説明

印刷指示装置及び印刷指示プログラム

【課題】印刷イメージに対する直感的なタッチパネル操作で印刷設定を行う。
【解決手段】タッチパネルを備える印刷指示装置であって、印刷対象となる原稿の印刷イメージを表示する表示部と、表示部上に配置されたタッチパネルの出力信号を解析して印刷イメージの所定の領域に対して行われた所定のタッチパネル操作を特定する入力情報解析部と、印刷イメージに対応付けられた領域毎にタッチパネル操作と原稿の印刷条件又は仕上げ条件を規定する印刷設定とを対応付ける対応付け情報を記憶する記憶部と、対応付け情報を参照して、特定した所定の領域の所定のタッチパネル操作に対応する印刷設定を特定する印刷設定管理部と、特定された印刷設定に応じた印刷イメージを生成し、表示部に表示される印刷イメージを更新する表示画像生成部と、特定した印刷設定に応じた印刷を指示する情報を生成する印刷情報生成部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷指示装置及び印刷指示プログラムに関し、特に、タッチパネルを備える印刷指示装置及び当該印刷指示装置で動作する印刷指示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タッチパネルを備えたスマートフォンやタブレット端末等の携帯端末が普及しており、タッチパネルを操作することによって携帯端末に様々な処理を実行させることができる。例えば、タップ(指で軽くたたく操作)、ピンチイン(2本の指でつまみ、指を閉じる操作)やピンチアウト(2本の指でつまみ、指を広げる操作)、スワイプ(指で画面をなぞる操作)などを行うことにより、原稿を選択したり、原稿を拡大/縮小したり、原稿のページをめくったりすることができる。
【0003】
また、タッチパネルを操作する別の方法として、例えば、下記特許文献1には、画面に入力された画像を表示する表示部と、入力された画像が予め設定された特定画像であるか否かを判別する判別部と、特定画像が入力されたとき、ジョブを行う制御部とを備え、制御部は、特定画像に応じて決められたジョブを実行するように処理装置に指示する情報表示装置が開示されており、タッチパネルに入力された簡単な記号を判別し、判別した記号に応じた処理を実行することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−053834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、表示された原稿を印刷する場合、コンピュータ装置などでは、印刷に関する多数の項目が配置された印刷設定画面を表示し、各項目を選択して印刷条件を設定する方法が用いられるが、画面のサイズがあまり大きくない携帯端末では、印刷設定画面を表示しても、各項目を選択して印刷条件を設定する操作を行うのは困難である。このような背景から、携帯端末では、タッチパネルを直感的に操作して印刷設定ができるようにする手法が求められる。
【0006】
しかしながら、印刷設定の項目数に比べて、タッチパネル上で行う操作の種類は少ないため、操作と印刷設定項目とを単純に対応付けることができない。また、上記操作は印刷以外の処理を実行する際にも使用されるため、印刷設定を行う操作であることを認識できるようにする必要がある。また、特許文献1の技術を利用して、予め定めた記号と印刷設定項目とを対応付けることも可能であるが、この方法では、直感的な操作で印刷設定を行うことはできず、また、記号と印刷設定の対応関係を覚えていなければならないため不便である。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、印刷イメージに対する直感的なタッチパネル操作で印刷設定を行うことができる印刷指示装置及び印刷指示プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、タッチパネルを備える印刷指示装置であって、印刷対象となる原稿の印刷イメージを表示する表示部と、前記表示部上に配置されたタッチパネルの出力信号を解析して、前記印刷イメージの所定の領域に対して行われた所定のタッチパネル操作を特定する入力情報解析部と、前記印刷イメージに対応付けられた領域毎に、前記タッチパネル操作と前記原稿の印刷条件又は仕上げ条件を規定する印刷設定とを対応付ける対応付け情報を記憶する記憶部と、前記対応付け情報を参照して、前記特定した所定の領域の所定のタッチパネル操作に対応する印刷設定を特定する印刷設定管理部と、前記特定された印刷設定に応じた印刷イメージを生成し、前記表示部に表示される印刷イメージを更新する表示画像生成部と、前記特定した印刷設定に応じた印刷を指示する情報を生成する印刷情報生成部と、を備えるものである。
【0009】
また、本発明は、印刷対象となる原稿の印刷イメージを表示する表示部上にタッチパネルを備える装置で動作する印刷指示プログラムであって、前記装置を、前記タッチパネルの出力信号を解析して、前記印刷イメージの所定の領域に対して行われた所定のタッチパネル操作を特定する入力情報解析部、予め記憶した、前記印刷イメージに対応付けられた領域毎に、前記タッチパネル操作と前記原稿の印刷条件又は仕上げ条件を規定する印刷設定とを対応付ける対応付け情報を参照して、前記特定した所定の領域の所定のタッチパネル操作に対応する印刷設定を特定する印刷設定管理部、前記特定された印刷設定に応じた印刷イメージを生成し、前記表示部に表示される印刷イメージを更新する表示画像生成部、前記特定した印刷設定に応じた印刷を指示する情報を生成する印刷情報生成部、として機能させるものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の印刷指示装置及び印刷指示プログラムによれば、印刷イメージに対する直感的なタッチパネル操作で印刷設定を行うことができる。
【0011】
その理由は、印刷指示装置は、表示された印刷イメージの所定の領域に対してタッチパネル上で所定のタッチパネル操作(ジェスチャ)を行うと、予め記憶した対応付け情報を参照して、所定の領域の所定のタッチパネル操作に対応する印刷設定を特定し、その印刷設定に従って、表示する印刷イメージを更新すると共に、印刷を指示する情報を生成する制御を行うからである。
【0012】
これにより、印刷設定画面を表示する従来の方法に比べて、より直感的で操作性の高いユーザインターフェースを提供することができ、ユーザの利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例に係る印刷指示装置の外観例を示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る印刷指示装置のモジュール構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施例に係る印刷指示装置を用いた印刷操作方法を概説する図である。
【図4】本発明の一実施例に係る印刷指示装置に表示される印刷イメージにおける印刷設定用の領域割付例を示す図である。
【図5】本発明の一実施例に係る印刷指示装置のタッチパネル操作例(基本設定操作)を示す図である。
【図6】本発明の一実施例に係る印刷指示装置のタッチパネル操作例(レイアウト操作)を示す図である。
【図7】本発明の一実施例に係る印刷指示装置のタッチパネル操作例(仕上げ操作)を示す図である。
【図8】本発明の一実施例に係る印刷指示装置の印刷設定処理を示すフローチャート図である。
【図9】本発明の一実施例に係る印刷指示装置の処理(処理フロー1)の詳細を示すフローチャート図である。
【図10】本発明の一実施例に係る印刷指示装置の処理(処理フロー2)の詳細を示すフローチャート図である。
【図11】本発明の一実施例に係る印刷指示装置の処理(処理フロー3)の詳細を示すフローチャート図である。
【図12】本発明の一実施例に係る印刷指示装置の処理(処理フロー4)の詳細を示すフローチャート図である。
【図13】本発明の一実施例に係る印刷指示装置に表示される印刷設定操作登録画面を示す図である。
【図14】本発明の一実施例に係る印刷指示装置の印刷設定操作変更処理を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
背景技術で示したように、タッチパネルを備えた装置では、タップ、ピンチインやピンチアウト、スワイプなどの操作(ジェスチャ)を行うことにより、各種処理を実行することができる。しかしながら、印刷処理の場合、印刷設定項目の数に比べてタッチパネル上の操作の種類は少ないため、操作と印刷設定項目とを単純に対応付けても、ユーザが所望する印刷設定を行うのは困難である。また、上記操作は印刷以外の処理を行う場合にも使用されるため、印刷設定を行う操作であることを識別できるようにする必要がある。
【0015】
そこで、本発明の一実施の形態では、印刷イメージに対応付けられた領域毎に、タップ、ピンチインやピンチアウト、スワイプなどのタッチパネル操作と印刷設定とを対応付けて記憶しておき、表示された印刷イメージの所定の領域に対して所定のタッチパネル操作が行われた場合に、対応付け情報を参照して、その所定の領域の所定のタッチパネル操作に対応する印刷設定を特定し、特定した印刷設定内容に従って表示する印刷イメージを更新し、印刷要求を行うようにする。
【0016】
これにより、印刷イメージが表示される画面上でタップ、ピンチインやピンチアウト、スワイプといった簡単かつ直感的なタッチパネル操作を行うだけで、所望の印刷設定を行うことができ、ユーザの利便性を高めることができる。
【実施例】
【0017】
上記した本発明の一実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る印刷指示装置及び印刷指示プログラムについて、図1乃至図14を参照して説明する。図1は、本実施例の印刷指示装置の外観例を示す図であり、図2は、印刷指示装置のモジュール構成を示す図、図3は、本実施例の印刷指示装置の操作方法を概説する図である。また、図4は、印刷設定用の領域割付例を示す図であり、図5乃至図7は、各々、基本設定操作、レイアウト操作、仕上げ操作の詳細を示す図である。また、図8は、本実施例の印刷指示装置の処理(印刷設定処理)を示すフローチャート図であり、図9乃至図12は、処理フロー1〜4の詳細を示すフローチャート図である。また、図13は、本実施例の印刷指示装置に表示される印刷設定操作登録画面の一例を示す図であり、図14は、本実施例の印刷指示装置における印刷設定操作変更処理を示すフローチャート図である。
【0018】
なお、本実施例において、印刷イメージとは、原稿を用紙に印刷する時の印刷物の仕上がり状態を模式的に示す画像であり、用紙の外形を示す枠と、その用紙に印刷される原稿の画像(実際に印刷される原稿の画像でもよいし、サンプルの画像でもよい。)とを含む。また、印刷設定とは、原稿を用紙に印刷する際の印刷条件を規定する設定情報である。
【0019】
図1に示すように、本実施例の印刷指示装置10は、マルチタッチが可能な(2点以上のタッチを検出可能な)タッチパネルを備える機器であり、例えば、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末や、マルチタッチが可能な操作パネルを備えるMFP(Multi Function Peripheral)などの画像形成装置である。なお、本実施例では携帯端末を例にして説明する。
【0020】
上記印刷指示装置10は、図2に示すように、タッチパネルインタフェース11、画像表示部12、入力情報解析部13、印刷情報生成部14、印刷設定管理部15、表示画像生成部16、データ管理部17、通信処理部18、印刷設定記憶部19、画像リソース記憶部20、設定操作記憶部21などを備える。
【0021】
タッチパネルインタフェース11は、画像表示部12上に配置された感圧式若しくは静電式のタッチパネルから出力される信号を入力情報解析部13に通知する。
【0022】
画像表示部12は、電子ペーパー(EPD:Electrophoretic Display)や液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(electroluminescence)表示装置等からなり、表示画像生成部16で生成された画像情報(印刷イメージなど)を表示する。
【0023】
入力情報解析部13は、タッチパネルインタフェース11から取得した情報(タッチパネルの出力信号)を解析してタッチパネル上でユーザが行った操作(タッチパネル操作と呼ぶ。)を特定し、タッチパネル操作の操作情報を印刷情報生成部14、印刷設定管理部15、表示画像生成部16に通知する。
【0024】
印刷情報生成部14は、入力情報解析部13から印刷を指示するタッチパネル操作の操作情報を取得したら、データ管理部17を介して、印刷設定記憶部19に記憶されている印刷設定情報を取得し、その印刷設定情報に基づいて印刷を指示する情報(印刷要求と呼ぶ。)を生成し、生成した印刷要求情報を通信処理部18に通知する。
【0025】
印刷設定管理部15は、入力情報解析部13からタッチパネル操作の操作情報(後述する基本設定操作やレイアウト操作、仕上げ操作などの情報)を取得したら、データ管理部17から、設定操作記憶部21に保存されている対応付け情報を取得し、その対応付け情報を参照して、タッチパネル上でユーザが行ったタッチパネル操作に対応する印刷設定を特定し、特定した印刷設定情報をデータ管理部17に通知する。
【0026】
表示画像生成部16は、データ管理部17から画像リソース記憶部20に保存されている画像を取得したら、取得した画像に基づいて印刷イメージを生成し、生成した印刷イメージを画像表示部12に送信する。また、入力情報解析部13から操作情報を取得したら、取得した操作情報に基づいて印刷イメージを加工し、加工した印刷イメージを画像表示部12に送信する。
【0027】
データ管理部17は、印刷設定記憶部19、画像リソース記憶部20、設定操作記憶部21に対するデータの入出力を管理する。具体的には、印刷設定管理部15に対して、設定操作記憶部21に保存されている対応付け情報を通知したり、表示画像生成部16に対して、画像リソース記憶部20に保存されている画像情報を通知したり、印刷設定管理部15から取得した印刷設定情報を印刷設定記憶部19に保存したり、印刷情報生成部14に対して、印刷設定記憶部19に保存されている印刷設定情報を通知したりする。
【0028】
通信処理部18は、NIC(Network Interface Card)やモデムなどであり、有線通信や無線通信によりネットワークに接続された画像形成装置やプリンタコントローラなどと交信し、印刷情報生成部14から通知された印刷要求を画像形成装置やプリンタコントローラなどに送信する。
【0029】
印刷設定記憶部19は、現在設定されている印刷設定情報を保存する。画像リソース記憶部20は、表示画像生成部16が印刷イメージを生成するための画像情報(印刷イメージや印刷イメージの元となる素材の画像)を保存する。設定操作記憶部21は、タッチパネル操作(ジェスチャ)と印刷設定とを対応付ける対応付け情報を保存する。
【0030】
なお、入力情報解析部13、印刷情報生成部14、印刷設定管理部15、表示画像生成部16、データ管理部17などはハードウェアとして構成してもよいし、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリとで構成される制御部を、入力情報解析部13、印刷情報生成部14、印刷設定管理部15、表示画像生成部16、データ管理部17などとして機能させる印刷指示プログラムとして構成してもよい。
【0031】
次に、上記構成の印刷指示装置10を用いた印刷設定方法について、図3を参照して概説する。
【0032】
まず、画像表示部12に印刷イメージを表示させる。その際、本実施例では、印刷イメージ及びその近傍の領域に対して行うタッチパネル操作を印刷設定に対応付けるため、印刷イメージは画面全体には表示しない。従って、印刷イメージの周囲にはタッチパネル入力が可能な領域が存在することになり、印刷イメージ及びその近傍の領域よりも更に外側の領域に対してタッチパネル操作が行われた場合、そのタッチパネル操作は、印刷設定以外の処理に対するタッチパネル操作と見なすことができる。
【0033】
画像表示部12に印刷イメージが表示された状態で、図3(a)に示すように、用紙の右端箇所を始点とし1本の指で円弧を描くタッチパネル操作が行われた場合、入力情報解析部13は、タッチパネルからの信号を解析して、用紙の向きを90°回転させる印刷設定操作であると特定し、その印刷設定操作情報を印刷設定管理部15及び表示画像生成部16に通知する。印刷設定管理部15は、データ管理部17を介して設定操作記憶部21に保存されている対応付け情報を取得し、その対応付け情報を参照して、印刷設定操作情報に対応する印刷設定(ここでは用紙を横向きにする設定)を特定し、特定した印刷設定情報をデータ管理部17に通知し、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる。また、表示画像生成部16は、データ管理部17から画像リソース記憶部20に保存されている画像情報を取得したら、用紙の向きを90°回転させた印刷イメージを生成し、図3(b)に示すように、画像表示部12に生成した印刷イメージを表示させる。
【0034】
次に、図3(b)の状態で、用紙の右下箇所を2本の指でタッチし指を広げるタッチパネル操作が行われた場合、入力情報解析部13は、タッチパネルからの信号を解析して、用紙のサイズを大きくする印刷設定操作であると特定し、その印刷設定操作情報を印刷設定管理部15及び表示画像生成部16に通知する。印刷設定管理部15は、上記対応付け情報を参照して、印刷設定操作情報に対応する印刷設定(ここでは用紙サイズをA4からA3にする設定)を特定し、特定した印刷設定情報をデータ管理部17に通知し、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる。また、表示画像生成部16は、データ管理部17から画像リソース記憶部20に保存されている画像情報を取得したら、用紙のサイズを拡大した印刷イメージを生成し、図3(c)に示すように、画像表示部12に生成した印刷イメージを表示させる。なお、用紙サイズを変更する操作の場合、現在表示している印刷イメージを利用することができるため、入力情報解析部13から通知された操作情報に基づいて印刷イメージを生成することもできる。
【0035】
次に、図3(c)の状態で、用紙の左端箇所を2本の指でタッチするタッチパネル操作が行われた場合、入力情報解析部13は、タッチパネルからの信号を解析して、用紙の左端の2点でステープルする印刷設定操作であると特定し、その印刷設定操作情報を印刷設定管理部15及び表示画像生成部16に通知する。印刷設定管理部15は、上記対応付け情報を参照して、印刷設定操作情報に対応する印刷設定(ここでは用紙の左側の2点をステープルする設定)を特定し、特定した印刷設定情報をデータ管理部17に通知し、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる。また、表示画像生成部16は、データ管理部17から画像リソース記憶部20に保存されている画像情報を取得したら、ステープルの場所を明示した印刷イメージを生成し、図3(d)に示すように、画像表示部12に生成した印刷イメージを表示させる。
【0036】
次に、図3(d)の状態で、OKボタンを押下するタッチパネル操作が行われたら、入力情報解析部13は、タッチパネルからの信号を解析して、印刷を指示する印刷設定操作であると特定し、その印刷設定操作情報を印刷情報生成部14に通知する。印刷情報生成部14は、データ管理部17を介して印刷設定記憶部19から現在の印刷設定情報を取得し、その印刷設定情報に基づいて印刷要求を生成し、生成した印刷要求を通信処理部18に通知し、通信処理部18はその印刷要求を画像形成装置に送信する。
【0037】
次に、印刷設定の具体的な方法について、図4乃至図7を参照して説明する。図4は、操作位置と、その操作位置に対応する印刷設定とを説明する図であり、図中の外側の枠は用紙の外形を示し、内側の枠は用紙内の原稿画像の印刷領域を示している。また、図5乃至図7は、印刷設定に使用する各種操作を具体的に示す図である。
【0038】
印刷イメージの左上領域(図中のaの領域)は、ステープル(1点)を指示する時に使用する領域である。例えば、図7の(a−1)に示すように、印刷イメージの左上箇所を1本の指でタップするタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、用紙の左上の1点でステープル(綴じ止め)する印刷設定操作であると判断する。
【0039】
また、印刷イメージの上領域(図中のbの領域)及び右領域(図中のcの領域)は、用紙の向きの変更を指示する時に使用する領域である。例えば、図5(a)に示すように、印刷イメージの上又は右の箇所を1本の指でタッチし、右又は左に90°回転するようにスワイプするタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、用紙の向きを縦から横、若しくは、横から縦に回転させる印刷設定操作であると判断する。
【0040】
また、原稿画像の略中央の領域(図中のdの領域)及び印刷イメージの右下領域(図中のfの領域)は、用紙サイズを拡大又は縮小する時に使用する領域である。例えば、図5(b)に示すように、1本の指で原稿画像の略中央箇所をタッチし、もう1本の指で印刷イメージの右下箇所をタッチし、2本の指の間隔を広げるタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、用紙のサイズを拡大する印刷設定操作であると判断し、2本の指の間隔を狭めるタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、用紙のサイズを縮小する印刷設定操作であると判断する。
【0041】
また、原稿画像の右下の領域(図中のeの領域)及び印刷イメージの右下領域(図中のfの領域)は、プリントエリアを拡大又は縮小する時に使用する領域である。例えば、図6(a)に示すように、1本の指で原稿画像の右下箇所をタッチし、もう1本の指で印刷イメージの右下箇所をタッチし、2本の指の間隔を広げるタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、プリントエリアを拡大する印刷設定操作であると判断し、2本の指の間隔を狭めるタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、プリントエリアを縮小する印刷設定操作であると判断する。
【0042】
また、印刷イメージの左領域(図中の2つのgの領域)は、パンチを指示する時に使用する領域である。例えば、図7(b)に示すように、2本の指で印刷イメージの左側箇所をタップ(マルチタップ)するタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、用紙の左側に2点のパンチ穴を開ける印刷設定操作であると判断する。
【0043】
また、印刷イメージの左領域(図中の2つのhの領域)は、ステープル(2点)を指示する時に使用する領域である。例えば、図7の(a−2)に示すように、2本の指で印刷イメージの左側箇所をタップ(マルチタップ)するタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、用紙の左側の2点でステープル(綴じ止め)する印刷設定操作であると判断する。
【0044】
また、印刷イメージの略中央を縦断する領域(図中のiの領域)又は横断する領域(図中のjの領域)は、Nin1を指示する時に使用する領域である。例えば、図6(b)に示すように、1本の指で印刷イメージの略中央箇所を横向き又は縦向きになぞるタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、用紙に複数ページを配置する印刷設定操作であると判断する。
【0045】
また、印刷イメージが横向きの場合に、印刷イメージの略中央(iの領域よりもやや右側)を縦断する領域(図中のkの領域)は、折りを指示する時に使用する領域である。例えば、図7の(c−1)に示すように、1本の指で印刷イメージの略中央箇所を縦向きになぞるタッチパネル操作が行われた時、若しくは、2本の指で印刷イメージの上下箇所をピンチインするタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、用紙を中央で2つに折る中折りの印刷設定操作であると判断する。
【0046】
また、印刷イメージが横向きの場合に、印刷イメージの右側を縦断する領域(図中のlの領域)及び印刷イメージの左側を縦断する領域(図中のmの領域)も、折りを指示する時に使用する領域である。例えば、図7の(c−2)に示すように、1本の指で印刷イメージを縦向きに2回なぞるタッチパネル操作が行われた時、若しくは、2本の指で印刷イメージの上下箇所を2回ピンチインするタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、用紙を3つに折る内三つ折りの印刷設定操作であると判断する。
【0047】
また、図4には記載していないが、図6(c)に示すように、ページが横に並んだ印刷イメージに対して1本の指で右向き又は左向きになぞるタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、用紙に割り付けるページの順番を指定する印刷設定操作であると判断する。また、図6(d)に示すように、印刷イメージの上下左右の辺に沿って1本の指でなぞるタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、その辺を綴じしろとして両面に印刷する印刷設定操作であると判断する。また、図7(c−3)に示すように、谷折りにしたい部分を1本の指でなぞり、山折りにしたい部分を2本の指でつまむタッチパネル操作が行われた時は、そのタッチパネル操作は、Z折りの印刷設定操作であると判断する。
【0048】
なお、図4乃至図7では、原稿の向き、原稿サイズ、プリントエリア、Nin1、ページ割付、両面、ステープル、パンチ、折りに関する設定を行う場合の操作について説明したが、本実施例の操作は上記に限定されない。
【0049】
次に、印刷指示装置10の処理について、図8乃至図12のフローチャート図を参照して説明する。
【0050】
まず、ユーザが所定の操作を行って、画像表示部12の画面上に印刷イメージを表示させる。そして、ユーザが印刷設定のための所定のタッチパネル操作を行うと(S101)、タッチパネルインタフェース11は、タッチパネルから出力される信号(ユーザがタッチしたタッチパネル上の位置情報)を入力情報解析部13に通知し、入力情報解析部13は、位置情報を解析してユーザが行った操作を特定する(S102)。
【0051】
ユーザが行ったタッチパネル操作がタップの場合(S103)は、処理フロー1を実行する(S104)。また、ユーザが行ったタッチパネル操作がマルチタップの場合(S105)は、処理フロー2を実行する(S106)。また、ユーザが行ったタッチパネル操作がスワイプの場合(S107)は、処理フロー3を実行する(S108)。また、ユーザが行ったタッチパネル操作がピンチの場合(S109)は、処理フロー4を実行する(S110)。これらの処理フロー1〜4については後述する。
【0052】
処理フロー1〜4を実行した後、表示画像生成部16は、データ管理部17から取得した画像情報を用いて、画像表示部12に表示させる印刷イメージを生成する(S111)。そして、画像表示部12は、印刷設定を反映させた印刷イメージを表示する(S112)。
【0053】
次に、入力情報解析部13は、印刷設定操作が終了したか(例えば、OKボタンが押下されたか)を判断し(S113)、印刷設定操作が終了していない場合は、S101に戻って同様の処理を繰り返す。一方、印刷設定操作が終了した場合は、印刷情報生成部14は、データ管理部17を介して、印刷設定記憶部19に記憶された印刷設定情報を取得し、その印刷設定情報に基づいて印刷要求を作成し、通信処理部18を介して、作成した印刷要求を画像形成装置に送信する(S114)。画像形成装置は、受信した印刷要求に基づいて印刷処理を実行し、ユーザの印刷設定通りの印刷物を作成する。
【0054】
[処理フロー1]
次に、S104の処理フロー1の詳細について、図9のフローチャート図を参照して説明する。
【0055】
まず、入力情報解析部13は、図4の(a)の領域がタップされたかを判断する(S201)。(a)の領域がタップされていない場合は、処理フロー1の処理を終了する。一方、(a)の領域がタップされた場合は、タッチパネルの操作情報を印刷設定管理部15に通知し、印刷設定管理部15は、設定操作記憶部21に記憶された対応付け情報を参照して、そのタッチパネル操作が、ステープル(1点)を指示する印刷設定操作であると特定する。そして、印刷設定管理部15は、印刷設定記憶部19に記憶された印刷設定を参照して、現在の印刷設定がステープルなしであるかを判断する(S202)。
【0056】
現在の印刷設定がステープルなしの場合は、1点でステープルする印刷設定情報をデータ管理部17に送り、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる(S203)。その後、データ管理部17は、その印刷設定に対応する画像情報(1点でステープルする画像)を画像リソース記憶部20から取得し、表示画像生成部16に通知する(S204)。
【0057】
一方、ステープル(1点)が既に設定されている場合は、ステープルなしの印刷設定情報をデータ管理部17に送り、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる(S205)。その後、データ管理部17は、その印刷設定に対応する画像情報(ステープルなしの画像)を画像リソース記憶部20から取得し、表示画像生成部16に通知する(S206)。
【0058】
[処理フロー2]
次に、S106の処理フロー2の詳細について、図10のフローチャート図を参照して説明する。
【0059】
まず、入力情報解析部13は、図4の(g)の領域がマルチタップされたかを判断する(S301)。(g)の領域がマルチタップされた場合は、タッチパネルの操作情報を印刷設定管理部15に通知し、印刷設定管理部15は、上記対応付け情報を参照して、そのタッチパネル操作が、パンチ(2点)を指示する印刷設定操作であると特定する。そして、印刷設定管理部15は、印刷設定記憶部19に記憶された印刷設定を参照して、現在の印刷設定がパンチなしであるかを判断する(S302)。
【0060】
現在の印刷設定がパンチなしの場合は、2点でパンチする印刷設定情報をデータ管理部17に送り、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる(S303)。その後、データ管理部17は、その印刷設定に対応する画像情報(2点でパンチする画像)を画像リソース記憶部20から取得し、表示画像生成部16に通知する(S304)。
【0061】
一方、パンチ(2点)が既に設定されている場合は、パンチなしの印刷設定情報をデータ管理部17に送り、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる(S305)。その後、データ管理部17は、その印刷設定に対応する画像情報(パンチなしの画像)を画像リソース記憶部20から取得し、表示画像生成部16に通知する(S306)。
【0062】
S301で、(g)の領域がマルチタップされていない場合は、入力情報解析部13は、図4の(h)の領域がマルチタップされたかを判断する(S307)。(h)の領域がマルチタップされていない場合は、処理フロー2の処理を終了する。一方、(h)の領域がマルチタップされた場合は、タッチパネルの操作情報を印刷設定管理部15に通知し、印刷設定管理部15は、上記対応付け情報を参照して、そのタッチパネル操作が、ステープル(2点)を指示する印刷設定操作であると特定する。そして、印刷設定管理部15は、印刷設定記憶部19に記憶された印刷設定を参照して、現在の印刷設定がステープルなしであるかを判断する(S308)。
【0063】
現在の印刷設定がステープルなしの場合は、2点でステープルする印刷設定情報をデータ管理部17に送り、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる(S309)。その後、データ管理部17は、その印刷設定に対応する画像情報(2点でステープルする画像)を画像リソース記憶部20から取得し、表示画像生成部16に通知する(S310)。
【0064】
一方、ステープル(2点)が既に設定されている場合は、ステープルなしの印刷設定情報をデータ管理部17に送り、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる(S311)。その後、データ管理部17は、その印刷設定に対応する画像情報(ステープルなしの画像)を画像リソース記憶部20から取得し、表示画像生成部16に通知する(S312)。
【0065】
[処理フロー3]
次に、S108の処理フロー3の詳細について、図11のフローチャート図を参照して説明する。
【0066】
まず、入力情報解析部13は、図4の(b)又は(c)の領域がスワイプされたかを判断する(S401)。(b)又は(c)の領域がスワイプされていない場合は、処理フロー3の処理を終了する。一方、(b)又は(c)の領域がスワイプされた場合は、タッチパネルの操作情報を印刷設定管理部15に通知し、印刷設定管理部15は、上記対応付け情報を参照して、そのタッチパネル操作が、用紙の向きを変更する印刷設定操作であると特定する。そして、印刷設定管理部15は、印刷設定記憶部19に記憶された印刷設定を参照して、現在の用紙の向きが縦であるかを判断する(S402)。
【0067】
現在の用紙の向きが縦の場合は、用紙の向きを横にする印刷設定情報をデータ管理部17に送り、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる(S403)。その後、データ管理部17は、その印刷設定に対応する画像情報(用紙の向きが横の画像)を画像リソース記憶部20から取得し、表示画像生成部16に通知する(S404)。
【0068】
一方、現在の用紙の向きが縦でない場合(横の場合)は、用紙の向きを縦にする印刷設定情報をデータ管理部17に送り、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる(S405)。その後、データ管理部17は、その印刷設定に対応する画像情報(用紙の向きが縦の画像)を画像リソース記憶部20から取得し、表示画像生成部16に通知する(S406)。
【0069】
[処理フロー4]
次に、S110の処理フロー4の詳細について、図12のフローチャート図を参照して説明する。
【0070】
まず、入力情報解析部13は、図4の(d)及び(f)の領域がピンチされたかを判断する(S501)。(d)及び(f)の領域がピンチされた場合は、入力情報解析部13は、ピンチアウトの操作であるかを判断する(S502)。
【0071】
ピンチアウトの操作の場合は、ピンチアウトの操作情報を印刷設定管理部15に通知し、印刷設定管理部15は、上記対応付け情報を参照して、そのタッチパネル操作が、用紙サイズを拡大する印刷設定操作であると特定する。そして、印刷設定管理部15は、印刷設定記憶部19に記憶された印刷設定を参照して現在の用紙サイズを特定し、現在のサイズよりも1段階大きいサイズの用紙に設定する印刷設定情報をデータ管理部17に送り、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる(S503)。その後、データ管理部17は、その印刷設定に対応する画像情報(1段階大きいサイズの画像)を画像リソース記憶部20から取得し、表示画像生成部16に通知する(S504)。
【0072】
一方、ピンチアウトの操作でない場合は、ピンチインの操作情報を印刷設定管理部15に通知し、印刷設定管理部15は、上記対応付け情報を参照して、そのタッチパネル操作が、用紙サイズを縮小する印刷設定操作であると特定する。そして、印刷設定管理部15は、印刷設定記憶部19に記憶された印刷設定を参照して現在の用紙サイズを特定し、現在のサイズよりも1段階小さいサイズの用紙に設定する印刷設定情報をデータ管理部17に送り、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる(S505)。その後、データ管理部17は、その印刷設定に対応する画像情報(1段階小さいサイズの画像)を画像リソース記憶部20から取得し、表示画像生成部16に通知する(S506)。
【0073】
S501で、(d)及び(f)の領域がピンチされていない場合は、入力情報解析部13は、図4の(e)及び(f)の領域がピンチされたかを判断する(S507)。(e)及び(f)の領域がピンチされていない場合は、処理フロー4の処理を終了する。一方、(e)及び(f)の領域がピンチされた場合は、入力情報解析部13は、ピンチアウトの操作であるかを判断する(S508)。
【0074】
ピンチアウトの操作の場合は、ピンチアウトの操作情報を印刷設定管理部15に通知し、印刷設定管理部15は、上記対応付け情報を参照して、そのタッチパネル操作が、プリントエリアを縮小する印刷設定操作であると特定する。そして、印刷設定管理部15は、印刷設定記憶部19に記憶された印刷設定を参照して現在のプリントエリアを特定し、現在よりも1段階縮小した縮小率(原稿画像の縮小率)とする印刷設定情報をデータ管理部17に送り、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる(S509)。その後、データ管理部17は、その印刷設定に対応する画像情報(原稿画像を1段階縮小した画像)を画像リソース記憶部20から取得し、表示画像生成部16に通知する(S510)。
【0075】
一方、ピンチアウトの操作でない場合は、ピンチインの操作情報を印刷設定管理部15に通知し、印刷設定管理部15は、上記対応付け情報を参照して、そのタッチパネル操作が、プリントエリアを拡大する印刷設定操作であると特定する。そして、印刷設定管理部15は、印刷設定記憶部19に記憶された印刷設定を参照して、現在よりも1段階拡大した拡大率とする印刷設定情報をデータ管理部17に送り、データ管理部17は、その印刷設定情報を印刷設定記憶部19に記憶させる(S511)。その後、データ管理部17は、その印刷設定に対応する画像情報(原稿画像を1段階拡大した画像)を画像リソース記憶部20から取得し、表示画像生成部16に通知する(S512)。
【0076】
以上、操作(ジェスチャ)と印刷設定とが予め対応付けられている場合について説明したが、操作(ジェスチャ)と印刷設定との対応付けをユーザがカスタマイズすることも可能である。以下、図13の画面例及び図14のフローチャート図を参照して説明する。
【0077】
まず、表示画面生成部16は、画像表示部12に印刷設定の操作を登録するための画面を表示させる。この画面は、例えば、図13(a)のように構成され、画面上に印刷イメージが表示されている。そして、この画面上で、ユーザが所望のタッチパネル操作(図13(a)では、印刷イメージの左端を上下にスワイプするタッチパネル操作)を行うと(S601)、タッチパネルインタフェース11は、タッチパネルから出力される信号(ユーザがタッチしたタッチパネル上の位置情報)を入力情報解析部13に通知し、入力情報解析部13は、位置情報を解析して、ユーザが行ったタッチパネル操作がタップであるか、マルチタップであるか、スワイプであるか、ピンチであるかを判別する(S602〜S606)。
【0078】
次に、表示画面生成部16は、画像表示部12に図13(b)に示すような確認ダイアログを表示させ(S607)、ユーザが確認ダイアログ内のOKボタンを押下すると、画像表示部12に図13(c)に示すような印刷設定の操作一覧画面を表示させる(S608)。
【0079】
そして、ユーザが操作一覧画面の中から所望の印刷設定操作を選択すると、印刷設定管理部15は、選択された印刷設定と操作種別と画面領域情報を対応付けてデータ管理部17に通知し、データ管理部17は、対応付けた情報を設定操作記憶部21に保存する(S609)。
【0080】
その後、データ管理部17は、印刷設定操作に対応する画像情報を(ここでは、2点でパンチする画像)を画像リソース記憶部20から取得して表示画像生成部16に通知し、表示画像生成部16は、取得した画像情報に基づいて印刷イメージを生成し、図13(d)に示すような印刷イメージを画像表示部12に表示させる(S610)。
【0081】
以上説明したように、印刷イメージの所定の領域に対して所定のタッチパネル操作(ジェスチャ)を行うと、予め記憶した対応付け情報を参照して、その所定の領域の所定のタッチパネル操作に対応する印刷設定を特定して記憶すると共に、印刷設定を変更した後の印刷イメージを表示し、タッチパネル操作が終了したら、記憶した印刷設定に応じた印刷を指示する印刷要求を生成するため、ユーザは直感的かつ簡便なタッチパネル操作で印刷設定を行うことができる。また、所定の領域の所定のタッチパネル操作(ジェスチャ)と印刷設定との対応付けをカスタマイズできるため、ユーザの好みのタッチパネル操作で印刷設定を行うことができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0082】
なお、本発明は上記実施例の記載に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、その構成及び制御は適宜変更可能である。
【0083】
例えば、上記実施例では、タップ、ピンチ、スワイプを例にして説明したが、印刷設定に使用するタッチパネル操作はこれらの操作に限定されない。また、上記実施例では、1又は2点のタッチに基づくタッチパネル操作を例にして説明したが、3点以上のタッチに基づくタッチパネル操作に対しても同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、タッチパネルを備える印刷指示装置、及び当該印刷指示装置で動作するプログラムに利用可能である。
【符号の説明】
【0085】
10 印刷指示装置
11 タッチパネルインタフェース
12 画像表示部
13 入力情報解析部
14 印刷情報生成部
15 印刷設定管理部
16 表示画像生成部
17 データ管理部
18 通信処理部
19 印刷設定記憶部
20 画像リソース記憶部
21 設定操作記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルを備える印刷指示装置であって、
印刷対象となる原稿の印刷イメージを表示する表示部と、
前記表示部上に配置されたタッチパネルの出力信号を解析して、前記印刷イメージの所定の領域に対して行われた所定のタッチパネル操作を特定する入力情報解析部と、
前記印刷イメージに対応付けられた領域毎に、前記タッチパネル操作と前記原稿の印刷条件又は仕上げ条件を規定する印刷設定とを対応付ける対応付け情報を記憶する記憶部と、
前記対応付け情報を参照して、前記特定した所定の領域の所定のタッチパネル操作に対応する印刷設定を特定する印刷設定管理部と、
前記特定された印刷設定に応じた印刷イメージを生成し、前記表示部に表示される印刷イメージを更新する表示画像生成部と、
前記特定した印刷設定に応じた印刷を指示する情報を生成する印刷情報生成部と、を備える、
ことを特徴とする印刷指示装置。
【請求項2】
前記印刷指示装置は、前記印刷イメージの所定の領域に対する所定のタッチパネル操作を登録する動作モードを備え、
前記動作モードでは、
前記表示画像生成部は、前記印刷イメージの所定の領域に対する所定のタッチパネル操作が行われたら、前記表示部に印刷設定の一覧を表示させ、
前記印刷設定管理部は、前記所定の領域の所定のタッチパネル操作と前記一覧から選択された印刷設定とを対応付け、前記記憶部に記憶された対応付け情報を更新する、
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷指示装置。
【請求項3】
前記印刷イメージの所定の領域に対する所定のタッチパネル操作は、前記印刷イメージの周縁部をタップするタッチパネル操作であり、
前記タッチパネル操作に対応する印刷設定は、前記タップした位置で綴じ止めする設定、若しくは、前記タップした位置にパンチ穴を開ける設定である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷指示装置。
【請求項4】
前記印刷イメージの所定の領域に対する所定のタッチパネル操作は、前記印刷イメージの辺の中央部を起点にして回転するようになぞるタッチパネル操作であり、
前記タッチパネル操作に対応する印刷設定は、用紙の向きを変更する設定である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷指示装置。
【請求項5】
前記印刷イメージの所定の領域に対する所定のタッチパネル操作は、前記印刷イメージの中央部の1点と端部の1点とをつまんで2点の間隔を変えるタッチパネル操作であり、
前記タッチパネル操作に対応する印刷設定は、用紙のサイズを変更する設定である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷指示装置。
【請求項6】
前記印刷イメージは、原稿が印刷される領域と当該領域の周囲の余白領域とを含み、
前記印刷イメージの所定の領域に対する所定のタッチパネル操作は、前記原稿の端部の1点と当該端部近傍の前記余白領域の1点とをつまんで2点の間隔を変えるタッチパネル操作であり、
前記タッチパネル操作に対応する印刷設定は、前記原稿が印刷される領域を変更する設定である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷指示装置。
【請求項7】
前記印刷イメージの所定の領域に対する所定のタッチパネル操作は、前記印刷イメージを縦又は横に分割するようになぞるタッチパネル操作であり、
前記タッチパネル操作に対応する印刷設定は、複数のページを用紙に配置するNin1設定である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷指示装置。
【請求項8】
前記印刷イメージの所定の領域に対する所定のタッチパネル操作は、前記印刷イメージの前記複数のページをなぞるタッチパネル操作であり、
前記タッチパネル操作に対応する印刷設定は、なぞった順番に前記複数のページの配置を変更するページ割付設定である、
ことを特徴とする請求項7に記載の印刷指示装置。
【請求項9】
前記印刷イメージの所定の領域に対する所定のタッチパネル操作は、前記印刷イメージを短辺方向に分割するようになぞるタッチパネル操作であり、
前記タッチパネル操作に対応する印刷設定は、なぞった線に沿って用紙を折る設定である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷指示装置。
【請求項10】
前記印刷イメージの所定の領域に対する所定のタッチパネル操作は、前記印刷イメージの辺に沿ってなぞるタッチパネル操作であり、
前記タッチパネル操作に対応する印刷設定は、なぞった辺を綴じ代にする設定である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷指示装置。
【請求項11】
印刷対象となる原稿の印刷イメージを表示する表示部上にタッチパネルを備える装置で動作する制御プログラムであって、
前記装置を、
前記タッチパネルの出力信号を解析して、前記印刷イメージの所定の領域に対して行われた所定のタッチパネル操作を特定する入力情報解析部、
予め記憶した、前記印刷イメージに対応付けられた領域毎に、前記タッチパネル操作と前記原稿の印刷条件又は仕上げ条件を規定する印刷設定とを対応付ける対応付け情報を参照して、前記特定した所定の領域の所定のタッチパネル操作に対応する印刷設定を特定する印刷設定管理部、
前記特定された印刷設定に応じた印刷イメージを生成し、前記表示部に表示される印刷イメージを更新する表示画像生成部、
前記特定した印刷設定に応じた印刷を指示する情報を生成する印刷情報生成部、として機能させる、
ことを特徴とする印刷指示プログラム。
【請求項12】
前記装置は、前記印刷イメージの所定の領域に対する所定のタッチパネル操作を登録する動作モードを備え、
前記動作モードでは、
前記表示画像生成部は、前記印刷イメージの所定の領域に対する所定のタッチパネル操作が行われたら、前記表示部に印刷設定の一覧を表示させ、
前記印刷設定管理部は、前記所定の領域の所定のタッチパネル操作と前記一覧から選択された印刷設定とを対応付け、予め記憶された対応付け情報を更新する、
ことを特徴とする請求項11に記載の印刷指示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−20512(P2013−20512A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−154412(P2011−154412)
【出願日】平成23年7月13日(2011.7.13)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】