体ナノ素材と前記金属層の間に発生する整流によって電気エネルギーが生成されるようにすることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、フォトンエネルギーを有する光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換装置において、基板、前記基板上に多数の半導体ナノ素材が水平配列された半導体ナノ素材層、前記半導体ナノ素材層上に前記半導体ナノ素材とショットキー接合される金属層とを含み、前記ショットキー接合された前記半導体ナノ素材と前記金属層の間に発生する整流によって電気エネルギーが生成されるようにすることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法は、半導体ナノ素材と金属層のショットキー接合によって生成される整流作用によって、フォトンエネルギーを有する光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換装置の製造方法において、基板上に前記基板に垂直に多数の半導体ナノ素材を垂直配列して半導体ナノ素材層を形成する段階と、前記各々の半導体ナノ素材が隔離されるように、半導体ナノ素材の間に絶縁層を形成する段階と、前記絶縁層上に前記半導体ナノ素材とショットキー接合されるように金属層を形成する段階とを含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法は、半導体ナノ素材と金属層のショットキー接合によって生成される整流作用によって、フォトンエネルギーを有する光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換装置の製造方法において、基板上に多数の半導体ナノ素材を水平配列して半導体ナノ素材層を形成する段階と、前記半導体ナノ素材層の上部に、前記半導体ナノ素材とショットキー接合されるように金属層を形成する段階とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、別途のp−n接合を利用せず、相互ショットキー接合された半導体ナノ素材と金属層の仕事関数の差により、太陽光による電子−正孔流れを誘導して電気の流れを生成することによって、追加のドーピング工程およびテクスチャリング工程を進行しないので、工程を単純化することができるという利点がある。
【0021】
また、導電性の基板を後面接合電極に利用したり、金属層を前面接合電極に利用することによって、構成要素を簡略化するだけでなく、工程を単純化することができるという利点がある。
【0022】
そして、本発明は垂直並列されたナノ素材の間で、光の反射および再吸収を繰り返すことにより、光の反射率減少および再吸収率増加によって、電気エネルギー生成効率を向上させることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、本発明の第1実施例による半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の断面図で、本発明は、フォトンエネルギーを有する光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換装置に関するものである。
【0025】
図1を参照すると、本発明の第1実施例による光電変換装置1は、基板11、絶縁層12、半導体ナノ素材層13、金属層14とを含む。
【0026】
ここで、基板11は、導電性基板を利用することができ、導電性である場合、基板11が後面接合電極の役割をする。
【0027】
また、絶縁層12は、半導体ナノ素材支持層の役割をするだけでなく、SiO2、SiNなどの絶縁係数が大きくて透明な材質からなっており、反射防止膜の役割をすることもできる。
【0028】
そして、半導体ナノ素材層13は、絶縁層12の間に垂直配列され、半導体の性質を有する多数の半導体ナノ素材13a、13b、13cから構成され、金属層14は、半導体ナノ素材層13の上部に各々の半導体ナノ素材13a、13b、13cとショットキー接合される。
【0029】
本発明の特徴的な態様によって、ショットキー接合された半導体ナノ素材13a、13b、13cと金属層14の間に発生する整流によって電気エネルギーが生成されるようにする。
【0030】
つまり、ショットキー接合された半導体ナノ素材13a、13b、13cと金属層14の間にフォトンエネルギーを有する光が入射すると、電子と正孔がおたがい反対の方向に移動することになり、これによって整流(Rectifying)形態の電気の流れが生じる。
【0031】
したがって、本発明は、半導体ナノ素材13a、13b、13cと金属層14の間の電子−正孔の流れによる電気エネルギーを得るために、n型半導体ナノ素材を利用する場合、半導体ナノ素材の仕事関数(Фs)が金属層14の仕事関数(Фm)より大きくなければならず、p型半導体ナノ素材を利用する場合、仕事関数(Фs)が金属層14の仕事関数(Фm)より小さくなければならない。
【0032】
つまり、図2の(a)に示したように、n型半導体の仕事関数(Фs)が金属層の仕事関数(Фm)より大きければ、(b)に示されているように、n型半導体ナノ素材が有する電子が電位障壁層を超えて金属層14方向に移動し、正孔は反対方向に移動して電気の流れを生成する。
【0033】
また、図3の(a)に示したように、p型半導体の仕事関数(Фs)が金属層14の仕事関数(Фm)より小さければ、(b)に示されているように、金属層14内の電子が電位障壁層を超えて半導体ナノ素材13a、13b、13c方向に移動し、正孔は反対方向に移動して電気の流れを生成する。
【0034】
一方、本発明の半導体ナノ素材13a、13b、13cは、4族真性半導体または4−4族化合物半導体または3−5族化合物半導体または2−6族化合物半導体または4−6族化合物半導体のいずれかから選択された少なくとも一つ以上からなることができ、別途のドーピング工程または接合工程を進行することができ、このようにドーピング工程または接合工程を進行すると、電子伝達能力が向上し、光電変換装置の光電変換効率をより高めることができる。
【0035】
そして、既存p−n接合を利用する光電変換装置では、別途の前面接合金属を更に具備するが、本発明の第1実施例では、金属層14を前面接合電極として利用することができる。
【0036】
図4は、本発明の第2実施例による半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の断面図で、上述した本発明の第1実施例と同一な構成要素に対する具体的な作用説明は省略することにする。
【0037】
図4を参照すると、本発明の第2実施例では、基板11、絶縁層12、半導体ナノ素材層13、金属層14、前面接合電極15とを含み、電気の流れを生成するための作用は第1実施例と同一である。
【0038】
ここで、前面接合電極15は、金属層14とオーミック接合をなす。
【0039】
このような本発明の第1実施例および第2実施例によると、導電性基板を後面接合電極として利用し、相互ショットキー接合された半導体ナノ素材および金属層から電気の流れを生成し、金属層を後面接合層として利用することによって、光電変換装置の構成を簡単にすることができる。
【0040】
また、既存の場合、入射される光の反射率を減少させるために、基板の表面にピラミッド形態の凹凸を形成するテクスチャリング(texturing)工程を進行したが、本発明では、垂直に配列された多数の半導体ナノ素材がテクスチャリングされた効果を有するので、別途のテクスチャリング工程なしで反射率を減少させることができるのである。
【0041】
つまり、入射される光は、一部がいずれかの半導体ナノ素材の表面で吸収され、残りが反射されるのだが、反射された光の反射経路に隣接する半導体ナノ素材が配列されているため、隣接した半導体ナノ素材で光が再吸収されるので、反射率が著しく減少する。
【0042】
このように、本発明の第1実施例および第2実施例は、光電変換装置の構成を簡単にすることができるだけでなく、反射率を著しく減少させることができ、電気エネルギー生成効率を向上させることができる。
【0043】
このような本発明の第1実施例および第2実施例による半導体ナノ素材を利用した光電変換装置は、下記のような工程によって製造される。
【0044】
まず、基板11上に多数の半導体ナノ素材13a、13b、13cを垂直に配列して半導体ナノ素材層13を形成する。
【0045】
この時、半導体ナノ素材13a、13b、13cは、化学的気相成長方式(CVD)または物理的気相成長方式(PVD)または電気化学(Electrochemical)方式を介してナノ素材を成長配列したり、既に合成された半導体ナノ素材を基板11上に配列することができる。
【0046】
または、化学的気相成長方式(CVD)または物理的気相成長方式(PVD)または電気化学(Electrochemical)方式で成長させたナノ素材を、スピンコーティングまたはプリンティング方式で配列させて形成することができる。
【0047】
または、ナノ素材成長方式によって成長されたナノ素材を、スピンコーティングまたはプリンティング方式で配列した後、インプリント(Imprint)方式または腐刻工程を介してパターニングして形成したり、半導体性質の基板を腐刻してナノ構造物を形成することができる。
【0048】
次いで、各々の半導体ナノ素材が隔離されるように、半導体ナノ素材13a、13b、13cの間に絶縁層を形成する。
【0049】
この時、絶縁層12は、半導体ナノ素材13a、13b、13cの上部が一定の高さ露出されるようにコーティングしたり、半導体ナノ素材13a、13b、13cが完全に埋もれるようコーティングした後、腐刻工程を介して半導体ナノ素材13a、13b、13cの上部を一部露出させる方法を適用することができる。
【0050】
次いで、絶縁層12上に半導体ナノ素材13a、13b、13cとショットキー接合されるように金属層14を形成する。
【0051】
ここまでの工程は第1実施例と第2実施例と同一であるが、第2実施例は、金属層14の上部に前面接合電極15を形成する工程を更に進行する。
【0052】
ここで、既存のp−n接合を利用する光電変換装置は、p型基板を利用する場合、n型ドーピングを、n型基板を利用する場合、p型ドーピング工程を進行したが、本発明は別途のドーピング工程を進行しないので、工程を短縮させることができる。
【0053】
図5は、本発明の第3実施例による半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の断面図で、上述した本発明の第1実施例および第2実施例と同一な構成およびその作用説明は省略することにする。
【0054】
図5を参照すると、本発明の第3実施例の光電変換装置2は、基板21、半導体ナノ素材層22、絶縁層23、金属層24、および後面接合電極25とを含む。
【0055】
ここで、基板21は、非導電性基板であり、半導体ナノ素材層22は、基板21上に水平配列された多数の半導体ナノ素材22aから構成される。
【0056】
そして、金属層24は、半導体ナノ素材層22上に前記半導体ナノ素材22aとショットキー接合され、半導体ナノ素材と前記金属層の間に発生する整流によって電気エネルギーが生成されるようにする。
【0057】
また、金属層24は、前面接合電極の役割をしたり、図面には示していないが、金属層24の上部に金属層とオーミック接合をなす金属物質からなる前面接合電極(未図示)を更に具備することができる。
【0058】
図6は、本発明の第4実施例による半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の断面図で、上述した本発明の第1実施例および第3実施例と同一な構成およびその作用の説明は省略することにする。
【0059】
図6を参照すると、本発明の第4実施例は、基板21、半導体ナノ素材層22、絶縁層23、金属層24、および後面接合電極25とを含む。
【0060】
ここで、上述した第3実施例では、後面接合電極25が基板21の下部に具備されたが、第4実施例では、半導体ナノ素材層22の一側上部に後面接合電極25が具備される。
【0061】
後面接合電極25は、半導体ナノ素材22aとオーミック接合をなす金属物質からなり、図面では金属層24が前面接合電極として利用されるように図示したが、他の変形例を介して、金属層の上部に金属層24とオーミック接合をなす金属物質からなる前面接合電極(未図示)を更に具備することができる。
【0062】
このような本発明の第3実施例および第4実施例による半導体ナノ素材を利用した光電変換装置は、下記のような工程によって製造される。
【0063】
まず、基板21に多数の半導体ナノ素材22aを水平に配列して半導体ナノ素材層22を形成する。
【0064】
ここで、半導体ナノ素材層22は、化学的気相成長方式(CVD)または物理的気相成長方式(PVD)、電気化学(Electrochemical)方式を介してナノ素材を成長配列したり、既に合成された半導体ナノ素材を基板21上に配列することができる。
【0065】
または、化学的気相成長方式(CVD)または物理的気相成長方式(PVD)または電気化学(Electrochemical)方式で成長させたナノ素材を、スピンコーティングまたはプリンティング方式で配列させて形成することができる。
【0066】
または、ナノ素材成長方式によって成長されたナノ素材を、スピンコーティングまたはプリンティング方式で配列した後、インプリント(Imprint)方式または腐刻工程を介してパターニングして形成したり、半導体性質の基板を腐刻してナノ構造物を形成することができる。
【0067】
そして、半導体ナノ素材層22の上部に絶縁層23を形成し、半導体ナノ素材22aとショットキー接合されるように金属層を形成する。
【0068】
この時、図面上には絶縁層23を図示したが、他の変形された実施例を介して、絶縁層は省略することができ、必要によって絶縁層23を形成する場合、半導体ナノ素材22aと金属層24のショットキー接合がなされ得る薄い厚さになるようにするのが好ましい。
【0069】
そして、第3実施例は、基板21の下部に後面接合電極25を形成し、第4実施例は、半導体ナノ素材層22の一側上部に半導体ナノ素材とオーミック接合をなす金属物質からなる後面接合電極を更に形成する。
【0070】
並びに、図面には示していないが、金属層24の上部に前記金属層とオーミック接合をなす金属物質からなる前面接合電極(未図示)を更に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の第1実施例による半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の断面図である。
【図2】本発明の作用を説明するための参照図である。
【図3】本発明の作用を説明するための参照図である。
【図4】本発明の第2実施例による半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の断面図である。
【図5】本発明の第3実施例による半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の断面図である。
【図6】本発明の第4実施例による半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の断面図である。
【図7】光電変換装置の一例である一般的なp−n接合半導体太陽電池の概略図である。
【図8】光電変換装置のp−n接合による発電原理を示した概略図である。
【符号の説明】
【0072】
1 光電変換装置
2 光電変換装置
11 基板
12 絶縁層
13 半導体ナノ素材層
13a 半導体ナノ素材
13b 半導体ナノ素材
13c 半導体ナノ素材
14 金属層
15 前面接合電極
21 基板
22 半導体ナノ素材層
22a 半導体ナノ素材
23 絶縁層
24 金属層
25 後面接合電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトンエネルギーを有する光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換装置において、
基板、
前記基板上に形成された絶縁層、
前記絶縁層の間に垂直配列された多数の半導体ナノ素材から構成されたナノ素材層、
前記半導体ナノ素材層の上部に、前記半導体ナノ素材とショットキー接合される金属層とを含み、
前記ショットキー接合された前記半導体ナノ素材と前記金属層の間に発生する整流によって電気エネルギーが生成されるようにすることを特徴とする半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項2】
フォトンエネルギーを有する光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換装置において、
基板、
前記基板上に多数の半導体ナノ素材が水平配列された半導体ナノ素材層、
前記半導体ナノ素材層上に前記半導体ナノ素材とショットキー接合される金属層とを含み、
前記ショットキー接合された前記半導体ナノ素材と前記金属層の間に発生する整流によって電気エネルギーが生成されるようにすることを特徴とする半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項3】
前記半導体ナノ素材層と金属層の間には、前記半導体ナノ素材と前記金属層のショットキー接合がなされ得る厚さの絶縁層が更に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項4】
前記基板は、導電性基板からなり、後面接合電極に利用されることを特徴とする請求項1に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項5】
前記基板の下部に後面接合電極が更に具備されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項6】
前記半導体ナノ素材層の一側上部に、前記半導体ナノ素材とオーミック接合をなす金属物質からなる後面接合電極が更に具備されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項7】
前記金属層が前面接合電極として利用されることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項8】
前記金属層の上部に、前記金属層とオーミック接合をなす金属物質からなる前面接合電極が更に具備されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項9】
前記半導体ナノ素材層は、ドーピング工程または接合工程が進行されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項10】
前記絶縁層は、半導体ナノ素材支持層であることを特徴とする請求項1に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項11】
前記絶縁層は、透明材質の反射防止膜であることを特徴とする請求項1または請求項3ないし請求項6のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項12】
前記半導体ナノ素材は、4族真性半導体または4−4族化合物半導体または3−5族化合物半導体または2−6族化合物半導体または4−6族化合物半導体のいずれかから選択された少なくとも一つであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項13】
前記半導体ナノ素材は、n型半導体で、半導体ナノ素材の仕事関数(Фs)が金属層の仕事関数(Фm)より大きいことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項14】
前記半導体ナノ素材は、p型半導体で、半導体ナノ素材の仕事関数(Фs)が金属層の仕事関数(Фm)より小さいことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置。
【請求項15】
半導体ナノ素材と金属層のショットキー接合によって生成される整流作用によって、フォトンエネルギーを有する光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換装置の製造方法において、
基板上に前記基板に垂直に多数の半導体ナノ素材を垂直配列して半導体ナノ素材層を形成する段階;
前記各々の半導体ナノ素材が隔離されるように、半導体ナノ素材の間に絶縁層を形成する段階;
前記絶縁層上に前記半導体ナノ素材とショットキー接合されるように金属層を形成する段階とを含むことを特徴とする半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項16】
前記絶縁層形成段階は、
前記垂直配列された多数の半導体ナノ素材の上部が一定の高さ露出されるようにコーティングすることを特徴とする請求項15に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項17】
前記絶縁層形成段階は、
前記垂直配列された半導体ナノ素材上部の高さに絶縁層をコーティングした後、腐刻工程を通じて半導体ナノ素材の上部が一定の高さ露出されるようにすることを特徴とする請求項15に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項18】
前記基板は、後面接合電極として使用できるように導電性基板で形成されていることを特徴とする請求項15に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項19】
半導体ナノ素材と金属層のショットキー接合によって生成される整流作用によって、フォトンエネルギーを有する光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換装置の製造方法において、
基板上に多数の半導体ナノ素材を水平配列して半導体ナノ素材層を形成する段階;
前記半導体ナノ素材層の上部に、前記半導体ナノ素材とショットキー接合されるように金属層を形成する段階とを含むことを特徴とする半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項20】
前記半導体ナノ素材層と金属層の間には、前記半導体ナノ素材と前記金属層のショットキー接合がなされ得る厚さの絶縁層を更に形成することを特徴とする請求項19に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項21】
前記基板の下部に後面接合電極を更に形成することを特徴とする請求項20に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項22】
前記半導体ナノ素材層の一側上部に、前記半導体ナノ素材とオーミック接合をなす金属物質からなる後面接合電極を更に形成することを特徴とする請求項20に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項23】
前記金属層の上部に、前記金属層とオーミック接合をなす金属物質からなる前面接合電極を更に形成することを特徴とする請求項15ないし請求項22のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項24】
前記半導体ナノ素材層にドーピング工程または接合工程を進行することを特徴とする請求項15ないし請求項22のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項25】
前記絶縁層は、半導体ナノ素材支持層に形成することを特徴とする請求項15ないし請求項18のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項26】
前記絶縁層は、透明材質の反射防止膜に形成することを特徴とする請求項15ないし請求項18のいずれか一項または第20項ないし請求項22のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項27】
前記半導体ナノ素材は、4族真性半導体または4−4族化合物半導体または3−5族化合物半導体または2−6族化合物半導体または4−6族化合物半導体のいずれかから選択された少なくとも一つで形成することを特徴とする請求項15ないし請求項22のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項28】
前記半導体ナノ素材は、n型半導体で、半導体ナノ素材の仕事関数(Фs)が金属層の仕事関数(Фm)より大きな半導体を利用することを特徴とする請求項15ないし請求項22のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項29】
前記半導体ナノ素材は、p型半導体で、半導体ナノ素材の仕事関数(Фs)が金属層の仕事関数(Фm)より小さな半導体を利用することを特徴とする請求項15ないし請求項22のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項30】
前記半導体ナノ素材層形成段階は;
化学的気相成長方式(CVD)または物理的気相成長方式(PVD)または電気化学(Electrochemical)方式で半導体ナノ素材を成長させることを特徴とする請求項15ないし請求項22のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項31】
前記半導体ナノ素材層形成段階は;
ナノ素材成長方式で成長させたナノ素材をスピンコーティングまたはプリンティング方式で配列させることを特徴とする請求項15ないし請求項22のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項32】
前記半導体ナノ素材層形成段階は;
ナノ素材成長方式によって成長されたナノ素材をスピンコーティングまたはプリンティング方式で配列した後、インプリント(Imprint)方式または腐刻工程を介してパターニングすることを特徴とする請求項15ないし請求項22のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。
【請求項33】
前記半導体ナノ素材層形成段階は;
半導体性質の基板を腐刻してナノ構造物を形成することを特徴とする請求項15ないし請求項22のいずれか一項に記載の半導体ナノ素材を利用した光電変換装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−253269(P2009−253269A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−241041(P2008−241041)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(598026264)韓国機械研究院 (12)
【Fターム(参考)】