説明

印刷物及びその印刷方法

【課題】パール光沢等の光輝性柄の印刷物及び印刷方法として、光輝性顔料含有インキでは特にインクジェット印刷法にて精細な柄表現が出来なかったのを、出来る様にする。
【解決手段】光輝性顔料含有の光輝性ベタ層1上に、光輝性柄に対しネガ柄の隠蔽性マスク柄印刷層2、通常の着色柄印刷層3を積層し、光輝性ベタ層と隠蔽性マスク柄印刷層とで光輝性柄を表現する。隠蔽性マスク柄印刷層と着色柄印刷層をインクジェット印刷法で柄印刷し、光輝性顔料含有の光輝性ベタ層は塗工法等でベタ形成すると良い。なお、透明な基材4Aの下側に着色柄印刷層を位置させる様に印刷すれば裏刷り仕様となり、基材4上に光輝性ベタ層を位置させる様に印刷すれば表刷り仕様等となるが、後者の場合、光輝性顔料練り込み樹脂のシートや成形品を基材とし光輝性ベタ層と兼用しても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷物及びその印刷方法に関し、より詳しくは、パール光沢や金属光沢等の光輝性を呈する光輝性柄を有する印刷物とその印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧シート等の各種印刷物に於いて、パール光沢や金属光沢等の光輝性が必要なときは、パール顔料やメタリック顔料等の光輝性顔料を添加したインキや塗料、或いは樹脂シート等を用いている。そして、柄について、パール光沢や金属光沢等と光輝性を付与し光輝性柄とする場合は、柄を形成する為のインキとしてパール顔料やメタリック顔料等の光輝性顔料を添加した光輝性インキを用いて形成する。
【0003】
また、一般に、柄の印刷法としては、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等の各種印刷法がよく知られており、用途に応じた適宜な印刷法を採用する。従って、光輝性柄の場合も同様に適宜な印刷法を従来採用してきた。そして、近年は、特にコンピュータ出力用のプリンター等に於いて、インクジェット印刷法の普及が著しく、このインクジェット印刷法は、従来のグラビア印刷等の版が必要な有版印刷法に比較して、版が不要な無版印刷法である為に、出来上がりが早くて迅速に対応出来る高速対応、或いは小ロット対応等の利点が、注目されている。この様な技術的背景から、グラビア印刷等の従来からの印刷法の適用分野でも、インクジェット印刷法の採用が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特許第3475912号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、パール顔料やメタリック顔料等の光輝性顔料は、光輝性ではない通常の着色顔料に比べて、顔料の粒径が大きい(例えば20μm程度)。この為、インクジェット印刷法では微少なノズルからインクを噴出して印刷する関係上、光輝性顔料をインキに添加するとノズルが目詰まりし易い。これを回避するには、インキ噴出口の大きいノズルを使う必要がある。しかし、その様な大きいノズルでは、階調表現を細かいドットで表現できず、精細な柄の表現は難しく、従来印刷法と同じ様な印刷仕上がりに出来かなった。この為、インクジェット印刷法の採用は、従来のグラビア印刷法等の用途に対しては、上記の様なノズルの制約が無い柄や用途での採用となる(例えば遠めで見る大面積の大柄な柄等)。また、もちろんだが、光輝性顔料を使用しない通常の着色インキの場合は、この様な制約はなく、精細な柄表現も可能で従来と同じ様な仕上がりが可能であり、最終的な印刷物に対して、品質が満足すれば採用できる。
【0006】
この為、高速対応や小ロット対応の利点を生かして、最終的な印刷物はグラビア印刷物等の従来の印刷法による印刷物だが、この校正刷り等の試し刷りについてはインクジェット印刷法で代替することが既に実用化している。しかしながら、上記の如く、光輝性顔料を含有する光輝性インキを用いたインクジェット印刷法では、精細な柄が表現できず従来同様の印刷品質にできないので、光輝性柄を有する印刷物に対しては、試し刷りには適用できなかった。
もちろん、光輝性柄と着色柄とが両方ある場合には、光輝性柄のみを従来のグラビア印刷等の印刷法を適用し、そうで無い通常のインキによる着色柄部分にはインクジェット印刷法を適用すれば、一応試し刷りは可能である。しかし、2種類の印刷機を使用する必要がある上、光輝性柄と着色柄とが互いに同調した同調柄である場合(またそれが普通である)には、2種類の印刷機同士の印刷にて柄同調させる事は困難であった。
【0007】
また、試し刷りは、校正刷りの他、試作品を作る為の印刷物のこともある。例えば、ベビー刷りと言われる比較的小面積での印刷物は試作品用印刷物としても利用される。更に、試作品と言えども本刷りの印刷物と同じ様な印刷仕上がりが要求される用途もある。例えば、化粧シートという印刷物を、成形品表面に射出成形同時絵付方法(射出成形同時加飾方法)等で積層して作製した加飾成形品を自動車内装部品とする場合、試作品の印刷物で内装部品の試作品を作製し、この試作品の内装部品で外観を評価して、最終的な柄を決定する等の場合である。そして、この様な試し刷り用途でも光輝性柄の場合は、インクジェット印刷法が適用できなかった。
【0008】
すなわち、本発明の課題は、パール光沢や金属光沢等の光輝性柄を有する印刷物とその印刷方法に対して、特にインクジェット印刷法を利用しても、グラビア印刷等の従来印刷法と同じ様な精細な柄も可能で同じ様な仕上がりが可能となる様にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明による印刷物は、光輝性柄を有する印刷物に於いて、光輝性ベタ層上に、所望の光輝性柄に対して光輝性が不要となる部分の前記光輝性ベタ層をマスクするネガ柄で隠蔽性の隠蔽性マスク柄印刷層と、通常の着色柄印刷層とがこの順に積層され、前記光輝性ベタ層及び隠蔽性マスク柄印刷層によって、所望の光輝性柄を表現した印刷物とした。
この際、上記構成に於いて更に、前記光輝性ベタ層が塗工法又はインクジェット印刷法以外の印刷法で形成され、前記隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層がインクジェット印刷法で形成された構成とするのが、より好ましい。
【0010】
この様な構成とすることで、光輝性柄は、光輝性ベタ層と隠蔽性マスク柄印刷層とによって表現するので、光輝性ベタ層は(光輝性)柄層としてでは無くベタ層として形成すれば良いので、光輝性ベタ層が光輝性顔料を含有しても、光輝性ベタ層自体での柄表現が不要で隠蔽性マスク柄印刷層側で印刷表現するので、精細な光輝性柄を表現できる。
そして、光輝性ベタ層が塗工法又はインクジェット印刷法以外の印刷法で形成され、隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層がインクジェット印刷法で形成された構成とすれば、インクジェット印刷法による高速対応、小ロット対応等の利点を生かしつつ、従来同様に精細な柄が可能で、従来と同じ様な印刷仕上がりに出来るので好ましい。
【0011】
なお、本発明の印刷物は、上記いずれの構成に於いても、光輝性ベタ層上に隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層、更に透明な基材がこの順に積層された裏刷り仕様や、基材上に光輝性ベタ層、隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層がこの順に積層された表刷り仕様が可能である。
また、表刷り仕様の構成に於いては、基材が樹脂中に光輝性顔料が練り込んだ樹脂からなり、該基材と光輝性ベタ層とが兼用する構成としても良い。この場合、基材と光輝性ベタ層とが兼用したこれらで一層となる。
【0012】
また、本発明の印刷物の印刷方法は、光輝性柄を有する印刷物の印刷方法に於いて、光輝性顔料を含有する光輝性ベタ層の一方の側に、所望の光輝性柄に対して光輝性が不要となる部分の前記光輝性ベタ層をマスクするネガ柄で隠蔽性の隠蔽性マスク柄印刷層と、通常の着色柄印刷層とを形成し、前記光輝性ベタ層及び隠蔽性マスク柄印刷層によって、所望の光輝性柄を表現した印刷方法とした。
なおこの際、上記方法に於いて更に、前記光輝性ベタ層を塗工法又はインクジェット印刷法以外の印刷法で形成し、前記隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層をインクジェット印刷法で形成するのが、より好ましい。
【0013】
この様な方法とすることで、光輝性柄は、光輝性ベタ層と隠蔽性マスク柄印刷層とによって表現するので、光輝性ベタ層は(光輝性)柄層としてでは無くベタ層として形成すれば良いので、光輝性ベタ層が光輝性顔料を含有しても、光輝性ベタ層自体での柄表現が不要で隠蔽性マスク柄印刷層側で印刷表現するので、精細な光輝性柄を表現できる。
そして、光輝性ベタ層を塗工法又はインクジェット印刷法以外の印刷法で形成し、隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層をインクジェット印刷法で形成する方法とすれば、インクジェット印刷法による高速対応、小ロット対応等の利点を生かしつつ、従来同様に精細な柄が可能で、従来と同じ様な印刷仕上がりに出来るので好ましい。
【0014】
なお、本発明の印刷方法は、上記いずれの方法に於いても、透明な基材の裏側に、着色柄印刷層、隠蔽性マスク柄印刷層及び光輝性ベタ層をこの順に積層する裏刷り仕様や、基材上に、光輝性ベタ層、隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層をこの順に積層する表刷り仕様が可能である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、光輝性柄の表現に於いて、光輝性層自体での光輝性柄の柄表現が不要で、光輝性ベタ層と共に設ける隠蔽性マスク柄印刷層側で光輝性柄を表現するので精細な光輝性柄を印刷表現できる。従って、光輝性ベタ層は塗工法又はインクジェット印刷法以外の印刷法で形成し、隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層をインクジェット印刷法で形成すれば、インクジェット印刷法による高速対応、小ロット対応等の利点を生かしつつ、従来同様に精細な光輝性柄が可能で、従来と同じ様な印刷仕上がりに出来る。しかも、着色柄印刷層による着色柄と光輝性柄との柄同調も、同一印刷法で同時印刷が出来るので、容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0017】
先ず、図1は本発明による印刷物の形態例として2例を示す断面図であり、図2〜図5は各々、本発明による印刷物の形態例として別の1例を示す断面図である。
これら図中にて、符号の意味は、1は光輝性ベタ層、2は隠蔽性マスク柄印刷層、2aは白色隠蔽性マスク柄印刷層、2bは着色マスク柄印刷層、3は着色柄印刷層、4は基材、4Aは透明な基材、4Bは光輝性ベタ層と兼用した基材、5は被着体(基材)、10は印刷物である。なお、各図共に図面上方を観察者側としてある。また、観察者側を表側と称してある。
次に、これら図面で例示する印刷物の構成を概説する。
【0018】
先ず、図1の印刷物10は、裏刷り仕様と表刷り仕様を各1例、示した図である。図1(A)が裏刷り仕様に該当し、光輝性顔料を含有する光輝性ベタ層1上に、所望の光輝性柄に対して光輝性が不要となる部分の前記光輝性ベタ層をマスクするネガ柄で隠蔽性の隠蔽性マスク柄印刷層2と、通常の着色柄印刷層3とがこの順に積層され、更にこの上に透明な基材4Aが積層され、前記光輝性ベタ層1及び隠蔽性マスク柄印刷層2とによって、所望の光輝性柄を表現した構成である。
そして、図1(B)が表刷り仕様に該当し、上記した光輝性ベタ層1、隠蔽性マスク柄印刷層2及び着色柄印刷層3の各層が、今度は、基材4上に光輝性ベタ層1、隠蔽性マスク柄印刷層2及び着色柄印刷層3の順で積層された構成である。この場合の基材4は透明又は不透明である。
【0019】
また、図2に例示の印刷物10は、表刷り仕様に該当し、図1(B)の構成に於いて、基材4Bが樹脂中に光輝性顔料が練り込んだ樹脂製の基材で、この基材4Bが光輝性ベタ層1を兼用し、基材とは独立した層としての光輝性ベタ層が省略された構成である。
【0020】
また、図3に例示の印刷物10は、製法次第で表刷り仕様にも裏刷り仕様にも該当する構成例であり、基材が表側の透明な基材4Aと裏側の基材4の2層有する構成である。例えば、裏側の基材4に対して光輝性ベタ層1、隠蔽性マスク柄印刷層2及び着色柄印刷層3をこの順に形成して積層物を作成し、この積層物を透明な基材4Aと更に積層すれば表刷り仕様となり、逆に、透明な基材4Aの裏側に対して着色柄印刷層3、隠蔽性マスク柄印刷層2及び光輝性ベタ層1をこの順に形成して積層物を作成し、この積層物を基材4と更に積層すれば裏刷り仕様となる。
【0021】
また、図4に例示の印刷物10は、図1(A)の構成の印刷物10を、光輝性ベタ層1側で被着体5に間に適宜接着剤層等(不図示)を介して積層した構成であり、この様な構成も本発明の印刷物に該当する。なお、この図4の構成は上記図3に例示の印刷物10の構成に於いて、裏側の基材4を被着体5と言い換えたものと捉えることもできる。
なお、図1(B)の表刷り仕様となる構成の印刷物10を、基材4側で被着体に積層した様な構成も、もちろん本発明の印刷物の形態としては可能である。
【0022】
また、図5に例示の印刷物10は、図1(A)に例示の印刷物10に対して、その隠蔽性マスク柄印刷層2が、白色以外の着色を呈する場合に、共に同一ネガ柄の白色隠蔽性マスク柄印刷層2aと着色マスク柄印刷層2bとが柄同調して形成され、都合、これら白色隠蔽性マスク柄印刷層2aと着色マスク柄印刷層2bとで、隠蔽性マスク柄印刷層2を構成した例である。
【0023】
以下、本発明の印刷物と、該印刷物の印刷方法について、各層順に説明する。
【0024】
〔光輝性ベタ層〕
光輝性ベタ層1は、ベタ状で光輝性顔料を含有するがこの層自体では光輝性の柄を持たない層である。この光輝性ベタ層1は、光輝性顔料を樹脂バインダー中に含有させた塗料或いはインキを用いて、塗工法或いは印刷法で形成できる。なおもちろんだが、インキを用いた印刷法の場合はベタ印刷となる。また、ここでの塗工法及び印刷法としては、従来公知の方法を適宜採用すればよい。例えば、塗工法としては、ロール塗工、グラビア塗工等、印刷法としては、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等である。但し、本発明では、ここでの光輝性ベタ層の印刷法としては、インキジェット印刷法は採用する必要がない。もちろん、インクジェット印刷法を採用してそれでベタ印刷しても良いが、ノズル目詰まり等の問題をクリアーする必要がある。
【0025】
また、光輝性ベタ層1は、塗料やインキ等による塗膜等としてではなく、樹脂シートや樹脂成形品の形で構成することもできる。例えば、基材4が樹脂製の場合はその樹脂中に光輝性顔料を練り込んだ基材であり、この様な基材は通常樹脂シートや樹脂成形品等の形状で適用される。但し、光輝性顔料を練り込んだ樹脂シートや樹脂成形品では、表面近傍の光輝性顔料のみが光輝性表現に利用されるのみで、高価な顔料が厚み方向で無駄に使用される点では、塗料やインキ等による塗膜等として形成する光輝性ベタ層の方が経済的であり、且つ、塗料やインキの調整のみで、多様な光輝性表現に迅速に対応でき且つ経済的である点で、好ましい。
【0026】
なお、塗膜として形成される場合の光輝性ベタ層の厚みは、用途に応じた厚みとすれば良く、例えば1〜20μmである。また、基材と兼用する場合は、後述する基材として要求される厚み乃至は立体形状となる。
また、光輝性ベタ層を塗膜として形成する場合は、裏刷り仕様乃至は表刷り仕様に応じて、基材の裏側或いは表側に、その他隠蔽性マクス柄印刷層等と共に適宜順番にて形成する。
【0027】
光輝性顔料を含有する塗料やインキは、光輝性顔料や樹脂バインダー等からなるが、この様な塗料やインキとしては、用途に応じて、公知の材料を適宜選択使用すれば良い。
例えば、光輝性顔料としては、パール顔料やメタリック顔料等を用いる。パール顔料としては、例えば、二酸化チタン被覆雲母、魚鱗箔、酸塩化ビスマス等の真珠光沢や干渉光沢を有する顔料を用いる。また、メタリック顔料としては、例えば、アルミニウム粉、銅粉、真鍮粉等の金属粉や金属箔片、金属蒸着合成樹脂フィルムの断裁片等の金属光沢を有する顔料を用いる。
また、樹脂バインダーの樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル系樹脂等、或いは熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を用いる。
【0028】
〔隠蔽性マスク柄印刷層〕
隠蔽性マスク柄印刷層2は、光輝性ベタ層1に対して層的位置関係が観察者側となる様に、つまり光輝性ベタ層の上に印刷法で形成する印刷層である。この隠蔽性マクス柄印刷層は、表現しようとする所望の光輝性柄に対して、前記光輝性ベタ層に於いて光輝性が不要となる部分のみをマスクして隠しその他の部分は見える様なネガ柄で、隠蔽性の層として印刷形成する。従って、光輝性ベタ層とこの隠蔽性マスク柄印刷層との両層によって、本発明では所望の光輝性柄が表現される。この為、光輝性柄の光輝性自体は、柄印刷が不要でたとえ印刷法を採用する場合でもベタ印刷法で形成すれば良い光輝性ベタ層で表現すれば良く、一方、光輝性柄の柄を表現するパターン自体は、印刷法で形成する隠蔽性マスク柄印刷層によって表現すれば良い。
【0029】
隠蔽性マスク柄印刷層の印刷法としては、基本的には特に制限は無く、従来からの印刷法である、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等でも良いが、特に、光輝性柄を光輝性ベタ層と隠蔽性マスク柄印刷層の両層で表現する本願の特徴を有利に生かせるのは、インクジェット印刷法である。
【0030】
なお、概念的図面でもある各図では、隠蔽性マクス柄印刷層2は、光輝性ベタ層1の上の全面を覆っているが、実際には光輝性ベタ層1が部分的に上側から見える様にパターン状にマスクする柄として形成されている層である。
また、この隠蔽性マスク柄印刷層には前記光輝性柄の光輝性を表現するに必要な光輝性顔料は含有させる必要が無いから、印刷法で精細な柄表現が可能であり、印刷法の中でも、従来は光輝性インキでは精細な柄表現が不可能であった、インクジェット印刷法の採用が可能となる。従って、インクジェット印刷法採用による前述各種利点を光輝性柄の表現をしつつ享受できることになる。
【0031】
なお、隠蔽性マクス柄印刷層中には、その印刷適性の点で、それも特にインクジェット印刷法に於ける印刷適性の点で、光輝性顔料は好ましくは含有させないが、柄の精細さ(大きさ)が要求されない等、柄形成可能である場合ならば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で光輝性顔料を含有させても良い。
【0032】
なお、隠蔽性マスク柄印刷層の厚みは、用途に応じた厚みとすれば良く、例えば1〜20μmである。また、隠蔽性マスク柄印刷層は、前述光輝性ベタ層同様に、裏刷り仕様乃至は表刷り仕様に応じて、基材の裏側或いは表側に、その他光輝性ベタ層、着色柄印刷層等と共に適宜順番にて形成すれば良い。
【0033】
隠蔽性マクス柄印刷層は、隠蔽性が必要である点で、隠蔽性顔料を含有するインキで印刷形成すれば良い。該インキは隠蔽性顔料以外に、樹脂バインダー等からなるが、この様なインキとしては、用途に応じて、公知の材料を適宜選択使用すれば良い。例えば、隠蔽性顔料としては、チタン白、カーボンブラック等を用い、樹脂バインダーの樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル系樹脂等、或いは熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を用いる。
また、隠蔽性マスク柄印刷層は、無彩色或いは有彩色に、着色された着色層でも良く、この様な場合には、着色顔料や染料等の通常の着色剤を含有させれば良い。なお、これら着色剤としては公知のものを適宜用いれば良い。
【0034】
また、隠蔽性マスク柄印刷層は、有彩色する場合、チタン白等の隠蔽性顔料と通常の着色顔料等の両方を含有させた単層の層として印刷形成しても良いが、図5に例示の印刷物10の様に、白色隠蔽性マスク柄印刷層2aと(隠蔽性に乏しい)着色マスク柄印刷層2bとの様に隠蔽性必須の柄印刷層と不必須の柄印刷層との多層構成としても良い。隠蔽性顔料を含有する白色隠蔽性マスク柄印刷層とその必要がない着色マスク柄印刷層との各印刷インキを、インクジェット印刷法等で各々に好適なインキ組成に調整することも可能となる。
【0035】
なお、隠蔽性マスク柄印刷層を多層構成とする場合、同図の様に白色隠蔽性マスク柄印刷層2aの方を光輝性ベタ層1に近くするのが普通である。また、単層でのマスク柄表現を多層で分割して受け持つので、これら各層は同一ネガ柄として見当合せして柄同調して印刷形成するのが普通である。従って、高精度の柄同調が容易な点では一台の印刷機でこれら各層を多色刷りするのが好ましく、また、同種の印刷法で印刷するのが好ましい。従って、より好ましくは、これら各層をインクジェット印刷法で印刷形成するのが良い。もちろん、高精度の柄同調が容易な点でより好ましくは、同時の多色刷りである。また、着色マスク柄印刷層自体も単色刷り(単層)の他、多色刷り(多層)でも良い。
また、柄印刷層同士の印刷に関する上記のことは、隠蔽性マスク柄印刷層と後述着色柄印刷層とについても同様である。
【0036】
また、隠蔽性マスク柄印刷層を着色層とする場合に、その着色を光輝性ベタ層の下側に位置させる基材或いは被着体等の表面色がある程度透視され印刷物表側からの外観色に悪影響する場合には、これを軽減する為に、該表面色を考慮した着色としても良い。この様な場合、着色層とする隠蔽性マクス柄印刷層は基材(被着体も含めての基材)色調整層となる。なお、基材色調整層の色は通常基材と同系色とする。
【0037】
また、光輝性ベタ層の下側に位置させる基材或いは被着体等の表面色がある程度透視され印刷物表側からの外観色に悪影響する場合には、光輝性ベタ層の下側で該光輝性ベタ層と基材や被着体との間の位置に、基材色を隠蔽する様な基材色調整層を設けても良い。
【0038】
以上の様に、隠蔽性マスク柄印刷層の「隠蔽性」とは、所望の光輝性柄表現に必要となる光輝性ベタ層に対する隠蔽性があれば十分であるが、上記の如く光輝性ベタ層下の基材や被着体の表面色を隠蔽する場合には、その機能も一部又は全部兼用させるか、別途、光輝性ベタ層下等にその為の層(上記基材色調整層)を設ける等しても良い。
【0039】
〔着色柄印刷層〕
着色柄印刷層3は、隠蔽性マクス柄印刷層2に対して層的位置関係が観察者側となる様に、つまり隠蔽性マスク柄印刷層の上に印刷法で形成する印刷層であり、白色も含む通常の着色された柄を表現する為の層である。光輝性を呈する光輝性柄の表現自体には、上述光輝性ベタ層と隠蔽性マスク柄印刷層との両層だけで足りることもあるが、更に複雑な柄を表現するには、着色柄印刷層を印刷形成するのが好ましい。或いは逆に、意匠表現等の場合に表現する柄の主体は通常着色柄印刷層であるが、これをより高意匠とする為に光輝性柄を追加することもある。後者の例の代表例は、建材の木目柄表現に於いて木目に照り感を表現する為に、光輝性柄を追加する場合である。例えば、前述課題欄で述べた様な自動車内装部品では現在木目意匠が主流であり、その高意匠化には、木目照り感を表現する光輝性柄が極めて重要である。
【0040】
着色柄印刷層の印刷法としては、基本的には特に制限は無く、従来からの印刷法である、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等でも良いが、光輝性柄を光輝性ベタ層と隠蔽性マスク柄印刷層の両層で表現する本願特徴を有利に生かせるのは、インクジェット印刷法である。なおもちろんだが、着色柄印刷層は、用途に応じて、単色刷り(単層)や多色刷り(多層)となる。
【0041】
なお、着色柄印刷層3も隠蔽性マクス柄印刷層2と同様に各図面では、光輝性ベタ層1の上の全面を覆っているが、実際には光輝性ベタ層1や隠蔽性マスク柄印刷層2が部分的に上側から見える様に、パターン状或いは透明層として形成される。
【0042】
また、着色柄印刷層中には、その印刷適性の点で、それも特にインクジェット印刷法で適用する場合にはインクジェット印刷法の印刷適性の点で、光輝性顔料は好ましくは含有させないが、柄の精細さ(大きさ)が要求されない等、形成可能である場合ならば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で光輝性顔料を含有させても良い。
【0043】
〔基材、被着体〕
基材4としては、基本的には特に制限は無く、公知のものを用途に応じて適宜採用すれば良い。例えば、基材の材質は樹脂、紙、金属、セラミックス、木材等であり、基材の形状はシート(フィルムも含む)、板、立体物(例えば成形品)等である。但し、光輝性ベタ層に対して上側となる観察側に位置させる場合は、透明性は必要である。また、真空成形法、射出成形同時絵付法等で、加飾シート等の形態として印刷物を延伸させる場合には、成形性も必要である。この様な成形性も付与できる基材のシート状物の代表例は、熱可塑性樹脂からなる樹脂シートである。
【0044】
また、基材4は、光輝性ベタ層、隠蔽性マスク柄印刷層、着色柄印刷層等を層形成する際の層形成対象物としての意味以外に、この様な層を一旦基材上に形成した印刷物に対して、更に強度や立体形状等を付与する為等に積層する物(この基材は被着体5でもある)としての意味等もある。従って、例えば、前記加飾シート等の形態の印刷物を、射出成形同時絵付法で樹脂成形品の射出成形と同時にその成形品表面に積層して加飾成形品とする場合の、該樹脂成形品も、本発明で言う基材に該当する。従って、一旦印刷物(上記例では加飾シート)とした物を別の基材(上記例では樹脂成形品)に積層して得られる加飾成形品やその加飾成形品を製造する工程も、各々本発明の印刷物、本発明の印刷物の印刷方法に該当する。
【0045】
なお、基材が樹脂シートの場合、その樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられる。また、透明な基材とする場合は、耐候性等の点でアクリル樹脂は好ましい樹脂の一例である。基材の厚さは用途によるが、例えばシートの場合では20μm〜2mm程度である。
【0046】
また、被着体5としての基材の場合は、前記樹脂成形品等の様に、採用する印刷法では直接的に印刷不可能な積層面を有する立体形状物等でも使用できる。
なお、被着体として一旦作製した印刷物を積層する場合、該印刷物と被着体との接着性が無いか不足する場合は、間に適宜接着剤層等を介在させて積層する。
【0047】
〔印刷物の印刷方法〕
本発明による、印刷物の印刷方法としては、各層毎に上述した様な方法で印刷法を利用して形成すれば良い。特に本発明による印刷方法では、光輝性ベタ層上の隠蔽性マクス柄印刷層及び着色柄印刷層について、印刷法でそれも好ましくはインクジェット印刷法で形成し、一方、前記光輝性ベタ層は塗工法や印刷法で形成し、それも印刷法の場合はベタ印刷で良いから、インクジェット印刷法以外のグラビア印刷等従来の印刷法で良い。ノズル目詰まりの懸念があるインクジェット印刷法を、ベタ印刷で形成可能としてある光輝性ベタ層に、あえて適用する必要はない。ただ、ノズル目詰まりの懸念を解消できるならば、インクジェット印刷法を光輝性ベタ層に適用することを完全否定するものでも無い。すべて同じ印刷法で行えば同じ印刷装置で全て一度に出来る利点を享受できる余地もあるからである。
【0048】
なお、各層の形成順序は、作成する印刷物の層構成等に応じて、従来公知の各種手順を採用すれば良く、特に制限はない。例えば、裏刷り仕様や表刷り仕様、或いは、表裏両面にシート状の基材がある場合等では、これら組み合せ等も可能である。
【0049】
ここで、具体例を示せば、印刷物として射出成形同時絵付法に利用する加飾シートを得る際に、基材として透明なアクリル樹脂シートを採用し、この裏側とする面に、着色柄印刷層と隠蔽性マクス柄印刷層とをこの順にインクジェット印刷法で同時に柄同調して印刷し、一旦ここで半製品としての印刷物を作製し、その後、別の枚葉式のグラビア印刷機(ベビー校正刷り機)で光輝性ベタ層をベタ印刷して、所望の印刷物として加飾シートを得れば良い。そして、この加飾シートを射出成形同時絵付方法に適用して樹脂成形品の射出成形と同時にその表面に積層して、加飾成形品を得る、等の手順である。
【0050】
なお、本発明の印刷物を被着体(乃至は別の基材)に積層する方法は、上記例示した射出成形同時絵付方法以外に、真空成形積層法、ローラ積層法等、従来公知の各種積層法を適宜採用すればよく特に制限はない。
【0051】
〔その他の、層或いは手順〕
本発明の印刷物及びその印刷方法に於いては、上記説明した各層及び手順等以外に、従来公知の各種の層及び手順を、用途に応じて適宜追加しても良い。
例えば、光輝性ベタ層、隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層の上述各層を樹脂シートや紙等のシート状の基材に積層した印刷物を、更に別の基材として被着体に積層する場合に、印刷物と被着体とを接着させる接着剤や粘着剤等による接着剤層を、印刷物の接着面側に塗工等で形成すると良い。接着剤層には、ウレタン系樹脂等からなる従来公知のものを適宜採用すれば良い。
また、これら各層間の接着力強化が必要な場合には、公知のプライマー層を当該層間に介在させたり、該層間に面する層面を公知の易接着処理等を施したりすると良い。
【0052】
〔用途〕
本発明による印刷物の用途は、建材用途、その他の用途等、特に制限は無い。例えば、建材用途では、化粧シート、化粧紙、加飾シート、チタン紙、壁紙等の形態での印刷物であり、更に各種被着体に積層して化粧材、化粧板、加飾成形品等となる。なお、加飾成形品は自動車内装部品等として用いられる。
また、本発明でマスク柄、着色柄等の「柄」とは、例えば木目等の意匠模様に限定されるものではなく、文字、記号、図形、幾何学模様等からなる、任意の情報伝達手段としてのパターンであっても良い。
【0053】
また、本発明の印刷物及びその印刷方法は、校正刷りや試作用等の試し刷り用は好適である。その場合、本刷りでの光輝性柄は、本発明の様に光輝性ベタ層と隠蔽性マスク柄印刷層とで表現しても良いが、「光輝性柄印刷層」として光輝性層自体で印刷表現した光輝性柄でよい。この様な「光輝性柄印刷層」を有する本刷り印刷物に対して、本発明によれば、試し刷りとして同じ様な印刷仕上がりに出来る利点が得られる。
つまり、光輝性柄を光輝性層自体による柄印刷層として形成する本刷り印刷物に対する、試し刷り印刷物、乃至はその印刷方法は、本発明の好適な用途である。具体例を挙げれば、最終的な印刷物はグラビア印刷物等の従来の印刷法による本刷りに対して、この試し刷りは、光輝性ベタ層を除いてインクジェット印刷法を採用した印刷物である。
【実施例】
【0054】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
【0055】
〔実施例1〕
透明な基材4Aとして、厚さ100μmの透明なアクリル樹脂シートの裏側とする面に、インクジェット印刷法にて、木目柄で多色刷りによる茶色系の着色柄印刷層3と、隠蔽性顔料としてチタン白を含み表現すべき光輝性柄に対してネガ柄とした白色系で単層の隠蔽性マスク柄印刷層2とをこの順に印刷して、目的とする印刷物の中間製品を作製した。
次いで、上記中間製品の隠蔽性マスク柄印刷層側面の全面にベビー印刷機で、光輝性顔料としてパール顔料を含むパールインキをグラビア印刷法でベタ印刷して、光輝性ベタ層1を形成して、裏刷り仕様の加飾シートとして印刷物10を作成した〔図1(A)参照〕。
【0056】
なお、この印刷物は、試作品用の試し刷り印刷物として作製した。その本刷りの印刷物は、光輝性柄を光輝性柄印刷層として、上記アクリル樹脂シートに上記着色柄印刷層、及び該光輝性柄印刷層の順に、これら全てをグラビア印刷にて印刷形成した印刷物である。
作製した試作品用の試し刷りとしての印刷物は、本刷り印刷物と同じ様な光輝性柄の印刷仕上がりに仕上がり、試作品として十分機能し得るものであった。
【0057】
更に、上記試し刷り印刷物である加飾シートを、射出成形同時絵付法に適用して、射出成形型内に配置して、射出成形型を真空成形型と兼用させて真空成形にてシート予備を射出成形型内で行った後、ABS樹脂を射出して、被着体5としての基材4である樹脂成形品の表面に加飾シートを積層した加飾成形品を、更なる印刷物10として作製した(図4、図5参照)。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明による印刷物の形態例として2例を示す断面図。
【図2】本発明による印刷物の形態例として別の1例を示す断面図。
【図3】本発明による印刷物の形態例として別の1例を示す断面図。
【図4】本発明による印刷物の形態例として別の1例を示す断面図。
【図5】本発明による印刷物の形態例として別の1例を示す断面図。
【符号の説明】
【0059】
1 光輝性ベタ層
2 隠蔽性マスク柄印刷層
2a 白色隠蔽性マスク柄印刷層
2b 着色マスク柄印刷層
3 着色柄印刷層
4 基材
4A 透明な基材
4B 光輝性ベタ層と兼用した基材
5 被着体
10 印刷物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光輝性柄を有する印刷物に於いて、
光輝性顔料を含有する光輝性ベタ層上に、所望の光輝性柄に対して光輝性が不要となる部分の前記光輝性ベタ層をマスクするネガ柄で隠蔽性の隠蔽性マスク柄印刷層と、通常の着色柄印刷層とがこの順に積層され、前記光輝性ベタ層及び隠蔽性マスク柄印刷層によって、所望の光輝性柄を表現した印刷物。
【請求項2】
前記光輝性ベタ層が塗工法又はインクジェット印刷法以外の印刷法で形成され、前記隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層がインクジェット印刷法で形成された、請求項1記載の印刷物。
【請求項3】
光輝性ベタ層上に隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層、更に透明な基材がこの順に積層された裏刷り仕様となる、請求項1又は2記載の印刷物。
【請求項4】
基材上に光輝性ベタ層、隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層がこの順に積層された表刷り仕様となる、請求項1又は2記載の印刷物。
【請求項5】
基材が樹脂中に光輝性顔料が練り込んだ樹脂からなり、該基材と光輝性ベタ層とが兼用する、請求項4記載の印刷物。
【請求項6】
光輝性柄を有する印刷物の印刷方法に於いて、
光輝性顔料を含有する光輝性ベタ層の一方の側に、所望の光輝性柄に対して光輝性が不要となる部分の前記光輝性ベタ層をマスクするネガ柄で隠蔽性の隠蔽性マスク柄印刷層と、通常の着色柄印刷層とを形成し、前記光輝性ベタ層及び隠蔽性マスク柄印刷層によって、所望の光輝性柄を表現した印刷方法。
【請求項7】
前記光輝性ベタ層を塗工法又はインクジェット印刷法以外の印刷法で形成し、前記隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層をインクジェット印刷法で形成する、請求項6記載の印刷方法。
【請求項8】
透明な基材の裏側に、着色柄印刷層、隠蔽性マスク柄印刷層及び光輝性ベタ層をこの順に積層する裏刷り仕様となる、請求項6又は7記載の印刷方法。
【請求項9】
基材上に、光輝性ベタ層、隠蔽性マスク柄印刷層及び着色柄印刷層をこの順に積層する表刷り仕様となる、請求項6又は7記載の印刷方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−30345(P2007−30345A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−217063(P2005−217063)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】