説明

半結晶質ポリマー組成物及びそれから製造される製品

(i)ポリアミド、ポリアリールエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリアルキレンフタレート、ポリカーボネート、ポリアリーレンスルフィド及びポリアリーレンオキシドから選択される1種以上の半結晶質ポリマー(SCP)、及び(ii)多くとも2.2の電気陰性度を有する元素の酸性酸化物及び両性酸化物から選択される1種以上の酸化物(OX)、及び(iii)1.3乃至2.5の電気陰性度を有する元素の1種以上の窒化物(NI)を含むポリマー組成物。前述のようなポリマー組成物を含む1以上の部品を含む製品。前述のようなポリマー組成物を含む製品の部品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年12月17日に出願された米国仮特許出願第60/636531号明細書、及び2005年8月23日に出願された米国仮特許出願第60/710161号明細書(これらの開示は参考として本明細書に導入されている)の優先権を主張する。
本発明は、半結晶質ポリマー組成物、特にポリフタルアミド組成物、及びそれから製造される製品に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術の半結晶質ポリマー組成物及びそれから製造される製品の多くは、ある種の最終用途に適するそれらを製造するのに必要な要件を満たさない。特に、それらは通常熱伝導率が低すぎる。この問題に立ち向かうためには、半結晶質組成物に種々の無機充填剤を添加することがすでに提案されてきた。
例えば、US 6,600,633には、(i)液晶ポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリフタルアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン又はポリフェニレンオキシドのような基礎樹脂、及び(ii)窒化ホウ素、アルミナ、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭化珪素、酸化ベリリウム及び酸化クロムのような樹脂とブレンドされるセラミック充填剤を含むアクチュエータコイル物質を封入して支持するためのディスクドライブアクチュエータ集成体のオーバーモールドが記載されている(第4欄10〜25行目を参照されたい)。US 6,600,633が更に、セラミック充填剤がとりわけ前述の充填剤の平凡な混合物からなりうると要約する(第4欄25〜27行目を参照されたい)ことは事実に反しないが、前記特許明細書は前述の充填剤のいずれかの特定な組み合わせも開示しないし、そのような特定の組み合わせから得られるいずれかの利点も示唆せず、反対に、US 6,600,633は、単一のセラミック充填剤として窒化ホウ素又はアルミナ(すなわち、酸化アルミニウム)のいずれかの使用を明らかに優先する(第4欄20〜22行目を参照されたい)。
【0003】
別の例は、特にポリフタルアミド組成物に関する。クラレ名義のJP 2004/059,638は、60〜100モル%のテレフタル酸単位及び60〜100モル%の1,9-ノナンジアミン及び/又は2-メチル-1,8-オクタンジアミン単位を含むポリフタルアミドを熱伝導性充填剤及び任意に可塑剤とブレンドすることにより、熱伝導率、耐熱性、低吸水率及び成形性に優れたポリフタルアミド組成物が得られることを教示する。適する熱伝導性充填剤は〔0020〕に記載されており、とりわけ、珪酸カルシウムホイスカー、炭素繊維、金属酸化物、金属粉末、アルミナ、金、銀、銅、鉄、アルミニウム、マグネシウム、ベリリウム及びチタン酸化物のような酸化物、窒化ホウ素及び窒化アルミニウムである。JP 2004/059,638は、一般的に、熱伝導性充填剤が前述の充填剤の一、又は二以上からなりうると述べているが、そこに例示されている6種の組成物すべてが単独のセラミック充填剤を含む(表1を参照されたい)。更に一般的には、US 6,600,633と同様に、JP 2004/059,638は、前述の充填剤のいずれかの特定な組み合わせも記載しないし、そのような無機充填剤の特定の組み合わせから得られうるいずれかの利点も示唆しない。
US 6,600,633及びJP 2004/059,638に開示されている組成物及び/又は製品にはなおいくつかの欠点が存在する。前述の組成物及び/又は製品により得られる熱伝導率の向上は、一般的には不十分であるか、又は多量の、窒化ホウ素のような高価な無機充填剤を必要とする。その上、非常に多量の、酸化アルミニウムのようなある種の低価格の充填剤を使用すると、電気絶縁性のような半結晶質ポリマー組成物のその他の重要な性質に悪影響を生じうる。したがって、改良された組成物及び/又は製品がなお非常に必要とされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の第一の目的は、それらの欠点、特に不十分な絶縁性を保持することなく、先行技術の半結晶質ポリマー組成物より種々の利点、特に向上した熱伝導率を提供する、半結晶質ポリマー組成物、特にポリフタルアミド組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を掲げて、本発明は、
・ポリアミド、ポリエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリアルキレンフタレート、ポリカーボネート、ポリアリーレンスルフィド及びポリアリーレンオキシドから選択される1種以上の半結晶質ポリマー(SCP)、及び
・多くとも2.2の電気陰性度を有する元素の酸性酸化物及び両性酸化物から選択される1種以上の酸化物(OX)、及び
・1.3乃至2.5の電気陰性度を有する元素の1種以上の窒化物(NI)
を含むポリマー組成物に関する。
本発明においては、「元素」は元素の周期律表からの元素を意味することを意図する。
元素の電気陰性度の値、ならびに本発明の目的を考慮した酸化段階の元素から誘導される酸化物の酸性、両性又は塩基性の特徴は、1987年2月にベルギーで出版された、J. Breysem, c/o VEL s.a.による編集の “Produits, appareillage et fournitures pour le laboratoire”の元素の周期律表に報告されているそれである。
本発明においては、「両性酸化物」は、主として酸性の両性酸化物又は最も厳格な意味での両性酸化物(すなわち、酸性又は塩基性が支配的ではない)を意味することを意図する。主として塩基性の両性酸化物は、本発明においては両性酸化物ではない。
【0006】
本発明において適するポリエーテルケトンの非限定例は、ポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEKK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリエーテルケトンエーテルケトン(PEKEK)及びポリエーテルエーテルケトン(PEEK)である。ポリエーテルケトンのうち、PEEKポリマーが好ましい。
本発明において適する液晶ポリマーの非限定例は、液晶ポリエステル、とりわけ、XYDAR(登録商標)液晶ポリエステルとしてSOLVAY ADVANCED POLYMERS, L. L. C.より市販されている液晶ポリエステルである。
本発明において適するポリアルキレンフタレートの非限定例は、ポリエチレンナフタレン、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートである。
本発明において適するポリアリーレンスルフィドの非限定例は、ポリフェニレンスルフィド、とりわけ、PRIMEF(登録商標)ポリフェニレンスルフィドとしてSOLVAY ADVANCED POLYMERS, L. L. C.より市販されているポリフェニレンスルフィドである。
半結晶質ポリマー(SCP)は、ASTM D648にしたがって測定される場合に1.82MPaの荷重下で80℃より高い加熱撓み温度を有するのが有利である。
半結晶質ポリマー(SCP)は、重縮合ポリマーであるのが有利である。その上、半結晶質ポリマー(SCP)は、1種以上のアリーレン基を含む繰り返し単位を含むのが有利である。半結晶質ポリマー(SCP)は、好ましくは、1種以上のアリーレン基を含む繰り返し単位を含む重縮合ポリマーである。
【0007】
半結晶質ポリマー(SCP)は、好ましくはポリアミドである。
ポリアミドは、とりわけ、ナイロン6、ナイロン66又はナイロン12のような脂肪族ポリアミドでも、50モル%以下の繰り返し単位が1種以上の芳香族基を含むポリアミドでも、以下で定義される芳香族ポリアミドでもよい。
本発明においては、「芳香族ポリアミド」は、50モル%を超える繰り返し単位が1種以上の芳香族基を含むいずれかのポリマーを意味することを意図する。
ポリアミドは、とりわけ、1種以上の二酸及びジアミン間の重縮合反応により、及び/又は1種以上のアミノ酸の自動重縮合反応により形成される。
芳香族ポリアミドの芳香族繰り返し単位の芳香族性は、二酸から及び/又はジアミンから及び/又はアミノ酸から生じうる。芳香族二酸の非限定例はフタル酸及びナフタレンジカルボン酸である。メタキシリレンジアミンは芳香族ジアミンの例である。
好ましい芳香族ポリアミドの第一群は、PMXDA、すなわち50モル%を超える繰り返し単位が1種以上の脂肪族二酸及びメタキシリレンジアミン間の重縮合反応により形成される芳香族ポリアミドからなる。
脂肪族二酸は、とりわけアジピン酸でもよい。
適するPMXDAは、とりわけSOLVAY ADVANCED POLYMERS, L. L. C.からIXEF(登録商標) PMXDAとして入手しうる。
【0008】
好ましい芳香族ポリアミドの第二群は、ポリフタルアミド、すなわち50モル%を超える繰り返し単位が1種以上のフタル酸及び1種以上の脂肪族ジアミン間の重縮合反応により形成される芳香族ポリアミドからなる。
脂肪族ジアミンは、とりわけヘキサメチレンジアミン、ノナンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタジアミン、及び1,4-ジアミノブタンでもよい。
適するポリフタルアミドは、とりわけSOLVAY ADVANCED POLYMERS, L. L. C.からAMODEL(登録商標) ポリフタルアミドとして入手しうる。
ポリフタルアミドのうち、ポリテレフタルアミドがしばしば好ましい。しかしながら、ポリ(テレ/イソ)フタルアミドは、本発明のある種の特別な実施態様において好ましいかもしれない。
本発明においては、ポリ(テレ/イソ)フタルアミドは、(i)50モル%を超える繰り返し単位がテレフタル酸、イソフタル酸及び1種以上のジアミン間の重縮合反応により形成される、(ii)25乃至50モル%の繰り返し単位がテレフタル酸及び1種以上のジアミン間の重縮合反応により形成される、(iii) 1乃至25モル%の繰り返し単位がテレフタル酸及び1種以上のジアミン間の重縮合反応により形成される芳香族ポリアミドと定義される。好ましくは、ポリ(テレ/イソ)フタルアミドは更に、1種以上の脂肪族二酸及び1種以上の脂肪族ジアミン間の重縮合反応により形成される繰り返し単位を含む。その上、ポリ(テレ/イソ)フタルアミドは、好ましくは、o-フタル酸及び1種以上のジアミン間の重縮合反応より形成される繰り返し単位を含まない。
【0009】
本発明においては、ポリテレフタルアミドは、50モル%を超える繰り返し単位がテレフタル酸及び1種以上のジアミン間の重縮合反応により形成される芳香族ポリアミドと定義される。
第一種の好ましいポリテレフタルアミドは、その繰り返し単位がテレフタル酸及び1種以上の脂肪族ジアミン間の重縮合反応により形成されるポリテレフタルアミドからなる[クラス(I)]。
第二種の好ましいポリテレフタルアミドは、その繰り返し単位がテレフタル酸、イソフタル酸及び1種以上の脂肪族ジアミン間の重縮合反応により形成されるポリテレフタルアミドからなる[クラス(II)]。
第三種の好ましいポリテレフタルアミドは、その繰り返し単位がテレフタル酸、1種以上の脂肪族二酸及び1種以上の脂肪族ジアミン間の重縮合反応により形成されるポリテレフタルアミドからなる[クラス(III)]。そのような繰り返し単位は、それぞれ、テレフタルアミド及び脂肪酸-アミド繰り返し単位と呼ばれる。
クラス(III)のうち、第一の好ましいサブクラスは、繰り返し単位(すなわち、テレフタルアミド+脂肪酸-アミド繰り返し単位)の総モル数に対するテレフタルアミド繰り返し単位のモル比が60%モル以上であり、その上、有利なことには80モル%以下であり、好ましくは70モル%以下であるポリテレフタルアミドからなる[クラス(III-1)]。
【0010】
クラス(III)のうち、第二の好ましいサブクラスは、繰り返し単位(すなわち、テレフタルアミド+脂肪酸-アミド繰り返し単位)の総モル数に対するテレフタルアミド繰り返し単位のモル比が60%未満であるポリテレフタルアミドからなる[クラス(III-2)]。
第四種の好ましいポリテレフタルアミドは、その繰り返し単位がテレフタル酸、イソフタル酸、1種以上の脂肪族二酸及び1種以上の脂肪族ジアミン間の重縮合反応により形成されるポリテレフタルアミドからなる[クラス(IV)]。
半結晶質ポリマー(SCP)は、ポリマー組成物中に(組成物の総質量に対して)10質量%以上含まれるのが有利であり、好ましくは、20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上含まれる。
半結晶質ポリマー(SCP)は、ポリマー組成物中に(組成物の総質量に対して)多くても70質量%存在するのが有利であり、好ましくは多くても60質量%、更に好ましくは多くても50質量%存在する。
多くとも2.2の電気陰性度(ε)を有する元素の酸性酸化物の非限定例は、酸化ホウ素(ε=2.0)、酸化珪素(ε=1.8)、酸化ゲルマニウム(II)(ε=1.8)、酸化燐(III)及び(V)(ε=2.1)、酸化ヒ素(V)(ε=2.0)、酸化アンチモン(V)(ε=1.9)、酸化ビスマス(V)(ε=1.9)、酸化タンタル(IV)(ε=1.5)、酸化タングステン(VI)(ε=1.7)、酸化マンガン(VII)(ε=1.5)、酸化レニウム(IV)及び(VII)(ε=1.9)である。
【0011】
両性酸化物の非限定例は、酸化ベリリウム(ε=1.5)、酸化アルミニウム(ε=1.5)、酸化ガリウム(ε=1.6)、酸化ゲルマニウム(IV)(ε=1.8)、酸化スズ(II)及び(IV)(ε=1.8)、酸化鉛(IV)(ε=1.8)、酸化ヒ素(III)(ε=2.0)、酸化アンチモン(III)(ε=1.9)、酸化チタン(IV)(ε=1.5)、酸化バナジウム(IV)及び(V)(ε=1.6)、酸化ニオブ(V)(ε=1.6)、酸化タンタル(V)(ε=1.5)、酸化マンガン(IV)(ε=1.5)、及び酸化亜鉛(ε=1.6)である。
前述の一連の例示において、εは、酸化物が誘導される元素の電気陰性度を示す。
酸化物(OX)は、好ましくは両性酸化物である。
その上、酸化物(OX)は、好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.8以下、更に一層好ましくは1.6以下の電気陰性度を有する元素の酸化物である。加えて、酸化物(OX)は、好ましくは1.4以上の電気陰性度を有する元素の酸化物である。
最も好ましい酸化物(OX)は酸化アルミニウムである。
1.3乃至2.5の電気陰性度(ε)を有する元素の窒化物(NI)の非限定例は、≪Handbook of Chemistry and Physics≫, CRC Press, 第64版, 第B-65乃至B-158頁に記載されている。括弧内のコードは、関与している窒化物のCRC Handbookによるそれであり、εは、窒化物が誘導される元素の電気陰性度を示す。したがって、本発明において適する1.3乃至2.5の電気陰性度(ε)を有する元素の窒化物(NI)は、とりわけ、窒化アルミニウム(AlN、a45、ε=1.5)、窒化アンチモン(SbN、a271、ε=1.9)、窒化ベリリウム(Be3N2、b123、ε=1.5)、窒化ホウ素(BN、b203、ε=2.0)、窒化クロム(CrN、c406、ε=1.6)、窒化銅(Cu3N、c615、ε=1.9)、窒化ガリウム(GaN、g41、ε=1.6)、二窒化三ゲルマニウム(Ge3N2、g82、ε=1.8)、四窒化三ゲルマニウム(Ge3N4、g83、ε=1.8)、窒化ハフニウム(HfN、h7、ε=1.3)、Fe4N(i151、ε=1.8)及びFe2N又はFe4N2(i152、ε=1.8)のような窒化鉄、窒化水銀(Hg3N2、m221、ε=1.9)、窒化ニオブ(n109、ε=1.6)、窒化珪素(Si3N4、s109、ε=1.8)、窒化タンタル(TaN、t7、ε=1.5)、窒化チタン(Ti3N4、t249、ε=1.5)、二窒化タングステン(WN2、t278、ε=1.7)、窒化バナジウム(VN、v15、ε=1.6)、窒化亜鉛(Zn3N2、z50、ε=1.6)及び窒化ジルコニウム(ZrN、z105、ε=1.4)である。
【0012】
窒化物(NI)は、好ましくは1.6以上、更に好ましくは1.8以上の電気陰性度を有する元素の窒化物である。その上、窒化物(NI)は、好ましくは多くとも2.2の電気陰性度を有する元素の窒化物である。
更に、窒化物(NI)は、好ましくは、元素の周期律表の第IIIa、IVa、IVb、Va、Vb、VIa、VIb、VIIb及びVIII族から選択される元素の窒化物から、更に好ましくは、元素の周期律表の第IIIa族の元素の窒化物から選択される。
最も好ましい窒化物(NI)は窒化ホウ素である。
酸化物(OX)及び窒化物(NI)は、ポリマー組成物中に(組成物の総質量に対して)40質量%を超える累積量[(OX)+(NI)]が含まれるのが有利であり、好ましくは50質量%を超える。その上、酸化物(OX)及び窒化物(NI)は、ポリマー組成物中に(組成物の総質量に対して)80質量%未満の累積量[(OX)+(NI)]が含まれるのが有利であり、好ましくは70質量%未満である。
酸化物(OX)と窒化物(NI)との質量比[(OX):(NI)]は、0.5を超えるのが有利であり、好ましくは1.0より大きく、更に好ましくは2.0より大きく、更に一層好ましくは2.5より大きい。その上、酸化物(OX)と窒化物(NI)との質量比[(OX):(NI)]は、12.0未満が有利であり、好ましくは6.0未満、更に好ましくは4.0未満、更に一層好ましくは3.5未満である。
【0013】
ポリマー組成物は任意に、追加の成分、例えば、エラストマーのような衝撃改質剤、ガラス繊維及びタルクのような充填剤、離型剤、可塑剤、潤滑剤、熱安定剤、光安定剤及び酸化防止剤を含む崩壊防止剤を含みうる。
これらの任意の追加の成分の量は、想定される特定の用途に関して、そのような追加の添加剤が、業界における通常の実施の範囲内と考えられる(ポリマー組成物の総質量に対して)50質量%以下、好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下と決定される。
本発明の別の目的は、それらの欠点、特に不十分な絶縁性を保持することなく、先行技術の部品及び製品より種々の利点、特に向上した熱伝導率を提供する、半結晶質ポリマー組成物を含む製品の部品又は製品、特にポリフタルアミド組成物を含む動力工具アーマチュアを提供することである。
この目的を掲げて、本発明は、前述のようなポリマー組成物を含む製品の部品に関する。好ましくは、部品はポリマー組成物からなる。特に本発明の範囲内であると想定される製品の部品は、封入部品である。特に本発明の範囲内であると想定される製品の別の部品は、反射体カップである。
同一の目的を掲げて、本発明はまた、前述のようなポリマー組成物を含む製品に関する。好ましくは、製品はポリマー組成物からなる。
【0014】
更に同一の目的を掲げて、本発明は更に、少なくとも一部品が前述のようなポリマー組成物を含む製品に関する。好ましくは、部品はポリマー組成物からなる。
製品は、電子部材、光電子部材、コンピュータ部材、表面実装技術部材(surface-mounted technology component)及び携帯電話部材から選択されうる。
それはまた自動車のセンサーのようなセンサーから選択されうる。
それはまた、モーターのエンドキャップのような電気部材、トランス部材及びバッテリー部材から選択されうる。
それはまた燃料電池部材から選択されうる。
それはまた調理器具及び熱素子(heat element)から選択されうる。
それはまたベアリング及びブッシュのような機械機器から選択されうる。
特に本発明の範囲内であると想定される第一の製品は、前述のようなポリマー組成物からなるオーバーモールド部品に封入されたコイルを含む電気モーターアーマチュアである。
オーバーモールド部品の封入は、とりわけ保護膜を塗布することによりなしうる。
オーバーモールド部品はアーマチュアに巻きつけられたフィルムでもよい。
コイルはとりわけ銅の巻き線でもよい。電圧が加えられると、銅の巻き線は通常電場、したがって磁場を形成し、モーターを駆動する。
オーバーモールド部品は、銅の巻き線上の塗膜を埃が腐食する可能性を有利に除去する。それにより巻き線は通常、短絡せずに出力が保持される。
オーバーモールド部品の伝導率のために、有利なことに、従来の熱除去系(モーターによる熱風)は有用なままである。
【0015】
特に本発明の範囲内であると想定される別の製品は、前述のようなポリマー組成物からなるオーバーモールド部品により封入され支持されているアクチュエータコイルを含むディスクドライブアクチュエータ集成体である。
特に本発明の範囲内であると想定される更に別の製品は、以下では「発光装置」と呼ぶ、放射線を放つ光電子部材である。発光装置の非限定例は、自動車のキーレスエントリーシステム、冷蔵庫内の照明、液晶表示装置、自動車のフロントパネル照明装置、電気スタンド、ヘッドライト、家電機器表示器及び交通標識のような屋外表示装置、及び通常発光ダイオードデバイス(LED)として知られている電磁波を発光及び/又は送信する半導体チップを1以上含む光電子デバイスが含まれる。好ましくは、発光装置は発光ダイオードデバイス(LED)である。
LEDは、通常、前述のようなポリマー組成物を含む、好ましくは前述のようなポリマー組成物からなる1以上の部品を含む。
この部品は、好ましくは、基本的なハウジング及び放熱子スラッグから選択される。この部品は通常反射体として作用する。
好ましくは、部品の50質量%より多くをポリマー組成物が占める(部品は更に、とりわけ金属を含みうる。例えば、ある種の最終用途のために、反射体として作用する部品の表面は金属めっきされうる)。更に好ましくは、部品の90質量%より多くをポリマー組成物が占める。更に一層好ましくは、部品は実質的にポリマー組成物からなる。最も好ましくは、部品はポリマー組成物からなる。
【0016】
LEDは、好ましくは上面LED、側面LED及びパワーLEDの群から選択される。上面及び側面LEDは、通常、一般的には反射体として作用する基本的なハウジングを含む。その上、上面及び側面LEDは、通常、放熱子スラッグを含まない。他方、パワーLEDは、一般的には反射体として作用する放熱子スラッグを含む。パワーLEDは、通常、放熱子スラッグから離隔した部品である基本的なハウジングを更に含む。
上面LEDは、とりわけ、計器パネルディスプレイ、ストップライト及び方向指示器のような自動車の照明用途に使用される。側面LEDは、とりわけ、例えば携帯電話及びPDAのような携帯機器に使用される。パワーLEDは、とりわけ、懐中電灯、自動車の白昼の運行表示灯、標識において及びLCDディスプレイ及びテレビのバックライトとして使用される。
上面LEDの典型的な実施態様は、その断面図を示す図1に提供される。上面LED(1)は、ポリマー組成物を含む、好ましくはポリマー組成物からなる基本的なハウジング(2)を含む。以下に詳述するように、基本的なハウジング(2)はまた反射体カップとして作用する。放熱子スラッグは存在しない。
通常、LED(1)は更に、作成済みのリードフレーム(3)を含む。リードフレーム(3)は、基本的なハウジング(2)内に含まれるポリマー組成物を射出成形することにより封入されるのが有利である。
基本的なハウジング(2)はキャビティ(6)を有する。LEDチップのような、電磁波を放つ半導体チップ(4)がそのようなキャビティに搭載されている。半導体チップ(4)は、一般的には、結合線(5)によりリードフレーム端子の一に結合及び電気的に接触-連結されている。
【0017】
LEDチップを保護するために、一般的には透明又は半透明の埋め込み用化合物(図1には示されていないが、例えば、エポキシ、ポリカーボネート又はシリコン樹脂)がキャビティに内蔵されている。
LEDチップの外部効率を増大させるために、キャビティが前面に向かって開く形状(例えば、図1による典型的な実施態様のような斜めの直線の形状、又は放物線のそれを有するキャビティの内部壁の断面図)を得るように非垂直内部領域を有する基本的なハウジングのキャビティを形成するのが慣例である。
したがって、キャビティの内部壁(7)は、半導体チップにより横方向に放たれる放射線を、とりわけ基本的なハウジングの前面に向かって反射する反射体カップとして作用する。
言うまでもなく、基本的なハウジングのキャビティに搭載されうるチップの数ならびに基本的なハウジング内に形成されうるキャビティの数は1つには限定されない。
パワーLEDの典型的な実施態様は、その断面図を示す図2に提供される。パワーLED(8)は、ポリマー組成物を含む、好ましくはポリマー組成物からなる基本的なハウジング(2)を含む。通常、LED(8)は更に、作成済みのリードフレーム(3)を含む。
パワーLED(8)はまた、金属(例えば、アルミニウム)製の、又はポリマー組成物を含みうる、又はポリマー組成物からなるキャリヤーボディ又は放熱子スラッグ(9)を含む。キャビティ(6)は、放熱子スラッグ(9)の上方部分に実現されている。
電磁波を放つ半導体LEDチップ(4)は、キャビティ(6)の底部領域に搭載されており、一般的には、チップキャリヤー支持体又ははんだ連結部(10)により放熱子スラッグに固定されている。はんだ連結部(10)は、一般的にはエポキシ樹脂又は別の等価な接着剤物質である。
【0018】
LEDチップは、一般的には、結合線(5)によりリードフレーム(3)の電気的端子に電気的に連結されている。
キャビティ(6)の内部壁(7)は、一般的には、LEDチップの外部効率を増大させる反射体カップを形成するように、キャビティの底部領域から前面に続く。反射体カップの内部壁(7)は、例えば、直線で斜め(図2による典型的な実施態様におけるような)でも凹面をなしていてもよい。
リードフレーム(3)及び放熱子スラッグ(9)は、基本的なハウジング(2)内に封入されている。LEDチップ(4)を保護するために、キャビティは、一般的には、図1の第一の典型的な実施態様における場合と同様に、例えば透明な放射線透過性の封入化合物(封入材料は図2には図示されていない)で完全に満たされている。
本発明のポリマー組成物は、容易に消散される光電子デバイスにより製造される熱を許容する優れた熱伝導率を有する上に、良好な機械的性質、高い加熱撓み温度、良好なめっき可能性、リードフレームへの良好な接着性、優れた光学的性質、とりわけ優れた初期の白さ及び反射率の高い保持率を有するために、前述のような基本的なハウジング及び/又は放熱子スラッグの製造に特に適する。
【0019】
ポリマー組成物の光学的性質は、一般的には優れた反射率の内部壁を有する反射体カップを製造するのに十分である。
本発明によるポリマー組成物は、先行技術のポリマー組成物より有利に改良された白さ及び表面の外観を示す。
したがって、本発明の別の面は、発光装置、特にLED中で反射体として作用することが可能な部品であって、前述のようなポリマー組成物を含む部品に関する。
好ましくは、前記部品の50質量%より多くをポリマー組成物が構成する(前記部品は、とりわけ金属を更に含み、例えば、ある種の最終用途のために反射体として作用する部品の表面は金属めっきされうる)。更に好ましくは、前記部品の90質量%より多くをポリマー組成物が構成する。更に一層好ましくは、前記部品は実質的にポリマー組成物からなる。最も好ましくは、前記部品はポリマー組成物からなる。
好ましくは、前記部品は、LEDの基本的なハウジング及び/又は放熱子スラッグを構成することが可能である。更に好ましくは、前記部品は、LEDの基本的なハウジング又はLEDの放熱子スラッグのいずれかである。
本発明は前述の製品には限定されない。
【実施例】
【0020】
例1(本発明による)
AMODEL(登録商標)ポリフタルアミドとしてSOLVAY ADVANCED POLYMERS, L. L. C.から市販されている前述の定義のクラス(III)−サブクラス(III-2)のポリテレフタルアミドを、均質な混合物が得られるまで表1に明記された添加剤と容器中で物理的にブレンド(ドラムタンブラーで混合)した。ブレンドされた混合物を、減量供給機により8本のバレルを含む二軸スクリュー押出機の第一バレルに供給した。押出機のバレル5において、脇のラム押出機から表1に明記された熱伝導性充填剤及び補強充填剤が導入した。バレル8において、ブレンドされた混合物は圧縮されて冷却された。押出物(E1)はバレル8から回収された。押出物は従来の装置で冷却及びペレット化された。
押出物(E1)の熱伝導率は、ASTM D5930-01にしたがって測定された。(E1)は約3.5W/(m.K)の熱伝導率を有した。
【0021】
例2(本発明による)
例1の手順と同一の手順にしたがって、表1に明記された成分を物理的にブレンドして押し出すことにより押出物(E2)を調製した。
(E2)は約2.5W/(m.K)の熱伝導率(ASTM D5930-01)を有した。
【0022】
例3(対照)
例1の手順と同一の手順にしたがって、表1に明記された成分を物理的にブレンドして押し出すことにより押出物(E3)を調製した。
(E3)は約1W/(m.K)の熱伝導率(ASTM D5930-01)を有した。
【0023】
例4(対照)
例1の手順と同一の手順にしたがって、表1に明記された成分を物理的にブレンドして押し出すことにより押出物(E4)を調製した。
(E4)は約0.5W/(m.K)の熱伝導率(ASTM D5930-01)を有した。
【0024】
例5(対照)
例1の手順と同一の手順にしたがって、表1に明記された成分を物理的にブレンドして押し出すことにより押出物(E5)を調製した。
(E5)は約3W/(m.K)の熱伝導率(ASTM D5930-01)を有した。

















【0025】
【表1】

【0026】
すでに記載したように、本発明の第一の目的は、先行技術の半結晶質ポリマー組成物より種々の利点、特に向上した熱伝導率を有する半結晶質ポリマー組成物、特にポリフタルアミド組成物を提供することである。
明確には、3W/(m.K)より有意に高い熱伝導率を有する半結晶質ポリマー組成物は、通常当業者により一流の材料と考えられ、「非常に高い性能のレベル」の区分に認識される。熱伝導率が2乃至3W/(m.K)であるポリマー組成物は、通常当業者により「高い性能のレベル」の区分の材料と考えられる。熱伝導率が1乃至2W/(m.K)であるポリマー組成物は、通常当業者により「中程度の性能のレベル」の区分の材料と考えられる。熱伝導率が1W/(m.K)未満であるポリマー組成物は、通常当業者により「低い性能のレベル」の区分の材料と考えられる。
したがって押出物(E1)〜(E5)は、表2においてランクづけされた。
すでに記載したように、先行技術には、半結晶質ポリマー組成物の熱伝導率の改良は、一般的には多量の、例えば窒化ホウ素のような高価な無機充填剤を必要とすることが教示されている。
実際には、先行技術には、製造費用を最低に保持しつつ改良された熱伝導率を提供する熱伝導性充填剤の特定の組み合わせを含む半結晶質ポリマー組成物は開示も示唆もされていない。
したがって、本発明の別の目的は、熱伝導率性能のレベル及び価格、とりわけ熱伝導性充填剤装填価格の間のバランスが改良された半結晶質ポリマー組成物を提供することである。
この特別な論点に関して本発明によりもたらされた利点を評価するために、各ポリマー組成物(E1)〜(E5)に添加された熱伝導性充填剤の総価格をポリマー組成物の単位質量に対して評価し、そのような価格を組成物(E1)と呼ぶ相対基準に関して表した。価格の評価の結果も表2に示す。




【0027】
【表2】

【0028】
本出願人は、驚くべきことに、(本発明による)ポリマー組成物(E1)及び(E2)がポリマー組成物(E3)(対照)のそれより多い熱伝導性充填剤の総量を含まないけれども、ポリマー組成物(E1)及び(E2)がポリマー組成物(E3)のそれより有意に高い熱伝導率レベルを特徴とすることを見出した。
本出願人はまた、驚くべきことに、ポリマー組成物(E1)及び(E2)が組成物(E5)(対照)に含まれる窒化ホウ素の量の約1/3乃至1/5に等しい量しか窒化ホウ素を含まず、組成物(E5)のそれに近い熱伝導性充填剤[すなわち、(OX)+(NI)]の総量を含むけれども、ポリマー組成物(E1)及び(E2)がポリマー組成物(E5)のそれと同様以上の熱伝導率レベルを提供しうることを見出した。
更に、表2に示された価格の評価の結果は、組成物(E1)及び(E2)に含まれる熱伝導性充填剤の総量の価格が、組成物(E5)に含まれる熱伝導性充填剤の総量の価格のわずかに約1/3乃至約1/5であることを示す。
したがって、このような結果は、1種以上の酸化物及び1種以上の窒化物の特定の組み合わせを含む本発明の半結晶質ポリマー組成物が非常に好都合なバランスの性質を示し、とりわけ、先行技術の組成物と比較した場合に製造価格を大きく低下させつつ同様以上の熱伝導率性能レベルを提供しうることを示す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】上面LEDの典型的な実施態様の断面図を示す。
【図2】パワーLEDの典型的な実施態様の断面図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
・ポリアミド、ポリアリールエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリアルキレンフタレート、ポリカーボネート、ポリアリーレンスルフィド及びポリアリーレンオキシドから選択される1種以上の半結晶質ポリマー(SCP)、及び
・多くとも2.2の電気陰性度を有する元素の酸性酸化物及び両性酸化物から選択される1種以上の酸化物(OX)及び、
・1.3乃至2.5の電気陰性度を有する元素の1種以上の窒化物(NI)
を含むことを特徴とするポリマー組成物。
【請求項2】
前記半結晶質ポリマー(SCP)が、ASTM D648にしたがって測定される場合に1.82MPaの荷重下で80℃より高い加熱撓み温度を有する請求項1記載のポリマー組成物。
【請求項3】
前記半結晶質ポリマー(SCP)が、1種以上のアリーレン基を含む繰り返し単位を含む重縮合ポリマーである請求項1又は2記載のポリマー組成物。
【請求項4】
前記半結晶質ポリマー(SCP)が、ポリアミドである請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項5】
前記半結晶質ポリマー(SCP)が、ポリテレフタルアミドである請求項4記載のポリマー組成物。
【請求項6】
前記半結晶質ポリマー(SCP)が、ポリマー組成物中に(該組成物の総質量に対して)20質量%以上含まれる請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項7】
前記半結晶質ポリマー(SCP)が、(前記組成物の総質量に対して)多くても60質量%存在する請求項1乃至6のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項8】
前記酸化物(OX)が両性酸化物である請求項1乃至7のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項9】
前記酸化物(OX)が、2.0以下、好ましくは1.8以下の電気陰性度を有する元素の酸化物である請求項1乃至8のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項10】
前記酸化物(OX)が、1.6以下の電気陰性度を有する元素の酸化物である請求項9記載のポリマー組成物。
【請求項11】
前記酸化物(OX)が、1.4以上の電気陰性度を有する元素の酸化物である請求項8乃至10のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項12】
前記酸化物(OX)が、酸化アルミニウムである請求項8記載のポリマー組成物。
【請求項13】
前記窒化物(NI)が、1.6以上の電気陰性度を有する元素の窒化物である請求項1乃至12のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項14】
前記窒化物(NI)が、1.8以上の電気陰性度を有する元素の窒化物である請求項13記載のポリマー組成物。
【請求項15】
前記窒化物(NI)が、多くとも2.2の電気陰性度を有する元素の窒化物である請求項13又は14記載のポリマー組成物。
【請求項16】
前記窒化物(NI)が、元素の周期律表の第IIIa、IVa、IVb、Va、Vb、VIa、VIb、VIIb及びVIII族から選択される元素の窒化物から選択される請求項13乃至15のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項17】
前記窒化物(NI)が、元素の周期律表の第IIIa族の元素の窒化物から選択される請求項16記載のポリマー組成物。
【請求項18】
前記窒化物(NI)が窒化ホウ素である請求項17記載のポリマー組成物。
【請求項19】
前記酸化物(OX)及び前記窒化物(NI)が、ポリマー組成物中に(該組成物の総質量に対して)40質量%を超える累積量[(OX)+(NI)]で含まれる請求項1乃至18のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項20】
前記酸化物(OX)及び前記窒化物(NI)が、ポリマー組成物中に(該組成物の総質量に対して)50質量%を超える累積量[(OX)+(NI)]で含まれる請求項19記載のポリマー組成物。
【請求項21】
前記酸化物(OX)及び前記窒化物(NI)が、ポリマー組成物中に(該組成物の総質量に対して)80質量%未満の累積量[(OX)+(NI)]で含まれる請求項1乃至20のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項22】
前記酸化物(OX)及び前記窒化物(NI)が、ポリマー組成物中に(該組成物の総質量に対して)70質量%未満の累積量[(OX)+(NI)]で含まれる請求項21記載のポリマー組成物。
【請求項23】
前記酸化物(OX)と前記窒化物(NI)との質量比[(OX):(NI)]が、0.5を超える請求項1乃至22のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項24】
前記酸化物(OX)と前記窒化物(NI)との質量比[(OX):(NI)]が、1.0を超える請求項23記載のポリマー組成物。
【請求項25】
前記酸化物(OX)と前記窒化物(NI)との質量比[(OX):(NI)]が、2.0を超える請求項24記載のポリマー組成物。
【請求項26】
前記酸化物(OX)と前記窒化物(NI)との質量比[(OX):(NI)]が、2.5を超える請求項25記載のポリマー組成物。
【請求項27】
前記酸化物(OX)と前記窒化物(NI)との質量比[(OX):(NI)]が、12.0未満である請求項1乃至26のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項28】
前記酸化物(OX)と前記窒化物(NI)との質量比[(OX):(NI)]が、6.0未満である請求項27記載のポリマー組成物。
【請求項29】
前記酸化物(OX)と前記窒化物(NI)との質量比[(OX):(NI)]が、4.0未満である請求項28記載のポリマー組成物。
【請求項30】
前記酸化物(OX)と前記窒化物(NI)との質量比[(OX):(NI)]が、3.5未満である請求項29記載のポリマー組成物。
【請求項31】
請求項1乃至30のいずれか1項に記載のポリマー組成物を含むことを特徴とする製品。
【請求項32】
請求項1乃至30のいずれか1項に記載のポリマー組成物を含む1以上の部品を含むことを特徴とする製品。
【請求項33】
請求項1乃至30のいずれか1項に記載のポリマー組成物を含むことを特徴とする製品の部品。
【請求項34】
封入部品である請求項33記載の部品。
【請求項35】
電子部材、コンピュータ部材、表面実装技術部材及び携帯電話部材から選択される請求項31又は32記載の製品。
【請求項36】
自動車のセンサーのようなセンサーから選択される請求項31又は32記載の製品。
【請求項37】
電気モーターのエンドキャップのような電気部材、トランス部材及びバッテリー部材から選択される請求項31又は32記載の製品。
【請求項38】
燃料電池部材から選択される請求項31又は32記載の製品。
【請求項39】
調理器具及び熱素子から選択される請求項31又は32記載の製品。
【請求項40】
ベアリング及びブッシュのような機械部材から選択される請求項31又は32記載の製品。
【請求項41】
ポリマー組成物からなるオーバーモールド部品により封入された動力アーマチュアである請求項31又は32記載の製品。
【請求項42】
ポリマー組成物からなるオーバーモールド部品により封入されかつ支持されているアクチュエータコイルを含むディスクドライブアクチュエータ集成体である請求項31又は32記載の製品。
【請求項43】
放射線を放つ光電子部材である請求項31又は32記載の製品。
【請求項44】
放射線を放つ光電子部材が、LEDである請求項43記載の製品。
【請求項45】
前記製品がLEDでありかつ前記部品が基本的なハウジング及び放熱子スラッグから選択される請求項32記載の製品。
【請求項46】
前記部品が、発光装置内で反射体として作用可能である請求項33記載の部品。
【請求項47】
前記発光装置が、LEDである請求項46記載の部品。
【請求項48】
前記LEDの基本的なハウジング及び/又は放熱子スラッグを構成可能な請求項47記載の部品。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−524362(P2008−524362A)
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−546062(P2007−546062)
【出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【国際出願番号】PCT/EP2005/056803
【国際公開番号】WO2006/064032
【国際公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(502030880)ソルヴェイ アドバンスド ポリマーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー (39)
【Fターム(参考)】