説明

印字用カセット

【課題】被着体に対する腐食防止が施された印字用テープを内蔵した印字用カセットを提供すること。
【解決手段】印字用カセットでは、ラミネートフィルム13と両面テープ11とが巻回されており、さらに、両面テープ11のベースフィルム31の一面側に塗布された第1粘着剤層32に対しラミネートフィルム13が貼り付けられることによって印字用テープ5となる。そして、その印字用テープ5は、両面テープ11の剥離紙34を剥がすことで露出する第2粘着剤層33によって被着体に貼り付けることが可能となるが、この点、被着体に接面する第2粘着剤層33は、アシッド・フリーの(不飽和カルボン酸が含まれていない)第2粘着剤で形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着剤層を有する両面テープが巻回された印字用カセットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、印字用カセットが装着されたテープ印字装置を用いることによって、印字用テープに印字がなされた文字付テープを作成することができる(例えば、特許文献1参照)。そして、その作成された文字付テープは、剥離紙を剥がせば粘着面が露出することから、被着体に貼り付けることが可能となる。
【特許文献1】特開平8−58211号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、被着体が写真や銅板などである場合には、文字付テープを貼り付けてしばらくすると、文字付テープの粘着面に接触する部分から被着体が腐食するおそれがあった。
【0004】
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、被着体に対する腐食防止が施された印字用テープを内蔵した印字用カセットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、印字用テープを構成するラミネートフィルムと両面テープとが巻回された印字用カセットであって、前記両面テープは、ベースフィルムと、前記ベースフィルムの一面側に塗布されるとともに前記ラミネートフィルムを貼り付けるための第1粘着剤で形成された第1粘着剤層と、前記ベースフィルムの他面側に貼り付けられた剥離紙と、前記ベースフィルムと前記剥離紙の間に塗布されるとともに第2粘着剤で形成された第2粘着剤層と、を備え、前記第2粘着剤がアシッド・フリーであること、を特徴としている。
【0006】
ここで、「第2粘着剤」とは、アクリル系や、ゴム系、シリコーン系などいずれかの系の単量体を共重合させた共重合体を主成分とするものであって、各種の添加剤(例えば、架橋剤、タッキファイア、軟化剤、安定剤、顔料など)が配合されていてもよい。
【0007】
また、「アシッド・フリー」とは、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸など)が使用されていないことをいう。
【0008】
従って、「第2粘着剤がアシッド・フリーである」とは、不飽和カルボン酸が含まれていない単量体を使用して製造された粘着剤又は、不飽和カルボン酸が含まれていない単量体及び不飽和カルボン酸が含まれていない添加剤を使用して製造された粘着剤を意味する。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載する印字用カセットであって、前記第2粘着剤のPETフィルムに対する微速接着力の値が1〜10N/20mmの範囲内にあるとともに前記第1粘着剤のPETフィルムに対する微速接着力の値以下であること、を特徴としている。
【0010】
ここで、「PETフィルムに対する微速接着力の値」とは、島津製作所株式会社製「オートグラフAGS−50ND」の測定機を使用して測定された抵抗力の値をいう。その測定方法は、以下の通りである。
(1)幅20mm×長さ160mmの両面テープ又は印字テープを測定サンプルとする。
(2)測定サンプルを2kgのゴムローラで1往復させることによってPETフィルムにに貼付する。
尚、「PET」とは、ポリエチレンテレフタレートの略記である(以下、同じ)。
(3)測定サンプルの長尺方向が垂直方向と一致するように、PETフィルムに貼付した測定サンプルをステンレス板に固定する。
(4)垂直状態にある測定サンプルの下端をひっかけた測定部をステンレス板に沿って上方向に5mm/minのゆっくりとした速度で移動させることにより、測定サンプルの180度方向剥離を行う。
(5)測定サンプルの180度方向剥離を行っている際の抵抗力を測定部で測定する。
【0011】
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載する印字用カセットであって、前記第2粘着剤層の塗布厚が10〜50μmの範囲内にあること、を特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
すなわち、本発明の印字用カセットでは、ラミネートフィルムと両面テープとが巻回されており、両面テープのベースフィルムの一面側に塗布された第1粘着剤層に対しラミネートフィルムが貼り付けられることによって印字用テープとなる。そして、その印字用テープは、両面テープの剥離紙を剥がすことで露出する第2粘着剤層によって被着体に貼り付けることが可能となるが、この点、被着体に接面する第2粘着剤層は、アシッド・フリーの(不飽和カルボン酸が含まれていない)第2粘着剤で形成されていることから、印字用テープを被着体に貼り付けても、被着体の貼付面が腐食することがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る印字用カセットについて、本発明を具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。図2は、印字用カセットの斜視図である。図2に示すように、本実施形態の印字用カセット1は、上カセットケース2と下カセットケース3を有しており、テープ排出部4から印字用テープ5(文字付テープ)が排出される。尚、符号6は、インクリボンである。
【0014】
また、図3は、上カセットケース2(図2参照)を除いて示す印字用カセット1の平面図である。図3において、印字用カセット1の下カセットケース3内には、両面テープ11が巻回されたテープスプール12や、ラミネートフィルム13が巻回されたフィルムスプール14、インクリボン6が巻回されたリボン供給スプール15、リボン巻取スプール16が、それぞれ上カセットケース2(図2参照)に形成されたスプール支持部(図示せず)との協働により回転可能に配置されている。
【0015】
この点、ラミネートフィルム13は、PETからなるフィルムテープであり、フィルムスプール14に巻回された内側が印字面となる。従って、フィルムスプール14に巻回されたラミネートフィルム13は、下カセットケース3に立設された案内ピン17から回転可能な案内コロ18を経て、下カセットケース3に形成された腕部19まで案内され、更に、腕部19からサーマルヘッド配置部20の外側で露出された後、案内部材21、送りローラ22を経てテープ排出部4から印字用カセット1の外部に排出される。
【0016】
また、インクリボン6は、インク塗布側の面を内側にしてリボン供給スプール15に巻回されており、このようにリボン供給スプール15に巻回されたインクリボン6は、腕部19からサーマルヘッド配置部20の外側で露出され、そのインク塗布面とラミネートフィルム13の印字面とが重ね合わされるように案内された後に、案内部材21の外側に沿って案内されることによりラミネートフィルム13の印字面から離れ、リボン巻取スプール16に巻き取られる。
【0017】
一方、両面テープ11は、PETからなるベースフィルムの一面側に第1粘着剤が塗布されることによって第1粘着剤層が塗布形成されるとともに、ベースフィルムの他面側に第2粘着剤が塗布されることによって第2粘着剤層が塗布形成され、さらに、その第2粘着剤層に剥離紙が貼付されている。そして、両面テープ11は、その剥離紙側を外側にしてテープスプール12に巻回されており、このように巻回された両面テープ11は、送りローラ22により、その第1粘着剤層の塗布面とラミネートフィルム13の印字面とが重ね合わされるように案内されることで、ラミネートフィルム13が貼り付けられ、テープ排出部4から印字用カセット1の外部に排出される。
【0018】
これにより、印字用カセット1のテープ排出部4からは、ラミネートフィルム13と両面テープ11とで構成された印字用テープ5が排出される。尚、図4に、両面テープ11とラミネートフィルム13とインクリボン6とが下カセットケース3上で上述したように案内される過程の概要を示す。
【0019】
また、図1に、印字用テープ5を図3の線A−Aで切断した断面図を示す。図1に示すように、印字用テープ5は、ラミネートフィルム13と両面テープ11とで構成されている。この点、両面テープ11は、上述したように、PETからなるベースフィルム31の一面側に第1粘着剤が塗布されることによって第1粘着剤層32が塗布形成されるとともに、ベースフィルム31の他面側に第2粘着剤が塗布されることによって第2粘着剤層33が塗布形成され、さらに、その第2粘着剤層33に剥離紙34が貼付されている。そして、インク41が付着したラミネートフィルム13の印字面と第1粘着剤層32とが重ね合わさることにより、ラミネートフィルム13が両面テープ11に貼り付けられ、印字用テープ5となる。さらに、印字用テープ5は、剥離紙34を剥がすことにより露出する第2粘着剤層33の塗布面によって、被着体に貼り付けることができる。
【0020】
但し、第2粘着剤層33を形成する第2粘着剤は、アクリル系や、ゴム系、シリコーン系などいずれかの系の単量体を共重合させた共重合体を主成分とし、各種の添加剤(例えば、架橋剤、タッキファイア、軟化剤、安定剤、顔料など)の配合の有無は問わないが、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸など)を単量体・添加剤のいずれにも含まれていないもの(以下、「アシッド・フリー」という)が使用される。
【0021】
一方、第1粘着剤層32を形成する第1粘着剤は、上述した第2粘着剤と同じものを使用してもよいが、その他の粘着剤(例えば、不飽和カルボン酸が含まれているアシッド・フリー以外のもの)を使用してもよい。
【0022】
尚、印字用カセット1は、図示しないテープ印字装置のカセット装着部にセットされて文字付テープ(印字用テープ5の印字面に文字等が印字されたテープ)が作成されるものであるが、テープ印字装置のカセット装着部には、印字用カセット1の排出部4から排出された文字付テープを切断するための図示しないカッタ装置(切断刃を備えている)が配設されている。ここに、図2などに基づき説明した印字用カセット1の構成及びかかる印字用カセット1が装着されて文字付テープが作成されるテープ印字装置の構成は公知であるので、印字用カセット1やテープ印字装置で文字付テープを作成する際の詳細な説明は省略する。
【0023】
次に、印字用テープ5について、両面テープ11の第2粘着剤層33の塗布厚を種々に変えたもの(5,10,20,30,40,50,60,70,80μmの計9種)を作成し、PETフィルムに対する微速接着力や、はみ出し幅、貼付性能、カッター耐久性、糊残りの各測定項目の相互関係を調べた。図7は、それらの測定結果を示した表である。
【0024】
尚、両面テープ11の第1粘着剤層31の塗布厚については、第2粘着剤層33の塗布厚と同じにした。
以下、各測定項目について説明する。
【0025】
PETフィルムに対する微速接着力とは、島津製作所株式会社製「オートグラフAGS−50ND」の測定機を使用して、以下の段取りで測定された抵抗力をいう。図5に、PETフィルムに対する微速接着力の測定原理を示す。すなわち、PETフィルムに対する微速接着力は、以下の段取りによって、測定された。
(1)印字用テープ5を幅20mm×長さ160mmのサイズに切断したものを測定サンプル51とした。
(2)測定サンプル51となった印字用テープ5の剥離紙34を剥がして第2粘着剤層33の塗布面をPETフィルム54に合わせ、測定サンプル51の表面上で2kgのゴムローラを1往復させることによって、測定サンプル51をPETフィルム54に貼り付けた。
(3)測定サンプル51の長尺方向が垂直方向と一致するように、PETフィルム54に貼付した測定サンプル51をステンレス板52に固定した。
(4)垂直状態にある測定サンプル51の下端をひっかけた測定部53をステンレス板52に沿って上方向に5mm/minのゆっくりとした速度で移動させることにより、測定サンプル51の180度方向剥離を行った。
(5)測定サンプル51の180度方向剥離を行っている際の抵抗力(N/20mm)を第2粘着剤層33のPETフィルムに対する微速接着力として測定部53で測定した。
【0026】
はみ出し幅とは、図6に模式的に示す方法により測定されるものであって、印字用テープ5の側端縁からはみ出す粘着剤のはみ出し幅をいう。すなわち、そのはみ出し幅を測定するには、先ず、印字用テープ5を12mm×15mmのサイズに切断したものを測定サンプル61とし、測定サンプル61となった印字用テープ5の剥離紙34を剥がして第2粘着剤層33の塗布面を下面にして下側ガラス基板G1上にセットするとともに、測定サンプル61の上面に上側ガラス基板G2をセットし、上側ガラス基板G2上に、測定サンプル61に負荷される荷重が、6kg/cm2となるようにウェイトWを載置し、これを55℃に温調されている恒温槽内で24時間静置し、その後に、測定サンプル61の側端縁からはみ出た粘着剤のはみ出し幅d(μm)を顕微鏡を使用して測定した。
【0027】
貼付性能とは、以下の方法で判断される測定項目をいう。すなわち、印字用テープ5を幅12mm×長さ100mmのサイズに切断したものを測定サンプルとし、測定サンプルとなった印字用テープ5の剥離紙34を剥がして第2粘着剤層33の塗布面を、エンボス加工されたポリプロピレン板に合わせることによって、ポリプロピレン板に測定サンプルを貼り付け後に、1週間を経過したときの状態を観察し、印字用テープ5がポリプロピレン板に対して浮きがないものを良(○)と判定し、印字用テープ5の端がポリプロピレン板に対して10mm未満の浮きがあるものを可(△)と判定し、印字用テープ5の端がポリプロピレン板に対して10mm以上の浮きがあるものを不可(×)と判定した。
【0028】
カッター耐久性とは、以下の方法で判断される測定項目をいう。すなわち、印字用カセット1から排出される幅12mmの印字用テープ5を上記カッタ装置により約20mmの長さにカットすることを繰り返し行い、その連続カット回数が1000回に達した時点で上記カッタ装置の切断刃における刃先からの粘着剤付着幅をスケールで測定し、粘着剤付着幅が1mm未満を良(○)と判定し、粘着剤付着幅が1mm以上1.5mm未満を可(△)と判定し、粘着剤付着幅が1.5mm以上を不可(×)と判定した。
【0029】
糊残りとは、以下の方法で判断される測定項目をいう。すなわち、印字用テープ5を幅12mm×長さ100mmのサイズに切断したものを測定サンプルとし、測定サンプルとなった印字用テープ5の剥離紙34を剥がして第2粘着剤層33の塗布面を、ステンレス板に合わせることによって、ステンレス板に測定サンプルを貼り付けた後に、24時間を経過したときにステンレス板から測定サンプルを剥がして、ステンレス板に粘着剤の付着があるか否かを目視し、ステンレス板に粘着剤の付着がなければ良(○)と判定し、ステンレス板に粘着剤の付着があれば不可(×)と判定した。
【0030】
ここで、印字用テープ5における、PETフィルムに対する微速接着力や、はみ出し幅、貼付性能、カッター耐久性、糊残りの各測定項目の相互関係について、図7の測定結果を示した表に基づいて検討する。
【0031】
図7の測定結果を示した表によれば、貼付性能や、カッター耐久性、糊残りの各測定項目が良(○)又は可(△)と判定されるものは、第2粘着剤層33のPETフィルムに対する微速接着力の値が1〜10N/20mmの範囲内にあることが推定され、第2粘着剤層33の塗布厚が10〜50μmの範囲内にあり、はみ出し幅が130μm未満にあることが推定される。
【0032】
また、カッター耐久性のみに着目すれば、第2粘着剤層33の塗布厚が50μmであれば、はみ出し幅が130μm未満に抑えられ、カッター耐久性が可(△)と判定されることから、上記カッタ装置を使用することが可能と言える。さらに、第2粘着剤層33の塗布厚を40μm以下にすれば、はみ出し幅が100μm未満に抑えられ、カッター耐久性が良(○)と判定されることから、上記カッタ装置の切断刃の耐久性能を向上させることができる。
【0033】
また、PETフィルムに対する微速接着力について着目してみると、そのPETフィルムに対する微速接着力は第2粘着剤層33を対象とするものであるが、第2粘着剤層33のPETフィルムに対する微速接着力が10N/20mmの値を超える印字用テープ5では、第2粘着剤層33が凝集破壊を起こすので、被着体側であるステンレス板に粘着剤の付着(糊残り)が認められ、糊残りの測定項目が「×」と判定され、上記カッタ装置の切断刃に1.5mm以上の粘着剤付着量が認められるので、カッター耐久性の測定項目でも「×」と判定される。
【0034】
さらに、印字用テープ5を被着体から剥がす際にラミネートフィルム13のみが剥がれることを防止するため、第2粘着剤層33のPETフィルムに対する微速接着力は第1粘着剤層32のPETフィルムに対する微速接着力以下であることが望ましい。この関係は、第2粘着剤層33を形成する第2粘着剤にアシッド・フリーである粘着剤を使用する一方で、第1粘着剤層32を形成する第1粘着剤にアシッド・フリーでない粘着剤を使用するこにより、容易に作成することができる。
【0035】
以上詳細に説明したように、本実施の形態の印字用カセット1では、図3や図4に示すように、ラミネートフィルム13と両面テープ11とが巻回されており、さらに、図1に示すように、両面テープ11のベースフィルム31の一面側に塗布された第1粘着剤層32に対しラミネートフィルム13が貼り付けられることによって印字用テープ5となる。そして、その印字用テープ5は、両面テープ11の剥離紙34を剥がすことで露出する第2粘着剤層33によって被着体に貼り付けることが可能となるが、この点、被着体に接面する第2粘着剤層33は、アシッド・フリーの(不飽和カルボン酸が含まれていない)第2粘着剤で形成されていることから、写真や銅板などの被着体に印字用テープ5を貼り付けても、被着体の貼付面が腐食することがない。
【0036】
尚、第1粘着剤層32の上下は、PET製のラミネートフィルム13及びPET製のベースフィルム31で覆われているため、アシッド・フリーでない粘着剤で第1粘着剤層32を形成しても、その粘着剤の酸成分は被着体に影響しない。従って、第1粘着剤層32を形成する第1粘着剤は、様々な種類の粘着剤を使用することが可能であるので、設計上の制限が減り、また、ラミネートフィルム13とベースフィルム31との接着性を高くする粘着剤を使用することも可能であるので、印字用テープ5の品質向上にも役立つ。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、印字用カセットから排出される印字用テープが被着体に及ぼす腐食を防止する技術に適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】印字用テープを図3の線A−Aで切断した際の断面図である。
【図2】印字用カセットの斜視図である。
【図3】上カセットケースを除いて示す印字用カセットの平面図である。
【図4】両面テープとラミネートフィルムとインクリボンとが下カセットケース上で案内される過程の概要を示した図である。
【図5】島津製作所株式会社製「オートグラフAGS−50ND」の測定機によるPETフィルムに対する微速接着力の測定原理を示した図である。
【図6】はみ出し幅の測定方法を模式的に示した図である。
【図7】印字用テープについての各測定結果を示した表である。
【符号の説明】
【0039】
1 印字用カセット
5 印字用テープ
11 両面テープ
13 ラミネートフィルム
31 ベースフィルム
32 第1粘着剤層
33 第2粘着剤層
34 剥離紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印字用テープを構成するラミネートフィルムと両面テープとが巻回された印字用カセットであって、
前記両面テープは、
ベースフィルムと、
前記ベースフィルムの一面側に塗布されるとともに前記ラミネートフィルムを貼り 付けるための第1粘着剤で形成された第1粘着剤層と、
前記ベースフィルムの他面側に貼り付けられた剥離紙と、
前記ベースフィルムと前記剥離紙の間に塗布されるとともに第2粘着剤で形成され た第2粘着剤層と、を備え、
前記第2粘着剤がアシッド・フリーであること、
を特徴とする印字用カセット。
【請求項2】
請求項1に記載する印字用カセットであって、
前記第2粘着剤のPETフィルムに対する微速接着力の値が1〜10N/20mmの範囲内にあるとともに前記第1粘着剤のPETフィルムに対する微速接着力の値以下であること、を特徴とする印字用カセット。
【請求項3】
請求項1に記載する印字用カセットであって、
前記第2粘着剤層の塗布厚が10〜50μmの範囲内にあること、を特徴とする印字用カセット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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