説明

印刷流体カートリッジ

【課題】装着部に装着容易な印刷流体カートリッジを提供する。
【解決手段】インクカートリッジ30は、インク供給部43を有する前壁40及び前壁40と前後方向53に離れた後壁42を有する筐体を具備する。後壁42は、前後方向53と直交する幅方向51において、インク供給部43と前後方向53に対向する位置に配置された第1面61と、インク供給部43と前後方向53に対向しない第2面62と、を有する。第1面61は、前後方向53と直交する平面である。第2面62は、第1面61より前後方向53の前壁40側に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カートリッジ装着部に装着される印刷流体カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、インクジェット方式の画像記録装置が知られている。この画像記録装置においては、記録ヘッドのノズルからインク滴が記録用紙へ向けて噴出される。このインク滴が記録用紙に着弾して所望の画像が記録される。この画像記録装置には、記録ヘッドに供給するインクを貯蔵するためのインクカートリッジが装着・脱着可能に設けられる。
【0003】
インクカートリッジ内のインクが消費されると、ユーザは、そのインクカートリッジを取り外して、新たなインクカートリッジを装着する。この新たなインクカートリッジが装着されたとき、インク供給管が、インクカートリッジのインク供給口へ挿入される(特許文献1参照)。インクカートリッジの装着動作において、ユーザは、インク供給口が設けられた前面と対向する後面を、指などで押す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−196651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、インクカートリッジは、貯留されるインクの量に対応して筐体の幅(装着方向と著こうする方向)が異なるものがある。例えば、幅が広い筐体と幅が狭い筐体とによって貯留されるインクの量を変えている。幅が異なる筐体を有するインクカートリッジを同じ装着部に装着可能とするためには、インク供給口の配置を共通させることが望ましい。その結果、インク供給口の配置される面の中心線と、インク供給口の中心とが必ずしも一致しないことがある。
【0006】
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、挿入操作を容易にできる印刷流体カートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る印刷流体カートリッジは、液体供給部を有する前面及び当該前面と前後方向に離れた後面を有する筐体を具備する。上記後面は、上記前後方向と直交する幅方向において、上記流体供給部と前後方向に対向する位置に配置された第1面を有する。第1面の幅が印刷流体供給部に関連した幅に設定されると、印刷流体カートリッジがカートリッジ装着部に装着されるときに、ユーザが第1面を押すことになる。また、第1面は、印刷流体供給部と前後方向に対向する位置に配置されているので、ユーザが第1面を押すことにより、印刷流体供給部が前後方向へ真っ直ぐに進行する。また、上記第1面は、前後方向と直交する平面であってもよい。これにより、ユーザは第1面を前後方向へ押しやすくなる。
【0008】
本発明に係る印刷流体カートリッジは、液体供給部を有する前面及び当該前面と前後方向に離れた後面を有する筐体を具備する。上記後面は、上記流体供給部と前後方向に対向しない第2面を有していてもよい。これにより、印刷流体カートリッジがカートリッジ装着部に装着されるときに、ユーザが第2面を押し難くなる。上記第2面は、上記第1面より前後方向の上記前面側に配置されたものであってもよい。これにより、印刷流体カートリッジがカートリッジ装着部へ装着されるときに、ユーザは、第2面より第1面を押しやすい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、印刷流体カートリッジのカートリッジ装着部への挿入操作を容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の一実施形態としてのカートリッジ装着部110を備えたプリンタ10の内部構造を模式的に示す模式断面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態のインクカートリッジ30の外観構成を示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態のインクカートリッジ30の内部構成を示すIII−III切断線の縦断面図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態のインクカートリッジ30の外観構成を示す上面図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態としてのカートリッジ装着部110の構成を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態のインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入される過程を示すインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の断面図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態のインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態を示すインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の断面図である。
【図8】図8は、本発明の第1変形例としてのインクカートリッジ30の外観構成を示す上面図である。
【図9】図9は、本発明の第2変形例としてのインクカートリッジ30の外観構成を示す上面図である。
【図10】図10は、本発明の第3変形例としてのインクカートリッジ30の外観構成を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
【0012】
[プリンタ10の概要]
図1に示されるように、プリンタ10は、記録用紙に対して記録ヘッド21からインク滴を吐出することにより画像を記録するものである。プリンタ10は、インク供給装置100を備えている。インク供給装置100には、カートリッジ装着部110が設けられている。カートリッジ装着部110には、インクカートリッジ30が装着され得る。カートリッジ装着部110には、その一面が外部に開放された開口112が設けられている。インクカートリッジ30は、開口112を介してカートリッジ装着部110に挿入され、或いはカートリッジ装着部110から抜き出される。インクカートリッジ30が印刷流体カートリッジに相当する。
【0013】
インクカートリッジ30には、プリンタ10で使用可能なインクが貯留されている。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態において、インクカートリッジ30と記録ヘッド21とがインクチューブ20で接続される。記録ヘッド21にはサブタンク28が設けられている。サブタンク28は、インクチューブ20を通じて供給されるインクを一時的に貯留する。記録ヘッド21は、インクジェット記録方式によって、サブタンク28から供給されたインクをノズル29から選択的に吐出する。
【0014】
給紙トレイ15から給紙ローラ23によって搬送路24へ送給された記録用紙は、搬送ローラ対25によってプラテン26上へ搬送される。記録ヘッド21は、プラテン26上を通過する記録用紙に対してインクを選択的に吐出する。これにより、画像が記録用紙に記録される。プラテン26を通過した記録用紙は、排出ローラ対22によって、搬送路24の最下流側に設けられた排紙トレイ16に排出される。
【0015】
なお、本実施形態に係るプリンタ10の概略構成は一例に過ぎず、例えば、記録用紙の給紙方式や搬送方式、搬送路の形状などは、公知のインクジェットプリンタにおける他の構成が採用されてもよいことは言うまでもない。
【0016】
[インク供給装置100]
図1に示されるように、インク供給装置100は、インクカートリッジ30を装着可能なカートリッジ装着部110を備えている。なお、図1においては、カートリッジ装着部110にインクカートリッジ30が装着された状態が示されている。
【0017】
[インクカートリッジ30]
図2,3に示されるように、インクカートリッジ30は、例えば、少なくともインクが貯留されるインク室36を有する。インクカートリッジ30の内部に形成されている空間に、インクが貯留される。インク室36は、例えば、インクカートリッジ30の外観を形成している筐体31により形成される空間であってもよいし、筐体31内部に配置された、筐体31とは別の部材によって形成される空間であってもよい。
【0018】
インクカートリッジ30は、図2に示された起立状態、つまり、同図の下側の面を下面(下壁41)とし、同図の上側の面を上面(上壁39)として、前壁40の下側にインク供給部43が配置され、カートリッジ装着部110に対して矢印50で示される方向(以下「挿入及び取出方向50」と称する(図5参照)。)に沿って挿入又は取り出される。すなわち、インクカートリッジ30は、起立状態で、挿入及び取出方向50に沿ってカートリッジ装着部110に挿入され、また、起立状態で、挿入及び取出方向50に沿ってカートリッジ装着部110から抜き出される。この起立状態が、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された姿勢である装着姿勢に相当する。図6に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入される向きが挿入向き56であり、抜き出される向きが取出向き55である。挿入向き56及び取出向き55が挿入及び取出方向50と平行であることは言うまでもない。本実施形態においては、挿入及び取出方向50は、水平方向に沿う。すなわち、挿入向き56及び取出向き55は、水平方向に沿った向きである。
【0019】
インクカートリッジ30は、例えば、略直方体形状の筐体31を有する。筐体31は、例えば、幅方向51に短く、高さ方向52と前後方向53が幅方向51よりも長い扁平形状である。幅方向51及び前後方向53は、インクカートリッジ30が装着姿勢にあるときに水平方向に沿う。高さ方向52は、インクカートリッジ30が装着姿勢にあるときに鉛直方向に沿う。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に対して挿入又は取り出されるとき、前後方向53は、挿入及び取出方向50と平行であり、幅方向51及び高さ方向52は、挿入及び取出方向50と直交する。
【0020】
筐体31は、挿入向き56の前側の前壁40及び挿入向き56の後ろ側の後壁42を有している。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ挿入されるときに挿入向き56の前方側となる筐体31の壁が、前壁40であり、後方側となる筐体31の壁が、後壁42である。前壁40と後壁42とは、前後方向53(挿入及び取出方向50)において所定の距離を離れて配置されている。筐体31は、さらに、前壁40及び後壁42を接続する、挿入及び取出方向50に延びる一対の側壁37,38を有している。側壁37,38は、幅方向51において所定の距離を離れて位置していてもよい。筐体31は、さらに、側壁37,38と前壁40及び後壁42とを接続し、かつ前壁40の上端から後壁42の上端に向けて延びる上壁39、及び前壁40の下端から後壁42の下端に向けて延びる下壁41を有していてもよい。上壁39及び下壁41は、高さ方向52において所定の距離を離れて位置していてもよい。前壁40により構成される筐体31の外面が前面に相当する。後壁42により構成される筐体31の外面が後面に相当する。上壁39により構成される筐体31の外面が上面に相当する。下壁41により構成される筐体31の外面が下面に相当する。
【0021】
図2に示されるように、インク供給部43は、例えば、筐体31の前壁40における高さ方向52の下側に設けられている。また、インク供給部43の中心57は、前壁40における幅方向51の中心58に対して、例えば、左側(図2における紙面奥側)へオフセット(偏倚)されて配置されている。このようなインク供給部43の配置のオフセットは、インク容量を増加させるため、インクカートリッジ30の幅方向の形状を変化させても、インク供給部43の配置を後述されるインク供給管122(図5参照)に対して共通化させるために有益である。例えば、本実施形態に係る前壁40より、幅方向51の寸法が短い前壁を有するインクカートリッジは、その筐体の内部空間の容積も小さくなるので、インク容量が少ない。このような小容量のインクカートリッジにおいては、インク供給部の中心と前壁の幅方向の中心とが一致することが好ましい。
【0022】
インク供給部43は、例えば、円筒形状の外形をなし、前壁40から前後方向53(挿入及び取出方向50)に沿って、インク室36から離れる向き、つまり挿入向き56へ突出している。インク供給口71は、例えば、インク供給部43の先端72付近において、開口するように形成されている。図3に示されるように、インク供給部43の内部には、インク流路44が形成されている。インク流路44は、インク供給口71から前後方向53に延びてインク室36へ通じている。
【0023】
図3に示されるように、インク供給口71は、例えば、バルブ70によって開閉可能に構成されている。バルブ70は、インク供給部43のインク流路44内において、前後方向53に沿って移動可能に設けられている。バルブ70は、コイルバネ73によりインク供給口71に向かって付勢されている。したがって、バルブ70に外力が加わらない状態においては、バルブ70がインク供給口71を液密に閉塞する閉位置に位置する。なお、インク供給部43の先端72のインク供給口71を囲う部分が、例えば、ゴム等の弾性部材により形成されている。付勢されたバルブ70が弾性部材に接触すると、弾性部材が弾性変形し、インク供給口71が液密に閉塞される。この状態において、バルブ70の一部は、インク供給口71からインク供給部43の外部、すなわち、インクカートリッジ30の外部へ露出されている。バルブ70,コイルバネ73も必須のものではなく、バルブ70に代えてフィルムやゴム栓が設けられてもよい。
【0024】
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されると、カートリッジ装着部110に設けられたインク供給管122(図5参照)が、インク供給口71に挿入されることにより、コイルバネ73が弾性変形し、バルブ70がコイルバネ73の付勢に抗してインク供給口71から離れた開位置に移動する(図7参照)。
【0025】
なお、筐体31には、例えば、大気導入部が設けられており、インク室36からカートリッジ装着部110に設けられたインク供給管122内へインクが流出されるのに伴い、大気導入部を介してインク室36内に大気が導入される。なお、大気導入部は必須のものではなく、例えば、インク室36が袋で形成され、インクの減少に応じてインク室36内の圧力が低下するものであってもよい。
【0026】
また、本実施形態においては、インク室36におけるインクの残量を検知するための検知部が省略されているが、インクカートリッジ30には検知部が設けられていてもよい。検知部は、インクカートリッジ30の前壁40のインク供給部43の上側からインク室36から離れる向きに突出する凸部として設けられてもよい。この凸部は、透光性を有する。したがって、凸部を介してインク室36内を外部から見てインクの残量を視認することや、光センサの発光素子から凸部へ向けて光を照射し、凸部を透過した光を受光素子で受光し、その受光量が閾値以上であるか否かによってインクの残量を判断することが可能となる。なお、凸部内に、インク室36の液面に応じて動くフロートと連動する遮光板が設けられていてもよい。また、この遮光板に代えて、インク室36内の液面が凸部に接しているか否かによって、発光素子から出射された光の全部又は一部を反射、回折、または減衰させるようにして、受光素子に至る光量を低下させるものが設けられていてもよい。
【0027】
図2〜4に示されるように、筐体31の前壁40の下端には、例えば、挿入向き56へ突出する突起32が設けられている。突起32は、前壁40に設けられたインク供給部43の突出端よりも前側まで突出している。
【0028】
図2に示されるように、筐体31の上壁39には、例えば、上側へ突出するガイド部47が設けられている。ガイド部47は、例えば、上壁39の幅方向51の寸法より細い凸条であり、前壁40から後壁42の間に渡って前後方向53に沿って延び、凸条の側面と上壁との間には凹部が形成されている。ガイド部47の幅方向51の中心は、上壁39における幅方向51の中心に対して、例えば左側(図2の紙面奥側)へオフセットされて配置されている。ガイド部47の幅方向51の中心と上壁39の幅方向51の中心とを一致させないのは、前述されたインク供給部43のオフセット配置と同様に、インクカートリッジ30のインク容量を変化させても、ガイド部47の配置を後述されるガイドレール114(図5参照)に対して共通化させるために有益である。
【0029】
図2に示されるように、筐体31の下壁41には、下側へ突出するガイド部48が設けられている。ガイド部48は、例えば、下壁41の幅方向51の寸法より細い凸条であり、前壁40から後壁42の間に渡って前後方向53に沿って延に、凸条の側面と上壁との間には凹部が形成されている。ガイド部48の幅方向51の中心は、下壁41における幅方向51の中心に対して、例えば左側(図2の紙面奥側)へオフセットされて配置されている。ガイド部48の幅方向51の中心と下壁41の幅方向51の中心とを一致させないのは、前述されたインク供給部43のオフセット配置と同様に、インクカートリッジ30のインク容量を変化させても、ガイド部48の配置を後述されるガイドレール115(図5参照)に対して共通化させるために有益である。
【0030】
本実施形態では、ガイド部47,48の幅方向51の中心と上壁39又は下壁41の幅方向51の中心との距離は、インク供給部43の中心57と前壁40の幅方向51の中心58との距離と同程度である。つまり、インク供給部43、ガイド部47,48は、幅方向51において、例えば、同じ位置に配置されている。インクカートリッジ30を前壁40側から前後方向53に沿って視ると、インク供給部43とガイド部47,48とは、幅方向51において重なるように配置されている。
【0031】
なお、インク供給部43とガイド部47,48とが重なるとは、インク供給部43の中心57とガイド部47,48の幅方向51の中心とが完全に一致する状態のみならず、インク供給部43の幅方向51の両端の範囲に、ガイド部47,48の少なくとも一部がある状態をも含む。また、本実施形態では、上壁39及び下壁41から突出するガイド部47,48は、前後方向53に延びる凸条であるが、ガイド部の形状は凸条に限定されるものではなく、上壁39又は下壁41の一部から上向き又は下向きへ突出するリブや突起などであってもよい。
【0032】
図2〜4に示されるように、ガイド部47における前後方向53の中央付近には、係止部45が形成されている。係止部45は、インクカートリッジ30の幅方向51及び/又は高さ方向52に拡がる係止面46を有する凹部である。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態で、後述される係合部材145が係止面46に係合する。
【0033】
図2,3に示されるように、回動部材80は、例えば、筐体31の後壁42側の上壁39側に設けられている。回動部材80は、例えば、L字形状の平板であり、その長手方向が前後方向53に沿うように配置されている。回動部材80は、先端部81と後端部82との間の屈曲された位置に、幅方向51へ延びる軸83を有する。回動部材80は、軸83周りに回動可能である。回動部材80が、解除部材に相当する。
【0034】
回動部材80において、前壁40側となる先端部81は、例えば、係止面46の近傍に配置されている。回動部材80の後端部82は、例えば、後壁42から若干突出されている。回動部材80の先端部81に外力が付与されていない状態では、回動部材80は、自重又はコイルバネに付勢されて、先端部81が係止部45の最も下側に位置している。つまり、先端部81は、係止部45の底面に近接する。この状態において、後端部82は、筐体31のガイド部47の上面より上側に位置する。回動部材80の後端部82が下向きへ押し下げられることにより、回動部材80は、例えば、自重に抗して図3における反時計回りへ回動する。回動部材80の後端部82側が最も下側に回動された状態において、つまり、後端部82が係止部45の底面に近接する位置とされた状態において、先端部81は、例えば、底面から上側に、つまり係止面46より上側に位置している。
【0035】
図2〜4に示されるように、ガイド部47における係止部45より前壁40側の上面と前壁40との境界には、例えば、上面及び前壁40に対して傾斜した傾斜面49が形成されている。傾斜面49は、係合部材145をガイド部47の上面へ案内するものである。この傾斜面49は無くてもよいし、傾斜面49に代えて、突起32のように挿入向き56へ突出する突起が設けられていてもよい。
【0036】
図4に示されるように、後壁42は、幅方向51において、インク供給部43と前後方向53に対向するように配置された第1面61と、インク供給部43と幅方向51にオフセットした第2面62と、を有する。第1面61は、前後方向53と直交する平面であり、インク供給部43の幅方向51の寸法より幅広でもよい。第1面61は、上壁39及び下壁41と連続する平面である。なお、図4においては、説明の便宜上、回動部材80の後端部82の一部が破線で示されている。なお、インク供給部43と第1面61とが対向するように配置されるとは、前後方向53に所定距離を離して並んで配置されることであり、インク供給部43と第1面61とが、遮断物が無く向き合っていることではない。
【0037】
第2面62は、例えば、第1面61より前後方向53の前壁40側に向かって傾斜して配置されており、かつ前後方向53と直交しない平面である。つまり、第2面62において、第1面61より後ろ向きへ突出する部分がなく、かつ第1面61と同一平面を構成しないということであり、第2面62が第1面61と連続する稜線が、第1面61と前後方向53において同じ位置となることが含まれる意味である。第2面62は、上壁39及び下壁41と連続しており、かつ第1面61及び側壁37と連続している。
【0038】
[カートリッジ装着部110]
図5に示されるように、カートリッジ装着部110の筐体としてのケース101は、プリンタ10の正面側に開口112を有する箱形状である。開口112を通じてケース101へインクカートリッジ30が挿入又は取り出される。ケース101には、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのインクカートリッジ30が収容可能である。各実施形態で示される各図においては、1つのインクカートリッジ30に相当するケース101が例示されている。
【0039】
ケース101は、挿入及び取出方向50において開口112とは対向位置にあり、ケース101の内部空間に面している終面102を有する。図5に示されるように、接続部103は、例えば、ケース101の終面102の下部に設けられている。接続部103は、終面102において、ケース101に装着された各インクカートリッジ30のインク供給部43に対応する位置にそれぞれ配置されている。
【0040】
接続部103は、インク供給管122と、保持部121とを有する。同図には示されていないが、インク供給管122は、インクチューブ20に接続されている。各インク供給管122と接続された各インクチューブ20は、プリンタ10の記録ヘッド21へインクを流通可能に接続されている。
【0041】
保持部121は、例えば、ケース101の終面102に形成され、終面102の一部を円筒状に窪ませて形成されている。インク供給管122は、保持部121の中心に取出向き55に突出するように配置されている。図7に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されると、円筒状のインク供給部43が円筒状の保持部121に挿入される。このとき、インク供給部43の外周面が保持部121を画定している面に接触、例えば、密着する。インク供給部43が保持部121へ挿入されると、インク供給管122がインク供給部43のインク供給口71に挿入され、インク供給管122がバルブ70を移動させる。これにより、閉位置のバルブ70が、コイルバネ73の付勢に抗して開位置へ移動されて、インク室36に貯留されているインクが外部へ流出可能となる。インク室36から流出されたインクは、水頭差等により、インク供給管122内へ流入し、インクチューブ20を通じて記録ヘッド21へ流れる。
【0042】
ケース101の内部空間を区画する天面及び底面には、ガイドレール114,115がそれぞれ形成されている。ガイドレール114,115は、天面又は底面からそれぞれが上下方向に凹む溝である。この溝の幅は、インクカートリッジ30のガイド部47,48の幅より若干幅広である。ガイドレール114,115は、各々が、開口112から終面102に渡って直線状に延出されている。インクカートリッジ30がケース101の内部空間に挿抜されるときに、ガイドレール114,115にガイド部47,48が差し込まれ、インクカートリッジ30がケース101の開口112と終面102との間を直線状に案内される。ガイドレール114,115が、溝に相当する。
【0043】
図5に示されるように、係合部材145がケース101に設けられている。係合部材145は、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30を装着状態に保持するためのものである。係合部材145は、例えば、ケース101の開口112側の天面に設けられている。
【0044】
係合部材145は、例えば、支軸147を中心に揺動可能に形成されている。支軸147は、例えば、係合部材145の開口112側の天面端部に設けられている。この支軸147は、例えば、ケース101に取り付けられている。これにより、係合部材145は、ケース101の開口112付近の天面において、支軸147を中心に回動可能に支持される。係合端部146は、係合部材145の支軸147の他端側に配置される。係合端部146は、インクカートリッジ30の係止部45と係合可能である。係合端部146が係止部45と係合することにより、インクカートリッジ30がケース101に対して、スライド部材123の付勢力に抗して、装着位置に保持される。係合端部146が係止部45と係合可能な位置となる係合部材145の回動位置(図7参照)がロック位置と称され、係合端部146が係止部45と係合しない位置(図6参照)がアンロック位置と称される。
【0045】
係合部材145は、例えば、自重又はコイルバネによって、支軸147を中心として重力方向下向きへ回動する。回動部材80の先端部81が上側に移動すると、係合部材145が支軸147を中心に上側へ回動し、ロック位置からアンロック位置へ移動する。また、各図には示されていないが、例えば、係合部材145の可動範囲は、アンロック位置より下方へ移動しないように回動が規制されていてもよい。
【0046】
図5に示されるように、例えば、カートリッジ装着部110の終面102の下端側には、挿入向き56に拡大された空間が形成されている。この拡大された空間は、ガイドレール115の延長線上にある。この拡大された空間には、スライド部材123が挿入及び取出方向50へスライド(水平移動)可能に設けられている。スライド部材123は、例えば、概ね直方体の外形をなしており、ガイドレール115の延長線上に突片124が上向きへ突出されている。突片124は、インクカートリッジ30の突起32の進入経路にオーバーラップしており、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ装着される過程において、突起32に当接し得る。スライド部材123が、付勢部材に相当する。
【0047】
スライド部材123が収容されている空間の終面125とスライド部材123との間には、コイルバネ126が圧縮状態で設けられている。スライド部材123は、コイルバネ126によって取出向き55へ付勢されている。従って、スライド部材123は、外力が付与されない位置において、例えば、終面125と対向する前面127と接することにより、移動が規制されている。インクカートリッジ30の突起32が突片124に接した状態から、さらにインクカートリッジ30が挿入されるとき、スライド部材123の移動に伴って、コイルバネ126を収縮させる。
【0048】
[インクカートリッジ30の装着動作]
以下、図6,7を参照しつつ、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される動作を説明する。
【0049】
図6に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に、開口112を通って、インクカートリッジ30の前壁40側から挿入される。インクカートリッジ30が開口112に挿入されると、インクカートリッジ30のガイド部47,48が、ケース101のガイドレール114,115へそれぞれ進入する。ガイド部47,48がガイドレール114,115に差し込まれ、インクカートリッジ30が開口112から終面102へ真っ直ぐに案内される。
【0050】
インクカートリッジ30の前壁40が係合部材145付近までケース101へ挿入されると、筐体31の傾斜面49が係合部材145に接する。更にインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ挿入されると、係合部材145がガイド部47の上面へ乗り上げり、係合部材145が図6における反時計回りに回動して、ロック位置からアンロック位置へ移動する。
【0051】
図6に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着する途中過程で、インク供給部43は保持部121に接し、インク供給管122が、インク供給部43のインク供給口71に挿入される。インク供給管122がインク供給口71に挿入されてバルブ70に接し、さらにインクカートリッジ30が挿入向き56へ移動されると、図7に示されるように、バルブ70がインク供給管122に押されて、コイルバネ73の付勢に抗して閉位置から開位置へ移動される。そして、インク供給部43が保持部121に挿入され、かつ、インク供給管122がインク供給口71に挿入されることにより、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110の所定の位置に装着される。
【0052】
前述されたように、インク供給管122がインク供給口71に挿入されて、バルブ70がコイルバネ73の付勢に抗して移動される過程において、筐体31の後壁42においては、ユーザが第1面61を指で押しながら筐体31を挿入向き56へ移動させる。ユーザが、コイルバネ73の付勢力より大きな力で第1面61を挿入向き56へ押し込むことにより、バルブ70がコイルバネの73の付勢に抗して移動される。
【0053】
後壁42において、第2面62が第1面61より前壁40側に配置されているので、ユーザは、ケース101の開口112の外側からインクカートリッジ30にアクセスするために、第2面62より手前側にある第1面61を押し易い。また、第1面61は、前後方向53(挿入及び取出方向50)と直交する面であり、第2面62は、前後方向53に対して傾斜する面であるので、ユーザは、直感的に第1面61を押すこととなる。ユーザの押し込み力が付与される第1面61は、インク供給部43と前後方向53に対向する位置に配置されているので、ユーザが第1面61を押すことにより、インク供給部43が前後方向53へ真っ直ぐに進行する。
【0054】
図6に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着する途中過程で、突起32がスライド部材123の突片124に当接し、さらにインクカートリッジ30が挿入向き56へ移動されると、図7に示されるように、スライド部材123が、コイルバネ126の付勢に抗して終面125側へ移動される。
【0055】
図7に示されるように、インクカートリッジ30が装着位置に到達すると、筐体31の係止部45における係止面46が、係合部材145の係合端部146を挿入向き56へ通り過ぎる。これにより、係合部材145の係合端部146がガイド部47の上面に支持されなくなるので、係合部材145が図7における時計回りへ回動して係合部145に位置し、係合端部146が係止面46に接する。したがって、インクカートリッジ30が、係合部材145が係止部45に係合し、コイルバネ73,126の付勢に抗して、装着位置に保持される。このようにして、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了する。
【0056】
インクカートリッジ30のインク室36内のインクが消費されると、使用済みのインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から取り外され、新しいインクカートリッジ30が装着される。
【0057】
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から取り外されるときには、回動部材80の後端部82が、ユーザによって下向きへ押し下げられる。回動部材80の後端部82は、後壁42より手前側に位置しているので、ユーザは、インクカートリッジ30の後壁42側から回動部材80を操作することができる。これにより、回動部材80の先端部81が上向きへ移動して、係止部45の底面から離間する。この先端部81の移動に伴って、係合部材145が、回動部材80の先端部81により上側へ押し上げられる。したがって、係合部材145の係合端部146が係止面46より上側となるまで、つまり係合端部146が係止面46から離間するまで係合部材145が回動される。すなわち、係合部材145がロック位置からアンロック位置まで回動されて、係合部材145によるインクカートリッジ30の保持が解除される。
【0058】
係合部材145の係合端部146が係止面46から離間されることにより、筐体31に付与されている外力、すなわちコイルバネ73及び/又はコイルバネ126による付勢力によって、筐体31を取出向き55へ移動させる力が作用する。一方、ユーザが回動部材80を下向きへ押し下げているので、コイルバネ73,126による付勢力は、回動部材80を介して、ユーザの手によって受け止められる。そして、ユーザが手を取出向き55へ引いていくことにより、コイルバネ73,126の付勢力によって、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110の開口112へ向かって移動する。
【0059】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ装着される動作において、筐体31の後壁42における第2面62が第1面61よりユーザが押しやすい位置にあり、その第1面61がインク供給部43と前後方向53に対向しているので、第1面61にユーザが押し込み力を付与しても、装着及び取出方向50に対してインク供給部43のインク供給口71の軸線が傾くことがない。したがって、ガイドレール114,115に対して、ガイド部47,48が斜めになってインクカートリッジ30が挿入されることがないので、ユーザは、容易にインクカートリッジ30をカートリッジ装着部110に装着することができる。
【0060】
また、筐体31のガイド部47,48が、上壁39及び下壁41の幅方向51においてインク供給部43と同じ位置にそれぞれ配置されているので、ガイドレール114,115に嵌っているガイド部47,48に対しても、ユーザが筐体31を押し込む力の向きが前後方向53に平行となり、ガイド部47,48とガイドレール114,115との摺動摩擦が増加することが抑制される。
【0061】
また、筐体31の後壁42の第2面62が、前後方向53と直交しない平面なので、前後方向53に沿って筐体31をケース101の内部空間へ押し込もうとするユーザは、直感的に第2面62を操作することなく、前後方向53と直交する平面である第1面61を操作することとなる。
【0062】
[第1変形例]
前述された実施形態においては、インクカートリッジの筐体31の第2面62が平面であったが、図8に示されるように、平面でなく後ろ向きに凸の曲面である第2面63が後壁42に形成されていてもよい。第2面63は、前述された実施形態における第2面62と同様に、第1面61より前後方向53の前壁40側に配置されており、かつ前後方向53と直交しない。そして、第2面63は、上壁39及び下壁41と連続しており、かつ第1面61及び側壁37と連続している。このような第2面63が後壁42に形成されていても、前述された実施形態と同様の作用効果が奏される。
【0063】
[第2変形例]
前述された実施形態においては、インクカートリッジの筐体31の第2面62が前後方向53と直交しない平面であったが、図9に示されるように、前後方向53と直交する第2面64が後壁42に形成されていてもよい。第2面64は、第1面61より前後方向53の前壁40側に配置されている。また、第2面64は、上壁39、下壁41及び側壁37と連続しているが、第1面61との間には、高さ方向52及び前後方向53に沿って拡がる第3面65が介在している。第2面64は、前後方向53と直交する平面であるが、第1面61より前壁40側に配置されているので、インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110へ装着する作業を行うユーザに対しては、第1面61が第2面64より手前側となる。このような第2面64が後壁42に形成されていても、前述された実施形態と同様の作用効果が奏される。
【0064】
[第3変形例]
前述された実施形態においては、インク供給部43が筐体31の前壁40において、幅方向51の中央からオフセットされて配置されていたが、図10に示されるように、インク供給部43が前壁40の幅方向51の中央に配置されていてもよい。筐体31の前壁40及び後壁42の幅が、インク供給部43の幅に対して十分に大きな場合は、後壁42における幅方向51の隅部にユーザが押し込む力を付与すると、前後方向53に対してインク供給部43のインク供給口71の軸線が傾くおそれがある。
【0065】
図10に示されるように、筐体31の後壁42において、第1面61が幅方向51の中央に配置されており、その両側に第2面66,67が配置されていてもよい。この第2面66,67は、前述された実施形態における第2面62と同様に、第1面61より前後方向53の前壁40側に配置されており、かつ前後方向53と直交しない。そして、第2面63は、上壁39及び下壁41と連続しており、かつ第1面61、及び側壁37或いは側壁38と連続している。このような第2面66,67が後壁42に形成されていても、前述された実施形態と同様の作用効果が奏される。
【0066】
なお、前述された実施形態及び各変形例においては、インクジェット方式のプリンタ10に対応して、印刷流体としてインクがインクカートリッジ30に収納される態様が示されているが、印刷流体としてはインクに限られず、例えば、電子写真式の画像形成装置に対応する印刷流体としてのトナーを収納したカートリッジなどにも本発明を適用することは可能である。
【符号の説明】
【0067】
30・・・インクカートリッジ(印刷流体カートリッジ)
31・・・筐体
39・・・上壁(上面)
40・・・前壁(前面)
41・・・下壁(下面)
42・・・後壁(後面)
43・・・インク供給部
45・・・係止部
47,48・・・ガイド部
61・・・第1面
62,63,64,66,67・・・第2面
80・・・回動部材(解除部材)
110・・・カートリッジ装着部
112・・・開口
114,115・・・ガイドレール(溝)
123・・・スライド部材(付勢部材)
145・・・係合部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体供給部を有する前面及び当該前面と前後方向に離れた後面を有する筐体を具備した印刷流体カートリッジであって、
上記後面は、上記前後方向と直交する幅方向において、上記流体供給部と前後方向に対向する位置に配置された第1面と、上記流体供給部と前後方向に対向しない第2面と、を有しており、
上記第1面は、前後方向と直交する平面であり、
上記第2面は、上記第1面より前後方向の上記前面側に配置されたものである印刷流体カートリッジ。
【請求項2】
上記インク供給部は、インク供給口の中心が、上記前面における幅方向の中央に対して幅方向へ偏倚して配置されたものである請求項1に記載の印刷流体カートリッジ。
【請求項3】
上記筐体は、上記前面と上記第1面と交差し、且つ前後方向に延びる上面及び下面を有しており、上記上面及び上記下面からそれぞれ上下方向へ突出して前後方向に沿って延びるガイド部を有しており、
上記ガイド部は、前後方向から視たときの幅方向の位置が重なるものである請求項1又は2に記載の印刷流体カートリッジ。
【請求項4】
上記第2面は、前後方向と直交しない平面である請求項1から3のいずれかに記載の印刷流体カートリッジ。
【請求項5】
上記第2面は、前後方向の後ろ向きへ膨らむ曲面である請求項1から3のいずれかに記載の印刷流体カートリッジ。
【請求項6】
上記第2面は、前後方向と直交する平面である請求項1から3のいずれかに記載の印刷流体カートリッジ。
【請求項7】
上記印刷流体カートリッジは、
カートリッジ装着部に開口を介して装着可能なものであって、
上記カートリッジ装着部に備えられる係合部材に係合する係止部と、
上記係止と上記係合部材との係合を解除する解除部材と、を具備する請求項1から6のいずれかに記載の印刷流体カートリッジ。
【請求項8】
請求項3に記載の印刷流体カートリッジが開口を介して装着可能なカートリッジ装着部を備えた記録装置であって、
上記カートリッジ装着部は、上記ガイド部を案内するように、天面及び底面において上記開口から終面に沿った溝を有するものである記録装置。
【請求項9】
上記底面に設けられた溝が延びる方向の終面側に、上記印刷流体カートリッジを開口へ向かって付勢する付勢部材を備えた請求項8に記載の記録装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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