説明

受信装置

【課題】電子情報に含まれる所定情報が受信側装置において自動再生される条件を、送信側ユーザが指定可能である受信装置を提供する。
【解決手段】本発明の受信装置は、通信部と、電子情報受信部とを備えている。また、電子情報を解析し、この電子情報の再生条件を示す情報である条件情報が電子情報に含まれているか否かを判定する受信情報解析部を備えている。また、条件情報の含まれている電子情報を、条件情報が示す再生条件に基づいて再生する再生処理部を備えている。また、条件情報が示す再生条件である第一再生条件と、第一再生条件の内容をより詳細に限定した再生条件である第二再生条件とを関連付けた関連情報を、記録部に記録している。再生処理部は、条件情報の含まれている電子情報を、この第二再生条件に基づいて再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信網に接続されて通信可能な受信装置に関するものであり、特にデジタルデータを再生する再生装置としての機能を備える受信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶パネル等を用いた薄型の再生装置として、電子式写真立て(以下、「電子式フォトフレーム」という)が実用化されている。電子式フォトフレームは、軽量且つ設置スペースが小さいため、その設置場所や設置角度をユーザが適宜変更できるという利点を持っている。
【0003】
電子式フォトフレームは、デジタルカメラ等の撮影装置で撮像した画像を、従来の銀塩写真のように気軽に鑑賞できることを目的とした再生装置である。電子式フォトフレームは、例えばSD(Secure Digital)メモリカードのような外部記録媒体や、LAN(Local Area Network)等のネットワークを経由して画像データを取り込み、再生することが可能である。
【0004】
これにより例えば、電子メールクライアント機能を電子式フォトフレームに備えることにより、ネットワークを介して電子メールを受信し、電子メールに添付されている画像データを再生することが可能である。このように、再生装置としてだけではなく、受信装置としての機能も備えた電子式フォトフレームの実用化が進んでいる。
【0005】
上記に関連して特許文献1においては、メール受信者がメールの受信時間を変更する、またはメール受信者が希望する時間帯のみメール受信を可能とすることが可能なメール管理システムが開示されている。
【0006】
このメール管理システムは、メールサーバが、メール受信条件の設定変更をメール受信者から受け付ける。メール受信条件が送られると、メール受信者の属する事業者別会員データベースに登録されているメール受信条件を、受け付けたメール受信条件に設定変更する。これによりメール受信者は、所望するメールの受信条件を曜日別及び時間帯別で設定できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−290467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら特許文献1に示されているような従来の受信装置は、受信装置が受信条件に基づいて受信制御を行うことはできたが、受信したデータを自動再生するタイミングの指定を送信装置より受け付け、この指定に基づいて受信データの再生制御を行うことはできなかった。
【0009】
このため例えば、受信データを受信した時点ですぐさま再生したり、或いは受信装置のユーザ(以下、「受信側ユーザ」という)から再生指示を受け付けた時点で再生したりしていた。つまり送信装置のユーザ(以下「送信側ユーザ」という)は、自身の送信するデータが受信装置で再生されるタイミングを、受信装置に対して指定することができなかった。
【0010】
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、電子メール等の電子情報の受信機能を備えた受信装置であって、電子情報に含まれる所定情報が受信側装置において自動再生される条件を、送信側ユーザが指定可能である受信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために本発明の受信装置は、通信網に接続して通信を行う通信部と、前記通信部を用いて通信網より電子情報を受信する電子情報受信部とを備えた受信装置において、前記電子情報受信部により受信された電子情報を解析し、該電子情報の再生条件を示す情報である条件情報が該電子情報に含まれているか否かを判定する受信情報解析部と、前記条件情報の含まれている電子情報を、前記条件情報が示す再生条件に基づいて再生する再生処理部とを備えることを特徴とする。
【0012】
この構成によると、本発明の受信装置は、通信網に接続して通信を行う通信部と、通信網より電子情報を受信する電子情報受信部とを備えている。また、電子情報受信部により受信された電子情報を解析し、この電子情報の再生条件を示す情報である条件情報が電子情報に含まれているか否かを判定する受信情報解析部を備えている。また、条件情報の含まれている電子情報を、条件情報が示す再生条件に基づいて再生する再生処理部を備えている。これにより、ユーザ操作を必要とすることなく、電子情報の再生処理を実施することが可能である。
【0013】
また上記の目的を達成するために本発明の受信装置は、前記条件情報が示す再生条件である第一再生条件と、前記第一再生条件の内容を限定した再生条件である第二再生条件とを関連付けた関連情報を記録した記録部を備えており、前記再生処理部は、前記条件情報の含まれている電子情報を、前記条件情報が示す前記第一再生条件に関連付けられている前記第二再生条件に基づいて再生することを特徴とする。
【0014】
この構成によると、受信装置は、条件情報が示す再生条件である第一再生条件と、第一再生条件の内容をより詳細に限定した再生条件である第二再生条件とを関連付けた関連情報を、記録部に記録している。再生処理部は、条件情報の含まれている電子情報を、この第二再生条件に基づいて再生する。これにより、第一再生条件の指定者、つまり送信側ユーザは、受信装置の運用形態を考慮した詳細な条件指定を行う必要がない。
【0015】
また上記の目的を達成するために本発明の受信装置は、時刻の計時を行う計時部を備え、前記第二再生条件は、再生を実施する時刻である再生指定時刻を再生条件として含み、前記再生処理部は、前記再生指定時刻と前記計時部が計時する時刻との時間差を算出し、該時間差が予め定められた値を下回る場合に、前記条件情報の含まれている電子情報を再生することを特徴とする。
【0016】
この構成によると、前記受信装置は、時刻の計時を行う計時部を備えている。また第二再生条件は、再生を実施する時刻である再生指定時刻を再生条件として含んでいる。また再生処理部は、再生指定時刻と計時部が計時する時刻との時間差を算出し、この時間差が所定値を下回る場合、例えば一致する場合に、条件情報の含まれている電子情報を再生する。これにより、時刻に基づいた自動再生を行うことができる。
【0017】
また上記の目的を達成するために本発明の受信装置は、前記受信装置に対する操作を受け付ける操作部と、前記第二再生条件の登録指示、選択指示、または内容変更指示を前記操作部により受け付ける設定部とを備えることを特徴とする。
【0018】
この構成によると、受信装置は、受信装置に対する操作を受け付ける操作部を備える。また、第二再生条件の登録指示、選択指示、または内容変更指示を操作部により受け付ける設定部を備える。これにより受信装置のユーザは、受信装置毎に詳細な再生条件を設定することが可能である。
【0019】
また上記の目的を達成するために本発明の受信装置は、移動体を検知する移動体検知センサ、または照度を測定する照度センサを備え、前記第二再生条件は、前記移動体検知センサによる移動体検知の有無、または前記照度センサによる照度変化検知の有無を、再生条件として含むことを特徴とする。
【0020】
この構成によると、受信装置は、移動体を検知する移動体検知センサ、または照度を測定する照度センサを備えている。また第二再生条件は、移動体検知センサによる移動体検知の有無、または照度センサによる照度変化検知の有無を、再生条件として含んでいる。これにより、受信装置の周辺環境に応じた自動再生を行うことができる。
【0021】
また上記の目的を達成するために本発明の受信装置が処理する前記条件情報は、前記電子情報の送信元である送信装置により、予め定められた規約に基づいて前記電子情報に含められる情報であり、前記受信情報解析部は、前記規約に基づいて、前記条件情報が前記電子情報に含まれているか否かを判定し、前記再生処理部は、前記規約に基づいて、前記条件情報が示す前記第一再生条件を判別することを特徴とする。
【0022】
この構成によると、条件情報は、電子情報の送信元である送信装置により、予め定められた規約に基づいて電子情報に含められる情報である。また受信情報解析部は、この規約に基づいて、条件情報が電子情報に含まれているか否かを判定する。また再生処理部は、この規約に基づいて、条件情報が示す第一再生条件を判別する。
【0023】
また上記の目的を達成するために本発明の受信装置は、画像の表示を行う表示部、または音声の出力を行う音声出力部を備え、前記再生処理部は、前記条件情報の含まれている電子情報が画像情報である場合に、前記条件情報が示す再生条件に基づき、前記表示部を用いて前記画像情報を再生し、前記条件情報の含まれている電子情報が音声情報である場合に、前記条件情報が示す再生条件に基づき、前記音声出力部を用いて前記音声情報を再生することを特徴とする。
【0024】
この構成によると、受信装置は、画像の表示を行う表示部、または音声の出力を行う音声出力部を備えている。再生処理部は、条件情報の含まれている電子情報が画像情報である場合に、再生条件に基づいて再生を行い、表示部に画像を表示する。また条件情報の含まれている電子情報が音声情報である場合に、再生条件に基づいて再生を行い、音声出力部から音声を出力する。
【0025】
また上記の目的を達成するために本発明の受信装置が備える前記電子情報受信部は、前記通信部を用いて通信網より電子メールを受信し、前記受信情報解析部は、前記電子情報受信部により受信された電子メールを解析し、前記条件情報が該電子メールに含まれているか否かを判定し、前記再生処理部は、前記条件情報の含まれている電子メールの添付情報を、前記条件情報が示す再生条件に基づいて再生することを特徴とする。
【0026】
この構成によると、電子情報受信部は、通信部を用いて通信網より電子メールを受信する。また受信情報解析部は、電子情報受信部により受信された電子メールを解析し、条件情報が電子メールに含まれているか否かを判定する。また再生処理部は、条件情報の含まれている電子メールの添付情報を、条件情報が示す再生条件に基づいて再生する。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、電子メールに添付されている画像情報等が自動再生される条件を、送信側ユーザが指定することが可能である。これにより例えば、受信装置が複数の受信側ユーザに共用されている場合において、特定の受信側ユーザが閲覧する可能性の高い開封条件を指定することができる。これにより、特定の受信側ユーザにより高い確率で閲覧してもらうことが可能である。併せて、その他の受信側ユーザが閲覧する確率を低減することができる。
【0028】
また本発明によれば、送信側ユーザは第一開封条件のみを指定して送信し、受信装置で第一開封条件に関連付けられた第二開封条件を判定し、第二開封条件に基づいて自動開封を行っている。このため送信側ユーザは、受信側ユーザのスケジュール等を知らない場合であっても、好適な開封条件を指定することができる。例えば送信側ユーザが、受信側ユーザの起床時刻を知らない場合であっても、電子メールに「起床時刻」という条件さえ設定しておけば、受信装置で受信側ユーザの起床時刻を判定し、該当時刻に自動開封を行うことができる。これにより、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【0029】
また本発明によれば、電子メールに記載されている開封条件と、照度センサ等による人体の検知結果とに基づいて、自動開封を行うかどうかの判定を行う。これにより、受信側ユーザが受信装置の近傍に存在しない確率が高い状況において、不要な再生処理が発生するのを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の受信装置が備える機能部の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の受信装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】送信装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】受信装置の外観を示す前面図である。
【図5】受信装置の外観を示す上面図である。
【図6】受信装置の外観を示す背面図である。
【図7】受信装置が表示する開封条件設定画面を示す画面図である。
【図8】送信装置が表示する開封条件選択画面を示す画面図である。
【図9】送信装置が実施する送信処理を示すフロー図である。
【図10】受信装置が実施する自動開封処理を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。
〈1.内部構成について〉
図2は、本発明の一実施形態に係る電子式フォトフレーム100(=受信装置)の内部構成示すブロック図である。電子式フォトフレーム100は少なくとも、制御部111、メモリ112、操作部113、表示部114、通信I/F(Interface)部115(=通信部)、通信制御部116(=通信部)、電源部117、メモリスロット118、データ入出力部119、フラッシュメモリ120(=記録部)、センサ部121、及び時計回路122(=計時部)を含むように構成されている。またメモリスロット118に対して外部記録媒体であるメモリカードMを着脱可能である。
【0032】
制御部111は、電子式フォトフレーム100に含まれる各装置の制御を行う。これにより、フラッシュメモリ120に記録されている画像、及び外部より入力した画像の表示処理等を統括制御する。制御部111は、例えば複数のマイクロプロセッサから構成されている。また制御部111は、データの計算、加工処理等を行う中枢部分となっている。
【0033】
なお、制御部111が所定のプログラムを実行することにより実現される各機能部(図1に示すメール送受信部111a〜設定部111d)の詳細については後述する。
【0034】
メモリ112は、電子式フォトフレーム100が保持する各種データを一時的に記録する媒体であり、例えば書込可能なRAM(Random Access Memory)等により構成されている。メモリ112は制御部111によって各種処理が行われる際の処理データや、ユーザから受けた指示等を一時的に記録しておくためのバッファメモリとしての役割を持つ。
【0035】
操作部113は、ユーザが電子式フォトフレーム100に対して、画像の表示指示や設定情報の入力指示等の各種指示を行うためのものである。操作部113により入力された指示は制御部111により受け付けられ、指示の内容に基づいて各種制御処理が行われる。操作部113は例えば、複数の操作ボタンやスイッチ、或いは表示部114の内部に設けられるタッチパネル部材等から構成される。
【0036】
表示部114は、液晶パネル及びドライバ等からなるLCD(Liquid Crystal Display)モジュールであり、その背後にバックライトを備えている。バックライトは液晶パネルの裏側に配置されている発光装置である。バックライトは、例えば光源に冷陰極管を用いるエッジライト方式や、蛍光ランプを液晶パネルの背面に並べる直下型方式のものを用いる。また表示部114の内部には、タッチパネル部材等の操作受付用部材が含まれており、これらの部材で受け付けた操作を操作部113へ与えることも可能である。
【0037】
通信I/F部115は、電子式フォトフレーム100を通信ネットワークと接続するための物理的なインタフェースである。通信I/F部115は例えば、IEEE802.3規格に準拠した有線LANに接続するためのLANケーブルコネクタや、IEEE802.11規格に準拠した無線LANに接続するための無線アンテナ等を含むように構成されている。なお、電話通信網に接続するためのアナログ接続端子やISDN通信網に接続するためのISDN接続端子を備える形態であってもよい。
【0038】
通信制御部116は、通信I/F部115により接続された外部装置、例えばメールサーバや情報配信サーバ等と相互通信を行うための通信制御を行う。これにより、電子メール(=電子情報)の送受信を行ったり、各種情報コンテンツを取得したりすることが可能である。また通信I/F部115が無線アンテナを備える場合、無線通信網を介する無線通信の制御を行う役割も持つ。即ち、通信制御部116により、音声通話を行うための通信を行うことも可能である。
【0039】
電源部117は、外部電源(不図示)より電力の供給を受け、電子式フォトフレーム100の各部に対して電源電圧を与える。電源部117は、外部電源より電力供給を受けるための電源コードを接続する接続端子(図6に示す電源コード接続端子117a)を備えている。この接続端子は、電子式フォトフレーム100の背面側等に設けられている。
【0040】
或いは電源部117は、電源として乾電池或いは二次電池を使用することにより、外部電源から切り離された状態で電子式フォトフレーム100の駆動を可能とする形態であってもよい。二次電池としては例えば、充電式アルカリ電池やリチウムイオンバッテリ等を用いることが可能である。
【0041】
メモリスロット118は、SDメモリカードM等の外部記録媒体を接続して情報の伝送を行うインタフェースである。SDメモリカードMには例えば、デジタルカメラで撮影した静止画や動画が記録されている。メモリスロット118は制御部111からの指示により、これらのデータをフラッシュメモリ120にコピーする。これにより、外部から入力した画像を表示部114に表示することが可能である。
【0042】
データ入出力部119は、撮像装置や記録装置を有線或いは無線により接続して画像データの入力を行うための入力インタフェースである。データ入出力部119は例えば、シリアルケーブル接続用ソケットや、赤外線通信を行うためのIrDAポート、或いはUSB接続端子等を含むように構成されている。
【0043】
フラッシュメモリ120は、電子式フォトフレーム100が保持する各種データを記録する不揮発性の記録媒体である。フラッシュメモリ120は例えば、通信I/F部115を介して受信した電子メールデータや、データ入出力部119を介して入力された画像データ等を記録する。また、電子式フォトフレーム100の設定データ、音声メッセージ或いは文字メッセージを出力するためのメッセージデータ、電話番号やメールアドレス等の個人データ等を記録する役割を持つ。
【0044】
センサ部121は、電子式フォトフレーム100の近傍に存在する移動体を検知する移動体検知センサを含む。移動体検知センサとしては例えば、人体から発生する赤外線を感知する赤外線センサ、レーザ光やLED(発光ダイオード)光等を発生してその反射光により移動体の近接を感知する光センサ、超音波を発生してその反射波により移動体の近接を感知する超音波センサ、大気の温度変化を測定することにより人体を検知する大気センサ等を用いることが可能である。またセンサ部121は、周囲の明るさを検知する照度センサも含むように構成されている。
【0045】
時計回路122は、現在時刻を常時カウントするための回路であり、例えば所定の周波数による発振出力を行う水晶振動子を用いて計時を行う。また時計回路122は、時刻情報だけではなく、現在の月日や曜日といった暦に関連する暦情報の管理を行う機能も備える。
【0046】
次に、携帯電話200(=送信装置)の内部構成について説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る電子式フォトフレーム100と通信可能な携帯電話200の内部構成を示すブロック図である。
【0047】
携帯電話200は少なくとも、制御部211、メモリ212、操作部213、表示部214、照明部215、通信制御部216、ROM(Read Only Memory)217、ベースバンド部218、切換回路219、マイクロフォン220、第一スピーカ221、及び第二スピーカ222を含むように構成されている。
【0048】
制御部211は、携帯電話200が備える各装置が接続されている。制御部211はこれら各装置の制御、例えばベースバンド部218の音声コーデックの制御等を行う。これにより例えば、第一スピーカ221及び第二スピーカ222の音量や、マイクロフォン220の感度が変更される。
【0049】
メモリ212は、制御部211の動作に必要な所定の情報が記録されている。例えば、電話番号、氏名、及びメールアドレス等が対応付けられて複数格納された電話帳データ、メール本文のテキストデータ、画像データ、音楽データ等が格納されている。
【0050】
操作部213は、電話番号等の入力を行うテンキーと、通話の開始を操作する通話キーと、通話の終了を操作する切キーと、各種機能の設定を行う機能キーと、電源キーと、十字キーと、決定キーとを備えている。
【0051】
表示部214は、画像やメール本文等を表示するためのものであり、その背後にバックライトである照明部215が設けられている。通信制御部216は、後述するベースバンド部218からの信号を、アンテナを介して基地局(不図示)へ発信する。また、アンテナを介して基地局からの電波を受信し、復号を行い、復号により得られる信号をベースバンド部218へ与える。
【0052】
なお、通信制御部216は、CDMA処理回路等を用いることにより、音声通話だけではなく、電子メールの送受信等のように電子情報の送受信も実施することが可能である。
【0053】
ROM217は、制御部211が実行するシステムプログラムを記録している。制御部211はこのシステムプログラムに基づき、各装置を制御する。
【0054】
ベースバンド部218は、CDMA処理回路、及び音声コーデックを有している。CDMA処理回路は、符号分割多元接続、スクランブル、誤り制御、タイミング検出等を行う。また音声コーデックは、音声を圧縮(符号化)または伸張(復号化)を行ったり、アナログとデジタルとの変換を行ったりする。
【0055】
また音声コーデックは、内部の増幅回路(不図示)により、受話音量やマイクロフォン220の感度を変更する機能を備える。ベースバンド部218には、次に説明する切換回路219が接続されている。
【0056】
切換回路219は、増幅回路(不図示)を介してマイクロフォン220、第一スピーカ221、及び第二スピーカ222に接続される。切換回路219は、制御部211からの指示に従い、ベースバンド部218と接続する部材を切り換える。
【0057】
具体的には、マイクロフォン220及び第一スピーカ221をベースバンド部218へ接続する第一接続形態と、マイクロフォン220及び第二スピーカ222をベースバンド部218へ接続する第二接続形態との切り換えを行う。
【0058】
マイクロフォン220は、通話に使用される音声入力装置であり、音声を電気信号に変換する。マイクロフォン220より出力される電気信号は、増幅回路で増幅されてベースバンド部218に出力される。
【0059】
第一スピーカ221及び第二スピーカ222は、増幅回路で増幅されたベースバンド部218の電気信号を音声に変換する。第一スピーカ221は、ユーザの耳にあてて通話に使用される。また第二スピーカ222は、受話音を周囲の人に聞かせるための拡声や、着信報知音や警告音の鳴動等に使用される。
〈2.電子式フォトフレームの外観について〉
ここで、本発明の一実施形態に係る電子式フォトフレーム100の外観を、図4の正面図、図5の上面図、及び図6の背面図を用いながら説明する。
【0060】
図4は、電子式フォトフレーム100の前面に備えられた各装置部の一例を示した模式図である。図4に示すように電子式フォトフレーム100の前面は、表示部114及びセンサ部121を含むように構成されている。また図5は、電子式フォトフレーム100の上面に備えられた各装置部の一例を示した模式図である。図5に示すように電子式フォトフレーム100の上面は、メモリスロット118が設けられている。
【0061】
図6は、電子式フォトフレーム100の背面に備えられた各装置部の一例を示した模式図である。図6に示すように電子式フォトフレーム100の背面は、通信I/F部115が備えるLANコネクタ115a、電源部117が備える電源コード接続端子117a、及び支持用脚部123を備えている。
【0062】
LANコネクタ115aはLANケーブルを接続することにより、電子式フォトフレーム100をネットワークに接続するための接続端子である。電源コード接続端子117aは電源コード(不図示)を取り付けて商用電源から電力の供給を受けるためのものである。
【0063】
支持用脚部123は、電子式フォトフレーム100に回動自在に設けられ、電子式フォトフレーム100を背後から支持するための部材である。支持用脚部123は、電子式フォトフレーム100の表面の傾斜を急にしたり、または緩やかにしたり、適宜調節可能な構成をしている。また支持用脚部123は回動することにより、電子式フォトフレーム100の上下の向きを変更することが可能である。
〈3.機能部の構成について〉
ここで、本発明の一実施形態に係る電子式フォトフレーム100が自動開封処理を実施するための各機能部の関係を、図1の機能ブロック図を用いながら説明する。
【0064】
図1に示すように本発明の自動開封処理は、制御部111が所定プログラムを実行することにより実現される機能部であるメール送受信部111a(=電子情報受信部)、メール解析部111b(=受信情報解析部)、再生処理部111c、及び設定部111dにより実施される。
【0065】
メール送受信部111aは、IP通信網に接続されたメールサーバ(不図示)に対して、通信I/F部115及び通信制御部116を用いて通信を行う。これにより電子メールの送受信を行う、いわゆるメールクライアントとしての機能を果たす。
【0066】
メール送受信部111aは例えば、電子メールの受信サービスを提供するPOP(Post Office Protocol)サーバと通信を行うことにより、電子メールの受信を行う。また、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol )サーバと通信を行うことにより、電子メールの送信を行う。
【0067】
或いはメール送受信部111aは、通信事業者が提供する特定のサービス、例えば携帯電話サービスやLモードサービス等を利用することにより、携帯電話用無線回線や一般電話回線を介して電子メールの送受信を行う形態であってもよい。
【0068】
メール解析部111bは、メール送受信部111aにより電子メールの受信が行われた際に、受信メールの解析処理を行う。そして受信メールに添付データ(=添付情報)が添付されているか否かを判定する。
【0069】
またメール解析部111bは、電子メールの所定領域、例えばヘッダ領域または本文領域等に、電子メールの自動開封を実施する条件である開封条件(=再生条件)を示した条件情報が含まれているか否かを判定する。条件情報が含まれている場合、取得した条件情報を次の再生処理部111cへ与える。
【0070】
なお、本実施形態における自動開封とは、ユーザ操作を必要とすることなく、所定条件に基づいて電子メールに含まれる各種データを再生して、表示部114等に出力する処理を指すものとする。
【0071】
自動開封が行われた電子メールは、開封済みであることを示すフラグ情報が設定される。これにより、例えば自動開封が実施された後、さらに二十四時間が経過して再び同時刻となったとしても、開封処理が行われない。
【0072】
再生処理部111cは、メール解析部111bにより条件情報が検出された電子メールの自動開封処理を行う。具体的には、メール解析部111bより与えられた開封条件である第一開封条件(=第一再生条件)に対応する詳細な開封条件である、第二開封条件(=第二再生条件)を判定する。
【0073】
なお第一開封条件とは、携帯電話200において携帯電話のユーザが選択する開封条件である。また第二開封条件は、電子式フォトフレーム100において電子式フォトフレームのユーザが予め設定する開封条件である。第一開封条件としては例えば、「起床時刻」や「帰宅時刻」等のように、ある程度の曖昧さをもった条件が用いられる。また、第二開封条件としては例えば、上記の「起床時刻」を限定した「6:30」等の時刻条件が用いられる。
【0074】
この場合、第二開封条件が示す開封時刻が到来したか否かを、時計回路122が計時する現在時刻に基づいて判定する。開封時刻が到来すると、再生処理部111cはユーザ操作を必要とすることなく、対象データの再生処理を行う。
【0075】
再生する対象データとしては例えば、電子メールに添付されている画像データまたは音声データ等のバイナリデータ(以下、「添付データ」という)や、本文データまたはヘッダデータ等のテキストデータが存在する。なお、テキストデータを表示する場合は、テキストデータから文字画像を生成して表示部114に表示するものとする。
【0076】
なお、再生可能な対象データが複数存在する場合、例えば画像データと音楽データの両方が存在する場合、予め電子式フォトフレーム100に設定されている設定情報に基づいて再生対象を決定する。或いは、開封条件に再生対象が指定されている形態でもよい。この場合、再生対象指定用データのフォーマットは、予め送信装置(本実施形態では携帯電話200)との間で取り決めが行われて規定されているものとする。
【0077】
設定部111dは、操作部113を介して、第一開封条件に関連付ける第二開封条件の指定をユーザより受け付ける。そして受け付けた内容を示す関連テーブル(=関連情報)を生成してフラッシュメモリ120に記録する。具体的には設定部111dは、関連テーブルの内容を示す開封条件設定画面80(図7)を表示部114に表示することにより、第二開封条件の設定指示を受け付ける。
【0078】
開封条件設定画面80には、開封条件81(=第一再生条件)と、開封時刻82(=第二再生条件、再生指定時刻)とが含まれている。開封条件81に含まれる項目は、予め送信装置、つまり携帯電話200と取り決めが行われた条件である。携帯電話200は、この開封条件81を指定した電子メールを送信する。開封時刻82は、開封条件81をより詳細に限定した開封条件であり、電子式フォトフレーム100毎に個別に設定可能な開封条件である。
【0079】
設定部111dは、開封条件81に対応する開封時刻82の入力を、操作部113により受け付ける。そして受け付けた内容に基づき、開封条件81と開封時刻82との関連付けを行う。これにより電子式フォトフレーム100のユーザ、つまり受信側ユーザは、任意の時刻を開封条件として設定することが可能である。
〈4.送信処理について〉
ここで、本発明の一実施形態に係る携帯電話200が実施する電子メールの送信処理を、図9のフロー図を用いながら説明する。
【0080】
図9に示す処理フローは、携帯電話200の電源が起動され、且つ通信制御部216による通信が可能である状態において、任意のタイミングで開始可能である。
【0081】
本処理の開始後、制御部211はステップS110において、電子メールの作成用データの受付を、操作部213を介して携帯電話200のユーザ、つまり送信側ユーザより受け付ける。なお作成用データとは例えば、電子メールの送信先を示すメールアドレス、電子メール本文に含めるテキストデータ、電子メールに添付する添付データ等を指すものとする。
【0082】
次に制御部211はステップS120において、画像データや音声データ等を添付データとして電子メールに添付する指示を、受けたか否かを判定する。受け付けていない場合、後述するステップS160へ移行する。
【0083】
受け付けた場合、制御部211はステップS130において、添付データの開封条件の選択要求を受け付けたか否かを判定する。なおこの選択要求は、例えば操作部213に含まれる機能キー、十字キー、または決定キー等により受け付ける。
【0084】
選択要求を受け付けていない場合、後述するステップS160へ移行する。選択要求を受け付けた場合、制御部211はステップS140において、開封条件選択画面90(図8)を表示部214に表示する。そして開封条件の選択指示を、十字キーまたは決定キー等により受け付ける。
【0085】
なお開封条件選択画面90は、図8に示すように、開封条件91(=第一再生条件)、選択アイコン92、及び決定ボタン93が含まれている。受信側ユーザは十字キーにより、選択アイコン92の位置を移動させることができる。そして決定キー93が押下されると、その時点で選択アイコン92が位置している開封条件91(図8の例では「帰宅時刻」)が開封条件として選択されたこととなる。
【0086】
次に制御部211はステップS150において、上記で選択された開封条件を示す条件情報を電子メールに記録する。具体的は例えば、電子メールの本文領域の先頭または末尾や、送信元アドレス等を記録するヘッダ領域の一部に、テキストデータまたはバイナリデータの条件情報を記録する。
【0087】
なお、いずれの領域記録にどのようなフォーマットの条件情報を記録するかは、受信装置である電子式フォトフレーム100との間で予め取り決めが行われ、規約として両装置に記録されているものとする。また、条件情報のデータ形式は、受信装置が条件情報の解析機能を備えていない場合に無視される、または破棄されるようなデータ形式とする。これにより、受信装置に解析機能が備わっていな場合でも、電子メールの送受信処理に支障をきたさないようにする。
【0088】
次に制御部211はステップS160において、上記で作成された電子メールの送信指示を検知したか否かを判定する。検知していない場合、再びステップS110へ移行する。送信指示を検知した場合、次に制御部211はステップS170において、生成された電子メールを通信制御部216を介して送信する。送信処理が完了すると、本処理フローを終了する。
〈5.自動開封処理について〉
ここで、本発明の一実施形態に係る電子式フォトフレーム100が実施する自動開封処理を、図10のフロー図を用いながら説明する。
【0089】
図10に示す処理フローは、携帯電話200の電源が起動され、且つ通信制御部116による通信が可能である状態において、任意のタイミングで開始可能である。
【0090】
本処理の開始後、メール送受信部111aはステップS210において、電子メールの受信を検知したか否かを判定する。受信を検知していない場合、後述するステップS250へ移行する。受信を検知した場合、メール解析部111bはステップS220において、受信メールの解析を行う。そして受信メールに、開封条件を示す条件情報が含まれているか否かを判定する。なお、ここでいう条件情報とは、図9のステップS150において記録される条件情報に相当する。
【0091】
条件情報が含まれていない場合、後述するステップS260へ移行する。条件情報が含まれている場合、メール解析部111bはステップS230において、条件情報が示す第一開封条件の判別を行う。そして第一開封条件に関連付けられている第二開封条件を、フラッシュメモリ120に記録されている関連テーブルから判別する。
【0092】
例えば、関連テーブルの状態が図7に示す状態であり、且つ条件情報が示す第一開封条件が「帰宅時刻」である場合、開封時刻82に示されている「19:00」が、第二開封条件とみなされる。
【0093】
次にメール解析部111bはステップS240において、解析の完了した受信メールを未開封メールとしてフラッシュメモリ120に記録する。なお、受信メールが未開封メールであるか否かの識別は、例えば受信メール単位で開封/未開封フラグを設定し、この開封/未開封フラグの状態を参照することにより行う。
【0094】
次に再生処理部111cはステップS250において、第二開封条件を満たす未開封メールがフラッシュメモリ120に記録されているか否かを判定する。具体的には、時計回路122より現在時刻を取得し、現在時刻と各未開封メールの第二開封条件が示す開封時刻とを比較し、両時刻が一致する、または両時刻の時間差が所定以下である未開封メールが存在するか否かを判定する。
【0095】
第二開封条件を満たす未開封メールが存在しない場合、もしくは全ての受信メールが開封済みである場合、ステップS210へ移行する。第二開封条件を満たす未開封メールが存在する場合、再生処理部111cはステップS260において、第二開封条件を満たす未開封メール、またはステップS220において条件情報が含まれていないと判定された未開封メールの自動開封処理を行う。
【0096】
自動開封処理が実施されることにより例えば、該当する未開封メールに添付されている画像が再生されて表示部114に表示される。或いは、添付されている音声が再生されてスピーカ(不図示)より出力される。併せて再生処理部111cは、自動開封処理を行った受信メールの開封/未開封フラグを、開封状態に変更した後、ステップS210へ移行する。
【0097】
以上に説明した本実施形態によれば、メール送受信部111aが受信した電子メールに添付されている添付データを、ユーザ操作を必要とすることなく、且つ携帯電話200等の送信装置で指定された開封条件に基づいて再生することができる。
【0098】
これにより例えば、電子式フォトフレーム100が複数の受信側ユーザにより共用されている場合において、送信側ユーザは、特定の受信側ユーザが閲覧する可能性の高い開封条件を指定して送信することができる。つまり、特定の受信側ユーザにより高い確率で閲覧してもらうことが可能である。併せて、その他の受信側ユーザが閲覧する確率を低減することができる。
【0099】
また本実施形態によれば、送信側ユーザは大まかな開封条件である第一開封条件のみを指定して送信し、受信装置で第一開封条件に関連付けられた第二開封条件を判定し、第二開封条件に基づいて自動開封を行う。このため送信側ユーザは、受信側ユーザの詳細なスケジュールを知らない場合であっても、好適な再生条件を指定することができる。
【0100】
例えば送信側ユーザが、受信側ユーザの起床時刻を知らない場合であっても、電子メールに「起床時刻」という条件さえ設定しておけば、受信装置で受信側ユーザの起床時刻を判定し、該当時刻に自動開封を行う。これにより、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
[その他の実施の形態]
以上、好ましい実施の形態及び実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0101】
従って本発明は、以下の形態にも適用可能である。
【0102】
(A)上記実施形態では、受信メールの自動開封処理に関わる各機能部が、マイクロプロセッサ等の演算処理装置上で所定のプログラムを実行することにより実現されているが、各機能部が一または複数の回路により実現される形態でもよい。
【0103】
(B)上記実施形態では、自動開封処理を実施する受信装置として電子式フォトフレーム100を例として説明しているが、受信機能を備えたその他の受信装置において、本発明を実施する形態でもよい。例えば、テレビジョン装置、カーナビゲーション装置、パソコン等において実施する形態でもよい。またパソコンにおいて実施する場合は、添付画像を表示するだけでなく、壁紙等として設定する形態でもよい。
【0104】
(C)上記実施形態では、再生処理部111cが再生する画像として添付画像を例に説明を行っているが、再生処理部111cがOSD(On Screen Display)機能を備えることにより、添付画像にメール本文等を示すテキスト画像を重畳表示する、或いは重畳表示したテキスト画像をスクロール表示する形態でもよい。
【0105】
(D)上記実施形態では、再生処理部111cが再生するデータとして画像データまたは音楽データを例に説明を行っているが、これ以外のデータを開封条件に基づいて再生する形態でもよい。例えば、受信メールに添付されているプログラムデータ等を開封条件に基づいて再生する形態でもよい。
【0106】
(E)上記実施形態では、第二開封条件として開封時刻を例に説明を行っているが、これ以外の条件を第二開封条件として用いる形態でもよい。例えば、センサ部121に含まれる移動体検知センサまたは赤外線センサにより人体が検知されているか否かを、第二開封条件として用いる形態でもよい。また、照度センサにより所定の照度変化が検知され、且つ人体センサにより人体が検知されている等の複合条件を、第二開封条件として用いる形態でもよい。
【0107】
(F)上記に関連して、開封時刻に基づいた開封条件と、センサ等を用いた開封条件とを組み合わせて第二開封条件として用いる形態でもよい。これにより、受信側ユーザが電子式フォトフレーム100の近傍に存在しない確率が高い場合において、不要な表示処理を回避するとともに、自動開封されるデータが閲覧される可能性を高めることができる。
【0108】
(G)上記実施形態では、自動開封するデータを送受信するための通信手段とて電子メールを例に説明を行っているが、これ以外の通信手段により送受信されるデータを、上記と同様の自動開封処理によって再生する形態でもよい。例えば、電子式フォトフレーム100がFTP(File Transfer Protocol)サーバとしての機能を備え、FTP通信により画像を受信し、受信画像またFTPコマンドに含まれる条件情報に基づいて、自動開封処理を実施する形態でもよい。
【0109】
(H)上記実施形態では、一つの第一開封条件に一つの第二開封条件が設定されているが、一つの第一開封条件に複数の第二開封条件を設定可能とする形態でもよい。例えば「食事時刻」という第一開封条件を設け、この第一開封条件に「7:30」、「12:00」、及び「19:00」等の三つの第二開封条件を設定可能とする形態でもよい。
【0110】
(I)上記実施形態では、第一開封条件と第二開封条件との関連付けを行い、第一開封条件を記述した電子メールを送受信することにより自動開封を行っているが、第二開封条件に相当する条件、例えば開封時刻等を記述した電子メールを送受信し、開封時刻のみを条件として自動開封を行う形態でもよい。
【0111】
(J)上記実施形態では、携帯電話200は第一開封条件を一つだけ電子メールに含めて送信しているが、複数の第一開封条件を一つの電子メールに含めて送信する形態でもよい。この場合、再生処理部111cは、電子メールに含まれる複数の第一開封条件に関連付けられた第二開封条件のうち、最初に条件を満たした第二開封条件に基づいて自動開封を行う。
【0112】
(K)上記実施形態では、自動開封により再生される添付データの再生時間については特に明記していないが、この再生時間を携帯電話200において指定可能とする形態でもよい。この場合、携帯電話200は、再生時間を示す再生時間データを予め定められたフォーマットに基づいて生成し、再生時間データを電子メールに含めて送信する。これを受けた再生処理部111cは、再生時間データが示す時間(例えば30分間)だけ、自動開封した添付データの再生を行う。
【0113】
(L)上記実施形態では、図9の処理フローにおいて、添付データがある場合にのみ開封条件の選択を受け付けるようにしているが、添付データがない場合でも、開封条件の選択を受け付ける形態でもよい。これにより、メール本文等のテキストデータを、電子式フォトフレーム100における自動開封表示の対象とすることができる。
【0114】
(M)上記実施形態では、第一開封条件に対応する第二開封条件の判別を図7に示す関連テーブルにより行っているが、これ以外の情報を用いて第二開封条件を判別する形態でもよい。例えば「起床時刻」という第一開封条件に対応する第二開封条件、つまり開封時刻を、時計回路122に設定されている起床用アラーム時刻に基づいて判別する形態でもよい。
【符号の説明】
【0115】
100 電子式フォトフレーム(受信装置)
111 制御部
111a メール送受信部(電子情報受信部)
111b メール解析部(受信情報解析部)
111c 再生処理部
111d 設定部
112 メモリ
113 操作部
114 表示部
115 通信I/F部(通信部)
116 通信制御部(通信部)
120 フラッシュメモリ(記録部)
121 センサ部(移動体検知センサ、照度センサ)
122 時計回路(計時部)
200 携帯電話(送信装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信網に接続して通信を行う通信部と、
前記通信部を用いて通信網より電子情報を受信する電子情報受信部とを備えた受信装置において、
前記電子情報受信部により受信された電子情報を解析し、該電子情報の再生条件を示す情報である条件情報が該電子情報に含まれているか否かを判定する受信情報解析部と、
前記条件情報の含まれている電子情報を、前記条件情報が示す再生条件に基づいて再生する再生処理部とを備えること
を特徴とする受信装置。
【請求項2】
前記受信装置は、前記条件情報が示す再生条件である第一再生条件と、前記第一再生条件の内容を限定した再生条件である第二再生条件とを関連付けた関連情報を記録した記録部を備えており、
前記再生処理部は、前記条件情報の含まれている電子情報を、前記条件情報が示す前記第一再生条件に関連付けられている前記第二再生条件に基づいて再生すること
を特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記受信装置は、時刻の計時を行う計時部を備え、
前記第二再生条件は、再生を実施する時刻である再生指定時刻を再生条件として含み、
前記再生処理部は、前記再生指定時刻と前記計時部が計時する時刻との時間差を算出し、該時間差が予め定められた値を下回る場合に、前記条件情報の含まれている電子情報を再生すること
を特徴とする請求項2に記載の受信装置。
【請求項4】
前記受信装置は、前記受信装置に対する操作を受け付ける操作部と、前記第二再生条件の登録指示、選択指示、または内容変更指示を前記操作部により受け付ける設定部とを備えること
を特徴とする請求項2に記載の受信装置。
【請求項5】
前記受信装置は、移動体を検知する移動体検知センサ、または照度を測定する照度センサを備え、
前記第二再生条件は、前記移動体検知センサによる移動体検知の有無、または前記照度センサによる照度変化検知の有無を、再生条件として含むこと
を特徴とする請求項2に記載の受信装置。
【請求項6】
前記条件情報は、前記電子情報の送信元である送信装置により、予め定められた規約に基づいて前記電子情報に含められる情報であり、
前記受信情報解析部は、前記規約に基づいて、前記条件情報が前記電子情報に含まれているか否かを判定し、
前記再生処理部は、前記規約に基づいて、前記条件情報が示す前記第一再生条件を判別すること
を特徴とする請求項2に記載の受信装置。
【請求項7】
前記受信装置は、画像の表示を行う表示部、または音声の出力を行う音声出力部を備え、
前記再生処理部は、前記条件情報の含まれている電子情報が画像情報である場合に、前記条件情報が示す再生条件に基づき、前記表示部を用いて前記画像情報を再生し、前記条件情報の含まれている電子情報が音声情報である場合に、前記条件情報が示す再生条件に基づき、前記音声出力部を用いて前記音声情報を再生すること
を特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の受信装置。
【請求項8】
前記電子情報受信部は、前記通信部を用いて通信網より電子メールを受信し、
前記受信情報解析部は、前記電子情報受信部により受信された電子メールを解析し、前記条件情報が該電子メールに含まれているか否かを判定し、
前記再生処理部は、前記条件情報の含まれている電子メールの添付情報を、前記条件情報が示す再生条件に基づいて再生すること
を特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−188440(P2011−188440A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−54540(P2010−54540)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】