説明

印刷装置

【課題】感光体ドラムを含むドラムセットの履歴情報を確実に保持し、画像障害を発生させることなく、正確なドラムセットの寿命管理を行う印刷装置を提供するものである。
【解決手段】感光体ドラムを有するドラムセットが着脱自在に構成された印刷装置において、ドラムセットに着脱自在に構成されたトナーカートリッジに設けられ、トナーカートリッジの識別情報及び履歴情報を記憶する第1の不揮発性メモリと、装置本体に設けられ、トナーカートリッジの識別情報と履歴情報、及びドラムセットの履歴情報を記憶する第2の不揮発性メモリと、トナーカートリッジが交換された際、第2の不揮発性メモリに記憶された識別情報と、交換後のトナーカートリッジの識別情報を比較し、不一致の時、交換後のトナーカートリッジが新品状態である場合、第2の不揮発性メモリに記憶されたドラムセットの履歴情報を第1の不揮発性メモリに記憶し、この履歴情報に基づいて印刷処理を行う処理部とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は感光体ドラムを含むドラムセットを装置本体に着脱自在な印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、感光体ドラムを含むドラムセットを装置本体に装着して印刷処理を行う印刷装置が使用されている。このような印刷装置では、更にドラムセットにトナー補給を行うトナーカートリッジを装着し、印刷処理によってトナーが欠乏すると、トナー収納部にトナーがフルに充填された新品状態(以下、新品と記す)のトナーカートリッジに交換して印刷処理を行っている。また、新品のトナーカートリッジを所定回交換が繰り返されると寿命に達するように設定されたドラムセットも使用されており、この場合トナーカートリッジを所定回交換した際、同時にドラムセットも交換している。
【0003】
例えば、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のカラープリンタでは、マゼンタ(M)の画像形成位置にマゼンタ(M)用のドラムセットを装着し、シアン(C)の画像形成位置にシアン(C)用のドラムセットを装着し、イエロー(Y)の画像形成位置にイエロー(Y)用のドラムセットを装着し、ブラック(K)の画像形成位置にブラック(K)用のドラムセットを装着し、各ドラムセットは、対応するトナーカートリッジを所定回交換すると、トナーカートリッジとドラムセットを同時に交換している。
【0004】
上記のような印刷装置では、例えばトナーカートリッジにEEPROM等の不揮発性メモリを配設し、色情報や印刷枚数の情報を記憶し、装置本体にドラムセットの寿命を管理する不揮発性メモリを配設し、ドラムセットとトナーカートリッジの寿命管理を行っている。
【0005】
例えば、特許文献1はドラムユニットにトナーカートリッジを装着した消耗品を使用する画像形成装置を開示し、トナーカートリッジが予め設定された交換回数に達すると、ドラムユニットの交換指示を行う発明である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−249069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、印刷装置を特殊な印刷処理に使用する場合がある。例えば、所謂アイロンプリント用のシートを印刷する場合、後述する白トナー用(特殊色用)のトナーカートリッジを使用して背景を白に印刷する。この場合、何れかの画像形成位置に白トナー用のトナーカートリッジを装着してプリント処理を行う必要があるが、この場合正しい色のプリント処理を行うことができない。例えば、ブラック(K)用のドラムセットに白トナー用のトナーカートリッジを装着して使用すると、黒トナーに白トナーが混じり、正確な色のプリント処理を行うことができない。
このため、通常白トナー用のトナーカートリッジを装着した新品のドラムセットを用意し、アイロンプリント用のシートを印刷する場合、例えばブラック(K)の画像形成位置に白トナー用のトナーカートリッジが取り付けられた上記ドラムセットを装着して印刷処理を行っている。
【0008】
上記のように印刷用途によってドラムセットを入れ換えて印刷処理を行う場合、以下の問題が発生する。例えば、ブラック(K)のドラムセットが寿命に近づいた時点で、アイロンプリント用のシートを印刷するため、新品のドラムセットを装着すると、装置本体に設けられていたドラムセットの寿命を管理する不揮発性メモリの情報がクリアされ、ドラムセットの印刷枚数や回転数等の履歴情報が消去されてしまう。この場合、その後当該画像形成位置にブラック(K)のドラムセットに戻しても履歴情報が戻らず、そのままブラック(K)のドラムセットを使用し続けると、例えば感光体ドラムが劣化し、画像障害の原因になる。
【0009】
一方、ブラック(K)のドラムセットが寿命に近づいた時点で、上記新品のドラムセットを装着する場合でも、それまでのドラムセットの印刷枚数や回転数等の履歴情報をクリアしない設定にした場合には、そのままプリント処理を続けると、新品のドラムセットでも、例えば数枚のプリント処理によって寿命と判断される。
【0010】
尚、装置本体のドラムセットの寿命を管理する不揮発性メモリに、想定されるアイロンプリント用のシートを印刷する場合のドラムセットの履歴情報の記憶エリアを追加することも考えられるが、使用するトナーは白トナーに限らず、使用する色毎にドラムセットの履歴情報の記憶エリアを増加させることはメモリ容量の増加に繋がると共に、ドラムセットの寿命管理も複雑になる。
そこで、本発明はアイロンプリント用のシートの印刷等の特殊な印刷処理を行う場合でも、ドラムセットの履歴情報を確実に保持し、画像障害の原因を無くし、正確なドラムセットの寿命管理を行うことができる印刷装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題は本発明によれば、感光体ドラムを備えるドラムセットが着脱自在に構成された印刷装置において、前記ドラムセットに着脱自在に構成されたトナーカートリッジと、前記トナーカートリッジに設けられ、該トナーカートリッジの識別情報及び前記ドラムセットの履歴情報を記憶する第1の不揮発性メモリと、前記装置の本体に設けられ、前記トナーカートリッジの識別情報と履歴情報、及び前記ドラムセットの履歴情報を記憶する第2の不揮発性メモリと、前記トナーカートリッジが交換された際、前記第2の不揮発性メモリに記憶された識別情報と、交換後のトナーカートリッジの識別情報を比較し、不一致の時、前記交換後のトナーカートリッジに印刷処理に用いられた履歴がないことを示す情報が識別される場合、前記第2の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報を前記第1の不揮発性メモリに記憶する制御部と、前記第2の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報に基づいて印刷処理を行う印刷処理部とを有する印刷装置を提供することによって達成できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、特殊な印刷処理を行う場合でも、ドラムセットの履歴情報を確実に保持し、寿命に達したドラムセットを誤って継続し続けることによる画像障害の発生を無くすことができる。また、製造後初めて印刷処理に使用される新品のドラムセットが装着された場合でも、ドラムセットの正確な寿命管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態におけるプリンタ装置の画像形成部の構成を模式的に示す図である。
【図2】本実施形態におけるプリンタ装置の内部構成を説明する断面図である。
【図3】トナーカートリッジに設けられたEEPROMのデータ構成を示す図である。
【図4】本体装置に設けられたEEPROMのデータ構成を示す図である。
【図5】本実施形態の基本処理動作を説明するフローチャートである。
【図6】消耗品の確認処理を説明するフローチャートである。
【図7】消耗品のカウント処理を説明するフローチャートである。
【図8】消耗品の寿命確認処理を説明するフローチャートである。
【図9】本実施形態の印刷処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図2は、本実施形態におけるプリンタ装置(印刷装置)の内部構成を説明する断面図である。同図に示すプリンタ装置1は、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラープリンタ装置であり、画像形成部2、中間転写ベルトユニット3、給紙部4、及び両面印刷用搬送ユニット5で構成されている。
【0015】
画像形成部2は、同図の右から左へ4個の画像形成ユニット6(6M、6C、6Y、6K)を多段式に並設した構成からなる。上記4個の画像形成ユニット6のうち上流側(図2の右側)の3個の画像形成ユニット6M、6C、及び6Yは、それぞれ減法混色の三原色であるマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の色トナーによるモノカラー画像を形成し、画像形成ユニット6Kは、主として文字や画像の暗黒部分等に用いられるブラック(K)トナーによるモノクロ画像を形成する。
【0016】
また、本実施形態のプリンタ装置1は、アイロンプリント用のシートの印刷にも使用され、上記4個の画像形成ユニットのうち、例えば画像形成ユニット6Kの位置の画像形成ユニットを後述する白トナーのカートリッジを取り付けた画像形成ユニット6Wに入れ換えてプリント処理を行う。
ここで、アイロンプリントとは、例えばアイロンを使用してプリント用シートを加熱し、Tシャツ(ティーシャツ)等に転写する印刷機能であり、使用するプリント用シートは、台紙上に文字や絵柄がカラー印刷され、その上に白トナー層を印刷した構成である。この際使用される白トナー(背景色トナー)は、例えばTシャツ等に熱接着する材料であり、台紙上にカラー印刷された文字や絵柄の上から、この白トナーをベタ印刷してアイロンプリント用のシートを作成する。尚、このトナー色は必ずしも白である必要はなく、Tシャツ等の生地の色であっても良いし、透明トナーであっても良い。このアイロンプリント用のシートを作成する際、上記像形成ユニット6Kの位置の白トナー(特殊色)のカートリッジを取り付けた画像形成ユニット6Wを入れ換えてプリント処理を行う。
【0017】
一方、図2に示す説明に戻り、上記の各画像形成ユニット6M、6C、6Y、6Kは、トナー容器に収納されたトナーの色を除き全て同じ構成である。そこで、以下ブラック(K)用の画像形成ユニット6Kを例にしてその構成を説明する。
【0018】
画像形成ユニット6Kは、最下部に感光体ドラム7を備えている。この感光体ドラム7は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成されている。この感光体ドラム7の周面近傍を取り巻いて、クリーナ8、帯電ローラ9、印字ヘッド11、及び現像器12の現像ローラ13が配置されている。
【0019】
現像器12は、上部のトナー容器に同図にはM、C、Y、Kで示すようにマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のいずれかのトナーを収容し、中間部には下部へのトナー補給機構を備え、下部には側面開口部に上述した現像ローラ13を備え、内部にトナー撹拌部材、現像ローラ13にトナーを供給するトナー供給ローラ、現像ローラ13上のトナー層を一定の層厚に規制するドクターブレード等を備えている。
【0020】
中間転写ベルトユニット3は、本体装置のほぼ中央で図の左右のほぼ端から端まで扁平なループ状になって延在する無端状の転写ベルト14と、この転写ベルト14を掛け渡されて転写ベルト14を同図の反時計回り方向に循環移動させる駆動ローラ15と従動ローラ16を備えている。
【0021】
上記の転写ベルト14は、トナー像を直接ベルト面に転写(一次転写)されて、そのトナー像を更に用紙に転写(二次転写)すべく用紙への転写位置まで搬送するので、ここではユニット全体を中間転写ベルトユニットとしている。
【0022】
この中間転写ベルトユニット3は、上記扁平なループ状の転写ベルト14のループ内にベルト位置制御機構17を備えている。ベルト位置制御機構17は、転写ベルト14を介して感光体ドラム7の下部周面に押圧する導電性発泡スポンジから成る一次転写ローラ18を備えている。
【0023】
ベルト位置制御機構17は、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びイエロー(Y)の3個の画像形成ユニット6M、6C、及び6Yに対応する3個の一次転写ローラ18を鉤型の支持軸を中心に同一周期で回転移動させ、ブラック(K)の画像形成ユニット6Kに対応する1個の一次転写ローラ18を上記3個の一次転写ローラ18の周期と異なる回転移動周期で回転移動させて転写ベルト14を感光体ドラム7から離接させ、フルカラーモード(4個全部の一次転写ローラ18が転写ベルト14に当接)、モノクロモード(画像形成ユニット6Kに対応する一次転写ローラ18のみが転写ベルト14に当接)、及び全非転写モード(4個全部の一次転写ローラ18が転写ベルト14から離れる)に切換える。
【0024】
上記の中間転写ベルトユニット3には、上面部のベルト移動方向最上流側の画像形成ユニット6Mの更に上流側に、ベルトクリーナユニットが配置され、下面部のほぼ全面に沿い付けるように平らで薄型の廃トナー回収容器19が着脱自在に配置されている。
給紙部4は、上中下の3段に配置された3個の給紙カセット21a〜21cを備え、3個の給紙カセット21a〜21cの給紙口(図の右方)近傍には、それぞれ用紙取出ローラ22、給送ローラ23、捌きローラ24、待機搬送ローラ対25が配置されている。待機搬送ローラ対25の用紙搬送方向(同図の鉛直上方向)には、転写ベルト14を介して従動ローラ16に圧接する二次転写ローラ26が配設されて、用紙への二次転写部を形成している。
【0025】
この二次転写部の下流(図では上方)側には、熱定着手段としてのベルト式熱定着装置27が配置され、ベルト式熱定着装置27の更に下流側には、定着後の用紙をベルト式熱定着装置27から搬出する搬出ローラ対28、及びその搬出される用紙を装置上面に形成されている排紙トレー29に排紙する排紙ローラ対31が配設されている。
【0026】
両面印刷用搬送ユニット5は、上記搬出ローラ対28と排紙ローラ対31との中間部の搬送路から図の右横方向に分岐した開始返送路32a、それから下方に曲がる中間返送路32b、更に上記とは反対の左横方向に曲がって最終的に返送用紙を反転させる終端返送路32c、及びこれらの返送路の途中に配置された4組の返送ローラ対33a、33b、33c、33dを備えている。上記終端返送路32cの出口は、給紙部4の下方の給紙カセット21cに対応する待機搬送ローラ対25への搬送路に連絡している。
【0027】
また、本例において中間転写ベルトユニット3の上面部には、クリーニング部35、取り込みローラ36が配置されている。クリーニング部35は、転写ベルト14の上面に当接して廃トナーを擦り取って除去し、取り込みローラ36はクリーニング部35が除去した廃トナーを引き継いで、図示を省略したベルトクリーナユニットの一時貯留部に溜め込み、その溜め込まれた廃トナーを搬送スクリューにより落下筒内を上部まで搬送し、落下筒を介して廃トナー回収容器19に送り込んでいる。
【0028】
また、上記のクリーニング部35を適度の圧力で転写ベルト14に圧接させるため、中間転写ベルトユニット3側には、下方から転写ベルト14をクリーニング部35に向けて押圧する押圧ローラ37が設けられている。
【0029】
上記構成のプリンタ装置1において、図1は画像形成部2近傍の構成を模式的に示す図であり、消耗品側には前述の画像形成部2を構成する4個の画像形成ユニット6(6M、6C、6Y、6K)が位置し、装置本体側には後述するトナー残量検出部やモータ等を含む構成が開示されている。
画像形成部2を構成する4個の画像形成ユニット6(6M、6C、6Y、6K)は、それぞれトナーカートリッジTCとドラムセットDSで構成されている。
【0030】
例えば、画像形成ユニット6Mはマゼンタ(M)のトナーを収納したトナーカートリッジTC−Mを、マゼンタ(M)用のドラムセットDS−Mに取り付けて構成され、画像形成ユニット6Cはシアン(C)用のトナーカートリッジTC−Cを、シアン(C)用のドラムセットDS−Cに取り付けて構成されている。また、画像形成ユニット6Yはイエロー(Y)のトナーを収納したカートリッジTC−Yを、イエロー(Y)用のドラムセットDS−Yに取り付けて構成され、画像形成ユニット6Kはブラック(K)用のトナーカートリッジTC−Kを、ブラック(K)用のドラムセットDS−Kに取り付けて構成されている。尚、アイロンプリント用のシートの印刷を行う際、ブラック(K)の画像形成ユニット6Kの位置に、前述の白色トナーを収納したカートリッジを、不図示の白(W)用のドラムセットDS−Wに取り付けて使用する。
【0031】
ここで、各トナーカートリッジTCは、現像器12にトナーを補給するものであり、対応するドラムセットDSに取り付けて使用する。また、各ドラムセットDSは前述の図2において説明した感光体ドラム7、及びその周面に配設されたクリーナ8、帯電ローラ9等を含む構成であり、このドラムセットDSを装置本体の対応する画像形成位置に装着して使用する。
また、各トナーカートリッジTC−M、TC−C、TC−Y、TC−Kには、それぞれ処理した印刷枚数や色情報等を記憶するEEPROMが設けられている。尚、白色トナーを収納した不図示のトナーカートリッジTC−Wにも処理した印刷枚数や色情報等を記憶するEEPROMが設けられている。また、ドラムセットDS−M、DS−C、DS−Y、DS−Kには、対応するドラムセットDSの新品検知部39M、39C、39Y、39Kが設けられている。
尚、この新品検知部39M、39C、39Y、39Kは、例えば対応するドラムセットDSが新品である時“L”(ロー)レベル出力を行い、ドラムセットDSが装置本体に取り付けられ、対応するモータが回転すると“H”(ハイ)レベル出力に切り替わる構成である。
【0032】
図3は上記トナーカートリッジTCに設けられたEEPROMのデータ構成を示す図である。このEEPROMには、例えば「TC(トナーカートリッジ)の色」の記憶エリア、「新品フラグ」の記憶エリア、「TC枚数」の記憶エリア、「TC消費量」の記憶エリア、「トナー不足」の記憶エリア、「DS枚数」の記憶エリア、「DS回転数」の記憶エリアを備える。ここで、「TCの色」の記録エリアには、対応するトナーカートリッジTCに収納されたトナー色情報が記憶され、例えばトナーカートリッジTC−Mであればマゼンタ(M)の色情報が記憶され、トナーカートリッジTC−Cであればシアン(C)の色情報が記憶され、トナーカートリッジTC―Yであればイエロー(Y)の色情報が記憶され、トナーカートリッジTC−Kであればブラック(K)の色情報が記憶されている。尚、アイロンプリント用のシートを印刷する場合、不図示のトナーカートリッジTC−Wを使用し、白色(W)の情報が記憶される。さらに、蛍光トナーのカートリッジを使用する場合には、(蛍光)トナーを示す情報が記憶され、磁気トナーのカートリッジを使用する場合には、(磁気)トナーを示す情報が記憶される。
【0033】
「新品フラグ」の記憶エリアには、トナーカートリッジTCがトナー収納部にトナーがフルに充填された製造工場出荷後の新品状態であるか否かを示すフラグ情報が記憶されている。尚、この記憶エリアは、次の「TC枚数」の記憶エリアに記憶される情報として、“0”を新品フラグとして扱う場合には不要である。
また、「TC枚数」の記憶エリアには、対応するトナーカートリッジTCの印刷処理枚数の情報が記憶され、A4サイズ以下の片面印刷では、例えば+1のカウントを行い、A3サイズでは、例えば+2のカウントを行い、両面印刷では上記カウント数の2倍のカウントを行う。
【0034】
また、「TC消費量」の記憶エリアには、1枚の印刷毎にドット数とトナーのかぶり分の消費量を計算して算出する情報を記憶する。また、「トナー不足」の記憶エリアには、対応するトナーカートリッジTCの残量が予め設定されたレベル以下になったことを、後述するトナー残量検出部によって検出された際、例えばフラグ設定が行なわれる。
【0035】
さらに、「DS枚数」、及び「DS回転数」の記憶エリアには、対応するトナーカートリッジTCが装着されたドラムセットDSの使用枚数の情報、及び当該ドラムセットDSの回転数の情報が記憶され、どちらも製造工場出荷後プリンタ装置に初めて装着され印刷処理を行う新品時“0”がセットされている。
【0036】
一方、前述の図1において、プリンタ装置1の本体側には、トナー残量検出部40M、40C、40Y、40Kが設けられ、対応するトナーカートリッジ(現像器)TC−M、TC−C、TC−Y、TC−K内のトナー残量の検出を行う。尚、トナー残量検出部40Kは、アイロンプリント用のシートの印刷を行う場合、トナーカートリッジTC−W内の白トナーの残量検出を行う。
【0037】
また、図1に示す本体側には、プリンタ装置1の制御を行うMPU41や、プリンタ装置1の各種情報を記憶するEEPROM42が設けられている。また、モータ43M、43C、43Y、43Kは、上記MPU41の制御に従って対応する画像形成ユニット6(6M、6C、6Y、6K)に設けられた感光体ドラム7等の回転駆動を行う。
【0038】
図4は上記本体側に設けられたEEPROM42のデータ構成を示す図である。このEEPROM42のデータ構成は、ドラムセットDSに対応してマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4つの記憶エリアで構成されている。
先ず、マゼンタ(M)の記憶エリアには、「UID」、「TC色」、「TC枚数」、「TC消費量」、「トナー不足」、「DS−M枚数」、「DS−M回転数」の情報が記憶される。
【0039】
ここで、「UID」の情報は、個別に付与されたトナーカートリッジTC−Mの識別情報であり、ドラムセットDS−Mに装着されたトナーカートリッジTC−Mの識別情報(ID)を読み出して記憶する情報である。また、「TC色」の情報は、前述のトナーカートリッジTCのEEPROMに記憶された情報と同様であり、対応するトナーカートリッジTC−Mに収納されたトナーの色情報である。また、「TC枚数」や、「TC消費量」、「トナー不足」の情報も、前述のトナーカートリッジTCのEEPROMに記憶された情報と同じであり、「TC枚数」の情報は当該トナーカートリッジTC−Mが処理した印刷枚数の情報であり、「TC消費量」の情報は当該トナーカートリッジTC−Mの1枚の印刷毎にドット数とトナーのかぶり分の消費量を計算して得た情報であり、「トナー不足」の情報は対応するトナー残量検出部40によってトナー不足が検出された時セットされる情報である。
【0040】
さらに、「DS−M枚数」、及び「DS−M回転数」の情報は、当該トナーカートリッジTC−Mが装着されたドラムセットDS−Mの使用枚数の情報、及び当該ドラムセットDS−Mの回転数の情報である。尚、上記「TC枚数」や、「TC消費量」、「トナー不足」、「DS−M枚数」、「DS−M回転数」の情報は、印刷処理の終了時、対応するトナーカートリッジTC−MのEEPROMに書き込まれる。
【0041】
同様にシアン(C)の記憶エリアについても、「UID」、「TC色」、「TC枚数」、「TC消費量」、「トナー不足」、「DS−C枚数」、「DS−C回転数」の情報が記憶され、上記と同様「UID」の情報は、個別に付与されたトナーカートリッジTC−Cの識別情報であり、ドラムセットDS−Cに装着されたトナーカートリッジTC−Cの識別情報(ID)を読み出して記憶する情報である。
また、「TC色」や、「TC枚数」、「TC消費量」、「トナー不足」の情報は、前述と同様であり、対応する記憶エリアに記憶される。さらに、「DS−C枚数」、及び「DS−C回転数」の情報は、ドラムセットDS−Cの使用枚数の情報、及び当該ドラムセットDS−Cの回転数の情報である。尚、上記「TC枚数」や、「TC消費量」、「トナー不足」、「DS−C枚数」、「DS−C回転数」の情報は、前述と同様、印刷処理の終了時、対応するトナーカートリッジTC−CのEEPROMに書き込まれる。
【0042】
同様にイエロー(Y)の記憶エリアについても、「UID」、「TC色」、「TC枚数」、「TC消費量」、「トナー不足」、「DS−M枚数」、「DS−M回転数」の情報が記憶され、上記と同様「UID」の情報は、個別に付与されたトナーカートリッジTC−Yの識別情報であり、ドラムセットDS−Yに装着されたトナーカートリッジTC−Yの識別情報(ID)を読み出して記憶する情報である。
また、「TC色」や、「TC枚数」、「TC消費量」、「トナー不足」の情報は、前述と同様であり、対応する記憶エリアに記憶される。さらに、「DS−Y枚数」、及び「DS−Y回転数」の情報は、ドラムセットDS−Yの使用枚数の情報、及び当該ドラムセットDS−Yの回転数の情報である。尚、上記「TC枚数」や、「TC消費量」、「トナー不足」、「DS−Y枚数」、「DS−Y回転数」の情報は、前述と同様、印刷処理の終了時、対応するトナーカートリッジTC−YのEEPROMに書き込まれる。
【0043】
同様にブラック(K)の記憶エリアについても、「UID」、「TC色」、「TC枚数」、「TC消費量」、「トナー不足」、「DS−M枚数」、「DS−M回転数」の情報が記憶され、上記と同様「UID」の情報は、個別に付与されたトナーカートリッジTC−Kの識別情報であり、ドラムセットDS−Kに装着されたトナーカートリッジTC−Kの識別情報(ID)を読み出して記憶する情報である。
また、「TC色」や、「TC枚数」、「TC消費量」、「トナー不足」の情報は、前述と同様であり、対応する記憶エリアに記憶される。さらに、「DS−K枚数」、及び「DS−K回転数」の情報は、当該トナーカートリッジTC−Kが装着されたドラムセットDS−Kの使用枚数の情報、及び当該ドラムセットDS−Kの回転数の情報である。尚、上記「TC枚数」や、「TC消費量」、「トナー不足」、「DS−K枚数」、「DS−K回転数」の情報も、前述と同様、印刷処理の終了時、対応するトナーカートリッジTC−KのEEPROMに書き込まれる。
【0044】
以上の構成において、以下に本実施形態の処理動作を説明する。
図5は本例の処理動作を説明するフローチャートである。先ず、プリンタ装置1の初期化処理を行う(ステップ(以下、Sで示す)1)。次に、プリンタ装置1本体側に設けられたEEPROM42からデータを読み出す(S2)。具体的にはEEPROM42から前述の図4に示す4つの記憶エリアの情報を読み出す。
【0045】
次に、消耗品確認処理を行う(S3)。この処理は、プリンタ装置1に装着された消耗品であるドラムセットDSやトナーカートリッジTCの確認処理であり、具体的な処理については後述する。
【0046】
次に、消耗品のカウント処理を行う(S4)。例えば、消耗品であるドラムセットDSやトナーカートリッジTCの計数処理を行う。その後、消耗品の寿命確認処理を行い(S5)、寿命に達した消耗品がないことを確認して印刷処理を行う(S6)。以下、具体的に説明する。
【0047】
先ず、消耗品確認処理(S3)について説明する。図6はこの処理を説明するフローチャートである。先ず、プリンタ装置1の電源がオンされるか、又は不図示のカバーが開閉されたか判断する(S3−1)。このカバーはプリンタ装置1に装着したドラムセットDSやトナーカートリッジTCを交換する際開閉するカバーであり、プリンタ装置1の電源がオンされない場合や、上記カバーの開閉が行われない場合(S3−1がNO)、この判断が繰り返される。
【0048】
一方、プリンタ装置1の電源がオンされるか、又は上記カバーが開閉されると(S3−1がYES)、トナーカートリッジTCの交換処理が行われたか確認するため、「UID」の情報が不一致であるか判断する(S3−2)。具体的には、EEPROM42から読み出した図4に示す情報の中の「UID」の情報と、トナーカートリッジTCの「UID」の情報を比較し、「UID」が不一致であるか判断する。尚、装着されているトナーカートリッジTCの「UID」の情報は、MPU41がトナーカートリッジTCから常時読み出せるものとする。
【0049】
ここで、上記判断はマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のトナーカートリッジTCの全てについて行い、装着されている全てのトナーカートリッジTC−M、TC−C、TC−Y、TC−Kについて、EEPROM42に記憶された「UID」の情報との比較が行なわれる。そして、上記マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のトナーカートリッジTCの全てについて、両「UID」が一致している場合(S3−2がNO)、最初の判断(S3−1)に戻る。
すなわち、この場合EEPROM42から読み出した図4に示す情報の中のマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のトナーカートリッジTCの全てが、装着されているトナーカートリッジTCの「UID」と一致しており、トナーカートリッジTCの交換ではなく、例えば他のメンテナンス処理等のためにカバーが開閉されたものと判断する。
また、判断(S3−2)がプリンタ装置1の電源をオンした際行なわれた場合には、前に行なわれたプリンタ装置1の電源オフから今回の電源オンの間にトナーカートリッジTCが交換されていないと判断して、処理を最初の判断に戻す(S3−2がNO、S3−1)。
【0050】
一方、上記両「UID」が不一致である場合(S3−2がYES)、EEPROM42から読み出した図4に示す情報の中のマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のトナーカートリッジTCの何れか、又は全てが、装着されたトナーカートリッジTCの「UID」と一致しておらず、トナーカートリッジTCの交換が行われたものと判断する。
【0051】
この場合、「UID」の情報が異なるトナーカートリッジTCのEEPROMの情報を読み出し、「TC色」、「新品フラグ」、「TC枚数」、「TC消費量」、「トナー不足」の情報を本体装置側のEEPROM42に書き込む(S3−3)。尚、「新品フラグ」の情報については、本体装置のMPU41に読み出すだけである。
【0052】
例えば、ブラック(K)のトナーカートリッジTC−Kの「UID」が不一致の場合、当該トナーカートリッジTC−KのEEPROMに書き込まれた「UID」、「新品フラグ」、「TC枚数」、「TC消費量」、「トナー不足」の情報を読み出し、「新品フラグ」の情報を除く、「UID」、「TC枚数」、「TC消費量」、「トナー不足」の情報を本体装置側のEEPROM42に書き込む。尚、ブラック(K)以外のトナーカートリッジTCの「UID」が不一致の場合も、上記と同様、「新品フラグ」の情報を除く、「UID」、「TC枚数」、「TC消費量」、「トナー不足」の情報を本体装置側のEEPROM42に書き込む。
【0053】
次に、不一致の「UID」のトナーカートリッジTCが新品であるか判断する(S3−4)。この判断は、対応するトナーカートリッジTCのEEPROMから読み出した「新品フラグ」をMPU42がチェックすることによって行なう。
【0054】
ここで、交換されたトナーカートリッジTCが新品であると判断すると(S3−4がYES)、当該トナーカートリッジTCのEEPROMに記憶されていた「新品フラグ」の情報をクリアし、本体装置側のEEPROM42に記憶されている現在までの「DS枚数」と「DS回転数」の情報を読み出し、トナーカートリッジTCのEEPROMに記憶する(S3−5)。
【0055】
例えば、「新品フラグ」をチェックすることによって交換されたトナーカートリッジTCがブラック(K)のトナーカートリッジである場合、トナーカートリッジTC−KのEEPROMに記憶されていた「新品フラグ」をクリアし、本体装置側のEPROM42のブラック(K)の記憶エリアに記憶されている現在までの「DS−K枚数」と「DS−K回転数」の情報を読み出し、上記トナーカートリッジTC−KのEEPROMに記憶する。
【0056】
上記処理によって、新品のトナーカートリッジTCが装着された場合でも、当該トナーカートリッジTC−KのEEPROMにはそれまでのドラムセットDSの情報が記憶される。すなわち、それまでのドラムセットDS−Kの履歴情報、即ち「DS−K枚数」と「DS−K回転数」の情報がトナーカートリッジTC−KのEEPROMに書き込まれる。
尚、新品の他のトナーカートリッジTC−M、TC−C、TC−Yが、対応するドラムセットDS−M、DS−C、DS−Yに装着された場合でも、同様にそれまでの対応するドラムセットDS−M、DS−C、DS−Yの履歴情報がEEPROMに書き込まれる。
【0057】
次に、ドラムセットDSが新品であるか判断する(S3−6)。この判断は、前述のDS新品検知部39M、39C、39Y、39Kによって検知され、上記「DS枚数」と「DS回転数」の履歴情報が読み出されたドラムセットDSに対して行なわれ、ドラムセットDSが新品でなければ(S3−6がNO)、そのまま処理を終了し、更なる電源オン又はカバー開閉の判断に戻る。
したがって、トナーカートリッジTCのみが交換され、対応するドラムセットDSが新品ではない場合、前述のように対応するドラムセットDSの履歴情報である「DS枚数」と「DS回転数」の情報が新品のトナーカートリッジTCのEEPROMに引き継がれ、それまでのドラムセットDSの履歴情報が消えることはない。
【0058】
一方、ドラムセットDSが新品である場合(S3−6がYES)、本体装置側のEEPROM42の「DS枚数」と「DS回転数」の記憶エリアを“0”とし、更に対応するトナーカートリッジTCのEEPROMの「DS枚数」と「DS回転数」の記憶エリアにも“0”を記憶する(S3−7)。例えば、ブラック(K)のトナーカートリッジTC−Kが新品に交換され、更にドラムセットDS−Kも新品になった場合、本体装置側のEEPROM42のブラック(K)の記憶エリアの「DS枚数」と「DS回転数」を“0”に設定し、更にブラック(K)のトナーカートリッジTC−KのEEPROMの「DS枚数」と「DS回転数」の情報も“0”に設定する。
【0059】
このように処理することによって、上記処理(S3−5)によって記憶された「DS枚数」と「DS回転数」の履歴情報はクリアされる。
例えば、アイロンプリント用のシートの印刷等の特殊な印刷処理を行う際、前述の白トナーを収納するトナーカートリッジを取り付けた新品のドラムセットDS−Wが、例えばブラック(K)の画像形成位置に装着され使用される場合、ドラムセットDS−Kの履歴情報である「DS枚数」と「DS回転数」の情報はクリアされ、前に装着されていたドラムセットDS−Kの情報が残ることはない。
【0060】
次に、前述のプリンタ装置1の電源がオンされるか又はカバーが開閉され(S3−1)、新品ではないトナーカートリッジTCが交換され、「UID」が異なる場合(S3−2がYES)には、前述と同様、交換が行われたトナーカートリッジTCのEEPROMの情報を読み出し、「新品フラグ」を除く「UID」、「TC枚数」、「TC消費量」、「トナー不足」の情報を本体装置側のEEPROM42に書き込む(S3−3)。
【0061】
次に、上記トナーカートリッジTCが新品であるか判断し(S3−4)、この場合、トナーカートリッジTCから読み出された「新品フラグ」はクリアされており、交換されたトナーカートリッジTCは新品ではないことが分る(S4−3がNO)。この場合、使用中のトナーカートリッジTCが交換されたものであり、当該トナーカートリッジTCのEEPROMに書き込まれた「DS枚数」と「DS回転数」の情報を読み出し、本体装置のEEPROM42に記憶する(S3−8)。
例えば、ブラック(K)の使用中のトナーカートリッジTC−Kが交換された場合、当該トナーカートリッジTC−KのEEPROMに書き込まれた「DS−K枚数」と「DS−K回転数」の情報を読み出し、本体装置側のEEPROM42のブラック(K)の記憶エリアに記憶する。
【0062】
このように処理することによって、使用中のトナーカートリッジTCが交換された場合でも、本体装置のEEPROM42の対応する記憶エリアにはそれまでのドラムセットDSの履歴情報を書き込むことができる。
例えば、アイロンプリント用のシートの印刷等の特殊な印刷処理を行うため、ブラック(K)の画像形成位置に装着されていたドラムセットDS−Kを取り外し、白トナーが収納されたドラムセットDS−Wを装着してアイロンプリント用のシートの印刷を行った場合、それまで使用中のドラムセットDS−Kに装着されているトナーカートリッジTC−KのEEPROMにはドラムセットDS−Kの履歴情報が残ることになる。
したがって、アイロンプリント用のシートの印刷処理が終了し、ブラック(K)の画像形成位置に元のドラムセットDS−Kが再度装着された場合、トナーカートリッジTC−KのEEPROMには交換前のドラムセットDS−Kの履歴情報が残っており、以後この情報を使用してブラック(K)の印刷処理を行うことによって、正確なドラムセットDS−Kの寿命管理を行うことができる。
【0063】
以上の処理によって、消耗品確認処理(S3)が終了すると、次に消耗品カウント処理(S4)を実行する。この処理は、先ずモータが回転中であるか判断する(S4−1)。すなわち、トナーカートリッジTCのEEPROMに本体装置側のEEPROM42からデータを書き込む処理には時間を要し、印刷処理中上記処理を行うことが困難である。このため、モータが回転している間(プリント処理が行われている間)、消耗品のカウント処理を行ない、モータの回転が停止している間(プリント処理が行われていない間)、トナーカートリッジTCのEEPROMへのデータ転送処理を行なう。
【0064】
したがって、モータ回転中である間(S4−1がYES)、消耗品のカウント処理を行う。先ず、ドラムセットDSを構成する感光体ドラム7が所定回転したか判断し(S4−2)、未だ感光体ドラム7が所定回転していなければ(S4−2がNO)、次の排紙の判断を行うが、感光体ドラム7が所定回転すると(S4−2がYES)、前述の本体装置のEEPROM42の「DS回転数」を+1(インクリメント)する(S4−3)。
上記処理は、4つのドラムセットDS−M、DS−C、DS−Y、DS−K毎に行なわれ、対応する感光体ドラム7が所定回転する毎に、本体装置のEEPROM42の対応する「DS回転数」を+1(インクリメント)する。
【0065】
次に、排紙の判断を行う(S4−4)。この判断は、例えば不図示の排紙センサからの信号に基づいて、前述の排紙トレー29に用紙が排出される毎に検出信号を出力し(S4−4がYES)、本体装置のEEPROM42の「TC枚数」と「DS枚数」の情報を+1(インクリメント)する(S4−5)。また、1枚用紙を排紙する毎に、ドット数と「DS回転数」の情報に基づいてトナー消費量を計算し、「TC消費量」のエリアに計算結果を記憶する(S4−5)。尚、上記処理も4つのドラムセットDS−M、DS−C、DS−Y、DS−Kにおいて行なわれる。
【0066】
次に、トナー不足であるか判断する(S4−6)。この判断は、前述のトナー残量検出部40M、40C、40Y、40Kの検出出力に従って行われ、対応するトナー残量検出部40M、40C、40Y、40Kからトナー不足の検出信号が出力されると(S4−6がYES)、本体装置のEEPROM42の対応する「トナー不足」のエリアに、例えばフラグをセットする(S4−7)。
【0067】
上記消耗品のカウント処理を繰り返し、その後プリント処理が終了し、モータの回転が停止すると、本体装置のEEPROM42の情報と各トナーカートリッジTCのEEPROMの情報が一致しているか判断する(S4−8)。上記のように消耗品のカウント処理を行った場合、本体装置のEEPROM42の情報と各トナーカートリッジTCのEEPROMの情報が不一致となり(S4−8がNO)、本体装置のEEPROM42の情報を対応するトナーカートリッジTCのEEPROMに記憶する(S4−9)。
【0068】
この処理によって、プリント処理終了後、本体装置のEEPROM42に記憶する情報と各トナーカートリッジTCのEEPROMに記憶する情報は一致する。尚、上記消耗品のカウント処理を繰り返す間、何らかの理由によって、プリンタ装置1の電源がオフした場合、例えばオペレーションパネルにリセット表示を行うことにより、本体装置のEEPROM42の情報を各トナーカートリッジTCのEEPROMに書き込むよう、ユーザに指示する構成としてもよい。
上記消耗品カウント処理(S4)が終了すると、消耗品の寿命確認処理(S5)を行なう。この処理は図8に示すフローチャートに従って行なわれ、消耗品であるトナーカートリッジTC、及びドラムセットの寿命確認を行なう。
【0069】
先ず、トナー不足が発生しているか判断する(S5−1)。この判断は本体装置のEEPROM42の「トナー不足」のエリアに、前述のフラグがセットされているか否かによって判断する。ここで、上記フラグがセットされていなければ、トナー不足が発生していないと判断し(S5−1がNO)、トナーアラームを鳴らすことなく(S5−2)、以後のドラムセットDSの寿命判断に移行する。
【0070】
一方、上記フラグがセットされると、トナー不足が発生したと判断し(S5−1がYES)、更にトナー不足の発生から所定枚数以上プリント処理を行なったか判断する(S5−3)。そして、トナー不足の発生から未だ所定枚数以上のプリント処理を行っていなければ(S5−3がNO)、トナーカートリッジの交換予告表示を行う(S5−4)。
【0071】
したがって、トナー不足が発生してから所定枚数のプリント処理を行う間、トナーカートリッジに交換予告表示が行われ、この間ユーザにトナーカートリッジTCの交換を促す。また、トナー不足の発生から所定枚数のプリント処理を行う間にトナーカートリッジTCの交換を行わない場合(S5−3がYES)、停止アラームであるトナーカートリッジ交換表示を行い、装置の駆動を停止する(S5−5)。
【0072】
次に、感光体ドラム7の回転数又は印刷枚数が予告以上か判断する(S5−6)。この判断は本体装置のEEPROM42の「DS回転数」及び「DS枚数」の情報を参照して行い、例えばドラムセットDSが寿命に達する少し前の「DS回転数」及び「DS枚数」の値を予め設定し、当該値に「DS回転数」又は「DS枚数」の何れかが達したか否かによって判断する。
【0073】
ここで、DS回転数及びDS枚数が上記予め設定した予告以下であれば(S5−6がNO)、DSアラームを鳴らすことなく(S5−7)、以後の処理に移行する。
【0074】
一方、「DS回転数」又は「DS枚数」の情報が予め設定された上記予告以上であれば、更に感光体ドラム7の回転数又は印刷枚数が交換以上か判断する(S5−8)。この判断も本体装置側のEEPROM42の「DS回転数」及び「DS枚数」の情報を参照して行い、例えばドラムセットDSが寿命に達する「DS回転数」及び「DS枚数」の値を予め設定し、当該値に「DS回転数」又は「DS枚数」の何れかが達したか否か判断する。
【0075】
したがって、ドラムセットDSについても、ドラムセットDSが寿命に達する前(S5−8がNO)、所定枚数のプリント処理を行う間、ドラムセットDSの交換予告表示を行い(S5−9)、この間ユーザにドラムセットDSの交換を促す。そして、ドラムセットDSの交換を行わない場合(S5−8がYES)、ドラムセットDSの交換表示(停止アラーム)を行い、装置の駆動を停止する(S5−10)。
【0076】
上記消耗品の寿命確認処理(S5)が終了すると、図9に示すフローチャートの印刷処理を行う。この印刷処理では、先ず停止アラームの有無を判断する(S6−1)。前述のように、停止アラームが発生している場合(S6−1がYES)、トナーカートリッジTCの交換が必要であるか、又はドラムセットDSの交換が必要であり、印刷処理を停止する(S6−8)。
【0077】
一方、停止アラームが発生していない場合(S6−1がNO)、例えばホストコンピュータから印刷データが入力し、印刷データがあるか判断する(S6−2)。そして、印刷データがあれば(S6−2がYES)、画像データの作成処理を行い(S6−3)、例えば不 図示のフレームメモリに画像データを展開する。
【0078】
その後、画像データの展開処理が完了したか判断し(S6−4)、画像データの展開処理が完了すると(S6−4がYES)、印刷処理を開始する(S6−5)。ここで、再度停止アラームの判断を行い(S6−6)、停止アラームが発生していれば(S6−6がYES)、印刷処理を停止する(S6−8)。このように、再度停止アラームの判断を行う理由は、上記印刷処理中にトナーカートリッジの交換予告表示が、更なるトナー消費によってトナーカートリッジ交換表示に変わる場合や、ドラムセットDSの交換予告表示が、更なる回転によってドラムセットDSの交換表示に変わる場合があるからである。
【0079】
したがって、上記印刷処理の間、停止アラームが無く(S6−6がNO)、印刷処理が完了すると(S6−7がYES)、印刷処理を停止する(S6−8)。
【0080】
以上のように、本実施形態はアイロンプリント用のシート等の特殊なドラムセットDSを使用する場合でも、ドラムセットDSの履歴情報を確実に保持し、画像障害を発生させることなく、正確なドラムセットDSの寿命管理を行うことができる。
尚、アイロンプリント用のシート等の特殊な印刷処理として、例えば白トナーを使用する場合に限らず、透明トナー、金色トナーや、銀色トナー、更にはピンクや赤色トナー等の特殊色を使用する場合でも同様に実施することができる。
また、本実施形態ではドラムセットDS(感光体ドラム7)の寿命をDS枚数とDS回転数で管理しているが、これは印刷する文書の種類等によって印刷濃度が異なり、基本的には感光体ドラム7の回転数によってドラムセットDSの寿命検知を行うが、より正確なドラムセットDSの寿命検知を行うため、両方の履歴情報を使用してドラムセットDSの寿命検知を行っている。
尚、上記実施形態においては、ドラムセットDS及びトナーカートリッジTCの新品状態を識別する方法として、不揮発性メモリに記憶されている情報に基づいて識別する方法を説明したが、必ずしもこのような方法ではなく、ユニットの印刷装置への装着後、稼働することにより変位する部材の変位位置を識別する検知センサーの出力変化等によりそのユニットが印刷処理に利用された履歴が無いかどうかを識別する方法であっても良い。
【0081】
本発明はいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下、本件特許出願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0082】
付記1
前記ドラムセットに着脱自在に構成されたトナーカートリッジと、
前記トナーカートリッジに設けられ、該トナーカートリッジの識別情報及び前記ドラムセットの履歴情報を記憶する第1の不揮発性メモリと、
前記装置の本体に設けられ、前記トナーカートリッジの識別情報と履歴情報、及び前記ドラムセットの履歴情報を記憶する第2の不揮発性メモリと、
前記トナーカートリッジが交換された際、前記第2の不揮発性メモリに記憶された識別情報と、交換後のトナーカートリッジの識別情報を比較し、不一致の時、前記交換後のトナーカートリッジに印刷処理に用いられた履歴がないことを示す情報が識別される場合、前記第2の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報を前記第1の不揮発性メモリに記憶する制御部と、
前記第2の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報に基づいて印刷処理を行う印刷処理部と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【0083】
付記2
トナーカートリッジが交換された際、前記第2の不揮発性メモリに記憶された識別情報と、前記交換後のトナーカートリッジの識別情報を比較し、不一致の時、前記交換後のトナーカートリッジに印刷処理に用いられた履歴がないことを示す情報が識別される場合、前記第1の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報を前記第2の不揮発性メモリに記憶し、該第2の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報に従って印刷処理を行うことを特徴とする付記1に記載の印刷装置。
【0084】
付記3
前記ドラムセットが印刷処理に用いられた履歴があるか否かを検出する新品検知部を有し、前記トナーカートリッジが交換された際、該トナーカートリッジが印刷処理に用いられた履歴がないと共に、前記ドラムセットも印刷処理に用いられた履歴がない場合、前記第1の不揮発性メモリに記憶されたドラムセットの履歴情報をクリアすることを特徴とする付記1に記載の印刷装置。
【0085】
付記4
前記ドラムセットの履歴情報は、前記感光体ドラムの回転数と印刷枚数の情報を含むことを特徴とする付記1、2、又は3に記載の印刷装置。
【0086】
付記5
前記制御部は、前記装置本体の電源投入、又は前記ドラムセットの収納部のカバーが開閉された時、前記トナーカートリッジの識別情報の比較を行うことを特徴とする付記1、2、3、又は4に記載の印刷装置。
【0087】
付記6
前記制御部は、印刷処理が終わる毎に前記第2の不揮発性メモリに記憶されている前記ドラムセットの履歴情報を、前記第1の不揮発性記憶メモリに記憶する処理を行うことを特徴とする付記1,2,又は3に記載の印刷装置。
【0088】
付記7
前記感光体ドラムの回転に従って前記感光体ドラムの回転数と印刷枚数の情報が計数され、前記第2の不揮発性メモリに記憶され、該第2の不揮発性メモリに記憶された前記回転数と印刷枚数の情報は印刷処理が終了した後、前記第1の不揮発性メモリに転送され、記憶されることを特徴とする付記4に記載の印刷装置。
【0089】
付記8
前記感光体ドラムの回転数と印刷枚数の情報に基づいて前記ドラムセットの寿命を計算し、該ドラムセットが寿命に近づくと該ドラムセットの交換予告を行い、該交換予告から所定枚数の印刷処理を行った後、前記ドラムセットの交換表示を行うことを特徴とする付記4、又は7に記載の印刷装置。
【0090】
付記9
前記印刷処理に用いられた履歴がないドラムセットは、特殊色のトナーを収納するトナーカートリッジが装着されたドラムセットであることを特徴とする付記3に記載の印刷装置。
【0091】
付記10
感光体ドラムを備えるドラムセットが着脱自在に構成された印刷装置の制御方法において、
前記ドラムセットに着脱自在に構成されたトナーカートリッジに設けられ、該トナーカートリッジの識別情報及び前記ドラムセットの履歴情報を第1の不揮発性メモリに記憶する第1の記憶処理と、
前記装置の本体に設けられ、前記トナーカートリッジの識別情報と履歴情報、及び前記ドラムセットの履歴情報を第2の不揮発性メモリに記憶する第2の記憶処理と、
前記トナーカートリッジが交換された際、前記第2の不揮発性メモリに記憶された識別情報と、交換後のトナーカートリッジの識別情報を比較し、不一致の時、前記交換後のトナーカートリッジが印刷処理に用いられた履歴がない場合、前記第2の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報を前記第1の不揮発性メモリに記憶する処理と、
前記第2の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報に基づいて行う印刷処理と、
を実行することを特徴とする印刷装置の制御方法。
【0092】
付記11
前記トナーカートリッジが交換された際、該トナーカートリッジが印刷処理に用いられた履歴がないと共に、特殊色のトナーを収納するトナーカートリッジであり、前記ドラムセットも印刷処理に用いられた履歴がない場合、前記第1の不揮発性メモリに記憶されたドラムセットの履歴情報をゼロにクリアすることを特徴とする付記10に記載の印刷装置の制御方法。
【符号の説明】
【0093】
1・・・プリンタ装置
2・・・画像形成部
3・・・中間転写ベルトユニット
4・・・給紙部
5・・・両面印刷用搬送ユニット
6、6M、6C、6Y、6K・・画像形成ユニット
7・・・感光体ドラム
8・・・クリーナ
9・・・帯電ローラ
11、11Y、11M、11C、11K・・印字ヘッド
12・・現像器
13・・現像ローラ
14・・転写ベルト
15・・駆動ローラ
16・・従動ローラ
17・・ベルト位置制御機構
18・・一次転写ローラ
19・・廃トナー回収容器
21・・給紙カセット
22・・用紙取出ローラ
23・・給送ローラ
24・・捌きローラ
25・・待機搬送ローラ対
27・・ベルト式熱定着装置
28・・搬出ローラ対
29・・排紙トレー
31・・排紙ローラ対
32a・・開始返送路
32b・・中間返送路
32c・・終端返送路
33a、33b、33c、33d・・返送ローラ対
35・・クリーニング部
36・・取り込みローラ
37・・押圧ローラ
39M、39C、39Y、39K・・新品ドラムセット検知部
40M、40C、40Y、40K・・トナー残量検出部
41・・MPU
42・・EEPROM
43M、43C、43Y、43K・・モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体ドラムを備えるドラムセットが着脱自在に構成された印刷装置において、
前記ドラムセットに着脱自在に構成されたトナーカートリッジと、
前記トナーカートリッジに設けられ、該トナーカートリッジの識別情報及び前記ドラムセットの履歴情報を記憶する第1の不揮発性メモリと、
前記装置の本体に設けられ、前記トナーカートリッジの識別情報と履歴情報、及び前記ドラムセットの履歴情報を記憶する第2の不揮発性メモリと、
前記トナーカートリッジが交換された際、前記第2の不揮発性メモリに記憶された識別情報と、交換後のトナーカートリッジの識別情報を比較し、不一致の時、前記交換後のトナーカートリッジに印刷処理に用いられた履歴がないことを示す情報が識別される場合、前記第2の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報を前記第1の不揮発性メモリに記憶する制御部と、
前記第2の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報に基づいて印刷処理を行う印刷処理部と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
トナーカートリッジが交換された際、前記第2の不揮発性メモリに記憶された識別情報と、前記交換後のトナーカートリッジの識別情報を比較し、不一致の時、前記交換後のトナーカートリッジに印刷処理に用いられた履歴がないことを示す情報が識別される場合、前記第1の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報を前記第2の不揮発性メモリに記憶し、該第2の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報に従って印刷処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記ドラムセットが印刷処理に用いられた履歴があるか否かを検出する新品検知部を有し、前記トナーカートリッジが交換された際、該トナーカートリッジが印刷処理に用いられた履歴がないと共に、前記ドラムセットも印刷処理に用いられた履歴がない場合、前記第1の不揮発性メモリに記憶されたドラムセットの履歴情報をクリアすることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記ドラムセットの履歴情報は、前記感光体ドラムの回転数と印刷枚数の情報を含むことを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記装置本体の電源投入、又は前記ドラムセットの収納部のカバーが開閉された時、前記トナーカートリッジの識別情報の比較を行うことを特徴とする請求項1、2、3、又は4に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記制御部は、印刷処理が終わる毎に前記第2の不揮発性メモリに記憶されている前記ドラムセットの履歴情報を、前記第1の不揮発性記憶メモリに記憶する処理を行うことを特徴とする請求項1,2,又は3に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記感光体ドラムの回転に従って前記感光体ドラムの回転数と印刷枚数の情報が計数され、前記第2の不揮発性メモリに記憶され、該第2の不揮発性メモリに記憶された前記回転数と印刷枚数の情報は印刷処理が終了した後、前記第1の不揮発性メモリに転送され、記憶されることを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記感光体ドラムの回転数と印刷枚数の情報に基づいて前記ドラムセットの寿命を計算し、該ドラムセットが寿命に近づくと該ドラムセットの交換予告を行い、該交換予告から所定枚数の印刷処理を行った後、前記ドラムセットの交換表示を行うことを特徴とする請求項4、又は7に記載の印刷装置。
【請求項9】
前記印刷処理に用いられた履歴がないドラムセットは、特殊色のトナーを収納するトナーカートリッジが装着されたドラムセットであることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
【請求項10】
感光体ドラムを備えるドラムセットが着脱自在に構成された印刷装置の制御方法において、
前記ドラムセットに着脱自在に構成されたトナーカートリッジに設けられ、該トナーカートリッジの識別情報及び前記ドラムセットの履歴情報を第1の不揮発性メモリに記憶する第1の記憶処理と、
前記装置の本体に設けられ、前記トナーカートリッジの識別情報と履歴情報、及び前記ドラムセットの履歴情報を第2の不揮発性メモリに記憶する第2の記憶処理と、
前記トナーカートリッジが交換された際、前記第2の不揮発性メモリに記憶された識別情報と、交換後のトナーカートリッジの識別情報を比較し、不一致の時、前記交換後のトナーカートリッジが印刷処理に用いられた履歴がない場合、前記第2の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報を前記第1の不揮発性メモリに記憶する処理と、
前記第2の不揮発性メモリに記憶された前記ドラムセットの履歴情報に基づいて行う印刷処理と、
を実行することを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項11】
前記トナーカートリッジが交換された際、該トナーカートリッジが印刷処理に用いられた履歴がないと共に、特殊色のトナーを収納するトナーカートリッジであり、前記ドラムセットも印刷処理に用いられた履歴がない場合、前記第1の不揮発性メモリに記憶されたドラムセットの履歴情報をクリアすることを特徴とする請求項10に記載の印刷装置の制御方法。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−72902(P2013−72902A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209973(P2011−209973)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000104124)カシオ電子工業株式会社 (601)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】