説明

合紙分離装置

【課題】スルーホールを有する平面状板材を吸着パッドでピックアップする際に、裏面側に存在する合紙をも吸着してしまわないにする。
【解決手段】スルーホール21を有する平面状板材2と合紙23とを交互に積層したスタッカ3から平面状板材2と合紙23とを分離する場合、スルーホール21の存在しない第二の表面領域43aを吸着する第二吸着部42のゴムパッド43を昇降させて平面状板材2を持ち上げ、スルーホール21を介して流れ込む空気によって合紙23を分離する。そして、スルーホール21を有する部分を含む第一の表面領域41aを吸着する第一吸着部41を吸引させて、広い面積で平面状板材2を吸着させる。そして、合紙23を取り除いた状態で平面状板材2を次のステージまで搬送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合紙と平面状板材とを分離できるようにした合紙分離装置に関し、より詳しくは、スルーホールが存在する平面状板材をピックアップする際に、その裏面側に設けられた合紙をも一緒に吸着してしまわないようにした合紙分離装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、積層された平面状板材から一枚ずつ平面状板材をピックアップする装置が種々提案されている。このようなピックアップ装置のうち、代表的なものとしては、平面状板材の最上面から吸着パッドを用いてピックアップし、次のステージまで搬送させるものであるが、これ以外にも、平面状板材の間に挟み込まれた合紙を分離しながら平面状板材をピックアップさせるものも提案されている。
【0003】
例えば、下記の特許文献1には、図8に示すように、ガラス板91と合紙94とを交互に積層したスタッカからガラス板91をピックアップする装置に関し、そのガラス板91をピックアップする吸着パッド92と、その吸着パッド92の一方に設けられ、合紙94を分離するためのブロワー93とを備えてなる合紙分離装置が提案されている。この合紙分離装置で合紙94を分離させる場合は、まず、水平に積層されたガラス板91の最上面に吸着パッド92を吸着させ、その吸着パッド92でガラス板91を吸着させて斜め方向に持ち上げる。そして、その斜めに持ち上げた状態のガラス板91の隙間にブロワー93から空気を吹き込み、合紙94を吹き飛ばしてガラス板91から分離して、ガラス板91のみを次のステージまで搬送させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07−010301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような合紙分離装置を用いて合紙を分離する場合、次のような問題を生じる。
【0006】
すなわち、上記特許文献1(図8)に記載されるような合紙分離装置では、ガラス板のようにスルーホールの存在しない平面状板材をピックアップする場合は、合紙をうまく分離することができるが、スルーホールの存在するプリント基板などをピックアップする場合は、そのスルーホールを介して裏面側の合紙まで吸着してしまい、仮に、斜め方向にプリント基板を持ち上げたとしても合紙を分離することができなくなってしまうという問題がある。
【0007】
また、スルーホールの存在しない場所に吸着パッドを位置させるようにすることもできるが、このようにすると、プリント基板の種類が変更された場合は、吸着パッドの位置を変更しなければならず、しかも、スルーホールが接近して多数設けられている場合は、合紙を吸着しないような位置に吸着パッドを配置することが難しくなるといった問題もある。
【0008】
そこで、本発明は上記課題に着目してなされたもので、スルーホールを有する平面状板材を吸着パッドを用いてピックアップする際に、裏面側に存在する合紙をも吸着してしまわないにした合紙分離装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、スルーホールを有する平面状板材と合紙とを交互に積層したスタッカから平面状板材と合紙とを分離する合紙分離装置において、前記平面状板材のスルーホールを有する部分を含む第一の表面領域を吸着させる第一吸着部と、前記平面状板材のスルーホールの存在しない第二の表面領域を吸着させる第二吸着部と、当該第二吸着部によって平面状板材を吸着させて第一吸着部側まで持ち上げる進退部と、当該進退部を用いて第二吸着部を進退させ、平面状板材を持ち上げた状態で平面状板材の第一の表面領域を第一吸着部に吸着させる制御部とを備えるようにしたものである。
【0010】
このように構成すれば、スルーホールの存在しない位置を選択して平面状板材を持ち上げる際に、合紙の重みやスルーホールを介して流れ込む空気で合紙を分離させることができ、しかも、合紙を分離させた後に、他の第一の表面領を吸着させるので、確実に合紙を分離した状態で平面状板材のみ吸着させることができるようになる。
【0011】
また、このような発明において、第二吸着部を、平面状板材の一端側に設けて平面状板材を傾斜させるように持ち上げ、当該傾斜させた状態で第一吸着部の吸引によって平面状板材の第一の表面領域を吸着させるようにする。
【0012】
このように構成すれば、一端側のみを持ち上げることで、その持ち上げられた部分における隙間から空気を流れ込ませることができ、合紙を確実に分離することができる。
【0013】
さらには、第二吸着部を、角度および長さを変更可能にしたアームに取り付けるようにする。
【0014】
このように構成すれば、第二吸着部の吸着位置を変更する際、スルーホールのない位置を選んで吸着させることができるようになる。
【0015】
加えて、前記第一吸着部を平面状に構成するとともに、前記第一吸着部と平面状板材との隙間を、第二吸着部から遠い側に向けて小さくなるように接近させる。
【0016】
このように構成すれば、平面状板材の一端側を持ち上げた場合であっても、持ち上げられていない平面状板材の他端側については第一吸着部材との距離が小さくなっているので、第一吸着部材の吸引力によって平面状板材を吸着させることができるようになる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、スルーホールを有する平面状板材と合紙とを交互に積層したスタッカから平面状板材と合紙とを分離する合紙分離装置において、前記平面状板材のスルーホールを有する部分を含む第一の表面領域を吸着させる第一吸着部と、前記平面状板材のスルーホールの存在しない第二の表面領域を吸着させる第二吸着部と、当該第二吸着部によって平面状板材を吸着させて第一吸着部側まで持ち上げる進退部と、当該進退部を用いて第二吸着部を進退させ、平面状板材を持ち上げた状態で平面状板材の第一の表面領域を第一吸着部に吸着させる制御部とを備えるようにしたので、スルーホールの存在しない位置を選択して平面状板材を持ち上げる際に、合紙の重みやスルーホールを介して流れ込む空気で合紙を分離させることができ、しかも、合紙を分離させた後に、他の第一の表面領を吸着させるので、確実に合紙を分離した状態で平面状板材のみ吸着させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施の形態を示す合紙分離装置の概略図
【図2】同形態における第一吸着部の下面側と平面状板材とを示す図
【図3】同形態における第二吸着部を示す図
【図4】同形態における動作状態を示す図
【図5】同形態における動作状態を示す図
【図6】他の実施の形態における動作状態を示す図
【図7】他の実施の形態における動作状態を示す図
【図8】従来例における装置を示す図
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。この実施の形態における合紙分離装置1は、図1に示すように、スルーホール21(図2参照)を有する平面状板材2を積層したスタッカ3から、平面状板材2と合紙23とを分離させるようにしたものであって、より詳しくは、平面状板材2における相対的に大きな面積を有する第一の表面領域41a(図2参照)を吸着させる第一吸着部41と、その平面状板材2のスルーホール21を有さない相対的に小さな第二表面領域43aを吸着させる第二吸着部42とを備えている。そして、第二吸着部42で平面状板材2を若干持ち上げた状態で合紙23を分離し、その状態で、第一吸着部41の吸引力によって平面状板材2の大きな第一の表面領域41aを吸着させるようにしたものである。以下、本実施の形態における合紙分離装置1の構成について詳細に説明する。
【0020】
まず、平面状板材2を積層するスタッカ3は、図1に示すように、平面状板材2を傾斜させた状態で積層させるものであって、その平面状板材2の下端部分を当接させた底部31と、平面状板材2の背面部分を支持する背面部32とを備えている。これらの底部31や背面部32については、それぞれ直角をなすように設定されており、また、底部31については水平面から約20度〜40度に設定されている。そして、このように傾斜させた状態で平面状板材2を積層させることにより、積層方向の下層側へ向かうに従って大きな荷重がかからないようにし、これによって、横揺れが生じた場合であっても表面の擦れなどによって傷が付かないようにしている。
【0021】
このスタッカ3に積層される平面状板材2と合紙23は、それぞれ交互に積層され、例えば、最下面側が合紙23、最上面側が平面状板材2となるように積層される。この平面状板材2としては、この実施の形態では、図2に示すようなスルーホール21を有するプリント基板を想定して説明するが、これ以外にも、複数のパンチング孔や切欠孔などを有する板材などにも適用することができる。また、合紙23としては、平面状板材2の表面を保護するものであって、紙や合成樹脂フィルムなどを用いることができる。なお、この実施の形態で用いられる合紙23としては、最上面に位置している場合であっても垂れ下がらないような厚みや腰を有するものが用いられ、しかも、平面状板材2と同様に第一吸着部41や第二吸着部42によって吸着できるようなものが用いられる。
【0022】
ピックアップ部4は、そのスタッカ3に積層された平面状板材2や合紙23をそれぞれピックアップするための第一吸着部41や第二吸着部42、ならびに、それらの角度や位置を制御する制御部6などを備えて構成され、それぞれ同じ動作を繰り返すことによって平面状板材2や合紙23をピックアップさせる。
【0023】
このピックアップ部4のうち第一吸着部41は、図2に示すように、下面側の平面部分に複数の吸着パッド41h(吸着孔)を有するボックス状に構成されるものであって、その第一吸着部41からエアーを吸引することによって、それぞれの吸着パッド41hからエアーを吸引させようになっている。この第一吸着部41については、スルーホール21の存在する部分やスルーホール21の存在しない部分を含めた第一の表面領域41aを吸引させるようになっており、その大きな第一の表面領域41aを吸引することによって、どのような種類の平面状板材2であっても吸着させるようになっている。なお、この第一吸着部41によって第一の表面領域41aを吸着させる場合は、スルーホール21の存在しない位置では、その吸引力によって平面状板材2を吸着させ、また、スルーホール21の存在する位置では、スルーホール21を介した空気の流れによって平面状板材2を小さく吸引させる。この第一吸着部41は、その姿勢を変更できるようにした姿態変更部45(図1参照)に取り付けられており、傾斜状態の平面状板材2を吸着して持ち上げた後に、水平な状態に姿勢を変更して次のステージまで移動できるようになっている。
【0024】
第二吸着部42は、図2や図3に示すように、平面状板材2の上端近傍の小さな二箇所を吸着できるように設けられており、平面状板材2のスルーホール21の存在しない小さな領域(第二の表面領域43a)をゴムパッド43で吸引できるようになっている。この第二吸着部42によってスルーホール21の存在しない位置を吸着させる際は、平面状板材2の種類によってその位置が変わってしまうため、図3に示すように、アーム51を介して第二吸着部42を取り付け、そのアーム51の長孔52で長さや角度を調整してネジ53で固定できるようにしておく。また、この第二吸着部42は、アーム51の先端側に進退部44を介して平面状板材2側に向かって進退できるようになっており、図示しない駆動機構を介して、平面状板材2を吸着させる際は進退部44を介してゴムパッド43を前進させ、平面状板材2を吸着させる。一方、その平面状板材2を持ち上げる際は、進退部44を介してゴムパッド43を後退させ、平面状板材2を第一吸着部41側に引き寄せるようにしている。なお、この実施の形態では、第二吸着部42を上端部近傍の二箇所のみに設けるようにしているが、位置や個数については適宜変更することができ、例えば、第二吸着部42を下端部側にも設けて平面状板材2を平行に持ち上げるようにしてもよく、あるいは、第二吸着部42の側辺部や底辺部の近傍のみを吸着させて斜めに持ち上げるようにしてもよい。
【0025】
制御部6は、この第一吸着部41や第二吸着部42を有するピックアップ部4の位置や姿態を変更できるようにしたもので、次のような動作を行うように制御する。この動作について、図4や図5の動作状態図を用いて説明する。
【0026】
まず、スタッカ3に積層された平面状板材2を吸着させる場合は、第一吸着部41の角度を平面状板材2の角度と平行な状態にして表面近傍まで接近させ、その状態で、第二吸着部42を平面状板材2まで前進させて平面状板材2を吸着させる(図4(a))。このとき、平面状板材2への接近距離としては、第一吸着部41の吸引動作によって平面状板材2をある程度引き寄せた際に、その平面状板材2を吸着させることができる距離に設定しておき、例えば、数センチ程度に設定しておく。そして、第二吸着部42を平面状板材2に吸着させた状態で、今度は第二吸着部42を後退させて平面状板材2の上端部分を持ち上げ、これと同時に第一吸着部41の吸引動作を開始させて平面状板材2を吸着させる(図4(b))。すると、第二吸着部42の後退動作によって、スルーホール21を介して空気が合紙23側へ流れ込み、さらに、合紙23の自重によっても平面状板材2から分離させることができる。そして、このように合紙23を分離させた状態で、第一吸着部41の吸引動作で上端側から順に第一吸着部41側へと引き寄せ、全体を第一吸着部41に吸着させるようにする(図4(c))。そして、これらの動作によって平面状板材2を吸着させた後、その平面状板材2を水平な状態に変えて次のステージまで移動させる(図5(d))。
【0027】
また、合紙23を取り除く場合については、同様に、第一吸着部41の角度を合紙23の角度と平行な状態にして表面近傍まで接近させ、その状態で、第二吸着部42を合紙23まで前進させて合紙23を吸引させる(図5(e))。このときの合紙23までの距離についても平面状板材2をピックアップするときと同様にする。そして、第二吸着部42によって合紙23を吸着させた後、その状態で第二吸着部42を後退させて合紙23の上端部分を持ち上げ、これと同時に第一吸着部41の吸引を行わせて合紙23を吸着させる(図5(f))。すると、図4(c)と同様に、合紙23の上端部分から順に第一吸着部41に吸着させることができ、その後、全体を第一吸着部41に吸着させる。これらの動作によって合紙23の全体を吸着させた後、その合紙23を水平な状態に変えて平面状板材2とは異なる次のステージまで移動させる。
【0028】
また、この図4や図5の制御方法とは異なる方法で平面状板材2や合紙23をピックアップするように制御することもできる。この第二の実施の形態における制御方法について図6に説明する。
【0029】
上述の実施の形態である図4や図5の方法では、平面状板材2の下端部分(第二吸着部42から遠い側)については、自重とスタッカ3の底部31との摩擦抵抗によって引っ掛かりを生じ、平面状板材2を吸着させることができなくなる可能性がある。一方、第一吸着部41を平面状板材2に密着させるとスルーホール21を介して合紙23まで吸着させてしまう可能性がある。そこで、第二の実施の形態では、第二吸着部42から遠い側について、第一吸着部41と平面状板材2との距離を接近させるような隙間を設けて平面状板材2に近づけるようにする。すると、第二吸着部42で平面状板材2の上端部分を吸着させて持ち上げた場合に、その平面状板材2と第一吸着部41との距離がほぼ平行な状態となり、全体を均一に吸引して吸着させることができるようになる。
【0030】
さらには、合紙23をピックアップさせる場合については、違う制御方法によってピックアップさせるようにしてもよい。例えば、合紙23についてはスルーホール21などが存在していないため、図7に示すように、第一吸着部41をそのまま合紙23に密着させ、第二吸着部42を用いることなく(もしくは、第二吸着部42とともに)、合紙23を吸着させてピックアップするようにしてもよい。このような制御方法は、スルーホール21などは存在しないが、表面が粗くて吸着力が弱くなうような場合に好適に使用することができる。
【0031】
このように上記実施の形態によれば、スルーホール21を有する平面状板材2と合紙23とを交互に積層したスタッカ3から平面状板材2と合紙23とを分離させる合紙分離装置1において、前記平面状板材2のスルーホール21を有する部分を含む第一の表面領域41aを吸着させる第一吸着部41と、前記平面状板材2のスルーホール21の存在しない第二の表面領域43aを吸着させる第二吸着部42と、当該第二吸着部42で平面状板材2を吸着させて第一吸着部41側まで持ち上げる進退部44と、当該進退部44を用いて第二吸着部42を進退させ、平面状板材2を持ち上げた状態で平面状板材2の第一の表面領域41aを第一吸着部41に吸着させる制御部6とを備えるようにしたので、第二吸着部42でスルーホール21の存在しない位置を選択して平面状板材2を持ち上げる際に、合紙23の重みやスルーホール21を通過する空気によって合紙23を分離することができる。しかも、その後、広い面積を有する第一の表面領域を吸着させるので、確実に平面状板材2を吸着させることができるようになる。
【0032】
また、第二吸着部42を、
平面状板材2の上端側に設けて平面状板材2を傾斜させるように持ち上げ、当該傾斜させた状態で第一吸着部41の吸引によって平面状板材2の第一の表面領域41aを吸着させるようにしたので、傾斜させた隙間から空気を流入させることができ、合紙23を確実に分離することが可能になる。
【0033】
さらには、第二吸着部42については、角度および長さを変更可能にしたアーム51に取り付けるようにしたので、第二吸着部42の位置を変更することができ、スルーホール21の存在しない位置を選んで吸着させることができるようになる。
【0034】
加えて、制御部6を構成する場合、図6に示すように、第一吸着部41と平面状板材2との隙間を、第二吸着部42から遠い側に向けて小さくなるように接近させるようにしたので、平面状板材2の他端部についても第一吸着部41の吸引力で確実に吸着させることができるようになる。
【0035】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
【0036】
例えば、上記実施の形態では、スタッカ3として傾斜させた状態で平面状板材2や合紙23を積層させるようにしているが、水平な状態で平面状板材2などを積層し、第二吸着部42や第一吸着部41でピックアップさせるようにしてもよい。
【0037】
また、上記実施の形態では、第二吸着部42で平面状板材2を斜めに持ち上げるようにしているが、この際、その持ち上げによって形成された隙間にブロワーなどを介して空気を流し込み、確実に合紙23を分離するようにしてもよい。
【0038】
あるいは、第二吸着部42で平面状板材2を斜めに持ち上げた際に、第一吸着部41を吸引側に動作させるのではなく、一旦、吐き出し側にエアーを吹き出させ、スルーホール21を介して合紙23を分離させるようにしてもよい。そして、このように合紙23を分離させた後、今度は第一吸着部41を吸引側に動作させて平面状板材2を吸着させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0039】
1・・・合紙分離装置
2・・・平面状板材
21・・・スルーホール
23・・・合紙
3・・・スタッカ
31・・・底部
32・・・背面部
4・・・ピックアップ部
41・・・第一吸着部
41a・・・第一の表面領域
41h・・・吸着孔
42・・・第二吸着部
43a・・・第二の表面領域
43・・・ゴムパッド
44・・・進退部
45・・・姿態変更部
51・・・アーム
52・・・長孔
53・・・ネジ
6・・・制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スルーホールを有する平面状板材と合紙とを交互に積層したスタッカから平面状板材と合紙とを分離する合紙分離装置において、
前記平面状板材のスルーホールを有する部分を含む第一の表面領域を吸着させる第一吸着部と、
前記平面状板材のスルーホールの存在しない第二の表面領域を吸着させる第二吸着部と、
当該第二吸着部によって平面状板材を吸着させて第一吸着部側まで持ち上げる進退部と、
当該進退部を用いて第二吸着部を進退させ、平面状板材を持ち上げた状態で平面状板材の第一の表面領域を第一吸着部に吸着させる制御部と、
を備えたことを特徴とする合紙分離装置。
【請求項2】
前記第二吸着部を、平面状板材の一端側に設けて平面状板材を傾斜させるように持ち上げ、当該傾斜させた状態で第一吸着部の吸引によって平面状板材の第一の表面領域を吸着させるように請求項1に記載の合紙分離装置。
【請求項3】
前記第二吸着部が、角度および長さを変更可能にしたアームに取り付けられるものである請求項1に記載の合紙分離装置。
【請求項4】
前記第一吸着部を平面状に構成するとともに、
前記制御部が、前記第一吸着部と平面状板材との隙間を、第二吸着部から遠い側に向けて小さくなるように接近させるものである請求項1に記載の合紙分離装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−12185(P2012−12185A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−151479(P2010−151479)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(508148688)株式会社TIKUSON (5)
【Fターム(参考)】