説明

古紙再生処理装置

【課題】手動制御によるメンテナンス時に製紙機の貯留槽の液位の異常を検出して、洗浄排水等が機器外へ漏出することを未然に防止できる古紙再生処理装置を提供する。
【解決手段】給水源から用水を供給する給水配管110と処理工程毎に設けた処理部とを有して複数の処理部で古紙再生処理系を構成し、各処理部の運転を制御する制御部700を備える古紙再生処理装置において、給水配管108に元弁装置109を設け、手動制御で洗浄水を供給する手動制御洗浄水供給装置110を元弁装置109より下流側で給水配管108から分岐して設け、複数の処理部の少なくとも何れか1つの処理部に液位監視装置115を設け、制御部700は液位監視装置115が異常液位を検出したときに元弁装置109を閉操作する元弁装置制御機能部717を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、古紙の発生場所であるオフィス等に設置して紙を再生することができる古紙再生処理装置に関し、詳しくはメンテナンス用水源に係る技術である。
【背景技術】
【0002】
従来、一般的な製紙工場で古新聞紙等の一度使用した古紙を再生する製紙方法は、古紙パルプ工程、抄紙工程、仕上工程からなる。
古紙パルプ工程では、パルパーにおいて原料である古紙を水に溶解し、機械的な力や薬品を利用して紙繊維以外の異物である金属やフィルム、粘着性樹脂、印刷インク(染料系、顔料系)、コピートナーなどを分離、除去し、漂白処理、脱水、乾燥して古紙パルプを得る。
【0003】
抄紙工程では、抄紙機のワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパート、カレンダーパート、コーターパートを経て製品の紙とする。ワイヤーパートでは調製(再生)されたパルプを抄紙用の網(ワイヤー)に乗せて脱水して紙を抄き、プレスパートではワイヤーパートから出た水分を多く含んだ湿紙の水分を除去する。ドライヤーパートでは蒸気で加熱されたドライヤーに紙を通して乾燥させ、カレンダーパートではロール間に紙を通して表面の凹凸を平滑化し、コーターパートでは原紙に塗料を塗工する。
【0004】
仕上工程では、スーパーカレンダーパートではコーターパートで塗工した紙面のミクロの凹凸を平滑化して光沢を出し、カッターおよびワインダーパートでは所定の製品寸法にカットし、あるいはロールに巻き取る。
【0005】
ところで、小型製紙機においては、大型の製紙機に比べて運転、停止が頻繁に行われており、停止時にパルパー等の機械各部やタンクにおいて溶液中の繊維が沈殿したり、水分が蒸発して繊維だけが残ってしまう状況が起こりやすい。したがって、適宜、適切なメンテナンスが必要である。
【0006】
一連の運転停止後に自動的に洗浄するモードを備えた製紙機においても、状況によっては自動的洗浄モードだけでは十分でなく、別途手動制御による洗浄が必要となる場合もある。
【0007】
特許文献1は、抄紙機のプレスパートのプレスロールにドクターシャワー水を吹き付けるものであり、ドクターシャワー水に定量ポンプにより剥離剤を添加して、ドクターシャワー水と共に剥離剤をプレスロールに吹き付ける構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−235595
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、手動制御による水や薬品の洗浄は、基本的に製紙機の運転を停止した状態で行なう作業である。製紙機が備える複数の貯留槽は配管で繋がっており、手動制御による水や薬品の洗浄を行なった場合に、その洗浄排水は上位の貯留槽から下位の貯留槽へ流れる。
【0010】
しかし、製紙機の運転を停止した状態では水位計等のセンサーが作動しておらず、作業者の監視の目が行き届かない場合には、貯留槽が洗浄排水で一杯となり、洗浄排水等が貯留槽から溢れ出して機械外部に漏出するという問題がある。
【0011】
本発明は上記した課題を解決するものであり、手動制御によるメンテナンス時に製紙機の貯留槽の液位の異常を検出して、洗浄排水等が機器外へ漏出することを未然に防止できる古紙再生処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の古紙再生処理装置は、給水源から用水を供給する給水配管と処理工程毎に設けた処理部とを有して複数の処理部で古紙再生処理系を構成し、各処理部の運転を制御する制御部を備える古紙再生処理装置において、給水配管に元弁装置を設け、手動制御で洗浄水を供給する手動制御洗浄水供給装置を元弁装置より下流側で給水配管から分岐して設け、複数の処理部の少なくとも何れか1つの処理部に液位監視装置を設け、制御部は液位監視装置が異常液位を検出したときに元弁装置を閉操作する元弁装置制御機能部を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の古紙再生処理装置において、元弁装置は、古紙再生処理系に電力を供給する主電源が非通電状態であるときに閉状態を維持し、主電源が通電状態であるときに開状態となり、液位監視装置が異常液位を検出したときに制御装置の元弁装置制御機能部により閉操作されることを特徴とする。
【0014】
本発明の古紙再生処理装置において、手動制御洗浄水供給装置は洗浄用弁装置を有し、制御部は古紙再生処理系の運転中において洗浄用弁装置を閉操作する洗浄用弁装置制御機能部を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の古紙再生処理装置において、手動制御洗浄水供給装置は水流検出装置を有し、制御部は水流検出装置が水流を検出したときに古紙再生処理系の運転を禁止する通常運転禁止制御機能部を備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の古紙再生処理装置において、制御部は、各処理部を任意に単独運転する単独運転制御機能部を備えることを特徴とする。
本発明の古紙再生処理装置において、制御部は、予めメンテナンス動作として設定した各処理部の洗浄動作を行なう洗浄動作制御機能部を備えることを特徴とする。
【0017】
本発明の古紙再生処理装置において、古紙再生処理系を構成する複数の処理部は、再生原料を離解して再生パルプを調製するパルパー部と、再生パルプを貯蔵する貯蔵タンク部と、再生パルプを脱墨して脱墨パルプを調製する脱墨部と、脱墨パルプから湿紙を抄紙する抄紙部と、抄紙部から排出する白水を貯留する白水タンク部と、排水を処理する排水処理タンク部であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
以上のように本発明によれば、作業者が手動制御で洗浄作業を行なうメンテナンス時において、液位監視装置が処理部の異常液位を検出したときに、制御部の元弁装置制御機能部が元弁装置を閉操作することで、作業者の監視の目が行き届かない場合にあっても、処理部の貯留槽が洗浄排水で一杯となる前に、洗浄作業を停止させ、洗浄排水等が処理部の貯留槽から溢れ出して機械外部に漏出することを未然に防止できる。
【0019】
メンテナンス時には、主電源が通電状態である場合にのみ、元弁装置が開状態となって作業者が手動制御洗浄水供給装置を用いて手動制御で洗浄作業を行なうことができ、主電源が通電状態であることを洗浄作業の条件とすることで、液位監視装置の作動を保障し、液位監視装置による処理部の監視を確実に実行できる。
【0020】
古紙再生処理系の運転中は制御部の洗浄用弁装置制御機能部が洗浄用弁装置を閉操作するので、古紙再生処理中に作業者が手動制御洗浄水供給装置を用いて手動制御で洗浄作業を行なうことを確実に禁止できる。
【0021】
制御部は、水流検出装置により水流を検出することで、作業者が手動制御洗浄水供給装置を用いて手動制御で洗浄作業を行なっていることを認知でき、制御部の通常運転禁止制御機能部によりメンテナンス中の古紙再生処理系の運転を確実に禁止できる。
【0022】
メンテナンス時に作業者は、手動制御洗浄水供給装置を用いて手動制御で洗浄作業を行なう際に、制御部の単独運転制御機能部により手動制御で各処理部、例えばパルパー部や抄紙部を任意に単独運転することで、洗浄効果を高めることができる。
【0023】
作業者は、手動制御洗浄水供給装置を用いて行なう洗浄作業の後に、制御部の洗浄動作制御機能部を起動することで、予めメンテナンス動作として設定した各処理部の洗浄動作を行なうことができ、各処理部に対する仕上げ洗浄が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態における古紙再生処理装置を示すブロック図
【図2】同実施の形態における古紙再生処理装置の制御部を示すブロック図
【図3】同実施の形態における古紙再生処理装置のパルパー部を示す模式図
【図4】同実施の形態における古紙再生処理装置の抄紙部を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図4において、古紙再生処理装置は、古紙再生処理系を構成する複数の処理部を有しており、処理部には給紙部1、パルパー部9、貯蔵タンク部10、脱墨部11、抄紙部13、乾燥部14、仕上部15、白水タンク部100、排水処理タンク部101がある。また、古紙再生処理装置は各処理部の運転を制御する制御部700を備えている。
【0026】
給紙部1は、再生原料の古紙4を供給するものであり、古紙4を細断した紙片2を貯留する貯留部3と、貯留部3に古紙4を供給する給紙装置5と、貯留部3に貯留されている紙片2を計量部6に排出する排出用サイクロン7と、貯留部3の紙片2を排出用サイクロン7へ搬送する紙片搬送ダクト16と、紙片搬送ダクト16に搬送用空気を供給して貯留部3から排出用サイクロン7へ向って流れる送気流17を発生させる送風装置18からなる。
【0027】
パルパー部9は、紙片2を離解して再生パルプを調製するものであり、パルパー槽37と、パルパー槽37内に設けた攪拌装置38を有し、計量部6において計量された紙片2を離解して再生パルプを含むパルプ懸濁液8を製造する。
【0028】
貯蔵タンク部10は、パルパー部9で得られたパルプ懸濁液8を貯留するものであり、内部に攪拌装置39を有している。
脱墨部11は、貯蔵タンク部10において貯留されたパルプ懸濁液8を脱墨して脱墨パルプを調製するものであり、蛇行した流路を形成した脱墨槽40と、脱墨槽40の下部から多数の気泡を放出する散気装置(図示省略)とを有している。
【0029】
抄紙部13は、脱墨されたパルプ懸濁液8から湿紙12を抄紙するものであり、複数のローラ42に巻回されたメッシュ状のベルトからなる抄紙ワイヤー43と、脱墨されたパルプ懸濁液8を抄紙ワイヤー43上に供給するヘッドボックス44を有している。
【0030】
脱水部20は、湿紙12を脱水するものであり、複数のローラ46に巻回されたフェルトの吸水ベルト47からなり、湿紙12が抄紙ワイヤー43から吸水ベルト47に転移し、吸水ベルト47が湿紙12を吸収脱水する。
【0031】
乾燥部14は、脱水された湿紙12を乾燥するものであり、加熱装置48を内蔵した乾燥ローラ49と複数のローラ50とにスチール製の第1搬送ベルト51を巻回し、複数のローラ52に網状で樹脂製の第2搬送ベルト53を巻回しており、第1搬送ベルト51と第2搬送ベルト53とは湿紙12を挟んで乾燥ローラ49の外周面上で重なり、乾燥ローラ49で湿紙12を乾燥させる。
【0032】
プレス用の一対のローラ46a、50aは、吸水ベルト47と第1搬送ベルト51を介して湿紙12を圧搾脱水するとともに、湿紙12を吸水ベルト47から第1搬送ベルト51に転移させる。
【0033】
仕上部15は、湿紙12を乾燥して得られる乾紙61に対して仕上工程を行い、得られた再生紙62を紙受部63に排出するものであり、乾紙61を所定のサイズに切断する金属製のカッター60等が設けられている。
【0034】
図1に示すように、排水処理タンク部101は、脱墨排水系102を通して脱墨部11から流入する脱墨廃液を処理するもので、フィルターで繊維、インク、トナーを除去し、薬剤の添加により中性化して公共下水の下水配管103へ排水可能な水質にまで処理する。
【0035】
白水タンク部100は、抄紙排水系104を通して抄紙部13から流入する再生パルプを含む排水である白水を貯留するものであり、白水を白水返送系105、106を通して古紙再生処理系の各所へ返送する。
【0036】
給水源、ここでは上水配管107から用水を供給する給水配管108がパルパー部9に接続しており、給水配管108に電磁弁からなる緊急停止用の元弁装置109を設けている。元弁装置109は、古紙再生処理系に電力を供給する主電源が非通電状態であるときに閉状態を維持し、主電源が通電状態であるときに開状態となる。
【0037】
元弁装置109より下流側で給水配管108から分岐して手動制御洗浄水供給装置110を設けている。手動制御洗浄水供給装置110は、手動制御で洗浄水を供給するものであり、電磁弁からなる洗浄用弁装置111、水流計等からなる水流検出装置112、手動開閉栓113、シャワーヘッド114を上流側から下流側へ順次に設けている。さらに、スポット洗浄用配管200が元弁装置109より下流側で給水配管108から分岐し、抄紙部13に接続している。
【0038】
貯蔵タンク部10、脱墨部11、抄紙部13、白水タンク部100、排水処理タンク部101には、液位計等からなる液位監視装置115を設けている。液位監視装置115は貯蔵タンク部10、脱墨部11、抄紙部13、白水タンク部100、排水処理タンク部101の少なくとも何れか1つに設ければよい。
【0039】
図2に示すように、制御部700は、CPU710に設定する機能回路として、以下の機能部を有している。つまり、パルパー部9の運転を制御するパルパー部制御機能部711と、脱墨部11の運転を制御する脱墨部制御機能部712と、抄紙部3の運転を制御する抄紙部制御機能部713と、仕上部15の運転を制御する仕上部制御機能部714と、排水処理タンク部101の運転を制御する排水処理タンク部制御機能部715と、稼動開始から稼動停止までの運転プロセスを逐次実行する自動運転制御機能部716と、液位監視装置115が異常液位を検出したときに元弁装置を閉操作する元弁装置制御機能部717と、古紙再生処理系の運転中において洗浄用弁装置111を閉操作する洗浄用弁装置制御機能部718と、水流検出装置112が水流を検出したときに古紙再生処理系の運転を禁止する通常運転禁止制御機能部719と、各処理部を任意に単独運転する単独運転制御機能部720と、予めメンテナンス動作として設定した各処理部の洗浄動作を自動的に一連の動作として行なう洗浄動作制御機能部721を備える。
【0040】
以下、上記した構成の作用を説明する。
(通常運転)
古紙再生処理を行なう通常運転では、制御部700の自動運転制御機能716が再生パルプ部制御機能部711、脱墨パルプ部制御機能部712、抄紙部制御機能部713、仕上げ部制御機能部714、排水処理部制御機能部715を起動し、それぞれパルパー部9と脱墨部11と抄紙部13と仕上部15と排水処理タンク部101を制御して古紙再生処理系の運転を行う。
【0041】
古紙再生処理系の通常運転中は、制御部700の洗浄用弁装置制御機能部718が洗浄用弁装置111を閉操作するので、古紙再生処理中に作業者が手動制御洗浄水供給装置110を用いて手動制御で洗浄作業を行なうことを確実に禁止できる。
(メンテナンス)
操作パネル上のキー操作により通常運転とメンテナンス運転とを切替える。通常運転とメンテナンス運転との切替手段は他の構成とすることも可能である。古紙再生処理系の通常運転を停止して作業者が手動制御で洗浄作業を行なうメンテナンス時には、作業者が手動制御で洗浄用弁装置制御機能部718を操作して洗浄用弁装置111を開操作し、かつ手動開閉栓113を開操作してシャワーヘッド114で、パルパー部9、貯蔵タンク部10、脱墨部11、抄紙部13、乾燥部14、仕上部15、白水タンク部100、排水処理タンク部101の各処理部を洗浄する。メンテナンスの洗浄時には、通常の古紙再生処理と同様に常に排水処理動作を行う。
【0042】
この際に、液位監視装置115が各処理部の異常液位を検出したときに、制御部700の元弁装置制御機能部717が元弁装置109を閉操作することで、作業者の監視の目が行き届かない場合にあっても、各処理部の貯留槽が洗浄排水で一杯となる前に、洗浄作業を停止させ、洗浄排水等が各処理部の貯留槽から溢れ出して機械外部に漏出することを未然に防止できる。
【0043】
元弁装置109は主電源が通電状態である場合にのみ開状態となるので、主電源が通電状態である場合にのみ、作業者が手動制御洗浄水供給装置110を用いて手動制御で洗浄作業を行なうことができる。つまり、主電源が通電状態であることを洗浄作業の条件とすることで、液位監視装置115の作動を保障し、液位監視装置115による各処理部の液位の監視を確実に実行できる。
【0044】
制御部700は、メンテナンス時に水流検出装置112により水流を検出することで、作業者が手動制御洗浄水供給装置110を用いて手動制御で洗浄作業を行なっていることを認知でき、制御部700の通常運転禁止制御機能部719によりメンテナンス中の古紙再生処理系の運転を確実に禁止できる。
【0045】
メンテナンス時に作業者は、手動制御で制御部の単独運転制御機能部720を起動して各処理部、例えばパルパー部9のスクリュー回転や抄紙部13のベルトの回転を任意に単独運転することで、洗浄効果を高めることができる。ただし、安全性に配慮し、各部の作動スイッチ(図示省略)を押し続けてなければ動作しない構成を有している。
【0046】
作業者は、手動制御洗浄水供給装置110を用いて行なう洗浄作業の後に、手動制御で制御部700の洗浄動作制御機能部721を起動することで、予めメンテナンス動作として設定した各処理部の洗浄動作を自動的に一連の動作として行なうことができ、各処理部に対する仕上げ洗浄が可能になる。
【0047】
この予めメンテナンス動作として設定した各処理部の洗浄動作とは、古紙再生処理系を構成する処理部である給紙部1、パルパー部9、貯蔵タンク部10、脱墨部11、抄紙部13、乾燥部14、仕上部15、白水タンク部100、排水処理タンク部101に上水または白水タンク部100の白水を通水するとともに、パルパー部9、抄紙部13になどの所定箇所に設置した洗浄ヘッド(図示省略)からスポット的に上水または白水を吹き付けて洗浄するものである。メンテナンス後に洗浄動作制御機能部721を起動することで、古紙再生処理系の各処理部の仕上洗浄が可能になる。
【符号の説明】
【0048】
1 給紙部
2 紙片
3 貯留部
4 古紙
5 給紙装置
6 計量部
7 排出用サイクロン
8 パルプ懸濁液
9 パルパー部
10 貯蔵タンク部
11 脱墨部
12 湿紙
13 抄紙部
14 乾燥部
15 仕上部
16 紙片搬送ダクト
17 送気流
18 送風装置
37 パルパー槽
38 攪拌装置
39 攪拌装置
40 脱墨槽
42 ローラ
43 抄紙ワイヤー
44 ヘッドボックス
46 ローラ
46a、50a ローラ
47 吸水ベルト
48 加熱装置
49 乾燥ローラ
50 ローラ
51 第1搬送ベルト
52 ローラ
53 第2搬送ベルト
61 乾紙
62 再生紙
63 紙受部
60 カッター
100 白水タンク部
101 排水処理タンク部
102 脱墨排水系
103 下水配管
104 抄紙排水系
105、106 白水返送系
107 上水配管
108 給水配管
109 元弁装置
110 手動制御洗浄水供給装置
111 洗浄用弁装置
112 水流検出装置
113 手動開閉栓
114 シャワーヘッド
115 液位監視装置
200 スポット洗浄用配管
700 制御部
710 CPU
711 パルパー部制御機能部
712 脱墨部制御機能部
713 抄紙部制御機能部
714 仕上部制御機能部
715 排水処理タンク部制御機能部
716 自動運転制御機能部
717 元弁装置制御機能部
718 洗浄用弁装置制御機能部
719 通常運転禁止制御機能部
720 単独運転制御機能部
721 洗浄動作制御機能部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水源から用水を供給する給水配管と処理工程毎に設けた処理部とを有して複数の処理部で古紙再生処理系を構成し、各処理部の運転を制御する制御部を備える古紙再生処理装置において、
給水配管に元弁装置を設け、手動制御で洗浄水を供給する手動制御洗浄水供給装置を元弁装置より下流側で給水配管から分岐して設け、複数の処理部の少なくとも何れか1つの処理部に液位監視装置を設け、制御部は液位監視装置が異常液位を検出したときに元弁装置を閉操作する元弁装置制御機能部を備えることを特徴とする古紙再生処理装置。
【請求項2】
元弁装置は、古紙再生処理系に電力を供給する主電源が非通電状態であるときに閉状態を維持し、主電源が通電状態であるときに開状態となり、液位監視装置が異常液位を検出したときに制御装置の元弁装置制御機能部により閉操作されることを特徴とする請求項1に記載の古紙再生処理装置。
【請求項3】
手動制御洗浄水供給装置は洗浄用弁装置を有し、制御部は古紙再生処理系の運転中において洗浄用弁装置を閉操作する洗浄用弁装置制御機能部を備えることを特徴とする請求項1に記載の古紙再生処理装置。
【請求項4】
手動制御洗浄水供給装置は水流検出装置を有し、制御部は水流検出装置が水流を検出したときに古紙再生処理系の運転を禁止する通常運転禁止制御機能部を備えることを特徴とする請求項1に記載の古紙再生処理装置。
【請求項5】
制御部は、各処理部を任意に単独運転する単独運転制御機能部を備えることを特徴とする請求項1に記載の古紙再生処理装置。
【請求項6】
制御部は、予めメンテナンス動作として設定した各処理部の洗浄動作を行なう洗浄動作制御機能部を備えることを特徴とする請求項1に記載の古紙再生処理装置。
【請求項7】
古紙再生処理系を構成する複数の処理部は、再生原料を離解して再生パルプを調製するパルパー部と、再生パルプを貯蔵する貯蔵タンク部と、再生パルプを脱墨して脱墨パルプを調製する脱墨部と、脱墨パルプから湿紙を抄紙する抄紙部と、抄紙部から排出する白水を貯留する白水タンク部と、排水を処理する排水処理タンク部であることを特徴とする請求項1に記載の古紙再生処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−67424(P2012−67424A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214629(P2010−214629)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【出願人】(390002129)デュプロ精工株式会社 (351)
【Fターム(参考)】