説明

可食性ペット用噛み物およびその製造方法

線維性タンパク質、吸水性ポリマー、可塑剤、および水からなる可食性のペット用噛み物について開示する。ペット用噛み物は、優れたテクスチャー特性、および、ペットの安全性向上のための胃腸環境における改善された溶解性を提供する。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の説明】
【0001】
本願は、ここに参照することによりその開示を本明細書に援用する、2006年6月21日出願の米国仮特許出願第60/815,682号の優先権の利益を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本発明は、可食性のペット用噛み物(chews)、それらを作るための組成物、およびペット用噛み物の製造方法に関する。具体的には、本発明のペット用噛み物は、線維性タンパク質、吸水性ポリマー、可塑剤、および水からなる熱可塑性材料から形成される。
【背景技術】
【0003】
現在のペット用噛み物製品は、大まかに2つのカテゴリに分類できる。1つの型は、
比較的硬く、もろく、比較的速く砕けるか崩壊し、容易に消化されるが、消費にかかる持続時間が比較的短い。第2の群は、伸縮性または弾力性のある、高密または圧縮された製品からなり、咀嚼し難く、消化しにくく、消費にかかる持続時間が長い。
【0004】
市場では、特に口腔ケアの問題に対処するように設計された、ペットの歯科用噛み物が増大している。これらの製品の大多数は、効能を発揮させるには繰り返し噛むことが必要な硬いテクスチャーに基づいている。さまざまなテクスチャーのイヌ用噛み物について、歯石の蓄積を低減させるという主張を支持する公知文献が十分に存在している(Gorrelおよび Rawlings,1996年;Rawlingsら,1998年;GorrelおよびBierer,1999年;Gorrelら,1999年;およびLageら,1990年)。
【0005】
これらの製品は、歯石除去機能を提供すると同時に、多くの場合、イヌに、ガムによる怪我、歯の破折、および消化器系の閉塞などの身体的損傷を引き起こす危険性がある。飼い犬(ケイネス・ファミリアリス)の頭蓋骨(Jaslow,1987年)および犬種による大きさの大きな相違が、この状況をさらに悪化させる。一部の犬種および頭蓋種にとって完全に安全だと思われる噛み物も、異なる犬種または頭蓋種に与えた場合には、安全上の懸念が惹起されるであろう。これらの製品の多くは、栄養的に「完全かつバランスの取れた」ものではないことから、栄養素が不足する危険性も含んでいる。
【0006】
他の歯科用噛み物は、イヌに栄養面での利益を与えない、熱可塑性ポリマーなどの非食品材料で作られている。安全面に関する危険性には、それらが消化性ではないことに起因する消化器系の閉塞が挙げられ、いざという事態になった時には、治療のための外科的介入が必要とされる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
窒息、歯の破折、腸閉塞または他の損傷などの健康被害の危険性がなく、効果的に歯をきれいにするために設計された、完全に可食性で、持続時間が長く、安全な製品が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、噛み物の約15〜約90重量%の量の線維性タンパク質、噛み物の約5〜約35重量%の量の吸水性ポリマー、噛み物の約5〜約40重量%の量の可塑剤、および噛み物の約1〜約20重量%の量の水を含む、可食性のペット用噛み物に関する。ペット用噛み物製品は、口腔ケア器具としての機能に必要なテクスチャーを有するが、咀嚼の間に噛み物が大きく折り取れる可能性の低減された、ペットの胃腸環境に非常に可溶性の噛み物組成物である、熱可塑化成形製品である。好ましい実施の形態では、ペット用噛み物の吸水性ポリマーはゼラチンである。ペット用噛み物は、口腔ケアの利益を提供するイヌ用噛み物であることが最も好ましい。
【0009】
本発明は、ペット用噛み物の製造に使用する組成物、および熱可塑化され、成形されたペット用噛み物製品の調製方法も対象とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に従ったペット用噛み物製品の典型的な製造方法の図。
【図2】本発明に従ったペット用噛み物製品の典型的な製造方法の別の図。
【図3】本発明に従ったペット用噛み物製品の典型的な製造方法のさらに別の図。
【図4】本発明に従ったペット用噛み物製品の製造に使用して差し支えない、射出成形法の計画図。
【図5】本発明の特に好ましいペット用噛み物の図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、可食性のペット用噛み物、ならびに、安全性を満たし、楽しみを提供する一方で、機械的摩耗を通じて歯垢および歯石を除去するように設計された栄養製品の製造方法に関する。本発明のペット用噛み物は、動物にひとたび摂取されると、製品の急速な崩壊をもたらし、標準的な試験用食餌と比べて歯垢および歯石における顕著な低減を示す。ペット用噛み物の組成物は、動物にとって健康な生活スタイルを推進する、栄養価の高い、機能的なおやつ(treat)を作出する。ペット用噛み物はイヌ用に設計されることが特に好ましく、ここに参照することにより本明細書にその全体的な開示を援用する、2006年6月21日出願の米国仮特許出願第60/815,686号明細書に記載されているような犬種が最も好ましい。
【0012】
本発明の可食性のペット用噛み物の組成物は、線維性タンパク質、吸水性ポリマー、可塑剤、および水を含む、熱可塑性材料から形成される。本発明のペット用噛み物は、2成分の製品を形成することも可能であるが、単一成分/単一テクスチャー製品が好ましい。本明細書では、単一成分/単一テクスチャー製品とは、噛み物製品が、ペット用噛み物として望ましい任意の形状に成形された、実質的に均質な成形塊であることを意味する。
【0013】
ペット用噛み物は可塑性の性質を示し、噛んだ際に動物の歯が本製品に入り込み、繰り返し圧力が加えられる条件下で、制御された方式で製品に崩壊を生じさせる。食用の熱可塑性材料は、さまざまな形状に成形することができ、良好な強度および剛性、ならびに他の所望の物理的性質を提供し、機能性および咀嚼の楽しみを向上させる。
【0014】
市場における同様の製品とは異なり、本発明のペット用噛み物製品は、栄養的に100%完全で、動物の栄養素のバランスが取れるように設計される。本発明のペット用噛み物の軟らかい、腰のあるテクスチャーは、動物の楽しみを向上させ、口腔ケアの効能の向上を実証する。本発明のペット用噛み物組成物は、水溶性材料の基材に非常に消化しやすいタンパク質をバランスよく配合して提供し、栄養機能および動物の安全性を高める。
【0015】
ペット用噛み物のための線維性タンパク質は動物由来であって差し支えないが、筋タンパクまたは植物は含まない。当業者は、ごくわずかな量の筋タンパクしか存在しないことを認識するであろう。線維性タンパク質は、一般に強靭で比較的不溶性である。このようなタンパク質に起因して、線維性タンパク質は、ペット用噛み物製品の構造骨格を提供するのに重要である。典型的な線維性タンパク質としては、限定はしないが、小麦タンパク質、小麦グルテン、トウモロコシゼイン、トウモロコシグルテン、大豆タンパク質、ピーナツタンパク質、カゼイン、ケラチン、およびそれらの混合物が挙げられる。特に好ましい線維性タンパク質としては、限定はしないが、分離小麦タンパク質、分離大豆タンパク質、カゼイン酸ナトリウム、およびそれらの混合物が挙げられる。非常に好ましい線維性タンパク質は、分離小麦タンパク質、分離大豆タンパク質、およびカゼイン酸ナトリウムの混合物である。
【0016】
ペット用噛み物における吸水性ポリマーは、ゲル化タンパク質、親水コロイド、食用ハイドロゲル、またはそれらの混合物であって差し支えない。球状タンパクとしても知られる、ゲル化タンパク質は、一般に、水溶液に比較的可溶性の球状様タンパク質を含み、それらはコロイド溶液またはゲルを形成する。典型的なゲル化タンパク質としては、限定はしないが、ゼラチン、アルブミン、血漿、エンドウマメタンパク質、ラクトグロブリン、すり身(魚)タンパク質、ホエイタンパク質およびそれらの混合物が挙げられる。
【0017】
親水コロイドを吸水性ポリマーとしてペット用噛み物組成物に使用してもよい。親水コロイドは、一般的に水溶性であり、水と合わせるとゲルを形成する高分子として定義される(例えば、炭水化物ポリマーまたはタンパク質)。典型的な親水コロイドとしては、限定はしないが、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、カラギーナン、キサンタンガム、およびグアーガムが挙げられる。
【0018】
食用ハイドロゲルを、吸水性ポリマーとしてペット用噛み物に使用してもよい。食用ハイドロゲルは、水中で膨張し、溶解することなく大量の液体を保持する、天然または合成材料であって構わない。典型的なハイドロゲルとしては、限定はしないが、マルトデキストリン、セチルアルコール、キトサン、レシチン、ポリペプチド、ワックス、および食用ポリマーが挙げられる。
【0019】
好ましい実施の形態では、吸水性ポリマーは、ゲル化タンパク質である。さらに好ましい実施の形態では、ゲル化タンパク質は、好ましくは約100〜約400の範囲の、ブルーム強度を有することが好ましい、ゼラチンである。ゼラチンは、約100〜約200のブルーム強度を有することが最も好ましい。
【0020】
可塑剤はポリマーに溶解し、ポリマー鎖を分離し、それによって分子運動を促進する。可塑剤は、一般に、ポリマーの加工性、柔軟性、および伸展性を増加させるのに用いられる(Ferry,1980年)。可塑剤はまた、水と結合することにより食品系の水分活性を低減させることから、微生物増殖などの生体反応にも利用可能である。一般に食品用途に用いられる典型的な可塑剤としては、限定はしないが、水、多価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、グリセロールおよびポリエチレングリコール)、アラビアガム、水素化デンプン加水分解物およびタンパク質加水分解物が挙げられる。好ましい実施の形態では、可塑剤はグリセロールである。さらに別の好ましい実施の形態では、可塑剤は水素化デンプン加水分解物である。
【0021】
本発明のさらに別の実施の形態は、組成物の約15〜約90重量%、好ましくは約20〜約80重量%、さらに好ましくは約30〜約50重量%の量の線維性タンパク質と、組成物の約5〜約35重量%、好ましくは約10〜約30重量%、さらに好ましくは約15〜約25重量%の量の吸水性ポリマー、組成物の約5〜約40重量%、好ましくは約10〜約35重量%、さらに好ましくは約15〜約30重量%の量の可塑剤、および組成物の約1〜約20重量%、好ましくは約2〜約18重量%、さらに好ましくは約5〜約15重量%の量の水を含む混合物である、ペット用噛み物の組成物に関する。好ましい実施の形態では、ペット用噛み物組成物は、組成物の約5重量%未満、好ましくは約4重量%未満、さらに好ましくは約5重量%未満の量でデンプンを含む。この組成物は、好ましくは押出成形によって熱可塑化し、成形され、ペット用噛み物製品を形成する。ペット用噛み物製品は、射出成型によって形成されることが好ましい。当業者は、本発明のペット用噛み物が、圧縮成形、型を使用しない押出成形または錠剤化技術によっても調製しうることを容易に認識するであろう。
【0022】
ペット用噛み物に使用するタンパク性材料の性質は、化学的および物理的相互作用(例えば、タンパク質/タンパク質および吸水性ポリマーを含む他の材料との)の影響を受け、それらの溶解性およびテクスチャー特性を改善し、口腔ケアの利益および動物の安全性を高める。動物の安全性は、すべての領域における危険性を最小限に抑えるような製品設計を通じて達成される。テクスチャーの制御は、歯の破折の危険性を最小限に抑え、咀嚼を通じた製品サイズの縮小を制御することにより窒息の危険性を低減し、優れた溶解性/消化性が腸閉塞の危険性を排除する。
【0023】
ペット用噛み物組成物は、脂肪、調味料、保存料、栄養素、および/または着色剤のうち、少なくとも1種類を含んでいて差し支えない。本明細書では、脂肪には食用油が含まれ、室温で液体の脂肪であることが好ましい。典型的な脂肪としては、コーン油、大豆油、ピーナツ油、綿実油、グレープシード油、ヒマワリ油、アマニ油(およびω−3およびω−6の脂肪酸の他の発生源)、植物油、パーム核油、オリーブ油、獣脂、ラード、ショートニング、バター、およびそれらの組合せが挙げられる。好ましい実施の形態では、脂肪は植物油である。脂肪が存在する場合には、一般に、ペット用噛み物組成物の約1〜約20重量%、好ましくは約1.5〜約10重量%、さらに好ましくは約2〜約5重量%の範囲であろう。フレーバーは周知である。例えば、ローズマリー油、ユーカリ油、および丁子油などのフレーバー油を用いてもよい。栄養素としては、限定はしないが、ビタミン、ミネラル、および機能性材料が挙げられる。他の材料もまた組成物に含めて差し支えなく、例えば、離型剤、安定剤、および乳化剤が挙げられる。
【0024】
好ましい実施の形態では、熱可塑性組成物は、歯垢および歯石の除去のための活性成分、および、爽やかな息および一般的な口腔の健康のための材料を含んでいてもよい。
【0025】
本発明のペット用噛み物は、非常に柔軟で、弾力性のある性質を示し、咀嚼の楽しみおよび持続時間を改善する。製品は、繰り返し咀嚼する条件下で崩壊が制御されるように設計される。ペット用噛み物のテクスチャーは、動物の安全性、口腔ケアの効能、楽しみ、および持続時間の適性バランスを確保する。さらには、機械的応力下における本発明のペット用噛み物の崩壊または破砕は、そのまま飲み込んでしまい、窒息および腸閉塞の危険性を増大させうる、大きなかけらが放出されるのを防ぐように制御されている。
【実施例】
【0026】
実施例1
本発明の好ましいペット用噛み物の組成:

最終製品の水分活性は、0.2〜0.85の範囲である。さらには、個々の材料濃度および粉末に対する液体の割合を変更して、最終製品にさまざまなテクスチャーをもたらして差し支えない。また、材料を代替物質で置換して、最終製品に異なるテクスチャーを与えてもよい。例えば、100ブルームのゼラチンの代わりに200ブルームのゼラチンを使用すると、より堅固な製品が得られる結果となる。
【0027】
実施例2
特に好ましいペット用噛み物の組成:

実施例3
さらに別の好ましいペット用噛み物の組成:

実施例4
別の好ましいペット用噛み物の組成:

ペット用噛み物の製品の性能を、歯垢および歯石の低減、息のさわやかさ、持続時間、2点嗜好によって測定したおいしさ、溶解性、硬さを含むテクスチャー特性、密度、弾力性、もろさ、吸水能、および可溶化速度を含む、多くの基準について測定する。
【0028】
テクスチャーの測定は、250〜500kgのロードセル(load cell)を備えたTA.HDiテクスチャー分析器(Texture Technologies Corp.社(米国ニューヨーク州スカーズデール所在)製)を用いて行った。直径5mmの円筒型のプローブを一軸圧縮または破壊試験に使用し、25℃の室温にて試験を行った。データは、Texture Technologies Corp.社製のテクスチャー・エキスパート・ソフトウェア(バージョン2.12)を使用して回収した。2種類の一軸圧縮または破壊試験を行った。これらの試験は、イヌによる試験試料の咬合および咀嚼に最も似ているという理由で選択された。
【0029】
圧縮分析の変数は次の通りである。仕事(W)は、仕事の推定値として定義され、したがって、製品の強靭性を示す。堅牢な製品は、堅牢性の劣る製品に比べて、高い仕事値を有するであろう。面積は、製品を破壊するのに加えられなければならない「力」または荷重を示す。曲線の下の面積は強靭性を表す。表現された「面積」の単位は、N*mmとしてx軸に対するy軸の乗算から得られる。「面積」を仕事−W−(F/d)に転換するには、0.1020408m2/mm/秒2を掛ける。
【0030】
最大力(N)は製品の硬さに打ち勝つために必要とされる力の最大量として定義される。通常、硬い製品は、縦の座標(y軸)の値が高いことと関係するであろう。表される「力」単位は、kgで表された質量との直接の関連性に由来する。「力」を「最大力」−N−に変えるには、9.81m/秒2(重力加速度)を掛ける。
【0031】
行程(mm)は、ピーク力に達する地点(距離)として表される。よって、行程は、弾力性に加えて、プローブが最大力に達するのにどのくらいの距離を進行するかについての測定に起因する、強靭性と硬さの組合せとしての製品の抵抗を模倣する。より大きい行程の数値は、より弾力性のある製品であることを示す。
【0032】
直線距離(mm)は、すべての点の軌跡を連結させて引いた仮想線の長さを測定することにより算出される。この尺度は、凝集性に対する砕けやすさの製品特性を表す。それは、もろさの直接的評価であり、ここで、もろい製品は、より鋭いピークを生じ、直線距離がより大きくなる。
硬さ、強靭性、弾力性の値は、製品サンプル全体を使用して決定した。Texture Technologies社提供のTA.HDiで観察された基本環境(base platform)を、力/距離の測定に使用した。製造し、試験した、典型的な製品サンプルを図5に示す。
【0033】
サンプルを、ナイフが、一度に、サンプルの骨長に沿った1箇所と接触するように台の中心に置いた。選択される位置には、ペット用噛み物のブラシ頭部、柄とブラシ頭部との接合部分、および、柄の終端の指関節部分が含まれる。サンプルを平らな台表面上に横向きに置き、各位置をナイフと90°の角度で接触させる。これを、骨長に沿った3箇所の選択位置で繰り返す。ブラシ頭部、柄とブラシ頭部との接合部分、および、柄の終端の指関節部分は、図5において明確に視認できる。一般的にそれぞれ以下の条件を用いて、評価される変数当たり、最小で5つの骨を測定した。
【0034】
以下の変数を用いて2セットの試験を行った:
A.円形プローブまたはナイフを、(1)5mm/秒の試験前速度(サンプルと接触する前のプローブ速度)、(2)2mm/秒の試験速度(サンプル内を進行する間のプローブ速度)、(3)5mm/秒の試験後速度(プローブがサンプルから引き抜かれるときの速度)、および50%圧縮の距離(プローブが引き抜かれるまでにサンプル内を進行する距離)で試験した。
【0035】
B.円形プローブまたはナイフを、(1)5mm/秒の試験前速度(サンプルと接触する前のプローブ速度)、(2)10mm/秒の試験速度(サンプル内を進行する間のプローブ速度)、(3)5mm/秒の試験後速度(プローブがサンプルから引き抜かれるときの速度)、および50%圧縮の距離(プローブが引き抜かれるまでにサンプル内を進行する距離)で試験した。
【0036】
距離mm(x軸)に対し、力をkg(y軸)でプロットし、ここで始動時の力0をグラフ上に点1として設定し、最大力をグラフ上に点2として設定して差し支えない。次の変数を測定した:硬さの測定である、曲線の最大荷重値である最大力2;すべての軌道点を連結させて引いた仮想線の長さを測定することにより算出される、直線距離(mm)。それは、もろい製品がより鋭いピークを生じる結果、直線距離が長くなるであろう、もろさの直接的評価である。測定は、これらの変数のそれぞれについて、試験される製品の少なくとも5つのサンプル値の平均をとった。
【0037】
硬さは、Nで表された最大力として測定された。一軸圧縮または破壊試験での測定のように、本発明製品の硬さまたは最大力値は、本発明のペット用噛み物についての特定の実施の形態では、2.0mm/秒のプローブ速度を用いて上述のように測定して、ペット用噛み物が、体重が11.4kg(25ポンド)未満のイヌ用に設計されている場合には、約100〜約700ニュートン、好ましくは約150〜約600ニュートン、さらに好ましくは約200〜約500ニュートン、および最も好ましくは約250〜約400ニュートンであり、または、体重が11.4kg(25ポンド)以上のイヌ用に設計されたペット用噛み物では、約200〜約800ニュートンである。好ましい実施の形態では、体重が11.4kg(25ポンド)以上のイヌ用に設計されたペット用噛み物は、2.0mm/秒のプローブ速度を用いた測定で、約250〜約650ニュートン、好ましくは約275〜約600ニュートン、さらに好ましくは約350〜約550ニュートンの硬さ測定値を有している。
【0038】
本発明の製品のニュートン×mm(Nmm)として測定される強靭性は、約500〜約12,000Nmmの範囲であり、約700〜約10,000Nmmが好ましく、約800〜約5,000Nmmがさらに好ましい。
【0039】
さらに別の実施の形態では、イヌの頭蓋種および重量の両方に基づいてペット用噛み物の硬さを策定することが望ましいであろう。この実施の形態における各種別の犬種の硬さの範囲を下記表1に記載する。
【表1】

【0040】
本発明製品のもろさまたは直線距離を測定した。本発明製品のもろさの値は約100〜約1500mmの範囲であり、約150〜約1300mmが好ましく、約200〜約1000mmが最も好ましい。
【0041】
溶解性
ペット用噛み物のインビトロにおける溶解度/消化率の測定を使用して、ペット、特にイヌの消化管で溶解または消化されるペット用噛み物の量を示してもよい。試験は、ペット用噛み物製品の一部または全体に基づいて行なわれる。例えば32gのペット用噛み物部分など、特定のサイズ部分または小片を用いて、異なる配合について正確に比較することができる。結果は、インビトロにおける消失率(IVD)%として表される。溶解度の測定は、特定量の製品を、ペットの胃腸環境に相当する、多くの溶液に供することにより行なう。一般に、胃の環境は比較的酸性であり、腸環境は胃に比べて比較的アルカリ寄りである。製品をこれらの環境に供した後、残りの製品をろ過し、乾燥させる。この製品残渣の重量を量り、最初の製品重量と比較する。%IVDは、最初の製品重量と比較した、溶解した製品の重量百分率である。溶解度試験をさらに以下に記載する。
【0042】
使用した溶液:
リン酸緩衝液、0.1M、pH6.0:2.1gの無水リン酸水素二ナトリウム、および11.76gのリン酸二水素ナトリウム一水和物を1Lの容量フラスコ内で溶解させ、蒸留/脱イオン(dd)水を用いて、容量を合わせた。
【0043】
HCl溶液:17.0mlの濃HClを、500mlのdd水を含む1Lの容量フラスコに加え、dd水で容量を合わせた。100mlのHCl:ペプシンを250mlのリン酸緩衝液に加えると、pHは約2に近くなるはずである。これを達成する方法の1つは、850mlの0.1N HCl+150mlの1N HClを使用して、1000mlのHClの原液を調製することである。100mlのHCl:ペプシンを250mlのリン酸緩衝液に加えると、溶液のpHは、約1.9〜2.0である。
【0044】
HCl:ペプシン溶液:適当量のペプシン(シグマP−7000、ペプシンの量は試験するサンプルの大きさによる。サンプル1gあたり0.01gのペプシンが、本方法の工程6の最終混合物中にもたらされるべきである。例えば、30gのサンプルには0.3gのペプシンが用いられるであろう)を、1Lの容量フラスコに入れ、上記調製したHCl溶液を用いて容量を合わせた。
【0045】
クロラムフェニコール溶液:0.5gのクロラムフェニコール(シグマC−0378)を、95%エタノールを用いて100mlの容量フラスコで容量を合わせた。
【0046】
水酸化ナトリウム溶液、0.5N:20gのNaOHを、dd水を用いて1Lの容量フラスコで容量を合わせた。
【0047】
リン酸緩衝液、0.2M、pH6.8溶液:16.5gの無水リン酸水素二ナトリウム、および11.56gのリン酸二水素ナトリウム一水和物を1Lの容量フラスコ内で溶解させ、蒸留水で容量を合わせた。
【0048】
パンクレアチン緩衝溶液:適当量のブタのパンクレアチン(シグマP−1750、酵素の量は、試験するサンプルの大きさによる。サンプル1gあたり0.05gのブタのパンクレアチンが、工程8の最終混合物中にもたらされなくてはならない。例えば、30gのサンプルに1.5gのパンクレアチンを使用するであろう)を、500mlの容量フラスコ内で溶解させ、上記調製した0.2M、pH6.8のリン酸緩衝溶液を用いて容量を合わせた。
【0049】
方法例:
1.番号が付されたダクロン繊維の小片を57℃のオーブン内に一晩置き、翌日重量を測定した。
【0050】
2.サンプルを三角フラスコに入れて重量を量った(%IVDの算出の間の水分の損失を説明するため、対照として、残渣と共に追加の試料の重量を計測し、乾燥させた)。0.1M、pH6.8のリン酸緩衝溶液250mlを各フラスコに加えた。
【0051】
3.100mlのHCl:ペプシン溶液を各フラスコに加えた。混合物のpHが約2であることを確認した。必要に応じて、HClで調整した。
【0052】
4.5mlのクロラムフェニコール溶液を各フラスコに加えた。
【0053】
5.フラスコに栓をし、穏やかに混合した。39℃で6時間インキュベートした。製品全体が溶液中に浸るように維持しつつ、サンプルがフラスコ内をコンスタントに動くような速さに設定された振とう水浴を使用して、常にかき混ぜた。
【0054】
6.インキュベーション後、0.5Nの水酸化ナトリウム溶液を各フラスコに十分に加え、混合物の最終pHが6.8に達するようにした。
7.100mlのパンクレアチン:リン酸緩衝液を各フラスコに加えた。穏やかに混合した。
【0055】
8.フラスコに栓をし、39℃で18時間インキュベートした。製品全体が溶液中に浸るように維持しつつ、サンプルがフラスコ内をコンスタントに動くような速さに設定された振とう水浴を使用して、常にかき混ぜた。
【0056】
9.工程1のダクロン繊維の小片を通じてサンプルをろ過した。dd水で3回すすいだ。固定重量に達するまで、57℃で維持した。
【0057】
10.次の段階でのpHを記録した:
a.工程4の時点
b.消化6時間後
c.工程7でNaOH溶液を加えた後
d.パンクレアチン:リン酸緩衝液を加えた後
e.24時間後。
【0058】
計算:
残渣重量=(ろ過+インキュベーション後のサンプル重量)−乾燥ろ過重量
【数1】

【0059】
特定の実施の形態では、ペット用噛み物組成物は、32gの最大片に基づいて、少なくとも60%IVDの溶解度を有し、少なくとも70%IVDが好ましく、75%IVDがさらに好ましい(ペット用噛み物が32g未満の場合は、典型的には所定のグラム重量の単一の噛み物製品が用いられるであろう。現実的な見解として、32gよりも大きい片を使用することは推奨されない。当然ながら、当業者は、分析する小片の質量が、溶解度の数を比較することと実質的に等価である必要があることを認識するであろう)。本発明のペット用噛み物の溶解度は100%に近くて構わないが、一般には、約60〜約95%IVDの範囲であろう。本明細書に記載される押出成形および射出成型による、実施例2の配合で製造されたペット用噛み物の溶解度は、約85%IVDであった。
【0060】
押出成形
好ましい実施の形態では、押出成形を利用して本発明に従った製品を製造して差し支えなく、ペレットの製造では二軸押出成形が好ましい。ペレットは実質的に溶融し、押出後成形、好ましくは射出成型によって、特定の形状に形成される。射出成型の後、製品の個々の小片は、バリ除去(flash removal)のために整えられ、包装前に冷却される。
【0061】
図1は、本発明に従ったペット用噛み物製品の典型的な製造方法の図を示している。図1のように、材料の混合から最終製品の包装までの製造工程が連続して行われる。粉末材料を約5〜30分、ミキサーで混合する。粉末材料の均一な混合物を、押出成形機、好ましくは二軸押出成形機に送り込む。粉末投入口の下流で液体材料を加え、加熱せん断下で、粉末および液体材料の混合物を均一な可塑化された成型可能な塊に変換する。この工程の間に、成型可能な塊を押出成形機のバレル内の温度を上昇させることによっても加熱する。押出成形機のバレルの温度特性は、とりわけ、組成物、圧力、押出成形機のバレル内の滞留時間、スクリュ特性、スクリュ速度、およびせん断速度によって決まる。
【0062】
押出成形機部分における温度およびせん断は、十分な熱可塑性の加工を提供するように設定される。これを、バレルの中間部分では約88℃〜約141℃の範囲の温度、およびバレルの片側ではそれよりも低い温度で行って差し支えない。当然ながら、さらに高い温度を中間部分に用いてもよい。
【0063】
したがって、温度はバレル全体にわたって調節でき、押出成形機に沿って、随意的なエネルギーおよび水分の排出を可能にする。大部分の加熱が押出成形機のバレル内の成型可能な塊に行われる、工程の区分の終端で、排出/真空押出機(stuffer)を使用して、強制排出を行ってもよい。
【0064】
押出成形機の出口では、押出成形物が小さい孔を有するダイを通じて押される。ダイのすぐ後方では、ダイの開口部が小さいことによって与える絞りによって、押出成形物が増大する圧力および温度に晒され、このことから、さらなる冷却の使用がペレットの品質を確保するためにはますます重要になる。
【0065】
押出成形機のダイを出た後、可塑化押出成形物は、少なくとも1つのブレードを備えた表面カッターによって、ダイ表面で小さなペレットに切断される。カッターの回転速度は、押出成形物の流動性に加えて、ペレットの要求サイズに応じて調節して構わない。ダイ出口における製品温度は約82℃〜約95℃の範囲であって差し支えなく、約85℃が最も好ましい。
【0066】
切断後、ペレットは移動コンベア上に置かれ、押出成形機の出口から遠くへペレットを運ぶ。この工程はまた、ペレットの冷却を促進し、ケーキングを妨げ、連続工程におけるその後のデクランピング(de-clumping)の工程の必要性を軽減する。コンベアは周囲温度を保って差し支えないが、冷却時間を軽減するために、冷気を使用した強制的な空気循環を適用して急速な冷却を生じさせてもよい。
【0067】
配合、速度および冷却の程度に応じて、ペレットは互いに付着しあい、さまざまな大きさの凝塊(clump)を形成する可能性がある。一様で安定化した射出成形工程を確保するため、これらの凝塊を、デクランピングによって達成される大きさにまで縮小させなければならない。冷却及びデクランピングの後、ペレットは射出成型用に運ばれ、そこで最終製品の形状を得る。
【0068】
別の製造方法を図2に示す。図2は、本発明に従った、ペット用噛み物製品の別の典型的な製造方法の図であり、ここで、射出成型に使用される前にペレットが製造される。
【0069】
混合、押出成形、冷却およびデクランピングの工程は上記のものと同様であるが(図1参照)、図2に示す別の製造方法では、冷却またはレクランピングの際にペレットが適切な容器に充填される。包装には、トート、ザック、スーパーザック(super-sacks)、樽(barrels)、紙箱(cartons)などを保管および輸送に使用して差し支えない。包装の選択は、とりわけ、ペレットの包装特性、環境および安全性基準、取扱い/輸送の要件、使用頻度および大きさに応じて決まる。
【0070】
ペレットの容器は目的用途にふさわしく、昆虫、鳥、ほこり、温度および湿度の変動、日光曝露、容器からの匂いおよび風味の移動/浸出などの外的要素から内容物を保護するのに十分に不活性でなくてはならない。
【0071】
保管または輸送の間に容器内でペレットの包装または凝塊が観察される場合には、凝塊を再び個々のペレットに分散させるため、射出成型の前に、さらなるデクランピングの工程を必要としてもよい。デクランピングの際には、ペレットは下記の射出成型によって最終製品の形状に成型される。
【0072】
図3は、本発明に従ったペット用噛み物製品の典型的な製造方法のさらに別の図を示している。図3に示す工程は、粉末および液体材料を、強力なせん断ミキサーで一緒に混ぜ合わせて均一な塊を形成する。図3の方法によれば、ペレットの製造工程は、均一な塊を直接射出成型のバレルに供給することによっても、余分な工程を排除できる。
【0073】
射出成型の後、製品を冷却し、バリ取りの工程に供し、ここで製品上の余分な材料が除去される。バリ取りは、振動ホッパー、振動テーブル、および/またはタンブラー内で製品を振動させることにより行ってもよい。
【0074】
射出成型
図4は、本発明のペット用噛み物製品の調製に使用して差し支えない、射出成型工程の図を示している。射出成型工程のための材料は、ペレットの形状で、容器1に供給して構わない。時折、輸送、載荷圧力および配合レシピの性質に起因して、ペレットは一塊になり、大きな付着ブロックを形成する傾向がある。よって、必要に応じて、各容器をデクランパー(de-clumper)2に輸送し、砕いて、個々のペレットを分離し、射出成型機4に供給可能にする。個々のペレットを容器3に回収し、供給機5に真空送出し、成形のための射出成型機に至る。
【0075】
ペレットは射出成型機のスクリュ6を渡って運ばれるときに、スクリュにより生じる高温、せん断および圧力によって、固体のペレットが溶融生成物に変換される。この生成物は、モールド7に注入し、形を成すことができる。溶融生成物はスプルーおよび/またはマニホールド、ランナーおよび/またはノズル、さらにはキャビティを通って進行し、最終製品の形状を形成する。射出が完了すると、射出スクリュが後退し、次の射出のための溶融生成物を充填する。
【0076】
射出成型機が充填されると、キャビティ内の成型された製品は、製品を冷却または設定の必要に応じて、冷却または加熱される。所望の冷却または設定時間が達成されると、製品は、製品の後部の排出ピンによりキャビティから放出される。成型製品は機械的コンベア上に落とされ、次に冷却のために回収される。ランナーが存在する場合は、それらは取り出され、成型された製品は冷却テーブルに配列され、包装前に骨の温度を周囲温度にまで下げさせる。典型的な成型されたペット用噛み物を図5に示す。
【0077】
成型製品の形状のための典型的な射出成型工程の変数を表2に示す。
【表2】

【0078】
成型製品が十分に回収されたら、それらをバリ取り機に移動させ、余分なバリを除去する。バリ取り機の出口では、製品が選別され、バリ取りされた製品が包装用に送り出され、バリは再粉砕用に回収される。システムから除去されたバリおよび製品規格を満たさなかった製品もまた回収され、再粉砕に用いられる。
【0079】
変数を調節して配合物の熱可塑化の加工を達成できる限り、単純に配合用の材料を混ぜ合わせて、直接射出成型機に進めることも可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可食性のペット用噛み物であって、
a)前記噛み物の約15〜約90重量%の量の線維性タンパク質と、
b)前記噛み物の約5〜約35重量%の量の吸水性ポリマーであって、ゲル化タンパク質、親水コロイド、食用ハイドロゲル、およびそれらの混合物からなる群より選択される吸水性ポリマーと、
c)前記噛み物の約5〜約40重量%の量の可塑剤と、
d)前記噛み物の約1〜約20重量%の量の水と、
を含んでなる、可食性のペット用噛み物。
【請求項2】
前記ペット用噛み物の硬さが、該噛み物が11.4kg未満の重量のイヌ用の場合は、約100〜約700ニュートンの範囲であり、11.4kg以上の重量のイヌ用の場合には、約200〜約800ニュートンの範囲であることを特徴とする請求項1記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項3】
前記ペット用噛み物の溶解性が、少なくとも約60%のインビトロ消失率(IVD)であることを特徴とする請求項1記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項4】
脂肪、調味料、保存料、保湿剤、栄養素、および/または着色剤のうち、少なくとも1種類をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項5】
前記脂肪が植物油であることを特徴とする請求項4記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項6】
前記吸水性ポリマーがゲル化タンパク質であることを特徴とする請求項1記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項7】
前記ゲル化タンパク質がゼラチンであることを特徴とする請求項6記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項8】
前記ゼラチンが、前記ペット用噛み物の約15〜約25重量%の量で存在し、前記ゼラチンが約100〜約200の範囲のブルーム強度を有することを特徴とする請求項7記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項9】
前記ペット用噛み物が、均質な塊からなることを特徴とする請求項1記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項10】
熱可塑化され、成型された、ペット用噛み物を調製するための可食性ペット用噛み物の組成物であって、該組成物が、
a)前記組成物の約15〜約90重量%の量の線維性タンパク質と、
b)前記組成物の約5〜約35重量%の量の吸水性ポリマーであって、ゲル化タンパク質、親水コロイド、食用ハイドロゲル、およびそれらの混合物からなる群より選択される吸水性ポリマーと、
c)前記組成物の約5〜約40重量%の量の可塑剤と、
d)前記組成物の約1〜約20重量%の量の水と、
を含んでなることを特徴とする、可食性ペット用噛み物組成物。
【請求項11】
前記組成物が、脂肪、調味料、保湿剤、保存料、栄養素、および/または着色剤のうち、少なくとも1種類をさらに含むことを特徴とする請求項10記載の可食性ペット用噛み物組成物。
【請求項12】
前記吸水性ポリマーがゲル化タンパク質であることを特徴とする請求項10記載の可食性ペット用噛み物組成物。
【請求項13】
前記ゲル化タンパク質が、前記組成物の約15〜約25重量%の量のゼラチンであり、該ゼラチンが約100〜約200の範囲のブルーム強度を有することを特徴とする請求項12記載の可食性ペット用噛み物組成物。
【請求項14】
可食性ペット用噛み物の調製方法であって、
a)前記ペット用噛み物組成物を形成する工程であって、
(i)前記組成物の約15〜約90重量%の量の線維性タンパク質と、
(ii)前記組成物の約5〜約35重量%の量の吸水性ポリマーであって、ゲル化タンパク質、親水コロイド、食用ハイドロゲル、およびそれらの混合物からなる群より選択される吸水性ポリマーと、
(iii)前記組成物の約5〜約40重量%の量の可塑剤と、
(iv)前記組成物の約1〜約20重量%の量の水と、
を混合することにより、前記組成物を形成する工程と、
b)前記ペット用噛み物組成物を熱可塑化する工程と、
c)前記熱可塑化ペット用噛み物組成物を成形して前記ペット用噛み物を形成する工程と、
を有してなる、方法。
【請求項15】
前記熱可塑化の工程が、押出成形によることを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記成形工程が、射出成型であることを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記ペット用噛み物組成物が、約88〜約150℃の温度に達する、押出成形機のバレルを通過することを特徴とする請求項15記載の方法。
【請求項18】
前記吸水性ポリマーが、ゲル化タンパク質であることを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項19】
前記ゲル化タンパク質が、約100〜約200のブルーム強度を有し、前記ペット用噛み物の約15〜約25重量%の量で存在する、ゼラチンであることを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記ペット用噛み物が、長頭の頭蓋種を有するイヌ用であって、硬さが、
10kg未満の重量のイヌ用の場合は、約33〜1270ニュートンの範囲であり、
10kg〜20kgの重量のイヌ用の場合には、約300〜2125ニュートンの範囲であり、
20kg以上の重量のイヌ用の場合には、約445〜2295ニュートンの範囲である、
ことを特徴とする請求項1記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項21】
前記ペット用噛み物が、中頭の頭蓋種を有するイヌ用であって、硬さが、
10kg未満の重量のイヌ用の場合は、約140〜1850ニュートンの範囲であり、
10kg〜20kgの重量のイヌ用の場合には、約215〜2700ニュートンの範囲であり、
20kg以上の重量のイヌ用の場合には、約485〜3630ニュートンの範囲である、
ことを特徴とする請求項1記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項22】
前記ペット用噛み物が、短頭の頭蓋種を有するイヌ用であって、硬さが、
10kg未満の重量のイヌ用の場合は、約125〜1535ニュートンの範囲であり、
10kg〜20kgの重量のイヌ用の場合には、約150〜3100ニュートンの範囲であり、
20kg以上の重量のイヌ用の場合には、約710〜4780ニュートンの範囲である、
ことを特徴とする請求項1記載の可食性ペット用噛み物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−540836(P2009−540836A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−516716(P2009−516716)
【出願日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際出願番号】PCT/US2007/071750
【国際公開番号】WO2007/149962
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(390037914)マース インコーポレーテッド (80)
【氏名又は名称原語表記】MARS INCORPORATED
【Fターム(参考)】