説明

収納具用ロック機構

【課題】通常はロック時に外部から隠蔽されるチャイルドロック機構として働き、頻繁に収納具を開閉して使用するときはロックされないように予め選択して開閉の度にロックを解除する煩わしさをなくしたロック機構を提供する。
【解決手段】ロック機構23は収納具10に取り付けたロック本体20と、ロック本体20とロック係合可能な什器1本体に設けた係合部18とで構成され、収納具10閉鎖時はロック本体20はすべて収納具10内に収容され、収納具10開放時にロック本体20が係合部18との係合を解除操作可能な位置まで部分的に開放可能であり、かつ収納具10の開放状態において、ロック本体20を係合部18に対して係合し得る位置か、あるいは係合不能な位置かを予め選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、什器に備えられた開閉自在の収納具に用いるロック機構に関する。
【背景技術】
【0002】
什器に備えられた開閉自在の収納具に用いるロック機構として、引出しに揺動するロック爪を備えたレバーが、キャビネット内に設けた係合部と係合することにより引出しがロックされ、引出しを部分的に開放してレバーを外方から見える位置まで引き出したところでレバーを作動させてロックを解除するようにしたキャビネットが知られている(特許文献1参照)。このロック装置は、引出し閉鎖時にロック機構が隠蔽されるので、子供が誤ってロック機構を解除する虞がなくチャイルドロック機構として機能するもので、安全性に富んでいた。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−8756号公報(段落0020〜0023,図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のこのようなロック機構は、引出しを閉鎖したときは常にロック爪が係合部と係合されるので、引出しを開放するときは、その度レバーを操作しなければならず、頻繁に開閉するときは手間が掛かり煩わしさがあった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、通常はロック時に外部から隠蔽されるチャイルドロック機構として働き、頻繁に収納具を開閉して使用するときはロックされないように予め選択して開閉の度にロックを解除する煩わしさをなくしたロック機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の収納具用ロック機構は、
什器に備えられた開閉自在の収納具に用いるロック機構であって、前記ロック機構は収納具に取り付けたロック本体と、該ロック本体とロック係合可能な什器本体に設けた係合部とで構成され、収納具閉鎖時は前記ロック本体はすべて収納具内に収容され、収納具開放時に前記ロック本体が前記係合部との係合を解除操作可能な位置まで部分的に開放可能であり、かつ前記収納具の開放状態において、ロック本体を係合部に対して係合し得る位置か、あるいは係合不能な位置かを予め選択することができることを特徴としている。
この特徴によれば、収納具閉鎖時には係合部との係合を解除できる操作部も含めてロック本体が収納具内に収容されるので、子供が不用意にロックを解除してしまう虞がない。そしてロック解除時は操作部が操作可能な位置まで収納具が開放されるので、ロック解除操作も容易に行える。しかも収納具の開放状態において、ロック本体を係合不能な位置に予め選択しておけば、頻繁に収納具を開閉して使用するときも、ロックされることながないので開閉の度にロック解除をする煩わしさがない。
【0007】
本発明の請求項2に記載の収納具用ロック機構は、請求項1に記載の収納具用ロック機構であって、
前記ロック本体および係合部は、いずれか一方がロックピンで、他方が該ロックピンと嵌合する係合溝で構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、ロックピンと係合溝とによる簡素な構成で、確実にロック、またはロック解除が実現できる。
【0008】
本発明の請求項3に記載の収納具用ロック機構は、請求項1または2に記載の収納具用ロック機構であって、
前記ロック本体は収納具に固定の基部と、前記係合部と係合可能であり、かつ前記係合し得る位置および係合不能な位置との範囲で前記基部に対して揺動自在に支持されたロックアームとで構成され、該ロックアームは係合し得る位置および係合不能な位置にある時に前記基部とロックアームとが凹凸嵌合して該位置からのロックアームの移動に抵抗を与えるようにしたことを特徴としている。
この特徴によれば、ロックアームが係合し得る位置および係合不能な位置に、凹凸嵌合という簡素な構成でその位置が所要の抵抗をもって保持されるので、収納具移動時に係合し得る位置から係合不能な位置に、或いはその逆に移動して誤動作を起こす心配がない。
【0009】
本発明の請求項4に記載の収納具用ロック機構は、請求項3に記載の収納具用ロック機構であって、
前記係合し得る位置か、あるいは係合不能な位置かに選択されたロック本体は、収納具の閉鎖過程において、什器本体に設けた制御部材が前記ロックアームとの当接により、該ロックアームが係合部との係合位置または非係合位置に向かって振り分け作動されることを特徴としている。
この特徴によれば、収納具の閉鎖過程においてロックアームを制御部材と当接移動することで、ロックアームを係合部へ、あるいは非係合とする方向へ向かわせることができ、作動の確実性が保障される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明に係る収納具用ロック機構を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例】
【0011】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例におけるロック機構が適用されたキッチンキャビネットを示す斜視図であり、図2は、前板を開放したときのヒンジスペースとロック機構を示す一部拡大側断面図であり、図3(a)は、ロック機構使用時の前板が開放されている状態を示す一部拡大平断面図であり、図3(b)は、ロック機構使用時の前板を閉鎖し始めた状態を示す一部拡大平断面図であり、図4(a)は、ロック機構使用時の制御板の働きを示す一部拡大平断面図であり、図4(b)は、ロック機構使用時の前板が閉鎖された状態を示す一部拡大平断面図であり、図5は、ロック解除前のロック機構を示す一部拡大平断面図であり、図6(a)は、ロック機構の使用時の状態を示す平断面図であり、図6(b)は、ロック機構不使用時の状態を示す平断面図である。以下、図2の紙面左側をロック機構の正面側とし、図3(a)、図3(b)、図4(a)、図4(b)、図5、図6(a)、図6(b)の紙面下方側をロック機構の正面側として説明する。
【0012】
図1の符号1は、本発明のロック機構23が適用された什器としてのキッチンキャビネットである。このキッチンキャビネット1について説明すると、キッチンキャビネット1の上部には使用者が食器等を洗うのに使用するシンク部2が設けられており、シンク部2の隣にはキッチンキャビネット1上での作業スペース3が設けられている。
【0013】
また、キッチンキャビネットの下部には、包丁4を収納する包丁収納部5が設けられている。更に包丁収納部5の下方にはキッチンキャビネット1下部に形成された空間内に前後移動自在に載置された、食器や食材等を収納する引出し6が設けられており、これら包丁収納部5と引出し6はキッチンキャビネット1下部において左右方向に連設されている。
【0014】
尚、キッチンキャビネット1の右側とは、使用者がキッチンキャビネット1の正面に立って右側のことであり、キッチンキャビネット1の左側とは、使用者がキッチンキャビネット1の正面に立って左側のことである。
【0015】
これら包丁収納部5と引出し6のうち、包丁収納部5は図1に示すように、包丁収納ホルダー7およびその左右に設けられた保持金具8,8を、キッチンキャビネット1の正面に形成された収納スペース9内に上下2つ収納している。また、この包丁収納ホルダー7は、1つの収納スペース9内で左右方向に包丁4の柄を右向きとして複数個一体に連設されている。
【0016】
図2に示すように、収納スペース9は、正面側をキッチンキャビネット1の開閉自在の収納具として構成した化粧板である前板10によって隠蔽されるようになっている。本発明でいう収納具とは、収納物を出し入れするために開閉するものであって、引き出しも含まれる。これら収納スペース9の左右端に位置するキッチンキャビネット1内には、前板10裏面(背面)と連結する左右2つのヒンジ12と前板10の全開位置を規定する折曲自在アーム13,13(図1参照)が設けられており、使用者が前板10の上部に設けられた把手11を前後方向に回動させることで、前板11を収納スペース9に対して開閉できるようになっている。
【0017】
更に、使用者によって前板10が前方に回動されると、収納スペース9内に保持されている包丁収納ホルダー7,7は上下それぞれで異なる所定角度で前方に傾斜し、包丁4を取り出しやすくする構成となっている。
【0018】
図1および図2に示すように、収納スペース9の左右は、ヒンジ12と折曲自在アーム13がキッチンキャビネット1に設けられて、正面方向に開口しているヒンジスペース16,17に形設されている。特に、図3(a)に示すように、ヒンジスペース16内にはキッチンキャビネット1内部に設けられた側板14側から右方に凸となり前方から収納スペース9内方に傾斜するテーパー面18aを有する係合部としてのロックピン18が設けられている。
【0019】
また、図3(a)に示すように、ヒンジスペース16内には左内側面と対向し、背面左方に向かって傾斜するテーパー面19aを有する制御部材としての制御板19が設けられている。更に、前板10裏面(背面)の左上端部には、ロックピン18と係合可能な係合溝22aを備えたロック本体20が設けられている。これらロックピン18とロック本体20によってロック機構23が構成されている。
【0020】
以下、ロック機構23について説明する。図6(a)に示すように、ロック機構23のロック本体20は、前板10裏面(背面)に固定される基部21と、ロックピン18と係合可能であるとともに、後述するロックピン18と係合し得る位置および係合不能な位置との範囲で基部21に対して揺動自在に基端部を枢支された、ロックアーム22とで構成されている。
【0021】
ロックアーム22について説明すると、ロックアーム22にはロックピン18と係合可能な左方に開口する係合溝22aが設けられており、前板10の前後回動に合わせてロックピン18に係合可能なように側面視略円弧状に形成されている。また、ロックアーム22の上部には、ロックアーム22とロックピン18が係合している際に使用者が容易に係合を解除できる操作部22bが設けられている(図2参照)。更に、ロックアーム22の基端部は、基部21に形設した上下2つの枢支部21b,21b間に軸支された揺動軸22c,22cに枢支されているとともに、2つの凹部22d,22eが形成されている。
【0022】
次に、基部21について説明すると、基部21は図6(a)に示すように、前板10の裏面にネジにより螺着するための螺着孔21a,21aを有している。また、基部21は枢支部21b,21b(図2参照)に設けられた枢支孔21d,21dによってロックアーム22の揺動軸22c,22cを枢支している。また、枢支部21b,21b間には、ロックアーム22に向けて突出し、基端部に設けた凹部22d,22eに嵌合する凸部21cが設けられている。
【0023】
この凸部21cは、凹部22d,22eに向けて弾性力が付与されており、ロックアーム22の揺動時にはその弾性力に抗して凹部22d,22eとの係合が解かれるように作用する。
【0024】
これら凹部22d,22eは凸部21cと凹凸嵌合することによって、ロックアーム22をロックピン18と係合し得る位置および係合不能な位置との範囲で選択することができるようになっている。具体的には、凹部22dと凸部21cが凹凸嵌合する事によってロックアーム22は図6(a)に示すように、その先端を背面方向に向ける、ロックピン18と係合し得る位置に保持される。また、ロックアーム22を揺動変位させることで、凹部22eと凸部21cが凹凸嵌合する事によってロックアーム22は図6(b)に示すように、その長手方向が前板10裏面と略平行となる、ロックピン18と係合不能な位置に保持される。
【0025】
ロックアーム22は前述したロックピン18と係合し得る位置または係合不能な位置にあるときに、基部21に設けられた凸部21cと凹凸嵌合し、凸部21cからの弾性力により該位置からのロックアーム22の移動に抵抗を与える。尚、凹部22dは凹部22eに比べ若干左右に幅広に形成されており、凹凸嵌合時には凸部21cは凹部22d内で遊びを有するようになっているので、凹凸嵌合状態でのロックアーム22の移動は所定範囲内で移動しやすく、凹凸嵌合から外れるときには所要の抵抗が掛かるようにすることができる。
【0026】
図3(a)に示すように、前板10裏面に設けられたロック本体20は、包丁収納部5の開放状態において、ロック機構23が作動するように使用する際にはロックアーム22の先端を背面方向に向けて、ロックピン18と係合し得る位置に保持される。そして、使用者が前板10の閉鎖を開始すると、ロックアーム22の先端がロックピン18のテーパー面18aに当接する。
【0027】
図3(b)および図4(a)に示すように、前板10の閉鎖過程が進行すると、ロックアーム22は、ロックピン18のテーパー面18aに沿って当接移動しながら右方に傾斜する。ロックピン18によって右方に傾斜されたロックアーム22は、その先端が制御板19のテーパー面19aと当接する。このとき、凹部22dは凸部21cに対し遊びがあることで、制御板19との当接移動に対しても凹凸嵌合を維持させることができる。
【0028】
更に、使用者が前板10を閉鎖していくことでロックアーム22は制御板19のテーパー面19aに沿って移動するので、係合溝22aはロックピン18を収容する位置関係となる(図4(b)参照)。図4(b)からも解かるように、制御板19のテーパー面19aは、側面と平行に背面に向かって延びた平行面19bに連続しており、この平行面19bによって前板10の全閉時にはロックアーム22のロック解除方向の揺動が拘束される。
【0029】
そして、包丁収納部5の閉鎖完了時には、ロック本体20はすべて包丁収納部5内のヒンジスペース16内に収納され、外面視からは完全に隠蔽されるとともにロックが完了する。
【0030】
尚、使用者はロックアーム22の長手方向を前板10裏面と略水平となるように揺動させることで、ロックアーム22をロックピン18に対して係合不能な位置に予め選択することもできる。つまり、ロックアーム22を揺動させることで、ロックアーム22の先端がテーパー面19aに当接しなくなるので、前板10の閉鎖過程でロックアーム22がテーパー面19aに沿って移動することがない。
【0031】
このように、制御板19は前板10の開放位置において予めロックアーム22がロックピン18と係合し得る位置か、あるいは係合不能な位置かに選択されると、ロックアーム22と当接することにより、ロックアーム22をロックピン18との係合位置、または非係合位置に向かって振り分けを行っている。こうすることで、使用者がロックアーム22と基部21を正確に凹凸嵌合していない場合であっても、ロックアーム22をロックピン18との係合位置、または非係合位置に揺動させることが可能になっている。
【0032】
ロック機構23使用時における、図4(b)の前板10の閉鎖状態から再び図3(a)の開放状態とするには、図5に示すように、前板10を前方に開くことによって上方からロックアーム22の上部に設けられた操作部22bを操作可能な位置まで部分的に開放する。そして、ロックアーム22をロックピン18と係合が外れる位置に向かって揺動させる。尚、ロックアーム22とロックピン18の係合は、操作部22bを使用せずに使用者が直接ロックアーム22を指で押圧することで揺動させてもよい。
【0033】
上記したようにロック機構23を構成することで、前板10閉鎖時にはロックピン18との係合を解除できる操作部22bも含めてロック本体20が包丁収納部5内に収容されるので、子供が不用意にロックを解除してしまう虞がない。そしてロック解除時は操作部22bが操作可能な位置まで包丁収納部5が開放されるので、ロック解除操作も容易に行える。しかも前板10の開放状態において、ロック本体20を係合不能な位置に予め選択しておけば、頻繁に前板10を開閉して使用するときも、ロックされることながないので開閉の度にロック解除をする煩わしさがない。
【0034】
また、上記ロック機構23は、ロックピン18と係合溝22aとによる簡素な構成で、確実にロック、またはロック解除が実現できる。
【0035】
また、上記したようにロック機構23を構成することで、ロックアーム22が係合し得る位置および係合不能な位置に、凹凸嵌合という簡素な構成でその位置が所要の抵抗をもって保持されるので、前板10移動時に係合し得る位置から係合不能な位置に、或いはその逆に移動して誤動作を起こす心配がない。
【0036】
また、上記したようにロック機構23を構成することで、前板10の閉鎖過程においてロックアーム22を制御板19と当接移動することで、ロックアーム22をロックピン18へ、あるいは非係合とする方向へ向かわせることができ、作動の確実性が保障される。
【0037】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0038】
例えば、前記実施例では、ロック機構23は、使用者が前板10の上部に設けられた把手11を前後方向に回動させることで作動するようになっているが、キッチンキャビネット1に設けられた前後に摺動する引出し6や、上下方向に軸支されて、右開きもしくは左開きに回動する回動扉とその回動扉が設けられているキャビネット等に設けてもよい。
【0039】
また、前記実施例では、ロック機構23を前板10と左方のヒンジスペース16間に設けたが、ロック機構23を設けるのは前板10と右方のヒンジスペース17間でもよく、また、前板10と両方のヒンジスペース16,17の2箇所に設けてもよい。
【0040】
また、前記実施例では、ロックピン18はテーパー面18aを有してロックアーム22を当接移動させたが、ロックアーム22のロックピン18と当接する箇所にもテーパー面を形成してもよく、またロックアーム22のみにテーパー面が形成されていてもよい。
【0041】
また、前記実施例では、ロックアーム22上部にロックアーム22とロックピン18の係合を解除する操作部22bを設けたが、係合解除時に使用者が直接ロックアーム22を指で押圧して解除してもよい。
【0042】
また、前記実施例では、ロックピン18をヒンジスペース16の側板14側から設け、係合溝22aをロックアーム22に設けていたが、ロックピン18をロックアーム22に設け、係合溝22aをヒンジスペース16の側面に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例におけるロック機構が適用されたキッチンキャビネットを示す斜視図である。
【図2】前板を開放したときのヒンジスペースとロック機構を示す一部拡大側断面図である。
【図3】(a)は、ロック機構使用時の前板が開放されている状態を示す一部拡大平断面図であり、(b)は、ロック機構使用時の前板を閉鎖し始めた状態を示す一部拡大平断面図である。
【図4】(a)は、ロック機構使用時の制御板の働きを示す一部拡大平断面図であり、(b)は、ロック機構使用時の前板が閉鎖された状態を示す一部拡大平断面図である。
【図5】ロック解除前のロック機構を示す一部拡大平断面図である。
【図6】(a)は、ロック機構の使用時の状態を示す平断面図であり、(b)は、ロック機構不使用時の状態を示す平断面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 キッチンキャビネット
10 前板(収納具)
16,17 ヒンジスペース
18 ロックピン(係合部)
18a テーパー面
19 制御板
19a テーパー面
20 ロック本体
21 基部
21a 螺着孔
21c 凸部
22 ロックアーム
22a 係合溝
22b 操作部
22d,22e 凹部
23 ロック機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
什器に備えられた開閉自在の収納具に用いるロック機構であって、前記ロック機構は収納具に取り付けたロック本体と、該ロック本体とロック係合可能な什器本体に設けた係合部とで構成され、収納具閉鎖時は前記ロック本体はすべて収納具内に収容され、収納具開放時に前記ロック本体が前記係合部との係合を解除操作可能な位置まで部分的に開放可能であり、かつ前記収納具の開放状態において、ロック本体を係合部に対して係合し得る位置か、あるいは係合不能な位置かを予め選択することができることを特徴とする収納具用ロック機構。
【請求項2】
前記ロック本体および係合部は、いずれか一方がロックピンで、他方が該ロックピンと嵌合する係合溝で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の収納具用ロック機構。
【請求項3】
前記ロック本体は収納具に固定の基部と、前記係合部と係合可能であり、かつ前記係合し得る位置および係合不能な位置との範囲で前記基部に対して揺動自在に支持されたロックアームとで構成され、該ロックアームは係合し得る位置および係合不能な位置にある時に前記基部とロックアームとが凹凸嵌合して該位置からのロックアームの移動に抵抗を与えるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の収納具用ロック機構。
【請求項4】
前記係合し得る位置か、あるいは係合不能な位置かに選択されたロック本体は、収納具の閉鎖過程において、什器本体に設けた制御部材が前記ロックアームとの当接により、該ロックアームが係合部との係合位置または非係合位置に向かって振り分け作動されることを特徴とする請求項3に記載の収納具用ロック機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−2030(P2009−2030A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−163438(P2007−163438)
【出願日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(000002222)サンウエーブ工業株式会社 (196)
【Fターム(参考)】