説明

印刷装置の防滴カバー

【課題】汎用性の高い防滴カバーを提供する。
【解決手段】記録用紙Sに情報を記録し発行する印刷装置100の防滴カバー80であって、防水材料からなり、一方向に伸縮自在の覆い部82と、前記覆い部82を、前記覆い部82の伸縮方向と略直交する方向の両辺で保持する保持部84と、前記保持部84の前記覆い部82と対向する端部方向に位置して、複数の前記保持部84の、前記覆い部82の伸縮方向への回動動作の支点となる要部85と、前記要部85近傍に位置して、前記要部85が取り付けられる要部取付部86と、前記印刷装置100に固定されるとともに、前記要部取付部86が取り付けられる腕部92を有する第1固定具90と、前記印刷装置100の設置面に固定されるととともに、前記第1固定具90が自在に着脱される第2固定具94とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録用紙に情報を印刷して発行する印刷装置の防滴カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
記録用紙に情報を記録して発行する印刷装置が知られている。従来、この種の印刷装置は、室内の良好な環境下で使用されることが一般であった。近年、装置の小型化や無線による印刷データの送信技術等の進歩に伴い、様々な分野、用途に印刷装置が用いられる。例えば、印刷装置は、レストランのオーダリングシステムに適用され厨房等で使用されたり、計測や発券等の用途に用いられ屋外で使用されることがある。また、このような場合は壁掛け等の縦配置で使用されることがある。厨房や屋外等の環境では、湿気や雨天等、周囲に水分が存在する可能性がある。印刷装置は、情報を記録した記録用紙を発行する開口部である紙排出口を有する。また、印刷装置は、外装ケースに内部で発生した熱を放出する開口部である排気口を有するものもある。
【0003】
そのため、紙排出口等の開口部から水分(水滴)が浸入し印刷装置に様々な不具合を発生させる虞がある。例えば、紙排出口から水滴が浸入すると、記録用紙が水分で濡れ、それが抵抗となり紙送り不良が発生する可能性がある。そこで、記録用紙の紙排出口付近を部材で覆い、水滴の浸入を防止する防水カバーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、紙排出口を含めその他の開口部への水分の浸入を防止するために、防水材料で複数の部材を作成し、印刷装置全体を覆う防滴カバーが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−47987号公報
【特許文献2】特開2006−205672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の防水カバーは、記録用紙の紙排出口付近のみを覆う構成であり、その他の部分は覆われておらず防水効果としては不十分である。特許文献2に記載の防滴カバーは、複数の部材を用いて印刷装置全体を覆う構成ではあるが、部材構成や取り付けが複雑であるとともに、印刷装置のメンテナンスがしにくいとの課題がある。また、この種の防滴カバーは、適用される印刷装置の種類が限定されるとの課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
(適用例1)記録用紙に情報を記録し発行する印刷装置の防滴カバーであって、防水材料からなり、一方向に伸縮自在の覆い部と、前記覆い部を前記覆い部の伸縮方向と略直交する方向の両辺で保持する保持部と、前記保持部の前記覆い部と対向する端部方向に位置して、複数の前記保持部の、前記覆い部の伸縮方向への回動動作の支点となる要部と、前記要部近傍に位置して、前記要部が取り付けられる要部取付部と、前記印刷装置に固定されるとともに、前記要部取付部が取り付けられる腕部を有する第1固定具と、前記印刷装置の設置面に固定されるととともに、前記第1固定具が自在に着脱される第2固定具と、を備えることを特徴とする防滴カバー。
【0008】
この構成によれば、防滴カバーにおいて、覆い部は、要(かなめ)部を中心として回動することによって一方向に伸縮することができる。そして、要部は、要部取付部によって印刷装置が固定された第1固定具の腕部に取り付けられる。さらに、第1固定具は、印刷装置の設置面、例えば壁面に固定された第2固定具に取り付けられる。そのため、防滴カバーは、覆い部を一方向に伸縮することによって覆う範囲を調整しつつ、壁面等の設置面に固定された印刷装置の必要な部分を確実に覆うことができる。その結果、印刷装置の水滴や水分による不具合を低減させることができる。また、覆う範囲が調整できることによって、ロール紙交換等の使い勝手を向上させることができる。また、防滴カバーは、印刷装置に直接取り付けられず、印刷装置に固定されている第1固定具を介して取り付けられる。そのため、異なる種類の印刷装置に対して適用することができ、汎用性の高い防滴カバーを提供することができる。
【0009】
(適用例2)前記覆い部は可撓性を有するシート状の防水材料で形成され、前記保持部が前記要部を中心に扇状に作動することによって、前記覆い部が蛇腹状に伸縮することを特徴とする上記の防滴カバー。
【0010】
(適用例3)前記覆い部は、前記保持部と一体に形成されるとともに複数に分割され、分割された前記保持部は扇形に形成され、前記覆い部は前記保持部を両端に配するとともに前記保持部の円弧部分に架設されており、前記覆い部は、前記要部を中心に回動されることによって、重畳状態に伸縮することを特徴とする上記の防滴カバー。
【0011】
これらの構成によれば、防滴カバーにおいて、保持部は、要部を中心として任意の角度回動することができる。そのため、保持部に保持された覆い部は、自在に伸縮することができる。その結果、防滴カバーは、覆い部が覆う範囲を任意に調整することができる。
【0012】
(適用例4)前記第1固定具は、前記印刷装置の底面に取り付けられる取付板を有し、前記取付板の前記印刷装置側の面に前記腕部が突出するように形成されるとともに、前記取付板の他方の面側に前記取付面と段差を有する板状の係止部が形成され、前記第2固定具は、前記設置面に据え付けられる据付板を有し、前記据付板の前記印刷装置側の面には、前記第1固定具の前記係止部が挿入される受け部を有していることを特徴とする上記の防滴カバー。
【0013】
この構成によれば、第2固定具を印刷装置の設置面である壁面等に固定し、印刷装置が固定された第1固定具の係止部を第2固定具の受け部に挿入することによって、印刷装置を縦配置である壁掛け状態で設置することができる。また、第1固定具は、防滴カバーの伸縮の支点である要部を印刷装置側に設けられた腕部に取り付けることができる。そのため、壁掛け状態に設置された印刷装置の必要な部分を防滴カバーの覆い部で覆うことができる。その結果、水滴や水分による不具合を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】サーマルプリンターの外観構成を示す斜視図。
【図2】サーマルプリンターの側断面図。
【図3】サーマルヘッドの外観斜視図。
【図4】第1実施例の防滴カバーを説明する図。
【図5】サーマルプリンターの壁掛け用の治具を示す図。
【図6】第1固定具と第2固定具との関係を示す図。
【図7】第1実施例の防滴カバーがサーマルプリンターに装着された例を示す図。
【図8】第2実施例の防滴カバーを説明する図。
【図9】第2実施例の防滴カバーがサーマルプリンターに装着された例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で参照する図面では、説明および図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
【0016】
(印刷装置の全体構成について)
本実施形態の防滴カバーが適用される印刷装置について、サーマルプリンターを例にとり図1および図2を参照して説明する。図1は、サーマルプリンターの外観構成を示す斜視図である。図2は、サーマルプリンターの側断面図である。
【0017】
このサーマルプリンターは、例えば、POSシステムやレストランのオーダリングシステムに適用され、レシート、チケット、調理品目指示書等を印刷して単票として発行(発券)する。サーマルプリンターは、記録用紙としてロール状の感熱紙を収容して、この感熱紙に所定の情報を印刷して用紙切断装置としてのカッター部で記録用紙を所定の長さに切断して発行する。なお、このサーマルプリンターは、図1および図2に示す横配置を基本姿勢とし、スペース効率向上、水分や液体を扱う厨房内での使用等を目的に壁掛け等の縦配置に選択可能なものである。
【0018】
まず、サーマルプリンターの基本姿勢である横置きの場合を例にとり説明する。なお、図1および図2に示すX方向は、印刷される感熱紙の幅方向を示し、Z方向は、印刷ヘッドとしてのサーマルヘッド部での感熱紙の紙送り方向を示し、Y方向は、X方向およびZ方向と直交する方向を示す。図2に示すように、サーマルプリンター100は、プリンター機構部150と、外装ケース200と、制御部300とから構成される。
【0019】
(外装ケースについて)
ここで、外装ケースについて説明する。図1に示すように、外装ケース200は、例えば、樹脂材料からなり略直方体形状を呈しており、下ケース205と、上ケース210と、パネル215と、上部カバー220とから構成されている。下ケース205は、図中Z方向上面が開放された略直方体の箱形状に形成されている。上ケース210は、図中Z方向下面が開放された底の浅い箱形状であって、Z方向上側には、Y方向に沿う前後に大小2つの開口部が形成されている。そして、上ケース210は、下ケース205と開放部同士が対向するように組み合わされる。その結果、Y方向に沿って前側に下ケース205の上端まで達する小さな開口部が形成され、Y方向に沿って後ろ側には前記小さな開口部よりはるかに大きな開口部が形成される。
【0020】
パネル215は、同じく樹脂材料からなり断面L字形状に形成され、上ケース210の前側の下ケース205上端まで達する小さな開口部に嵌めこまれる。すなわち、パネル215は、外装ケース200の前側上方の稜線部分を構成する。なお、パネル215は、図中矢印A方向に引き出すことにより着脱自在となっている。上部カバー220は、同じく樹脂材料からなりヒンジ部に相当する支点220aを有する扉状に形成され、上ケース210の後ろ側の大きな開口部に支点220aを中心に開閉自在に嵌めこまれる。すなわち、上部カバー220は図中矢印C方向に開閉自在となっている。このようにして外装ケース200の大枠が構成される。
【0021】
また、外装ケース200は、上部カバー220の上面P1のX方向の一方の側に、オープンレバー230を含む操作部が設けられている。オープンレバー230は、図1中矢印B方向に引き上げられることによって、図2に示すプリンター機構部150に設けられたカバーフレーム12の図示しないロック機構が解除される。さらに、カバーフレーム12は、上部カバー220と結合されている。そのため、上部カバー220が支点220aを中心に矢印C方向に開き、ロール紙ホルダー16が露出する。このようにすることにより、ロール状の感熱紙Sのセットもしくは取り出しができる。
【0022】
外装ケース200の図1中上面P1には、後述するプリンター機構部150が外装ケース200内に収容されたとき、印刷部で印刷され用紙切断装置で所定の長さに切断された単票が発行される紙排出口30が設けられている。紙排出口30は、上ケース210の上部(架橋部)と上部カバー220のY方向前方との境界部に設けられ、周囲を上ケース210に形成された隆起状の紙ガイド31aと上部カバー220に形成された隆起状の紙ガイド31bとによって囲まれている。この隆起状の紙ガイド31a,31bは、感熱紙Sをガイドする役割を有する。なお、以降の説明を簡便にするため、図1および図2において、上面P1に対向する底面をP2、後面をP3、前面をP4、側面をP5,P6と称する。
【0023】
(プリンター機構部の全体構成について)
ここで、プリンター機構部の詳細を図2および図3を参照して説明する。図3はサーマルヘッドの外観斜視図である。なお、図3に示すX方向、Y方向およびZ方向は、図1および図2に示すX方向、Y方向およびZ方向と同一方向である。なお、本実施例で使用する感熱紙Sは、発色剤がバインダー等により保持されている発色層からなる印刷面を有し、この印刷面を外面に順次積層され構成されているロール状の感熱紙Sである。以降、このロール状の感熱紙をロール紙Rと呼ぶ。
【0024】
図2に示すように、プリンター機構部150は、本体フレーム60と、カバーフレーム12と、ロール紙ホルダー16と、カッター部20と、印刷部70と、を備えている。本体フレーム60は、板金等からなり、Z方向上方およびY方向前方に開口を有する略箱型に形成されている。カバーフレーム12は、本体フレーム60の上部後方に設けられている。カバーフレーム12は、本体フレーム60の後部両側の上端部に設けられた支軸68を中心として開閉自在に取り付けられている。カバーフレーム12には、カバーフレーム12を閉じた際にロール紙Rとの接触を避けるための円弧状のカバー15が設けられている。また、サーマルプリンター100の設置角度を変える場合、すなわち、例えば縦配置に配置する場合、このカバー15は、ロール紙Rを受ける保持部材としても機能する。
【0025】
図2に示すように、ロール紙ホルダー16は、本体フレーム60の箱状に形成された内部の後方に、上記カバーフレーム12およびカバー15に覆われるように設けられている。ロール紙ホルダー16は、樹脂等により形成され、中央部にロール紙Rの最大径に相当する略円弧状のくぼみを有し、本体フレーム60の底部に、円弧状のくぼみの図示しない側面開口が本体フレーム60の図示しない両側面側に向くように取り付けられている。本体フレーム60の内側の両側面部分は、ロール紙Rの側面ガイド部として機能する。そのため、ロール紙Rは、側面を本体フレーム60の内側の両側面部分に幅方向の動きを規制され、ロール紙ホルダー16の略円弧状のくぼみに回転自在に保持される。
【0026】
(カッター部について)
図2に示すように、カッター部20は、本体フレーム60の前方すなわちカバーフレーム12の支軸68とは相対する位置であって紙排出口30の近傍に設けられている。カッター部20は、可動刃21とその駆動手段22と固定刃27とを備えている。可動刃21とその駆動手段22とは、第1カッターカバー24内に収容され本体フレーム60側に配置されている。可動刃21は、駆動手段22により図中矢印E方向に往復移動する。固定刃27は、第2カッターカバー29内に収容されカバーフレーム12側、すなわち、感熱紙Sが通過する搬送経路を挟んで対向する側に配置されている。そのため、カバーフレーム12を閉じた状態では、駆動手段22により往復移動される可動刃21の刃部と固定刃27の刃部とが当接状態で摺動する。このことによって、感熱紙Sは紙排出口30近傍で切断される。
【0027】
(印刷部について)
図2に示すように、印刷部70は、ロール紙ホルダー16を始点として、カッター部20の紙排出口30を終点とする感熱紙Sの搬送経路D上の紙排出口30近傍に設けられている。印刷部70は、サーマルヘッド10とヘッド保持機構77とプラテン71とを有している。なお、サーマルヘッド10とヘッド保持機構77とは本体フレーム60側に、プラテン71はカバーフレーム12側に分離可能な状態で配設されている。
【0028】
図3に示すように、サーマルヘッド10は、放熱板106とヘッド支持軸102と基板としてのヘッド基板110とドライバーIC120とFPC108とを有している。ヘッド基板110は、長矩形形状を呈しており、複数の発熱素子145からなる発熱素子列145aが長手方向に沿って図中Z方向上方に形成されている。また、発熱素子列145aと平行して、発熱素子145を駆動する複数のドライバーIC120が配設されている。放熱板106は、アルミニウム等の引き抜き材で形成され、ヘッド基板110が放熱板106の係止面106aに両面粘着テープ等で貼り付けられている。
【0029】
放熱板106のヘッド基板110のZ方向上方には、案内斜面部104が放熱板106の長手方向にわたって形成されている。この案内斜面部104は、図2に示すカバーフレーム12を閉じる際に、プラテン71を滑動させて所定の位置まで案内する。この際、案内斜面部104の傾斜は、プラテン71がヘッド基板110と衝突しないような所定の角度を有している。また、案内斜面部104の斜面は、この案内斜面部104に近接して付設されたヘッド基板110と略同じ高さになるように設定されている。ヘッド支持軸102は円柱状の丸ピンであり、放熱板106の左右の側面部に設けられた穴部に圧入されている。FPC108は、一端をヘッド基板110に設けられた図示しない接続端子に接続され、他端は図2に示す制御部300に接続されている。
【0030】
図2に示すヘッド保持機構77は、本体フレーム60に形成された溝部としての切り欠き部62とヘッド押圧板72とヘッド押圧板72に取り付けられるバネ75とから構成されている。切り欠き部62は、本体フレーム60の上方に開口を有するとともに複数の溝部が形成されている。サーマルヘッド10は、ヘッド支持軸102が本体フレーム60の切り欠き部62の一部に挿入されることによって、本体フレーム60に取り付けられる。ヘッド押圧板72は、上下に曲げ部が形成され、圧縮コイルバネであるバネ75が固定されている。このヘッド押圧板72は、切り欠き部62に挿入され、曲げ部がそれぞれ切り欠き部62の一部に係合することによって本体フレーム60に取り付けられる。
【0031】
このようにすることによって、サーマルヘッド10とヘッド押圧板72とは、切り欠き部62の両側に、互いに略平行状態で支持される。ヘッド押圧板72に固定されるバネ75は、サーマルヘッド10の背面に当接する。このバネ75によりサーマルヘッド10はプラテン71方向に付勢される。このヘッド保持機構77は、ヘッド押圧板72に固定されたバネ75をサーマルヘッド10の背面からずらすことによって、切り欠き部62から取り外すことができる。サーマルヘッド10もバネ75からの付勢力がなくなることによって、切り欠き部62から取り外すことができる。このようにして、サーマルヘッド10は本体フレーム60に対して、着脱可能に支持される。
【0032】
図2に示すように、プラテン71は、ゴム等の弾性部材により円筒形のローラー状に形成され、プラテン軸受73を介してカバーフレーム12に回転可能に支持されている。プラテン71の一方の軸には、図示しないプラテン歯車が圧入されている。本体フレーム60には、溝部64が設けられており、カバーフレーム12を閉じると、プラテン71が、サーマルヘッド10の案内斜面部104に案内された後、プラテン軸受73が溝部64と当接する。さらに、サーマルヘッド10によるプラテン71への加圧力で、カバーフレーム12には下向きの力が作用し、プラテン71の位置が定められる。
【0033】
以上の構成により、図2に示すように、プラテン71は、感熱紙Sの内面S2の側から感熱紙Sをサーマルヘッド10の方向に押圧し、プラテン71と対向するサーマルヘッド10は、感熱紙Sの外面S1の側から感熱紙Sをプラテン71の方向に押圧して、感熱紙Sを挟持する。なお、このとき感熱紙Sの外面S1の表面に、前述の発色層が形成されている。また、本体フレーム60の側面には、プラテン71を回転駆動させるための図示しない紙送りモーターと紙送りモーターの動力を伝達する輪列歯車とが設けられている。上述のように、プラテン71が本体フレーム60の溝部64に位置決めされることによって、プラテン歯車と輪列歯車とが噛み合い、紙送りモーターからの動力をプラテン71に伝達する。
【0034】
上述の構成を有するサーマルプリンター100は、上部カバー220と連結するカバーフレーム12を開き感熱紙Sからなるロール紙Rをセットして、感熱紙Sを紙排出口30まで引き出し、上部カバー220と連結するカバーフレーム12を閉じることによって、感熱紙Sはプラテン71とサーマルヘッド10との間、および可動刃21と固定刃27との間にセットされる。そして、紙送りモーターを起動しプラテン71を回転させて感熱紙Sを送りながら、サーマルヘッド10の直線状に配置された発熱素子145を選択的に通電して発熱させることによって、感熱紙Sに所定の情報を印刷することができる。また、カッター部20を駆動して固定刃27に対して可動刃21を往復移動させることにより、情報が印刷された感熱紙Sを所定の長さに切断してレシートや調理品目指示書等の単票として発行することができる。なお、これらの動作は、制御部300によって統括的に制御される。
【0035】
(防滴カバーについて)
(第1実施例)
ここで、第1実施例の防滴カバーについて図4を参照して説明する。図4は、第1実施例の防滴カバーを説明する図である。詳しくは、図4(a)は、防滴カバーがほぼ開いた状態の正面図、(b)は、防滴カバーがほぼ開いた状態の外観斜視図、(c)は、保持部と要部および要部取付部との関係を示す図である。
【0036】
図4(a),(b)に示すように、防滴カバー80は、覆い部82と、保持部84と、要(かなめ)部85と、要部取付部86と、引掛け部88とを有している。覆い部82は、例えば可撓性を有する防水布が好適に適用され長方形形状を呈している。図4(c)に示すように、保持部84は、プラスチック等の材料で3辺からなるコの字形状に形成されている。複数の保持部84のそれぞれは、覆い部82に対して、覆い部82の長方形形状の長辺に沿って一定の間隔を隔てて、コの字形状の中央部の辺84aが固着されている。保持部84の両端の2つの辺84b,84cは、覆い部82の長辺の縁から略直角方向に下部に向かって延びている。なお、中央部の辺84aは、覆い部82の防水布に対して縫い付けられ、その後防水処理されていてもよい。また、覆い部82の固着位置に布で筒状の挿入部を設け、保持部84の辺84aを挿入して固着してもよい。
【0037】
保持部84の両端の2つの辺84b,84cのそれぞれは、覆い部82を保持する側以外の端部方向の一点である要部85で回動自在に固定されている。保持部84の2つの辺84b,84cは、いわゆる扇の骨として機能し、要部85を中心に図中矢印U方向に扇状に展開および折り畳み可能である。すなわち、保持部84の2つの辺84b,84cの展開もしくは折り畳みに従って、覆い部82は要部85を中心に図中矢印U方向に蛇腹状に伸縮する。また、保持部84の2つの辺84b,84cは、プラスチック等の弾性を有する材料で形成されているため、図中矢印R方向に撓むことができる。要部取付部86は、例えば、金属で円柱状に形成されたピン形状を呈しており、ピン86aは、それぞれの要部85の内方向を向くように2つ配置されている。引掛け部88は、フック形状を呈し、覆い部82の少なくとも1つ以上の短辺に設けられている。
【0038】
(第1固定具および第2固定具について)
ここで、壁掛け用の治具としての第1固定具および第2固定具について図5および図6を参照して説明する。図5は、サーマルプリンターの壁掛け用の治具を示す図である。詳しくは、図5(a)は第1固定具の斜視図、(b)は第1固定具の側面図、(c)は第2固定具の斜視図、(d)は第3固定具の斜視図である。図6は、第1固定具と第2固定具との関係を示す図である。図5および図6に示すX方向、Y方向およびZ方向は、図1〜3に示すX方向、Y方向およびZ方向と同一な方向を示す。
【0039】
図5(a),(b)に示すように、第1固定具90は、金属の薄板によって形成され、印刷装置取付板91と腕部92と係止部93とを有している。印刷装置取付板91は、X方向を長辺方向とする長方形形状を呈し、長方形の短辺近傍にそれぞれ1つずつの穴部91aが形成されている。腕部92は、同じく長方形形状を呈し、印刷装置取付板91の2つの短辺より略直角方向(Z(+)方向)に立ち上がっている。腕部92の先端部には穴部92aが形成されている。係止部93は、同じく長方形形状を呈し、印刷装置取付板91の1つの長辺の中央付近から、腕部92の立ち上がり方向とは逆方向(Z(−)方向)の段差hを有しつつ平面視でT字状にY方向に延出するように形成されている。
【0040】
図5(c)に示すように、第2固定具94は、金属の薄板によって形成され、据付板95と受け部96とを有している。据付板95は、Y方向を長辺方向とする長方形形状を呈し、少なくとも各隅部近傍に穴部95aが形成されている。本実施例においては、受け部96は、据付板95のY方向の上下部分に1つずつ設けられている。受け部96は、X方向において開部が互いに向かい合う2つの長方形形状の押え部96aから構成され、各々の押え部96aは据付板95の面からZ方向の間隙tを有するように、X方向外方向において段差部96bによって支持されている。なお、このときの段差部96b同士間が形成するX方向の幅をwとする。上述の構成により、受け部96は、2つの段差部96bによってX方向が幅wで規制され、2つの押え部96aによってZ方向が間隙tで規制されるY方向に延びる空間を形成する。
【0041】
なお、このとき、2つの段差部96b同士間が形成するX方向の幅wは、図5(a)に示す第1固定具90の係止部93のX方向の幅よりわずかに大きい値であり、押え部96aと据付板95の面とが形成する間隙tは、第1固定具90の係止部93の板厚よりわずかに大きい値である。このように構成されることによって、第1固定具90の係止部93は、Y方向に沿って第2固定具94の受け部96に挿入され、X方向Z方向の位置決めがされる。また、第1固定具90の印刷装置取付板91のY方向下部が第2固定具94の受け部96のY方向上部に度当ることによって、Y方向の位置規制もできる。上述のように、第1固定具90と第2固定具94とは位置決めされつつ着脱自在となる。
【0042】
また、サーマルプリンター100の大きさや重量によっては、図5(d)に示す第3固定具98を用いることも可能である。図5(d)に示すように、第3固定具98は、第1固定具90に対して2つの腕部92を除いた以外ほぼ同一な構成、サイズである。そのため、第3固定具98の係止部93は、第2固定具94の受け部96に挿入されることができ、上述のように、第3固定具98と第2固定具94とは位置決めされつつ着脱自在となる。
【0043】
次いで、サーマルプリンター100を壁掛け状態に設置する場合について図6を参照して説明する。まず、図6に示すように、上述の第2固定具94を、サーマルプリンター100が設置される壁面Wに、第2固定具94の据付板95が密着するように例えばネジ99を用いて取り付ける。このとき、第2固定具94の受け部96の被挿入方向は図中Y方向とする。次いで、上述の第1固定具90を、サーマルプリンター100の底面P2の所定の位置に例えばネジ99を用いて取り付ける。本実施例では、第1固定具90は、サーマルプリンター100の紙排出口30の近傍、すなわちY方向上部に、腕部92がZ方向において上面P1側に延出するように取り付けられる。
【0044】
サーマルプリンター100の大きさや重量によっては、上述の第3固定具98を取り付けてもよい。このとき、第1固定具90の係止部93および第3固定具98の係止部93は、サーマルプリンター100の底面P2からZ方向に図5(b)に示す段差hだけ隔ててY方向に延出している。そして、サーマルプリンター100を図6中矢印MおよびN方向に移動させ、第1固定具90の係止部93を第2固定具94の上部受け部96に、第3固定具98の係止部93を第2固定具94の下部受け部96に挿入する。このようにすることによって、第1固定具90および第3固定具98が取り付けられたサーマルプリンター100は、第2固定具94を介して壁面Wに設置される。
【0045】
(防滴カバーの取付について)
次いで、防滴カバーの取付について図7を参照して説明する。図7は、第1実施例の防滴カバーがサーマルプリンターに装着された例を示す図であり、詳しくは、壁掛け状態のサーマルプリンターに防滴カバーが装着された状態を示す図である。図7に示すY方向およびZ方向は、図1〜3に示すY方向およびZ方向と同一な方向を示す。
【0046】
図7に示すように、壁面Wに設置されるサーマルプリンター100は、第1固定具90の腕部92を外装ケース200の両側面P5,P6に沿ってZ方向に延出している。図4に示す防滴カバー80を、覆い部82が図7中のY方向上方に位置するように配置し、保持部の辺84b,84cを図4中R方向外側に開き、要部取付部86のピン86aを第1固定具90の腕部92の穴部92aに嵌合させる。その後、覆い部82の壁面側の一方の短辺に設けられた引掛け部88を壁面Wに引掛ける。そして、防滴カバー80の覆い部82の他方の短辺を矢印U方向に引張って覆い部82を伸ばす。その結果、図7に示すように、防滴カバー80は、サーマルプリンター100の外装ケース200の前面P4および上面P1を含む範囲を覆い部82で覆うように取り付けられることができる。
【0047】
このようにして、図中上部からの水滴がサーマルプリンター100にかかることを防止することができる。また、防滴カバー80の覆い部82の他方の短辺を矢印U方向に押し覆い部82を折り畳むことによって、サーマルプリンター100のロール紙Rの交換やサーマルヘッド10のクリーニング等のメンテナンスを容易に行うことができる。さらには、例えば発行する単票の長さに従い、覆い部82を伸縮させることによって覆う範囲を調整することができ、単票の受け取り等の使い勝手を向上させることができる。なお、このとき、覆い部82の引掛け部88を壁面Wに引掛けることは必須ではない。防滴カバー単独でも覆い部82を矢印U方向へ伸縮させることができる。
【0048】
(防滴カバーについて)
(第2実施例)
ここで、第2実施例の防滴カバーについて図8を参照して説明する。図8は、第2実施例の防滴カバーを説明する図であり、(a)は、防滴カバーがほぼ開いた状態の正面図、(b)は、防滴カバーがほぼ開いた状態の外観斜視図、(c)は、防滴カバーの側面図である。図9は、第2実施例の防滴カバーがサーマルプリンターに装着された例を示す図であり、詳しくは、壁掛け状態のサーマルプリンターに防滴カバーが装着された状態を示す図である。図9に示すY方向およびZ方向は、図1〜3に示すY方向およびZ方向と同一な方向を示す。なお、第1実施例と同様な構成および内容については、符号を等しくして説明を省略する。
【0049】
図8(a),(b)に図示する防滴カバー80Aは、覆い部82Aと、保持部84Aと、要部85Aと、要部取付部86と、引掛け部88Aとを有している。覆い部82Aは、例えばプラスチック等の材料で2つの保持部84Aと一体に形成されている。具体的には、保持部84Aは扇形に形成され、保持部84Aを両端に配し扇形の円弧部分は覆い部82Aで架設されている。本実施例では、覆い部82Aは複数(例えば、3つ)に分割されている。ここで、それぞれの覆い部82Aを、覆い部82A1,82A2,82A3として説明する。覆い部82A1,82A2,82A3および保持部84A1,84A2,84A3は、この順番で順次ひと回りずつ小さく形成されている。
【0050】
保持部84A1,84A2,84A3は、扇形状の下部の一点を回転中心として重ね合わされ収束されている。この扇形状の下部の一点が要部85Aとなる。覆い部82A1,82A2,82A3および保持部84A1,84A2,84A3は、この順番で順次ひと回りずつ小さく形成され、保持部84A1,84A2,84A3の扇形状の下部の要部85Aを中心に回動することができる。そのため、覆い部82A3は覆い部82A2に嵌入出され、覆い部82A2は覆い部82A1に嵌入出される。覆い部82A1,82A2,82A3の嵌入出に従って、覆い部82Aは要部85Aを中心に図中矢印V方向に重畳状に伸縮する。
【0051】
また、保持部84Aは、プラスチック等の弾性を有する材料で形成されているため、図中矢印R方向に撓むことができる。要部取付部86は、例えば、金属で円柱状に形成されたピン形状を呈しており、ピン86aは、それぞれの要部85Aの内方向を向くように2つ配置されている。引掛け部88Aは、フック形状を呈し、覆い部82Aの少なくとも1つ以上の短辺に設けられている。
【0052】
(防滴カバーの取付について)
次いで、防滴カバーの取付について図9を参照して説明する。図9は、第2実施例の防滴カバーがサーマルプリンターに装着された例を示す図であり、詳しくは、壁掛け状態のサーマルプリンターに防滴カバーが装着された状態を示す図である。図9に示すY方向およびZ方向は、図1〜3に示すY方向およびZ方向と同一な方向を示す。
【0053】
図9に示すように、壁面Wに設置されるサーマルプリンター100は、第1固定具90の腕部92を外装ケース200の両側面P5,P6に沿ってZ方向に延出している。図8に示す防滴カバー80Aを、覆い部82Aが図9中のY方向上方に位置するように配置し、保持部84Aを図8中R方向外側に開き、要部取付部86のピン86aを第1固定具90の腕部92の穴部92aに嵌合させる。その後、覆い部82Aの壁面W側の一方の短辺に設けられた引掛け部88Aを壁面Wに引掛ける。そして、防滴カバー80Aの覆い部82Aの他方の短辺を矢印V方向に引張って覆い部82Aを伸ばす。その結果、図9に示すように、防滴カバー80Aは、サーマルプリンター100の外装ケース200の前面P4および上面P1を含む範囲を覆い部82Aで覆うように取り付けられることができる。
【0054】
このようにして、図中上部からの水滴がサーマルプリンター100にかかることを防止することができる。また、防滴カバー80Aの覆い部82Aの他方の短辺を矢印V方向に押して覆い部82Aを折り畳むことによって、サーマルプリンター100のロール紙Rの交換やサーマルヘッド10のクリーニング等のメンテナンスを容易に行うことができる。さらには、例えば発行する単票の長さに従い、覆い部82Aを伸縮させることによって覆う範囲を調整することができ、単票の受け取り等の使い勝手を向上させることができる。なお、このとき、覆い部82Aの引掛け部88Aを壁面Wに引掛けることは必須ではない。防滴カバー単独でも覆い部82Aを矢印V方向へ伸縮させることができる。
【0055】
以下、本実施例の効果を記載する。
(1)上述の防滴カバー80,80Aは、覆い部82,82Aを壁掛け治具としての第1固定具90および第2固定具94を介して壁掛け状態のサーマルプリンター100に取り付けられることができる。また、防滴カバー80,80Aは、覆い部82,82Aを伸縮方向に引いたり押したりすることによっての伸縮量、すなわち覆い部82,82Aがサーマルプリンター100を覆う範囲を任意に調整することができる。そのため、ロール紙Rの交換やサーマルヘッド10のクリーニング等の印刷装置のメンテナンスを容易に行うことができる。また、単票の発行等使用状態によって最適な防滴カバー80,80Aが覆う範囲を調整することができる。その結果、印刷装置の使い勝手を損なわない防滴カバー80,80Aを提供することができる。
【0056】
(2)上述の防滴カバー80,80Aは、第1固定具90および第2固定具94を介してサーマルプリンター100に取り付けられる。換言すると、サーマルプリンター100には直接取り付けられていない。そのため、第1固定具90のサーマルプリンター100への取付け位置を任意に設定することができる。その結果、防滴カバー80,80Aは、複数の異なる機種の印刷装置に対応することができ、汎用性に優れた防滴カバー80,80Aを提供することができる。また、1つの防滴カバー80,80Aで異なる機種や姿勢に対応することができるため、トータルコストを低減させることができる。
【0057】
以上、本発明の実施例について説明したが、上記実施例に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。例えば上記実施例以外の変形例は、以下の通りである。
【0058】
(第1変形例)
上記実施例では、防滴カバー80の要部取付部86としてピン86aを適用する場合を例にとり説明したが、これに限定されない。例えば、Eリングやネジ等の締結部材を適用して取り付けてもよい。また、上記実施例では、引掛け部88として、フック形状を有する場合を例にとり説明したが、これに限定されない。引掛け部88は、吸着方式であってもよいし、接着による固着方式であってもよい。
【0059】
(第2変形例)
上記実施例では、壁掛け状態のサーマルプリンター100に防滴カバー80,80Aを取り付ける場合について説明したが、第1固定具90の係止部93を除去や変形させることによって、サーマルプリンター100の横置きの場合でも適応することができる。
【0060】
(第3変形例)
上記実施例では、印刷装置としてサーマルプリンター100を適用した場合を例にとり説明したが、これに限定されない。印刷装置として、例えば、インパクトプリンターやインクジェットプリンターを適用してもよい。
【符号の説明】
【0061】
10…サーマルヘッド、30…紙排出口、70…印刷部、71…プラテン、80,80A…防滴カバー、82,82A…覆い部、84,84A…保持部、85,85A…要部、86…要部取付部、86a…ピン、88,88A…引掛け部、90…第1固定具、91…印刷装置取付板、92…腕部、93…係止部、94…第2固定具、95…据付板、96…受け部、98…第3固定具、100…印刷装置としてのサーマルプリンター、150…プリンター機構部、200…外装ケース、300…制御部、S…記録用紙としての感熱紙、W…壁面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録用紙に情報を記録し発行する印刷装置の防滴カバーであって、
防水材料からなり、一方向に伸縮自在の覆い部と、
前記覆い部を、前記覆い部の伸縮方向と略直交する方向の両辺で保持する保持部と、
前記保持部の前記覆い部と対向する端部方向に位置して、複数の前記保持部の、前記覆い部の伸縮方向への回動動作の支点となる要部と、
前記要部近傍に位置して、前記要部が取り付けられる要部取付部と、
前記印刷装置に固定されるとともに、前記要部取付部が取り付けられる腕部を有する第1固定具と、
前記印刷装置の設置面に固定されるととともに、前記第1固定具が自在に着脱される第2固定具と、を備えることを特徴とする防滴カバー。
【請求項2】
前記覆い部は可撓性を有するシート状の防水材料で形成され、
前記保持部が前記要部を中心に扇状に作動することによって、前記覆い部が蛇腹状に伸縮することを特徴とする請求項1に記載の防滴カバー。
【請求項3】
前記覆い部は、前記保持部と一体に形成されるとともに複数に分割され、
分割された前記保持部は扇形に形成され、
前記覆い部は前記保持部を両端に配するとともに前記保持部の円弧部分に架設されており、
前記覆い部は、前記要部を中心に回動されることによって、重畳状態に伸縮することを特徴とする請求項1に記載の防滴カバー。
【請求項4】
前記第1固定具は、前記印刷装置の底面に取り付けられる取付板を有し、
前記取付板の前記印刷装置側の面には、前記腕部が突出するように形成されるとともに、前記取付板の他方の面側に前記取付板と段差を有する板状の係止部が形成され、
前記第2固定具は、前記設置面に据え付けられる据付板を有し、
前記据付板の前記印刷装置側の面には、前記第1固定具の前記係止部が挿入される受け部を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の防滴カバー。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−6159(P2012−6159A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−141392(P2010−141392)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】