可動式動画表示器
プレッシャー・プレート・キャリア(12、15)、プレッシャー・プレート・キャリア(12、15)に対し保持するプレッシャー・プレート(14)、複数の分解された絵柄(26)、複数の覆い(24)が複数の分解された絵柄(26)に対し移動可能な状態で維持され、少なくともプレッシャー・プレート(14)をプレッシャー・プレート・キャリア(12、15)の方向に傾斜させる少なくとも一つの付勢機構(20、21、22、23)をプレッシャー・プレート(14)に備えている複数の画像を表示するための可動式動画表示器(10)。表示器(10)はプレッシャー・プレート(14)をプレッシャー・プレート・キャリア(15)に対し移動可能な状態で維持し、付勢機構(20、21、22、23)は、プレッシャー・プレート・キャリア(15)に対しプレッシャー・プレート(14)の移動経路に対して平行又は直角に付けられる。動画表示器(10)は表紙部分(36、38)が台紙部分(40)に対し回転し、動画層(18)がプレッシャー・プレート(14)に対し移動することで動画を作り出すカードを構成できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には表示器と関連している。具体的には、本申請書では絵柄部分に対するストライプ状の覆いの動きに対応して複数の絵柄を表示するための可動式動画表示器について明らかにしている。
【背景技術】
【0002】
ストライプ状の覆いに対する絵柄部分の相対的な動きによって複数の分解された絵柄の連続的な表示を可能とする装置は以前から知られていた。絵柄部分には複数の分解された絵柄があるのに対し、ストライプ状の覆いには複数の空白部分によって分離されている複数の覆いが付けられている。覆いは、分解された絵柄が一つしか見えないよう選択的に視野を妨げると同時に、動画と称することができる分解されたストリップの隙間を埋めるという二つの機能を果たす。これによって、複数の覆いが複数の分解された絵柄の動画を解読し、動画が完全、且つ整合性のある絵柄として現れる。
【0003】
絵柄部分と覆いが規定量の相対的な動きをすると、それまで動いていた絵柄のストリップは隠され、次の分解された絵柄が動画として一瞬の状況を引き継ぐ。こうした手順が絵柄部分に配置されている分解された全絵柄の最後まで続く。一連の手順が終わると、最初の分解された絵柄が再び現れ、全く同様の新たな一連の手順が始まる。独自の分解された絵柄の数は、分解された絵柄を形成するストリップの幅に対する覆いの幅によって数学的に制限される。具体的に説明すると、分解された絵柄は、各覆いの幅を各分解された絵柄のストリップの幅で除した値に1を加えた数より多くできない。
【0004】
技術に関して豊富な知識がある人であれば、絵柄を鮮明に表す表示器の能力は表示可能な個々の絵柄の数だけでなく、分解された絵柄と覆い間の位置合わせ精度と配置を正確なものとし、また装置内の相対的な動きの間にそうした正確な位置合わせ精度を維持する能力によって決まる点を正当に理解するだろう。こうした表示器の性能にとって同様に重要なのが、表示面全体で覆いと分解された絵柄を密着させ、こうした状態を維持する能力である。
【0005】
覆いと分解された絵柄が完全に接触しなければ、小さな空洞が各層の間に生じ、見る人に表示絵柄が見えにくくする望ましくない影が生まれる。又、不完全な接触により、見る際に望ましくない視差によるズレが起こり、見る人には周りが見えるため、覆いの裏も見えることから、複数の絵柄を認識してしまう。
【0006】
覆いと分解された絵柄の間が完全に接触しない場合、意図している動画効果は妨げられ、さらに、又は代わりに、デザイナーは見る際のズレや、結果として起こる他の不都合を解消するため、動画のコマ割が少ない設計を提供し、こうした状態を補正せざるを得なくなる。逆に、良い接触ができれば、さらに動画のコマ割を増やし、より高度で複雑な動画の連続が可能になる。
【0007】
従来の技術では、正確な配置、及びストライプ状の覆いと分解された絵柄層の間を常に密着させ、こうした状態を維持するために補正用のバネを取り付けたプレッシャー・プレート、折り曲げた突起方式、そしてこれらと同様に複雑な手段等の様々な手段を採用してきた。こうした手段はある程度はうまく機能したが、かさばり、高価で、構造と機能が複雑で、信頼性に欠けることが多かった。こうした点、及びそれ以外の要因がこのような手段が広告、ダイレクト・メール、グリーティング・カード、本、雑誌、包装、及びその他市場などと比較して広く成功する力を制約し、場合によっては全く削いできた。
【0008】
本発明者は自らが持つ「手動による可動式表示器」の米国特許番号:5,901,484、及び「連続的な動画を伴う画像表示器」の米国特許番号:6,286,873等の開示によってこの技術を進化させた(参考として両特許を本申請書に添付している)。特許5,901,484では、内側と外側のシリンダーに分解された絵柄と覆いが刻み込まれ、シリンダーが弾力性のある材料で作られているために接触圧力を与えるようシリンダー内に折り目が作られている、という手段の明細を開示し、従来技術が持つ多くの欠陥の解決策となった。この手段は単純さと効果、及び従来技術では手の届かなかった市場に採用される力によって有利な改良となった。
【0009】
とはいえ、可動式表示器がこれまで採用されていなかった用途で利用されること等が可能になるよう、さらに平らで、さらに小型の新たな可動式表示器の構造が依然必要なことが明らかになった。当然ながら、これは構造と機能が単純で安価であると同時に、覆いと分解された絵柄の層の間の正確な配置と密接な接触が可能で、こうした状態を維持できる可動式表示器に施させる有利な改良となる。
【発明の開示】
【発明の効果】
【0010】
有利な点として、本発明は従来の可動式表示器の技術の欠点を克服する可動式動画表示器を提供するという基本的な目的に基づいている。
【0011】
本発明のさらに詳細な目的は、比較的平らで小型の形態となりうる可動式表示器を提供することである。
【0012】
本発明ではさらに覆いと分解された絵柄層の間で正確な位置合わせ精度と密接な接触を実現させ、その状態を維持する可動式表示器の提供を目的としている。
【0013】
さらに発明のもう一つの目的は、次々に流体的に変化する鮮明で複雑な複数の絵柄の表示が可能な可動式表示器の提供である。
【0014】
発明の実施形態のさらなる目的は、手で持ち、手動で操作可能な可動式動画表示器の提供である。
【0015】
発明の実施形態のさらなる目的は、構造、操作、及び製造が容易となる可動式表示器で以上のような目標を達成することである。
【0016】
以上の、そしてこの発明のさらなる目的、及び優位点は、本明細書と図面の審査人のみならず、可動式動画表示器の本発明の実施形態を利用する機会に恵まれる人には直ちに理解されるだろう。
【0017】
前述は、以下の詳細な説明の理解を深めることが可能となり、また発明者の技術への寄与をさらに正当に評価するためのみに発明の特定の特徴の概要を説明していることを理解して頂けるだろう。発明の実施形態の詳細の説明に先立って、以下の構造、構成の説明、及び創意に富んだ概念の説明図は単に様々な可能性がある発明の具体例にすぎない点をここで明確にしておきたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
可動式表示器のための本発明は様々な実施形態の対象となる。しかし、高い技術を持つ人であれば理解可能で、また適切な事例であれば本発明を実施できるために、ここで明らかにしている広範な発明の中で好ましい特定の実施形態を以下で説明し、添付した図面で示している。
【0019】
図面を詳しく参照すると、本発明に基づいた可動式表示器の典型的な実施形態を簡単な形で図1に示しており、装置は通常、符号10で示している。ここでは可動式表示器10はプレッシャー・プレート・キャリア12と称することができるものを土台としている。プレッシャー・プレート14は一端と他端部分が適切な手段によってプレッシャー・プレート・キャリア12に固定されており、具体的には例えば図1に示したのりしろ16、機械的な留め具、摩擦による保持、或いは他の有効な手段によって固定されている。比較的可動性のある動画層18には少なくとも、プレッシャー・プレート14とプレッシャー・プレート・キャリア12の間で移動できるような一部分がある。
【0020】
図2に示したように、プレッシャー・プレート14には上に覆い24を取り付けることができ、一方、動画層18には分解された絵柄26を付けられる。覆い24と分解された絵柄26の相対的な位置は、当然ながら、分解された絵柄26をプレッシャー・プレート14上に付け、覆い24は動画層18上に付けるというように、簡単に置き換えられる点は指摘しておきたい。覆い24と分解された絵柄26が描かれている配置は、特定の手段では好まれる可能性はあるものの、見本にすぎない。特に、分解された絵柄26と覆い24が同色のインクで描かれている場合、どちらをプレッシャー・プレート14に印刷、或いは付ける、或いはつなげても、またどちらを動画層18に印刷、或いは付ける、或いはつなげても動画効果は似通ったものになる。またここに描かれている分解された絵柄26、則ち一連のハートのデザインは、本発明によって可能な無限の種類がある分解された絵柄26の例にすぎないことも同様に明らかである。
【0021】
複数の覆い24は直線、曲線、開口部を備えた不透明な部分、及び機能するこれ以外の構造など、様々な形になる可能性があることは明白である。当然ながら、分解された絵柄26の形は覆い24の形と対応する。覆い24の間に挿入される複数の空白部分は、分解された絵柄26を選択的に見られる隙間、透明な線、或いはその他の手法で構成することができる。
【0022】
いずれの場合も、プレッシャー・プレート14とプレッシャー・プレート・キャリア12に対する動画層18の動きによって、覆い24が連続している分解された絵柄26が同絵柄を一連の一貫性のある絵柄に完全に転換する役割を果たすことで、可動式表示器10に動画が表示される。前述のように、絵柄のキャリア層(この例では動画層18)と覆いのキャリア層(この例ではプレッシャー・プレート14)間を密接且つ安定して接触させることが滑らかで鮮明な絵柄の表示、及び絵柄間の移り変わりには不可欠である。本発明ではプレッシャー・プレート14が自らのバネ仕掛けの付勢手段として機能するよう、プレッシャー・プレート14の第一と第二付勢機構20と22等によりプレッシャー・プレート14の絵柄部分と動画層18の間を密着させている。
【0023】
この例では付勢機構20と22は、プレッシャー・プレート14に基本的に平行に配置された折り目を構成している。しかし、プレッシャー・プレート14の中央の絵柄部分を動画層18並びにプレッシャー・プレート・キャリア12と密接に接触させるように傾斜させる際に、他の多くの付勢機構(20、22)が有効である可能性があることが分かるだろう。例えば、これに限定されるものではないが、適切に形成された曲線、反り、そして他の構造と仕組みによって望ましい傾斜を形成可能であり、従って、これらは十分、本発明の範囲内となる。また発明の実施形態では一つのみ、又は複数の付勢機構20と22が採用可能であることも明らかである。図1と図2で見本として示した構造では、プレッシャー・プレート14、動画層18、及びプレッシャー・プレート・キャリア12の間を密接に接触させ、その状態を維持するため、表示器10は折れ目の付勢機構20と22によって働くテコの作用を利用している。
【0024】
表示器10の構成材は様々な材料で形成可能である。現在、見ている実施形態ではプレッシャー・プレート14は高分子材料から成る弾力性のある材料で作られている。さらに具体的には、プレッシャー・プレート14は不透明な覆い24と共に印刷された、柔軟且つダイカットされた透明な中程度の重さがあるアセテート、或いは同様に透明又は半透明な材料で形成できる。この実施形態では分解された絵柄26が描かれている動画層18はどのような適切な材料によっても形成できる。材料は不透明、又は特定の実施形態では透明か半透明でも良い。一例として、動画層18はカード・ストック(硬い厚手の紙)で形成できる。プレッシャー・プレート14とプレッシャー・プレート・キャリア12に対する動画層18の滑らかな移動を助けるために、動画層18の端は平行で、滑ら、且つまっすぐ相対する状態であって良い。
【0025】
図2に示したように、プレッシャー・プレート14には丸で囲んだ複数の位置合わせ記号「X」28を付ける一方、動画層18にはこれに対応した複数の位置合わせ記号「十字形」30を付けることもできる。位置合わせ記号28と30によって、動画層18の分解された絵柄26に対するプレッシャー・プレート14の覆い24の最初の配置を正確なものにできる。具体的には、位置合わせ記号28と30を利用することで、位置合わせ記号「X」28の中央を「十字形」位置合わせ記号30の中央と一致させ、動画層18に対するプレッシャー・プレート14の位置を確認できる。図2〜5で示したような特定の実施形態では、小さい位置合わせのストリップ32、33、34、35をプレッシャー・プレート14と動画層18にさらに付けることで、一段と正確な相対的な位置合わせが可能になる。
【0026】
図3〜5を参照して頂ければ分かる通り、相対しているツメ46と48によって、動画層18をプレッシャー・プレート14に対し適切な方向と位置で維持し、また動画層18がプレッシャー・プレート14の覆い24に対し垂直に移動するようにできる。表示器10が完全に組み立てられた際には、ツメ46と48をプレッシャー・プレート・キャリア12から内向きに突出させ、動画層18の上に乗るようにする。相対しているツメは何個でも取り付けられるが、現在の好ましい実施形態では、動画層18の第一面に二つのツメ46、及び動画層18の第二面に二つのツメ48がある。ツメ46と48はプレッシャー・プレート・キャリア12に取り付けるか、或いは図3〜5に示したように、ダイカット工程によって一体化して形成できる。
【0027】
表示器10を組み立てる際は、動画層18をツメ46と48の下に置くことでプレッシャー・プレート・キャリア12に取り付けられる。その後、プレッシャー・プレート14をプレッシャー・プレート・キャリア12の上に置き、プレッシャー・プレート14の出っ張った部分が動画層18とプレッシャー・プレート・キャリア12と向き合うように、付勢機構20と22は外向きにする。そして、プレッシャー・プレート14上の位置合わせ記号28は動画層18上の位置合わせ記号30と正確に合わせる。このような正確な配置を維持しつつ、プレッシャー・プレート14をプレッシャー・プレート・キャリア12の一端の近くにある第一ののりしろ16と接着し、その後、プレッシャー・プレート14を可能な限り平らにした状態で、そのプレッシャー・プレート14をプレッシャー・プレート・キャリア12の他端近くにある第二ののりしろ16と接着する。
【0028】
それによって、動画層18はプレッシャー・プレート14とプレッシャー・プレート・キャリア12の間にうまく挟まれ、動画層18はプレッシャー・プレート14によってプレッシャー・プレート・キャリア12にぴったり収まるため、プレッシャー・プレート14を通して見える。このような手段によって、プレッシャー・プレート14はのりしろ16によって引っ張られた状態で固定でき、プレッシャー・プレート14の動画部分と動画層18の間を全面的に接触できる。プレッシャー・プレート・キャリア12のツメ46と48及び動画層18の端との関係によって正確な配置と移動可能性が確保される。
【0029】
絵柄を最適な状態で表示するには、動画層18はプレッシャー・プレート14に対する位置合わせ精度を維持すべきであると同時に、動かしている間の「小刻みな動き」は最低限にしなければならない。このような点は矛盾する特徴となることが明らかになっている。実際には、ツメ46と48及び動画層18の端の間の理想的な隙間は、表示器10及び生産の際に利用される打抜型等の道具を設計する間の試行錯誤の中から見つかることが多い。例えば、カード・ストックなどの土台の厚みと質感が違う場合はダイカットの許容範囲を変える必要がある可能性がある。いずれにせよ、動画層18の端はできるだけまっすぐで、滑らかに切断しなければならず、これは端がでこぼこであると、ツメ46と48に対する動画層18の自由な移動が阻まれる可能性があるためである。実際には、四つのツメ46と48を若干上向き又は下向きに折り曲げる、或いは動かすなどの「微調整」によって適切な位置合わせ精度と滑らかな滑りを確保することが可能かもしれない。しかし、理想的には、許容範囲が適切に調整されていれば、調整の必要はなくなる。
【0030】
前述のように、動画層18とプレッシャー・プレート14間で相対的な動きが起こり、覆い24によって分解された絵柄26が連続的に完了し、一貫したものとなることで動画が生じる。相対的な動きは動画層18が動くと同時に、プレッシャー・プレート14が固定されているプレッシャー・プレート・キャリア12は動かないことによって起こる。或いは、プレッシャー・プレート14を取り付けてあるプレッシャー・プレート・キャリア12を動かすと同時に、動画層18は動かないことで相対的な動きを作り出せる。さらに、相対的な動きはプレッシャー・プレート・キャリア12と動画層18が異なる速度で反対方向、又は同方向に同時に動くことで実現できる。相対的な動きは電動の手段或いは手動で起こすことができる。
【0031】
様々な手段により動画層18とプレッシャー・プレート・キャリア12の間で一定の位置合わせ精度を実現し、維持できる点は指摘しておきたい。当然ながら、端が滑らかな動画層18は下に取り付けられたプレッシャー・プレート・キャリア12のツメ46と48に押さえられて導かれる、という上述の手段に従って実現できる。しかし逆に、動画層18の端は滑らかにせず、代わりにプレッシャー・プレート・キャリア12の切り込みに挿入する複数のツメを付けても良い。
【0032】
優れた技術があれば、前述の発明を利用した手段に様々な用途が見つけられるだろう。そのような用途はそれぞれ十分、本発明の範囲内と見なされるべきである。発明の数多くの用途の一例を図3〜5及び図9に示し、ここでは表示器10はグリーティング・カード、招待状、通知、広告、カードとして考えうる種類の他の全てのカードの形となっている。図3では表示器10の組み立て前の形を第一面から示している。図4も表示器10が組み立てられる前の形を示しているが、第二面から見たものである。図5は一部組み立てられた形の表示器10、又図9は表示器10のカード版の変型を示している。
【0033】
図3〜5では、表示器10には台紙40があり、一端は動画層18と、また他端は第一表紙パネル38の一端、上の端はシールド・パネル42とつながっている。第一表紙パネル38は他端は第二表紙パネル36の一端とつながっており、第二表紙パネル36の他端はプレッシャー・プレート・キャリア12とつながっている。第一表紙パネル38、第二表紙パネル36、及びシールド・パネル42にはそれぞれ、分解された絵柄26に対応しており、最終的には一致する形の切り抜き窓44がある。図4が示しているように、第二表紙パネル36には、第一表紙パネル38に貼り付けられるよう、のりしろ50を付けてもよい。同様に、台紙40にもシールド・パネル42に貼り付けるためにのりしろ52が付いている。
【0034】
表示器10は従って、パネル36、38、40及び42を折りたたみ貼り付けることで図5に示した構造に組み立てられる。明らかに、図5の動画層18をプレッシャー・プレート14の外側に開いた状態で示してあるのは、表示器10の構造を明確にする目的のみのためである。通常はプレッシャー・プレート14の下に、移動するように取り付けられている。又、分かりやすくするため、図5では覆い24は一部しか示していない。さらに、シールド・パネル42が上に開いた状態になっているのも、分かりやすくするためである。通常はのりしろ52によってプレッシャー・プレート14、動画層18、及び他の表示器10の構成材の上に貼り付けられており、表示器10の画像部分のみが切り抜き窓44から見えるように露出しており、この例ではたまたまハート型になっている。
【0035】
図5から明らかなように、明らかに第二表紙パネル36は第一表紙パネル38より狭い。その結果、第二表紙パネル36より延びるプレッシャー・プレート・キャリア12の端は第一表紙パネル38のちょうつがいの接合を台紙40と置き換える。この置き換えにより、カードの表紙を本質的に構成する第一及び第二表紙パネル38、36により形成される構造の旋回運動が動画層18と関係するプレッシャー・プレート・キャリア12の動きを引き起こし、その結果前述の表示器10の動画表示を引き起こす。
【0036】
図9から明らかなように、動画層18とプレッシャー・プレート・キャリア12は図3〜5とは基本的に反対側に付けることもできる。具体的には、台紙40は先ほどと同様、第一表紙パネル38及びシールド・パネル42とつながっているが、一端は図3〜5で示したように動画層18とではなく、プレッシャー・プレート・キャリア12とつながっている。動画層18は第二表紙パネル36の他端につながっているため、プレッシャー・プレート・キャリア12と入れ替えることが可能である。表示器10はこれ以外の点は基本的に先ほど説明した実施形態と全く同じである。
【0037】
当然、ここで示している第一及び第二表紙パネル38と36の二つによるプレッシャー・プレート・キャリア12又は動画層18とのつながりが、台紙40に対する第二表紙パネル38とのつながりから外れている状態は、単に見本である。優れた技術があれば、表紙パネルに対しプレッシャー・プレート・キャリア12又は動画層18が開く位置を変える他の手段、例えば第一及び第二表紙パネル38と36の組み合わせによって形成されるものなど様々な手段に気づくだろう。それぞれの手段は本発明の範囲内に入る。
【0038】
分解された絵柄26に対する覆い24の正確な配置と的確な位置合わせ精度は、表示器10が最適な動作をするために重要であることを再び指摘しておきたい。しかし、こうした配置や位置合わせ精度を達成するのは、特に図3〜5及び9の実施形態では難しい。図3と4を再び参照すると、組み立て前にプレッシャー・プレート・キャリア12と動画層18は複数の折り目によって分けられ、こうした折り目は以上の構成材が移動できる関係になるように作られなければならない。覆い24と分解された絵柄26の位置を合わせ、表示器10を適切に開閉するには、動画層18、台紙40、第一表紙パネル38、第二表紙パネル36、及びプレッシャー・プレート・キャリア12の間の折り目の位置と方向が正確でなければならない。覆い24と分解された絵柄26が整列する、あるいは表示器10が適切に開閉するためには、動画層18、台紙40、第一表紙パネル38、第二表紙パネル36、プレッシャー・プレート・キャリア12の間の折り目は位置、方向について正確に作られなければならない。一つの折り目の位置又は方向が不適切であると、残りの折り目の位置又は方向に本質的に影響し、その影響は大きくなる可能性があり、それによって動作しない、或いは動画が適切に動かない表示器10となってしまう。
【0039】
表示器10の折り目の位置と方向を常に正確にするのは、素材が白紙である関係で難しいことが明らかになっている。さらに、打ち抜き加工や他の類似した工程等によって折り目の位置と方向が正確であっても、カード・ストック等の多くの基材の質によって折り目が比較的太く、不正確になってしまう傾向がある。このように太く、不正確な折り目によって、表示器10を組み立て、作動できる正確さは損なわれてしまう。
【0040】
本発明者は実験により、望ましい位置と方向性を備えた基材に一連のミシン目、切り込み、折り目付け、鋸歯状の縁、又はその他直線の変型を表面に施すことで、折り目の正確さと精度を改善できることを発見した。例えば、図3〜5及び9では動画層18、台紙40、第一表紙パネル38、第二表紙パネル36、及びプレッシャー・プレート・キャリア12の間の折り目にはミシン目線45がある。このミシン目線45は正確な位置と方向で付けられている。この線によって、例えば動画層18を台紙40に対して折り曲げると、その間の折り目はミシン目線45にぴったり沿ったものとなりやすい。従って、こうしてできた折り目は直線の表面形状の変型、則ちこの例ではミシン目線45を形成しているミシン目がない場合より細く、正確になる。
【0041】
表面形状変型の質は利用する基材の質、並びに結果として作り出される製品の望ましい特徴及び耐久性など多くの要因によって変わる可能性がある点は指摘しておきたい。例えば、特定の実施形態、或いは特定の折り目と関連して、比較的大きなミシン目によってミシン目線45を形成できる。しかし、他の実施形態では比較的大きなミシン目によるでこぼこ、又は耐久性の低下は望ましくなく、比較的小さなミシン目を利用することが正しくなる。また、ミシン目は単に見本であり、同様の効果を得るため他の表面形状の変型も利用可能である。
【0042】
繰り返しになるが、この発明を利用したさらに多くの実施形態が可能である。図6と7では表示器10の代替構造を示しており、表示器10は基本的に、プレッシャー・プレート14とプレッシャー・プレート・キャリアという二つの部分のみで形成でき、この二つを台紙部分15と名付ける。台紙部分15の素材は堅いパネルで、両端が滑らかであっても良い。特定の例では、台紙部分15はカードでも良く、例えばクレジット・カード、広告用カード、会員カード、ギフト・カード、身分証明書、ノベルティ・カード、及びその他いかなる種類のカードでも良い。プレッシャー・プレート14も、台紙部分15に隣接している面と密着させるために中央部分を傾斜させる目的で付勢機構(20、22)を台紙部分15の端の近くに付けても良い。
【0043】
図6で示しているように、プレッシャー・プレート14は特定の実施形態では台紙部分15を完全に覆い、両方の遠位端を合わせて貼り付けることができる。或いは、図7のように、プレッシャー・プレート14に台紙部分15の端の上にかぶせる簡単なクリップ部分11と13を付けることもできる。いずれの場合でも、分解された絵柄26はプレッシャー・プレート14、又は隣接した台紙部分15の面に付け、覆い24はもう一方のプレッシャー・プレート14と台紙部分15に付けられる。こうした構造では、プレッシャー・プレート14を台紙部分15に対して単に移動させることで、プレッシャー・プレート14と台紙部分15間の密接な接触と正確な位置合わせによって動画を表すことができる。
【0044】
表示器10の表示面と言える面にある第一と第二の付勢機構(20、22)は、プレッシャー・プレート14の画像部分と台紙部分15の間の十分な接触を生み出す。しかし、特定の実施形態では、第三、そして場合によっては第四の付勢機構21と23を表示器10の背面に付けることで、さらに密着させられる。こうした構造を表したのが図8である。ここではプレッシャー・プレート14が台紙部分15を完全に覆っており、第三と第四の付勢機構21と23が表示器10の背面の端近くに形成されている。第三と第四の付勢機構21と23は第一と第二の付勢機構20、22と共にプレッシャー・プレート14の表示部分と台紙部分15の間の密着の度合いを高められる。ここでも、付勢機構20、21、22と23はプレッシャー・プレート14を延長した折り目として示している。しかし、本発明の範囲内の様々な形で同じ効果をもたらすことができる。
【0045】
さらに表示器10の変型でプレッシャー・プレート14とプレッシャー・プレート・キャリア12が一体となって台紙部分15となり、動画を作り出すものを図10〜12、13A、及び13Bに示している。プレッシャー・プレート14にはここでもプレッシャー・プレート14の動画部分と台紙部分15の間を完全に接触させるため、第一と第二の付勢機構(20、22)付いている。しかし、付勢機構20と22はプレッシャー・プレート14の両端近くに作られており、台紙部分15に対するプレッシャー・プレート14の移動経路に対し一般的に垂直となっている。
【0046】
プレッシャー・プレート14には複数のツメ54がヘッダー部分58とフッター部分60から内向きに突出している。ツメ54は通常、台紙部分15の幅よりやや外側から台紙部分15よりやや内側の位置に、向かい合って飛び出している。これによってツメ54が台紙部分15の背面に配置される一方、プレッシャー・プレート14の本体部分は台紙15の表示面に置かれることによって、プレッシャー・プレート14は台紙部分15と移動可能な状態で関わることができる。
【0047】
図12、13Aと13Bを合わせて参照すると、利用者が表示器10を左手と右手100Aと100Bで持ち、親指102Aと102Bをできれば位置表示マーク55と56(付勢機構(20、22)の中央部)の上、或いはその近くに置くことで表示器10の動画が表示されることが分かる。利用者が位置表示記号55と56を押すことで、表示器10を図13Aの圧迫していない状態から図13Bの圧迫した状態にできる。表示器10をこのように押すと、プレッシャー・プレート14の動画部分と台紙部分15は、位置表示記号55と56が押されることに加えて、向かい合ったツメ54の力によって完全に密着する。その後、プレッシャー・プレート14を台紙部分15に対し移動させることで鮮明な動画を実現できる。
【0048】
可動式動画表示器10の複数の実施形態の見本及び本発明の詳細を示したことで、発明の精神或いは範囲から逸脱することなく様々な変更及び追加ができることが高い技術を持った人には理解されるだろう。現在の好ましい実施形態は単にここで示した広範な発明を体現しているにすぎない点を心に留めて頂ければ尚更である。発明の主な特徴を念頭に置いている人は、こうした主な特徴を持ちつつ、好ましい実施形態に含まれている全ての特徴は採用せずに実施形態を制作することが可能であろう。
【0049】
従って、以下の特許請求の範囲は発明者に与えられた保護の範囲を規定することを意図している。こうした特許請求の範囲には、発明の精神及び領域から逸脱しない範囲で同等の構造を含むと判断される。さらに複数の以下の特許請求の範囲は、時には構造や材料の詳説なしに、特定の機能を果たす手段として特定の構成部分について述べる可能性がある点にも触れておく。法律が定めているように、こうした特許請求の範囲の構成部分は本明細書で明確に説明しているものと一致している構造及び材料を対象としているのみならず、全ての同等物を対象としているものと解釈される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に基づく可動式表示器の実施形態の側面断面図である。
【図2】本発明による可動式表示器の他の実施形態の斜視図である。
【図3】本発明に基づく可動式表示器のさらに別の実施形態における組み立て前の構造の平面図の第一面である。
【図4】図3の可動式表示器の組み立て前の構造の平面図の第二面である。
【図5】図3と4の可動式表示器を一部組み立てた構造の斜視図である。
【図6】可動式表示器の他の実施形態の側面の断面図である。
【図7】本発明による可動式表示器のさらに他の実施形態の側面断面図である。
【図8】本発明による可動式表示器のさらに別の実施形態の側面断面図である。
【図9】図3と4の可動式表示器の変型で、やはり一部を組み立てた構造斜視図である。
【図10】可動式表示器のさらなる実施形態を分解した構造の斜視図である。
【図11】図10の可動式表示器を組み立てた構造の斜視図である。
【図12】図10の可動式表示器を動かしている時の平面図である。
【図13A】図11の線13-13から見た、圧迫されていない状態の可動式表示器の断面図である。
【図13B】図11の線13-13から見た、圧迫された状態の可動式表示器の断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には表示器と関連している。具体的には、本申請書では絵柄部分に対するストライプ状の覆いの動きに対応して複数の絵柄を表示するための可動式動画表示器について明らかにしている。
【背景技術】
【0002】
ストライプ状の覆いに対する絵柄部分の相対的な動きによって複数の分解された絵柄の連続的な表示を可能とする装置は以前から知られていた。絵柄部分には複数の分解された絵柄があるのに対し、ストライプ状の覆いには複数の空白部分によって分離されている複数の覆いが付けられている。覆いは、分解された絵柄が一つしか見えないよう選択的に視野を妨げると同時に、動画と称することができる分解されたストリップの隙間を埋めるという二つの機能を果たす。これによって、複数の覆いが複数の分解された絵柄の動画を解読し、動画が完全、且つ整合性のある絵柄として現れる。
【0003】
絵柄部分と覆いが規定量の相対的な動きをすると、それまで動いていた絵柄のストリップは隠され、次の分解された絵柄が動画として一瞬の状況を引き継ぐ。こうした手順が絵柄部分に配置されている分解された全絵柄の最後まで続く。一連の手順が終わると、最初の分解された絵柄が再び現れ、全く同様の新たな一連の手順が始まる。独自の分解された絵柄の数は、分解された絵柄を形成するストリップの幅に対する覆いの幅によって数学的に制限される。具体的に説明すると、分解された絵柄は、各覆いの幅を各分解された絵柄のストリップの幅で除した値に1を加えた数より多くできない。
【0004】
技術に関して豊富な知識がある人であれば、絵柄を鮮明に表す表示器の能力は表示可能な個々の絵柄の数だけでなく、分解された絵柄と覆い間の位置合わせ精度と配置を正確なものとし、また装置内の相対的な動きの間にそうした正確な位置合わせ精度を維持する能力によって決まる点を正当に理解するだろう。こうした表示器の性能にとって同様に重要なのが、表示面全体で覆いと分解された絵柄を密着させ、こうした状態を維持する能力である。
【0005】
覆いと分解された絵柄が完全に接触しなければ、小さな空洞が各層の間に生じ、見る人に表示絵柄が見えにくくする望ましくない影が生まれる。又、不完全な接触により、見る際に望ましくない視差によるズレが起こり、見る人には周りが見えるため、覆いの裏も見えることから、複数の絵柄を認識してしまう。
【0006】
覆いと分解された絵柄の間が完全に接触しない場合、意図している動画効果は妨げられ、さらに、又は代わりに、デザイナーは見る際のズレや、結果として起こる他の不都合を解消するため、動画のコマ割が少ない設計を提供し、こうした状態を補正せざるを得なくなる。逆に、良い接触ができれば、さらに動画のコマ割を増やし、より高度で複雑な動画の連続が可能になる。
【0007】
従来の技術では、正確な配置、及びストライプ状の覆いと分解された絵柄層の間を常に密着させ、こうした状態を維持するために補正用のバネを取り付けたプレッシャー・プレート、折り曲げた突起方式、そしてこれらと同様に複雑な手段等の様々な手段を採用してきた。こうした手段はある程度はうまく機能したが、かさばり、高価で、構造と機能が複雑で、信頼性に欠けることが多かった。こうした点、及びそれ以外の要因がこのような手段が広告、ダイレクト・メール、グリーティング・カード、本、雑誌、包装、及びその他市場などと比較して広く成功する力を制約し、場合によっては全く削いできた。
【0008】
本発明者は自らが持つ「手動による可動式表示器」の米国特許番号:5,901,484、及び「連続的な動画を伴う画像表示器」の米国特許番号:6,286,873等の開示によってこの技術を進化させた(参考として両特許を本申請書に添付している)。特許5,901,484では、内側と外側のシリンダーに分解された絵柄と覆いが刻み込まれ、シリンダーが弾力性のある材料で作られているために接触圧力を与えるようシリンダー内に折り目が作られている、という手段の明細を開示し、従来技術が持つ多くの欠陥の解決策となった。この手段は単純さと効果、及び従来技術では手の届かなかった市場に採用される力によって有利な改良となった。
【0009】
とはいえ、可動式表示器がこれまで採用されていなかった用途で利用されること等が可能になるよう、さらに平らで、さらに小型の新たな可動式表示器の構造が依然必要なことが明らかになった。当然ながら、これは構造と機能が単純で安価であると同時に、覆いと分解された絵柄の層の間の正確な配置と密接な接触が可能で、こうした状態を維持できる可動式表示器に施させる有利な改良となる。
【発明の開示】
【発明の効果】
【0010】
有利な点として、本発明は従来の可動式表示器の技術の欠点を克服する可動式動画表示器を提供するという基本的な目的に基づいている。
【0011】
本発明のさらに詳細な目的は、比較的平らで小型の形態となりうる可動式表示器を提供することである。
【0012】
本発明ではさらに覆いと分解された絵柄層の間で正確な位置合わせ精度と密接な接触を実現させ、その状態を維持する可動式表示器の提供を目的としている。
【0013】
さらに発明のもう一つの目的は、次々に流体的に変化する鮮明で複雑な複数の絵柄の表示が可能な可動式表示器の提供である。
【0014】
発明の実施形態のさらなる目的は、手で持ち、手動で操作可能な可動式動画表示器の提供である。
【0015】
発明の実施形態のさらなる目的は、構造、操作、及び製造が容易となる可動式表示器で以上のような目標を達成することである。
【0016】
以上の、そしてこの発明のさらなる目的、及び優位点は、本明細書と図面の審査人のみならず、可動式動画表示器の本発明の実施形態を利用する機会に恵まれる人には直ちに理解されるだろう。
【0017】
前述は、以下の詳細な説明の理解を深めることが可能となり、また発明者の技術への寄与をさらに正当に評価するためのみに発明の特定の特徴の概要を説明していることを理解して頂けるだろう。発明の実施形態の詳細の説明に先立って、以下の構造、構成の説明、及び創意に富んだ概念の説明図は単に様々な可能性がある発明の具体例にすぎない点をここで明確にしておきたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
可動式表示器のための本発明は様々な実施形態の対象となる。しかし、高い技術を持つ人であれば理解可能で、また適切な事例であれば本発明を実施できるために、ここで明らかにしている広範な発明の中で好ましい特定の実施形態を以下で説明し、添付した図面で示している。
【0019】
図面を詳しく参照すると、本発明に基づいた可動式表示器の典型的な実施形態を簡単な形で図1に示しており、装置は通常、符号10で示している。ここでは可動式表示器10はプレッシャー・プレート・キャリア12と称することができるものを土台としている。プレッシャー・プレート14は一端と他端部分が適切な手段によってプレッシャー・プレート・キャリア12に固定されており、具体的には例えば図1に示したのりしろ16、機械的な留め具、摩擦による保持、或いは他の有効な手段によって固定されている。比較的可動性のある動画層18には少なくとも、プレッシャー・プレート14とプレッシャー・プレート・キャリア12の間で移動できるような一部分がある。
【0020】
図2に示したように、プレッシャー・プレート14には上に覆い24を取り付けることができ、一方、動画層18には分解された絵柄26を付けられる。覆い24と分解された絵柄26の相対的な位置は、当然ながら、分解された絵柄26をプレッシャー・プレート14上に付け、覆い24は動画層18上に付けるというように、簡単に置き換えられる点は指摘しておきたい。覆い24と分解された絵柄26が描かれている配置は、特定の手段では好まれる可能性はあるものの、見本にすぎない。特に、分解された絵柄26と覆い24が同色のインクで描かれている場合、どちらをプレッシャー・プレート14に印刷、或いは付ける、或いはつなげても、またどちらを動画層18に印刷、或いは付ける、或いはつなげても動画効果は似通ったものになる。またここに描かれている分解された絵柄26、則ち一連のハートのデザインは、本発明によって可能な無限の種類がある分解された絵柄26の例にすぎないことも同様に明らかである。
【0021】
複数の覆い24は直線、曲線、開口部を備えた不透明な部分、及び機能するこれ以外の構造など、様々な形になる可能性があることは明白である。当然ながら、分解された絵柄26の形は覆い24の形と対応する。覆い24の間に挿入される複数の空白部分は、分解された絵柄26を選択的に見られる隙間、透明な線、或いはその他の手法で構成することができる。
【0022】
いずれの場合も、プレッシャー・プレート14とプレッシャー・プレート・キャリア12に対する動画層18の動きによって、覆い24が連続している分解された絵柄26が同絵柄を一連の一貫性のある絵柄に完全に転換する役割を果たすことで、可動式表示器10に動画が表示される。前述のように、絵柄のキャリア層(この例では動画層18)と覆いのキャリア層(この例ではプレッシャー・プレート14)間を密接且つ安定して接触させることが滑らかで鮮明な絵柄の表示、及び絵柄間の移り変わりには不可欠である。本発明ではプレッシャー・プレート14が自らのバネ仕掛けの付勢手段として機能するよう、プレッシャー・プレート14の第一と第二付勢機構20と22等によりプレッシャー・プレート14の絵柄部分と動画層18の間を密着させている。
【0023】
この例では付勢機構20と22は、プレッシャー・プレート14に基本的に平行に配置された折り目を構成している。しかし、プレッシャー・プレート14の中央の絵柄部分を動画層18並びにプレッシャー・プレート・キャリア12と密接に接触させるように傾斜させる際に、他の多くの付勢機構(20、22)が有効である可能性があることが分かるだろう。例えば、これに限定されるものではないが、適切に形成された曲線、反り、そして他の構造と仕組みによって望ましい傾斜を形成可能であり、従って、これらは十分、本発明の範囲内となる。また発明の実施形態では一つのみ、又は複数の付勢機構20と22が採用可能であることも明らかである。図1と図2で見本として示した構造では、プレッシャー・プレート14、動画層18、及びプレッシャー・プレート・キャリア12の間を密接に接触させ、その状態を維持するため、表示器10は折れ目の付勢機構20と22によって働くテコの作用を利用している。
【0024】
表示器10の構成材は様々な材料で形成可能である。現在、見ている実施形態ではプレッシャー・プレート14は高分子材料から成る弾力性のある材料で作られている。さらに具体的には、プレッシャー・プレート14は不透明な覆い24と共に印刷された、柔軟且つダイカットされた透明な中程度の重さがあるアセテート、或いは同様に透明又は半透明な材料で形成できる。この実施形態では分解された絵柄26が描かれている動画層18はどのような適切な材料によっても形成できる。材料は不透明、又は特定の実施形態では透明か半透明でも良い。一例として、動画層18はカード・ストック(硬い厚手の紙)で形成できる。プレッシャー・プレート14とプレッシャー・プレート・キャリア12に対する動画層18の滑らかな移動を助けるために、動画層18の端は平行で、滑ら、且つまっすぐ相対する状態であって良い。
【0025】
図2に示したように、プレッシャー・プレート14には丸で囲んだ複数の位置合わせ記号「X」28を付ける一方、動画層18にはこれに対応した複数の位置合わせ記号「十字形」30を付けることもできる。位置合わせ記号28と30によって、動画層18の分解された絵柄26に対するプレッシャー・プレート14の覆い24の最初の配置を正確なものにできる。具体的には、位置合わせ記号28と30を利用することで、位置合わせ記号「X」28の中央を「十字形」位置合わせ記号30の中央と一致させ、動画層18に対するプレッシャー・プレート14の位置を確認できる。図2〜5で示したような特定の実施形態では、小さい位置合わせのストリップ32、33、34、35をプレッシャー・プレート14と動画層18にさらに付けることで、一段と正確な相対的な位置合わせが可能になる。
【0026】
図3〜5を参照して頂ければ分かる通り、相対しているツメ46と48によって、動画層18をプレッシャー・プレート14に対し適切な方向と位置で維持し、また動画層18がプレッシャー・プレート14の覆い24に対し垂直に移動するようにできる。表示器10が完全に組み立てられた際には、ツメ46と48をプレッシャー・プレート・キャリア12から内向きに突出させ、動画層18の上に乗るようにする。相対しているツメは何個でも取り付けられるが、現在の好ましい実施形態では、動画層18の第一面に二つのツメ46、及び動画層18の第二面に二つのツメ48がある。ツメ46と48はプレッシャー・プレート・キャリア12に取り付けるか、或いは図3〜5に示したように、ダイカット工程によって一体化して形成できる。
【0027】
表示器10を組み立てる際は、動画層18をツメ46と48の下に置くことでプレッシャー・プレート・キャリア12に取り付けられる。その後、プレッシャー・プレート14をプレッシャー・プレート・キャリア12の上に置き、プレッシャー・プレート14の出っ張った部分が動画層18とプレッシャー・プレート・キャリア12と向き合うように、付勢機構20と22は外向きにする。そして、プレッシャー・プレート14上の位置合わせ記号28は動画層18上の位置合わせ記号30と正確に合わせる。このような正確な配置を維持しつつ、プレッシャー・プレート14をプレッシャー・プレート・キャリア12の一端の近くにある第一ののりしろ16と接着し、その後、プレッシャー・プレート14を可能な限り平らにした状態で、そのプレッシャー・プレート14をプレッシャー・プレート・キャリア12の他端近くにある第二ののりしろ16と接着する。
【0028】
それによって、動画層18はプレッシャー・プレート14とプレッシャー・プレート・キャリア12の間にうまく挟まれ、動画層18はプレッシャー・プレート14によってプレッシャー・プレート・キャリア12にぴったり収まるため、プレッシャー・プレート14を通して見える。このような手段によって、プレッシャー・プレート14はのりしろ16によって引っ張られた状態で固定でき、プレッシャー・プレート14の動画部分と動画層18の間を全面的に接触できる。プレッシャー・プレート・キャリア12のツメ46と48及び動画層18の端との関係によって正確な配置と移動可能性が確保される。
【0029】
絵柄を最適な状態で表示するには、動画層18はプレッシャー・プレート14に対する位置合わせ精度を維持すべきであると同時に、動かしている間の「小刻みな動き」は最低限にしなければならない。このような点は矛盾する特徴となることが明らかになっている。実際には、ツメ46と48及び動画層18の端の間の理想的な隙間は、表示器10及び生産の際に利用される打抜型等の道具を設計する間の試行錯誤の中から見つかることが多い。例えば、カード・ストックなどの土台の厚みと質感が違う場合はダイカットの許容範囲を変える必要がある可能性がある。いずれにせよ、動画層18の端はできるだけまっすぐで、滑らかに切断しなければならず、これは端がでこぼこであると、ツメ46と48に対する動画層18の自由な移動が阻まれる可能性があるためである。実際には、四つのツメ46と48を若干上向き又は下向きに折り曲げる、或いは動かすなどの「微調整」によって適切な位置合わせ精度と滑らかな滑りを確保することが可能かもしれない。しかし、理想的には、許容範囲が適切に調整されていれば、調整の必要はなくなる。
【0030】
前述のように、動画層18とプレッシャー・プレート14間で相対的な動きが起こり、覆い24によって分解された絵柄26が連続的に完了し、一貫したものとなることで動画が生じる。相対的な動きは動画層18が動くと同時に、プレッシャー・プレート14が固定されているプレッシャー・プレート・キャリア12は動かないことによって起こる。或いは、プレッシャー・プレート14を取り付けてあるプレッシャー・プレート・キャリア12を動かすと同時に、動画層18は動かないことで相対的な動きを作り出せる。さらに、相対的な動きはプレッシャー・プレート・キャリア12と動画層18が異なる速度で反対方向、又は同方向に同時に動くことで実現できる。相対的な動きは電動の手段或いは手動で起こすことができる。
【0031】
様々な手段により動画層18とプレッシャー・プレート・キャリア12の間で一定の位置合わせ精度を実現し、維持できる点は指摘しておきたい。当然ながら、端が滑らかな動画層18は下に取り付けられたプレッシャー・プレート・キャリア12のツメ46と48に押さえられて導かれる、という上述の手段に従って実現できる。しかし逆に、動画層18の端は滑らかにせず、代わりにプレッシャー・プレート・キャリア12の切り込みに挿入する複数のツメを付けても良い。
【0032】
優れた技術があれば、前述の発明を利用した手段に様々な用途が見つけられるだろう。そのような用途はそれぞれ十分、本発明の範囲内と見なされるべきである。発明の数多くの用途の一例を図3〜5及び図9に示し、ここでは表示器10はグリーティング・カード、招待状、通知、広告、カードとして考えうる種類の他の全てのカードの形となっている。図3では表示器10の組み立て前の形を第一面から示している。図4も表示器10が組み立てられる前の形を示しているが、第二面から見たものである。図5は一部組み立てられた形の表示器10、又図9は表示器10のカード版の変型を示している。
【0033】
図3〜5では、表示器10には台紙40があり、一端は動画層18と、また他端は第一表紙パネル38の一端、上の端はシールド・パネル42とつながっている。第一表紙パネル38は他端は第二表紙パネル36の一端とつながっており、第二表紙パネル36の他端はプレッシャー・プレート・キャリア12とつながっている。第一表紙パネル38、第二表紙パネル36、及びシールド・パネル42にはそれぞれ、分解された絵柄26に対応しており、最終的には一致する形の切り抜き窓44がある。図4が示しているように、第二表紙パネル36には、第一表紙パネル38に貼り付けられるよう、のりしろ50を付けてもよい。同様に、台紙40にもシールド・パネル42に貼り付けるためにのりしろ52が付いている。
【0034】
表示器10は従って、パネル36、38、40及び42を折りたたみ貼り付けることで図5に示した構造に組み立てられる。明らかに、図5の動画層18をプレッシャー・プレート14の外側に開いた状態で示してあるのは、表示器10の構造を明確にする目的のみのためである。通常はプレッシャー・プレート14の下に、移動するように取り付けられている。又、分かりやすくするため、図5では覆い24は一部しか示していない。さらに、シールド・パネル42が上に開いた状態になっているのも、分かりやすくするためである。通常はのりしろ52によってプレッシャー・プレート14、動画層18、及び他の表示器10の構成材の上に貼り付けられており、表示器10の画像部分のみが切り抜き窓44から見えるように露出しており、この例ではたまたまハート型になっている。
【0035】
図5から明らかなように、明らかに第二表紙パネル36は第一表紙パネル38より狭い。その結果、第二表紙パネル36より延びるプレッシャー・プレート・キャリア12の端は第一表紙パネル38のちょうつがいの接合を台紙40と置き換える。この置き換えにより、カードの表紙を本質的に構成する第一及び第二表紙パネル38、36により形成される構造の旋回運動が動画層18と関係するプレッシャー・プレート・キャリア12の動きを引き起こし、その結果前述の表示器10の動画表示を引き起こす。
【0036】
図9から明らかなように、動画層18とプレッシャー・プレート・キャリア12は図3〜5とは基本的に反対側に付けることもできる。具体的には、台紙40は先ほどと同様、第一表紙パネル38及びシールド・パネル42とつながっているが、一端は図3〜5で示したように動画層18とではなく、プレッシャー・プレート・キャリア12とつながっている。動画層18は第二表紙パネル36の他端につながっているため、プレッシャー・プレート・キャリア12と入れ替えることが可能である。表示器10はこれ以外の点は基本的に先ほど説明した実施形態と全く同じである。
【0037】
当然、ここで示している第一及び第二表紙パネル38と36の二つによるプレッシャー・プレート・キャリア12又は動画層18とのつながりが、台紙40に対する第二表紙パネル38とのつながりから外れている状態は、単に見本である。優れた技術があれば、表紙パネルに対しプレッシャー・プレート・キャリア12又は動画層18が開く位置を変える他の手段、例えば第一及び第二表紙パネル38と36の組み合わせによって形成されるものなど様々な手段に気づくだろう。それぞれの手段は本発明の範囲内に入る。
【0038】
分解された絵柄26に対する覆い24の正確な配置と的確な位置合わせ精度は、表示器10が最適な動作をするために重要であることを再び指摘しておきたい。しかし、こうした配置や位置合わせ精度を達成するのは、特に図3〜5及び9の実施形態では難しい。図3と4を再び参照すると、組み立て前にプレッシャー・プレート・キャリア12と動画層18は複数の折り目によって分けられ、こうした折り目は以上の構成材が移動できる関係になるように作られなければならない。覆い24と分解された絵柄26の位置を合わせ、表示器10を適切に開閉するには、動画層18、台紙40、第一表紙パネル38、第二表紙パネル36、及びプレッシャー・プレート・キャリア12の間の折り目の位置と方向が正確でなければならない。覆い24と分解された絵柄26が整列する、あるいは表示器10が適切に開閉するためには、動画層18、台紙40、第一表紙パネル38、第二表紙パネル36、プレッシャー・プレート・キャリア12の間の折り目は位置、方向について正確に作られなければならない。一つの折り目の位置又は方向が不適切であると、残りの折り目の位置又は方向に本質的に影響し、その影響は大きくなる可能性があり、それによって動作しない、或いは動画が適切に動かない表示器10となってしまう。
【0039】
表示器10の折り目の位置と方向を常に正確にするのは、素材が白紙である関係で難しいことが明らかになっている。さらに、打ち抜き加工や他の類似した工程等によって折り目の位置と方向が正確であっても、カード・ストック等の多くの基材の質によって折り目が比較的太く、不正確になってしまう傾向がある。このように太く、不正確な折り目によって、表示器10を組み立て、作動できる正確さは損なわれてしまう。
【0040】
本発明者は実験により、望ましい位置と方向性を備えた基材に一連のミシン目、切り込み、折り目付け、鋸歯状の縁、又はその他直線の変型を表面に施すことで、折り目の正確さと精度を改善できることを発見した。例えば、図3〜5及び9では動画層18、台紙40、第一表紙パネル38、第二表紙パネル36、及びプレッシャー・プレート・キャリア12の間の折り目にはミシン目線45がある。このミシン目線45は正確な位置と方向で付けられている。この線によって、例えば動画層18を台紙40に対して折り曲げると、その間の折り目はミシン目線45にぴったり沿ったものとなりやすい。従って、こうしてできた折り目は直線の表面形状の変型、則ちこの例ではミシン目線45を形成しているミシン目がない場合より細く、正確になる。
【0041】
表面形状変型の質は利用する基材の質、並びに結果として作り出される製品の望ましい特徴及び耐久性など多くの要因によって変わる可能性がある点は指摘しておきたい。例えば、特定の実施形態、或いは特定の折り目と関連して、比較的大きなミシン目によってミシン目線45を形成できる。しかし、他の実施形態では比較的大きなミシン目によるでこぼこ、又は耐久性の低下は望ましくなく、比較的小さなミシン目を利用することが正しくなる。また、ミシン目は単に見本であり、同様の効果を得るため他の表面形状の変型も利用可能である。
【0042】
繰り返しになるが、この発明を利用したさらに多くの実施形態が可能である。図6と7では表示器10の代替構造を示しており、表示器10は基本的に、プレッシャー・プレート14とプレッシャー・プレート・キャリアという二つの部分のみで形成でき、この二つを台紙部分15と名付ける。台紙部分15の素材は堅いパネルで、両端が滑らかであっても良い。特定の例では、台紙部分15はカードでも良く、例えばクレジット・カード、広告用カード、会員カード、ギフト・カード、身分証明書、ノベルティ・カード、及びその他いかなる種類のカードでも良い。プレッシャー・プレート14も、台紙部分15に隣接している面と密着させるために中央部分を傾斜させる目的で付勢機構(20、22)を台紙部分15の端の近くに付けても良い。
【0043】
図6で示しているように、プレッシャー・プレート14は特定の実施形態では台紙部分15を完全に覆い、両方の遠位端を合わせて貼り付けることができる。或いは、図7のように、プレッシャー・プレート14に台紙部分15の端の上にかぶせる簡単なクリップ部分11と13を付けることもできる。いずれの場合でも、分解された絵柄26はプレッシャー・プレート14、又は隣接した台紙部分15の面に付け、覆い24はもう一方のプレッシャー・プレート14と台紙部分15に付けられる。こうした構造では、プレッシャー・プレート14を台紙部分15に対して単に移動させることで、プレッシャー・プレート14と台紙部分15間の密接な接触と正確な位置合わせによって動画を表すことができる。
【0044】
表示器10の表示面と言える面にある第一と第二の付勢機構(20、22)は、プレッシャー・プレート14の画像部分と台紙部分15の間の十分な接触を生み出す。しかし、特定の実施形態では、第三、そして場合によっては第四の付勢機構21と23を表示器10の背面に付けることで、さらに密着させられる。こうした構造を表したのが図8である。ここではプレッシャー・プレート14が台紙部分15を完全に覆っており、第三と第四の付勢機構21と23が表示器10の背面の端近くに形成されている。第三と第四の付勢機構21と23は第一と第二の付勢機構20、22と共にプレッシャー・プレート14の表示部分と台紙部分15の間の密着の度合いを高められる。ここでも、付勢機構20、21、22と23はプレッシャー・プレート14を延長した折り目として示している。しかし、本発明の範囲内の様々な形で同じ効果をもたらすことができる。
【0045】
さらに表示器10の変型でプレッシャー・プレート14とプレッシャー・プレート・キャリア12が一体となって台紙部分15となり、動画を作り出すものを図10〜12、13A、及び13Bに示している。プレッシャー・プレート14にはここでもプレッシャー・プレート14の動画部分と台紙部分15の間を完全に接触させるため、第一と第二の付勢機構(20、22)付いている。しかし、付勢機構20と22はプレッシャー・プレート14の両端近くに作られており、台紙部分15に対するプレッシャー・プレート14の移動経路に対し一般的に垂直となっている。
【0046】
プレッシャー・プレート14には複数のツメ54がヘッダー部分58とフッター部分60から内向きに突出している。ツメ54は通常、台紙部分15の幅よりやや外側から台紙部分15よりやや内側の位置に、向かい合って飛び出している。これによってツメ54が台紙部分15の背面に配置される一方、プレッシャー・プレート14の本体部分は台紙15の表示面に置かれることによって、プレッシャー・プレート14は台紙部分15と移動可能な状態で関わることができる。
【0047】
図12、13Aと13Bを合わせて参照すると、利用者が表示器10を左手と右手100Aと100Bで持ち、親指102Aと102Bをできれば位置表示マーク55と56(付勢機構(20、22)の中央部)の上、或いはその近くに置くことで表示器10の動画が表示されることが分かる。利用者が位置表示記号55と56を押すことで、表示器10を図13Aの圧迫していない状態から図13Bの圧迫した状態にできる。表示器10をこのように押すと、プレッシャー・プレート14の動画部分と台紙部分15は、位置表示記号55と56が押されることに加えて、向かい合ったツメ54の力によって完全に密着する。その後、プレッシャー・プレート14を台紙部分15に対し移動させることで鮮明な動画を実現できる。
【0048】
可動式動画表示器10の複数の実施形態の見本及び本発明の詳細を示したことで、発明の精神或いは範囲から逸脱することなく様々な変更及び追加ができることが高い技術を持った人には理解されるだろう。現在の好ましい実施形態は単にここで示した広範な発明を体現しているにすぎない点を心に留めて頂ければ尚更である。発明の主な特徴を念頭に置いている人は、こうした主な特徴を持ちつつ、好ましい実施形態に含まれている全ての特徴は採用せずに実施形態を制作することが可能であろう。
【0049】
従って、以下の特許請求の範囲は発明者に与えられた保護の範囲を規定することを意図している。こうした特許請求の範囲には、発明の精神及び領域から逸脱しない範囲で同等の構造を含むと判断される。さらに複数の以下の特許請求の範囲は、時には構造や材料の詳説なしに、特定の機能を果たす手段として特定の構成部分について述べる可能性がある点にも触れておく。法律が定めているように、こうした特許請求の範囲の構成部分は本明細書で明確に説明しているものと一致している構造及び材料を対象としているのみならず、全ての同等物を対象としているものと解釈される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に基づく可動式表示器の実施形態の側面断面図である。
【図2】本発明による可動式表示器の他の実施形態の斜視図である。
【図3】本発明に基づく可動式表示器のさらに別の実施形態における組み立て前の構造の平面図の第一面である。
【図4】図3の可動式表示器の組み立て前の構造の平面図の第二面である。
【図5】図3と4の可動式表示器を一部組み立てた構造の斜視図である。
【図6】可動式表示器の他の実施形態の側面の断面図である。
【図7】本発明による可動式表示器のさらに他の実施形態の側面断面図である。
【図8】本発明による可動式表示器のさらに別の実施形態の側面断面図である。
【図9】図3と4の可動式表示器の変型で、やはり一部を組み立てた構造斜視図である。
【図10】可動式表示器のさらなる実施形態を分解した構造の斜視図である。
【図11】図10の可動式表示器を組み立てた構造の斜視図である。
【図12】図10の可動式表示器を動かしている時の平面図である。
【図13A】図11の線13-13から見た、圧迫されていない状態の可動式表示器の断面図である。
【図13B】図11の線13-13から見た、圧迫された状態の可動式表示器の断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレッシャー・プレート・キャリア(12、15)、
プレッシャー・プレート・キャリア(12、15)に対して維持するプレッシャー・プレート(14)、
複数の分解された絵柄(26)、
複数の分解された絵柄(26)に対し移動可能なよう保持される複数の覆い24から成る表示器(10)で、複数の覆い(24)と複数の分解された絵柄(26)が可動式動画表示器(10)の表示面に取り付けられており、複数の分解された絵柄(26)と複数の覆い(24)が相互の関係によって移動し、可動式動画表示器(10)の動画を動画部分に作り出し、また少なくともプレッシャー・プレート(14)の一部にプレッシャー・プレート・キャリア(12、15)方向の傾斜を作るための少なくとも一つの付勢機構(20、21、22、23)をプレッシャー・プレート(14)に備えている複数の画像を表示するための可動式動画表示器(10)。
【請求項2】
プレッシャー・プレート(14)は弾力性のある材料で形成され、プレッシャー・プレート(14)の少なくとも一つの付勢機構(20、21、22、23)がプレッシャー・プレート(14)の付勢機構(20、21、22、23)を構成する請求項1記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項3】
可動式動画表示器(10)の表示面に少なくとも一つの付勢機構(20、22)が形成されることを特徴とする請求項1記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項4】
プレッシャー・プレート(14)に第二の付勢機構(20、22)を備え、可動式動画表示器(10)の表示面にこの第二の付勢機構(20、22)が形成され、こうした付勢機構(20、22)が可動式動画表示器(10)の動画部分に外向きに取り付けられる構成をさらに含む請求項3記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項5】
複数の分解された絵柄(26)がプレッシャー・プレート・キャリア(15)又はプレッシャー・プレート(14)のいずれかに取り付けられ、複数の覆い(24)がプレッシャー・プレート・キャリア(15)又はプレッシャー・プレート(14)のもう一方に付けられ、プレッシャー・プレート・キャリア(15)はプレッシャー・プレート(14)に対し移動可能な状態で保持される請求項1記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項6】
少なくとも二つの付勢機構(20、21、22、23)を備え、第一の付勢機構(20、22)は可動式動画表示器(10)の表示面に形成され、第二の付勢機構(21、23)は可動式動画表示器(10)の背面に形成される請求項5記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項7】
プレッシャー・プレート(14)に少なくとも二つの付勢機構(20、22)を備え、付勢機構(20、22)は可動式動画表示器(10)の表示面に形成され、付勢機構(20、22)は可動式動画表示器(10)の画像部分に外向きに取り付けられる請求項5記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項8】
可動式動画表示器(10)の表示面に少なくとも一つの付勢機構(20、22)が形成され、その付勢機構(20、22)がプレッシャー・プレート・キャリア(15)に対するプレッシャー・プレート(14)の移動経路に直角となる請求項5記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項9】
少なくとも二つの付勢機構(20、22)を備え、その少なくとも二つの付勢機構(20、22)は可動式動画表示器(10)の動画部分に外向きで、プレッシャー・プレート・キャリア(15)に対するプレッシャー・プレート(14)の移動経路に直角に取り付けられる請求項8記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項10】
プレッシャー・プレート(14)にヘッダー部分(58)とフッター部分(60)があり、さらにプレッシャー・プレート(14)のヘッダー部分(58)とフッター部分(60)から内向きに突出した相対する突起部(54)を備え、プレッシャー・プレート(14)はプレッシャー・プレート・キャリア(15)と移動可能な状態で関わり、突起部(54)が可動式動画表示器(10)の背面に取り付けられていると同時に、プレッシャー・プレート(14)の本体部分は可動式動画表示器(10)の表示面に取り付けられている請求項5記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項11】
動画層(18)を備え、少なくともその一部は移動可能な状態でプレッシャー・プレート(14)とプレッシャー・プレート・キャリア(12)の間に挿入され、複数の分解された絵柄(26)の一つ、及び複数の覆い(24)が動画層(18)に取り付けられている構成をさらに含む請求項1記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項12】
複数の分解された絵柄(26)のもう一方、及び複数の覆い(24)がプレッシャー・プレート(14)に取り付けられている請求項11記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項13】
プレッシャー・プレート(14)に少なくとも二つの付勢機構(20、22)があり、その付勢機構(20、22)は可動式動画表示器(10)の表示面に形成され、付勢機構(20、22)が可動式動画表示器(10)の動画部分に外向きに取り付けられている請求項11記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項14】
プレッシャー・プレート(14)が弾力性のある材料で形成され、プレッシャー・プレート(14)の付勢機構(20、22)がプレッシャー・プレート(14)の付勢機構(20、22)を構成する請求項13記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項15】
複数の分解された絵柄(26)が複数の覆い(24)に対し正確に配置されるよう位置合わせ記号(28、30)がプレッシャー・プレート(14)に取り付けられ、対応している位置合わせ記号(28、30)が動画層(18)に取り付けられている構成をさらに含む請求項11記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項16】
動画層(18)をプレッシャー・プレート(14)とプレッシャー・プレート・キャリア(12)に対し導き、位置を合わせるためにプレッシャー・プレート・キャリア(12)に相対する突起部(46、48)が付いている構成をさらに含む請求項11記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項17】
台紙部分(40)と表紙部分(36、38)を備え、表紙部分(36、38)は隣接面が台紙部分(40)の隣接面とつながっており、動画層(18)の一つとプレッシャー・プレート・キャリア(12)が台紙部分(40)の末端部分とつながっており、動画層(18)の一つとプレッシャー・プレート・キャリア(12)は台紙部分(40)の端でつながっており、もう一つの動画層(18)とプレッシャー・プレート・キャリア(12)は表紙部分(36、38)と、台紙部分(40)に対する表紙部分のつながりの末端部分でつながっており、表紙部分(36、38)が台紙部分(40)に対し回転することでプレッシャー・プレート・キャリア(12)が動画層(18)に対して移動し、複数の覆い(24)が連続的に複数の分解された絵柄(26)を完了することによって動画効果を生み出す構成をさらに含む請求項11記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項18】
台紙部分(40)、表紙部分(36、38)、プレッシャー・プレート・キャリア(12)、及び動画層(18)がそれぞれ材料のパネルを構成している請求項17記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項19】
台紙部分(40)、表紙部分(36、38)、プレッシャー・プレート・キャリア(12)、及び動画層(18)のうち少なくとも二つとの間が折り目に沿ってつながっており、位置と位置合わせが正確な折り目線となるよう、少なくとも折り目の一部に沿って表面形状が変型した線(45)を備えている請求項18記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項20】
表面形状の変型(45)がミシン目線を構成している請求項19記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項21】
隣接した一端と他端がある台紙部分(40)、
隣接した一端と他端があり、表紙部分(36、38)と隣接した端が台紙部分(40)の隣接した端とつながっている表紙部分(36、38)、
台紙部分(40)とつながっている第一パネル(12、18)、
表紙部分(36、38)と隣接した端から離れた位置で表紙部分(36、38)とつながっており、表紙部分(36、38)が台紙部分(40)に対し回転することで、第二パネル(12、18)に対する第一パネル(12、18)の相対的な動きを引き起こす第二パネル(12、18)、
第一パネル(12、18)又は第二パネル(12、18)のいずれかに対し保持される複数の分解された絵柄(26)、そして
複数の覆い(24)がもう一方の第一パネル(12、18)又は第二パネル(12、18)に対し保持される構成の表示器(10)で、
第二パネル(12、18)に対する第一パネル(12、18)の相対的な動きが可動式動画表示器(10)の動画を動画部分に作り出す構成を特徴とする複数の画像を表示するための動画表示器(10)。
【請求項22】
プレッシャー・プレート(14)が第一パネル(12、18)と第二パネル(12、18)のいずれかとつながっており、もう一方の第一パネル(12、18)と第二パネル(12、18)をプレッシャー・プレート(14)と第一パネル(12、18)又は第二パネル(12、18)の間で支えられる構成をさらに含む請求項21記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項23】
プレッシャー・プレート(14)の少なくとも一部を傾斜させるため、プレッシャー・プレート(14)に少なくとも一つの付勢機構(20、22)の構成をさらに含む請求項22記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項24】
プレッシャー・プレート(14)が弾力性のある材料で形成され、プレッシャー・プレート(14)の少なくとも一つの付勢機構(20、22)がプレッシャー・プレート(14)の付勢機構(20、22)を構成する請求項23記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項25】
複数の分解された絵柄(26)が複数の覆い(24)に対し正確に配置されるように位置合わせ記号(28、30)がプレッシャー・プレート(14)に付けられ、対応する位置合わせ記号(28、30)がパネル(12、18)に付けられ、そこにプレッシャー・プレート(14)がつながっている構成をさらに含む請求項21記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項26】
パネル(12、18)に相対する突起部(46、48)が付いており、そこに第一パネル又は第二パネル(12、18)のもう一方をプレッシャー・プレート(14)に対し導き、配置するためにプレッシャー・プレート(14)がつながっている構成をさらに含む請求項21記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項27】
台紙部分(40)、表紙部分(36、38)、第一パネル(12、18)と第二パネル(12、18)がそれぞれ材料のパネルを構成している請求項21記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項28】
台紙部分(40)、表紙部分(36、38)、第一パネル(12、18)及び第二パネル(12、18)のうち少なくとも二つとの間の折り目線に沿ってつながっており、位置と位置合わせが正確な折り目となるよう、少なくとも折り目線の一部に沿って取り付けられた表面形状が変型(45)した線を備えた請求項27記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項29】
表面形状の変型(45)がミシン目線を構成している請求項28記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項1】
プレッシャー・プレート・キャリア(12、15)、
プレッシャー・プレート・キャリア(12、15)に対して維持するプレッシャー・プレート(14)、
複数の分解された絵柄(26)、
複数の分解された絵柄(26)に対し移動可能なよう保持される複数の覆い24から成る表示器(10)で、複数の覆い(24)と複数の分解された絵柄(26)が可動式動画表示器(10)の表示面に取り付けられており、複数の分解された絵柄(26)と複数の覆い(24)が相互の関係によって移動し、可動式動画表示器(10)の動画を動画部分に作り出し、また少なくともプレッシャー・プレート(14)の一部にプレッシャー・プレート・キャリア(12、15)方向の傾斜を作るための少なくとも一つの付勢機構(20、21、22、23)をプレッシャー・プレート(14)に備えている複数の画像を表示するための可動式動画表示器(10)。
【請求項2】
プレッシャー・プレート(14)は弾力性のある材料で形成され、プレッシャー・プレート(14)の少なくとも一つの付勢機構(20、21、22、23)がプレッシャー・プレート(14)の付勢機構(20、21、22、23)を構成する請求項1記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項3】
可動式動画表示器(10)の表示面に少なくとも一つの付勢機構(20、22)が形成されることを特徴とする請求項1記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項4】
プレッシャー・プレート(14)に第二の付勢機構(20、22)を備え、可動式動画表示器(10)の表示面にこの第二の付勢機構(20、22)が形成され、こうした付勢機構(20、22)が可動式動画表示器(10)の動画部分に外向きに取り付けられる構成をさらに含む請求項3記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項5】
複数の分解された絵柄(26)がプレッシャー・プレート・キャリア(15)又はプレッシャー・プレート(14)のいずれかに取り付けられ、複数の覆い(24)がプレッシャー・プレート・キャリア(15)又はプレッシャー・プレート(14)のもう一方に付けられ、プレッシャー・プレート・キャリア(15)はプレッシャー・プレート(14)に対し移動可能な状態で保持される請求項1記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項6】
少なくとも二つの付勢機構(20、21、22、23)を備え、第一の付勢機構(20、22)は可動式動画表示器(10)の表示面に形成され、第二の付勢機構(21、23)は可動式動画表示器(10)の背面に形成される請求項5記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項7】
プレッシャー・プレート(14)に少なくとも二つの付勢機構(20、22)を備え、付勢機構(20、22)は可動式動画表示器(10)の表示面に形成され、付勢機構(20、22)は可動式動画表示器(10)の画像部分に外向きに取り付けられる請求項5記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項8】
可動式動画表示器(10)の表示面に少なくとも一つの付勢機構(20、22)が形成され、その付勢機構(20、22)がプレッシャー・プレート・キャリア(15)に対するプレッシャー・プレート(14)の移動経路に直角となる請求項5記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項9】
少なくとも二つの付勢機構(20、22)を備え、その少なくとも二つの付勢機構(20、22)は可動式動画表示器(10)の動画部分に外向きで、プレッシャー・プレート・キャリア(15)に対するプレッシャー・プレート(14)の移動経路に直角に取り付けられる請求項8記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項10】
プレッシャー・プレート(14)にヘッダー部分(58)とフッター部分(60)があり、さらにプレッシャー・プレート(14)のヘッダー部分(58)とフッター部分(60)から内向きに突出した相対する突起部(54)を備え、プレッシャー・プレート(14)はプレッシャー・プレート・キャリア(15)と移動可能な状態で関わり、突起部(54)が可動式動画表示器(10)の背面に取り付けられていると同時に、プレッシャー・プレート(14)の本体部分は可動式動画表示器(10)の表示面に取り付けられている請求項5記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項11】
動画層(18)を備え、少なくともその一部は移動可能な状態でプレッシャー・プレート(14)とプレッシャー・プレート・キャリア(12)の間に挿入され、複数の分解された絵柄(26)の一つ、及び複数の覆い(24)が動画層(18)に取り付けられている構成をさらに含む請求項1記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項12】
複数の分解された絵柄(26)のもう一方、及び複数の覆い(24)がプレッシャー・プレート(14)に取り付けられている請求項11記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項13】
プレッシャー・プレート(14)に少なくとも二つの付勢機構(20、22)があり、その付勢機構(20、22)は可動式動画表示器(10)の表示面に形成され、付勢機構(20、22)が可動式動画表示器(10)の動画部分に外向きに取り付けられている請求項11記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項14】
プレッシャー・プレート(14)が弾力性のある材料で形成され、プレッシャー・プレート(14)の付勢機構(20、22)がプレッシャー・プレート(14)の付勢機構(20、22)を構成する請求項13記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項15】
複数の分解された絵柄(26)が複数の覆い(24)に対し正確に配置されるよう位置合わせ記号(28、30)がプレッシャー・プレート(14)に取り付けられ、対応している位置合わせ記号(28、30)が動画層(18)に取り付けられている構成をさらに含む請求項11記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項16】
動画層(18)をプレッシャー・プレート(14)とプレッシャー・プレート・キャリア(12)に対し導き、位置を合わせるためにプレッシャー・プレート・キャリア(12)に相対する突起部(46、48)が付いている構成をさらに含む請求項11記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項17】
台紙部分(40)と表紙部分(36、38)を備え、表紙部分(36、38)は隣接面が台紙部分(40)の隣接面とつながっており、動画層(18)の一つとプレッシャー・プレート・キャリア(12)が台紙部分(40)の末端部分とつながっており、動画層(18)の一つとプレッシャー・プレート・キャリア(12)は台紙部分(40)の端でつながっており、もう一つの動画層(18)とプレッシャー・プレート・キャリア(12)は表紙部分(36、38)と、台紙部分(40)に対する表紙部分のつながりの末端部分でつながっており、表紙部分(36、38)が台紙部分(40)に対し回転することでプレッシャー・プレート・キャリア(12)が動画層(18)に対して移動し、複数の覆い(24)が連続的に複数の分解された絵柄(26)を完了することによって動画効果を生み出す構成をさらに含む請求項11記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項18】
台紙部分(40)、表紙部分(36、38)、プレッシャー・プレート・キャリア(12)、及び動画層(18)がそれぞれ材料のパネルを構成している請求項17記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項19】
台紙部分(40)、表紙部分(36、38)、プレッシャー・プレート・キャリア(12)、及び動画層(18)のうち少なくとも二つとの間が折り目に沿ってつながっており、位置と位置合わせが正確な折り目線となるよう、少なくとも折り目の一部に沿って表面形状が変型した線(45)を備えている請求項18記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項20】
表面形状の変型(45)がミシン目線を構成している請求項19記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項21】
隣接した一端と他端がある台紙部分(40)、
隣接した一端と他端があり、表紙部分(36、38)と隣接した端が台紙部分(40)の隣接した端とつながっている表紙部分(36、38)、
台紙部分(40)とつながっている第一パネル(12、18)、
表紙部分(36、38)と隣接した端から離れた位置で表紙部分(36、38)とつながっており、表紙部分(36、38)が台紙部分(40)に対し回転することで、第二パネル(12、18)に対する第一パネル(12、18)の相対的な動きを引き起こす第二パネル(12、18)、
第一パネル(12、18)又は第二パネル(12、18)のいずれかに対し保持される複数の分解された絵柄(26)、そして
複数の覆い(24)がもう一方の第一パネル(12、18)又は第二パネル(12、18)に対し保持される構成の表示器(10)で、
第二パネル(12、18)に対する第一パネル(12、18)の相対的な動きが可動式動画表示器(10)の動画を動画部分に作り出す構成を特徴とする複数の画像を表示するための動画表示器(10)。
【請求項22】
プレッシャー・プレート(14)が第一パネル(12、18)と第二パネル(12、18)のいずれかとつながっており、もう一方の第一パネル(12、18)と第二パネル(12、18)をプレッシャー・プレート(14)と第一パネル(12、18)又は第二パネル(12、18)の間で支えられる構成をさらに含む請求項21記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項23】
プレッシャー・プレート(14)の少なくとも一部を傾斜させるため、プレッシャー・プレート(14)に少なくとも一つの付勢機構(20、22)の構成をさらに含む請求項22記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項24】
プレッシャー・プレート(14)が弾力性のある材料で形成され、プレッシャー・プレート(14)の少なくとも一つの付勢機構(20、22)がプレッシャー・プレート(14)の付勢機構(20、22)を構成する請求項23記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項25】
複数の分解された絵柄(26)が複数の覆い(24)に対し正確に配置されるように位置合わせ記号(28、30)がプレッシャー・プレート(14)に付けられ、対応する位置合わせ記号(28、30)がパネル(12、18)に付けられ、そこにプレッシャー・プレート(14)がつながっている構成をさらに含む請求項21記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項26】
パネル(12、18)に相対する突起部(46、48)が付いており、そこに第一パネル又は第二パネル(12、18)のもう一方をプレッシャー・プレート(14)に対し導き、配置するためにプレッシャー・プレート(14)がつながっている構成をさらに含む請求項21記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項27】
台紙部分(40)、表紙部分(36、38)、第一パネル(12、18)と第二パネル(12、18)がそれぞれ材料のパネルを構成している請求項21記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項28】
台紙部分(40)、表紙部分(36、38)、第一パネル(12、18)及び第二パネル(12、18)のうち少なくとも二つとの間の折り目線に沿ってつながっており、位置と位置合わせが正確な折り目となるよう、少なくとも折り目線の一部に沿って取り付けられた表面形状が変型(45)した線を備えた請求項27記載の可動式動画表示器(10)。
【請求項29】
表面形状の変型(45)がミシン目線を構成している請求項28記載の可動式動画表示器(10)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【公表番号】特表2007−526500(P2007−526500A)
【公表日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549425(P2006−549425)
【出願日】平成17年1月7日(2005.1.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/000460
【国際公開番号】WO2005/070075
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(506229992)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月7日(2005.1.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/000460
【国際公開番号】WO2005/070075
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(506229992)
【Fターム(参考)】
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