印刷管理システム、クライアントコンピュータおよびプログラム
【課題】他社製の画像形成装置のプリントアウト枚数を正確に算出することが可能な印刷管理システムおよびそれに関連する技術を提供する。
【解決手段】印刷管理システムは、出力対象装置判定部とステータス情報取得部と送信制御部とを備える。ステータス情報取得部は、出力対象装置が他社製の画像形成装置であると判定された場合において、当該出力対象装置のステータス情報を取得する。送信制御部は、ステータス情報に基づいて出力対象装置が第1の状態(出力動作中状態を含む状態)と第2の状態(第1の状態以外の状態)とのいずれの状態を有しているかを判定する。そして、送信制御部は、出力対象装置が第1の状態を有している場合には印刷ジョブの送信を禁止し、当該出力対象装置が第2の状態を有している場合には当該印刷ジョブの送信を許可する(ステップS17〜ステップS22)。
【解決手段】印刷管理システムは、出力対象装置判定部とステータス情報取得部と送信制御部とを備える。ステータス情報取得部は、出力対象装置が他社製の画像形成装置であると判定された場合において、当該出力対象装置のステータス情報を取得する。送信制御部は、ステータス情報に基づいて出力対象装置が第1の状態(出力動作中状態を含む状態)と第2の状態(第1の状態以外の状態)とのいずれの状態を有しているかを判定する。そして、送信制御部は、出力対象装置が第1の状態を有している場合には印刷ジョブの送信を禁止し、当該出力対象装置が第2の状態を有している場合には当該印刷ジョブの送信を許可する(ステップS17〜ステップS22)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷管理システムおよびそれに関連する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷デバイス(画像形成装置)を利用して印刷ジョブを実行する際に、当該印刷デバイスにおけるプリントアウト枚数(PCプリント枚数)を管理する技術が存在する。たとえば、特許文献1には、印刷デバイスの標準MIB(Management Information Base)(後述)として公開されるカウント情報(トータルカウント数)を用いて、当該印刷デバイスにおけるプリントアウト枚数を算出する技術が記載されている。
【0003】
具体的には、印刷デバイスに対する印刷ジョブが検出されると、当該印刷デバイスのカウント情報(トータルカウント数)が印刷直前のカウント値として当該印刷デバイスから取得される。この後、印刷ジョブが実行されて印刷が終了すると、再び、印刷デバイスのカウント情報(トータルカウント数)が印刷直後のカウント値として当該印刷デバイスから取得される。そして、印刷直前のカウント値と印刷直後のカウント値との差分値がプリントアウト枚数として算出される。
【0004】
なお、上記標準MIBは、各メーカー共通の汎用的な情報である。そのため、自社製の印刷デバイス(画像形成装置)の標準MIBは勿論のこと、他社製の印刷デバイス(画像形成装置)の標準MIBをも参照することが可能である。したがって、上記技術によれば、上記標準MIBを参照することによって、自社製の印刷デバイス(画像形成装置)のプリントアウト枚数を算出することが可能であるとともに、他社製の印刷デバイス(画像形成装置)のプリントアウト枚数をも算出することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−240540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、印刷ジョブが画像形成装置に送信された場合において、当該画像形成装置が他のジョブを実行しているときには、当該画像形成装置のプリントアウト枚数を正確に算出することができない場合が有る。
【0007】
たとえば、画像形成装置がコピージョブの印刷出力を実行しているときに、印刷ジョブが当該画像形成装置に送信された場合には、上述の印刷直前のカウント値取得後にも当該コピージョブの印刷出力が続行され、その後に当該印刷ジョブの印刷出力が実行される。このような場合においては、印刷ジョブに関する印刷出力枚数のみならず、コピージョブに関する印刷出力枚数の一部が上述の差分値に含まれるため、印刷ジョブのプリントアウト枚数を正確に算出することができない。すなわち、上記特許文献1に記載の技術を用いたとしても、画像形成装置のプリントアウト枚数を正確に算出することができないという問題が有る。
【0008】
ただし、自社製の画像形成装置に関しては、上記標準MIBとは別に自社専用の情報(例えば、非公開のプライベートMIB)を利用することにより、当該自社製の画像形成装置におけるプリントアウト枚数を管理することも可能である。
【0009】
一方、他社製の画像形成装置に関しては、自社製の画像形成装置のように自社専用の情報等を利用することができず、依然として当該他社製の画像形成装置におけるプリントアウト枚数を正確に算出することができないという問題が有る。
【0010】
そこで、この発明の課題は、他社製の画像形成装置のプリントアウト枚数を正確に算出することが可能な印刷管理システムおよびそれに関連する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、印刷管理システムであって、印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が前記第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が前記第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する送信制御手段と、を備え、前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係る印刷管理システムにおいて、前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信直前のトータルカウント数を第1のカウント数として取得する第1のカウント数取得手段と、前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信後に前記他社製の画像形成装置が前記出力動作中状態以外の状態に変更された時点のトータルカウント数を第2のカウント数として取得する第2のカウント数取得手段と、前記第1のカウント数と前記第2のカウント数との差分値が前記印刷ジョブの印刷予定枚数の値よりも大きい場合には、前記印刷予定枚数の値を前記印刷ジョブのプリントアウト枚数として算出する算出手段と、をさらに備えることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1の発明に係る印刷管理システムにおいて、前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信直前のトータルカウント数を第1のカウント数として取得する第1のカウント数取得手段と、前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信後に前記他社製の画像形成装置が前記出力動作中状態以外の状態に変更された時点のトータルカウント数を第2のカウント数として取得する第2のカウント数取得手段と、前記第1のカウント数と前記第2のカウント数との差分値が前記印刷ジョブの印刷予定枚数の値よりも小さい場合には、前記差分値を前記印刷ジョブのプリントアウト枚数として算出する算出手段と、をさらに備えることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、管理サーバであって、印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する送信制御手段と、を備え、前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、クライアントコンピュータであって、印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する送信制御手段と、を備え、前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明は、a)印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定するステップと、b)前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステップと、c)前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可するステップと、をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とする。
【0017】
請求項7の発明は、印刷管理システムであって、他社製の画像形成装置にネットワークを介して接続される管理サーバと、前記管理サーバに前記ネットワークを介して接続されるクライアントコンピュータと、を備え、前記クライアントコンピュータは、前記印刷ジョブを送信する送信手段、を有し、前記管理サーバは、印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を前記他社製の画像形成装置から取得するステータス情報取得手段と、前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止する旨の送信禁止指示を前記クライアントコンピュータに通知し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する旨の送信許可指示を前記クライアントコンピュータに通知する送信制御手段と、を有し、前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であり、前記送信手段は、前記送信保留指示が受け付けられた場合には前記印刷ジョブの送信を保留し、前記送信許可指示が受け付けられた場合には前記印刷ジョブの送信を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1ないし請求項7に記載の発明によれば、ステータス情報に基づいて出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかが判定され、当該出力対象装置が当該第1の状態を有している場合には印刷ジョブの送信が禁止され、当該出力装置が当該第2の状態を有している場合には印刷ジョブの送信が許可される。したがって、出力対象装置が他のジョブを実行している場合においては、印刷ジョブの送信が禁止される。これによれば、印刷直前のトータルカウント数と印刷直後のトータルカウント数との差分値が印刷ジョブのプリントアウト枚数として用いられる場合において、当該印刷ジョブ以外の他のジョブの印刷出力枚数が当該差分値に含まれることを防止することが可能である。そのため、他社製の画像形成装置のプリントアウト枚数を正確に算出することが可能である。
【0019】
特に、請求項2に記載の発明によれば、第1のカウント数と第2のカウント数との差分値が印刷ジョブにおける印刷予定枚数の値よりも大きい場合には、当該印刷予定枚数の値が当該印刷ジョブのプリントアウト枚数として算出される。したがって、当該印刷ジョブの送信が許可されて当該印刷ジョブが送信された後に新たな他のジョブが受け付けられて、当該印刷ジョブに引き続いて当該他のジョブが実行されたとしても、他社製の画像形成装置のプリントアウト枚数をより正確に算出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】印刷管理システムの概略構成を示す図である。
【図2】画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】MIB(管理情報ベース)を示す概念図である。
【図4】プライベートMIBを示す概念図である。
【図5】クライアントコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図6】管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図7】管理テーブルを示す図である。
【図8】クライアントコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図9】ジョブ詳細情報を示す概念図である。
【図10】管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【図11】クライアントコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図12】管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
<1.構成>
<1−1.概要>
図1は、本実施形態に係る印刷管理システム1を示す図である。図1に示すように、印刷管理システム1は、画像形成装置10(10A,10B)とクライアントコンピュータ30と管理サーバ50とを備える。画像形成装置10(10A,10B)とクライアントコンピュータ30と管理サーバ50とは、互いにネットワークNWを介して通信を行うことが可能である。ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)およびインターネットなどによって構成される。また、ネットワークNWに対する接続態様は、有線接続であってもよく、或いは無線接続であってもよい。また、ここでは、印刷管理システム1の提供者は、管理サーバ50と当該管理サーバ50で実行されるプログラムPG3(後述)とクライアント30で実行されるプログラムPG2(後述)とを提供するものとする。すなわち、管理サーバ50と上記プログラムPG3と上記プログラムPG2との提供者は、印刷管理システム1の提供者と同一である。
【0023】
クライアントコンピュータ(以下、単にクライアントとも称する)30は、画像形成装置10(10A,10B)に対して印刷ジョブPJ(不図示)の送信等を行うコンピュータである。この実施形態においては、クライアント30は、画像形成装置10に対する印刷ジョブの送信の可否を自ら判断して印刷ジョブの送信動作を制御する。
【0024】
画像形成装置10(10A,10B)は、クライアント30から送信されてきた印刷ジョブPJを実行して印刷出力等を行う装置である。ここでは、画像形成装置10Aは、印刷管理システム1の提供者により提供された装置(以下、自社製の装置とも称する)として構成されている。一方、画像形成装置10Bは、印刷管理システム1の提供者とは別の提供者により提供された装置(以下、他社製の装置とも称する)として構成されている。
【0025】
管理サーバ50は、各画像形成装置10A,10Bのプリントアウト枚数(PCプリント枚数)の管理等を行うサーバである。管理サーバ50は、後述するように、印刷ジョブに関する各種情報(印刷直前のトータルカウント数および印刷直後のトータルカウント数等)を記録し、当該各種情報に基づいてプリントアウト枚数を算出する。
【0026】
<1−2.画像形成装置10>
画像形成装置10は、MFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral))として構成されているものとする。当該MFPは、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能およびボックス格納機能などを備える装置(複合機とも称する)である。なお、各画像形成装置10A,10Bは、互いに類似の構成を有しているものとする。以下では、各画像形成装置10A,10Bに共通する構成について説明する。
【0027】
図2は、MFP10の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0028】
画像読取部2は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って(すなわちスキャンして)、当該原稿の画像データ(原稿画像なしいスキャン画像とも称する)を生成する処理部である。
【0029】
印刷出力部3は、印刷対象に関するデータに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
【0030】
通信部4は、ネットワークNWを介したネットワーク通信を行うことが可能な処理部である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先(クライアントコンピュータ30および管理サーバ50等)との間で各種のデータを授受することが可能である。
【0031】
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置で構成される。格納部5は、「MIB(Management Information Base)」(図3参照)を記憶する。この「MIB」は、MFP10の情報(トータルカウント数等)を管理するデータベースであり、管理情報ベースとも称される。なお、「MIB」については後に詳しく説明する。
【0032】
入出力部6は、MFP10に対する入力を受け付ける操作入力部と、各種情報の表示出力を行う表示部とを備えている。
【0033】
コントローラ9は、MFP10に内蔵され、MFP10を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)PG1を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラムPG1は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体、あるいはネットワークNW等を介してMFP10にインストールされるようにしてもよい。
【0034】
ここで、図3を参照しながら、上述した「MIB」について説明する。
【0035】
図3は、「MIB」を示す概念図である。図3に示すように、「MIB」は、「標準MIB」と「プライベートMIB」とを備えて構成される。
【0036】
「標準MIB」は、各メーカー共通の汎用的な情報を記録するMIBである。この「標準MIB」は公開された情報(公開情報)であり、自由に参照することが可能である。具体的には、「標準MIB」には、ステータス情報STおよびトータルカウント数TC等を含む各種情報が記録されている。
【0037】
「標準MIB」のステータス情報STには、MFP10の状態を表す情報(ここでは、「printing」、「idle」および「other」のいずれか)が記録される。
【0038】
「Printing」は、MFP10が印刷出力を実行している状態(以下、出力動作中状態とも称する)を示している。出力動作中状態としては、たとえば、コピージョブの印刷出力を実行している状態およびファクシミリ受信による印刷出力を実行している状態等が挙げられる。
【0039】
「idle」は、MFP10が出力動作中状態でなく、且つ、当該MFP10が印刷出力を実行可能な状態(以下、印刷可能状態とも称する)を示している。印刷可能状態としては、たとえば、各種エラー等が発生しておらず、直ちに印刷出力を行うことができる状態等が挙げられる。
【0040】
「other」は、MFP10が印刷出力を実行不可能な状態(以下、印刷不可能状態とも称する)を示している。印刷不可能状態としては、たとえば、エラーが発生している状態等が挙げられる。
【0041】
なお、ステータス情報STに「Printing」あるいは「other」が記録されている場合には、後述するように、印刷ジョブの送信が禁止される。そのため、以下では、ステータス情報STに「Printing」あるいは「other」が記録されており、MFP10が出力動作中状態あるいは印刷不可能状態を有している状況を、MFP10が印刷禁止状態ST1を有している、とも表現する。
【0042】
また、ステータス情報STに「idle」が記録されている場合には、後述するように、印刷ジョブの送信が許可される。そのため、以下では、ステータス情報STに「idle」が記録されており、MFP10が出力動作中状態を有しておらず、且つ、当該MFP10が印刷可能状態を有している状況を、MFP10が印刷許可状態ST2を有している、とも表現する。
【0043】
また、「標準MIB」のトータルカウント数TCには、MFP10で実行された全印刷出力(コピー出力、プリントアウト(PCプリント出力)、およびファクシミリ出力等)のカウント総数が記録される。
【0044】
一方、「プライベートMIB」は、メーカー別に定義される情報を記録するMIBである。この「プライベートMIB」は、公開情報である「標準MIB」とは異なり、非公開の情報(非公開情報)である。したがって、印刷管理システム1においては、自社製の装置であるMFP10Aの「プライベートMIB」を参照することは可能であるものの、他社製の装置であるMFP10Bの「プライベートMIB」を参照することは不可能である。
【0045】
図4は、(自社製の)MFP10Aの「プライベートMIB」を示す概念図である。図4に示すように、MFP10Aの「プライベートMIB」には、コピー出力枚数CP1およびプリントアウト枚数CP2等を含む各種情報が記録される。コピー出力枚数CP1には、MFP10Aで実行された「コピー出力」のカウント数が記録される。また、プリントアウト枚数CP2には、MFP10Aで実行された「プリントアウト」のカウント数が記録される。
【0046】
<1−3.クライアントコンピュータ30>
クライアント30は、CPU等を備えるコンピュータシステムとして構成される。詳細には、クライアント30は、いわゆるパーソナルコンピュータ等として構成される。
【0047】
クライアント30は、図5に示すように、通信部34、格納部35およびCPU39等を備える。なお、図5は、クライアント30の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0048】
通信部34は、ネットワーク通信等によりMFP10および管理サーバ50との通信等を行う処理部である。
【0049】
格納部35は、各種の情報を格納する処理部であり、ハードディスク等により構成される。格納部35には、製品テーブルPT(不図示)が格納されている。当該製品テーブルPTには、自社製品に関する「製品名」および/または「型式」等が記録されている。
【0050】
CPU39は、所定のソフトウエアプログラム(以下、クライアントプログラムあるいは単にプログラムとも称する)PG2を実行することによって、各種の処理部を実現する。具体的には、図5に示すように、クライアント30のCPU39にてプログラムPG2が実行されることにより、印刷ジョブ検出部61、出力対象装置判定部63、ステータス情報取得部65、カウント数取得部67、および送信制御部69を含む各種の処理部が実現される。なお、プログラムPG2は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体、あるいはネットワークNW等を介してサーバ50にインストールされればよい。
【0051】
印刷ジョブ検出部61は、印刷ジョブPJを検出する処理部である。
【0052】
出力対象装置判定部63は、印刷ジョブPJを実行する装置(以下、出力対象装置TDとも称する)が自社製の装置と他社製の装置とのいずれであるかを判定する処理部である。具体的には、出力対象装置判定部63は、格納部35内の製品テーブルPTを参照して、出力対象装置TDが自社製の装置と他社製の装置とのいずれであるかを判定する。
【0053】
ステータス情報取得部65は、出力対象装置TDのステータスを取得する処理部である。
【0054】
カウント数取得部67は、標準MIBを参照してトータルカウント数を取得する処理部である。
【0055】
送信制御部69は、印刷ジョブPJの送信を制御する処理部である。
【0056】
<1−4.管理サーバ50>
管理サーバ50は、CPU等を備えるコンピュータシステムとして構成される。管理サーバ50は、図6に示すように、通信部54、格納部55およびCPU59等を備える。なお、図5は、管理サーバ50の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0057】
通信部54は、ネットワーク通信等によりMFP10およびクライアント30との通信等を行う処理部である。
【0058】
格納部55は、各種の情報を格納する処理部であり、ハードディスク等により構成される。格納部55には、管理テーブルTB(図7参照)等が格納されている。管理テーブルTBは、他社製のMFP10Bのプリントアウト枚数等を管理するテーブルである。
【0059】
図7に示すように、管理テーブルTBには、「ジョブ識別番号」、「印刷予定枚数」、「印刷直前のカウント数」、「印刷直後のカウント数」、「IPアドレス」、および「プリントアウト枚数」等の各種情報が記録されている。
【0060】
「ジョブ識別番号」には、印刷ジョブPJに付与される識別番号が記録される。
【0061】
「印刷予定枚数」には、印刷ジョブPJの実行によりプリントアウトされる予定の印刷出力枚数が記録される。
【0062】
「印刷直前のカウント数」には、印刷ジョブPJの送信直前にMFP10から取得したトータルカウント数TC(TC1)の値が記録される。
【0063】
「印刷直後のカウント数」には、印刷ジョブPJの終了直後にMFP10から取得したトータルカウント数TC(TC2)の値(詳細には、印刷ジョブPJの送信後に他社製の装置(MFP10B)が出力動作中状態以外の状態に変更された時点のトータルカウント数TCの値)が記録される。
【0064】
「IPアドレス」には、印刷ジョブPJを送信したクライアント30のIPアドレスが記録される。
【0065】
「プリントアウト枚数」には、印刷ジョブPJのプリントアウト枚数が記録される。
【0066】
図7に示すように、上記各種情報は、印刷ジョブPJ1,PJ2毎に記録される。具体的には、上記各種情報は、印刷ジョブPJ1,PJ2の受付順に従って上から下へと順次に記録される。ここでは、管理テーブルTBの一行目には、1番目に受け付けられた印刷ジョブPJ1に関する各種情報が記録されている。また、管理テーブルTB2の二行目には、2番目に受け付けられた印刷ジョブPJ2に関する各種情報が記録されている。
【0067】
再び、図6の説明に戻る。
【0068】
CPU59は、所定のソフトウエアプログラム(プログラム)PG3を実行することによって、各種の処理部を実現する。具体的には、図6に示すように、管理サーバ50のCPU59にてプログラムPG3が実行されることにより、カウント数取得部87とプリントアウト枚数算出部88とを含む各種の処理部が実現される。なお、プログラムPG3は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体、あるいはネットワークNW等を介して管理サーバ50にインストールされればよい。
【0069】
カウント数取得部87は、標準MIBを参照してトータルカウント数を取得する処理部である。
【0070】
プリントアウト枚数算出部88は、印刷ジョブPJのプリントアウト枚数を算出する処理部である。
【0071】
<2.動作>
<2−1.クライアント30の動作>
次に、クライアント30の動作について図8を参照しながら説明する。なお、図8は、クライアント30の動作を示すフローチャートである。
【0072】
クライアント30は、印刷ジョブ検出部61を用いて、印刷ジョブPJが発生したか否かを常時監視している(ステップS11)。
【0073】
クライアント30がユーザ操作に応じて印刷ジョブPJおよびそれに付随するジョブ詳細情報JDを生成し、当該印刷ジョブPJが発生すると(ステップS11でYES)、印刷ジョブ検出部61は、当該印刷ジョブPJを出力対象装置TDに送信する対象印刷ジョブPJとして検出する。そして、処理はステップS12に進む。
【0074】
ステップS12においては、クライアント30は、対象印刷ジョブPJに付随するジョブ詳細情報JD(図9参照)を取得する。
【0075】
ジョブ詳細情報JDには、印刷ジョブPJに関する各種情報が記録されている。具体的には、図9に示すように、ジョブ詳細情報JDには、「出力対象装置名」および「印刷予定枚数」を含む各種情報が記録されている。「出力対象装置名」には、対象印刷ジョブPJを実行する装置の製品名および/または型式が記録されている。「印刷予定枚数」には、対象印刷ジョブPJの実行によりプリントアウトされる予定の印刷出力枚数が記録されている。
【0076】
ステップS13においては、出力対象装置判定部63は、ジョブ詳細情報JDの「出力対象装置名」と格納部35内の製品テーブルPTとを参照して、対象印刷ジョブPJの出力対象装置TDが自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する。具体的には、「出力対象装置名」に自社製の「製品名」および/または「型式」が記録されている場合には、出力対象装置判定部63は、出力対象装置TDが自社製の画像形成装置(MFP10A)であると判定する。一方、「出力対象装置名」に自社製以外の「製品名」および/または「型式」(すなわち、他社製の「製品名」および/または「型式」)が記録されている場合には、出力対象装置判定部63は、出力対象装置TDが他社製の画像形成装置(MFP10B)であると判定する。
【0077】
対象印刷ジョブPJの出力対象装置TDが自社製の装置(MFP10A)であると判定されると(ステップS13でYES)、送信制御部69は、対象印刷ジョブPJの送信を直ちに許可する(ステップS14)。これに伴って、クライアント30は、通信部34を用いて、対象印刷ジョブPJを当該MFP10Aに向けて送信する。
【0078】
一方、出力対象装置TDが他社製の装置(MFP10B)であると判定されると(ステップS13でNO)、ステータス情報取得部65は、MFP10B内の「標準MIB」(図3参照)にアクセスして、ステータス情報STを取得する(ステップS16)。
【0079】
この後、クライアント30は、他社製の装置(MFP10B)が印刷禁止状態ST1を有しているか(ステータス情報STに「printing」または「other」が記録されているか)を判定する(ステップS17)。
【0080】
ここで、他社製の装置(MFP10B)が印刷禁止状態ST1を有していると判定されると(ステップS17でYES)、送信制御部69は、対象印刷ジョブPJの送信を禁止する(ステップS18)。対象印刷ジョブPJの送信が禁止されると、クライアント30は、通信部34による当該対象印刷ジョブPJの送信を保留する。そして、処理はステップS17に戻る。
【0081】
一方、他社製の装置(MFP10B)が印刷禁止状態ST1を有しておらず且つ印刷許可状態ST2を有していると判定されると(ステップS17でNO)、カウント数取得部67は、MFP10Bの「標準MIB」にアクセスして、当該トータルカウント数TC1を取得する(ステップS20)。このように、カウント数取得部67は、対象印刷ジョブPJの送信直前のトータルカウント数TC1を取得する。そして、処理はステップS21に進む。
【0082】
ステップS21においては、クライアント30は、ジョブ詳細情報JDとトータルカウント数TC1とを管理サーバ50に送信する。そして、処理はステップS22に進む。
【0083】
なお、管理サーバ50は、ジョブ詳細情報JDとトータルカウント数TC1とをクライアント30から受信すると、管理テーブルTB(図7参照)に各種情報を記録する。詳細には、管理サーバ50は、ジョブ詳細情報JDの「印刷予定枚数」を管理テーブルTBの「印刷予定枚数」に記録する。また、管理サーバ50は、トータルカウント数TC1を管理テーブルTBの「印刷直前のカウント数」に記録する。さらに、管理サーバ50は、ジョブ詳細情報JD等を送信してきたクライアント30(送信元装置)のIPアドレスを管理テーブルTBの「IPアドレス」に記録する。
【0084】
ステップS22においては、送信制御部69は、対象印刷ジョブPJの送信を許可する。対象印刷ジョブPJの送信が許可されると、クライアント30は、通信部34を用いて、対象印刷ジョブPJをMFP10Bに向けて送信する。そして、MFP10Bは、対象印刷ジョブPJのプリントアウト(印刷出力)を実行する。
【0085】
<2−2.管理サーバ50の動作>
次に、管理サーバ50の動作について図10を参照しながら説明する。なお、図10は、管理サーバ50の動作を示すフローチャートである。
【0086】
管理サーバ50は、クライアント30からジョブ詳細情報JD等を受信すると(図8のステップS21参照)、MFP10Bのステータス情報STの監視を開始する(図10のステップS31)。
【0087】
ステータス情報STが「Printing」以外(「idle」または「other」)に変更されると(ステップS31でYES)、カウント数取得部87は、MFP10Bから「標準MIB」のトータルカウント数TC2を取得する(ステップS32)。このように、管理サーバ50は、ステータス情報STが「出力動作中状態以外の状態」に変更されたことを検知して、対象印刷ジョブPJの終了直後のトータルカウント数TC2を取得する。
【0088】
そして、管理サーバ50は、トータルカウント数TC2を格納部55内の管理テーブルTB(図7参照)の「印刷直後のカウント数」に記録する(ステップS33)。
【0089】
この後、管理サーバ50は、プリントアウト枚数算出部88を用いて、対象印刷ジョブPJの「プリントアウト枚数」を算出する(ステップS34)。
【0090】
具体的には、プリントアウト枚数算出部88は、管理テーブルTB(図7参照)を参照して、対象印刷ジョブPJの「印刷直前のカウント数」と「印刷直後のカウント数」との差分値(以下、単に差分値DVとも称する)を算出する。
【0091】
この後、プリントアウト枚数算出部88は、差分値DVが対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」の値よりも大きいか否か判定をする。
【0092】
上記差分値DVが対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」の値よりも大きいと判定されると、プリントアウト枚数算出部88は、当該「印刷予定枚数」の値を印刷ジョブPJの「プリントアウト枚数」として算出する。
【0093】
たとえば、対象印刷ジョブPJが印刷ジョブPJ2である場合には、図7の管理テーブルTBの二行目が参照され、「印刷直前のカウント数」(「123」)と「印刷直後のカウント数」(「131」)との差分値DV2(「8」)が算出される。この差分値DV2(「8」)は印刷ジョブPJ2の「印刷予定枚数」の値(「6」)よりも大きい。そのため、印刷ジョブPJ2の「印刷予定枚数」の値(「6」)が印刷ジョブPJ2の「プリントアウト枚数」として算出される。
【0094】
一方、上記差分値DVが対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」の値以下であると判定されると、プリントアウト枚数算出部88は、上記差分値DVを印刷ジョブPJの「プリントアウト枚数」として算出する。
【0095】
たとえば、対象印刷ジョブPJが印刷ジョブPJ1である場合には、図7の管理テーブルTBの一行目が参照され、「印刷直前のカウント数」(「120」)と「印刷直後のカウント数」(「123」)との差分値DV1(「3」)が算出される。この差分値DV1(「3」)は印刷ジョブPJ1の「印刷予定枚数」の値(「5」)以下である。そのため、差分値DV2(「3」)が印刷ジョブPJ1の「プリントアウト枚数」として算出される。
【0096】
ステップS35においては、管理サーバ50は、プリントアウト枚数算出部88により算出された「プリントアウト枚数」を管理テーブルTBの対象印刷ジョブPJの「プリントアウト枚数」に記録する。
【0097】
以上の動作によれば、他社製のMFP10Bが印刷禁止状態ST1を有している場合には、対象印刷ジョブPJの送信が禁止される。すなわち、他社製のMFP10Bが他のジョブ(コピージョブ等)を実行している場合等においては、対象印刷ジョブPJの送信が禁止される(図8のステップS18)。その後、印刷許可状態ST2への遷移後に、送信禁止が解除され、対象印刷ジョブPJの送信が開始される。
【0098】
このように、対象印刷ジョブPJは、他のジョブ(直前の印刷ジョブ、あるいは、画像形成装置10の操作者の指示に基づくコピージョブ等)の実行が完了するまでは画像形成装置10に送信されず、印刷許可状態ST2への遷移後に、画像形成装置10に送信される。すなわち、当該他のジョブの実行中に対象印刷ジョブPJが送信されることを回避できる。したがって、当該他のジョブの印刷出力枚数が差分値DVに含まれることを防止することが可能であり、他社製のMFP10Bにおけるプリントアウト枚数を正確に算出することが可能である。
【0099】
ところで、対象印刷ジョブPJの送信が許可され当該対象印刷ジョブPJが送信された後に、さらに新たな他のジョブ(画像形成装置10の操作者の指示に基づくコピージョブ等)が画像形成装置10で実行されることがある。詳細には、トータルカウント数CT1取得時点(図8のステップS21)からトータルカウント数CT2取得時点(図10のステップS32)までの期間においても、新たな他のジョブがさらに発生する可能性がある。より詳細には、対象印刷ジョブPJの送信後にステータス情報STが「printing」(出力動作中状態)になった時点から当該ステータス情報STが「printing」以外(「idle」等)に変更された時点までの期間(以下、動作期間DKとも称する)においても、新たな他のジョブがさらに発生する可能性がある。
【0100】
上記動作期間DKにおいて、新たな他のジョブが発生すると、対象印刷ジョブPJに引き続いて当該他のジョブが実行される。したがって、画像形成装置10のステータス情報STは、対象印刷ジョブPJが終了した後も他のジョブが終了するまでの期間においては「printing」を継続する(図10のステップS31)。そのため、トータルカウント数TC2は他のジョブが終了した後に取得されることとなり(図10のステップS32)、差分値DVには、対象印刷ジョブPJのプリントアウト枚数に加えて、他のジョブの印刷出力枚数までもが含まれてしまう。このような場合において、上記差分値DVをプリントアウト枚数として算出すると、対象印刷ジョブPJのプリントアウト枚数を正確に算出することができないという問題が生じる。
【0101】
これに対して、本実施形態においては、上記差分値DVが対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」の値よりも大きいと判定されると、当該対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」の値が当該対象印刷ジョブPJの「プリントアウト枚数」として算出される。したがって、仮に、対象印刷ジョブPJが実行されている最中に他のジョブが受け付けられたとしても、上記差分値DVから当該他のジョブに関する印刷出力枚数を除外することが可能である。そのため、他社製の装置(MFP10B)におけるプリントアウト枚数をより正確に算出することが可能である。
【0102】
また、対象印刷ジョブPJの実行中においては、エラーあるいはキャンセル等が発生し、当該対象印刷ジョブPJの印刷出力が中断されることがある。このような場合においては、実際のプリントアウト枚数は、対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」よりも小さくなる。そのため、仮に、常に対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」をプリントアウト枚数として算出すると、当該対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」を正確に算出することができないという問題が生じる。
【0103】
これに対して、本実施形態においては、上記差分値DVが「印刷予定枚数」の値以下であると判定されると、上記差分値DVが対象印刷ジョブPJの「プリントアウト枚数」として算出される。そのため、他社製の装置(MFP10B)におけるプリントアウト枚数をより正確に算出することが可能である。
【0104】
なお、出力対象装置TDが自社製の装置(MFP10A)であると判定されると(図8のステップS13でYES)、対象印刷ジョブPJはMFP10Aに直ちに送信される(ステップS14)。自社製の装置に関しては、独自に定義した各種情報(プライベートMIB(図4参照))を参照することが可能である。たとえば、自社製の装置であるMFP10Aにおいては、図4に示すように、プライベートMIBとしてプリントアウト枚数CP2が定義されている。このプリントアウト枚数CP2には、上述したように、MFP10Aの「プリントアウト」のカウント数のみが記録される。したがって、自社製のMFP10Aに関しては、プライベートMIBのプリントアウト枚数CP2を参照することによって、MFP10Aにおけるプリントアウト枚数を算出することが可能である。そのため、他社製のMFP10Bのように標準MIB(図3参照)に記録されるトータルカウント数TC等を用いずとも、自社製のMFP10Aにおけるプリントアウト枚数を算出することが可能である。
【0105】
<3.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0106】
たとえば、上記実施形態においては、図8のステップS16からステップS22までの処理をクライアント30が実行する場合を例示したが、これに限定されず、当該処理を管理サーバ50が実行するようにしてもよい。
【0107】
以下では、このような変形例について図11および図12を参照しながら説明する。
【0108】
図11は、クライアント30の動作を示すフローチャートである。
【0109】
図11のステップS51〜S54においては、上述した図6のステップS11〜S14の処理と同様の処理が実行される。
【0110】
ステップS57においては、クライアント30は、対象印刷ジョブPJのジョブ詳細情報JDを管理サーバ50に送信する。
【0111】
図12は、管理サーバ50の動作を示すフローチャートである。
【0112】
管理サーバ50は、対象印刷ジョブPJのジョブ詳細情報JDを受信したか否かを常時監視している(ステップS71)。
【0113】
管理サーバ50は、ジョブ詳細情報JDをクライアント30から受信すると(ステップS71でYES)、当該ジョブ詳細情報JDの「印刷予定枚数」を管理テーブルTBの「印刷予定枚数」に記録する(ステップS72)。
【0114】
この後、管理サーバ50は、MFP10B内の「標準MIB」(図3参照)にアクセスして、ステータス情報STを取得する(ステップS73)。
【0115】
ステップS74においては、管理サーバ50は、ステータス情報STが印刷禁止状態ST1(「printing」または「other」)と印刷許可状態ST2(「idle」)とのいずれの状態であるかを判定する。
【0116】
ここで、ステータス情報STが印刷禁止状態ST1であると判定されると(ステップS74でYES)、管理サーバ50は、対象印刷ジョブPJの送信を禁止する旨の送信禁止指示HT(不図示)をクライアント30に送信する(ステップS75)。そして、処理はステップS74に戻る。
【0117】
なお、クライアント30は、管理サーバ50から送信禁止指示HTを受信すると、通信部34による対象印刷ジョブPJの送信を保留する。
【0118】
一方、ステータス情報STが印刷許可状態ST2であると判定されると(ステップS74でNO)、管理サーバ50は、カウント数取得部87を用いて、MFP10Bから「標準MIB」のトータルカウント数TC1を取得する(ステップS80)。
【0119】
この後、管理サーバ50は、対象印刷ジョブPJの送信の許可する旨の送信許可指示KT(不図示)をクライアント30に送信する(ステップS82)。
【0120】
なお、クライアント30は、管理サーバ50から送信許可指示KTを受信すると、通信部34を用いて対象印刷ジョブPJをMFP10Bに送信する。
【0121】
このような変形例においても、上記実施形態と同様に、他社製のMFP10Bにおけるプリントアウト枚数を正確に算出することが可能である。
【0122】
また、上記変形例では、図8のステップS16からステップS22までの処理を管理サーバ50が実行する場合を例示したが、さらに、図8のステップS13およびステップS14の処理をも管理サーバ50が実行するようにしてもよい。
【0123】
また、上記各実施形態においては、印刷管理システム1が自社製のMFP10Aと他社製のMFP10Bとをそれぞれ1台ずつ備えて構成される場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、印刷管理システム1が複数の自社製MFPと複数の他社製MFPとを備えて構成されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0124】
DV 差分値
HT 送信禁止指示
JD ジョブ詳細情報
KT 送信許可指示
PJ 印刷ジョブ
ST 装置ステータス
TC トータルカウント数
TD 出力対象装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷管理システムおよびそれに関連する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷デバイス(画像形成装置)を利用して印刷ジョブを実行する際に、当該印刷デバイスにおけるプリントアウト枚数(PCプリント枚数)を管理する技術が存在する。たとえば、特許文献1には、印刷デバイスの標準MIB(Management Information Base)(後述)として公開されるカウント情報(トータルカウント数)を用いて、当該印刷デバイスにおけるプリントアウト枚数を算出する技術が記載されている。
【0003】
具体的には、印刷デバイスに対する印刷ジョブが検出されると、当該印刷デバイスのカウント情報(トータルカウント数)が印刷直前のカウント値として当該印刷デバイスから取得される。この後、印刷ジョブが実行されて印刷が終了すると、再び、印刷デバイスのカウント情報(トータルカウント数)が印刷直後のカウント値として当該印刷デバイスから取得される。そして、印刷直前のカウント値と印刷直後のカウント値との差分値がプリントアウト枚数として算出される。
【0004】
なお、上記標準MIBは、各メーカー共通の汎用的な情報である。そのため、自社製の印刷デバイス(画像形成装置)の標準MIBは勿論のこと、他社製の印刷デバイス(画像形成装置)の標準MIBをも参照することが可能である。したがって、上記技術によれば、上記標準MIBを参照することによって、自社製の印刷デバイス(画像形成装置)のプリントアウト枚数を算出することが可能であるとともに、他社製の印刷デバイス(画像形成装置)のプリントアウト枚数をも算出することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−240540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、印刷ジョブが画像形成装置に送信された場合において、当該画像形成装置が他のジョブを実行しているときには、当該画像形成装置のプリントアウト枚数を正確に算出することができない場合が有る。
【0007】
たとえば、画像形成装置がコピージョブの印刷出力を実行しているときに、印刷ジョブが当該画像形成装置に送信された場合には、上述の印刷直前のカウント値取得後にも当該コピージョブの印刷出力が続行され、その後に当該印刷ジョブの印刷出力が実行される。このような場合においては、印刷ジョブに関する印刷出力枚数のみならず、コピージョブに関する印刷出力枚数の一部が上述の差分値に含まれるため、印刷ジョブのプリントアウト枚数を正確に算出することができない。すなわち、上記特許文献1に記載の技術を用いたとしても、画像形成装置のプリントアウト枚数を正確に算出することができないという問題が有る。
【0008】
ただし、自社製の画像形成装置に関しては、上記標準MIBとは別に自社専用の情報(例えば、非公開のプライベートMIB)を利用することにより、当該自社製の画像形成装置におけるプリントアウト枚数を管理することも可能である。
【0009】
一方、他社製の画像形成装置に関しては、自社製の画像形成装置のように自社専用の情報等を利用することができず、依然として当該他社製の画像形成装置におけるプリントアウト枚数を正確に算出することができないという問題が有る。
【0010】
そこで、この発明の課題は、他社製の画像形成装置のプリントアウト枚数を正確に算出することが可能な印刷管理システムおよびそれに関連する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、印刷管理システムであって、印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が前記第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が前記第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する送信制御手段と、を備え、前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係る印刷管理システムにおいて、前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信直前のトータルカウント数を第1のカウント数として取得する第1のカウント数取得手段と、前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信後に前記他社製の画像形成装置が前記出力動作中状態以外の状態に変更された時点のトータルカウント数を第2のカウント数として取得する第2のカウント数取得手段と、前記第1のカウント数と前記第2のカウント数との差分値が前記印刷ジョブの印刷予定枚数の値よりも大きい場合には、前記印刷予定枚数の値を前記印刷ジョブのプリントアウト枚数として算出する算出手段と、をさらに備えることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1の発明に係る印刷管理システムにおいて、前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信直前のトータルカウント数を第1のカウント数として取得する第1のカウント数取得手段と、前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信後に前記他社製の画像形成装置が前記出力動作中状態以外の状態に変更された時点のトータルカウント数を第2のカウント数として取得する第2のカウント数取得手段と、前記第1のカウント数と前記第2のカウント数との差分値が前記印刷ジョブの印刷予定枚数の値よりも小さい場合には、前記差分値を前記印刷ジョブのプリントアウト枚数として算出する算出手段と、をさらに備えることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、管理サーバであって、印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する送信制御手段と、を備え、前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、クライアントコンピュータであって、印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する送信制御手段と、を備え、前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明は、a)印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定するステップと、b)前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステップと、c)前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可するステップと、をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とする。
【0017】
請求項7の発明は、印刷管理システムであって、他社製の画像形成装置にネットワークを介して接続される管理サーバと、前記管理サーバに前記ネットワークを介して接続されるクライアントコンピュータと、を備え、前記クライアントコンピュータは、前記印刷ジョブを送信する送信手段、を有し、前記管理サーバは、印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を前記他社製の画像形成装置から取得するステータス情報取得手段と、前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止する旨の送信禁止指示を前記クライアントコンピュータに通知し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する旨の送信許可指示を前記クライアントコンピュータに通知する送信制御手段と、を有し、前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であり、前記送信手段は、前記送信保留指示が受け付けられた場合には前記印刷ジョブの送信を保留し、前記送信許可指示が受け付けられた場合には前記印刷ジョブの送信を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1ないし請求項7に記載の発明によれば、ステータス情報に基づいて出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかが判定され、当該出力対象装置が当該第1の状態を有している場合には印刷ジョブの送信が禁止され、当該出力装置が当該第2の状態を有している場合には印刷ジョブの送信が許可される。したがって、出力対象装置が他のジョブを実行している場合においては、印刷ジョブの送信が禁止される。これによれば、印刷直前のトータルカウント数と印刷直後のトータルカウント数との差分値が印刷ジョブのプリントアウト枚数として用いられる場合において、当該印刷ジョブ以外の他のジョブの印刷出力枚数が当該差分値に含まれることを防止することが可能である。そのため、他社製の画像形成装置のプリントアウト枚数を正確に算出することが可能である。
【0019】
特に、請求項2に記載の発明によれば、第1のカウント数と第2のカウント数との差分値が印刷ジョブにおける印刷予定枚数の値よりも大きい場合には、当該印刷予定枚数の値が当該印刷ジョブのプリントアウト枚数として算出される。したがって、当該印刷ジョブの送信が許可されて当該印刷ジョブが送信された後に新たな他のジョブが受け付けられて、当該印刷ジョブに引き続いて当該他のジョブが実行されたとしても、他社製の画像形成装置のプリントアウト枚数をより正確に算出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】印刷管理システムの概略構成を示す図である。
【図2】画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】MIB(管理情報ベース)を示す概念図である。
【図4】プライベートMIBを示す概念図である。
【図5】クライアントコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図6】管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図7】管理テーブルを示す図である。
【図8】クライアントコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図9】ジョブ詳細情報を示す概念図である。
【図10】管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【図11】クライアントコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図12】管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
<1.構成>
<1−1.概要>
図1は、本実施形態に係る印刷管理システム1を示す図である。図1に示すように、印刷管理システム1は、画像形成装置10(10A,10B)とクライアントコンピュータ30と管理サーバ50とを備える。画像形成装置10(10A,10B)とクライアントコンピュータ30と管理サーバ50とは、互いにネットワークNWを介して通信を行うことが可能である。ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)およびインターネットなどによって構成される。また、ネットワークNWに対する接続態様は、有線接続であってもよく、或いは無線接続であってもよい。また、ここでは、印刷管理システム1の提供者は、管理サーバ50と当該管理サーバ50で実行されるプログラムPG3(後述)とクライアント30で実行されるプログラムPG2(後述)とを提供するものとする。すなわち、管理サーバ50と上記プログラムPG3と上記プログラムPG2との提供者は、印刷管理システム1の提供者と同一である。
【0023】
クライアントコンピュータ(以下、単にクライアントとも称する)30は、画像形成装置10(10A,10B)に対して印刷ジョブPJ(不図示)の送信等を行うコンピュータである。この実施形態においては、クライアント30は、画像形成装置10に対する印刷ジョブの送信の可否を自ら判断して印刷ジョブの送信動作を制御する。
【0024】
画像形成装置10(10A,10B)は、クライアント30から送信されてきた印刷ジョブPJを実行して印刷出力等を行う装置である。ここでは、画像形成装置10Aは、印刷管理システム1の提供者により提供された装置(以下、自社製の装置とも称する)として構成されている。一方、画像形成装置10Bは、印刷管理システム1の提供者とは別の提供者により提供された装置(以下、他社製の装置とも称する)として構成されている。
【0025】
管理サーバ50は、各画像形成装置10A,10Bのプリントアウト枚数(PCプリント枚数)の管理等を行うサーバである。管理サーバ50は、後述するように、印刷ジョブに関する各種情報(印刷直前のトータルカウント数および印刷直後のトータルカウント数等)を記録し、当該各種情報に基づいてプリントアウト枚数を算出する。
【0026】
<1−2.画像形成装置10>
画像形成装置10は、MFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral))として構成されているものとする。当該MFPは、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能およびボックス格納機能などを備える装置(複合機とも称する)である。なお、各画像形成装置10A,10Bは、互いに類似の構成を有しているものとする。以下では、各画像形成装置10A,10Bに共通する構成について説明する。
【0027】
図2は、MFP10の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0028】
画像読取部2は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って(すなわちスキャンして)、当該原稿の画像データ(原稿画像なしいスキャン画像とも称する)を生成する処理部である。
【0029】
印刷出力部3は、印刷対象に関するデータに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
【0030】
通信部4は、ネットワークNWを介したネットワーク通信を行うことが可能な処理部である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先(クライアントコンピュータ30および管理サーバ50等)との間で各種のデータを授受することが可能である。
【0031】
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置で構成される。格納部5は、「MIB(Management Information Base)」(図3参照)を記憶する。この「MIB」は、MFP10の情報(トータルカウント数等)を管理するデータベースであり、管理情報ベースとも称される。なお、「MIB」については後に詳しく説明する。
【0032】
入出力部6は、MFP10に対する入力を受け付ける操作入力部と、各種情報の表示出力を行う表示部とを備えている。
【0033】
コントローラ9は、MFP10に内蔵され、MFP10を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)PG1を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラムPG1は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体、あるいはネットワークNW等を介してMFP10にインストールされるようにしてもよい。
【0034】
ここで、図3を参照しながら、上述した「MIB」について説明する。
【0035】
図3は、「MIB」を示す概念図である。図3に示すように、「MIB」は、「標準MIB」と「プライベートMIB」とを備えて構成される。
【0036】
「標準MIB」は、各メーカー共通の汎用的な情報を記録するMIBである。この「標準MIB」は公開された情報(公開情報)であり、自由に参照することが可能である。具体的には、「標準MIB」には、ステータス情報STおよびトータルカウント数TC等を含む各種情報が記録されている。
【0037】
「標準MIB」のステータス情報STには、MFP10の状態を表す情報(ここでは、「printing」、「idle」および「other」のいずれか)が記録される。
【0038】
「Printing」は、MFP10が印刷出力を実行している状態(以下、出力動作中状態とも称する)を示している。出力動作中状態としては、たとえば、コピージョブの印刷出力を実行している状態およびファクシミリ受信による印刷出力を実行している状態等が挙げられる。
【0039】
「idle」は、MFP10が出力動作中状態でなく、且つ、当該MFP10が印刷出力を実行可能な状態(以下、印刷可能状態とも称する)を示している。印刷可能状態としては、たとえば、各種エラー等が発生しておらず、直ちに印刷出力を行うことができる状態等が挙げられる。
【0040】
「other」は、MFP10が印刷出力を実行不可能な状態(以下、印刷不可能状態とも称する)を示している。印刷不可能状態としては、たとえば、エラーが発生している状態等が挙げられる。
【0041】
なお、ステータス情報STに「Printing」あるいは「other」が記録されている場合には、後述するように、印刷ジョブの送信が禁止される。そのため、以下では、ステータス情報STに「Printing」あるいは「other」が記録されており、MFP10が出力動作中状態あるいは印刷不可能状態を有している状況を、MFP10が印刷禁止状態ST1を有している、とも表現する。
【0042】
また、ステータス情報STに「idle」が記録されている場合には、後述するように、印刷ジョブの送信が許可される。そのため、以下では、ステータス情報STに「idle」が記録されており、MFP10が出力動作中状態を有しておらず、且つ、当該MFP10が印刷可能状態を有している状況を、MFP10が印刷許可状態ST2を有している、とも表現する。
【0043】
また、「標準MIB」のトータルカウント数TCには、MFP10で実行された全印刷出力(コピー出力、プリントアウト(PCプリント出力)、およびファクシミリ出力等)のカウント総数が記録される。
【0044】
一方、「プライベートMIB」は、メーカー別に定義される情報を記録するMIBである。この「プライベートMIB」は、公開情報である「標準MIB」とは異なり、非公開の情報(非公開情報)である。したがって、印刷管理システム1においては、自社製の装置であるMFP10Aの「プライベートMIB」を参照することは可能であるものの、他社製の装置であるMFP10Bの「プライベートMIB」を参照することは不可能である。
【0045】
図4は、(自社製の)MFP10Aの「プライベートMIB」を示す概念図である。図4に示すように、MFP10Aの「プライベートMIB」には、コピー出力枚数CP1およびプリントアウト枚数CP2等を含む各種情報が記録される。コピー出力枚数CP1には、MFP10Aで実行された「コピー出力」のカウント数が記録される。また、プリントアウト枚数CP2には、MFP10Aで実行された「プリントアウト」のカウント数が記録される。
【0046】
<1−3.クライアントコンピュータ30>
クライアント30は、CPU等を備えるコンピュータシステムとして構成される。詳細には、クライアント30は、いわゆるパーソナルコンピュータ等として構成される。
【0047】
クライアント30は、図5に示すように、通信部34、格納部35およびCPU39等を備える。なお、図5は、クライアント30の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0048】
通信部34は、ネットワーク通信等によりMFP10および管理サーバ50との通信等を行う処理部である。
【0049】
格納部35は、各種の情報を格納する処理部であり、ハードディスク等により構成される。格納部35には、製品テーブルPT(不図示)が格納されている。当該製品テーブルPTには、自社製品に関する「製品名」および/または「型式」等が記録されている。
【0050】
CPU39は、所定のソフトウエアプログラム(以下、クライアントプログラムあるいは単にプログラムとも称する)PG2を実行することによって、各種の処理部を実現する。具体的には、図5に示すように、クライアント30のCPU39にてプログラムPG2が実行されることにより、印刷ジョブ検出部61、出力対象装置判定部63、ステータス情報取得部65、カウント数取得部67、および送信制御部69を含む各種の処理部が実現される。なお、プログラムPG2は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体、あるいはネットワークNW等を介してサーバ50にインストールされればよい。
【0051】
印刷ジョブ検出部61は、印刷ジョブPJを検出する処理部である。
【0052】
出力対象装置判定部63は、印刷ジョブPJを実行する装置(以下、出力対象装置TDとも称する)が自社製の装置と他社製の装置とのいずれであるかを判定する処理部である。具体的には、出力対象装置判定部63は、格納部35内の製品テーブルPTを参照して、出力対象装置TDが自社製の装置と他社製の装置とのいずれであるかを判定する。
【0053】
ステータス情報取得部65は、出力対象装置TDのステータスを取得する処理部である。
【0054】
カウント数取得部67は、標準MIBを参照してトータルカウント数を取得する処理部である。
【0055】
送信制御部69は、印刷ジョブPJの送信を制御する処理部である。
【0056】
<1−4.管理サーバ50>
管理サーバ50は、CPU等を備えるコンピュータシステムとして構成される。管理サーバ50は、図6に示すように、通信部54、格納部55およびCPU59等を備える。なお、図5は、管理サーバ50の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0057】
通信部54は、ネットワーク通信等によりMFP10およびクライアント30との通信等を行う処理部である。
【0058】
格納部55は、各種の情報を格納する処理部であり、ハードディスク等により構成される。格納部55には、管理テーブルTB(図7参照)等が格納されている。管理テーブルTBは、他社製のMFP10Bのプリントアウト枚数等を管理するテーブルである。
【0059】
図7に示すように、管理テーブルTBには、「ジョブ識別番号」、「印刷予定枚数」、「印刷直前のカウント数」、「印刷直後のカウント数」、「IPアドレス」、および「プリントアウト枚数」等の各種情報が記録されている。
【0060】
「ジョブ識別番号」には、印刷ジョブPJに付与される識別番号が記録される。
【0061】
「印刷予定枚数」には、印刷ジョブPJの実行によりプリントアウトされる予定の印刷出力枚数が記録される。
【0062】
「印刷直前のカウント数」には、印刷ジョブPJの送信直前にMFP10から取得したトータルカウント数TC(TC1)の値が記録される。
【0063】
「印刷直後のカウント数」には、印刷ジョブPJの終了直後にMFP10から取得したトータルカウント数TC(TC2)の値(詳細には、印刷ジョブPJの送信後に他社製の装置(MFP10B)が出力動作中状態以外の状態に変更された時点のトータルカウント数TCの値)が記録される。
【0064】
「IPアドレス」には、印刷ジョブPJを送信したクライアント30のIPアドレスが記録される。
【0065】
「プリントアウト枚数」には、印刷ジョブPJのプリントアウト枚数が記録される。
【0066】
図7に示すように、上記各種情報は、印刷ジョブPJ1,PJ2毎に記録される。具体的には、上記各種情報は、印刷ジョブPJ1,PJ2の受付順に従って上から下へと順次に記録される。ここでは、管理テーブルTBの一行目には、1番目に受け付けられた印刷ジョブPJ1に関する各種情報が記録されている。また、管理テーブルTB2の二行目には、2番目に受け付けられた印刷ジョブPJ2に関する各種情報が記録されている。
【0067】
再び、図6の説明に戻る。
【0068】
CPU59は、所定のソフトウエアプログラム(プログラム)PG3を実行することによって、各種の処理部を実現する。具体的には、図6に示すように、管理サーバ50のCPU59にてプログラムPG3が実行されることにより、カウント数取得部87とプリントアウト枚数算出部88とを含む各種の処理部が実現される。なお、プログラムPG3は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体、あるいはネットワークNW等を介して管理サーバ50にインストールされればよい。
【0069】
カウント数取得部87は、標準MIBを参照してトータルカウント数を取得する処理部である。
【0070】
プリントアウト枚数算出部88は、印刷ジョブPJのプリントアウト枚数を算出する処理部である。
【0071】
<2.動作>
<2−1.クライアント30の動作>
次に、クライアント30の動作について図8を参照しながら説明する。なお、図8は、クライアント30の動作を示すフローチャートである。
【0072】
クライアント30は、印刷ジョブ検出部61を用いて、印刷ジョブPJが発生したか否かを常時監視している(ステップS11)。
【0073】
クライアント30がユーザ操作に応じて印刷ジョブPJおよびそれに付随するジョブ詳細情報JDを生成し、当該印刷ジョブPJが発生すると(ステップS11でYES)、印刷ジョブ検出部61は、当該印刷ジョブPJを出力対象装置TDに送信する対象印刷ジョブPJとして検出する。そして、処理はステップS12に進む。
【0074】
ステップS12においては、クライアント30は、対象印刷ジョブPJに付随するジョブ詳細情報JD(図9参照)を取得する。
【0075】
ジョブ詳細情報JDには、印刷ジョブPJに関する各種情報が記録されている。具体的には、図9に示すように、ジョブ詳細情報JDには、「出力対象装置名」および「印刷予定枚数」を含む各種情報が記録されている。「出力対象装置名」には、対象印刷ジョブPJを実行する装置の製品名および/または型式が記録されている。「印刷予定枚数」には、対象印刷ジョブPJの実行によりプリントアウトされる予定の印刷出力枚数が記録されている。
【0076】
ステップS13においては、出力対象装置判定部63は、ジョブ詳細情報JDの「出力対象装置名」と格納部35内の製品テーブルPTとを参照して、対象印刷ジョブPJの出力対象装置TDが自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する。具体的には、「出力対象装置名」に自社製の「製品名」および/または「型式」が記録されている場合には、出力対象装置判定部63は、出力対象装置TDが自社製の画像形成装置(MFP10A)であると判定する。一方、「出力対象装置名」に自社製以外の「製品名」および/または「型式」(すなわち、他社製の「製品名」および/または「型式」)が記録されている場合には、出力対象装置判定部63は、出力対象装置TDが他社製の画像形成装置(MFP10B)であると判定する。
【0077】
対象印刷ジョブPJの出力対象装置TDが自社製の装置(MFP10A)であると判定されると(ステップS13でYES)、送信制御部69は、対象印刷ジョブPJの送信を直ちに許可する(ステップS14)。これに伴って、クライアント30は、通信部34を用いて、対象印刷ジョブPJを当該MFP10Aに向けて送信する。
【0078】
一方、出力対象装置TDが他社製の装置(MFP10B)であると判定されると(ステップS13でNO)、ステータス情報取得部65は、MFP10B内の「標準MIB」(図3参照)にアクセスして、ステータス情報STを取得する(ステップS16)。
【0079】
この後、クライアント30は、他社製の装置(MFP10B)が印刷禁止状態ST1を有しているか(ステータス情報STに「printing」または「other」が記録されているか)を判定する(ステップS17)。
【0080】
ここで、他社製の装置(MFP10B)が印刷禁止状態ST1を有していると判定されると(ステップS17でYES)、送信制御部69は、対象印刷ジョブPJの送信を禁止する(ステップS18)。対象印刷ジョブPJの送信が禁止されると、クライアント30は、通信部34による当該対象印刷ジョブPJの送信を保留する。そして、処理はステップS17に戻る。
【0081】
一方、他社製の装置(MFP10B)が印刷禁止状態ST1を有しておらず且つ印刷許可状態ST2を有していると判定されると(ステップS17でNO)、カウント数取得部67は、MFP10Bの「標準MIB」にアクセスして、当該トータルカウント数TC1を取得する(ステップS20)。このように、カウント数取得部67は、対象印刷ジョブPJの送信直前のトータルカウント数TC1を取得する。そして、処理はステップS21に進む。
【0082】
ステップS21においては、クライアント30は、ジョブ詳細情報JDとトータルカウント数TC1とを管理サーバ50に送信する。そして、処理はステップS22に進む。
【0083】
なお、管理サーバ50は、ジョブ詳細情報JDとトータルカウント数TC1とをクライアント30から受信すると、管理テーブルTB(図7参照)に各種情報を記録する。詳細には、管理サーバ50は、ジョブ詳細情報JDの「印刷予定枚数」を管理テーブルTBの「印刷予定枚数」に記録する。また、管理サーバ50は、トータルカウント数TC1を管理テーブルTBの「印刷直前のカウント数」に記録する。さらに、管理サーバ50は、ジョブ詳細情報JD等を送信してきたクライアント30(送信元装置)のIPアドレスを管理テーブルTBの「IPアドレス」に記録する。
【0084】
ステップS22においては、送信制御部69は、対象印刷ジョブPJの送信を許可する。対象印刷ジョブPJの送信が許可されると、クライアント30は、通信部34を用いて、対象印刷ジョブPJをMFP10Bに向けて送信する。そして、MFP10Bは、対象印刷ジョブPJのプリントアウト(印刷出力)を実行する。
【0085】
<2−2.管理サーバ50の動作>
次に、管理サーバ50の動作について図10を参照しながら説明する。なお、図10は、管理サーバ50の動作を示すフローチャートである。
【0086】
管理サーバ50は、クライアント30からジョブ詳細情報JD等を受信すると(図8のステップS21参照)、MFP10Bのステータス情報STの監視を開始する(図10のステップS31)。
【0087】
ステータス情報STが「Printing」以外(「idle」または「other」)に変更されると(ステップS31でYES)、カウント数取得部87は、MFP10Bから「標準MIB」のトータルカウント数TC2を取得する(ステップS32)。このように、管理サーバ50は、ステータス情報STが「出力動作中状態以外の状態」に変更されたことを検知して、対象印刷ジョブPJの終了直後のトータルカウント数TC2を取得する。
【0088】
そして、管理サーバ50は、トータルカウント数TC2を格納部55内の管理テーブルTB(図7参照)の「印刷直後のカウント数」に記録する(ステップS33)。
【0089】
この後、管理サーバ50は、プリントアウト枚数算出部88を用いて、対象印刷ジョブPJの「プリントアウト枚数」を算出する(ステップS34)。
【0090】
具体的には、プリントアウト枚数算出部88は、管理テーブルTB(図7参照)を参照して、対象印刷ジョブPJの「印刷直前のカウント数」と「印刷直後のカウント数」との差分値(以下、単に差分値DVとも称する)を算出する。
【0091】
この後、プリントアウト枚数算出部88は、差分値DVが対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」の値よりも大きいか否か判定をする。
【0092】
上記差分値DVが対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」の値よりも大きいと判定されると、プリントアウト枚数算出部88は、当該「印刷予定枚数」の値を印刷ジョブPJの「プリントアウト枚数」として算出する。
【0093】
たとえば、対象印刷ジョブPJが印刷ジョブPJ2である場合には、図7の管理テーブルTBの二行目が参照され、「印刷直前のカウント数」(「123」)と「印刷直後のカウント数」(「131」)との差分値DV2(「8」)が算出される。この差分値DV2(「8」)は印刷ジョブPJ2の「印刷予定枚数」の値(「6」)よりも大きい。そのため、印刷ジョブPJ2の「印刷予定枚数」の値(「6」)が印刷ジョブPJ2の「プリントアウト枚数」として算出される。
【0094】
一方、上記差分値DVが対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」の値以下であると判定されると、プリントアウト枚数算出部88は、上記差分値DVを印刷ジョブPJの「プリントアウト枚数」として算出する。
【0095】
たとえば、対象印刷ジョブPJが印刷ジョブPJ1である場合には、図7の管理テーブルTBの一行目が参照され、「印刷直前のカウント数」(「120」)と「印刷直後のカウント数」(「123」)との差分値DV1(「3」)が算出される。この差分値DV1(「3」)は印刷ジョブPJ1の「印刷予定枚数」の値(「5」)以下である。そのため、差分値DV2(「3」)が印刷ジョブPJ1の「プリントアウト枚数」として算出される。
【0096】
ステップS35においては、管理サーバ50は、プリントアウト枚数算出部88により算出された「プリントアウト枚数」を管理テーブルTBの対象印刷ジョブPJの「プリントアウト枚数」に記録する。
【0097】
以上の動作によれば、他社製のMFP10Bが印刷禁止状態ST1を有している場合には、対象印刷ジョブPJの送信が禁止される。すなわち、他社製のMFP10Bが他のジョブ(コピージョブ等)を実行している場合等においては、対象印刷ジョブPJの送信が禁止される(図8のステップS18)。その後、印刷許可状態ST2への遷移後に、送信禁止が解除され、対象印刷ジョブPJの送信が開始される。
【0098】
このように、対象印刷ジョブPJは、他のジョブ(直前の印刷ジョブ、あるいは、画像形成装置10の操作者の指示に基づくコピージョブ等)の実行が完了するまでは画像形成装置10に送信されず、印刷許可状態ST2への遷移後に、画像形成装置10に送信される。すなわち、当該他のジョブの実行中に対象印刷ジョブPJが送信されることを回避できる。したがって、当該他のジョブの印刷出力枚数が差分値DVに含まれることを防止することが可能であり、他社製のMFP10Bにおけるプリントアウト枚数を正確に算出することが可能である。
【0099】
ところで、対象印刷ジョブPJの送信が許可され当該対象印刷ジョブPJが送信された後に、さらに新たな他のジョブ(画像形成装置10の操作者の指示に基づくコピージョブ等)が画像形成装置10で実行されることがある。詳細には、トータルカウント数CT1取得時点(図8のステップS21)からトータルカウント数CT2取得時点(図10のステップS32)までの期間においても、新たな他のジョブがさらに発生する可能性がある。より詳細には、対象印刷ジョブPJの送信後にステータス情報STが「printing」(出力動作中状態)になった時点から当該ステータス情報STが「printing」以外(「idle」等)に変更された時点までの期間(以下、動作期間DKとも称する)においても、新たな他のジョブがさらに発生する可能性がある。
【0100】
上記動作期間DKにおいて、新たな他のジョブが発生すると、対象印刷ジョブPJに引き続いて当該他のジョブが実行される。したがって、画像形成装置10のステータス情報STは、対象印刷ジョブPJが終了した後も他のジョブが終了するまでの期間においては「printing」を継続する(図10のステップS31)。そのため、トータルカウント数TC2は他のジョブが終了した後に取得されることとなり(図10のステップS32)、差分値DVには、対象印刷ジョブPJのプリントアウト枚数に加えて、他のジョブの印刷出力枚数までもが含まれてしまう。このような場合において、上記差分値DVをプリントアウト枚数として算出すると、対象印刷ジョブPJのプリントアウト枚数を正確に算出することができないという問題が生じる。
【0101】
これに対して、本実施形態においては、上記差分値DVが対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」の値よりも大きいと判定されると、当該対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」の値が当該対象印刷ジョブPJの「プリントアウト枚数」として算出される。したがって、仮に、対象印刷ジョブPJが実行されている最中に他のジョブが受け付けられたとしても、上記差分値DVから当該他のジョブに関する印刷出力枚数を除外することが可能である。そのため、他社製の装置(MFP10B)におけるプリントアウト枚数をより正確に算出することが可能である。
【0102】
また、対象印刷ジョブPJの実行中においては、エラーあるいはキャンセル等が発生し、当該対象印刷ジョブPJの印刷出力が中断されることがある。このような場合においては、実際のプリントアウト枚数は、対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」よりも小さくなる。そのため、仮に、常に対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」をプリントアウト枚数として算出すると、当該対象印刷ジョブPJの「印刷予定枚数」を正確に算出することができないという問題が生じる。
【0103】
これに対して、本実施形態においては、上記差分値DVが「印刷予定枚数」の値以下であると判定されると、上記差分値DVが対象印刷ジョブPJの「プリントアウト枚数」として算出される。そのため、他社製の装置(MFP10B)におけるプリントアウト枚数をより正確に算出することが可能である。
【0104】
なお、出力対象装置TDが自社製の装置(MFP10A)であると判定されると(図8のステップS13でYES)、対象印刷ジョブPJはMFP10Aに直ちに送信される(ステップS14)。自社製の装置に関しては、独自に定義した各種情報(プライベートMIB(図4参照))を参照することが可能である。たとえば、自社製の装置であるMFP10Aにおいては、図4に示すように、プライベートMIBとしてプリントアウト枚数CP2が定義されている。このプリントアウト枚数CP2には、上述したように、MFP10Aの「プリントアウト」のカウント数のみが記録される。したがって、自社製のMFP10Aに関しては、プライベートMIBのプリントアウト枚数CP2を参照することによって、MFP10Aにおけるプリントアウト枚数を算出することが可能である。そのため、他社製のMFP10Bのように標準MIB(図3参照)に記録されるトータルカウント数TC等を用いずとも、自社製のMFP10Aにおけるプリントアウト枚数を算出することが可能である。
【0105】
<3.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0106】
たとえば、上記実施形態においては、図8のステップS16からステップS22までの処理をクライアント30が実行する場合を例示したが、これに限定されず、当該処理を管理サーバ50が実行するようにしてもよい。
【0107】
以下では、このような変形例について図11および図12を参照しながら説明する。
【0108】
図11は、クライアント30の動作を示すフローチャートである。
【0109】
図11のステップS51〜S54においては、上述した図6のステップS11〜S14の処理と同様の処理が実行される。
【0110】
ステップS57においては、クライアント30は、対象印刷ジョブPJのジョブ詳細情報JDを管理サーバ50に送信する。
【0111】
図12は、管理サーバ50の動作を示すフローチャートである。
【0112】
管理サーバ50は、対象印刷ジョブPJのジョブ詳細情報JDを受信したか否かを常時監視している(ステップS71)。
【0113】
管理サーバ50は、ジョブ詳細情報JDをクライアント30から受信すると(ステップS71でYES)、当該ジョブ詳細情報JDの「印刷予定枚数」を管理テーブルTBの「印刷予定枚数」に記録する(ステップS72)。
【0114】
この後、管理サーバ50は、MFP10B内の「標準MIB」(図3参照)にアクセスして、ステータス情報STを取得する(ステップS73)。
【0115】
ステップS74においては、管理サーバ50は、ステータス情報STが印刷禁止状態ST1(「printing」または「other」)と印刷許可状態ST2(「idle」)とのいずれの状態であるかを判定する。
【0116】
ここで、ステータス情報STが印刷禁止状態ST1であると判定されると(ステップS74でYES)、管理サーバ50は、対象印刷ジョブPJの送信を禁止する旨の送信禁止指示HT(不図示)をクライアント30に送信する(ステップS75)。そして、処理はステップS74に戻る。
【0117】
なお、クライアント30は、管理サーバ50から送信禁止指示HTを受信すると、通信部34による対象印刷ジョブPJの送信を保留する。
【0118】
一方、ステータス情報STが印刷許可状態ST2であると判定されると(ステップS74でNO)、管理サーバ50は、カウント数取得部87を用いて、MFP10Bから「標準MIB」のトータルカウント数TC1を取得する(ステップS80)。
【0119】
この後、管理サーバ50は、対象印刷ジョブPJの送信の許可する旨の送信許可指示KT(不図示)をクライアント30に送信する(ステップS82)。
【0120】
なお、クライアント30は、管理サーバ50から送信許可指示KTを受信すると、通信部34を用いて対象印刷ジョブPJをMFP10Bに送信する。
【0121】
このような変形例においても、上記実施形態と同様に、他社製のMFP10Bにおけるプリントアウト枚数を正確に算出することが可能である。
【0122】
また、上記変形例では、図8のステップS16からステップS22までの処理を管理サーバ50が実行する場合を例示したが、さらに、図8のステップS13およびステップS14の処理をも管理サーバ50が実行するようにしてもよい。
【0123】
また、上記各実施形態においては、印刷管理システム1が自社製のMFP10Aと他社製のMFP10Bとをそれぞれ1台ずつ備えて構成される場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、印刷管理システム1が複数の自社製MFPと複数の他社製MFPとを備えて構成されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0124】
DV 差分値
HT 送信禁止指示
JD ジョブ詳細情報
KT 送信許可指示
PJ 印刷ジョブ
ST 装置ステータス
TC トータルカウント数
TD 出力対象装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷管理システムであって、
印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、
前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、
前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が前記第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が前記第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する送信制御手段と、
を備え、
前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、
前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とする印刷管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷管理システムにおいて、
前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信直前のトータルカウント数を第1のカウント数として取得する第1のカウント数取得手段と、
前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信後に前記他社製の画像形成装置が前記出力動作中状態以外の状態に変更された時点のトータルカウント数を第2のカウント数として取得する第2のカウント数取得手段と、
前記第1のカウント数と前記第2のカウント数との差分値が前記印刷ジョブの印刷予定枚数の値よりも大きい場合には、前記印刷予定枚数の値を前記印刷ジョブのプリントアウト枚数として算出する算出手段と、
をさらに備えることを特徴とする印刷管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の印刷管理システムにおいて、
前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信直前のトータルカウント数を第1のカウント数として取得する第1のカウント数取得手段と、
前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信後に前記他社製の画像形成装置が前記出力動作中状態以外の状態に変更された時点のトータルカウント数を第2のカウント数として取得する第2のカウント数取得手段と、
前記第1のカウント数と前記第2のカウント数との差分値が前記印刷ジョブの印刷予定枚数の値よりも小さい場合には、前記差分値を前記印刷ジョブのプリントアウト枚数として算出する算出手段と、
をさらに備えることを特徴とする印刷管理システム。
【請求項4】
管理サーバであって、
印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、
前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、
前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する送信制御手段と、
を備え、
前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、
前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とする管理サーバ。
【請求項5】
クライアントコンピュータであって、
印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、
前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、
前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する送信制御手段と、
を備え、
前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、
前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とするクライアントコンピュータ。
【請求項6】
a)印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定するステップと、
b)前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステップと、
c)前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可するステップと、
をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、
前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
印刷管理システムであって、
他社製の画像形成装置にネットワークを介して接続される管理サーバと、
前記管理サーバに前記ネットワークを介して接続されるクライアントコンピュータと、
を備え、
前記クライアントコンピュータは、
前記印刷ジョブを送信する送信手段、
を有し、
前記管理サーバは、
印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、
前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を前記他社製の画像形成装置から取得するステータス情報取得手段と、
前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止する旨の送信禁止指示を前記クライアントコンピュータに通知し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する旨の送信許可指示を前記クライアントコンピュータに通知する送信制御手段と、
を有し、
前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、
前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であり、
前記送信手段は、前記送信保留指示が受け付けられた場合には前記印刷ジョブの送信を保留し、前記送信許可指示が受け付けられた場合には前記印刷ジョブの送信を実行することを特徴とする印刷管理システム。
【請求項1】
印刷管理システムであって、
印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、
前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、
前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が前記第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が前記第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する送信制御手段と、
を備え、
前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、
前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とする印刷管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷管理システムにおいて、
前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信直前のトータルカウント数を第1のカウント数として取得する第1のカウント数取得手段と、
前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信後に前記他社製の画像形成装置が前記出力動作中状態以外の状態に変更された時点のトータルカウント数を第2のカウント数として取得する第2のカウント数取得手段と、
前記第1のカウント数と前記第2のカウント数との差分値が前記印刷ジョブの印刷予定枚数の値よりも大きい場合には、前記印刷予定枚数の値を前記印刷ジョブのプリントアウト枚数として算出する算出手段と、
をさらに備えることを特徴とする印刷管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の印刷管理システムにおいて、
前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信直前のトータルカウント数を第1のカウント数として取得する第1のカウント数取得手段と、
前記他社製の画像形成装置におけるトータルカウント数であって前記印刷ジョブの送信後に前記他社製の画像形成装置が前記出力動作中状態以外の状態に変更された時点のトータルカウント数を第2のカウント数として取得する第2のカウント数取得手段と、
前記第1のカウント数と前記第2のカウント数との差分値が前記印刷ジョブの印刷予定枚数の値よりも小さい場合には、前記差分値を前記印刷ジョブのプリントアウト枚数として算出する算出手段と、
をさらに備えることを特徴とする印刷管理システム。
【請求項4】
管理サーバであって、
印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、
前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、
前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する送信制御手段と、
を備え、
前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、
前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とする管理サーバ。
【請求項5】
クライアントコンピュータであって、
印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、
前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、
前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する送信制御手段と、
を備え、
前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、
前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とするクライアントコンピュータ。
【請求項6】
a)印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定するステップと、
b)前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を取得するステップと、
c)前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可するステップと、
をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、
前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
印刷管理システムであって、
他社製の画像形成装置にネットワークを介して接続される管理サーバと、
前記管理サーバに前記ネットワークを介して接続されるクライアントコンピュータと、
を備え、
前記クライアントコンピュータは、
前記印刷ジョブを送信する送信手段、
を有し、
前記管理サーバは、
印刷ジョブの出力対象装置が自社製の画像形成装置と他社製の画像形成装置とのいずれであるかを判定する判定手段と、
前記出力対象装置が前記他社製の画像形成装置であると判定された場合において、前記出力対象装置のステータス情報を前記他社製の画像形成装置から取得するステータス情報取得手段と、
前記ステータス情報に基づいて前記出力対象装置が第1の状態と第2の状態とのいずれの状態を有しているかを判定し、前記出力対象装置が第1の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を禁止する旨の送信禁止指示を前記クライアントコンピュータに通知し、前記出力対象装置が第2の状態を有している場合には前記印刷ジョブの送信を許可する旨の送信許可指示を前記クライアントコンピュータに通知する送信制御手段と、
を有し、
前記第1の状態は、出力動作中状態を含む状態であり、
前記第2の状態は、前記第1の状態以外の状態であり、
前記送信手段は、前記送信保留指示が受け付けられた場合には前記印刷ジョブの送信を保留し、前記送信許可指示が受け付けられた場合には前記印刷ジョブの送信を実行することを特徴とする印刷管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−69089(P2013−69089A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206768(P2011−206768)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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