説明

同軸二輪車

【課題】速度の提示を適切に行うことにより、走行の安全性を向上させる同軸二輪車を提供する。
【解決手段】同軸二輪車は、一対の車輪をそれぞれ駆動する一対の車輪駆動ユニットと、車輪駆動ユニットに走行指令を与える走行制御部と、同軸二輪車の移動速度を算出する移動速度算出手段と、移動速度算出手段にて求められた移動速度を搭乗者に提示するための速度提示音を表す信号を生成する速度提示信号生成部と、速度提示音を発音するスピーカと、を備える。スピーカは、地面または前方に向けて発音するように設けられている。速度提示音は、移動速度に応じて音高、音量、音の継続時間を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搭乗者を乗せて走行する同軸二輪車に関する。より詳細には周囲の人および搭乗者が適切に走行速度を認識できる同軸二輪車に関する。
【背景技術】
【0002】
電動モータで駆動される一対の同軸車輪を有し、人が立位姿勢でステップに搭乗した状態でバランスを保ちながら走行する同軸二輪車が知られている(例えば、特許文献1、2、3)。
このような同軸二輪車にあってはその構造上、バランス制御を維持するための限界速度が自ずと存在する(特許文献1の段落0049)。
限界速度を超えると非常に危険であるため、限界速度を超えないようにするための速度制限機能や、限界速度を超えた場合には減速を促すための警告を発する警告機能を備えた構成が知られている(特表2003-502002号公報の段落0050、0051)。
限界速度を超えないようにするための速度制限機能としては、走行方向とは反対方向に車両を傾斜させることによって車両の速度を落とさせる方法が開示されている(特許文献1の段落0050)。
また、限界速度を超えた場合に減速を促すための警告機能としては、可聴的または視覚的なものであって、たとえばガラガラ鳴る音などが開示されている(特許文献1の段落0051)。
【0003】
【特許文献1】特表2003-502002号公報
【特許文献2】特許3722493号
【特許文献3】特開2006-315666号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような同軸二輪車は、外観上は小型であり、また、搭乗者の足の下に小さな車輪がついているだけにも見えるため、自転車などよりも手軽な乗り物にみえる。
搭乗者も車両を運転するというよりも歩行の延長であるように操作するものである。
そして、その小型軽量性と、立位搭乗姿勢のために街中では歩行者と同じ歩道を並んで走ることになりがちである。
【0005】
しかしながら、同軸二輪車は電動モータで駆動されるものであるため、人の歩行や駆け足の速度を優に超える速度を出すことができてしまう。
その一方、同軸二輪車は搭乗者の足の下に車輪があるだけの小さいものであり、また電動モータの回転が非常に静かであるため、周囲の歩行者には同軸二輪車が近づいてきていることがほとんど認識できない。
仮に同軸二輪車が視界に入ったとしても同軸二輪車の操縦姿勢は立ったままであり、歩行と駆け足などのような見た目の違いは全くないため、見た目から速いか遅いかを見極めることは相当困難である。もしも歩行者が同軸二輪車に気付かずに接触事故が発生すると大変に危険である。
【0006】
また、歩道を走行する場合には周囲の人の安全を考慮して一般には時速6km以下で走行することが求められるが、搭乗者がこの規則を守っているかを確認する手段はなく、搭乗者が無意識にまたは故意に速度超過していても周囲の人達が気づくことは不可能である。
したがって、同軸二輪車に対して制限速度の規定やマナーを適用してもその実効性に問題が残る。
【0007】
ここで、搭乗者に対しては自転車やバイクなどと同じようにハンドル部にスピードメータを取り付けて速度の提示を行うことが考えられる。
しかしながら、同軸二輪車のハンドルは体に非常に近いため、体の近くのハンドルを見ながら操縦することは周囲への目視が疎かになるため却って危険性が増す。
また、周囲の人はハンドルのインジケータを見ることはできないので、周囲の歩行者の安全性向上に寄与するところが少ない。
【0008】
本発明の目的は、速度の提示を適切に行うことにより、走行の安全性を向上させる同軸二輪車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の同軸二輪車は、
搭乗者が足を載せるステップを上面に有する車両本体と、
前記車両本体の走行方向と直交する方向の両側において同軸上に配置された一対の車輪と、
前記一対の車輪をそれぞれ駆動する一対の車輪駆動ユニットと、
前記車輪駆動ユニットに走行指令を与える走行制御部と、
当該同軸二輪車の移動速度を算出する移動速度算出手段と、
前記移動速度算出手段にて求められた移動速度を周囲に提示するための速度提示音を表す信号を生成する速度提示信号生成部と、
前記速度提示音を発音するスピーカと、を備え、
前記スピーカは、車両本体の下面に設けられ、その発音面が地面側に向けられている
ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の同軸二輪車は、搭乗者が足を載せるステップを上面に有する車両本体と、
前記車両本体の走行方向と直交する方向の両側において同軸上に配置された一対の車輪と、
前記一対の車輪をそれぞれ駆動する一対の車輪駆動ユニットと、
前記車輪駆動ユニットに走行指令を与える走行制御部と、
当該同軸二輪車の移動速度を算出する移動速度算出手段と、
前記移動速度算出手段にて求められた移動速度を周囲に提示するための速度提示音を表す信号を生成する速度提示信号生成部と、
前記速度提示音を発音するスピーカと、を備え、
前記スピーカは、その発音面が前方に向けて設けられている
ことを特徴とする。
【0011】
このような構成によれば、スピーカが地面または前方に向けて音を発するので、周囲の人に音が伝わりやすく、仮に速度が超過している場合には周囲にもそのことが明瞭にわかる。
したがって、周囲の人たちからの注視や取り締まりによって搭乗者が自発的に速度を抑制することを促し、安全運転によって事故率を低減させることができる。
また、スピーカは地面や前方に向けて発音するところ、周囲の人に対する音の伝わりに比べると有効性は低いが、搭乗者も速度提示音を聞くことができるので、音によって速度を認識することができる。したがって、搭乗者は視線を進行方向に向けたままで現在の速度を認識することができる。
同軸二輪車は歩行者が多数いるところで走行する可能性が高いのでインジケータ表示などを確認するために視線を進行方向からしばしば外したりすると事故に繋がる危険性が高いが、この点、本発明では音で速度を認識できるため搭乗者は進行方向の安全に集中することができる。
【0012】
本発明では、
前記速度提示音は、移動速度に応じて音高が変化する
ことが好ましい。
【0013】
本発明では、
前記速度提示音は、移動速度に応じて音量が変化する
ことが好ましい。
【0014】
本発明では、
前記速度提示音は、移動速度に応じて音の継続時間が変化する
ことが好ましい。
【0015】
このような構成によれば、音高、音量、音の継続時間の変化によって周囲の人および搭乗者自身に移動速度を明瞭に提示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の同軸二輪車に係る第1実施形態について説明する。
図1は、同軸二輪車の正面図である。
図2は、同軸二輪車の側面図である。
同軸二輪車10は、車両本体1と、左右一対の車輪2L、2Rと、左右一対の車輪駆動ユニット3L、3Rと、操作レバー4と、スピーカ30と、を備える。
【0017】
一対の車輪2L、2Rは、車両本体1の走行方向と直交する方向の両側において同軸上に配置されるとともに回転自在に車両本体1に支持されている。
【0018】
なお、以下の説明において、一対の車輪2L、2Rの車軸に相当する軸をピッチ軸とし、車両本体1の中心を通って同軸二輪車10の走行方向と平行をなす軸をロール軸とする。
【0019】
車両本体1の上面には、搭乗者の足を夫々乗せる2つのステップ部1a、1bが設けられている。
車両本体1の側面には、各車輪2L、2Rを独立して回転駆動する左右一対の車輪駆動ユニット3L、3Rが設けられている。各車輪駆動ユニット3L、3Rは、例えば、車輪駆動モータと、その車輪駆動モータの回転力を減速して各車輪2L、2Rへ伝達する減速機と、によって構成される。
【0020】
車両本体1には、ロール軸回転方向へ回転自在に操作レバー4が取り付けられている。
操作レバー4がピッチ軸回転方向(前後方向)へ傾斜すると同軸二輪車10の前進又は後退操作が実行され、操作レバー4がロール軸回転方向(左右方向)へ傾斜すると、同軸二輪車10の旋回操作が実行される。
また、車両本体1の下面には、音を発するスピーカ30が設けられている。スピーカ30は、その発音方向が下面側(地面側)であり、すなわち、発音面が下側(地面側)に向けられている。
【0021】
図3は、同軸二輪車10のシステム構成を示すブロック図である。
同軸二輪車10は、姿勢センサユニット8と、角度検出センサ6と、一対の駆動回路9L、9Rと、一対の車輪速度センサ7L、7Rと、制御装置5と、を備えている。
【0022】
姿勢センサユニット8は、車両本体1に配設されており、同軸二輪車10の走行時における車両本体1のピッチ角度、ピッチ角速度、加速度等を検出する。
姿勢センサユニット8は、例えば、ジャイロセンサ、加速度センサ等から構成されている。
操作レバー4が前方もしくは後方に傾斜すると、車両本体1も操作レバー4に連動して同方向へ傾斜する。
姿勢センサユニット8は、操作レバー4の傾斜に対応した車両本体1のピッチ角度やピッチ角速度(姿勢値)を検出する。
【0023】
角度検出センサ6は、操作レバー4の回動軸に取り付けられている。角度検出センサ6としては、例えば、ポテンショメータやバリコン構造のセンサ等を適用することができる。角度検出センサ6は、搭乗者によって旋回したいと思う所望の方向へ操作レバー4が回動されたとき、その操作量及び操作方向を検出する。
操作レバー4が操作されると、角度検出センサ6は、その操作量及び操作方向に応じた操作信号を制御装置5に出力する。
【0024】
左右の車輪速度センサ7L、7Rは、左右の車輪2L、2Rにそれぞれ配設されており、各車輪2L、2Rの車輪速度をそれぞれ検出する。車輪速度センサ7L、7Rは、検出した各車輪2L、2Rの車輪速度を、制御装置5に出力する。
【0025】
一対の駆動回路9L、9Rは、車両本体1に内蔵されており、左右の車輪駆動ユニット3L、3Rを夫々駆動する。
【0026】
制御装置5は、駆動回路9L、9Rを介して車輪駆動ユニット3L、3Rを駆動制御する。
制御装置5は、制御処理、演算処理等を行うCPU(Central Processing Unit)、CPUによって実行される制御プログラム、演算プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)、処理データ等を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等を有し、走行制御部51と、速度提示制御部52と、を含む構成である。
【0027】
走行制御部51は、姿勢センサユニット8によって検出された車両本体1のピッチ角度およびピッチ角速度等に基づいて、操作レバー4の傾斜方向(前方又は後方)及び対応する移動速度を算出する。そして、走行制御部51は、同軸二輪車10がバランスを保ちつつ、算出した傾斜方向および移動速度で同軸二輪車10が移動するように各車輪駆動ユニット3L、3Rを駆動制御する。
これにより、同軸二輪車10は、バランスを保ちながら所望の移動速度で前進または後退することができる。また、走行制御部51は、角度検出センサ6からの操作信号に応じて、一対の車輪駆動ユニット3L、3Rの駆動を制御し、左右の車輪2L、2Rに回転差を生じさせる。これにより、同軸二輪車10は、所望の車速度で所望の方向へ旋回走行する。
【0028】
速度提示制御部52は、移動速度算出部53と、速度提示信号生成部54と、を備えている。
【0029】
移動速度算出部53は、車輪速度センサ7L、7Rによって検出された各車輪2L、2Rの回転速度に基づいて同軸二輪車10の移動速度Vを算出する。ここに、車輪速度センサ7R、7Lと移動速度算出部53とにより、移動速度算出手段が構成される。
速度提示信号生成部54は、移動速度算出部53にて算出された移動速度に応じて、搭乗者に速度を提示するための速度提示信号を生成する。
速度提示信号生成部54には移動速度Vを数段階に区切る閾値が設定されており、各速度段階に応じた音高(ピッチ、音の周波数)が設定されている。
速度提示信号生成部54は、移動速度算出部53から時々刻々と送られてくる移動速度と各閾値とを比較して、その時の移動速度に応じた音高を求める。
【0030】
図4は、速度提示信号生成部54によって生成される速度提示信号と移動速度Vとの関係を示す図である。
速度提示信号は、音高(音の周波数)を表す信号を含み、移動速度の大きさと音高(音の周波数)とが正の相関になっている。この相関としては、正比例、一次関数、指数関数などが採用でき特に限定されるものではないが、音高に対する聴覚の性質を考慮すると、移動速度の大きさと音高とは比例関係にすることが好ましい。
一般的な乗り物の増速に伴う雑音は速度に比例するため、搭乗者にとっては直感的に理解しやすい利点もある。
【0031】
速度提示信号生成部54は、移動速度Vに応じて求めた音高をスピーカ30から発音させる。すると、音は地面に反射して周囲の人達によく聞こえる。もちろん搭乗者本人にも聞こえる。そして、この音の音高によって周囲の人および搭乗者が同軸二輪車10の走行速度を容易に認識できる。
【0032】
このような第1実施形態によれば次の効果を奏することができる。
(1)速度に応じた音高の音がスピーカ30から発せられるため、音高によって速度を認識することができる。このとき、スピーカ30は地面に音を反射させるので、周囲の人達に同軸二輪車の存在とそのおおよその走行速度を認知させることができる。したがって、歩行者が接近してくる同軸二輪車に気付かなかったり、気付いても速度の目測を誤るといった事態を防止し、事故を未然に回避することができる。
【0033】
(2)スピーカ30が地面に向けて音を発するので、周囲の人に音が伝わりやすく、仮に速度が超過している場合には周囲にもそのことが明瞭にわかる。したがって、周囲の人たちからの注視や取り締まりによって搭乗者が自発的に速度を抑制することを促し、安全運転によって事故率を低減させることができる。
【0034】
(3)スピーカ30は地面に向けて音を発するところ、周囲の人に対する音の伝わりに比べると有効性は低いが搭乗者にもその音は伝わるため、搭乗者は音によって速度を認識することができる。したがって、搭乗者は視線を進行方向に向けたままで現在の速度を認識することができる。同軸二輪車は歩行者が多数いるところで走行する可能性が高いのでインジケータ表示などを確認するために視線を進行方向からしばしば外したりすると事故に繋がる危険性が高いが、この点、本実施形態では音で速度を認識できるため搭乗者は進行方向の安全に集中することができる。
【0035】
(変形例1)
次に、変形例1について説明する。
変形例1は、速度提示の音の音量を移動速度Vに応じて変化させる点に特徴を有する。
図5は、一定割合で移動速度Vが増加するときの速度提示音の音量の例である。
図5に示されるように、移動速度の大きさと音量に正の相関を持たせる。
この相関としては、正比例、一次関数、指数関数、対数関数などが採用でき特に限定されるものではない。
速度の変化量と聞こえる音量の変化量とを合わせる場合には人の聴覚特性から対数的関係にすることが例として挙げられる。
または、低速度(1km/hや2km/h)では速度の違いを搭乗者にそれほど認識させる必要はないが、中速から高速(6km/h)の域になると速度増加をはっきりと搭乗者に認識させることが好ましい。
このように速度域によって重み付けを変えていく場合には指数関数的な相関にすることが例として挙げられる。
このような構成によれば、音量の変化によって搭乗者にも周囲の人にも同軸二輪車の走行速度をわかりやすく提示することができる。
【0036】
(変形例2)
次に、変形例2について説明する。
変形例2は、速度提示音の継続時間が移動速度に応じて変化する点に特徴を有する。
図6は、一定割合で速度が増加するときの速度提示音の例である。
図6に示されるように、移動速度Vの大きさと音の継続時間とに正の相関(例えば比例や一次関数)を持たせる。
搭乗者および周囲の人は音の継続時間が長短によって移動速度を知ることができる。
【0037】
(変形例3)
次に、変形例3について説明する。
変形例3は、スピーカの発音方向が同軸二輪車の前方である点に特徴を有する。
図7は変形例3を示す図である。
スピーカ31は操作レバー4の基端側において発音面を前方に向けて設けられている。これにより特に前方にいる歩行者に対して同軸二輪車10が接近していることとそのおおよその速度を知らせることができる。なお、スピーカの配設位置は操作レバー4ではなく、車両本体1であってもよい。
【0038】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれ
上記実施形態では操作レバーが付いている同軸二輪車を例にして説明したが、例えば、図8に示すような操作レバーがない同軸二輪車であってもよい。
【0039】
上記実施形態では、移動速度Vを所定の閾値によって数段階に区切って、各速度段階に応じた音高、音量、音継続時間で速度提示を行う場合を説明したが、移動速度に合わせて速度提示音の音高、音量、継続時間が連続的に変化してもよい。
この場合は、移動速度を速度提示音に変換する乗算係数や変換式を設定しておき、逐次計算によって速度提示音の周波数、音量、継続時間等を算出する。
なお、車両は非常に短い制御周期で制御しているため車両の速度は極めて早く変化する。
このように頻繁に大きく変動する移動速度に合わせて速度提示音を連続的に変化させようとすると、演算不能になったり、出力が遅れたり、切り替わりが激しすぎて搭乗者が正確に現在の走行速度を認識できないという問題が生じる。そこで、速度提示信号を移動速度に合わせて連続的に変化させる場合には、移動速度算出部か速度提示信号生成部にローパスフィルタをつけることが好ましい。
【0040】
移動速度算出手段としては、車輪速度センサと移動速度算出部とで構成される場合を例示したが、この構成に限らず、加速度センサを利用してもよく、あるいは走行制御信号から車両の速度を求めてもよい。
【0041】
上記実施形態の説明では、スピーカを下方および前方に向ける場合を例示したが、この他、音によって周囲の人に適切に移動速度を伝えることができればよいので、スピーカ面を上方に向けて上に向けて音を発する構成も採用できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】第1実施形態において、同軸二輪車の正面図。
【図2】第1実施形態において、同軸二輪車の側面図。
【図3】第1実施形態において、同軸二輪車のシステム構成を示すブロック図。
【図4】第1実施形態において、速度提示信号と移動速度Vとの関係を示す図。
【図5】変形例1において、移動速度が増加するときの速度提示音の音量の例を示す図。
【図6】変形例2において、速度が増加するときの速度提示音の例を示す図。
【図7】変形例3を示す図。
【図8】変形例として、操作レバーがない同軸二輪車を示す図。
【符号の説明】
【0043】
1…車両本体、1a,1b…ステップ部、2L,2R…車輪、3L,3R…車輪駆動ユニット、4…操作レバー、5…制御装置、6…角度検出センサ、7L、7R…車輪速度センサ、8…姿勢センサユニット、9L、9R…駆動回路、10…同軸二輪車、30、31…スピーカ、51…走行制御部、52…速度提示制御部、53…移動速度算出部、54…速度提示信号生成部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搭乗者が足を載せるステップを上面に有する車両本体と、
前記車両本体の走行方向と直交する方向の両側において同軸上に配置された一対の車輪と、
前記一対の車輪をそれぞれ駆動する一対の車輪駆動ユニットと、
前記車輪駆動ユニットに走行指令を与える走行制御部と、
当該同軸二輪車の移動速度を算出する移動速度算出手段と、
前記移動速度算出手段にて求められた移動速度を周囲に提示するための速度提示音を表す信号を生成する速度提示信号生成部と、
前記速度提示音を発音するスピーカと、を備え、
前記スピーカは、車両本体の下面に設けられ、その発音面が地面側に向けられている
ことを特徴とする同軸二輪車。
【請求項2】
搭乗者が足を載せるステップを上面に有する車両本体と、
前記車両本体の走行方向と直交する方向の両側において同軸上に配置された一対の車輪と、
前記一対の車輪をそれぞれ駆動する一対の車輪駆動ユニットと、
前記車輪駆動ユニットに走行指令を与える走行制御部と、
当該同軸二輪車の移動速度を算出する移動速度算出手段と、
前記移動速度算出手段にて求められた移動速度を周囲に提示するための速度提示音を表す信号を生成する速度提示信号生成部と、
前記速度提示音を発音するスピーカと、を備え、
前記スピーカは、その発音面が前方に向けて設けられている
ことを特徴とする同軸二輪車。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の同軸二輪車において、
前記速度提示音は、移動速度に応じて音高が変化する
ことを特徴とする同軸二輪車。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の同軸二輪車において、
前記速度提示音は、移動速度に応じて音量が変化する
ことを特徴とする同軸二輪車。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の同軸二輪車において、
前記速度提示音は、移動速度に応じて音の継続時間が変化する
ことを特徴とする同軸二輪車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−149576(P2010−149576A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−327705(P2008−327705)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】