説明

可動式防災シェルター

【課題】防災シェルターの輸送に関し、標準的な商用航空カーゴを利用することができると共に、容易に、平面サイズへの方向の拡張が無限にできる可動式防災シェルターを提供する。
【解決手段】住居部分は正三角柱の金属製のシェルターユニット6個から構成され、シェルターユニットは、それぞれ脚部の取り付け用パイプを有し、シェルターユニットは、少なくともフレームと、屋根板と、外側板と、底板を有し、フレームと外側板とは、少なくともリベット固定と溶接により、固定され、かつ防水性を有し、屋根板と、外側板と、底板は、断熱構造を有する。この構成により、正六角柱の住居部分は、使用するときの最小単位で有りながら、6個のシェルターユニットから構成されるために、シェルターユニットは、容易に搬送可能としている。また、防災シェルターとしての防水性、堅牢性が、達成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可動式防災シェルターに関し、特に、移動に便利な最小基本構成としてのシェルターユニットを組み合わせ、実用最小単位としての可動式防災シェルターを構成し、更に、可動防災シェルターを拡張することができるための可動式防災シェルターに関する。
【背景技術】
【0002】
防災シェルターの構成については、様々なものが知られている。
特許公表2009−510282号公報(特許文献1)には、搬送が行い易いように、標準的なISO貨物コンテナで搬送できるサイズに収めているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許公表2009−510282号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許公表2009−510282号公報に記載されたシェルターは、ヘリコプター輸送に関して、十分、小型、軽量で、標準的なISO貨物コンテナで搬送できるものであり、防災シェルターの緊急性を考えると、標準的な商用航空カーゴを利用することができないという問題と、拡張性が、不十分であるという問題がある。
【0005】
したがって、防災シェルターの輸送に関し、標準的な商用航空カーゴを利用することができると共に、容易に、平面サイズへの方向の拡張が無限にできる可動式防災シェルターを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、災害時等に、住居として使用するシェルターであって、少なくとも、使用するときは、正六角柱の住居部分と前記住居部分に取り付けた脚と、前記住居部分の上面に太陽電池と、前記住居部分には前記脚の取り付け用パイプとを有することを特長としている。この構成により、いかなる災害時環境において、その環境とは隔離した独立した生活環境を提供し、かつ、シェルターの標準となる可動式防災シェルターが、実現できる。
【0007】
このように、構成された本発明においては、前記住居部分は正三角柱の金属製のシェルターユニット6個から構成され、前記シェルターユニットは、それぞれ前記脚の取り付け用の脚案内パイプを有し、前記シェルターユニットは、少なくともフレームと、屋根板と、外側板と、底板を有し、前記フレームと前記外側板とは、少なくともリベット固定と溶接により、固定され、かつ防水性を有し、前記屋根板と、前記外側板と、前記底板は、断熱構造を有する。この構成により、正六角柱の前記住居部分は、使用するときの最小単位で有りながら、6個の前記シェルターユニットから構成されるために、前記シェルターユニットは、容易に搬送可能としている。また、防災シェルターとしての防水性、堅牢性が、達成されている。
【0008】
このように、構成された本発明においては、前記シェルターユニットは、商用航空カーゴの最大寸法であるサイズ以内、前記シェルターユニットは、正三角柱であることから、前記シェルターユニットを、前記シェルターユニットの上下方向を維持し、そのまま前記商用航空カーゴに入れる場合には、正三角形の一辺が最大269cm、高さの最大240cmの形状を有し、前記シェルターユニットを、前記シェルターユニットの上下方向を維持せず、倒した形式で、前記商用航空カーゴに入れる場合には、正三角形の一辺が最大269cm、高さの最大305cmの形状を有することを特長とする構造を有する。この構成により、緊急時には、容易に、世界中に搬送できる特長を有しながら、居住空間と十分な空間を確保する構造を有している。
【0009】
このように、構成された本発明においては、前記住居部分は、それぞれ、相互に接続可能であり、無限に、前記住居部分の平面方向への拡張をすることが出来る構造を有する。この構成により、使用者のニーズにより、その居住空間を無限に拡大できる構造を有している。
【0010】
このように、構成された本発明においては、前記住居部分は、完全密封型構造を基本とし、入口ドアを有し、前記入口ドアの開放時を除いては、防水性を確保する構成とし、前記入口ドア以外の開口部は、少なくとも、前記住居部分の上半部であり、前記屋根板に近い部分に配置された構造を有し、前記開口部には、防水フィルター及び、各種空気浄化用フィルターを配置した構造を有し、前記開口部として、少なくとも、吸気開口部、排気開口部を配置した構造を有し、前記屋根板と、前記外側板と、前記底板の内側には、断熱構造を有する。この構成により、災害時の洪水や津波に対応した防水構造と断熱構造を実現することにより、居住者が、安心して長期間滞在できるような構造を有している。
【0011】
このように、構成された本発明においては、前記防水フィルターは、金属製であり、正方形、長方形または円形の孔を多数持ち、正方形に一辺の長さが、3mm以下、長方形に於いては、短い辺の長さが3mm以下、円形に於いては直径3mm以下であり、前記防水フィルターは、水との接触角が150度以上のはっ水処理がされていることを特長とする構造を有し、かつ、取り付け前記防水フィルターの取り付け構造として、垂直線より、前記防水フィルターの上側を外部環境方向に傾けた構造を有し、その角度は、垂直線から、0〜45度の範囲で構成する構造を有し、前記防水フィルターを複数枚で構成する構造を有する。この構成により、水との接触角が150度以上のはっ水処理により、水滴は、球形に近い形状となり、水滴の直径は4〜5mmとなる。したがって、開口部を3mm以下に設定することにより、水滴の侵入を防ぐことができる。更に、前記防水フィルターの取り付けに関し、上側を外部環境側に傾けることにより、水滴の侵入を低減することができる。前記防水フィルターにより、防水性を確保しながら、通気機能を確保することができる構造を有している。また、防水性を向上するために、防水フィルターを、2重、3重に設定することができる、
【0012】
このように、構成された本発明においては、前記住居部分の前記屋根板と、前記外側板と、前記底板は、ステンレス製である構造を有する。この構造により、堅牢性を確保し、かつ、長期信頼性を確保する構造を有している。
【0013】
このように、構成された本発明においては、前記居住部分には、電気的エネルギーシステムを有し、前記電気的エネルギーシステムには、少なくとも前記太陽電池に加え、燃料電池、蓄電池、インバータ、電圧レギュレーター、コントローラー等が装備され、少なくとも、前記燃料電池、前記蓄電池、前記インバータは、前記住居部分の前記底板に近い前記住居部分の下側に構成されたエネルギー系収納箱に収納され、少なくとも前記燃料電池に必要な吸気ダクトと排気ダクトが、前記燃料電池に接続され、前記吸気ダクトと前記排気ダクトは、防水機能を持つ前記開口部の一つにそれぞれ接続された構造を有する。この構成により、外部より、電気的エネルギーを供給することなく、長期に渡り、前記可動式防災シェルターの居住者が居住できる環境を提供することができる。
【0014】
このように、構成された本発明においては、前記住居部分を構成する前記シェルターユニットは、相互接続に於いて、前記シェルターユニット間の機械的固定は、ネジ止めとし、電気的接続は、全て、コネクターを有する構造とし、前記シェルターユニットを機械的固定した後は、防水性のコーキング剤で、シールし、前記住居部分の防水性を確実なものとする構造を有する。この構成により、前記シェルターユニットの製造後は、簡単な作業で前記可動式防災シェルターの組み立て作業が行える構造を提供している。
【0015】
このように、構成された本発明においては、前記脚は、用途に対応し、前記脚を構成する脚体の交換により、長さを変更できる構造とし、前記脚には、固定設置のための、足部と、移動のためのキャスターを、選択的に交換できる構造とし、前記足部は、円形構造で、前記脚部とは、ヒンジ構造で接続される構造とし、前記キャスター取り付け時には、前記ヒンジ機能が働かないようにロック構造を有する。この構成により、前記可動式防災シェルターの使用環境に応じて、前記脚の長さ変えることができる。また、現地での設置後に、移動する機能も提供している。
【0016】
このように、構成された本発明においては、前記脚は、前記シェルターユニットの前記フレームに固定された脚案内パイプに前記底板から挿入して機能する構造とし、前記脚の上側には、ショックアブソーバーが取り付けた構造とし、前記可動式防災シェルター設置後は、前記ショックアブソーバーの機能を停止するために、前記脚案内パイプと前記脚を固定する構造を有する。この構成により、前記ショックアブソーバーにより、現地での設置、特にヘリコプター等で、前記可動式防災シェルターが地上に降下し、着地するときの衝撃を和らげる事ができる。更に、前記可動式防災シェルターの現地での使用時には、安定化を図るために、前記ショックアブソーバーの機能を停止することができる構造を提供する。
【0017】
このように、構成された本発明においては、前記住居部分には、空気汚染検出センサー付きコントローラーが装備され、前記空気汚染検出センサー付きコントローラーが空気汚染を検出したときには、前記空気汚染検出センサー付きコントローラーに接続された前記吸気開口部のファンと前記排気開口部のファンを、運転する構成とし、前記空気汚染検出センサー付きコントローラーが、空気汚染を検出しないときには、前記吸気開口部のファンと前記排気開口部のファンの運転を停止し、前記吸気開口部を閉じる構成とし、前記吸気開口部には、空気清浄機が接続され、前記空気汚染検出センサー付きコントローラーが空気汚染を検出したときには、外部からの空気が、前記空気清浄機に送られ、前記空気汚染検出センサー付きコントローラーが空気汚染を検出しないときには、前記住居部分の空気が、前記空気清浄機に送られるように構成された構造を有する。この構成により、自動的に空気環境が良い状態に制御され、前記可動式防災シェルターの居住者が、安心して暮らせる空気環境を提供する。
【0018】
このように、構成された本発明においては、前記住居部分には、前記住居部分の機能として備え付けられた各種センサーと、前記各種センサーとは別に、モニター用各種センサーを装備した構造とし、前記モニター用各種センサーは、少なくともCO2センサー、O2センサー、空気センサー、ガスセンサー、温度センサー、湿度センサー、GPS端末、放射能センサー等である構成とし、前記モニター用各種センサーは、前記住居部分での監視用コントローラーと外部へのデータ伝送用のコミュニケーション手段を備え、外部からもモニターできる構成された構造を有する。この構成により、前記可動式防災シェルターの居住者が、安心して暮らせるように、制御用のセンサーとは、別に、前記モニター用各種センサーを設け、前記可動式防災シェルター内で、監視することができるとともに、外部からも監視可能となっている。
【0019】
このように、構成された本発明においては、前記可動式防災シェルターの前記モニター用各種センサーのデータは、ネットワーク機能を通じて前記可動式防災シェルターの管理センターに送られる構成とし、前記管理センターには、データを分析する機能を持ち、データ分析結果により、前記可動式防災シェルターのメンテナンス及び、前記可動式防災シェルターの使用者のレスキュウを行う機能と、前記管理センターは、前記可動式防災シェルターが、出動待機のために、倉庫に設置されている場合にも対応し、前記可動式防災シェルターのメンテナンスが出来るように構成された構造を有する。この構成により、前記可動式防災シェルターの居住者が、安心して暮らせるための機能を有するとともに、前記可動式防災シェルターの住居者がいない場合にも、対応していることができる。この機能は、災害時に備えスタンバイしている前記可動式防災シェルターの重要な機能であり、顧客に対して、新しい安心感とサービスを提供できる。
【0020】
このように、構成された本発明においては、前記住居部分に設けられた、少なくとも前記吸気開口部、前記排気開口部の前記フィルターは、その用途により、選択的に構成することを特長とする構造を有する。この構成により、災害、報道、工事、砂漠開発、地震、津波、台風、戦争等のありとあらゆる過酷な環境下において、快適な住環境を提供するために、選択的に、前記フィルターを交換することができる。
【0021】
このように、構成された本発明においては、前記シェルターユニットのオプションとして、エアー・コンディショナーを設置する構造とし、前記エアー・コンディショナーの外部への熱の放出部分は、ヒートシンクとし、前記ヒートシンクには、熱を効率的に放出するための放熱ファンが取り付けられた構造とし、前記ヒートシンクと、前記放熱ファンの外気取り入れ口を設けた構造とし、前記前記ヒートシンクと前記放熱ファンと、前記外気取り入れ口の間には前記防水フィルターを設けた構造を有する。この構成により、前記エアー・コンディショナーの新しい取り付け構造により、防水性を確保することができる。
【0022】
このように、構成された本発明においては、前記住居部分は、別の用途として、気象・地震対応を構成し、前記モニター用各種センサーとして、少なくとも、地震計、気圧計、外気温度計、外気湿度計、風力計を有する構成とする構造を有する。この構成により、気象、地震対応の前記可動式防災シェルターを提供することができる。
【0023】
このように、構成された本発明においては、前記住居部分には、別の用途として、放射能対応を構成し、少なくとも前記吸気開口部、前記排気開口部には、放射線遮断フィルターが設置され、少なくとも前記屋根板と、前記外側板と、前記底板の内側には、放射能遮断板が、ネジ止めされた構造を有する。この構成により、放射能対応の前記可動式防災シェルターを提供することができる。
【0024】
このように、構成された本発明においては、前記住居部分の構造として、前記可動式防災シェルターの用途に応じ、前記住居部分には、上水道、下水道、ガス、電気、電話、インターネット等の外部からの供給接続可能な構造を有し、前記上水道、前記下水道、前記電気、前記ガス等の水ガス系は、前記底板に近い前記住居部分の下部に構成され、前記電気、前記電話、前記インターネット等の電気コミュニケーション系は、前記屋根板に近い前記住居部分の上部に構成された構造を有する。この構成により、長期滞在型の前記可動式防災シェルターを提供することができる。
【0025】
このように、構成された本発明においては、前記住居部分は正三角柱のシェルターユニット6個から構成され、前記シェルターユニットは、それぞれ前記脚部の取り付け用パイプを有し、前記シェルターユニットは、少なくともフレームと、屋根板と、外側板と、底板を有し、前記フレームと前記外側板とは、固定され、かつ防水性を有し、前記屋根板と、前記外側板と、前記底板は、断熱構造を有し、前記住居部分の前記屋根板と、前記外側板と、前記底板、前記フレームの少なくともどれかは、プラスチックを含む非金属製である構造を有する。この構成により、用途に応じ、軽量化、低価格を図ることができる。
【0026】
このように、構成された本発明においては、前記シェルターユニットの製造は、専用工場で行うものとし、前記脚を含む前記可動式防災シェルターの組み立て作業は、設置現場に近いサービスセンター等で行うものとし、前記サービスセンター等で行う前記組み立て作業は、少なくとも前記シェルターユニット間の機械的接続作業と、電気的接続作業と、防水コ―キング作業と、前記脚の組み立て作業とし、前記可動式防災シェルターの現場設置作業は、少なくともヘリコプター等での移設作業と、前記脚の可動部の固定作業等である。この構成により、精密な部分を先の工程で、つくり込む、後工程で、は、簡単な作業にすることにより、高品質な前記可動式防災シェルターを、世界に提供することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の可動式防災シェルターによれば、輸送時には、商業航空カーゴを含む、あらゆる輸送方法を選択することができるために、緊急対応時にも、安価で世界中に、輸送と設置が可能である。また、そのサイズにおいても、製造のための基本ユニットである前記シェルターユニットを最小単位とし、製造とその後の移動をし、実使用においての基本ユニットである前記可動式防災シェルターを最小単位とし、使用用途、使用環境に対応し、サイズを無限に拡張することができるとともに、その機能も、顧客が、選択することができる。このように、災害、報道、工事、砂漠開発、地震、津波、台風、戦争等のありとあらゆる過酷な環境下において、快適な住環境を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの外観図である。
【図2】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの拡張イメージ図である。
【図3】本発明の実施形態による可動式防災シェルターのシェルターユニットにより、どのように住居部分が、構成されるかを表す図である。
【図4】本発明の実施形態による可動式防災シェルターのシェルターユニットのフレームの外観図である。
【図5】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの商業航空カーゴに格納する場合の、縦に収納したイメージ図である。
【図6】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの商業航空カーゴに格納する場合の、横に倒して収納したイメージ図である。
【図7】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの吸気用開口部の外観図である。
【図8】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの吸気用開口部の断面を示す図である。
【図9】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの吸気用開口部の断面図である。
【図10】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの排気用開口部と排気用ダクトの取り付け形態を示す外観図である。
【図11】本発明の実施形態による可動式防災シェルターのシェルターユニットの断面を示す図である。
【図12】本発明の実施形態による可動式防災シェルターのシェルターユニットの断熱構造を表す断面図である。
【図13】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの防水フィルターの構造を示す図である。
【図14】本発明の実施形態による可動式防災シェルターのエネルギー系の構成と取り付けイメージを示す図である。
【図15】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの燃料電池排気開口部の断面を示す図である。
【図16】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの燃料電池排気開口部の断面図である。
【図17】本発明の実施形態による可動式防災シェルターのエネルギー系のシステムを表す図である。
【図18】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの脚の全体構成とシェルターユニットへの取り付けイメージを表す図である。
【図19】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの足部の詳細を表す図である。
【図20】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの足部の構成を表す組み立てイメージ図である。
【図21】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの足部をキャスターに交換した場合の外観図である。
【図22】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの脚上部の構成を表す組み立てイメージ図である。
【図23】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの吸気開口部に接続される空気清浄機のシステムを表す図である。
【図24】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの空気センサーコントローラーのシステム図である。
【図25】本発明の実施形態による可動式防災シェルターのモニターリング用のセンサー群のシステム図である。
【図26】本発明の実施形態による可動式防災シェルターのエアコン用収納箱の外観イメージ図である。
【図27】本発明の実施形態による可動式防災シェルターのエアコン用収納箱の断面を示す図である。
【図28】本発明の実施形態による可動式防災シェルターのエアコン用収納箱の断面図である。
【図29】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの放射能対応タイプの構造を表す図である。
【図30】本発明の実施形態による可動式防災シェルターの外部への接続行う場合の接続構造を表す外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、外側板1と、ドア付き外側板2と、屋根板3と、底板4と、脚5と、足部6と、太陽電池7と、を有する。また、太陽電池7は、屋根板3に固定されている。この外観図が、可動式防災シェルターの基本的な使用単位となる。
【0030】
図2に示すように、住居部分8は、図1の可動式防災シェルターの基本的な使用単位を、上方から、見た平面図である。本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、住居部分8を基本的な使用単位とし、使用者の要望に応じて、拡張可能である。住居部分8は、図1の可動式防災シェルターの基本的な使用単位を、上方から、見た平面図である。
【0031】
図3に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、シェルターユニット9が、6個組み合わさり、6角柱のとなり、基本的な使用単位を構成している。図3は、シェルターユニット9を、1個組み合わせる前の姿を表している。シェルターユニット9は、フレーム10を、骨組みとして、構成されている。
【0032】
図4に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、フレーム10を、骨組みの基本として構成されている。
【0033】
図5に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、商用空輸可能なサイズを実現する構造を有する。商用航空カーゴ11のサイズは、H1が297cm、H2が240cm、W1が156cm、W2が233cm、Lが305cmで構成されている。図5は、シェルターユニット9を、縦型配置したものであり、その場合のシェルターユニット9の最大寸法は、三角柱の一辺が、269cm、高さが、240cmとなる。
【0034】
図6に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、商用空輸可能なサイズを実現する構造を有する。図6の場合は、シェルターユニット9を横に倒して配置したものであり、具体的には、横置きシェルターユニット12で表せる。その場合のシェルターユニット9の最大寸法は、三角柱の一辺が、269cm、高さが、305cmとなる。
【0035】
図7に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、吸気用開口部13と、ファン付きダクト14と、を有する。シェルターユニット9の上部にレイアウトされている構造を有する。
【0036】
図8に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、吸気用開口部13と、ファン付きダクト14と、を有する。図8は、本発明の実施形態による可動式防災シェルターの吸気用開口部の断面を示す図である。
【0037】
図9に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、吸気開口部13の構成として、ファン付きダクト14と、防水フィルター15と、空気清浄化用フィルター16と、ファン17と、を有する。防水フィルターは、垂直面に対して、上側が外側に傾いた構造を有し、θの角度となっている。本発明では、0<θ<45度の設定値を選択している。本発明による他の防水フィルターについても、同様な設定となっている。ファン17は、空気清浄化用フィルター16の存在により、吸引力を向上する目的で、設置している。
【0038】
図10に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、ファン付きダクト14と、排気用開口部18と、排気用ダクト19と、排気用フィルター20と、を有する。排気用フィルターが、ファン付きダクト14のファンが停止している場合にも、外部の空気が、室内に流れ込まないように、構成されている。
【0039】
図11に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターのシェルターユニットの断面を示す図である。
【0040】
図12に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、外側板断熱材21と、屋根板断熱材22と、底板断熱材23と、内壁24と、天井25と、床26と、を有する。この構成により、断熱性が、保たれる構造を提供する。
【0041】
図13に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、防水フィルター15を有する。防水フィルター15は、通気孔27が、多数レイアウトされていて、更に、水との接触角が150度以上のはっ水処理がされている。これにより、防水フィルター15は、通気性と、防水性を両立した構造となっている。通気孔27は、円形、正方形、長方形の3種類を設定する構造となっている。円形の場合は、直径3mm以下、正方形の場合は、一辺3mm以下、長方形の場合は、短辺3mm以下、長辺3mm〜10mmに設定する。防水フィルター15の取り付け時には、必ず、長方形の場合は、長辺が、垂直になるようにレイアウトする。この理由は、重力と関係し、取り付け方向が違うと、防水性が確保できないからである。つまり、水滴が、防水フィルター15の通気孔に衝突した場合に、横に広がることが分かっている。したがって、横に長い長方形の通気孔27は、防水性が保てないことになる。一方、指定方向に取り付けられた防水フィルター15は、防水性を確保しながら、最も、通気性の良い構造となっている。
【0042】
図14に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、燃料電池排気開口部28と、燃料電池吸気開口部29と、燃料電池排気ダクト30と、燃料電池吸気ダクト31と、エネルギー系収納箱32と、バッテリー33と、燃料電池34と、制御部35と、を有する。このシステムにより、太陽電池が動作しない環境においても、十分な電気エネルギーを供給することができる。また、エネルギー系収納箱32は、下部に取り付けることにより、メンテナンス性を向上し、かつ、安全性を向上することができる。安全性とは、下部にあるために、住居部分8の重量バランスが良いことと、もし、爆発等のトラブルがあった場合にも、下部にあるために、室内に、汚染部質が、飛散しにくいということである。また、一方で、燃料電池排気開口部28と燃料電池吸気開口部29とは、上部に設定してある構造のために、防水性も確保し易い構造となっている。防水性が、一番懸念される環境とは、洪水等で、水量が増えた場合に、本発明の実施形態による可動式防災シェルターが、水に浸かることが想定される。その場合に、上部に開口部を設置することにより、防水性を確保できるということである。
【0043】
図15に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターの燃料電池排気開口部の断面を示す図である。
【0044】
図16に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターの燃料電池排気開口部の断面図である。他の開口部と同様な基本構造となっている。
【0045】
図17に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、太陽電池7と、バッテリー33と、燃料電池34と、電圧レギュレーター36と、コントローラー37と、インバータ38と、12V系機器39と、100V系機器40と、を有する。電圧レギュレーター36とコントローラー37とインバータ38は、図14の制御部35に内蔵される機能である。この構成により、12V系機器39と100V系機器40を、安心して利用できる環境を提供する。
【0046】
図18に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、ショックアブソーバー41と、脚上部42と、脚案内パイプ43と、脚案内パイプ上取り付け体44と、脚案内パイプ下取り付け体45と、脚下部46と、足部47と、足部軸48と、脚体87と、によって構成される脚5を有する。これらの部品は、シェルターユニット9のフレーム10に、図18のように固定され、居住部分8の現場設置を可能とする。脚体87は、シェルターユニット9の底板4に設けられた脚案内パイプ上取り付け体44の脚案内パイプ43の下端から、挿入され、脚上部42を、脚体87にネジ止めし、ショックアブソーバー41を取り付ける構造を有している。この構造により、容易に、脚体87の交換をすることにより、脚5の長さを変更できる構造を有している。また、脚上部42と脚案内パイプ43を、汎用部品であるホースバンド等で固定することにより、ショックアブソーバー41の機能を容易に停止し、しっかりと、居住部分8を安定的に現場設置する構造を有する。
【0047】
図19に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、脚体87と、足下部46と、足部47と、足部軸48と、ストッパー49と、を有する。この構成により、足部47が、可動するために、住居部分8を、整地されていない場所にも、容易に設置できる。また、脚5も、その長さを調整できるために、現場の勾配や、環境に対応した設置を可能としている。
【0048】
図20に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、脚体87と、脚下部46と、足部軸48と、ストッパー49と、足部取り付け体50と、足部板51と、を有する。この構成は、脚5の足部の47の詳細を表している。
【0049】
図21に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、脚体87と、脚下部46と、足部軸48と、ストッパー49と、キャスター52と、回転止め53と、を有する。この構成は、キャスター52を装着した脚5の構成を表しており、回転止め53により、キャスター52が、確実に、脚下部46に固定され、キャスターとして機能するように構成されている。
【0050】
図22に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、脚上部42と、ガスケット54と、脚接続体55と、脚取り付けネジ56と、脚体87と、脚案内パイプ43と、を有する。この構成は、ショックアブソーバー41の下部の部分を詳しく説明するものであり、また、実際の脚5の組み立ての手順イメージを表すものでもある。脚体87は、シェルターユニット9の底板4に設けられた脚案内パイプ上取り付け体44の脚案内パイプ43の下端から、挿入され、脚案内パイプ43を通過し、図22の脚体87として、姿を表す。組み立ての手順は、脚体87をしっかりと、脚案内パイプ43から、上部方向に引き出した状態で、ガスケット54を装着した脚上部42を、脚体87に挿入する。脚上部42の寸法は、上部の最大径の部分を除き、その外径は、脚体87の外径と同じ寸法に構成する。また、脚上部42の上部の大きな外径を持つ部分は、その外径を、脚案内パイプ43の内径より、十分に大きいものとし、これにより、脚5が、脚案内パイプ43より、抜けてしまわないように、ストッパーの役割をはたすように構成する。ガスケット54は、脚体87の防水構造を実現するものであり、ガスケット54が、脚案内パイプ43と、脚体87の間の隙間を、満たし、防水構造を実現する。次に、脚取り付けネジ56を2本、取り付け、脚上部42と脚体87を接続固定する。脚取り付けネジ56は、取り付け状態において、脚体87の外径より、十分内側になるように構成する。この組み立てを完了すると、脚5は、脚案内パイプ43の中をしゅう動することができる。脚上部42の長さを変えることにより、しゅう動するストロークを変更することが可能である。
【0051】
図23に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、ファン付きダクト14と、吸気切換え装置57と、室内開口部58と、空気清浄機59、ダクト60と、を有する。この構成により、外部よりの空気が、清浄になり、住居部分8の室内に送られる構造を実現している。
【0052】
図24に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、吸気切換え装置57と、空気清浄機59と、吸気用開口部13のファン付きダクト14に内蔵された吸気ファン63と、排気用開口部18のファン付きダクト14に内蔵された排気ファン63と、空気センサーコントローラー61と、を有する。この構成により、空気汚染検出センサー付きコントローラー61が空気汚染を検出したときには、空気汚染検出センサー付きコントローラー61に接続された前記吸気開口部13の吸気ファン63と排気開口部18の排気ファン62を、運転する構成とし、空気汚染検出センサー付きコントローラー61が、空気汚染を検出しないときには、吸気開口部13の吸気ファン63と排気開口部18の排気ファン62運転停止し、吸気切換え装置57の働きにより、吸気開口部13からの空気を遮断する構成とし、吸気開口部13には、空気清浄機59が接続され、空気汚染検出センサー付きコントローラー61が空気汚染を検出したときには、外部からの空気が、空気清浄機59に送られ、空気汚染検出センサー付きコントローラー61が空気汚染を検出しないときには、吸気切換え装置57の働きにより、住居部分8の室内の空気が、空気清浄機59に送られ、清浄された室内の空気は、空気清浄機59の室内開口部58を通じ、住居部分8の室内に循環するように構成された構造を有する。これにより、住居部分には、浄化された空気が、いつも、満たされることになる。
【0053】
図25に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、住居部分のセンサーシステム97と、管理センターのシステム98と、温度センサー64と、湿度センサー65と、CO2センサー66と、O2センサー67と、ガスセンサー68と、GPS端末69と、放射能センサー70と、表示部71と、コントローラー1、72と、コントローラー2、73と、ネットワーク74と、コントローラー3、75と、LAN76と、サーバー77と、PC78と、を有する。この構成により、住居部分8には、住居部分8の機能として備え付けられた各種センサーと、各種センサーとは別に、モニター用各種センサーを装備した構造とし、モニター用各種センサーは、少なくともCO2センサー66、O2センサー67、ガスセンサー68、温度センサー64、湿度センサー65、GPS端末69等である構成とし、モニター用各種センサーは、住居部分8での監視用コントローラーと外部へのデータ伝送用のコミュニケーション手段を備え、外部からもモニターできる構成された特長を有する。モニター用各種センサーのデータは、ネットワーク機能を通じて可動式防災シェルターの管理センターに送られる構成とし、管理センターには、データを分析する機能を持ち、データ分析結果により、可動式防災シェルターのメンテナンス及び、可動式防災シェルターの使用者のレスキュウを行う機能と、管理センターは、可動式防災シェルターが、出動待機のために、倉庫に設置されている場合にも対応し、可動式防災シェルターのメンテナンスが出来るように構成された特長を有する
【0054】
図26に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、エアコン用収納箱78を有する。この構造により、防水性を確保したエアコンの設置が可能となる。
【0055】
図27に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターのエアコン用収納箱の断面を示す図である。
【0056】
図28に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、防水フィルター15と、エアコン用収納箱79と、エアコン用室内機80と、エアコン用室外機81と、冷媒パイプ82と、ヒートシンク83と、エアコンファン84と、を有する。エアコン用収納箱79は、フレーム10に固定され、住居部分8の上部、つまり、屋根板3に近いところに配置される。この構造により、防水性を確保したエアー・コンディショナーの設置が可能となっている。エアー・コンディショナーの外部への熱の放出部分は、ヒートシンク83とし、ヒートシンク83には、熱を効率的に放出するための放熱ファン84が取り付けられた構造とし、ヒートシンク83と、放熱ファン84の外気取り入れ口を設けた構造とし、ヒートシンク83と放熱ファン84と、外気取り入れ口の間には防水フィルター15を設けた構造を有する
【0057】
図29に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、外側板1、外側板断熱材21と、放射能遮断板85と、放射能遮断板取り付けネジ86と、内壁24を有する。この構成により、容易に、放射能環境で使用可能な住居部分8を構成することができる。この断面構造は、屋根板3の断面、床板4の断面と共通な構成となっている。
【0058】
図30に示すように、本発明の実施形態による可動式防災シェルターは、電気コミュニケーション系接続箱88と、水ガス系接続箱89と、電気接続端子90と、電話接続端子91と、インターネット接続端子92と、上水道接続口93と、ガス接続口94と、下水道1接続口95と、下水道2接続口96と、を有する。電気コミュニケーション系接続箱88と水ガス系接続箱89を分離して構成することにより、電気コミュニケーション系接続箱を上部にすることができ、安全で、確実な接続が可能となる。また、水ガス系接続箱89は、下部に配置することにより、事故等に対して、安全な配置を実現している。
【符号の説明】
【0059】
1 外側板
2 ドア付き外側板
3 屋根板
4 底板
5 脚
6 足部
7 太陽電池
8 住居部分
9 シェルターユニット
10 フレーム
11 商用航空カーゴ
12 横置きシェルターユニット
13 吸気用開口部
14 ファン付きダクト
15 防水フィルター
16 空気浄化用フィルター
17 ファン
18 排気用開口部
19 排気用ダクト
20 排気用フィルター
21 外側板断熱材
22 屋根板断熱材
23 底板断熱材
24 内壁
25 天井
26 床
27 通気孔
28 燃料電池排気開口部
29 燃料電池吸気開口部
30 燃料電池排気ダクト
31 燃料電池吸気ダクト
32 エネルギー系収納箱
33 バッテリー
34 燃料電池
35 制御部
36 電圧レギュレーター
37 コントローラー
38 インバータ
39 12V系機器
40 100V系機器
41 ショックアブソーバー
42 脚上部
43 脚案内パイプ
44 脚案内パイプ上取り付け体
45 脚案内パイプ下取り付け体
46 脚下部
47 足部
48 足部軸
49 ストッパー
50 足部取り付け体
51 足部板
52 キャスター
53 回転止め
54 ガスケット
55 脚接続体
56 脚取り付けネジ
57 吸気切換え装置
58 室内開口部
59 空気清浄機
60 ダクト
61 空気センサーコントローラー
62 排気ファン
63 吸気ファン
64 温度センサー
65 湿度センサー
66 CO2センサー
67 O2センサー
68 ガスセンサー
69 GPS端末
70 放射能センサー
71 表示部
72 コントローラー1
73 コントローラー2
74 ネットワーク
75 コントローラー3
76 LAN
77 サーバー
78 PC
79 エアコン用収納箱
80 エアコン用室内機
81 エアコン用室外機
82 冷媒パイプ
83 ヒートシンク
84 放熱ファン
85 放射能遮断板
86 放射能遮断板取り付けネジ
87 脚体
88 電気コミュニケーション系接続箱
89 水ガス系接続箱
90 電気接続端子
91 電話接続端子
92 インターネット接続端子
93 上水道接続口
94 ガス接続口
95 下水道1接続口
96 下水道2接続口
97 住居部分のセンサーシステム
98 管理センターのシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
災害時等に、住居として使用するシェルターであって、
少なくとも、使用するときは、正六角柱の住居部分と
前記住居部分に取り付けた脚と、
前記住居部分の上面に太陽電池と、
前記住居部分には前記脚の取り付け用パイプと
を有することを特長とする可動式防災シェルター。
【請求項2】
前記住居部分は正三角柱の金属製のシェルターユニット6個から構成され、前記シェルターユニットは、それぞれ前記脚の取り付け用の脚案内パイプを有し、前記シェルターユニットは、少なくともフレームと、屋根板と、外側板と、底板を有し、前記フレームと前記外側板とは、少なくともリベット固定と溶接により、固定され、かつ防水性を有し、前記屋根板と、前記外側板と、前記底板は、断熱構造を有する請求項1に記載の可動式防災シェルター。
【請求項3】
前記シェルターユニットは、商用航空カーゴの最大寸法であるサイズ以内、前記シェルターユニットは、正三角柱であることから、前記シェルターユニットを、前記シェルターユニットの上下方向を維持し、そのまま前記商用航空カーゴに入れる場合には、正三角形の一辺が最大269cm、高さの最大240cmの形状を有し、前記シェルターユニットを、前記シェルターユニットの上下方向を維持せず、倒した形式で、前記商用航空カーゴに入れる場合には、正三角形の一辺が最大269cm、高さの最大305cmの形状を有することを特長とする構造を有する請求項1又は2に記載の可動式防災シェルター。
【請求項4】
前記住居部分は、それぞれ、相互に接続可能であり、無限に、前記住居部分の平面方向への拡張をすることが出来る構造を有する請求項1又乃至3のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項5】
前記住居部分は、完全密封型構造を基本とし、入口ドアを有し、前記入口ドアの開放時を除いては、防水性を確保する構成とし、前記入口ドア以外の開口部は、少なくとも、前記住居部分の上半部であり、前記屋根板に近い部分に配置された構造を有し、前記開口部には、防水フィルター及び、各種空気浄化用フィルターを配置した構造を有し、前記開口部として、少なくとも、吸気開口部、排気開口部を配置した構造を有し、前記屋根板と、前記外側板と、前記底板の内側には、断熱構造を有する請求項1又乃至4のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項6】
前記防水フィルターは、金属製であり、正方形、長方形または円形の孔を多数持ち、正方形に一辺の長さが、3mm以下、長方形に於いては、短い辺の長さが3mm以下、円形に於いては直径3mm以下であり、前記防水フィルターは、水との接触角が150度以上のはっ水処理がされていることを特長とする構造を有し、かつ、取り付け前記防水フィルターの取り付け構造として、垂直線より、前記防水フィルターの上側を外部環境方向に傾けた構造を有し、その角度は、垂直線から、0〜45度の範囲で構成する構造を有し、前記防水フィルタ―を複数枚で構成する構造を有する請求項1又乃至5のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項7】
前記住居部分の前記屋根板と、前記外側板と、前記底板は、ステンレス製である構造を有する請求項1又乃至6のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項8】
前記居住部分には、電気的エネルギーシステムを有し、前記電気的エネルギーシステムには、少なくとも前記太陽電池に加え、燃料電池、蓄電池、インバータ、電圧レギュレーター、コントローラー等が装備され、少なくとも、前記燃料電池、前記蓄電池、前記インバータは、前記住居部分の前記底板に近い前記住居部分の下側に構成されたエネルギー系収納箱に収納され、少なくとも前記燃料電池に必要な吸気ダクトと排気ダクトが、前記燃料電池に接続され、前記吸気ダクトと前記排気ダクトは、防水機能を持つ前記開口部の一つにそれぞれ接続された構造を有する請求項1又乃至7のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項9】
前記住居部分を構成する前記シェルターユニットは、相互接続に於いて、前記シェルターユニット間の機械的固定は、ネジ止めとし、電気的接続は、全て、コネクターを有する構造とし、前記シェルターユニットを機械的固定した後は、防水性のコーキング剤で、シールする構造を有する請求項1又乃至8のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項10】
前記脚は、用途に対応し、前記脚を構成する脚体の交換により、長さを変更できる構造とし、前記脚には、固定設置のための、足部と、移動のためのキャスターを、選択的に交換できる構造とし、前記足部は、円形構造で、前記脚部とは、ヒンジ構造で接続される構造とし、前記キャスター取り付け時には、前記ヒンジ機能が働かないようにロック構造を有する請求項1又乃至9のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項11】
前記脚は、前記シェルターユニットの前記フレームに固定された脚案内パイプに前記底板から挿入して機能する構造とし、前記脚の上側には、ショックアブソーバーが取り付けた構造とし、前記可動式防災シェルター設置後は、前記ショックアブソーバーの機能を停止するために、前記脚案内パイプと前記脚を固定する構造を有する請求項1又乃至10のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項12】
前記住居部分には、空気汚染検出センサー付きコントローラーが装備され、前記空気汚染検出センサー付きコントローラーが空気汚染を検出したときには、前記空気汚染検出センサー付きコントローラーに接続された前記吸気開口部のファンと前記排気開口部のファンを、運転する構成とし、前記空気汚染検出センサー付きコントローラーが、空気汚染を検出しないときには、前記吸気開口部のファンと前記排気開口部のファンの運転を停止し、前記吸気開口部を閉じる構成とし、前記吸気開口部には、空気清浄機が接続され、前記空気汚染検出センサー付きコントローラーが空気汚染を検出したときには、外部からの空気が、前記空気清浄機に送られ、前記空気汚染検出センサー付きコントローラーが空気汚染を検出しないときには、前記住居部分の空気が、前記空気清浄機に送られるように構成された構造を有する請求項1又乃至11のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項13】
前記住居部分には、前記住居部分の機能として備え付けられた各種センサーと、前記各種センサーとは別に、モニター用各種センサーを装備した構造とし、前記モニター用各種センサーは、少なくともCO2センサー、O2センサー、空気センサー、ガスセンサー、温度センサー、湿度センサー、GPS端末、放射能センサー等である構成とし、前記モニター用各種センサーは、前記住居部分での監視用コントローラーと外部へのデータ伝送用のコミュニケーション手段を備え、外部からもモニターできる構成された構造を有する請求項1又乃至12のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項14】
前記可動式防災シェルターの前記モニター用各種センサーのデータは、ネットワーク機能を通じて前記可動式防災シェルターの管理センターに送られる構成とし、前記管理センターには、データを分析する機能を持ち、データ分析結果により、前記可動式防災シェルターのメンテナンス及び、前記可動式防災シェルターの使用者のレスキュウを行う機能と、前記管理センターは、前記可動式防災シェルターが、出動待機のために、倉庫に設置されている場合にも対応し、前記可動式防災シェルターのメンテナンスが出来るように構成された構造を有する請求項1又乃至13のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項15】
前記住居部分に設けられた、少なくとも前記吸気開口部、前記排気開口部の前記フィルターは、その用途により、選択的に構成することを特長とする構造を有する請求項1又乃至14のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項16】
前記シェルターユニットのオプションとして、エアー・コンディショナーを設置する構造とし、前記エアー・コンディショナーの外部への熱の放出部分は、ヒートシンクとし、前記ヒートシンクには、熱を効率的に放出するための放熱ファンが取り付けられた構造とし、前記ヒートシンクと、前記放熱ファンの外気取り入れ口を設けた構造とし、前記前記ヒートシンクと前記放熱ファンと、前記外気取り入れ口の間には前記防水フィルターを設けた構造を有する請求項1又乃至15のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項17】
前記住居部分は、別の用途として、気象・地震対応を構成し、前記モニター用各種センサーとして、少なくとも、地震計、気圧計、外気温度計、外気湿度計、風力計を有する構成とする構造を有する請求項1又乃至16のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項18】
前記住居部分には、別の用途として、放射能対応を構成し、少なくとも前記吸気開口部、前記排気開口部には、放射線遮断フィルターが設置され、少なくとも前記屋根板と、前記外側板と、前記底板の内側には、放射能遮断板が、ネジ止めされた構造を有する請求項1又乃至17のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項19】
前記住居部分の構造として、前記可動式防災シェルターの用途に応じ、前記住居部分には、上水道、下水道、ガス、電気、電話、インターネット等の外部からの供給接続可能な構造を有し、前記上水道、前記下水道、前記電気、前記ガス等の水ガス系は、前記底板に近い前記住居部分の下部に構成され、前記電気、前記電話、前記インターネット等の電気コミュニケーション系は、前記屋根板に近い前記住居部分の上部に構成された構造を有する請求項1又乃至18のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項20】
前記住居部分は正三角柱のシェルターユニット6個から構成され、前記シェルターユニットは、それぞれ前記脚部の取り付け用パイプを有し、前記シェルターユニットは、少なくともフレームと、屋根板と、外側板と、底板を有し、前記フレームと前記外側板とは、固定され、かつ防水性を有し、前記屋根板と、前記外側板と、前記底板は、断熱構造を有し、前記住居部分の前記屋根板と、前記外側板と、前記底板、前記フレームの少なくともどれかは、プラスチックを含む非金属製である構造を有する請求項1および、請求項3又乃至6および、請求項8又乃至19のいずれか1項に記載の可動式防災シェルター。
【請求項21】
前記シェルターユニットの製造は、専用工場で行うものとし、前記脚を含む前記可動式防災シェルターの組み立て作業は、設置現場に近いサービスセンター等で行うものとし、前記サービスセンター等で行う前記組み立て作業は、少なくとも前記シェルターユニット間の機械的接続作業と、電気的接続作業と、防水コ―キング作業と、前記脚の組み立て作業とし、前記可動式防災シェルターの現場設置作業は、少なくともヘリコプター等での移設作業と、前記脚の可動部の固定作業等である請求項1又乃至20のいずれか1項に記載の可動式防災シェルターの製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2012−233324(P2012−233324A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−101379(P2011−101379)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(511298794)
【Fターム(参考)】