説明

受信器ゲインスイッチポイントを適合的に制御するためのシステムおよび方法

システムおよび方法は、ワイヤレス通信装置受信器における増幅を適合的に制御するために提供される。方法は、可変信号強度を有する信号を受信することと、信号強度に応答して受信された信号を増幅し、増幅された信号を供給することとを含む。より詳細に、信号強度に応答して受信された信号を増幅することは、複数の信号強度スイッチポイントに応答してゲイン状態を選択することを含む。方法は、信号品質を測定することと、信号エネルギーを測定することと、測定された信号品質および測定された信号エネルギーに応答して受信器性能と増幅された信号強度との間の関係を修正することとを更に含む。方法の他の局面は、処理された信号品質および処理された信号エネルギーが測定され得るように、増幅された信号を処理することを含む。受信器性能と増幅された信号強度との間の関係は、処理された信号品質および処理された信号エネルギーに応答して修正される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】

本発明は一般に、通信受信器に関し、より詳細には、ワイヤレス通信受信器におけるゲインスイッチポイントを適合的に制御するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】

図8は、従来のワイヤレス通信受信器を示す概略ブロック図である(従来技術)。理想的には、ワイヤレス通信装置は、適切な電力レベルにおいて、所望の帯域内通信信号を受信する。しかしながら、実際には、受信された信号は頻繁に、妨害器として言及される不必要な帯域内信号を含む。更に、受信器は、次の処理および復調に対する適切な電力レベル信号を生成するために調節可能なゲインを有する必要がある。妨害器および高電力レベルを有する帯域内通信信号は、増幅された場合、歪みおよび相互変調積(intermodulation product)をもたらし得る。受信器の直線性および逆に、受信器における歪みは、三次割込点(IP3)によって測定され得る。概して、IP3が高ければ高いほど、増幅器動作はより直線である。代替的に述べると、IP3および直線性は、増幅器を介してゲインを減少させることによって改良される。
【0003】
逆に、低電力を受信した信号は、低ノイズ増幅器(LNA)ステージの前に、最小限のロスを用いて増幅される必要がある。不運にも、妨害器に関連する相互変調積の生成を最小化するために実行されるゲイン減少は、低電力を受信した信号を回復するために必要とされる最適ゲインおよびノイズ指数の選択に対して作用できる。
【0004】
従来的に、受信器LNA、減衰器、または混合器は、一連の所定のゲイン状態において動作するように設定される。図8のLNAを例として、LNAは、自動ゲイン制御(AGC)回路によって測定されるトータル帯域内エネルギーまたは電力に応答して、単独でトリガされた4つの異なるゲイン状態を有し得る。例えば、LNAは、−90dBm以下の電力レベルを測定するAGCに応答して、20dbのゲインおよび3dBのノイズ指数を有する第1のゲイン状態において動作するように設定され得る。AGCが、例えば、−90dBmより高く、−60dBmより低く測定した場合、LNAは、15dBのゲインおよび5dBのノイズ指数を有する第2のゲイン状態において動作するように設定され得る。上述の例において、LNA設定点は、−90dBmおよび−60dBmである。ゲイン状態は、C/Nまたは最適受信器性能を考慮に入れて選ばれる。
【0005】
図9は、入力(PIN)に対してプロットされた所望の信号エネルギーおよび信号エネルギー全体の比率、またはキャリア−ノイズ(C/N)比を示すグラフである(従来技術)。符号分割多重接続(CDMA)電話音声通信を例として、フレームエラー率を1,000フレームにつき0.5%以下に保つためには、受信信号のC/Nを図9に示される−1dBラインの上に保つ必要がある。C/Nにおける劣化(degradation)の突然のスパイクは、上述のLNAスイッチポイントに関連する。
【0006】
広帯域幅電話データアプリケーションは、インターネットアクセスおよび映像通信のように開発されている。一般的には、C/Nが高ければ高いほど、広帯域アプリケーションはより速く通信され得る。例えば、一部の状況下において、C/Nにおける3dB増は、デジタルデータ運搬容量を2倍にする。
【0007】
上記されたように、直線性とノイズ指数との間に行われるトレードオフは、受信器性能を制限し得る。この制限は、従来の音声トラフィックにおいてのように、最小限のC/Nだけが要求される状況において許容可能になり得る。しかしながら、これらの制限は頻繁に、受信器が意図された信号を最適に処理するように設定されることを妨げる。代替的に述べると、広帯域データアプリケーションの通信に役立つように、従来の受信器設計はC/N比を最適化しない。
【0008】
受信器性能が、より大きなデータ通信容量のために最適化するように適合的に修正され得る場合、これは有利になる。
【0009】
受信器性能が、帯域内電力全体に対して、信号の当該の識別可能信号を最適化するように制御され得る場合、これは有利になる。
【0010】
受信器増幅設定点が、変化する受信シナリオに適合するように修正される場合、これは有利になる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
したがって、システムおよび方法は、ワイヤレス通信装置受信器における増幅を適合的に制御するために提供される。方法は、可変信号強度を有する信号を受信することと、信号強度に応答して受信された信号を増幅し、増幅された信号を供給することとを含む。より詳細には、信号強度に応答して受信された信号を増幅することは、信号強度スイッチポイントに応答してゲイン状態を選択することを含む。典型的には、ゲイン状態は、増幅された信号強度を複数のスイッチポイントと比較することに応答して選択される。
【0012】
方法は、信号品質を測定することと、信号エネルギーを測定することと、測定された信号品質および測定された信号エネルギーに応答して、受信器性能と増幅された信号強度との間の関係を修正することとを更に含む。
【0013】
一部の局面においては、信号品質を測定することは、複数のテストゲイン状態において受信された信号を増幅することと、各テストゲイン状態に対して帯域内エネルギーを測定することと、最小帯域内エネルギーに関連するテストゲイン状態を決定することとを含む。次いで、決定されたゲイン状態に応答して、受信器性能と増幅された信号強度との間の関係は修正される。
【0014】
方法の他の局面は、増幅された信号を処理し、その処理された信号品質および処理された信号エネルギーが測定され得ることを含む。受信器性能と増幅された信号強度との間の関係は、処理された信号品質および処理された信号エネルギーに応答して修正される。例えば、当該の識別可能信号は、帯域内電力全体に対して測定され得、受信器性能と増幅された信号強度との間の関係は、当該の識別可能信号を最適化するように修正される。
【0015】
受信器性能と信号強度との間の関係は、増幅された信号の直線性、増幅された信号のノイズ指数、増幅された信号に関連する電流引き込み、または増幅された信号のゲインのような特性を修正することを含む。
【0016】
ワイヤレス通信装置受信器における増幅を適合的に制御するための上述の方法およびシステムの追加の詳細は、以下に提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、適合的に制御可能なゲインスイッチポイントを用いる本発明のワイヤレス通信装置受信器システムを示す概略ブロック図である。システム100は、可変強度受信信号を受け入れるために、ライン104上における入力を有する受信器102を含む。示されるように、信号はアンテナ106にて受信される。当業者に理解されるように、他のフィルタおよびトランシーバスイッチ要素(図示せず)は、アンテナ106と受信器102との間に挿入され得る。受信器102は、ゲイン状態信号を受け入れるためにライン108上に入力を有し、ゲイン状態信号に応答して、増幅された信号を供給するためにライン110上における出力を有する。
【0018】
増幅された信号を受け入れるためにライン110上における入力を有する測定回路114を含むプロセッサ112が示される。測定回路114は、帯域内電力測定を供給するためにライン116上における出力を有する。制御器118は、制御信号を供給するためにライン120上における出力を有する。制御信号は、決定された信号品質に応答し、そしてそれが、ライン116上の帯域内電力測定に応答する。「帯域内」という用語には複数の解釈があり得ることが理解される。当業者に理解されるように、受信器フィルタリングは、典型的に、広域から狭帯域へと徐々に変化される。すなわち、受信器フロントエンドフィルタは、システムにおける後成フィルタより幅広い。帯域内電力は、したがって、フロントエンド広帯域フィルタ、後成システム狭帯域フィルタ、または変化する帯域幅の組み合わせの観点から理解され得る。本明細書中に説明されるシステムは、「帯域内」の任意の上述された状況を使用して理解され得る。
【0019】
自動ゲイン制御(AGC)回路122は、増幅された信号を受け入れるためにライン110上に入力を有し、制御信号を受け入れるためにライン120上における入力を有する。AGC回路122は、受信器102に接続されたライン108上における出力を有する。AGC回路122は、ライン120上の制御信号およびライン110上の増幅信号強度に応答するゲイン状態信号を供給する。
【0020】
ライン116上の帯域内電力測定から信号品質を引き出すために使用され得るいくつかのメカニズムがある。一局面においては、AGC122は、複数のテストゲイン状態を生成し、測定回路114は、複数のテストゲイン状態における帯域内電力測定を供給する。制御器118は、最小帯域内電力測定に関連するテストゲイン状態を決定し、決定された(最小帯域内電力)ゲイン状態に応答して、ライン120上に制御信号を供給する。AGC回路122は、制御信号に応答して、ライン108上のゲイン状態信号を修正する。制御器118は、より高い帯域内電力レベルが相互変調積の生成の結果であるという仮定に基づいて、最小帯域内電力と最適ゲイン状態との間に関連を作る。最適性能が、ライン110上の増幅信号の直線性を改良することによって得られ得るという更なる仮定がなされる。
【0021】
一部の局面においては、AGC回路122は、信号強度テストしきい値を受け入れるためにライン124上における入力を有する。AGC回路122は、受信された信号強度とテストしきい値との間の所定の関係に応答して、テストゲイン状態を開始する。例えば、−90dBmの信号強度テストしきい値がライン124上に受信された場合、AGC回路122は、ライン110上の増幅された信号の信号強度が−90dBmを超えると、一連のテスト状態を開始する。例を続けると、AGC回路122は、受信器が90dB、60dB、30dB、および−13dBのような4つの異なるゲイン状態において動作するように信号を送信し得る。
【0022】
他の局面においては、ライン124上のAGC回路入力は、テスト間隔期間を受け入れ得る。次いで、AGC回路122は、テスト間隔と等しい期間を待機することに応答して、テストゲイン状態のセットを開始する。すなわち、AGC回路122は、テストの前のセット以来の、テスト間隔期間を待機することに応答して、テストゲイン状態のセットを開始する。例えば、テストは、毎分開始され得る。代替的に、AGC回路122は、受信された信号強度における変化以来の、テスト間隔期間を待機することに応答して、テストゲイン状態のセットを開始する。例えば、テストは、ライン110上の−90dBm増幅された信号の測定のようなイベントの1秒後に開始され得る。他の局面においては、制御器118は帯域内電力における変化を測定し得、AGC回路122は、帯域内電力の測定された変化以来の、テスト間隔期間を待機することに応答して、テストゲイン状態のセットを開始する。
【0023】
システム100の一部の局面においては、測定ユニット114は、ライン116上の処理された信号を供給する処理ユニットである。本明細書中に使用される処理された信号は、典型的に、キャリア周波数から回復したブロードバンド信号である。回復したブロードバンド信号は、送信された情報を回復するために更なる動作を経験し得る。制御器118は、ライン116上の処理された信号を受け入れ、処理された信号品質および処理された信号エネルギーを測定することに応答するライン120上の制御信号を供給する。
【0024】
図2aおよび図2bは、信号強度スイッチポイントに対して相互参照された増幅された信号強度を示す例示表である。従来のシステムにおいてのように、AGC回路122は、増幅された信号強度を対応する複数の信号強度スイッチポイントと比較することに応答して選択された、複数のゲイン制御信号の1つを供給する。しかしながら、従来のシシステムとは違って、AGC回路122は、制御信号に応答して受信器性能とスイッチポイントとの間の関係を修正する。ライン120上に制御信号を受信することに応答して、AGC回路122は、図2aの表の代わりに図2bの表を使用する。代替的に述べると、AGC回路は、スイッチポイントとスイッチポイントをトリガする信号強度レベルとの間の関係を修正する。
【0025】
図1に戻ると、システム100の一部の局面においては、制御器118は、帯域内電力全体に対して当該の識別可能信号(discernable signal)を測定し、当該の識別可能信号を最適化するためにライン120上に制御信号を供給する。すなわち、AGC回路122は、受信器102の性能とライン110上に測定された、増幅された信号強度との間の関係を修正する。
【0026】
他の局面においては、受信器102は、キャリア信号を用いて変調されたライン104上の通信信号を受け入れる。次いで、制御器118は、キャリア−ノイズ(C/N)比を測定し、キャリアレベルを最適化するためにライン120上に制御信号を供給する。一部の局面においては、受信器102は、直交符号を用いて拡散されたライン104上の通信信号を受け入れる。次いで、制御器118は、当該の相関可能信号(correlatable signal)を測定し、信号相関を最適化するためにライン120上に制御信号を供給する。例えば、受信器102は、CDMA電話通信を受信し得、制御器118は、逆拡散(despread)されたチップの回復を最適化するためにライン120上に制御信号を生成し得る。
【0027】
システム100の一部の局面においては、制御器118は、モード信号を受け入れるためにライン126上に追加の入力を有する。モード信号は、システム100が音声またはデータトラフィックのどちらにおいて動作しているかを示す。例えば、制御器118は、データモード信号を受信することに応答して、ゲイン状態を修正するためにライン120上に制御信号を供給し得る。代替的に、制御器118は、受信器がライン126上にて音声モード信号を受信することに応答して従来的に動作するために、ゲイン状態をロックする制御信号を供給する。システム100が、音声トラフィックが受信された場合においてもゲイン状態を修正するように動作され得ることに留意したい。
【0028】
受信器が動作しているスイッチポイントを変化させるAGC回路122の能力は、受信器性能およびライン110上の増幅された信号に直接影響を与える。より詳細には、信号強度(ライン110上)とスイッチポイントとの間の関係を変化させることによって影響される受信器性能周囲は、増幅された信号の直線性、増幅された信号に関連するノイズ指数、および増幅された信号全体のゲインを含む。一部の局面においては、受信器102は、電力供給電流を受け入れるためにライン128上における入力を有する。受信器102は、信号強度とスイッチポイントとの間の関係を変化させるAGC回路122に応答して、供給電流レベルを修正する。
【0029】
図3は、図1の受信器102をより詳細に例示する概略ブロック図である。示されるように、受信器は、調節可能ロス(adjustable loss)減衰器300および定ゲイン増幅器302を含む。図1の説明に述べられたゲイン状態は、減衰器300を介して所定のロス状態(負のゲイン状態)により詳細に対応する。示されるのは、受信された信号をライン110上のブロードバンド増幅された信号に直接ダウンコンバートするために混合器304を使用するゼロ中間周波数(ZIF)設計である。示されないが代替的に、受信器は、ダウンコンバージョンを達成するために2つの混合器および2つの局部発信器周波数を使用し得る。更に、受信器102は、要素(図示せず)間に追加のフィルタリングを含み得る
図4は、図1の受信器102の第2の局面をより詳細に例示する概略ブロック図である。図4は、増幅器302が調節可能ゲイン低ノイズ増幅器を有する以外は、図3と同様である。次いで、ゲイン状態における変化は、減衰器300を介するロスを修正する一方、同時に増幅器302を介するゲインを修正することに応答して、達成される。示されない他の局面において、減衰器300が存在せず、ゲイン状態における変化が増幅器302のゲインのみを変化させて達成されることに留意したい。
【0030】
図5は、図1の受信器102の第3の局面をより詳細に例示する概略ブロック図である。この局面においては、混合器304は、単に調節可能ゲイン低ノイズ増幅器である。示されるように、混合器は、減衰器300によって先行され、ゲイン状態における変化は、混合器ゲインおよび減衰器ロスを変化させることによって達成される。
【0031】
図6は、図1の受信器102の第4の局面をより詳細に例示する概略ブロック図である。この局面においては、混合器304は調節可能ロス混合器である。ゲイン状態における変化は、増幅器302を介してゲインを、混合器304を介してロスを変化させることによって達成される。図3から図6までが、受信器設計を実施するいくつかの方法のみを示すことに留意したい。多数の他の設計、または上述された設計のバリエーションは、図1のシステムをイネーブルするために当業者によって作成され得る。
(機能的説明)
図1に戻ると、システム100は、動作において説明される。動作の一例においては、受信器102は、時間を通じて増加する信号強度を有するライン104上の第1の信号を受け入れる。例えば、受信器102は、基地局に近づいている電話になり得る。同様に、電話が基地局から離れていく場合のような状況において、受信器は、時間を通じて減少する信号強度を有する第2の信号を受信する。AGC回路122は、第1の信号に応答して、第1の複数のスイッチポイントを供給し、第2の信号に応答して、第1の複数のスイッチポイントとは異なる第2の複数のスイッチポイントを供給する。そのようなメカニズムは、受信器をヒステリシスから防ぐことに役立つ。第1のおよび第2の複数のスイッチポイントが、独立して修正され得ることに留意したい。
【0032】
動作の他の実施例においては、AGC回路122は、第1の信号強度と第1のスイッチポイントとの間の関係に応答して、第1のゲイン状態信号をライン108上の受信器102に供給する。例えば(図2aの表を使用して)、受信器は、−91dBmの信号強度に応答して、90dBのゲインにおいて動作し得る。ここにおいて、最も近いスイッチポイントは、−90dBmである。
【0033】
AGC回路122は続いて、例えば−80dBmにおいて、第2の信号強度を測定する。従来、受信器102は、−90dBmスイッチポイントを介して移動することに応答して、ゲイン状態を変化させる。しかしながら、システム100の制御器118は、第1の信号強度および第1のゲイン状態に応答する、帯域内電力全体に対する当該の識別可能信号の第1の比率を測定する。例えば、第1の比率は3dBになり得る。この例においては、制御器は、第2の信号強度および第1のゲイン状態に応答する第1の比率を測定し続ける。これらの測定に応答して、制御器118は、第1のスイッチポイントを修正するために、ライン120上に制御信号を供給する。AGC回路122は、第1のスイッチポイントを修正することに応答して、第1のゲイン状態を維持するために、ライン108上に信号を供給する。例えば、AGC回路122は、第1のスイッチポイントを−90dBmから−75dBmに変化させ得る。それによって、ライン110上の信号強度が−91dBmから−80dBmに変化した場合、90db受信器ゲイン状態は維持される。
【0034】
比率の第2の測定が、ゲイン状態を維持するために、第1の比率と全く同等である必要はないことに留意したい。例えば、第1の比率は許容範囲を含むように規定され得るように、第1の測定は3dBになり得、第2の測定は3.5または2.75になり得る。代替的に、少なくとも第1の比率と同等の、続いて測定される比率は、第1の比率として規定され得る。
【0035】
動作の他の例においては、AGC回路122は、第1の信号強度と第1のスイッチポイントとの間の関係に応答する受信器102に第1のゲイン状態信号を供給する。上述の例においてのように、ライン110上の信号強度は−91dBmであり、第1のスイッチポイントは−90dBmである。この例は、信号強度が第1のスイッチポイントを超えた場合、受信器がゲイン状態を変化させることを仮定する。制御器118は、第1の信号強度および第1のゲイン状態に応答する、最小しきい値比より少ない、帯域内電力全体に対する当該の識別可能信号の第1の比率を測定する。制御器118は、第1のスイッチポイントを修正するためにライン120上に制御信号を供給する。AGC回路122は、第1のスイッチポイントを修正することに応答して、第2のゲイン状態を確立するために信号を供給する。
【0036】
例えば、しきい値比は、3dB以上になり得る。2dBの第1の比率を測定することに応答して、制御器は、ライン110上の増幅された信号強度が一定のままであるにも関らず、第1のスイッチポイントを修正するために制御信号を生成する。この例を続けるために、制御器は、第1のスイッチポイントを−95dBmに変化させるようにAGCに指図し得る。それによって、受信器は、90dBの第1のゲイン状態から60dBの第2のゲイン状態に及ぶ。
【0037】
図7は、ワイヤレス通信装置受信器における増幅を適合的に制御する本発明の方法を示すフローチャートである。方法は、明瞭性のために番号付けされた一連のステップとして示されるが、明白に述べられない限り、順序は番号付けから推論されるべきではない。これらのステップの一部が抜かされ、並行して行われ、または厳密な順序を維持するという要件なしに行われ得ることが理解されたい。方法はステップ700にて開始する。
【0038】
ステップ702は、可変信号強度を有する信号を受信する。ステップ704は、信号強度に応答して受信された信号を増幅し、増幅された信号を供給する。ステップ706は、信号品質を測定する。ステップ708は、信号エネルギーを測定する。ステップ710は、測定された信号品質および測定された信号エネルギーに応答して、受信器性能と増幅され受信された信号強度との関係を修正する。方法のこの局面は、概して、システムが測定回路(参照番号114)を用いてイネーブルされた、図1のシステムと同等である。
【0039】
方法の一部の局面においては、ステップ706における信号品質を測定することはサブステップ(図示せず)を含む。ステップ706aは、複数のテストゲイン状態を生成する。ステップ706bは、各テストゲイン状態に対して帯域内エネルギーを測定する。ステップ706cは、最小帯域内エネルギーに関連するテストゲイン状態を決定する。次いで、ステップ710における受信器性能と受信された信号強度との間の関係を修正することは、決定された(最小帯域内エネルギー)ゲイン状態に応答して、関係を修正することを含む。
【0040】
他の局面においては、更なるステップであるステップ701aは、信号強度テストしきい値を確立する。次いで、ステップ706aにおいて複数のテストゲイン状態を生成することは、受信された信号強度とテストしきい値との間の所定の関係に応答して、テストを開始することを含む。代替的に、ステップ701bはテスト間隔を確立する。次いで、ステップ706aにおいて、複数のテストゲイン状態を生成することは、テスト間隔と等しい期間を待機することに応答して、テストゲイン状態のセットを開始することを含む。
【0041】
待ち期間テスト開始の一部の例は、図1の説明において上述された。一部の局面において、ステップ706aは、テストの前のセット以来の、テスト間隔期間を待機することに応答して、テストゲイン状態のセットを開始する。他の局面においては、増幅された信号強度における変化以来の、テスト間隔期間を待機することに応答して、テストゲイン状態のセットが開始される。更なる他の局面においては、測定された帯域内エネルギーにおける変化以来の、テスト間隔期間を待機することに応答して、テストゲイン状態のセットが開始される。
【0042】
方法の他の局面は、図1の処理ユニット(基準デジグネータ114)の説明に一般に対応する、処理され受信された信号の使用を含む。方法は、増幅された信号(ステップ704の)を処理する更なるステップ、ステップ705を含む。次いで、信号品質を測定すること(ステップ706)は、処理された信号品質を測定することを含み、信号エネルギーを測定すること(ステップ708)は、処理された信号エネルギーを測定することを含む。ステップ710において増幅と信号強度との間の関係を修正することは、処理された信号品質および処理された信号エネルギーに応答して関係を修正することを含む。
【0043】
方法の一部の局面においては、ステップ710において受信器性能と信号強度との間の関係を修正することは、増幅された信号の直線性を修正することを含む。代替的に、または更に、ステップ710は、増幅された信号のノイズ指数を修正すること、増幅された信号に関連する電流引き込み(current draw)を修正すること、および/または増幅された信号のゲインを修正することを含む。
【0044】
一部の局面においては、ステップ704における信号強度に応答して受信された信号を増幅することは、増幅された信号強度スイッチポイントに応答してゲイン状態を選択することを含む。次いで、ステップ710における受信器性能と信号強度との間の関係を修正することは、スイッチポイントを修正することを含む。典型的に、ステップ704は、増幅された信号強度を複数のスイッチポイントと比較する。
【0045】
他の局面においては、処理された信号品質(ステップ706)および処理された信号エネルギーを測定すること(ステップ708)は、帯域内電力全体に対して当該の識別可能信号を測定することを含む。次いで、処理された信号品質および処理された信号エネルギーに応答して、受信器性能と信号強度との間の関係を修正すること(ステップ710)は、当該の識別可能信号を最適化するために関係を修正することを含む。
【0046】
異なる局面においては、ステップ702において可変信号強度を有する信号を受信することは、キャリア信号を用いて変調された通信信号を受信することを含む。トータル帯域内電力に対して当該の識別可能信号を測定すること(ステップ706/708)は、キャリア−ノイズ比(C/N)を測定することを含む。他の局面においては、ステップ702において、可変信号強度を有する信号を受信することは、直交に拡散された通信信号を受信することを含む。次いで、帯域内電力全体に対して当該の識別可能信号を測定することは、当該の相関可能信号を測定することを含む。
【0047】
方法の一局面において、更なるステップ、ステップ701cは、音声またはデータ通信のような通信機能を選択する。データ通信が、異なるサービスのクラス(COS)カテゴリに更に区別され得ることに留意したい。次いで、処理された信号品質および処理された信号エネルギーに応答して、受信器性能と増幅された信号強度との間の関係を修正すること(ステップ710)は、サブステップ(図示せず)を含む。ステップ710aは、データ通信を選択することに応答して、修正処理をイネーブルする。代替的に、ステップ710bにおいて、修正処理は、音声通信を選択することに応答してイネーブルできない。方法の他の局面において、受信器性能修正方法を使用することが固有である利点が、音声トラフィックにも適用され得ることに留意したい。
【0048】
一部の局面においては、ステップ704における信号強度に応答して受信された信号を増幅することは、受信された信号を正のゲインを用いて増幅すること、受信された信号を減衰すること、受信された信号を周波数変換および正のゲインを用いて増幅すること、および/または受信された信号を周波数変換および減衰することような処理を含む。上述の図3〜図6の説明を参照されたい。
【0049】
方法の一部の局面は、ヒステリシスを防ぐメカニズムを含む。ステップ702における可変信号強度を有する信号を受信することは、時間を通じて増加する信号強度を有する信号を受信することを含む。次いで、ステップ704における信号強度スイッチポイントに応答してゲイン状態を選択することは、第1の信号の測定された信号強度を第1の複数のスイッチポイントと比較することを含む。代替的に、ステップ702は、時間を通じて減少する信号強度を有する信号を受信し、ステップ704は、第2の信号の測定された信号強度を、第1の複数とは異なる、第2の複数のスイッチポイントと比較する。
【0050】
方法の一局面においては、ステップ704における増幅された信号強度を複数のスイッチポイントと比較することは、第1の信号強度を1回目にて比較し、第1の信号強度と第1のスイッチポイントとの間の関係に応答して第1のゲイン状態を選択することを含む。ステップ706/708は、第1の信号強度および第1のゲイン状態に応答する、帯域内電力全体に対する当該の識別可能信号の第1の比率を測定する。2回目においては、ステップ704は、第1の信号強度と異なる第2の信号強度を測定する。しかしながら、ステップ706/708は、第2の信号強度および第1のゲイン状態に現在応答する、第1の比率を測定し続ける。第1の比率が維持されるため、受信された信号電力における変化にも関らず、ステップ710は第1のスイッチポイントを修正する。それによって、ステップ704は、第2の信号強度と修正された第1のスイッチポイントとの間の関係に応答して、第1のゲイン状態を選択(維持)する。
【0051】
異なる例においては、ステップ704は、第1の増幅された信号強度を1回目にて複数のスイッチポイントと比較し、第1の信号強度と第1のスイッチポイントとの間の関係に応答して第1のゲイン状態を選択する。ステップ706/708は、最小しきい値比より少ない、または前に測定された比率より少ない、第1の信号強度および第1のゲイン状態に応答する、帯域内電力全体に対する当該の識別可能信号の第1の比率を測定する。ステップ710は、第1のスイッチポイントを修正する。それに応答して、ステップ704は、第1の信号強度と修正された第1のスイッチポイントとの間の関係に応答して第2のゲイン状態を選択する。
【0052】
ワイヤレス通信装置受信器における増幅を適合的に制御するためのシステムおよび方法が提供された。一部の例には特定の受信器設計が与えられたが、しかしながら、本発明は単にこれらの例に限定されない。他の例にはシナリオおよびこれらのシナリオに対する本発明の反応が与えられた。再度、本発明はこれらの例に限定されない。本発明は、ワイヤレス電話、特にCDMAプロトコル電話のコンテキストにおいて示されたが、本発明が配線および光学型受信器に対する応用を有することが理解されたい。本発明の他の変更および実施形態が当業者によって生ずる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1は、適合的に制御可能ゲインスイッチポイントを用いる本発明のワイヤレス通信装置受信器システムを示す概略ブロック図である。
【図2】図2aおよび図2bは、信号強度スイッチポイントに信号強度スイッチポイントに対して相互参照された増幅された信号強度を示す例示表である。
【図3】図3は、図1の受信器をより詳細に例示する概略ブロック図である。
【図4】図4は、図1の受信器の第2の局面をより詳細に例示する概略ブロック図である。
【図5】図5は、図1の受信器の第3の局面をより詳細に例示する概略ブロック図である。
【図6】図6は、図1の受信器の第4の局面をより詳細に例示する概略ブロック図である。
【図7】図7は、ワイヤレス通信装置受信器における増幅を適合的に制御する本発明の方法を示すフローチャートである。
【図8】図8は、従来のワイヤレス通信受信器を示す概略ブロック図である(従来技術)。
【図9】図9は、入力(PIN)に対してプロットされた所望の信号エネルギーおよび信号エネルギー全体の比率、またはキャリア−ノイズ(C/N)比を示すグラフである(従来技術)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信装置受信器における増幅を適合的に制御するための方法であって、該方法は、
可変信号強度を有する信号を受信することと、
該信号強度に応答して該受信された信号を増幅し、増幅された信号を供給する、ことと、
信号品質を測定することと、
信号エネルギーを測定することと、
該測定された信号品質および測定された信号エネルギーに応答して、受信器性能と増幅された信号強度との間の関係を修正することと
を包含する、方法。
【請求項2】
信号品質を測定することが、
複数のテストゲイン状態を生成することと、
各テストゲイン状態に対して帯域内エネルギーを測定することと、
該最小帯域内エネルギーに関連する該テストゲイン状態を決定することとを含み、
該測定された信号品質および測定された信号エネルギーに応答して、受信器性能と増幅された信号強度との間の関係を修正することが、該決定されたゲイン状態に応答して該関係を修正することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
信号強度テストしきい値を確立することをさらに包含し、
複数のテストゲイン状態を生成することが、前記増幅された信号強度と該テストしきい値との間の所定の関係に応答してテストを開始することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
テスト間隔を確立することをさらに包含し、
複数のテストゲイン状態を生成することが、該テスト間隔と等しい期間を待機することに応答してテストゲイン状態のセットを開始することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
テスト間隔期間を待機することに応答してテストゲイン状態のセットを開始することが、テストの以前のセット以来のテスト間隔期間を待機することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
テスト間隔期間を待機することに応答してテストゲイン状態のセットを開始することが、受信された信号強度における変化以来のテスト間隔期間を待機することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
テスト間隔期間を待機することに応答してテストゲイン状態のセットを開始することが、測定された帯域内エネルギーにおける変化以来のテスト間隔期間を待機することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記増幅された信号を処理することをさらに包含し、
信号品質を測定することが、該処理された信号品質を測定することを含み、
信号エネルギーを測定することが、該処理された信号エネルギーを測定することを含み、
該測定された信号品質および測定された信号エネルギーに応答して、受信器性能と増幅された信号強度との間の前記関係を修正することが、該処理された信号品質および該処理された信号エネルギーに応答して該関係を修正することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
信号強度に応答して前記受信された信号を増幅することが、増幅された信号強度スイッチポイントに応答してゲイン状態を選択することを含み、
前記処理された信号品質および処理された信号エネルギーに応答して、受信器性能と増幅された信号強度との間の前記関係を修正することが、該スイッチポイントを修正することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記処理された信号品質および前記処理された信号エネルギーを測定することが、帯域内電力全体に対して当該の識別可能信号を測定することを含み、
該処理された信号品質および処理された信号エネルギーに応答して、受信器性能と増幅された信号強度との間の前記関係を修正することが、該当該の識別可能信号を最適化するために該関係を修正することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
可変信号強度を有する信号を受信することが、キャリア信号を用いて変調された通信信号を受信することを含み、
前記帯域内電力全体に対して前記当該の識別可能信号を測定することが、キャリア−ノイズ比(C/N)を測定することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
可変信号強度を有する信号を受信することが、直交に拡散された通信信号を受信することを含み、
前記帯域内電力全体に対して前記当該の識別可能信号を測定することが、当該の相関可能信号を測定することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
音声およびデータ通信を含む群から選択された通信機能を選択することをさらに包含し、
前記処理された信号品質および処理された信号エネルギーに応答して、受信器性能と増幅された信号強度との間の前記関係を修正することが、
データ通信を選択することに応答して修正処理をイネーブルすることと、
音声通信を選択することに応答して該修正処理をイネーブルしないこととを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
信号強度スイッチポイントに応答してゲイン状態を選択することが、前記増幅された信号強度を複数のスイッチポイントと比較することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記増幅された信号強度を複数のスイッチポイントと比較することが、
第1の信号強度を1回目にて比較することと、
第1の信号強度と第1のスイッチポイントとの間の関係に応答して第1のゲイン状態を選択することとを含み、
前記帯域内電力全体に対して前記当該の識別可能信号を測定することが、該第1の信号強度および該第1のゲイン状態に応答する第1の比率を測定することを含み、
該増幅された信号強度を複数のスイッチポイントと比較することが、2回目にて、該第1の信号強度と異なる第2の信号強度を比較することを含み、
該帯域内電力全体に対して該当該の識別可能信号を測定することが、該第2の信号強度および該第1のゲイン状態に応答する該第1の比率を測定ことを含み、
受信器性能と増幅された信号強度との間の前記関係を修正することが、該第1のスイッチポイントを修正することを含み、
信号強度スイッチポイントに応答してゲイン状態を選択することが、該第2の信号強度と該修正された第1のスイッチポイントとの間の関係に応答して該第1のゲイン状態を選択することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記増幅された信号強度を複数のスイッチポイントと比較することが、
1回目にて第1の信号強度を比較することと、
該第1の信号強度と第1のスイッチポイントとの間の関係に応答して第1のゲイン状態を選択することとを含み、
前記帯域内電力全体に対して前記当該の識別可能信号を測定することが、該第1の信号強度および該第1のゲイン状態に応答する、最小しきい値比より少ない第1の比率を測定することを含み、
受信器性能と増幅された信号強度との間の前記関係を修正することが、該第1のスイッチポイントを修正することを含み、
信号強度スイッチポイントに応答してゲイン状態を選択することが、該第1の信号強度と該修正された第1のスイッチポイントとの間の前記関係に応答して第2のゲイン状態を選択することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
受信器性能と増幅された信号強度との間の前記関係を修正することが、該増幅された信号の直線性を修正することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
受信器性能と増幅された信号強度との間の前記関係を修正することが、該増幅された信号のノイズ指数を修正することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
受信器性能と増幅された信号強度との間の前記関係を修正することが、該増幅された信号に関連する電流引き込みを修正することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
受信器性能と増幅された信号強度との間の前記関係を修正することが、該増幅された信号のゲインを修正することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記増幅された信号強度に応答して前記受信された信号を増幅することが、該受信された信号を正のゲインを用いて増幅すること、該受信された信号を減衰すること、該受信された信号を周波数変換および正のゲインを用いて増幅すること、および該受信された信号を周波数変換および減衰することを含む群から選択された処理を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
可変信号強度を有する信号を受信することが、時間を通じて増加する信号強度を有する信号を受信することを含み、
信号強度スイッチポイントに応答してゲイン状態を選択することが、前記第1の信号の前記増幅された信号強度を第1の複数のスイッチポイントと比較することを含み、
可変信号強度を有する信号を受信することが、時間を通じて減少する信号強度を有する第2の信号を受信することを含み、
信号強度スイッチポイントに応答してゲイン状態を選択することが、該第2の信号の測定された該信号強度を該第1の複数と異なる第2の複数のスイッチポイントと比較することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
ワイヤレス通信装置受信器におけるゲインスイッチポイントを適合的に制御する方法であって、該方法は、
可変信号強度を有する信号を受信することと、
該信号強度に応答して該受信された信号を増幅し、増幅された信号を供給する、ことと、
該増幅された信号を処理することと、
信号品質を測定することと、
信号エネルギーを測定することと、
該測定された信号品質および測定された信号エネルギーに応答して、受信器性能と増幅された信号強度との間の関係を修正することと
を包含する、方法。
【請求項24】
適合的に制御可能なゲインスイッチポイントを用いるワイヤレス通信装置受信器システムであって、該システムは、
可変強度受信信号を受け入れるための入力、ゲイン状態信号を受け入れるための入力、および該ゲイン状態信号に応答して増幅された信号を供給するための出力を有する受信器と、
プロセッサであって、
該増幅された信号を受け入れるための入力および帯域内電力測定を供給するための出力を有する測定回路と、
該帯域内電力測定から信号品質を決定することに応答する、制御信号を供給するための出力を有する制御器と、
該増幅された信号を受け入れるための入力、該制御信号を受け入れるための入力、ならびに該制御信号および増幅された信号強度に応答するゲイン状態信号を供給するために該受信器に接続された出力を有する自動ゲイン制御(AGC)回路とを含む、プロセッサと、
を備える、システム。
【請求項25】
前記AGCが複数のテストゲイン状態を生成し、
測定回路が該複数のテストゲイン状態において帯域内電力測定を供給し、
前記制御器が、該最小帯域内電力測定に関連する該テストゲイン状態を決定することに応答して制御信号を供給し、
該AGC回路が、該制御信号に応答して前記ゲイン状態信号を修正する、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記AGC回路が、信号強度テストしきい値を受け入れるための入力を有し、前記受信された信号強度と該テストしきい値との間の所定の関係に応答して、前記テストゲイン状態を開始する、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記AGC回路が、テスト間隔期間を受け入れるための入力を有し、該テスト間隔と等しい期間を待機することに応答して、テストゲイン状態のセットを開始する、請求項25に記載のシステム。
【請求項28】
前記AGC回路が、テストの前のセット以来のテスト間隔期間を待機することに応答して、テストゲイン状態のセットを開始する、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記AGC回路が、受信された信号強度における変化以来のテスト間隔期間を待機することに応答して、テストゲイン状態のセットを開始する、請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
前記制御器が、帯域内電力における変化を測定し、
前記AGC回路が、該帯域内電力の測定された変化以来のテスト間隔期間を待機することに応答して、テストゲイン状態のセットを開始する、請求項27に記載のシステム。
【請求項31】
測定ユニットが、処理された信号を供給する処理ユニットであり、
前記制御器が、該処理された信号を受け入れるための入力を有し、前記処理された信号品質および処理された信号エネルギーを測定することに応答する制御信号を供給する、請求項24に記載のシステム。
【請求項32】
前記AGC回路が、前記増幅された信号強度を対応する複数の信号強度スイッチポイントと比較することに応答して選択された複数のゲイン制御信号の1つを供給し、該AGC回路が、該制御信号に応答して前記受信器性能と前記スイッチポイントとの間の前記関係を修正する、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記制御器が、前記帯域内電力全体に対して当該の識別可能信号を測定し、該当該の識別可能信号を最適化するために制御信号を供給する、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記受信器が、キャリア信号を用いて変調された通信信号を受け入れ、前記制御器が、キャリア−ノイズ(C/N)比を測定し、キャリアレベルを最適化するために制御信号を供給する、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記受信器が、直交符号を用いて拡散された通信信号を受け入れ、
前記制御器が、当該の相関可能な信号を測定し、信号相関を最適化するために制御信号を供給する、請求項33に記載のシステム。
【請求項36】
前記制御器が、音声およびデータモードを含む群から選択されたモード信号を受け入れるための追加の入力を有し、データモード信号を受信することに応答してゲイン状態を修正するために制御信号を供給し、かつ音声モード信号を受信することに応答してゲイン状態をロックする制御信号を供給する、請求項33に記載のシステム。
【請求項37】
前記受信器が、前記信号強度とスイッチポイントとの間の前記関係を変化させる前記AGC回路に応答して、修正された直線性を増幅された信号に供給する、請求項33に記載のシステム。
【請求項38】
前記受信器が、前記信号強度とスイッチポイントとの間の前記関係を変化させる前記AGC回路に応答して、修正されたノイズ指数を増幅された信号に供給する、請求項33に記載のシステム。
【請求項39】
前記受信器が、電力供給電流を受け入れるための入力を有し、前記信号強度とスイッチポイントとの間の前記関係を変化させる前記AGC回路に応答して、供給電流レベルを変化させる、請求項33に記載のシステム。
【請求項40】
前記受信器が、前記信号強度とスイッチポイントとの間の前記関係を変化させる前記AGC回路に応答して、修正されたゲインを増幅された信号に供給する、請求項33に記載のシステム。
【請求項41】
前記受信器が、
調節可能ロス減衰器と、
調節可能ゲイン低ノイズ増幅器と
混合器と、
調節可能ゲイン混合器と、
調節可能ロス混合器と
を含む群から選択された回路網を含む、請求項33に記載のシステム。
【請求項42】
前記受信器が、時間を通じて増加する信号強度を有する第1の信号を受け入れ、
前記AGC回路が、該第1の信号に応答して第1の複数のスイッチポイントを供給し、
該受信器が、時間を通じて減少する信号強度を有する第2の信号を受け入れ、
該AGC回路が、該第2の信号に応答する、該第1の複数とは異なる第2の複数のスイッチポイントを供給する、請求項33に記載のシステム。
【請求項43】
前記AGC回路が、第1の信号強度と第1のスイッチポイントとの間の関係に応答する、第1のゲイン状態信号を前記受信器に供給し、第2の信号強度を続いて測定し、
前記制御器が、該第1の信号強度および該第1のゲイン状態に応答する帯域内電力全体に対する当該の識別可能信号の第1の比率を測定し、該第2の信号強度および該第1のゲイン状態に応答する該比率を測定し、該第1のスイッチポイントを修正するために制御信号を供給し、
該AGC回路が、該第1のスイッチポイントを修正することに応答して、該第1のゲイン状態を維持するために信号を供給する、請求項33に記載のシステム。
【請求項44】
前記AGC回路が、第1の信号強度と第1のスイッチポイントとの間の関係に応答する、第1のゲイン状態信号を前記受信器に供給し、
前記制御器が、該第1の信号強度および該第1のゲイン状態に応答する、最小しきい値比より少ない、帯域内電力全体に対する当該の識別可能信号の第1の比率を測定し、該第1のスイッチポイントを修正するために制御信号を供給し、
該AGC回路が、該第1のスイッチポイントを修正することに応答して、第2のゲイン状態を確立するために信号を供給する、請求項33に記載のシステム。
【請求項45】
適合的に制御可能なゲインスイッチポイントを用いるワイヤレス通信装置受信器システムであって、該システムは、
可変強度受信信号を受け入れるための入力、ゲイン状態信号を受け入れるための入力、および該ゲイン状態信号に応答して増幅された信号を供給するための出力を有する受信器と、
プロセッサであって、
該増幅された信号および処理された信号を供給するための出力を受け入れるための処理ユニットと、
該処理された信号を受け入れるための入力および前記処理された信号品質および処理された信号エネルギーを測定することに応答して、制御信号を供給するための出力を有する制御器と、
該増幅された信号を受け入れるための入力、該制御信号を受け入れるための入力、ならびに該制御信号および増幅された信号強度に応答するゲイン状態信号を供給するために該受信器に接続された出力を有する自動ゲイン制御(AGC)回路とを含む、プロセッサと、
を備える、システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2007−534275(P2007−534275A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−509547(P2007−509547)
【出願日】平成17年4月18日(2005.4.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/013178
【国際公開番号】WO2005/109634
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(503370192)キョウセラ ワイヤレス コープ. (93)
【Fターム(参考)】