説明

受付案内装置

【課題】顧客による担当者を指定した受付を行うことができるとともに、特別な顧客に対して十分なサービスを提供できる受付案内装置を提供する。
【解決手段】操作指定部11と、受付番号が印字された整理券を発券する発券部14と、受付番号を発行して発券部14による発券制御を行う制御部34と、顧客の認証情報を読込み可能なカードリーダ17と、読み込まれた顧客の認証情報を、顧客の認証情報と当該顧客を応対する応対担当者の担当者情報とが関連付けられて登録されているデータベース32から検索する担当者検索部37と、検索された顧客の認証情報に関連付けられている担当者情報に基づいて、応対担当者を決定する応対担当者決定部39と、決定した応対担当者と前記受付番号とが関連付けられて受付情報として登録される受付情報登録部33と、受付情報を表示する来店情報表示操作部20とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、銀行や証券会社など金融機関に設置され来店した顧客の受付・案内を行う受付案内装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスプレイ上に預金、振込み、両替、融資等の業務の名称を表示し、来店した顧客がディスプレイ上のタッチパネルによって業務の名称を選択すると、選択された当該業務に応じた受付番号が印字されている受付カードを発券して、順番がくると報知器によって受付番号をアナウンスして顧客を窓口に誘導する受付案内装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−320482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の受付案内装置では、顧客が担当者を指定することができないため、フロアマネージャーなどのフロア担当者を介して順番待ちの受付を行い個別に呼び出して貰わなければならず、受付手順が煩雑になるという課題がある。
さらに、従来の受付案内装置では、受付順に呼び出されるように設定されているため、特別な顧客に対して十分なサービスを提供することができないという課題がある。
【0005】
そこで、この発明は、担当者を指定した受付を容易に行うことができるとともに、特別な顧客に対して十分なサービスを提供できる受付案内装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、顧客による受付操作が可能な受付操作手段(例えば、実施の形態における操作指定部11)と、前記受付操作手段の受付操作結果に基づいて受付番号が印字された整理券を発券する発券手段(例えば、実施の形態における発券部14)と、前記受付操作手段の受付操作結果に基づいて受付番号を発行して前記発券手段による発券制御を行う制御手段(例えば、実施の形態における制御部34)と、顧客の認証情報を読込み可能な認証情報読込手段(例えば、実施の形態におけるカードリーダ17)と、該認証情報読込手段によって読み込まれた顧客の認証情報を、顧客の認証情報と当該顧客を応対する応対担当者の担当者情報とが関連付けられて登録されているデータベース(例えば、実施の形態におけるデータベース32)から検索する認証情報検索手段(例えば、実施の形態における担当者検索部37)と、該認証情報検索手段で検索された顧客の認証情報に関連付けられている担当者情報に基づいて、応対担当者を決定する応対担当者決定手段(例えば、実施の形態における応対担当者決定部39)と、該応対担当者決定手段により決定した応対担当者と前記受付番号とが関連付けられて受付情報として登録される受付情報登録手段(例えば、実施の形態における受付情報登録部33)と、前記受付情報登録手段に登録されている前記受付情報を表示する受付情報表示手段(例えば、実施の形態における来店情報表示操作部20)と、前記受付操作手段の操作に連動して当該操作を行っている顧客を撮像する撮像手段(例えば、実施の形態におけるカメラ15)と、該撮像手段により撮像された映像を表示可能なモニタ(例えば、実施の形態におけるカメラモニタ24)と、前記受付操作手段による受付操作が行われた旨を報知する報知手段(例えば、実施の形態におけるチャイム23)と、前記撮像手段によって撮像された顧客の映像を、当該顧客による前記受付操作手段の操作に基づいて発券された整理券の前記受付番号に関連付けて記憶する記憶手段(例えば、実施の形態における映像記憶部31)と、前記受付番号の指定操作が可能な受付番号指定手段(例えば、実施の形態におけるタッチパネル22)と、該受付番号指定手段により受付番号の指定がなされた場合に、当該受付番号に関する予約情報の有無を判定する窓口予約判定手段(例えば、実施の形態における予約状況判定部41)とを備え、前記窓口予約判定手段による判定の結果、予約情報が有ると判定された場合には、前記受付番号指定手段によって指定された受付番号の報知を行い、予約情報が無いと判定された場合には、前記受付番号指定手段によって指定された受付番号に関連付けられて前記記憶手段に記憶されている映像を前記モニタに表示させることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の発明において、前記認証情報検索手段によって検索された認証情報に関連付けられて登録されている担当者情報には、予め定められた一の担当者の情報が含まれており、前記応対担当者決定手段は、当該一の担当者を応対担当者として決定することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記認証情報検索手段によって検索された認証情報に関連付けられて登録されている担当者情報から過去に顧客の応対を行った応対担当者の応対回数を特定する応対回数特定手段(例えば、実施の形態における応対回数特定部38)を備え、前記応対担当者決定手段は、前記応対回数特定手段によって特定された応対回数が最も多い担当者を応対担当者として決定することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載した発明は、請求項3に記載の発明において、前記応対担当者決定手段は、前記応対回数特定手段によって特定された応対回数のうち、最も多い応対回数を基準に所定の範囲内の応対回数の担当者が複数いる場合、当該所定の範囲内の応対回数の担当者の中から前記受付操作手段によって選択操作を行わせ、該受付操作手段によって選択された担当者を応対担当者として決定することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載した発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の発明において、前記応対担当者決定手段は、前記受付情報登録手段に登録されている担当者毎の受付数を計数する計数手段(例えば、実施の形態における計数部40)を備え、該計数手段によって計数された受付数が所定の受付数を下回る担当者の中から応対担当者を決定することを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載した発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の発明において、窓口の予約を受付ける窓口予約手段(例えば、実施の形態におけるタッチパネル22)を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、受付操作手段によって受付操作が行われて発券手段で整理券が発券される際に、認証情報読込手段によって読み込まれた顧客の認証情報を、認証情報検索手段により応対担当者の担当者情報と顧客の認証情報とが関連付けられて登録されているデータベースの中から検索し、当該検索された認証情報に関連付けられた担当者情報に基づいて応対担当者決定手段で応対担当者を決定することができるため、担当者を指定した受付を容易に行うことができる。
【0013】
また、応対担当者決定手段によって決定された応対担当者に受付番号を関連付けて受付情報として受付情報登録手段に登録して当該受付情報を受付情報表示手段で表示することができるため、各担当者は自分が応対担当者決定手段で応対担当者として決定されたことを受付情報表示手段の受付情報を確認することで認識するができ、したがって、迅速に特別な顧客の応対を行ってサービスの向上を図ることができる効果がある。
【0014】
また、受付操作を行っている顧客を撮像手段により撮像して、受付操作手段の操作を報知手段により報知しつつ、顧客の映像をモニタに表示することができるため、例えば、担当者は報知手段による報知によって、顧客が来店して受付操作手段により操作を行っていることを認識することができるとともに、モニタにより顧客の映像を確認して自分の担当する顧客か否かを確認することができるため、自分の担当する顧客の場合には、迅速に対応することが可能となる。
【0015】
また、モニタに表示された顧客に複数の担当者がいる場合であっても、上述の報知手段による報知、および、モニタへの顧客の映像の表示を行うとともに、受付情報表示手段に表示された受付情報を各担当者がみて、決定した応対担当者を認識することができるため、決定された応対担当者による迅速な顧客対応を行うことができる。したがって、応対担当者を指定した受付を容易に行うことができるとともに、特別な顧客に対するサービスの向上を図ることができる効果がある。
【0016】
さらに、顧客の映像を受付番号に関連付けて記憶手段に記憶させて、窓口予約判定手段により予約がされていないと判定された受付番号が受付番号指定手段により指定された場合には、モニタに顧客の映像を表示することができるため、顧客が受付操作を行っているときに担当者が不在であっても、例えば、担当者が戻ってきたときに、受付情報表示手段を見て自分が指定されていることを確認した後に、顧客を映像で確認して窓口の予約を行うことができる。
【0017】
また、例えば、予め顧客と約束をしている場合などには、担当者は、映像を確認することなしに顧客が誰であるのかを推測できるため、この場合、タッチパネル22で窓口の予約を行った後に受付番号の指定を行うことで、映像による顧客の確認を省略して受付番号の報知を行い迅速に顧客を窓口に誘導することができ、この結果、更なるサービス向上を図ることができる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、認証情報に関連付けられて登録されている担当者情報に基づいて一の担当者を応対担当者として決定することができるため、特定の顧客を応対する応対担当者を常に同一の担当者とすることができ、したがって、顧客が応対担当者の決定操作を行うことなしに応対担当者を決定することができるため、担当者を指定する受付操作の操作手順が簡略化され、更なるサービス向上を図ることができる効果がある。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、応対回数特定手段により、認証情報検索手段で検索された認証情報に登録されている担当者情報に基づいて過去に顧客の応対を行った担当者毎の応対回数を特定して、応対回数が最も多い担当者を応対担当者として決定することができるため、例えば、担当者情報に一の担当者の情報が含まれていない場合でも、顧客の応対に最も適している担当者を自動的に応対担当者として決定することができるため、サービスの向上を図ることができる効果がある。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の効果に加え、応対回数特定手段で特定された応対回数のうち、最も多い応対回数を基準とした所定の範囲内の応答回数の担当者の中から、受付操作手段によって顧客に所望の担当者を選択させて、応対担当者決定手段により当該担当者を応対担当者として決定することができるため、顧客の希望に合致した担当者を容易に応対担当者として決定することができ、したがって、更なるサービスの向上を図ることができる効果がある。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の何れか一項の効果に加え、受付情報登録手段に登録されている担当者のうち、受付数が所定の受付数を下回る担当者、つまり、担当者毎の順番待ちの人数が所定の人数よりも少ない担当者の中から、応対担当者を決定することができるため、顧客の待ち時間が長くなるのを防止して更なるサービス向上を図ることができる効果がある。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、担当者は受付情報表示手段に表示されている受付情報を確認してから顧客の応対を行う窓口を予約することができるため、装置の商品性を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態における受付案内装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における受付発券機の操作指定部で表示される予約有無選択画面の正面図である。
【図3】本発明の実施の形態における受付発券機の操作指定部で表示される担当者指定画面の正面図である。
【図4】本発明の実施の形態における受付カードの正面図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるデータベースの識別番号と担当者情報とのテーブルである。
【図6】本発明の実施の形態における顧客来店情報画面の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、この発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、この実施形態の受付案内装置の全体構成を概略的に示したものである。この受付案内装置は、銀行や証券会社等、金融機関の店舗内に設置され、来店した顧客の受付操作に基づいて受付番号が印字された整理券を発券し、順番に当該整理券に印字された受付番号を報知して顧客を窓口である所定の窓口カウンターや応接室へ誘導するもので、主に受付発券機10、管理PC30、報知ユニット19、来店情報表示操作部20、チャイム23およびカメラモニタ24で構成されている。なお、顧客の応対を行う窓口としては、簡易的にセパレートされたブースやテーブル席など様々な形態が有るが、この実施の形態では窓口カウンターや応接室を一例に説明する。
【0025】
受付発券機10は、例えば、店舗入口の近傍に設置されるものであり、顧客が入力操作を行う操作指定部11と、顧客による入力結果に基づいて受付番号が印字された整理券を発券する発券部14と、顧客による入力操作を検知して顧客を撮像するカメラ15と、音声案内を行うスピーカ16と、顧客の認証情報を読み込むカードリーダ17とを備えている。また、受付発券機10には、店舗入口のドアの開閉を検知するドアセンサ18が接続されている。
【0026】
操作指定部11は、液晶などのディスプレイ12とこのディスプレイ12上に設けられたタッチパネル13とで構成されており、ディスプレイ12上には、予め担当者との約束が有るか否か、すなわち予約の有無を選択させるための予約有無選択画面45(図2参照)と、複数の担当者の氏名から特定の担当者の氏名を指定可能な担当者指定画面50(図3参照)とが表示可能に構成され、これら予約有無選択画面45と担当者指定画面50とにおける選択・指定操作がタッチパネル13により行えるようになっている。ここで、予約有無選択画面45は、店舗入口のドアの開閉を検知するドアセンサ18により、ドアの開閉が検知された場合にディスプレイ12に表示されるように設定され、ディスプレイ12はこの予約有無選択画面45が表示される以前はスタンバイ状態で消灯している。なお、顧客の来店を検出するセンサはドアセンサ18に限られるものではなく、顧客の来店を検出できるものであれば、例えば赤外線センサなど他のセンサを用いてもよい。
【0027】
発券部14は、タッチパネル13への入力結果に基づいて受付番号を受付カード60(図4参照)に印字して発券するものである。より具体的には、上述した予約有無選択画面45によって予約が無い旨の選択操作がなされ図示しない業務選択画面による業務の選択操作が行われた場合や、複数の担当者の中から顧客を担当する応対担当者が決定された場合に、管理PC30で発行された受付番号を受付カード60に印字して発券する。なお、発券部14が印字する媒体はカードに限られるものではなく、レシートなどを用いてもよい。
【0028】
カメラ15は、タッチパネル13への操作入力に連動して操作を行っている顧客など操作者を動画で撮像するものであり、タッチパネル13への操作入力の開始が検出された時点で撮像を開始し、予め設定された所定時間が経過した後に自動的に撮像を停止するようになっている。このカメラ15で撮像された映像は、管理PC30の映像記憶部31に記憶される。
【0029】
スピーカ16は、ドアセンサ18による検出結果に基づいて、顧客に対する音声案内を流すためのものであり、具体的には、店舗のドアが開閉して顧客が来店したと思われる場合に、受付発券機10による受付操作を促す音声の出力がなされるように設定されている。
【0030】
カードリーダ17は、キャッシュカードや顧客に対して個別に配布されている認証用のカード(以下、単に認証用カードと呼ぶ)などに予め記録されている認証情報である認証番号を読み込むものである。このカードリーダ17で読み込まれた認証番号は、管理PC30に送信されて突合される。なお、認証情報は番号に限られるものではない。また、認証番号の読み込み方式としては、上述した認証用カードを利用して行う方法以外に、例えば、預金通帳と通帳リーダを用いた方式や、指紋認証、指静脈認証、及び掌認証などの生体認証ユニットを利用する方式等、顧客を特定できるものであれば種々の方式を採用することができる。
【0031】
報知ユニット19は、発券した受付カード60に印字されている受付番号と、この受付番号が印字された整理券を持っている顧客の応対を行う窓口カウンターおよび応接室の識別情報である名称とを、表示および音声出力などによって報知するものである。この報知ユニット19の報知制御は管理PC30により行われる。
【0032】
来店情報表示操作部20は、店舗の待合スペースから離隔された各担当者が執務を行う執務室の壁などに取り付けられ、執務室内に居る全ての担当者によって視認可能になっている。来店情報表示操作部20は、ディスプレイ21とタッチパネル22とを備えており、ディスプレイ21には、受付発券機10で操作入力が行われた結果である受付情報や窓口カウンターおよび応接室毎の予約情報が表示可能になっている。
【0033】
予約情報はディスプレイ21上の予約情報表示部72(図6参照)に表示されるようになっている。また、この予約情報表示部72では、タッチパネル22により、窓口カウンターおよび応接室の予約が行えるようになっており、受付番号を所望の窓口カウンターおよび応接室の名称に関連付ける所定の操作を行うことで、窓口カウンターおよび応接室が予約される。なお、窓口の予約方法についての詳細は後述する。
【0034】
上記受付情報はディスプレイ21上の受付情報表示部71(図6参照)に表示されるようになっており、タッチパネル22により、上述の予約画面で既に予約がなされている受付番号の指定操作を行うことで、当該受付番号と、予約された窓口カウンター又は応接室の名称とを報知ユニット19により報知させることができるようになっている。また、タッチパネル22により、窓口カウンターおよび応接室の予約を取っていない受付番号の指定操作がなされた場合、当該受付番号に関連付けられて映像記憶部31に記憶されている映像がカメラモニタ24で再生表示されるようになっている。
【0035】
チャイム23は、来店情報表示操作部20と同様に執務室内に配置されるもので、受付発券機10の操作指定部11の操作入力に連動して、執務室内に居る全ての担当者に、顧客が来店して受付発券機10で操作を行っている旨をチャイム音により報知する。
カメラモニタ24は、来店情報表示操作部20と同様に執務室内に配置されるもので、カメラ15で撮像される映像を、リアルタイムで表示するとともに、来店情報表示操作部20のタッチパネル22の所定の操作に基づいて、管理PC30に記憶された映像を再生表示するものである。
【0036】
管理PC30は、店舗内の管理者席などに配置され、映像記憶部31、データベース32、受付情報登録部33、制御部34、第1計時部35、第2計時部36、担当者検索部37、応対回数特定部38、応対担当者決定部39、予約状況判定部41および表示操作部42を備えている。
【0037】
映像記憶部31は、ハードディスクやメモリ等の記憶媒体により構成されたものであり、上述したカメラ15により撮像された顧客の映像が、当該顧客が受け取った整理券の受付番号に関連付けられて記憶されるようになっている。
【0038】
データベース32は、顧客の認証情報と顧客を応対する応対担当者の担当者情報とが関連付けられて登録されるものである。具体的には、このデータベース32には、顧客の認証情報毎に、当該顧客を担当する特定の担当者の氏名や、過去に応対を行った複数の担当者の氏名とその応対回数とが担当者情報として関連付けて記憶される。このデータベース32に記憶されている担当者情報は、新たに顧客の応対が行われた場合には、その都度、更新されるようになっている。
【0039】
受付情報登録部33は、後述する応対担当者決定部39で決定した応対担当者の氏名と、当該担当者を指定した顧客に対して発券された整理券の受付番号とが関連付けられて記憶されるものである。また、受付情報登録部33には、後述する第1計時部35の計時結果がそれぞれ受付番号毎に関連付けられて記憶される。なお、応対担当者の氏名と受付番号とを関連付ける場合について説明したが、応対担当者が識別できる情報であれば氏名に限られず、例えば、担当者ごとに割り振られた担当者番号などを用いるようにしてもよい。
【0040】
また、受付情報登録部33には、窓口カウンターおよび応接室ごとに受付番号を関連付けた予約情報が記憶されるように構成され、さらに、これら予約情報には後述する第2計時部36の計時結果が関連付けられて記憶される。
【0041】
制御部34は、種々入力情報に基づいて多様な制御を行うものである。具体的には、この制御部34は、受付発券機10からタッチパネル13の操作結果が送信されてくると、未発行の受付番号を発行して、この受付番号を受付発券機10に送信して発券部14で受付番号が印字された受付カード60を発券させる。また、この送信した受付番号を発行済み受付番号として受付情報登録部33に記憶させる。
【0042】
また、制御部34は、さらに受付発券機10から操作がなされている旨の情報を受信すると、チャイム23の駆動制御を行って各担当者に報知を行う。
さらに、制御部34は、受付発券機10からタッチパネル13の操作がなされている旨の情報を受信すると、受付発券機10のカメラ15による撮像制御を開始して、このカメラ15によって撮像された映像を執務室のカメラモニタ24に表示させ、さらに、この撮像された映像を、発行した受付番号と関連付けて映像記憶部31に記憶させる。
【0043】
さらに、制御部34は、来店情報表示操作部20のディスプレイ21の表示制御を行うように設定され、受付情報登録部33の記憶内容が変更された場合、ディスプレイ21に表示される受付情報と予約情報とを更新する。
【0044】
また、制御部34は、来店情報表示操作部20で所定の予約操作がなされた場合、この操作情報を受け取って、窓口カウンターおよび応接室のうち所定の予約操作がなされた窓口カウンターおよび応接室の名称と、当該予約操作がなされた受付番号とを関連付けて予約情報として受付情報登録部33に記憶させる。そして、予約された窓口カウンターおよび応接室毎に、第2計時部36の計時結果を関連付けて受付情報登録部33に記憶させ、この受付情報登録部33に記憶されている窓口カウンターおよび応接室の名称、受付番号および第2計時部36の計時結果を予約情報として来店情報表示操作部20のディスプレイ21に表示させる。
【0045】
さらに、制御部34は、来店情報表示操作部20のディスプレイ21上の受付情報表示部71でタッチパネル22により特定の受付番号が指定されると、後述する予約状況判定部41の判定結果に基づいて、窓口カウンターおよび応接室の予約情報の中に指定された受付番号が有ると判定された場合には、報知ユニット19による呼び出し制御を行い、一方、窓口カウンターおよび応接室の予約情報の中に指定された受付番号が無いと判定された場合には、指定された受付番号と関連付けられて記憶されている映像を映像記憶部31から呼び出してカメラモニタ24で再生表示させる。
【0046】
第1計時部35は、来店した顧客により受付発券機10の受付操作が最初に行われてからの経過時間を計時するものであり、この実施形態の場合、予約有無選択画面45上でのタッチパネル13による操作入力が検出されてからの経過時間を計時するように構成されている。この第1計時部35で計時された計時結果は、管理PC30で発行された受付番号に関連付けられて受付情報登録部33に記憶されるとともに、受付情報として各受付番号に関連付けられた状態で来店情報表示操作部20のディスプレイ21に表示される。また、この第1計時部35で計時された経過時間の情報は、当該経過時間が関連付けられている受付番号が報知ユニット18によって報知された時点でリセットされる。なお、第1計時部35の計時開始は、予約有無選択画面45での選択操作に限られるものではなく、受付操作を開始したことを判別できる操作入力時点で計時を開始すればよい。
【0047】
第2計時部36は、来店情報表示操作部20の予約情報表示部72上でタッチパネル22により予約操作が行われてから経過した時間を計時するものであり、その計時結果は、窓口カウンターおよび応接室の名称に関連付けられて受付情報登録部33に記憶されるとともに、来店情報表示操作部20のディスプレイ21に表示される予約情報表示部72に、窓口カウンターおよび応接室の名称に関連付けられて表示される。そして、この第2計時部36で計時された経過時間の情報は、顧客の応対が終了したのちに担当者の操作によりリセットされる。
【0048】
担当者検索部37は、カードリーダ17により読み込まれた認証番号をデータベース32に登録されている複数の認証番号の中から検索するものである。
応対回数特定部38は、担当者検索部37による検索の結果、カードリーダ17で読み込まれた認証番号と一致する認証番号が見つかった場合、この認証番号に関連付けられて登録されている担当者情報を呼び出して、当該担当者情報から担当者毎の応対回数を特定する。
【0049】
応対担当者決定部39は、データベース32に登録された担当者情報に含まれる特定の応対担当者情報、または、応対回数特定部38で特定された応対回数に基づいて応対担当者を決定するものである。ここで、特定の応対担当者情報とは、一人の重要な顧客に対して担当可能な担当者を予め一人だけ設定するための情報であり、この特定の応対担当者情報がデータベース32の担当者情報に含まれている場合、応対担当者決定部38は、その担当者を応対担当者として決定し、他の担当者を応対担当者としないようになっている。
また、応対担当者決定部39は、担当者情報に特定の応対担当者情報が含まれていない場合、応対回数特定部38で特定された応対回数に基づいて、最も多い応対回数を基準に、予め設定された所定範囲の応対回数の担当者を特定し、特定された担当者を、制御部34を通じて受付発券機10のディスプレイ12に表示させて顧客に選択させ、この顧客によりタッチパネル13で選択された担当者を応対担当者として決定する。
【0050】
さらに、応対担当者決定部39は、受付情報登録部33に登録されている担当者毎の受付数を計数する計数部40を備えており、この計数部40の計数結果と、顧客の受付数の上限値として予め設定された所定の受付数とを比較して、所定の受付数を下回る受付数の担当者のみを応対担当者として決定することも可能である。このとき、所定の受付数を下回る受付数の担当者を、制御部34を通じて受付発券機10のディスプレイ12に表示させて顧客に選択させ、この顧客によりタッチパネル13で選択された担当者を応対担当者として決定する。
【0051】
予約状況判定部41は、タッチパネル22により、受付情報として来店情報表示操作部20のディスプレイ21に表示された受付番号が指定された場合に、受付情報登録部33に記憶されている予約情報の中に指定された受付番号が有るか否かを判定するものである。ここで、この予約状況判定部41の判定結果に基づいて、上述した来店情報表示操作部20のディスプレイ21に表示された受付番号の指定操作に基づく制御の切り替えが制御部34にて行われることとなる。
【0052】
表示操作部42は、液晶等のディスプレイ43とこのディスプレイ43上に表示された画面で選択操作を行うタッチパネル44とで構成されるものであり、この表示操作部42によって店舗に在籍している担当者の氏名の追加・削除等、予め登録されている情報の変更作業が可能になっている。
【0053】
次に、上述した受付案内装置の作用を説明する。
まず、受付案内装置を起動するとイニシャライズの後、所定時間経過後に待機状態となり、受付発券機10のディスプレイ12が消灯した状態となる。
そして、顧客が店舗に来店して入口のドアが開閉し、このドアの開閉がドアセンサ18によって検出されると、受付発券機10のスピーカ16から受付発券機10による受付操作を促す音声案内を流し、顧客を受付発券機10の前に誘導する。
【0054】
さらに、スピーカ16から音声案内が流れているときに、操作指定部11のディスプレイ12に予約有無選択画面45を表示する。ここで、図2は、予約有無選択画面45の一例を示したものであり、この予約有無選択画面45には、「該当のボタンを押してください」というボタン選択を促すメッセージ46が表示されるとともに、このメッセージ46の下方に「ご予約の有るお客様」と記載された選択ボタン47と「ご予約のないお客様」と記載された選択ボタン48とが横並びに表示されている。なお、上記図2に示す予約有無選択画面45の表示は省略してもよい。
【0055】
顧客によりタッチパネル13で選択ボタン47が選択されると、カードリーダ17に認証用カードを通すように促すメッセージ表示(図示せず)及びスピーカ16による音声出力を行って、認証用カードの読み込み終了を待つ。
【0056】
認証用カードの読み込みが終了すると、カードリーダ17から読み込まれた認証番号を、担当者検索部37によりデータベースの複数の認証番号の中から検索し、さらに、応対回数特定部38により、検索した認証番号に関連付けられている担当者情報から応対回数を特定する。そして、応対担当者決定部39により、担当者情報に特定の応対担当者情報が含まれている場合、応対担当者情報に設定された担当者を応対担当者として決定する。
【0057】
ここで、図5は、データベース32に記憶されているテーブルの一例を示したものである。このテーブルでは、顧客の認証番号「111」に担当者氏名「特許太郎」が担当者情報として関連付けられて登録されている。また、認証番号「112」に対しては担当者氏名「特許太郎」とこの担当者氏名「特許太郎」が応対した回数「2」、および、担当者氏名「特許次郎」とこの担当者氏名「特許次郎」が応対した回数「3」がそれぞれ関連付けられて登録されている。同様に、認証番号「113」に対しては担当者氏名「特許次郎」とその応対回数「3」、担当者氏名「特許花子」とその応対回数「3」がそれぞれ関連付けられて登録されている。ここで、上述の認証番号「111」に関連付けられた担当者情報は、特定の応対担当者情報が含まれる場合を示しており、この場合、担当者が一人だけであり、且つ、応対回数の登録が無いことから、この担当者情報を特定の応対担当者情報であると判別する。特定の応対担当者情報の判別方法は上述の例に限られず、例えば、特定の応対担当者である旨を示す情報が、認証番号に関連付けられて記憶されているか否かによって判別してもよい。このとき、特定の応対担当者が応対した応対回数と担当者氏名とが関連付けられて登録されることとしてもよい。
【0058】
一方、担当者情報に特定の応対担当者情報が含まれていない場合、応対回数特定部38で特定された応対回数に基づいて、最も多い応対回数を基準に、予め設定された所定範囲の応対回数の担当者を特定する。より詳細には、図5の例において、認証番号が112の顧客には、過去に担当者として「特許太郎」、「特許次郎」が対応しており、応対回数はそれぞれ「2」、「3」となっている。このとき、最も多い応対回数は「3」となる。そして、予め設定された所定範囲を「1」とすると、最も多い応対回数である「3」を基準として所定範囲内の応対回数の担当者、つまり応対回数が「2」である担当者を特定し、応対回数が所定範囲外、つまり応対回数が「1」の担当者(不図示)は特定されない。そのため、この例では、応対回数「3」の「特許次郎」と、応対回数が「2」の「特許太郎」とが担当者候補として特定される。そして、ディスプレイ12の表示を、予約有無選択画面45から特定した担当者氏名が表示された担当者指定画面50へ切換える。ここで、図3は、担当者指定画面50の一例を示したものであり、この担当者指定画面50には、「お手数ですが、お客様の担当者名をお選びください」という担当者名の指定を促すメッセージ51が表示されるとともに、このメッセージ51の下方に「特許次郎」、「特許花子」など担当者の氏名が記載され担当者数に応じた複数の指定ボタン52,53が所定の位置に配置されている。
【0059】
また、担当者指定画面50には、「最初の画面へ戻る」などと記載されたボタン56が表示されており、誤って担当者指定画面50に進んでしまった場合に、このボタン56をタッチパネル13で選択することで予約有無選択画面45に戻ることが可能になっている。さらに、指定ボタン52〜53の下方には、担当者指定画面50で不明なことが有る場合に選択する「ご不明の方はこちらを押してください」などと記載されたボタン57が表示されており、顧客がこのボタン57をタッチパネル13によって選択することで、上述した来店情報表示操作部20などによって担当者にボタン57が選択された旨が報知され、フロアマネージャーなどを受付発券機10の設置場所に向かわせて顧客対応が行われるようになっている。
【0060】
一方、予約有無選択画面45の選択ボタン48がタッチパネル13で選択された場合には、業務ごとの選択ボタンが表示される図示しない業務選択画面をディスプレイ12に表示させる。そして、この業務選択画面に表示される業務ごとの選択ボタンが顧客により選択されると、未発行の受付番号を発行してこの受付番号を印字した受付カード60を発券部14で発券させるとともに、この受付番号と顧客が選択した業務の情報とを関連付けて受付情報として受付情報登録部33に記憶させる。
【0061】
また、顧客により担当者指定画面50のボタン52〜53のうちいずれかがタッチパネル13で指定されると、制御部34は、未発行の受付番号を発行して、当該受付番号を印字した受付カード60を発券部14で発券させる。ここで、図4は、発券部14で発券される受付カード60の一例を示すものである。この受付カード60には、管理PC30で発行された受付番号「002」が印字され、この受付番号の下方に担当者指定画面50で指定された担当者の氏名が印字されている。また、この受付カード60の下部には、担当者指定画面50によって指定操作が行われて受付カード60が発券された時刻が印字され、さらに、「担当者までご案内いたしますので、恐れ入りますが少々お待ちください」などの顧客へのメッセージも印字されている。ここで、このメッセージを見た顧客は、この発券された受付カード60を持って店舗内の待合スペースで待つこととなる。
【0062】
一方、顧客によりタッチパネル13で受付操作が行われると、チャイム23によりチャイム音を出力させるとともに、カメラ15によって受付操作を行っている顧客を所定時間だけ撮像してその映像を執務室のカメラモニタ24に表示させる。また、受付番号の発行と同時に、来店情報表示操作部20に表示されている受付情報の更新を行う。これにより、顧客によって担当者指定画面50の操作が行われたことを執務室に居る各担当者にチャイム音で認識させることができ、また、カメラモニタ24を介して、担当者指定画面50で担当者の指定操作を行っている顧客の映像を各担当者に確認させることができる。さらに、各担当者は、自身の担当している顧客がカメラモニタ24に映っている場合には、来店情報表示操作部20に表示されている受付情報を見ることで、自分の氏名が担当者指定画面で指定されたことを確認することができる。
【0063】
図6は、来店情報表示操作部20に表示される受付情報と予約情報とを含む顧客来店情報画面70の一例を示したものである。この顧客来店情報画面70の右側の表示領域には受付情報を表示する受付情報表示部71が配置され、顧客来店情報画面70の左側の表示領域には予約情報を表示する予約情報表示部72が配置されている。
【0064】
受付情報表示部71には、受付を行った順番である「順番」、顧客による受付に基づいて発行された受付番号である「受付番号」、顧客が受付操作を行った結果である「ご用件」、および、顧客が受付操作を行ってからの経過時間である「待ち時間」がそれぞれ関連付けられて表示される。例えば、図6に示す受付情報表示部71の「順番」が「1」の場合、受付番号「002」が印字された整理券を持っている顧客の応対担当者として担当者「特許太郎」が決定されたため、「ご用件」の欄には、担当者氏名「特許太郎」が表示され、さらに、第1計時部35の計時結果、すなわち顧客による受付操作がなされてからの経過時間が「待ち時間」の欄に「0:32:38」として表示されている。なお、図6の受付情報表示部71の順番「4」には、担当者指定を行わない場合の受付情報の一例として、業務「資産運用」が指定された場合を示しており、順番「4」に関連付けられた「ご用件」の欄には「資産運用」という業務の名称が表示される。
【0065】
一方、予約情報表示部72には、顧客の応対を行う窓口カウンターや応接室などの名称である「場所」、予約を行った担当者の氏名である「名前」、顧客による受付操作に基づいて発行される「受付番号」、および、窓口カウンターや応接室などの予約がなされてからの経過時間である「接客時間」がそれぞれ関連付けられて表示される。例えば、図6に示す「応接1」の場合、担当者「特許花子」によって「受付番号」が「901」の顧客を応対するための予約が行われており、予約が行われてからの経過時間である「接客時間」が「0:00:22」となっている。
【0066】
ここで、窓口の予約方法の一例としては、例えば、来店情報表示操作部20の予約情報表示部72に表示されている窓口カウンターや応接室の名称(例えば「窓口1」など)の内、予約がなされていない窓口カウンターや応接室の名称をタッチパネル22によって選択し、その後、受付情報表示部71に表示されている受付番号をタッチパネル22で選択することで予約を行うことができる。なお、図示都合上、図6の予約情報表示部72では、全ての窓口カウンターおよび応接室が予約されている場合を示しており、また、「窓口1」〜「窓口3」および「応接2」は、「受付番号」を指定しない予約が行われて、「受付番号」の欄が空欄の場合を示している。予約されていない窓口カウンターおよび応接室には、担当者や受付番号が関連付けられて表示されないため、予約情報表示部72を見ることで、予約がない窓口カウンターおよび応接室を認識することができるようになっている。
【0067】
来店情報表示操作部20のタッチパネル22によりディスプレイ21に表示されている受付情報表示部71の受付番号が指定操作されると、指定された受付番号に基づいて予約状況判定部41により窓口カウンターおよび応接室の予約がなされているか否かの判定が行われる。この予約状況判定部41による判定の結果、窓口カウンターおよび応接室の予約がなされていないと判定された場合は、映像記憶部31を検索して、指定された受付番号に関連付けられている映像を呼び出し、カメラモニタ24に再生表示させる。
【0068】
一方、予約状況判定部41による判定の結果、窓口カウンターおよび応接室の予約がなされていると判定された場合は、指定された受付番号と、当該受付番号で予約がなされている窓口カウンターおよび応接室の名称とを報知ユニット19により報知する。これにより、顧客は受付カード60に印字された受付番号と窓口カウンターおよび応接室の名称とが報知され自分が呼び出されたことを認識するため、この結果、担当者は、予約がなされた窓口カウンターまたは応接室に顧客を誘導することができる。
【0069】
なお、一つの店舗内で受付情報登録部33に記憶された各種情報の表示を行う場合について説明したが、例えば、管理PC30をネットワークに接続することで、受付情報登録部33に記憶された各種情報を、複数の店舗を統括する本部や母店などでリアルタイムに確認可能になるとともに、ログデータとして保存することが可能となる。
【0070】
したがって、上述した実施の形態によれば、操作指定部11によって受付操作が行われて発券部14で整理券が発券される際に、カードリーダ17によって読み込まれた顧客の認証番号を、担当者検索部37によりデータベース32に登録されている複数の認証番号の中から検索し、当該検索された認証番号に関連付けられた担当者情報に基づいて応対担当者決定部39で応対担当者を決定することができるため、担当者を指定した受付を容易に行うことができる。
【0071】
また、応対担当者決定部39によって決定された応対担当者に受付番号を関連付けて受付情報として受付情報登録部33に登録して当該受付情報を来店情報表示操作部20のディスプレイ21に表示することができるため、各担当者は自分が応対担当者決定部39で応対担当者として決定されたことを来店情報表示操作部20に表示された受付情報を確認することで認識でき、この結果、迅速に特別な顧客の対応を行うことができ、更なるサービスの向上を図ることができる。
【0072】
さらに、顧客の認証番号に関連付けられて登録されている担当者情報に特定の応対担当者情報が含まれる場合、この特定の応対担当者情報に基づいて一の担当者すなわち同一担当者を常に応対担当者として決定することができるため、特別な顧客を応対する応対担当者を固定することができ、この結果、特別な顧客に対するサービスの更なる向上を図ることができる。
【0073】
そして、応対回数特定部38で特定された各応対回数のうち、最も多い応対回数を基準とした所定の応対回数の範囲内の担当者の中から受付発券機10の操作指定部11で所望の担当者を顧客に選択させて、当該担当者を応対担当者として決定することができるため、店舗に在籍する全ての担当者の中から顧客に担当者選択をさせる場合と比較して、顧客の希望に合致した最適な担当者を容易に応対担当者として決定することができ、この結果、更なるサービスの向上を図ることができる。
【0074】
また、受付情報登録部33に登録されている複数の担当者のうち、受付数が所定の受付数を下回る担当者、つまり、担当者毎の順番待ちの人数が所定の人数よりも少ない担当者の中から、応対担当者を決定することができるため、顧客の待ち時間が長くなるのを防止して更なるサービス向上を図ることができる。
【0075】
さらに、担当者は、来店情報表示操作部20に表示されている受付情報を確認してから顧客の応対を行う窓口の予約を行うことができるため、この結果、窓口予約の信頼性が向上して装置の商品性を向上させることができる。
【0076】
そして、受付操作を行っている顧客をカメラ15により撮像して、操作指定部11の操作をチャイム23により報知しつつ、顧客の映像をカメラモニタ24に表示することができるため、例えば、担当者はチャイム23による報知によって、顧客が来店して受付発券機10により操作を行っていることを認識することができるとともに、カメラモニタ24により顧客の映像を確認して自分の担当する顧客か否かを確認することができるため、自分の担当する顧客の場合には、迅速に対応することが可能となる。
【0077】
また、カメラモニタ24に表示されている顧客の担当者が複数在籍する場合であっても、上述のチャイム23による報知、および、カメラモニタ24への顧客の映像の表示とともに、各担当者が来店情報表示操作部20に表示された受付情報をみて、決定した応対担当者が誰かを認識することができるため、決定された応対担当者により迅速な顧客対応を行うことができる。よって、応対担当者を指定した受付を容易に行うことができるとともに、特別な顧客に対するサービスの向上を図ることができる。
【0078】
さらに、顧客の映像を受付番号に関連付けて映像記憶部31に記憶させて、予約状況判定部41により予約がされていないと判定された受付番号がタッチパネル22により指定された場合には、カメラモニタ24に顧客の映像を表示することができるため、顧客が受付操作を行っているときに担当者が不在であっても、例えば、担当者が戻ってきたときに、来店情報表示操作部20を見て自分が指定されていることを確認した後に、顧客を映像で確認して窓口の予約を行うことができる。
【0079】
また、予め顧客と約束をしている場合などには、担当者は、映像を確認することなしに顧客が誰であるのかを推測できるため、この場合、来店情報表示操作部20で窓口の予約を行った後に受付番号の指定を行うことで、映像による顧客の確認を省略して受付番号の報知を行って迅速に顧客を窓口に誘導することができ、この結果、更なるサービス向上を図ることができる。
【0080】
ここで、上述した実施の形態では、応対担当者決定部39が、応対回数の最大値を基準にして所定の範囲の応対回数の担当者を特定し、当該担当者を受付発券機10のディスプレイ11に表示させて顧客に選択させる構成としたが、上述した実施の形態の変形例として、例えば、応対担当者決定部39によって応対回数が最も多い担当者を応対担当者として決定する構成としてもよい。応対回数が最も多い担当者が複数存在する場合には、前回の応対した日時が近い方を応対担当者とすればよい。
【0081】
この上述した実施の形態の変形例のように構成することで、応対回数特定部38により、担当者検索部37で検索された認証番号に登録されている担当者情報に基づいて過去に顧客の応対を行った応対担当者の応対回数を特定して、応対回数が最も多い担当者を応対担当者として決定することができるため、例えば、担当者情報に一の担当者の情報が含まれていない場合でも、顧客の応対に最も適している担当者を自動的に応対担当者として決定することができるため、受付操作をより簡略化することができ、この結果、特別な顧客に対するサービスの向上を図ることができる。
【0082】
なお、この発明は上述した実施の形態では、来店情報表示操作部20を執務室に一つだけ設けた場合を説明したが、このような実施の形態に限られるものではなく、来店情報表示操作部20を複数設けるようにしてもよく、また、執務室以外に、例えば各窓口カウンターや応接室などに設けるようにしてもよい。
また、来店情報表示操作部20とカメラモニタ24とを個別に設ける場合について説明したが、カメラモニタ24を省略して顧客の映像を来店情報表示操作部20に表示するようにしてもよい。
【0083】
そして、来店情報表示操作部20およびカメラモニタ24の表示内容を、管理PC30の表示操作部42や他の情報端末のディスプレイに表示可能な構成にしてもよい。また、カメラ15で撮像する映像は動画に限られるものではなく静止画であってもよい。
また、タッチパネル方式で選択や指定操作を行う場合について説明したが、キーボードやマウスなどの入力デバイスを用いてもよい。
【0084】
さらに、上記実施の形態では受付発券機10を1台だけ設けた場合について説明したが、入口を複数有する店舗などの場合、入口毎に設ける構成としてもよい。この場合は、同時に複数の顧客が複数台のカメラ15で撮像されることとなるため、カメラモニタ24を複数台設けて個別表示したり、カメラモニタ24の画面を分割して表示したりすればよい。
【0085】
また、報知ユニット19で受付番号と窓口カウンターおよび応接室の名称を表示および音声出力する場合について説明したが、受付番号だけを表示および音声出力するように設定して、担当者が顧客を待合スペースへ直接迎えに行くようにしてもよい。
【符号の説明】
【0086】
11 操作指定部(受付操作手段)
14 発券部(発券手段)
15 カメラ(撮像手段)
17 カードリーダ(認証情報読込手段)
20 来店情報表示操作部(受付情報表示手段)
22 タッチパネル(窓口予約手段、受付番号指定手段)
23 チャイム(報知手段)
24 カメラモニタ(モニタ)
31 映像記憶部(記憶手段)
32 データベース
33 受付情報登録部(受付情報登録手段)
34 制御部(制御手段)
37 担当者検索部(認証情報検索手段)
38 応対回数特定部(応対回数特定手段)
39 応対担当者決定部(応対担当者決定手段)
40 計数部(計数手段)
41 予約状況判定部(窓口予約判定手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客による受付操作が可能な受付操作手段と、
前記受付操作手段の受付操作結果に基づいて受付番号が印字された整理券を発券する発券手段と、
前記受付操作手段の受付操作結果に基づいて受付番号を発行して前記発券手段による発券制御を行う制御手段と、
顧客の認証情報を読込み可能な認証情報読込手段と、
該認証情報読込手段によって読み込まれた顧客の認証情報を、顧客の認証情報と当該顧客を応対する応対担当者の担当者情報とが関連付けられて登録されているデータベースから検索する認証情報検索手段と、
該認証情報検索手段で検索された顧客の認証情報に関連付けられている担当者情報に基づいて、応対担当者を決定する応対担当者決定手段と、
該応対担当者決定手段により決定した応対担当者と前記受付番号とが関連付けられて受付情報として登録される受付情報登録手段と、
前記受付情報登録手段に登録されている前記受付情報を表示する受付情報表示手段と、
前記受付操作手段への受付操作に連動して当該受付操作を行っている顧客を撮像する撮像手段と、
該撮像手段により撮像された映像を表示可能なモニタと、
前記受付操作手段による受付操作が行われた旨を報知する報知手段と、
前記撮像手段によって撮像された顧客の映像を、当該顧客による前記受付操作手段の操作に基づいて発券された整理券の前記受付番号に関連付けて記憶する記憶手段と、
前記受付番号の指定操作が可能な受付番号指定手段と、
該受付番号指定手段により受付番号の指定がなされた場合に、当該受付番号に関する予約情報の有無を判定する窓口予約判定手段とを備え、
前記窓口予約判定手段による判定の結果、予約情報が有ると判定された場合には、前記受付番号指定手段によって指定された受付番号の報知を行い、予約情報が無いと判定された場合には、前記受付番号指定手段によって指定された受付番号に関連付けられて前記記憶手段に記憶されている映像を前記モニタに表示させることを特徴とする受付案内装置。
【請求項2】
前記認証情報検索手段によって検索された認証情報に関連付けられて登録されている担当者情報には、予め定められた一の担当者の情報が含まれており、前記応対担当者決定手段は、当該一の担当者を応対担当者として決定することを特徴とする請求項1に記載の受付案内装置。
【請求項3】
前記認証情報検索手段によって検索された認証情報に関連付けられて登録されている担当者情報から過去に顧客の応対を行った応対担当者の応対回数を特定する応対回数特定手段を備え、
前記応対担当者決定手段は、前記応対回数特定手段によって特定された応対回数が最も多い担当者を応対担当者として決定することを特徴とする請求項1または2に記載の受付案内装置。
【請求項4】
前記応対担当者決定手段は、前記応対回数特定手段によって特定された応対回数のうち、最も多い応対回数を基準に所定の範囲内の応対回数の担当者が複数いる場合、当該所定の範囲内の応対回数の担当者の中から前記受付操作手段によって選択操作を行わせ、該受付操作手段によって選択された担当者を応対担当者として決定することを特徴とする請求項3に記載の受付案内装置。
【請求項5】
前記応対担当者決定手段は、前記受付情報登録手段に登録されている担当者毎の受付数を計数する計数手段を備え、該計数手段によって計数された受付数が所定の受付数を下回る担当者の中から応対担当者を決定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の受付案内装置。
【請求項6】
窓口の予約を受付ける窓口予約手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の受付案内装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−238319(P2012−238319A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−155667(P2012−155667)
【出願日】平成24年7月11日(2012.7.11)
【分割の表示】特願2007−281709(P2007−281709)の分割
【原出願日】平成19年10月30日(2007.10.30)
【出願人】(000116079)ローレルバンクマシン株式会社 (82)
【Fターム(参考)】