説明

取り出し容器

製品を取り出す構造の容器であって、取り出される複数個の製品を収納する構造の収納部(24)と、少なくとも1個の製品を受ける取り出しチャンバ(56)であって、密閉係止位置と取り出し位置との間で移動する構造の取り出しチャンバ(56)と、収納部(24)と取り出しチャンバ(56)との間の取り出し経路(26)であって、少なくとも1個の製品が通るサイズの取り出し経路(26)と、密閉係止位置で解除可能に取り出しチャンバを係止するようになされた係止機構(28)と、取り出しチャンバが取り出し位置にあるときに取り出し経路を遮断するように動作可能に位置決めされる遮断部材(42)とを含む容器が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器およびその容器の使用方法に関する。より詳細には、本発明は、収納されている製品を取り出す、または投与することができる容器に関する。
【背景技術】
【0002】
当該技術分野では、固形物、特に、人が消費する固形製品を取り出すための種々のタイプの容器が知られている。このような容器は、容易に収納や持ち運びのできる携帯サイズが特徴であることが多い。このような容器に詰められることが多い消費財の例としては、医薬組成物、経口タバコ製品、スナック、ミント菓子、ガム、ブレスストリップ、キャンディなどが挙げられる。
【0003】
医薬組成物などの特定の消費財は、一定レベルのチャイルドレジスタンスを有する容器が必要である。従来は、丸薬は、回しながら下向きの圧力を加えることで取り外すことができるキャップを有するボトルに詰められていた。しかしながら、このタイプのチャイルドレジスタンスには、いくつか不利点がある。例えば、子供が何とかしてボトルを開ける場合、ボトルの内容物全部がすぐに取り出せてしまう。さらに、大人が完全に固定される位置でキャップを取り付けない場合、子供が取り出せないようにする二次機構がない。
【0004】
チャイルドレジスタンス以外に、特定の容器のために望ましい別の機能は、製品の定量を取り出せることである。言い換えれば、収納された製品の規定数だけ、例えば、容器が開けられる毎に1個のみが取り出されるように、取り出しをコントロールすることが非常に望ましい。製品の定量分配は、容器の内容物全部を無制限に取り出してしまうことを防ぐので、より高いレベルのチャイルドレジスタンスとしての利点があり、このような容器は、望ましい1個を取り出すのに容器内の非常に多量の内容物に触れなくてもよいので、衛生改善手段としての利点があると考えられる。
【0005】
容器のチャイルドレジスタンスを向上させるための係止機構を備える容器の例は、例えば、米国特許第6,863,175号明細書(Gelardi)、米国特許第6,913,149号明細書(Gelardiら)、米国特許第6,976,576号明細書(Intini)、米国特許第7,216,776号明細書(Gelardi)、に記載されており、これらは、その内容全体は参照として本明細書内に組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6,863,175号明細書
【特許文献2】米国特許第6,913,149号明細書
【特許文献3】米国特許第6,976,576号明細書
【特許文献4】米国特許第7,216,776号明細書
【特許文献5】米国特許第1,376,586号明細書
【特許文献6】米国特許第3,368,567号明細書
【特許文献7】米国特許第4,513,756号明細書
【特許文献8】米国特許第4,606,357号明細書
【特許文献9】米国特許第4,821,749号明細書
【特許文献10】米国特許第5,167,244号明細書
【特許文献11】米国特許第5,387,416号明細書
【特許文献12】米国特許第6,668,839号明細書
【特許文献13】米国特許出願公開第2005/0244521号明細書
【特許文献14】米国特許出願公開第2006/0191548号明細書
【特許文献15】米国特許出願公開第2007/0186942号明細書
【特許文献16】米国特許出願公開第2008/0029110号明細書
【特許文献17】米国特許出願公開第2008/0029116号明細書
【特許文献18】米国特許第4,624,269号明細書
【特許文献19】米国特許第4,975,270号明細書
【特許文献20】米国特許第4,802,498号明細書
【特許文献21】米国特許出願公開第2004/0217024号明細書
【特許文献22】米国特許出願公開第2006/0118589号明細書
【特許文献23】国際公開第2005/016036号パンフレット
【特許文献24】国際公開第2006/034450号パンフレット
【特許文献25】国際公開第2007/017761号パンフレット
【特許文献26】国際公開第2007/067953号パンフレット
【特許文献27】米国特許出願公開第2007/0186941号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
当該技術分野には、さらに、チャイルドレジスタンス、定量取り出し、使い勝手の良いサイズなどのさまざまな有利な特徴を組み合わせることが可能な、製品を収納し取り出すための容器の必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、特定の実施形態では、チャイルドレジスタンスを定量取り出しと組み合わせた容器で、使い勝手の良い携帯サイズの容器を提供する。収納され取り出される製品の種類や形態はさまざまであるが、特に、ロッド状やペレット状の製品が本発明の容器との使用に適している。
【0009】
一実施形態では、本発明の容器は、取り出される複数個の製品を収納する構造の収納部を備え、収納部は平面内で長手方向に伸びる。容器はさらに、少なくとも1個の製品を受ける取り出しチャンバを備え、取り出しチャンバは、密閉係止位置と取り出し位置との間で移動する構造である。取り出し経路は、収納部と取り出しチャンバとの間に設けられ、好ましくは、少なくとも1個の製品が通るサイズであるのが好ましい。取り出しチャンバを密閉係止位置で解除可能に係止するようになされた係止機構、および取り出しチャンバが取り出し位置にあるときに取り出し経路を遮断するように動作可能に位置決めされる遮断部材も配設される。一般には、取り出しチャンバは、取り出しチャンバの回転軸が収納部の長手方向面にほぼ直角になるように、密閉係止位置と取り出し位置との間で横方向に枢動する。
【0010】
係止機構は、一般には、取り出しチャンバを密閉係止位置から解除するために押圧されるボタンを備える。係止機構は、取り出しチャンバに隣接して、取り出しチャンバが取り出し位置にあるときに取り出し経路を遮断するように動作可能に位置決めされる1つ以上のリッジ部を備えることができる。
【0011】
別の実施形態では、本発明の容器は、取り出される複数個の製品を収納する構造の収納部を画定する本体部を備え、収納部は平面内で長手方向に伸び、本体部は外側に伸びる弾性係止ボタンを備え、さらに、本発明の容器は、本体部と枢動可能に係合され、かつ取り出し経路を介して本体部の収納部と連通する取り出しチャンバを備える取り出しトレイを備える。取り出しトレイは、取り出しチャンバが容器外側からアクセス不可能である密閉係止位置と、取り出しチャンバが容器外側からアクセス可能である取り出し位置との間で、収納部の長手方向面にほぼ直角な回転軸を中心として枢動する構造とすることができる。
【0012】
取り出しトレイは、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに、係止ボタンが容器外側からアクセス可能になるように、本体部の係止ボタンが通る開口部をさらに備えることができる。
【0013】
別の実施形態では、係止ボタンは取り出しトレイに面する凹部を備え、取り出しトレイは、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに係止ボタンを係合するように動作可能に位置決めされる可動フラップと、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに凹部を係合するように動作可能に位置決めされる隣接突起部とを備え、その結果、フラップを押圧することで、係止ボタンを押圧し、係止ボタンの凹部から突起部を外すことになる。
【0014】
取り出しトレイは、取り出しトレイが取り出し位置にあるときに係止ボタンを収容するようになされたボタン収容部をさらに備えることができる。したがって、係止ボタンは、2つの位置、つまり係止ボタンが取り出しトレイの開口部を通る係止位置と、係止ボタンが押圧され取り出しトレイ内のボタン収容部内に位置決めされる係止解除位置との間で移動する構造である。
【0015】
さらなる実施形態では、取り出しトレイは、本体部を係合して取り出しトレイの枢動運動を案内するタブを有する。例えば、取り出しトレイによって画定される取り出しチャンバは一端が開口しており、本体部はさらに、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに取り出しチャンバの開口端を塞ぐ外側に突出するリップ部を備えることができる。また、取り出しトレイは、取り出しトレイが密閉係止位置と取り出し位置との間で枢動するにつれて、外側に突出するリップ部のスロットと摺動係合するように動作可能に位置決めされるタブを含む場合もある。
【0016】
さらに別の実施形態では、本発明は:
カバープレートと、
カバープレートに固定して取り付けられ、カバープレートに面する第1の面とカバープレートから離間した反対面とを有する中間プレートとを備え、カバープレートと中間プレートとは取り出される複数個の製品を収納する構造の収納部を画定し、収納部は平面内で長手方向に伸び、中間プレートは収納部と連通し少なくとも1個の製品が通るサイズの開口部を備え、外側に伸びる係止ボタンは中間プレートの反対面から突出し、係止位置と係止解除位置との間で移動する構造で、弾性的に係止位置に付勢され、外側に伸びるリップ部は中間プレートの反対面から突出し、さらに本発明は、
中間プレートと枢動可能に係合し、中間プレートの開口部と連通する開口端取り出しチャンバを備える取り出しトレイを備える容器を提供する。
【0017】
取り出しトレイは、取り出しチャンバが容器外側からアクセス不可能である密閉係止位置と、取り出しチャンバの開口端が容器外側からアクセス可能である取り出し位置との間で、収納部の長手方向面にほぼ直角な回転軸を中心として枢動する構造である。中間プレートの外側に伸びるリップ部は、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに取り出しチャンバの開口端を塞ぐ。
【0018】
取り出しトレイは、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに、係止ボタンが容器外側からアクセス可能になるように、中間プレートの係止ボタンが通される開口部と、取り出しトレイが取り出し位置にあるときに1個の製品が中間プレートの開口部を通過するのを防ぐように、取り出しチャンバに隣接して位置決めされる1つ以上のリッジ部とをさらに備えることができる。
【0019】
別の態様では、本発明は、容器から少なくとも1個の製品を取り出す方法を提供する。この方法は:
取り出される複数個の製品が入る収納部を画定する本体部であって、収納部は平面内で長手方向に伸び、本体部は外側に伸びる弾性係止ボタンを備えるような本体部と、本体部と枢動可能に係合され、取り出し経路を介して本体部の収納部と連通する取り出しチャンバを備える取り出しトレイとを提供するステップと、
取り出しチャンバが容器外側からアクセス不可能になるように取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに、少なくとも1個の製品を取り出しトレイの取り出しチャンバに案内するステップと、
係止ボタンを押圧するステップと、
係止ボタンを押圧状態で維持しながら、取り出しチャンバが容器外側からアクセス可能になるように、取り出しトレイを取り出し位置まで横方向に枢動させるステップであって、この場合、取り出しトレイの回転軸は収納部の長手方向面にほぼ直角にとする、取り出しトレイを枢動させるステップと、
取り出しチャンバから1個の製品を取り出すステップとを含む。
【0020】
本発明の方法の一実施形態では、容器は、取り出しトレイ内に、本体部の係止ボタンが通り、係止ボタンが容器外側からアクセス可能になる開口部をさらに備え、押圧するステップは、係止ボタンが通る取り出しトレイの開口部の中に係止ボタンを押圧するステップを含む。
【0021】
本発明の方法の別の実施形態では、係止ボタンは、取り出しトレイに面する凹部を備え、取り出しトレイは、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに係止ボタンを係合するように動作可能に位置決めされる可動フラップと、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに凹部を係合するように動作可能に位置決めされる隣接突起部とを備える。本実施形態では、押圧するステップは、突起部が係止ボタンの凹部から外されるように係止ボタンを押圧するためにフラップを押圧するステップを含む。
【0022】
本発明の方法は、係止ボタンが再び取り出し部の開口部を通るように、密閉係止位置に取り出しトレイを枢動させて戻すステップをさらに含むことができる。
【0023】
本発明の概要を説明したが、次に、添付図面を参照する。図面は必ずしも正確な縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】カバーから見た本発明の容器の実施形態の斜視図である。
【図2】取り出しトレイから見た図1の容器の実施形態の斜視図である。
【図3】取り出しトレイの内部から見た図1の容器の実施形態の分解図である。
【図4】カバープレートの内部から見た図1の容器の実施形態の分解図である。
【図5】取り出し位置における図1の容器の実施形態の斜視図である。
【図6】カバーが取り外された、密閉位置における図1の容器の実施形態の斜視図である。
【図7】カバーが取り外された、取り出し位置における図1の容器の実施形態の斜視図である。
【図8】カバーが取り外された、取り出し位置における図1の容器の実施形態の斜視図である。
【図9】カバーが取り外され、取り出しトレイが見えるように中間プレートが透明で表わされた図1の容器の実施形態の上面図である。
【図10】カバーが取り外され、取り出しトレイが見えるように中間プレートが透明で表わされた図1の容器の実施形態の上面図である。
【図11】取り出しトレイから見た図1の別の容器の実施形態の斜視図である。
【図12】取り出しトレイの内部から見た図11の容器の実施形態の分解図である。
【図13】カバープレートの内部から見た図11の容器の実施形態の分解図である。
【図14】カバープレートが取り外された図11の容器の実施形態の斜視図である。
【図15】取り出し位置における図11の容器の実施形態の斜視図である。
【図16】図11の容器の実施形態の断面斜視図である。
【図17】図11の容器の実施形態の断面斜視図である。
【図18】カバーが取り外され、取り出しトレイが見えるように中間プレートが透明で表わされた図11の容器の実施形態の上面図である。
【図19】カバーが取り外され、取り出しトレイが見えるように中間プレートが透明で表わされた図11の容器の実施形態の上面図である。
【図20】追加の係止機能を有する、図1の実施形態と同様の容器の代替形態の分解図である。
【図21】追加の係止機能を有する、図1の実施形態と同様の容器の代替形態の分解図である。
【図22】追加の係止機能を有する、図11の実施形態と同様の容器の代替形態の分解図である。
【図23】追加の係止機能を有する、図11の実施形態と同様の容器の代替形態の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
特定の好適な実施形態を参照して、本発明をより詳細に説明する。これらの実施形態は、本開示物が詳細で完全なものになるように、また当業者に本発明の範囲を伝えるために提供される。実際に、本発明は多くの異なる形で具現化可能であり、本発明は本明細書内で説明される実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は本開示物が適用法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の請求項で使用されるとき、単数形は、文脈が明らかにそれ以外であることを示さない限り、複数の指示対象を含むものとする。
【0026】
本出願に記載の容器の実施形態は、任意の固形製品を収納し取り出すのに使用され得るが、特に、経口消費用の製品に適している。消費財の例として、丸薬や錠剤などの医薬品、シガレットや他の喫煙製品、無煙タバコ製品、キャンディ、ミント菓子、ガムおよび他の菓子製品、スナックなどが含まれる。
【0027】
タバコ製品の例として、ペレット状のタバコ製品(例えば、粉末または加工タバコから作られた圧縮ペレットまたは成形ペレットで、例えば、全体の形状がコイン、円筒、豆形、ペレット、球形、横長形(obloid)、立方体、ビーズなどの形状に形成されたもの)、タバコの押出または成形片(例えば、所望の形状に形成された多層フィルムを含む、ストリップ、フィルムまたはシート状)、固形基材によって担持されるタバコを含有する製品(例えば、基材材料は食用穀物から食用でないセルロースのスティックまで含む)、押出または成形されたタバコ含有ロッドまたはスティック、外殻領域と内核領域とを有するタバコ含有カプセル状物質、ストロー状(例えば、中空に形成された)タバコ含有形状、タバコを入れる小袋またはパケット(例えば、噛みタバコ状製品)、タバコ含有ガム片などが含まれる。
【0028】
本発明の容器に詰めることができる無煙タバコ組成物の例は、米国特許第1,376,586号明細書(Schwartz)、米国特許第3,368,567号明細書(Speer)、米国特許第4,513,756号明細書(Pittmanら)、米国特許第4,606,357号明細書(Dusekら)、米国特許第4,821,749号明細書(Toftら)、米国特許第5,167,244号明細書(Kjerstad)、米国特許第5,387,416号明細書(White)、米国特許第6,668,839号明細書(Williams)、米国特許出願公開第2005/0244521号明細書(Stricklandら)、米国特許出願公開第2006/0191548号明細書(Stricklandら)、米国特許出願公開第2007/0186942号明細書(Stricklandら)、米国特許出願公開第2008/0029110号明細書(Dubeら)、米国特許出願公開第2008/0029116号明細書(Robinsonら)に記載されている。タバコ含有ガムの例は、米国特許第4,624,269号明細書(Storyら)、米国特許第4,975,270号明細書(Kehoe)、米国特許第4,802,498号明細書(Ogren)に記載されている。無煙タバコ製品を詰めるさまざまな様式または方法は、米国特許出願公開第2004/0217024号明細書(Amarpら)、米国特許出願公開第2006/0118589号(Amarpら)、国際公開第2005/016036号(Bjorkholm)、国際公開第2006/034450号パンフレット(Budd)、国際公開第2007/017761号パンフレット(Kutschら)、国際公開第2007/067953号パンフレット(Sheveleyら)に記載されている。上述の参考文献の全ては、内容全体が参照として本明細書内に組み込まれる。
【0029】
本発明の容器内に入れられる製品として使用される無煙タバコ組成物は、タバコ(一般には、微粒子型)、甘味料、結合剤、着色料、pH調整剤、フィラー、香味剤、分解助剤、酸化防止剤、口腔ケア添加剤、防腐剤などの成分を含む場合が多い。例えば、米国特許出願公開第2007/0186941号明細書(Holtonら)を参照されたい。この文献の内容全体が参照として本明細書内に組み込まれる。
【0030】
収納され取り出される製品のサイズや形状はさまざまなサイズや形状にすることができる。製品の形状の例は、丸薬、錠剤、球形、ストリップ、フィルム、シート、コイン、立方体、ビーズ、卵形、横長形(obloid)、円筒、豆形、スティック、またはロッド状の形状を含む。製品の断面形状はさまざまであり、形状の例は、円、正方形、楕円、長方形などの形状を含むことができる。製品の寸法は、その断面形状に応じて変わる場合が多い。一実施形態では、製品はペレットまたは豆状で、その長さおよび幅は、約3mmから約20m、より一般的には、約5mmから約12mmである。別の実施形態では、製品は長さが約50mmから100mm(より一般的には、約60mmから約80mm)、直径が約2mmから8mm(より一般的には、約3mmから6mm)のロッド状である。
【0031】
本発明の容器の外表面の形状はさまざまな形状にすることができる。図示された容器の実施形態は特定の外形を有するが、他の外表面のデザインを有する容器も使用可能である。例えば、本発明の容器の側面や縁部は扁平、曲面、または傾斜面にしてもよく、容器外側の複数の面または縁部は凹面または凸面としてもよい。さらに、容器の対向する側面、端部、または縁部は平行にしてもよいし、または容器が1次元または多次元において次第に狭くなるように非平行にしてもよい。
【0032】
本明細書で説明される容器の寸法は、本発明の範囲から逸脱せずにさまざまな寸法にすることができる。しかしながら、好適な実施形態では、本発明の容器は携帯での操作や動作に適したサイズの容器として示されている。このような携帯型容器の実施形態の寸法の例として、長さが約25mmから約200mm、より一般的には約50mmから約150mm、もっと多く見られるのは約80mmから約120mmが挙げられる。幅の例として、約10mmから約100mm、より一般的には約20mmから約80mm、最も多く見られるのは、約30mmから約60mmが挙げられる。本明細書で使用されるとき、長さおよび幅は、容器の主要面を画定する容器の主な寸法を指す。本発明の携帯型容器の実施形態の深さの例として、約5mmから約50mm、より一般的には約8mmから約30mm、最も多く見られるのは約10mmから約20mmが挙げられる。
【0033】
本発明の容器内に収納される固形製品の数も、容器のサイズや製品1個のサイズに応じてさまざまな数にすることができる。一般には、収納される製品の個数は、約5個から約100個、より一般的には約10個から約50個、最も多く見られるのは約15個から約30個とさまざまである。
【0034】
容器の構成材料もさまざまな材料とすることができる。材料の例として、金属、木、合成プラスチックの材料が挙げられる。一般には、所望の形状に押出および/または成形できる、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミドなどのポリマー材料が使用される。
【0035】
特定の実施形態では、本発明の容器は、チャイルドレジスタンスや製品の定量取り出しなどの複数の利点のある機能を組み合わせる。特に、本発明の容器の特定の実施形態は、容器の取り出しチャンバを密閉係止位置で解除可能に係止するチャイルドレジスタンス係止機構を含む。例えば、係止ボタンを押圧するステップと取り出しトレイを横方向にスライドさせて製品が取り出されるように露出するステップとを含む一連の操作によって、係止機構は解除され、製品が取り出される。本発明の容器は、特定の実施形態では、一回につき1個のみの製品が取り出しチャンバに入るように1個の製品が通るサイズの取り出し経路を設けることによって、製品の定量取り出しを提供する。
【0036】
本明細書では、本発明の特定の好適な実施形態は、1個の製品の定量取り出しについて説明されている。この製品は、例えば、消費一回分の無煙タバコ製品、消費一回分の菓子製品またはスナック製品、または単一用量分の医薬製品とすることができる。しかしながら、本発明は、製品が複数個のように多量に取り出される実施形態も含む。例えば、本明細書内で記載されている取り出し開口部および取り出しチャンバは、必要に応じて、1個より多い製品のスペースを確保するサイズにすることができる。
【0037】
図1から図10は、丸薬や錠剤の形状の製品を収納および取り出しに特に適した容器の実施形態10を示している。図1、図2で示されるように、本発明の容器10の一実施形態は、カバープレート12を含み、カバープレート12は、本明細書で説明される係止解除および取り出し動作のときに容器を指で操作する使用者能力を高めるオプションの窪み14を含んでもよい。さらに、容器10は、取り出しトレイ22と、カバープレート12と取り出しトレイ22との間に挟まれた中間プレート18とを備える。
【0038】
図3の分解図に示されるように、中間プレート18は、取り出される製品を収納するための収納部24を画定する内壁30を有する。収納部24はカバー12に面し、カバー12はさらに中間プレート18の内壁30と結合する内壁38を含んで、収納部24を囲撓する(図4参照)。
【0039】
中間プレート18は、収納部24と取り出しトレイ22の取り出しチャンバ56との間の取り出し経路を提供する取り出し開口部26さらに含む。一般には、取り出し開口部26は、収納される製品の1個のみが開口部を通って取り出しチャンバ56に入るようなサイズおよび構造にされるが、一回につきそれより多い個数の製品が通る構造にすることも可能である。
【0040】
中間プレート18は、取り出しトレイ22に面する中間プレートの表面から伸びる係止ボタン28をさらに含む。図3、図4で示されるように、係止ボタン28は、係止ボタンが中間プレート18から遠位の位置に弾性的に付勢されるようにヒンジ式で中間プレート18に取り付けられるが、係止ボタン28は容器10の使用者によって中間プレート18に向かって押圧されることができる。
【0041】
中間プレート18は、カバー12に面する中間プレートの表面から伸びる突起部50をさらに含む。突起部50は、図4に示されるカバープレート12の孔48に圧入または嵌め込む構造である。これは、中間プレート18をカバープレート12に固定係合する方法の一例である。しかしながら、本発明の範囲から逸脱せずに、これらの2つのプレートを互いに取り付ける他の方法が図示されている機構と置き換えられてもよい。
【0042】
中間プレートは、取り出しトレイ22に向かって中間プレートの1つの縁部から伸びるリップ部44をさらに含む。リップ部44は、図4に示されるように、スロット52を含む。スロットは、取り出しトレイ22のタブ54を係合する構造である。スロットは、容器10が密閉係止位置と開口取り出し位置との間で移動されるにつれて、タブ54が移動できるようなサイズである。
【0043】
中間プレート18は、取り出しトレイ22に向かって伸び、取り出しトレイの枢動コネクタ36を係合する構造の枢動コネクタ34をさらに含む。図示されている実施形態では、枢動コネクタ34、36は、インターロックしてその間で回転運動を可能にするフランジ突出部を含む。
【0044】
取り出しトレイ22は、中間プレート18に向かって伸びる外部側壁40と、取り出しチャンバ56を画定する内壁58とをさらに含む。図示されるように、取り出しチャンバ56は、取り出される製品が取り出しチャンバから使用者の手に滑り出るように開口端を有するのが好ましい。取り出しトレイ22は、係止ボタン28が容器10の外側からアクセス可能になるように、係止ボタンを受けるための開口部46をさらに含む。また、取り出しトレイ22は、取り出しチャンバ56に隣接した一連のリッジ部42を含んでもよく、リッジ部が動作可能に位置決めされて、容器が開口取り出し位置にあるときに、収納されている製品が中間プレート18の開口部26を通過するのを防ぐようにしてもよい。
【0045】
取り出しトレイ22は、取り出しトレイが取り出し位置にあるときに、係止ボタン28を収容するようになされたボタン収容部または領域60をさらに含む。この収容部60は、係止ボタンが容器10の係止解除するために押圧された後に入る領域を有する。
【0046】
中間プレート18の一端から伸びるリップ部44は、容器10が密閉係止位置にあるときに、取り出しチャンバ56の開口端まで伸びるようになっており、取り出しチャンバ56内の製品は容器が開けられるまで取り出しチャンバ内に残ることになる。
【0047】
図5は、取り出し位置にあるときの図1の容器を示す図であり、1個の製品16が取り出しチャンバ56内にある状態を示している。
【0048】
図6から図8は、容器が密閉係止位置から開口取り出し位置まで移動するときの中間プレートと取り出しトレイとの相互作用を示す図である。図6では、カバーが取り外された状態で、複数個の製品16が入っている収納部24が示されている。図6の容器は、密閉係止位置にある。図示されるように、取り出しトレイ22のタブ54は中間プレート18のスロット52内に位置する。タブ54は、容器が密閉係止位置にあるときに第1の位置にある。
【0049】
図7、図8は、取り出しトレイ56に1個の製品16を有する、開口取り出し位置の容器を示す。図示されるように、取り出しトレイ22が取り出し位置まで回転されるにつれて、取り出しトレイのタブ54は取り出しチャンバと同じ移動方向に中間プレートのスロット52内の第2の位置まで移動する。取り出しトレイ22のタブ54と中間プレート18のスロット52との相互作用が、係止位置と取り出し位置との間の移動をコントロールし、取り出しトレイの回転運動が所望の取り出し位置を越えるのを防ぐ。
【0050】
図7、図8に示されるように、取り出しトレイ22のリッジ部42は、中間プレート18の取り出し開口部26の真下に位置決めされる。したがって、図示されるように、容器がこの位置にあるときに、これ以上の個数の製品16が収納部24から出てしまう可能性がない。
【0051】
図9、図10はさらに、容器10の密閉位置と取り出し位置との間の移動を示し、中間プレート18の真下にある取り出しトレイ22の移動を破線で示している。図示されるように、取り出しトレイ22のタブ54は、取り出しトレイが密閉位置から取り出し位置まで移動するにつれて、第1の位置から第2の位置に移動し、リッジ部42は、取り出しトレイが2つの位置の間で回転するにつれて取り出し開口部26の真下位置まで移動して、これ以上の個数の製品16が収納部24から出てしまうのを防ぐ。
【0052】
図11から図19は、本発明の容器10の第2の実施形態を示す図である。図11から図19に示された容器10’は、ロッド状の製品を取り出す構造である。製品の形状以外は、図11から図19に示されている容器10’は図1から図10の容器10の実施形態と同じように動作する。図1から図10の容器10の要素と類似した容器10’の実施形態の要素は、同じ要素番号にダッシュ記号を付与して表示されている。
【0053】
特に、容器10’も同様に、カバープレート12’と、取り出しトレイ22’と、中間プレート18’とを含み、中間プレートは取り出しトレイの取り出しチャンバ56’の端部に伸びるリップ部44’を含む。容器10’は、容器外側からアクセス可能で、容器の係止を解除して、容器を取り出し位置まで移動させるために操作可能な係止ボタン28’をさらに含む。図12、図13に示されるように、収納部24’は、中間プレート18’の内壁30’とカバープレート12’の内壁38’とによって画定される。本実施形態では、カバープレート12’の内壁38’は覆うように中間プレート18’の内壁30’まで伸びることに留意されたい。取り出しトレイの外部側壁40’は、中間プレート18’に向かって伸びる。
【0054】
図示されるように、一実施形態では、カバープレート12’と中間プレート18’とは、タブ48’と孔50’との相互作用によって固定係合される。図1から図10で説明された実施形態と同様に、容器10’は枢動コネクタ34’、36’の係合部を含み、これにより取り出しトレイ22’が中間プレート18’に対して回転することができる。係止ボタン28’は、取り出しトレイ22’の開口部46’を通る。取り出しチャンバ56’は、1本のロッド状製品を受ける構造である。中間プレート18’は、1本の製品16’が取り出しチャンバに移動できるように、取り出しチャンバ56’と連通するロッド状開口部26’を含む。
【0055】
容器10’はさらに、取り出しチャンバ56’に隣接した複数のリッジ部42’を含み、リッジ部は、容器が取り出し位置にあるときに、1本の製品16’が取り出しチャンバに落ちるのを防ぐように位置決めされる。リッジ部42’は、取り出しトレイ22’が取り出し位置まで回転するときに、取り出し開口部26’の真下の位置まで移動する。
【0056】
動作時に、上述した容器10、10’の特定の実施形態は、製品の1個の定量取り出しを行うことができる。容器の使用者は、必要に応じて、1個の製品が確実に取り出しチャンバ内に位置するように容器を操作することができる。この操作は、一般には、密閉係止位置にあるときに、確実に重力が製品を取り出し位置まで持ってくるようにする容器の単純な移動を伴う。このとき、係止ボタンは、係止ボタンが取り出しトレイ内部の位置に移動して、これ以上取り出しトレイの回転移動を制限しないように、押圧される。係止ボタンはこの位置で、使用者は取り出しトレイが枢動軸を中心として取り出し位置まで横方向に回転するように、取り出しトレイを回転操作することができる。この場合、取り出しチャンバは容器の外側に対して開口している。この位置では、中間プレートのリップ部は、取り出しチャンバの開口端を塞がなくなり、使用者は取り出しチャンバにアクセスして、取り出される1個の製品を受け取ることができる。
【0057】
密閉係止位置と開口取り出し位置との間の取り出しトレイの回転移動は、収納部の主要面にほぼ直角な回転軸、つまり容器の長手方向面にほぼ直角な回転の軸を中心とした回転を伴う。さらに、図示されるように、取り出しトレイの回転移動の結果、容器の上面または底面から離れる移動ではなく、容器の側面から離れる取り出しチャンバの横方向の移動につながる。
【0058】
上述したように、取り出し位置では、容器は製品の複数個が収納部から取り出し位置までさらに移動するのを防ぐ。製品が使用者によって受け取られると、取り出しトレイは元の密閉係止位置に回転して戻されて、係止ボタンが再び取り出しトレイの開口部を通り、さらなる回転移動を防ぐ。その後、必要に応じて、収納されている製品のさらなる個数を取り出すために、上述のプロセスが繰り返される。
【0059】
図1から図10の実施形態と同様の容器の代替形態が、図20、図21に示されており、図11から図19の実施形態と同様の容器の代替形態が図22、図23に示されている。図示されるように、代替形形態は、図20、図21を参照して説明される追加の係止機能を含む。図22、図23内の類似の構成要素はダッシュ記号を付与して示される。追加の係止機能は、係止ボタン28内の凹部74を含み、凹部74は容器10が密閉係止位置にあるときに、取り出しトレイ22の突起部68を受ける構造である。凹部74は、係止ボタン28のヒンジ部を部分的に通ってもよいし、またはヒンジ部を完全に通る開口部の形にすることができる。突起部68は、凹部74にインターロックできるサイズであり、傾斜面または角度のついた面を含む形状にして、突起部との係合解除された係止解除位置から突起部が凹部内にある係止位置までの係止ボタン28の移動を容易にするのが好ましい。凹部74の断面形状は、突起部68の形状に応じてさまざまな形状とすることができる。この形状の例として、円、半円の形状が挙げられる。
【0060】
図1から図10の実施形態とは異なり、係止ボタン28は取り出しトレイ22の開口部を通らない。その代わり、取り出しトレイは、弾性可動フラップ64を含む。フラップ64は、容器が密閉係止位置にあるときに、フラップが押されると係止ボタン28を係合するように動作可能に位置決めされる。図示されるように、フラップ64は突起部68に隣接して位置決めされる。動作時に、使用者がフラップ64を押すと、フラップ64が容器の内部に向かって動いて係止ボタン28を係合する構造である。使用者は、係止ボタン28内の凹部74から突起部68を外すのに十分な距離だけフラップ64を内側に偏向させる。この時点で、使用者は、図1から図10の実施形態に関して説明したのと同じ方法で取り出しトレイ22を回転させることができる。フラップ64の内表面も、図23のリッジ部として示される突起部76を含むことができる。突起部76は、フラップと係止ボタン28との係合を容易にすることができ、突起部68から係止ボタンを外すのにフラップが移動しなければならない距離を短くできる。
【0061】
追加の係止機能以外に、図20、図21の実施形態は図1から11の実施形態とは、収納部の構造および収納部が取り出しチャンバと連通する形も異なる。図示するように、中間プレート18は、収納開口部72と、取り出しトレイに面する中間プレートの面から突出する側壁66とを含む。したがって、収納部は側壁66およびカバープレート(図示せず)に面する対向側壁30の両方と、カバープレートおよび取り出しトレイの両方の内表面とによって画定される。図1から図10の実施形態とは異なり、取り出しチャンバ56と連通する中間プレート18の開口部がない。その代わりに、収納部は中間プレート全体に広がり、取り出しチャンバ56と収納部との間で側方の経路が作られる。図20、図21の実施形態はさらに、容器が開口取り出し位置にあるときに、製品の複数個が取り出しチャンバに向かってさらに移動するときに取り出し経路を遮断する壁部材70を含む。
【0062】
最終の包装プロセスの一環として、本発明の取り出し容器が所望の製品で満たされると、容器はフィルム材料で包装され、または密閉され、またはこのようなフィルム材料で収縮包装される。本発明に有用な外装材料は、さまざまな材料にすることができる。一般には、包装材料は、美観、透明度、扱いやすさ、望ましい遮断性(例えば、酸素または放射物に曝されることから保護する、または水分の損失から保護する)などの要因に基づいて選択される。包装材料は、積層フィルム(例えば、同時押出の積層フィルム)のようなフィルムの形態であるのが好ましい。フィルム材料または積層フィルムの構成材または層に使用される代表的な材料として、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体、延伸ポリプロピレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ二塩化ビニリデン、テレフタル酸ポリエステル、メタクリル酸エチレン共重合体、メタロセン鎖状低密度ポリエチレン、セルロース材料(例えば、セロファン)などが挙げられる。包装材料の例は、プラスチック/金属のフィルム、紙被覆のプラスチック/金属のフィルム、プラスチック積層フィルムなどとすることができる。米国特許出願公開第2008/0029116号明細書(Robinsonら)は、適切な包装材料の例を開示している。
【0063】
本発明が関係する当業者には、上述の説明や関連図面に示されている技術の利点を有するような本明細書で記載されている本発明の多くの変更や他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本発明は、開示されている特定の実施形態に限定されるものではなく、変更や他の実施形態は添付の請求項の範囲に含まれるものとすることは理解されたい。本明細書では特有の用語が使用されているが、包括的な意味で説明のためだけに使用されており、限定するために使用されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り出し容器であって、
取り出される複数個の製品を収納する構造の収納部であって、平面内で長手方向に伸びる収納部と、
少なくとも1個の製品を受ける取り出しチャンバであって、密閉係止位置と取り出し位置との間で移動する構造の取り出しチャンバと、
収納部と取り出しチャンバとの間の取り出し経路であって、少なくとも1個の製品が通るサイズの取り出し経路と、
密閉係止位置で、解除可能に取り出しチャンバを係止するようになされた係止機構と、
取り出しチャンバが取り出し位置にあるときに、取り出し経路を遮断するために動作可能に位置決めされる遮断部材とを備え、
取り出しチャンバが、取り出しチャンバの回転軸が収納部の長手方向面にほぼ直角になるように、密閉係止位置と取り出し位置との間で横方向に枢動する容器。
【請求項2】
係止機構が、押圧されて取り出しチャンバを密閉係止位置から解除するボタンを備える、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
遮断部材が、取り出しチャンバに隣接して、取り出しチャンバが取り出し位置にあるときに、取り出し経路を遮断するように動作可能に位置決めされる1つ以上のリッジ部を備える、請求項1に記載の容器。
【請求項4】
取り出し経路が、1個の製品が通るサイズである、請求項1に記載の容器。
【請求項5】
収納部を画定する本体部であって、外方向に伸びる弾性係止ボタンを備える本体部と、
本体部と枢動可能に係合され、取り出し経路を介して本体部の収納部と連通した取り出しチャンバを備える取り出しトレイであって、取り出しチャンバが容器外側からアクセス不可能である密閉係止位置と取り出しチャンバが容器外側からアクセス可能である取り出し位置との間で、収納部の長手方向面にほぼ直角な回転軸を中心に枢動する構造である取り出しトレイとを備える、請求項1に記載の容器。
【請求項6】
取り出しトレイが、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに、係止ボタンが容器外側からアクセス可能になるように、本体部の係止ボタンが通る開口部をさらに備える、請求項5に記載の容器。
【請求項7】
取り出しトレイが、取り出しチャンバに隣接して位置決めされ、取り出しトレイが取り出し位置にあるときに取り出し経路を遮断する構造の1つ以上のリッジ部をさらに備える、請求項5に記載の容器。
【請求項8】
取り出しトレイによって画定される取り出しチャンバが、一端で開口しており、本体部が、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに、取り出しチャンバの開口端を塞ぐ外側に突出するリップ部をさらに備える、請求項5に記載の容器。
【請求項9】
取り出しトレイが、本体部を係合して、取り出しトレイの枢動動作を案内するタブを有する、請求項5に記載の容器。
【請求項10】
カバープレートと、
カバープレートに固定して取り付けられ、カバープレートに面する第1の面とカバープレートから離間した反対面とを有する中間プレートとを備え、カバープレートと中間プレートとが収納部を画定し、中間プレートが収納部と連通し少なくとも1個の製品が通るサイズの開口部を備え、外側に伸びる係止ボタンが反対面から突出し、係止位置と係止解除位置との間で移動する構造で、弾性的に係止位置に付勢され、外側に伸びるリップ部が反対面から突出し、さらに、
中間プレートと枢動可能に係合し、中間プレートの開口部と連通する開口端取り出しチャンバを備える取り出しトレイであって、取り出しチャンバが容器外側からアクセス不可能である密閉係止位置と取り出しチャンバの開口端が容器外側からアクセス可能である取り出し位置との間で、収納部の長手方向面にほぼ直角な回転軸を中心に枢動する構造である取り出しトレイを備え、
中間プレートの外側に伸びるリップ部が、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに、取り出しチャンバの開口端を塞ぐ、請求項1に記載の容器。
【請求項11】
取り出しトレイが、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに、係止ボタンが容器外側からアクセス可能になるように、中間プレートの係止ボタンが通される開口部と、取り出しトレイが取り出し位置にあるときに、中間プレートの開口部を1個の製品が通過するのを防ぐように、取り出しチャンバに隣接して位置決めされる1つ以上のリッジ部とをさらに備える、請求項10に記載の容器。
【請求項12】
取り出しトレイが、取り出しトレイが密閉係止位置と取り出し位置との間で枢動するにつれて、外側に突出したリップ部のスロットを摺動可能に係合するように動作可能に位置決めされるタブをさらに備える、請求項10に記載の容器。
【請求項13】
取り出しトレイが、取り出しトレイが取り出し位置にあるときに係止ボタンを収容するようになされたボタン収容部をさらに備える、請求項5から12のいずれか一項に記載の容器。
【請求項14】
取り出しトレイが、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに係止ボタンを係合するように動作可能に位置決めされるフラップを備える、請求項5から12のいずれか一項に記載の容器。
【請求項15】
係止ボタンが、取り出しトレイに面する凹部を備え、取り出しトレイが、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに凹部を係合するように動作可能に位置決めされる突起部を備える、請求項5から12のいずれか一項に記載の容器。
【請求項16】
係止ボタンが取り出しトレイに面する凹部を備え、取り出しトレイが、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに係止ボタンを係合するように動作可能に位置決めされる可動フラップと、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに凹部を係合するように動作可能に位置決めされる隣接突起部とを備え、その結果、フラップを押圧することで係止ボタンを押圧し、係止ボタンの凹部から突起部を外すことになる、請求項5から12のいずれか一項に記載の容器。
【請求項17】
製品が、丸薬、錠剤、球形、シート、コイン、立方体、ビーズ、卵形、横長形、豆形、スティック、またはロッドから成る群から選択される形状を特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載の容器。
【請求項18】
製品が、医薬品、喫煙製品、無煙タバコ製品、スナック製品、菓子製品から成る群から選択される、請求項1から16のいずれか一項に記載の容器。
【請求項19】
製品が無煙タバコ製品である、請求項1から16のいずれか一項に記載の容器。
【請求項20】
製品が、医薬品、キャンディ、ミント菓子、ガムから成る群から選択される、請求項1から16のいずれか一項に記載の容器。
【請求項21】
容器から製品を取り出す方法であって、
取り出される複数個の製品が入る収納部を画定する本体部であって、収納部が平面内で長手方向に伸び、本体部が外側に伸びる弾性係止ボタンを備えるような本体部と、本体部と枢動可能に係合され、取り出し経路を介して本体部の収納部と連通する取り出しチャンバを備える取り出しトレイとを備える容器を提供するステップと、
取り出しチャンバが容器外側からアクセス不可能になるように取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに、少なくとも1個の製品を取り出しトレイの取り出しチャンバに案内するステップと、
本体部の係止ボタンを押圧するステップと、
係止ボタンを押圧状態で維持しながら、取り出しトレイを取り出しチャンバが容器外側からアクセス可能になる取り出し位置まで横方向に枢動させるステップであって、この場合、取り出しトレイの回転軸が収納部の長手方向面にほぼ直角に、取り出しトレイを枢動させるステップと、
取り出しチャンバから少なくとも1個の製品を取り出すステップとを含む、方法。
【請求項22】
容器が、本体部の係止ボタンが通る開口部であって、係止ボタンが容器外側からアクセス可能になる開口部をさらに備え、押圧するステップが、係止ボタンが通る取り出しトレイの開口部の中に係止ボタンを押圧するステップを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
係止ボタンが、取り出しトレイに面する凹部を備え、取り出しトレイが、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに係止ボタンを係合するように動作可能に位置決めされる可動フラップと、取り出しトレイが密閉係止位置にあるときに凹部を係合するように動作可能に位置決めされる隣接突起部とを備え、押圧するステップが、突起部が係止ボタンの凹部から外されるように係止ボタンを押圧するためにフラップを押圧するステップを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
係止ボタンが再び取り出し位置の開口部を通るように、元の密閉係止位置に取り出しトレイを枢動させて戻すステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2011−514868(P2011−514868A)
【公表日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−549850(P2010−549850)
【出願日】平成21年3月4日(2009.3.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/036015
【国際公開番号】WO2009/111554
【国際公開日】平成21年9月11日(2009.9.11)
【出願人】(505191869)アール・ジエイ・レイノルズ・タバコ・カンパニー (36)
【Fターム(参考)】