説明

原動機或いは作業機械の流入路への液体噴射を制御する方法

【課題】噴射ノズルの一部のみの運転の際に後方配置された圧縮機のために出来るだけ有効な滴荷重の形態が生成されるように、液体噴射を制御する方法を提供する。
圧縮機の吸空気流への微細に噴霧された液体滴の噴射装置は、例えばガスタービンの出力を改良するために利用される。噴霧が圧力噴霧ノズルによって行われるときに、設計質量流量の一部による噴射装置の運転の際に、噴射装置(6)の噴霧ノズル(13)の一部のみが液体を作用されることは利点である。この発明によると、噴射装置の一つの実施態様においてノズルパイプ(12)に配置されていて、この場合にそれぞれ一つのノズルパイプに配置されたすべての噴霧ノズルが共通に作用される噴霧ノズル(13)は、同じ質量流量が一つの対称線(14)の各側面に噴射されるように運転される。そのために、好ましいノズルパイプ(12)は、共通に液体を作用されるグループに集約され、この場合に、一つのグループのパイプは好ましくは鏡像的に互いに対称線に関して配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、請求項1の上位概念による原動機或いは作業機械の流入路への液体噴射を制御する方法に関する。この発明は、さらに、この方法を実施する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスの断熱的圧縮では、このガスが加熱される。加熱とそれと結合する容積増大とによって必要な圧縮作業が増加される。ガスターボグループの圧縮機では、この圧縮機は異なるマイナスの結果を有する。燃焼室における上昇した流入温度に基づいて、ガスターボグループはより僅かに燃焼されることができる。この圧縮はタービン作業の大部分を必要とし、悪くなった効率により行われる。このために、圧縮機から分岐された冷却空気は既に強力に上昇された温度水準のみに利用される。続いて、ガスターボグループの出力や効率ポテンシャルがマイナスに影響される。
【0003】
続いて、人は、例えば中間冷却段によって圧縮中に温度上昇を制限するように努める。所謂、等温圧縮も、この関係において重要である。圧縮機において液体、特に水の噴射を、特に簡単に実現することは、液体小滴が圧縮機に流入する形式の流入において、この液体の気化によって圧縮機の内部冷却を達成する特に簡単な可能性を意味する。液体が圧縮機に或いは圧縮機の前に配置した領域に噴射されるから、圧縮機の内部の気化によって類似な冷却効果が中間冷却器ー熱交換器によるように、達成されることができる。この場合には、所謂、準等温圧縮に関する接近が大切である。準等温圧縮によって達成された低い温度とその温度と連結した圧縮するガスの高い特殊密度とに基づいて、圧縮のために、僅かなエネルギーが必要とされる。特許文献1(フランス国特許第1563749号明細書)は、圧縮機における液体の噴射の積極的効果を記載するが、しかし同時に微細な噴霧の重要性と液体の均等な分布を重視する。
【0004】
水が運転中に圧縮機に侵入する、静圧ガスタービンの清掃中に或いは雲或いは雨を通る飛行における飛行機エンジンに侵入することは、それ自体は異常なことでない。けれども、継続的水噴射が羽根腐食に基づいて問題を生じるから、噴射された液体は非常に微細に極めて小さい滴に噴霧されなければならない。それ故に、対応した技術的解決策における挑戦は、従来、水噴射を非常に小さい滴で、一般には所謂、フラッシュ噴霧における直径が0.9−5μmで、高圧噴霧における20−40μmで実現することにある。同時に、これら滴の噴射された量は、空気を圧縮中に冷却するために充分であるように多くなければならない。
【0005】
特許文献2(国際特許出願公開第99/67519号公報)から、所謂、最微細滴を発生する渦巻−フラッシュ技術は公知である。この技術は、液体が圧力を作用されて、過剰加熱され、引き続いてノズルによって噴射される基本原理に基づいている。液体、特に水はノズルから特殊な円錐体へ流出する。滴の大きさはおよそ25μmの値である。液体の温度が周囲圧において著しく沸騰点を越えているから、自発的沸騰が起こるので、各滴は噴射過程中に25μmからおよそ2.5μmの大きさをもつおよそ1000断片に破裂する。
【0006】
得ようとした目標のために、気化の運動力学が重要である。圧縮機における滞在期間は短い。軸方向圧縮機のためには、滞在期間は通常にはおよそ10ミリ秒であり、半径方向圧縮機のためには、さらにより低い。これは、気化がミリ秒内で行われなければならないことを意味する。既に説明されたように、非常に微細な滴が高温と結合して所望の迅速な気化を可能とする。
【0007】
特許文献3(米国特許第5930990号明細書)では、ガスタービン装置の吸気流に冷却媒体を噴射する装置並びに方法が記載されている。この場合に、噴射ノズルが格子状にパイプ支持配列装置に固定されている。ノズルに液体を供給するこのパイプ支持配列装置は、ガスターボグループの流入路内の種々の箇所に配置できる。この場合に、ノズルの配列はそれぞれの流れパラメータに依存して行われる。さらに、それぞれ多数のノズルを一つのグループに集約することが可能であるので、噴射された液体量はノズルグループの多段状接続によって例えば変更可能な新鮮空気流に適合されることができる。多段状接続による液体質量流量の変動は、作動ノズルに関する圧力降下とそれで異なる液体質量流量の噴霧度合が広範に一定のままであると言う利点を有する。他方では、種々のノズルグループの接続と遮断によってその吸気空気の滴荷重の形態は強力に変動し、急勾配を有することができる。
【0008】
ノズルの一つの適した実施態様に加えて、液体滴を出来るだけ均質に流入部における全流入横断面にわたり流入することが必要である。噴霧品の外に、特許文献1(フランス国特許第1563749号明細書)はもたらされた液体の均質で均等な分布を重要のものとして挙げている。強力な不均一な分布は、圧縮機内の局部的に異なる冷却を生じる。圧縮機から生じる暖かい且つ冷たい噴射は圧縮機のポンプ間隔を減少させて、極端な場合にケーシングを湾曲するように案内されることができる。
【特許文献1】フランス国特許第1563749号明細書
【特許文献2】国際特許出願公開第99/67519号公報
【特許文献3】米国特許第5930990号明細書
【特許文献4】米国特許第5193976号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
それ故に、この発明の課題は、先行技術の欠点を回避する前記種類の方法を提供する。特に、噴射ノズルの一部のみの運転の際に後方配置された圧縮機のために出来るだけ有効な滴荷重の形態が生成されるように、液体噴射を制御する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は、特許請求項1の特徴部分の全体によって、解決される。
【0011】
この発明の本質は、液体噴射を制御するので、誰も可能である限り、噴射の対称マスターが製造されることである。これは、噴射装置の対称ラインの各面では多くのノズルは液体を作用されるので、対称ラインの各面における個別の噴霧ノズルにより実施される部分質量流量の総和が少なくともほぼ同じであることによって、達成される。この場合に、対称ラインとは、据付け状態における噴射装置の対称ラインである。即ち、噴射装置自体は非対称であり、流入路が直線を有する限り、流入路は少なくともほぼ対称である;だから、専門家にとって明らかである如く、流入路の対称を決定する。このために、個別の或いは多数の一つのグループに集約された噴霧ノズルに対する液体供給は好ましくは選択的に解放されるか、或いは遮断される。すべての噴霧ノズルは同じ相対的部分質量流量である等しい貫流挙動を有するときには、同じ圧力関係における全噴射装置の全質量流量に関して、対称ラインの両側面には同じ多くの噴霧ノズルが、好ましくは鏡像配列にて作用される。この発明の好ましい実施態様では、複数の噴霧ノズルが少なくとも一つのグループに集約され、共通に液体を作用される。少なくともある数の噴霧ノズルが少なくとも一つのノズルパイプに配置されているこの発明の好ましい実施態様では、一つのノズルパイプに配置されたすべてのノズルは共通に液体を作用される。さらに、特に実施例には、この種のノズルパイプ構造から引き出される。けれども、そこでノズルパイプの制御のために出あった表現は難なく個々の或いはグループに集約されるが、しかしパイプ上に配置されていないノズルの制御に転記されることができる。
【0012】
一つのノズルパイプ構造を備える一つの噴射装置の場合には、その噴射装置自体が先行技術から公知であるように、液体噴霧の制御は、この発明によると、噴射装置の対称ラインの各側面には多くのパイプが液体を作用されるので、パイプによって貫通される質量流量が対称ラインの各側面に同じであるように、行われる;好ましくは、ノズルパイプの鏡像的作用が液体で行われる。作用は、個々の或いは複数の集約されたノズルパイプに対する液体供給が好ましくは遮断部材によって解放されるか、或いは遮断されることによって、行われる。この場合に、一つのグループのパイプの作用は、複数の遮断部材が同時に接続されることによって、行われることができる。
【0013】
この発明の一つの実施態様では、一つのグループに集約されるノズル及び/又はパイプの供給導管は上流に置かれた点で一緒に集められることは、グループのノズル及び/又はパイプが共通遮断部材によって制御できることを意味する。その場合にそれぞれに分離された遮断部材により個々のノズル及び/又はパイプの作用は、噴射する噴射マスターのより高い柔軟性を保証し、一方、全グループの制御が共通遮断部材によって装置的に且つ制御技術的に簡略化を導かれる。
【0014】
この発明の好ましい実施態様では、圧力差が噴射ノズルによって一定に維持されている。次に、液体質量流量はより良い付近にて全作用されたノズル横断面に比例する;すべてのノズルが等しい割合では、液体質量流量が作用されたノズルの数に比例することを努める利点を備える。好ましい実施態様では、すべてのノズルが等しい貫流挙動を有する。一つの実施態様では、さらに、すべてのパイプは等しいノズル装備を有する。噴射された液体質量流量が作用されたノズル及び/又はパイプの数に比例する。これがそうでない場合には、各パイプには個々の部分質量流量が付属され得る。圧力噴霧ノズルが液体を噴霧するように挿入されるときに、圧力降下がノズルにわたり通常には唯一10バール、例えば30−50バールである。それに対して、流入路内の圧力変更はおろそかになっているので、通常には液体の予圧をパイプ或いは導管システムにてノズル及び/又はパイプに対して一定に保持するのに十分である。これによって、極めて簡単に液体ポンプにより搬送される質量流量は予圧が一定のままであるように調整されることができる。
【0015】
この発明の好ましい実施態様では、対称軸線の各側面に鏡像的に互いに配置されたノズル及び/又はパイプは液体を作用される。別の実施態様では、出来るだけ均等に横断面にわたり分布されたノズル及び/又はパイプは液体を作用されて、例えば各第二の50%のために相対噴霧質量流量或いは各第三の33%のために相対噴霧質量流量のパイプの等間隔配列において作用される。上に示されるように、この発明の一つの好ましい実施態様では、それぞれに複数のノズル及び/又はパイプは一つのグループに集約され且つ共通に液体を作用される;これが接続過程にも適することは自然に理解される。この場合に一つのグループへの集約は、複数の遮断部材の共通の同時接続が企図されることによって、方法の制御により行われることができる;他方、複数のノズル及び/又はパイプは一つの共通の遮断部材により供給されることができ、その下流にて液体導管が個々のノズル及び/又はパイプに分岐される。この場合に、さらに、一つのグループにおけるノズル及び/又はパイプの配列は一つの対称ライン、即ち噴射装置の中心軸線に対して行われるときに、利点である。
【0016】
この発明の一つの実施態様では、ノズル及び/又はパイプは、相対的グループ質量流量、次に短い質量流量が挙げられ、グループによって行われる質量流量が同じ圧力の際に全噴射装置の液体質量流量との関係で一定であるように、グループに集約される。別の実施態様では、グループの一部が一つのグループ質量流量を有し、一方、すくなくとも一つのグループは特に好ましくは第一グループ質量流量のほぼ50%に一致するより小さいグループ質量流量を有する。全噴射質量流量の上昇の際に、好ましくはいつもそれぞれに一つの第二グループは僅かなグループ質量流量を作用され、全質量流量の更なる上昇の際に、大量のグループ質量流量をもつ一つの第一グループがときおり且つ同時に小量のグループ質量流量をもつ第二グループと遮断される。各切換過程における質量流量の増大は僅かなグループ質量流量と一致する;けれども、切換グループの数は、すべてのグループが僅かなグループ質量流量を有して連続的に切換られる接続に比べて、同じ質量流量の増大の場合にほぼ半分にされる。
【0017】
グループは上下に決して連続的に時間的増大を伴って接続されていないことを良く理解しなければならない;全質量流量を時間にわたり唯一個の工程で上げるために、この質量流量のために必要なすべてのグループを同時に接続するように、一定質量流量が求められるときに、確かに好ましい。この発明との関係において質量流量の増大や接続段階について論ずるならば、この下で、接続の順序は調整すべき質量流量に関してと理解さべきである。しかし、接続すべきグループが公知であるならば、これは唯一個の工程で調整されるので、時間的に段階になった増大が存在しない。これは、ガスターボグループが一回のみ運転条件の遷移変動に直面されているから、確かに運転技術的に利点であり、質量流量の増大の時間的増大接続の場合のように、何度も続けない。
【0018】
この方法の別の好ましい実施態様では、ノズル及び/又はパイプは、グループ質量流量が幾何学的に段階状になっいるように、グループに集約されて共通に液体を作用される。その場合に、特にグループ質量流量の二進段階が割合2により優遇される。この場合には、挙動はグループ質量流量を1:2:4:8などのような最小グループ質量流量に適用され、即ち大量のグループ質量流量をもつ各グループは次の小量のグループ質量流量をもつグループのように、二倍のグループ質量流量を有する。例えば、4つの接続可能なグループにより15個の異なる等間隔の全質量流量を調整する、或いは5つのグループにより31個の異なる等間隔の全質量流量を調整することが可能である。一般にはN進段階のグループにより2N −1個の同じ等間隔の質量流量が実現できる。
【0019】
現在の方法によって、冷却媒体の噴射量の程度を運転状態、特にそれぞれ供給可能な或いは必要な出力に適合して、原動機或いは作業機械でその運転中に処理することが可能である。異なる噴射ノズルが付属されている異なる噴射グループは、運転中に冷却出力の上昇或いは減少するために、噴射された冷却媒体の量の変動が段から段まで僅かな工程で可能であるように、接続されるか、或いは遮断され、それに一致して、冷却媒体は細かく段階的質量流量目標値に始動される。
【0020】
液体の同質の噴射に関して、好ましくは流入路内の流れ領域も考慮すべきである。この場合に、液体の噴射のためには、一致した噴射箇所にて層状或いは激しい流れが広く行われるか否かが重要である。さらに、流れ速度も吸込み通路の横断面にわたり変更できることを気をつけるべきである。噴射された液体の立体的分布は別の実施態様においてこれら流れパラメータに考慮して行われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
この発明による方法は、次に図面に基づいて詳細に説明される。
【実施例】
【0022】
図1は、一つのガスターボグループの流入路に基づくこの発明の用途を概略的に例示する。例として図示されたガスターボグループは、一般的制限なしに圧縮機1a,燃焼室1bとタービン1cを有する。圧縮機は流入路3に供給された吸込み空気を浄化する吸込み領域2である。この吸込み領域には、空気濾過器4と吸込み消音器5が配置されている。吸込み消音器の下流には、流入路3に液体を噴射する装置6が配置されている。この装置は、特に、微細に噴霧された液状水滴を圧縮機1aに流入するのに用いられ、そこでこの装置は、最初に図示される如く、蒸発され、それによって圧縮機の内部冷却を奏する。この噴射装置の下流には、先行技術から知られた若干の軸受台から見て、流路において圧縮機入口まで大きな面の据付物がもはや配置されていない、しかしそれら軸受台は流路の非常に僅かな閉鎖のみを有し、好ましい流れ形状を有し、それで、液体滴は実質的に相互作用なしに形状の周りに転向される。流れ障害物が流路上に存在しないこと及び噴射装置が特に空気濾過器と消音器の下流に配置されていることの観点において、圧縮機入口の間接的に上流への液体噴射ノズルの配置は、それ自体既に特許文献4から公知であり、しかも既にこの時点で必要なものとして認識されており、それにより噴射にて発生された滴は、流入路の据付物に沈殿するのではなく圧縮機に到達する。求められた用途のために、この噴射装置6は、極めて著しく異なる液体質量流量を十分且つ出来るだけ一定の噴霧度合で流入路へ進入させる状態になければならない。好ましい状態では、外部から導かれた補助エネルギーを必要とする液体噴霧の使用の際に、このために、異なる数の噴射ノズルに液体を作用させることはそれ自体強制的である。ノズルの作用は、一つの弁ブロック8によって実現され、そこで多数の遮断部材は一定噴射ノズル或いはグループの噴射ノズルに対する流れを選択的に解放されるか、或いは遮断される。一つのポンプ7は噴射すべき液体を圧力下で弁ブロック8へ搬送し、そこで、搬送された液体量が遮断部材によって個別のノズル或いはグループノズルに分配される。一つの圧力測定箇所は供給された液体の圧力を測定し、圧力の規制された一定維持に関して噴霧度合が圧力噴霧器から噴射装置6へ実質的に一定に維持される。圧力減少の際に例えば回転ポンプ7の回転数が上昇され、圧力上昇の際に減少され、それによって圧力は非常に簡単に今日貫流した質量流量と無関係に一定に維持されることができる、或いは質量流量は作用されたノズル横断面に比例して調整される。
【0023】
図2は噴射装置6の模範的構成を示す。一つのフレーム11には、34個のパイプ12が配置され、それらパイプはそれに噴霧ノズル13を支持する。この噴射装置6は、フレーム11により緊張された面に垂直に配向された空気流れ10のために構想されている。模範的に図示された実施態様では、それぞれ二つのパイプが流れ方向に前後に配置されている。これは流路3の閉塞を減少させ、それにより噴射装置により引き起した圧力損失も減少させる。下流に位置したパイプの噴射ノズルは企図された貫流の方向に配向されている。上流に位置したパイプの噴射ノズルは貫流方向に対してある角度を有する。これらノズルから噴霧された液体はそれぞれに二つの下流に位置したパイプの隙間に噴射され;それによって下流に位置した管において噴射された液体の沈殿が回避される。全噴射装置6は、実質的に噴霧ノズルによって与えられる一定公称圧力の際に一定公称質量流量のために設けている。各パイプ12では、それ自体で多数のノズルがそれぞれに一つのグループに集約される。各パイプ12には、公称条件下でパイプを貫通した質量流量として、噴射装置6の全質量流量に関連して決定する相対的部分質量流量が付属されている。決して強制しないーすべてのノズルが同じであり、無論ノズルのどんな設計が一般に利点をもたらすかと言う仮定のもとで、この相対的部分質量流量がノズルパイプ12に配置されたノズル13の数に比例している。全公称質量流量の下部に位置する噴射質量流量では、ノズルパイプの対応する割合のみが液体を作用される。それにより液体の予圧とそれに伴って噴霧ノズルに関して且つその結果の噴霧状態の圧力降下とは、一定に保持されることができる。噴射装置はさらに中心軸線或いは対称軸線14を有する。例えば、ノズルの配列は、中心軸線14の各側面上で互いに鏡像的である。熱動力学的状態の後配置された圧縮機のために有害な非対称を回避するために、この発明によると、対称軸線の各側面上で、蓄積された部分質量流量が対称軸線の各側面上で少なくともほぼ等しいように実質的に多くのパイプは液体を作用される。噴射装置の実施態様に応じて、各側面で同じ多くのパイプに、好ましくは鏡像的配置において液体を作用させることは、このためにしばしば満足できる。パイプは出来るだけ規則的に流れ横断面にわたり分配される液体を作用される場合にも、利点である。駆動は、言及された如く、それぞれに多数のパイプが一つのグループに集約されて共通に駆動され、即ち共通に液体を作用されるか、或いは一様に作用されないときに、簡略化される。例えば、パイプは四つのグループI、II、IIIとIVに集約される。
この場合に、一つの実施態様では、グループは個々のグループのグループ質量流量が幾何学的に段階化されるように選定され、特に好ましくは段階要因2を備えて、この場合に、無論、これは偏差を数パーセントだけ上下に含め、その数パーセントは特に可能且つ実現できる部分質量流量の分別によって条件付けされている。グループIIのグループ質量流量
がグループIのグループ質量流量の二倍であり、グループIIIのグループ質量流量がグルー
プIIのグループ質量流量の二倍であり、等々。四つのグループでは、グループ質量流量は
少なくともほぼ1:2:4:8のような関係にある。この種の二倍グループ段階によって、4個のみのノズルグループのスイッチによりでき、即ち4個のみの遮断部材によってそれぞれ一つの遮断部材上にノズルパイプの好ましく対応する集約の際に、実質的に一様な噴霧状態15の際に等間隔に段階化された不連続液体質量流量が調整される。この場合には、最小グループのグループ質量流量は全公称質量流量の1/15の値である;一般にN二進段階化グループにおける最小グループの相対グループ質量流量は式
【外1】
【0024】

から求められる。4個の二進段階化グループによる液体質量流量の調整の際に波、次の図示された配線図が使用される:

【0025】
他の数の二進段階化グループへの移送は、専門家にとって上記実施態様の例で難なく明らかである。図2からさらに、一つのグループに付属されたパイプはそれぞれに作用されたパイプの出来るだけ同質且つ対称的分配が流れ横断面にわたり生じるように選定されることが明らかである。
【0026】
図3はこの発明の実施態様の一つの別の例を示す。そこに図示された噴射装置6は図示されていない噴霧ノズルを備える十個のパイプ12を有する。次の実施態様では、すべてのパイプが同じ数の等しい噴射ノズルを支持する。ノズルパイプは、六個のグループI乃
至VIに集約されている。この場合には、グループIとVIの相対グループ質量流量は、10
%づつ、グループII、III、IVとVでは、それぞれ20%である。このグループ化は噴霧質
量流量を10%増分に調整することを可能とする。これらグループII、III、IVとVは中心
線14に対して対称に配置され、グループIとVIは非対称である。即ち、同時に両グルー
プの他方が作用されることなしに、グループIか、或いはグループVIかが液体を作用され
るときに、非対称が生じる。この非対称が中心線からある間隔を生じるから、この非対称は完全に許容し得て、さらに、この非対称は僅かな”モーメント”を有する。多数の作用されたパイプには、一個のみが非対称的に運転されるときに、同様に適用される;その際にこの非対称はほんの僅か重要である。全噴射質量流量範囲をカバーするグループの運転の際に、基本的に二つの配線図は考慮に値する:

【0027】
配線図2が僅かな非対称を有するのに対して、配線図1がより少ない切換過程を必要とする。
【0028】
図示された配線図は、決して時間的順序で切換えられる必要がなく、むしろ利点を備えて一つの配線図により一つの目標質量流量のために必要なすべてのグループは同時に切り換えられる。
【0029】
図4は、この発明の方法により運転されることができる噴射装置の別の実施例を示す。ここに図示された装置は、特に円状、或いはほぼ円状、或いは円環状流れ横断面に使用するのに適し、それで圧縮機の直接流入範囲に、所謂”ベルマウス”に使用するのに適している。複数の対称線は、ここで明瞭性の理由から記入されておらず、しかし専門家にとって難なく明らかである。噴霧ノズル13はノズルパイプに配置され、この際にノズルパイプの一部は円環状流入路3の半径方向内部領域にノズルを有し、他の部分の一部が半径方向外部領域にノズルを有する。半径方向内部領域には、ノズルは45度の角度間隔に配置され、外部領域には、同質な噴射を達成できるために、22.5の角度間隔に配置されている。これらパイプは、がたつき或いは振動を回避するために、一つの支持リング15によって互いに支持されている。ノズルパイプの作用は、一定圧力に調整されるポンプと弁ブロック8に配置された遮断部材とによって行われる。それぞれ二つの対向位置したノズルパイプは一つのグループに集約され、一つの共通の遮断部材によって液体を作用される。滴によるガス流れの同質且つ対称的荷重を可能とする一つの可能な配線図は、XII-VI
-II-VIII-V-XI-IX-III-X-IV-VII-Iであり、この場合に他の配線図も適したものとして証明されている。
【0030】
図5に図示された噴霧装置では、ノズルパイプ12はリングセグメント状構成で円環状流入路3に配置されている。ノズルパイプ12の半径方向間隔は外部へ減少する。噴霧ノズルを備えるそれぞれ半径方向に対向位置するパイプは、さらに一つのグループI、II、
III、IV、V、VIに集約され、共通に液体を作用され、それによって非対称はさらに回避し
て例示として最小にされる。
【0031】
実施例で説明された実施態様は、無論、請求項に図示された発明の制限なく示し;特にノズル或いはパイプをグループで切換えることは当然に強制されない。図2と3に示されたノズルパイプの等間隔の配列も、決して強制されない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】一つの流入路に配置された噴射装置を備える一つのガスターボグループの原理図を示す。
【図2】二進段階のパイプグループを備える矩形流入路横断面用の噴射装置を示す。
【図3】矩形流入路横断面用の噴射装置の別の例を示す。
【図4】ノズルパイプの半径方向配向を備える円環状流入路用の噴射装置を示す。
【図5】ノズルパイプの周辺配向を備える円環状流入路用の噴射装置を示す。
【符号の説明】
【0033】
1.....ガスターボグループ
1a....圧縮機
1b....燃焼室
1c....タービン
2.....流入領域、吸込み突出し部
3.....流入路
4.....空気濾過器
5.....消音器
6.....噴射装置
7.....液体ポンプ
8.....弁ブロック
10....ガス流れ
11....フレーム
12....パイプ、ノズルパイプ
13....ノズル、噴射ノズル、噴霧ノズル
14....対称線、中心線
15....支持リング
I.....ノズル/パイプグループ
II.....ノズル/パイプグループ
III.....ノズル/パイプグループ
IV.....ノズル/パイプグループ
V.....ノズル/パイプグループ
VI.....ノズル/パイプグループ
VII.....ノズル/パイプグループ
VIII.....ノズル/パイプグループ
IX.....ノズル/パイプグループ
X.....ノズル/パイプグループ
XI....ノズル/パイプグループ
XII....ノズル/パイプグループ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
噴射装置(6)によって原動機或いは作業機械の流入路(3)への液体噴射を制御する方法であって、その噴射装置が全標準質量流量のために設けられ且つ多数の噴霧ノズル(12)、特に圧力噴霧ノズルを有し、そのノズルが流入路の横断面にわたり分布して配置され、そして各ノズルが全標準質量流量の一部流の輸送量を排出され、噴射装置が少なくとも一つの対称線(14)を有し、この方法では、全標準質量流量の下方に位置する噴射質量流量の際に、ノズルの一部のみが液体を作用される方法において、対称線(14)の各側面には実質的に作用されたノズルの部分質量流量の総和が対称線の各側面上で同じであるように、多くのノズル(13)が作用されることを特徴とする方法。
【請求項2】
対称線の各側面には実質的に鏡像的に互いに配置されたノズルは液体を作用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ノズルは、液体を作用されて、出来るだけ均一に横断面にわたり分布して配置されていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
少なくともある数のノズルは一つのノズルグループ(I,II,..)に集約されており
、それぞれ一つのノズルグループが液体に関する付属のグループ輸送量により共通に液体を作用されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
少なくともある数のノズル(13)は少なくとも一つのノズルパイプ(12)上に配置されており、ノズルパイプ上に配置されたノズルが共通に液体を作用されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
それぞれある数のパイプが一つのグループ(I,II,..)に集約されており、それぞ
れ一つのパイプグループが液体に関する付属のグループ輸送量により共通に液体を作用されていることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
実質的に対称軸線に対称的に配置されたノズル及び/又はパイプが一つの共通に作用するグループに集約されていることを特徴とする請求項4或いは6に記載の方法。
【請求項8】
ノズル及び/又はパイプは、各グループには同じ部分質量流量がグループ輸送量として作用されるようにグループに集約されていることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ノズル及び/又はパイプは、グループの第一部分がそれぞれに一つの第一グループ輸送量を有し、少なくとも一つの別のグループが第一グループ輸送量より少ない一つの第二グループ輸送量を有するように、グループに集約されて、共通に液体を作用されることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
第二グループ輸送量は第一グループ輸送量の50%の値であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ノズル及び/又はパイプは、個々のグループのグループ輸送量が一つの幾何学的段を有するように、グループに集約されて、共通に液体を作用されることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
一つのグループのグループ輸送量はそれぞれに次の小さいグループのグループ輸送量の二倍の値であり、グループがグループ輸送量の一つの二進段を有するほどであることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
圧力降下が噴射ノズルにわたり一定に維持されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
液体の予圧が噴射ノズルの貫流の前に一定に維持されていることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
ノズル及び/又はパイプは供給導管と連結されており、一つのグループのノズル及び/又はパイプの供給導管が上流に配置された箇所に連結されて、共通遮断部材によって制御できることを特徴とする請求項4乃至14のいずれか一項に記載の方法を実施する装置。
【請求項16】
すべてのノズル及び/又はパイプは同じであることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
ノズル及び/又はパイプは等間隔に流路内に配置されていることを特徴とする請求項15或いは16に記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2006−508294(P2006−508294A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−556336(P2004−556336)
【出願日】平成15年11月26日(2003.11.26)
【国際出願番号】PCT/EP2003/050901
【国際公開番号】WO2004/051062
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(503416353)アルストム テクノロジー リミテッド (394)