説明

吐出形液状化粧品容器

【課題】ファウンデーションの様な液状化粧品を貯蔵し、使用時に化粧品を強制に吐出させて化粧をすることが出来る吐出形の液状化粧品容器である。
【解決手段】化粧品容器は相対的に回転する上部胴体20と下部胴体10とで構成してある。下部胴体10の回転によって上記下部胴体10の内部に設置されたピストン36がスクリュー棒30に案内されて下部胴体10の内部に圧力を加え、スクリュー棒30の内側上部に挿入設置された逆止バルブ31aを上部に押開いて貫通孔32を開放させて下部胴体10の内部に貯蔵された液状化粧品3を上部胴体20に配置したブラシ50側に一定量吐出されるようにする。また、下部胴体10の回転を止めること逆止バルブ31aを閉弁させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファウンデーション、或いはリップスティックの様な液状でなる化粧品を貯蔵し、必要時に液状化粧品を強制に吐出させて使用することが出来る様にした吐出形液状化粧品容器に関するものである。より詳しくは、化粧品容器を構成する下部胴体の回転に伴い上記下部胴体の内部に設置されたピストンがスクリュー棒に案内されて下降することで下部胴体の内部に圧力を加え、その圧力上昇に従いスクリュー棒の内側上部に形成された上部内側孔に挿入設置されている逆止弁を上部に押して開弁し、貫通孔を開放させて下部胴体の内部に貯蔵された液状化粧品をスクリュー棒の内側に形成された垂直孔と貫通孔及び上部内側孔を経由して吐出口を形成している溶液移送管を通じてブラシ側に一定量吐出されるようにするとともに、上記下部胴体の回転を止める事で下部胴体の内部圧力の上昇がが停止して上記スクリュー棒の上部に形成された上部内側孔に挿入設置されているスプリングの弾発力によって逆止バルブが元の状態に復帰する事で、貫通孔が閉鎖されて液状化粧品が吐出されない様にするもので、下部胴体の回転によってピストンがスクリュー棒に案内されて下降することで逆止バルブに圧力を加えて貫通孔を開閉させる様にし、液状化粧品の吐出及び遮断を自由に調節する事が出来る様にしたものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に化粧品は、固体及び粉末或いは液体状態の化粧品に分けられ、近来使用者の便宜のためにファウンデーション或いはリップスティックの様な化粧品が液状で供給されているが、略鉛筆の形状に形成された円筒形の容器内に液状の化粧品を充填させて、使用時容器のどちらかひとつの部分を回転させると内部に圧力が加えられて容器内の化粧品が上部化粧ブラシ設置部分に吐出されて化粧することが出来る様になって折、その構造としては多種提案されて使用されている。
【0003】
吐出形の液状化粧品容器の従来構造の一例を図6及び図7に示す。
容器は液状化粧品が収容される容器胴体(101)と、化粧品が吐出されて化粧をすることが出来る化粧ブラシ(102)、及びこの化粧ブラシ(102)を保護する蓋(103)とで構成されている。
【0004】
上記容器胴体(101)内には、収容された液状化粧品を化粧ブラシ(102)側に押し出すピストン(108)を持つロッド(104)と、上記ロッド(104)にねじ結合されルト共に胴体(101)壁に固定されてロッド(104)の可動(上側に移動)を助けてくれるナット部材(105a)と、このナット部材(105a)に対して一方向でのみ回転する一方向回転案内部材(105b)とで成る可動体(105)及び上記ロッド(104)を回転させるロッド可動キヤップ(106)とが装着されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の様に構成された従来の液状化粧品容器は、ロッド(104)の先端部に結合されるピストン(108)がロッド(104)先端部に形成された係止部(104a)に嵌め込められて結合されているのでロッド(104)からピストン(108)の流動がはなはだしく成るだけでなく、小さな衝撃にも容易に分離されられる短所を持っており、ロッド(104)の後端に嵌め込まれて一方向回転案内部材(105b)に反発力を加えるスプリング(107)の一端がロッド可動キヤップ(106)に直接支持されておりロッド可動キヤップ(106)を回動させる時スプリング(107)の一端がロッド可動キヤップ(106)に干渉が起こってロッド可動キヤップ(106)の回転が円滑に出来なくなり、音が発生する欠点を持っている。
【0006】
また、ナット部材(105a)とナット部材に対して一方向に回転する一方向回転案内部材(105b)で成った可動体(105)によって一方向回転だけが可能で逆回転が不可能で若干の衝撃とか圧力または逆さまに位置する時に液状化粧品が流れ出るのを防止する事が出来ないという欠点があった。
【0007】
さらに、上記の様に構成された従来の容器はその構造が複雑で製造原価の上昇要因をもたらしたのである。
【0008】
本発明は従来の液状化粧品容器の欠点を解決する為に化粧品容器を構成する下部胴体の内側にスクリュー棒にねじ結合されるピストンを設けて、上記スクリュー棒の内側上部に形成された上部内側孔内にスプリングと逆止バルブを挿入設置して下部胴体の回転によってピストンが下降しながら下部胴体の内部に圧力を加える事によってスクリュー棒の内側上部に形成された上吐出及び遮断が自由に調節される事が出来る様にした液状化粧品容器を提供しようとするのである。内側孔に挿入設置された逆止バルブに圧力を加えて貫通孔を開閉する事で、液状化粧品の吐出及び遮断を自由に調節する事が出来る様にしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明による液状化粧品容器(1)の特徴は、化粧品容器(1)を構成する下部胴体(10)の回転に伴い、上記下部胴体(10)の内部に設置されたピストン(36)がスクリュー棒(30)に案内されて下降しながら下部胴体(10)の内部に圧力を加える事によってスクリュー棒(30)の内部上部に形成されている上部内側孔(31)に挿入設置された逆止バルブ(31a)を上部に押し、貫通孔(32)を開放させて下部胴体(10)の内部に貯蔵された液状化粧品(3)をスクリュー棒(30)の内側に形成された垂直孔(33)と貫通孔(32)及び上部内側孔(31)を通過して吐出口(40)を形成する溶液移送管(41)を通じてブラシ(50)側に一定量吐出されるようにするとともに、上記下部胴体(10)の回転を止める事で下部胴体(10)の内部圧力上昇が停止して上記スクリュー棒(30)の上部に形成された上部内側孔(31)に挿入設置されたスプリング(31b)の弾発力によって逆止バルブ(31a)が元の状態に復帰する事で、貫通孔(32)が閉鎖されて液状化粧品(3)が吐出されない様にするもので、下部胴体(10)の回転によってピストン(36)がスクリュー棒(30)に乗って下降しながら逆止バルブ(31a)に圧力を加えて貫通孔(32)を開閉される様にする事で液状化粧品(3)の吐出及び遮断を自由に調節する事が出来る様にしたものでその構成は次の様である。
【発明の効果】
【0010】
本願発明は下部胴体、上部胴体及び吐出口とスクリュー棒などの簡単な構成で下部胴体の回転によってピストンが下降することで下部胴体内部に圧力を加えて液状化粧品を外部に吐出させるようにしてあるので、ピストンをねじ式になったスクリュー棒によって作動させる構成で、液状化粧品の吐出及び遮断を自由に調節することができることは勿論、圧力伝達を正確にして、所定量の液状化粧品を吐出させて使用することができる。これにより、商品性を向上させ、騒音発生が無く、部品の簡便化に従がって製造原価を低廉化することができ、経済的恩恵を受ける事が出来るのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図2乃至図4には本発明のひとつの実施形態が示してあり、液状化粧品(3)が貯蔵される円筒形で形成された下部胴体(10)の上部に上部胴体(20)が嵌め込まれて結合され、上記下部胴体(10)と上部胴体(20)の内部にはブラシ(50)及び吐出口(40)が結合されてピストン(36)が備えられたスクリュー棒(30)が内設装着され、上記上部胴体(20)の上部には蓋(60)が結合される。
【0012】
上記下部胴体(10)は下部が閉められて上部は開けられたコップ形状でシリンダーの役割をすると同時に内部に液状化粧品(3)が貯蔵され、その上部外側周囲面には上部胴体(20)が結合した際に上部胴体(20)が離脱することなく位置固定された状態で回転が自由となるように外向突環(11)が形成されている。
【0013】
また、上記下部胴体(10)と結合される上部胴体(20)は、その下部内側周囲面に上記下部胴体(10)の外向突環(11)と接続される内向輪(21)が形成してあり、上記内向輪(21)の近接部上部には凹突部(22)が形成され、この凹突部(22)には後述するスクリュー固定板(34)の周囲部に形成された凹溝(34a)が嵌め込まれて固定されるようになっている。また、上部胴体(20)の上部には開放部(23)が形成されている。
【0014】
上記のように結合された上部胴体(20)の内側には、上部にブラシ(50)を固定したブラシ板(51)が吐出口(40)の上部に固定された状態で装着され、該ブラシ(50)が前記開放部(23)から露出するようにしてある。
また、上記の吐出口(40)は円板形で形成された支持板(42)の上部に溶液移送管(41)が形成され下部に嵌込み部(43)が形成される。
【0015】
一方、上記の様に形成された吐出口(40)の下部にはスクリュー棒(30)が嵌込み結合されており、上記スクリュー棒(30)の上部には上部内側孔(31)が形成され、この上部内側孔(31)の内側下端部には貫通孔(32)及び垂直孔(33)が形成されてスクリュー棒(30)の内側が連通され、このスクリュー棒(30)の上部適正位置の外側周囲部にスクリュー固定板(34)が一体化で形成され、下部のスクリュー棒(30)の周囲部にはピストン(36)がねじ結合されてスクリュー固定板(34)の下部に位置した状態に配置してある。
【0016】
上記のピストン(36)の下部内側にはOリング(36a)を嵌込んだ状態でスクリュー棒(30)がねじ結合されるようにしてあり、気密を維持できるようにしてある。
【0017】
上記の様に形成されたスクリュー棒(30)は上部に形成された上部内側孔(31)の内側には液状化粧品(3)を使用いない時に液状化粧品(3)の漏れを防止するスプリング(31b)と逆止バルブ(31a)が挿入設置してあり、このスクリュー棒(30)の上部内側孔(31)部分はその上部に位置ししている吐出口(40)の下部に形成された嵌込み部(43)に嵌着して、スクリュー棒(30)の内部に形成した垂直孔(33)が吐出口(40)に連通される。
【0018】
この様にブラシ(50)と吐出口(40)及びスクリュー棒(30)が結合されて内設された上部胴体(20)の下部に下部胴体(10)が嵌込み結合されるもので、上記スクリュー棒(30)の周囲部にねじ結合されたピストン(36)は下部胴体(10)の内側に窮屈な合せ状態で差し込まれて結合される。
【0019】
この様に構成された本願発明の作用を実際使用状態を挙げて説明する。
本願発明は最初組立時には図3の様に結合構成されたもので、下部胴体(10)には適正量の液状化粧品(3)が貯蔵され、ブラシ(50)と吐出口(40)及びスクリュー棒(30)が結合されて内設された上部胴体(20)の内向輪(21)が下部胴体(10)に形成された外向突環(11)に接続される事で下部胴体(10)と上部胴体(20)は回転が可能な様に一体化に結合される。
【0020】
これと共にスクリュー棒(30)の下端にピストン(36)が差し込まれて結合された状態で上記スクリュー棒(30)の上部適正位置に形成されたスクリュー固定板(34)は上部胴体(20)の内側に形成された凹突部(22)と凹溝(34a)が差し込まれて固定される事で回転が抑制された状態にして位置が固定される。
【0021】
従って、使用者が液状化粧品(3)を使用しようとする場合先ず蓋(60)を開いた後一側の手で上部胴体(20)を握り、他側の手では下部胴体(10)を握って一側方向に回転させればピストン(36)が下部胴体(10)と同時に回転しながらスクリュー棒(30)に形成されたねじ線に沿って下向移動をする様になる。
【0022】
言い換えると、上記のピストン(36)の内側がスクリュー棒(30)にねじ結合されており、外側周囲部は下部胴体(10)の内側周囲部に密接されており、下部胴体(10)が回転をすれば密接になっているピストン(36)も一緒に回転しながらスクリュー棒(30)のねじ線に乗って移動をする様になる。
【0023】
この様なピストン(36)の下向移動によって液状化粧品(3)が充填された下部胴体(10)の内部に圧力が発生すると同時にその圧力によってスクリュー棒(30)の上部内側孔(31)に挿設されてスプリング(31b)によって弾性支持されている逆止バルブ(31a)が押さえられながら貫通孔(32)が開放されて下部胴体(10)の内部にある液状化粧品(3)がスクリュー棒(30)の下部に形成された垂直孔(33)を通って貫通孔(32)及び上部内側孔(31)に移送されて溶液移送管(41)の上部に嵌込み固定されたブラシ(50)側に吐出される。
【0024】
従って、下部胴体(10)を回転させる程度によって下部胴体(10)内部に充填された液状化粧品(3)がブラシ(50)側に吐出されて使用者が化粧をすることが出来る状態になる。
【0025】
次に液状化粧品(3)を吐出させる為の下部胴体(10)を回転させて停止させる事で、下部胴体(10)内に圧力が加えられて液状化粧品(3)がブラシ(50)側に吐出されることで、下部胴体(10)内の圧力が弱まりることになるから、スクリュー棒(30)の上端上部内側孔(31)に内設されたスプリング(31b)の弾発力により逆止バルブ(31a)を復帰させて貫通孔(32)を閉鎖する事で、液状化粧品(3)の吐出を防止する。
【0026】
従って、本発明の液状化粧品容器は下部胴体(10)の回転時だけに液状化粧品(3)が外部に吐出される様にし、停止時には全然吐出されない。
【0027】
一方、使用者が液状化粧品(3)の吐出のために下部胴体(10)を過多に回転させて液状化粧品(3)が過多に吐出される時には下部胴体(10)を逆方向に回転させる事で、スクリュー棒(30)にねじ結合されたピストン(36)が逆回転しながら下部胴体(10)内部を真空状態を作りながら上部内側孔(31)に挿設された逆止バルブ(31a)を引き寄せて貫通孔(32)を閉鎖させて液状化粧品(3)が過多に吐出されるのを防止するのである。
【0028】
この様に本発明は使用者が使用しょうとする量だけの液状化粧品(3)の吐出及び遮断が可能であり、温度変化とか下部胴体(10)の内部圧力が膨脹、変化しても逆止バルブ(31a)によって液状化粧品(3)が外部に吐出されないのである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】上記実施形態の分解斜視図である。
【図3】上記実施形態の結合した状態での縦断面図である。
【図4】ピストンが下降して下部胴体内に貯蔵された化粧品が完全に消尽された状態を示す縦断面図である。
【図5】図4のA部拡大断面図である。
【図6】従来の吐出形液状化粧品容器を示した正面図である。
【図7】従来の吐出形液状化粧品容器の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
1 ;化粧品容器、
3 ;液状化粧品、
10 ;下部胴体、
11 ;外向突環、
20 ;上部胴体、
21 ;内向輪、
22 ;凹突部、
23 ;開放部、
30 ;スクリュー棒、
31 ;上部内側孔、
31a ;逆止バルブ、
31b ;スプリング、
32 ;貫通孔、
33 ;垂直孔、
34 ;スクリュー固定板、
34a ;凹溝、
36 ;ピストン、
36a ;Oリング、
40 ;吐出口、
41 ;溶液移送管、
42 ;支持板、
43 ;嵌込み部、
50 ;ブラシ、
51 ;ブラシ板、
60 ;蓋。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部胴体(20)とこの上部胴体(20)に結合される下部胴体(10)とを有し、上記上部胴体(20)の上部に蓋(60)が結合される化粧品容器において、上記上部胴体(20)の内側開放部にブラシ(50)が露出されて配置され、上記ブラシ(50)の下部に溶液移送管(41)及び嵌込み部(43)を持つ吐出口(40)が嵌込み結合され、上記吐出口(40)の下部に形成された嵌込み部(43)にピストン(36)をねじ結合したスクリュー棒(30)の上部が嵌込み結合され、上記ピストン(36)に結合されているスクリュー棒(30)が下部胴体(10)に内設されていることを特徴とする吐出形液状化粧品容器。
【請求項2】
上記スクリュー棒(30)は上部に上部内側孔(31)が形成され、上記上部内側孔(31)の内側下端部には貫通孔(32)及び垂直孔(33)を連通させて形成し、周囲部にピストン(36)をねじ結合させて上記下部胴体(10)の回転時にピストン(36)が下降しながら下部胴体(10)内部に貯蔵された液状化粧品を垂直孔(33)、貫通孔(32)及び上部内側孔(31)を通じて移送できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の吐出形液状化粧品容器。
【請求項3】
上記スクリュー棒(30)の上部に形成された上部内側孔(31)の内部に、スプリング(31b)と逆止バルブ(31a)が挿入設置されていることを特徴とする請求項1に記載の吐出形液状化粧品容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−105460(P2007−105460A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−259847(P2006−259847)
【出願日】平成18年9月26日(2006.9.26)
【出願人】(503465203)
【Fターム(参考)】