説明

半導電層を有する平角状電線及びその製造方法

【課題】高周波特性に優れ、かつ薄膜化された半導電層を有する平角状電線を提供すること。
【解決手段】本発明の平角状電線10は、断面平角状の導体1と、その外周に形成された半導電層2とを有しており、半導電層2において、コーナー部3の膜厚Aと、平坦部4の膜厚Bとが、A≧0.6×Bの関係を満たすことを特徴とする。好ましくは膜厚Bは30μm以下であり、また、好ましくは半導電層の体積抵抗率は10〜1010Ω・cmである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導電層を有する平角状電線及びその製造方法に関し、より詳細には高周波特性に優れ、かつ薄膜化された半導電層を有する平角状電線及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気絶縁を目的として、導体上に絶縁層を設けたエナメル電線が使用されてきた。近年、電気機器や産業用モータ等は、省エネルギーの推進や小型化高性能化の要求に伴い、高電圧でインバータ制御により使用される傾向にある。しかし、インバータ制御を採用した電気機器では、過大なサージ電圧が発生しコロナ放電によるエナメル線の劣化や、放電による絶縁破壊等の問題が生ずる。また、オーディオ、コンピュータディスプレイ、モニターテレビ等は高周波信号で動作しており、例えば、100kHz前後の高周波電圧が用いられることが多く、このような高周波がエナメル線に印加されると、コロナ放電が発生し局所的な温度上昇や発生したオゾンの作用によりエナメル線の絶縁層を劣化させる。
【0003】
このような問題を解決するために、高周波用あるいは高電圧用電線として、断面丸形の導体と、該導体の外表面に半導電性塗料を直接塗布焼付けして形成した半導電層と、該半導電層の外表面に絶縁塗料を直接塗布焼付けした絶縁層とを有する電線が提案されている(特許文献1及び2)。かかる電線によれば、高周波電圧下における使用に対しても寿命の低下の少ない、高周波特性や耐圧電圧特性に優れる丸形電線が得られる。しかし、電気機器の軽量小型化の要望に対応すべく、断面丸形の導体を断面平角状の導体に代えて、その外表面に半導電性塗料を直接塗布焼付けして半導電層の形成を試みると、導体のコーナー部において必要厚の半導電層を形成することが困難になる。そのため、必要厚を有する半導電層を得るために半導電性塗料の塗布焼付けを繰り返す必要があり、製造効率が著しく低下する。さらに、半導電性塗料を導体に直接塗布焼付けして半導電層を形成する方法では、半導電層を薄膜とすることも困難であるため、電気機器を十分に軽量小型化するに至っていない。
【特許文献1】特開2005−251573号公報
【特許文献2】特開平08−96625号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はこのような実情に鑑みなされたものであり、その解決しようとする課題は高周波特性に優れ、かつ薄膜化された半導電層を有する平角状電線を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、平角状導体の外周に電着により半導電層を形成し、その半導電層の平坦部及びコーナー部の膜厚を特定の関係を満たす平角状電線とすることで上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)断面平角状の導体と、その外周に形成された半導電層とを有し、半導電層のコーナー部の膜厚Aと、半導電層の平坦部の膜厚Bとが
A≧0.6×Bの関係を満たす、半導電層を有する平角状電線。
(2)膜厚Bが30μm以下である(1)記載の平角状電線。
(3)半導電層の体積抵抗率が10〜1010Ω・cmである(1)又は(2)記載の平角状電線。
(4)半導電層が半導電性塗料の電着により形成したものである(1)〜(3)のいずれかに記載の平角状電線。
(5)半導電性塗料が導電性材料を含有する絶縁塗料である(4)記載の平角状電線。
(6)半導電性塗料の全固形分に占める導電性材料の割合が35〜55重量%である(5)記載の半導電層を有する平角状電線。
(7)断面平角状の導体の外周に、半導電性塗料を電着し焼付け処理して半導電層を形成する、半導電層を有する平角状電線の製造方法。
(8)半導電性塗料として導電性材料を含有する絶縁塗料を用いる(7)記載の製造方法。
(9)半導電性塗料の全固形分に占める導電性材料の割合が35〜55重量%である(8)記載の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、平角状導体の外周に、平坦部だけでなくコーナー部においても十分な膜厚を有し、しかも薄膜化された半導電層を有する平角状電線を提供することができる。これにより、コロナ放電や絶縁破壊等による電線の劣化が防止可能になるため、本発明の平角状電線は高周波用電線、耐絶縁破壊用電線として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。本発明は図面に示された形態に限定されない。
【0009】
(半導電層を有する平角状電線)
図1は、本発明の半導電層を有する平角状電線の一実施形態を示す断面図である。本実施形態に係る平角状電線10は、断面平角状の導体1と、その外周に形成された半導電層2とを備える。半導電層2は、四隅を構成するコーナー部3と、四辺を構成する平坦部4とを有しており、コーナー部3の膜厚Aと平坦部4の膜厚Bとが下記式(I)の関係を満たすことを特徴とする。
A≧0.6×B (I)
一方、被膜特性の安定性という観点からは膜厚Aは膜厚Bと同等(A=B)に近いことが好ましいが、一般的なコイルに要求される特性からみた場合、上記式(I)を満たしていれば十分である。
【0010】
ここで、コーナー部3の膜厚Aとは、図1に示すとおり、導体1を構成する2辺の交点5から半導電層表面6までの最短距離をいう。また、平坦部4の膜厚Bとは、導体1を構成する一辺7から半導電層表面6までの最短距離をいう。また、膜厚Bは好ましくは30μm以下、より好ましくは1.5〜10μmであり、耐外傷性の観点からさらに好ましくは8〜10μmである。前記範囲内であれば半導電層2の電気的特性が十分に確保できるとともにケーブルサイズの小型化(小径化)を図ることができる。
【0011】
さらに、半導電層2の体積抵抗率は好ましくは10〜1010Ω・cm、より好ましくは10〜10Ω・cmである。体積抵抗率が上記範囲内であれば導体間の渦電流の影響を大幅にキャンセルできるという利点がある。なお、一般的には体積抵抗率は低ければ低いほど好ましい。本発明では、半導電層2の体積抵抗率を測定するために、平角状電線10の外周に幅Lの金属箔(図示せず)を巻き付け、導体1と金属箔との間の抵抗値Rを実測する。半導体層2の体積抵抗率ρ(Ω・cm)は、(2×π×L×R)÷(L(D/d)として算出される。ここで、L(D/d)は(D/d)の自然対数であり、Dは平角状電線10の断面積と同じ面積をもつ円の直径であり、dは導体1の断面積と同じ面積をもつ円の直径である。
【0012】
平角状導体の材質としては良導電性金属が好適に使用されるが、具体的には、銅、アルミニウム、銅合金、銅クラッドアルミニウム、ニッケルめっき銅等が挙げられる。
平角状導体の寸法は適宜選択することが可能であるが、通常、厚さが500μm以下(好ましくは10〜200μm)であり、幅が0.1〜10mm(好ましくは0.1〜5mm)であり、アスペクト比が1:3〜1:100(好ましくは1:5〜1:30)のものが使用される。
【0013】
また、半導電層は半導電性塗料の電着により好適に形成されるが、半導電性塗料としては半導電性を示すものであれば特に限定されることなく使用することができる。半導電性塗料としては、例えば、導電性材料を絶縁塗料中に混練したものが好適に使用される。ベースとなる絶縁塗料としては、アクリル系塗料、ポリビニルホルマール、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等が挙げられ、これらは水分散型樹脂ワニスの形態で好適に使用される。中でも、ポリウレタン、アクリル系塗料が好ましい。また、導電性材料としては、カーボンブラックや銀などの金属粉末が挙げられ、中でもカーボンブラックが好ましい。かかる導電性材料は、半導電性塗料の全固形分の好ましくは35〜55重量%を占める。含有量が上記範囲内であれば、塗料の電着性を損なうことなく均一な被膜を形成することができる点で有利である。
半導電性塗料の全固形分とは、半導電性塗料を十分に乾燥(200℃で30分間)したときに揮発せずに残る成分のことであり、少なくとも導電性材料および絶縁塗料に含まれる樹脂を含む。半導電性塗料の全固形分濃度は好ましくは15〜25重量%であり、より好ましくは18〜22重量%である。
【0014】
以上、本発明に係る平角状電線をその実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。例えば、平角状導体の外周に形成された半導電層上に膜厚が1.0〜10μm程度の絶縁層を一層以上設けてもよい。これにより、高周波特性により一層優れた平角状電線を提供することが可能になり、このようにして得られた平角状電線は電気コイルやケーブル等として有用である。
【0015】
(半導電層を有する平角状電線の製造方法)
図2は、本発明の半導電層を有する平角状電線の製造工程の一例を示す模式断面図である。本発明の半導電層を有する平角状電線の製造方法は、断面平角状の導体の外周に、半導電性塗料を電着し焼付け処理して半導電層を形成することを特徴とするが、以下、図2を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】
先ず、平角状導体1を準備する。平角状導体1としては、上記した材質のものが使用され、適宜選択することが可能である。
【0017】
次いで、平角状導体1上に半導電層2を形成すべく電着処理する。電着処理は、例えば、電着液11を収容し、白金板からなる円筒状の陰極12が設置された電着槽13内で行なわれる。電着液11として、導電性材料を含む絶縁塗料が通常使用され、絶縁塗料として水分散型樹脂ワニスが好適に使用される。電着処理は、具体的には、直流電源(図示せず)の陽極側に接続された平角状導体1を、ロール14を介して電着槽13内に設置された円筒状の陰極12内を通過させて行なう。これにより、陽極である平角状導体1と陰極間の電位差により平角状導体1上に電着樹脂層を平坦部だけでなく、コーナー部においても必要厚を有し、かつその膜厚を可及的に薄膜化して被覆することが可能になる。
【0018】
その際、コーナー部の膜厚Aと平坦部の膜厚Bとが上記式(I)の関係を満たすように電着樹脂層を形成する。上記式(I)の関係を満たすように膜厚を制御する手段としては、例えば、電着条件を適宜調整する方法が挙げられ、別の手段としては、絶縁塗料として使用する水分散ワニスの濃度を調整することも挙げられる。
【0019】
本実施形態においては水分散タイプのワニスを使用するが、溶液タイプのワニスを使用すると、焼付け時に表面張力によりコーナー部の電着樹脂層が流出しやすく、場合によってはコーナー部の膜厚が実質0となることがある。したがって、水分散タイプのワニスを使用することが好ましいが、コーナー部に十分な厚さの被膜を形成できるのであれば溶液タイプのワニスを使用してもよい。導電性材料の好適な含有量は上記したとおりである。
【0020】
電着処置後、直ちに電着樹脂層を乾燥し、焼付け処理を行なってもよいが、かかる処理前に有機溶剤15を収容した溶剤槽16中を通過させることが好ましい。有機溶剤15としては、水を少なくとも約1重量%、好ましくは少なくとも約10重量%溶解し、且つ平角状導体1上の乾燥及び焼付け前の半硬化状態またはその状態に至る前の電着樹脂層を膨潤、好ましくは溶解するものが用いられる。具体的には、メタノール、エタノール、プロパール、エチレングリコール、グリセリン等の1価又は多価アコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エーテルグリコールジブチルエーテル、エーテルグリコールモノフェニルエーテル等のセロソルブ類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の含窒素溶剤;ジメチルスルホキシド等の含イオン溶剤が挙げられる。中でも、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドが好ましい。かかる溶媒処理により、電着樹脂層中の樹脂粒子同士を焼付け時に効果的に融合させて、ピンホールのない均一な膜厚を形成することができる。なお、電着樹脂層を形成させた平角状電線を有機溶剤の蒸気やミスト中を通過させても同様な効果を得ることができる。
【0021】
また、電着槽13及び溶剤槽16における平角状電線の出口に、例えばエアーワイパー、ローラーワイパー等のワイピング装置を設け、電着樹脂層上の過剰なワニスや処理液を除去してもよい。特に高速で電着処理を行った場合には、電着樹脂層に付着した未電着のワニス等が焼付け工程で発泡し、高速作業を妨げることがある。このため、上記したワイピング方法によりワニス等を除去すれば、発泡が防止され、例えば、50m/min以上といった高速作業が可能になる。
【0022】
次いで、電着樹脂層の乾燥、焼付け処理を行なう。乾燥工程と焼付け工程は一連の加熱装置を介して行なうことができるが、別個の加熱装置を介して行なうことができる。本実施形態においては、図2に示すとおり、後者の方式を採用する。平角状導体1を乾燥装置17に導入する。これにより、平角状導体1は加熱され、電着樹脂層中の有機溶剤及び水が蒸発除去される。乾燥装置17の温度は有機溶剤の種類によって適宜選択することができるが、一般に約60〜300℃、好ましくは約100〜250℃である。乾燥工程、その前段階において、液体の蒸発の促進と、あるいは平角状導体1上の電着樹脂層の半硬化又は完全硬化を同時に行うために、例えば約200〜500℃の高温処理を適用してもよい。
【0023】
乾燥終了後、焼付け処理を行なう。焼付け処理は、焼付け炉18にて電着樹脂層を硬化処理して半導電層を形成せしめる。焼付温度は通常100〜700℃、好ましくは150〜600℃、より好ましくは170〜200℃である。なお、乾燥処理において焼付硬化まで充分行われたものは焼付炉18での焼付、硬化を省略することが可能な場合もある。
このようにして、平角状導体上に半導電層が形成された平角状電線が得られ、得られた平角状電線は、巻き取機19により巻き取られる。このようにして得られた平角状電線は、その半導電層が10〜1010Ω・cmという優れた体積抵抗率を有することができる。
【0024】
以上、本発明に係る平角状電線の製造方法について説明したが、本発明においては、上述のとおり半導電層上に絶縁層を一層以上設けることができ、かかる絶縁層は上記したポリウレタン等の絶縁塗料を半導電層上に上記と同様の電着処理により形成することが可能である。さらに、コイル巻作業の容易化を目的として、絶縁層上に自己融着層を設けることもできる。自己融着層の形成は、例えば、ワニスをディップ塗装した後、フェルト等でワニス絞りする方式等適宜な方法で行うことができる。
【実施例】
【0025】
以下、本発明の実施例についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0026】
(実施例1)
幅2mm、厚さ200μmの銅製平角状導体を陽極側として線速20m/分で電着装置に導入し、電着樹脂層を形成した。電着条件は、以下のとおりである。
・陰極:白金、
・直流電圧:80V、
・ワニス温度:25℃。
電着樹脂層の形成には、半導電性塗料として、カーボンブラック粉末を混練したポリウレタン水分散ワニス(日本ポイント社製、ウレタン電着塗料(型番:PSQ))を用いた。カーボンブラック粉末は半導電性塗料の全固形分の38重量%を占め、半導電性塗料の全固形分濃度は20重量%であった。
【0027】
次いで、電着樹脂層を形成した平角状導体を、100℃で乾燥させ、次いで180℃で焼付け処理して、コーナー部の膜厚Aが7.5μmであり、平坦部の膜厚Bが9.0μmである半導電層を有する平角状電線を得た。なお、半導電層の体積抵抗率は、4.0×10Ω・cmであった。
【0028】
(実施例2)
実施例1の半導電性塗料の代わりに、カーボンブラック粉末が半導電性塗料の全固形分の54重量%を占め、半導電性塗料の全固形分濃度が20重量%である半導電性塗料を用いたことの他は実施例1と同様にして平角状電線を得た。得られた電線では、コーナー部の膜厚Aが9.5μmであり、平坦部の膜厚Bが11.0μmであり、半導電層の体積抵抗率は、2.0×10Ω・cmであった。
【0029】
(比較例1)
電着ではなく、ポリウレタン系のディッピング用塗料を用いたディッピングによって樹脂層を銅製平角状導体の周囲に形成したことの他は実施例1と同様にして平角状電線を得た。得られた電線では、コーナー部の膜厚Aが1.5μmであり、平坦部の膜厚Bが8.0μmであり、半導電層の体積抵抗率は、8.0×10Ω・cmであった。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の半導電層を有する平角状電線の一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の半導電層を有する平角状電線の製造工程の一例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1…断面平角状の導体、2…半導電層、3…コーナー部、4…平坦部、5…導体を構成する2辺の交点、6…半導電層表面、7…導体を構成する一辺、10…半導電層を有する平角状電線、A…コーナー部の膜厚、B…平坦部の膜厚

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面平角状の導体と、その外周に形成された半導電層とを有し、
半導電層のコーナー部の膜厚Aと、半導電層の平坦部の膜厚Bとが、
A≧0.6×Bの関係を満たす、半導電層を有する平角状電線。
【請求項2】
膜厚Bが30μm以下である、請求項1の平角状電線。
【請求項3】
半導電層の体積抵抗率が10〜1010Ω・cmである、請求項1又は2の平角状電線。
【請求項4】
半導電層が半導電性塗料の電着により形成したものである、請求項1〜3のいずれか一項の平角状電線。
【請求項5】
半導電性塗料が導電性材料を含有する絶縁塗料である、請求項4の平角状電線。
【請求項6】
半導電性塗料の全固形分に占める導電性材料の割合が35〜55重量%である、請求項5の平角状電線。
【請求項7】
断面平角状の導体の外周に、半導電性塗料を電着し焼付け処理して半導電層を形成する、半導電層を有する平角状電線の製造方法。
【請求項8】
半導電性塗料として導電性材料を含有する絶縁塗料を用いる、請求項7の製造方法。
【請求項9】
半導電性塗料の全固形分に占める導電性材料の割合が35〜55重量%である、請求項8の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2008−41568(P2008−41568A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−217412(P2006−217412)
【出願日】平成18年8月9日(2006.8.9)
【出願人】(000003263)三菱電線工業株式会社 (734)
【Fターム(参考)】