説明

印刷指示装置、印刷指示プログラム及び記録媒体

【課題】たとえ、印刷条件の設定に不慣れで各印刷機能の処理内容をよく知らないユーザであっても、失敗することなく所望の印刷物を容易に得ることができる印刷指示装置を実現する。
【解決手段】本発明に係る印刷指示装置10は、印刷装置の備える所定の印刷機能について、印刷機能毎に、当該印刷機能を用いて印刷処理を行って仕上がる印刷イメージを表わすイメージ画像であって、連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像を記憶したイメージ画像記憶部54を備え、指示検出部32が、マウスを用いて所定の印刷機能の何れかをユーザが指定したことを検出すると、対応する印刷機能のイメージ画像をイメージ画像記憶部54より読み出して表示制御部31が表示部に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データの印刷処理を行う印刷装置に対して、複数の印刷機能より構成される、当該データの印刷処理に用いる印刷条件を指示する印刷指示装置、印刷指示プログラム及びその記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタドライバの多機能化、高性能化が進んできている。このようなプリンタドライバを有効活用して、ユーザがスムーズに印刷作業を行うことができる支援機能として、従来では、ヘルプという機能が付加されている。
【0003】
このヘルプ機能では、ユーザが印刷設定の方法等について調べる場合に、例えば画面上のヘルプキーを押下することにより、その内容の説明文を画面に表示することができる。
【0004】
ユーザは、ヘルプ機能を用いて印刷設定の方法を調べることにより、印刷機器に対して印刷を実行する前に、所望の印刷設定に正しく設定されているか否かを確認することができる。
【0005】
しかしながら、表示される説明文は、ユーザが印刷機器やコンピュータ等に関する一定の知識をもっていることを前提に記載されており、一定の知識をもたないユーザがこの説明文を読んでも印刷設定の方法を理解することは容易ではない。
【0006】
一方、特許文献1には、ユーザの目的とする印刷についての所望の出力様式に基づき作成した印刷データの印刷イメージを画面に表示するデータ処理装置が開示されている。
【0007】
ユーザは、店舗等に設置された印刷装置による印刷サービスを利用する前に、このデータ処理装置を利用することにより、予め印刷イメージを確認することが可能となる。
【特許文献1】特開2007−328448号公報(2007年12月20日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の構成では、印刷イメージとして、実際に印刷されたときのページの見え方をそのまま表したものを表示するようになっている。そのため、Nin1印刷や、ステープル印刷、ウォーターマーク印刷等の、特徴のある印刷機能については比較的容易に確認できるが、フィットぺージ印刷や、OHP合い紙印刷など、実際に印刷されたときのページの見え方がそのまま表示されても、処理内容を把握し難いものについては、選択した印刷機能が適性であるか否かを把握することは容易ではないという問題を生じる。
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、実際に印刷されたときのページの見え方をそのまま表したものでは、処理の内容を把握することが難しいような印刷機能を含め、各印刷機能にて実施される処理の内容をユーザが容易に把握できるようにして、たとえ、印刷条件の設定に不慣れで各印刷機能の処理内容をよく知らないユーザであっても、失敗することなく所望の印刷物を容易に得ることができる印刷指示装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の印刷指示装置は、上記課題を解決するために、データの印刷処理を行う印刷装置に対して、複数の印刷機能より構成される、当該データの印刷処理に用いる印刷条件を指示する印刷指示装置であって、前記印刷装置の備える所定の印刷機能について、印刷機能毎に、当該印刷機能を用いて印刷処理を行って仕上がる印刷イメージを表わすイメージ画像であって、連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像を記憶したイメージ画像記憶部と、指示入力装置を用いて前記所定の印刷機能の何れかを指定する第1のユーザ操作が行われたことを検出すると、対応する印刷機能のイメージ画像をイメージ画像記憶部より読み出して表示部に表示させる第1の表示制御手段とを備えることを特徴としている。
【0011】
上記の構成によれば、イメージ画像記憶部には、印刷装置の備える所定の印刷機能について、印刷機能毎に、当該印刷機能を用いて印刷処理を行って仕上がる印刷イメージを表わすものであって、連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像が記憶されている。そして、第1の表示手段が、指示入力装置を用いて前記所定の印刷機能の何れかを指定する第1のユーザ操作が行われたことを検出すると、対応する印刷機能のイメージ画像を前記イメージ画像記憶部より読み出して表示部に表示する。
【0012】
これにより、ユーザは、所定の印刷機能については、仕上がりの印刷イメージを、連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像にて確認できるので、印刷条件の設定に不慣れで、各印刷機能の処理内容をよく知らないユーザであっても、失敗することなく所望の印刷物を容易に得ることができる。
【0013】
本発明の第1の印刷指示装置においては、さらに、前記表示部に表示されたデータファイルのアイコンに対し、前記指示入力装置を用いて所定の操作が行われたことを検出すると、前記データファイルに対する印刷条件の設定を可能とし、指示入力を受け付けるユーザインターフェース画面を前記表示部に表示させるユーザインターフェース手段を備え、前記ユーザインターフェース手段が、前記第1の表示制御手段として機能し、前記ユーザインターフェース画面に対して、前記所定の印刷機能の何れかを指定する前記第1のユーザ操作が行われたことを検出すると、当該ユーザインターフェース画面における所定領域に、対応する印刷機能のイメージ画像を表示させる構成とすることもできる。
【0014】
上記構成によれば、ユーザインターフェース手段が、表示部に表示されたデータファイルのアイコンに対し、指示入力装置を用いて所定の操作が行われたことを検出すると、前記データファイルに対する印刷条件の設定を可能とし、指示入力を受け付けるユーザインターフェース画面を表示させる。
【0015】
したがって、ユーザは、アプリケーションを起動したり、ユーティリティの印刷設定画面を呼び出したりすることなく、この表示されたユーザインターフェース画面を用いて、所望の印刷条件を設定することができる。これにより、所望の出力条件にてより簡単にデータを出力させることができる。
【0016】
しかも、上記構成では、このユーザインターフェース画面において、所定の印刷機能について、前述した連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像が表示されるので、印刷条件の設定に不慣れで、各印刷機能の処理内容をよく知らないユーザであっても、ユーザインターフェース画面を用いて、失敗することなく所望の印刷物を容易に得ることができる。
【0017】
本発明の第2の印刷指示装置は、上記課題を解決するために、データの印刷処理を行う印刷装置に対して、複数の印刷機能より構成される、当該データの印刷処理に用いる印刷条件を指示する印刷指示装置であって、前記印刷装置の備える所定の印刷機能について、印刷機能毎に、当該印刷機能を用いて印刷処理を行って仕上がる印刷イメージを表わすイメージ画像であって、連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像を記憶したイメージ画像記憶部と、指示入力装置を用いて前記所定の印刷機能の何れかを含む印刷条件での印刷指示を前記印刷装置に送出する第2のユーザ操作が行われたことを検出すると、対応する印刷機能のイメージ画像を前記イメージ画像記憶部より読み出して表示部に表示させる第2の表示制御手段とを備えることを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、イメージ画像記憶部には、印刷装置の備える所定の印刷機能について、印刷機能毎に、当該印刷機能を用いて印刷処理を行って仕上がる印刷イメージを表わすものであって、連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像が記憶されている。そして、第2の表示手段が、指示入力装置を用いて前記所定の印刷機能の何れかを含む印刷条件での印刷指示を前記印刷装置に送出する第2のユーザ操作が行われたことを検出すると、対応する印刷機能のイメージ画像をイメージ画像記憶部より読み出して表示部に表示する。
【0019】
これにより、ユーザは、指示入力装置を用いて印刷指示を入力して、印刷装置に送出させるにあたり、仕上がりの印刷イメージを、連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像にて確認できるので、印刷条件の設定に不慣れで、各印刷機能の処理内容をよく知らないユーザであっても、失敗することなく所望の印刷物を容易に得ることができる。
【0020】
本発明の第2の印刷指示装置においては、さらに、前記表示部に表示されたデータファイルのアイコンに対し、前記指示入力装置を用いて所定の操作が行われたことを検出すると、前記データファイルに対する印刷条件の設定を可能とし、指示入力を受け付けるユーザインターフェース画面を前記表示部に表示させるユーザインターフェース手段を備え、前記ユーザインターフェース手段が、前記第2の表示制御手段として機能し、前記ユーザインターフェース画面に対して、前記所定の印刷機能の何れかを含む印刷条件での印刷指示の送出する前記第2のユーザ操作が行われたことを検出すると、当該ユーザインターフェース画面における所定領域に、対応する印刷機能のイメージ画像を表示させる構成とすることもできる。
【0021】
上記構成によれば、ユーザインターフェース手段が、表示部に表示されたデータファイルのアイコンに対し、指示入力装置を用いて所定の操作が行われたことを検出すると、前記データファイルに対する印刷条件の設定を可能とし、指示入力を受け付けるユーザインターフェース画面を表示させる。
【0022】
したがって、ユーザは、アプリケーションを起動したり、ユーティリティの印刷設定画面を呼び出したりすることなく、この表示されたユーザインターフェース画面を用いて、所望の印刷条件を設定することができる。これにより、所望の出力条件にてより簡単にデータを出力させることができる。
【0023】
しかも、上記構成では、このユーザインターフェース画面において、所定の印刷機能について、ユーザが、ユーザインターフェース画面を用いて、所定の印刷機能の何れかを含む印刷条件での印刷指示の送出を指示し場合に、前述した連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像が表示されるので、印刷条件の設定に不慣れで、各印刷機能の処理内容をよく知らないユーザであっても、ユーザインターフェース画面を用いて、失敗することなく所望の印刷物を容易に得ることができる。
【0024】
本発明の第2の印刷指示装置においては、さらに、前記印刷装置より印刷処理の完了を表わす情報を受信する受信手段をさらに備え、前記第2の表示制御手段は、前記受信手段が印刷処理の完了を表わす前記情報を受信するまで、前記イメージ画像を前記表示部に繰り返し表示する構成とすることもできる。
【0025】
本発明の第2の印刷指示装置においては、さらに、前記第2の表示制御手段は、前記イメージ画像を表示してから所定の時間が経過したのち、前記印刷指示を前記印刷装置に送出する構成とすることが好ましい。
【0026】
上記の構成によれば、イメージ画像を表示してから所定の時間が経過したのち印刷指示が印刷装置に送出されるので、ユーザはこの所定の期間に、イメージ画像より印刷条件の設定に誤りがなかったかどうか確認することができ、ある場合は、何らかの手段を用いて指示を取り消させることができる。
【0027】
この場合、特に、前記印刷装置に対して、前記印刷処理の取り消しまたは中断を指示するキャンセル指示を送出するキャンセル指示送出手段をさらに備える構成とすることが好ましく、これによれば、キャンセル指示送出手段を用いて、印刷指示を簡単に取り消すことができる。
【0028】
また、このようなキャンセル指示送出手段は、前記ユーザインターフェース手段を備える構成であれば、該ユーザインターフェース手段をキャンセル指示送出手段として機能させ、前記ユーザインターフェース画面にて、前記印刷処理の取り消しまたは中断を指示するキャンセル指示の受け付けさせる構成とすることが好ましい。
【0029】
前記第1、第2の印刷指示装置において、さらに、各印刷機能のイメージ画像としては、アニメーション画像とすることができる。アニメーション画像とした場合、連続して表示される前記画像は、アニメーション画像を構成するフレーム画像となる。
【0030】
また、前記第1、第2の印刷指示装置において、イメージ画像記憶部にイメージ画像が記憶される前記した所定の印刷機能としては、カラーモード印刷、フィットぺージ印刷、オーバーレイ印刷、ウォーターマーク印刷、OHP合い紙印刷、180度回転印刷、パンチ印刷、ステープル印刷、黒色印刷、明るさ調整印刷、及び部単位印刷のうちの何れか上げることができる。
【0031】
なお、上記印刷指示装置は、コンピュータによって実現しても良い。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記印刷指示装置をコンピュータにおいて実現する印刷指示プログラムも本発明の範疇に入る。さらに、上記のような印刷指示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0032】
これにより、実際に印刷されたときのページの見え方をそのまま表したものでは、処理の内容を把握することが難しいような印刷機能を含め、各印刷機能にて実施される処理の内容をユーザが容易に把握できるようにして、たとえ、印刷条件の設定に不慣れで各印刷機能の処理内容をよく知らないユーザであっても、失敗することなく所望の印刷物を容易に得ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
(実施の形態1)
本発明に係る印刷指示装置10及び印刷指示システム100の一実施形態について、図1〜図15を用いて説明する。
【0034】
(1.印刷指示装置10および印刷指示システム100の構成)
図2は、本実施形態にかかる印刷指示システム100の概略構成を示すブロック図である。この図に示すように、印刷指示システム100は、1つ以上の印刷指示装置10と1つ以上の印刷装置1とが通信ネットワークを介して通信可能に接続された構成である。
【0035】
印刷装置1としては、例えば、印刷装置、複写機、複合機などの、データに対して印刷処理を行う装置を用いることができる。
【0036】
印刷指示装置10は、印刷装置1に対して出力するデータおよびこのデータに関する出力条件(出力時に用いる機能の組み合わせ)を指示するものである。印刷指示装置10としては、例えばパーソナルコンピュータ、ワークステーションなどを用いることができる。
【0037】
図1は、印刷指示装置10の概略構成を示すブロック図である。この図に示すように、印刷指示装置10は、ディスプレイ11、表示I/F(インターフェース)12、キーボード(キー入力装置)13、マウス(ポインティングデバイス)14、指示入力I/F15、通信I/F16、制御部20、およびデータ記憶部50を備えている。
【0038】
ディスプレイ11は、制御部20から表示I/F12を介して送られてくる画像データおよび制御信号に応じた画像を表示する表示装置である。ディスプレイ11の構成は画像データに応じた画像を表示できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTディスプレイなどを用いることができる。表示I/F12は、制御部20から出力される画像データおよび制御信号をディスプレイ11に伝達するためのインターフェースである。
【0039】
キーボード13およびマウス14は、ユーザが指示入力を行うための指示入力装置であり、これらの指示入力装置に対するユーザの操作内容は指示入力I/F15を介して制御部20に伝達される。なお、本実施形態ではポインティングデバイスとしてマウスを用いているが、これに限らず、例えばトラックボール、トラックパッド、ポインティングスティック、ジョイスティック、ペン入力装置などを用いてもよい。
【0040】
通信I/F16は、通信ネットワークを介して印刷装置1等の他の装置との通信を行うための通信手段である。上記の通信ネットワークとしては、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等を利用できる。
【0041】
制御部20は、印刷指示制御部30とアプリケーション処理部40とを備えている。
【0042】
アプリケーション処理部40は、各種アプリケーションソフトウェアを実行する処理部である。上記のアプリケーションソフトウェアとしては、例えば、ワープロソフト、表計算ソフト、画像処理ソフト、画像閲覧ソフトなどが挙げられる。
【0043】
印刷指示制御部(第1の表示制御手段、ユーザインターフェース手段、キャンセル指示送出手段、受信手段)30は、印刷装置1に対してユーザの指示に応じた出力条件でデータを出力させるための処理を行う印刷指示ソフトウェアを実行する処理部であり、表示制御部31、指示検出部32、通信制御部33、記憶制御部34、出力データ生成部35、および印刷指示部36を備えている。
【0044】
表示制御部31は、表示I/F12を介してディスプレイ11に表示させる表示内容を制御する。
【0045】
指示検出部32は、キーボード13およびマウス14に対するユーザの操作内容(例えば、キー操作、ドラッグ操作、ドロップ操作、クリック操作など)を検出する。
【0046】
通信制御部33は、通信I/F16および通信ネットワークを介した印刷装置1等の他の装置との通信を制御する。
【0047】
記憶制御部34は、データ記憶部50に対する情報の書き込み、およびデータ記憶部50からの情報の読み出しを制御する。
【0048】
出力データ生成部35は、印刷装置1に送信する出力データを生成する。
【0049】
印刷指示部36は、データの出力条件、すなわちデータの出力処理を行わせる印刷装置1およびこの印刷装置1において用いる出力処理機能の組み合わせを決定し、印刷装置1に対して印刷指示を行う。
【0050】
データ記憶部50は、制御部20の処理で用いられる各種データを記憶する記憶部であり、登録リスト記憶部51、履歴リスト記憶部52、設定記憶部53、及びイメージ画像記憶部54を備えている。
【0051】
登録リスト記憶部51および履歴リスト記憶部52は、データの出力条件(出力処理を行う印刷装置1および印刷装置1において出力処理時に用いる出力処理機能)のリスト(一覧表)を記憶する記憶部である。なお、登録リスト記憶部51はユーザから登録指示された出力条件のリストである登録リストを記憶し、履歴リスト記憶部52は印刷装置1において実行された出力条件のリストである履歴リストを記憶する。
【0052】
設定記憶部53は、ディスプレイ11に表示させる表示画面(ユーザインターフェース画面)の設定内容、通信ネットワークを介して印刷指示装置10に通信可能に接続されている各印刷装置1が有する機能などを記憶する。また、設定記憶部53は、ユーザからの指示入力の内容、登録リストあるいは履歴リストに書き込むためのデータ等を一時的に記憶する。
【0053】
イメージ画像記憶部54は、所定の印刷機能について、当該機能を用いて出力処理を行って仕上がる印刷イメージを表わすイメージ画像であって、連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像を記憶している。なお、印刷機能毎に記憶されているイメージ画像の詳細については、後述する。
【0054】
(2.印刷指示装置10の動作)
(2−1.ユーザインターフェース画面の表示開始処理)
次に、印刷指示装置10の動作について説明する。まず、印刷指示ソフトウェアのユーザインターフェース画面の表示方法について図3を参照しながら説明する。図3は、印刷指示装置10におけるユーザインターフェース画面の表示処理の流れを示すフロー図である。
【0055】
まず、指示検出部32は、図3に示すように、ディスプレイ11の表示画面(デスクトップ画面)に表示されている印刷ファイル(各種データファイル;例えば、文書ファイル、画像ファイル、図表ファイルなどの出力処理の対象となりうるデータのファイル)のアイコンのうちのいずれかがドラッグ操作されたか否かを判断する(S1)。
【0056】
そして、S1においてドラッグ操作がなされたと判断した場合、表示制御部31は、表示I/F12を制御し、後述する図4に示すユーザインターフェース画面画面IF1を表示させ(S2)、後述する図13に示す処理を行う。
【0057】
つまり、初期状態では印刷指示ソフトウェアはバックグラウンドで動作しており、印刷指示ソフトウェアのユーザインターフェース画面はディスプレイ11の表示画面(デスクトップ画面)に表示されていないが、データファイルのアイコンic1をドラッグ操作することにより、ユーザインターフェース画面IF1が表示される。なお、指示検出部32は、例えば、カーソルcu1がアイコンic1上にある状態でマウスのボタンを押したままこのカーソルcu1を表示画面上で所定距離以上移動させたとき、あるいはカーソルcu1がアイコンic1上にある状態でマウスのボタンを押したままこのカーソルcu1を所定の表示領域に移動させたときにドラッグ操作がなされたと判断する。
【0058】
一方、S1においてドラッグ操作がなされていないと判断した場合、指示検出部32は、アプリケーションソフトウェアが起動されたか否かを判断する(S3)。この判断は、例えばキーボード13あるいはマウス14を介してユーザからアプリケーションソフトウェアの起動指示がなされたか否かに基づいて判断してもよく、アプリケーション処理部40の処理状態を検出することによって行ってもよい。
【0059】
そして、S3においてアプリケーションソフトが起動されていないと判断した場合、指示検出部32はS1の処理に戻る。一方、S3においてアプリケーションソフトが起動されたと判断した場合、指示検出部32は、アプリケーションソフトウェアの表示画面において印刷メニュー(出力処理メニュー)が選択されたか否かを判断する(S4)。例えば、ユーザは、アプリケーションソフトウェアの表示画面に表示された印刷メニューに対応するボタンをクリックしたり、ツールバーから印刷メニューを選択操作したりすることによって印刷メニューを選択できる。
【0060】
そして、S4において印刷メニューが選択されていないと判断した場合、指示検出部32はアプリケーションソフトウェアが終了したか否かを判断する(S5)。そして、終了していないと判断した場合にはS4の処理に戻り、終了していると判断した場合にはS1の処理に戻る。
【0061】
一方、S4において印刷メニューが選択されたと判断した場合、表示制御部31は、表示I/F12を制御し、後述する図15に示すユーザインターフェース画面画面IF2を表示させ(S6)、後述する図14に示す処理を行う。
【0062】
(2−2.ドラッグ操作によって表示した場合のユーザインターフェース画面)
図4はデータファイルのアイコンのドラッグ操作がなされた場合に表示されるユーザインターフェース画面IF1の一例を示す説明図である。この図に示すように、ユーザインターフェース画面IF1には、印刷指示装置10に対して通信可能に接続されている各印刷装置1を示すアイコン群の表示領域A1、現在選択されている印刷装置1における印刷機能(出力処理機能)を複数のカテゴリー毎に分類した場合の各カテゴリーを示すボタン群の表示領域A2、現在選択されている上記カテゴリーに含まれる各印刷機能を示すボタン群の表示領域A3、印刷条件(印刷処理(出力処理)を行う印刷装置1およびこの印刷装置1に実行させる1つ以上の印刷機能(出力処理機能)の組み合わせ;出力条件)のリスト(登録リストおよび履歴リストの少なくとも一方)の表示領域A4、及び、ユーザが容易に印刷条件を把握可能なイメージ画像(アニメーション画像等)の表示領域A5を備えている。また、画面右上隅の×マークmk2は、クリックされることで当該ユーザインターフェース画面IF1を非表示(消去)とするボタンである。
【0063】
表示領域A1には、印刷指示装置10に対して通信可能に接続されている各印刷装置1を示すアイコンが表示されている。ユーザは、これらのアイコンの中から任意のアイコンを選択することにより、出力処理を行う印刷装置1を選択できるようになっている。なお、上記の選択操作は、例えば所望する印刷装置1のアイコンをクリックすること、あるいはデータファイルのアイコンをドラッグした状態でマウスカーソルを所望する印刷装置1のアイコン上に重ね合わせることによって行う。ただし、上記の構成に限らず、初期状態において特定の印刷装置1がデフォルトで選択されるようにしておいてもよい。また、表示領域A1に表示される印刷装置1は、印刷装置に限らず、FAX装置や画像処理装置であってもよく、複数種類の印刷装置1が表示されてもよい。
【0064】
表示領域A2には、表示領域A1において現在選択されている印刷装置1において利用可能な印刷機能のカテゴリーを示すボタン群が表示され、ユーザはこのボタン群の中から任意のボタンを選択することにより、表示領域A3に表示させるボタン群のカテゴリーを選択できるようになっている。なお、上記の選択操作は、例えば所望するカテゴリーのボタンをクリックすること、あるいはデータファイルのアイコンをドラッグした状態でマウスカーソルを所望するカテゴリーのボタン上に重ね合わせることによって行う。また、初期状態において特定のカテゴリーがデフォルトで選択されるようにしておいてもよい。
【0065】
表示領域A3には、表示領域A2において現在選択されているカテゴリーに属する各印刷機能のボタンが表示される。
【0066】
図4に示した例では、表示領域A2には、よく使う機能をまとめた「Home」ボタン、印刷用紙を選択するための機能をまとめた「Paper」ボタン、ステープルやパンチ等の印刷最終処理機能をまとめた「Finishings」ボタン、印刷画像の品質を調整する機能をまとめた「Image Quality」ボタン、MFPに印刷データを保存する機能や保存する場所を選択する機能をまとめた「Job Handling」ボタンが表示されている。
【0067】
例えば、ユーザがカテゴリー「Home」を選択すると、図4に示したように、表示領域A3には、カテゴリー「Home」に属する各印刷機能のボタンとして、1枚の印刷用紙に複数の印刷ページをまとめて印刷する「N−Up Printing」ボタン、印刷データに含まれる画像の拡大縮小を行う「Zoom」ボタン、用紙の印刷方向を指定する「Orientation」ボタン、片面印刷および両面印刷のいずれを行うかの指定を行う「Document Style」ボタン、印刷部数を指定する「Copies」ボタン、カラー印刷および白黒印刷のいずれを行うかを指定する「Color Mode」ボタンが表示される。
【0068】
表示領域A4には、印刷条件(出力処理条件)のリスト(登録リストおよび/または履歴リスト)が表示される。各印刷条件には、印刷処理を行う印刷装置1、およびこの印刷装置1において出力時に用いる1つ以上の印刷機能が含まれる。
【0069】
なお、本実施形態では、リストに含まれる印刷条件の数が多く、一度に表示することが困難な場合には、表示領域A4の端部にスクロールバーを表示し、このスクロールバーをマウス操作することによって表示させる印刷条件を上下にスクロールさせて各印刷条件を順次表示させるようになっている。
【0070】
また、表示領域A4の下方には、「登録」ボタン、および「履歴」ボタンが表示されており、これらのボタンを操作することにより、表示領域A4に登録リストおよび履歴リストのいずれを表示させるかを切り替えるようになっている。具体的には、表示領域A4に履歴リストが表示されているときに「登録」ボタンをクリックした場合には、登録リスト記憶部51に記憶されている登録リストが表示領域A4に表示される。また、表示領域A4に登録リストが表示されているときに「履歴」ボタンをクリックした場合には、履歴リスト記憶部52に記憶されている履歴リストが表示領域A4に表示される。
【0071】
図4の例は、表示領域A4に登録リストが表示されている場合を示している。なお、初期状態においては、登録リストおよび履歴リストの両方が表示されるようにしてもよく、いずれか一方がデフォルトで選択されて表示されるようにしてもよい。また、登録リストおよび履歴リストの両方を同時に表示させるためのボタンをさらに設けてもよい。また、表示領域A1において印刷装置1が選択されている場合、選択されている印刷装置1に対応する登録リストおよび/または履歴リストのみを表示領域A4に表示させるようにしてもよい。
【0072】
また、表示領域A4に登録リストが表示されており、かつ表示領域A3に表示される印刷機能のうちのいずれか1つ以上が選択されている状態でユーザが「登録」ボタンをクリックした場合には、その時点で選択されている印刷条件(印刷装置1および1つ以上の印刷機能)が登録リスト記憶部51の登録リストに追加され、表示領域A4に表示される登録リストが更新される。
【0073】
表示領域A5には、指示検出部32が、表示領域A4に表示されているリストのうち何れかの項目、あるいは表示領域A3に表示されているいずれかの印刷機能のボタンの上にユーザがマウスカーソルを重ねたことを検出したときに、当該項目または当該印刷機能のボタンに対応する出力条件で印刷した場合に仕上がる印刷イメージを表わすイメージ画像が表示される。イメージ画像の表示は、例えば、アニメーション画像の表示であってもよいし、複数の静止画像のコマ送り表示であってもよい。
【0074】
図4の例では、ユーザインターフェース画面IF1の下方に文書データファイル「Print.dot」のアイコンic1と、マウスのカーソルcu1とが表示されているが、指示検出部32は、ユーザがマウス14を操作してアイコンic1をドラッグ操作し、カーソルcu1を表示領域A4に表示されているリストのうち何れかの項目上に重ねたことを検出すると、表示制御部31が、この項目に対応する印刷条件に含まれている印刷機能を表わすイメージ画像を、イメージ画像記憶部54から読み出し、表示領域A5に表示する。
【0075】
表示制御部31が、イメージ画像の表示を継続させる期間は、表示を開始してから所定の時間が経過するまでとしてもよいが、本実施形態では、表示制御部31は、指示検出部32が、マウスカーソルのさらなる移動を検出するまで、或いは、重ねられた部分でユーザによるドロップ操作が成され、印刷指示部36が、カーソルcu1を重ねた項目の出力条件に対応する印刷指示を印刷装置1に送出し、印刷装置1から通信制御部33が、データの出力を完了したことを示す印刷処理完了情報を受信するまでとしている。なお、さらなるマウスカーソルの移動を検出するまでに、所定時間が経過した場合、イメージ画像の表示を終了するようにしてもよい。
【0076】
表示領域A4に表示されているリストの場合、項目1つに複数の印刷機能が含まれており、含まれる複数の印刷機能についてイメージ画像がイメージ画像記憶部54に格納されている場合がある。このような場合、表示制御部31は、各印刷機能のイメージ画像を、順次、或いは同時に表示する。
【0077】
また、指示検出部32が、カーソルcu1が表示領域A4に表示されているリストのうち何れかの項目上にあるときに、ユーザがマウス14を通じてドロップ操作を行ったことを検出すると、印刷指示部36が、この項目に対応する出力条件に基づく印刷指示が、ユーザにより選択された表示領域A1内のアイコンが示す印刷装置1に送信するようになっている。印刷装置1は、印刷処理を行った後、当該印刷処理が完了した旨を示す情報(印刷処理完了情報)を印刷指示装置10に送信する。
【0078】
また、指示検出部32は、アイコンic1を表示領域A3に表示されているボタン上におけるドロップ操作を検出すると、印刷指示部36が、当該ボタンに対応する印刷機能を用いた出力処理の実行を、その時点で選択されている印刷装置1に対して指示する。例えば、「N−Up Printing」ボタン上にドロップ操作した場合にはN−Up機能のみを使用して、印刷を実行するように印刷指示が送信される。また、アイコンic1を表示領域A1に表示されている印刷装置1のアイコン上にドロップ操作した場合、当該アイコンに対応する印刷装置1に対してその時点で選択されている出力処理機能を用いた出力処理の実行が指示される。印刷装置1は、印刷処理を行った後、当該印刷処理が完了した旨を示す情報(印刷処理完了情報)を印刷指示装置10に送信する。
【0079】
ここで、図6〜図10を用いて、表示領域A5に表示される、各印刷機能の印刷イメージを表すイメージ画像について、具体的に説明する。なお、図6〜図10に示すイメージ画像は、1例に過ぎない。
【0080】
図6には、カラーモードに関するイメージ画像(画像1001〜画像1005)、フィットページに関するイメージ画像(画像1011〜画像1016)、オーバーレイに関するイメージ画像(画像1021〜画像1025)、ウォーターマークに関するイメージ画像を(画像1031〜画像1038)を示す。
【0081】
図7には、OHP合い紙に関するイメージ画像(画像1041〜画像1049)を示す。図8には、180度回転に関するイメージ画像(画像1051〜画像1056)、パンチに関するイメージ画像(画像1061〜画像1065)を示す。図9には、ステープルに関するイメージ画像(画像1071〜画像1075)、とじしろに関するイメージ画像(画像1081〜画像1088)を示す。図10には、線を黒で印刷する処理に関するイメージ画像(画像1091〜画像1096)、明るさ調整に関するイメージ画像(画像1101〜画像1106)、部単位印刷に関するイメージ画像(画像1111〜画像1115)を示す。
【0082】
上述したように、表示領域A4に表示されているリストに含まれている項目において、複数の印刷機能が含まれている場合、表示制御部31は、表示領域A5に複数の印刷機能のイメージ画像を表示することとなるが、複数のイメージ画像を表示するにあたり、各印刷機能の印刷イメージを表すイメージ画像を時間軸上に並べて表示してもよいし、図5に示すように、表示領域A5に、各印刷機能のイメージ画像を並べて一緒に表示してもよい。
【0083】
また、表示制御部31は、印刷指示部36が、印刷装置1に印刷指示を送出した後に、当該出力条件に含まれる印刷機能のイメージ画像を表示している表示領域A5においてマウスカーソルを重ねてマウス14がクリックされたことを指示検出部32が検出すると、図11に示すように、表示領域A5内に、さらに×マークmk1を表示するようになっている。そして、ユーザがこの×マークmk1上にマウスカーソルを重ねてマウス14をクリックしたことを指示検出部32が検出すると、印刷指示部36は、データの出力を中止したり取り消したりする印刷処理キャンセル情報を印刷装置1に送信する。
【0084】
また、表示領域A5内に、×マークmk1を表示するタイミングは、アイコンic1を表示領域A3に表示されているボタン上にドロップ操作をしたり、カーソルcu1が表示領域A4に表示されているリストのうち何れかの項目上にある状態でユーザがマウス14を通じてドロップ操作をしたりして、印刷装置1に対する印刷指示の送出を指示したときに行う構成としてもよい。このようにすることにより、×マークmk1の表示のさせ方を知らないユーザでも、印刷処理のキャンセルを指示することができる。
【0085】
このように、印刷指示部36が、処理を開始し始めたときに、表示制御部31が×マークmk1を表示し、ユーザにデータの出力を中止したり取り消したりする手立てを与えることで、ユーザは、指示を誤った場合に、印刷処理を簡単にキャンセルすることができる。
【0086】
また、表示制御部31が、表示領域A3に表示されている印刷機能のボタンや、表示領域A4に表示されているリストの各項目のうち、表示領域A5に表示しているイメージ画像に関連する印刷機能のボタンやリストの項目の表示を、他の関連しない印刷機能のボタンやリストの項目と違う形態にて表示させる構成としてもよい。
【0087】
例えば、図12に示す例では、表示領域A5にカラーモードに関するイメージ画像が表示されている状態で、表示領域A3のカラーモード(Color Mode)のボタンが、他の印刷機能のボタンとは異なる色で表示されている状態を示す。
【0088】
さらに、表示制御部31が、ユーザにて×マークmk1がクリックされ、データの出力を中止したり取り消したりする場合には、表示されているイメージ画像に関連する印刷機能のボタンや、リストの項目を、グレーアウト表示するようにしてもよい。
【0089】
また、表示制御部31は、印刷装置1に対して印刷指示を行った場合や、ユーザインターフェース画面IF1の右上にある「×」ボタンがクリックされた場合、或いは、ユーザインターフェース画面IF1が表示されてから、何の操作も成されることなく所定の時間が経過した場合には、ユーザインターフェース画面IF1を消去して、非表示状態とする。
【0090】
(2−3.ドラッグ操作によってインターフェースを表示した場合の動作)
図13(a)、図13(b)は、印刷対象となるデータファイルのアイコンがドラッグ操作され、ユーザインターフェース画面IF1が表示された後に、本実施形態に係る印刷指示装置10が行う処理の流れを示すフロー図である。
【0091】
図13(a)に示すように、S10にて設定ファイルの読み込みを行った後、まず、指示検出部32は、マウスカーソルの位置が印刷条件選択位置であるか否かを判断する(S11)。マウスカーソルの位置が印刷条件選択位置ではないと判断した場合、S17に移行する。S17では、指示検出部32が、ユーザインターフェース画面IF1が表示されてから、何の指示も検出することなく所定時間が経過したか否か、或いは×マークmk2がマウスクリックされたかどうかを判断する。ここで、所定時間も経過しておらず、×マークmk2もクリックされていないと判断すると、S11の処理に戻る。一方、所定時間が経過した、或いは×マークmk2がクリックされたと判断すると、図13(b)に示す、S23に移行し、表示制御部31が、ユーザインターフェース画面IF1の表示を消去して、処理を終了する。
【0092】
ここで、印刷条件選択位置とは、当該位置にデータファイルのアイコンをドロップ操作すると当該位置に応じた印刷条件が選択されるように設定されている位置であり、本実施形態では表示領域A3における各印刷機能のボタン、および表示領域A4における各項目のボタンがこれに相当する。つまり、本実施形態では、ユーザがデータファイルのアイコンを表示領域A3における所望する印刷機能のボタン上にドロップ操作すること、あるいは表示領域A4における所望する印刷条件の項目上にドロップ操作することにより、このデータファイルの印刷条件を指定するようになっており、指示検出部32はデータファイルのアイコンがドロップ操作された位置に対応する印刷条件に基づいてこのデータファイルに対する印刷条件を決定する。
【0093】
一方、S11において、マウスカーソルの位置は印刷条件選択位置であると判断した場合、指示検出部32は、当該印刷条件選択位置に対応する印刷条件を検出し(S12)、表示制御部31は、イメージ画像記憶部54に記憶されているイメージ画像の中から検出された印刷条件にて指定されている印刷機能のイメージ画像(アニメーション画像等)を選定して表示領域A5に表示する(S13)。印刷条件にて指定されている印刷機能が複数の場合は、表示制御部31は、イメージ画像記憶部54に記憶されている各印刷機能のイメージ画像をそれぞれ選定して当該イメージ画像を一緒に、或いは順に表示する。
【0094】
次に、指示検出部32は、データファイルのアイコンが、印刷条件選択位置にドロップ操作されたか否かを判断する(S15)。ここで、ドロップ操作されていないと判断した場合は、S15の処理に進む。S15においては、検出した印刷条件に対応する印刷条件選択位置の外部にマウスカーソルが移動したか否かを判断する。マウスカーソルが移動したと判断した場合、すなわち、印刷条件選択位置の外部にマウスカーソルが移動したと判断した場合、表示制御部31は表示領域A5に表示中のアニメーション画像を消去し(S16)、S11の処理に戻る。一方、S15においてマウスカーソルが移動していないと判断した場合は、S14の処理に戻る。
【0095】
S14において、ドロップ操作されたと判断した場合は、図13(b)のS18に進み、出力データ生成部35は、S12において検出された印刷条件に基づいて上記データファイルの印刷データを生成する。
【0096】
次に、通信制御部33が、生成された印刷データ(印刷指示)をユーザにより選択された表示領域A1内のアイコンが示す印刷装置1に送信する(S19)。記憶制御部34は、検出された印刷条件を履歴リスト記憶部52に記憶されている履歴リストに登録(履歴リストを更新)する(S20)。
【0097】
次に、指示検出部32は、表示領域A5上でマウスクリックされたか否かを判断する(S21)。マウスクリックがされていないと判断した場合、S22に進み、指示検出部32は、通信制御部33が印刷装置1から印刷処理完了情報を受信したか否かを判断する。ここで、印刷処理完了情報を受信したと判断した場合は、S23の処理に進み、表示制御部31が、ユーザインターフェース画面IF1の表示を消去して、処理を終了する。なお、印刷処理完了情報を受信していないと判断した場合は、S21の処理に戻る。
【0098】
一方、S22において、表示領域A5上でマウスクリックされたと判断した場合は、S24の処理に進み、表示制御部31は、印刷キャンセル指示情報を送出するための×マークmk1を表示領域A5内に表示する。印刷キャンセル指示情報とは、印刷装置1における印刷処理を中止または取り消すために印刷指示装置10が印刷装置1に送信する情報である。
【0099】
そして、S25に移行し、指示検出部32は、×マークmk1上でマウスクリックされたか否かを判断する。×マークmk1上でマウスクリックされたと判断した場合、通信制御部33は、印刷キャンセル指示情報を印刷装置1に送信し(S26)、表示制御部31は、表示領域A5に表示中のアニメーション画像と、×マークmk1とを消去し(S27)、図13(a)に示すS11の処理に戻る。なお、S25にて、×マークmk1上でマウスクリックされたと判断しなかった場合は、S22に移行する。
【0100】
なお、S20において記憶制御部34が印刷条件を履歴リストに登録した後、S21の処理を行わずにS24の処理に進んで、×マークmk1を表示するようにしてもよい。この場合、例えば、S15においてファイルが印刷条件選択位置にドロップされたときに表示制御部31が表示領域A5に×マークmk1を表示するようにすればよい。
【0101】
(2−4.アプリケーションの印刷メニューを通じて表示した場合のユーザインターフェース画面)
図15は、アプリケーションソフトウェアの表示画面から印刷メニュー(出力処理メニュー)が選択された場合に表示されるユーザインターフェース画面IF2の一例を示す説明図である。
【0102】
この図に示すように、ユーザインターフェース画面IF2では、表示領域A3の下方に設けられた表示領域A6に「OK」、「キャンセル」、「適用」の各ボタンが表示されるようになっている。「OK」ボタンは印刷指示を実行させるためのボタンであり、「キャンセル」はそれまでの印刷条件の選択内容をキャンセルするためのボタンであり、「適用」ボタンはその時点で選択されている印刷条件をその後の初期設定条件として保存するためのボタンである。
【0103】
表示領域A3における印刷機能を1つ以上選択した状態で「OK」ボタンをクリックすると、図14のS63以降の処理が行われる。すなわち、表示制御部31が印刷条件を示すイメージ画像(アニメーション画像等)を選定するとともに表示領域A5に表示した後、通信制御部33が各印刷機能に基づく印刷指示を印刷装置1に送信する。なお、印刷条件は、選択された各印刷機能に関する設定内容により決定される。
【0104】
また、表示領域A4における印刷条件の項目を1つ選択した状態で「OK」ボタンをクリックした場合にも、同様に図14のS63以降の処理が行われ、この印刷条件に基づく印刷指示が印刷装置1に送信される。
【0105】
なお、本実施形態では、各アプリケーションソフトウェアは特定の印刷装置1に事前に対応付けられており、この対応情報は設定記憶部53に記憶されている。このため、アプリケーションソフトウェアの表示画面から印刷メニューが選択された場合、表示制御部31は、ユーザインターフェース画面IF1とは異なり、表示領域A1に印刷装置1を選択するためのアイコン群を表示させないようになっている。ただし、これに限らず、図4に示すように表示領域A1に印刷装置1のアイコン群を表示させ、これらのアイコンの中からユーザが所望する印刷装置1を選択することで、アプリケーションソフトウェアに対応付ける印刷装置1を変更できるようにしてもよい。
【0106】
また、図15に示した例では、表示領域A4の下方に「登録」ボタンおよび「履歴」ボタンを表示させていないが、これに限らず、ユーザインターフェース画面IF1の場合と同様、これらのボタンを表示させるようにしてもよい。
【0107】
(2−5.アプリケーションの印刷メニューを通じてインターフェースを表示した場合の動作)
図14は、アプリケーションソフトウェアの表示画面から印刷メニューが選択され、ユーザインターフェース画面IF2が表示されたときの処理の流れを示すフロー図である。
【0108】
まず、記憶制御部34は、設定ファイル(登録リスト記憶部51に格納されている登録リストファイル)を読み出す(S60)。次に、表示制御部31は、読み出された登録リストファイルに基づいて登録リストを表示する。
【0109】
次に、指示検出部32は、印刷条件に関するユーザからの指示入力を受け付ける(S61)。この指示は、例えばユーザがユーザインターフェース画面IF2に表示されているカテゴリー、印刷機能、登録リストあるいは履歴リストの項目の中から所望するものを適宜クリックすることによって入力される。
【0110】
そして、指示検出部32は、印刷の実行指示がなされたか否かを判断する(S62)。この判断は、例えば、上記の「OK」ボタンがクリックされたか否かによって行う。印刷の実行指示がなされたと判断された場合は、S63の処理に進み、印刷の実行指示がなされていないと判断された場合は、S61の処理に戻る。
【0111】
表示制御部31は、S61においてユーザから受け付けた印刷条件の指示入力に基づき、当該印刷条件を示すイメージ画像(アニメーション画像等)を選定するとともに表示領域A5に表示し(S63)、出力データ生成部35は、S61においてユーザから受け付けた印刷条件の指示入力に基づいて上記データファイルの印刷データを生成する(S64)。
【0112】
次に、通信制御部33は生成された印刷データ(印刷指示)を、ユーザにより選択された表示領域A1内のアイコンが示す印刷装置1に送信する(S65)。次に、記憶制御部34が検出された印刷条件を履歴リスト記憶部52に記憶されている履歴リストに登録(履歴リストを更新)する(S66)。
【0113】
次に、指示検出部32は、表示領域A5上でマウスクリックされたか否かを判断する(S67)。マウスクリックがされていないと判断した場合、S68に進み、指示検出部32は、通信制御部33が印刷装置1から印刷処理完了情報を受信したか否かを判断する。ここで、印刷処理完了情報を受信したと判断した場合は、S69の処理に進み、表示制御部31が、ユーザインターフェース画面IF2の表示を消去して、処理を終了する。なお、印刷処理完了情報を受信していないと判断した場合は、S67の処理に戻る。
【0114】
一方、S67において、表示領域A5上でマウスクリックされたと判断した場合は、S70の処理に進み、表示制御部31は、印刷キャンセル指示情報を送出するための×マークmk1を表示領域A5内に表示する。印刷キャンセル指示情報とは、印刷装置1における印刷処理を中止または取り消すために印刷指示装置10が印刷装置1に送信する情報である。
【0115】
そして、S71に移行し、指示検出部32は、×マークmk1上でマウスクリックされたか否かを判断する。×マークmk1上でマウスクリックされたと判断した場合、通信制御部33は、印刷キャンセル指示情報を印刷装置1に送信し(S72)、表示制御部31は、表示領域A5に表示中のアニメーション画像と、×マークmk1とを消去する(S73)し、S61の処理に戻る。なお、S71にて、×マークmk1上でマウスクリックされたと判断しなかった場合は、S68に移行する。
【0116】
なお、S66において記憶制御部34が印刷条件を履歴リストに登録した後、S67の処理を行わずにS70の処理に進んで、×マークmk1を表示するようにしてもよい。
【0117】
以上のように、本実施形態に係る印刷指示装置10によれば、イメージ画像記憶部54には、印刷装置1の備える所定の印刷機能について、印刷機能毎に、当該印刷機能を用いて印刷処理を行って仕上がる印刷イメージを表わすものであって、連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像が記憶されており、印刷指示制御部30における表示制御部31が、マウスを用いて所定の印刷機能の何れかを指定するユーザ操作が行われたことを検出すると、対応する印刷機能のイメージ画像をイメージ画像記憶部54より読み出して表示部に表示する。
【0118】
これにより、ユーザは、所定の印刷機能については、仕上がりの印刷イメージを、連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像にて確認できるので、印刷条件の設定に不慣れで、各印刷機能の処理内容をよく知らないユーザであっても、失敗することなく所望の印刷物を容易に得ることができる。
【0119】
(実施の形態2)
本発明に係る印刷指示装置10及び印刷指示システム100の別の一実施形態について、図16、図17(a)、図17(b)を用いて説明する。
【0120】
(3.印刷指示装置10および印刷指示システム100の構成)
本実施形態に係る印刷指示装置10及び印刷指示システム100の構成は、実施の形態1に係る印刷指示装置10及び印刷指示システム100の構成と同一であるので、説明を省略する。
【0121】
(4.印刷指示装置10の動作)
(4−1.ユーザインターフェース画面の表示開始処理)
本実施形態に係る印刷指示装置10において行われるユーザインターフェース画面の表示開始処理について図16を用いて説明する。図16は、本実施形態に係る印刷指示装置10において行われるユーザインターフェース画面の表示開始処理を示すフロー図である。図16に示すように本実施形態に係る印刷指示装置10において行われるユーザインターフェース画面の表示開始処理は、図3に示す実施形態1に係るユーザインターフェース画面の表示開始処理と同一であるので、説明を省略する。
【0122】
(4−2.ドラッグ操作によって表示した場合のユーザインターフェース画面)
ドラッグ操作によって表示した場合の本実施形態に係る印刷指示装置10のユーザインターフェース画面について、以下に説明する。
【0123】
ドラッグ操作によって表示した場合の本実施形態に係る印刷指示装置10のユーザインターフェース画面は、実施形態1に係る印刷指示装置10のユーザインターフェース画面と同様に、印刷指示装置10に対して通信可能に接続されている各印刷装置1を示すアイコン群の表示領域A1、現在選択されている印刷装置1における印刷機能(出力処理機能)を複数のカテゴリー毎に分類した場合の各カテゴリーを示すボタン群の表示領域A2、現在選択されている上記カテゴリーに含まれる各印刷機能を示すボタン群の表示領域A3、印刷条件(印刷処理(出力処理)を行う印刷装置1およびこの印刷装置1に実行させる1つ以上の印刷機能(出力処理機能)の組み合わせ;出力条件)のリスト(登録リストおよび履歴リストの少なくとも一方)の表示領域A4、及び、ユーザが容易に印刷条件を把握可能なイメージ画像(アニメーション画像等)の表示領域A5を備えている。
【0124】
次にユーザインターフェース画面内の各表示領域について以下に説明する。なお、実施形態1に係る印刷指示装置10のユーザインターフェース画面の表示領域における表示動作と本実施形態に係る印刷指示装置10のユーザインターフェース画面の表示領域における表示動作とに差異がある点についてのみ説明し、表示動作が同一である点については説明を省略する。
【0125】
表示領域A1、表示領域A2、表示領域A3、及び表示領域A4の表示動作は、実施形態1に係る印刷指示装置10と同一の表示動作であるので、説明を省略する。
【0126】
表示領域A5には、カーソルcu1が表示領域A4に表示されているリストのうち何れかの項目上にあるとき、または表示領域A3に表示されているいずれかの印刷機能のボタンの上にあるときに、ユーザがマウス14を通じてドロップ操作を行ったことを検出すると、当該項目または当該印刷機能のボタンに対応する出力条件を表わすイメージ画像が表示される。そして、イメージ画像の表示後すぐに、またはイメージ画像の表示後所定の時間が経過してから、上記の出力条件に対応する印刷指示が、ユーザにより選択された表示領域A1内のアイコンが示す印刷装置1に送信されるようになっている。印刷装置1は、印刷処理を行った後、当該印刷処理が完了した旨を示す情報(印刷処理完了情報)を印刷指示装置10に送信する。
【0127】
表示制御部31は、イメージ画像の表示を開始してから所定の時間が経過するまで表示領域A5にイメージ画像を継続して表示してもよいし、あるいは、上記の出力条件に対応する印刷指示を印刷装置1に送出し、データの出力を完了したことを示す印刷処理完了情報を受信するまで表示領域A5にイメージ画像を継続して表示してもよい。
【0128】
また、表示領域A5に表示したイメージ画像を消去するタイミングとしては、所定の時間だけイメージ画像を表示して所定の時間の経過後にイメージ画像を消去してもよいし、印刷処理完了情報を印刷装置1から受信するまで継続してイメージ画像を表示し、当該情報を受信したときにイメージ画像を消去するようにしてもよい。また、印刷装置1に印刷指示を送出するタイミングとしては、所定の時間の経過後、イメージ画像を消去した後に、印刷指示を送出してもよいし、イメージ画像が表示領域A5に表示されている間に印刷指示を送出するようにしてもよい。
【0129】
(4−3.ドラッグ操作によってインターフェースを表示した場合の動作)
ドラッグ操作によってインターフェースを表示した場合の動作について図17を用いて説明する。図17(a)、図17(b)は、印刷対象となるデータファイルのアイコンがドラッグ操作され、ユーザインターフェース画面IF1が表示された後に、本実施形態に係る印刷指示装置10が行う処理の流れを示すフロー図である。
【0130】
S40にて設定ファイルの読み込みを行った後、まず、指示検出部32は、マウスカーソルの位置が印刷条件選択位置であるか否かを判断する(S41)。マウスカーソルの位置が印刷条件選択位置ではないと判断した場合、S45に移行する。S45では、指示検出部32が、ユーザインターフェース画面IF1が表示されてから、何の指示も検出することなく所定時間が経過したか否か、或いは×マークmk2がマウスクリックされたかどうかを判断する。ここで、所定時間も経過しておらず、×マークmk2もクリックされていないと判断すると、S41の処理に戻る。一方、所定時間が経過した、或いは×マークmk2がクリックされたと判断すると、図17(b)に示す、S52に移行し、表示制御部31が、ユーザインターフェース画面IF1の表示を消去して、処理を終了する。
【0131】
一方、S41にてマウスカーソルの一が印刷条件選択位置であると判断すると、次に、指示検出部32は、データファイルのアイコンが、印刷条件選択位置にドロップ操作されたか否かを判断する(S42)。ここで、ドロップ操作されていないと判断した場合は、S41の処理に戻る。
【0132】
一方、データファイルのアイコンが印刷条件選択位置にドロップ操作されたと判定した場合、S43に進み、指示検出部32は、当該印刷条件選択位置に対応する印刷条件を検出し、表示制御部31は、イメージ画像記憶部54に記憶されているイメージ画像の中から検出された印刷条件を示すイメージ画像(アニメーション画像等)を選定して表示領域A5に表示する(S44)。なお、S44において、表示制御部31は、イメージ画像記憶部54に記憶されているイメージ画像を複数選定して当該イメージ画像を組み合わせることにより、検出された印刷条件を示すイメージ画像を表示領域A5に表示してもよい。
【0133】
次に、図17(b)のS46に進み、出力データ生成部35は、S43において検出された印刷条件に基づいて上記データファイルの印刷データを生成する。また、ここで、指示検出部32は、S43でドロップ操作を検出してから、予め定められている所定の待機時間が経過しかたどうかを判断し(S47)、所定時間が経過したと判断すると、通信制御部33が、生成された印刷データ(印刷指示)をユーザにより選択された表示領域A1内のアイコンが示す印刷装置1に送信する(S48)。また、記憶制御部34は、検出された印刷条件を履歴リスト記憶部52に記憶されている履歴リストに登録(履歴リストを更新)する(S49)。
【0134】
次に、指示検出部32は、表示領域A5上でマウスクリックされたか否かを判断する(S50)。マウスクリックがされていないと判断した場合、S51に進み、指示検出部32は、通信制御部33が印刷装置1から印刷処理完了情報を受信したか否かを判断する。ここで、印刷処理完了情報を受信したと判断した場合は、S52の処理に進み、表示制御部31が、ユーザインターフェース画面IF1の表示を消去して、処理を終了する。なお、印刷処理完了情報を受信していないと判断した場合は、S50の処理に戻る。
【0135】
一方、S50において、表示領域A5上でマウスクリックされたと判断した場合は、S53の処理に進み、表示制御部31は、印刷キャンセル指示情報を送出するための×マークmk1を表示領域A5内に表示する。印刷キャンセル指示情報とは、印刷装置1における印刷処理を中止または取り消すために印刷指示装置10が印刷装置1に送信する情報である。
【0136】
そして、S54に移行し、指示検出部32は、×マークmk1上でマウスクリックされたか否かを判断する。×マークmk1上でマウスクリックされたと判断した場合、通信制御部33は、印刷キャンセル指示情報を印刷装置1に送信し(S55)、表示制御部31は、表示領域A5に表示中のアニメーション画像と、×マークmk1とを消去する(S56)し、図17(a)に示すS41の処理に戻る。なお、S54にて、×マークmk1上でマウスクリックされたと判断しなかった場合は、S51に移行する。
【0137】
なお、S49において記憶制御部34が印刷条件を履歴リストに登録した後、S50の処理を行わずにS53の処理に進んで、×マークmk1を表示するようにしてもよい。この場合、例えば、S43においてファイルが印刷条件選択位置にドロップされたときに表示制御部31が表示領域A5に×マークmk1を表示するようにすればよい。
【0138】
(4−4.アプリケーションの印刷メニューを通じて表示した場合のユーザインターフェース画面)
アプリケーションの印刷メニューを通じて表示した場合の本実施形態に係る印刷指示装置10のユーザインターフェース画面は、実施形態1に係る印刷指示装置10のユーザインターフェース画面と同一であるので、説明を省略する。
【0139】
(4−5.アプリケーションの印刷メニューを通じてインターフェースを表示した場合の動作)
アプリケーションの印刷メニューを通じてインターフェースを表示した場合に行われる本実施形態に係る印刷指示装置10の動作は、実施形態1に係る印刷指示装置10の動作と同一であるので、説明を省略する。
【0140】
以上のように、本実施形態に係る印刷指示装置10は、複数の設定項目の設定内容によって決定される出力条件に対応した印刷指示を印刷装置に送出する第2のユーザ操作を検出したとき、上記印刷指示を印刷装置に送出する前に、上記イメージ画像を表示部に表示する第2の表示制御手段を備えている。例えば、印刷指示装置10において、カーソルcu1が表示領域A4に表示されているリストのうち何れかの項目上にあるときに、ユーザがマウス14を通じてドロップ操作を行ったことを指示検出部32が検出すると、通信制御部33がこの項目によって決定される出力条件に対応した印刷指示を印刷装置1に送出する前に、表示制御部31が当該印刷処理条件を表わすイメージ画像をディスプレイ11に表示する。
【0141】
さらに、本実施形態に係る印刷指示装置10は、第2の表示制御手段が、上記第2のユーザ操作を検出してから所定の時間、上記イメージ画像を上記表示部に表示してもよい。例えば、印刷指示装置10において、通信制御部33が印刷処理完了情報を印刷装置1から受信するまで表示制御部31がイメージ画像を継続して表示領域A5に表示し、通信制御部33が当該情報を受信すると、表示制御部31が表示領域A5に表示されているイメージ画像を消去するようにしてもよい。
【0142】
なお、上述した各実施形態では、ユーザインターフェース画面IF2からは登録リストへの登録を行わない構成としているが、これに限るものではない。例えば、ユーザインターフェース画面IF1と同様、「登録」ボタンおよび「履歴」ボタンを表示させておき、ユーザインターフェース画面IF1の略同様の処理によって登録リストへの登録を行えるようにしてもよい。
【0143】
また、上述した各実施形態では、登録リストおよび履歴リストを印刷指示装置10に備えられるデータ記憶部50に記憶させているが、これに限るものではない。例えば、これらのリストを携帯型記録媒体に記憶させたり、必要に応じてデータ記憶部50から携帯型記録媒体に転送あるいは複写したりするようにしてもよい。この場合、携帯型記録媒体に記憶させておいた上記リストを印刷指示装置10にダウンロードすることで、ユーザの嗜好する印刷条件の設定内容を容易に復元できる。なお、上記の携帯型記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、USBメモリ、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0144】
また、上記各実施形態において、印刷指示装置10に備えられる制御部20は、CPU,MPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現されるものであってもよい。すなわち、印刷指示装置10は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである印刷指示装置10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、印刷指示装置10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
【0145】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0146】
また、印刷指示装置10を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0147】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明は、画像形成装置、ファクシミリ等の印刷装置に対してデータの印刷指示を行う印刷指示装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】本発明の各実施形態に係る印刷指示システムに備えられる印刷指示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の各実施形態に係る印刷指示システムの概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態1に係る印刷指示装置におけるユーザインターフェース画面の表示開始処理の流れを示すフロー図である。
【図4】本発明の各実施形態に係る印刷指示装置において、データファイルをドラッグ操作したときに表示されるユーザインターフェース画面の一例を示す説明図である。
【図5】本発明の各実施形態に係る印刷指示装置において、複数の印刷機能の設定内容に基づいて印刷装置に印刷を指示する場合、各印刷機能の設定内容を示すイメージ画像を複数並べて表示すること示すユーザインターフェース画面の図である。
【図6】本発明の各実施形態に係る印刷指示装置に表示されるイメージ画像であって、印刷機能の設定内容を示すイメージ画像を例示する図である。
【図7】本発明の各実施形態に係る印刷指示装置に表示されるイメージ画像であって、印刷機能の設定内容を示すイメージ画像を例示する別の図である。
【図8】本発明の各実施形態に係る印刷指示装置に表示されるイメージ画像であって、印刷機能の設定内容を示すイメージ画像を例示するさらに別の図である。
【図9】本発明の各実施形態に係る印刷指示装置に表示されるイメージ画像であって、印刷機能の設定内容を示すイメージ画像を例示するさらに別の図である。
【図10】本発明の各実施形態に係る印刷指示装置に表示されるイメージ画像であって、印刷機能の設定内容を示すイメージ画像を例示するさらに別の図である。
【図11】本発明の各実施形態に係る印刷指示装置において、印刷指示の送信後に表示領域A5上でのマウスクリックを検出すると、印刷装置に対し印刷処理のキャンセルを指示するための×マークを表示することを示すユーザインターフェース画面の図である。
【図12】本発明の各実施形態に係る印刷指示装置において、×マークを表示すると同時に、表示中のイメージ画像が示す印刷機能に対応する表示領域A3内のボタンの表示を、表示領域A3内の他のボタンと識別可能に変更することを示すユーザインターフェース画面の図である。
【図13(a)】本発明の実施形態1に係る印刷指示装置が図4に示したユーザインターフェース画面を用いて印刷指示を行う場合の処理の流れを示すフロー図である。
【図13(b)】本発明の実施形態1に係る印刷指示装置が図4に示したユーザインターフェース画面を用いて印刷指示を行う場合の処理の流れを示すフロー図である。
【図14】本発明の各実施形態に係る印刷指示装置において、図15に示したユーザインターフェース画面を用いて印刷指示を行う場合の処理の流れを示すフロー図である。
【図15】本発明の各実施形態に係る印刷指示装置において、アプリケーションソフトウェアの表示画面から出力処理メニューを選択した場合に表示されるユーザインターフェース画面の一例を示す説明図である。
【図16】本発明の実施形態2に係る印刷指示装置におけるユーザインターフェース画面の表示開始処理の流れを示すフロー図である。
【図17(a)】本発明の実施形態2に係る印刷指示装置が図4に示したユーザインターフェース画面を用いて印刷指示を行う場合の処理の流れを示すフロー図である。
【図17(b)】本発明の実施形態2に係る印刷指示装置が図4に示したユーザインターフェース画面を用いて印刷指示を行う場合の処理の流れを示すフロー図である。
【符号の説明】
【0150】
1 印刷装置
10 印刷指示装置
11 ディスプレイ(表示部)
12 表示I/F(インターフェース)
13 キーボード
14 マウス
20 制御部
30 印刷指示制御部(ユーザインターフェース手段、第1の表示制御手段、第2の表 示制御手段、キャンセル指示送出手段、受信手段)
31 表示制御部
32 指示検出部
33 通信制御部
34 記憶制御部
35 出力データ生成部
36 印刷指示部
40 アプリケーション処理部
50 データ記憶部
51 登録リスト記憶部
52 履歴リスト記憶部
53 設定記憶部
54 イメージ画像記憶部
100 印刷指示システム(印刷指示システム)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データの印刷処理を行う印刷装置に対して、複数の印刷機能より構成される、当該データの印刷処理に用いる印刷条件を指示する印刷指示装置であって、
前記印刷装置の備える所定の印刷機能について、印刷機能毎に、当該印刷機能を用いて印刷処理を行って仕上がる印刷イメージを表わすイメージ画像であって、連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像を記憶したイメージ画像記憶部と、
指示入力装置を用いて前記所定の印刷機能の何れかを指定する第1のユーザ操作が行われたことを検出すると、対応する印刷機能のイメージ画像を前記イメージ画像記憶部より読み出して表示部に表示させる第1の表示制御手段とを備えることを特徴とする印刷指示装置。
【請求項2】
前記表示部に表示されたデータファイルのアイコンに対し、前記指示入力装置を用いて所定の操作が行われたことを検出すると、前記データファイルに対する印刷条件の設定を可能とし、指示入力を受け付けるユーザインターフェース画面を前記表示部に表示させるユーザインターフェース手段を備え、
前記ユーザインターフェース手段が、前記第1の表示制御手段として機能し、前記ユーザインターフェース画面に対して、前記所定の印刷機能の何れかを指定する前記第1のユーザ操作が行われたことを検出すると、当該ユーザインターフェース画面における所定領域に、対応する印刷機能のイメージ画像を表示させることを特徴とする請求項1に記載の印刷指示装置。
【請求項3】
データの印刷処理を行う印刷装置に対して、複数の印刷機能より構成される、当該データの印刷処理に用いる印刷条件を指示する印刷指示装置であって、
前記印刷装置の備える所定の印刷機能について、印刷機能毎に、当該印刷機能を用いて印刷処理を行って仕上がる印刷イメージを表わすイメージ画像であって、連続して表示される複数の画像よりなるイメージ画像を記憶したイメージ画像記憶部と、
指示入力装置を用いて前記所定の印刷機能の何れかを含む印刷条件での印刷指示を前記印刷装置に送出する第2のユーザ操作が行われたことを検出すると、対応する印刷機能のイメージ画像を前記イメージ画像記憶部より読み出して表示部に表示させる第2の表示制御手段とを備えることを特徴とする印刷指示装置。
【請求項4】
前記表示部に表示されたデータファイルのアイコンに対し、前記指示入力装置を用いて所定の操作が行われたことを検出すると、前記データファイルに対する印刷条件の設定を可能とし、指示入力を受け付けるユーザインターフェース画面を前記表示部に表示させるユーザインターフェース手段を備え、
前記ユーザインターフェース手段が、前記第2の表示制御手段として機能し、前記ユーザインターフェース画面に対して、前記所定の印刷機能の何れかを含む印刷条件での印刷指示の送出する前記第2のユーザ操作が行われたことを検出すると、当該ユーザインターフェース画面における所定領域に、対応する印刷機能のイメージ画像を表示させることを特徴とする請求項3に記載の印刷指示装置。
【請求項5】
前記印刷装置より印刷処理の完了を表わす情報を受信する受信手段をさらに備え、
前記第2の表示制御手段は、前記受信手段が印刷処理の完了を表わす前記情報を受信するまで、前記イメージ画像を前記表示部に繰り返し表示することを特徴とする請求項3又は4に記載の印刷指示装置。
【請求項6】
前記第2の表示制御手段は、前記イメージ画像を表示してから所定の時間が経過したのち、前記印刷指示を前記印刷装置に送出することを特徴とする請求項3又は4に記載の印刷指示装置。
【請求項7】
前記印刷装置に対して、前記印刷処理の取り消しまたは中断を指示するキャンセル指示を送出するキャンセル指示送出手段をさらに備えることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の印刷指示装置。
【請求項8】
前記ユーザインターフェース手段が、前記ユーザインターフェース画面にて、前記印刷処理の取り消しまたは中断を指示するキャンセル指示の受け付けを可能とし、キャンセル指示を受け付けると、前記印刷装置に対して、前記印刷処理の取り消しまたは中断を指示するキャンセル指示を送出することを特徴とする請求項4に記載の印刷指示装置。
【請求項9】
前記イメージ画像は、アニメーション画像であって、前記画像はアニメーション画像を構成するフレーム画像であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の印刷指示装置。
【請求項10】
前記所定の印刷機能が、カラーモード印刷、フィットぺージ印刷、オーバーレイ印刷、ウォーターマーク印刷、OHP合い紙印刷、180度回転印刷、パンチ印刷、ステープル印刷、黒色印刷、明るさ調整印刷、及び部単位印刷のうちの何れか1つであることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の印刷指示装置。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか1項に記載の印刷指示装置と、当該印刷装置より指示される印刷条件に基づいてデータの印刷処理を実行する印刷装置とを備えることを特徴とする印刷指示システム。
【請求項12】
請求項1〜10の何れか1項に記載の印刷指示装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを前記の各手段として機能させるための印刷指示プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載の印刷指示プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13(a)】
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【図13(b)】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17(a)】
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【図17(b)】
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