説明

印刷された容量センサ

本発明は大量生産に適したフレキシブルで弾性の容量センサに関する。センサは、検出器およびトレースを具備している誘電体層の第1の表面上の誘電性で導電性の検出器およびトレース層と、誘電体層の第2の表面上の導電性の基準層と、検出器と相互動作するときにキャパシタンスの変化を検出するようにトレースと導電性基準層とに電気的に接続されているキャパシタンス計とを具備している。センサは外部干渉の効果を減少するために遮蔽される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフレキシブルな容量センサに関する。特に本発明は物理的にもその応用においてもフレキシブルであり、センサのキャパシタンスの変化に基づいて圧力の段階的な変化を感知する大量生産に適した容量センサに関する。
【背景技術】
【0002】
ここで使用されるセンサという用語は、環境における変化に応答するセンサを指している。圧力センサは加えられた力または種々の物理的原理を使用した圧力に応答する。光学センサは力が加えられた状態で光学的特性を変化する。同様に、電気抵抗又は単なる抵抗のセンサは力が加えられた状態で変化する電気抵抗を有する。ピエゾ抵抗センサは圧力が加えられるときピエゾ抵抗材料の電気抵抗の変化を測定する。
【0003】
容量センサはキャパシタンスを変化する。これは加えられた力に応答でき、また人のような比較的大きなキャパシタンスを有するオブジェクトの接近に応答することができる。容量センサはキャパシタンスが変化するときに電気抵抗が測定される抵抗および容量性感知の組合せを使用することができる。
【0004】
容量センサは例えばタッチスクリーンおよびエレベータのボタンで知られ、使用されている。キャパシタンスの変化は典型的に2つの原理の1つに基づいている。第1の方法は大きい容量性オブジェクト、通常は指による人との直接的な電気的接触を通して、感知システムにより監視されるキャパシタンスの変化を含んでいる。ある場合には、このタイプのセンサはタッチセンサとの物理的な接触を必要とせずに、タッチセンサに対するオブジェクトの接近を検出するようにも機能できる。これらのシステムはしばしば人と感知システムとの間の直接的な接触を必要とし、これらは例えば人が手袋を装着している場合には動作できない。さらに容量結合は加えられた圧力または接近度を量的に測定するのに良く適していないが、二進(オン/オフ)感知が可能である。
【0005】
別の方法は、圧縮可能で弾性の誘電体により分離されている2つの導電平面を使用する。この複合体はそのキャパシタンスが2つの導電平面間の距離に部分的に依存するキャパシタを形成する。圧力による誘電体の圧縮は平面間のキャパシタンスを変化させ、それは感知システムにより検出されることができる。加えられた力または圧力による圧縮を較正することにより、このシステムはセンサと相互動作する力又は圧力を定量化するために使用されることができる。
【0006】
近年、電子装置に物理的なフレキシブル性を与えるいわゆる「スマート繊維」に対する関心が高まっている。それらは電子装置が別々の電子装置を有するのではなく既存の繊維に組み込まれることを可能にする。スマート繊維の1例は使用しないときには巻かれて丸められることができるコンピュータのキーボードである。
【0007】
フレキシブルなセンサはスマート繊維およびフレキシブル性を必要とするその他の応用で必要とされる。フレキシブルな光学圧力センサは例えば米国特許第4,703,757号明細書および米国特許第5,917,180号明細書に記載されている。2以上の導電平面との電気的接触に基づいたフレキシブルセンサは英国のIver HeathのEleksen社から市販されている。ピエゾ抵抗の原理を使用するフレキシブルな圧力センサは英国のIlkelyのSoftswitch社から市販されている。人体のキャパシタンスに基づいているフレキシブルな容量センサは米国特許第6,210,771号明細書に記載されている。導電平面間の間隔の変化を使用するフレキシブルな容量センサは米国特許第5,449,002号明細書を含むGoldman等による一連の米国特許明細書に記載されている。これらの特許文献はフレキシブルな導電および誘電体層の使用を教示しているが、位置の決定に使用されることのできるシステムを教示しておらず、(単一のセンサの複製の簡単なケースを越えた)多数のセンサを有するシステムについても教示していない。
【0008】
したがって加えられた圧力又は力を計量することができる良好な空間解像度を有する大きい面積のフレキシブルな容量性圧力センサが必要とされている。ここでは加えられた圧力又は力の存在を検出し、加えられた圧力又は力の大きさと位置を決定することのできる多数のセンサを有するフレキシブルな容量性感知システムを構成する多数の方法を説明することによりこれらの問題を解決する。この明細書で参照されている全ての特許文献はここで十分に説明するようにそれらの全体が参考文献として特別に組み込まれている。
【発明の開示】
【発明の要約】
【0009】
本発明は容量性タッチセンサの多くの欠点を克服する。本発明は廉価で、軽量で、フレキシブルな容量センサと効率的で廉価な製造方法を提供する。
【0010】
その主要な特徴および簡単に前述したことによれば、本発明は物理的にもその応用においてもフレキシブルであり、センサのキャパシタンスの変化に基づいて段階的に変化する圧力を感知する大量生産に適した容量センサである。
【0011】
本発明の重要な利点は、コンポーネント、即ち検出器およびトレース層、誘電体層、導電性の基準層と貫通コネクタが大量生産プロセスにおいて本発明の容量センサを形成するために組み立てられることができることにある。被覆、接着、スクリーン印刷動作は容易に自動化されることができる。このような動作は非常に大きな容量センサアレイ又は大きい繊維を作ることを可能にし、そこから個々のセンサ又はセンサアレイが切断されることができる。
【0012】
本発明の別の重要な特徴は、電気接続をカスタム化する必要なく電気信号が本発明のセンサから与えられ又は測定されることができるように、迅速で容易にトレースと基準平面をキャパシタンス計(電気測定システム)に接続する貫通コネクタの使用との適合性である。
【0013】
本発明のさらに別の特徴は接触を感知するための抵抗ではなくキャパシタンスを使用することである。抵抗は典型的に2つの導電表面が接触することを必要とし、キャパシタンスは幾つかの実施形態では接触を必要とするだけでなく、本発明の幾つかの実施形態のセンサとの物理的接触さえも必要とせず、単なるユーザの指とボタンとの接近を必要とするだけである。キャパシタンスはまた単なる接触することではなく、接触圧力を測定するために使用されることもできる。
【0014】
これらおよび他の特徴および利点は以下の図面を伴った好ましい実施形態の詳細な説明を慎重に読むことにより電気回路および容量性回路の当業者に明白になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
この明細書の一部に組み込まれそれを構成する添付図面は、本発明により、および前述の本発明の一般説明と後述する詳細な説明のセットを伴って、幾つかの例示的な構造と手順を示し、本発明の原理を説明する。
可能な限り、同一の素子は各図を通して同じ参照番号で示されている。
【0016】
図1は本発明の容量性圧力センサの1実施形態を示している。フレキシブルな容量センサ2は誘電体層6の片面に導電性基準層8と、他方の面に検出器およびトレース層4を有する誘電体層6を有している。導電性基準層8と、検出器およびトレース層4のトレース12はキャパシタンス計14に接続されている。
【0017】
フレキシブルな容量センサ2はセンサを圧縮するのに十分な力が加えられるときキャパシタンスの変化を受ける。点までの加えられた力の量はキャパシタンスの変化の程度に関連されている。別の実施形態では、抵抗はまたセンサ上のユーザの相互動作の位置を決定するために測定される。キャパシタンス計14はキャパシタンスの変化が存在するか否かとその変化の程度を決定するために本発明のフレキシブルな容量センサを監視する。
【0018】
誘電体層6はフレキシブルで弾性の層または膜である。本発明に関するとき「フレキシブル」は柔軟で、その最も薄い空間を通して実質的に折り曲げられ平坦な構造に戻ることができるという意味に限定される。好ましくは、センサの各層はフレキシブルである。「弾性」は、各多数の圧縮後に材料の一部又はその全体にわたってその最初の厚さに基本的に戻る材料を意味することに限定される。誘電体はこの明細書では電位差の存在下でさえも、電流が流れることを可能にせず電界を支持する材料を意味している。「膜」または「発泡体」はその大きさにおいて基本的に2次元であり、即ちその長さまたは幅よりも非常に小さい1次元の厚さを有するフレキシブルな材料に限定される。発泡体はそれらの内部の大部分において空洞スペースを含んでおり、したがって高い圧縮性である。膜は空洞スペースをほとんどもたないか又は全くもたないものと規定されている。
【0019】
誘電体層6の弾性は反復される使用および耐久性に重要であり、フレキシブル性はモールドされたダッシュボード、またはスマート繊維の一部としての衣類の周辺に適合するようにセンサがフレキシブル性を必要とする応用で使用されることができるように重要である。好ましくは、誘電体層6は20ミリメートル(mm)乃至5mmの範囲、より好ましくは10mm乃至4mmの範囲、さらに好ましくは5mm乃至1mmの範囲の曲率半径に屈曲されることができる。
【0020】
本発明の1実施形態では、誘電体層は好ましくは8乃至250マイクロメートルの範囲であり、幾つかの応用では8乃至50マイクロメートルの範囲である250マイクロメートルに満たない厚さを有する薄くてフレキシブルな弾性膜である。この薄膜は基本的に(空気又は他の気体で充填されることができる)空洞がなく、膜が発泡体を含んでいないことを意味する。薄膜はマサチュセッツ州のサウスディアフィールドのDeerfield Urethaneから市販されている7ミリ(約175マイクロメートル)の厚さのDuraflex PT9300膜のようなシリコーン膜であってもよい。圧縮性はセンサのキャパシタンスが加えられる力により変更されることを可能にする。誘電性の薄膜は50乃至150バールの範囲の負荷が加えられるとき50%圧縮されることが好ましい。この範囲は許容可能な信号がキャパシタンス計により読取られることを可能にする。
【0021】
別の実施形態では、誘電体層6はフレキシブルで弾性で高い圧縮性の閉または開のセル発泡体である。幾つかの発泡された材料には;ポリウレタン発泡体、シリコーン、ゴムが含まれているが、それに限定されない。誘電性の発泡体は0.5乃至1.0バールの範囲の負荷が加えられたとき50%圧縮されることが好ましい。
【0022】
本発明の別の実施形態では、誘電体層はフレキシブルで弾性のスペーサ繊維である。この出願で規定されている「スペーサ繊維」は糸又はファイバを隔てることによりサポートされるギャップによって分離された上部および下部の接地層を有する繊維である。スペーサ繊維または構造中の他の繊維の層は織られ、編まれ、または不織の材料、タフトされた材料等であることができる。幾つかの実施形態では、スペーサ繊維は二重のニードルバーの編物、針縫いされた不織繊維または、幾つかのファイバが故意に垂直方向に配向されているハイロフト不織繊維である。織物は平坦であってもよく、またはパイルを示してもよい。幾つかの実施形態では、スペーサ繊維は1mm乃至10cmの範囲、好ましくは1mm乃至1cmの範囲の厚さを有することができる。このような織物材料はポリエステル、ナイロン、ウール、コットン、シルク、ポリプロピレン、レーヨン、ライオセル、ポリ(ラクチド)、アクリル等のような天然又は合成ファイバから形成され、このような天然および合成ファイバの混合又は組合せを含んだ織物材料を含むことができる。スペーサ繊維は好ましくは0.07乃至1.4バールの範囲の負荷が加えられたとき50%圧縮され、0.14バールの負荷が加えられたとき10乃至50%の範囲で圧縮される。これらの範囲は許容可能な信号がキャパシタンス計により読取られることを可能にする。
【0023】
(誘電体層6の片面からその反対面までの)誘電体層6を横切る電気抵抗は好ましくは10オーム以上である。誘電体層の誘電定数が大きい程、容量性圧力センサ2のキャパシタンスは大きくなる。これはセンサがより小さい信号、したがってより小さい与えられた力を弁別することを可能にし、システムの感知性をより高めることができる。
【0024】
検出器およびトレース層4は1以上の検出器10とトレース12を有し、フレキシブルである。検出器10は導電材料の局部的領域であり、トレース12は検出器10から検出器およびトレース層4のエッジ16まで延在する導電材料の(直線又は湾曲された)連続線である。各検出器10は好ましくは別々のトレース12に電気的に接続され、他の検出器およびトレースから電気的に隔離されている。検出器10はボタンとして参照されることができる。
【0025】
幾つかの実施形態では、2以上の検出器10と2以上のトレース12が存在する。好ましくは各検出器はその固有のトレースと検出器を有し、例えば図2に示されているようにトレースは電気的に他の検出器およびトレースから隔離されている。図2では、検出器およびトレース構造が見られるように、検出器およびトレース層4は誘電体層8から分離されている。検出器10、32、36はそれぞれトレース12、34、38に接続されている。キャパシタンス計への接続は各トレースについて別々のピンを有する貫通コネクタ(図示せず)を通して行われることができ、キャパシタンス計を通じる以外には検出器/トレース対は任意の他の検出器/トレース対に電気的に接続されない。
【0026】
好ましくは、検出器10の中心からトレース12が検出器およびトレース層4のエッジ16に到達する点までの測定された導電性は1メガオーム以下であり、より好ましくは0乃至10,000オームの範囲である。しかしながらトレース12の端部までの検出器10の電気抵抗は誘電体層6を横切る電気抵抗よりも小さくても十分である。
【0027】
検出器およびトレース層4は導電層6又は別々の層へ導電被覆を施すことにより形成されることができる。別々の層は当業者に知られている任意の方法で積層することにより誘電体層6に与えられる繊維又は膜であってもよい。好ましくは反応性ウレタン接着剤または低融点の重合体材料を含む接着剤が層間に使用される。接着剤は接着剤の形態に基づいて、例えばグラビア印刷、ナイフ塗布、パウダーの適用によりまたはウェブとして与えられることができる。
【0028】
本発明の1実施形態では、検出器10とトレース12は誘電体層6または、誘電体層6に接着される膜又は繊維に直接的にスクリーン印刷される。インクは典型的に樹脂又は接着剤と金、銀、銅、黒鉛の粉末、カーボンブラック、ニッケル又は他の金属或いは合金のブレンドにより形成される任意の導電インクであってもよい。これらは炭素ベースのインク、銀ベースのインク、または炭素ベースのインクと銀ベースのインクの組合せであってもよい。導電インクはスクリーン印刷、ブラシによる適用、ローラーによる適用、噴霧、浸塗り、マスキング、真空蒸着、真空付着又は前述の組合せを含むがそれらに限定されない任意の種々の技術で知られている方法を使用して基体上で被覆されることができる。
【0029】
フレキシブルな容量センサ2の導電性基準層8は誘電体層6上の導電被覆、本質的に導電性の膜又は繊維、またはその後誘電体層6に接着される膜または繊維上の導電被覆であってもよい。幾つかの構造では、導電性基準層は好ましくは連続的である。換言すると、所望ならば層に開口を有することができる。好ましくは基準層はフレキシブルである。
【0030】
1実施形態では、導電性基準層8は誘電体層への導電被覆である。これによってセンサが薄くなり、軽くなることを可能にし、可搬用では重要であり、さらに組立てを簡単にしまたは価格を減少する。検出器10とトレース12について説明される材料は導電性基準層8に使用されることもできる。別の実施形態では、導電性基準層8は本質的に導電性の膜又は繊維である。幾つかの本質的に導電性の膜および繊維は例えばめっきされた繊維、炭素を装填されたオレフィン膜、導電性の重合体で被覆された繊維、ステンレス鋼の糸のようなフレキシブルで導電性の糸から構成された繊維、および銀被覆された糸を含んでいる。別の実施形態では、導電性基準層8は導電性被覆を有する膜又は繊維であってもよい。膜又は繊維は好ましくは熱可塑性、熱硬化性、感圧性またはUV硬化可能な接着剤を使用して誘電体層6に接着されることが好ましい。
【0031】
導電性基準層8の電気抵抗は典型的に10,000オームよりも小さい。容量センサ2がユーザの相互動作の位置を決定するために使用されないならば、導電性基準層の電気抵抗は実用程度に低いものであってもよい。
【0032】
さらに、導電性基準層8は連続的な層ではなく検出器およびトレース層4の検出器10およびトレース12と重ねあわされて位置される付加的な検出器およびトレース(図示せず)でパターン成形されることができる。しかしながらこの方法はその検出器10およびトレース12が検出器およびトレース層4の検出器およびトレースのパターンと重ねあわされるように導電性基準層8を位置付けるために付加的な製造上の複雑性を誘起する。
【0033】
図4に示されている1実施形態では、導電性基準層194は検出器およびトレース層104中の検出器110と少なくとも部分的にオーバーラップする層に穴192を有する。好ましくは穴192は検出器110と完全に重なり、整列する。2以上の検出器と、それぞれが検出器と重なる2以上の穴が存在することができる。
【0034】
この構造では、容量センサの電界線は検出器110の上および穴192の下のスペースを占有する。これらは穴192に接近又は入来する人の指等の外部容量オブジェクトにより容易に混乱される。この混乱は容量センサにより感知されるキャパシタンスを変化させ、事象として検出される可能性がある。混乱は容量性オブジェクトが検出器110と電気的接触しなくても生じる。本発明の導電性基準層194は外部の容量性オブジェクトから検出器およびトレース層104を遮蔽する。検出器110とオーバーラップする導電性基準層194の穴は検出器の上の領域に電界線を集中し、システムを検出器110で生じる事象に対してより敏感にし、検出器に対する周囲物の接近による誤った指示を受けにくくする。さらに、導電性基準層を含まない容量性センサは外部電磁界、浮遊容量、静電気からの干渉と、外部容量性オブジェクトのトレースとの接触による誤った事象をさらに受けやすくなる。
【0035】
図4に示されている容量センサ190の誘電体層106は、検出器110と基準層194との間の距離の変化と反対に、キャパシタンスの変化が容量性本体の接近により生じる可能性があるので、圧縮性又は弾性である必要はない。誘電体層6は任意の適切に薄く、フレキシブルな電気的抵抗材料であってもよい。
【0036】
図3は付加的なフレキシブルな誘電体層64と導電性基準層66を有する容量センサ62を示している。第2のフレキシブルで弾性の誘電体層64は本来の誘電体層6と反対側の表面上の検出器およびトレース層4上に設けられている。検出器およびトレース層4と反対側の第2の誘電体層64の表面に隣接して第2の導電性基準層66が存在する。第2のフレキシブルで弾性の誘電体層と第2の導電性基準層に使用される材料は前述した誘電体層と導電性基準層と同じ材料であり、同じ物理的特性を有する。
【0037】
絶縁層のような他の層はセンサに設けられることができ、好ましくはフレキシブルである。絶縁層は被覆され、積層され、ステッチされまたはその他の方法で容量センサ2、30、62または190の外部表面の一方又は両者に与えられることができる。これらの層は任意の材料から任意の方法で構成されることができ、それによってセンサ全体のフレキシブル性は依然として許容される。通常、これらの材料は本発明の容量センサの典型的な薄い形状を維持する。外部層に可能な材料は、織物、皮革又はその他の皮、膜又は被覆を含んでいる。絶縁層はそれぞれ多数の材料および層の複合物であってもよく、上部および下部の絶縁層は同じ組織である必要はない。
【0038】
装飾的なグラフィック又は情報、例えばタッチセンサ又はディスプレイ或いはタッチセンサが与えられているか接続されている他の装置についての情報又は命令はセンサ上の最も外部の絶縁層に印刷されることができる。典型的にセンサの上部表面、ユーザに与えられた表面は各検出器の位置および機能を指示するためのグラフィックを含んでいる。装飾的および機能的の両者の特徴を与えるために材料が選択されることができる。絶縁層の機能は視覚的または触覚的、審美性、接着または穿孔に対する抵抗、しみに対する撥水性、こぼれた液体に対する保護、赤外線劣化に対する耐性等のような保護を含むことができる。センサの下部層は装飾又は情報的なグラフィックが典型的に含まれない点を除いて上部層に類似して機能を行うために類似の材料で作られることができる。
【0039】
容量センサ62では、キャパシタンス計14は導電性基準層8、第2の導電性基準層66、各トレース12に接続されている。導電性基準層8は第1の電圧であり、トレース12は第2の電圧であり、第2の基準層66は第3の電圧であり、第1および第2の電圧は少なくとも0.1ボルトの差を有し、第2および第3の電圧は少なくとも0.1ボルトの差を有する。1実施形態では、第1および第2の電圧は少なくとも1.0ボルトの差を有し、第2および第3の電圧は少なくとも1.0ボルトの差を有する。第1および第3の電圧は等しいことが好ましい。1実施形態では、第1および第3の電圧は基準電圧を形成し、容量センサの動作期間中一定に維持される。1実施形態では、基準電圧は接地電位又はセンサ環境の接地電位に等しく維持される。これは容量センサを外部干渉および放電から最良に隔離する。
【0040】
第1の導電性基準層8と第2の導電性基準層66はそれぞれ2つの別々のキャパシタを形成するために検出器およびトレース層4と結合する。好ましくは、各導電性基準層上の第1および第3の電圧は等しく、それによって2つの別々のキャパシタが電気的に並列である。これは2つの別々のキャパシタをより大きなキャパシタの単一キャパシタとして扱うことができてメーター14の要求を簡単にする。より大きなキャパシタンスはまた典型的にセンサの感度も改良し、これは検出器およびトレース層4の両側上に導電性基準層を含む1つの利点である。第2の導電性基準層66はまた第1の導電性基準層8と同じ方法で干渉からセンサを遮蔽する。
【0041】
第1の導電性基準層8が検出器およびトレース層4の各検出器上に穴を有し、誘電体6が圧縮可能で弾性であるならば、第2の導電性基準層66は主としてセンサを干渉から遮蔽する助けをするように動作する。
【0042】
圧縮可能な誘電体が組み込まれているセンサの場合、センサのキャパシタンスは誘電体層6の圧縮と逆に変化する。検出器10に加えられる力は誘電体層6を圧縮し、したがって検出器とトレース層4と導電性基準層8との間のキャパシタンスを増加させる。力が除去されるか又は単に軽減されるとき、検出器とトレース層4と導電性基準層8との間の分離距離は増加し、容量センサ2のキャパシタンスは減少する。
【0043】
誘電体が圧縮可能ではなく検出器およびトレース層4で検出器10と重なる穴が導電性基準層4に存在する場合、キャパシタンスは人の指のような容量性本体の接近と共に増加する。両者の場合、キャパシタンスの変化はメーター14により監視されることができ、メーター14はその後無線等、電気装置の付勢のような所望の応答を開始できる。
【0044】
キャパシタンスの変化を監視するために、第1の電圧が導電性基準層8に与えられ、第2の電圧がトレース12に与えられる。検出器およびトレース層4上に2以上のトレースが存在する場合、各トレースは別々の電圧(例えば第2、第3、第4、第5等の電圧)を得る。2以上のトレースが存在する場合、好ましくは電圧は逐次的にトレースに与えられる。1実施形態では、電圧が逐次的に与えられ、実質的に等しい。好ましくは導電性基準層に与えられる電圧はトレースに与えられる電圧とは少なくとも0.1ボルト、または別の実施形態では1ボルトよりも大きく異なっている。
【0045】
検出器およびトレース層4のエッジで、貫通コネクタ(図示せず)はトレース12との電気接触を行うために使用される。貫通コネクタの動作の原理は電子装置でよく知られている。絶縁体により被覆されている導体との電気接続を行うとき、貫通コネクタは絶縁体を通して導体内部へ「噛む」のに使用される。貫通コネクタは歯を有し、それらはトレース12と導電性基準層8および存在するならば潜在的に導電性基準層66へ与えられる。1実施形態では、トレースはより容易に接続されるように他の層を通過して延在する。複数の検出器10とトレース12を有する本発明の別の実施形態では、コネクタの別々の歯がそれぞれ別々のトレースに接触することができ、それによってメーター14は圧力が各検出器又は多数の検出器に加えられるときにキャパシタンスの変化を感知するために使用されることができる。貫通コネクタの使用は大量生産を簡単にする。
【0046】
貫通コネクタはメーター14をトレース12に接続し、メーター14を導電性基準層8へ接続することによりキャパシタンス計14への本発明のフレキシブルな容量センサ2の接続を可能にする。キャパシタンス計14は誘電体層6を横切る検出器10から導電性基準層8までの電圧を測定し、その電圧を基準電圧と比較する。検出器10の誘電体層6を横切るキャパシタンスが変化するならば、検出器10を横切る電圧も変化し、電圧出力信号は検出器10を横切る基準電圧と公称上の電圧との間の変化する差に基づいて発生される。検出器10へ加えられる力が減少され、誘電体層6がその本来の大きさへ膨張すると、キャパシタンスは減少する。
【0047】
この構成の検出器のキャパシタンスは種々の電気的方法により測定されることができ、そのうちの2つをここで説明する。電気測定はトレースの抵抗が変化せず、個々の検出器のキャパシタンスだけを変化するという事実を使用する。したがって各検出器およびトレースの組合せの測定可能なRC時定数特性は検出器のキャパシタンスの変化だけによって変化する。1つの方法は電圧シフト方法であり、他の方法は周波数応答特性の位相シフトである。
【0048】
電圧シフト方法と呼ばれる第1の方法では、トレースに接続される直列抵抗を使用する。キャパシタンス計14は(1)検出器10の放電期間中にトレースおよび検出器の電圧の設定減少を得るための時間、(2)検出器10の放電の開始から設定時間中のトレースおよび検出器の電圧の減少、(3)検出器10の充電期間中のトレースおよび検出器の電圧の増加、または(4)検出器10の充電の開始から設定時間中のトレースおよび検出器の電圧の増加のうちの1つを探す。これらの4つの数の任意の1つはRC時定数の決定、したがって検出器のキャパシタンスの変化の測定を可能にする。
【0049】
位相シフト方法では、時間的に変化する電圧信号が検出器およびトレース層4に与えられる。接地への抵抗は導電性基準層8に接続されている。抵抗は与えられた信号と遅延した信号との間の位相シフトを検出器およびトレース層4を通して測定するために使用される。検出器およびトレース層4のキャパシタンスの存在により遅延が生じるので、遅延の変化はキャパシタンスの変化を決定するために使用されることができる。元の信号と遅延信号の振幅はシステムの状態についてのより多くの情報を生成するために比較されることもできる。技術で知られているように、電圧信号の通常の形態はインパルス、正弦波、方形波を含んでいる。好ましくは交流電圧信号は10kHzよりも大きい周波数を有する。
【0050】
デジタル情報、減衰時定数又は位相シフトはネットワークの抵抗―容量特性の連続的な時間変化と、センサ10の状態を表す。より良好な信号対雑音比を実現するために、平均化および濾波は連続的なデータ流に適用されることができる。
【0051】
時定数方法および位相シフトは電磁干渉と漂遊容量の影響を受けやすい。したがって信号の雑音内容は真の状態を不明確にする可能性がある。サンプリングがマイクロ制御装置の設定可能な中断によって規定された間隔で行われる。サンプリング理論と高周波数事象のデジタル再構成を支配するナイキスト規準により示されたサンプリングを経て、半分未満のサンプリング周波数で発生する事象は適切に捕捉されることができる。個々のサンプリング時に、それぞれ数マイクロ秒程度の多数のサンプルがアナログデジタル変換器により誘起されたエラーと電磁効果を減少させるために共に平均される。サンプリングは規則的な時間間隔で行われるか、または雑音スペクトルがサンプリング間隔と良好に相関されないようにランダムな間隔で抽出するのが有効である。
【0052】
抽出されたデータはその後有限インパルス応答フィルタまたは無限インパルス応答フィルタのいずれかを通過される。これらのフィルタはさらに電力線のような電源からの抽出されたデータに対する雑音と干渉の影響を減少させる。この方法によって、検出器のキャパシタンスの良好な評価は位相シフト又は時定数の良好な評価を通して決定されることができる。
【0053】
異なるフィルタを縦続接続することによってデータの異なる解釈が可能になる。例えば1組のフィルタはシステムに対する長期の変化(例えば誘電体層6の弾性の漸進的損失)を除去又は無効にするために使用され、したがって安定なベースラインを与え、他のフィルタは短時間の変化(即ち検出器10を押すこと)を隔離する。異なるフィルタの選択は簡単なサンプリングおよびしきい値との比較よりも大きな改良を行う。
【0054】
容量センサ14は典型的に較正を必要とする。環境の変化、材料の変化、外部電磁界によってベースラインキャパシタンスが時間で変動する傾向があるので、較正が必要である。特に発泡体から作られる誘電材料では、クリープとヒステレシスが最小にされた発泡体を使用しても、キャパシタンスはやはり時間と共に変化する。再度較正されることのできるセンサは常にそれができないセンサよりも頑丈であり、感度が高い。
【0055】
センサ14を較正するための3つの方法が存在する。第1の方法は製造時にプログラム較正設定することである。第2の方法はそのシステムが部分的にそれ自体を初期化する度に、即ちスタートアップ時にセンサ14を較正し、大きい時間スケールで幾らかの変化のエラーを効率的に減少することである。この方法は大きい時間スケールで幾らかの変化のエラーを効率的に減少する。第3の方法では、センサ14は異質の電気雑音を濾波し偶然の接触または他の接触を無視することによって状態を変化するために連続的に較正される。キャパシタンスを感知し連続的な自己較正、雑音濾波、再構成を組み込むように設計された市販の電子モジュールが存在する。
【0056】
[例]
例1
スイッチパネルは図5に示されているように多数の層を共に積層することにより作られた。全ての割合は特に特定されていなければ重量パーセントである。
【0057】
2つの同一の弾性構造が作られ、順に以下の構成からなる。
I)メキシコのDerivadosのPolymerossからの100g/m CelFil 100不織ポリエステル不織繊維の保護層104。
II)ミネソタ州St. Paulの3M Corporationからの100ミクロンの厚さのVelostat 1704 導電性膜の第1の導電層101。
III)マサチュセッツ州Deerfield Urethaneからの8ミルの厚さのDuraflex PT9300の弾性分離層102。第1の導電層101は装置を外部干渉から遮蔽するために接地平面として使用された。
【0058】
次に、第2の導電層108は保護層104でのように同じ不織繊維で開始して作られた。これはノースカロライナ州GastoniaのNovenからの60%のHycar 26-1199結合剤と、スイスのBodioのTimcalからの10%のSFG-15グラファイトと、30%の水の混合物からなる導電性ペーストで被覆された。ペーストを作るため、グラファイトは攪拌しながら、サウスカロライナ州SpatanburgのMilliken Chemicalからの約10%のSL 6227分散剤と共に水に付加された。次に、Hycar結合剤が付加された。最後に、ペンシルベニア州フィラデルフィアのRohm and HaasからのアクリゾールRM-8W増粘剤がB型粘度計で測定されるとき粘度が12,000cPに到達するまで付加された。
【0059】
このペーストは図6で示されているパターン化された構造を生成するためにポリエステル不織繊維にスクリーン印刷された。検出器領域120、トレース122、ピン接続124、基準層接続126が印刷された。印刷後、繊維は水分を飛ばし、被覆を繊維に結合するために15分間強制空気炉で乾燥された。次に、導電被覆はミシガン州Port HuronのAcheson ColloidsからのPE-001の銀ペーストで塗装され、炉に戻されて乾燥された。貫通ピンコネクタ(図示せず)の半分である雌型が取付けられ、それによって各検出器からの別々のピンによりトレースを貫通した。
【0060】
この印刷されたシートは2つの同一の弾性構造間に位置され、それによって不織保護層104は結果的な構造の外部に置かれた。別々の絶縁された銅線はこれらを印刷の接地接続に接続するために各導電膜に取付けられた。隣接層はミネソタ州St. Paulの3M CorporationからのSuper 77噴霧接着剤を使用して共に接着された。
【0061】
ピンコネクタは雄型の対応部に取付けられ、その対応部は次に遮蔽された同軸ケーブルに取付けられ、それによってケーブルの接地シースは第1の導電層に接続された。中心導体は各トレースに逐次的に接続された。同軸ケーブルの他端部はTriplett 2102マルチメーターのキャパシタンス測定スロットに挿入され、そのマルチメーターは小さいキャパシタンスを測定するように設定された。各トレースと基準層との間のキャパシタンスは最初は休止状態、その後は弾性の分離層を最大限に圧縮するように検出器を押した状態で2度測定された。
【0062】
例2
第2の構造は弾性の分離層102の重合体がニューヨーク州Ballston SpaのSpecialty Silicone Productsからの3ミルの厚さのM823シリコーン膜で置換される点を除いて例1の構造と同じに作られた。
【0063】
例3
第2の構造は弾性の分離層102の重合体がウエストバージニア州HuntingtonのRubberlite Incorporatedからの44ミルの厚さのT-1505 HypurCELポリウレタン発泡体で置換される点を除いて例1の構造と同じに作られた。
【0064】
表Aは例1−3の各サンプルの測定されたキャパシタンスを示している。これらの値はパネルからマルチメーターまでのケーブル間のキャパシタンスの44pFを差し引いた後のものである。印刷された検出器およびトレース素子のパターンは図6に示されている。検出器120は長いトレース122と短いトレース121により装置のエッジに接続された。また接地接続126およびピン接続124が印刷された。
【表1】

【0065】
表Aは薄い誘電体がより大きなキャパシタンスを与えるが厚い誘電体は(静止値に関して)キャパシタンスでより大きな相対変化を与えることができることを示している。いずれが好ましいかは応用環境、所望される感度、検出電子装置の分解能にしたがう。
【0066】
本発明の技術的範囲はその主要な設計特性を組込む全ての変形を含み、本発明の技術的範囲および限定は特許請求の範囲とそれらの等価物により決定されることが意図されている。それゆえ、ここで説明された本発明の概念は相互に交換可能であり、および/またはこれらは本発明のさらにその他の入れ替えで共に使用されることができ。その他の変形および置換が本発明の技術的範囲を逸脱せずに好ましい実施形態の前述の説明から当業者に明白であることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】全てキャパシタンス計に接続されている導電性基準層、フレキシブルで弾性の誘電体層、検出器およびトレース層を有する容量センサの概略図。
【図2】2以上のトレースと2以上の検出器を有する容量センサの概略図。
【図3】付加的な誘電体層と導電基準層とを有する容量センサの概略図。
【図4】検出器およびトレース層の検出器とオーバーラップする導電性基準層に穴を有する容量センサの概略図。
【図5】付加的に随意選択的な外部層を有する図3に示されている付加的な誘電および導電性基準層を備えた容量センサの概略断面図。
【図6】検出器、トレース、基準層接続を示している導電層で使用されることができる導電パターンを示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側の第1および第2の表面と、8乃至250マイクロメートルの範囲の厚さを有するフレキシブルで弾性の第1の誘電体層と、
第1の誘電体層の第1の表面上に設けられている導電性の検出器およびトレース層と、
第1の誘電体層の第2の表面上の第1の導電性基準層と、
導電性の検出器およびトレース層と、第1の導電性基準層とに電気的に接続されているキャパシタンス計とを具備している容量センサ。
【請求項2】
第1の導電性基準層は第1の電圧を有し、検出器およびトレース層は第2の電圧を有し、第1および第2の電圧は少なくとも0.1ボルトの差を有している請求項1記載の容量センサ。
【請求項3】
第1の誘電体層は基本的に空泡のない膜で構成されている請求項1記載の容量センサ。
【請求項4】
第1の誘電体層は50乃至150バールの範囲の負荷が加えられるとき50%圧縮される請求項3記載の容量センサ。
【請求項5】
導電性の検出器およびトレース層は2以上の個々に電気的にアドレスされた検出器およびトレースを具備している請求項1記載の容量センサ。
【請求項6】
キャパシタンス計は各トレースおよび第1の導電性基準層に電気的に接続され、第1の導電性基準層は第1の電圧を有し、各トレースは第2の電圧を有している請求項5記載の容量センサ。
【請求項7】
導電性の検出器およびトレース層は導電インクによって印刷された繊維を有している請求項1記載の容量センサ。
【請求項8】
フレキシブルで弾性の第1の誘電体層と反対側の表面上の導電性の検出器およびトレース層上に設けられているフレキシブルで弾性の第2の誘電体層と、
導電性の検出器およびトレース層と反対側の表面上に設けられたフレキシブルで弾性の第2の誘電体層上に設けられている第2の導電性基準層と、
第2の導電性基準層にさらに電気的に接続されているキャパシタンス計とをさらに具備している請求項1記載の容量センサ。
【請求項9】
第1の導電性基準層は第1の電圧を有し、前記検出器およびトレース層は第2の電圧を有し、第2の導電性基準層は第3の電圧を有し、第1および第2の電圧は少なくとも0.1ボルトの差を有し、第2および第3の電圧は少なくとも0.1ボルトの差を有している請求項8記載の容量センサ。
【請求項10】
両側の第1および第2の表面を有するフレキシブルで弾性の第1の誘電体層と、
第1の誘電体層の第1の表面上に設けられ、少なくとも個々に電気的にアドレスされた2つの検出器およびトレース層と導電性検出器およびトレース層と、
完全に検出器とオーバーラップする第1の導電性基準層と、
各トレースと、第1の導電性基準層とに電気的に接続されているキャパシタンス計とを具備しているフレキシブルな容量センサ。
【請求項11】
第1の導電性基準層は第1の電圧を有し、検出器およびトレース層は第2の電圧を有し、第1および第2の電圧は少なくとも0.1ボルトの差を有している請求項10記載の容量センサ。
【請求項12】
フレキシブルで弾性の第1の誘電体層は発泡体で構成されている請求項10記載の容量センサ。
【請求項13】
第1の誘電体層は0.14バールの間の負荷が加えられるとき10乃至50%の範囲で圧縮される請求項10記載の容量センサ。
【請求項14】
導電性の検出器およびトレース層は導電インクによって印刷された繊維を具備している請求項10記載の容量センサ。
【請求項15】
フレキシブルで弾性の第1の誘電体層と反対側の表面上の導電性の検出器およびトレース層上に設けられているフレキシブルで弾性の第2の誘電体層と、
導電性の検出器およびトレース層と反対側の表面上のフレキシブルで弾性の第2の誘電体層上に設けられている第2の導電性基準層と、
第2の導電性基準層にさらに電気的に接続されているキャパシタンス計とをさらに具備している請求項10記載の容量センサ。
【請求項16】
第1の導電性基準層は第1の電圧を有し、検出器およびトレース層は第2の電圧を有し、第2の基準層は第3の電圧を有し、第1および第2の電圧は少なくとも0.1ボルトの差を有し、第2および第3の電圧は少なくとも0.1ボルトの差を有している請求項15記載の容量センサ。
【請求項17】
両側の第1および第2の表面を有し、スペーサ繊維であるフレキシブルで弾性の第1の誘電体層と、
第1の誘電体層の第1の表面上の導電性検出器およびトレース層と、
第1の誘電体層の第2の側面上の第1の導電性基準層と、
検出器およびトレース層と、第1の導電性基準層とに電気的に接続されているキャパシタンス計とを具備している容量センサ。
【請求項18】
導電性検出器およびトレース層は2以上の個々に電気的にアドレスされた検出器およびトレースを具備し、キャパシタンス計は各トレースと第1の導電性基準層とに電気的に接続されており、第1の導電性基準層は第1の電圧を有し、各トレースは第2の電圧を有している請求項17記載の容量センサ。
【請求項19】
導電性検出器およびトレース層は導電インクによって印刷された繊維を具備している請求項17記載の容量センサ。
【請求項20】
フレキシブルで弾性の第1の誘電体層と反対側の表面上の導電性の検出器およびトレース層上に設けられているフレキシブルで弾性の第2の誘電体層と、
導電性の検出器およびトレース層と反対側の表面上のフレキシブルで弾性の第2の誘電体層上に設けられている第2の導電性基準層と、
第2の導電性基準層にさらに電気的に接続されているキャパシタンス計とをさらに具備している請求項17記載の容量センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−526228(P2009−526228A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−554297(P2008−554297)
【出願日】平成19年2月6日(2007.2.6)
【国際出願番号】PCT/US2007/003104
【国際公開番号】WO2007/094998
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(599060788)ミリケン・アンド・カンパニー (65)
【氏名又は名称原語表記】Milliken & Company
【Fターム(参考)】