説明

半導電性ベルト

【課題】製造直後から画像形成装置装着時までの間の抵抗値の経時変化の小さな半導電性ベルトを提供する。
【解決手段】半導電性ゴムからなる弾性層と潤滑性を有する表面層とを有し、弾性層はエチレンプロピレンゴムを原料ゴム成分とし、前記エチレンプロピレンゴム100重量部に対して導電性カーボンブラックを30〜70重量部含有するものであり、製造直後の抵抗値をR,30日経過後の抵抗値をRとしたときに100〔(logR)−(logR)〕/(logR)≦6(%)である半導電性ベルトとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,電子写真方式の基本原理を使用した普通紙複写機,カラー複写機,レーザービームプリンター,ファクシミリ並びにこれらの複合された機能を有するOA機器等の画像形成装置において転写ベルトや転写搬送ベルト等として使用可能な半導電性ベルト及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式による画像形成装置に使用する転写ベルト,転写搬送ベルト,中間転写ベルトなどの半導電性ベルトは公知であり,係る半導電性ベルトは,ゴム材料に必要に応じて導電性の添加剤ないし充填剤を添加した弾性層の少なくとも表面に潤滑層である表面層を備えたものである(特許文献1〜5など)。
【0003】
上記の特許文献1開示の発明は,半導電性ベルトなどに使用できる、中抵抗領域における体積固有抵抗値の変動が少なく、量産安定性に優れており、しかも加工性にも、耐オゾン性にも優れた弾性層用ゴムに関するものであり、原料ゴム中に平均粒径が80nm以上のカーボンブラックと平均粒径が30nm以下のカーボンブラックを配合することを特徴とするものである。特許文献2に開示された発明は,ベルト周方向の抵抗ムラ、抵抗の経時変動、そして製造時の抵抗値バラツキがほぼ無く、低温,低湿環境、高温,高湿環境においても良好なる転写性及び搬送性を確保できる転写搬送ベルトに関するものであり、3層構造であって、中間層がイオン導電性の弾性層であることを特徴とするものである。
【0004】
特許文献3に開示された発明は、耐オゾン性、難燃性、劣化防止等の転写ベルトに要求される特性を満たすと共にブリードやブルームの発生がなく、且つ経時での電気抵抗の変動が少なく安定して良好な転写画像を得ることができる転写ベルトに関するものであり、原料ゴムはクロロプレンゴムとエチレン・プロピレン・非共役ジエン三元共重合体とからなり、クロロプレンゴムを必須成分とするものである。
【0005】
特許文献4に開示されたベルトは、ゴム層に良好に追随し得ると共に、抵抗調節が容易で、かつ感光体の汚染防止、トナー付着防止、摩擦係数の低減化等の機能を満足する表皮層を備えたものであり、該表皮層をポリオレフィン系ウレタン樹脂を主材として形成することを特徴とするものである。
【0006】
特許文献5に開示の発明は、ゴム等からなる弾性層の弾性変形に良好に追随し、かつオゾンや窒素酸化物に対しても良好な耐久性を有する被覆層(表面層)を具備し、長期使用においても転写性能が低下することなく、良好な画像を長期にわたって安定的に得ることができる中間転写部材たるベルトに関するものであり、弾性層上に樹脂からなる被覆層を形成して中間転写部材を得る場合に、被覆層を形成する基材樹脂として弾性変形への追随性に優れたウレタン樹脂を用いると共に、このウレタン樹脂に、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、及びカルシウムから選ばれる金属の酸化物或いは水酸化物を含有させることを特徴とするものである。
【0007】
【特許文献1】特開平8−127675号公報
【特許文献2】特開平8−292648号公報
【特許文献3】特開平9−179414号公報
【特許文献4】特開平11−45015号公報
【特許文献5】特開2000−19855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
弾性層を構成する半導電性ゴムとしては、特許文献1では発明の詳細な説明では原料ゴムを特定せずに公知の原料ゴムをすべて列挙し、実施例において天然ゴムを主成分としてエチレンプロピレンゴム(以下EPDMとする)を併用しており、特許文献2では弾性層はヒドリンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、EPDMの1種以上を原料ゴムとして例示し、イオン電導性の添加剤を配合している。特許文献3の半導電性ゴムを構成する原料ゴムはクロロプレンゴム(CR)とEPDMとのブレンドゴムであり、特許文献4、5では表皮層の構成に特徴を有するために弾性層の材料は特に限定がなく、実施例で使用されている原料ゴムはクロロプレンゴム(特許文献4)、ニトリルゴムとEPDMの併用ゴム(特許文献5)である。
【0009】
しかるに、特許文献2において使用されているイオン導電性のゴムは、抵抗値が湿度の影響を受けやすいという問題を有し、この発明はかかる湿度の影響を抑制するために両面を被覆したベルトとしている。さらに特許文献2では導電性カーボンの使用の問題が指摘されている。導電性カーボンブラックを配合したゴムの導電性はカーボンブラックを通じる電子電導であって、イオン電導とは全く導電機構が異なるものである。
【0010】
特許文献3〜5に開示されたクロロプレンゴム(CR)とEPDMとのブレンドゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴムとEPDMの併用ゴムを原料ゴムとし、導電性カーボンブラックを添加した弾性層に潤滑表面層を形成する潤滑塗料を塗布、乾燥して転写ベルトや転写搬送ベルト等の半導電性ベルトとした場合、経時的に抵抗値が上昇するという問題があり、しかも上昇にはばらつきがある。このため、実際に画像形成装置に装着した時に画像形成装置の設定の規格値内のベルトとするためには、経時変化による上昇とそのばらつきを折り込んでベルトの抵抗値を設定、製造しなければならない。しかも抵抗値の上昇のばらつきのために納品時の抵抗値規格外ベルトの発生が避けられず、不良率低減、品質の安定性確保の観点から改善が求められていた。
【0011】
本発明は,上記の公知技術の問題点に鑑みて,製造直後から画像形成装置装着時までの間の抵抗値の経時変化の小さな半導電性ベルトを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の半導電性ベルトは,半導電性ゴムからなる弾性層と潤滑性を有する表面層とを有するものであって,
前記弾性層はエチレンプロピレンゴムを原料ゴム成分とし、前記エチレンプロピレンゴム100重量部に対して導電性カーボンブラックを30〜70重量部含有するものであり、製造直後の抵抗値をR,30日経過後の抵抗値(表面抵抗値:単位Ω/□)をRとしたときに
100〔(logR)−(logR)〕/(logR)≦6(%)
であることを特徴とする。
【0013】
係る構成の半導電性ベルトは,製造直後から画像形成装置装着時までの間の抵抗値の経時変化が小さなものである。100〔(logR)−(logR)〕/(logR)は5(%)以下であることが好ましく、4%以下であることがより好ましい。抵抗値の経時変化が小さいと画像形成装置装着時以降、使用時のベルトの抵抗値の変動(ばらつき)が小さく、安定した抵抗値のベルトとなる。
【0014】
本発明のベルトが製造直後から画像形成装置装着時までの間の抵抗値の経時変化が小さなものとなる理由は明らかではないが、クロロプレンゴム(CR)やニトリルゴム(NBR)を単独又はEPDMと併用した場合にはこれらの極性ゴムの影響がベルト抵抗値の経時変化に影響するのではないかと推測される。イオン導電性の場合には抵抗値の調整幅が導電性カーボンブラックほど広く設定することが難しく、また抵抗値が湿度の影響を受けて変動しやすいという問題を有する。
【0015】
別の本発明は半導電性ゴムからなる弾性層と潤滑性を有する表面層とを有する半導電性ベルトの製造方法であって,
前記弾性層の製造工程及び表面層を形成する塗装工程を有し、
前記弾性層製造工程はエチレンプロピレンゴムを原料ゴム成分とし、前記エチレンプロピレンゴム100重量部に対して導電性カーボンブラックを30〜70重量部を添加、混練して未加硫ゴム組成物を製造する混練工程、前記未加硫ゴム組成物をベルト状に成形して未加硫ベルトとする押出成形工程、及び前記未加硫ベルトを成形して弾性層とする加硫工程を備え、
塗装工程直後の抵抗値をR,30日経過後の抵抗値をRとしたときに
100〔(logR)−(logR)〕/(logR)≦6(%)
であることを特徴とする。
【0016】
係る構成の製造方法によれば、製造直後から画像形成装置装着時までの間の抵抗値の経時変化が小さな半導電性ベルトを製造することができ、不良率低減、品質の安定性向上が達成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の半導電性ベルト(体積固有抵抗範囲10〜1011Ω・cm)の弾性層を構成するゴム材料としては,非極性のエチレンプロピレンゴムを使用する。特許文献1において使用されている原料ゴムはEPDMと天然ゴムであり、天然ゴムの割合は15%以上(特許請求の範囲では「15%以上」であるが、誤りで実施例は15%以下しか記載されていない)であり、EPDMのみの例は開示されていない。特許文献2開示のベルトは導電性カーボンブラックを使用したものではない。特許文献3開示のベルトはクロロプレンゴムを必須の原料ゴム成分とするものであり、特許文献4,5開示のベルトは弾性層構成原料ゴムとしては何ら制限なく、ほぼすべての公知のゴムが開示されているに過ぎず、実施例ではニトリルゴムが併用されている。天然ゴムはムーニー粘度が高く、押出加工を行うためにはプロセスオイルを多く使用しなければならず、汚染の問題を生じる。
【0018】
EPDMは耐オゾン性の高いゴムである一方で、難燃性には問題を有する。耐オゾン性向上には使用される。画像形成装置を搭載する複写機などの電子機器には難燃性が求められ、そのために特許文献ではクロロプレンなど難燃性を高める成分が使用されているが、本願発明は耐オゾン性を課題としたものではなく、難燃性を考慮することなく抵抗値の経時変化のみを追求したものである。
【0019】
本発明において原料ゴムとするエチレンプロピレンゴムはムーニー粘度(ML1+4:125℃)が50以下であることが好ましい。ムーニー粘度が50を超える場合には、混練後のゴム組成物を押出機で押し出して円筒状のベルトを成形する押出成形時に、特に厚さが1mm以下のベルトとする際に不均一な内部歪が発生して好ましくない。EPDMは、ムーニー粘度が50以下の市販のEPDMを単独で使用してもよく、50以上のEPDMと50以下のEPDMを混合して50以下となるようにしてもよい。ムーニー粘度の異なる2種のEPDMを使用する場合には、そのムーニー粘度の差が30以上であることが好ましい。
【0020】
本発明において使用する導電性カーボンブラックは、ゴムに添加することにより導電性が得られる公知のカーボンブラックを限定なく使用することができ、特にアセチレンブラックの使用が好適である。
【0021】
本発明の半導電性ベルト並びにその製造方法においては、EPDMに対してプロセスオイル(可塑剤)を添加することが好ましく、該プロセスオイルはパラフィン系プロセスオイル、例えばPW-380(出光興産)であることが好ましい。プロセスオイルの添加量は、EPDM100重量部に対して40重量部以下であることが好ましく、30重量部以下であることがより好ましい。プロセスオイルの添加量が多い場合には、ブリードによる感光体汚染、ベルト駆動ロールへの付着などの問題が生じる場合がある。
【0022】
本発明の半導電性ベルトの弾性層を構成するゴムには、シリカ及び水酸化アルミニウムを添加することが好ましい。シリカの配合比は原料ゴム100重量部に対して10重量部以下であり、なくてもよい。また水酸化アルミニウムの配合量は40重量部以下である。本発明の半導電性ベルトの弾性層を構成するゴムには、公知のその他のゴム配合剤を添加することができる。
【0023】
表面層は潤滑性を有する材料にて構成する。かかる潤滑性材料は、ポリ四フッ化エチレン微粉末とバインダー樹脂からなる水系潤滑塗料又は該水系潤滑塗料と水系ポリウレタン樹脂の混合塗料を塗布、乾燥して形成される材料であることが好ましい。水系潤滑塗料を構成するバインダーはポリウレタン樹脂,アクリル樹脂又はこれらの混合樹脂であることが好ましい。バインダー樹脂は非架橋タイプであってもよく,架橋剤を使用して架橋したものであってもよい。乾燥後の水系潤滑塗料のポリ四フッ化エチレンの含有率は,10〜80重量%であることが好ましく,30〜70重量%であることがより好ましく,40〜65重量%であることがさらに好ましい。ポリ四フッ化エチレンの含有率が少なすぎると表面層の潤滑性が低下し,多すぎると伸張によりクラックが入りやすくなる。かかる水系潤滑塗料としては,市販の塗料を使用することができ、エムラロン345(ヘンケルジャパン)などを例示することができる。これらの市販の塗料は,いずれも水にて希釈可能な水系潤滑塗料であり,主剤と硬化剤とからなり,使用時に混合するタイプである。
【0024】
上記の水系潤滑塗料に添加可能な水系ポリウレタン樹脂を構成するポリオール化合物はポリエーテル系,ポリエステル系等特に限定されないが,表面層の耐久性が優れている観点よりポリエーテル系,とりわけPTMGを主たる(全ポリオール化合物の90モル%以上)ポリオール成分とするポリウレタン樹脂の使用がより好ましい。水系ポリウレタン樹脂としては市販品を使用することができ,乾燥後の塗膜の伸びが500〜1500%,好ましくは600〜1300%のものを選択する。
【0025】
弾性層と表面層の間に中間層ないしプライマー層を設け,弾性層と表面層との接着を強固にすることは好ましい態様である。係る中間層構成材料としては,ポリウレタン樹脂,ハロゲン化ポリオレフィンなどを例示することができる(特開平11−352787号公報参照)。
【0026】
本発明の半導電性ベルトの製造方法は、弾性層の製造工程及び表面層を形成する塗装工程を有し、弾性層製造工程はエチレンプロピレンゴムを原料ゴム成分とし、前記エチレンプロピレンゴム100重量部に対して導電性カーボンブラックを30〜70重量部を添加、混練して未加硫ゴム組成物を製造する混練工程、未加硫ゴム組成物をベルト状に成形して未加硫ベルトとする押出成形工程、及び未加硫ベルトを成形して弾性層とする加硫工程を備えたものである。加硫工程の後にベルトを所定の厚さにする研磨工程を設けてもよい。
【0027】
混練工程はゴムの技術分野において周知の方法により行う。2種のEPDMを使用する場合には一方のEPDMのみにて1次混練し、得られたマスターバッチと残りのEPDMを2次混練する2段法としてもよく、2種のEPDMを1回で混練する1段法としてもよい。ムーニー粘度の差が30以上である2種のEPDMを使用する場合には、ムーニー粘度の高いEPDMを使用して1次混練を行うことが好ましく、この場合には1次混練においてプロセスオイルの全添加量の70%以上、より好ましくは75%以上、さらに好ましくは80%以上を使用することが好ましい。
【実施例】
【0028】
(実施例、比較例)
表1の上段に示した配合により未加硫ゴム組成物を調製した。未加硫ゴム組成物の混練は2段法により行った。まず1次混練にてエスプレン505、プロセスオイル(プロセスオイル全添加量の75〜90%を使用)、カーボンブラック及びステアリン酸をバンバリーミキサーにて混練して1次マスターバッチとし、冷却後に2次混練にて1次マスターバッチとEP33並びにイオウ、酸化亜鉛、加硫促進剤を除く成分並びにプロセスオイルの残量をニーダーにて混練して2次マスターバッチを得た。2次マスターバッチ冷却後に酸化亜鉛、イオウ及び加硫促進剤をニーダーを使用して混練し、未加硫ゴム組成物とした。ベルトの成形は押出成形法により行った。成形は,クロスヘッドを備えたベントタイプの押出機を使用して外径40mm,長さ400mmの金属製マンドレルを供給し,該マンドレルの外周面に厚さ0.8mmの弾性層を形成し,加熱加硫を行い,冷却後に厚さ0.5mmに研磨仕上を行い,弾性層とした。弾性層には水性潤滑塗料(エムラロン345クリア)を塗布、乾燥して表面層を形成した。
【0029】
(評価)
表面層形成後24時間以内に半導電性ベルトの電気抵抗値を測定して初期抵抗値Rとし、30日後の抵抗値を測定してRとした。100〔(logR)−(logR)〕/(logR)(%)値は表1の下段に示した。電気抵抗値(単位:Ω/□)の測定方法は下記条件で、対抗電極とプローブ間にベルトをセットし、印加電圧500Vを10秒間印加し、抵抗値を読み取ることにより行った。
測定装置:ハイレスタUP MCP−HT450(三菱化学製)
プローブ:2ピンプローブ(タイプUA)
対抗電極:ポリ四フッ化エチレンシート積層絶縁板
測定環境:温度25℃;湿度60%RH
【0030】
【表1】

【0031】
上記の結果より、本発明により得られた半導電性ベルトは抵抗値の経時変化が小さく、安定したものであり、当然に経時の抵抗値のばらつきも小さいものであることが分かる。これに対して極性ゴムであるクロロプレンゴムを使用した半導電性ベルトは抵抗値の経時変化が大きいものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導電性ゴムからなる弾性層と潤滑性を有する表面層とを有する半導電性ベルトであって,
前記弾性層はエチレンプロピレンゴムを原料ゴム成分とし、前記エチレンプロピレンゴム100重量部に対して導電性カーボンブラックを30〜70重量部含有するものであり、製造直後の抵抗値をR,30日経過後の抵抗値をRとしたときに
〔(logR)−(logR)〕/(logR)≦6%
であることを特徴とする半導電性ベルト。
【請求項2】
前記エチレンプロピレンゴムはムーニー粘度(ML1+4:125℃)が50以下である請求項1記載の半導電性ベルト。
【請求項3】
前記表面層は、ポリ四フッ化エチレン樹脂微粉末とバインダー樹脂を含む水系潤滑性塗料又は前記水系潤滑性塗料と水系ポリウレタン樹脂との混合物塗料にて形成されたものである請求項1又は2記載の半導電性ベルト。
【請求項4】
半導電性ゴムからなる弾性層と潤滑性を有する表面層とを有する半導電性ベルトの製造方法であって,
前記弾性層の製造工程及び表面層を形成する塗装工程を有し、
前記弾性層製造工程はエチレンプロピレンゴムを原料ゴム成分とし、前記エチレンプロピレンゴム100重量部に対して導電性カーボンブラックを30〜70重量部を添加、混練して未加硫ゴム組成物を製造する混練工程、前記未加硫ゴム組成物をベルト状に成形して未加硫ベルトとする押出成形工程、及び前記未加硫ベルトを成形して弾性層とする加硫工程を備え、
塗装工程直後の抵抗値をR,30日経過後の抵抗値をRとしたときに
100〔(logR)−(logR)〕/(logR)≦6(%)
であることを特徴とする半導電性ベルトの製造方法。
【請求項5】
前記エチレンプロピレンゴムとしてムーニー粘度(ML1+4:125℃)が50以下のEPDMを使用する請求項4記載の半導電性ベルトの製造方法。

【公開番号】特開2012−237901(P2012−237901A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107485(P2011−107485)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(000003148)東洋ゴム工業株式会社 (2,711)
【Fターム(参考)】