占い装置
【課題】 占いのユーザーが、自らの抱える具体的問題点について、占いに求めていた直接的な回答を得られたという満足感を得ることができる占い装置を提供する。
【解決手段】 占い希望者の情報入力に基づいて占い結果を出力する占い装置であって、占い希望者の個人情報入力を促す画面を表示する手段と、占い希望者の希望内容を用意された2以上の定型文から選択するよう促す画面を表示する手段と、個人情報の入力と定型文のいずれかを選択する入力とを受け付け、選択された定型文に対応する質問文と、質問文に対応する回答選択枝とをあらかじめ用意されたテーブルから読み出す手段と、質問文と回答選択肢とを画面表示して回答選択肢の選択入力を促す手段と、回答選択肢の選択入力を受け付け、これらの入力とに基づき、占い結果を出力する手段とを備えた。
【解決手段】 占い希望者の情報入力に基づいて占い結果を出力する占い装置であって、占い希望者の個人情報入力を促す画面を表示する手段と、占い希望者の希望内容を用意された2以上の定型文から選択するよう促す画面を表示する手段と、個人情報の入力と定型文のいずれかを選択する入力とを受け付け、選択された定型文に対応する質問文と、質問文に対応する回答選択枝とをあらかじめ用意されたテーブルから読み出す手段と、質問文と回答選択肢とを画面表示して回答選択肢の選択入力を促す手段と、回答選択肢の選択入力を受け付け、これらの入力とに基づき、占い結果を出力する手段とを備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、占いのユーザーに、知りたいことが知り得たという満足感を与えることができる占い装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な占い装置が開示されている。例えば、マーケティングのためにユーザのプロファイル情報を効率的に取得できる情報取得方法として、管理コンピュータがユーザ識別子を付与し、それをユーザ端末に提供し、ユーザ端末からユーザの個人情報とユーザ識別子とを受信した場合に、個人情報をユーザ識別子と関連付けてプロファイル情報記憶部に記憶し、個人情報に基づいて占い情報を算出するとともにユーザ識別子に基づいてアンケート情報記憶部からアンケート内容を抽出し、占い情報とアンケートとをユーザ端末に送信し、ユーザ端末からアンケートに対する回答を受信した場合に、その回答をプロファイル情報記憶部に記録する発明が開示されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、アンケート回答情報を正確なユーザ情報とともに取得することを目的として、インターネットに接続されたユーザ端末において、占いに必要なユーザ情報およびアンケート回答情報の入力を促し、インターネットに接続されたサーバにおいて、ユーザ端末から入力されたユーザ情報に基づいて占いを実行し、当該占いの結果をユーザ端末に出力し、前記入力されたユーザ情報およびアンケート回答情報を情報要求者端末に送信する発明が開示されている(特許文献2参照)。
【0004】
しかし、いずれの占い装置も、生年月日や星座等の個人情報の入力に基づいて、定型的一般的に占い結果を出力するだけにすぎない。実際には、占いのユーザーは、実生活における何らかの具体的な問題を抱えており、その問題への解答を求めて占いを行うことが多い。そのため、抽象的一般的に占い結果を出力する従来の占い装置では、占い結果がユーザーの求めに対応できている可能性は低く、ユーザーの満足感を得がたいという問題点がある。特に、ユーザーが抱える問題点が、特定の第三者との人間関係に基づくものである場合には、ユーザーにとって深刻であることが多く、より直接的な占い結果に対する要望は大きいものがある。
【特許文献1】特開2004−171438号公報
【特許文献2】特開2003−132136号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、占いのユーザーが、自らの抱える具体的問題点について、占いに求めていた直接的な回答を得られたという満足感を得ることができる占い装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、占い希望者の情報入力に基づいて占い結果を出力する占い装置であって、前記占い希望者の個人情報の入力を促す画面を表示する手段と、前記占い希望者が占いを希望する内容をあらかじめ用意された2以上の定型文から選択するよう促す画面を表示する手段と、前記個人情報の入力と前記定型文のいずれかを選択する入力とを受け付け、前記選択された定型文に対応する1または2以上の質問文と、前記質問文に対応する2以上の回答選択枝とをあらかじめ用意されたテーブルから読み出す手段と、前記読み出された質問文と回答選択肢とを画面表示して前記回答選択肢の選択入力を促す手段と、前記回答選択肢の選択入力を受け付け、前記受け付けた個人情報入力と前記定型文選択入力と前記回答選択肢入力とに基づき、占い結果を出力する手段とを備えたことを特徴とする占い装置である。
【0007】
ここで、前記2以上の定型文には、特定の第三者との人間関係に関する占い内容である定型文を特定するフラグが設けられており、前記選択入力された定型文が、前記フラグにより特定された定型文である場合に、前記特定の第三者の個人情報の入力を促す画面を表示する手段と、前記特定の第三者の個人情報の入力を受け付ける手段とをさらに備え、前記の占い結果を出力する手段が、前記特定の第三者の個人情報入力にも基づいて、占い結果を出力することは好ましい。また、さらに、占いデータベースと心理学データベースとを備え、前記占い結果を出力する手段が、前記入力された個人情報に基づいて前記占いデータベースを検索し、前記質問文と前記選択された回答選択肢により前記心理学データベースを検索し、前記占いデータベースの検索結果と、前記心理学データベースの検索結果とを混在して出力することは好ましい。
【発明の効果】
【0008】
ユーザーが抱える問題点に関係する占い結果を出力することが可能になるから、占いを行ったユーザーが、自らの問題点について直接的な占い結果を得たという満足感を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態例を図面を参照しながら説明する。占い装置は、スタンドアローンのパーソナルコンピュータや、携帯電話、PDAやゲーム機等の上に構成されていても良いし、インターネット等のネット環境や携帯電話網等を用いたクライアントサーバーシステム等により構成されていても良い。以下では、インターネットを利用したクライアントサーバーシステムにより構成された例により発明を説明するが、本発明は以下の具体的態様に限定されるものではない。
【0010】
図1は、占い装置を構成する専用サーバ30における処理の概略フローを示したフローチャートである。まず、この図1に沿って占い装置の処理のフローを説明する。占い希望者がクライアント端末の一つから専用サーバ30にアクセスすると、専用サーバ30は、初期画面をクライアント端末に送信して、そのディスプレイ上に初期画面を表示させる(S10)。初期画面10の例を図2に示す。
【0011】
初期画面10には、占い希望者の個人情報を入力する窓11と、占い希望者が占いを希望する内容を、あらかじめ用意された定型文から選択できる窓12とが設けられ、それぞれに占い希望者の入力を促すようになっている。ここにいう個人情報とは、占い希望者に固有の情報であり、例えば、図2に記載されている占い希望者の生年月日や性別等が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、占い希望者の生まれ月に対応する星座、干支、生まれた時間、氏名の字画数、自宅の方角(風水)、血液型、好みのペット等であっても良く、占いに使用する方法に対応して任意の個人情報が入力できるようになっていればよい。
【0012】
初期画面10の定型文選択窓12の右端の黒塗りの「▽」をマウスでクリックすると、占いを希望する内容として選択できる定型文が、プルダウンメニューにより表示される。図3にプルダウンメニュー14が表示された状態の画面例を示す。図3では、個人情報の生年月日が入力され、また性別がラジオボタンをクリックして入力されており、さらに、占い希望内容の複数の定型文15が表示されている状態が示されている。図3で定型文のいずれかが選択され、次のステップへのボタン13がクリックされると、入力された個人情報と選択された定型文の情報とが専用サーバ30に送信され、受け付けられる(S20ステップ)。
【0013】
定型文の例としては、図3に例示されたものの他、「落ち込んでいるあなたへ」、「あなたの強みと弱み」等のような占い希望者だけが関係する内容の定型文や、「このお客様へのアポイントのとり方」、「この子供(小学生以下)に対する叱り方」、「あなたから見たこの親に対するストレス」等の、占い希望者と特定の第三者とが関係した人間関係に基づく悩みに関する定型文も用意されている。このように占い希望者の具体的な悩みに対応した様々な定型文があらかじめ多数用意されているので、占い希望者は、占いが自らの具体的な悩みの内容に踏み込んでなされていると感じることができる。また、占いを行うにあたっても、選択された定型文に対応した占い結果を出力できるから、占い希望者の満足感をより得やすくなる。
【0014】
次に、このような個人情報等を受信した専用サーバ30では、選択された定型文が、占い希望者と特定の第三者との人間関係に基づく悩みに関係するものであるか否かを判定する(S30ステップ)。判定は、定型文の内容に応じて、定型文ごとにあらかじめ設定されている人間関係フラグが、選択された定型文において立っているか否かで行う。フラグが立っていない場合は、占い希望者の悩みは特定の第三者との人間関係に基づくものではないと判断できるので、フローはS30ステップからS60ステップにジャンプして、質問画面送信処理が実行される。
【0015】
一方、選択された定型文に人間関係フラグが立っている場合には、占い希望者は特定の第三者(相手方)との間の人間関係について占いを希望していると考えられる。そのため、フローはS30ステップからS40ステップに移り、専用サーバ30は、その特定の第三者の個人情報入力を促す画面をクライアント端末に送信する。この画面例を図4に示す。
【0016】
図4の画面例では、先に入力された占い希望者の個人情報と占いを希望する定型文の内容とが表示されており、悩みの対象である特定の第三者の個人情報を入力できる窓16が設けられている。ここで入力を促す個人情報としては、図2の画面例で入力した占い希望者の個人情報と同じ種類の個人情報であればよいが、必要により、異なる種類の個人情報であっても良い。図4の例では、占い希望者の個人情報と同じ種類の、相手方の生年月日と性別とを入力する例が示されている。このように、選択された定型文に基づいて特定の第三者の個人情報の入力を促すので、占い希望者は、占い装置が自らの悩みに的確に答えようとしていると感じることができる。
【0017】
図4の画面で、相手方の個人情報が入力され、「次のステップへ」ボタン17がクリックされると、その情報が専用サーバ30に送信されて受け付けられる(S50ステップ)。すると、専用サーバ30は、各定型文に対応してあらかじめ用意されている複数の質問文を、専用サーバ30のテーブルから読み出し、各質問文に対応する回答選択肢と組み合わせて、占い希望者が回答選択肢を選択可能に画面構成してクライアント端末に送信する(S60ステップ)。質問文は、定型文ごとに関連するものがあらかじめ複数関係づけられている。このようにすることで、占い希望者は、自らが関心のある悩みに関係が有りそうな質問文が表示されるため、占い結果に対する信頼性が高くなる。
【0018】
クライアント端末に表示される画面例を図5に示す。図5では、占い希望者(あなた)に関する5つの質問文18が画面表示され、各質問文ごとに3つずつの回答選択肢が、ラジオボタン19で選択可能に表示されて、回答入力を促している。各質問文の回答選択肢が選択入力され、「次のステップへ」ボタンがクリックされると、回答選択肢の情報が専用サーバ30に送信され(S70ステップ)、受け付けられる。
【0019】
続いて、専用サーバ30は、図6に示すごとき、相手方(特定の第三者)に関する同様な質問文が図5と同じように回答選択肢と一緒に表示される画面を構成し、クライアント端末に送信する(S80ステップ)。この画面は、図5の画面例と同様にクライアント端末に表示され、相手方に関する情報の入力を促す。なお、図3において占い希望者が特定の第三者が「上司」である定型文を選択したため、定型文の第三者種別コードを参照することで、図5の質問文では、「相手方」を「上司」と表現するように文章が変更されるようになっている(後述の占い結果を表示する画面でも同様)。このようにすることで、占い希望者が占い結果を受け入れやすくなる。図6の画面で「診断する」ボタンがクリックされると、画面入力された情報が専用サーバ30に送信される(S90ステップ)。
【0020】
次に、専用サーバ30が占い処理を実行する(S100ステップ)。占い処理は、入力された個人情報に基づいて、占い方式により異なる任意の演算を行ってあらかじめ用意された占いデータベース54を検索し、また、選択された定型文と質問文の回答選択肢の入力情報に基づいて、あらかじめ用意された心理学データベースを検索することにより行われる。
【0021】
まず、占いデータベースは、個人情報に対応した結果が得られるように、従来公知の占い方式に基づいて、占い結果文を組み合わせて占い結果が得られるようにあらかじめ用意されている。占いの方式としては、西洋占星術、姓名判断、四柱推命、干支占い、動物占い等が挙げられ、占い希望者等の個人情報を用いるものであればよく、特に制限されない。また、心理学データベースは、既知の心理学に基づいて、回答選択肢により異なる一定の回答を得られるものであればよい。検索回答が得られると、該当する検索結果文が占い結果文テーブルから読み出される。
【0022】
占い結果が得られると、専用サーバ30は、選択された定型文と占いに用いられた個人情報と得られた占い結果とを表示した画面を構成し、クライアント端末に送信する(S120ステップ)。クライアント端末で表示される占い結果画面の例を図7に示す。図7の画面例では、占い結果が占い結果表示窓18に表示されている。これで図1の処理が終了する。
【0023】
このように、表示される占い結果は、あらかじめ用意されたテーブルにおいて、定型文と回答選択肢とに対応するように、占い方式に従ってあらかじめ関係づけられて格納されている。そのため、占い結果を見た占い希望者に違和感が生じにくく、占い希望者の満足が得やすい。
【0024】
次に、専用サーバ30を制御面から見た概略構成を図8に示す。専用サーバ30は、CPUとRAM内に、記憶部から随時読み出されたプログラムとデータとで構成された処理部40と、ハードディスクのごとき記憶装置により構成された記憶部50と、インターネットに接続するための通信インターフェイス60と、キーボードやマウス等の入力装置61と、CRTや液晶表示装置であるディスプレイ62と、プリンタ63とが、必要なインターフェイスを介して共通バスで接続されて構成されている。図9は、専用サーバ30とクライアント端末70〜72が、インターネットを介して随時通信可能に接続されている状態を示した図である。
【0025】
まず、専用サーバ30の記憶部50から説明する。記憶部50には、定型文テーブル51、質問文テーブル52、回答選択肢テーブル53、占いデータベース54、心理学データベース55、占い結果単文テーブル56及び、クライアント端末で画面表示するために必要な画面情報や、専用サーバ30を制御するためのプログラム類等が格納されている。
【0026】
まず定型文テーブル51に付いて説明する。定型文テーブル51は、占い希望者が希望する占いを行うために、占い希望者が占い内容を選択するための定型文を複数格納したテーブルである。定型文テーブル51の例を示した概念図を図10に示す。各定型文コードごとに、定型文の内容と、人間関係フラグと、相手方種別と、質問文コード群とが格納されている。
【0027】
ここで人間関係フラグは、すでに説明したように、占い希望者が占いを希望する内容に関係する特定の第三者の有無を表し、定型文の内容によりあらかじめフラグを立てるか否かが定められている。図10の例では、定型文コードが0000〜0002の定型文の内容は、占い希望者だけに関するものであるから人間関係フラグは「OFF」である。また、相手方種別は、定型文に登場する相手方(特定の第三者)が定型文内でどのように表現されているかを特定するデータであり、この例では特定の第三者がいないため空白のままである。
【0028】
一方、定型文コードが0145〜0147の定型文は、いずれも特定の第三者との人間関係に関する定型文であるから、人間関係フラグが立って(「ON」が入力されて)おり、相手方種別が定型文に対応して入力されている。
【0029】
このように、定型文ごとにどのような種類の占い内容を占い希望者が求めているかが判定できるようになっているので、直接的でピントの合った占い結果を容易に導き出すことができる。また、相手方種別のデータを独立に用意しているので、いずれかの定型文が選択された場合に、その定型文に含まれる相手方の表現を使用して質問文や占い結果を表示することができ、占い希望者にとって、占い結果がより直接的で身近に感じることが可能になる。
【0030】
また、定型文ごとに、5〜10個の質問文が質問文コードにより特定されたコード群として格納されており、定型文が選択された場合に、どの質問文が読み出されるかがあらかじめ定められている。このため、占い希望者にとって、表示される質問文が自らの興味のある事項に関係する内容となりやすく、占い結果に信頼感が増す。また、占い結果も的確になりやすい。
【0031】
次に、質問文テーブル52について説明する。このテーブルの例を示した概念図を図11に示す。質問文は、占い結果をより的確にするために補助的に用いる文であり、例えば、「得意な事は何?」、「大切にしている事は何?」、「判断の基準は何?」等の質問文を含む。質問文テーブル52には、各種の質問文が多数格納されており、いずれの質問文も1または2以上の定型文に対応して読み出されるようになっている。また、質問文ごとに回答選択肢のコード群が格納されており、質問文が画面表示された場合に、占い希望者が選択可能な回答選択肢の範囲と内容とがあらかじめ関係づけられている。このように質問文を用いることで、占い希望者の要望するより的確で直接的な占い結果を得やすくなる。
【0032】
次に、回答選択肢テーブル53について説明する。このテーブルは、質問文に対する回答の選択肢を格納したテーブルであり、例えば、「はい」、「いいえ」、「どちらでもない」等の他に、「得意な事は何?」という質問文に対しては、「行動する」、「考える」、「感じる」、「観察する」等の回答選択肢が用意され、「大切にしている事は何?」という質問文には、「五感」、「勘」、「思考」、「感情」、「身体」等の回答選択肢が用意され、「判断の基準は何?」という質問文には、「感覚的」、「感情的」、「具体的」、「直感的」、「理論的」等の回答選択肢が用意されて、それぞれの質問文に関係付けられて格納されている。どの質問文にどの回答選択肢が関係づけられているかは、すでに説明したように質問文テーブル52で定められている。
【0033】
次に、占いデータベース54と心理学データベース55とについて説明する。占いデータベースは、占いの方式により、個人情報に対応するようにしてあらかじめ用意されたものであり、占い方式ごとに異なる任意の演算と検索とを介して、どの占い結果文を表示するかを指定する。占いデータベースとしては、例えば、占い方式として西洋占星術を用いた場合には、占い希望者の個人情報入力により得られた生年月日により、生まれた瞬間に空にあった天体を計算テーブルに照らし合わせて特定し、12星座と10惑星(太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星)との組み合わせから占い希望者を分類し、それぞれに紐付いた1または2以上の占い結果単文を特定する。占い方式により適宜データベースを用意すればよい。また、心理学データベース55は、既知の心理学に基づいてあらかじめ用意されており、質問文と回答選択肢の選択との組み合わせごとに、1または2以上の占い結果単文を特定できるようになっている。
【0034】
両方のデータベースから得られた占い結果に基づいて、好ましくは5〜10個の占い結果単文が後述の占い結果単文テーブル56から選択され、これらがランダムに組み合わせて占い結果文が構成される。この占い結果文は、本来の占いによる結果と、心理学に基づく結果とを混在させて構成されているので、これを読んだ占い希望者は、占いに思い当たる点を見出しやすくなり、占い結果に納得を得やすくなる。占い結果単文が5〜10個の範囲で比較的読みやすく、占いが当たっていると感じられる単文が複数出現しやすいから、占い希望者の満足感を得やすくなる。
【0035】
次に、占い結果単文テーブル56について説明する。このテーブルは、占い結果として表示する単文の例を多数格納したテーブルである。この例の概念図を図13に示す。このテーブルに格納されている占い結果単文から、5〜10個が占い処理により選択され、組み合わされて占い結果文として表示される。
【0036】
次に、専用サーバ30の処理部40について説明する。処理部40は、初期画面表示部41、質問画面表示部42、占い処理部43、占い結果画面表示部44とからなる。まず、初期画面表示部41から説明する。初期画面表示部41は、図1のフローチャートのうち、S10ステップを実行する。クライアント端末から初期画面の送信依頼信号を受信すると、初期画面表示部41は、記憶部50から図2のごとき初期画面(例えば、図2)を表示できる画面情報を読み出し、送信依頼信号を発信したクライアント端末に送信する。
【0037】
次に、質問画面表示部42は、図1のフローチャートのうち、S20〜S80ステップを実行する。質問画面表示部42は、クライアント端末から占い希望者の個人情報と定型文の選択情報とを受け付けると、定型文テーブル51を検索し、選択情報に含まれる定型文のデータを読み出す。読み出したデータに含まれる人間関係フラグが「OFF」の場合には、定型文が人間関係に対するものではないから、直ちに、選択された定型文の質問文から質問画面(例えば、図5)を構成してクライアント端末に送信する。
【0038】
読み出したデータに含まれる人間関係フラグが「ON」の場合には、定型文は、特定の第三者との人間関係に関するものであるから、質問画面表示部42は、その特定の第三者の個人情報を入力可能にする画面(例えば、図4)を構成してクライアント端末に送信する。続いて、特定の第三者の個人情報を受信すると、質問画面表示部42は、選択された定型文に対応する複数の質問文と、各質問文に対応する回答選択肢とを読み出して、質問画面(例えば、図5、6)を構成してクライアント端末に送る。必要により、複数回の質問画面の送信と受信を繰り返す。
【0039】
このように、定型文の内容に応じて、クライアント端末の画面に表示する質問文の内容が変わるようにしているので、占いの結果に対して占い希望者がより具体的で的確な占いがなされたと感じやすい。
【0040】
次に、占い処理部43について説明する。占い処理部43は、図1のフローチャートのうちS90〜S100ステップを実行する。占い処理部43は、全部の質問文に対して回答選択肢の選択情報を受信したあと、それまでに受け付けた占い希望者の個人情報、選択された定型文、場合により特定の第三者の個人情報、回答選択肢とを用い、あらかじめ選択された占いの方式により定められた演算とあらかじめ構成された占いデータベースの検索とを行い、また、あらかじめ構成された心理学データベースの検索を行って、両者から得られた結果を混合して、占い結果として出力すべき占い結果文を占い結果文テーブルから特定する。
【0041】
このように、個人情報による占いの方式に従いながら、あらかじめ定めた定型文と質問文と回答選択肢に応じて心理学的にも占い結果文を選択するようにしているので、占いの結果に対して占い希望者が直接的でより的確な占いがなされていると感じやすい。特に、両者の結果を区別せずに混合した形式でランダムに表示することで、占い希望者の注意が、当たっていると感じる文に注意が集中し易いため、的確な占いであるという印象が得られやすく好ましい。
【0042】
次に、占い結果画面表示部44は、図1のフローチャートのうちS110ステップを実行する。占い結果画面表示部44は、占い処理部43が特定した5から10以上の占い結果文を占い結果単文テーブル56から読み出し、占い結果画面(例えば、図7)を構成してクライアント端末に送信する。
【0043】
以上、占い装置の構成と処理流れについて説明してきたが、占い装置の態様は上記の具体的態様に限定されるものではない。たとえば、定型文に付されたフラグは、人間関係フラグについてだけ説明したが、定型文の内容に応じてその他のフラグを付すようにしても良い。例えば、親子関係、恋愛問題、職場の悩み、人生について、などの定型文の内容を複数種類に適宜分類し、それらを分類するための複数のフラグを用いるようにしてもよい。このようにすることにより、よりきめ細かい占いを行うことが可能になる。また、上の例では、回答選択肢として「はい」「いいえ」等の比較的単純な選択肢を例示したが、趣味嗜好等を反映するなどした多様な選択肢を用いてもよい。例えば、「日本酒」、「ワイン」、「ビール」、「ウォッカ」等である。また、上では質問文や占い結果文の個数についても具体的に説明したが、これらはあくまでも例示であり、個数は任意に定めることができる。
【0044】
また、本発明は、コンピュータにインストールされて、コンピュータを占い装置として作動させるためのコンピュータプログラムであっても良い。また、そのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であってもよい。ここで、記録媒体とは、フレキシブルディスク、CD、DVD、MO、フラッシュメモリ等のリムーバブル媒体、内蔵か外付けかを問わないHD等をいう。プログラムは、任意に分割して複数の記録媒体に格納されていても良い。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】専用サーバ30における処理の概略フローを示したフローチャートである。
【図2】初期画面例を示した図である。
【図3】初期画面で、定型文選択を行う状態の例を示した図である。
【図4】第三者の個人情報入力を促す画面例を示した図である。
【図5】質問文を表示した画面の例を示した図である。
【図6】続いて質問文を表示した画面の例を示した図である。
【図7】占い結果を表示した画面の例を示した図である。
【図8】専用サーバ30を制御面から見た概略構成を示したブロック図である。
【図9】クライアントサーバシステムの構成を示した模式図である。
【図10】定型文を格納したテーブルの例を示した概念図である。
【図11】質問文文を格納したテーブルの例を示した概念図である。
【図12】回答選択肢を格納したテーブルの例を示した概念図である。
【図13】占い結果文を格納したテーブルの例を示した概念図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、占いのユーザーに、知りたいことが知り得たという満足感を与えることができる占い装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な占い装置が開示されている。例えば、マーケティングのためにユーザのプロファイル情報を効率的に取得できる情報取得方法として、管理コンピュータがユーザ識別子を付与し、それをユーザ端末に提供し、ユーザ端末からユーザの個人情報とユーザ識別子とを受信した場合に、個人情報をユーザ識別子と関連付けてプロファイル情報記憶部に記憶し、個人情報に基づいて占い情報を算出するとともにユーザ識別子に基づいてアンケート情報記憶部からアンケート内容を抽出し、占い情報とアンケートとをユーザ端末に送信し、ユーザ端末からアンケートに対する回答を受信した場合に、その回答をプロファイル情報記憶部に記録する発明が開示されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、アンケート回答情報を正確なユーザ情報とともに取得することを目的として、インターネットに接続されたユーザ端末において、占いに必要なユーザ情報およびアンケート回答情報の入力を促し、インターネットに接続されたサーバにおいて、ユーザ端末から入力されたユーザ情報に基づいて占いを実行し、当該占いの結果をユーザ端末に出力し、前記入力されたユーザ情報およびアンケート回答情報を情報要求者端末に送信する発明が開示されている(特許文献2参照)。
【0004】
しかし、いずれの占い装置も、生年月日や星座等の個人情報の入力に基づいて、定型的一般的に占い結果を出力するだけにすぎない。実際には、占いのユーザーは、実生活における何らかの具体的な問題を抱えており、その問題への解答を求めて占いを行うことが多い。そのため、抽象的一般的に占い結果を出力する従来の占い装置では、占い結果がユーザーの求めに対応できている可能性は低く、ユーザーの満足感を得がたいという問題点がある。特に、ユーザーが抱える問題点が、特定の第三者との人間関係に基づくものである場合には、ユーザーにとって深刻であることが多く、より直接的な占い結果に対する要望は大きいものがある。
【特許文献1】特開2004−171438号公報
【特許文献2】特開2003−132136号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、占いのユーザーが、自らの抱える具体的問題点について、占いに求めていた直接的な回答を得られたという満足感を得ることができる占い装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、占い希望者の情報入力に基づいて占い結果を出力する占い装置であって、前記占い希望者の個人情報の入力を促す画面を表示する手段と、前記占い希望者が占いを希望する内容をあらかじめ用意された2以上の定型文から選択するよう促す画面を表示する手段と、前記個人情報の入力と前記定型文のいずれかを選択する入力とを受け付け、前記選択された定型文に対応する1または2以上の質問文と、前記質問文に対応する2以上の回答選択枝とをあらかじめ用意されたテーブルから読み出す手段と、前記読み出された質問文と回答選択肢とを画面表示して前記回答選択肢の選択入力を促す手段と、前記回答選択肢の選択入力を受け付け、前記受け付けた個人情報入力と前記定型文選択入力と前記回答選択肢入力とに基づき、占い結果を出力する手段とを備えたことを特徴とする占い装置である。
【0007】
ここで、前記2以上の定型文には、特定の第三者との人間関係に関する占い内容である定型文を特定するフラグが設けられており、前記選択入力された定型文が、前記フラグにより特定された定型文である場合に、前記特定の第三者の個人情報の入力を促す画面を表示する手段と、前記特定の第三者の個人情報の入力を受け付ける手段とをさらに備え、前記の占い結果を出力する手段が、前記特定の第三者の個人情報入力にも基づいて、占い結果を出力することは好ましい。また、さらに、占いデータベースと心理学データベースとを備え、前記占い結果を出力する手段が、前記入力された個人情報に基づいて前記占いデータベースを検索し、前記質問文と前記選択された回答選択肢により前記心理学データベースを検索し、前記占いデータベースの検索結果と、前記心理学データベースの検索結果とを混在して出力することは好ましい。
【発明の効果】
【0008】
ユーザーが抱える問題点に関係する占い結果を出力することが可能になるから、占いを行ったユーザーが、自らの問題点について直接的な占い結果を得たという満足感を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態例を図面を参照しながら説明する。占い装置は、スタンドアローンのパーソナルコンピュータや、携帯電話、PDAやゲーム機等の上に構成されていても良いし、インターネット等のネット環境や携帯電話網等を用いたクライアントサーバーシステム等により構成されていても良い。以下では、インターネットを利用したクライアントサーバーシステムにより構成された例により発明を説明するが、本発明は以下の具体的態様に限定されるものではない。
【0010】
図1は、占い装置を構成する専用サーバ30における処理の概略フローを示したフローチャートである。まず、この図1に沿って占い装置の処理のフローを説明する。占い希望者がクライアント端末の一つから専用サーバ30にアクセスすると、専用サーバ30は、初期画面をクライアント端末に送信して、そのディスプレイ上に初期画面を表示させる(S10)。初期画面10の例を図2に示す。
【0011】
初期画面10には、占い希望者の個人情報を入力する窓11と、占い希望者が占いを希望する内容を、あらかじめ用意された定型文から選択できる窓12とが設けられ、それぞれに占い希望者の入力を促すようになっている。ここにいう個人情報とは、占い希望者に固有の情報であり、例えば、図2に記載されている占い希望者の生年月日や性別等が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、占い希望者の生まれ月に対応する星座、干支、生まれた時間、氏名の字画数、自宅の方角(風水)、血液型、好みのペット等であっても良く、占いに使用する方法に対応して任意の個人情報が入力できるようになっていればよい。
【0012】
初期画面10の定型文選択窓12の右端の黒塗りの「▽」をマウスでクリックすると、占いを希望する内容として選択できる定型文が、プルダウンメニューにより表示される。図3にプルダウンメニュー14が表示された状態の画面例を示す。図3では、個人情報の生年月日が入力され、また性別がラジオボタンをクリックして入力されており、さらに、占い希望内容の複数の定型文15が表示されている状態が示されている。図3で定型文のいずれかが選択され、次のステップへのボタン13がクリックされると、入力された個人情報と選択された定型文の情報とが専用サーバ30に送信され、受け付けられる(S20ステップ)。
【0013】
定型文の例としては、図3に例示されたものの他、「落ち込んでいるあなたへ」、「あなたの強みと弱み」等のような占い希望者だけが関係する内容の定型文や、「このお客様へのアポイントのとり方」、「この子供(小学生以下)に対する叱り方」、「あなたから見たこの親に対するストレス」等の、占い希望者と特定の第三者とが関係した人間関係に基づく悩みに関する定型文も用意されている。このように占い希望者の具体的な悩みに対応した様々な定型文があらかじめ多数用意されているので、占い希望者は、占いが自らの具体的な悩みの内容に踏み込んでなされていると感じることができる。また、占いを行うにあたっても、選択された定型文に対応した占い結果を出力できるから、占い希望者の満足感をより得やすくなる。
【0014】
次に、このような個人情報等を受信した専用サーバ30では、選択された定型文が、占い希望者と特定の第三者との人間関係に基づく悩みに関係するものであるか否かを判定する(S30ステップ)。判定は、定型文の内容に応じて、定型文ごとにあらかじめ設定されている人間関係フラグが、選択された定型文において立っているか否かで行う。フラグが立っていない場合は、占い希望者の悩みは特定の第三者との人間関係に基づくものではないと判断できるので、フローはS30ステップからS60ステップにジャンプして、質問画面送信処理が実行される。
【0015】
一方、選択された定型文に人間関係フラグが立っている場合には、占い希望者は特定の第三者(相手方)との間の人間関係について占いを希望していると考えられる。そのため、フローはS30ステップからS40ステップに移り、専用サーバ30は、その特定の第三者の個人情報入力を促す画面をクライアント端末に送信する。この画面例を図4に示す。
【0016】
図4の画面例では、先に入力された占い希望者の個人情報と占いを希望する定型文の内容とが表示されており、悩みの対象である特定の第三者の個人情報を入力できる窓16が設けられている。ここで入力を促す個人情報としては、図2の画面例で入力した占い希望者の個人情報と同じ種類の個人情報であればよいが、必要により、異なる種類の個人情報であっても良い。図4の例では、占い希望者の個人情報と同じ種類の、相手方の生年月日と性別とを入力する例が示されている。このように、選択された定型文に基づいて特定の第三者の個人情報の入力を促すので、占い希望者は、占い装置が自らの悩みに的確に答えようとしていると感じることができる。
【0017】
図4の画面で、相手方の個人情報が入力され、「次のステップへ」ボタン17がクリックされると、その情報が専用サーバ30に送信されて受け付けられる(S50ステップ)。すると、専用サーバ30は、各定型文に対応してあらかじめ用意されている複数の質問文を、専用サーバ30のテーブルから読み出し、各質問文に対応する回答選択肢と組み合わせて、占い希望者が回答選択肢を選択可能に画面構成してクライアント端末に送信する(S60ステップ)。質問文は、定型文ごとに関連するものがあらかじめ複数関係づけられている。このようにすることで、占い希望者は、自らが関心のある悩みに関係が有りそうな質問文が表示されるため、占い結果に対する信頼性が高くなる。
【0018】
クライアント端末に表示される画面例を図5に示す。図5では、占い希望者(あなた)に関する5つの質問文18が画面表示され、各質問文ごとに3つずつの回答選択肢が、ラジオボタン19で選択可能に表示されて、回答入力を促している。各質問文の回答選択肢が選択入力され、「次のステップへ」ボタンがクリックされると、回答選択肢の情報が専用サーバ30に送信され(S70ステップ)、受け付けられる。
【0019】
続いて、専用サーバ30は、図6に示すごとき、相手方(特定の第三者)に関する同様な質問文が図5と同じように回答選択肢と一緒に表示される画面を構成し、クライアント端末に送信する(S80ステップ)。この画面は、図5の画面例と同様にクライアント端末に表示され、相手方に関する情報の入力を促す。なお、図3において占い希望者が特定の第三者が「上司」である定型文を選択したため、定型文の第三者種別コードを参照することで、図5の質問文では、「相手方」を「上司」と表現するように文章が変更されるようになっている(後述の占い結果を表示する画面でも同様)。このようにすることで、占い希望者が占い結果を受け入れやすくなる。図6の画面で「診断する」ボタンがクリックされると、画面入力された情報が専用サーバ30に送信される(S90ステップ)。
【0020】
次に、専用サーバ30が占い処理を実行する(S100ステップ)。占い処理は、入力された個人情報に基づいて、占い方式により異なる任意の演算を行ってあらかじめ用意された占いデータベース54を検索し、また、選択された定型文と質問文の回答選択肢の入力情報に基づいて、あらかじめ用意された心理学データベースを検索することにより行われる。
【0021】
まず、占いデータベースは、個人情報に対応した結果が得られるように、従来公知の占い方式に基づいて、占い結果文を組み合わせて占い結果が得られるようにあらかじめ用意されている。占いの方式としては、西洋占星術、姓名判断、四柱推命、干支占い、動物占い等が挙げられ、占い希望者等の個人情報を用いるものであればよく、特に制限されない。また、心理学データベースは、既知の心理学に基づいて、回答選択肢により異なる一定の回答を得られるものであればよい。検索回答が得られると、該当する検索結果文が占い結果文テーブルから読み出される。
【0022】
占い結果が得られると、専用サーバ30は、選択された定型文と占いに用いられた個人情報と得られた占い結果とを表示した画面を構成し、クライアント端末に送信する(S120ステップ)。クライアント端末で表示される占い結果画面の例を図7に示す。図7の画面例では、占い結果が占い結果表示窓18に表示されている。これで図1の処理が終了する。
【0023】
このように、表示される占い結果は、あらかじめ用意されたテーブルにおいて、定型文と回答選択肢とに対応するように、占い方式に従ってあらかじめ関係づけられて格納されている。そのため、占い結果を見た占い希望者に違和感が生じにくく、占い希望者の満足が得やすい。
【0024】
次に、専用サーバ30を制御面から見た概略構成を図8に示す。専用サーバ30は、CPUとRAM内に、記憶部から随時読み出されたプログラムとデータとで構成された処理部40と、ハードディスクのごとき記憶装置により構成された記憶部50と、インターネットに接続するための通信インターフェイス60と、キーボードやマウス等の入力装置61と、CRTや液晶表示装置であるディスプレイ62と、プリンタ63とが、必要なインターフェイスを介して共通バスで接続されて構成されている。図9は、専用サーバ30とクライアント端末70〜72が、インターネットを介して随時通信可能に接続されている状態を示した図である。
【0025】
まず、専用サーバ30の記憶部50から説明する。記憶部50には、定型文テーブル51、質問文テーブル52、回答選択肢テーブル53、占いデータベース54、心理学データベース55、占い結果単文テーブル56及び、クライアント端末で画面表示するために必要な画面情報や、専用サーバ30を制御するためのプログラム類等が格納されている。
【0026】
まず定型文テーブル51に付いて説明する。定型文テーブル51は、占い希望者が希望する占いを行うために、占い希望者が占い内容を選択するための定型文を複数格納したテーブルである。定型文テーブル51の例を示した概念図を図10に示す。各定型文コードごとに、定型文の内容と、人間関係フラグと、相手方種別と、質問文コード群とが格納されている。
【0027】
ここで人間関係フラグは、すでに説明したように、占い希望者が占いを希望する内容に関係する特定の第三者の有無を表し、定型文の内容によりあらかじめフラグを立てるか否かが定められている。図10の例では、定型文コードが0000〜0002の定型文の内容は、占い希望者だけに関するものであるから人間関係フラグは「OFF」である。また、相手方種別は、定型文に登場する相手方(特定の第三者)が定型文内でどのように表現されているかを特定するデータであり、この例では特定の第三者がいないため空白のままである。
【0028】
一方、定型文コードが0145〜0147の定型文は、いずれも特定の第三者との人間関係に関する定型文であるから、人間関係フラグが立って(「ON」が入力されて)おり、相手方種別が定型文に対応して入力されている。
【0029】
このように、定型文ごとにどのような種類の占い内容を占い希望者が求めているかが判定できるようになっているので、直接的でピントの合った占い結果を容易に導き出すことができる。また、相手方種別のデータを独立に用意しているので、いずれかの定型文が選択された場合に、その定型文に含まれる相手方の表現を使用して質問文や占い結果を表示することができ、占い希望者にとって、占い結果がより直接的で身近に感じることが可能になる。
【0030】
また、定型文ごとに、5〜10個の質問文が質問文コードにより特定されたコード群として格納されており、定型文が選択された場合に、どの質問文が読み出されるかがあらかじめ定められている。このため、占い希望者にとって、表示される質問文が自らの興味のある事項に関係する内容となりやすく、占い結果に信頼感が増す。また、占い結果も的確になりやすい。
【0031】
次に、質問文テーブル52について説明する。このテーブルの例を示した概念図を図11に示す。質問文は、占い結果をより的確にするために補助的に用いる文であり、例えば、「得意な事は何?」、「大切にしている事は何?」、「判断の基準は何?」等の質問文を含む。質問文テーブル52には、各種の質問文が多数格納されており、いずれの質問文も1または2以上の定型文に対応して読み出されるようになっている。また、質問文ごとに回答選択肢のコード群が格納されており、質問文が画面表示された場合に、占い希望者が選択可能な回答選択肢の範囲と内容とがあらかじめ関係づけられている。このように質問文を用いることで、占い希望者の要望するより的確で直接的な占い結果を得やすくなる。
【0032】
次に、回答選択肢テーブル53について説明する。このテーブルは、質問文に対する回答の選択肢を格納したテーブルであり、例えば、「はい」、「いいえ」、「どちらでもない」等の他に、「得意な事は何?」という質問文に対しては、「行動する」、「考える」、「感じる」、「観察する」等の回答選択肢が用意され、「大切にしている事は何?」という質問文には、「五感」、「勘」、「思考」、「感情」、「身体」等の回答選択肢が用意され、「判断の基準は何?」という質問文には、「感覚的」、「感情的」、「具体的」、「直感的」、「理論的」等の回答選択肢が用意されて、それぞれの質問文に関係付けられて格納されている。どの質問文にどの回答選択肢が関係づけられているかは、すでに説明したように質問文テーブル52で定められている。
【0033】
次に、占いデータベース54と心理学データベース55とについて説明する。占いデータベースは、占いの方式により、個人情報に対応するようにしてあらかじめ用意されたものであり、占い方式ごとに異なる任意の演算と検索とを介して、どの占い結果文を表示するかを指定する。占いデータベースとしては、例えば、占い方式として西洋占星術を用いた場合には、占い希望者の個人情報入力により得られた生年月日により、生まれた瞬間に空にあった天体を計算テーブルに照らし合わせて特定し、12星座と10惑星(太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星)との組み合わせから占い希望者を分類し、それぞれに紐付いた1または2以上の占い結果単文を特定する。占い方式により適宜データベースを用意すればよい。また、心理学データベース55は、既知の心理学に基づいてあらかじめ用意されており、質問文と回答選択肢の選択との組み合わせごとに、1または2以上の占い結果単文を特定できるようになっている。
【0034】
両方のデータベースから得られた占い結果に基づいて、好ましくは5〜10個の占い結果単文が後述の占い結果単文テーブル56から選択され、これらがランダムに組み合わせて占い結果文が構成される。この占い結果文は、本来の占いによる結果と、心理学に基づく結果とを混在させて構成されているので、これを読んだ占い希望者は、占いに思い当たる点を見出しやすくなり、占い結果に納得を得やすくなる。占い結果単文が5〜10個の範囲で比較的読みやすく、占いが当たっていると感じられる単文が複数出現しやすいから、占い希望者の満足感を得やすくなる。
【0035】
次に、占い結果単文テーブル56について説明する。このテーブルは、占い結果として表示する単文の例を多数格納したテーブルである。この例の概念図を図13に示す。このテーブルに格納されている占い結果単文から、5〜10個が占い処理により選択され、組み合わされて占い結果文として表示される。
【0036】
次に、専用サーバ30の処理部40について説明する。処理部40は、初期画面表示部41、質問画面表示部42、占い処理部43、占い結果画面表示部44とからなる。まず、初期画面表示部41から説明する。初期画面表示部41は、図1のフローチャートのうち、S10ステップを実行する。クライアント端末から初期画面の送信依頼信号を受信すると、初期画面表示部41は、記憶部50から図2のごとき初期画面(例えば、図2)を表示できる画面情報を読み出し、送信依頼信号を発信したクライアント端末に送信する。
【0037】
次に、質問画面表示部42は、図1のフローチャートのうち、S20〜S80ステップを実行する。質問画面表示部42は、クライアント端末から占い希望者の個人情報と定型文の選択情報とを受け付けると、定型文テーブル51を検索し、選択情報に含まれる定型文のデータを読み出す。読み出したデータに含まれる人間関係フラグが「OFF」の場合には、定型文が人間関係に対するものではないから、直ちに、選択された定型文の質問文から質問画面(例えば、図5)を構成してクライアント端末に送信する。
【0038】
読み出したデータに含まれる人間関係フラグが「ON」の場合には、定型文は、特定の第三者との人間関係に関するものであるから、質問画面表示部42は、その特定の第三者の個人情報を入力可能にする画面(例えば、図4)を構成してクライアント端末に送信する。続いて、特定の第三者の個人情報を受信すると、質問画面表示部42は、選択された定型文に対応する複数の質問文と、各質問文に対応する回答選択肢とを読み出して、質問画面(例えば、図5、6)を構成してクライアント端末に送る。必要により、複数回の質問画面の送信と受信を繰り返す。
【0039】
このように、定型文の内容に応じて、クライアント端末の画面に表示する質問文の内容が変わるようにしているので、占いの結果に対して占い希望者がより具体的で的確な占いがなされたと感じやすい。
【0040】
次に、占い処理部43について説明する。占い処理部43は、図1のフローチャートのうちS90〜S100ステップを実行する。占い処理部43は、全部の質問文に対して回答選択肢の選択情報を受信したあと、それまでに受け付けた占い希望者の個人情報、選択された定型文、場合により特定の第三者の個人情報、回答選択肢とを用い、あらかじめ選択された占いの方式により定められた演算とあらかじめ構成された占いデータベースの検索とを行い、また、あらかじめ構成された心理学データベースの検索を行って、両者から得られた結果を混合して、占い結果として出力すべき占い結果文を占い結果文テーブルから特定する。
【0041】
このように、個人情報による占いの方式に従いながら、あらかじめ定めた定型文と質問文と回答選択肢に応じて心理学的にも占い結果文を選択するようにしているので、占いの結果に対して占い希望者が直接的でより的確な占いがなされていると感じやすい。特に、両者の結果を区別せずに混合した形式でランダムに表示することで、占い希望者の注意が、当たっていると感じる文に注意が集中し易いため、的確な占いであるという印象が得られやすく好ましい。
【0042】
次に、占い結果画面表示部44は、図1のフローチャートのうちS110ステップを実行する。占い結果画面表示部44は、占い処理部43が特定した5から10以上の占い結果文を占い結果単文テーブル56から読み出し、占い結果画面(例えば、図7)を構成してクライアント端末に送信する。
【0043】
以上、占い装置の構成と処理流れについて説明してきたが、占い装置の態様は上記の具体的態様に限定されるものではない。たとえば、定型文に付されたフラグは、人間関係フラグについてだけ説明したが、定型文の内容に応じてその他のフラグを付すようにしても良い。例えば、親子関係、恋愛問題、職場の悩み、人生について、などの定型文の内容を複数種類に適宜分類し、それらを分類するための複数のフラグを用いるようにしてもよい。このようにすることにより、よりきめ細かい占いを行うことが可能になる。また、上の例では、回答選択肢として「はい」「いいえ」等の比較的単純な選択肢を例示したが、趣味嗜好等を反映するなどした多様な選択肢を用いてもよい。例えば、「日本酒」、「ワイン」、「ビール」、「ウォッカ」等である。また、上では質問文や占い結果文の個数についても具体的に説明したが、これらはあくまでも例示であり、個数は任意に定めることができる。
【0044】
また、本発明は、コンピュータにインストールされて、コンピュータを占い装置として作動させるためのコンピュータプログラムであっても良い。また、そのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であってもよい。ここで、記録媒体とは、フレキシブルディスク、CD、DVD、MO、フラッシュメモリ等のリムーバブル媒体、内蔵か外付けかを問わないHD等をいう。プログラムは、任意に分割して複数の記録媒体に格納されていても良い。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】専用サーバ30における処理の概略フローを示したフローチャートである。
【図2】初期画面例を示した図である。
【図3】初期画面で、定型文選択を行う状態の例を示した図である。
【図4】第三者の個人情報入力を促す画面例を示した図である。
【図5】質問文を表示した画面の例を示した図である。
【図6】続いて質問文を表示した画面の例を示した図である。
【図7】占い結果を表示した画面の例を示した図である。
【図8】専用サーバ30を制御面から見た概略構成を示したブロック図である。
【図9】クライアントサーバシステムの構成を示した模式図である。
【図10】定型文を格納したテーブルの例を示した概念図である。
【図11】質問文文を格納したテーブルの例を示した概念図である。
【図12】回答選択肢を格納したテーブルの例を示した概念図である。
【図13】占い結果文を格納したテーブルの例を示した概念図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
占い希望者の情報入力に基づいて占い結果を出力する占い装置であって、前記占い希望者の個人情報の入力を促す画面を表示する手段と、前記占い希望者が占いを希望する内容をあらかじめ用意された2以上の定型文から選択するよう促す画面を表示する手段と、前記個人情報の入力と前記定型文のいずれかを選択する入力とを受け付け、前記選択された定型文に対応する1または2以上の質問文と、前記質問文に対応する2以上の回答選択枝とをあらかじめ用意されたテーブルから読み出す手段と、前記読み出された質問文と回答選択肢とを画面表示して前記回答選択肢の選択入力を促す手段と、前記回答選択肢の選択入力を受け付け、前記受け付けた個人情報入力と前記定型文選択入力と前記回答選択肢入力とに基づき、占い結果を出力する手段とを備えたことを特徴とする占い装置。
【請求項2】
前記2以上の定型文には、特定の第三者との人間関係に関する占い内容である定型文を特定するフラグが設けられており、前記選択入力された定型文が、前記フラグにより特定された定型文である場合に、前記特定の第三者の個人情報の入力を促す画面を表示する手段と、前記特定の第三者の個人情報の入力を受け付ける手段とをさらに備え、前記の占い結果を出力する手段が、前記特定の第三者の個人情報入力にも基づいて、占い結果を出力することを特徴とする請求項1に記載の占い装置。
【請求項3】
さらに、占いデータベースと心理学データベースとを備え、前記占い結果を出力する手段が、前記入力された個人情報に基づいて前記占いデータベースを検索し、前記質問文と前記選択された回答選択肢により前記心理学データベースを検索し、前記占いデータベースの検索結果と、前記心理学データベースの検索結果とを混在して出力することを特徴とする請求項1または2に記載の占い装置。
【請求項1】
占い希望者の情報入力に基づいて占い結果を出力する占い装置であって、前記占い希望者の個人情報の入力を促す画面を表示する手段と、前記占い希望者が占いを希望する内容をあらかじめ用意された2以上の定型文から選択するよう促す画面を表示する手段と、前記個人情報の入力と前記定型文のいずれかを選択する入力とを受け付け、前記選択された定型文に対応する1または2以上の質問文と、前記質問文に対応する2以上の回答選択枝とをあらかじめ用意されたテーブルから読み出す手段と、前記読み出された質問文と回答選択肢とを画面表示して前記回答選択肢の選択入力を促す手段と、前記回答選択肢の選択入力を受け付け、前記受け付けた個人情報入力と前記定型文選択入力と前記回答選択肢入力とに基づき、占い結果を出力する手段とを備えたことを特徴とする占い装置。
【請求項2】
前記2以上の定型文には、特定の第三者との人間関係に関する占い内容である定型文を特定するフラグが設けられており、前記選択入力された定型文が、前記フラグにより特定された定型文である場合に、前記特定の第三者の個人情報の入力を促す画面を表示する手段と、前記特定の第三者の個人情報の入力を受け付ける手段とをさらに備え、前記の占い結果を出力する手段が、前記特定の第三者の個人情報入力にも基づいて、占い結果を出力することを特徴とする請求項1に記載の占い装置。
【請求項3】
さらに、占いデータベースと心理学データベースとを備え、前記占い結果を出力する手段が、前記入力された個人情報に基づいて前記占いデータベースを検索し、前記質問文と前記選択された回答選択肢により前記心理学データベースを検索し、前記占いデータベースの検索結果と、前記心理学データベースの検索結果とを混在して出力することを特徴とする請求項1または2に記載の占い装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−236755(P2007−236755A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−65593(P2006−65593)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【出願人】(504250163)株式会社サイバーブレッド (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【出願人】(504250163)株式会社サイバーブレッド (2)
【Fターム(参考)】
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