説明

可撓性ボックスカルバート

【課題】 施工時にかかる外力や自重によっては一方のボックスカルバート単位体に対して他方のボックスカルバート単位体は変位せず、周辺基盤の変形時にはこれに対応して前記変位が生じる可撓性ボックスカルバートを提供すること。
【解決手段】 継手機構2は、一方のボックスカルバート単位体1の端部から抜け止め状態に突出する雄ネジ棒22が、他方のボックスカルバート単位体1の端部から当該他方のボックスカルバート単位体1の周面に形成された凹部14内に至る挿通孔15に遊挿されていると共に、前記雄ネジ棒22における凹部14内に至った部分に螺入されているナット26を備え、前記挿通孔15が開放する凹部14の構成壁面とナット26との間に、潰れ空間を有する鋼材、ステンレス材又は硬質樹脂より成る成形体24を介在させてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、雨水、下水等を流すために地中に設置されるプレキャストコンクリート製のボックスカルバートに関するものであり、特に、隣り合うボックスカルバート単位体相互を連結する継手機構を備えた可撓性ボックスカルバートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
地中に長い排水路を構築する可撓性ボックスカルバートは、一般に、多数のボックスカルバート単位体の端面相互を可撓性部材を介して水密性に接合し、この状態を維持すべく前記ボックスカルバート単位体相互を継手機構により連結するようにして構成されている。
【0003】
ところで、地震や基礎地盤が軟弱な場合には周辺基盤が変形する場合があるが、このような場合に備えて、可撓性ボックスカルバートでは隣合う一方のボックスカルバート単位体に対して、他方のボックスカルバート単位体が変位可能となるようにしてある。
【0004】
この種の可撓性ボックスカルバートの継手機構は、一方のボックスカルバート単位体の周面に形成した凹部から端部に至る挿通孔に、雄ネジ棒が遊挿されていると共に、当該一方のボックスカルバート単位体の端部から突出させてあり、前記雄ネジ棒の前記突出部分は、他方のボックスカルバート単位体の端部から当該他方のボックスカルバート単位体1の凹部内に至る挿通孔に遊挿されており、一方のボックスカルバート単位体1の凹部側に突出した雄ネジ棒部分にナットを螺入すると共に、他方のボックスカルバート単位体の凹部側に突出した雄ネジ棒部分に弾性体を介してナットを螺入している(例えば、特許文献1。)。
【0005】
しかしながら、上記可撓性ボックスカルバートでは、弾性体の使用により可撓性が確保できるものの、僅かな外力や自重により一方のボックスカルバート単位体に対して、他方のボックスカルバート単位体が変位してしまい、その結果、十分なシール性を確保できずに当初計画していた流下能力を下回ってしまうという事態が生じる。
【特許文献1】特許2688344(図7参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこでこの発明では、施工時にかかる外力や自重によっては隣合うボックスカルバート単位体の一方に対して他方が変位せず、周辺基盤の変形時にはこれに対応して前記変位が生じる可撓性ボックスカルバートを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(請求項1記載の発明)
この発明は、隣り合うボックスカルバート単位体相互を連結すべく継手機構を設けてあり、地盤が変形したときには、隣り合うボックスカルバート単位体のうちの一方に対して他方が変位可能となっている可撓性ボックスカルバートにおいて、継手機構は、一方のボックスカルバート単位体の端部から抜け止め状態に突出する軸体が、他方のボックスカルバート単位体の端部から当該他方のボックスカルバート単位体の周面に形成された凹部内に至る挿通孔に遊挿されていると共に、前記軸体における凹部内に至った部分に一体化又は螺入されている拡大径部を備え、前記挿通孔が開放する凹部の構成壁面と拡大径部との間に、潰れ空間を有する鋼材、ステンレス材又は硬質樹脂より成る成形体を介在させてある。
(請求項2記載の発明)
この発明の可撓性ボックスカルバートは、上記請求項1記載の発明に関し、一方のボックスカルバート単位体の周面に設けた凹部から端部に至る挿通孔を設け、当該挿通孔に上記軸体が抜け止め状態に遊挿されている。
(請求項3記載の発明)
この発明の可撓性ボックスカルバートは、上記請求項1又は2記載の発明に関し、凹部の構成壁面と拡大径部との間には、硬質樹脂又は金属製のプレートを設けてある。
(請求項4記載の発明)
この発明の可撓性ボックスカルバートは、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の発明に関し、軸体は、雄ネジ棒である。
(請求項5記載の発明)
この発明の可撓性ボックスカルバートは、上記請求項1乃至4のいずれかに記載の発明に関し、隣り合うボックスカルバート単位体相互間は、水酸基末端液状ポリブタジエンを主成分とした主剤と、液状プレポリマーを主成分とした硬化材を混合して反応させて成る可撓性部材によりシールされており、隣り合うボックスカルバート単位体相互間に隙間ができた状態でも前記可撓性部材の伸縮によりシール性が維持されている。
【発明の効果】
【0008】
この発明の可撓性ボックスカルバートによると、施工時にかかる外力や自重によっては隣合うボックスカルバート単位体の一方に対して他方が変位せず、周辺基盤の変形時にはこれに対応して前記変位が生じるものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下にこの発明の可撓性ボックスカルバートBKを実施するための最良の形態としての実施例について詳細に説明する。
【0010】
図1はこの発明の実施例の可撓性ボックスカルバートBKの側面図、図2は前記可撓性ボックスカルバートBKを構成するボックスカルバート単位体1,1相互の離脱を防止するための継手機構2の上面図、図3は前記継手機構2の側面図、図4は前記継手機構2の分解斜視図、図5は断面コ字状の成形体24が座屈する前の状態を示す継手機構2の説明図、図6は断面コ字状の成型体24が座屈した後の状態を示す継手機構2の説明図、図7は隣合う前記ボックスカルバート単位体1,1相互間に可撓性部材3を設けた状態を示す断面図、図8はボックスカルバート単位体1の正面図を示している。
(この可撓性ボックスカルバートBKについて)
この可撓性ボックスカルバートBKは、図1〜図8に示すように、隣り合うボックスカルバート単位体1,1相互の離脱を防止すべく継手機構2を設けると共に、前記ボックスカルバート単位体1,1の対向部相互間に可撓性部材3を介在させてあり、地盤が変形したときには、前記可撓性部材3の変形により隣合うボックスカルバート単位体1,1のうちの一方に対して他方が僅かに変位可能となっている。
【0011】
以下に、この可撓性ボックスカルバートBKを形成するための主要構成であるボックスカルバート単位体1、継手機構2、可撓性部材3等について詳述する。
(ボックスカルバート単位体1について)
ボックスカルバート単位体1は、図8に示すように外形が正面視方形状の筒体に形成されたコンクリート製のものであり、例えば、外寸法:1260mm×1260mm、内寸法:1000mm×1000mm、肉厚:130mm、長さ:2000mmに設定してある。また、このボックスカルバート単位体1では、図1や図7に示すように、一方の端面には雄部11が、他方の端面には雌部12が、それぞれ形成されており、隣合うボックスカルバート単位体1,1相互が継手機構2を介して連結された状態では雄部11が雌部12に嵌入するようになっている。
【0012】
ここで、このボックスカルバート単位体1は、上述した如く内寸法は1000mm×1000mmであるが、図8に示すように、四隅は90°の角ではなく斜面13としてあり、厚肉部10,10,10,10を構成してある。そして、ボックスカルバート単位体1の端面から少し離れた厚肉部10の位置には、図1〜図4に示すように継手機構2を設置するための凹部14を設けると共に、前記凹部14からボックスカルバート単位体1の端面に開口する挿通孔15を設けてある。
【0013】
また、このボックスカルバート単位体1,1の連結部分における雄部11及び雌部12端面にはそれぞれ、図7に示すように、その内周面から外周面側に向かって約20mm、端面から10mm程度の大きさに形成された窪み部16a,16bを設けてある。なお、この窪み部16a,16bは以下に詳述する可撓性部材3を充填するためのものであるが、場合によっては、窪み部16a又は窪み部16bのいずれか一方であってもよく、その大きさも上記に限られない。
(継手機構2について)
継手機構2は、図2〜図4に示すように、ナット20と、プレート21と、雄ネジ棒22と、プレート23上に背板部24aと二枚の歯部24bから成る断面コ字状の成形体24(課題を解決するための手段の欄に記載の、潰れ空間を有する鋼材より成る成形体と対応する)とプレート25を順に一体固着して成る変形部材2Aと、ナット26とから構成されており、前記プレート21にはボルト挿通孔21hが、プレート23にはボルト挿通孔23hが、成形体24にボルト挿通孔24hが、プレート25にボルト挿通孔25hが、それぞれ設けられたものとしてある。なお、この継手機構2を構成する部材は全て鋼材又はこれに類する剛性を有する材料で製作されたものを使用する。
【0014】
継手機構2は、図2、図3、図5に示すように、一方のボックスカルバート単位体1の凹部14から端部に至る挿通孔15に、雄ネジ棒22(軸体)が遊挿されていると共に、当該一方のボックスカルバート単位体1の端部から突出させてあり、前記雄ネジ棒22の前記突出部分は、他方のボックスカルバート単位体1の端部から当該他方のボックスカルバート単位体1の凹部14内に至る挿通孔15に遊挿されている。そして、一方のボックスカルバート1の凹部14側に突出した雄ネジ棒22部分にナット20(拡大径部)を螺入すると共に、他方のボックスカルバート単位体1の凹部14側に突出した雄ネジ棒22部分に変形部材2Aを介してナット26(拡大径部)を螺入している。なお、凹部14の構成壁面とナット20との間にはプレート21を介在させてある。
【0015】
ここで、この継手機構2により連結されているボックスカルバート単位体1,1相互を開かしめるような小さな力が作用した場合、断面コ字状の成形体24は座屈(背板部24aと二枚の歯部24bがつくる空間の潰れ)することなく雄ネジ棒22が極僅かに(弾性範囲又は比例範囲内)伸びていくだけであるが、前記力の増大に伴いボックスカルバート単位体1,1相互を一定以上に開かしめる力が作用すると、成形体24の二枚の歯部24bが図5に示した状態から図6に示した状態に座屈し、その結果、隣合うボックスカルバート単位体1,1のうちの一方に対して他方が例えば15〜30mm程度変位できるようになっている。
【0016】
つまり、この継手機構2によると、可撓性ボックスカルバートBKは施工時などの小荷重やボックスカルバート単位体1の自重に対しては変形せず、レベル1、2地震動に対してはそれに対応する変形性能を有するものとなる。なお、レベル1地震動とは可撓性ボックスカルバートBKの共用期間中に発生する確率が高い地震動をいい、レベル2地震動とは可撓性ボックスカルバートBKに発生する確率が低い大きな強度をもつ地震動をいう。
【0017】
「継手機構2の他の形態」
この形態の継手機構2は、上記実施例のものが「一方のボックスカルバート単位体1の凹部14から端部に至る挿通孔15に、雄ネジ棒22(軸体)が遊挿されていると共に、当該一方のボックスカルバート単位体1の端部から突出させてある」のに対して、「図13に示すように、一方のボックスカルバート単位体1の端部にソケットSを埋め込み、このソケットSに雄ネジ棒22を螺入するようにして当該雄ネジ棒22を当該一方のボックスカルバート単位体1の端部から突出させている」点で相違している。この態様を採った場合、雄ネジ棒22及びナット26を、頭付きボルトに変えることも可能である。
【0018】
「成形体24の変形例」
上記継手機構2に使用される成形体24は、断面コ字状としてあるが、これに限定されることなく、断面形状が台形、正方形、長方形、円、楕円、その他多角形等が使用できる。要するに、一定以上の大きさの力が作用したときに成形体24の一部が座屈等の塑性変形を起こして力の作用する方向に偏平状態に成り得る潰れ空間があればよいのである。
【0019】
また、背板部24aと対応する厚みを厚くすれば、プレート25は不要である。
【0020】
さらに、成形体24は、潰れ空間を有する鋼材製のものだけでなく、潰れ空間を有するステンレス材又は硬質樹脂、FRP製のものでもよい。
(可撓性部材3について)
可撓性部材3は、水酸基末端液状ポリブタジエンを主成分とした主剤と、液状プレポリマーを主成分とした硬化剤を混合して反応させて成る硬化物であり、前記硬化物は化学構造的に安定した3次元の網目構造となっている(有限会社創友:商品名「TSシール」)。
【0021】
なお、基本的な配合比率は、重量比で、主成分であるポリブタジエン系ウレタンゴム(ゴム状製品とするための主成分):可塑剤(ゴム柔軟性などを付与する油展剤):フィラー(材料の成形時の形状を保持させる硬度調整):老化防止剤(ゴムの劣化防止)=(25〜35):(30〜40):(40〜50):(2〜5)であることが好ましい。
【0022】
「可撓性部材3の化学構造」
この可撓性部材3の化学構造は、図9に示す直線構造に対して、図10に示す如く分子が5〜10個に一回の割合で、他の直線構造と結合して3次元の網目構造を構成している。
【0023】
「この可撓性部材3の伸び率試験、及びコンクリートとの付着強度」
この可撓性部材3と同じ材料により(上下面寸法:30mm×70mm、高さ寸法:30mm)の試料片を作成し、当該試料片の上面及び下面にコンクリート片を付着させ、前記上面側及び下面側のコンクリート片を逆方向に引っ張るようにして、コンクリート片と試料片との付着強度及び試料片の伸び率について測定した。

【0024】
その結果、試料片とコンクリート片とは、引張力が740Nのときに接着面で外れた(可撓性部材3の破断はない)。その際の可撓性部材3の全長は196mmであった。
【0025】
これらの結果より、
付着強度=740N/(300mm×70mm)=0.35N/mm2
伸び率=(193−30)mm/30mm×100=553%
であることが判る。
【0026】
つまり、この可撓性部材3は付着強度大きく且つ伸び率が大きいことが判る。
【0027】
なお、上記した如く、可撓性部材3の基本的な配合比率を、重量比で、主成分であるポリブタジエン系ウレタンゴム(ゴム状製品とするための主成分):可塑剤(ゴム柔軟性などを付与する油展剤):フィラー(材料の成形時の形状を保持させる硬度調整):老化防止剤(ゴムの劣化防止)=(25〜35):(30〜40):(40〜50):(2〜5)とした場合、付着強度は0.3〜0.4N/mm2 、伸び率は200〜500%(好ましくは300〜500%)になると考えられる。
【0028】
「この可撓性部材3における他の優れた点」
上記の如くこの可撓性部材3は、付着強度大きく且つ伸び率が大きいという機能を有しているほか、長・短時間の応力に対して優れた弾性を有し、また耐水性、水密性に優れ、更に水中でも硬化するという機能を有している。
【0029】
「可撓性部材3のボックスカルバート単位体1,1相互間への設置態様及びその他」 ボックスカルバート単位体1,1相互を接続する際には、図7に示すように、上記窪み部16a,16bで構成される周溝部分に可撓性部材3を充填する。
【0030】
なお、窪み部16a,16b相互間にできる隙間を埋めるべく上記窪み部16a,16bの外周側部分に硬質樹脂(例えばメカニカルプラスチック)又は金属で構成されたバックアップ材4を設けてあり、前記バックアップ材4よりも外周側であるボックスカルバート単位体1,1相互の対向面間に硬質樹脂(例えばメカニカルプラスチック)又は金属で構成されたスペーサ5を設けてある。
(この可撓性ボックスカルバートBKの優れた機能について)
(1) 変形性と止水性に関して
この可撓性ボックスカルバートBKは、上述した如く変形性能を持っているが、施工時や小さな荷重に対しては成形体24は座屈せず継手機構2の雄ネジ棒22が極僅かに伸びる(弾性範囲又は比例範囲の伸び)程度であるため、図11に示す如くほとんど変形は起こらない。したがって、可撓性部材3による止水機能は完全であり、当初計画していた流下能力を下回るというような事態は生じない。
【0031】
一方、この可撓性ボックスカルバートBKは、レベル1、2地震動による地盤の変形が起きた場合、それに伴って図6に示す如く成形体24が座屈し、図12に示すようにボックスカルバート単位体1,1相互間に隙間gが生じる態様で変形する。ところで、止水するための可撓性部材3は、上記した如く、付着強度:0.35N/mm2 、伸び率:553%と共に大きいから、図12に示す如くボックスカルバート単位体1,1相互間に隙間gが生じた場合でも、切断やボックスカルバート単位体1の端面からの剥がれが生じる恐れは少なく、止水状態は維持される(向上する)ことになる。
【0032】
つまり、この可撓性ボックスカルバートBKは、小さな外力に対しては隙間gが形成されないようにすべく変形しない状態が維持され、外力が一定以上のになったときに初めて大きく変形するものである。そして前記した両方の状態において止水性が確保される。
(2) 低コストと施工性に関して
ボックスカルバート単位体1,1相互は継手機構2を設置した後に、基本的には、水酸基末端液状ポリブタジエンを主成分とした主剤と、液状プレポリマーを主成分とした硬化剤を混合して反応させて成る可撓性部材3を、単純な形状である窪み部16a,16b(いずれか一方でもよい)内に充填ガン等により充填するだけであるから、施工性に優れ、止水効果を考慮すると低コストであると考えられる。
(その他)
上記したボックスカルバート単位体1の断面形状やその寸法、長さは上記実施例に限定されるものではなく、自由に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】この発明の実施例の可撓性ボックスカルバートの側面図。
【図2】前記可撓性ボックスカルバートを構成するボックスカルバート単位体相互の離脱を防止するための継手機構2の上面図。
【図3】前記継手機構の側面図。
【図4】前記継手機構の分解斜視図。
【図5】断面コ字状の鋼材が座屈する前の状態を示す継手機構の説明図。
【図6】断面コ字状の鋼材が座屈した後の状態を示す継手機構の説明図。
【図7】隣合う前記ボックスカルバート単位体相互間に可撓性部材を設けた状態を示す断面図。
【図8】前記ボックスカルバート単位体の正面図。
【図9】可撓性部材の化学構造を示す直線構造図。
【図10】前記可撓性部材の化学構造は分子が5〜10個に一回の割合で、他の直線構造と結合して3次元の網目構造を構成している状態を示側面す図。
【図11】前記可撓性ボックスカルバートの施工時等の構造を示す図。
【図12】ボックスカルバート単位体相互間に隙間が生じる態様で変形した状態を示す側面図。
【図13】他の実施形態の継手機構の説明図。
【符号の説明】
【0034】
g 隙間
BK 可撓性ボックスカルバート
1 ボックスカルバート単位体
2 継手機構
2A 緩衝部材
3 可撓性部材
4 バックアップ材
5 スペーサ
10 厚肉部
11 雄部
12 雌部
13 凹部
14 挿通孔
15 窪み部
20 ナット
21 プレート
21h ボルト挿通孔
22 雄ネジ棒
23 プレート
23h ボルト挿通孔
24 成形体
24h ボルト挿通孔
25 プレート
25h ボルト挿通孔
26 ナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣り合うボックスカルバート単位体相互を連結すべく継手機構を設けてあり、地盤が変形したときには、隣り合うボックスカルバート単位体のうちの一方に対して他方が変位可能となっている可撓性ボックスカルバートにおいて、継手機構は、一方のボックスカルバート単位体の端部から抜け止め状態に突出する軸体が、他方のボックスカルバート単位体の端部から当該他方のボックスカルバート単位体の周面に形成された凹部内に至る挿通孔に遊挿されていると共に、前記軸体における凹部内に至った部分に一体化又は螺入されている拡大径部を備え、前記挿通孔が開放する凹部の構成壁面と拡大径部との間に、潰れ空間を有する鋼材、ステンレス材又は硬質樹脂より成る成形体を介在させてあることを特徴とする可撓性ボックスカルバート。
【請求項2】
一方のボックスカルバート単位体の周面に設けた凹部から端部に至る挿通孔を設け、当該挿通孔に上記軸体が抜け止め状態に遊挿されていることを特徴とする請求項1記載の可撓性ボックスカルバート。
【請求項3】
凹部の構成壁面と拡大径部との間には、硬質樹脂又は金属製のプレートを設けてあることを特徴とする請求項1又は2記載の可撓性ボックスカルバート。
【請求項4】
軸体は、雄ネジ棒であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の可撓性ボックスカルバート。
【請求項5】
隣り合うボックスカルバート単位体相互間は、水酸基末端液状ポリブタジエンを主成分とした主剤と、液状プレポリマーを主成分とした硬化材を混合して反応させて成る可撓性部材によりシールされており、隣り合うボックスカルバート単位体相互間に隙間ができた状態でも前記可撓性部材の伸縮によりシール性が維持されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の可撓性ボックスカルバート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−265831(P2006−265831A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−81105(P2005−81105)
【出願日】平成17年3月22日(2005.3.22)
【出願人】(501407263)有限会社 創友 (3)
【出願人】(000230836)日本興業株式会社 (37)
【Fターム(参考)】