説明

可変焦点および方向性を有するランプアセンブリ

照明アセンブリ(10)は、自動車のパッセンジャーコンパートメント内部を選択的に照らすために投光照明状態と局部照明状態との間で調節可能である。アセンブリ(10)は、回転カムロック(22)と相互作用するヘッドライナ(12)などの支持部材にスリーブ(18)によって留めるハウジング(16)を含む。LED光源(26)は、ハウジング(16)内に軌道上に支持され、方向調節可能な態様で光を放出するためのものである。レンズ(50)は、光路(28)に配置され、作業照明のための延在した局部位置とコンパートメント内部を全般的に照らすための引っ込んだ投光位置との間で移動可能である。スイッチ(74)は、局部位置へのレンズ(50)の移動に応答し、LED(30)に自動的に通電するためのものである。スイッチ(74)が開き、したがって、レンズ(50)が投光状態に戻されるときにLED(30)の電源を断つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
1.発明の分野
この発明は概して自動車のパッセンジャーコンパートメント内部を照らすための照明アセンブリに関するものであり、より具体的には、投光照明状態と局部照明状態との間で調節可能であり、方向調節も可能である照明アセンブリに向けられる。
【背景技術】
【0002】
2.関連技術
自動車の室内、トランク、エンジン室、および照明が必要とされる他の環境で用いる照明アセンブリが周知である。このような照明アセンブリは、他の用途の中でも、直接照明、間接照明および背面照明を提供し、より小さく、より効率的に、より耐久性のある、より長持ちするものになってきている。典型的には、間接的にまたは全般的に照らす照明は、ドームランプアセンブリまたは光を大きな区域上に拡散させる他の照明装置によって達成される。これは、光源からの光が比較的狭い区域に集束される、マップライトもしくは読書灯などの直接照明または作業照明の用途とは対照的である。
【0003】
典型的には、投光照明機能および局部照明機能は、各々の機能に専用の別個の照明アセンブリによって達成される。たとえば、ロゲル(Logel)らの米国特許第6,502,969号は、投光照明機能および局部照明機能を達成するために別個の照明装置が必要である多機能照明アセンブリを開示する。ロゲルはこれらの機能のすべてを達成するために一体型の構造を使用するが、それにも拘らずアセンブリ全体は大きく、扱いにくく、製造するのに費用がかかる。
【0004】
限られた機能性を有する可変焦点照明アセンブリが提案されてきた。たとえば、スマン(Suman)らの米国特許第5,070,434号は、光路を集束させるおよび光路を集束させないように位置決めし直すことができる反射器を有する白熱電球を開示する。しかしながら、スマンらの照明アセンブリは、局部照明状態にあるときのみ光線パターンが方向調節可能であり、投光照明状態では固定されるという点で不十分である。さらに、照明アセンブリをオンおよびオフにするため、および光線パターンを集束し直すために複数のユーザ入力が必要である。このような複数の入力は不都合を引起す可能性があり、運転手の気を散らす可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、投光照明状態と局部照明状態との間で調節可能であり、操作がより容易であり、運転手にとってより気を散らさないものであり、投光照明および局部照明の両方の状態で十分に方向調節可能である改良された照明アセンブリが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の概要
この発明は、自動車の選択的に照らされたパッセンジャーコンパートメント内部のための、投光照明状態と局部照明状態との間で調節可能な照明アセンブリを提供することによって、先行技術の不利な点および欠点を克服する。この照明アセンブリは、自動車のコンパートメント内部における支持部材にアセンブリを取付けるためのハウジングを含む。光源は、ハウジングの中に担持され、光路に沿って光を放出するためのものである。電力入力部は、光源に作動的に接続され、光源に選択的に通電するためのものである。光学部材
は、光路に影響を及ぼすように位置決めされる。光学部材は、光源からの光がパッセンジャーコンパートメント内の概して幅広い区域上に拡散される投光位置と、光源からの光がパッセンジャーコンパートメント内の概して狭い区域上に集束される局部位置との間で移動可能である。スイッチは、光学部材の移動に応答し、光学部材が投光位置に移動されるときに電力入力部と光源との間の作動的な接続を自動的に遮断するため、および光学部材が局部位置に移動されるときに光源に通電するように作動的な接続を自動的に回復し、それによって、集束された光線でパッセンジャーコンパートメントを照らすためのものである。このように、投光照明状態から局部照明状態へ光源を集束し直すという単一のユーザ入力動作は、局部照明の機能性をもたらすために光源に自動的に通電する。逆に、投光位置に光学部材を戻すことによって、光源は自動的に電源を断たれる。
【0007】
この発明の好ましい実施例では、自動制御解除信号に応答し、光学部材が投光位置にあるときにスイッチから独立して光源を作動させるための別個の照明制御回路が提供される。たとえば、照明制御回路は、乗員の出入りの間、自動制御解除信号が他の全般的に内部を照らす機能とともに光源に電力を供給するように、ドアスイッチまたは内部を照らすための制御スイッチに応答するかもしれない。
【0008】
この発明の別の局面に従って、照明アセンブリは、自動車のパッセンジャーコンパートメント内部を選択的に照らすために投光照明状態と局部照明状態との間で調節可能である。照明アセンブリは、コンパートメント内部における支持部材にアセンブリを取付けるためのハウジングを含む。光源は、ハウジングの中に担持され、光路に沿って光を放出するためのものである。電力入力部は、光源に作動的に接続され、光源に選択的に通電するためのものである。光学部材は、光路に配置され、パッセンジャーコンパートメント内の概して幅広い区域上に光を拡散させるように光源からの光が光学部材によって影響を受ける投光位置と、パッセンジャーコンパートメント内の概して狭い区域上に集束するように光源からの光が光学部材によって影響を受ける局部位置との間で移動可能である。光学部材は、ハウジング内に配置され、光源が通電されたままの状態にある間、投光位置および局部位置の両方で軌道運動を行うためのものである。したがって、光源は局部位置で方向調節可能であり、これはマップリーディングおよび他の作業を対象にした活動に有用である可能性があり、光源は投光照明状態でも方向調節可能であり、そのため全般的に照らすことが特定の区域の方に向けられる、または他の区域から離れた方に向けられることができる。たとえば、眠っている子供から離れた方に投光照明を向けること、または入口/出口区域の方に投光照明を向けることが望ましいであろう。
【0009】
この発明のさらに別の局面に従って、投光照明状態と局部照明状態との間で自動車のパッセンジャーコンパートメント内部を選択的に照らすための方法が提供される。この方法は、コンパートメント内部に光源を支持するステップと、光路に沿って光源からの光を放出するステップと、光がパッセンジャーコンパートメントの中の比較的幅広い区域上に拡散される投光状態と、光がパッセンジャーコンパートメント内の比較的狭い区域上に集束される局部状態との間で光路の焦点を選択的に変化させるステップと、光路の焦点を局部状態に変化させるステップに応答して光源に自動的に通電するステップと、光路の焦点を投光状態に変化させるステップに応答して自動的に光源の電源を断つステップとを含む。
【0010】
したがって、この発明のこれらのさまざまな局面は、方向および焦点の両方が調節可能であり、操作するのに便利な、車両内部を照らすための照明アセンブリを提供する。
【0011】
この発明のこれらのならびに他の機能および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面に関連して考慮されるときにより容易に理解されることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
好ましい実施例の詳細な説明
同一の数字がいくつかの図面全体を通して同一または対応する部分を示す図面を参照して、この発明に従う照明アセンブリが図1において概して10で示され、照明アセンブリは自動車のルーフの下のヘッドライナ12内に位置決めされる。参考に、ヘッドライナ12から延在するBおよびC柱14が示される。照明アセンブリ10をヘッドライナ12内に取付けることがこの発明の好ましい適用例であるが、照明アセンブリ10は、柱14のトリム機能内、ドアパネル、コンソールもしくは肘掛け、ダッシュボード、トランク区域、エンジン室、または他の都合のよい位置を含む自動車の他の部分に便利よく位置し得る。照明アセンブリ10は、自動車内の照明アセンブリ10の位置に拘らず全般照明および作業照明の両方に有用であるように投光照明状態と局部照明状態との間で調節可能である。さらに、照明アセンブリ10は、投光照明および局部照明の両方の状態で十分に方向調節可能であり、したがって、機能性および利便性の増大をもたらす。
【0013】
図2および図3を参照して、ヘッドライナ12などの支持部材に取付けるための、概して16で示されるハウジングを含む照明アセンブリ10が示される。ハウジング16は任意の形状および形態をとり得るが、例示の目的で、円筒形のスリーブ18およびフランジのようなベゼル20を含むハウジング16が示され、ハウジング16は、穴を覆い、ヘッドライナ12に対して照明アセンブリ10を支持するようにヘッドライナ12の目に見える側に接して置かれる。スリーブ18は、ヘッドライナ12の窪んだ側に位置する、支持プレート24と協働するカムロック機能22を備える。したがって、ヘッドライナ12は支持プレート24とベゼル20との間に挟まれ、カムロック22はアセンブリ10を作動位置に固定する。
【0014】
概して26で示される光源は、ハウジング16内に担持され、図5および図6で想像線によって表わされる光路28に沿って光を放出するように機能する。光源26は、白熱電球を含む任意の都合のよい形態および実施例をとり得るが、好ましい実施例では、光源26は1つ以上の発光ダイオード(LED)30を含む。LED30は、回路基板34をさらに含んでもよいバックプレート32上に取付けられ、回路基板34を通して電力入力部36からの電気が向けられる。したがって、自動車の用途の場合にはDC電源を含む電力入力部36は、回路基板34を通して光源26に作動的に接続され、光源26に選択的に通電するためのものである。
【0015】
バックプレート32は、概して38で示される内部ジンバルに接合され、次いでハウジング16内に移動可能に支持される。これは、共通の第1の軸Aに沿って位置する軸42によってクロス部材40に内部ジンバル38を旋回可能に接続することによって達成される。クロス部材40は次いで、スリーブ18における対応する穴46に取付けられた垂直の軸44によってハウジング16のスリーブ18に旋回可能に接続される。軸44は、共通の第2の軸Bに沿って整列される。したがって、第1の軸Aおよび第2の軸Bは、ハウジング16に対する内部ジンバル38の自由な角運動をもたらすように互いに垂直であり、互いに交差する。このように、LED30およびバックプレート32が内部ジンバル38に対して固定されるので、LED30およびバックプレート32はハウジング16内での軌道運動の自由な範囲を同様に享受し、それによって、照明アセンブリ10に方向調節をもたらす。
【0016】
概して48で示される光学部材は、光路28に影響を及ぼすように位置決めされ、投光位置と局部位置との間で移動可能である。投光位置では、光源26からの光は、図5に示されるように、パッセンジャーコンパートメント内の概して幅広い区域上に拡散される。対照的に、光学部材48が局部位置にあるとき、光源26からの光はパッセンジャーコンパートメント内の概して狭い区域上に集束される。光学部材48は多くの形態をとり得る。一例として、光学部材48は、その形状または光源26との空間関係を変化させること
によって光路28を集束するように反射器である可能性があるだろう。しかしながら、好ましくは、光学部材48は、常に光路28内に位置決めされるレンズ50である。代替的には、光学部材48は反射器およびレンズ50の組合せであってもよく、光学部材48が投光位置と局部位置との間で移動するときに、相対的に、光路28の中に入り、光路28から出るタイプのものである場合もある。さらに、光源26が移動される間、光学部材48は内部ジンバル38に対してまたは恐らくはハウジング16に対して固定されたままである場合もあることを当業者は理解する。この構成戦略に拘らず、光学部材48は光源26に対して移動し、添付の図面に示されるように、常に光路28の中に留まる場合もあれば、断続的に光路28の中に入り、光路28から出る場合もある。
【0017】
ここで図5および図6を参照して、図5では投光位置にあるレンズ50が示される。レンズ50はフレーム52内に支持される。フレーム52は、内部ジンバル38における開口54内での相対的な摺動移動のためにサイズ決めされた円筒形部材である。フレーム52から延在する肩止め部材56は、フレーム52の移動を制限するために開口54の後ろで内部ジンバル38の内側面に当接する。したがって、光学部材48の十分に延在した位置は、図6に示され、肩止め部材56が内部ジンバル38に当接する局部位置を含み、レンズ50を局部位置に保持するのに効果的である。
【0018】
投光状態では、レンズ50が局部位置にあるときよりも、レンズ50はLED30に空間的により近くにある。フレーム52はさらに、内部ジンバル38に設けられた対応する線形のトラック60と摺動可能に係合する少なくとも1つ、好ましくは4つのランナ58を含む。ランナ58およびその対応するトラック60は、投光位置と局部位置との間の光学部材48の移動を誘導する。これらのランナ58およびトラック60は、レンズ50の光学的特徴が投光状態と局部状態の両方の状態で構成に従って働くように、LED30に対して適切な向きにレンズ50を保持する。ランナ58は、内部ジンバル38内の光学部材48のアセンブリを特定の向きにするために非対称の態様で互いからオフセットされてもよい。
【0019】
好ましい実施例では、光源26は白色光を発する単一のLED30を含むが、さまざまな手段によって光路28の色を変化させることが可能である。たとえば、レンズ50は、特定の色の分布を生み出すためにさまざまな要素でコーティングまたはドープされる場合もあれば、光路28内で特定の色または色相を発するように赤色、緑色および青色の種類からLEDの群が選択され、分類される場合もある。照明の異なる色相または輝度がさまざまな状態で発せられるように、色の付いたLED30の異なる組合せが局部状態とは対照的に投光状態で通電されることもできる。さらに、段階的または無限に変化し得る光路28の集束をもたらすために、投光位置と局部位置との間で光源26に対する光学部材48の1つ以上の中間位置を確立することが可能である。
【0020】
しかしながら、好ましい実施例では、照明アセンブリ10は、図5および図6に示されたように、2つの状態のみ、つまり投光照明および局部照明を備える。これは、バックプレート32上に金属製の板ばね62の対を設けることによって達成され、金属製の板ばね62は、肩止め部材56が内部ジンバル38に当接した状態でランナ58に反発し、局部照明位置の方にフレーム52を動かす。ブリッジのような安定器65が、2つのばね62の間に延在してもよい。光学部材48が図5の投光位置に移動されるとき、板ばね62は圧縮される。概して64で示されるラッチ機構は、フレーム52と内部ジンバル38との間に作動的に配置され、レンズ50を投光位置に保持するためのものである。ラッチ機構64は、バックプレート32から片持ち梁の態様で延在する可撓性の指状突起66を含む。指状突起66は、ランナ58の1つから延在するカム部材70の周りに形成される経路68に配置される。(経路68は図7では想像上の方向矢印によって表わされる。)指状突起66は、レンズ50が投光位置と局部位置との間で移動するときに経路68に沿った
コースを辿る。したがって、図7に示されるように、指状突起66は、レンズ50が局部位置にあるときにカム部材70の下に位置決めされる。しかしながら、レンズ50が板ばね62の力に抵抗して投光位置の方に押しやられるとき、指状突起66はカム部材70の左側の端縁の周りの経路68を辿る。ポケット72がカム部材70の上部部分に形成されており、レンズ50が十分に圧縮された投光位置に移動されたときに一時的に指状突起66を捉えるように機能する。このように、指状突起66はポケット72に捉えられ、レンズ50を投光位置に保持し、それによって、ラッチ機構64を張力状態に置く。光学部材48を局部位置に戻すために、さらなる僅かな圧縮力がフレーム52にかけられ、弾性の指状突起66がポケットから持ち上がり、カム部材70の右側の面の周りの経路68に沿って進むことが可能になる。このように、光学部材48は板ばね62の力を受けて局部状態に戻る。延在した状態と引っ込んだ状態との間でボールペンを押すのとほぼ同じ態様で、光学部材48はレンズ50に対して繰返しかけられる手動圧力によって投光位置と局部位置との間で循環する。この投光位置と局部位置との間の循環は、一部は、カム部材70の周りの経路68を周回する指状突起66によって制御される。
【0021】
照明アセンブリ10は、光学部材48の移動に応答し、光学部材48が投光位置に移動されるときに電力入力部36と光源26との間の作動的な接続を自動的に遮断するためのスイッチ74を含む。スイッチ74は、光学部材48が局部位置に移動されるとき(図6)、作動的な電気接続を自動的に回復する。このように、スイッチ74は、光学部材48が局部位置に移動される度に集束された光線28がパッセンジャーコンパートメントに向けられる状態で、光源26に通電する。
【0022】
スイッチ74は任意のさまざまな形態をとり得る。好ましくは、スイッチ74はバックプレート32上に位置決めされ、ばね62に組み入れられてもよい。この構成では、局部位置にあるときに共通の接触面75によりかかるフック型の自由な端部63を有するばね62が形成される。接触面75は電力入力部36に電気的に接続される。ばね62の他の固定された端部は、接触面75に触れる板ばね62によって電気が電力入力部36から回路基板36に伝えられるように回路基板34に作動的に接合される。この状態は図7に示される。レンズ50が投光位置に移動されるとき、ばね62の自由な端部63は、図7から見られるように、接触面75を有するレジストリから右の方に摺動し、こうして、スイッチ74を開ける。
【0023】
図8および図9では、自動車用バッテリ76などの電源を含む、回路全体の中のスイッチ74が概略的に示される。スイッチ74は、閉じたときにLEDが通電され、光を発するようにバッテリ76とLED30との間に位置決めされる。好ましくは、回路は、概して78で示される照明制御回路も含み、照明制御回路は、自動制御解除信号に応答し、光学部材48が投光位置にあるときにスイッチ74から独立して光源26を作動させるためのものである。図8の場合には、照明制御回路78は、照明アセンブリ10に関連付けられる自動制御解除電力入力部82に繋がる単一のドアスイッチ80を含む。それに対して、一次電力入力部36は常に動作電力を受取り(または、イグニションスイッチによって一時的に電力を受取る可能性もあるだろう)、そのため、LED30はスイッチ74によってこの動作電力を使用して作動される。しかしながら、自動制御解除電力入力部82は、ドアスイッチ80の状態に応じて照明制御回路78から信号を受取る。ドアスイッチ80が開いているとき、自動制御解除電力入力部82に信号は供給されない。ドアスイッチが閉じているとき、自動制御解除電力入力部82はバッテリ76から動作電力の形で信号を受取り、この信号は光学部材48の位置に拘らずLED30を作動させる。
【0024】
再び図7を参照して、接触面75に隣接する二次接触面84が示される。二次接触面84は自動制御解除電力入力部82に電気的に接続される。レンズ50が投光位置に押されるとき、板ばね62の自由な端部63は、二次接触面84を有するレジストリに摺動する
。このように、ドアが開いているときなど、照明制御回路78が照明を必要とする度に、二次接触面84が通電される。板ばね62の自由な端部63が偶然に二次接触面84に触れていると、回路基板34は通電されることになり、LED30は点灯されることになる。
【0025】
図9はより典型的な実施例である第2の例の回路を示し、照明制御回路78′はいくつかのドアスイッチ80′に接続され、恐らくはインストルメントパネルスイッチ(図示せず)などの他の入力にも接続される。この図9におけるアセンブリ10の機能性は、他の点では、図8に関連して上述されたものと同一である。より詳しくは、照明制御回路78′によって、ドアスイッチ80、80′もしくはインストルメントパネルスイッチなどからの自動制御解除信号または他の信号が、レンズ50が投光位置にあるときでさえ光源26に通電することができるようになる。
【0026】
実際には、この構成によって、照明アセンブリ10は引っ込んだ投光状態にあるときはいつもドームまたは全般照明機能として機能することができ、そのため、ドアが開いているとき、またはそうでなければ全般的に内部を照らすシステムが作動されるときに照明アセンブリ10が通電される。作業照明が要求されるとき、およびそうでなければ照明制御回路78、78′が非活動状態にあるとき、照明アセンブリ10は光学部材48を局部位置に単純に移動させることによって、集束された作業照明モードで使用されることができる。このように、レンズ50に対する操縦者の指の単純な圧力によって、照明アセンブリ10は局部位置に置かれることができ、同時にパッセンジャーコンパートメント内で集束された光路28を光らせるように作動されることができる。この単一の動作を逆にすることによって、照明アセンブリはオフにされることができ、全般的に照らす投光状態に戻されることができる。ハウジング16内の光源26のジンバルの固定は、局部照明状態および投光照明状態でも光路28の方向調節を可能にする。したがって、照明アセンブリ10は、必要以上に気を散らすことなく、または複雑な複数の入力が必要とされることなく、自動車の運転手によってでさえ使用するのに機能的に単純である。さらに、照明アセンブリ10は、乗員およびさまざまな状態をよりよく適応させるように光路28を投光状態および局部状態の両方の状態に方向付けし直すことができることによって非常に機能的である。
【0027】
この発明は例示的な実施例を参照して記載されてきたが、この発明の範囲から逸脱することなくさまざまな変更がなされることができ、等価物をその要素の代わりに使用し得ることが当業者によって理解される。明らかに、上述の教示の観点で、この発明の多くの修正および変形が可能である。したがって、この発明は、具体的に記載されたものとは異なったように、特許請求の範囲内で実施され得ることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】自動車のヘッドライナ内に支持される、この発明に従う照明アセンブリを示す部分斜視図である。
【図2】この発明の照明アセンブリの斜視図である。
【図3】照明アセンブリの分解斜視図である。
【図4】第1の軸Aを中心とした照明アセンブリの方向移動性を示す断面図である。
【図5】光路が概して幅広い区域上に拡散される投光位置に配置された光学部材を示す断面図である。
【図6】発せられた光路が概して狭い区域上に集束される局部位置に配置された光学部材を示す、図5と同様の断面図である。
【図7】カム部材に対して局部位置にある保持機構を示すレンズおよびバックプレートアセンブリの斜視図である。
【図8】この発明の照明アセンブリを制御するための電気回路の概略図である。
【図9】照明アセンブリを制御するための代替的な電気回路の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のパッセンジャーコンパートメント内部を選択的に照らすための、投光照明状態と局部照明状態との間で調節可能な照明アセンブリであって、
コンパートメント内部における支持部材に前記アセンブリを取付けるためのハウジングと、
前記ハウジングの中に担持され、光路に沿って光を放出するための光源と、
前記光源に作動的に接続され、前記光源に選択的に通電するための電力入力部と、
前記光路に影響を及ぼすように位置決めされ、前記光源からの光がパッセンジャーコンパートメント内の概して幅広い区域上に拡散される投光位置と、前記光源からの光がパッセンジャーコンパートメント内の概して狭い区域上に集束される局部位置との間で移動可能な光学部材と、
前記光学部材の移動に応答し、前記光学部材が前記投光位置に移動されるときに前記電力入力部と前記光源との間の前記作動的な接続を自動的に遮断するため、および前記光学部材が前記局部位置に移動されるときに前記光源に通電するように前記作動的な接続を自動的に回復し、それによって、集束された光線でパッセンジャーコンパートメントを照らすためのスイッチとを含む、アセンブリ。
【請求項2】
自動制御解除信号に応答し、前記光学部材が前記投光位置にあるときに前記スイッチから独立して前記光源を作動させるための照明制御回路をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記電力入力部はDC電源を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記光源は発光ダイオードを含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記光源は前記ハウジング内に旋回可能に支持される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記光源は内部ジンバルに配置される、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
第1の旋回軸に沿って前記内部ジンバルに接続され、前記第1の旋回軸に概して垂直でありかつ前記第1の旋回軸と交差する第2の旋回軸に沿って前記ハウジングに接続されるクロス部材をさらに含み、それによって、前記光源は前記ハウジングに対して自由な角度で移動可能である、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記光学部材はレンズを含む、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記レンズは、前記投光位置にあるときには前記光源に空間的により近くにあり、前記局部位置にあるときには前記光源から空間的により遠くにある、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記内部ジンバルは少なくとも1つの線形のトラックを含み、前記光源は、前記トラックと摺動可能に係合され、前記投光位置と局部位置との間の前記光源の移動を誘導するためのランナを含む、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記光源は、前記内部ジンバルに対して固定されるバックプレートを含む、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記バックプレート上に配置される回路基板をさらに含む、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記スイッチは前記バックプレート上に配置される、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記バックプレートと前記光源との間に置かれるばねをさらに含む、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記ばねは板ばねを含む、請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記光源と前記内部ジンバルとの間に作動的に配置され、前記光源を前記局部位置に保持するための肩止め部材をさらに含む、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項17】
カムロックによって前記ハウジングと係合する支持プレートをさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項18】
自動車のパッセンジャーコンパートメント内部を選択的に照らすための、投光照明状態と局部照明状態との間で調節可能な照明アセンブリであって、
コンパートメント内部における支持部材に前記アセンブリを取付けるためのハウジングと、
前記ハウジングの中に担持され、光路に沿って光を放出するための光源と、
前記光源に作動的に接続され、前記光源に選択的に通電するための電力入力部と、
前記光路に配置され、前記光源からの光がパッセンジャーコンパートメント内の概して幅広い区域上に光を拡散させるように前記光学部材によって影響を受ける投光位置と、前記光源からの光がパッセンジャーコンパートメント内の概して狭い区域上に集束するように前記光学部材によって影響を受ける局部位置との間で移動可能な光学部材と、
前記ハウジング内に配置され、前記光源が通電されたままの状態にある間、前記投光位置および局部位置の両方で軌道運動を行うための前記光学部材とを含む、アセンブリ。
【請求項19】
前記光学部材の移動に応答し、前記光学部材が前記投光位置に移動されるときに前記電力入力部と前記光源との間の前記作動的な接続を自動的に遮断するため、および前記光学部材が前記局部位置に移動されるときに前記光源に通電するように前記作動的な接続を自動的に回復し、それによって、集束された光線でパッセンジャーコンパートメントを照らすためのスイッチをさらに含む、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項20】
自動制御解除信号に応答し、前記光学部材が前記投光位置にあるときに前記スイッチから独立して前記光源を作動させるための照明制御回路をさらに含む、請求項19に記載のアセンブリ。
【請求項21】
前記光源はバックプレートを含み、前記スイッチは前記バックプレート上に配置される、請求項20に記載のアセンブリ。
【請求項22】
前記電力入力部はDC電源を含む、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項23】
前記光源は発光ダイオードを含む、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記光源および前記光学部材は内部ジンバルに配置される、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項25】
第1の旋回軸に沿って前記内部ジンバルに接続され、前記第1の旋回軸に概して垂直でありかつ前記第1の旋回軸と交差する第2の旋回軸に沿って前記ハウジングに接続されるクロス部材をさらに含み、それによって、前記光源は前記ハウジングに対して自由な角度
で移動可能である、請求項24に記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記光学部材はレンズを含む、請求項24に記載のアセンブリ。
【請求項27】
前記レンズは、前記投光位置にあるときには前記光源に空間的により近くにあり、前記局部位置にあるときには前記光源から空間的により遠くにある、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項28】
前記内部ジンバルは少なくとも1つの線形のトラックを含み、前記光源は、前記トラックと摺動可能に係合され、前記投光位置と局部位置との間の前記光源の移動を誘導するためのランナを含む、請求項24に記載のアセンブリ。
【請求項29】
前記光源は、前記内部ジンバルに対して固定されるバックプレートを含む、請求項24に記載のアセンブリ。
【請求項30】
前記バックプレート上に配置される回路基板をさらに含む、請求項29に記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記バックプレートと前記光源との間に置かれるばねをさらに含む、請求項29に記載のアセンブリ。
【請求項32】
前記ばねは板ばねを含む、請求項31に記載のアセンブリ。
【請求項33】
前記光源と前記内部ジンバルとの間に作動的に配置され、前記光源を前記局部位置に保持するための肩止め部材をさらに含む、請求項34に記載のアセンブリ。
【請求項34】
カムロックによって前記ハウジングと係合する支持プレートをさらに含む、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項35】
投光照明状態と局部照明状態との間で自動車のパッセンジャーコンパートメント内部を選択的に照らすための方法であって、
コンパートメント内部に光源を支持するステップと、
光路に沿って光源からの光を放出するステップと、
光がパッセンジャーコンパートメントにおける比較的幅広い区域上に拡散される投光状態と、光がパッセンジャーコンパートメント内の比較的狭い区域上に集束される局部状態との間で光路の焦点を選択的に変化させるステップと、
光路の焦点を局部状態に変化させる前記ステップに応答して光源に自動的に通電し、光路の焦点を投光状態に変化させる前記ステップに応答して自動的に光源の電源を断つステップとを含む、方法。
【請求項36】
光源が投光状態にあるときに自動制御解除信号に応答して光源を自動的に作動させるステップをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
光路の焦点を変化させる前記ステップは、光路内で光学部材を移動させるステップを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
光学部材を移動させる前記ステップは、光路がレンズを通過するようにするステップを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
光学部材を移動させる前記ステップは、光源が局部位置にあるときよりも投光位置では
光源に空間的により近くにレンズを位置決めするステップを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
光学部材を移動させる前記ステップは、投光位置と局部位置との間の線形の移動のためにレンズを誘導するステップを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
光学部材を移動させる前記ステップは、保持部でレンズを投光位置に保持するステップを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
光学部材を移動させる前記ステップは、肩止め部材でレンズを局部位置に保持するステップを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項43】
光源をコンパートメント内部に支持する前記ステップは、方向調節のために光源を移動可能に支持するステップを含む、請求項35に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−531652(P2007−531652A)
【公表日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−553244(P2006−553244)
【出願日】平成17年2月11日(2005.2.11)
【国際出願番号】PCT/US2005/004288
【国際公開番号】WO2005/077714
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(599058372)フェデラル−モーグル コーポレイション (234)
【Fターム(参考)】