説明

半導体照明デバイス用コントローラ

半導体照明デバイスは、x−yグリッドに配置された半導体光源アレイと、そのアレイに電気的に接続され、光源に電源供給するように構成された電力入力部と、アレイに電気的に接続され、必要に応じてアレイの動作を変更するように構成されたマイクロコントローラと、マイクロコントローラに電気的に接続され、マイクロコントローラとのインタフェースとなるように構成されたコネクタとを有する。半導体照明デバイスは、x−yグリッドに配置された半導体光源アレイと、アレイに電気的に接続され、光源に電源供給するように構成された電力入力部と、アレイと電源に電気的に接続され、必要に応じてアレイの動作を変更するように構成されたマイクロコントローラと、エンドユーザによるマイクロコントローラへの第一のアクセスレベルを提供する第一のインタフェースと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
半導体を利用した照明デバイスは、レーザダイオードや発光ダイオード等、さまざまな形態をとることができる。これらのデバイスは一般に、特定の方法でドープされた半導体材料層の間のエネルギーの差に応答して発光する。これらは、従来のアーク灯を利用した光源と比較して、より堅牢で、一般的により低温で、消費電流がより小さい等、多くの利点を有する。
【0002】
上記のような照明デバイスのいくつかの例において、半導体光源はx−yの光源グリッドに配置され、xとyは1またはそれ以上のどの整数であってもよい。他の例では、このようなx−yグリッドの中のいくつかを、より大きなx−yグリッドに配置して、光源アレイとしてもよい。これらのデバイスは所望の配線パターンに実装できることから、照明デバイスは、ある程度の設定可能性(コンフィギュラビリティ)とカスタマイズ可能性を有するものとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在、上記のような光源アレイのカスタマイズと設定可能性(コンフィギュラビリティ)にはいくつかの制約がある。一般に、いったん製造時にアレイが設定、試験および構成されると、顧客に出荷される照明装置では、その制御または監視を顧客が実行できる程度は限られている。照明装置は一般に、回路基板等の電源制御手段、サーマルスイッチ等の温度制御手段、ON/OFF、強度等の光源制御手段等の必要な構成要素とともにパッケージの中に実装される光源アレイ(複数の場合もある)からなる。顧客は、一度受け取った製品の動作または設定可能性(コンフィギュラビリティ)をほとんど制御できない。このような「プラグ・アンド・プレイ」方式は、一般に好ましいが、不具合をきたした製品の修理が難しく、また、顧客はフレキシブルな照明装置を手に入れることができない。
【0004】
いくつかの解決策では、コネクタを通じて照明装置に接続できるコントローラが用いられる。このコントローラは、照明装置の動作に何らかの小さな変更を加えることができるかもしれない。しかしながら、このようなコントローラは一般に、照明装置とは別の大型のユニットであり、機能は非常に限られている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一つの態様は、半導体照明デバイスであって、x−yグリッドに配置された半導体光源のアレイと、前記アレイに電気的に接続され、前記光源に電源供給するように構成された電力入力部と、前記アレイに電気的に接続され、必要に応じて前記アレイの動作を変更するように構成されたマイクロコントローラと、前記マイクロコントローラに電気的に接続され、前記マイクロコントローラとのインタフェースを提供するように構成されたコネクタと、を備えることを特徴とする半導体照明デバイスである。
【0006】
本発明の別の態様は、半導体照明デバイスであって、前記アレイに電気的に接続され、前記光源に電源供給するように構成された電力入力部と、前記アレイと前記電源に電気的に接続され、必要に応じて前記アレイの動作を変更するように構成されたマイクロコントローラと、エンドユーザによる前記マイクロコントローラへの第一のアクセスレベルを提供する第一のインタフェースと、保守作業のための前記マイクロコントローラへの第二のアクセスレベルを提供する第二のインタフェースと、製造中に前記マイクロコントローラへの第三のアクセスレベルを提供する第三のインタフェースと、を備えることを特徴とする半導体照明デバイスである。
【発明の効果】
【0007】
上記課題に示した問題を解決できる照明デバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】照明デバイスのある実施形態の前面図である。
【図2】照明デバイスのある実施形態の部分斜視図である。
【図3】マイクロコントローラとコネクタ回路のある実施形態を示す図である。
【図4】照明アレイ全体の強度を監視する方法のある実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、照明デバイス10の前面図である。この例における照明デバイスは、光モジュール12と、それに関連するコントロール、電源および冷却サブシステムからなり、その一部については後でより詳細に説明する。光モジュール12は半導体光源のアレイからなり、その結果、照明デバイスは半導体照明デバイスと呼ばれることがある。光源は一般に、列と行のx−yグリッドに配置される。
【0010】
図のアレイは実際には14、16および18の3つのサブアレイが1つのより大きなアレイとして配置されたものからなるが、これに限定されず、いずれの特定のサブアレイの配置、または列と行の数のいずれの具体的な範囲も示唆されることはない。アレイはいくつの列と行からなっていてもよく、xとyは1またはそれ以上のいずれの整数でもよい。この実施形態において、面板20は光モジュールを保持し、保護し、一般に光が向けられるべき作業面に面している。
【0011】
図2は、照明デバイス10の側面斜視図である。この図中、面板20は下向きである。この照明デバイスの筐体は、照明デバイス内部の電源、制御および冷却構造またはサブシステムが見えるように、透明に描かれている。ここでは、通常、回路基板22として実施される制御構造について説明する。一般に、回路基板22はプリント回路基板からなるが、もちろん、他の回路基板も使用できる。
【0012】
回路基板と接続は一般に、ある種のコネクタによって可能となる。この実施形態では、Dsub 15コネクタ24が図面と説明に用いられている。このコネクタに限定されず、またそれが示唆されることもない。いくつかの実施形態においては、図1で12として示された光モジュールへの電源供給に、別のコネクタ26を用いてもよい。しかしながら、これは1つの選択肢にすぎない。コネクタ24で回路基板、冷却システムおよび光モジュールに電源供給してもよく、またその各々が独自の電源を持っていてもよく、あるいはそれらのいずれの組み合わせでもよい。
【0013】
図3は、図2の22のような回路基板の一例をより詳細に示す。この例において、コントローラはプログラマブルロジックコントローラ(PLC)30のようなマイクロコントローラである。再び、これは単に一例にすぎず、特許請求の範囲に関するいかなる限定も示唆しない。この例のコネクタは15本のピンを有し、その一部は後述のようにマイクロコントローラに接続される。この説明において、これらの15本のピンは以下のような、コネクタから外部インタフェースへのピン出力を有する。
【0014】
【表1】

【0015】
強度監視によって、期待されるプログラム通りの照度が実際に得られる。マイクロコントローラは、1つまたはそれ以上のセンサからの電圧入力を受け入れることができる。センサは、特定の範囲の光に応答しうる。いくつかの例において、センサの出力電圧は光の強度に線形に依存する。照明デバイス内のセンサ32は、光源の動作中に継続して受動的に照度を監視してもよい。いくつかの例において、センサは光起電性(PV)センサであってもよく、このセンサが出力する電圧は、光源で測定されるワット/平方センチメートル(W/cm)に変換される。センサからの電圧は校正されていないかもしれないため、マイクロコントローラが電圧を実際の照度と相関させなければならない場合がある。次にこの測定値は、コネクタを通じてユーザインタフェースに出力されてもよい。利用可能なユーザインタフェースの各種のレベルは、後で詳細に説明する。
【0016】
使用者は、強度制御ピンを通じてアナログ電圧を入力して、マイクロコントローラによって読み取られるようにするか、またはピン6に供給されるFIFO基準出力を使用することができる。コネクタとマイクロコントローラとの接続は、1本またはそれ以上の制御線28を通じて確立してもよい。アナログ電圧は、照明デバイスにおいて使用される光源に応じて、特定の範囲に限定されても、されなくてもよい。1つの実施形態において、電圧は直流(DC)0.5Vから5.0Vの範囲に限定されてもよい。すると、マイクロコントローラは電圧を、所望の強度を実現するのに必要な電流に変換してもよい。上記の例では、0.5V DVは10%の強度、5.0V DCは100%となろう。電圧範囲が限定されている実施形態では、所望の範囲を超える入力は、照明デバイスをオンにしないことによって無効化してもよい。
【0017】
いくつかの実施形態において、255レベルのデジタル電位差計34をマイクロコントローラと接続してもよい。これによって、照明デバイスのサブアレイへの電流を制御できる。この制御は、全域制御(global control)と呼ばれることがあり、いくつかのサブアレイがまとめて組み立てられているときに使用できる。
【0018】
サブアレイは、x−yグリッドに配置された個々の半導体発光デバイスからなっていてもよい。「アレイ」は、より大きなx−yグリッドとしたサブアレイの集合を指す。次にアレイは、温度および電源制御手段とともにパッケージされ、これを本明細書において、照明装置またはデバイスと呼ぶ。サブアレイとアレイは、半導体発光マトリクス、すなわちSLM(登録商標)と呼んでもよい。照明デバイスは、SLM(登録商標)技術を含む、またはこれからなる、ということができる。さらに、照明デバイスは、サブアレイを1つのみ有するアレイからなってもよく、そのため、「アレイ」という用語は「サブアレイ」に対応することがある。
【0019】
「イネーブル」信号によって、光源は顧客により供給される5Vのハイの入力(ピン3)またはローの入力(ピン4)を使用できる。光源は、両方を使用することはできない。
【0020】
温度不良のピンは、照明デバイスの中のサーモスタット36を監視し、不良が検出されると熱不良信号を使用者に送信する。1つの実施形態において、サーモスタットは通常は閉じているデバイスである。温度が高すぎると、このデバイスは開き、その状態が変化する。この変化によって、マイクロコントローラには照明デバイスが過熱していることを示す信号が送られる。すると、マイクロコントローラはいくつかのイベントのうちの少なくとも1つを発生させてもよく、照明デバイスをオフにすることもその1つである。マイクロコントローラによって発生させられるイベントは一般に、プログラム可能である。たとえば、熱不良条件は、不良が5分間で5回発生したら、光源が遮断されるように設定してもよい。
【0021】
5V DC基準電圧により、コントローラが設けられていない場合、顧客が、最大強度を得られるように光源をイネーブルすることができる。
【0022】
インターロックAは、インターロックが開状態の時に光源のイネーブルを禁じる。インターロックBは、ピン14で使用される。
【0023】
GNDは、温度監視(ピン8)、強度入力、入力イネーブルおよび熱不良出力(ピン9、ピン10)とともに使用される。
【0024】
SLM(登録商標)、すなわち半導体発光マトリクスは、上記の光源アレイからなる照明モジュールである。SLM(登録商標)の不良入力/出力によって、マイクロコントローラは各検出抵抗器中の電圧を読み取り、各SLM(登録商標)を通じて実際に送られる電流を測定できる。これは、記憶されている数値と比較されてもよい。電流の差が+/−10%またはその他のプログラム可能な誤差のパーセンテージである場合、1つの選択肢として、マイクロコントローラはSLM不良信号を送信し、光源はオンとならない。もちろん、その他の選択肢も可能である。マイクロコントローラと光源アレイとの接続は、40のような1本またはそれ以上の制御線を通じて行ってもよい。
【0025】
一般に、電圧は、不良誤差を排除するために上昇する時間を置いてからでないと測定されない。これは、電圧測定の前にディレイを設けることによって行われてもよい。その他にも、たとえば、「イネーブル」がオフの時または強度電圧が所望の範囲以外に設定された時には送信不可とする等の条件を設定できる。
【0026】
別の可能なSLM不良条件としては、ダイオード不良がある時である。これは、ダイオードが開くか、短絡したことによって発生するかもしれない。マイクロコントローラは、ダイオードの1つがアウトの時にアレイの電圧差を測定することによって、この不良を検出してもよい。
【0027】
さらに別の可能なSLM不良条件により、使用者は特定の制御限界を決定することができる。プログラムされた強度がこれらの特定の制御限界を超えた時に、マイクロコントローラがSLM不良信号を送信してもよい。その結果、たとえば、光源がオンにならず、またはエラーメッセージがユーザに送信されてもよい。
【0028】
ピン12と13により、RS−485インタフェースを使って性能パラメータを追跡し、これらのピンを通じて、RS−485通信プロトコルを使ってこれをユーザインタフェースに通信することができる。追跡される性能パラメータとしては、たとえば、総ON時間、イネーブルサイクル総数、インターロックイベント総数および熱不良総数がある。より高度なコントローラを用いれば、照射、強度およびあらゆるSLM不良等、他の性能パラメータの追跡も可能となる。
【0029】
ピン15は、顧客により提供されるインタフェースで使用可能な温度に対応する電圧を出力する。温度は、熱センサ38から測定されてもよい。これは熱不良の検出とは異なり、熱不良はサーモスタットが開いたときに検出され、温度監視は単に現在の温度を記録するだけであるからである。
【0030】
注意すべき点として、サーモスタット等の各種のセンサとその他の制御デバイスは、プリント回路基板等の制御回路基板の一部として示されている。これは単に例示的目的のためであり、センサの配置を特定の構成に限定しようとするものではない。センサは、マイクロコントローラが入力を受けられるように、マイクロコントローラと電気的に接続されていればよい。
【0031】
マイクロコントローラを追加することによって、照明デバイスの特性と動作条件に基づいて、照明デバイスの動作にいくつかの動的調整を行うことが可能となる。行われる調整と、これらの調製を行うためのアクセスレベルは、マイクロコントローラのプログラムによって制御してもよい。1つの実施形態において、3つのインタフェースによる3つの異なるアクセスレベルがある。
【0032】
第一のアクセスレベルは、顧客インタフェースを通じた顧客用のものである。顧客は、マイクロコントローラに入力するのに、Dsub 15コネクタのようなコネクタを通じてのみアクセス可能とされてもよい。入力は、アナログ電圧の形態だけかもしれない。
【0033】
第二のアクセスレベルは、第二のインタフェースを通じた現場技術者用のものである。このインタフェースは依然としてDsub 15コネクタを中心としていてもよく、タッチスクリーンを有する表示デバイスにグラフィクスによるユーザインタフェースが追加され、それによって、試験中にある程度のトラブルシューティングと現場調整を行うことが可能となる。このグラフィカルユーザインタフェースにより、光源のタイマにオン時間を設定し、「ドーズ」、すなわち照射量を計算して表示し、また使用者が強度を設定するために所望の照度レベルをカスタマイズできるようにすることが可能となるかもしれない。
【0034】
第三のアクセスレベルと第三のインタフェースは、照明デバイスの製造時にある。ビジュアルベーシック(VB)またはハイパーターミナルインタフェースを使って、アクセスレベルをあらゆる可変値や設定値とすることができる。
【0035】
いくつかの実施形態において、これらのアクセスレベルとインタフェースはすべて、マイクロコントローラに依存させた同じものとしてもよい。特許請求の範囲には、デジタル信号プロセッサおよび/または汎用プロセッサ等、はるかに高度なコントローラが含まれることが想定される。
【0036】
この能力を有することで、照明デバイスを特定の動作パラメータに合わせて調製できる。このような調整方法の一例を図4に示す。この特定の実施形態において、マイクロコントローラは製造時の照明デバイス全体の照度のバランスをとるために使用される。しかしながら、このようにバランスをとることは、現場での修理や顧客の使用場所のいずれでも実行できる。
【0037】
40で、照明デバイスをオンにする。この例において、光源アレイはいくつかのサブアレイまたはSLMからなる。42で、アレイ全体の各SLMの強度を設定する不揮発性デジタル電位差計を通じて、各SLMを設定する。
【0038】
各SLMのバランスがとれたら、44で光源の全域強度(global intensity)を設定する。上記の例では、これはコネクタのピン2の強度制御を通じて設定される。アレイ全体の照度を監視できるように、46で光源の照度を製造チェックアウト時に記録し、設定電流と、これに対応する、外部で測定された各SLMの照度を関係づける。次に48で、これを使ってルックアップテーブルまたは、前述のように内部光起電性センサを所定の電流に関する既知の照度に相関させるその他の方法を確立する。
【0039】
これは単に、監視と調整プロセスの一例にすぎない。マイクロコントローラの存在によって、その他多くのプロセスが可能となる。たとえば、多くの照明デバイスをまとめて配置でき、これを本明細書でデイジーチェーンと呼ぶ。マイクロコントローラは、デイジーチェーン方式で接続された光源を監視し、制御する。1つの実施形態において、単独のコネクタで、イネーブル、強度、温度不良、SLM不良およびインターロック開等、光源を制御し、監視する。将来の実施形態では、全域制御のほかに、マイクロコントローラによって個々の光源を特定して、イネーブルすることが可能になるであろう。
【0040】
顧客インタフェースが特定のアクセスレベルに限定される上記の実施形態では、顧客はSLM不良信号を受けた場合にどの光源に不具合があるか判断できない。製造時インタフェースであれば、どの光源が故障し、その理由は何かを特定できる。別のマイクロコントローラと、おそらくは、より多くのピン数とより多くのコントローラを備える他の実施形態であれば、顧客も自分の使用場所でそれを判断できるかもしれない。
【0041】
これに関連して、マイクロコントローラによってSLMスキャニングが可能となりうる。マイクロコントローラは、「イネーブル」信号を入力でき、各SLMに別の「イネーブル」信号を送信するであろう。これによって、センサで測定される光を監視しながら、SLMのスキャニングを行うことができる。その結果、故障したSLMを判断できる。
【0042】
マイクロコントローラはまた、電源供給電圧を監視し、現場インタフェース等、タッチパネル式グラフィカルユーザインタフェースにその数値を送信してもよい。
【0043】
電圧入力に基づいて電源をイネーブルする、またはイネーブルしないことに加えて、マイクロコントローラは、照射出力を高めるように光源への電力を動的に調整してもよい。
【0044】
マイクロコントローラは、熱センサからの電圧を監視し、光源の強度を調整して、一定の光出力を維持することができる。光源が過熱すると、光源の性能は低下するかもしれないため、電力を上げて照射出力を調整する。デバイスの熱制御が平衡状態となると、電源が光源の強度を調整して、一定の光出力を維持する。この機能は、必要に応じてイネーブルおよびディスエーブルできる。
【0045】
マイクロコントーラを用いれば、顧客はデイジーチェーン方式で接続されていない光源を制御することもできる。顧客はマイクロコントローラを使って、顧客自身のデータインタフェースから、複数の光源をデイジーチェーン方式で接続することなく平行して制御できる。この場合、顧客は、複数のデバイスをデイジーチェーン方式で接続せずに、1つの照明デバイスとして、平行して自由に動作させることができる。
【0046】
報告のためにSLMの照度を監視することに加えて、光センサは、時間の経過に伴う強度の低下を自動修正するために使用してもよい。マイクロコントローラは、アレイへの電源を制御して、出力照度が、ある所定の範囲内にとどまるようにする。出力照度が低下し、電源の限界に到達すると、センサはこれをマイクロコントローラに報告し、マイクロコントローラはいくつかの行動のひとつをとることができ、これはたとえば、光源を遮断することである。
【0047】
同様に、マイクロコントローラは電界効果トランジスタの電圧を監視できる。FET電圧が所定の電圧より低くなると、マイクロコントローラは、SLM不良信号を送信して照明デバイスをオフにする。
【0048】
上記の機能はいずれも、現在の照明デバイスにはない、マイクロコントローラを有するシステムに装備させることができる。しかしながら、特許請求の範囲に記載された本発明の技術と方法を使用することによって、これらの実施形態が可能となる。
【0049】
以上、マイクロコントローラを備える照明デバイスに関する方法と装置の特定の実施形態を説明したが、その中の具体的な参照事項は、以下の特許請求の範囲に明記された事柄を除き、本発明の範囲を限定するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体照明デバイスであって、
x−yグリッドに配置された半導体光源のアレイと、
前記アレイに電気的に接続され、前記光源に電源供給するように構成された電力入力部と、
前記アレイに電気的に接続され、必要に応じて前記アレイの動作を変更するように構成されたマイクロコントローラと、
前記マイクロコントローラに電気的に接続され、前記マイクロコントローラとのインタフェースを提供するように構成されたコネクタと、
を備えることを特徴とする半導体照明デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体照明デバイスであって、
前記マイクロコントローラに電気的に接続されたサーモスタットをさらに備えることを特徴とする半導体照明デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載の半導体照明デバイスであって、
前記マイクロコントローラに電気的に接続された光センサをさらに備えることを特徴とする半導体照明デバイス。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体照明デバイスであって、
前記マイクロコントローラに電気的に接続された温度センサをさらに備えることを特徴とする半導体照明デバイス。
【請求項5】
請求項1に記載の半導体照明デバイスであって、
前記マイクロコントローラに電気的に接続された調整可能な電位差計をさらに備えることを特徴とする半導体照明デバイス。
【請求項6】
請求項1に記載の半導体照明デバイスであって、
前記コネクタは、前記照明デバイスの外部から前記マイクロコントローラへのインタフェースを提供することを特徴とする半導体照明デバイス。
【請求項7】
半導体照明デバイスであって、
x−yグリッドに配置された半導体光源のアレイと、
前記アレイに電気的に接続され、前記光源に電源供給するように構成された電力入力部と、
前記アレイと前記電源に電気的に接続され、必要に応じて前記アレイの動作を変更するように構成されたマイクロコントローラと、
エンドユーザによる前記マイクロコントローラへの第一のアクセスレベルを提供する第一のインタフェースと、
保守作業のための前記マイクロコントローラへの第二のアクセスレベルを提供する第二のインタフェースと、
製造中に前記マイクロコントローラへの第三のアクセスレベルを提供する第三のインタフェースと、
を備えることを特徴とする半導体照明デバイス。
【請求項8】
請求項7に記載の半導体照明デバイスであって、
前記第一のインタフェースは顧客インタフェースからなり、前記第一のアクセスレベルは前記マイクロコントローラへの電圧の制御からなることを特徴とする半導体照明デバイス。
【請求項9】
請求項7に記載の半導体照明デバイスであって、
前記第二のインタフェースは現場インタフェースからなり、前記第二のアクセスレベルは利用可能な可変値と設定値のサブセットからなることを特徴とする半導体照明デバイス。
【請求項10】
請求項7に記載の半導体照明デバイスであって、
前記第三のインタフェースは製造インタフェースからなり、前記第三のアクセスレベルは前記照明デバイスのすべての可変値と設定値からなることを特徴とする半導体照明デバイス。
【請求項11】
請求項7に記載の半導体照明デバイスであって、
前記光源アレイは、1つの照明デバイスとして動作するようにデイジーチェーン方式で接続された少なくとも2つの個別の照明デバイスからなることを特徴とする半導体照明デバイス。
【請求項12】
請求項7に記載の半導体照明デバイスであって、
前記光源アレイは、1つの照明デバイスとして機能するように平行して動作する少なくとも2つの個別の照明デバイスからなることを特徴とする半導体照明デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−524377(P2012−524377A)
【公表日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−506077(P2012−506077)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【国際出願番号】PCT/US2010/030280
【国際公開番号】WO2010/120612
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(504412255)フォーセン テクノロジー インク (5)
【Fターム(参考)】